JP2000059691A - 固体撮像装置 - Google Patents

固体撮像装置

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JP2000059691A JP11001139A JP113999A JP2000059691A JP 2000059691 A JP2000059691 A JP 2000059691A JP 11001139 A JP11001139 A JP 11001139A JP 113999 A JP113999 A JP 113999A JP 2000059691 A JP2000059691 A JP 2000059691A
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Yukio Endo
幸雄 遠藤
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慎治 大澤
Yoriko Tanaka
頼子 田中
Nagataka Tanaka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】CMOSイメージセンサにおいて、1水平線毎
の読出し動作に際して一連のノイズ除去動作が終了した
後における電流リークを抑制し、イメージセンサの出力
表示画面に発生する画像ノイズを抑制する。 【解決手段】撮像領域1の選択された同一行の単位セル
13-iから複数の垂直信号線18-iにそれぞれ読出され
た信号をそれぞれ保存する複数の信号保存領域25-i
と、各信号保存領域に保存された信号を順次選択して読
出し水平信号線26に転送する複数の水平選択トランジ
スタ23-iとを具備し、少なくとも信号保存領域から信
号を順次読出す期間中は、垂直信号線と水平信号線との
間の信号経路に電気的に接続されているトランジスタ1
9のドレイン・ソースの一方が基板領域に対して逆バイ
アス状態になるように設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体撮像装置に係
り、特に1画素毎に画素信号の読出しが可能な読出し回
路を備えたCMOS型の固体イメージセンサ(CMOS
イメージセンサ)の信号保存ノードのリーク電流を抑制
する回路および画素信号増幅用ソースホロワの電流消費
を抑制する回路に関するもので、例えばビデオカメラ、
電子スティールカメラなどに使用される。
【0002】
【従来の技術】図16は、1画素毎に画素信号の読出し
が可能な読出し回路を備えたCMOS型の固体イメージ
センサ(増幅型CMOSイメージセンサ)の従来例1の
等価回路を示している。
【0003】図16において、セル領域(撮像領域)1
には1ピクセル/1ユニット(1画素)の単位セル13
が二次元の行列状に配置されて形成されている。
【0004】各単位セル13は、例えば4個のトランジ
スタと1個のフォトダイオードから構成される。即ち、
アノード側に接地電位が与えられるフォトダイオード8
と、フォトダイオード8のカソード側に一端側が接続さ
れている読出しトランジスタ(シャッタゲートトランジ
スタ)14と、読出しトランジスタ14の他端側にゲー
トが接続されている増幅トランジスタ15と、増幅トラ
ンジスタ15の一端側に一端側が接続されている垂直選
択トランジスタ16と、増幅トランジスタ15のゲート
に一端側が接続されているリセットトランジスタ17と
を具備する。
【0005】そして、前記セル領域1には、同一行の単
位セルの各読出しトランジスタ14のゲートに共通に接
続された読取り線4と、同一行の単位セルの各垂直選択
トランジスタ16のゲートに共通に接続された垂直選択
線6と、同一行の単位セルの各リセットトランジスタ1
7のゲートに共通に接続されたリセット線7と、同一列
の単位セルの各増幅トランジスタ15の他端側に共通に
接続された垂直信号線18-i(i=1 〜n )と、同一列の
単位セルの各リセットトランジスタ17の他端側および
各垂直選択トランジスタ16の他端側に共通に接続され
た電源線9が形成されている。
【0006】さらに、セル領域1外には、前記垂直信号
線18-iの各一端側と接地ノードとの間にそれぞれ接続
された複数の負荷トランジスタ12と、前記垂直信号線
18-iの各他端側にそれぞれ対応してノイズキャンセラ
ー回路25-iを介して各一端側が接続された複数の水平
選択トランジスタ23-iと、この複数の水平選択トラン
ジスタ23-iの各他端側に共通に接続された水平信号線
26と、この水平信号線26に接続された出力増幅回路
27と、上記水平信号線26に接続された水平リセット
トランジスタ28と、前記セル領域1の各行の垂直選択
線6に走査的に選択信号を供給して各行の垂直選択トラ
ンジスタ16を走査的に駆動するための垂直シフトレジ
スタ2と、前記水平選択トランジスタ23-iを走査的に
駆動するための水平シフトレジスタ3と、各種のタイミ
ング信号を発生するためのタイミング発生回路10など
が設けられている。
【0007】前記各ノイズキャンセラー回路25-iは、
例えば2個のトランジスタと2個のコンデンサから構成
される。即ち、垂直信号線18-iの他端側に一端側が接
続されたサンプルホールド用のトランジスタ19と、こ
のサンプルホールド用のトランジスタ19の他端側に一
端側が接続された結合コンデンサ20と、この結合コン
デンサ20の他端側と接地ノードとの間に接続された電
荷蓄積用のコンデンサ21と、前記コンデンサ20・2
1の接続ノードに接続された電位クランプ用のトランジ
スタ22とにより構成されており、前記コンデンサ20
・21の接続ノードに前記水平選択トランジスタ23-i
の一端側が接続されている。
【0008】なお、各水平選択トランジスタ23-iは、
半導体基板の表層部に選択的に形成されたPウエルに形
成された活性化領域(SDG領域)を有するNMOSト
ランジスタからなる。なお、上記Pウエルは接地電位に
接続される。
【0009】図17は、図16に示した固体イメージセ
ンサの動作の一例を示すタイミング波形図である。
【0010】次に、図17を参照しながら、図16の固
体イメージセンサの動作を説明する。
【0011】各フォトダイオード8の入射光が光電変換
されて生じた信号電荷はフォトダイオード8内に蓄積さ
れる。
【0012】この信号電荷を読出す動作の前に、まず、
増幅トランジスタ15のゲート電位をリセットするため
に、リセット線7に“H”レベルのリセット信号が一定
期間与えられてリセットトランジスタ17が一定期間オ
ン状態になり、増幅トランジスタ15のゲート電位が所
望の電位にリセットされる。
【0013】これと同時に、垂直シフトレジスタ2によ
り走査的に選択される垂直選択線(アドレス線)6に
“H”レベルの選択信号が与えられると、この垂直選択
線6から選択信号が与えられた垂直選択トランジスタ1
6がオン状態に制御され、この垂直選択トランジスタ1
6を介して増幅トランジスタ15に電源線9の電圧が供
給される。これにより、ソースホロワ接続されている増
幅トランジスタ15は、ゲート電位に応じた電位を対応
する垂直信号線18-iに出力する。
【0014】しかし、前記したようにリセットされた増
幅トランジスタ15のゲート電位にはばらつきが存在
し、そのドレイン側の垂直信号線18-iのリセット電位
にもばらつきが現われる。
【0015】そこで、各垂直信号線18-iのリセット電
位のばらつきをリセットするために、前記リセットトラ
ンジスタ17に続いてサンプルホールド用のトランジス
タ19がオン状態に制御され、垂直信号線18-iのリセ
ット電位がコンデンサ20を介してコンデンサ21に伝
達される。この後、電位クランプ用のトランジスタ22
が一定期間オン状態に制御され、コンデンサ20・21
の接続ノードの電圧が一様に固定される。
【0016】次に、所定行の読取り線4が選択されて
(“H”レベルの読取り信号が与えられて)読出しトラ
ンジスタ14がオンになると、フォトダイオード8の蓄
積電荷が上記読出しトランジスタ14を介して増幅トラ
ンジスタ15のゲートに転送され、このゲート電位を変
化させる。増幅トランジスタ15は、ゲート電位の変化
量に応じた電圧信号を対応する垂直信号線18-iに出力
する。
【0017】結果として、リセット後における読出し動
作に伴う垂直信号線18-iの電圧信号の変化分がコンデ
