JP2000058215A - 電気部品用ソケット - Google Patents

電気部品用ソケット

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JP2000058215A
JP2000058215A JP10231155A JP23115598A JP2000058215A JP 2000058215 A JP2000058215 A JP 2000058215A JP 10231155 A JP10231155 A JP 10231155A JP 23115598 A JP23115598 A JP 23115598A JP 2000058215 A JP2000058215 A JP 2000058215A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンタクトピン接触部を所定の位置に位置決
め出来る電気部品用ソケットを提供する。 【解決手段】 ソケット本体13上に「電気部品」とし
てのICパッケージ12を載置する載置面部18aが設
けられ、前記ソケット本体13に前記ICパッケージ1
2の「端子」としての半田ボール12bに離接可能な複
数のコンタクトピン15が配設され、前記ソケット本体
13に対して「移動板」としてのスライドプレート17
が移動自在に設けられ、該スライドプレート17を移動
させることにより、前記コンタクトピン接触部15dを
開閉させて、前記半田ボール12bに離接させる「電気
部品用ソケット」としてのICソケット11において、
前記コンタクトピン15は、一対の弾性片15h,15
iを有し、これらの先端部に前記半田ボール12bを挟
持して電気的に接続される接触部15dが形成される一
方、前記接触部15d近傍に、前記両弾性片15h,1
5iにて挟持されて該接触部15dを所定の位置に位置
決めする位置決め部18cを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体装置(以
下「ICパッケージ」という)等の電気部品を着脱自在
に保持する電気部品用ソケット、特に、その電気部品に
離接されるコンタクトピンの接触部を所定の位置に位置
決めできるようにした電気部品用ソケットに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来から、この種の「電気部品用ソケッ
ト」としては、「電気部品」であるICパッケージを着
脱自在に保持するICソケットがある。
【0003】このICソケットは、ソケット本体上にI
Cパッケージが載置されるトッププレートが配設される
と共に、このソケット本体にコンタクトピンが配設さ
れ、そのトッププレートとソケット本体の間に水平方向
にスライドするスライドプレートが配設され、更に、ソ
ケット本体に対して上下動自在に上部操作部材が配設さ
れている。
【0004】この上部操作部材を下降させることによ
り、リンク機構を介してスライドプレートを水平方向に
スライドさせてコンタクトピンを弾性変形させて、この
コンタクトピンの上端部に形成された接触部を、前記I
Cパッケージ端子の挿入範囲から退避させる。その後、
ICパッケージをトッププレート上に載せて、上部操作
部材を上昇させることにより、スライドプレートが元の
位置に戻り、コンタクトピンへの押圧力が解除される。
これで、コンタクトピンは弾性力にて初期位置に戻ろう
とすることにより、コンタクトピンの接触部がICパッ
ケージの端子に当接されて電気的に接続されることとな
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のものにあっては、コンタクトピンの接触部は
ICパッケージの端子に接触させるために所定の位置に
配置されていなければならないが、コンタクトピンは細
長く、このコンタクトピンの下部側でソケット本体に取
り付けられ、この上端部にICパッケージの半田ボール
に接触する接触部が形成されているため、この接触部の
位置は不安定であり、所定の位置に配置するのが難し
い、という問題があった。
【0006】そこで、この発明は、コンタクトピン接触
