JP2000059120A - アンテナ装置及び携帯無線機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヘリカルアンテナを使用した無線機の無線特
性や、アンテナ取付け時の作業性を改善する。 【解決手段】 一端部が回路基板２１の一方の面に取付
けられて螺旋状に巻回してあると共に、その巻回により
伸びる方向が回路基板２１の平面と直交する方向とされ
た所定長の導電性の線材よりなるヘリカルアンテナ３０
を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば携帯電話端
末などに適用して好適なアンテナ装置及びこのアンテナ
装置を備えた携帯無線機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、携帯電話用端末などの携帯無線機
が備えるアンテナとして、いわゆる棒状のホイップアン
テナを使用したものの他に、ヘリカルアンテナと称され
るアンテナを使用したものもある。このヘリカルアンテ
ナは、線材をコイル状に巻回させて構成されるアンテナ
で、端末の内部に内蔵させることが可能である。従来の
携帯端末に内蔵されたヘリカルアンテナは、例えば図９
に示す構成としてあった。

【０００３】図９は、携帯端末の上部の内部を示す断面
図で、所定の筐体で構成される端末１は、上部に通話用
のスピーカ２が内蔵されていると共に、送信処理や受信
処理を行う通信回路が組まれた回路基板３が内蔵されて
いる。この回路基板３の両面には、シールドケース４，
５が配置してあり、回路基板３に組まれた通信回路を外
部とシールドしてある。そして、回路基板３の上端部に
は、導電性の線材をコイル状に巻回させたヘリカルアン
テナ６の一端が接続してあり、この接続部をアンテナの
給電部としてある。

【０００４】このヘリカルアンテナ６の巻回方向として
は、上側に伸びるように巻回させてあり、基本的には回
路基板３の平面と平行な方向に伸びるアンテナとしてあ
る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】この従来のヘリカルア
ンテナは、図９に示すように、携帯端末を使用する際
に、アンテナの開放端側が、この端末の使用者の頭部ｈ
と近接するため、人体頭部の影響を受けやすく、アンテ
ナの特性が劣化して、良好な無線環境が得られない問題
があった。

【０００６】また、ヘリカルアンテナが取付けられてい
る回路基板のアンテナ取付け部の近傍に、接地電位部で
あるグランドパターンがあると、アンテナの特性が著し
く劣化してしまう。従って、アンテナが取付けられた部
分の近傍には、グランドパターンを設けることが出来な
く、結局アンテナが取付けられた部分の近傍に回路を組
むことが出来なく、基板面積に対するアンテナの取付け
部の占有面積が大きくなってしまい、携帯端末の小型化
を妨げる要因になってしまう。

【０００７】また、図９に示すように、ヘリカルアンテ
ナを構成する線材を、回路基板に取付ける際には、その
取付け作業性が悪い問題があった。即ち、通常はヘリカ
ルアンテナの端部を回路基板にハンダ付けなどで固定す
るようにしてあり、常時一定の方向を向いた状態で固定
する必要があるが、ヘリカルアンテナのような立体的な
形状の線材を、ハンダ付け等で常時同じ状態で固定する
ための作業性は良くない問題があった。

【０００８】本発明の目的は、ヘリカルアンテナを使用
した無線機の無線特性や、アンテナ取付け時の作業性を
改善することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、一端部が回路基板の一方の面に取付けられ
て螺旋状に巻回してあると共に、その巻回により伸びる
方向が回路基板の平面と直交する方向とされた所定長の
導電性の線材よりなるヘリカルアンテナを備えたもので
ある。

【００１０】本発明によると、アンテナを構成する線材
を巻回して伸びる方向が、回路基板に対して垂直な方向
になり、このアンテナを備える無線機を使用する際に
は、アンテナの開放端側を、無線機の使用者の頭部から
離れる方向とすることができる。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を、
図１〜図５を参照して説明する。

【００１２】本実施の形態においては、無線電話用の基
地局などと所定の無線電話回線により無線通信を行っ
て、音声データの伝送による通話や、各種データ通信が
行える携帯電話端末としての携帯無線機に適用したもの
である。

