JP2002064601A - 移動電話装置及びその内蔵アンテナ - Google Patents
移動電話装置及びその内蔵アンテナInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 アンテナ性能を低下させることなく実装スペ
ースを小さくでき、半田処理を行うことなく組み付けで
き、更に部品点数を低減することのできる移動電話装置
及びその内蔵アンテナを提供する。 【解決手段】 リアケース２とフロントケース３により
筐体が構成され、リアケース２内の所定の配置スペース
には内蔵アンテナ１０が配設され、この内蔵アンテナ１
０の全体がＰＣＢ６とリアケース２によって挟持され
る。内蔵アンテナ１０の給電部にはアンテナ金具１４の
一端が接続され、その他端はＰＣＢ６の所定のパターン
にまで延伸しており、前記挟持によって得られた接触圧
を利用してＰＣＢ６上の給電部と電気的に接続される。
したがって、アンテナ金具１４とＰＣＢ６の給電部との
接続は、半田付けを必要としない。
ースを小さくでき、半田処理を行うことなく組み付けで
き、更に部品点数を低減することのできる移動電話装置
及びその内蔵アンテナを提供する。 【解決手段】 リアケース２とフロントケース３により
筐体が構成され、リアケース２内の所定の配置スペース
には内蔵アンテナ１０が配設され、この内蔵アンテナ１
０の全体がＰＣＢ６とリアケース２によって挟持され
る。内蔵アンテナ１０の給電部にはアンテナ金具１４の
一端が接続され、その他端はＰＣＢ６の所定のパターン
にまで延伸しており、前記挟持によって得られた接触圧
を利用してＰＣＢ６上の給電部と電気的に接続される。
したがって、アンテナ金具１４とＰＣＢ６の給電部との
接続は、半田付けを必要としない。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動電話装置及び
その内蔵アンテナに関し、特に、内蔵アンテナの給電機
構の省スペース化と簡略化を図った移動電話装置及びそ
の内蔵アンテナに関する。
その内蔵アンテナに関し、特に、内蔵アンテナの給電機
構の省スペース化と簡略化を図った移動電話装置及びそ
の内蔵アンテナに関する。
【０００２】
【従来の技術】携帯電話機、ＰＨＳ電話機等の移動電話
機においては、電話機全体の小型軽量化を図るため、バ
ッテリーを含む各部品、筐体構造、アンテナ、各種回路
等に極限の小型軽量化、省電力化のために熱心な研究開
発が行われている。アンテナに関しては、内蔵アンテナ
に逆Ｆ型アンテナやチップ誘電体アンテナを用い、小型
化及び省スペース化を図っている。表示器、キーブロン
ク、及び電子回路部品等が搭載されたプリント回路基板
（ＰＣＢ）の送受信端と内蔵アンテナの接続は、特開平
９−３２１５２９号公報に示されるように、プリント回
路基板と内蔵アンテナの間に板バネによる給電バネ及び
接地バネに用いた給電機構を介して行っている。
機においては、電話機全体の小型軽量化を図るため、バ
ッテリーを含む各部品、筐体構造、アンテナ、各種回路
等に極限の小型軽量化、省電力化のために熱心な研究開
発が行われている。アンテナに関しては、内蔵アンテナ
に逆Ｆ型アンテナやチップ誘電体アンテナを用い、小型
化及び省スペース化を図っている。表示器、キーブロン
ク、及び電子回路部品等が搭載されたプリント回路基板
（ＰＣＢ）の送受信端と内蔵アンテナの接続は、特開平
９−３２１５２９号公報に示されるように、プリント回
路基板と内蔵アンテナの間に板バネによる給電バネ及び
接地バネに用いた給電機構を介して行っている。
【０００３】しかし、板バネを用いた給電機構では、プ
リント回路基板の表面と内蔵アンテナのアンテナ素子ま
での距離が大きくなるため、板バネによる金具部分のス
トロークを大きくする必要があり、バネ圧を確保するた
めに給電機構の給電端子部が大きくなり、プリント回路
基板上に給電機構の金具部分を半田付けするためのラン
ドの面積が大きくなる。また、板バネを用いた給電機構
は、周辺部品との干渉が生じやすく、アンテナ効率の低
下やアンテナ性能のバラツキが生じやすい。
リント回路基板の表面と内蔵アンテナのアンテナ素子ま
での距離が大きくなるため、板バネによる金具部分のス
トロークを大きくする必要があり、バネ圧を確保するた
めに給電機構の給電端子部が大きくなり、プリント回路
基板上に給電機構の金具部分を半田付けするためのラン
ドの面積が大きくなる。また、板バネを用いた給電機構
は、周辺部品との干渉が生じやすく、アンテナ効率の低
下やアンテナ性能のバラツキが生じやすい。
【０００４】給電機構を含む内蔵アンテナの構造を簡略
化して組み立ての効率及び精度を高め、これによりアン
テナ性能の向上及びバラツキを改善したものに特開平９
−８５２６号公報がある。これについて以下に説明す
る。図５は従来の内蔵アンテナを示す。アンテナ素子１