ンサ20を介してコンデンサ21に伝達されたことにな
るので、セル領域1に起因する各垂直信号線18-iのリ
セット電位のばらつきなどのノイズキャンセラー回路2
5-iより前段側に混入したノイズは除去される。
【0018】上記したような一連のノイズ除去動作が終
了した後、サンプルホールド用のトランジスタ19がオ
フ状態に制御され、さらに垂直選択トランジスタ16が
オフ状態に制御されて単位セル13が非選択状態にされ
ることにより、セル領域1と各ノイズキャンセラー回路
25-iとが電気的に分離される。
【0019】そして、水平リセットトランジスタ28が
オン状態に制御されて水平信号線26の電位がリセット
された後、水平選択トランジスタ23-iが順次オン状態
に制御され、コンデンサ20・21の接続ノード(信号
保存ノードSN)の電圧が順次読出され、出力増幅回路
27により増幅されて出力する。
【0020】なお、前記したような一連のノイズ除去動
作は、1水平線毎の読出し動作に際して行われる。
【0021】ところで、従来は、前記したような一連の
ノイズ除去動作が終了した後、垂直選択線6を“L”レ
ベルに戻して垂直選択トランジスタ16をオフ状態に制
御している。これにより、垂直信号線18-iの電圧は負
荷トランジスタ12を通じて接地電位まで低下してしま
う。
【0022】この時、ノイズキャンセラー回路25-iに
おいて、サンプルホールド用のトランジスタ19は垂直
信号線18-i側の一端側が基板(例えばPウエル)と同
じ電圧にバイアスされるので、そのリーク電流が無視で
きない程度に発生し、このリーク電流により前記信号保
存ノードSNの電圧が変化してしまう。
【0023】この場合、各サンプルホールド用のトラン
ジスタ19のリーク電流のばらつきがあり、このリーク
電流に応じて前記信号保存ノードSNの電圧が変化する
度合いにばらつきが発生する。
【0024】したがって、この後、水平選択トランジス
タ23-iが順次オン状態に制御されて各水平選択トラン
ジスタ23-iから信号が読出される時、各信号の直流電
位がばらついているので、このばらつきに起因して、イ
メージセンサの出力信号を画像表示装置の画面に表示し
た場合に縦筋などの画像ノイズが発生する。
【0025】また、従来は、ノイズキャンセラー回路2
5-iにおいて、信号保存ノードSNの電位をクランプす
る時にクランプ用トランジスタ22により接地電位にク
ランプしており、信号保存ノードSNに連なるクランプ
用トランジスタ22や水平選択トランジスタ23-iもそ
れぞれの一端側が基板(本例ではPウエル)と同じ電圧
にバイアスされるので、そのリーク電流が無視できない
程度に発生する。
【0026】これにより、水平選択トランジスタ23-i
が順次オン状態に制御される過程で、早い時期に選択さ
れた水平選択トランジスタ23-iから読出される信号の
直流電位に対して遅い時期に選択された水平選択トラン
ジスタ23-iから読出される信号の直流電位が変化する
(例えば次第に低くなる)現象が生じるようになり、前
記したような縦筋などの画像ノイズが発生する原因にな
る。
【0027】図18は、増幅型CMOSイメージセンサ
の従来例2の等価回路を示している。
【0028】図18において、セル領域(撮像領域)1
には、図16中に示した単位セル13と同様に、垂直選
択トランジスタ(行選択トランジスタ)Ta、増幅トラ
ンジスタTb、リセットトランジスタTc、読出しトラ
ンジスタTdと、フォトダイオードPDから構成される
1ピクセル/1ユニットの単位セル13が二次元の行列
状に配置されて形成されている。
【0029】前記セル領域1には、図16中に示したと
同様に、読取り線4と、垂直選択線6と、リセット線7
と、垂直信号線VLINと、電源線9が形成されている。
【0030】セル領域1の一端側の外部には、図16中
に示したと同様に、前記垂直信号線VLINの各一端側と接
地ノードとの間にそれぞれ接続された複数の負荷トラン
ジスタTLが水平方向に配置されている。
【0031】また、セル領域1の他端側の外部には、図
16中に示したノイズキャンセラー回路25-iと同様
に、サンプルホールド用のトランジスタTSHと、電位ク
ランプ用のトランジスタTCLP、結合コンデンサCc、電
荷蓄積用のコンデンサCtからなるノイズキャンセラー
回路25が水平方向に配置されている。そして、上記コ
ンデンサCc、コンデンサCtの接続ノードに各一端が
接続された水平選択トランジスタTHが水平方向に配置
されている。
【0032】上記水平選択トランジスタTHの各他端に
共通に水平信号線HLINが接続されており、この水平信号
線HLINには水平リセットトランジスタ(図示せず)およ
び出力増幅回路(図示せず)が接続されている。
【0033】さらに、セル領域1の外部には、各行の垂
直選択トランジスタTaを走査的に選択制御するための
垂直シフトレジスタ2、前記水平選択トランジスタTH
を走査的に駆動するための水平シフトレジスタ3、前記
ノイズキャンセラー回路25などに供給するための各種
のタイミング信号を発生するタイミング発生回路10
と、前記ノイズキャンセラー回路25の電位クランプ用
のトランジスタTCLPの一端などに所定のバイアス電位を
発生するためのバイアス発生回路11と、上記垂直シフ
トレジスタ2の出力パルスにより制御されてセル領域1
の各行を走査的に駆動するためのパルスセレクタ2aと
がそれぞれ配置されている。
【0034】図18において、単位セル13の増幅トラ
ンジスタTbと、これに垂直信号線VLINを介して接続さ
れている負荷トランジスタTLとは、ソースホロワ回路
を形成している。
【0035】図18に示した固体イメージセンサの動作
は、図17を参照しながら説明した図16の固体イメー
ジセンサの動作と比べて、基本的にはほぼ同様である
が、動作タイミングが若干異なる。
【0036】図19は、図18に示した固体イメージセ
ンサの動作の一例を示すタイミング波形図である。
【0037】即ち、各フォトダイオードPDの入射光が
光電変換されて生じた信号電荷はフォトダイオードPD
内に蓄積される。
【0038】水平帰線期間において、ある一行分の単位
セル13からフォトダイオードPDの信号電荷を読出す
際、まず、各垂直信号線VLINを選択するために、選択対
象行の垂直選択線6の信号(φADRES パルス)をオンに
することにより一行分の行選択トランジスタTaをオン
にする。
【0039】これにより、前記一行分の単位セル13に
おいて、行選択トランジスタTaを介して電源電位VDD
が供給される増幅トランジスタTbと負荷トランジスタ
TLからなるソースホロワ回路を動作させる。
【0040】次に、前記一行分の単位セルにおいて、リ
セット線7の信号(φRESET パルス)をオンにし、増幅
トランジスタTbのゲート電圧を基準電圧にリセットす
ることにより、垂直信号線VLINに基準電圧を出力する。
【0041】この場合、予め(例えば前記φADRES パル
スのオンと同時に)ノイズキャンセラー回路25におけ
るサンプルホールド用トランジスタTSHの駆動信号(φ
SHパルス)をオンにしておき、前記垂直信号線VLINに基
準電圧が出力された後に電位クランプ用のトランジスタ
TCLPの駆動信号(φCLP パルス)を一定時間オンにする
ことにより、ノイズキャンセラー回路25に基準電圧が
設定される。
【0042】次に、前記φRESET パルスをオフした後、
読取り線4の信号(φREADパルス)をオンすることによ
り、読出しトランジスタTdをオンにし、フォトダイオ
ードPDの蓄積電荷を増幅トランジスタTbのゲートに
読出し、信号電圧を垂直信号線VLINおよび出力ノイズキ
ャンセラー回路25に出力する。
【0043】この後、ノイズキャンセラー回路25にお
けるφSHパルスをオフすることにより、前記したように
読出された基準電圧と信号電圧の差分に相当する信号成
分(ノイズが除去された信号電圧)を電荷蓄積用のコン
デンサCtに有効水平走査期間中も蓄積することができ
る。
【0044】そして、前記したようにコンデンサCtに
蓄積した信号電圧は、セル領域1と各ノイズキャンセラ
ー回路25とが電気的に分離された後の有効走査期間
に、φADRES パルスをオフにすることにより垂直選択ト
ランジスタTaがオフ状態に制御されて単位セル13を
非選択状態にしたうえで、水平選択トランジスタTHの
駆動信号(φH パルス)を順次オンにすることにより、