部を所定の位置に位置決め出来る電気部品用ソケットを
提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる課題を達成するた
めに、請求項1に記載の発明は、ソケット本体上に電気
部品を載置する載置面部が設けられ、前記ソケット本体
に前記電気部品の端子に離接可能な複数のコンタクトピ
ンが配設され、前記ソケット本体に対して移動板が移動
自在に設けられ、該移動板を移動させることにより、前
記コンタクトピンの接触部を開閉させて、前記電気部品
の端子に離接させる電気部品用ソケットにおいて、前記
コンタクトピンは、一対の弾性片を有し、これらの先端
部に前記端子を挟持して電気的に接続される接触部が形
成される一方、前記接触部近傍に、前記両弾性片に挟持
させて該接触部を所定の位置に位置決めする位置決め部
を設けた電気部品用ソケットとしたことを特徴とする。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1記載の
構成に加え、前記ソケット本体上には、前記載置面部を
有するトッププレートが配設され、該トッププレートに
前記位置決め部が形成される一方、該トッププレートの
下方に、前記移動板が配設されたことを特徴とする。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
記載の構成に加え、前記コンタクトピンの配設状態で、
前記コンタクトピン弾性片の中間部を前記接触部が前記
端子に接触される方向に押圧して弾性変形させる予圧手
段を設けたことを特徴とする。
【0010】請求項4に記載の発明は、請求項3記載の
構成に加え、前記コンタクトピンの一対の弾性片は、外
力が作用していない状態で、前記予圧手段にて押圧され
る中間部の幅が、前記両接触部の幅より広く形成された
ことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0012】[発明の実施の形態1]図1乃至図9に
は、この発明の実施の形態1を示す。
【0013】まず構成を説明すると、図中符号11は、
「電気部品用ソケット」としてのICソケットで、この
ICソケット11は、「電気部品」であるICパッケー
ジ12の性能試験を行うために、このICパッケージ1
2の「端子」としての半田ボール12bと、測定器(テ
スター)のプリント配線板(図示省略)との電気的接続
を図るものである。
【0014】このICパッケージ12は、例えば図4に
示すように、いわゆるBGA(BallGrid Alley)タイプ
と称されるもので、例えば正方形状のパッケージ本体1
2aの下面に多数の略球状の半田ボール12bが突出し
てマトリックス状に配列されている。
【0015】一方、ICソケット11は、大略すると、
図1〜図3に示すようにプリント配線板上に装着される
ソケット本体13を有し、このソケット本体13には、
前記各半田ボール12bに離接されるコンタクトピン1
5が配設されると共に、このソケット本体13の上側に
は、このコンタクトピン15が挿通される「予圧手段」
としての予圧プレート16,「移動板」としてのスライ
ドプレート17及びトッププレート18が順次積層され
るように配設されている。さらに、このトッププレート
18の上側には、そのスライドプレート17を横方向に
スライドさせる上部操作部材19が配設されている。
【0016】そのコンタクトピン15は、バネ性を有
し、導電性に優れた板材がプレス加工により図5及び図
6等に示すような形状に形成されている。
【0017】詳しくは、コンタクトピン15は、上側
に、固定側弾性片15h及び可動側弾性片15i(一対
の弾性片)が形成され、下側に、1本のソルダーテール
部15bが形成されている。それら各弾性片15h,1
5iは、下端部側の基部15cが略U字状に折曲される
ことにより、互いに対向するように形成されている。ま
た、それら弾性片15h,15iの上端部(先端部)に
は、ICパッケージ12の半田ボール12bの側面部に
離接する接触部15dが形成され、この両接触部15d
で半田ボール12bが挟持されるようになっている。
【0018】このコンタクトピン15の弾性片15h,
