JP4977807B2 - ブルーレイディスク、それ用紫外線硬化型樹脂組成物、及び硬化物 - Google Patents
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Description
また、特許文献4には、貼りあわせ光ディスクの接着剤として、チオフェノール化合物と共に、エチレンオキサイド2モル変性フェノールアクリレートを含む光硬化性樹脂組成物が開示されている(実施例B5)。
1. (A)下記一般式(1)で示される構造を有する(メタ)アクリレート、
(式中、Rは水素原子またはメチル基、nは2〜10の整数を示す)
及び、
(B)光重合開始剤、を含有する紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物層が、有機色素記録層に積層された界面層上にカバー層として直接積層されているブルーレイディスク。
2. 更に、前記(メタ)アクリレート(A)以外の(メタ)アクリレート(C)を含有することを特徴とする上記1に記載のブルーレイディスク。
3. 前記(メタ)アクリレート(A)の含量が、組成物全体に対して10〜95重量%である上記1又は2に記載のブルーレイディスク。
4. 前記(メタ)アクリレート(C)が(i)ポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールと、ポリイソシアネート及び2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応物(c−2a)又は(ii)ポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジアクリレート(c−3a)の何れか一方又は両者である上記2又は3の何れか一項に記載のブルーレイディスク。
(A)下記一般式(1)で表される(メタ)アクリレート、
(式中、Rは水素原子またはメチル基、nは2〜10の整数を示す)
及び、
(B)光重合開始剤、
を含有する紫外線硬化型樹脂組成物を塗布し、塗布層を形成した後、活性エネルギー線を照射して硬化させる工程を含むブルーレイディスクの製造方法。
2. (A)下記一般式(1)で表される(メタ)アクリレート
(式中、Rは水素原子またはメチル基、nは2〜10の整数を示す)、
及び、
(B)光重合開始剤を含有する紫外線硬化型樹脂組成物であって、該樹脂組成物を、有機色素記録層に積層された界面層上に直接積層するカバー層用に使用することを特徴とする有機色素記録層を有するブルーレイディスクの界面層上に直接積層するカバー層用の紫外線硬化型樹脂組成物。
7. 更に、前記(メタ)アクリレート(A)以外の(メタ)アクリレート(C)を含有することを特徴とする上記6に記載の紫外線硬化型樹脂組成物。
8. 前記(メタ)アクリレート(A)の含量が、組成物全体に対して10〜95重量%である上記6又は7に記載の紫外線硬化型樹脂組成物。
9. 前記(メタ)アクリレート(C)が、(i)ポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールと、ポリイソシアネート及び2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応物(c−2a)又は(ii)ポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジアクリレート(c−3a)の何れか一方又は両者である上記7又は8に記載の紫外線硬化型樹脂組成物。
11. (c−3a)成分が、ポリエチレンオキサイドの繰り返し単位の数が5〜15のポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジアクリレートである上記9又は10に記載の紫外線硬化型樹脂組成物。
12. (A)成分含量が、(A)成分及び(C)成分の総量に対して、25重量%より多く、90重量%以下である上記7〜11の何れか一項に記載の紫外線硬化型樹脂組成物。
13. 紫外線硬化型樹脂組成物の総量に対して、(A)成分含量が10〜95重量%、(B)成分含量が1〜10重量%、(A)〜(C)成分以外のその他の添加剤の含量が0〜15重量%、残部が(C)成分であり、
かつ、(A)成分及び(C)成分の総量に対して、(i)(A)成分含量が25重量%より多く、90重量%以下であるか、又は、(ii)(C)成分中におけるウレタン(メタ)アクリレート(C−2)の含量がゼロであるか又は30重量%未満であり、有機又は無機充填剤を含まない、上記7〜12の何れか一項に記載の紫外線硬化型樹脂組成物。
15. (A)成分以外の(メタ)アクリレート(C)として、(i)ポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールと、ポリイソシアネート及び2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応物(c−2a)又は(ii)ポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジアクリレート(c−3a)のいずれか一方又は両者を含み、(c−3a)成分におけるエチレンオキサイドの繰り返し数が5〜15であり、(A)成分及び(C)成分の総量に対して、(c−2a)成分の含量が、30重量%未満であり、(c−2a)成分と(c−3a)成分の合計含量が10〜85重量%であり、紫外線硬化型樹脂組成物の総量に対する(A)成分の含量が、15重量%以上で、90重量%以下であり、紫外線硬化型樹脂組成物の総量に対する、(A)成分、(c−2a)成分及び(c−3a)成分の総量が70〜99重量%、上記(c−2a)及び(c−3a)成分以外の(C)成分の含量が0〜29重量%、及び(B)光重合開始剤の含量が1〜10重量%で、有機又は無機充填剤を含まない、上記7〜13の何れか一項に記載の紫外線硬化型樹脂組成物。
16. 前記(メタ)アクリレート(C)として、ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)、5〜15モルポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジアクリレート(5〜15モル変性c−3a)、下記する(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3b)、及び下記する(II)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3c)、からなる群から選ばれる少なくとも一種を含み、
かつ、上記群から選ばれる少なくとも一種の含量と(A)成分含量との合計含量が、紫外線硬化型樹脂組成物の総量に対して、70〜99重量%であり、(B)成分が1〜10重量%、上記以外の(メタ)アクリレート(C)が0〜10重量%である上記7に記載の紫外線硬化型樹脂組成物、
(I)群:
(i)C5〜C18アルキル(メタ)アクリレート、又は、C7〜C18アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ii)ポリテトラメチレングリコール構造を有する(メタ)アクリレート又はプロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、(iii)カプロラクトン変性(メタ)アクリレート、
(II)群:
ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、又はトリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート。
18. 前記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3b)が、下記する(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも一種である上記16又は17に記載の紫外線硬化型樹脂組成物、
(i)イソオクチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、2−エチル−2−ブチル−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート及び1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート;
(ii)ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)ジアクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)ジアクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)ジメタクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)ジメタクリレート、ポリテトラメチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキサイド変性ノニルフェニル(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキサイド変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート及びメトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート;
(iii)カプロラクトン変性ヒドロキエチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート及びカプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート。
19. ポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールの分子量が200〜3000の範囲である上記6〜18の何れか一項に記載の紫外線硬化型樹脂組成物
20. 紫外線硬化型樹脂組成物を硬化した時の硬化物の25℃での弾性率が0.1〜100MPaである上記6〜19の何れか一項に記載の紫外線硬化型樹脂組成物。
21. 上記10〜20のいずれか一項に記載の紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物。
22. 上記10〜20のいずれか一項に記載の紫外線硬化型樹脂組成物の、ブルーレイディスクにおける有機色素記録層に積層された界面層上にカバー層として直接積層されている樹脂硬化物層を形成するための用途。
23. 上記10〜20のいずれか一項に記載の紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物層が有機色素記録層に積層された界面層上にカバー層として直接積層されているブルーレイディスク。
これらは市販品を使用することが出来る。例えば、ニューフロンティアRTM PHE−2:式中n=2(第一工業製薬株式会社製)、ニューフロンティアRTM PHE−6:式中n=6(第一工業製薬株式会社製)として市場から入手することができる。
なお、本明細書において、上付RTMは登録商標を示す。
例えば、有機色素記録層を有するブルーレイディスクの、界面層上に、本発明の樹脂組成物の硬化物層を設ける場合、該(A)成分の含量は、上記の範囲で良いが、比較的多い態様、例えば、該組成物の総量に対して、25重量%より多く、90%以下である態様も好ましい態様の一つである。
また、該(A)成分の含量が、該組成物の総量に対して、15〜80%程度である態様、好ましくは、20〜80%程度である態様、また、場合により、25%より多く、80%以下である態様などはいずれも好ましい態様の一つである。
少な過ぎると色素の体積変化を補助できず、記録信号特性の指標であるジッタ値(%)が悪くなる。
エポキシ(メタ)アクリレート(C−1)を得るための好ましいグリシジルエーテル型エポキシ化合物としては、以下に記載するグリコールのジグリシジルエーテルを挙げる。
上記のジグリシジルエーテルのためのグリコールとしては、ビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体、ビスフェノールF或いはそのアルキレンオキサイド付加体、水素添加ビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体、水素添加ビスフェノールF或いはそのアルキレンオキサイド付加体、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ブタンジオール、へキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ポリプロピレングリコール等を挙げることができる。
該ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)は、本発明の樹脂組成物の粘度調整と硬化物における弾性率の調整、及び、該樹脂組成物の硬化層が、光透過層として使用された時には、機械的特性を向上させる(反り、ゆがみ等を減じる)機能がある。
(i)ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、トリシクロデカンジメチロール、ビス−〔ヒドロキシメチル〕−シクロヘキサン等の脂肪属多価アルコール、好ましくは炭素数2〜10脂肪族多価アルコール。
(ii)上記(i)記載の脂肪族多価アルコールの一種と多塩基酸との反応によって得られるポリエステルポリオール。
なお上記の多塩基酸としては例えば、コハク酸、フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、テトラヒドロ無水フタル酸等を挙げることができる。
(iii)多価アルコールとε−カプロラクトンとの反応によって得られるカプロラクトンアルコール。
