JP2000063450A - 光硬化性樹脂組成物、その硬化物、および情報記録ディスク - Google Patents

光硬化性樹脂組成物、その硬化物、および情報記録ディスク

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JP2000063450A
JP2000063450A JP10231493A JP23149398A JP2000063450A JP 2000063450 A JP2000063450 A JP 2000063450A JP 10231493 A JP10231493 A JP 10231493A JP 23149398 A JP23149398 A JP 23149398A JP 2000063450 A JP2000063450 A JP 2000063450A
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JP
Japan
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meth
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acrylate
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weight
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JP10231493A
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English (en)
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Toshihiko Takahashi
俊彦 高橋
Hideaki Takase
英明 高瀬
Takashi Ukaji
孝志 宇加地
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JSR Corp
Japan Fine Coatings Co Ltd
Original Assignee
JSR Corp
Japan Fine Coatings Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 情報記録ディスクの光透過保護膜形成に適し
た光硬化型樹脂組成物の提供。 【解決手段】 (A)式(1)の(メタ)アクリレート
化合物、(B)式(2)の(メタ)アクリレート化合
物、(C)窒素含有ビニル性化合物および(D)光重合
開始剤を含有し、(A)成分、(B)成分、(C)成分
および(D)成分の合計を100重量部としたとき
(A)成分が10〜60重量部、(B)成分が5〜80
重量部、(C)成分が5〜50重量部、(D)成分が
0.1〜15重量部であることを特徴とする光硬化性樹
脂組成物。 【化1】 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光硬化性樹脂組成
物に関し、特に情報記録ディスク製造用の光硬化性樹脂
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピューター装置技術、コンピ
ューターソフトウエア技術、通信技術等をはじめとする
情報技術の発展により、より多くの情報を高速に伝達す
ることが可能となってきている。これに伴いより多くの
情報を高密度に記録することができる記録媒体が望まれ
開発が進められつつある。このような高密度記録媒体と
してDVD(デジタルバーサタイルディスク)が開発さ
れている。DVDは記録層の深さを従来のCD(コンパ
クトディスク)の半分にすることでディスクの傾きによ
る読み取り誤差を低減しCDの場合よりも高密度の記録
が可能となった。最近、DVDの場合よりもさらに記録
層の深さを浅くしてDVDよりもさらに記録密度が高い
超高密度の記録を達成しようという試みがなされてい
る。CDやDVDではポリカーボネートのような透明な
基材を通してレーザー光を照射することで記録層の情報
を読み取っているが、前記の超高密度の記録を達成する
ためにはレーザー光が通過する透明基材の厚さを0.1
mm程度にする必要がある。しかし、CDやDVDで行
われているようにポリカーボネートを射出成形して透明
基材を作製する方法では基材内部に光学的にゆがみが生
じ複屈折し易くなるため好ましくない。このような困難
を回避するため光硬化性樹脂をレーザー光を通過する透
明基材として用いる試みがなされている。すなわち、デ
ィスク状の支持体の上に設けた記録層の上に液状の光硬
化性樹脂を塗布した後、該光硬化性樹脂に紫外線や可視
光線などを照射して硬化させることにより該光硬化性樹
脂の硬化物をレーザー光を通過する透明基材として用い
る。光硬化性樹脂として従来CDの保護コート材として
用いられている光硬化性樹脂を用いた場合には、粘度が
低いために塗布膜厚が薄くなり所望の0.1mmの膜厚
にすることが困難である。さらに、硬化の際の体積収縮
によりディスクが反ってしまうという不都合が生じると
いう問題点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、超高密度記録ディスクに用いられる記録読
み出し用レーザー光を透過する透明樹脂を形成するのに
有用な光硬化性樹脂組成物であって、レーザー光の透過
率が高く、記録層と良好な密着性を有する透明樹脂の形
成が可能でさらに製造の際に光硬化性樹脂組成物の収縮
によるディスク変形が極めて小さい光硬化性樹脂組成物
を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、特定の成分を特定の割合で配合することによっ
て上記課題を解決できることを見いだし、本発明を完成
した。
【0005】すなわち、本発明は、 (A)下記一般式(1)で示される(メタ)アクリレー
ト化合物、
【0006】
【化3】
【0007】(式中、nは1〜6を示し、R1 は水素原
子またはメチル基を示し、R2 は単結合、酸素原子、イ
オウ原子、−SO2−または2価の有機基を示し、R3
〜R10は同一または異なって水素原子、ハロゲン原子、
炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基を示す) (B)下記一般式(2)で示される(メタ)アクリレー
ト化合物、
【0008】
【化4】
【0009】(式中、aおよびbは1〜8の整数を示
し、R11は水素原子またはメチル基を示し、R12は単結
合、酸素原子、イオウ原子、−SO2−または2価の有
機基を示し、R15〜R22は同一または異なって水素原
子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基またはフ
ェニル基を示し、R13およびR14は炭素数1〜6のアル
キレン基を示す) (C)分子中に少なくとも1個の窒素原子を有し、重合
性ビニル基を1個以上含む有機化合物、 (D)光重合開始剤を含有し、(A)成分、(B)成
分、(C)成分および(D)成分の合計を100重量部
としたとき(A)成分が10〜60重量部、(B)成分
が5〜80重量部、(C)成分が5〜50重量部、
(D)成分が0.1〜15重量部であることを特徴とす
る光硬化性樹脂組成物を提供するものである。
【0010】また、本発明は、上記の光硬化性樹脂組成
物に光を照射してなる硬化物を提供するものである。
【0011】さらにまた、本発明は、光透過保護膜とし
て上記の光硬化性樹脂組成物の硬化物を有する情報記録
ディスクを提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】成分(A)の(メタ)アクリレー
ト化合物を示す一般式(1)中、R2 は、単結合、酸素
原子、イオン原子、−SO2−または2価の有機基を示
すが、このうち2価の有機基としては、炭素数1〜18
の炭化水素基が挙げられ、より具体的には次式(a)
【0013】
【化5】
【0014】(式中、R2aおよびR2bはそれぞれ水素原
子、炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基を示す
か、R2aとR2bが隣接する炭素原子と一緒になって炭素
