JP2000066508A - 現像装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

現像装置及びこれを用いた画像形成装置

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JP2000066508A
JP2000066508A JP23901298A JP23901298A JP2000066508A JP 2000066508 A JP2000066508 A JP 2000066508A JP 23901298 A JP23901298 A JP 23901298A JP 23901298 A JP23901298 A JP 23901298A JP 2000066508 A JP2000066508 A JP 2000066508A
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JP23901298A
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Hiroshi Hirata
啓 平田
Migaku Aoshima
琢 青島
Tomio Onuki
富夫 大貫
Ai Ito
愛 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所謂パージ方式の現像装置を前提とし、新た
な部材を付加することなく、直前の画像形成動作に対応
する現像ロール上のトナー付着に起因する画像ムラを有
効に回避する。 【解決手段】 現像モードAと、非現像動作時に、現像
ロール1上の現像剤を現像ハウジング9内に一時的に退
避、回収する現像剤回収モードBとを選択的に実行する
モード制御手段10を具備したパージ方式の現像装置に
おいて、現像剤回収モード時に現像ロール1と搬送ロー
ル2との間に現像剤溜まり11を形成可能な構成とし、
モード制御手段10には、非現像動作時に、搬送ロール
2を停止した状態で現像ロール1を回転させ、現像ロー
ル1と搬送ロール2との間には現像ロール1から搬送ロ
ール2側へとトナーが移動せしめられる剥離バイアスを
印加するトナー剥離モードCを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式や静
電記録方式等の画像形成装置で用いられる現像装置に係
り、詳細には、トナー及びキャリアからなる二成分現像
剤を用い、非現像時に現像ロール上の現像剤を一時的に
回収、退避する所謂パージ方式と称される現像装置及び
これを用いた画像形成装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば電子写真方式の画像形成装
置のうち、多色画像を形成するための装置構成として
は、感光体ドラム等の潜像担持体の周りに複数の色成分
現像剤が収容された現像装置を並列配置し、潜像担持体
上に各色成分トナー像を選択的に形成するものがある。
この種の多色画像形成装置にあっては、潜像担持体上に
各色成分トナー像を形成するのに他の色成分トナーとの
混色を防止するために、現像対象となる現像装置の色成
分現像剤のみを潜像担持体上の静電潜像に摺擦させて現
像を行い、現像対象でない現像装置の色成分現像剤を潜
像担持体と接触させないようにする工夫が必要である。
【0003】従来にあっては、例えば潜像担持体に各色
成分の現像装置が並列配置され、現像対象となる現像装
置のみが潜像担持体に近接するセット位置にセットさ
れ、現像対象でない他の現像装置が前記セット位置から
離間した待機位置にリトラクトする所謂リトラクト方式
や、回転ホルダに複数の色成分現像ユニットが搭載さ
れ、回転ホルダを適宜回転させることで現像対象となる
現像ユニットのみが潜像担持体に近接したセット位置に
セットされる所謂ロータリー方式や、現像終了時に現像
ロールへの現像剤の供給が断たれると共に、現像ロール
上に残留している現像剤が一時的に回収、退避される所
謂パージ方式が知られている。ここで、パージ方式は、
リトラクト方式のような現像装置のリトラクト機構や、
ロータリー方式のような回転機構を用いる必要がない
分、装置構成、特に現像装置の保持に関する構成が簡略
化される点、及び、現像装置の移動時に発生する震動が
少ない点で好ましい。
【0004】この種のパージ方式を採用した現像装置と
しては、感光体ドラム等の潜像担持体に対向して開口し
且つ二成分現像剤が収容される現像ハウジングを有し、
この現像ハウジングの開口部分に所謂マグネットロール
(内部に複数の磁極を配列したマグネット部材が固定設
置され且つ周囲に非磁性スリーブが回転可能に配設され
るロール)構成の現像ロールを配設すると共に、この現
像ロールに近接して同じくマグネットロール構成の搬送
ロールを配設し、更に、搬送ロール側には現像剤層厚規
制用の層厚規制部材を対向配置し、また、搬送ロールの
奥側には現像剤が撹拌搬送される撹拌搬送オーガーを配
設したものが既に知られている(例えば特開昭55−5
5370号公報、特開昭55−55371号公報、特開
昭58−205173号公報、特開昭63−22946
6号公報、特開平8−248771号公報等が類似
例)。
【0005】この種のパージ方式の現像装置にあって
は、現像動作時には、撹拌搬送オーガーにて撹拌搬送さ
れた現像剤を搬送ロールを介して現像ロールへと供給す
ることで、潜像担持体と現像ロールとの間の現像領域に
現像剤を供給し、更に、現像ロール上の残留現像剤を搬
送ロールを介して撹拌搬送オーガーへと戻すようになっ
ている。一方、現像終了時には、搬送ロールを先に停止
して現像ロールへの現像剤供給を断ち、現像ロール上の
現像剤を現像ハウジング内に回収した後に現像ロールを
停止させることで、現像ロール上の現像剤を一時的に回
収、退避させるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
のパージ方式の現像装置にて画像形成された出力画像を
見て見ると、先端部から現像ロール1〜2周分に相当す
るエリアにおいて、直前に行われた画像形成動作に起因
すると考えられるムラが発生し、時には、現像ロールが
5〜6周分に相当する範囲までムラが続くという技術的
課題が見い出された。
【0007】より具体的に述べると、例えば図14
(a)では、直前の画像形成において画像の後端右側に
現像ロール数周分のベタ画像(ソリッド画像)が存在す
るケースであり、次の画像形成で均一なハーフトーン画
像を出力するときに、画像先端左側に、現像ロール1周
に対応する幅(画像進行方向)毎に徐々に薄くなり、や
がては他の領域と同じ濃度になるムラm(具体的にはm
1,m2)が発生する例である。また、図14(b)で
は、例えば画像形成中に現像装置への給電が断たれ、あ
るいは、現像装置以外の故障で現像装置が異常停止し、
現像ロール上の穂立ち(残留現像剤)が潜像担持体のう
ち表面電位の高い部分(バックグラウンド部)に暫く対
向した状態が続き、その後現像装置を復帰させて次の画
像形成で均一なハーフトーン画像を出力するケースであ
る。本ケースでは、図14(b)に示すように濃い帯が
現像ロールの回転周期で徐々に薄くなりながら5〜6本
続くムラm(m1〜m5)となる。
【0008】その原因については、ムラの発生する画像
の直前の画像形成動作で、現像ロール200のスリーブ
上に、図14に示すような、前記直前の画像形成動作に
対応するトナー201が付着し、次の画像形成動作にお
いて実効的な電位コントラストが付着トナー量に従い、
局所的にシフトするためと考えられる。
【0009】このような技術的課題はパージ方式の現像
装置特有のものであり、例えば搬送ロールを用いずに現
像ロールのみを用いた現像装置(通常の二成分現像装置
に相当)にあっては上述した技術的課題はそれほど深刻
ではない。すなわち、通常の二成分現像装置にあって
は、現像ロール側に現像剤層厚規制用の層厚規制部材を
対向配置する構成が採用されることから、現像ロールに
対向した層厚規制部材で塞き止められた現像剤が前記現
像ロールの周面に沿って磁気力により保持されることに
なる。このため、たとえ直前の画像形成動作で現像ロー
ルのスリーブ上にトナーが付着しても、前記層厚規制部
