JP2010278787A - 固体撮像素子および固体撮像素子の駆動方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 画像のノイズを低減する。
【解決手段】 固体撮像素子は、光電変換素子、転送スイッチ、増幅トランジスタおよび画素選択スイッチを含む画素と、増幅器と、スイッチ制御部とを有している。光電変換素子は、光信号を信号電荷に変換する。転送スイッチは、光電変換素子からの信号電荷をフローティングディフュージョン領域に転送する。増幅トランジスタは、フローティングディフュージョン領域に転送された信号電荷に基づく信号を生成する。画素選択スイッチは、増幅トランジスタからの信号を選択的に垂直信号線に出力する。増幅器は、垂直信号線に出力された信号を増幅する。そして、スイッチ制御部は、転送スイッチがオンの期間中、画素選択スイッチをオフする。
【選択図】 図3
【解決手段】 固体撮像素子は、光電変換素子、転送スイッチ、増幅トランジスタおよび画素選択スイッチを含む画素と、増幅器と、スイッチ制御部とを有している。光電変換素子は、光信号を信号電荷に変換する。転送スイッチは、光電変換素子からの信号電荷をフローティングディフュージョン領域に転送する。増幅トランジスタは、フローティングディフュージョン領域に転送された信号電荷に基づく信号を生成する。画素選択スイッチは、増幅トランジスタからの信号を選択的に垂直信号線に出力する。増幅器は、垂直信号線に出力された信号を増幅する。そして、スイッチ制御部は、転送スイッチがオンの期間中、画素選択スイッチをオフする。
【選択図】 図3
Description
本発明は、固体撮像素子および固体撮像素子の駆動方法に関する。
一般に、デジタルカメラ等の撮像装置には、CCD型やCMOS型の固体撮像素子が使用されている。この種の固体撮像素子は、光電変換素子を有する複数の画素がマトリクス状に配置されている。また、CMOS型の固体撮像素子は、マトリクス状に配置された各画素から読み出された信号を増幅する信号増幅部(以下、カラムアンプとも称する)を有している(例えば、特許文献1)。例えば、CMOS型の固体撮像素子では、画素は、入射光の光量に応じて信号電荷を生成するフォトダイオード等の光電変換素子、転送トランジスタ、フローティングディフュージョン領域、増幅トランジスタおよびリセットトランジスタを有している。
この種のCMOS型の固体撮像素子では、例えば、フォトダイオードで発生した信号電荷は、転送トランジスタがオン状態のときに、フローティングディフュージョン領域に転送される。そして、例えば、増幅トランジスタは、フローティングディフュージョン領域に蓄積された電荷に基づく信号電圧を、マトリクス状に配置された画素の列毎に設けられた垂直信号線に出力する。なお、リセットトランジスタは、フローティングディフュージョン領域に信号電荷が転送される前に、フローティングディフュージョン領域の電荷を初期状態にリセットする。また、例えば、上述したカラムアンプは、各画素から垂直信号線を介して受ける信号を増幅する。
この種のCMOS型の固体撮像素子では、例えば、転送トランジスタのゲートに高レベルの電圧が印加されている期間中(転送トランジスタがオン状態のとき)、転送トランジスタのゲートとフローティングディフュージョン領域とのカップリングにより、フローティングディフュージョン領域の電圧は、上昇する。すなわち、転送トランジスタがオン状態の期間、フローティングディフュージョン領域の電圧は、フォトダイオードで発生した信号電荷に基づく所望の電圧に比べて高い電圧に維持される。そして、転送トランジスタのゲートに印加される電圧が低レベルに変化したとき(転送トランジスタがオフ状態のとき)、フローティングディフュージョン領域の電圧は、フォトダイオードで発生した信号電荷に基づく所望の電圧に戻る。
すなわち、転送トランジスタがオン状態の期間では、カラムアンプに入力される垂直信号線の電圧は、所望の電圧に比べて高い電圧である。例えば、カラムアンプが演算増幅器により構成された反転増幅器の場合、カラムアンプは、転送トランジスタがオン状態のとき、所望の入力電圧に比べて高い電圧を反転増幅するため、所望の出力電圧に比べて低い電圧を出力する。
したがって、カラムアンプの増幅率が高い状態で暗い画像が撮影された場合、転送トランジスタがオン状態の期間中、カラムアンプの出力電圧をGNDレベル(接地電圧)以下にするような電圧が、カラムアンプに入力されるおそれがある。この場合、カラムアンプは、出力電圧をGNDレベル(接地電圧)以下にできないため、イマジナリーショートが成立しなくなり、正常動作の範囲から外れる。なお、転送トランジスタがオフ状態に戻り、垂直信号線の電圧が所望の電圧に戻った場合でも、カラムアンプが一時的に正常動作の範囲から外れた影響により、カラムアンプの出力電圧は、所望の出力電圧に戻らない。
また、出力電圧の誤差(転送トランジスタがオフ状態に戻った後のカラムアンプの出力電圧と、所望の出力電圧との差)は、カラムアンプ毎に異なるため、画像に縦筋の固定パターンノイズが発生する。特に、カラムアンプの増幅率が高い場合、画像の縦筋ノイズは、顕著に発生する。なお、固体撮像素子の高感度化のためには、カラムアンプの増幅率を高くする必要がある。
本発明の目的は、カラムアンプを有する固体撮像素子において、画像の縦筋ノイズを低減することである。
固体撮像素子は、光電変換素子、転送スイッチ、増幅トランジスタおよび画素選択スイッチを含む画素と、増幅器と、スイッチ制御部とを有している。光電変換素子は、光信号を信号電荷に変換する。転送スイッチは、光電変換素子からの信号電荷をフローティングディフュージョン領域に転送する。増幅トランジスタは、フローティングディフュージョン領域に転送された信号電荷に基づく信号を生成する。画素選択スイッチは、増幅トランジスタからの信号を選択的に垂直信号線に出力する。増幅器は、垂直信号線に出力された信号を増幅する。そして、スイッチ制御部は、転送スイッチがオンの期間中、画素選択スイッチをオフする。