００は、誘電体１０１の表面に整合回路部（図示せず）
を載置する台座１０２が設けられ、この台座１０２上に
半田付けパターン部１０３ａ，１０３ｂ，１０３ｃが設
けられている。この半田付けパターン部１０３ａ〜１０
３ｃに整合回路部が半田付けされ、誘電体１０１に固定
される。アンテナ素子１００は、シールドケース（図示
せず）上に半田付けにより固定される。シールドケース
は、熱可塑性樹脂により成形された後、全面に金属メッ
キが施され、内部に収納される回路部（図示せず）の電
磁シールドと軽量化が図られる。また、シールドケース
の上面には、アンテナ素子１００の接地パターン１０４
の舌状突起１０５ａ〜１０５ｄに係合するリブが形成さ
れている。さらに、アンテナ素子１００の上面には、放
射板１０６が設けられている。アンテナ素子１００は、
シールドケースに容易に位置決めでき、しかも機械的に
も電気的にも接合されるので、組み立て誤差が少なくな
り、アンテナ性能が安定する。また、接地パターン１０
４は、舌状突起１０５ａ〜１０５ｄを介してシールドケ
ースの表面メッキ層に電気的に接続され、この表面メッ
キ層がアンテナ素子１００の地盤になるため、従来、誘
電体１０１の底面に配置されていた地盤装着金具等の部
品が不要になり、構成部品数を低減することができる。
化して組み立ての効率及び精度を高め、これによりアン
テナ性能の向上及びバラツキを改善したものに特開平９
−８５２６号公報がある。これについて以下に説明す
る。図５は従来の内蔵アンテナを示す。アンテナ素子１
００は、誘電体１０１の表面に整合回路部（図示せず）
を載置する台座１０２が設けられ、この台座１０２上に
半田付けパターン部１０３ａ，１０３ｂ，１０３ｃが設
けられている。この半田付けパターン部１０３ａ〜１０
３ｃに整合回路部が半田付けされ、誘電体１０１に固定
される。アンテナ素子１００は、シールドケース（図示
せず）上に半田付けにより固定される。シールドケース
は、熱可塑性樹脂により成形された後、全面に金属メッ
キが施され、内部に収納される回路部（図示せず）の電
磁シールドと軽量化が図られる。また、シールドケース
の上面には、アンテナ素子１００の接地パターン１０４
の舌状突起１０５ａ〜１０５ｄに係合するリブが形成さ
れている。さらに、アンテナ素子１００の上面には、放
射板１０６が設けられている。アンテナ素子１００は、
シールドケースに容易に位置決めでき、しかも機械的に
も電気的にも接合されるので、組み立て誤差が少なくな
り、アンテナ性能が安定する。また、接地パターン１０
４は、舌状突起１０５ａ〜１０５ｄを介してシールドケ
ースの表面メッキ層に電気的に接続され、この表面メッ
キ層がアンテナ素子１００の地盤になるため、従来、誘
電体１０１の底面に配置されていた地盤装着金具等の部
品が不要になり、構成部品数を低減することができる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の移動電
話装置によると、アンテナ素子１００をシールドケース
上に設けることを前提にしている。さらに、アンテナ素
子１００のグランド部を樹脂製シールドケースの金属メ
ッキ部に半田付けする構造のため、半田付け工程が必要
になる。また、シールドケースとの組み合わせが必要な
ため、設置場所に制約がある。
話装置によると、アンテナ素子１００をシールドケース
上に設けることを前提にしている。さらに、アンテナ素
子１００のグランド部を樹脂製シールドケースの金属メ
ッキ部に半田付けする構造のため、半田付け工程が必要
になる。また、シールドケースとの組み合わせが必要な
ため、設置場所に制約がある。
【０００６】したがって、本発明の目的は、アンテナ性
能を低下させることなく実装スペースを小さくでき、半
田処理を行うことなく組み付けでき、更に部品点数を低
減することのできる移動電話装置及びその内蔵アンテナ
を提供することにある。
能を低下させることなく実装スペースを小さくでき、半
田処理を行うことなく組み付けでき、更に部品点数を低
減することのできる移動電話装置及びその内蔵アンテナ
を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、第１の特徴として、バッテリーを電源と
して動作する携帯形の移動電話装置において、送受信用
の無線回路部が実装されたプリント回路基板と、平行平
板型アンテナ又は誘電体アンテナに分類される内蔵アン
テナと、前記内蔵アンテナの給電部に結合されたアンテ
ナ金具と、入力用のキー、情報表示用の表示器、スピー
カ、及びマイク等が組み込まれ又は取り付けられたフロ
ントケースと、前記内蔵アンテナを収納するスペースを
有し、前記フロントケースに嵌合されることによって筐
体を形成するリアケースとを備え、前記リアケースの前
記収納スペースに配設された前記内蔵アンテナを前記リ
アケースと前記プリント回路基板により挟持すると共