材で塞き止められた現像剤によるスリーブ摺擦で、前記
付着トナーが有効に掻き落とされることになり、図14
(a)のようなムラは発生しない。
【0010】これに対し、図14(b)のように、現像
装置の異常停止により現像ロールのスリーブ上にトナー
が激しく付着した場合には、次のハーフトーン画像上に
は先端から1〜2本の帯状ムラが現れる。ところが、こ
のような帯状ムラに対しては、潜像担持体上の次の画
像先端が現像領域に突入する以前に現像ロールの回転を
開始し、現像ロールのスリーブ上の付着トナーを前記層
厚規制部材で塞き止められた現像剤で摺擦した後に画像
先端を現像する手法、特開平6−51639号公報に
示されるように、現像ロールに対向する電極部材を新た
に設け、現像ロールのスリーブ上の付着トナーがスリー
ブから離れる方向に電界を印加する手法等が有効な対策
になり得ることから、パージ方式の現像装置のように深
刻な技術的課題にはならない。
【0011】この点、パージ方式の現像装置にあって
は、搬送ロールを停止した時の現像ロール上の穂切れ
(穂立ち(残留現像剤)の退避、回収動作)を短時間で
確実に行うために、現像剤の層厚規制部材を搬送ロール
にのみ対向配置し、現像ロール側に層厚規制部材を配置
しない態様が採用されていることから、通常の二成分現
像装置とは異なり、現像ロールのスリーブを強く摺擦す
る現像剤溜まりが常時存在しない。このため、前記通常
の二成分現像装置における解決手法のように、画像エ
リアの現像に先立って現像ロールを回転させることや、
これを応用して画像形成以外のタイミングで現像ロール
のみを回転させる方法では、非常に長い時間の回転が必
要で、画像出力スピードの速い画像形成装置に対しては
有効な解決方法になり得ない。また、前記解決手法の
ように新たな部材を設けることは、実用化しようとする
パージ方式の現像装置において、前記新たな電極部材が
現像ロールのスリーブ上の現像剤を現像装置内へ回収す
る時の障害物になり易く、しかも、コストアップにもつ
ながるため、やはり有効な解決方法にはなり得ない。
【0012】本発明は、以上の技術的課題を解決するた
めになされたものであって、所謂パージ方式の現像装置
を前提とし、新たな部材を付加することなく、直前の画
像形成動作に対応する現像ロール上のトナー付着に起因
する画像ムラを有効に回避することができる現像装置及
びこれを用いた画像形成装置を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、図
1に示すように、潜像担持体15に対向して開口し且つ
二成分現像剤が収容される現像ハウジング9を有し、こ
の現像ハウジング9内には開口側から順に現像ロール
1、搬送ロール2を配設し、現像ロール1及び搬送ロー
ル2には、夫々内部に固定設置されて複数の磁極3を配
列したマグネット部材4と、このマグネット部材4の周
囲に回転可能に配設される非磁性スリーブ5とを具備さ
せ、更に、前記搬送ロール2側には搬送ロール2上の現
像剤層厚規制用の層厚規制部材6を対向配置した態様で
あって、現像動作時に、現像ロール1及び搬送ロール2
を共に回転させ、潜像担持体15上の静電潜像に現像ロ
ール1上の現像剤を摺擦して前記静電潜像を可視像化す
る現像モードAと、非現像動作時に、搬送ロール2の回
転を停止した後に現像ロール1を所定時間回転させた後
に停止させ、現像ロール1上の現像剤を現像ハウジング
9内に一時的に退避、回収する現像剤回収モードBとを
選択的に実行するモード制御手段10を具備したパージ
方式の現像装置において、現像剤回収モード時に現像ロ
ール1と搬送ロール2との間に現像剤溜まり11を形成
可能な構成とし、モード制御手段10には、非現像動作
時に、搬送ロール2を停止した状態で現像ロール1を回
転させ、現像ロール1と搬送ロール2との間には現像ロ
ール1から搬送ロール2側へとトナーが移動せしめられ
る剥離バイアスを印加するトナー剥離モードCを設けた
ことを特徴とするものである。
【0014】このような技術的手段において、本願の現
像装置は、各種画像形成装置に適用して差し支えない
が、図1に示すように、潜像担持体15の周囲に複数の
色成分現像剤が収容された複数の現像装置D(例えばD
1,D2)を並列配置し、潜像担持体15上に形成された
所定の色成分の静電潜像を対応する色成分の現像装置D
(D1又はD2)で選択的に現像するタイプの画像形成装
置において特に有効である。
【0015】また、現像ロール1、搬送ロール2のマグ
ネット部材4構成については、所謂パージ方式を実現で
きる磁極3配列であれば適宜選定して差し支えない。例
えば現像ロール1と搬送ロール2との対向部において現
像剤の受け渡しに寄与する磁極3については相互のロー
ル1,2間で異極性構成にしたり、搬送ロール2上の現
像剤を剥離するために同極性の一対の磁極3を設けるな
ど適宜選定して差し支えない。特に、現像ロール1又は
搬送ロール2の小径化を考慮すると、現像ロール1又は
搬送ロール2の現像剤の受け渡し磁極3と現像剤の受け
取り磁極3との距離が短くなるため、現像ロール1又は
搬送ロール2各々について、現像剤の受け渡し磁極3と
受け取り磁極3とを同極にすることが好ましい。このよ
うな態様にあっては、搬送ロール2又は現像ロール1か
らの現像剤の受け渡しを良好に保ち、搬送ロール2又は
現像ロール1への回り込みを防止することが防止され、
結果的に、現像ロール1上の現像剤層の乱れや現像ムラ
への影響が抑制される点で好ましい。
【0016】更に、層厚規制部材6については、搬送ロ
ール2上の現像剤層厚を規制するものであれば適宜選定
して差し支えない。この場合において、層厚規制部材6
により規制すべき現像剤層厚は、現像ロール1上で規制
すべき現像剤層厚を考慮して選定されるものである。
【0017】また、現像ハウジング9の搬送ロール2の
奥側には、通常現像剤を撹拌しながら搬送ロール2へと
供給する撹拌搬送部材7(例えばオーガー等)が配設さ
れている。この撹拌搬送部材7については、搬送ロール
2への現像剤の供給性を考慮するほか、搬送ロール2か
ら撹拌搬送部材7への現像剤の回収性を考慮することが
重要であり、現像剤の回収性を良好に保つという観点か
らすれば、搬送ロール2のマグネット部材4のうち同極
の磁極間に対し撹拌搬送部材7の一つを最近接配置する
ことが好ましい。この態様によれば、潜像の現像を終え
た回収現像剤と前記撹拌搬送部材7で搬送される新規な
現像剤との入れ替わりが効率よく行なわれる点で好まし
い。特に、搬送ロール2のマグネット部材4のうち同極
の磁極間に対し最近接配置される撹拌搬送部材7として
は、各種形態のものを選定して差し支えないが、好まし
くは、回転軸の周りに現像剤を掻き上げるための複数の
板状羽根を有したパドルが挙げられ、該パドルが前記搬
送ロール2との最近接点において搬送ロール2と逆方向
に回転するものであることがよい。
【0018】更に、本願の現像装置のうち、現像ロール
1と搬送ロール2とのレイアウトについては、略横方向
配置、あるいは、略縦方向配置のいずれでも差し支えな
い。この場合、現像剤回収モード時に現像ロール1と搬
送ロール2との間に現像剤溜まり11を形成可能な構成
としなければならないことから、略縦方向配置の態様に
あっては、現像剤の自然落下という現象を考慮しながら
現像剤溜まり11を形成することが必要になるのに対
し、略横方向配置の態様にあっては、現像剤の自然落下
という現象を考慮しなくて済む分、現像剤溜まり11を
形成し易いという利点がある。ここで、現像剤溜まり1
1を形成するための条件について検討して見るに、現像
剤溜まり11となる場所のスペースや形状(現像剤に対
する搬送抵抗に影響)を適宜選定し、現像剤回収モード
時に、現像剤溜まり11となる場所への現像剤の単位時
間当たりの受入回収量を当該現像剤溜まり11となる場
所からの現像剤の単位時間当たりの排出回収量よりも所
定範囲で多く設定すればよい。但し、現像剤溜まり11
となる場所からの現像剤の単位時間当たりの排出回収量
を極端に少なくすると、現像剤の回収性そのものを損な
うことから、現像剤の回収性を損なわない範囲で選定す
ることが必要である。
【0019】また、モード制御手段10は、基本的にパ
ージ方式を実現する上で現像モードAと現像剤回収モー