【００１３】図１及び図２は、本例の携帯無線端末の裏
面側及び表面側を示す図で、まず図２に示す表面側を説
明すると、この無線端末１０を構成する筐体の表面側に
は、上側から順にスピーカ１１，表示パネル１２，操作
キー１３，マイクロホン１４が配置してある。スピーカ
１１とマイクロホン１４は、通話の際に使用するもので
あり、受信した相手の音声をスピーカ１１から放音し、
マイクロホン１４が拾った音声を相手側に送信する処理
が、携帯無線端末１０の内部の通信回路（図示せず）で
実行される。

【００１４】操作キー１３としては、数字，記号などの
ダイヤルキーの他に、各種機能設定用のキーなどの複数
のキーを備える。この操作キー１３での操作などに基づ
いて、表示パネル１２では、電話番号，文字メッセージ
などの各種情報を表示する。また本例の携帯無線端末１
０は、筐体の側面に、ジョグダイヤルなどと称されて回
転操作と押下げ操作が可能なロータリー型のスイッチで
ある回転型スイッチ１５が取付けてあり、この回転型ス
イッチ１５の操作によっても、各種操作が可能な構成と
してある。

【００１５】そして本例の携帯無線端末１０は、図４に
内部を示すように、平面状の回路基板２１が配置してあ
り、この回路基板２１に通信回路を構成する回路部品が
取付けてあり、その通信回路全体をシールドケース２２
で覆ってある。但し、回路基板２１の裏面側の上端部
は、シールドケース２２で覆わないようにしてある。ま
た、図４では、回路基板２１の一方の面（端末の裏側を
向いた面）にだけシールドケース２２を設けた状態を示
してあるが、実際には基板２１の両面に通信回路を構成
する回路部品が装着されて、回路基板２１の両面にシー
ルドケースを取付けてある。なお、以下の説明では、回
路基板２１の表面は、端末１０の表面（図２に示す面）
を向いた面を示し、回路基板２１の裏面は、端末１０の
裏面（図１に示す面）を向いた面を示す。

【００１６】また回路基板２１には、スピーカ１１，表
示パネル１２，マイクロホン１４が接続してあると共
に、回路基板２１上の各操作キー１３に対応した位置に
スイッチが配置してあり、各操作キー１３が押されるこ
とでそれぞれのスイッチがオン状態になって、操作情報
がこの端末の制御部に届く構成としてある。この制御部
は、回路基板２１に取付けたマイクロコンピュータ（図
示せず）で構成してある。また、図４に示すように、筐
体内の下部に２次電池で構成されるバッテリ１６が配置
してあり、このバッテリ１６からの電源が回路基板２１
に組まれた回路に供給される。

【００１７】そして、本例の携帯無線端末１０が備える
アンテナ（ここでは送信用と受信用を兼用するアンテ
ナ）としては、端末１０を構成する筐体に内蔵されたア
ンテナとしてあり、銅線などの導電性の線材を巻回させ
て構成されるヘリカルアンテナ３０を使用する。このヘ
リカルアンテナ３０は、図１及び図４に示すように、携
帯無線端末１０を構成する筐体内に配置された回路基板
２１の上端部（上述したシールドケース２２が配置され
てない位置）に取付けてある。その取付け状態として
は、回路基板２１の裏面側に突出する状態で取付けてあ
る。ここでは、図４に示すように、スピーカ１１が配置
された位置と、回路基板２１を介して反対側になる位置
にヘリカルアンテナ３０が配置してある。