に、前記アンテナ金具の端部を前記プリント回路基板の
前記給電部に接触手段により接続することを特徴とする
移動電話装置を提供する。
達成するため、第１の特徴として、バッテリーを電源と
して動作する携帯形の移動電話装置において、送受信用
の無線回路部が実装されたプリント回路基板と、平行平
板型アンテナ又は誘電体アンテナに分類される内蔵アン
テナと、前記内蔵アンテナの給電部に結合されたアンテ
ナ金具と、入力用のキー、情報表示用の表示器、スピー
カ、及びマイク等が組み込まれ又は取り付けられたフロ
ントケースと、前記内蔵アンテナを収納するスペースを
有し、前記フロントケースに嵌合されることによって筐
体を形成するリアケースとを備え、前記リアケースの前
記収納スペースに配設された前記内蔵アンテナを前記リ
アケースと前記プリント回路基板により挟持すると共
に、前記アンテナ金具の端部を前記プリント回路基板の
前記給電部に接触手段により接続することを特徴とする
移動電話装置を提供する。
【０００８】この構成によれば、内蔵アンテナはリアケ
ースの収納スペースに配設され、この状態でリアケース
とプリント回路基板によって挟持される。このとき、内
蔵アンテナとプリント回路基板の給電部間はアンテナ金
具によって接続される。この接続は、リアケースとプリ
ント回路基板による挟持にともなう接触圧により行われ
る。したがって、半田接続の処理を不要にできるために
組み立て工程を簡略化でき、バネによる端子部を用いな
いために実装スペースを小さくできると共に部品点数を
低減することが可能になる。
ースの収納スペースに配設され、この状態でリアケース
とプリント回路基板によって挟持される。このとき、内
蔵アンテナとプリント回路基板の給電部間はアンテナ金
具によって接続される。この接続は、リアケースとプリ
ント回路基板による挟持にともなう接触圧により行われ
る。したがって、半田接続の処理を不要にできるために
組み立て工程を簡略化でき、バネによる端子部を用いな
いために実装スペースを小さくできると共に部品点数を
低減することが可能になる。
【０００９】本発明は、上記の目的を達成するため、第
２の特徴として、リアケースとフロントケースによって
形成した携帯形の筐体内にプリント回路基板と共に内蔵
される内蔵アンテナにおいて、前記リアケースの内側に
配設されるアンテナ素子と、前記アンテナ素子に一端が
接続され、他端が前記プリント回路基板の給電部に接触
手段により接続されるアンテナ金具と、所定の空間をも
って前記アンテナ素子に対向配置される反射板と、前記
反射板に一端が接続され、他端が前記プリント回路基板
のグランド部に接続された前記リアケースの導電部に接
触手段により接続される導通接続端子を備えることを特
徴とする移動電話装置の内蔵アンテナを提供する。
２の特徴として、リアケースとフロントケースによって
形成した携帯形の筐体内にプリント回路基板と共に内蔵
される内蔵アンテナにおいて、前記リアケースの内側に
配設されるアンテナ素子と、前記アンテナ素子に一端が
接続され、他端が前記プリント回路基板の給電部に接触
手段により接続されるアンテナ金具と、所定の空間をも
って前記アンテナ素子に対向配置される反射板と、前記
反射板に一端が接続され、他端が前記プリント回路基板
のグランド部に接続された前記リアケースの導電部に接
触手段により接続される導通接続端子を備えることを特
徴とする移動電話装置の内蔵アンテナを提供する。
【００１０】この構成によれば、アンテナ素子にはアン
テナ金具の一端が接続され、その他端はプリント回路基
板の給電部に接触手段によって接続される。更に、アン
テナ素子に対向配置された反射板には導通接続端子の一
端を接続でき、その他端は接触手段によってプリント回
路基板のグランド部に接続できる。したがって、半田接
続を不要にし、内蔵アンテナと付属部品による占有スペ
ースを小さくしながら部品点数の低減が可能になる。さ
らに、反射板がアンテナ素子からの電波を反射すると共
にグランドの一部を形成するため、安定したグランドプ
レーンを確保しつつ、アンテナ効率の劣化、アンテナ性
能のバラツキを抑えることができる。また、給電部及び
グランド部との接続は、半田接続によらず接触による接
続であるため、半田接続の処理を不要にでき、組み立て
工程を簡略化できる。
テナ金具の一端が接続され、その他端はプリント回路基
板の給電部に接触手段によって接続される。更に、アン
テナ素子に対向配置された反射板には導通接続端子の一
端を接続でき、その他端は接触手段によってプリント回
路基板のグランド部に接続できる。したがって、半田接
続を不要にし、内蔵アンテナと付属部品による占有スペ
ースを小さくしながら部品点数の低減が可能になる。さ
らに、反射板がアンテナ素子からの電波を反射すると共
にグランドの一部を形成するため、安定したグランドプ
レーンを確保しつつ、アンテナ効率の劣化、アンテナ性
