JP2000066745A - 定電圧レギュレータ回路 - Google Patents

定電圧レギュレータ回路

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JP2000066745A JP10239678A JP23967898A JP2000066745A JP 2000066745 A JP2000066745 A JP 2000066745A JP 10239678 A JP10239678 A JP 10239678A JP 23967898 A JP23967898 A JP 23967898A JP 2000066745 A JP2000066745 A JP 2000066745A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽負荷時には消費電流を低減し、重負荷時に
は充分な動作電流を供給して充分なロードレギュレーシ
ョンを確保する。 【解決手段】 出力電圧検出回路13で検出された電圧
VRと基準電圧V1とを誤差増幅部11bで比較して得
られた誤差信号をトランジスタQ1,Q2からなる出力
制御部に入力して、出力電圧を基準電圧に応じた定電圧
に制御し、且つ前記負荷電流が増大するとき前記誤差増
幅部の動作電流を増大させ、ロードレギュレーションを
確保する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、負荷変動や入力電
圧の影響を受けずに入力電圧を所望の出力電圧に変換す
る定電圧レギュレータ回路に係り、特に低消費電流と充
分なロードレギュレーションとを実現した定電圧レギュ
レータ回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は従来の帰還型の定電圧レギュレー
タ回路を示す図であり、その(a)はブロック図、(b)は具
体的な回路図である。同図において、21は演算増幅
器、12は基準電圧V1の発生回路、13は分圧抵抗R
1,R2により出力電圧Voを電圧VRに分割する出力
電圧検出回路である。演算増幅器21は、トランジスタ
Q1、Q2からなる出力制御部と、トランジスタQ3〜
Q6、電流源21aからなる誤差増幅部を有する。
【0003】演算増幅器21のオープン利得をGとし、
この利得Gが(1)式を満足しているとき、出力電圧Vo
は(2)式に示すように表される。
【0004】 G≫1 ・・・(1) Vo=V1(R1+R2)/R2 ・・・(2) 次に図3の(b)の回路において、利得Gについて考える
と、 G=gm・βQ1・βQ2・RL ・・・(3) gm=Ibias/VT ・・・(4) が得られる。
【0005】ここで、βQ1、βQ2はトランジスタQ1,
Q2の電流増幅率、RLは出力側に接続される負荷抵抗
(図示せず)、gmは相互コンダクタンス、Ibiasは電
流源21aの電流、VTはトランジスタQ1、Q2のサ
ーマル電圧である。
【0006】(3)式より、負荷電流を増加していった場
合、つまり負荷抵抗RLを小さくしていった場合には、
利得Gが減少することが分かる。これによって、(1)式
の条件が崩れて出力電圧Voが(2)式で求まる値よりも
低下してしまい、ロードレギュレーションの悪化を招
く。
【0007】そこで、充分なロードレギュレーションを
確保するためには、利得Gの減少を抑えればよく、例え
ば式(3)のgm、βQ1、βQ2を増加させればよい。この
βQ1、βQ2は素子特性として決まった値を持っている
が、例えばトランジスタQ1をダーリントン接続として
βQ1を大きくすることができる。また、gmを上げるに
は式(4)により電流源21aの電流Ibiasを増加すればよ
い。
【0008】図4の(a)はこの点を考慮して構成した定
電圧レギュレータ回路の回路図、(b)はその出力特性を
示す図である。このように、図3の(b)のトランジスタ
Q1を2個のトランジスタQ11,Q12によるダーン
リントン接続の構成に代え、電流源21aの電流を比較
的大きな30μAに設定することによって、所望のロー
ドレギュレーションの出力特性を得ている。ただし、基
準電圧V1=1.25V、トランジスタQ11の電流増幅率
βQ11=5、トランジスタQ2の電流増幅率βQ 2=5
0、抵抗R1=87.5KΩ、抵抗R2=62.5KΩである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、定電圧レギ