(iv)ポリカーボネートポリオール。例えば1,6−ヘキサンジオールとジフェニルカーボネートとの反応によって得られるポリカーボネートジオール等。 (v)ポリエーテルポリオール。例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール又はポリテトラメチレングリコール等のポリC2−C4アルキレングリコール、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA等。
上記の中で、多価アルコールとしては、ポリエーテルポリオール又はポリエステルポリオールが好ましい。これらの平均分子量は200〜8000程度が好ましく、より好ましくは200〜3000程度であり、更に好ましくは300〜1800程度である。
ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)の合成に使用される有機ポリイソシアネートとしては、例えばイソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート又はジシクロペンタニルジイソシアネート等が挙げられる。これらの中で、イソホロンジイソシアネートが好ましい。
即ち、多価アルコールにその水酸基1当量あたり有機ポリイソシアネートをそのイソシアネート基が好ましくは1.1〜2.0当量になるように混合し、反応温度を好ましくは70〜90℃で反応させ、ウレタンオリゴマーを合成する。次いで、ウレタンオリゴマーのイソシアネート基1当量あたり、ヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物をその水酸基が好ましくは1〜1.5当量となるように混合し、70〜90℃で反応させて目的とするウレタン(メタ)アクリレートを得ることができる。
好ましいウレタン(メタ)アクリレート(C−2)としては、多価アルコールとしてポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールを用い、ヒドロキシ(メタ)アクリレートとして2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートを用いて得られるウレタン(メタ)アクリレート、例えば、ポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオール、ポリイソシアネート及び2−ヒドロキシエチルアクリレートの3者から得られるウレタンアクリレート(c−2a)を挙げることができる。
また、分子量200〜3000程度(好ましくは分子量300〜1800)のポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールを用いて得られたウレタン(メタ)アクリレートも好ましいウレタン(メタ)アクリレートの一つである。
また、場合により、300〜1800程度のポリC2〜C6アルキレングリコール、より好ましくは分子量300〜1800程度のC3〜C5アルキレングリコール、イソホロンジイソシアネート及びヒドロキシC2〜C4(メタ)アクリレートとの反応で得られるウレタン(メタ)アクリレートも好ましいウレタン(メタ)アクリレートの一つである。
また、UX−0937:ポリエーテル系ウレタンアクリレート(日本化薬株式会社製)等として市場より入手することも可能である。
ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)の分子量としては400〜10000程度が好ましい。
例えば、(C−3)成分における単官能(メタ)アクリレート((メタ)アクリロイル基を1つ有する(メタ)アクリレート)としては、具体的に下記の化合物を例示することがことができる。
(i)イソオクチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート等のC5〜C18(好ましくはC7〜C18)アルキル(メタ)アクリレート;
(ii)トリシクロデカン(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート(例えば、日立化成工業株式会社製FANCRYLRTM FA−511A)、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート(例えば、日立化成工業株式会社製FANCRYL FA−512A)、ジシクロペンタジエンオキシエチル(メタ)アクリレート(例えばジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート、日立化成工業株式会社製FANCRYLRTMFA−512M)、ジシクロペンタニルアクリレート(例えば、日立化成工業株式会社製FANCRYLRTMFA−513A)、ジシクロペンタニルメタクリレート(例えば、日立化成工業株式会社製FANCRYLRTMFA−513M)、1−アダマンチルアクリレート(例えば、出光興産株式会社製Adamantate AA)、2−メチル−2−アダマンチルアクリレート(例えば、出光興産株式会社製Adamantate MA)、2−エチル−2−アダマンチルアクリレート(例えば、出光興産株式会社製Adamantate EA)、1−アダマンチルメタクリレート(例えば、出光興産株式会社製Adamantate AM)等のC7〜C10脂肪族環を有するアクリレート化合物;
即ち、C2又はC3アルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート化合物;
(iv)カプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のカプロラクトン変性ヒドロキシC1〜C5アルキル(メタ)アクリレート;
(メタ)アクリロイル基を1つ有する(メタ)アクリレートモノマーは本発明の紫外線硬化型樹脂組成物を光透過層として形成させた光ディスク(ブルーレイディスク)の機械的特性(反り、ゆがみ等の抑制)を向上させる機能を有する。
例えば、有機色素記録層を有するブルーレイディスクにおいて、該有機色素記録層上に形成される界面層に、直接接触するように、該界面層上に、本発明の紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物層が積層されているブルーレイディスクにおいて、上記機能を発揮する。
上記した中で、C5〜C18(好ましくはC7〜C18)アルキル(メタ)アクリレートは、本発明の樹脂組成物の硬化物の弾性率を好ましい範囲に調整するために用いることができる。この成分を含むことにより、ジッタ値をより低くすることができる。C5〜C18(好ましくはC7〜C18)アルキル(メタ)アクリレートの中で最も好ましいものは、ラウリルアクリレートである。
(i)(C−3)成分としての(メタ)アクリロイル基を2個有する(メタ)アクリレートモノマー;