本発明によれば、カラムアンプを有する固体撮像素子において、画像の縦筋ノイズを低減できる。
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示している。この実施形態の固体撮像素子10は、例えば、CMOS型の固体撮像素子であり、画素アレイ20、垂直走査回路30、定電流源40、増幅器(以下、カラムアンプとも称する)50、蓄積信号選択部60、信号蓄積部70、水平選択スイッチ部80、水平走査回路90および垂直信号線100有している。
画素アレイ20は、第1方向D1および第2方向D2にマトリクス状に配置された複数の画素22を有している。以下、第1方向D1および第2方向D2を、行方向D1および列方向D2ともそれぞれ称する。例えば、各画素22は、入射光の光量に応じた電気信号を生成する。また、列方向D2に配置された複数の画素22は、列毎に設けられた垂直信号線100により、互いに接続されている。
垂直走査回路30は、制御信号SEL、RST、TXを用いて、画素アレイ20の画素22を行毎に制御する。例えば、垂直走査回路30は、制御信号SEL(n)、RST(n)、TX(n)を制御し、n行目の各画素22の信号を各垂直信号線100に出力する。また、例えば、垂直走査回路30は、制御信号SEL(n+1)、RST(n+1)、TX(n+1)を制御し、n+1行目の各画素22の信号を各垂直信号線100に出力する。以下、制御信号SEL、RST、TXを選択信号SEL、リセット信号RST、転送信号TXともそれぞれ称する。
定電流源40は、各画素22からの信号を読み出すために、画素アレイ20の画素22の列毎に設けられている。例えば、各電流源40は、各垂直信号線100に接続されている。カラムアンプ50は、例えば、演算増幅器を用いて構成された反転増幅器であり、画素アレイ20の画素22の列毎に設けられている。各カラムアンプ50は、各画素22から各垂直信号線100を介して読み出された信号を反転増幅する。
蓄積信号選択部60は、画素アレイ20の画素22の列毎に設けられた画像信号選択スイッチMS1およびノイズ信号選択スイッチMN1を有している。例えば、画像信号選択スイッチMS1は、nMOSトランジスタであり、ソースが信号蓄積部70の画像信号蓄積部CSに接続され、ドレインがカラムアンプ50の出力に接続され、ゲートで制御信号TSを受けている。この場合、画像信号選択スイッチMS1は、制御信号TSが高レベルの期間にオンし、カラムアンプ50から入力された信号を信号蓄積部70に出力する。
また、例えば、ノイズ信号選択スイッチMN1は、nMOSトランジスタであり、ソースが信号蓄積部70のノイズ信号蓄積部CNに接続され、ドレインがカラムアンプ50の出力に接続され、ゲートで制御信号TNを受けている。この場合、ノイズ信号選択スイッチMN1は、制御信号TNが高レベルの期間にオンし、カラムアンプ50から入力された信号を信号蓄積部70に出力する。以下、画像信号選択スイッチMS1、ノイズ信号選択スイッチMN1をトランジスタMS1、MN1ともそれぞれ称する。
信号蓄積部70は、画素アレイ20の画素22の列毎に設けられた画像信号蓄積部CSおよびノイズ信号蓄積部CNを有している。例えば、画像信号蓄積部CSは、容量であり、一方の端子がトランジスタMS1のソースに接続され、他方の端子が接地されている。また、例えば、ノイズ信号蓄積部CNは、容量であり、一方の端子がトランジスタMN1のソースに接続され、他方の端子が接地されている。以下、画像信号蓄積部CS、ノイズ信号蓄積部CNを容量CS、CNともそれぞれ称する。
水平選択スイッチ部80は、画素アレイ20の画素22の列毎に設けられた画像信号出力スイッチMS2およびノイズ信号出力スイッチMN2を有している。例えば、画像信号出力スイッチMS2およびノイズ信号出力スイッチMN2は、nMOSトランジスタである。以下、画像信号出力スイッチMS2、ノイズ信号出力スイッチMN2をトランジスタMS2、MN2ともそれぞれ称する。
例えば、トランジスタMS2は、ソースから画像信号OUTSを出力し、ドレインがトランジスタMS1のソースおよび容量CSの一方の端子に接続され、ゲートで制御信号GHを受けている。また、例えば、トランジスタMN2は、ソースからノイズ信号OUTNを出力し、ドレインがトランジスタMN1のソースおよび容量CNの一方の端子に接続され、ゲートで制御信号GHを受けている。なお、トランジスタMS2、MN2のゲートは、互いに接続されている。
すなわち、画像信号出力スイッチMS2は、制御信号GHが高レベルの期間にオンし、容量CSに保持された電圧を画像信号OUTSとして出力する。また、ノイズ信号出力スイッチMN2は、制御信号GHが高レベルの期間にオンし、容量CNに保持された電圧をノイズ信号OUTNとして出力する。ここで、ノイズ信号OUTNは、例えば、画素22のリセットノイズ成分等を含む固定ノイズ成分を示す信号である。したがって、例えば、画像信号OUTSに含まれる画素22のリセットノイズ成分等の固定ノイズ成分は、画像信号OUTSからノイズ信号OUTNを減算することにより、除去される。
水平走査回路90は、制御信号GHを用いて、トランジスタMS2、MN2を順次オンし、信号蓄積部70の容量CS、CNにそれぞれ保持された信号OUTS、OUTNを順次出力する。例えば、m列目の画素22から読み出された信号に対応する画像信号OUTS、ノイズ信号OUTNをそれぞれ出力するとき、水平走査回路90は、制御信号GH(m)を高レベルに制御し、他の制御信号GHを低レベルに制御する。また、例えば、m+1列目の画素22から読み出された信号に対応する画像信号OUTS、ノイズ信号OUTNをそれぞれ出力するとき、水平走査回路90は、制御信号GH(m+1)を高レベルに制御し、他の制御信号GHを低レベルに制御する。