数5〜12の環状炭化水素基を形成する)で表される基
が好ましく、炭素数1〜3のアルキレン基がより好まし
く、メチレン基(−CH2−)またはイソプロピリデン
基(−C(CH32−)が特に好ましい。
【0015】このうち、下記式(b)
【0016】
【化6】
【0017】で示される部分が、4,4’−ジヒドロキ
シビフェニル、4,4’−オキシビスフェノール、1,
1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエ
タン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロ
ヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチル
フェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ブタン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
フルオレン、2,2’−ジヒドロキシジフェニルメタ
ン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、2,
4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)スルホン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン、などの化
合物に存在する2個のフェノール性水酸基から水素が脱
離した2価の残基が好ましい。
【0018】前記一般式(1)において、R1 が水素原
子であるアクリレート化合物が硬化速度が大きいため好
ましい。また、nが大きくなると粘度が高くなるととも
に着色してくるためnは1〜6、特に1〜3が好まし
い。
【0019】成分(B)の(メタ)アクリレート化合物
としては、前記一般式(2)中、R 12は前記R2 と同様
のものが好ましい。このうち、成分(B)中の下記式
(c)
【0020】
【化7】
【0021】で示される部分が、4,4’−ジヒドロキ
シビフェニル、4,4’−オキシビスフェノール、1,
1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエ
タン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロ
ヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチル
フェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ブタン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
フルオレン、2,2’−ジヒドロキシジフェニルメタ
ン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、2,
4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)スルホン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン、などの化
合物に存在する2個のフェノール性水酸基から水素が脱
離した2価の残基である構造が好ましい。R12はR2
同様に、炭素数1〜3のアルキレン基がより好ましく、
メチレン基またはイソプロピリデン基であることが特に
好ましい。
【0022】該(メタ)アクリレート化合物としては、
市販品として、ビスコート#700(大阪有機化学工業
(株)製)、アロニックスM−208、アロニックスM
−210、アロニックスM−211B、(以上、東亜合
成(株)製)、ライトエステルBP−2EM、ライトエ
ステルBR−MA、ライトアクリレートBP−4EA、
ライトアクリレートBP−2PA、ライトアクリレート
BP−4PA、(以上、共栄社化学(株)製)、ニュー
フロンティアBPE−4、ニューフロンティアBPE−
10、ニューフロンティアBPP−4、ニューフロンテ
ィアBR−42M、(以上、第一工業製薬(株)製)、
KAYARAD R−551、KAYARAD R−7
12(以上、日本化薬(株)製)、NKエステルA−B
PE−4、NKエステルBPE−100、NKエステル
BPE−200、NKエステルBPE−500、NKエ
ステルBPE−1300、(以上、新中村化学工業
(株)製)、SR−348、SR−349、(以上、サ
ートマー社製)等が挙げられる。
【0023】成分(C)の分子中に少なくとも1個、好
ましくは1〜3個の窒素原子を有し、重合性ビニル基を
1個以上、好ましくは1〜3個含む有機化合物としては
N−ビニル化合物、(メタ)アクリル基含有イソシアヌ
ル酸誘導体、アミノ基含有(メタ)アクリル酸エステル
化合物、(メタ)アクリル酸アミド類等が挙げられる。
【0024】N−ビニル化合物の例としては、N−ビニ
ルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニル
ホルムアミド、等が挙げられる。(メタ)アクリル基含
有イソシアヌル酸誘導体の例としては、下記一般式
(3)で示される化合物が挙げられる。
【0025】
【化8】
【0026】(式中、c、dおよびeは0〜8の整数を
示し、f、gおよびhは0または1を示し、R23〜R28
はC1〜C6 のアルキレン基を示し、R29、R30および
31は水素原子または(メタ)アクリロイル基を示し、
29、R30、R31のうち少なくともひとつは(メタ)ア
クリロイル基を示す)
【0027】アミノ基含有(メタ)アクリル酸エステル
化合物としては、N,N−ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル
(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピ
ル(メタ)アクリレート、モルホリノエチル(メタ)ア
クリレート、モルホリノプロピル(メタ)アクリレー
ト、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)ア
クリレートが挙げられる。(メタ)アクリル酸アミドの
例としては、アクリロイルモルホリン、N,N−ジメチ
ルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、
N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルア
ミノプロピルアクリルアミド等が挙げられる。これらの
(メタ)アクリル酸アミドのうち特に、アクリロイルモ
ルホリンが好ましい。
【0028】成分(D)の光重合開始剤としては、例え
ば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、3
−メチルアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フ
ェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、ベ
ンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフ
ェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノ
ン、ベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,
4′−ジメトキシベンゾフェノン、4,4′−ジアミノ
ベンゾフェノン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイ
ンプロピルエーテル、ミヒラーズケトン、ベンジルジメ
チルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2
−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒ
ドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オ
ン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−