15iは、両中間部が互いに相手側と離間する方向に折
り曲げられて折曲部15eがそれぞれ形成され、これら
折曲部15eの頂点が前記予圧プレート16によりそれ
ぞれ押圧されるようになっている。そして、外力が作用
していない状態では、図6の(a)に示すように、それ
ら折曲部15eの頂点間の幅H1が、前記両接触部15
dの頂点間幅H2より広く形成されている。
【0019】また、コンタクトピン15は、図6に示す
ように、ソルダーテール部15bが弾性片15h,15
iの基部15cの近傍部位15gで折曲されて、前記一
対の弾性片15h,15iの中心線O1と、前記ソルダ
ーテール部15bの中心線O2とが一致するように形成
されている。
【0020】そして、このコンタクトピン15のソルダ
ーテール部15b及び基部15cが、ソケット本体13
に形成された圧入孔13aに圧入されている。そして、
ソケット本体13から下方に突出したソルダーテール部
15bは、図2,図3に示すようにロケートボード21
を介して更に下方に突出され、図示省略のプリント配線
板の各貫通孔に挿通されて半田付けされることにより接
続されるようになっている。
【0021】また、予圧プレート16は、ソケット本体
13上に着脱自在に配設され、この予圧プレート16に
は、前記コンタクトピン15の弾性片15h,15iが
挿入される予圧孔16aが形成され、この予圧孔16a
に弾性片15aが挿入された状態で、この弾性片15
h,15iを前記両接触部15dが狭まる方向に押圧し
て弾性変形させるように、その予圧孔16aの幅が設定
されている。
【0022】ここでは、上記のようにコンタクトピン1
5の一対の弾性片15h,15iに、折曲部15eが形
成されており、この折曲部15eの頂点が前記予圧孔1
6aの内壁により押圧されるようになっている(図6
(b)参照)。
【0023】一方、スライドプレート17は、図2中左
右方向(水平方向)にスライド自在に配設され、このス
ライドプレート17をスライドさせることにより、ソケ
ット本体13に配設されたコンタクトピン15の可動側
弾性片15iが弾性変形されて変位されるようになって
いる。
【0024】このスライドプレート17は、上部操作部
材19を上下動させることにより、図2及び図9に示す
X字形リンク22を介してスライドされるようになって
おり、このスライドプレート17には、可動側弾性片1
5iを押圧して弾性変形させる押圧部17aが形成され
ている。
【0025】そのX字形リンク22は、四角形のスライ
ドプレート17のスライド方向に沿う両側面部に対応し
て配設されており、トグルジョイントを構成するように
なっている。
【0026】具体的には、このX字形リンク22は、図
2及び図9に示すように、同じ長さの第1リンク部材2
3と第2リンク部材25とを有し、これらが中央連結ピ
ン27にて回動自在に連結されている。
【0027】そして、この第1リンク部材23の下端部
23aが、ソケット本体13に下端連結ピン29にて回
動自在に連結される一方、第2リンク部材25の下端部
25aが、スライドプレート17のスライド方向に沿う
側面部の一方の端部に下端連結ピン30にて回動自在に
連結されている。また、これら第1,第2リンク部材2
3,25の上端部23b,25bが上部操作部材19に
上端連結ピン33,34にて回動自在に連結されてい
る。この第1リンク部材23の上端部23bには長孔2
3cが設けられ、この長孔23cを介して、上端連結ピ
ン33により、上部操作部材17に連結されている。
【0028】また、前記トッププレート18は、ICパ
ッケージ12が上側に載置される載置面部18aを有す
ると共に、ICパッケージ12を所定の位置に位置決め
するガイド部18bが図1に示すようにパッケージ本体
12aの各角部に対応して設けられている。さらに、こ
のトッププレート18には、各コンタクトピン15の一
対の接触部15dの間に挿入される位置決め部18cが
形成され、コンタクトピン15の両接触部15d間にI
Cパッケージ12の半田ボール12bが挿入されていな
い状態(両接触部15dが閉じた状態)では、その位置
決め部18cは、両弾性片15h,15iにて挟持され
た状態となっている。(図7,図8参照)。