図2は、図1に示した固体撮像素子10の画素22の一例を示している。画素22は、光信号を信号電荷に変換する光電変換素子PD、転送トランジスタMTR、増幅トランジスタMAM、画素選択トランジスタMSE、リセットトランジスタMRSおよびフローティングディフュージョンFD(フローティングディフュージョン領域)を有している。なお、フローティングディフュージョンFDは、光電変換素子PDから転送される電荷を蓄積する寄生容量CFDが形成される領域(トランジスタMTRのドレイン領域、トランジスタMTR、MAM間の配線領域、トランジスタMAMのゲート領域等)である。
光電変換素子PDは、例えば、フォトダイオードPDであり、アノードが接地され、カソードが転送トランジスタMTRのソースに接続されている。以下、光電変換素子PDをフォトダイオードPDとも称する。例えば、フォトダイオードPDは、入射光の光量に応じて信号電荷を生成する。フォトダイオードPDにより生成された信号電荷は、転送トランジスタMTRを介して、フローティングディフュージョンFDに転送される。
転送トランジスタMTRは、例えば、nMOSトランジスタであり、ドレインが増幅トランジスタMAMのゲートに接続され、ソースがフォトダイオードPDのカソードに接続され、ゲートで転送信号TXを受ける。この場合、転送トランジスタMTRは、転送信号TXが高レベルの期間にオンし、フォトダイオードPDにより生成された信号電荷をフローティングディフュージョンFDに転送する。なお、フローティングディフュージョンFDに転送された信号電荷は、容量CFDに蓄積される。
増幅トランジスタMAMは、例えば、nMOSトランジスタであり、ソースが画素選択トランジスタMSEのドレインに接続され、ドレインが電源VDDに接続され、ゲートが転送トランジスタMTRのドレインに接続されている。すなわち、フローティングディフュージョンFDの電圧(容量CFDの電圧)は、増幅トランジスタMAMのゲートに入力される。そして、増幅トランジスタMAMは、例えば、ゲートの電圧から増幅トランジスタMAMの閾値電圧分降下した電圧を、ソースから出力する。このように、増幅トランジスタMAMは、フローティングディフュージョンFDに転送された信号電荷に基づく画像信号を生成する。
画素選択トランジスタMSEは、例えば、nMOSトランジスタであり、ソースが垂直信号線100に接続され、ドレインが増幅トランジスタMAMのソースに接続され、ゲートで選択信号SELを受ける。この場合、画素選択トランジスタMSEは、選択信号SELが高レベルの期間にオンし、増幅トランジスタMAMのソースと垂直信号線100との間を導通させる。したがって、画素選択トランジスタMSEがオンの期間では、増幅トランジスタMAMと、画素選択トランジスタMSEと、垂直信号線100に接続された定電流源40とにより、ソースフォロア回路が構成される。これにより、画素選択トランジスタMSEにより選択された画素22の信号が、垂直信号線100に出力される。
リセットトランジスタMRSは、例えば、nMOSトランジスタであり、ソースが増幅トランジスタMAMのゲートに接続され、ドレインが電源VDDに接続され、ゲートでリセット信号RSTを受ける。この場合、リセットトランジスタMRSは、リセット信号RSTが高レベルの期間にオンし、フローティングディフュージョンFDの電荷(容量CFDに蓄積されている電荷)を初期状態にリセットする。すなわち、リセットトランジスタMRSは、リセット信号RSTが高レベルの期間に、フローティングディフュージョンFDの電圧を初期状態にリセットする。
このように、転送トランジスタMTR、画素選択トランジスタMSEおよびリセットトランジスタMRSは、制御信号TX、SEL、RSTにより制御されるスイッチとして機能する。
図3は、図1に示した固体撮像素子10の動作の一例を示している。なお、図3は、上述した図1に示した画素アレイ20のn行目の各画素22から画像信号OUTSおよびノイズ信号OUTNをそれぞれ読み出すときの固体撮像素子10の動作を示している。例えば、図1に示した垂直走査回路30は、制御信号RST、SEL、TXを図3に示すように制御し、上述した図2に示したリセットトランジスタMRS、画素選択トランジスタMSE、転送トランジスタMTRを制御する。また、例えば、固体撮像素子10は、図3に示すように制御される制御信号TN、TSを受け、図1に示したトランジスタMS1、MN1を制御する。
なお、アクセス期間APは、各画素22の画像信号OUTSおよびノイズ信号OUTNを、図1に示した信号蓄積部70の容量CS、CNにそれぞれ蓄積するための期間である。また、水平走査期間HSNは、信号蓄積部70の容量CS、CNにそれぞれ蓄積された画像信号OUTSおよびノイズ信号OUTNを順次出力するための期間である。例えば、アクセス期間AP(n)および水平走査期間HSN(n)は、n行目の画素22の信号を読み出すためのアクセス期間APおよび水平走査期間HSNをそれぞれ示している。以下、n行目の各画素22の図2に示した要素を、符号の末尾にnを追加して称する場合もある。例えば、n行目の各画素22の増幅トランジスタMAMを、増幅トランジスタMAMnとも称する。
n行目の画素22のアクセス期間AP(n)に移る前では、リセット信号RST(n)が高レベルに維持され(図3(a))、リセットトランジスタMRSnがオンしている。すなわち、フローティングディフュージョンFDnの電圧は、アクセス期間AP(n)に移る前に、初期状態(以下、リセット状態とも称する)にリセットされる。