2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシ
エトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピ
ル)ケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フ
ェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,
4,6−トリメチルベンゾイルフェニルフォスフィネー
ト、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォ
スフィンオキシド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ
−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オ
ン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,
4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、メチルベ
ンゾイルホルメート、チオキサントン、ジエチルチオキ
サントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロ
ロチオキサントン、オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチ
ル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパ
ノン]等が挙げられる。
【0029】これらの市販品としては、IRUGACU
RE184、261、369、500、651、90
7、CGI−403、819、1700、1800、1
850(以上、チバスペシャルティケミカルズ(株)
製)、Lucirin TPO、TPO−L(以上、B
ASF社製)、Darocur 953、1116、1
173、1664、2273、2959、ZL1 33
31(以上、チバガイギースペシャルティケミカルズ
(株)製)、ユベクリルP36(UCB社製)、VIC
URE55(アクゾ社製)、ESACURE KIP1
00F、KIP150(LAMBERTI社製)、KA
YAKURE ITX、QTX、DETX、BMS(以
上、日本化薬(株)製)等を挙げることができる。これ
らの光重合開始剤のうち特に、IRUGACURE18
4、369、651、907、Darocur 117
3、CGI−1700、1800、1850、Luci
rinTPO、LR8728、LR8893、ESAC
URE KIP100F、KIP150が好ましい。こ
れらは、単独で用いてもまたは二種以上組み合わせて用
いてもよい。
【0030】(A)成分、(B)成分、(C)成分、
(D)成分の比率は、(A)成分、(B)成分、(C)
成分、(D)成分の合計を100重量部としたとき
(A)成分が10〜60重量部、(B)成分が5〜80
重量部、(C)成分が5〜50重量部、(D)成分が
0.1〜15重量部であり、好ましくは(A)成分と
(B)成分の和が50〜90重量部で、(A)成分が1
0〜45重量部、(B)成分が10〜80重量部、
(C)成分が5〜49.5重量部、(D)成分が0.5
〜15重量部である。
【0031】(A)成分が10重量部未満では硬化の際
の体積収縮によりディスクが反ったり、硬化物の表面硬
度が低いため傷付き易いという問題を生じる。(A)成
分が60重量部を超えると樹脂組成物の粘度が高くなる
ため取り扱い難く硬化物の厚みを所望の値に制御できな
くなるという問題が生じる。また、(A)成分と(B)
成分の和が50重量部未満では硬化の際の体積収縮によ
りディスクが反りやすくなる問題が生じ、90重量部を
超えると硬化物の表面硬度と膜厚を制御するのに適度な
樹脂組成物の粘度を得ることの両立が困難となる。
(C)成分が5重量部未満では基材との密着性が低下
し、50重量部を超えるとディスクの耐湿性が低下す
る。(D)成分が0.1重量部未満では硬化速度が遅い
ためディスクの生産性が低下し、15重量部を超えると
硬化後も未反応の(D)成分が多く残るため樹脂組成物
の耐久性が低下する。
【0032】本発明の組成物には、(A)成分、(B)
成分、(C)成分、(D)成分の他に必要に応じて、
(E)成分として(A)、(B)成分、および(C)成
分以外の以外のラジカル重合性化合物を(A)〜(D)
成分100重量部に対して0〜30重量部含むことがで
きる。このような化合物としては、酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル、スチレン、ジビニルベンゼン、不飽和ポ
リエスル、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステ
ル(メタ)アクリレート、成分(A)以外のエポキシ
(メタ)アクリレート、成分(B)、(C)以外の(メ
タ)アクリレートモノマー等が挙げられる。
【0033】成分(B)、(C)以外の(メタ)アクリ
レートモノマーとしては例えば、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イ
ソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アク
リレート、アミル(メタ)アクリレート、イソブチル
(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレー
ト、ペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メ
タ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘ
プチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリ
レート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチ
ルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アク
リレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル
(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレー
ト、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)
アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ス
テアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリ
ル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アク
リレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アク
リレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキ
シル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)
アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)ア
クリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)ア
クリレート、メトキシエチレングリコールモノ(メタ)
アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、
エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキ
シポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メト
キシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、
ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、ジシク
ロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニ
ル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)
アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボ
ルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)ア
クリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフ
タル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサ
ヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロ
ピルフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピ
ルテトラヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオ
キシプロピルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アク
リロイルオキシエチルコハク酸、トリフルオロエチル
(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メ
タ)アクリレート、ヘキサフルオロプロピル(メタ)ア
クリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレ
ート、ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート
等の単官能化合物、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、
1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチル
グリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテ
トラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパン
テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン
トリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリメチロー
ルプロパンポリオキシエチル(メタ)アクリレート、ト
リメチロールプロパントリオキシプロピル(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパンポリオキシエチル
(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール
ジ(メタ)アクリレート等の多官能化合物が挙げられ
る。
【0034】また、本発明の組成物には、その他の添加
剤として、エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポ
リウレタン、ポリブタジエン、クロロプレン、ポリエー
テル、ポリエステル、ペンタジエン誘導体、SBS(ス
チレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体)、S
BSの水添物、SIS(スチレン/イソプレン/スチレ
ンブロック共重合体)、石油樹脂、キシレン樹脂、ケト
ン樹脂、フッ素系オリゴマー、シリコーン系オリゴマ
ー、ポリスルフィド系オリゴマー等を配合することがで
きる。
【0035】さらに上記以外の各種の塗料用添加剤、例
えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、老化防止
剤、シランカップリング剤、消泡剤、レベリング剤、帯
電防止剤、界面活性剤、保存安定剤、熱重合禁止剤、可
塑剤、濡れ性改良剤等を必要に応じて配合することもで
きる。
【0036】例えば、酸化防止剤としては、Irgan
ox 245、259、565、1010、1035、
1076、1081、1098、1222、1330
(以上、チバスペシャルティケミカルズ(株)製)等が
挙げられる。
【0037】紫外線吸収剤としてはベンゾトリアゾール
系、トリアジン系の紫外線吸収剤が挙げられ、市販品と
しては、Tinuvin P、234、320、32
6、327、328、213、400(以上、チバスペ
シャルティケミカルズ(株)製)、Sumisorb
110、130、140、220、250、300、3
20、340、350、400(以上、住友化学工業
(株)製)等が挙げられる。
【0038】光安定剤としては、Tinuvin 14
4、292、622LD(以上、チバスペシャルティケ
ミカルズ(株)製)サノールLS440、LS770
(以上、三共(株)製)、Sumisorb TM−0
61(住友化学工業(株)製)等が挙げられる。
【0039】老化防止剤としてはフェノール系老化防止
剤、アリルアミン系老化防止剤、ケトンアミン系系老化
防止剤等が挙げられ、それらの市販品としてはAnti
gene W、S、P、3C、6C、RD−G、FR、
AW(以上、住友化学工業(株)製)等が挙げられる。
【0040】シランカップリング剤としては、N−(2
−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキ
シシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエト
キシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルモノメトキ
シシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシ
ラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルモノエトキシシラン、γ−メルカ
プトプロピルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルトリエトキシシラン、β−メルカプトエチルモノエト
キシシラン、β−メルカプトエチルトリエトキシシラ
ン、β−メルカプトエチルトリエトキシシラン、γ−グ
リシドキシルプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシ
ドキシルプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,
4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラ
ン、γ−メタアクリロイルオキシプロピルトリメトキシ
シラン等が挙げられる。これらの市販品としては、サイ
ラエースS310、S311、S320、S321、S
330、S510、S520、S530、S610、S
620、S710、S810(以上、チッソ(株)
製)、SH6020、SZ6023、SZ6030、S
H6040、SH6062、SH6076、SZ608
3、AY43−062(以上、東レ・ダウコーニング・
シリコーン(株)製)、KBM403、KBM503、
KBM602、KBM603、KBM803、KBE9
03(以上、信越シリコーン(株)製)等が挙げられ
る。
【0041】消泡剤としては、フローレンAC−20
2、AC−300、AC−303、AC−326F、A
C−900、AC−1190、AC−2000(以上、
共栄社化学(株)製)を例とするSi原子やF原子を含
まない有機共重合体、フローレンAC−901、AC−
950、AC−1140、AO−3、AO−4OH(以
上、共栄社化学製)、FS1265、SH200、SH
5500、SC5540、SC5570、F−1、SD
5590(以上、東レ・ダウコーニング・シリコーン
(株)製)等のシリコン系消泡剤、メガファックF−1
42D、F−144D、F−178K、F−179、F
−815(以上、大日本インキ化学工業(株)製)等の
フッ素原子含有消泡剤等が挙げられる。
【0042】レベリング剤としては、ポリフローNo.