シクロヘキサン−1,4−ジメタノールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサン−1,3−ジメタノールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート(例えば、日本化薬株式会社製、KAYARAD R−684、トリシクロデカンジメチロールジアクリレート等)、ジオキサングリコールジ(メタ)アクリレート(例えば、日本化薬株式会社製、KAYARAD R−604、ジオキサングリコールジアクリレート等)、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート(好ましくはポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、より好ましくはエチレンオキサイド5〜15モル変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート)及び(ポリ)エチレンオキサイド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
上記の中では、ポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート(c−3a)が好ましく、場合により、エチレンオキサイド5〜15モル変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレートはより好ましい。
また、2−エチル−2−ブチル−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート及び1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート等の炭素数7〜18のアルキレン基を有するグリコールのジ(メタ)アクリレートも好ましい。これらは樹脂組成物の硬化物の弾性率を、好ましい範囲にするために用いることができる。
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールオクタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリプロポキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシポリプロポキシトリ(メタ)アクリレート、トリス[(メタ)アクロイルオキシエチル]イソシアヌレ−ト、カプロラクトン変性トリス[(メタ)アクリロイルオキシエチル]イソシアヌレ−ト、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
ペンタエリスリトールポリエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールポリプロポキシテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
なお、本発明において用いうる(メタ)アクリレートモノマーは、(メタ)アクリロイル基を7個以上有する多官能のものであってもよい。
(I)群:
(i)イソオクチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート又はトリデシル(メタ)アクリレート等のC5〜C18アルキル(メタ)アクリレート;又は、2−エチル−2−ブチル−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート及び1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート等のC7〜C18アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;
(ii)ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)ジアクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)ジアクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)ジメタクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)ジメタクリレート、ポリテトラメチレングリコールジメタクリレート等のポリテトラメチレングリコール構造を有する(メタ)アクリレート;及びポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキサイド変性ノニルフェニル(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキサイド変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート及びメトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等のプロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート;
(iii)カプロラクトン変性ヒドロキエチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート及びカプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のカプロラクトン変性(メタ)アクリレート:
上記(メタ)アクリレートモノマー(c−3b)は、必要に応じて、本発明の樹脂組成物に使用することで、本発明の樹脂組成物の硬化物層の信頼性の向上に役立ち、得られたブルーレイディスクは、記録特性に優れる。
本発明の樹脂組成物の硬化物層の25℃での弾性率を0.1〜100MPa、好ましくは0.1〜50MPaの範囲に調整するとき、該硬化物層を、有機色素記録層に積層された界面層上に有するブルーレイディスクは、記録特性に優れる。
該プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレートにおけるプロピレンオキサイド単位の繰り返し数(変性モル数)は2〜15程度が好ましい。分子中の(メタ)アクリロイル基の個数が多いときはプロピレンオキサイドでの変性モル数の多いものが好ましい。例えば分子中に(メタ)アクリロイル基が1個の場合、プロピレンオキサイド単位の繰り返し数(変性モル数)は2以上が好ましく、2〜20程度が好ましく、より好ましくは5〜15程度である。(メタ)アクリロイル基が2個の場合はプロピレンオキサイド単位の繰り返し数は7以上が好ましく、7〜15程度がより好ましく、10〜15程度は更に好ましい。
好ましいプロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレートとしては、例えば、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキサイド変性ノニルフェニル(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート又はポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートとしては、例えば、日油株式会社製の、ブレンマーRTM AP−150(プロピレンオキサイド単位の繰り返し数3)、AP−400(プロピレンオキサイド単位の繰り返し数6)、AP−550(プロピレンオキサイド単位の繰り返し数9)等を挙げることができる。また、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートとしては例えば、日立化成工業株式会社製の、FANCRYLRTMFA−P240A(プロピレングリコール単位の繰り返し数7)、FA−P270A(プロピレングリコール単位の繰り返し数12)、ポリプロピレンオキサイド変性ノニルフェニル(メタ)アクリレートとしては例えば、東亜合成株式会社製の、M−117(プロピレングリコール単位の繰り返し数2.5)、第一工業製薬株式会社製の、ニューフロンティアRTMNP−5P(プロピレングリコール単位の繰り返し数5)及びメトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレートとしては例えば、新中村化学株式会社製の、NKエステル AM−30PG(プロピレングリコール単位の繰り返し数3)等が挙げられる。上記FA−P270A等のプロピレングリコール単位の繰り返し数の多い(例えば、繰り返し数7〜15、好ましくは10〜15、最も好ましくは12)は優れた記録特性を得られることから好ましい。
(II)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3c):
ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、又はトリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等。
上記(メタ)アクリレートモノマー(c−3c)を、必要に応じて、使用することで、場合により、温度変化による硬化物の弾性率の変化がより少なく、適度な硬度を有する硬化物を得ることができる。
本発明において、これら(C)成分のより好ましい組合せとしては、ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)(好ましくはポリエーテルウレタン(メタ)アクリレート)、エチレンオキシド5〜15モル変性ビスフェノールA、C5〜C18アルキル(メタ)アクリレート及びプロピレングリコールジアクリレートからなる群から選択される少なくとも1種であり、少なくとも2種の組合せはより好ましい。
通常、本発明の紫外線硬化型樹脂組成物中の(C)成分の含有量は、該樹脂組成物の総量に対して、通常4〜89重量%、好ましくは9〜84%、より好ましくは19〜79重量%である。
また、場合により、(C)成分の含量は、該樹脂組成物の総量に対して、30〜80重量%、好ましくは40〜70重量%であっても良い。
また、(C)成分として、(C−1)成分又は(C−2)成分のいずれか一方若しくは両者と(C−3)成分を併せて用いる場合、通常(C−1)又は(C−2)成分のいずれか一方若しくは両者の含量割合は、(C)成分の総量を100重量部として、それぞれ、5〜50重量部、好ましくは10〜30重量部程度の割合であり、残部は(C−3)成分である。(C−3)成分は(C)成分の総量を100重量部として、20〜80重量部、好ましくは25〜75重量部程度の割合で用いられる。
本発明においては、(A)成分と共に、(C)成分として(C−2)成分(ウレタン(メタ)アクリレート)又は(C−3)成分((メタ)アクリレートモノマー)のいずれか一方若しくは両者を併用する態様は、好ましい態様の一つである。
また、上記好ましい態様において、ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)として、前記好ましいウレタン(メタ)アクリレートとして挙げた(c−2a)成分、また(C−3)成分として好ましいエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート(c−3a)を用いる態様はより好ましい態様の一つである。
上記において、(A)成分及び(C)成分の合計の、樹脂組成物の総量に対する割合は通常70重量%以上であり、好ましくは80重量%以上であり、90重量%以上が好ましい。
上記において、更に、より好ましい態様として、(A)成分、(C−2)成分、(c−3a)成分、(c−3b)成分及び(c−3c)成分の合計が、樹脂組成物の総量に対して、通常70重量%以上であり、好ましくは80重量%以上である態様を挙げることができる。この場合、(c−3a)成分のエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレートとしては、エチレンオキサイドの繰り返し単位数が5〜15のものが好ましく、特に10のものが好ましい。
また、上記において、より好ましい態様として、(A)成分含量が、(A)成分及び(C)成分の総量に対して、25重量%より多く、90重量%以下である態様を挙げることができる。
また、他のより好ましい態様の一つとして、(C−2)(ウレタンアクリレート)成分含量が、(A)成分及び(C)成分の総量に対して、0であるか又は30重量%より少ない含量で含む態様(更に好ましくは0であるか又は28重量%以下の含量で含む態様)を挙げることができる。
1.本発明の樹脂組成物の総量に対して、(A)成分含量が10〜95%、(B)成分含量が1〜10%、(A)〜(C)成分以外のその他の添加剤(後記する添加剤)の含量が0〜15%、残部が(C)成分であり、
かつ、(A)成分及び(C)成分の総量に対して、(i)(A)成分含量が25%より多く、90%以下であるか、又は、(ii)(C)成分中におけるウレタンアクリレート(C−2)の含量がゼロであるか又は30%未満であり、無機又は有機の充填剤を含まない態様。
2.(メタ)アクリレート(C)として、(i)ポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールと、ポリイソシアネート及び2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応で得られるウレタン(メタ)アクリレート(c−2a)又は(ii)ポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジアクリレート(c−3a)のいずれか一方又は両者を含む上記1.に記載の態様。
3.(c−3a)成分におけるエチレンオキサイドの繰り返し数が5〜15である上記2に記載の態様。
4.(A)成分及び(C)成分の総量に対して、(c−2a)成分の含量が、ゼロか又は30重量%未満であり、(c−2a)成分と(c−3a)成分の合計含量が10〜85重量%である上記2又は3に記載の態様。