【００１８】図３は、回路基板２１の裏面の上にヘリカ
ルアンテナ３０を取付けた状態を拡大して示す図で、回
路基板２１のシールドケースで覆われてない上端部に、
透孔２１ａを設け、ヘリカルアンテナ３０を構成する線
材の一端部３１を、回路基板２１の裏面側からこの透孔
２１ａに挿入させてある。そして、図５にアンテナ取付
け部の断面を拡大して示すように、回路基板２１の表面
側で、一端部３１をハンダ１７によるハンダ付けで固定
してあると共に、そのハンダ付けで回路基板２１上に形
成された回路のアンテナ接続部（給電部）に電気的に接
続してある。なお、透孔２１ａの壁面にスルーホールメ
ッキの処理を施して、透孔２１ａの内部や裏面側でもハ
ンダで固定されるようにして、ハンダ付けの面積を拡大
させるようにしても良い。

【００１９】ヘリカルアンテナ３０の形状としては、図
３に示すように、アンテナ３０を構成する線材を、所定
長毎に約９０°ずつ曲折させた方形で螺旋状になる形状
として、基板２１の裏面から離れるように巻回させてあ
る。即ち、アンテナ３０を構成する線材の巻回により伸
びる方向が、回路基板２１の平面と直交する方向として
ある。方形の形状の具体的なサイズについては、この端
末１０で送信や受信する周波数帯の信号を良好に送受信
できるサイズに設定する。

【００２０】この場合、透孔２１ａに挿入された一端部
３１から最初に約９０°曲折させた曲折点３２から、次
の曲折点３３と、さらに次の曲折点３４までの間は、回
路基板２１の裏面２１ｂと当接する形状としてあり、曲
折点３４から徐々に回路基板２１から離れる形状に巻回
させてあり、アンテナの開放端である他端部３５が回路
基板２１で構成される平面から最も離れた状態となって
いる。なお、曲折点３２から曲折点３４までの回路基板
２１と当接した部分のいずれかの箇所でも、回路基板２
１の裏面２１ｂとハンダ付けして、より固定状態を確実
にしても良い。

【００２１】このように構成される携帯無線端末１０が
備えるヘリカルアンテナ３０は、良好な無線特性が得ら
れる。即ち、携帯無線端末１０の実際の使用状態として
は、図４に示すように、端末１０の表面側に使用者の頭
部ｈが近接した状態となるが、ヘリカルアンテナ３０の
開放端が頭部から離れる形状になっているため、人体頭
部の影響を受け難く、人体頭部の影響によるアンテナ特
性の劣化量を抑制することが可能となり良好な無線環境
が得られる。

【００２２】またヘリカルアンテナ３０の開放端（図３
に示す他端部３５）が、回路基板２１から離れた位置で
あると共に、ヘリカルアンテナ３０の巻回により進む方
向が、回路基板２１で構成される平面から垂直に離れる
方向としてあることで、回路基板２１のヘリカルアンテ
ナ取付け部の近傍にグランドパターンを設けて、回路部
品を実装しても、ヘリカルアンテナ３０の特性の劣化が
ない。従って、回路基板２１として、アンテナ取付け部
の近傍についても回路部品の実装が可能になり、回路基
板２１への高密度実装が可能になり、携帯無線端末１０
の小型化につながる。但し、回路基板２１に回路パター
ンを設ける際には、アンテナ給電部とグランドパターン
とを分離させる必要がある。

【００２３】また本例の場合には、ヘリカルアンテナ３
０を構成する線材の取付け作業性が良い。即ち、図３に
示すように、ヘリカルアンテナ３０の一端部３１を、回
路基板２１の透孔２１ａに曲折点３２まで挿入させて、
曲折点３２から曲折点３４までを基板と当接した状態と
した上で、ハンダ付けを行うだけで回路基板２１への固
定が行える。このとき、透孔２１ａに挿入させてハンダ
付けをする前の状態のアンテナ３０は、一端部３１を軸
として回動できる状態であり、その回動により位置を適
切に設定した上で、曲折点３２から曲折点３４までが基
板と当接した状態を確認した上でハンダ付けで固定する
ことで、常時一定の状態でアンテナを組み立てることが
できる。このとき、例えば冶具を使用して位置が定まる
ようにしても良い。

