JP4994518B2 - 有機色素記録層を有する光ディスク、そのための紫外線硬化型樹脂組成物 - Google Patents
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Description
(1) 有機色素記録層上に界面層を有し、その界面層上に、直接、
(A)下記式(1)で示される構造を有する(メタ)アクリレート(但し、ウレタン(メタ)アクリレートを除く)
(式中、nは1〜10の整数を示す)
及び、
(B)光重合開始剤、
を含有する紫外線硬化型樹脂組成物(以下単に樹脂組成物という)の硬化物層を有するブルーレイディスク。
(2) 式(1)で示される構造を有する(メタ)アクリレート(A)が、カプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート及びカプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる少なくとも一種である上記(1)に記載のブルーレイディスク。
(3) 前記樹脂組成物が、更に、(A)以外の(メタ)アクリレート(C)を含有する紫外線硬化型樹脂組成物である上記(1)又は(2)に記載のブルーレイディスク。
(5) 前記(メタ)アクリレート(C)が、ポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールと、ポリイソシアネート及び2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応物であるウレタンアクリレート、及びポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジアクリレートからなる群から選ばれる少なくとも一種である上記(3)又は(4)に記載のブルーレイディスク。
(6) 前記(メタ)アクリレート(C)として、下記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)及び下記(II)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3b)からなる群から選ばれる少なくとも一種を含有する上記(3)又は(4)に記載のブルーレイディスク、
(I)群(c−3a):
(i)C5〜C18アルキル(メタ)アクリレート、又は、炭素数7〜18アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;
(ii)プロピレンオキサイド変性モノ又はジ(メタ)アクリレート;
(iii)ポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート;
(iv)ポリエチレンオキサイド変性フェノールアクリレート;又は
(v)ポリテトラメチレングリコール構造を有する(メタ)アクリレート;
(II)群(c−3b):
ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート(又はジシクロペンタジエンオキシエチル(メタ)アクリレート)、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、又はトリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート。
(8) 上記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)として、C5〜C18アルキル(メタ)アクリレートを含む上記(7)に記載のブルーレイディスク。
(9) 前記(メタ)アクリレート(C)として、上記(II)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3b)を含む上記(6)に記載のブルーレイディスク。
(10) 前記(メタ)アクリレート(C)として、ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)を含む上記(3)〜(9)の何れか一項に記載のブルーレイディスク。
(11) 前記ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)が、ポリC2〜C6アルキレングリコール、イソホロンジイソシアネート及びヒドロキシC2〜C4(メタ)アクリレートとの反応で得られるウレタン(メタ)アクリレートである上記(10)に記載のブルーレイディスク。
(12) 前記樹脂組成物が、更に、ヒンダートアミン化合物(D)を含む樹脂組成物である上記(1)〜(11)の何れか一項に記載のブルーレイディスク。
(13) 少なくとも、有機色素記録層上に界面層を有するブルーレイディスク基板の界面層上に、直接、
(A)下記式(1)で示される構造を有する(メタ)アクリレート、
(式中、nは1〜10の整数を示す。)
及び、
(B)光重合開始剤、
を含有する紫外線硬化型樹脂組成物を塗布し、次いで、該塗布膜に、活性エネルギー線を照射して、硬化物層を形成する工程を含むブルーレイディスクの製造方法。
(14) 紫外線硬化型樹脂組成物が、更に、(A)以外の(メタ)アクリレート(C)を含有する紫外線硬化型樹脂組成物である上記(13)に記載のブルーレイディスクの製造方法。
(式中、nは1〜10の整数を示す。)
及び、
(B)光重合開始剤、
を含有し、かつ、有機色素記録層上に界面層を有するブルーレイディスクの界面層上に直接硬化物層を形成するための、ブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
(16) 式(1)で示される構造を有する(メタ)アクリレート(A)が、カプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート及びカプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる少なくとも一種である上記(15)に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
(17) 更に、上記(A)以外の(メタ)アクリレート(C)を含有する上記(15)又は(16)に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
(18) 式(1)で示される構造を有する(メタ)アクリレート(A)を、前記樹脂組成物全体に対して20〜95重量%含有する上記(15)〜(17)の何れか一項に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
(19) 前記(メタ)アクリレート(C)が、ポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールと、ポリイソシアネート及び2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応物であるウレタンアクリレート、及びポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジアクリレートからなる群から選ばれる少なくとも一種である上記(17)又は(18)に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
(I)群(c−3a):
(i)C5〜C18アルキル(メタ)アクリレート、又は、炭素数7〜18アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;
(ii)プロピレンオキサイド変性モノ又はジ(メタ)アクリレート;
(iii)ポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート;
(iii)ポリエチレンオキサイド変性フェノールアクリレート;
(iv)ポリテトラメチレングリコール構造を有する(メタ)アクリレート;