【0029】さらに、前記上部操作部材19は、図1及
び図2等に示すように、ICパッケージ12が挿入可能
な大きさの開口19aを有し、この開口19aを介して
ICパッケージ12が挿入されて、トッププレート18
の載置面部18a上の所定位置に載置されるようになっ
ている。また、この上部操作部材19は、ソケット本体
13に対して上下動自在に配設され(図3参照)、スプ
リング36により上方に付勢されると共に、ラッチ38
を回動させる作動凸部19bが形成されている(図2参
照)。
【0030】このラッチ38は、図2等に示すように、
ソケット本体13に軸38aを中心に回動自在に取り付
けられ、スプリング39により図2中時計回りに付勢さ
れ、先端部に設けられた押え部38bによりICパッケ
ージ12の周縁部を押さえるように構成されている。
【0031】また、このラッチ38には、上部操作部材
19の作動凸部19bにて押圧される被押圧部38cが
形成され、上部操作部材19が下降されると、作動凸部
19bにて被押圧部38cが押圧されて、ラッチ38が
図2中反時計回りに回動されて、押え部38bがICパ
ッケージ12配設位置より退避されるようになってい
る。
【0032】次に、このように構成されたICソケット
の動作について説明する。
【0033】ICパッケージ12をICソケット11に
セットするには、上部操作部材19を下方に押し下げ
る。すると、X字形リンク22を介してスライドプレー
ト17が図9中二点鎖線に示すように右方向にスライド
され、このスライドプレート17の押圧部17aにてコ
ンタクトピン15の可動側弾性片15iが押圧されて弾
性変形される。他方の固定側弾性片15hはトッププレ
ート18の位置決め部18cにて所定の位置に保持され
ている。
【0034】これで、コンタクトピン15の一対の接触
部15dが開かれる、コンタクトピン15は、図7
(a),図8(a)に示す状態から、図7(b),図8
(b)に示す状態に変移する。
【0035】また、これと同時に、上部操作部材19の
作動凸部19bにより、ラッチ38の被押圧部38cが
押されて、スプリング39の付勢力に抗して図2中反時
計回りに回動され、押え部38bが退避位置まで変位す
る。
【0036】この状態で、ICパッケージ12がトップ
プレート18の載置面部18a上に、ガイド部18bに
ガイドされて所定位置に載置され、ICパッケージ12
の各半田ボール12bが、各コンタクトピン15の開か
れた一対の接触部15dの間に、非接触状態で挿入され
る。
【0037】その後、上部操作部材19の下方への押圧
力を解除すると、この上部操作部材19がスプリング3
6の付勢力で、上昇されることにより、スライドプレー
ト17がX字形リンク22を介して図7中左方向にスラ
イドされると共に、ラッチ38がスプリング39の付勢
力により図2中時計回りに回動される。
【0038】スライドプレート17が図7中左方向にス
ライドされると、コンタクトピン15の可動側弾性片1
5iに対する押圧力が解除され、この可動側弾性片15
iが元の位置に復帰して行き、この可動側弾性片15i
の接触部15dと固定側弾性片15hの接触部15dと
により、半田ボール12bが挟持される(図7の(c)
参照)。
【0039】これにより、ICパッケージ12の各半田
ボール12bとプリント配線板とがコンタクトピン15
を介して電気的に接続されることとなる。
【0040】一方、ICパッケージ12を装着状態から
取り外すには、同様に上部操作部材19を下降させるこ
とにより、ICパッケージ12の半田ボール12bから
一対の接触部15dが離間されることにより、半田ボー
ル12bが一対の接触部15dにて挟まれた状態から引
き抜く場合よりも弱い力で簡単にICパッケージ12を
外すことが出来る。
【0041】このようなものにあっては、両弾性片15
h,15iの中間部を両接触部15d,15dが狭まる
方向に押圧して弾性変形させる予圧プレート16を設け
たため、弾性変形させる変位量(予圧力)を任意の値に
設定することができ、半田ボール12bに対するコンタ
クトピン接触部15dの接触圧を適切な値に設定でき
る。
【0042】また、予圧プレート16を用いてコンタク