アクセス期間AP(n)では、先ず、リセット信号RST(n)が高レベルから低レベルに変化し(図3(b))、リセットトランジスタMRSnがオフする。これにより、フローティングディフュージョンFDnは、転送トランジスタMTRnがオンしたときに、フォトダイオードPDnからの信号電荷を蓄積できる。なお、フローティングディフュージョンFDnの電圧は、フォトダイオードPDnから信号電荷が転送されるまで、リセット状態に維持される。
次に、選択信号SEL(n)が低レベルから高レベルに変化し(図3(c))、画素選択トランジスタMSEnがオンする。画素選択トランジスタMSEnがオンすることにより、上述した図2で説明したように、増幅トランジスタMAMnのソースから信号を出力するソースフォロア回路が構成される。これにより、増幅トランジスタMAMnは、フローティングディフュージョンFDnの電圧(リセット状態の電圧)に応じた電圧を、画素選択トランジスタMSEnを介して垂直信号線100に出力する。なお、垂直信号線100に出力された電圧は、図1に示したカラムアンプ50により反転増幅される。
そして、制御信号TNが低レベルから高レベルに変化し(図3(d))、図1に示したトランジスタMN1がオンする。これにより、n行目の画素22のリセット状態に対応する信号(図1に示したノイズ信号OUTN)は、信号蓄積部70の容量CNに蓄積される。その後、制御信号TNが高レベルから低レベルに変化し(図3(e))、トランジスタMN1がオフする。これにより、n行目の画素22のノイズ信号OUTNは、容量CNに保持される。
制御信号TNが高レベルから低レベルに変化した後に、選択信号SEL(n)が高レベルから低レベルに変化する(図3(f))。これにより、画素選択トランジスタMSEnがオフし、増幅トランジスタMAMのソースと垂直信号線100との間が非導通になる。制御信号TNが低レベルに変化した後に、選択信号SEL(n)が低レベルに変化するため、選択信号SEL(n)の変化は、容量CNに保持されるノイズ信号OUTNに影響を与えない。すなわち、この実施形態では、容量CNに保持されるノイズ信号OUTNに影響を与えずに、転送信号TX(n)の高レベル期間に、画素選択トランジスタMSEnをオフできる。
選択信号SEL(n)が高レベルから低レベルに変化した後に、転送信号TX(n)が低レベルから高レベルに変化する(図3(g))。そして、一定期間経過後に、転送信号TX(n)が高レベルから低レベルに変化する(図3(h))。これにより、転送トランジスタMTRnが一定期間オンし、フォトダイオードPDnにより生成された信号電荷が、転送トランジスタMTRnを介して、フローティングディフュージョンFDnに転送される。
なお、転送信号TX(n)が高レベルの期間では、フローティングディフュージョンFDnの電圧は、転送トランジスタMTRnのゲートとフローティングディフュージョンFDnとのカップリングにより、上昇する。そして、転送信号TX(n)が低レベルに戻ったときに、フローティングディフュージョンFDnの電圧は、フォトダイオードPDnにより生成された信号電荷に基づく所望の電圧に戻る。
転送信号TX(n)が低レベルに戻った後に、選択信号SEL(n)が低レベルから高レベルに変化する(図3(i))。これにより、画素選択トランジスタMSEnがオンし、フローティングディフュージョンFDnの電圧(信号電荷が蓄積された容量CFDの電圧)に応じた電圧が、増幅トランジスタMAMnから画素選択トランジスタMSEnを介して垂直信号線100に出力される。なお、垂直信号線100に出力された電圧は、カラムアンプ50により反転増幅される。
このように、転送信号TX(n)が高レベルの期間では、画素選択トランジスタMSEnがオフしているため、増幅トランジスタMAMnのソースと垂直信号線100との間が非導通である。したがって、この実施形態では、高レベルの転送信号TX(n)によるフローティングディフュージョンFDnの電圧上昇がカラムアンプ50に伝達されることを防止できる。なお、画素選択トランジスタMSEnがオフしている期間に、定電流源40により、カラムアンプ50の入力容量(図示せず)から電流が引き抜かれた場合、カラムアンプ50の入力電圧は低下する。この場合でも、入力電圧の低下は、カラムアンプ50の正常動作の範囲内であるため、問題ない。
選択信号SEL(n)が低レベルから高レベルに変化した後に、制御信号TSが低レベルから高レベルに変化し(図3(j))、図1に示したトランジスタMS1がオンする。これにより、n行目の画素22のフォトダイオードPDにより生成された信号電荷に対応する信号(図1に示した画像信号OUTS)は、信号蓄積部70の容量CSに蓄積される。その後、制御信号TSが高レベルから低レベルに変化し(図3(k))、トランジスタMS1がオフする。これにより、n行目の画素22の画像信号OUTSは、容量CSに保持される。
水平走査期間HSN(n)では、図1に示した制御信号GHが高レベルに順次変化する。例えば、水平走査回路90は、出力対象の列に対応する制御信号GHを高レベルに変化させたとき、他の制御信号GHを低レベルに変化させる。これにより、トランジスタMS2、MN2が順次オンし、信号蓄積部70の容量CS、CNにそれぞれ保持された信号OUTS、OUTNが順次出力される。
なお、アクセス期間AP(n)および水平走査期間HSN(n)では、制御信号RST(n)、SEL(n)、TX(n)以外の制御信号RST、SEL、TXは、高レベル、低レベルおよび低レベルにそれぞれ維持されている。また、アクセス期間AP(n+1)では、制御信号RST(n+1)、SEL(n+1)、TX(n+1)、TN、TSは、アクセス期間AP(n)の制御信号RST(n)、SEL(n)、TX(n)、TN、TSと同様に制御される。