(II)群(c−3b):
ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート(又はジシクロペンタジエンオキシエチル(メタ)アクリレート)、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、又はトリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート。
(21) 前記(メタ)アクリレート(C)として、上記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)を含む上記(20)に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
(22) 上記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)として、C5〜C18アルキル(メタ)アクリレートを含む上記(21)に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
(23) 上記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)の含量が、樹脂組成物の総量に対して、20〜60重量%である上記(20)又は(21)に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
(24) 前記(メタ)アクリレート(C)として、上記(II)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3b)を含む上記(20)〜(23)の何れか一項に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
(26) 該ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)が、ポリC2〜C6アルキレングリコール、イソホロンジイソシアネート及びヒドロキシC2〜C4(メタ)アクリレートとの反応で得られるウレタン(メタ)アクリレートである上記(25)に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
(27) (C)成分として、C5〜C18アルキル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキサイド5〜15モル変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエンオキシエチル(メタ)アクリレート及びポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも一種を含有し、その含有量が、(C)成分の総量に対して、50%〜100%である上記(17)〜(26)の何れか一項に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
(28) (A)成分、及び、前記(メタ)アクリレート(C)として、ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)、前記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)及び前記(II)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3b)からなる群から選ばれる少なくとも一種を含有し、(A)成分、(C−2)成分、(c−3a)成分及び(c−3b)成分の総量が、樹脂組成物の総量に対して、70〜99重量%である上記(17)〜(27)の何れか一項に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
(29) 前記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)及び前記(II)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3b)からなる群から選ばれる少なくとも一種を含有する上記(28)に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
(30) ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)を含む場合は、(i)(A)成分がカプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートであるか、又は、(ii)前記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)を含むかのいずれかである上記(28)に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
(31)更に、ヒンダートアミン化合物(D)を含む上記(15)〜(30)の何れか一項に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
(32) 硬化した時の硬化物の25℃での弾性率が0.01〜9.5MPaである上記(17)〜(31)の何れか一項に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
(33) 上記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)及び上記(II)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3b)からなる群から選ばれる少なくとも一種の含量が、樹脂組成物の総量に対して、10〜60重量%である上記(20)に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
(34) 上記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)の含量が、樹脂組成物の総量に対して、10〜60重量%である上記(21)に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
(35) 上記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)の含量が、樹脂組成物の総量に対して、20〜50重量%である上記(21)に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
(36) 上記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)の含量が、樹脂組成物の総量に対して、30〜50重量%である上記(21)に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
本発明で使用される該式(1)の構造を有する(メタ)アクリレート(A)には、該カプロラクトン変性構造を有するオリゴマー、例えばカプロラクトン変性構造を有するウレタンアクリレートは含まれない。
上記式(1)の構造を有する(メタ)アクリレート(A)の具体的な化合物としては例えばカプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート(例えば、サートマー株式会社製SR−495)、カプロラクトン変性ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート(例えば、日本化薬株式会社製カヤラッドRTMHX−220、HX−620)、カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート(例えば、新中村化学株式会社製NKエステル A−9300−1CL、A−9300−3CL、A−9300−6CL)及びカプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート例えば、日本化薬株式会社製カヤラッドRTMDPCA−20、DPCA−30、DPCA−60、DPCA−120)が好ましい。