水平選択トランジスタTHが順次オンになり、水平信号
線HLINに出力する。
【0045】しかし、上記動作において、垂直信号線VL
INの電圧VVLIN は、水平帰線期間にはソースホロワ回路
の動作電圧Vm(約1.5V)になるが、有効水平走査
期間には0Vになるので、有効水平走査期間にサンプル
ホールド用トランジスタTSHにリーク電流が発生してノ
イズキャンセラー回路25のコンデンサにリーク電流が
注入する。このリーク電流は、垂直ライン毎で異なるの
で縦筋等の画像ノイズが発生する。
【0046】
【発明が解決しようとする課題】上記したように従来の
CMOSイメージセンサは、1水平線毎の読出し動作に
際してノイズキャンセラー回路による一連のノイズ除去
動作が終了した後における電流リークによる信号保存ノ
ードの電圧変化に起因して、イメージセンサの出力信号
の表示画面に縦筋などの画像ノイズが発生する原因とな
るという問題があった。
【0047】本発明は上記の問題点を解決すべくなされ
たもので、1水平線毎の読出し動作に際してノイズキャ
ンセラー回路による一連のノイズ除去動作が終了した後
における電流リークを抑制でき、イメージセンサの出力
信号の表示画面に発生する縦筋などの画像ノイズを抑制
し得る固体撮像装置を提供することを目的とする。
【0048】
【課題を解決するための手段】第1の発明の固体撮像装
置は、光電変換素子を含む単位セルの複数個が半導体基
板上に二次元の行列状に配置されて形成された撮像領域
と、前記撮像領域における同一行の単位セルを選択する
ための垂直選択線を選択駆動するための駆動回路と、前
記駆動回路により選択された同一行の単位セルからそれ
ぞれ信号が読出される複数の垂直信号線と、前記複数の
垂直信号線の各一端側にそれぞれ接続された複数の負荷
トランジスタと、前記複数の垂直信号線に読出された信
号をそれぞれ保存する複数の信号保存領域と、前記複数
の信号保存領域にそれぞれ保存された信号を順次選択し
て読出すための複数の水平選択トランジスタと、前記複
数の水平選択トランジスタにより順次選択されて読出さ
れた信号が転送される水平信号線と、少なくとも前記信
号保存領域から信号を順次読出す期間中は、前記垂直信
号線と水平信号線との間の信号経路に電気的に接続され
ているトランジスタのドレイン・ソースが基板領域に対
して逆バイアス状態になるように設定するバイアス制御
手段とを具備することを特徴とする。
【0049】第2の発明の固体撮像装置は、第1の発明
の固体撮像装置において、バイアス制御手段は、1水平
線毎の読出し動作に際して選択される前記垂直選択線の
駆動信号を、少なくとも前記複数の信号保存領域にそれ
ぞれ保存された信号を複数の水平選択トランジスタによ
り順次選択して読出す期間は活性状態に制御することを
特徴とする。
【0050】第3の発明の固体撮像装置は、光電変換し
た電荷を生成する光電変換手段、生成した電荷を読出す
読出し手段、読出された電荷を増幅する増幅手段、前記
読出された電荷をリセットするためのリセット手段およ
び前記増幅手段の出力信号を垂直信号線に出力させるた
めの行選択手段を有する単位セルが半導体基板上に二次
元の行列状に配置された撮像領域と、前期垂直信号線の
一端側に接続された負荷トランジスタと、前記行選択手
段がオフ状態にある時に前記負荷トランジスタをカット
オフさせる負荷トランジスタオン・オフ制御手段とを具
備し、前記負荷トランジスタオン・オフ制御手段により
前記負荷トランジスタがカットオフした後には前記垂直
信号線にバイアス電圧が印加されることを特徴とする。
【0051】第4の発明の固体撮像装置は、第3の発明
の固体撮像装置において、前記負荷トランジスタオン・
オフ制御手段により前記負荷トランジスタをカットオフ
した時に前記垂直信号線に所定のバイアス電圧を印加す
るためのバイアス印加手段を具備することを特徴とす
る。
【0052】第5の発明の固体撮像装置は、光電変換し
た電荷を生成する光電変換手段、生成した電荷を読出す
読出し手段、読出された電荷を増幅する増幅手段、前記
読出された電荷をリセットするためのリセット手段およ
び前記増幅手段の出力信号を垂直信号線に出力させるた
めの行選択手段を有する単位セルが半導体基板上に二次
元の行列状に配置された撮像領域と、前期垂直信号線の
一端側に接続された負荷トランジスタと、前記行選択手
段がオフ状態にある時に前記負荷トランジスタをカット
オフさせる負荷トランジスタオン・オフ制御手段と、前
記負荷トランジスタオン・オフ制御手段により前記負荷
トランジスタをカットオフした後に前記垂直信号線が所
定の電圧以下になると自動的に垂直信号線にバイアスを
印加するバイアス印加手段とを具備することを特徴とす
る。
【0053】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0054】第1の発明に係る増幅型CMOSイメージ
センサは、従来例の増幅型CMOSイメージセンサと比
べて、大部分は同様であるが、1水平線毎の読出し動作
に際してノイズキャンセラー回路25-iによる一連のノ
イズ除去動作が終了した後における垂直信号線18-iの
電位が接地電位に低下しないような工夫がなされてい
る。
【0055】<第1実施例>図1は、第1実施例の増幅
型CMOSイメージセンサの等価回路を示している。
【0056】図1のCMOSイメージセンサは、図16
を参照して前述した従来例1のCMOSイメージセンサ
と比べて、水平帰線期間における1水平線毎の読出し動
作に際してノイズキャンセラー回路25-iによる一連の
ノイズ除去動作が終了した後における垂直選択トランジ
スタ16の駆動方法が変更されており、その他は同じで
あるので図16中と同一符号を付している。
【0057】即ち、図1において、セル領域(撮像領
域)1には、フォトダイオード(光電変換素子)8、読
出しトランジスタ(読出し手段)14、増幅トランジス
タ(増幅手段)15、垂直選択トランジスタ(行選択手
段)16、リセットトランジスタ(リセット手段)17
から構成される単位セル13が二次元の行列状に配置さ
れ、さらに、読取り線4、垂直選択線6、リセット線
7、垂直信号線18-i(i=1 〜n )、電源線9が形成さ
れている。
【0058】さらに、セル領域1外には、複数の負荷ト
ランジスタ12、ノイズキャンセラー回路(信号保存領
域)25-i、水平選択トランジスタ23-i、水平信号線
26、出力増幅回路27、水平リセットトランジスタ2
8、垂直シフトレジスタ2、水平シフトレジスタ3、タ
イミング発生回路10などが設けられている。
【0059】前記ノイズキャンセラー回路25-iは、サ
ンプルホールド用のトランジスタ19、結合コンデンサ
20、電荷蓄積用のコンデンサ21、電位クランプ用の
トランジスタ22により構成されており、前記コンデン
サ20・21の接続ノードに前記水平選択トランジスタ
23-iの一端側が接続されている。
【0060】さらに、図示していないが、前記垂直シフ
トレジスタ2の出力と前記タイミング発生回路10の出
力とを用いて、例えば図2に示すように駆動パルスを生
成し、前記読取り線4、垂直選択線6、リセット線7、
負荷トランジスタ12、サンプルホールド用のトランジ
スタ19、電位クランプ用のトランジスタ22に供給す
るための駆動回路が設けられている。
【0061】図2は、図1のCMOSイメージセンサの
動作の一例を示すタイミング波形図である。
【0062】図1のCMOSイメージセンサの動作は、
従来例1の図16のCMOSイメージセンサの動作(図
17参照)と比べて、水平帰線期間における1水平線毎
の読出し動作に際して選択される垂直選択線6の駆動信
号が、一連のノイズ除去動作の前後を通じて、少なくと
も各ノイズキャンセラー回路25-iの信号保存ノードS
Nにそれぞれ保存された信号を複数の水平選択トランジ
スタにより順次選択して読出す期間(有効水平走査期
間)にも活性状態(本例では“H”レベル)に制御され
ている点が異なり、その他は同じである。
【0063】即ち、1水平線毎の読出し動作に際して、
一連のノイズ除去動作が終了した後、サンプルホールド
用のトランジスタ19がオフ状態に制御されることによ
り、セル領域1と各ノイズキャンセラー回路25-iとが
電気的に分離される。
【0064】そして、水平リセットトランジスタ29が
オン状態に制御されて水平信号線26の電位がリセット