ドBとを備えているが、本願発明にあっては、非現像動
作時に、搬送ロール2を停止した状態で現像ロール1を
回転させ、現像ロール1と搬送ロール2との間には現像
ロール1から搬送ロール2側へとトナーが移動せしめら
れる剥離バイアスを印加するトナー剥離モードCを備え
ている。ここで、トナー剥離モードCとしては、現像剤
回収モードBの後に行うようにしてもよいし、あるい
は、現像剤回収モードBの中で行うようにしてもよい
し、あるいは、現像剤回収モードBと無関係に行うよう
にしてもよい。
【0020】また、トナー剥離モードCについては適宜
タイミングで行なって差し支えないが、現像動作が正常
に終了した条件下では、現像動作(現像モードA)終了
直後にトナー剥離モードCを実行することが好ましい。
一方、現像動作が正常に終了しなかった条件(例えば現
像装置が途中で異常停止する等)下では、次の現像モー
ドAの実行に先立って、現像剤回収モードB及びトナー
剥離モードCからなる復帰モードを実行することが好ま
しい。すなわち、現像動作が正常に終了しなかった条件
直後から次の現像モードを実行する前までの任意のタイ
ミングで復帰モードを実行するようにすればよい。
【0021】ここで、現像動作が正常に終了しなかった
条件下では、例えば潜像担持体15の表面電位の高い部
位に現像ロール1のスリーブ5が対向したまま停止し、
かつ、印加されていた現像バイアスがOFF状態になる
と、潜像担持体15に対向する現像剤中のトナーが激し
く現像ロール1のスリーブ5に付着するため、現像動作
が正常に終了した条件下に比べて現像ロール1のスリー
ブ5からトナーが剥離し難い状況が発生し易い。このた
め、復帰モード時におけるトナー剥離モードCについて
は、トナー剥離モードCの実行時間を現像動作が正常に
終了した条件下のそれに比べて多く設定することが好ま
しい。
【0022】また、現像剤回収モードBと無関係に行う
トナー剥離モードCの具体的態様としては、現像装置が
組込まれた画像形成装置の電源投入直後に実行するよう
にしたり、あるいは、所定の画像形成枚数毎や所定のジ
ョブ回数毎に実行するようにする等適宜選定して差し支
えない。
【0023】更に、トナー剥離モードCの実行条件につ
いて検討する。先ず、トナー剥離モードCの実行時間に
ついては現像ロール1上のトナーを剥離し得る範囲であ
れば適宜選定して差し支えないが、一つの目安として
は、剥離バイアスの印加開始時点から現像ロール1を1
周以上回転させるものであればよい。また、トナー剥離
モードCで用いられる剥離バイアスについては、現像ロ
ール1上のトナーを剥離する方向に電界を作用させる必
要があることから、少なくとも所定の直流成分のバイア
スであればよいが、トナーの剥離性をより良好に保つと
いう観点からすれば、剥離バイアスとして、直流成分に
交流成分を重畳したバイアスであることが好ましい。
【0024】また、剥離バイアスが直流成分に交流成分
を重畳したバイアスである態様において、剥離バイアス
のうち現像ロール1に印加される交流成分のピーク間電
圧については、潜像担持体15の劣化を極力抑え、か
つ、現像ロール1のスリーブ5に付着したトナーが潜像
担持体15と対向した時、いわゆる公知の一成分ジャン
ピング現像のように、トナーが潜像担持体15方向へ飛
翔し、潜像担持体15表面を汚す事態を回避するという
観点から、現像モードA時に現像ロール1と潜像担持体
15との間に印加される現像バイアスの交流成分のピー
ク間電圧と等しいか、あるいは、当該現像バイアスの交
流成分のピーク間電圧よりも低く設定したものであるこ
とが好ましい。一方、剥離バイアスのうち搬送ロールに
印加される交流成分のピーク間電圧については、トナー
を動かす力をできるだけ大きくするという観点から、現
像モードA時に現像ロール1と潜像担持体15との間に
印加される現像バイアスの交流成分のピーク間電圧と等
しいか、あるいは、当該現像バイアスの交流成分のピー
ク間電圧よりもリークが発生しない範囲で高く設定した
ものであることが好ましい。
【0025】トナー剥離モードC時には、現像ロール1
及び搬送ロール2の間でトナー剥離のために所定の直流
成分バイアスが必要になるが、トナー剥離モードC時以
外ではこの種の直流成分バイアスが不要になるため、制
御法を複雑化させなくてすむという観点からすれば、現
像ロール1及び搬送ロール2の直流成分を等しく設定
し、直流成分バイアスを0にすることがよい。
【0026】次に、上述した技術的手段の作用について
説明する。図1及び図2に示すように、モード制御手段
10がトナー剥離モードCを実行すると、非現像動作時
に、搬送ロール2を停止した状態で現像ロール1を回転
させ、現像ロール1と搬送ロール2との間には現像ロー
ル1から搬送ロール2側へとトナーが移動せしめられる
剥離バイアスを印加する。このとき、現像ロール1と搬
送ロール2との間には現像剤回収モードB時に現像剤溜
まり11を形成可能な構成が採用されていることから、
例えば現像剤回収モードBの後に、あるいは、現像剤回
収モードBの中でトナー剥離モードCを実行すると、現
像ロール1上の穂立ち(残留現像剤)が現像ハウジング
9内に回収された状況では現像ロール1と搬送ロール2
との間に現像剤溜まり11が必然的に形成されることに
なり、現像剤溜まり11が存在する条件下でトナー剥離
モードCが実行されることになる。
【0027】このとき、現像ロール1と搬送ロール2と
の間の現像剤溜まり11において、トナーが現像ロール
1から搬送ロール2側へ向かう方向に剥離電界Eが形成
されており、現像ロール1のスリーブ5表面が前記現像
剤溜まり11を通過することになるため、たとえ現像ロ
ール1のスリーブ5上にトナーが局所的に付着したとし
ても、当該スリーブ5上の付着トナーが現像剤溜まり1
1によって掻き取られた後に、剥離電界Eの作用により
現像剤溜まり11中に有効に回収される。尚、現像剤回
収モードBと無関係にトナー剥離モードCを実行する場
合であっても、トナー剥離モードCの初期段階が現像剤
回収モードBに相当する動作になり得るため、トナー剥
離モードCの初期段階以降については、上述したのと略
同様な動作過程が行なわれる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に示す実施の形態
に基づいてこの発明を詳細に説明する。図3は、本発明
が適用された現像装置を組込んだ電子写真方式の多色画
像形成装置の一例を示す。同図において、多色画像形成
装置は、中間転写ベルト90上に複数の画像形成ユニッ
ト81,82を配設し、各画像形成ユニット81,82
としては、感光体ドラム等の潜像担持体100(具体的
には100a,100b)の周囲に、例えば電子写真用
デバイスである一様帯電装置101(具体的には101
a,101b)、レーザー露光装置102(具体的には
102a,102b)、いずれもパージ方式を採用した
複数の現像装置103(具体的には103a,103
b),104(具体的には104a,104b)、例え
ばバイアスロール方式の一次転写装置105(具体的に
は105a,105b)、クリーニング装置106(具
体的には106a,106b)、除電装置107(具体
的には107a,107b)等が配設されたものを用
い、各画像形成ユニット81,82の複数の現像装置1
03,104には所定の四色(本例では、イエロ、マゼ
ンタ、シアン、ブラック)現像剤を収容させ、各画像形
成ユニット81,82の潜像担持体100を夫々2回転
させることで各潜像担持体100上に各色成分トナー像
を形成すると共に、同じく2回転する中間転写ベルト9
0上に順次重ね転写(一次転写)させ、中間転写ベルト
90上の多重転写トナー像を例えばバイアスロール方式
の一括転写装置91にて用紙あるいは透明シート等の記
録媒体92に一括転写(二次転写)するようにしたもの
である。
【0029】尚、符号93又は94は搬送すべき用紙等
の記録媒体92を収容するトレイ、95は記録媒体92
の先端をせき止め、所定のタイミングで二次転写部へ送
出するレジストレーションロール、96は記録媒体92
上のトナー像を定着する定着装置、97は転写を終えた
記録媒体92を定着装置96に搬送する搬送ベルトであ
る。
【0030】次に、本実施の形態に係る多色画像形成装