上記において上付RTMは登録商標を示す(以下同じ)。
尚、本発明において(メタ)アクリレートとはメタクリレート又はアクリレートを意味する。
本発明において、該エポキシ(メタ)アクリレート(C−1)は、グリシジルエーテル型エポキシ化合物と、(メタ)アクリル酸を反応させることにより得ることが出来る。
エポキシ(メタ)アクリレート(C−1)を得るためのグリシジルエーテル型エポキシ化合物としては、以下に記載するグリコールのジグリシジルエーテルを挙げる。
上記のジグリシジルエーテルのためのグリコールとしては、ビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体、ビスフェノールF或いはそのアルキレンオキサイド付加体、水素添加ビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体、水素添加ビスフェノールF或いはそのアルキレンオキサイド付加体、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ブタンジオール、へキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ポリプロピレングリコール等を挙げることができる。
該ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)は、本発明の樹脂組成物の粘度調整と硬化物における弾性率の調整、及び、該樹脂組成物の硬化物層が、光透過層として使用された時には、機械的特性を向上させる(反り、ゆがみ等を減じる)機能がある。
(i)ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、トリシクロデカンジメチロール、ビス−〔ヒドロキシメチル〕−シクロヘキサン等の脂肪族多価アルコール、好ましくは炭素数2〜10脂肪族多価アルコール。
(ii)上記(i)記載の脂肪族多価アルコールの一種と多塩基酸との反応によって得られるポリエステルポリオール。
なお上記の多塩基酸としては、例えば、コハク酸、フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、テトラヒドロ無水フタル酸等を挙げることができる。
(iii)多価アルコールとε−カプロラクトンとの反応によって得られるカプロラクトンアルコール。
(iv)ポリカーボネートポリオール。例えば1,6−ヘキサンジオールとジフェニルカーボネートとの反応によって得られるポリカーボネートジオール等。
(v)ポリエーテルポリオール。例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール又はポリテトラメチレングリコール等のポリC2−C4アルキレングリコール、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA等。
上記の中で、多価アルコールとしては、ポリエーテルポリオール又はポリエステルポリオールが好ましい。これらの平均分子量は200〜8000程度が好ましく、より好ましくは200〜3000程度であり、更に好ましくは300〜1800程度、最も好ましくは400〜1500程度である。より好ましくはポリC2−C4アルキレングリコールである。
ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)の合成に使用される有機ポリイソシアネートとしては、例えばイソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート又はジシクロペンタニルジイソシアネート等が挙げられる。これらの中で、イソホロンジイソシアネートがより好ましい。
好ましいウレタン(メタ)アクリレート(C−2)としては、多価アルコールとしてポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールを用い、ヒドロキシ(メタ)アクリレートとして2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートを用いて得られるウレタン(メタ)アクリレートであり、より好ましくは、ポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオール、ポリイソシアネート及び2−ヒドロキシエチルアクリレートの3者から得られるウレタンアクリレート(c−2a)を挙げることができる。
また、分子量200〜3000程度(好ましくは分子量300〜1800)のポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールを用いて得られたウレタン(メタ)アクリレートも好ましいウレタン(メタ)アクリレート(C−2)の一つである。
また、場合により、300〜1800程度のポリC2〜C6アルキレングリコール、より好ましくは分子量300〜1800程度のC3〜C5アルキレングリコール、イソホロンジイソシアネート及びヒドロキシC2〜C4(メタ)アクリレートとの反応で得られるウレタン(メタ)アクリレートも好ましいウレタン(メタ)アクリレート(C−2)の一つである。
また、UX−0937:ポリエーテル系ウレタンアクリレート(日本化薬(株)製)等として市場より入手することも可能である。ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)の分子量としては400〜10000程度が好ましい。
本発明の樹脂組成物において、ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)を含む態様は好ましい態様の一つであり、(C)成分として、ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)単独を含む態様であっても良く、他の(C)成分と併用する態様であっても良い。
本発明の樹脂組成物において、ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)を含む場合、その含量は、樹脂組成物の総量に対して、0%より大きく、通常50%以下、好ましくは40%以下 より好ましくは30%以下であり、場合により、15%以下であっても良い。
例えば、(C−3)成分における単官能(メタ)アクリレート((メタ)アクリロイル基を1つ有する(メタ)アクリレート)としては、具体的に下記の化合物を例示することがことができる。
(i)イソオクチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート等のC5〜C18(好ましくはC7〜C18)アルキル(メタ)アクリレート;
(ii)トリシクロデカン(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート(例えば、日立化成工業株式会社製FANCRYL FA−511A)、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート(ジシクロペンタジエンオキシエチル(メタ)アクリレート)(例えば、日立化成工業株式会社製FANCRYL FA−512A)、ジシクロペンテニルオキシメタクリレート(例えば、日立化成工業株式会社製FANCRYL FA−512M)、ジシクロペンタニルアクリレート(例えば、日立化成工業株式会社製FANCRYL FA−513A)、ジシクロペンタニルメタクリレート(例えば、日立化成工業株式会社製FANCRYL FA−513M)、1−アダマンチルアクリレート(例えば、出光興産株式会社製Adamantate AA)、2−メチル−2−アダマンチルアクリレート(例えば、出光興産株式会社製Adamantate MA)、2−エチル−2−アダマンチルアクリレート(例えば、出光興産株式会社製Adamantate EA)、1−アダマンチルメタクリレート(例えば、出光興産株式会社製Adamantate AM)等のC7〜C10脂肪族環を有する(メタ)アクリレート化合物;