【００２４】なお、ここまで説明した例では、線材を方
形で螺旋状に巻回させたヘリカルアンテナとした例とし
たが、例えば図６に示すように、線材を円形で螺旋状に
巻回させたヘリカルアンテナ４０として構成しても良
い。この場合にも、回路基板２１に透孔２１ａを設け
て、回路基板２１の裏側から透孔２１ａにヘリカルアン
テナ４０の一端部４１を挿入させてハンダ付けすると共
に、曲折点４２，４３，４４では約９０°ずつ線材を曲
折させる構成については、上述したヘリカルアンテナ３
０と同じ形状として、曲折点４４から開放端４５までの
間を円形に巻回させる構成とする。そして、曲折点４２
から曲折点４４までの間は、基板２１に当接した状態に
設定する。このように構成することで、上述した方形の
ヘリカルアンテナの場合と同様に、使用者の頭部の影響
のない無線特性が得られると共に、取付け時の作業性に
ついても、上述した方形のヘリカルアンテナと同様に良
好になる。

【００２５】また、ヘリカルアンテナを構成する線材の
一部を凸状に曲折させて、その凸状の曲折部を、回路基
板の透孔又は凹部に係合させて、ハンダ付け時の位置が
定まるようにしても良い。即ち、例えば図７に示すよう
に、回路基板２１′には透孔２１ａと溝状の透孔２１ｃ
を設ける。そしてヘリカルアンテナ５０としては、一端
部５１を透孔２１ａに挿入し、その一端部５１に対して
約９０°曲げた曲折点５２から次の曲折点５３までを、
回路基板２１の裏面側の面と当接させる形状にすると共
に、曲折点５３で約９０°曲げた位置から若干離れた位
置に、基板側に凸状に曲折させる曲折点５４，５５，５
６，５７を設けて、その凸状に突出した位置を、回路基
板２１′の溝状の透孔２１ｃに嵌める。そして、曲折点
５７から若干離れた位置を曲折点５８として、この曲折
点５８から回路基板２１′の表面から離れるように曲折
させて、以後は開放端５９まで巻回させて、ヘリカルア
ンテナとして構成させる。

【００２６】この図７に示す構成としたことで、ヘリカ
ルアンテナ５０の一端部５１を回路基板２１′の透孔２
１ａに挿入すると共に、凸状の曲折部を透孔２１ｃに嵌
めるだけで、ヘリカルアンテナ５０の回路基板に対する
位置が定まり、その状態で透孔２１ａなどでハンダ付け
して固定することで、冶具などを使用しなくても、常時
一定の位置関係でヘリカルアンテナの固定作業が行え
る。なお、回路基板として厚みがあるものを使用した場
合には、凸状の曲折部が嵌まる透孔２１ｃの代わりに、
凹状に凹んだ部分を基板に設けて、その凹状部分にアン
テナの凸状の曲折部が嵌まるようにしても良い。また、
この例でも、ヘリカルアンテナとしての線材の巻回形状
については、図７に示すような方形の形状の他に、円形
の形状としても良い。

【００２７】また、ヘリカルアンテナを回路基板に取付
ける際には、回路基板の表側から透孔にアンテナの線材
を挿入して、その表側に挿入された線材を、裏側まで引
き延ばして、その引き延ばされた部分を巻回させて、ヘ
リカルアンテナとして構成しても良い。即ち、例えば図
８に示すように、回路基板２１″に設けた透孔２１に回
路基板の表側（図では下側）からヘリカルアンテナ６０
の一端部６１を挿入して、回路基板２１″の裏側（図で
は上側）でハンダ１７′によりハンダ付けする。そし
て、透孔２１の表側に突出した線材を曲折点６１で約９
０°曲折させて、回路基板２１″の表面に沿わせて、基
板の平面と当接させ、曲折点６２で約９０°曲折させた
後、さらに別の曲折点６３で回路基板２１″の裏面側に
曲げて、回路基板２１″の切欠き部２１ｄを経由して裏
面側に突出させ、その裏面側に突出した線材を、開放端
６４まで方形（又は円形）に巻回させて、ヘリカルアン
テナとして機能するように構成させる。