置の作像プロセスについて簡単に説明する。まず、第1
の画像形成ユニット81において、潜像担持体100a
は、一様帯電装置101aによりその表面を負極性に一
様に帯電される。次に、レーザー露光装置102aによ
り、デジタル画像に対応する像露光がなされ、潜像担持
体100aの表面には静電潜像が形成される。そして、
現像装置103aは前記画像に対応する静電潜像の先端
が現像位置に到達すると磁気ブラシが静電潜像を摺擦し
て、前記潜像担持体100a上に1色目のトナー像を形
成する。この後、前記1色目のトナー像は一次転写装置
105aの位置まで進むと、前記一次転写装置105a
で形成される転写電界の作用により中間転写ベルト90
の表面へ転写される。1色目のトナー像の転写を終えた
前記潜像担持体100aについては、その後、必要に応
じてクリーニング前処理が施された後、クリーニング装
置106aにより表面に残ったトナーが掻き取られ、更
に除電装置107aで表面に残った電荷が除電される。
【0031】また、1色目の転写を終えた中間転写ベル
ト90の表面は、引き続き第2の画像形成ユニット82
の潜像担持体100bとの対向部に向かって進行し、潜
像担持体100bの表面に1色目と同様の工程を経て形
成された2色目のトナー像が、1色目の転写を終えた中
間転写ベルト90の上に一次転写装置105bの作用に
よって多重転写される。更に、中間転写ベルト90が2
周目に入ると、第1の画像形成ユニット81では、3色
目の現像装置104aにより潜像担持体100aの表面
に3色目のトナー像が形成されると共に、一次転写装置
105aの作用により中間転写ベルト90の表面に多重
転写され、また、第2の画像形成ユニット82では、4
色目の現像装置104bにより潜像担持体100bの表
面に4色目のトナー像が形成されると共に、一次転写装
置105bの作用により中間転写ベルト90の表面に多
重転写される。この状態において、中間転写ベルト90
上には4色の多色画像が形成される。
【0032】一方、記録媒体92は、トレイ93又は9
4から搬送され、一度レジストレーションロール95で
先端をせき止められた後、所定のタイミングで一括転写
装置91位置へ送り出される。送り出された記録媒体9
2は中間転写ベルト90表面上のトナー像と密着し、一
括転写装置91の作用でトナー像が記録媒体92上に転
写される。最後に、多重トナー像の転写を終えた記録媒
体92は搬送ベルト97を経由して定着装置96へと進
み、トナー像が記録媒体92に定着された後、画像形成
装置の外の排出トレイ(図示せず)へと搬出される。
【0033】次に、本実施の形態で用いられる現像装置
103,104を図4に基づいて詳細に説明する。本実
施の形態において、上側現像装置103は、潜像担持体
100の回転中心を通る水平線Lに対し、所定角度α
(例えば30度程度)斜め上方に傾斜した位置に現像位
置を有するものであり、一方、下側現像装置104は、
潜像担持体100の回転中心を通る水平線Lに対応する
位置に現像位置を有するものである。
【0034】上側現像装置103の基本的構成は、潜像
担持体100に対向して開口する現像ハウジング41を
有し、この現像ハウジング41内には、現像ハウジング
41の開口42に面して現像ロール43を配設すると共
に、この現像ロール43の背面には搬送ロール44を配
設し、更に、搬送ロール44の背面側には、回転軸の周
りに螺旋状の羽根が連続的に形成されて現像剤が回転軸
方向の奥から手前、あるいは、手前から奥へと撹拌搬送
される一対の撹拌搬送オーガー45,46を配設する一
方、搬送ロール44と撹拌搬送オーガー45との間に現
像剤汲み上げパドル47を配設し、更に、前記搬送ロー
ル44の近傍には当該搬送ロール44に供給される現像
剤の層厚が規制される層厚規制板48を配設したもので
ある。一方、下側現像装置104の基本的構成は、上側
現像装置103と略同様に、現像ハウジング51の開口
52に面した箇所に現像ロール53を配設すると共に、
この背面側に搬送ロール54を配設し、また、この搬送
ロール54の背面側には、現像剤汲み上げパドル57を
介して一対の撹拌搬送オーガー55,56を配設し、更
に、搬送ロール54の近傍に層厚規制板58を配設した
ものである。
【0035】ここで、上側現像装置103について詳述
すると、図4及び図5に示すように、現像ロール43
は、例えばS,N,S,N,Sで示される5つの磁極が
周囲に配列された磁石ロール431を固定設置し、この
周囲に非磁性スリーブ432を回転可能に配設したもの
である。一方、搬送ロール44は、例えばN,S,S,
N,S,Nで示される6つの磁極が周囲に配列された磁
石ロール441を固定設置し、この周囲に非磁性スリー
ブ442を回転可能に配設したものであり、この搬送ロ
ール44の回転中心は前記現像ロール43の回転中心よ
りも上側に偏位配置されている。
【0036】更に、本実施の形態では、現像ロール43
は、図4及び図5に示すように、搬送ロール44から現
像剤を受け取るための磁極43aと、搬送ロール44へ
現像剤を受け渡すための磁極43bとが同極構成(本例
ではS極)になっている。尚、現像ロール43のうち、
潜像担持体100に対向する部位の磁極43c(本例で
はS極)が現像磁極として機能するようになっている。
一方、搬送ロール44の磁極については、現像ロール4
3から最初に現像剤を受け取る磁極44a(本例ではN
極)とこれに隣接する搬送ロール44の回転方向(現像
剤搬送方向に相当)下流側の磁極44b(本例ではS
極)とが異極構成になっており、更に、磁極44bとこ
れに隣接する搬送ロール44の回転方向下流側の磁極4
4cとが同極の反発磁極構成になっている。更にまた、
現像ロール43から最初に現像剤を受け取る磁極44a
とこれに隣接する搬送ロール44の回転方向上流側の磁
極(本例では現像ロール43へ現像剤を受け渡す磁極に
相当)44dとが同極構成(本例ではN極)になってい
る。
【0037】また、本実施の形態では、現像ロール43
と搬送ロール44と現像ハウジング41の底壁411と
の間には、後述する現像剤回収モード時に、現像剤溜ま
り(図11中のMa参照)を形成可能な現像剤回収転移
部が構成されている。本実施の形態では、現像剤回収転
移部は、例えば搬送ロール44の異極構成の磁極対44
a,44bにて形成される磁界が及ぶ範囲に、現像ハウ
ジング41の底壁411の一部を突出配置し、この底壁
突出部412と搬送ロール44との間にある程度狭い間
隙の回収通路49を形成することで、現像剤回収モード
時における回収通路49での現像剤の搬送抵抗を高め、
結果的に、現像剤溜まりを形成するようにしたものであ
る。
【0038】更に、本実施の形態において、現像剤汲み
上げパドル47は、回転軸の周りに現像剤を汲み上げる
ための複数の板状羽根を有したものである。ここで、該
パドル47と搬送ロール44とは、図5に示すように、
前記パドル47と前記搬送ロール44との最近接点にお
いて互いに逆方向に移動する回転方向に設定されてお
り、この構成は、搬送ロール44から落下した現像剤を
すばやく撹拌搬送オーガー45中へ取り込む点で優れて
いる。特に、搬送ロール44の径が小さく、搬送ロール
44の概略下部に固定された一対の反発磁極(本例では
S極)の間の距離が十分とれない時に前述の能力が発揮
され、一度静電潜像の現像を経てトナー濃度が低下した
現像剤が、トナーを十分含む現像剤と混ざり合った後に
再び現像部へと搬送されていくことから、現像濃度を低
下することなく、良好な画像を再現することができる点
で好ましい。
【0039】次に、下側現像装置104について説明す
ると、現像ロール53は、図4に示すように、例えば
S,N,S,N,Sで示される5つの磁極が周囲に配列
された磁石ロール531を固定設置し、この周囲に非磁
性スリーブ532を回転可能に配設したものである。一
方、搬送ロール54は、例えばN,S,S,N,S,N
で示される6つの磁極が周囲に配列された磁石ロール5
41を固定設置し、この周囲に非磁性スリーブ542を
回転可能に配設したものであり、この搬送ロール54の
回転中心は前記現像ロール53の回転中心よりも下側に
偏位配置されている。更に、本実施の形態では、現像ロ
ール53と搬送ロール54と現像ハウジング51の底壁