図4は、図1に示したカラムアンプ50の入出力電圧の一例を示している。なお、図4は、上述した図2に示したフォトダイオードPDにより生成された信号電荷が多いとき(例えば、明るい所で撮影されたとき)のカラムアンプ50の入出力電圧の一例を示している。図中の符号FD、AIN、AOUTは、フローティングディフュージョンFDの電圧、カラムアンプ50の入力電圧、カラムアンプ50の出力電圧をそれぞれ示している。以下、フローティングディフュージョンFDの電圧を、電圧FDとも称する。
転送信号TXが低レベルから高レベルに変化する前では、上述した図3で説明したように、フローティングディフュージョンFDの電圧(電圧FD)は、リセット状態の電圧V1に維持されている(図4(a))。そして、転送信号TXが低レベルから高レベルに変化したときに、電圧FDは、転送トランジスタMTRのゲートとフローティングディフュージョンFDとのカップリングにより、電圧V1から電圧VDFだけ上昇する(図4(b))。その後、電圧FDは、フォトダイオードPDにより生成された信号電荷に応じた電圧VSIG0だけ低下する(図4(c))。そして、転送信号TXが低レベルに戻ったときに、電圧FDは、電圧VDFだけ低下し、フォトダイオードPDにより生成された信号電荷に基づく電圧(電圧V1から電圧VSIG0低下した電圧)に戻る(図4(d))。
また、カラムアンプ50の入力電圧AINは、画素選択トランジスタMSEが転送信号TXの高レベル期間中オフしているため、画素選択トランジスタMSEが再度オンするまで、リセット状態時の電圧V2に維持される(図4(e))。このため、カラムアンプ50の出力電圧AOUTは、画素選択トランジスタMSEが再度オンするまで、リセット状態時の電圧VREFに維持される(図4(f))。選択信号SELが低レベルから高レベルに再度変化したとき、カラムアンプ50の入力電圧AINは、例えば、電圧V2から電圧VSIG(VSIG=VSIG0×[増幅トランジスタMAMのゲイン])だけ低下する(図4(g))。そして、カラムアンプ50の出力電圧AOUTは、カラムアンプ50の増幅率Gと電圧VSIGとの積だけ電圧VREFから上昇する(図4(h))。
図5は、図1に示したカラムアンプ50の入出力電圧の別の例を示している。なお、図5は、説明を分かり易くするために、上述した図2に示したフォトダイオードPDにより信号電荷が生成されないとき(例えば、暗い状態で撮影されたとき)のカラムアンプ50の入出力電圧の一例を示している。図の“SEL制御有り”の波形は、上述した図3に示した動作が実施されたときのカラムアンプ50の入出力電圧等を示し、図の“SEL制御無し”の波形は、“SEL制御有り”の比較例を示している。図の“SEL制御無し”の動作では、選択信号SELは、転送信号TXが高レベルの期間に、低レベルにされない。なお、図中の符号の意味は、上述した図4と同じである。
図5の“SEL制御有り”(図3に示した動作が実施されたとき)では、転送信号TXが低レベルから高レベルに変化する前の期間中、フローティングディフュージョンFDの電圧(電圧FD)は、リセット状態の電圧V1に維持されている(図5(a))。そして、転送信号TXが低レベルから高レベルに変化したときに、電圧FDは、転送トランジスタMTRのゲートとフローティングディフュージョンFDとのカップリングにより、電圧V1から電圧VDFだけ上昇する(図5(b))。その後、転送信号TXが低レベルに戻ったときに、電圧FDは、電圧VDFだけ低下し、リセット状態の電圧V1に戻る(図5(c))。
また、カラムアンプ50の入力電圧AINは、画素選択トランジスタMSEが転送信号TXの高レベル期間中オフしているため、画素選択トランジスタMSEが再度オンするまで、リセット状態時の電圧V2に維持される(図5(d))。このため、カラムアンプ50の出力電圧AOUTは、画素選択トランジスタMSEが再度オンするまで、リセット状態時の電圧VREFに維持される(図5(e))。なお、フォトダイオードPDにより信号電荷が生成されないため、選択信号SELが低レベルから高レベルに再度変化したとき、カラムアンプ50の入力電圧AINは、電圧V2に維持される(図5(f))。このため、カラムアンプ50の出力電圧AOUTは、転送信号TXが高レベルから低レベルに変化した後でも、電圧VREFに維持される(図5(g))。
一方、比較例(“SEL制御無し”)では、画素選択トランジスタMSEが転送信号TXの高レベル期間中オンしているため、カラムアンプ50の入力電圧AINは、電圧V2から電圧VDFだけ上昇する(図5(h))。このため、カラムアンプ50は、出力電圧AOUTを、増幅率Gと電圧VDFとの積だけ電圧VREFから低下させるように動作する(図の破線の矢印)。出力電圧AOUTは、接地電圧GND以下に下がらないため、接地電圧GND付近の電圧になる(図5(i)))。この場合、カラムアンプ50は、正常動作の範囲から外れる。例えば、カラムアンプ50が演算増幅器により構成されている場合、イマジナリーショートが成立しなくなり、正常動作の範囲から外れる。
その後、転送信号TXが低レベルに戻ったときに、電圧FDは、電圧VDFだけ低下し、リセット状態の電圧V1に戻る(図5(j))。これにより、カラムアンプ50の入力電圧AINは、電圧VDFだけ低下し、リセット状態の電圧V2に戻る(図5(k))。なお、カラムアンプ50の入力電圧AINが電圧V2に戻った場合でも、カラムアンプ50が一時的に正常動作の範囲から外れた影響により、カラムアンプ50の出力電圧AOUTは、所望の出力電圧VREFに戻らない(図5(l))。カラムアンプ50の出力電圧AOUTは、所望の出力電圧VREFより高くなる場合も、所望の出力電圧VREFより低くなる場合もある。カラムアンプ50の出力電圧AOUTの誤差VERは、カラムアンプ50毎に異なるため、画像に縦筋の固定パターンノイズが発生する。