された後、水平選択トランジスタ23-iが順次オン状態
に制御され、コンデンサ20・21の接続ノード(信号
保存ノードSN)の電圧が順次読出され、出力増幅回路
27により増幅されて出力する。
【0065】この場合、前記したような一連のノイズ除
去動作が終了した後も、選択行の“H”レベルの垂直選
択線6により垂直選択トランジスタ16がオン状態に制
御されている。したがって、垂直信号線18-iの電圧が
負荷トランジスタ12を通じて接地電位まで低下してし
まうことが防止される。この場合、単位セル13の増幅
トランジスタ15およびこれに垂直信号線18-iを介し
て接続されている負荷トランジスタ12は、ソースホロ
ワ回路を形成しており、垂直信号線18-iの電圧はソー
スホロワ回路の動作電圧Vm(約1V〜1.5V)にな
る。
【0066】これにより、垂直信号線18-iと水平信号
線との間の信号経路に接続されているノイズキャンセラ
ー回路25-iのサンプルホールド用のトランジスタ19
において、垂直信号線18-i側の一端部・基板領域(本
例ではPウエル=0V)が逆バイアス状態になる。
【0067】したがって、サンプルホールド用のトラン
ジスタ19のリーク電流が抑制され、このリーク電流に
よる信号保存ノードSNの電圧低下が抑制され、各サン
プルホールド用のトランジスタ19のリーク電流のばら
つきに応じた信号保存ノードSNの電圧低下度合のばら
つきが抑制される。
【0068】結果として、この後、水平選択トランジス
タ23-iが順次オン状態に制御されて各水平選択トラン
ジスタ23-iから信号が読出される時、各信号の直流電
位のばらつきに起因してイメージセンサの出力信号を画
像表示装置の画面に表示した場合に発生する縦筋などの
画像ノイズが抑制される。
【0069】<第1実施例の変形例1>図2中に示した
動作タイミングにおいて、従来例2の説明で図19に示
した動作タイミングと同様に、垂直トランジスタ16を
オンにし、サンプルホールド用のトランジスタ19をオ
ンにした後にリセットトランジスタ17を一時的にオン
にするように変更してもよい。
【0070】この変更は、従来例2で説明した図18の
CMOSイメージセンサにおいて、垂直選択トランジス
タTaの駆動回路(垂直シフトレジスタ2の出力を選択
して垂直選択線6の駆動信号を生成するパルスセレクタ
2a)を変更し、図20に示すように、選択行のφADRE
S パルスを“H”レベルに立ち上げてから有効水平走査
期間が終了するまでの間は垂直選択トランジスタTaを
オン状態に制御するように変更することに対応する。
【0071】<第1実施例の変形例2>第1実施例の変
形例2に係るCMOSイメージセンサは、前述した第1
実施例のCMOSイメージセンサと比べて、さらに、ノ
イズキャンセラー回路25-iの信号保存ノードSNに連
なる電位クランプ用トランジスタ22のクランプ電位お
よび水平信号線26に連なる水平リセット用トランジス
タ28のリセット電位が、少なくとも各ノイズキャンセ
ラー回路25-iの信号保存ノードSNにそれぞれ保存さ
れた信号を複数の水平選択トランジスタ23-iにより順
次選択して読出す期間はそれぞれ例えば1V程度に設定
されている点が変更されており、その他は同じである。
【0072】このような構成によれば、一連のノイズ除
去動作の終了後において、電位クランプ用トランジスタ
22のクランプ電位側一端部・基板領域(本例ではPウ
エル=0V)は逆バイアス状態になっており、そのリー
ク電流が抑制され、このリーク電流による信号保存ノー
ドSNの電圧低下が抑制される。
【0073】また、水平リセット用トランジスタ28の
リセット動作の終了後において、水平信号線26は1V
程度になっているので、水平選択トランジスタ23-iの
水平信号線側一端部・基板領域(本例ではPウエル=0
V)は逆バイアス状態になっており、そのリーク電流が
抑制され、このリーク電流による信号保存ノードSNの
電圧低下が抑制される。
【0074】また、水平リセット用トランジスタ28の
リセット動作の終了後において、水平リセット用トラン
ジスタ28のリセット電位側一端部・基板領域(本例で
はPウエル=0V)は逆バイアス状態になっており、そ
のリーク電流が抑制され、このリーク電流による水平信
号線26の電圧低下が抑制される。
【0075】結果として、イメージセンサの出力信号を
画像表示装置の画面に表示した場合に発生する縦筋など
の画像ノイズが第1実施例よりもさらに抑制される。
【0076】ところで、上記第1実施例では、前記ソー
スホロワ回路が常に動作状態になるので消費電力が増加
するという問題があり、この点を解決した実施例を以下
に説明する。
【0077】<第2実施例>図3は、第2実施例のCM
OSイメージセンサの等価回路を示している。
【0078】図3のCMOSイメージセンサは、図16
を参照して前述した従来例1のCMOSイメージセンサ
と比べて、1水平線毎の読出し動作に際してノイズキャ
ンセラー回路25-iによる一連のノイズ除去動作が終了
した後における垂直信号線18-iの電圧を所要のバイア
ス電位(例えば1V程度)に設定するために、各垂直信
号線18-iとバイアス電圧ノードとの間にそれぞれ接続
されたバイアス印加用トランジスタ31と、一連のノイ
ズ除去動作終了後に垂直信号線18-iの負荷トランジス
タ12をオフ状態に制御するとともに前記バイアス印加
用トランジスタ31をオン状態に制御するオン・オフ制
御回路32が付加されており、その他は同じであるの
で、図16中と同一符号を付してその説明を省略する。
【0079】図4は、図3のCMOSイメージセンサの
動作の一例を示すタイミング波形図である。
【0080】図3のCMOSイメージセンサの動作は、
従来例1の図16のCMOSイメージセンサの動作(図
17参照)と比べて、1水平線毎の読出し動作に際して
少なくとも各ノイズキャンセラー回路25-iの信号保存
ノードSNに保存された信号を複数の水平選択トランジ
スタ23-iにより順次選択して読出す期間は、負荷トラ
ンジスタ12がオフ状態に制御されるとともにバイアス
印加用トランジスタ31がオン状態に制御される点が異
なり、その他は同じである。
【0081】上記第2実施例のCMOSイメージセンサ
によれば、前記第1実施例のCMOSイメージセンサと
同様に、1水平線毎の読出し動作に際して、一連のノイ
ズ除去動作が終了した後、垂直信号線18-iの電圧が負
荷トランジスタ12を通じて接地電位まで低下してしま
うことが防止され、垂直信号線18-iの電圧はバイアス
印加用トランジスタ31により例えば1V程度に設定さ
れる。
【0082】したがって、サンプルホールド用のトラン
ジスタ19の垂直信号線18-i側の一端部・基板領域
(本例ではPウエル=0V)が逆バイアス状態になり、
そのリーク電流が抑制され、画像ノイズを抑制すること
ができる。
【0083】<第3実施例>図5は、第3実施例に係る
CMOSイメージセンサの等価回路を示している。図5
のCMOSイメージセンサは、図18を参照して前述し
た従来例2のCMOSイメージセンサと比べて、一連の
ノイズ除去動作終了後に垂直信号線VLINの負荷トランジ
スタTLをオフ状態に制御するとともに垂直信号線VLIN
を所定のバイアス電圧(例えば電源電圧VDD=3.3V
程度)に制御するための負荷トランジスタオン・オフ制
御回路50(ソースホロワ制御スイッチ回路)が付加さ
れている点、パルスセレクタ(駆動回路)2aの構成、
タイミング発生回路10aの構成、バイアス発生回路1
1aの構成が異なり、その他は同じである。
【0084】即ち、図5において、セル領域(撮像領
域)1には、垂直選択トランジスタ(行選択トランジス
タ、行選択手段)Ta、増幅トランジスタ(増幅手段)
Tb、リセットトランジスタ(リセット手段)Tc、読
出しトランジスタ(読出し手段)Td、フォトダイオー
ド(光電変換手段)PDから構成される単位セル13が
二次元の行列状に配置されて形成され、さらに、読取り
線4、垂直選択線6、リセット線7、垂直信号線VLIN、
電源線9が形成されている。
【0085】セル領域1の一端側の外部には、複数の負
荷トランジスタTL、ノイズキャンセラー回路(信号保
存領域)25、水平選択トランジスタTH、水平信号線
HLIN、水平リセットトランジスタ(図示せず)、出力増
幅回路(図示せず)、垂直シフトレジスタ2、パルスセ
レクタ(駆動回路)2a、水平シフトレジスタ3、タイ