511との間には、後述する現像剤回収モード時に、現
像剤溜まり(図11中のMb参照)を形成可能な現像剤
回収転移部(図示せず)が構成されている。但し、下側
現像装置104における現像ロール53,搬送ロール5
4のレイアウト、現像ハウジング51の形状は、上側現
像装置103のそれらと異なることから、下側現像装置
104の現像剤回収転移部の具体的構成は上側現像装置
103のそれとは異なる態様になっている。
【0040】次に、本実施の形態で用いられる駆動制御
系を図6に示す。同図において、駆動制御系70は、各
現像装置103(104)の被駆動部材43〜47(5
3〜57)に対して駆動力を選択的に供給する駆動伝達
系120と、各現像装置103(104)の現像ロール
43(53),搬送ロール44(54)に対して現像バ
イアス、剥離バイアス等を印加するバイアス印加装置1
30と、駆動伝達系120及びバイアス印加装置130
を各種モード(現像モード、現像剤回収モード、トナー
剥離モード、復帰モード、初期モード等)に応じて図1
2,図13に示すように制御するモード制御装置140
とを備えている。
【0041】本実施の形態において、現像装置103
(104)の駆動伝達系120は、例えば図6に示すよ
うに、現像モータ121(122)を有し、現像ロール
43(53)には現像モータ121(122)からの駆
動力を直接的に伝達する一方、現像ロール43(53)
以外の被駆動部材である搬送ロール44(54),撹拌
搬送オーガー45(55),46(56),現像剤汲み
上げパドル47(57)には駆動モータ121(12
2)からの駆動力を現像クラッチ123(124)を介
して伝達するようにしたものである。従って、現像モー
タ121(122)ONかつ現像クラッチ123(12
4)ONの条件下では、全ての被駆動部材43〜47
(53〜57)に駆動力が伝達され、現像モータ121
(122)ONかつ現像クラッチ123(124)OF
Fの条件下では、現像ロール43(53)のみに駆動力
が伝達されるようになっている。
【0042】更に、本実施の形態において、現像装置1
03(104)のバイアス印加装置130としては、例
えば図7に示す態様が挙げられる。本態様は最も低コス
トで簡単な構成を企図したものであり、本態様に係るバ
イアス印加装置130は、現像ロール43(53)に対
し交流電源131(132)と直流成分が変化可能な直
流電源133(134)とを直列接続する一方、搬送ロ
ール44(54)を接地するようにしたものである。
尚、図7中、ON/OFF−ACは交流成分のオンオフ
信号、ON/OFF−DCは直流成分のオンオフ信号、
RMT−DCは直流成分の可変コントロール信号、ON
/OFFcheckはオンオフ信号のチェックを実施
し、その結果に応じて直流成分(DC電圧)または交流
成分(AC電圧)を夫々オンオフする回路を夫々示す。
そして、本態様に係るバイアス印加装置130は、図8
に示すような現像バイアス、剥離バイアス(詳細につい
ては後述)を印加するようになっている。
【0043】より具体的に述べると、図8に示すよう
に、先ず、現像装置103(104)が動作しない待機
状態においては、現像ロール43(53)及び搬送ロー
ル44(54)の両者は画像形成装置の枠体と同じく接
地電位となっている。また、現像装置103(104)
の動作が開始すると共に印加される現像バイアスは、現
像ロール43(53)に関しては直流成分と交流成分と
を重畳したものである。本態様では、例えば、使用トナ
ーが負極性で、潜像担持体100の一様帯電電位が−6
50V、画像に対応する被露光部の電位が−200Vに
設定されており、それに対応して現像ロール43(5
3)電位の直流成分DB(DC)は−500Vであり、交流
成分DB(AC)のピーク間電圧は1500Vになってい
る。尚、現像バイアス印加時に搬送ロール44(54)
に印加する電圧に関しては、待機時と同じ接地電位とす
ることが最も低コストで簡単な構成となる。また、剥離
バイアス印加時についても、現像ロール43(53)に
印加する電圧を現像バイアスと同じにし、搬送ロール4
4(54)を接地電位とすることが、最も低コストで簡
単な構成となる。
【0044】しかしながら、図7に示す態様にあって
は、以下のような不具合が見られる。すなわち、図7に
示す態様では、現像装置103(104)の待機時以外
には常時現像ロール43(53)から搬送ロール44
(54)へトナーが向かう方向に電界が形成されている
ので、使用するトナーの種類によっては、長期に渡って
画像形成装置を運転し続けると、たとえ層厚規制板48
(58)で塞き止められた現像剤で摺擦されても、搬送
ロール44(54)のスリーブ442(542)上にト
ナーが滞留し続け、スリーブ442(542)表面を汚
染することになる。その結果、層厚規制板48(58)
を通過した現像剤の単位面積当たりの量に変化が現れる
ことになり、好ましくない場合がある。また、現像剤が
長期の使用でトナーへの電荷付与能力が少しずつ低下し
てくると、剥離バイアス印加時には現像ロール43(5
3)に現像バイアスと同じピーク間電圧が印加されてい
るため、現像ロール43(53)のスリーブ432(5
32)に局所的に付着しているトナーの中の帯電の低い
ものや逆極性のものが、潜像担持体100と対向した時
に一成分現像の如く飛び出して転移し、中間転写ベルト
90を経由して一括転写装置91を汚し、記録媒体92
の裏面汚れの発生率を悪化させる場合も出てくる。
【0045】このような不具合を解消する態様として
は、例えば図9に示す態様が挙げられる。本態様に係る
バイアス印加装置130は、現像ロール43(53)に
対し交流電源131(132)と直流成分が変化可能な
直流電源133(134)とを直列接続する一方、搬送
ロール44(54)に対しても、交流電源135(13
6)と直流成分が変化可能な直流電源137(138)
とを直列接続するようにしたものである。尚、図9中、
ON/OFF−AC−D,ON/OFF−AC−Tは現
像ロール43(53)側,搬送ロール44(54)側の
交流成分のオンオフ信号、ON/OFF−DC−D,O
N/OFF−DC−Tは現像ロール43(53)側,搬
送ロール44(54)側の直流成分のオンオフ信号、R
MT−DC−D,RMT−DC−Tは現像ロール43
(53)側,搬送ロール44(54)側の直流成分の可
変コントロール信号、ON/OFFcheckはオンオ
フ信号のチェックを実施し、その結果に応じて直流成分
(DC電圧)または交流成分(AC電圧)を夫々オンオ
フする回路を夫々示す。そして、本態様に係るバイアス
印加装置130は、図10に示すような現像バイアス、
剥離バイアス(詳細については後述)を印加するように
なっている。
【0046】すなわち、図9に示す態様は、第一に、剥
離バイアス印加時のみに現像ロール43(53)から搬
送ロール44(54)へトナーが向かう方向に電界が形
成されるようにしたことを特徴とし、第二に、剥離バイ
アス印加時において現像ロール43(53)のスリーブ
432(532)に局所的に付着しているトナーの中の
帯電の低いものや逆極性のものが一成分現像のごとく飛
び出さないよう、現像ロール43(53)に印加する電
圧の交流成分を極力抑えるように、好ましくは交流成分
をゼロにするようにしたことを特徴とする。従って、本
態様は、図7に示す態様の不具合を解消できる点で図7
に示す態様に比べて機能的に優れていると言える。
【0047】そして、図9に示す態様では、現像バイア
ス印加時の搬送ロール44(54)へ印加する電圧の交
流成分は現像ロール43(53)へ印加するものと同じ
でもよいし、ゼロでもよい。また、剥離バイアス印加時
に搬送ロール44(54)へ印加する電圧の交流成分は
現像バイアス印加時に現像ロール43(53)に対して
使用するものと同じでもよいが、トナーの剥離性をより
高めるという観点からすれば、リークが発生しない範囲
でピーク間電圧を大きくすることが好ましい。更に、剥
離バイアス印加時に現像ロール43(53)と搬送ロー
ル44(54)へ印加する電圧の直流成分に関しては、
トナーの剥離性を良好に保つという観点からすれば、両
者の差が500V以上となることが好ましい。
【0048】次に、本実施の形態に係る現像装置の各モ