また、転送信号TXの高レベル期間に、上述した図1に示した垂直信号線100の電圧(電圧AIN)が上昇するため、読み出し対象の画素22に列方向D2に隣接する画素22(他の画素22)が影響を受けるおそれがある。例えば、他の画素22のフローティングディフュージョンFDと垂直信号線100とのカップリングにより、他の画素22のフローティングディフュージョンFDの電圧が上昇し、他の画素22のリセット状態の電圧が変動する。リセット状態の電圧の変動量が画素22毎に異なる場合、増幅トランジスタMAMの動作範囲が画素22毎に異なり、画素22から出力される信号が画素22毎にばらつくおそれがある。この場合、画像にノイズが発生する。
これに対し、この実施形態では、上述したように、少なくとも転送信号TXが高レベルの期間中、画素選択トランジスタMSEがオフしているため、カラムアンプ50が正常動作の範囲から外れることを防止できる。これにより、この実施形態では、転送信号TXが高レベルから低レベルに変化した後に、カラムアンプ50の出力電圧AOUTが所望の出力電圧VREFと異なる電圧になることを防止できる。この結果、画像の縦筋ノイズを低減できる。なお、この実施形態では、上述した図3で説明したように、容量CNに保持されるノイズ信号OUTNに影響を与えずに、転送信号TX(n)の高レベル期間に、画素選択トランジスタMSEnをオフできる。これにより、画像の精度を維持した状態で、画像の縦筋ノイズを低減できる。
また、この実施形態では、上述したように、少なくとも転送信号TXが高レベルの期間中、増幅トランジスタMAMのソースと垂直信号線100との間が非導通である。このため、読み出し対象の画素22のフローティングディフュージョンFDの電圧上昇が、垂直信号線100を介して、他の画素22に影響を与えることを防止できる。
図6は、縦筋ノイズとカラムアンプ50の増幅率との関係の一例を示している。図の“SEL制御有り”(実線および円形)は、上述した図3に示した動作が実施されたときの測定結果を示し、図の“SEL制御無し”(破線および三角形)は、“SEL制御有り”の比較例を示している。図の“SEL制御無し”の測定時の動作では、選択信号SELは、転送信号TXが高レベルの期間に、低レベルにされない。図の横軸は、カラムアンプ50の増幅率を示し、縦軸は、暗時の縦筋ノイズを基準値に対する相対値で示している。なお、縦筋ノイズの基準値は、上述した図3に示した動作において、カラムアンプ50の増幅率を2.5倍にしたときの縦筋ノイズの測定値(電圧値)である。
図6の“SEL制御有り”(図3に示した動作が実施されたとき)では、カラムアンプ50の増幅率が10倍より小さい場合、暗時の縦筋ノイズは、増幅率が増加しても、ほとんど変化しない。増幅率が10倍より大きい場合、暗時の縦筋ノイズは、増幅率の増加に伴い、増加する。一方、比較例(“SEL制御無し”)では、カラムアンプ50の増幅率が10倍より小さい場合、暗時の縦筋ノイズは、増幅率の増加に伴い、緩やかに増加する。そして、増幅率が10倍より大きい場合、暗時の縦筋ノイズは、増幅率の増加に伴い急激に増加する。例えば、増幅率が5倍以上では、暗時の縦筋ノイズは、図3に示した動作が実施されたとき(“SEL制御有り”)に比べて大きくなる。
したがって、この実施形態では、カラムアンプ50の増幅率を8倍以上にすることにより、画像の縦筋ノイズの増加を抑えつつ、固体撮像素子10を高感度化できる。なお、好ましくは、カラムアンプ50の増幅率を10倍以上、より好ましくは、カラムアンプ50の増幅率を20倍以上にしてもよい。また、カラムアンプ50の増幅率を大きくした場合に発生する縦筋ノイズを低減するために、以下に示す補正処理が実施されてもよい。
例えば、補正処理では、画素22が露光される前に、転送トランジスタMTRをオフにした状態での全画素22の出力を補正用信号として読み出す。そして、同じ列に配置された複数の画素22(列方向D2に配置された複数の画素22)から読み出された補正用信号を積算して平均することにより、各列の縦筋固定パターンノイズ成分を算出する。さらに、撮影画像のデータから縦筋固定パターンノイズ成分を減算する。これにより、画像の暗部に発生する縦筋ノイズを低減できる。なお、補正用信号は、固体撮像素子10の全画素22(全画面)から読み出されなくてもよい。例えば、補正処理を高速化するために、補正用信号は、固体撮像素子10の一部の画素22(例えば、500行程度)から読み出されてもよい。
ここで、転送トランジスタMTRをオフにして補正用信号を読み出すのは、フォトダイオードPDの暗電流や白点傷欠陥画素の影響を除去するためである。上述した図3に示した動作に、上述の補正処理を組み合わせることにより、縦筋固定パターンノイズを更に低減できる。例えば、補正処理は、後述する図7に示す撮像装置の制御部130により実施される。あるいは、補正処理を実施する補正部を固体撮像素子10内に設けてもよい。
図7は、図1に示した固体撮像素子10を用いて構成された撮像装置の一例を示している。撮像装置は、例えば、デジタルカメラであり、固体撮像素子10、光学系120、制御部130、メモリ140、記憶媒体150、モニタ160、および操作部170を有している。例えば、固体撮像素子10は、上述した図1に示した画像信号OUTSやノイズ信号OUTN等を制御部130に出力する。
光学系120は、被写体の像を固体撮像素子10の受光面に結像する撮影レンズ122を有している。なお、光学系120は、撮影レンズ122の他に、ズームレンズやフォーカスレンズ等を有してもよい。制御部130は、例えば、マイクロプロセッサであり、図示しないプログラムに基づいて、固体撮像素子10や撮像装置の動作を制御する。例えば、制御部130は、オートフォーカス制御、絞り制御、固体撮像素子10への露光制御および画像データの記録等を実施する。また、例えば、制御部130は、上述した図1に示した制御信号TN、TSを制御する。なお、制御部130は、上述した図6で説明した補正処理を実施してもよい。例えば、制御部130は、図6で説明した補正処理を実施する補正部を含んで構成されてもよい。また、制御部130は、例えば、上述した図2に示したフォトダイオードPDが形成される基板上に一体に形成されてもよい。