【００２８】この図８に示すように構成したことで、ヘ
リカルアンテナ６０は、透孔２１と切欠き部２１ｄの２
箇所で位置が定まることになり、図７に示した例の場合
と同様に、冶具などを使用しなくても、常時一定の位置
関係でヘリカルアンテナの固定作業が行える。

【００２９】また、上述した図３又は図６，図７，図８
に示した形状以外の形状で、ヘリカルアンテナを構成す
る線材を、回路基板に固定する構成としても良い。この
場合、少なくともアンテナの一端部を透孔に挿入すると
共に、アンテナのそれ以外の箇所で回路基板と当接する
ように、複数箇所で回路基板と当接する構成とすれば、
上述した例と同様にアンテナの取付け時の位置が定ま
り、上述した各例と同様の効果が得られる。

【００３０】なお、上述した実施の形態では、回路基板
に取付けたヘリカルアンテナを、携帯無線端末の送信，
受信兼用のアンテナとして使用するようにしたが、携帯
無線端末に、ホイップアンテナなどの他のアンテナを取
付けて、そのアンテナと基板に取付けたヘリカルアンテ
ナとの２つのアンテナでダイバーシティ受信を行う構成
としても良い。或いは、回路基板の異なる位置に２つの
ヘリカルアンテナを取付けて、その２つのヘリカルアン
テナでダイバーシティ受信を行う構成としても良い。

【００３１】また、上述した実施の形態では、携帯電話
端末としての無線端末の内部の回路基板にヘリカルアン
テナを取付けた例としたが、その他の各種無線機が内部
に備える回路基板にヘリカルアンテナを取付けたアンテ
ナ装置として構成する場合にも適用できることは勿論で
ある。

【００３２】

【発明の効果】請求項１に記載したアンテナ装置による
と、アンテナを構成する線材を巻回して伸びる方向が、
回路基板に対して垂直な方向になり、このアンテナを使
用して送信又は受信を行う際には、アンテナの開放端側
を、無線機の使用者の頭部から離れる方向とすることが
でき、人体頭部の影響によるアンテナ特性の劣化量を抑
制することができる。

【００３３】請求項２に記載したアンテナ装置による
と、請求項１に記載した発明において、線材は、回路基
板の一方又は他方の平面と複数の箇所で当接すること
で、線材を基板に取付けてアンテナ装置として組む際の
位置決めが容易に行え、巻回している方向だけを注意し
て取付ければ、一定の方向を向いたアンテナとして簡単
に組み立てることができる。

【００３４】請求項３に記載したアンテナ装置による
と、請求項１に記載した発明において、回路基板に凹部
又は透孔部を設け、線材の一端部以外の箇所に、凸状に
曲折した凸部を設け、この凸部を回路基板の凹部又は透
孔部に嵌める形状としたことで、線材を基板に取付けて
アンテナ装置として組む際の位置決めが、線材の凸部を
回路基板の凹部又は透孔部に嵌めるだけで容易に行え、
一定の方向を向いたアンテナとして簡単に組み立てるこ
とができる。

【００３５】請求項４に記載した携帯無線機によると、
アンテナを構成する線材を巻回して伸びる方向が、無線
機内の回路基板に対して垂直な方向になり、この無線機
で送信又は受信を行う際には、アンテナの開放端側を、
無線機の使用者の頭部から離れる方向とすることがで
き、人体頭部の影響によるアンテナ特性の劣化量を抑制
することができる。また、アンテナの開放端側が、回路
基板に対して垂直な方向を向くので、アンテナを構成す
る線材を取付けた部分の近傍の回路基板にグランドパタ
ーンを設けても、アンテナの特性劣化がなく、基板面積
に対するアンテナ取付け部の占有面積を少なくすること
が可能であり、携帯無線機の小型化が可能になる。