ード(現像モード、現像剤回収モード、トナー剥離モー
ド、復帰モード、初期モード)における動作例を図11
〜図13に基づいて説明する。尚、以下の説明では、バ
イアス印加装置130は図9の態様が用いられているも
のとする。ここで、図11(a)は現像装置103が現
像モード時における現像装置103,104内の現像剤
の挙動を示し、図11(b)は現像装置103が現像剤
回収モード、トナー剥離モード時における現像装置10
3,104内の現像剤の挙動を示す。また、図12は現
像モード、現像剤回収モード及びトナー剥離モード時に
おける駆動伝達系120、バイアス印加装置130の駆
動タイミングを示し、また、図13は復帰モード、初期
モード時における駆動伝達系120、バイアス印加装置
130の駆動タイミングを示す。
【0049】●現像モード これは、現像装置103又は104で潜像担持体100
上の静電潜像を現像する動作モードである。今、上側現
像装置103に着目すると、この現像モードを実行する
場合には、図12に示すように、潜像担持体100上の
画像領域の先端部が現像装置103の現像領域に突入す
る少し前のタイミングで、現像モータ121及び現像ク
ラッチ123をONさせることで前記現像ロール43を
含む全ての被駆動部材43〜47を一斉に駆動すると共
に、現像バイアスを立ち上げる。一例を示せば、例えば
現像ロール43径が18mm、スリーブ432の表面速
度が400mm/sec.である場合、駆動制御系70
の立上り時間は、画像領域の先端部が現像装置103の
現像領域に突入する0.2秒前に設定される。
【0050】ここで、上側現像装置103内の現像剤の
挙動を見てみると、図11(a)及び図5に示すよう
に、現像ハウジング41内の二成分現像剤は、一対の撹
拌搬送オーガー45,46により、図の奥行き方向に循
環搬送されている。そして、現像剤汲み上げパドル47
が矢印の方向に回転し、搬送ロール44の右下の磁極4
4c(S極)に対して現像剤を汲み上げる。前記搬送ロ
ール44の右下の磁極44cに汲み上げられた現像剤
は、搬送ロール44のスリーブ442の回転と共に層厚
規制板48との対向部まで運ばれ、前記層厚規制板48
を通過する時に薄層化される。前記薄層化された現像剤
が、搬送ロール44左上の磁極44d(N極)に到達す
ると、搬送ロール44の左下の磁極44a(N極)から
の反発磁界と現像ロール43の右上の磁極43a(S
極)からの吸引磁界により、現像ロール43の右上の磁
極43a(S極)へと飛翔する。
【0051】前記現像ロール43の右上の磁極43a
(S極)へと飛翔した現像剤は、現像ロール43のスリ
ーブ432の回転と共に潜像担持体100との対向部へ
と搬送され、前記対向部に位置する現像磁極43c(S
極)の作用で穂立ちを形成しながら静電潜像を摺擦して
潜像担持体100の表面にトナー像を形成する。摺擦が
終わった現像剤は、現像ロール43のスリーブ432の
回転と共に現像ロール43の右下の磁極43b(S極)
位置まで運ばれ、対向する搬送ロール44の磁極44a
(N極)位置まで飛翔する。そして、搬送ロール44ま
で戻ってきた現像剤は、スリーブ442の回転に伴って
移動していき、搬送ロール44の磁極44aの下流側に
位置する反発磁極対44b,44c(S極)で形成され
る反発磁界の作用により搬送ロール44から剥離され、
現像剤汲み上げパドル47の回転に伴って前記一対の撹
拌搬送オーガー45、46へと戻されていく。このた
め、現像モードにおいて、現像ロール43と搬送ロール
44との間の現像剤回収転移部に現像剤溜まりが形成さ
れることはなく、現像剤はスムースに循環回収される。
尚、図5においては、現像剤剥離吸着部、現像剤層形成
部、現像剤供給転移部、現像剤回収転移部の各機能部を
点線で囲む。
【0052】また、本実施の形態においては、図12に
示すように、一様帯電装置101がONすると同時に現
像ロール43,搬送ロール44に非画像部バイアスを印
加し、一様帯電装置101の作用を受けている潜像担持
体100に現像ロール43が対向している状態におい
て、仮に、別の色のトナー像(残留トナーなど)が潜像
担持体100の表面に保持され、現像ロール43との対
向部を通過するとしても、現像ロール43表面に前記別
の色のトナーが飛翔する場合がないように配慮されてい
る。ここで、非画像部バイアスとしては、前述したトナ
ー飛散を回避できるものであれば適宜選定して差し支え
なく、本実施の形態では、例えば現像バイアスの直流成
分と同じ−500Vが選定される。
【0053】●現像剤回収モード これは、例えば現像モードが終了した後に現像ロール4
3上の残留現像剤を一時現像ハウジング41内に退避、
回収するモードである。このモードは、潜像担持体10
0上の画像領域の後端部が現像領域を通過してしばらく
すると、現像モードの状態(現像モータ121ON,現
像クラッチ123ON,現像バイアス印加)から現像ク
ラッチ123をOFFさせ、少なくとも現像ロール43
上の現像剤の回収に必要な所定時間t1経過させる。
【0054】ここで、上側現像装置103内の現像剤の
挙動を見てみると、図11(b)及び図5に示すよう
に、現像クラッチ123がOFFになると、現像ロール
43を含む全ての被駆動部材43〜47が回転して、現
像ロール43上に現像剤の穂立ちが形成されている状態
で、現像ロール43以外の搬送ロール44を始めとする
被駆動部材の回転が停止せしめられる。このとき、搬送
ロール44から現像ロール43への現像剤の供給が断た
れ、なおも現像ロール43は回転を続けるので、現像ロ
ール43上の現像剤の穂立ちは現像ハウジング41の内
部方向へ順次搬送され、現像ロール43と搬送ロール4
4との間の現像剤回収転移部まで進んだところで順次滞
留していく。そして、現像ロール43側の現像剤が完全
に現像ハウジング41内に回収された時点で、現像ロー
ル43のスリーブ432からの現像剤の回収動作は完了
するが、この場合、現像剤回収転移部には現像剤溜まり
Maが形成され、この現像剤溜まりMaが現像ロール4
3のスリーブ432とスリップした状態で滞留してい
る。尚、本実施の形態では、例えば現像ロール43径が
18mm、スリーブ432の表面速度が400mm/s
ec.である場合、現像剤の回収動作は、搬送ロール4
4を停止した状態で現像ロール43を0.15秒程度回
転させれば十分であるため、所定時間t1は0.15秒
以上の任意の時間、例えば0.2秒程度に設定される。
【0055】●トナー剥離モード これは、現像ロール43上に付着したトナーを強制的に
剥離するモードであり、本実施の形態では、前記現像剤
回収モードの後に続けて行なわれるようになっている。
本実施の形態では、このモードは、図12に示すよう
に、現像クラッチ123OFFから所定時間t1経過後
に現像剤回収モードから移行するものであり、現像ロー
ル43のみの回転を続けながら、現像ロール43と搬送
ロール44とに印加されるバイアスを同時に各現像バイ
アスから各剥離バイアス(図10参照)へ切り替える。
そして、所定時間t2経過後にトナー剥離モードが終了
し、このトナー剥離モードの終了と同時に、現像モータ
121の駆動及び各剥離バイアスの立ち下げが行われ、
待機モードに移行する。
【0056】ここで、上側現像装置103内の現像剤の
挙動を見てみると、図11(b)及び図5に示すよう
に、現像ロール43と搬送ロール44との間に溜まった
現像剤溜まりMaに剥離バイアスによる剥離電界(図示
せず)が作用する。このとき、現像ロール43のスリー
ブ432が回転すると、現像ロール43のスリーブ43
2上に付着しているトナーは現像剤溜まりMaに摺擦
し、かつ、剥離電界の作用によって搬送ロール44側へ
誘引されることから、現像ロール43上の付着トナーの
剥離動作が効果的に行われる。このようなトナー剥離動
作について具体的に検討したところ、現像動作が正常に
終了した場合には、現像ロール43上のトナー付着は比
較的軽度であるため、トナー剥離モードに入ってからの
現像ロール43の回転回数は1回転あれば十分である。
このため、本実施の形態では、トナー剥離モードにおけ
る現像ロール43の駆動時間t2は、現像ロール43の
スリーブ432の1回転時間以上の時間として設定され
ており、例えば現像ロール43径が18mm、スリーブ