7、No.38、No.50E、S、75、No.7
5、No.77、No.90、No.95、No.30
0、No.460、ATF、KL−245(以上、共栄
社化学(株)製)等が挙げられる。これら、(A)成
分、(B)成分、(C)成分、(D)成分以外の使用量
は、本発明の組成物の目的を阻害しない範囲で必要に応
じて決めることができるが、好ましくは、(A)成分、
(B)成分、(C)成分、(D)成分の合計を100重
量部としたとき30重量部以下、特に好ましくは20重
量部以下である。
【0043】本発明の組成物は、樹脂基板上の情報記録
用凸凹状ピット上に設けられた金属反射膜からなる記録
媒体、樹脂基板上に設けられた光磁気記録媒体、樹脂基
板上に設けられた相変化記録媒体、等の記録媒体の上に
例えばスピンコート法などにより塗布された後、紫外線
ないし可視光線を照射して硬化されるたり、あるいは前
記記録媒体と型の間に充填した後に記録媒体あるいは型
を通して紫外線ないし可視光線を照射して硬化させる。
型を通して紫外線ないし可視光線を照射して硬化させる
場合に用いる型は紫外線や可視光線を透過する材質が用
いられる。また、本発明の組成物を塗布する場合、その
厚さは通常50〜200μmとするのが好ましい。
【0044】本発明の組成物の粘度は、好ましくは10
〜10000mPa・s、さらに好ましくは20〜50
00mPa・s、特に好ましくは100〜2000mP
a・sである。
【0045】また、本発明の組成物に光照射して得られ
る硬化物の鉛筆硬度は通常、B以上の硬度であり、HB
以上の硬度が好ましい。Bよりも硬度が低いと硬化物表
面が容易に傷つきディスクに記録された情報を正しく読
み出せなくなる恐れがある。また、本発明の組成物の光
硬化物は硬化前の状態で透明であることが好ましく、白
濁したものは硬化物も透明性が劣る。例えば厚さ200
μmの硬化物の400〜700nmの範囲のある波長に
おいて光透過率が90%以上になる波長があることが望
ましい。光透過率が90%未満であるとディスクに記録
された情報を読みとるためのレーザー光が硬化物層で弱
められるため読みとりや記録に障害を生じる場合があ
る。したがって、本発明の組成物を配合する場合には硬
化物の光透過率が上記範囲を満足するように、特にレー
ザー光の波長において高い透過率を有するように各成分
を配合することが望ましい。
【0046】本発明の組成物は、通常の光硬化型樹脂組
成物の場合と同様に紫外線、可視光線、電子線などの照
射により硬化させることができる。例えば、本発明の組
成物を厚みが100μmになるよう基板上に塗布して、
メタルハライドランプで50〜2000mJ/cm2
射することで容易に硬化する。
【0047】本発明の組成物はポリカーボネート(P
C)やポリメタクリル酸メチル(PMMA)等のプラス
チック、アルミニウム、に良好な接着力を示し光ディス
ク用光透過性の光硬化性樹脂として好適である。
【0048】また、得られる硬化物のガラス転移温度が
通常、40〜160℃、好ましくは60〜150℃、さ
らに好ましくは70℃〜130℃になるように各成分が
配合される。ガラス転移温度が低すぎると、夏場や日当
たりの良い閉め切った室内等で高温になった場合硬化物
が変形したり、読み出し光が照射した部分が局部的に温
度上昇して変形したり色調が変化する等してディスクが
劣化する場合がある。逆に硬化物がガラス転移温度が高
すぎると基材との間に十分な接着力が得られなかった
り、ディスクを落下したり曲げたりすると硬化物が割れ
る場合がある。
【0049】なお、ここでいうガラス転移温度は動的粘
弾性測定装置により振動周波数10Hzで測定した損失
正接(tanδ)の極大値を示す温度で定義される。
【0050】本発明組成物に光を照射して得られる硬化
物は、透過度が高く、基材との密着性も良好であるた
め、情報記録ディスクの光透過保護膜として有用であ
る。かかる情報記録ディスクとしては、超高密度記録デ
ィスク、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、あ
るいはコンパクトディスク(CD)等が挙げられる。
【0051】以上詳述した本発明の組成物の好ましい態
様を以下に記する。 1.(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分
の合計の重量を100重量部として、(A)成分が10
〜45重量部、(B)成分が10〜80重量部、(C)
成分が5〜49.5重量部、(D)成分が0.5〜15
重量部含まれ、(A)成分と(B)成分の和が50〜9
0重量部である組成物。 2.25℃での粘度が100〜2000mPa・sであ
る組成物。 3.組成物に紫外線を照射して得られる硬化物の鉛筆硬