(iv)更に、上記以外の単官能(メタ)アクリレートして、例えば、ベンジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、モルホリン(メタ)アクリレート、フェニルグリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
(メタ)アクリロイル基を1つ有する(メタ)アクリレートモノマーは本発明の紫外線硬化型樹脂組成物を光透過層として形成させた光ディスク(例えばブルーレイディスク)の機械的特性(反り、ゆがみ等の抑制)を向上させる機能を有する。
例えば、有機色素記録層を有する光ディスク(例えばブルーレイディスク)において、該有機色素記録層上に形成される界面層に、直接接触するように、該界面層上に、本発明の紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物層が積層されている光ディスクにおいて、上記機能を発揮する。
上記した中で、C5〜C18(好ましくはC7〜C18)アルキル(メタ)アクリレートは、本発明の樹脂組成物の硬化物の弾性率を低くする機能があり、必要に応じて、本発明の樹脂組成物の硬化物を、好ましい弾性率にするために用いることができる。
(i)(C−3)成分としての(メタ)アクリロイル基を2個有する(メタ)アクリレートモノマー;
シクロヘキサン−1,4−ジメタノールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサン−1,3−ジメタノールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート(例えば、日本化薬(株)社製、KAYARAD R−684、トリシクロデカンジメチロールジアクリレート等)、ジオキサングリコールジ(メタ)アクリレート(例えば、日本化薬(株)社製、KAYARAD R−604、ジオキサングリコールジアクリレート等)、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレンオキサイド又は(ポリ)プロピレンオキサイドなどの(ポリ)アルキレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート及びエチレンオキサイド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
上記の中では、ポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレートが好ましく、場合により、エチレンオキサイド5〜15モル変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレートはより好ましい。
また、2−エチル−2−ブチル−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート及び1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート等の炭素数7〜18のアルキレン基を有するグリコールのジ(メタ)アクリレートも好ましい。
これらは樹脂組成物の硬化物の弾性率を低くする機能があり、必要に応じて、本発明の樹脂組成物の硬化物を、好ましい弾性率にするために用いることができる。
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールオクタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリプロポキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシポリプロポキシトリ(メタ)アクリレート、トリス[(メタ)アクロイルオキシエチル]イソシアヌレ−ト、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
ペンタエリスリトールポリエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールポリプロポキシテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
(iv)(C−3)成分としての(メタ)アクリロイル基を5個有する(メタ)アクリレートモノマー;
ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
(v)(C−3)成分としての(メタ)アクリロイル基を6個有する(メタ)アクリレートモノマー;
ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。 なお、本発明において用いうる(メタ)アクリレートモノマーは、(メタ)アクリロイル基を7個以上有する多官能のものであってもよい。
(I)群:
(i)イソオクチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート及びトリデシル(メタ)アクリレート等のC5〜C18アルキル(メタ)アクリレート、及び、2−エチル−2−ブチル−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート及び1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート等の炭素数7〜18アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;
(ii)ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキサイド変性ノニルフェニル(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキサイド変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート及びメトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等のプロピレンオキサイド変性モノ又はジ(メタ)アクリレート;
(iii)ポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、好ましくはポリエチレンオキサイド5〜15モル変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、更に好ましくはポリエチレンオキサイド10モル変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート:
(v)ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)ジアクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)ジアクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)ジメタクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)ジメタクリレート、ポリテトラメチレングリコールジメタクリレート等のポリテトラメチレングリコール構造を有する(メタ)アクリレート、好ましくはポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、又は、ポリ(C2〜C3アルキレングリコール−ポリテトラメチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート(なおポリは2〜20程度が好ましい);
該プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレートにおけるプロピレンオキサイド単位の繰り返し数(変性モル数)は2〜15程度が好ましい。分子中の(メタ)アクリロイル基の個数が多いときはプロピレンオキサイドでの変性モル数の多いものが好ましい。例えば分子中に(メタ)アクリロイル基が1個の場合、プロピレンオキサイド単位の繰り返し数(変性モル数)は2以上が好ましく、2〜10程度が好ましい。(メタ)アクリロイル基が2個の場合はプロピレンオキサイド単位の繰り返し数は7以上が好ましく、具体的には7〜15程度が好ましい。
好ましいプロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレートとしては、例えば、ポリプロピレングリコールモノ又はジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキサイド変性ノニルフェニル(メタ)アクリレート又はメトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
また、(I)群に記載の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)の中で、C5〜C18アルキル(メタ)アクリレート、及び、炭素数7〜18アルキレングリコールジ(メタ)アクリレートも好ましい(メタ)アクリレートモノマーの一つである。これらは優れた記録信号特性及び耐久性を付与する場合がある。これらの中で、C10〜C15アルキル(メタ)アクリレートはより好ましく、特にラウリル(メタ)アクリレートが好ましい。
本発明の樹脂組成物の硬化物層の25℃での弾性率を、好ましくは上記の0.01〜40MPa以下に調整するとき、該硬化物層を、有機色素記録層に積層された界面層上に有する光ディスクは、より記録特性に優れる。
これらの(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)を、樹脂組成物の総量に対して、0〜60%程度の範囲で使用することができ、好ましくは10〜60%、より好ましくは20〜60%、更に好ましくは30〜60%の範囲である。
(II)群:
ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート(又はジシクロペンタジエンオキシエチル(メタ)アクリレート)、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、又はトリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート。
上記(II)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3b)を、前記(A)成分と共に、更に、必要に応じて、前記(C−2)成分又は上記(c−3b)のいずれか一方若しくは両者と共に使用することで、温度変化による硬化物の弾性率の変化がより少なく、適度な硬度を有する硬化物を得ることができる。
これらの(II)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3b)を、樹脂組成物の総量に対して、0〜60%程度の範囲で使用することができる。好ましくは10〜50%程度である。
上記(C)成分としてより好ましい成分としては、C5〜C18アルキル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキサイド5〜15モル変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート及びジシクロペンタジエンオキシエチル(メタ)アクリレートを挙げることができる。これらからなる群から選択される少なくとも一種を含有し、その含量が、(C)成分の50〜100%である本発明の樹脂組成物はより好ましい。
また、(C)成分として(C−1)と(C−2)を併せて用いる場合、通常(C−1)及び/又は(C−2)はそれぞれ(C)成分100重量部に対して5〜50重量部、好ましくは10〜30重量部程度であり、(C−3)は(C)成分100重量部に対して20〜80重量部、好ましくは25〜75重量部程度用いられる。
本発明の好ましい樹脂組成物の一つとして、(A)成分、及び、前記(メタ)アクリレート(C)として、ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)、前記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)及び前記(II)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3b)からなる群から選ばれる少なくとも一種を含有し、(A)成分、(C−2)成分、(c−3a)成分及び(c−3b)の総量が、樹脂組成物の総量に対して、70〜99%であり、より好ましくは80〜99%であり、更に好ましくは90〜99%であり、光重合開始剤(B)が1〜10%であり、上記以外の(C)成分又は添加剤が0〜20%である光ディスク用紫外線硬化型樹脂組成物を挙げることができる。
(A)成分が10〜95重量%(以下%は特に断りのない限り重量%を表す)、(B)成分が1〜20%及び(C)成分が4%〜89%であり、
好ましくは、
(A)成分が20〜95%、(B)成分が1〜20%及び(C)成分が4%〜79%であり、
より好ましくは、
(A)成分が30〜95%、(B)成分が1〜10%及び(C)成分が4〜69%であり、
更に好ましくは、
(A)成分が40〜95%、(B)成分が1〜10%及び(C)成分が4〜59%であり、
最も好ましくは、
(A)成分が45〜95%、(B)成分が1〜10%及び(C)成分が4〜54%である。
(i)(A)成分、 (B)成分及び(C)成分の3者を含む態様。
(ii)(A)成分、(B)成分及び(C)成分の3者の含量割合が、上記、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の3者の含有割合の何れか一つの割合である上記(i)に記載の態様。
(iii)(A)成分が、カプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート及びカプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる少なくとも1種である上記(i)又は(ii)に記載の態様。
(iv)(C)成分として、エポキシ(メタ)アクリレート(C−1)、ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)及び(メタ)アクリレートモノマー(C−3)からなる群から選ばれる少なくとも一種を含む上記(i)〜(iii)の何れか一項に記載の態様。
(vi) ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)含量が、本発明の樹脂組成物の総量に対し、0%より大きく、15%以下である上記(i)〜(iv)の何れか一項に記載の態様。
(vii)ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)がポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールと、ポリイソシアネート及び2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応得られたウレタンアクリレートである上記(v)又は(vi)に記載の態様。