432の表面速度が400mm/sec.である場合、
前記駆動時間t2は0.2秒程度に設定される。
【0057】以上のように、トナー剥離モードにおい
て、現像ロール43と搬送ロール44に剥離バイアスを
印加し、トナーが現像ロール43と搬送ロール44との
間の現像剤溜まりMa中で現像ロール43から搬送ロー
ル44へと力を受け、この状態で搬送ロール44を止め
たまま現像ロール43を回転すると、現像ロール43の
スリーブ432上に付着しているトナーの剥離が行われ
る。現に、このようなトナー剥離モードを行なった後に
再度均一なハーフトーン画像を形成するという現像モー
ドを実行したところ、仮に、直前の画像形成において局
部的なベタ画像などが存在したとしても、このベタ画像
などの履歴に伴う画像ムラは全く確認されなかった。
【0058】●復帰モード このモードは、現像動作が正常に終了しなかった場合、
例えば、現像装置以外の故障で現像動作中に画像形成装
置全体が異常停止した場合に対し、現像装置を元の状態
に復帰させる、言い換えれば、次の現像動作をスムース
に行なわせるために、次の現像モードに先立って、現像
ロール43のスリーブ432上の現像剤を回収し、か
つ、現像ロール43のスリーブ432上に付着したトナ
ーを剥離するものであり、言い換えれば、現像剤回収モ
ードとトナー剥離モードとを連続的に実行するものであ
る。本実施の形態では、このモードは、図13に示すよ
うに、復帰動作開始と同時に現像クラッチ123はOF
Fしたままで、現像モータ121と現像ロール43,搬
送ロール44への剥離バイアスを一斉に立ち上げ、所定
時間t3経過後に夫々を立ち下げる。
【0059】このとき、現像ロール43に対向する潜像
担持体100上に現像剤が残っていても、例えば図4及
び図5に示すように、現像ロール43のスリーブ432
が回転することでスリーブ432上の現像剤が現像ハウ
ジング41中へ回収され、現像ロール43と搬送ロール
44との間には現像剤溜まり(図示せず)が形成され
る。一方、現像ロール43及び搬送ロール44には剥離
バイアスが印加されるため、現像ロール43と搬送ロー
ル44との間に形成された現像剤溜まりにはトナーを搬
送ロール44側へ移動させる剥離電界が生成されてい
る。従って、現像ロール43のスリーブ432上に付着
したトナーは現像剤溜まりに摺擦し、かつ、剥離電界の
作用で現像剤溜まり中に回収される。
【0060】ここで、例えば画像形成装置が異常停止し
たとき、潜像担持体100上の表面電位の高い部分と対
向した状態で、現像剤が現像ロール43のスリーブ43
2上で停止し、かつ、現像バイアスがOFF状態になる
と、潜像担持体100との対向部における現像剤中のト
ナーは激しく現像ロール43のスリーブ432上へ付着
する。このため、前記現像剤溜まりにおいて剥離電界の
作用でトナーが搬送ロール方向へと力を受けても、現像
ロール43のスリーブ432が1周する程度の回転では
スリーブ432上に付着しているトナーは剥離されず、
2周、3周とスリーブ432が回転することで付着トナ
ーが剥離されていく。よって、本実施の形態での復帰モ
ードの実行時間t3(例えば現像モータ121の回転時
間)は、例えば現像ロール43のスリーブ432が3周
以上する回転時間に相当する0.5秒に設定されてい
る。
【0061】本実施の形態では、この復帰モードは、復
帰動作開始時に同時に現像ロール43,搬送ロール44
に剥離バイアスを印加するようにしているが、復帰動作
開始直後は現像ロール43のスリーブ432上の現像剤
を回収する現像剤回収モードが実行されることから、現
像剤回収モードの実行時間を経過したタイミングで前記
剥離バイアスを印加し、トナー剥離モードが実質的に実
行される間だけ前記剥離バイアスを印加するようにして
もよいことは勿論である。
【0062】●初期モード このモードは、画像形成装置の電源が投入される毎に電
源投入直後にトナー剥離モードに相当する処理を実行す
るモードである。本実施の形態では、このモードは、図
13に示すように、初期動作開始と同時に現像クラッチ
123はOFFしたままで、現像モータ121と現像ロ
ール43,搬送ロール44への剥離バイアスを一斉に立
ち上げ、所定時間t4経過後に夫々を立ち下げる。
【0063】このとき、仮に、現像ロール43のスリー
ブ432上にトナーが付着していたとしても、現像ロー
ル43のスリーブ432上の穂立ちを回収した時点で形
成される現像剤溜まりと、生成された剥離電界との作用
によってトナー剥離動作が行なわれることから、前記現
像ロール43のスリーブ432上の付着トナーは効果的
に剥離される。そして、本実施の形態での初期モードの
実行時間t4は(例えば現像モータ121の回転時間)
は、例えば復帰モードと同様に、現像ロール43のスリ
ーブ432が3周以上する回転時間に相当する0.5秒
に設定されているが、復帰モードの実行時間t3と異な
る設定をしても差し支えない。
【0064】また、上述した各モードの説明に際して
は、上側現像装置103に着目して当該上側現像装置1
03内での現像剤の挙動について説明したが、下側現像
装置104内の現像剤の挙動についても同様である。例
えば現像モード、現像剤回収モード及びトナー剥離モー
ド実行時には、下側現像装置104内の現像剤は、図1
1(a)(b)に示すように、上側現像装置103と略
同様な挙動を示す。尚、図11(a)中、符号Mbは現
像ロール53と搬送ロール54との間に滞留形成される
現像剤溜まりを示す。但し、下側現像装置104につい
ては、上側現像装置103が現像モードを実行している
条件下では、下側現像装置104は非現像モードの状態
にあり、一方、上側現像装置103が非現像モードの状
態にある条件下では、下側現像装置104は例えば現像
モードあるいは非現像モードの状態にある。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
所謂パージ方式の現像装置及びこれを用いた画像形成装
置において、新たにトナー剥離モードを設けることによ
り、非現像動作時に、現像ロールと搬送ロールとの間に
現像剤溜まりを形成し、この現像剤溜まりにおいて、ト
ナーが現像ロールから搬送ロール側へ移行する方向に剥
離バイアスを印加した状態で、現像ロールのスリーブ表
面を現像剤溜まりに対して摺擦させるようにしたので、
たとえ現像ロールのスリーブ表面にトナーが局所的に付
着したとしても、当該スリーブ表面の付着トナーを現像
剤溜まりで掻き取り、当該トナーを現像剤溜まりに回収
することができる。このため、所謂パージ方式の現像装
置において、新たな部材を付加することなく、直前の画
像形成動作に対応する現像ロール上のトナー付着に起因
する画像ムラを有効に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る現像装置及びこれを用いた画像
形成装置を示す説明図である。
【図2】 本発明に係る現像装置のトナー剥離モード時
の作動を示す説明図である。
【図3】 本発明が適用された現像装置を組込んだ画像
形成装置の実施の一形態を示す説明図である。
【図4】 本実施の形態で用いられる現像装置の具体的
構成を示す説明図である。
【図5】 本実施の形態で用いられる上側現像装置の現
像ロール,搬送ロールの詳細を示す説明図である。
【図6】 本実施の形態で用いられる現像装置の駆動制
御系を模式的に示す説明図である。
【図7】 本実施の形態で用いられる現像装置のバイア
ス印加装置の一例を示す説明図である。
【図8】 図7に係るバイアス印加装置の作動例を示す
説明図である。
【図9】 本実施の形態で用いられる現像装置のバイア
ス印加装置の他の例を示す説明図である。
【図10】 図9に係るバイアス印加装置の作動例を示
す説明図である。
【図11】 (a)は上側現像装置が現像モード時に、
下側現像装置が現像剤回収モード時、トナー剥離モード
時にある状態を示す説明図、(b)は上側現像装置が現
像剤回収モード時、トナー剥離モード時に、下側現像装
置が現像モード時にある状態を示す説明図である。
【図12】 本実施の形態に係る現像装置の現像モード
時、現像剤回収モード時並びにトナー剥離モード時にお
ける駆動タイミング及びバイアス印加タイミングを示す