度がB以上である組成物。 4.組成物に紫外線を照射して得られる硬化物のガラス
転移温度が80〜130℃である組成物。 5.一般式(1)、(2)において、nが1〜3であ
り、aおよびbが1または2であり、R1 およびR11
水素原子であり、R2 およびR12が炭素数1〜3のアル
キレン基、好ましくはC(CH32 またはCH2 であ
り、R3 〜R10およびR15〜R22が水素原子であり、R
13およびR14がCH2CH2 またはCH2CH(CH3
である請求項1記載の光硬化性樹脂組成物。 6.(C)成分がアクリルアミド、N−ビニルピロリド
ン、N−ビニルカプロラクタムの中から選ばれる1種以
上の成分である請求項1記載の光硬化性樹脂組成物。
【0052】
【実施例】以下に本発明に関して実施例を挙げて説明す
るが、本発明はこれら実施例により何ら制限されるもの
ではない。 実施例1 攪拌機、温度計を備えた1リットルのセパラブルフラス
コにVR77(昭和高分子(株)製)300g、ビスコ
ート700(大阪有機化学工業(株)製)400g、ア
クリロイルモルホリン(興人(株)製)240g、IR
GACURE184(チバスペシャルティケミカルズ
(株)製)40g、IRGACURE369(チバスペ
シャルティケミカルズ(株)製)20gを仕込み、50
℃で1時間攪拌、溶解させ、樹脂組成物を得た。 実施例2〜4、および比較例1〜7もまた、実施例1と
同様な手法を用いて、表1または表2に示す各成分を混
合、溶解させて、樹脂組成物を調製した。
【0053】表1、表2における各成分は以下の通りで
ある。 (A)成分 A1 VR77(昭和高分子(株)製、ビスフェノール
A−ジエポキシアクリル酸付加物、理論分子量510) 一般式(1)においてR1 が水素原子、R2 がC(CH
32、R3 〜R10が水素原子、nが約1.03である。 A2 VR60(昭和高分子(株)製、ビスフェノール
A−ジエポキシアクリル酸付加物、理論分子量195
0) 一般式(1)においてR1 が水素原子、R2 がC(CH
32、R3 〜R10が水素原子、nが約5.59である。
【0054】(B)成分 B1 ビスコート700(大阪有機化学工業(株)製、
ビスフェノールA−エチレンオキサイド付加物のジアク
リレート) 一般式(2)においてR11が水素原子、R12がC(CH
32、R15〜R22が水素原子、R13およびR14がCH2
CH2、a、bが2である。 B2 SR−349(サートマー社製、ビスフェノール
A−エチレンオキサイド付加物のジアクリレート) 一般式(2)においてR11が水素原子、R12がC(CH
32、R15〜R22が水素原子、R13およびR14がCH2
CH2、a、bが1である。
【0055】(C)成分 C1 アクリロイルモルホリン C2 N−ビニルピロリドン C3 N,N−ジメチルアクリルアミド C4 アロニックス M315(東亞合成(株)製、イ
ソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリアクリレー
ト)
【0056】(D)成分 D1 1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
(チバスペシャルティケミカルズ(株)製、IRUGA
CURE184) D2 2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−
モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン(チバスペシ
ャルティケミカルズ(株)製、IRGACURE36
9) D3 オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4
−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン](LA
MBERTI社製、ESACUREKIP150)
【0057】(E)成分 E1 トリメチロールプロパントリアクリレート E2 エトキシエトキシエチルアクリレート E3 ラウリルアクリレート
【0058】比較合成例1 ウレタンアクリレートA(E4とする)の合成 攪拌機、温度計を備えた1リットルのセパラブルフラス
コに、イソホロンジイソシアネート209g、3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエンを0.2g、
ジラウリル酸ジ−n−ブチルスズ0.8gを仕込み攪拌
し、乾燥空気雰囲気下、冷水浴で10℃に冷却した後、
内容物が10〜35℃に保たれるよう2−ヒドロキシエ
チルアクリレート109gを1時間かけて少量づつ添加
し反応させた。その後、水酸基価109.7mgKOH
/gのポリテトラメチレングリコール(商品名:PTM