5.(A)成分含量が、15重量%以上で、90重量%以下であり、紫外線硬化型樹脂組成物の総量に対する、(A)成分、(c−2a)成分及び(c−3a)成分の総量が、70〜99重量%、上記(c−2a)及び(c−3a)成分以外の(C)成分の含量が0〜29重量%である上記2〜4のいずれか一項に記載の態様。
6.(A)〜(C)成分以外の添加剤として、ヒンダートアミン化合物を含む上記2〜5のいずれか一項に記載の態様。
7.上記2〜5のいずれか一項に記載の態様の紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物層における25℃での弾性率が0.1〜100MPaである態様。
ヒンダードアミン化合物は公知のものであれば特に限定なく使用することができるが、具体例として例えば、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルアルコール、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアルコール、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル(メタ)アクリレート(アデカ株式会社製、LA−82)などが挙げられる。
これらの添加剤は、総量で、本発明の樹脂組成物の総量に対して、通常0〜15%の範囲で添加される。
本発明の樹脂組成物においては、光安定剤として、ヒンダードアミン化合物を含む態様は好ましい態様の一つである。本発明の樹脂組成物におけるヒンダードアミン化合物の含量は、樹脂組成物の総量に対して、0〜5%程度であり、好ましくは、0.05〜2%程度である。
本発明の樹脂組成物は、ブルーレイディスクの光透過層等として用いられることから、通常、光透過性を阻害する無機又は有機の充填剤を含まない。
具体的には塗布した樹脂の硬化後の膜厚が1〜100μmとなるように任意の方法、例えば、スピンコート法、2P法、ロールコート法、スクリーン印刷法等で組成物を光ディスク基板に塗工する。塗工後、片側もしくは両面から紫外〜近紫外(波長200〜400nm付近)の光線を照射して硬化させる。照射量は約50〜1500mJ/cm2が好ましく、特に好ましくは、100〜1000mJ/cm2程度である。紫外〜近紫外の光線照射の光源は、紫外〜近紫外の光線を照射するランプであれば光源を問わない。例えば、低圧、高圧若しくは超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、(パルス)キセノンランプ、または無電極ランプ等が挙げられる。
この場合において、前記第一の樹脂層の厚さは通常1μm〜50μmであり、好ましくは5μm〜40μm、より好ましくは10μm〜30μmである。
また、前記第二の樹脂層の厚さは通常50μm〜100μmであり、好ましくは60μm〜95μm、より好ましくは70μm〜90μmである。
上記のようにして得られた本発明の有機色素記録層を有する光ディスクは、少なくとも、案内溝を有するカーボネートなどのプラスチック支持基板、該案内溝上に形成された反射層、該反射層上に形成された有機色素(通常アゾ色素等)を含む記録層、該記録層上に形成された界面層(誘電体層)、該界面層上に形成された、本発明の樹脂組成物の硬化物層(光透過層)を有する光ディスクである。
本発明の光ディスクにおいては、本発明の樹脂組成物の硬化物層上に、更に、別の樹脂組成物の硬化物層を有していても良い。この場合、光透過層は、本発明の樹脂組成物の硬化物層と別の樹脂組成物の硬化物層の2層から形成されることとなる。
本発明の光ディスクにおいては、有機色素(通常アゾ色素等)を含む記録層上に形成される界面層上に、直接本発明の樹脂組成物の硬化物層が形成されていることが必要であり、それにより本発明の効果が達成される。
界面層は当業者においてよく知られているように、Zn等の金属原子を含む複合物などの無機物で形成される層である。
表1に示した成分を、表1に示した割合(重量部)で、均一に混合することにより、実施例1〜4、比較例1の紫外線硬化型樹脂組成物を、調製した。
得られた本発明の紫外線硬化型樹脂組成物を用いて、下記(i)(実施例1〜3)及び(ii)(実施例4)の方法で、色素記録層を有するブルーレイディスクを作製した。
また、ブルーレイディスクの特性評価を後記の方法で行い、その結果を表1に記載した。
1.トラックピッチ0.32μmの案内溝を有する直径12cm、厚み1.1mmのポリカーボネート基板に銀合金を100nmの膜厚になるようスパッタし、反射層を形成した。その後、アゾ色素をTFP(テトラフルオロプロパノール)溶剤に溶かした色素溶液をスピンコート法により塗布し、80℃で30分間乾燥して色素記録層を形成した。さらに、その上に、ZnS−SiO2(モル比80:20)を約15nmの厚みになるようスパッタし、界面層を形成し、ブルーレイディスク基板を作製した。
2.ブルーレイディスク基板を界面層が上になるようスピンテーブルに乗せ、内径11.5mmまで覆う様に円状のキャップ処理を行い、ついで本発明の紫外線硬化型樹脂組成物を2.0g中心部のキャップ上に供給した。
3.本発明の紫外線硬化型樹脂組成物の粘度に合わせ、1000rpmから1500rpmの速度範囲で4秒から7秒間スピンコートし、各塗布膜の硬化後の厚さが25μmとなるよう塗布した。スピンコート終了間際にキセノンフラッシュランプを2ショット照射し、表面の流動性が無くなる程度に硬化させた。
4.高圧水銀ランプを使用し、上側から400mJ/cm2で3秒間照射して本発明の紫外線硬化型樹脂組成物を完全硬化させた。
5.硬化した本発明の紫外線硬化型樹脂組成物が上になるようスピンテーブルに乗せ、内径11.5mmまで覆う様に円状のキャップ処理を行い、ついでBRD−864(日本化薬株式会社製ブルーレイディスク用光透過層用樹脂)を3.0g中心部のキャップ上に供給した。
6.1500rpmの速度範囲で4秒から7秒間スピンコートし、塗布膜の硬化後の厚さが75μmとなるよう塗布した。スピンコート終了間際にキセノンフラッシュランプを2ショット照射し、表面の流動性が無くなる程度に硬化させた。
7.高圧水銀ランプを使用し、上側から400mJ/cm2で3秒間照射してBRD−864を完全硬化させ、本発明のブルーレイディスクを作製した。
有機色素記録層を有するブルーレイディスクの作製
1.トラックピッチ0.32μmの案内溝を有する直径12cm、厚み1.1mmのポリカーボネート基板に銀合金を100nmの膜厚になるようスパッタし、反射層を形成した。その後、アゾ色素をTFP(テトラフルオロプロパノール)溶剤に溶かした色素溶液をスピンコート法により塗布し、80℃で30分間乾燥して有機色素記録層を形成した。さらに、ZnS−SiO2(モル比80:20)を約15nmの厚みになるようスパッタし、界面層を形成し、ブルーレイディスク基板を作製した。
2.ブルーレイディスク基板を界面層が上になるようスピンテーブルに乗せ、内径11.5mmまで覆う様に円状のキャップ処理を行い、ついで本発明の紫外線硬化型樹脂組成物を2.0g中心部のキャップ上に供給した。