メモリ140は、例えば、DRAM(Dynamic RAM)やSRAM(Static RAM)等で形成された内蔵メモリであり、撮影された画像の画像データ等を記憶する。記憶媒体150は、撮影された画像の画像データ等を記憶する。モニタ160は、例えば、液晶ディスプレイであり、撮影された画像、メモリ140に記憶された画像、記憶媒体150に記憶された画像およびメニュー画面等を表示する。操作部170は、レリーズボタンおよびその他の各種スイッチを有し、撮像装置を動作させるために、ユーザにより操作される。
以上、この実施形態では、垂直走査回路30は、少なくとも転送信号TXが高レベルの期間中、選択信号SELを低レベルに維持する。このように、この実施形態では、垂直走査回路30は、転送トランジスタMTRがオンの期間中、画素選択トランジスタMSEをオフするスイッチ制御部として機能する。すなわち、この実施形態では、少なくとも転送トランジスタMTRがオンしている期間中、画素選択トランジスタMSEをオフさせ、増幅トランジスタMAMのソースと垂直信号線100との間を非導通にする。これにより、この実施形態では、所望の入力電圧(例えば、図5に示した電圧V2)に比べて高い電圧がカラムアンプ50に入力されることを防止できる。この結果、この実施形態では、カラムアンプ50が正常動作の範囲から外れることを防止でき、画像の縦筋ノイズを低減できる。
なお、上述した実施形態では、カラムアンプ50が反転増幅器である場合の例について述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。例えば、カラムアンプ50は、非反転増幅器でもよい。この場合、例えば、リセット状態時のカラムアンプ50の出力電圧(上述した図5に示した電圧VREF)が電源電圧VDD側に設定され、カラムアンプ50の出力電圧は、フォトダイオードPDで生成される信号電荷の増加(入射光の光量の増加)に伴い、低下する。この場合にも、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。また、カラムアンプ50は、演算増幅器を用いずに構成されてもよい。この場合にも、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
上述した実施形態では、増幅トランジスタMAMが画素22毎に設けられる例について述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。例えば、図8や図9に示すように、1つの増幅トランジスタMAMは、複数の画素22に共用されてもよい。この場合にも、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
図8は、図2に示した画素22の変形例を示している。図8に示した画素の構成は、1つの画素共用部28(増幅トランジスタMAM、画素選択トランジスタMSE、リセットトランジスタMRSおよびフローティングディフュージョンFD)が2つの画素で共用されている点を除いて、上述した図2と同じである。図1−図7で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明を省略する。
画素群24は、列方向D2に隣接する2つの画素により構成され、画素主要部26a、26bおよび画素共用部28を有している。画素主要部26(26a、26b)は、画素群24を構成する画素毎に設けられ、画素共用部28は、画素群24を構成する2つの画素で共用されている。各画素主要部26(26a、26b)は、フォトダイオードPD(PDa、PDb)および転送トランジスタMTR(MTRa、MTRb)を有している。また、画素共用部28は、増幅トランジスタMAM、画素選択トランジスタMSE、リセットトランジスタMRSおよびフローティングディフュージョンFDを有している。なお、転送トランジスタMTRa、MTRbのドレインは、増幅トランジスタMAMのゲートに共通に接続されている。
すなわち、画素主要部26aおよび画素共用部28により構成される画素(画素群24のうちの1つの画素)は、図2に示した画素22と同じ構成である。また、画素主要部26bおよび画素共用部28により構成される画素(画素群24のうちの別の1つの画素)は、図2に示した画素22と同じ構成である。したがって、画素群24を有する固体撮像素子10の構成および動作は、1つの画素共用部28が2つの画素で共用されている点を除いて、上述した図1および図3とそれぞれ同じである。例えば、画素主要部26aおよび画素共用部28により構成される画素から信号を読み出す場合、上述した図1に示した垂直走査回路30は、少なくとも転送信号TXaが高レベルの期間中、選択信号SELを低レベルに維持する。また、画素主要部26bおよび画素共用部28により構成される画素から信号を読み出す場合、図1に示した垂直走査回路30は、少なくとも転送信号TXbが高レベルの期間中、選択信号SELを低レベルに維持する。この場合にも、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
図9は、図2に示した画素22の別の変形例を示している。図9に示した画素の構成は、1つの画素共用部28(増幅トランジスタMAM、画素選択トランジスタMSE、リセットトランジスタMRSおよびフローティングディフュージョンFD)が4つの画素で共用されている点を除いて、上述した図2と同じである。図1−図7で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明を省略する。