G1000、三菱化学(株)製)480g添加し、50
〜70℃で4時間反応させた。その後、反応生成物を取
り出し、数平均分子量1680のウレタンアクリレート
A(E4とする)を得た。これを比較例6に使用した。
【0059】次に上記のようにして調製された各実施例
および各比較例の組成物について、組成物の外観、組成
物の粘度、組成物の硬化物の鉛筆硬度とガラス転移温
度、硬化物の透明性、ポリカーボネート製ディスク基材
との接着性を以下のようにして評価した。
【0060】外観 組成物を無色透明ガラス製試験管に入れて目視で観察し
た。 粘度 (株)東京計器製、B形粘度計を用いて25℃における
粘度を測定した。 鉛筆硬度 アプリケーターバーを用いて平坦なガラス板上に組成物
を塗布し、メタルハライドランプを光源とするアイグラ
フィックス(株)製コンベア式紫外線照射装置を用いて
光量1J/cm2 の紫外線を照射して膜厚0.2mmの
硬化物を得た。該硬化物の表面硬度を温度23℃、相対
湿度50%の雰囲気下でJIS K 5400に準拠し
て測定した。 ガラス転移温度 と同様の操作で作製した硬化物をガラス板から剥がし
て得た硬化フィルムを(株)オリエンテック製強制共振
振動型動的粘弾性測定装置を用いて測定した。振動周波
数を10Hzとしたときの損失正接(tanδ)が極大
となる温度をガラス転移温度(Tg)とした。 レーザー光の透過性 と同様の方法で得た硬化フィルムに波長515nmの青
緑色半導体レーザーを照射し、透過率を測定した。レー
ザーの透過率が90%以上の場合を信号の再生、記録に
問題なしと判断し、○で表し、透過率が90%未満の場
合を信号の再生、記録に問題あると判断し、×で表し
た。 基材との接着性 ポリカーボネート製ディスク基材上にアプリケーターバ
ー#22を用いて組成物を塗布した後、JIS K 5
400のXカットテープ法に準じて評価した。硬化物が
ディスク基材から剥がれない場合を○、剥がれがある場
合を×とした。 ディスクの変形 ポリカーボネート製ディスク基板(厚さ1.2mm、直径
120mm)上にスピンコーターにて組成物を塗布し、メ
タルハライドランプを光源とするアイグラフィック
(株)製コンベア式紫外線照射装置を用いて光量1J/
cm2 の紫外線を照射して、膜厚0.1mmの硬化物を得
た。硬化物が塗布されたディスク基耐を水平面に置き、
ディスクの反り具合を観察した。ディスク全面が水平面
に完全に接触している状態を変形なしと判断し、○で表
記した。ディスク外周部が反り上がり、水平面に接触し
ていない状態を変形ありと判断し、×で表記した。
【0061】上記の評価を行った結果を表1および表2
に示す。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】本発明の(A)、(B)、(C)、(D)
各成分からなる実施例の組成物は、25℃での粘度が1
00〜2000mP・sであり、また組成物紫外線を照
射して得られる硬化物のガラス転移温度が90〜120
℃、該硬化物の鉛筆硬度がHB〜Hであり、いずれもポ
リカーボネート製ディスク基板との接着性が良好で情報
記録ディスク用に用いられる透明な光硬化性樹脂として
一定の基準を満たすものであった。しかし、比較例1で
は(A)成分が含まれておらず基材との接着性が不良で
あった。比較例2では(メタ)アクリレートとして
(A)成分だけであり(B)成分を配合していないもの
であるが、組成物の粘度が高いためスピンコート法によ
りディスク基材に塗布すると膜厚100μm程度にする
ことはできなかった。また、基材との接着性も不良であ
り、ディスクに変性も生じた。比較例3では(C)成分
の代わりにトリメチロールプロパントリアクリレートを
配合したものであるが、基材との接着性が不良であり、
ディスクの変形も生じた。比較例4では(C)成分の代
わりにエトキシエトキシエチルアクリレートを配合した
ものであるが、基材との接着性が不良で鉛筆硬度も3B
であり不合格であった。比較例5は(C)成分の代わり
にラウリルアクリレートを配合したものであるが、成分
間の相溶性が悪く組成物が白濁しておりレーザー光の透
過性に問題を生じた。また基材との接着性も不良であっ
た。比較例6では(A)成分の代わりにウレタンアクリ
レートAが含まれており、基材との接着性は良好であっ
たが鉛筆硬度も3Bであり不合格であった。比較例7で
は全ての成分を満たしているものの、配合比が規定外の
ものであるが、ディスクでの変形が大きく、かつ基材と
の接着性も不良であった。
【0065】
【発明の効果】本発明の光硬化型樹脂組成物は特定の組
成物からなり光ディスク上に塗布するのに適した粘度を
有するとともに、該組成物の硬化物は透明で読み出しあ
るいは記録のためのレーザー光をよく透過する。また、