3.本発明の紫外線硬化型樹脂組成物の粘度に合わせ、800rpmから1300rpmの速度範囲で4秒から7秒間スピンコートし、塗布膜の硬化後厚さが100μmとなるよう塗布した。スピンコート終了間際にキセノンフラッシュランプを2ショット照射し、表面の流動性が無くなる程度に硬化させた。
4.高圧水銀ランプを使用し、上側から光量400mJ/cm2で3秒間照射して本発明の紫外線硬化型樹脂組成物を完全硬化させ、本発明のブルーレイディスクを作製した。
上記で得られた本発明の光ディスク及び比較例1の光ディスクを、80℃、85%RH環境下、250時間放置した。ブルーレイディスクデータ信号測定装置パルステック社製ODU−1000を用いて、線速度4.92m/s、再生パワー0.30mW、記録パワー6.0mW、T連続記録(1T長=0.08μm)で記録し、同測定装置で、耐久性試験前後のブルーレイディスクの記録信号特性(ジッタ値)を測定し、下記基準で評価した。評価結果を、上記組成と共に下記表1に示した。
ジッタ値は光ディスクの電気信号のひとつであり、これらの数値が高いほど、ブルーレイディスクの信号データが劣化していることを示し、10%以上となるとデータの読み書きが困難となる。
ジッタ値の評価
○・・・ジッタ値10.0%未満。
×・・・ジッタ値10.0%以上。
PHE−2:エチレンオキサイド2モル変性フェノールアクリレート、式中n=2、第一工業製薬株式会社製
PHE−6:エチレンオキサイド6モル変性フェノールアクリレート、式中n=6、第一工業製薬株式会社製
PHE:フェノキシエチルアクリレート、式中n=1、第一工業製薬株式会社製
UA−1:ポリテトラメチレングリコール(分子量850)、イソホロンジイソシアネート、
2−ヒドロキシエチルアクリレートの3成分をモル比1:2:2で反応させて得られたウレタンアクリレート。
BPE−10:エチレンオキサイド10モル変性ビスフェノールA型ジアクリレート、第一工業製薬株式会社製
イルガキュアーRTM184:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製
LA−82:光安定剤(ヒンダートアミン:1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタアクリレート、旭電化株式会社製)
PMP:4−メルカプトフェノール
弾性率は、JIS K 7244−5に基づく動的粘弾性測定法に従い測定した。即ち、本発明の樹脂組成組成物で、硬化後の厚さが1mmとなるように、塗膜を形成し、FusionランプDバルブを使用し、1J/cm2の積算光量において硬化させた後、長さ5cm、幅1cm、厚さ1mmの大きさのサンプル片を作製し、エスアイアイ・ナノテクノロジー社製粘弾性測定装置DMS6100により測定を行った。測定は曲げモードで行い、振幅荷重10mN、周波数1Hz、昇温速度2℃/分の条件で−50℃〜200℃の範囲で測定を行った。
表2に示した成分を、表2に示した割合(重量部)で、均一に混合することにより、実施例5〜7の紫外線硬化型樹脂組成物を調製した。
得られた本発明の紫外線硬化型樹脂組成物を用いて、前記(i)(実施例1〜3)と同様な方法で、色素記録層を有するブルーレイディスクを作製した。
また、ブルーレイディスクの特性評価を前記と同様な方法で行い、その結果を表2に記載した。
UX−0937:ポリエーテル系ウレタンアクリレート(日本化薬株式会社製)
FA−P270A:ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート(日立化成工業株式会社製、商品名:FANCRYLRTMFA−P270A(プロピレングリコール単位の繰り返し数12)
上記実施例で得られた樹脂組成物で100μmの硬化膜を作成し、分光光度計(U−3310、株式会社日立ハイテクノロジーズ製)を用いて、当該膜の405nmでの吸光度の値を測定して光の透過度を求めた。その結果、実施例1〜7の何れの組成物から得られた硬化膜も光の透過度85%以上であった。
Claims (23)
- 更に、前記(メタ)アクリレート(A)以外の(メタ)アクリレート(C)を含有することを特徴とする請求項1に記載のブルーレイディスク。
- 前記(メタ)アクリレート(A)の含量が、組成物全体に対して10〜95重量%である請求項1に記載のブルーレイディスク。
- 前記(メタ)アクリレート(C)が(i)ポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールと、ポリイソシアネート及び2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応物(c−2a)又は(ii)ポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジアクリレート(c−3a)のいずれか一方又は両者である請求項1に記載のブルーレイディスク。
- 更に、前記(メタ)アクリレート(A)以外の(メタ)アクリレート(C)を含有することを特徴とする請求項6に記載の紫外線硬化型樹脂組成物。
- 前記(メタ)アクリレート(A)の含量が、組成物全体に対して10〜95重量%である請求項6に記載の紫外線硬化型樹脂組成物。
- 前記(メタ)アクリレート(C)が、(i)ポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールと、ポリイソシアネート及び2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応物(c−2a)又は(ii)ポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジアクリレート(c−3a)のいずれか一方又は両者である請求項7に記載の紫外線硬化型樹脂組成物。
- 前記(メタ)アクリレート(A)以外の(メタ)アクリレート(C)として、ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)を含まないか又は含む場合にはその含量が該(A)成分及び該(C)成分の総量に対して、30重量%未満である請求項7に記載の紫外線硬化型樹脂組成物。
- (c−3a)成分が、ポリエチレンオキサイドの繰り返し単位の数が5〜15のポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジアクリレートである請求項9に記載の紫外線硬化型樹脂組成物。
- (A)成分含量が、(A)成分及び(C)成分の総量に対して、25重量%より多く、90重量%以下である請求項7に記載の紫外線硬化型樹脂組成物。
- 紫外線硬化型樹脂組成物の総量に対して、(A)成分含量が10〜95重量%、(B)成分含量が1〜10重量%、(A)〜(C)成分以外のその他の添加剤の含量が0〜15重量%、残部が(C)成分であり、