ミング発生回路10a、バイアス発生回路(バイアス印
加手段)11aなどが設けられている。
【0086】前記ノイズキャンセラー回路25は、サン
プルホールド用のトランジスタTSH、電位クランプ用の
トランジスタTCLP、結合コンデンサCc、電荷蓄積用の
コンデンサCtにより構成されており、前記コンデンサ
Cc、コンデンサCtの接続ノードに水平選択トランジ
スタTHの一端が接続されている。
【0087】前記パルスセレクタ(駆動回路)2aは、
前記垂直シフトレジスタ2の出力パルスにより制御され
てセル領域1の各行を走査的に駆動する。
【0088】前記バイアス発生回路11aは、ノイズキ
ャンセラー回路25の電位クランプ用のトランジスタTC
LPの一端に供給するためのバイアス電位VVC および前記
オン・オフ制御回路50に供給するためのバイアス電位
VVL を発生する。
【0089】前記オン・オフ制御回路50は、(1)各
ソースホロワ回路の負荷トランジスタTLのゲートと接
地ノードとの間に接続された負荷カット用のトランジス
タTCUT と、(2)各ソースホロワ回路の負荷トランジ
スタTLのゲートとバイアス発生回路11aのバイアス
電圧(VVL )出力ノードとの間に接続されたバイアス印
加用トランジスタTCUTNと、(3)前記タイミング発生
回路10aから所定のタイミングで出力するソースホロ
ワ制御信号(φCUT パルス)を前記負荷カット用のトラ
ンジスタTCUT のゲートに印加し、前記φCUT パルスを
インバータ回路51で反転したパルス信号を前記バイア
ス印加用トランジスタTCUTNのゲートに印加することに
よって前記バイアス印加用トランジスタTCUTNの動作を
前記負荷カット用のトランジスタTCUT に対して相補的
に制御するための回路を有する。
【0090】図6は、図5のCMOSイメージセンサの
動作の一例を示すタイミング波形図である。
【0091】図5のCMOSイメージセンサの動作は、
前述した従来例2の図18のCMOSイメージセンサの
動作(図19参照)と比べて、基本的には同じである
が、ソースホロワ制御スイッチ回路50による制御動作
が加わっている。
【0092】即ち、ソースホロワ制御スイッチ回路50
は、CMOSイメージセンサで光電変換した信号をソー
スホロワ回路により増幅して次段のサンプルホールド用
トランジスタTSHへ出力する期間(φADRES パルスがオ
ンの期間)は、φCUT パルスを “L”にして負荷カッ
ト用のトランジスタTCUT をオフ状態(バイアス印加用
トランジスタTCUTNをオン状態)に制御することによっ
て、負荷トランジスタTLを動作状態に制御し、ソース
ホロワ回路を動作させる。この時、垂直信号線VLINの電
圧VVLIN はソースホロワ回路の動作電圧Vm(約1V〜
1.5V)になる。
【0093】そして、上記φADRES パルスがオフの期間
は、φCUT パルスを“H”にして負荷カット用のトラン
ジスタTCUT をオン状態(バイアス印加用トランジスタ
TCUTNをオフ状態)に制御することによって、負荷トラ
ンジスタTLをオフ状態に制御し、ソースホロワ回路を
動作させない。
【0094】このようにソースホロワ回路を必要な期間
だけ動作させ、その他の期間は動作させないので、ソー
スホロワ回路の消費電力を低減(従来例の約1/2から
1/4に低減)することが可能になる。
【0095】しかも、φCUT パルスを、φADRES パルス
の立ち下がりよりも早く立ち上げ、φADRES パルスの立
ち上がりよりも遅れて立ち下げている。これにより、φ
CUTパルスをオンにした時(負荷トランジスタTLをカ
ットオフした時)でも、φADRES パルスがオンの期間に
はそれによりオン状態に制御されている垂直選択トラン
ジスタTaおよび増幅トランジスタTbを通じて垂直信
号線VLINに所定のバイアス電圧(本例では電源電圧VDD
=3.3V)が印加されるようになる。
【0096】この場合、φADRES パルスの立ち下がり時
には、既に負荷トランジスタTLがカットオフされてい
るので、垂直信号線VLINの電圧VVLIN がソースホロワ回
路の動作電圧VmからVDDまで上昇するタイミングを早
めることができる。
【0097】このようにソースホロワ回路を動作させな
い期間(有効水平走査期間を含む)は、垂直信号線VLIN
の電圧VVLIN に所定のバイアス電圧が印加されるので、
次段のサンプルホールド用トランジスタTSHの一端部
(ドレイン)・基板領域(本例ではPウエル=0V)が
逆バイアス状態になり、そのリーク電流が抑制され、縦
筋等の画像ノイズを抑制し、縦筋やむらのない信号を得
ることができる。
【0098】なお、図6中には、水平帰線期間に同一行
の垂直選択線6の信号(φADRES パルス)が断続的に2
回オンになるように駆動する例を示しているが、これに
限らず、図19に示した従来例2におけるφADRES パル
スと同様に1回オンになるように駆動する場合でも上記
したような効果が得られる。
【0099】ところで、図5のCMOSイメージセンサ
の動作において、図7に示すように、φADRES パルスと
φCUT パルスを反転関係で同時に切換えるように制御す
れば、φADRES パルスがオフ(φCUT パルスがオン)の
時に垂直信号線VLINがフローティング状態になり、その
電圧VVLIN としてφADRES パルスがオンの時の垂直信号
線VLINの電圧VVLIN (=Vm)を保持するようになる。
【0100】しかし、垂直信号線VLINの電圧VVLIN が比
較的長い有効水平走査期間内にリーク電流によって0V
になるおそれがあり、この点を解決した実施例を以下に
説明する。
【0101】<第4実施例>図8は、第4実施例の増幅
型CMOSイメージセンサの等価回路を示している。
【0102】図8のCMOSイメージセンサは、図5を
参照して前述した第3実施例のCMOSイメージセンサ
と比べて、(1)φADRES パルスとφCUT パルスを反転
関係で同時に切換えるように制御する点、(2)ソース
ホロワ回路を動作させない期間(有効水平走査期間を含
む)は、垂直信号線VLINに所定のバイアス電圧VV1 とし
てソースホロワ回路の動作電圧Vmと同じか近い電圧を
印加するために、垂直信号線VLINとバイアス発生回路1
1aのバイアス電圧(VV1 )出力ノードとの間にバイア
ス印加用トランジスタ(スイッチトランジスタ)TVVが
接続され、そのゲートに前記φCUT パルスが印加される
点が異なる。
【0103】図9は、図8のCMOSイメージセンサの
動作の一例を示すタイミング波形図である。
【0104】図9に示すCMOSイメージセンサの動作
は、前述した第3実施例に係るCMOSイメージセンサ
の動作(図6参照)と比べて、基本的には同じである
が、φADRES パルスがオフ(φCUT パルスがオン)の時
にバイアス印加用トランジスタ(スイッチトランジス
タ)TVVがオン状態になる動作が加わる。
【0105】このような制御によれば、φADRES パルス
とφCUT パルスを反転関係で同時に動作させた場合で
も、φADRES パルスがオフ(φCUT パルスがオン)の時
に、負荷トランジスタTLをオフにすると同時に、垂直
信号線VLINにソースホロワ回路の動作電圧Vm(約1.5
V)と同じか近い所定のバイアス電圧VV1 (=0.5 〜2
V)を印加することが可能になる。
【0106】なお、φCUT パルスに同期してバイアス印
加用トランジスタ(スイッチトランジスタ)TVVを切換
えるので、φADRES パルスのオン期間を短くすることが
でき、ソースホロワ回路の消費電力を低減することがで
きる。
【0107】また、ソースホロワ回路の動作電圧Vmと
バイアス電圧VV1 との電圧差を小さくすることにより、
垂直信号線VLINの応答が早く、垂直信号線VLINの電圧VV
LINの立ち上がり時間t1,t3 および立ち下がり時間t2,t4
を短くすることができ、ソースホロワ回路の動作速度
を早くすることができる。
【0108】また、垂直信号線VLINの電位切換の変化量
が小さいので、電位切換時のソースホロワ回路の動作電
流が小さくなり、また、スパイクノイズも小さくなる。
【0109】図10(a)、(b)、(c)は、図8の
CMOSイメージセンサにおけるノイズキャンセラー回
路25のサンプルホールド用トランジスタTSHのリーク
電流抑制動作を説明するために、トランジスタTSHの断