(viii)ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)が、ポリC2−C6アルキレングリコール、ポリイソシアネート及びヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物を用いて得られたウレタンアクリレートである上記(iv)〜(vi)に記載の態様。
(ix)ポリイソシアネートがイソホロンジイソシアネートである上記(vii)又(viii)に記載の態様。
(xi)(C)成分として、(メタ)アクリレートモノマー(C−3)を含む上記(i)〜(x)の何れか一項に記載の態様。
(xii)上記(メタ)アクリレートモノマー(C−3)として、前記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)及び前記(II)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3b)からなる群から選ばれる少なくとも一種を含む上記(xi)に記載の態様。
(xiii)上記(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)から少なくとも一種を含む上記(xii)に記載の態様。
(xiv)前記(c−3a)として、C5〜C18アルキル(メタ)アクリレートを含む上記(xii)又は(xiii)に記載の態様。
(xv)前記(c−3a)として、C10〜C15アルキル(メタ)アクリレートを含む上記(xiv)に記載の態様。
(xvi)前記(c−3a)として、プロピレンオキサイド変性モノ又はジ(メタ)アクリレートを含む上記(xii)〜(xv)の何れか一項に記載の態様。
(xvii)前記(c−3a)として、ポリエチレンオキサイド5〜15モル変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレートを含む上記上記(xii)〜(xvi)に記載の態様。
(xix)上記(c−3b)としてジシクロペンタジエンオキシエチル(メタ)アクリレート含む上記(xviii)の態様。
(xx)前記(c−3a)及び(c−3b)からなる群から選ばれる少なくとも一種の含量が本発明の樹脂組成物の総量に対して、10〜60%である上記(xii)〜(xix)の何れか一項に記載の態様。
(xxi)前記(c−3a)からなる群から選ばれる少なくとも一種の含量が20〜50%である上記(xx)に記載の態様。
(xxii)前記(c−3a)からなる群から選ばれる少なくとも一種の含量が30〜50%である上記(xx)に記載の態様。
(xxiii)上記(メタ)アクリレートモノマー(C−3)として、C5〜C18アルキル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキサイド5〜15モル変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエンオキシエチル(メタ)アクリレート及びポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも一種を含有し、その含有量が、(C)成分の総量に対して、50%〜100%である上記(xii)、(xx)〜(xxii)の何れか一項に記載の態様。
(xxv)C5〜C18アルキル(メタ)アクリレートがラウリル(メタ)アクリレートである(xxiv)に記載の態様。
(xxvi)後記ヒンダートアミンを本発明の樹脂組成物の総量に対して、0.01〜3%含有する上記(i)〜(xxv)の何れか一項に記載の態様。
(xxvii)本発明の樹脂組成物の硬化物の25℃での弾性率が0.01〜40MPaである上記(i)〜(xxvi)の何れか一項に記載の態様。
(xxviii)本発明の樹脂組成物の硬化物の25℃での弾性率が0.01〜9.5MPaである上記(xxvii)に記載の態様。
ヒンダードアミン化合物は好ましい添加剤の一つであり、本発明の樹脂組成物の総量に対し、0.001〜10%の範囲、好ましくは0.01〜3%の範囲で添加することができる。
この場合において、前記第一の樹脂層の厚さは通常1μm〜50μmであり、好ましくは5μm〜40μm、より好ましくは10μm〜30μmである。
また、前記第二の樹脂層の厚さは通常50μm〜100μmであり、好ましくは60μm〜95μm、より好ましくは70μm〜90μmである。
本発明の光ディスクにおいては、本発明の樹脂組成物の硬化物層上に、更に、別の樹脂組成物の硬化物層を有していても良い。この場合、光透過層は、本発明の樹脂組成物の硬化物層と別の樹脂組成物の硬化物層の2層から形成されることとなる。
本発明の光ディスクにおいては、有機色素(通常アゾ色素等)を含む記録層上に形成される界面層上に、直接本発明の樹脂組成物の硬化物層が形成されていることが必要であり、それにより本発明の効果が達成される。
界面層は当業者においてよく知られているように、Zn等の金属原子を含む複合物などの金属原子含有無機化合物で形成される層である。
SR−495:カプロラクトン変性(2モル変性)ヒドロキシエチルアクリレート、サートマー株式会社製
HX−620:カプロラクトン変性(4モル変性)ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、日本化薬株式会社製
DPCA−120:カプロラクトン変性(6モル変性)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、日本化薬株式会社社製
UA−1:ポリテトラメチレングリコール(分子量850)、イソホロンジイソシアネート、2−ヒドロキシエチルアクリレートの3成分をモル比1:2:2で反応させて得られたウレタンアクリレート
BPE−10:エチレンオキサイド10モル変性ビスフェノールA型ジアクリレート(第一工業製薬株式会社製)
FA−512A:ジシクロペンタジエンオキシエチルアクリレート(日立化成工業株式会社製)
FA−P270A:ポリプロピレングリコールジアクリレート(日立化成工業株式会社製、商品名:ファンクリルRTMFA−P270A)
イルガキュアー184:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)
LA−82:ヒンダートアミン(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタアクリレート:旭電化株式会社製)
PMP:4−メルカプトフェノール
1.トラックピッチ0.32μmの案内溝を有する直径12cm、厚み1.1mmのポリカーボネート基板に銀合金を100nmの膜厚になるようスパッタし、反射層を形成した。その後、アゾ色素をTFP(テトラフルオロプロパノール)溶剤に溶かした色素溶液をスピンコート法により塗布し、80℃で30分間乾燥して色素記録層を形成した。さらに、ZnS−SiO2(モル比80:20)を約15nmの厚みになるようスパッタし、界面層を形成し、ブルーレイディスク基板を作製した。
2.ブルーレイディスク基板を界面層が上になるようスピンテーブルに乗せ、内径11.5mmまで覆う様に円状のキャップ処理を行い、ついで本発明の紫外線硬化型樹脂組成物を2.0g中心部のキャップ上に供給した。
3.本発明の紫外線硬化型樹脂組成物の粘度に合わせ、1000rpmから1500rpmの速度範囲で4秒から7秒間スピンコートし、各塗布膜厚が25μmとなるよう塗布した。スピンコート終了間際にキセノンフラッシュランプを2ショット照射し、表面の流動性が無くなる程度に硬化させた。
4.高圧水銀ランプを使用し、上側から400mJ/cm2で3秒間照射して本発明の紫外線硬化型樹脂組成物を完全硬化させた。
5.硬化した本発明の紫外線硬化型樹脂組成物が上になるようスピンテーブルに乗せ、内径11.5mmまで覆う様に円状のキャップ処理を行い、ついでBRD−864(日本化薬(株)製ブルーレイディスク用光透過層用樹脂)を3.0g中心部のキャップ上に供給した。