【００３６】請求項５に記載した発明によると、請求項
４に記載した発明において、筐体の表面側には、通話用
のスピーカ及びマイクロホンが配置してあり、回路基板
からアンテナが突出した一方の面は、筐体の裏面側を向
いた面であることで、人体頭部の影響によるアンテナ特
性の劣化を効果的に抑制できる。

【００３７】請求項６に記載した発明によると、請求項
４に記載した発明において、線材は、回路基板の一方又
は他方の平面と少なくとも複数の箇所で当接すること
で、線材を基板に取付けて組む際の位置決めが容易に行
え、巻回している方向だけを注意して取付ければ、一定
の方向を向いたアンテナとして簡単に組み立てることが
できる。

【００３８】請求項７に記載した発明によると、請求項
４に記載した発明において、回路基板に凹部又は透孔部
を設け、線材の一端部以外の箇所に、凸状に曲折した凸
部を設け、この凸部を回路基板の凹部又は透孔部に嵌め
る形状としたことで、線材を基板に取付けて組む際の位
置決めが、線材の凸部を回路基板の凹部又は透孔部に嵌
めるだけで容易に行え、一定の方向を向いたアンテナと
して簡単に組み立てることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態による携帯無線端末の裏
面側を一部破断して示す斜視図である。

【図２】本発明の一実施の形態による携帯無線端末の表
面側を示す斜視図である。

【図３】本発明の一実施の形態によるアンテナ部を拡大
して示す斜視図である。

【図４】図２のIV−IV線に沿う断面図である。

【図５】図４の要部を拡大して示す断面図である。

【図６】本発明の他の実施の形態によるアンテナ部の構
成を示す斜視図である。

【図７】本発明の他の実施の形態によるアンテナ部の構
成を示す斜視図である。

【図８】本発明のさらに他の実施の形態によるアンテナ
部の構成を示す斜視図である。

【図９】従来のヘリカルアンテナ内蔵型端末の構成を示
す断面図である。

【符号の説明】

１０…携帯無線端末、２１，２１′，２１″…回路基
板、２１ａ…透孔、２１ｃ…溝状の透孔、２２…シール
ドケース、３０，４０，５０，６０…ヘリカルアンテナ

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 平面状の回路基板に取付けられるアンテ
   ナ装置において、 一端部が上記回路基板の一方の面に取付けられて螺旋状
   に巻回してあると共に、その巻回により伸びる方向が上
   記回路基板の平面と直交する方向とされた所定長の導電
   性の線材を備えたアンテナ装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載のアンテナ装置において、 上記線材は、上記回路基板の一方又は他方の平面と複数
   の箇所で当接するアンテナ装置。
3. 【請求項３】 請求項１記載のアンテナ装置において、 上記回路基板に凹部又は透孔部を設け、 上記線材の一端部以外の箇所に、凸状に曲折した凸部を
   設け、 この凸部を上記凹部又は透孔部に嵌める形状としたアン
   テナ装置。
4. 【請求項４】 所定の筐体内に無線通信回路が内蔵され
   た携帯無線機において、 上記筐体に内蔵された平面状の回路基板と、 上記回路基板の一方の面に一端部が取付けられて螺旋状
   に巻回してあると共に、その巻回により伸びる方向が上
   記回路基板の平面と直交する方向とされた所定長の導電
   性の線材よりなるヘリカルアンテナとを備えた携帯無線
   機。
5. 【請求項５】 請求項４記載の携帯無線機において、 上記筐体の表面側には、通話用のスピーカ及びマイクロ
   ホンが配置してあり、上記回路基板の一方の面は、上記
   筐体の裏面側を向いた面である携帯無線機。
6. 【請求項６】 請求項４記載の携帯無線機において、 上記線材は、上記回路基板の一方又は他方の平面と少な
   くとも複数の箇所で当接する携帯無線機。
7. 【請求項７】 請求項４記載の携帯無線機において、 上記回路基板に凹部又は透孔部を設け、 上記線材の一端部以外の箇所に、凸状に曲折した凸部を
   設け、 この凸部を上記凹部又は透孔部に嵌める形状とした携帯
   無線機。