能のバラツキを抑えることができる。また、給電部及び
グランド部との接続は、半田接続によらず接触による接
続であるため、半田接続の処理を不要にでき、組み立て
工程を簡略化できる。
【００１１】以下、本発明の実施の形態について図面を
基に説明する。 〔第１の実施の形態〕図１は本発明による移動電話装置
を示す。以下においては、移動電話装置として携帯電話
機をとりあげる。携帯電話機等の移動電話装置１の筐体
は、樹脂加工によるリアケース２とフロントケース３か
らなり、両者は嵌合により一体化される。リアケース２
の表面の一部には、バッテリー４を装填するための収納
部３ａが設けられている。リアケース２とフロントケー
ス３の間には、電子部品５が両面に実装されたプリント
回路基板（ＰＣＢ）６が配設されている。さらに、ＰＣ
Ｂ６の所定位置には、液晶表示器（ＬＣＤ）７が実装さ
れている。また、図示を省略しているが、フロントケー
ス３の所定位置には、数字キーや機能スイッチが設けら
れている。電子部品５の内、送信回路や受信回路を含む
無線回路部は、外来ノイズ及び不要輻射を低減するため
の金属製のシールドケース８が覆蓋され、所定部分が基
板のアースパターンに半田付けされている。リアケース
２内のＰＣＢ６とリアケース２の間には、平行平板型ア
ンテナ（逆Ｆ型アンテナ）又は誘電体アンテナの型式に
分類される構造の内蔵アンテナ１０が収納されている。
内蔵アンテナ１０は、リアケース２とＰＣＢ６で挟持さ
れた状態で固定される。リアケース２の内面の内蔵アン
テナ１０を除いて全域又は所定範囲に導電性塗料９が塗
布されており、この一部がＰＣＢ６のグランドパターン
に接触するように塗布されている。導電性塗料９には、
内蔵アンテナ１０に設けられている後述の導通接続端子
１１も電気的に接続される。
基に説明する。 〔第１の実施の形態〕図１は本発明による移動電話装置
を示す。以下においては、移動電話装置として携帯電話
機をとりあげる。携帯電話機等の移動電話装置１の筐体
は、樹脂加工によるリアケース２とフロントケース３か
らなり、両者は嵌合により一体化される。リアケース２
の表面の一部には、バッテリー４を装填するための収納
部３ａが設けられている。リアケース２とフロントケー
ス３の間には、電子部品５が両面に実装されたプリント
回路基板（ＰＣＢ）６が配設されている。さらに、ＰＣ
Ｂ６の所定位置には、液晶表示器（ＬＣＤ）７が実装さ
れている。また、図示を省略しているが、フロントケー
ス３の所定位置には、数字キーや機能スイッチが設けら
れている。電子部品５の内、送信回路や受信回路を含む
無線回路部は、外来ノイズ及び不要輻射を低減するため
の金属製のシールドケース８が覆蓋され、所定部分が基
板のアースパターンに半田付けされている。リアケース
２内のＰＣＢ６とリアケース２の間には、平行平板型ア
ンテナ（逆Ｆ型アンテナ）又は誘電体アンテナの型式に
分類される構造の内蔵アンテナ１０が収納されている。
内蔵アンテナ１０は、リアケース２とＰＣＢ６で挟持さ
れた状態で固定される。リアケース２の内面の内蔵アン
テナ１０を除いて全域又は所定範囲に導電性塗料９が塗
布されており、この一部がＰＣＢ６のグランドパターン
に接触するように塗布されている。導電性塗料９には、
内蔵アンテナ１０に設けられている後述の導通接続端子
１１も電気的に接続される。
【００１２】図２は内蔵アンテナ１０の詳細を示す。こ
の内蔵アンテナ１０は送受信に用いられ、チップ誘電体
アンテナに属する構造を有している。図２に示すよう
に、内蔵アンテナ１０は、１又は複数の“コ”の字形の
導通接続端子１１、スペーサとしての絶縁体１２、平板
又は所定パターンを有し、絶縁体１２の上面に設けられ
るアンテナ素子１３、このアンテナ素子１３に結合され
た状態で内蔵アンテナ１０の側面に配置され、下端がＰ
ＣＢ６の無線回路部の給電端子に接続されるアンテナ金
具１４、アンテナ素子１３に対向させて絶縁体１２の下
面に配置される反射板１５を備えて構成されている。こ
の反射板１５は、導通接続端子１１の下面に接続され
る。導通接続端子１１とリアケース２の内面の導電性塗
料９との接続、及び、アンテナ金具１４の下端とＰＣＢ
６の無線回路部の給電端子との接続は、ケース嵌合によ
って得られる接触圧により行われる。図２に示す構成部
品は、個別に組み付けてもよいし、接着剤等を用いて一
体化してもよい。
の内蔵アンテナ１０は送受信に用いられ、チップ誘電体
アンテナに属する構造を有している。図２に示すよう
に、内蔵アンテナ１０は、１又は複数の“コ”の字形の
導通接続端子１１、スペーサとしての絶縁体１２、平板
又は所定パターンを有し、絶縁体１２の上面に設けられ
るアンテナ素子１３、このアンテナ素子１３に結合され
た状態で内蔵アンテナ１０の側面に配置され、下端がＰ
ＣＢ６の無線回路部の給電端子に接続されるアンテナ金
具１４、アンテナ素子１３に対向させて絶縁体１２の下