かつ、(A)成分及び(C)成分の総量に対して、(i)(A)成分含量が25重量%より多く、90重量%以下であるか、又は、(ii)(C)成分中におけるウレタン(メタ)アクリレート(C−2)の含量がゼロであるか又は30重量%未満であり、有機又は無機充填剤を含まない、請求項7に記載の紫外線硬化型樹脂組成物。 - (A)成分以外の(メタ)アクリレート(C)として、(i)ポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールと、ポリイソシアネート及び2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応物(c−2a)又は(ii)ポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジアクリレート(c−3a)のいずれか一方又は両者を含み、紫外線硬化型樹脂組成物の総量に対して、(A)成分の含量が15重量%以上90重量%以下であり、且つ、(A)成分、(c−2a)成分及び(c−3a)成分の総量が70〜99重量%であり、且つ、(c−2a)成分及び(c−3a)成分以外の(C)成分の含量が0〜29重量%である請求項7〜13のいずれか一項に記載の紫外線硬化型樹脂組成物。
- (A)成分以外の(メタ)アクリレート(C)として、(i)ポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールと、ポリイソシアネート及び2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応物(c−2a)又は(ii)ポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジアクリレート(c−3a)のいずれか一方又は両者を含み、(c−3a)成分におけるエチレンオキサイドの繰り返し数が5〜15であり、(A)成分及び(C)成分の総量に対して、(c−2a)成分の含量が、30重量%未満であり、(c−2a)成分と(c−3a)成分の合計含量が10〜85重量%であり、紫外線硬化型樹脂組成物の総量に対する(A)成分の含量が、15重量%以上で、90重量%以下であり、紫外線硬化型樹脂組成物の総量に対する、(A)成分、(c−2a)成分及び(c−3a)成分の総量が70〜99重量%、上記(c−2a)及び(c−3a)成分以外の(C)成分の含量が0〜29重量%、及び(B)光重合開始剤の含量が1〜10重量%で、有機又は無機充填剤を含まない、上記7〜13の何れか一項に記載の紫外線硬化型樹脂組成物。
- 前記(メタ)アクリレート(C)として、ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)、5〜15モルポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジアクリレート(5〜15モル変性c−3a)、下記する(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3b)、及び下記する(II)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3c)、からなる群から選ばれる少なくとも一種を含み、
かつ、上記群から選ばれる少なくとも一種の含量と(A)成分含量との合計含量が、紫外線硬化型樹脂組成物の総量に対して、70〜99重量%であり、(B)成分が1〜10重量%、上記以外の(メタ)アクリレート(C)が0〜10重量%である請求項7に記載の紫外線硬化型樹脂組成物、
(I)群:
(i)C5〜C18アルキル(メタ)アクリレート、又は、C7〜C18アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ii)ポリテトラメチレングリコール構造を有する(メタ)アクリレート又はプロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、(iii)カプロラクトン変性(メタ)アクリレート、
(II)群:
ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、又はトリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート。 - 前記(メタ)アクリレート(C)として、上記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3b)を含む請求項16に記載の紫外線硬化型樹脂組成物。
- 前記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3b)が、下記する(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも一種である請求項16に記載の紫外線硬化型樹脂組成物、
(i)イソオクチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、2−エチル−2−ブチル−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート及び1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート;
(ii)ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキサイド変性ノニルフェニル(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキサイド変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート及びメトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート;
(iii)カプロラクトン変性ヒドロキエチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート及びカプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート。 - ポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールの分子量が200〜3000の範囲である請求項9に記載の紫外線硬化型樹脂組成物。
- 紫外線硬化型樹脂組成物を硬化した時の硬化物の25℃での弾性率が30〜100MPaである請求項6に記載の紫外線硬化型樹脂組成物。
- 請求項10〜18のいずれか一項に記載の紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物。
- 請求項10に記載の紫外線硬化型樹脂組成物の、ブルーレイディスクにおける有機色素記録層に積層された界面層上にカバー層として直接積層されている樹脂硬化物層を形成するための用途。
- 請求項10に記載の紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物層が有機色素記録層に積層された界面層上にカバー層として直接積層されているブルーレイディスク。
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