タイミングチャートである。
【図13】 本実施の形態に係る現像装置の復帰モード
時(又は初期モード時)における駆動タイミング及びバ
イアス印加タイミングを示すタイミングチャートであ
る。
【図14】 (a)(b)は従来における現像装置の技
術的課題を示す説明図である。
【符号の説明】
D(D1,D2)…現像装置,1…現像ロール,2…搬送
ロール,3…磁極,4…マグネット部材,5…スリー
ブ,6…層厚規制部材,7…撹拌搬送部材,9…現像ハ
ウジング,10…モード制御手段,11…現像剤溜ま
り,103,104…現像装置,41,51…現像ハウ
ジング,43,53…現像ロール,44,54…搬送ロ
ール,43a〜43c…磁極,44a〜44d…磁極,
431,531…磁石ロール,432,532…スリー
ブ,45,46,55,56…撹拌搬送オーガー,4
7,57…現像剤汲み上げパドル,48,58…層厚規
制板,120…駆動伝達系,130…バイアス印加装
置,140…モード制御装置,Ma,Mb…現像剤溜ま
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大貫 富夫 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 伊藤 愛 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 2H031 AB02 AC02 AC03 AC09 AC14 AC19 AC30 AD11 AE01 BA04 CA11 FA01 2H073 AA07 BA04 BA13 CA03 2H077 AB02 AB03 AB15 AB18 AC02 AD06 AD13 AD31 AD36 BA02 CA02 CA19 DB08 EA03 GA14

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潜像担持体に対向して開口し且つ二成分
    現像剤が収容される現像ハウジングを有し、この現像ハ
    ウジング内には開口側から順に現像ロール、搬送ロール
    を配設し、現像ロール及び搬送ロールには、夫々内部に
    固定設置されて複数の磁極を配列したマグネット部材
    と、このマグネット部材の周囲に回転可能に配設される
    非磁性スリーブとを具備させ、更に、前記搬送ロール側
    には搬送ロール上の現像剤層厚規制用の層厚規制部材を
    対向配置した態様であって、 現像動作時に、現像ロール及び搬送ロールを共に回転さ
    せ、潜像担持体上の静電潜像に現像ロール上の現像剤を
    摺擦して前記静電潜像を可視像化する現像モードと、非
    現像動作時に、搬送ロールの回転を停止した後に現像ロ
    ールを所定時間回転させた後に停止させ、現像ロール上
    の現像剤を現像ハウジング内に一時的に退避、回収する
    現像剤回収モードとを選択的に実行するモード制御手段
    を具備したパージ方式の現像装置において、 現像剤回収モード時に現像ロールと搬送ロールとの間に
    現像剤溜まりを形成可能な構成とし、 モード制御手段には、非現像動作時に、搬送ロールを停
    止した状態で現像ロールを回転させ、現像ロールと搬送
    ロールとの間には現像ロールから搬送ロール側へとトナ
    ーが移動せしめられる剥離バイアスを印加するトナー剥
    離モードを設けたことを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の現像装置において、 トナー剥離モードは現像剤回収モードの後に行なわれる
    ことを特徴とする現像装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の現像装置において、 トナー剥離モードは現像剤回収モードの中で行なわれる
    ことを特徴とする現像装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の現像装置において、 トナー剥離モードは現像剤回収モードと無関係に行なわ
    れることを特徴とする現像装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の現像装置において、 現像動作が正常に終了した条件下では、トナー剥離モー
    ドは現像動作終了直後に実行されることを特徴とする現
    像装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の現像装置において、 現像動作が正常に終了しなかった条件下では、次の現像
    モードの実行に先立って、現像剤回収モード及びトナー
    剥離モードからなる復帰モードを実行することを特徴と
    する現像装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の現像装置において、 トナー剥離モードの実行時間は現像動作が正常に終了し
    た条件下のそれに比べて多く設定されていることを特徴
    とする現像装置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の現像装置において、 トナー剥離モードは、現像装置が組込まれた画像形成装
    置の電源投入直後に実行されることを特徴とする現像装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の現像装置において、 トナー剥離モードは、剥離バイアスの印加開始時点から
    現像ロールを1周以上回転させるものであることを特徴
    とする現像装置。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の現像装置において、 トナー剥離モードで用いられる剥離バイアスは、直流成
    分に交流成分を重畳したバイアスであることを特徴とす
    る現像装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の現像装置において、 剥離バイアスのうち現像ロールに印加される交流成分の
    ピーク間電圧は、現像モード時に現像ロールと潜像担持
    体との間に印加される現像バイアスの交流成分のピーク
    間電圧と等しいか、あるいは、当該現像バイアスの交流
    成分のピーク間電圧よりも低く設定したものであること
    を特徴とする現像装置。
  12. 【請求項12】 請求項1記載の現像装置において、 トナー剥離モード時以外では、現像ロール及び搬送ロー
    ルの直流成分を等しく設定したことを特徴とする現像装
    置。
  13. 【請求項13】 潜像担持体の周囲に複数の色成分現像
    剤が収容された複数の請求項1記載の現像装置を並列配
    置し、潜像担持体上に形成された所定の色成分の静電潜
    像を対応する色成分の現像装置で選択的に現像すること
    を特徴とする画像形成装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005134898A (ja) * 2003-10-29 2005-05-26 Xerox Corp ドナーロールをクリーニングする装置及び方法
JP2010237239A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Ricoh Co Ltd 2成分現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP2017167407A (ja) * 2016-03-17 2017-09-21 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 現像装置、およびこれを備えた画像形成装置
JP2017191219A (ja) * 2016-04-14 2017-10-19 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 現像装置、およびこれを備えた画像形成装置

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