面に配置される反射板１５を備えて構成されている。こ
の反射板１５は、導通接続端子１１の下面に接続され
る。導通接続端子１１とリアケース２の内面の導電性塗
料９との接続、及び、アンテナ金具１４の下端とＰＣＢ
６の無線回路部の給電端子との接続は、ケース嵌合によ
って得られる接触圧により行われる。図２に示す構成部
品は、個別に組み付けてもよいし、接着剤等を用いて一
体化してもよい。
【００１３】図１及び図２の構成において、移動電話装
置１が基地局との接続状態にあるとき、ＰＣＢ６上の無
線回路部から出力された送信電力は、アンテナ金具１２
へ供給され、絶縁体１２を通してアンテナ素子１３から
電波が放射される。アンテナ素子１３から絶縁体１２側
へ放射した電波は反射板１５で反射し、アンテナ素子１
３を通して外部へ放射される。これにより、不要波に対
するシールド効果が高められる。反射板１５は、ＰＣＢ
６上のグランド端子（図示せず）と導電性塗装９に接続
されている。したがって、反射板１５とＰＣＢ６のグラ
ンド部はグランドプレーンを形成し、１つの広い面積の
グランドプレーンとして作用するため、安定した接地が
可能になる。
置１が基地局との接続状態にあるとき、ＰＣＢ６上の無
線回路部から出力された送信電力は、アンテナ金具１２
へ供給され、絶縁体１２を通してアンテナ素子１３から
電波が放射される。アンテナ素子１３から絶縁体１２側
へ放射した電波は反射板１５で反射し、アンテナ素子１
３を通して外部へ放射される。これにより、不要波に対
するシールド効果が高められる。反射板１５は、ＰＣＢ
６上のグランド端子（図示せず）と導電性塗装９に接続
されている。したがって、反射板１５とＰＣＢ６のグラ
ンド部はグランドプレーンを形成し、１つの広い面積の
グランドプレーンとして作用するため、安定した接地が
可能になる。
【００１４】以上のように、第１の実施の形態によれ
ば、内蔵アンテナ１０をリアケース２とＰＣＢ６で挟持
することにより固定し、導通接続端子１１をグランドプ
レーンとして機能する導電性塗料９に接続し、アンテナ
金具１４をＰＣＢ６のグランドパターンに接続されるよ
うにしているため、給電機構を用いずに済み、しかも半
田付けの必要もない。したがって、実装スペースを小さ
くでき、更に部品点数を低減することができる。さら
に、１つの大きなグランドプレーンを安定に形成できる
ため、アンテナ性能を低下させることがない。また、反
射板１５は、グランド電位であるため、不要波に対して
シールドとして働き、シールド効果を高めることができ
る。
ば、内蔵アンテナ１０をリアケース２とＰＣＢ６で挟持
することにより固定し、導通接続端子１１をグランドプ
レーンとして機能する導電性塗料９に接続し、アンテナ
金具１４をＰＣＢ６のグランドパターンに接続されるよ
うにしているため、給電機構を用いずに済み、しかも半
田付けの必要もない。したがって、実装スペースを小さ
くでき、更に部品点数を低減することができる。さら
に、１つの大きなグランドプレーンを安定に形成できる
ため、アンテナ性能を低下させることがない。また、反
射板１５は、グランド電位であるため、不要波に対して
シールドとして働き、シールド効果を高めることができ
る。
【００１５】〔第２の実施の形態〕図３及び図４は本発
明の移動電話装置の他の実施の形態を示す。図３はリア
ケース２と内蔵アンテナ１０の平面図を示し、図４は全
体の正面断面図を示している。図３及び図４において
は、図１及び図２に示したと同一であるものには同一引
用数字を用いたので、以下においては重複する説明を省
略する。本実施の形態の特徴は、リアケースの形状にあ
る。図３及び図４に示すように、リアケース３１が、バ
ッテリー４の装填スペースとなる収納部３２のほか、内
蔵アンテナ１０を収納するための収納部３３を有するほ
か、シールドケース８を設けないところにある。ＰＣＢ
６及びＬＣＤ７を収納するリアケース２は第１の実施の
形態と同じであり、サイズ及びデザインをリアケース３
１に合わせるのみでよい。このようなケース構造にとも
ない、導電性塗装９を設ける場所が変更されている。す
なわち、導電性塗装９は、収納部３３を除くリアケース
３１の内面全域に設けられている。反射板１５に延伸さ
せて設けられた導通接続端子３４に接続可能なように、
収納部３２の裏面に施されている。また、図４に示すよ
うに、リアケース３１にはリブ３５ａ，３５ｂが設けら
れており、ＰＣＢ６の位置決め及び固定に用いられる。
明の移動電話装置の他の実施の形態を示す。図３はリア
ケース２と内蔵アンテナ１０の平面図を示し、図４は全
体の正面断面図を示している。図３及び図４において
は、図１及び図２に示したと同一であるものには同一引
用数字を用いたので、以下においては重複する説明を省
略する。本実施の形態の特徴は、リアケースの形状にあ
る。図３及び図４に示すように、リアケース３１が、バ