ュレータ回路が電池駆動の小型移動体機器等の電源回路
として使用される場合は、低消費電力の観点から特に無
負荷時や軽負荷時の消費電流に注意が必要である。
【0010】しかしながら、上記したように、ロードレ
ギュレーション確保のために電流源21aの電流を増大
させることは、負荷電流が少ない場合や無負荷の場合に
は、無駄な電流が流れることとなる。
【0011】本発明は以上のような点に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、軽負荷時には低消費電流を実
現し、重負荷時でも充分なロードレギュレーションを確
保できるようにした定電圧レギュレータ回路を提供する
ことである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の第1の発明は、出力電圧を検出する出力電圧検出回路
と、該出力電圧検出回路で検出された電圧と基準電圧と
を比較する誤差増幅部および該誤差増幅部で得られた誤
差信号を入力して前記出力電圧を制御する出力制御部か
らなる演算増幅回路と、を具部する定電圧レギュレータ
回路において、前記誤差信号に応じて前記誤差増幅部の
動作電流を加減する手段を設けて構成した。
【0013】第2の発明は、第1の発明において、前記
出力制御部を、前記誤差増幅部の出力信号により制御さ
れる第1のトランジスタと、該第1のトランジスタによ
り制御され出力電圧を制御するシリーズ制御用の第2の
トランジスタとから構成し、かつ、前記出力電圧が増大
する方向に前記第1、第2のトランジスタが制御される
とき、前記第1のトランジスタのベース・エミッタ間電
圧に応じて前記動作電流を増大する方向に制御するよう
に構成した。
【0014】第3の発明は、第2の発明において、前記
第2のトランジスタをPNPトランジスタとし、前記第1
のトランジスタを複数のNPNトランジスタからなるダー
リントン接続回路に置換し、該ダーリントン接続回路の
最終段のトランジスタのベース・エミッタ間電圧を電圧
/電流変換回路で電流信号に変換し、該変換した電流信
号を前記誤差増幅部の電流源の電流に加算するように構
成した。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態のレギ
ュレータ回路を示す図で、その(a)はブロック図、(b)は
具体的な回路図である。図3に示したものと同じものに
は同じ符号を付けている。11は本発明の演算増幅器で
あり、図3に示した演算増幅器21と同じように、出力
制御部を構成するトランジスタQ1,Q2、および誤差
増幅部11bを構成するトランジスタQ3〜Q6と電流
がIbiasの電流源11aを有する。
【0016】11cはトランジスタQ1のベース電圧を
電流に変換する電圧/電流変換回路である。この変換回
路11cは、図1の(b)に示すように、トランジスタQ
1を電流増幅率を大きくするためにトランジスタQ1
1,Q12のダーリントン接続の構成に代えた上で、そ
のトランジスタQ11のベースとエミッタ間に抵抗R3
とトランジスタQ7の直列回路を接続し、そのトランジ
スタQ7とカレントミラーを構成するようにしたトラン
ジスタQ8により変換電流を取り出し、差動接続のトラ
ンジスタQ3,Q4の共通エミッタに、電流源11aの
電流に加算する形で供給するようにしている。
【0017】さて、負荷電流が増大すると、出力電圧検
出回路13の検出電圧VRが低下するので、VR<V1
となり、誤差増幅部11bの出力電圧が増大し、トラン
ジスタQ1(Q11とQ12)のベース・エミッタ間電
圧が大きくなってコレクタ電流が増す。このため、トラ
ンジスタQ2のベース電流が大きくなって、出力電圧V
oが増大する方向に制御が行われる。
【0018】また同時に、抵抗R3を流れる電流も増大
するので、トランジスタQ8のコレクタ電流ICQ8も増
大し、誤差増幅部11bの動作電流である「Ibias+I
CQ8」も大きくなる。
【0019】すなわち、本発明では、トランジスタQ1
1のベース・エミッタ間電圧(VBE Q11)を監視して、
予め設定した電流Ibiasに負荷状態によって変化する電
流ICQ 8を加算する動作を行う。
【0020】 VBEQ11=VT・Ln・ICQ11/ISQ11 ・・・(5) の関係があるので、負荷電流が増大すると「Ibias+I
CQ8」が増加し、利得Gの低下が抑制されロードレギュ
レーションの劣化を防止することができる。ICQ1 1