画素群25は、列方向D2に隣接する4つの画素により構成され、画素主要部26a、26b、26c、26dおよび画素共用部28を有している。画素主要部26(26a、26b、26c、26d)は、画素群25を構成する画素毎に設けられ、画素共用部28は、画素群25を構成する4つの画素で共用されている。各画素主要部26(26a、26b、26c、26d)は、フォトダイオードPD(PDa、PDb、PDc、PDd)および転送トランジスタMTR(MTRa、MTRb、MTRc、MTRd)を有している。また、画素共用部28は、増幅トランジスタMAM、画素選択トランジスタMSE、リセットトランジスタMRSおよびフローティングディフュージョンFDを有している。なお、転送トランジスタMTRa、MTRb、MTRc、MTRdのドレインは、増幅トランジスタMAMのゲートに共通に接続されている。
すなわち、1つの画素主要部26(例えば、画素主要部26a)および画素共用部28により構成される画素(画素群25のうちの1つの画素)は、図2に示した画素22と同じ構成である。したがって、画素群25を有する固体撮像素子10の構成および動作は、1つの画素共用部28が4つの画素で共用されている点を除いて、上述した図1および図3とそれぞれ同じである。例えば、画素主要部26aおよび画素共用部28により構成される画素から信号を読み出す場合、上述した図1に示した垂直走査回路30は、少なくとも転送信号TXaが高レベルの期間中、選択信号SELを低レベルに維持する。また、その他の画素主要部26b、26c、26dから信号をそれぞれ読み出す場合においても、画素主要部26aと同様に、図1に示した垂直走査回路30は、少なくとも各転送信号TXb、TXc、TXdが高レベルの期間中、選択信号SELを低レベルに維持する。この場合にも、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明について詳細に説明してきたが、上記の実施形態およびその変形例は発明の一例に過ぎず、本発明はこれに限定されるものではない。本発明を逸脱しない範囲で変形可能であることは明らかである。
固体撮像素子および固体撮像素子の駆動方法に利用できる。
10‥固体撮像素子;20‥画素アレイ;22‥画素;24、25‥画素群;26‥画素主要部;28‥画素共用部;30‥垂直走査回路;40‥定電流源;50‥増幅器;60‥蓄積信号選択部;70‥信号蓄積部;80‥水平選択スイッチ部;90‥水平走査回路;100‥垂直信号線;FD‥フローティングディフュージョン;MAM‥増幅トランジスタ;MRS‥リセットトランジスタ;MSE‥画素選択トランジスタ;MTR‥転送トランジスタ;PD‥フォトダイオード
Claims (6)
- 光信号を信号電荷に変換する光電変換素子と、前記光電変換素子からの前記信号電荷をフローティングディフュージョン領域に転送する転送スイッチと、前記フローティングディフュージョン領域に転送された前記信号電荷に基づく信号を生成する増幅トランジスタと、前記増幅トランジスタからの信号を選択的に垂直信号線に出力する画素選択スイッチとを有する画素と、
前記垂直信号線に出力された信号を増幅する増幅器と、
前記転送スイッチがオンの期間中、前記画素選択スイッチをオフするスイッチ制御部とを備えていることを特徴とする固体撮像素子。 - 請求項1記載の固体撮像素子において、
前記増幅器は、反転増幅器であることを特徴とする固体撮像素子。 - 請求項1記載の固体撮像素子において、
前記増幅器の増幅率は、8倍以上であることを特徴とする固体撮像素子。 - 請求項1記載の固体撮像素子において、
前記転送スイッチがオフからオンに切り替わる前の状態での前記画素の出力に対応するノイズ信号を蓄積するノイズ信号蓄積部と、
前記信号電荷に対応する画像信号を蓄積する画像信号蓄積部と、
前記増幅器と前記ノイズ信号蓄積部との間に設けられ、前記増幅器から出力される前記ノイズ信号を前記ノイズ信号蓄積部に転送するノイズ信号選択スイッチと、
前記増幅器と前記画像信号蓄積部との間に設けられ、前記増幅器から出力される前記画像信号を前記画像信号蓄積部に転送する画像信号選択スイッチとを備え、
前記スイッチ制御部は、前記ノイズ信号選択スイッチがオンからオフに切り替わった後で、かつ、前記転送スイッチがオフからオンに切り替わる前に、前記画素選択スイッチをオフすることを特徴とする固体撮像素子。 - 請求項1記載の固体撮像素子において、
複数の前記画素により構成される画素群を備え、
前記光電変換素子および前記転送スイッチは、前記画素毎に設けられ、
前記フローティングディフュージョン領域、前記増幅トランジスタおよび前記画素選択スイッチは、前記画素群毎に設けられ、前記画素群を構成する前記複数の画素に共用されていることを特徴とする固体撮像素子。 - 光信号を信号電荷に変換する光電変換素子と、前記光電変換素子からの前記信号電荷をフローティングディフュージョン領域に転送する転送スイッチと、前記フローティングディフュージョン領域に転送された前記信号電荷に基づく信号を生成する増幅トランジスタと、前記増幅トランジスタからの信号を選択的に垂直信号線に出力する画素選択スイッチとを有する画素と、
前記垂直信号線に出力された信号を増幅する増幅器とを備えた固体撮像素子の駆動方法において、
前記転送スイッチがオンの期間中、前記画素選択スイッチをオフすることを特徴とする固体撮像素子の駆動方法。
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JP2012109888A (ja) | 固体撮像装置 |
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