トピン15に予圧を付与することにより、半田ボール1
2bに対するコンタクトピン15の接触圧を確保するよ
うにしているため、従来のように剛性の大きい部材を用
いる必要なく、スライドプレート17によるコンタクト
ピン15の作動力を小さくできる。
【0043】さらに、図6(b)に示すようにこのコン
タクトピン15の両弾性片15h,15iは、両中間部
が互いに相手側と離間する方向に折り曲げられて折曲部
15eがそれぞれ形成され、これら両折曲部15eの頂
点が、予圧プレート16の予圧孔16aの内壁により押
圧されるようになっているため、弾性片15h,15i
が平行に形成されているものと比べ、接触部15dにお
ける予圧力を大きく設定することが可能となる。
【0044】さらにまた、予圧プレート16はソケット
本体13と別体で、交換できるようになっているため、
予圧孔16aの大きさ等が異なる予圧プレート16と交
換するだけで、簡単に、予圧力を変更することができ
る。
【0045】また、図7,図8に示すようにトッププレ
ート18に形成された位置決め部18cがコンタクトピ
ン15の両弾性片15h,15iで挟持されて位置決め
されるようになっているため、コンタクトピン15の両
接触部15dを所定の位置に位置決め出来る。つまり、
ICパッケージ12はトッププレート18上の所定の位
置に載置されるようになっているため、このICパッケ
ージ12とトッププレート18とは所定の位置関係に設
定される。従って、このトッププレート18とコンタク
トピン15の両接触部15dとを位置決め部18cによ
り所定の位置関係に設定することで、その両接触部15
dとICパッケージ12の半田ボール12bとを所定の
位置関係に設定できる。しかも、両弾性片15h,15
iが位置決め部18cを挟持することで、両接触部15
dのセンター出しを行うことができ、精度良く位置決め
をすることが出来る。
【0046】さらに、コンタクトピン15の両接触部1
5dが閉じた状態で予圧されている場合でも、両接触部
15dの間に位置決め部18cが図7の(a)に示すよ
うに介在しているため、両接触部15d同士の干渉を防
止できる。
【0047】さらにまた、図5に示すようにコンタクト
ピン15の一対の弾性片15h,15iは、基部15c
が折曲されることにより、それぞれ対向するように構成
されているため、一枚の板材をプレス加工することによ
り、コンタクトピン15を簡単に形成することが出来
る。
【0048】また、コンタクトピン15は、図6に示す
ように、ソルダーテール部15bが基部15cの近傍部
位15gで折曲されて、両弾性片15h,15iの中心
線O1と、ソルダーテール部15bの中心線O2とが一
致するように形成されているため、例えば自動機でIC
パッケージ12を搬送して、プリント配線板上に配置さ
れた複数のICソケット11にそのICパッケージ12
をセットする場合に好都合である。
【0049】すなわち、両中心線O1,O2が一致して
いるということは、平面視において、半田ボール12b
の配設位置とプリント配線板の貫通孔の位置とが一致し
ていることになる。従って、プリント配線板の任意の位
置を基準として、自動機にてICパッケージ12が搬送
されるように設定されている場合、プリント配線板の基
準位置と貫通孔の位置関係を捉えておけば、プリント配
線板とICソケット11との位置関係を考慮する必要な
く、ICパッケージ12をICソケット11の所定の位
置に精度良くセットすることが出来る。
【0050】このような利点は、コンタクトピン15が
直線上のもので有れば特に主張する程のことはないが、
ここでのコンタクトピン15は、一対の弾性片15h,
15iが互いに対向するように基部15cが折曲され、
この基部15cからソルダーテール部15bが下方に向
けて延長されているため、このソルダーテール部15b
を単に下方に延長したのでは、両中心線O1,O2を一
致させることは出来ない。そこで、ここでは特に、基部
15cの近傍部位15gを折曲させることで両中心線O
1,O2を一致させるようにしているため、上記利点が
得られる。
【0051】[発明の実施の形態2]図10には、この
発明の実施の形態2を示す。