硬度が高いため傷つきにくく光ディスクに用いられる基
板に対する接着性が良好であることを特徴とする。本発
明の光硬化性組成物を用いることで変形の少ない情報記
録ディスクを提供することができる。
フロントページの続き (72)発明者 高瀬 英明 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 (72)発明者 宇加地 孝志 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 Fターム(参考) 4J011 AC04 BA03 PA65 PA66 PA76 PA79 PA86 PA88 PA95 PA96 PA98 PA99 QA06 QA07 QA08 QA18 QA26 QA38 QA39 QB16 QB20 SA04 SA06 SA22 SA25 SA26 SA27 SA34 SA54 SA61 SA62 SA63 SA64 SA72 SA75 SA78 SA82 SA83 SA84 UA01 VA01 WA02 WA10 4J027 AC02 AC03 AC04 AC06 AC09 AE02 AE05 AE06 BA13 BA14 BA15 BA24 CA02 CA06 CA07 CA08 CA10 CB10 CC04 CC05 CD05 CD08 4J038 FA011 FA012 KA04 PA17 PB11 4J100 AL08R AL31R AL66P AL66Q AM17R AM19R AM21R AN04R AQ06R AQ08R BA02P BA02Q BA02R BA03P BA08Q BA08R BA11R BA13R BA29R BA31R BA51P BA51Q BA58P BA58Q BC04P BC04Q BC43P BC43Q BC45P BC45Q BC48P BC48Q BC75R BC79R CA05 FA03 JA36 5D029 LA04 LC04 LC13 LC18

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記一般式(1)で示される(メ
    タ)アクリレート化合物、 【化1】 (式中、nは1〜6を示し、R1 は水素原子またはメチ
    ル基を示し、R2 は単結合、酸素原子、イオウ原子、−
    SO2−または2価の有機基を示し、R3 〜R10は同一
    または異なって水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6
    のアルキル基またはフェニル基を示す) (B)下記一般式(2)で示される(メタ)アクリレー
    ト化合物、 【化2】 (式中、aおよびbは1〜8の整数を示し、R11は水素
    原子またはメチル基を示し、R12は単結合、酸素原子、
    イオウ原子、−SO2−または2価の有機基を示し、R
    15〜R22は同一または異なって水素原子、ハロゲン原
    子、炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基を示
    し、R13およびR14は炭素数1〜6のアルキレン基を示
    す) (C)分子中に少なくとも1個の窒素原子を有し、重合
    性ビニル基を1個以上含む有機化合物、 (D)光重合開始剤を含有し、(A)成分、(B)成
    分、(C)成分および(D)成分の合計を100重量部
    としたとき(A)成分が10〜60重量部、(B)成分
    が5〜80重量部、(C)成分が5〜50重量部、
    (D)成分が0.1〜15重量部であることを特徴とす
    る光硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 式(1)におけるR2 および式(2)に
    おけるR12がメチレン基またはイソプロピリデン基であ
    る請求項1記載の光硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 記録および/または再生するのに用いら
    れる光が光透過保護膜を通して記録層に照射される方式
    の光ディスクにおける、該光透過保護膜を形成するため
    のものである請求項1または請求項2記載の光硬化性樹
    脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2記載の光硬化性
    樹脂組成物に光を照射してなる硬化物。
  5. 【請求項5】 光透過保護膜として請求項1または請求
    項2記載の光硬化性樹脂組成物の硬化物を有する情報記
    録ディスク。
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