面図およびトランジスタTSHの基板内の電位ポテンシャ
ルを示している。
【0110】図10(a)において、垂直信号線VLINの
電圧VVLIN が3.3Vと高い時は、基板へのリーク電流
IL1 が発生し、このリーク電流IL1 がサンプルホー
ルド用トランジスタTSHの結合コンデンサCc側のn型
ソース領域に流れ込み、縦筋等の画像ノイズが発生する
おそれがある。
【0111】また、図10(b)に示すように、サンプ
ルホールド用トランジスタTSHのチャネル領域のポテン
シャルが拡散層との容量結合により上昇し、飽和レベル
の信号電荷が垂直信号線VLINにリークすることにより、
飽和の縦筋等の画像ノイズが発生するおそれがある。
【0112】これに対して、図10(c)に示すよう
に、垂直信号線VLINに所定のバイアス電圧VV1 (=0.5
〜2V )を印加することにより、φSHパルスが0Vの時
のサンプルホールド用トランジスタTSHのチャネル領域
の電位ポテンシャルが例えば−0.5V程度になるよう
に設定しておけば、基板へのリーク電流IL1 と飽和レ
ベルの信号電荷のリークを抑制することが可能になる。
【0113】<第5実施例>図11は、第5実施例の増
幅型CMOSイメージセンサの等価回路を示している。
【0114】図11のCMOSイメージセンサは、図8
を参照して前述した第4実施例のCMOSイメージセン
サと比べて、ソースホロワ回路を動作させない期間(有
効水平走査期間を含む)は、垂直信号線VLINに所定の第
1のバイアス電圧VV1 と第2のバイアス電圧VV2 とを切
り換えて印加するために、垂直信号線VLINとバイアス発
生回路11bの第1のバイアス電圧(VV1 )出力ノード
との間に第1のバイアス印加用トランジスタ(スイッチ
トランジスタ)TV1が接続され、そのゲートにタイミン
グ発生回路10bから第1の制御信号(φVV1 パルス)
が印加され、垂直信号線VLINとバイアス発生回路11b
の第2のバイアス電圧(VV2 )出力ノードとの間に第2
のバイアス印加用トランジスタ(スイッチトランジス
タ)TV2が接続され、そのゲートにタイミング発生回路
10bから第2の制御信号(φVV2パルス)が印加され
る点が異なる。
【0115】図12は、図11のCMOSイメージセン
サの動作の一例を示すタイミング波形図である。
【0116】図12に示すCMOSイメージセンサの動
作は、前述した第4実施例のCMOSイメージセンサの
動作(図9参照)と比べて、基本的には同じであるが、
φVV1 パルス、φVV2 パルスとも、φADRES パルスの立
ち下がりで立ち上がり、φADRES パルスの立ち上がりで
立ち下がっており、φVV1 パルス、φVV2 パルスのいず
れも、φADRES パルスの立ち下がりからφCUT パルスの
立ち上がりまで活性状態となっている。但し、φVV1 パ
ルスは、水平帰線期間の信号の読出し期間内に活性状態
となり、φVV2 パルスはその他の期間内に活性状態とな
る。
【0117】これにより、水平帰線期間において、第1
回目のφADRES パルスをオフした後に垂直信号線VLINの
電圧VVLIN を第1のバイアス電圧VV1 に設定し、第2回
目のφADRES パルスをオフした後から有効水平走査期間
中には垂直信号線VLINの電圧VVLIN を第2のバイアス電
圧VV2 に設定するように制御することが可能になる。な
お、φRESET パルスとφREADパルスの間は短くしたいの
で、水平帰線期間に垂直信号線VLINに印加される第1の
バイアス電圧VV1 をリーク電流が問題にならない電圧に
設定し、応答性を良くすることができる。
【0118】即ち、第1のバイアス電圧VV1 として、例
えば前述した第4実施例のCMOSイメージセンサと同
様に、ソースホロワ回路の動作電圧Vm(約1.5V)
に近い電圧1.0V〜1.5Vに設定している。
【0119】また、水平帰線期間におけるφADRES パル
スのオフ時間よりも有効水平走査期間におけるφADRES
パルスのオフ時間が約10倍長いので、有効水平走査期
間におけるリーク電流が水平帰線期間におけるリーク電
流の約1/10となる必要がある。そのためには、有効
水平走査期間に垂直信号線VLINに印加される第2のバイ
アス電圧VV2 を、水平帰線期間に垂直信号線VLINに印加
される第1のバイアス電圧VV1 よりも低く設定して、図
10に示したようなリーク電流を低減する。
【0120】即ち、第2のバイアス電圧VV2 として、有
効水平走査期間におけるリーク電流を低減するために、
第1のバイアス電圧VV1 よりも低い0.5V〜1.4V
に設定している。この場合、第2のバイアス電圧VV2 を
0.5Vより低くすると、サンプルホールド用トランジ
スタTSHの閾値電圧Vth(=0.5V)との関係から
そのカットオフが不十分になってリーク電流が発生する
おそれがある。
【0121】なお、前記第1、第2、第4及び第5実施
例において、垂直信号線(18-iあるいはVLIN)に信号
を出力する期間以外におけるフォトダイオード(8ある
いはPD)の信号電荷蓄積期間中に垂直信号線の電位が
0Vまで低下しないようにバイアスを印加することによ
り、垂直信号線に信号を出力した後に垂直信号線の電位
がフローティング状態に放置されなくなる。したがっ
て、リークにより垂直信号線の電位が0Vに近付くこと
が防止されるので、出力信号の表示画面上にスミアと呼
ばれる偽信号が発生する現象を防止することが可能にな
る。
【0122】即ち、垂直信号線に信号を出力した後、垂
直信号線の電位がフローティング状態に放置されたまま
であると、セル領域1のある画素部分にだけ強い光が入
射した場合に、この画素部分のフォトダイオードが飽和
し、それより溢れ出た信号電荷が近傍の垂直信号線に流
れ込み、この垂直信号線の電位が0Vに近付く。一方、
光が入射していない画素部分ではフォトダイオードの電
位が0Vより高い電位(例えば1V)に設定されている
ので、前記したように垂直信号線の電位が0Vに近付く
と、この垂直信号線から光が入射していない画素部分の
フォトダイオードに電子がリークする。
【0123】このような現象が起きた場合、撮像装置出
力信号の表示画面上には、強い光が入射した画素部分か
ら上下方向の画素部分に対応する位置に白い線(スミア
と呼ばれる偽信号)が発生する。
【0124】ところで、前記第2実施例、第4実施例お
よび第5実施例においては、垂直信号線(18-iあるい
はVLIN)にバイアスを印加するために、垂直信号線にバ
イアス印加用トランジスタ(31あるいはTVV )の一端
を接続し、その他端にバイアス電圧を接続し、このバイ
アス印加用トランジスタのゲートにオン・オフ制御信号
を印加する構成によってバイアス印加のタイミングを設
定制御しているが、上記バイアス印加を垂直信号線の電
圧低下に応じて自動的に行う自動バイアス印加手段を設
けるように変更することも可能である。
【0125】また、前記第2実施例、第4実施例および
第5実施例においては、各垂直信号線(18-iあるいは
VLIN)にバイアス印加専用のトランジスタ(31あるい
はTVV )を接続しているが、読出し用の画素行と実質的
に同じ構成のダミー画素行を利用してバイアス印加を行
うように変更することも可能である。
【0126】これらの変更例について、以下、第6実施
例および第7実施例を参照して説明する。
【0127】<第6実施例>第6実施例のCMOSイメ
ージセンサの構成は、図3を参照しながら前述した第2
実施例のCMOSイメージセンサと比べて、各垂直信号
線18-iと所定の電源ノードとの間にそれぞれ接続され
たバイアス印加用トランジスタ31のゲートに例えば
1.2Vの電圧を印加するようにした点が異なり、その
他は同じである。上記バイアス印加用トランジスタ31
は、後述するように垂直信号線18-iの余剰電荷を吸収
(排出)する作用を有するので、以下では余剰電荷吸収
用トランジスタと呼ぶ。
【0128】図13は、第6実施例の固体イメージセン
サの動作例を示すタイミング波形図である。
【0129】図3中の余剰電荷吸収用トランジスタ31
の閾値電圧が例えば0.7Vであると、それに接続され
ている垂直信号線18-iの電位が前記したようにフォト
ダイオード8の信号電荷蓄積期間中に0.5V以下にな
った時に、余剰電荷吸収用トランジスタ31のドレイン
に電子を吸収し、垂直信号線18-iの電位が例えば0.