トランジスタQ11のコレクタ電流、ISQ11はトラン
ジスタQ11のコレクタ飽和電流である。
【0021】なお、電圧/電流変換回路11cによるル
ープが正帰還を構成するため、この正帰還により定電圧
レギュレータ全体の帰還利得が正帰還となってしまわな
いように、電圧/電流変換回路11cの定数を設定する
必要がある。
【0022】図2は本発明の定電圧レギュレータ回路に
おいて電流源11aの電流Ibiasを小さな10μAに設
定し、抵抗R1=87.5KΩ、抵抗R2=62.5KΩ、抵抗
R3=100KΩ、トランジスタQ2の電流増幅率βQ2=5
0、トランジスタQ11の電流増幅率βQ11=5、トラン
ジスタQ8の電流増幅率βQ8=6、基準電圧V1=1.25
Vに設定したときの特性を示す図である。
【0023】まず、(a)は出力特性を示す図であり、広
範囲な負荷電流に亘ってロードレギュレーションが確保
されている。また、(b)は誤差増幅部11bの動作電流
の一部である電流ICQ8と抵抗R3を流れる電流IR3を加
算した電流「ICQ8+IR3」の特性図であり、負荷電流が
少ないときはきわめて少なくなっている。
【0024】このように、図3、図4に示した従来の回
路と比較して、電流源11aの電流Ibiasを小さな値に
設定できるので、軽負荷時や無負荷時の消費電流を極め
て小さくすることができ、また重負荷時には加算電流I
CQ8が増大するので、ロードレギュレーションが悪くな
ることはない。
【0025】
【発明の効果】以上から本発明によれば、負荷電流の大
小に応じて誤差増幅部の動作電流を加減するため、軽負
荷時には消費電流を低減し、重負荷時には充分な動作電
流を供給して充分なロードレギュレーションを確保する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の定電圧レギュレータ回路を示す図
で、(a)はブロック図、(b)は回路図である。
【図2】 本発明の定電圧レギュレータ回路の特性を示
す図で、(a)は出力特性図、(b)は誤差増幅部のトランジ
スタQ8のコレクタ電流と抵抗R3を流れる電流を加算
した電流の特性図である。
【図3】 従来の定電圧レギュレータ回路を示す図で、
(a)はブロック図、(b)は回路図である。
【図4】 (a)は改善を施した従来の定電圧レギュレー
タ回路の回路図、(b)はその出力特性図である。
【符号の説明】
11:演算増幅器、11a:電流源、11b:誤差増幅
部、11c:電圧/電流変換回路、12:基準電圧発生
回路、13:出力電圧検出回路。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】出力電圧を検出する出力電圧検出回路と、
    該出力電圧検出回路で検出された電圧と基準電圧とを比
    較する誤差増幅部および該誤差増幅部で得られた誤差信
    号を入力して前記出力電圧を制御する出力制御部からな
    る演算増幅回路と、を具部する定電圧レギュレータ回路
    において、 前記誤差信号に応じて前記誤差増幅部の動作電流を加減
    する手段を設けたことを特徴とする定電圧レギュレータ
    回路。
  2. 【請求項2】前記出力制御部を、前記誤差増幅部の出力
    信号により制御される第1のトランジスタと、該第1の
    トランジスタにより制御され出力電圧を制御するシリー
    ズ制御用の第2のトランジスタとから構成し、 かつ、前記出力電圧が増大する方向に前記第1、第2の
    トランジスタが制御されるとき、前記第1のトランジス
    タのベース・エミッタ間電圧に応じて前記動作電流を増
    大する方向に制御するようにしたことを特徴とする請求
    項1に記載の定電圧レギュレータ回路。
  3. 【請求項3】前記第2のトランジスタをPNPトランジス
    タとし、前記第1のトランジスタを複数のNPNトランジ
    スタからなるダーリントン接続回路に置換し、該ダーリ
    ントン接続回路の最終段のトランジスタのベース・エミ
    ッタ間電圧を電圧/電流変換回路で電流信号に変換し、
    該変換した電流信号を前記誤差増幅部の電流源の電流に
    加算するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の
    定電圧レギュレータ回路。
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