6.1500rpmの速度範囲で4秒から7秒間スピンコートし、塗布膜厚が75μmとなるよう塗布した。スピンコート終了間際にキセノンフラッシュランプを2ショット照射し、表面の流動性が無くなる程度に硬化させた。
7.高圧水銀ランプを使用し、上側から400mJ/cm2で3秒間照射してBRD−864を完全硬化させ、本発明のブルーレイディスクを作製した。
本発明の光ディスクを、80℃、85%RH環境下、250時間放置した。ブルーレイディスクデータ信号測定装置パルステック社製ODU−1000を用いて、線速度4.92m/s、再生パワー0.30mW、T連続記録(1T長=0.08μm)で記録し、耐久性試験前後のブルーレイディスクの記録信号特性(ジッタ値)を測定し、下記基準で評価した。ジッタ値は光ディスクの電気信号のひとつであり、これらの数値が高いほど、ブルーレイディスクの信号データが劣化していることを示し、10%以上となるとデータの読み書きが困難となる。
ジッタ値の評価
○・・・ジッタ値10.0%未満。
×・・・ジッタ値10.0%以上。
弾性率は、JIS K 7244−5に基づく動的粘弾性測定法に従い測定した。即ち、本発明の樹脂組成物で、硬化後の厚さが1mmとなるように、塗膜を形成し、FusionランプDバルブを使用し、1J/cm2の積算光量において硬化させた後、長さ5cm、幅1cm、厚さ1mmの大きさのサンプル片を作製し、エスアイアイ・ナノテクノロジー社製粘弾性測定装置DMS6100により測定を行った。測定は曲げモードで行い、振幅荷重10mN、周波数1Hz、昇温速度2℃/分の条件で−50℃〜200℃の範囲で測定を行った。
(iii)本発明の樹脂硬化物層の405nmの光の透過度:
100μmの硬化膜を作成し、分光光度計(U−3310、株式会社日立ハイテクノロジーズ製)を用いて、当該膜の405nmでの吸光度の値を測定して求めた。その結果、実施例1〜5の樹脂組成物の硬化物の何れも光の透過度85%以上であった。
Claims (36)
- 式(1)で示される構造を有する(メタ)アクリレート(A)が、カプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート及びカプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項1に記載のブルーレイディスク。
- 前記樹脂組成物が、更に、(A)以外の(メタ)アクリレート(C)を含有する紫外線硬化型樹脂組成物である請求項1に記載のブルーレイディスク。
- 式(1)で示される構造を有する(メタ)アクリレート(A)を、前記樹脂組成物全体に対して20〜95重量%含有する請求項1に記載のブルーレイディスク。
- 前記(メタ)アクリレート(C)が、ポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールと、ポリイソシアネート及び2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応物であるウレタンアクリレート、及びポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジアクリレートからなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項3に記載のブルーレイディスク。
- 前記(メタ)アクリレート(C)として、下記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)及び下記(II)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3b)からなる群から選ばれる少なくとも一種を含有する請求項3に記載のブルーレイディスク、
(I)群(c−3a):
(i)C5〜C18アルキル(メタ)アクリレート、又は、炭素数7〜18アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;
(ii)プロピレンオキサイド変性モノ又はジ(メタ)アクリレート;
(iii)ポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート;
(iv)ポリエチレンオキサイド変性フェノールアクリレート;又は、
(v)ポリテトラメチレングリコール構造を有する(メタ)アクリレート;
(II)群(c−3b):
ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート(又はジシクロペンタジエンオキシエチル(メタ)アクリレート)、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、又はトリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート。 - 前記(メタ)アクリレート(C)として、上記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)を含む請求項6に記載のブルーレイディスク。
- 上記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)として、C5〜C18アルキル(メタ)アクリレートを含む請求項7に記載のブルーレイディスク。
- 前記(メタ)アクリレート(C)として、上記(II)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3b)を含む請求項6に記載のブルーレイディスク。
- 前記(メタ)アクリレート(C)として、ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)を含む請求項3に記載のブルーレイディスク。
- 前記ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)が、ポリC2〜C6アルキレングリコール、イソホロンジイソシアネート及びヒドロキシC2〜C4(メタ)アクリレートとの反応で得られるウレタン(メタ)アクリレートである請求項10に記載のブルーレイディスク。
- 前記樹脂組成物が、更に、ヒンダートアミン化合物(D)を含む樹脂組成物である請求項1に記載のブルーレイディスク。
- 紫外線硬化型樹脂組成物が、更に、(A)以外の(メタ)アクリレート(C)を含有する紫外線硬化型樹脂組成物である請求項13に記載のブルーレイディスクの製造方法。
- 式(1)で示される構造を有する(メタ)アクリレート(A)が、カプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート及びカプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項15に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 更に、上記(A)成分以外の(メタ)アクリレート(C)を含有する請求項15に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 式(1)で示される構造を有する(メタ)アクリレート(A)を、前記樹脂組成物全体に対して20〜95重量%含有する請求項15に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 前記(メタ)アクリレート(C)が、ポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールと、ポリイソシアネート及び2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応物であるウレタンアクリレート、及びポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジアクリレートからなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項17に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 前記(メタ)アクリレート(C)として、下記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)及び下記(II)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3b)からなる群から選ばれる少なくとも一種を含有する請求項17に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物、