ッテリー４の装填スペースとなる収納部３２のほか、内
蔵アンテナ１０を収納するための収納部３３を有するほ
か、シールドケース８を設けないところにある。ＰＣＢ
６及びＬＣＤ７を収納するリアケース２は第１の実施の
形態と同じであり、サイズ及びデザインをリアケース３
１に合わせるのみでよい。このようなケース構造にとも
ない、導電性塗装９を設ける場所が変更されている。す
なわち、導電性塗装９は、収納部３３を除くリアケース
３１の内面全域に設けられている。反射板１５に延伸さ
せて設けられた導通接続端子３４に接続可能なように、
収納部３２の裏面に施されている。また、図４に示すよ
うに、リアケース３１にはリブ３５ａ，３５ｂが設けら
れており、ＰＣＢ６の位置決め及び固定に用いられる。
【００１６】次に、第２の実施の形態の組み立て手順及
び作用について説明する。図３に示すように、リアケー
ス３１の内面を上にし、図２に示した構造の内蔵アンテ
ナ１０を収納部３３内に嵌入する。次に、導通接続端子
３４の先端部を導電性塗装９に接触させる。このよう
に、収納部３３を設けて内蔵アンテナ１０を固定するこ
とにより、少ない体積で安定に給電部の接続が行われ
る。次に、図４に示すように、フロントケース３にＬＣ
Ｄ７及びＰＣＢ６を取り付けた後、このフロントケース
３をリアケース３１に嵌合させる。この過程で、ＰＣＢ
６はリブ３５ａ，３５ｂにより固定される。以上のよう
な構造により、リアケース３１は、反射板１５、導通接
続端子３４、及び導電性塗装９の相互を接触させて１つ
の安定した大きなグランドプレーンとして機能する。リ
アケース２にリブ４１を設け、ＰＣＢ６と前記のグラン
ドプレーンを密接させることにより、導電性塗装９が設
けられた部分はシールドケースと同様の働きをし、電気
部品５からの不要波を抑えることができるため、第１の
実施の形態で必要であったシールドケース８が不要にな
る。つまり、部品点数を低減できる。
び作用について説明する。図３に示すように、リアケー
ス３１の内面を上にし、図２に示した構造の内蔵アンテ
ナ１０を収納部３３内に嵌入する。次に、導通接続端子
３４の先端部を導電性塗装９に接触させる。このよう
に、収納部３３を設けて内蔵アンテナ１０を固定するこ
とにより、少ない体積で安定に給電部の接続が行われ
る。次に、図４に示すように、フロントケース３にＬＣ
Ｄ７及びＰＣＢ６を取り付けた後、このフロントケース
３をリアケース３１に嵌合させる。この過程で、ＰＣＢ
６はリブ３５ａ，３５ｂにより固定される。以上のよう
な構造により、リアケース３１は、反射板１５、導通接
続端子３４、及び導電性塗装９の相互を接触させて１つ
の安定した大きなグランドプレーンとして機能する。リ
アケース２にリブ４１を設け、ＰＣＢ６と前記のグラン
ドプレーンを密接させることにより、導電性塗装９が設
けられた部分はシールドケースと同様の働きをし、電気
部品５からの不要波を抑えることができるため、第１の
実施の形態で必要であったシールドケース８が不要にな
る。つまり、部品点数を低減できる。
【００１７】以上のように、第２の実施の形態によれ
ば、内蔵アンテナ１０をリアケース３１内の収納部３２
とＰＣＢ６で挟持することによって固定し、導通接続端
子３４をグランドとして機能する導電性塗料９に接続
し、アンテナ金具１４をＰＣＢ６のグランドパターンに
接続されるようにしているため、給電機構を用いずに済
み、しかも半田付けの必要もない。したがって、実装ス
ペースを小さくでき、第１の実施の形態よりも更に部品
点数の低減が可能になる。また、１つの大きなグランド
プレーンを安定に形成できるため、アンテナ効率を高
め、性能バラツキを少なくすることができる。さらに、
反射板１５は、グランド電位にされているため、不要波
に対してシールドとして働くので、シールド効果を高め
ることができる。
ば、内蔵アンテナ１０をリアケース３１内の収納部３２
とＰＣＢ６で挟持することによって固定し、導通接続端
子３４をグランドとして機能する導電性塗料９に接続
し、アンテナ金具１４をＰＣＢ６のグランドパターンに
接続されるようにしているため、給電機構を用いずに済
み、しかも半田付けの必要もない。したがって、実装ス
ペースを小さくでき、第１の実施の形態よりも更に部品
点数の低減が可能になる。また、１つの大きなグランド
プレーンを安定に形成できるため、アンテナ効率を高
め、性能バラツキを少なくすることができる。さらに、
反射板１５は、グランド電位にされているため、不要波
に対してシールドとして働くので、シールド効果を高め
ることができる。
【００１８】上記各実施の形態においては、内蔵アンテ
ナ１０のみにより送受信を行うものとしたが、市販の携
帯電話機に見られるように、ダイバーシチ受信の改善を
図るためには、ロッドアンテナ（ホイップアンテナ）等
を外部アンテナとして付加することが好ましい。また、
絶縁体１２に代えて誘電体を設けることにより、誘電体