5Vになり、0Vまで下がらなくなる。
【0130】したがって、前記したようなスミアと呼ば
れる偽信号が発生し難くなる。即ち、垂直信号線18-i
から光が入射していない画素部分のフォトダイオード8
に電子がリークしようとしても、垂直信号線18-iの電
位は、0Vではなく、例えば0.5Vになっているの
で、基板バイアス効果により、フォトダイオード8への
電子のリークが少なくなる。
【0131】即ち、上記第6実施例のCMOSイメージ
センサによれば、垂直信号線18-iに信号を出力する期
間以外に垂直信号線18-iの電位がある一定以下の電位
になったら自動的にオン状態になるスイッチ素子31を
各垂直信号線18-iに接続することにより、垂直信号線
18-iにバイアスを印加するタイミングを垂直信号線1
8-iの電圧低下に応じて自動的に行うことを特徴とする
ものである。
【0132】これにより、垂直信号線18-iの信号出力
期間以外に垂直信号線18-iの電位が0Vまで低下しな
いようにし、リークが生じたとしても、垂直信号線18
-iからフォトダイオード8へのリークを抑制することが
できる。
【0133】さらには、図3中のサンプルホールド用ト
ランジスタ19を介してのリークが少なくなり、垂直信
号線18-iに水平選択トランジスタ23-iが直接に接続
される場合には水平選択トランジスタ23-iを介しての
水平信号線26へのリークが少なくなるという効果もあ
る。
【0134】<第7実施例>図14は、第7実施例のC
MOSイメージセンサの等価回路の一部を示しており、
図15は第7実施例のCMOSイメージセンサの動作例
を示すタイミング波形図である。
【0135】図15に示すCMOSイメージセンサは、
図3を参照しながら前述した第2実施例のCMOSイメ
ージセンサと比べて、セル領域1に本来の読出し対象と
なる読出し用の画素行とは別に、読出し用の画素行内の
単位セル13とそれぞれ同じ構成のダミーセル13′を
行方向に配置して形成したダミー画素行1aを追加して
おき、このダミー画素行1aに対応して垂直シフトレジ
スタ2のシフト段数を増やし、ダミー画素行1aのダミ
ーセル13′に対応する垂直選択線(アドレス線)6お
よびリセット線7を所定のタイミングで活性化制御する
ようにした点が異なり、その他は同じであるので図3中
と同一符号を付している。なお、図15には、垂直シフ
トレジスタ2の出力側の垂直駆動回路2´を図示してい
る。
【0136】第7実施例のCMOSイメージセンサにお
いては、信号電荷蓄積期間中にダミー画素行1aのダミ
ーセル13′の垂直選択トランジスタ16およびリセッ
トトランジスタ17を余剰電荷吸収用トランジスタとし
て動作させることにより、垂直信号線18-iの電位があ
る一定以下の電位になった時にダミー画素行1aの垂直
選択トランジスタ16および増幅トランジスタ15がオ
ン状態になり、垂直信号線18-iの余剰電荷が垂直選択
トランジスタ16のドレインに吸収され、垂直信号線1
8-iの電位が0Vまで下がらなくなる。
【0137】したがって、前記したようなスミアと呼ば
れる偽信号が発生し難くなる。即ち、垂直信号線18-i
から光が入射していない画素部分のフォトダイオード8
に電子がリークしようとしても、垂直信号線18-iの電
位は、0Vではなく、例えば0.5Vになっているの
で、基板バイアス効果により、フォトダイオード8への
電子のリークが少なくなる。
【0138】なお、図14中のバイアス印加用トランジ
スタ31は、上記動作に関係ないので、省略してもよ
い。
【0139】即ち、上記第7実施例のCMOSイメージ
センサによれば、垂直信号線18-iに信号を出力する期
間以外に垂直信号線18-iの電位がある一定以下の電位
になったらダミー画素行1aの垂直選択トランジスタ1
6および増幅トランジスタ15がオン状態になるように
構成することにより、垂直信号線18-iにバイアスを印
加するタイミングを垂直信号線18-iの電圧低下に応じ
て自動的に行うことを特徴とするものである。
【0140】これにより、垂直信号線18-iの信号出力
期間以外に垂直信号線18-iの電位が0Vまで低下しな
いようにし、リークが生じたとしても、垂直信号線18
-iからフォトダイオード8へのリークを抑制することが
できる。
【0141】また、図14中のサンプルホールド用トラ
ンジスタ19を介してのリークが少なくなり、垂直信号
線18-iに水平選択トランジスタ23-iが直接に接続さ
れる場合には水平選択トランジスタ23-iを介しての水
平信号線26へのリークが少なくなるという効果もあ
る。
【0142】さらに上記第7実施例において、前記垂直
シフトレジスタ2は、あるフレーム(フィールド)の選
択を始めて初段から終段までのシフト動作を終了した後
(複数の読出し用の画素行の単位セル13からの信号読
出しを制御した後)、再び初段に戻って次のフレームの
選択を始める。この場合、再び初段に戻るまでの期間
(垂直帰線期間)には終段から出力を発生したままにな
っており、この期間に垂直駆動回路2´により前記ダミ
ー画素行1aの垂直選択トランジスタ16およびリセッ
トトランジスタ17を駆動するようにすれば、この垂直
駆動回路2´の負荷が垂直走査期間、垂直帰線期間で変
動しないので、電源線9の電圧変動をまねかず、固体撮
像装置の出力信号を画像表示装置の画面に表示した場合
に横筋が発生することはない。
【0143】なお、上記第6実施例および第7実施例で
説明したように、垂直信号線18-iの電位を0Vまで低
下させない制御は、信号電荷蓄積期間だけでなく、水平
帰線期間中でも信号電荷読出し期間以外の全てにおいて
適用すると、さらに大きな効果が得られ、偽信号の発生
をさらに抑えることができる。
【0144】また、上記第7実施例では、垂直信号線1
8-iへのバイアス印加が垂直信号線18-iの電圧低下に
応じて自動的に行なわれる構成としたが、信号電荷蓄積
期間中にダミー画素行1aの垂直選択トランジスタ16
およびリセットトランジスタ17をオン状態に制御し
て、上記第2実施例、第4実施例および第5実施例と同
様に、垂直信号線18-iを直接所定のバイアス電位、例
えばソースホロワ回路の動作電圧と同じか、近い電圧に
設定してもよい。
【0145】さらに、前記各実施例は、1個のフォトダ
イオードPD,4個のトランジスタからなる1画素の単
位セル13のアレイを有するCMOSイメージセンサを
示したが、これに限らず、垂直信号線に対して負荷トラ
ンジスタを一端部に接続して出力する構成のイメージセ
ンサ(例えば2個のフォトダイオードPD、5個のトラ
ンジスタからなる2画素の単位セルのアレイを有するC
MOSイメージセンサ)や、光電変換部を積層した積層
型のイメージセンサにも本発明を適用可能である。
【0146】また、スイッチ素子としてN型MOSトラ
ンジスタを使用した例を示したが、N型MOSトランジ
スタ、P型MOSトランジスタのペアからなるCMOS
スイッチを使用してもよい。また、上記各実施例とは電
圧関係が逆になるが、P型のソースホロワ回路を使用し
てもよい。
【0147】
【発明の効果】上述したように本発明の固体撮像装置に
よれば、1水平線毎の読出し動作に際してノイズキャン
セラー回路による一連のノイズ除去動作が終了した後に
おける電流リークを抑制でき、イメージセンサの出力信
号の表示画面に発生する縦筋などの画像ノイズを抑制す
ることができ、S/Nの高い鮮明な画像を得ることがで
きる。
【0148】また、本発明の固体撮像装置によれば、C
MOS型イメージセンサの消費電力の低減と縦筋等の画
像ノイズ対策が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のCMOSイメージセンサ
の等価回路を示す図。
【図2】図1中のCMOSイメージセンサの動作の一例
を示すタイミング波形図。
【図3】本発明の第2実施例のCMOSイメージセンサ
の等価回路を示す図。
【図4】図3中のCMOSイメージセンサの動作の一例
を示すタイミング波形図。
【図5】本発明の第3実施例のCMOSイメージセンサ
の等価回路を示す図。
【図6】図5中のCMOSイメージセンサの動作の一例
を示すタイミング波形図。
【図7】図5中のCMOSイメージセンサの動作のタイ
ミングを変更した場合の動作を説明するために示すタイ
ミング波形図。
【図8】本発明の第4実施例のCMOSイメージセンサ
の等価回路を示す図。
【図9】図8中のCMOSイメージセンサの動作の一例
を示すタイミング波形図。
【図10】図8中のCMOSイメージセンサにおけるノ
イズキャンセラー回路部のサンプルホールドトランジス
タのリーク電流抑制動作を説明するためにトランジスタ
の断面図およびトランジスタの基板内の電位ポテンシャ
ルを示す図。
【図11】本発明の第5実施例のCMOSイメージセン
サの等価回路を示す図。
【図12】図11中のCMOSイメージセンサの動作の
一例を示すタイミング波形図。
【図13】本発明の第6実施例のCMOSイメージセン
サの動作の一例を示すタイミング波形図。
【図14】本発明の第7実施例のCMOSイメージセン
サの等価回路を示す図。
【図15】図14中のCMOSイメージセンサの動作の
一例を示すタイミング波形図。
【図16】1画素毎に画素信号の読出しが可能な読出し
回路を備えた増幅型CMOSイメージセンサの従来例1
を示す等価回路図。
【図17】図16の固体イメージセンサの動作の一例を
示すタイミング波形図。
【図18】増幅型CMOSイメージセンサの従来例2を
示す等価回路図。
【図19】図18の固体イメージセンサの動作の一例を
示すタイミング波形図。
【図20】本発明の変形例として、図18の固体イメー
ジセンサの構成を一部変更した場合の動作の一例を示す
タイミング波形図。
【符号の説明】
1…セル領域(撮像領域)、 2…垂直シフトレジスタ、 3…水平シフトレジスタ、 4…読取り線、 6…垂直選択線、 7…リセット線、 8…フォトダイオード 9…電源線、 10…タイミング発生回路、 12…負荷トランジスタ、 13…1画素の単位セル、 14…読出しトランジスタ、 15…増幅トランジスタ、 16…垂直選択トランジスタ(行選択トランジスタ)、 17…リセットトランジスタ、 18-i…垂直信号線、 19…サンプルホールド用のトランジスタ、 20…結合コンデンサ、 21…電荷蓄積用のコンデンサ、 SN…信号保存ノード、 22…電位クランプ用のトランジスタ、 23-i…水平選択トランジスタ、 25-i…ノイズキャンセラー回路、 26…水平信号線、 27…出力増幅回路、 28…水平リセットトランジスタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大澤 慎治 神奈川県川崎市幸区堀川町580番1号 株 式会社東芝半導体システム技術センター内 (72)発明者 田中 頼子 神奈川県川崎市幸区堀川町580番1号 株 式会社東芝半導体システム技術センター内 (72)発明者 田中 長孝 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝多摩川工場内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光電変換素子を含む単位セルの複数個が