(I)群(c−3a):
(i)C5〜C18アルキル(メタ)アクリレート、又は、炭素数7〜18アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;
(ii)プロピレンオキサイド変性モノ又はジ(メタ)アクリレート;
(iii)ポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート;
(iv)ポリエチレンオキサイド変性フェノールアクリレート;
(v)ポリテトラメチレングリコール構造を有する(メタ)アクリレート;
(II)群(c−3b):
ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、又はトリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート。 - 前記(メタ)アクリレート(C)として、上記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)を含む請求項20に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 上記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)として、C5〜C18アルキル(メタ)アクリレートを含む請求項21に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 上記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)の含量が、樹脂組成物の総量に対して、20〜60重量%である請求項21に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 前記(メタ)アクリレート(C)として、上記(II)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3b)を含む請求項20に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 前記(メタ)アクリレート(C)として、ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)を含む請求項17に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 該ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)が、ポリC2〜C6アルキレングリコール、イソホロンジイソシアネート及びヒドロキシC2〜C4(メタ)アクリレートとの反応で得られるウレタン(メタ)アクリレートである請求項25に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
- (C)成分として、C5〜C18アルキル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキサイド5〜15モル変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエンオキシエチル(メタ)アクリレート及びポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも一種を含有し、その含有量が、(C)成分の総量に対して、50%〜100%である請求項17に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
- (A)成分、及び、前記(メタ)アクリレート(C)として、ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)、前記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)及び前記(II)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3b)からなる群から選ばれる少なくとも一種を含有し、(A)成分、(C−2)成分、(c−3a)成分及び(c−3b)成分の総量が、樹脂組成物の総量に対して、70〜99重量%である請求項17に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 前記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)及び前記(II)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3b)からなる群から選ばれる少なくとも一種を含有する請求項28に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
- ウレタン(メタ)アクリレート(C−2)を含む場合は、(i)(A)成分がカプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートであるか、又は、(ii)前記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)を含むかのいずれかである請求項28に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 更に、ヒンダートアミン化合物(D)を含む請求項15に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 硬化した時の硬化物の25℃での弾性率が0.01〜9.5MPaである請求項17に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 上記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)及び上記(II)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3b)からなる群から選ばれる少なくとも一種の含量が、樹脂組成物の総量に対して、10〜60重量%である請求項20に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 上記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)の含量が、樹脂組成物の総量に対して、10〜60重量%である請求項21に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 上記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)の含量が、樹脂組成物の総量に対して、20〜50重量%である請求項21に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 上記(I)群の(メタ)アクリレートモノマー(c−3a)の含量が、樹脂組成物の総量に対して、30〜50重量%である請求項21に記載のブルーレイディスク用紫外線硬化型樹脂組成物。
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