アンテナを構成することができる。
ナ１０のみにより送受信を行うものとしたが、市販の携
帯電話機に見られるように、ダイバーシチ受信の改善を
図るためには、ロッドアンテナ（ホイップアンテナ）等
を外部アンテナとして付加することが好ましい。また、
絶縁体１２に代えて誘電体を設けることにより、誘電体
アンテナを構成することができる。
【００１９】
【発明の効果】以上より明らかなように、本発明の移動
電話装置によれば、内蔵アンテナがリアケースの収納ス
ペースに配設し、内蔵アンテナをリアケースとプリント
回路基板によって挟持し、内蔵アンテナに接続されたア
ンテナ金具を接触圧によってプリント回路基板の給電部
に接続するようにしたので、半田接続の処理が不要にな
るために組み立て工程を簡略化でき、更に、バネによる
端子部を用いないために実装スペースを小さくできると
共に部品点数を低減することが可能になる。
電話装置によれば、内蔵アンテナがリアケースの収納ス
ペースに配設し、内蔵アンテナをリアケースとプリント
回路基板によって挟持し、内蔵アンテナに接続されたア
ンテナ金具を接触圧によってプリント回路基板の給電部
に接続するようにしたので、半田接続の処理が不要にな
るために組み立て工程を簡略化でき、更に、バネによる
端子部を用いないために実装スペースを小さくできると
共に部品点数を低減することが可能になる。
【００２０】さらに、本発明の内蔵アンテナによれば、
アンテナ素子と反射板を備え、更に、アンテナ素子に一
端が接続され、他端が前記プリント回路基板の給電部に
接触手段により接続されるアンテナ金具と、反射板に一
端が接続され他端が前記プリント回路基板のグランド部
に接続された前記リアケースの導電部に接触手段により
接続される導通接続端子を備える構成にしたので、半田
接続を不要にし、内蔵アンテナと付属部品による占有ス
ペースを小さくしながら部品点数の低減が可能になる。
さらに、反射板がアンテナ素子からの電波を反射すると
共にグランドの一部を形成するために、安定したグラン
ドプレーンが得られ、アンテナ効率の劣化、アンテナ性
能のバラツキを抑えることができる。
アンテナ素子と反射板を備え、更に、アンテナ素子に一
端が接続され、他端が前記プリント回路基板の給電部に
接触手段により接続されるアンテナ金具と、反射板に一
端が接続され他端が前記プリント回路基板のグランド部
に接続された前記リアケースの導電部に接触手段により
接続される導通接続端子を備える構成にしたので、半田
接続を不要にし、内蔵アンテナと付属部品による占有ス
ペースを小さくしながら部品点数の低減が可能になる。
さらに、反射板がアンテナ素子からの電波を反射すると
共にグランドの一部を形成するために、安定したグラン
ドプレーンが得られ、アンテナ効率の劣化、アンテナ性
能のバラツキを抑えることができる。
【図１】本発明による移動電話装置の第１の実施の形態
を示す側面断面図である。
を示す側面断面図である。
【図２】本発明による内蔵アンテナの詳細を示す側面図
である。
である。
【図３】本発明による移動電話装置の第２の実施の形態
のリアケース側を示す側面断面図である。
のリアケース側を示す側面断面図である。
【図４】本発明の第２の実施の形態の全体を示す側面断
面図を示している。
面図を示している。
【図５】図５は従来の内蔵アンテナを示す斜視図であ
る。
る。
１ 移動電話装置 ２，３１ リアケース ３ フロントケース ４ バッテリー ６ プリント回路基板（ＰＣＢ） ７ 表示器（ＬＣＤ） ９ 導電性塗料 １０ 内蔵アンテナ １１，３４ 導通接続端子 １２ 絶縁体 １３ アンテナ素子 １４ アンテナ金具 １５ 反射板 ３２，３３ 収納部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 5J020 AA03 BA06 BC13 DA02 DA03 5J046 AA04 AA09 AB13 PA07 5J047 AA04 AA09 AB13 FD01 5K023 AA07 BB03 BB04 DD06 EE02 HH07 LL01 LL04 LL05 LL06 LL07 PP02 QQ02 QQ03 QQ05 RR05
Claims (6)
- 【請求項１】 バッテリーを電源として動作する携帯形
の移動電話装置において、 送受信用の無線回路部が実装されたプリント回路基板
と、 平行平板型アンテナ又は誘電体アンテナに分類される内
蔵アンテナと、 前記内蔵アンテナの給電部に結合されたアンテナ金具
と、 入力用のキー、情報表示用の表示器、スピーカ、及びマ
イク等が組み込まれ又は取り付けられたフロントケース
と、 前記内蔵アンテナを収納するスペースを有し、前記フロ
ントケースに嵌合されることによって筐体を形成するリ
アケースとを備え、 前記リアケースの前記収納スペースに配設された前記内