    半導体基板上に二次元の行列状に配置されて形成された
    撮像領域と、 前記撮像領域における同一行の単位セルを選択するため
    の垂直選択線を選択駆動するための駆動回路と、 前記駆動回路により選択された同一行の単位セルからそ
    れぞれ信号が読出される複数の垂直信号線と、 前記複数の垂直信号線の各一端側にそれぞれ接続された
    複数の負荷トランジスタと、 前記複数の垂直信号線に読出された信号をそれぞれ保存
    する複数の信号保存領域と、 前記複数の信号保存領域にそれぞれ保存された信号を順
    次選択して読出すための複数の水平選択トランジスタ
    と、 前記複数の水平選択トランジスタにより順次選択されて
    読出された信号が転送される水平信号線と、 少なくとも前記信号保存領域から信号を順次読出す期間
    中は、前記垂直信号線と水平信号線との間の信号経路に
    電気的に接続されているトランジスタのドレイン・ソー
    スの一方が基板領域に対して逆バイアス状態になるよう
    に設定するバイアス制御手段とを具備することを特徴と
    する固体撮像装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の固体撮像装置において、 前記各信号保存領域は、 前記垂直信号線の他端側に一端側が接続されたサンプル
    ホールド用のトランジスタと、このサンプルホールド用
    のトランジスタの他端側に一端側が接続された結合コン
    デンサと、この結合コンデンサの他端側に接続された電
    荷蓄積用のコンデンサと、前記2個のコンデンサの接続
    ノードに接続された電位クランプ用のトランジスタとに
    より構成されており、前記2個のコンデンサの接続ノー
    ドに前記水平選択トランジスタの一端側が接続されてい
    ることを特徴とする固体撮像装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の固体撮像装置において、
    さらに、 前記水平信号線に接続された水平リセットトランジスタ
    と、 前記水平信号線に接続された出力増幅回路とを具備する
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載の固体撮像装置に
    おいて、 前記サンプルホールド用のトランジスタ、電位クランプ
    用のトランジスタ、水平選択トランジスタおよび水平リ
    セットトランジスタのそれぞれは、半導体基板の表層部
    に選択的に形成されたPウエルに活性化領域が形成され
    たNMOSトランジスタからなることを特徴とする固体
    撮像装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
    固体撮像装置において、 前記バイアス制御手段は、1水平線毎の読出し動作に際
    して選択される前記垂直選択線の駆動信号を、少なくと
    も前記複数の信号保存領域にそれぞれ保存された信号を
    複数の水平選択トランジスタにより順次選択して読出す
    期間は活性状態に制御することを特徴とする固体撮像装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項2乃至4のいずれか1項に記載の
    固体撮像装置において、 前記バイアス制御手段は、少なくとも前記複数の信号保
    存領域にそれぞれ保存された信号を複数の水平選択トラ
    ンジスタにより順次選択して読出す期間は、前記負荷ト
    ランジスタをオフ状態に制御するとともに、前記サンプ
    ルホールド用のトランジスタのドレイン・ソースの一方
    が基板領域に対して逆バイアス状態になるように、前記
    垂直信号線の電位を設定することを特徴とする固体撮像
    装置。
  7. 【請求項7】 請求項2記載の固体撮像装置において、 前記バイアス制御手段は、前記電位クランプ用のトラン
    ジスタのドレイン・ソースの一方が基板領域に対して逆
    バイアス状態になるように、電位クランプ用のトランジ
    スタのクランプ電位を設定することを特徴とする固体撮
    像装置。
  8. 【請求項8】 請求項3記載の固体撮像装置において、 前記バイアス制御手段は、前記水平リセットトランジス
    タのドレイン・ソースの一方が基板領域に対して逆バイ
    アス状態になるように、水平リセットトランジスタのリ
    セット電位を設定することを特徴とする固体撮像装置。
  9. 【請求項9】 光電変換した電荷を生成する光電変換手
    段、生成した電荷を読出す読出し手段、読出された電荷
    を増幅する増幅手段、前記読出された電荷をリセットす
    るためのリセット手段および前記増幅手段の出力信号を
    垂直信号線に出力させるための行選択手段を有する単位
    セルが半導体基板上に二次元の行列状に配置された撮像
    領域と、 前期垂直信号線の一端側に接続された負荷トランジスタ
    と、 前記行選択手段がオフ状態にある時に前記負荷トランジ
    スタをカットオフさせる負荷トランジスタオン・オフ制
    御手段とを具備し、前記負荷トランジスタオン・オフ制
    御手段により前記負荷トランジスタがカットオフした後
    には前記垂直信号線にバイアス電圧が印加されることを
    特徴とする固体撮像装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の固体撮像装置におい
    て、 前記負荷トランジスタオン・オフ制御手段により前記負
    荷トランジスタをカットオフした時に、前記行選択手段
    はオン状態であり、前記行選択手段および前記増幅手段
    を通じて前記垂直信号線に所定のバイアス電圧が印加さ
    れ、その後、前記行選択手段がオフ状態にされることを
    特徴とする固体撮像装置。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の固体撮像装置におい
    て、 前記負荷トランジスタオン・オフ制御手段により前記負
    荷トランジスタをカットオフした時に前記垂直信号線に
    所定のバイアス電圧を印加するためのバイアス印加手段
    を具備することを特徴とする固体撮像装置。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の固体撮像装置におい
    て、 前記バイアス印加手段は、前記負荷トランジスタオン・
    オフ制御手段により前記負荷トランジスタをカットオフ
    した時に前記垂直信号線に印加するバイアス電圧を2種
    類の電圧に切り換えることを特徴とする固体撮像装置。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の固体撮像装置におい
    て、 前記行選択手段は、水平帰線期間に2回に分けて行選択
    動作を行い、 前記負荷トランジスタオン・オフ制御手段は、前記2回
    の行選択動作に対応して前記負荷トランジスタを2回に
    分けて動作させ、 前記バイアス印加手段は、第1回目の行選択動作の後に
    前記負荷トランジスタオン・オフ制御手段により前記負
    荷トランジスタをカットオフした時は、前記垂直信号線
    に第1のバイアス電圧を印加し、第2回目の行選択動作
    の後から有効水平走査期間に亘って前記負荷トランジス
    タオン・オフ制御手段により前記負荷トランジスタをカ
    ットオフしている時は、前記垂直信号線に前記第1のバ
    イアス電圧より低い第2のバイアス電圧を印加すること
    を特徴とする固体撮像装置。
  14. 【請求項14】 光電変換した電荷を生成する光電変換
    手段、生成した電荷を読出す読出し手段、読出された電
    荷を増幅する増幅手段、前記読出された電荷をリセット
    するためのリセット手段および前記増幅手段の出力信号
    を垂直信号線に出力させるための行選択手段を有する単
    位セルが半導体基板上に二次元の行列状に配置された撮
    像領域と、 前期垂直信号線の一端側に接続された負荷トランジスタ
    と、 前記行選択手段がオフ状態にある時に前記負荷トランジ
    スタをカットオフさせる負荷トランジスタオン・オフ制
    御手段と、 前記負荷トランジスタオン・オフ制御手段により前記負
    荷トランジスタをカットオフした後に前記垂直信号線が
    所定の電圧以下になると自動的に垂直信号線にバイアス
    を印加するバイアス印加手段とを具備することを特徴と
    する固体撮像装置。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の固体撮像装置におい
    て、 前記バイアス印加手段は、その一端が前記垂直信号線に
    接続され、そのゲート電位が閾値電圧以上の電圧に設定
    された余剰電荷吸収用のトランジスタにより構成される
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  16. 【請求項16】 請求項11または14記載の固体撮像
    装置において、 前記バイアス印加手段は、前記単位セルと実質的に同一
    構造を有するダミーセルの複数個が行方向に配置されて
    形成されたダミー画素行を具備し、前記ダミー画素行の
    各ダミーセルの前記行選択手段を制御することで、前記
    ダミーセルの行選択手段および増幅手段を通じて前記垂
    直信号線にバイアスを印加することを特徴とする固体撮
    像装置。
  17. 【請求項17】 請求項1乃至16のいずれか1項に記
    載の固体撮像装置において、 前記単位セルは、 アノード側に接地電位が与えられるフォトダイオード
    と、 前記フォトダイオードのカソード側に一端側が接続さ
    れ、ゲートに読取り線が接続された読出しトランジスタ
    と、 前記読出しトランジスタの他端側にゲートが接続され、
    一端側に垂直信号線が接続された増幅トランジスタと、 前記増幅トランジスタの他端側に一端側が接続され、ゲ
    ートには前記垂直選択線が接続され、他端側に電源線が
    接続された垂直選択トランジスタと、 前記増幅トランジスタのゲートと前記電源線との間に接
    続され、ゲートにはリセット線が接続されたリセットト
    ランジスタとを具備することを特徴とする固体撮像装
    置。
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