蔵アンテナを前記リアケースと前記プリント回路基板に
より挟持すると共に、前記アンテナ金具の端部を前記プ
リント回路基板の前記給電部に接触手段により接続する
ことを特徴とする移動電話装置。 - 【請求項２】 前記リアケースの前記収納スペースは、
前記内蔵アンテナに嵌合する凹部であることを特徴とす
る請求項１記載の移動電話装置。 - 【請求項３】 前記リアケースは、内面の所定範囲に導
電性塗料が塗布され、この導電性塗料に前記内蔵アンテ
ナのグランド接続部が接触することを特徴とする請求項
１又は２記載の移動電話装置。 - 【請求項４】 前記導電性塗料は、少なくとも前記無線
回路部の対向面に設けられていることを特徴とする請求
項２記載の移動電話装置。 - 【請求項５】 前記内蔵アンテナは、前記リアケースの
内側に配設される共に前記アンテナ金具に接続されたア
ンテナ素子と、 所定の空間をもって前記アンテナ素子に対向配置される
反射板と、 前記反射板に一端が接続されたグランド接続用の導通接
続端子を備えることを特徴とする請求項１記載の移動電
話装置。 - 【請求項６】 リアケースとフロントケースによって形
成した携帯形の筐体内にプリント回路基板と共に内蔵さ
れる移動電話装置の内蔵アンテナにおいて、 前記リアケースの内側に配設されるアンテナ素子と、 前記アンテナ素子に一端が接続され、他端が前記プリン
ト回路基板の給電部に接触手段により接続されるアンテ
ナ金具と、 所定の空間をもって前記アンテナ素子に対向配置される
反射板と、 前記反射板に一端が接続され、他端が前記プリント回路
基板のグランド部に接続された前記リアケースの導電部
に接触手段により接続される導通接続端子を備えること
を特徴とする移動電話装置の内蔵アンテナ。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000247243A JP3908448B2 (ja) | 2000-08-17 | 2000-08-17 | 移動電話装置及びその内蔵アンテナ |
| US09/923,730 US20020022459A1 (en) | 2000-08-17 | 2001-08-07 | Portable communication unit and internal antenna used for same |
| GB0119925A GB2367189B (en) | 2000-08-17 | 2001-08-15 | Portable communication unit and internal antenna therefor |
| CNB011407719A CN1264249C (zh) | 2000-08-17 | 2001-08-17 | 便携式通信单元和用于其中的内部天线 |
| US11/484,385 US7483728B2 (en) | 2000-08-17 | 2006-07-11 | Portable communication unit and internal antenna used for same |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000247243A JP3908448B2 (ja) | 2000-08-17 | 2000-08-17 | 移動電話装置及びその内蔵アンテナ |
Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2006237659A Division JP2007049718A (ja) | 2006-09-01 | 2006-09-01 | 移動電話装置及びその内蔵アンテナ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002064601A true JP2002064601A (ja) | 2002-02-28 |
| JP3908448B2 JP3908448B2 (ja) | 2007-04-25 |
Family
ID=18737378
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000247243A Expired - Fee Related JP3908448B2 (ja) | 2000-08-17 | 2000-08-17 | 移動電話装置及びその内蔵アンテナ |
Country Status (4)
| Country | Link |
|---|---|
| US (2) | US20020022459A1 (ja) |
| JP (1) | JP3908448B2 (ja) |
| CN (1) | CN1264249C (ja) |
| GB (1) | GB2367189B (ja) |
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