【0052】この発明の実施の形態2は、コンタクトピ
ン15の形状が、実施の形態1と異なっている。
【0053】すなわち、この実施の形態2のコンタクト
ピン15は、両弾性片15h,15iの間隔が上方に向
かうに従って狭く形成され、両弾性片15h,15iの
上端部の両接触部15dが互いに接近するように設定さ
れている。そして、コンタクトピン15の一対の弾性片
15h,15iは、外力が作用していない状態で、予圧
プレート16にて押圧される中間部の幅H1が、前記両
接触部15dの幅H2より広く形成されている。
【0054】また、予圧プレート16には、予圧孔16
a内に突出する凸部16bが形成され、この凸部16b
により、両弾性片15h,15iの中間部が押圧されて
弾性変形されて、両接触部15dが狭まる方向に変位さ
れるようになっている。
【0055】他の構成及びICソケットの動作は実施の
形態1と同様である。
【0056】なお、上記実施の形態1等では、「電気部
品用ソケット」としてICソケット11に、この発明を
適用したが、これに限らず、他の装置にも適用できるこ
とは勿論である。また、BGAタイプのICパッケージ
用のICソケットに、この発明を適用したが、これに限
らず、PGA(Pin Grid Alley)タイプのICパッケー
ジ用のICソケットにこの発明を適用することもでき
る。さらに、上記実施の形態では、移動板(スライドプ
レート17)は横方向に移動するようになっているが、
上下方向に移動させることにより、コンタクトピンの弾
性片を弾性変形させることもできる。さらにまた、この
実施の形態では、ソケット本体13上に載置面部18a
を有するトッププレート18が設けられているが、これ
に限らず、このトッププレート18をソケット本体13
に一体に形成することもできる。この場合には、ソケッ
ト本体13に位置決め部を形成する。
【0057】
【発明の効果】以上説明してきたように、各請求項に記
載の発明によれば、接触部近傍に、コンタクトピンの両
弾性片にて挟持されて、前記接触部を所定の位置に位置
決めする位置決め部を設けたため、コンタクトピン接触
部を所定の位置に配置でき、電気部品の端子との位置関
係を適正に保つことが出来ると共に、両弾性片で位置決
め部を挟持するようにしているため、両接触部のセンタ
ー出しを行うことが出来る。
【0058】請求項3に記載の発明によれば、上記効果
に加え、コンタクトピンの配設状態で、両弾性片の中間
部を両接触部が狭まる方向に押圧して弾性変形させる予
圧手段を設けたため、弾性変形させる変位量(予圧力)
を任意の値に設定することができ、端子に対するコンタ
クトピン接触部の接触圧を適切な値に設定できる。ま
た、コンタクトピンには、予圧が付与されているため、
移動板によるコンタクトピンの作動力を小さくできる。
しかも、コンタクトピンの両接触部が閉じた状態で予圧
されている場合でも、両接触部の間に位置決め部が介在
しているため、両接触部同士の干渉を防止できる。
【0059】請求項4に記載の発明によれば、上記効果
に加え、コンタクトピンの一対の弾性片は、外力が作用
していない状態で、前記予圧手段にて押圧される中間部
の幅が、前記両接触部の幅より広く形成されているた
め、弾性片が平行に形成されているものと比べ、接触部
における予圧力を大きく設定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係るICソケットの
平面図である。
【図2】同実施の形態1に係る図1のA−A線に沿う断
面図である。
【図3】同実施の形態1に係る図1のBーB線に沿う断
面図である。
【図4】同実施の形態1に係るICパッケージを示す図
で、(a)は正面図、(b)は底面図である。
【図5】同実施の形態1に係るコンタクトピンの斜視図
である。
【図6】同実施の形態1に係るコンタクトピンを示す図
で、(a)は配設前の状態を示す正面図、(b)はコン
タクトピンの配設状態を示す断面図である。
【図7】同実施の形態1に係る作用を示す断面図で、
(a)はコンタクトピンの一対の接触部を閉じた状態、
(b)はコンタクトピンの一対の接触部を開いた状態、
(c)はコンタクトピンの一対の接触部で半田ボールを
挟持した状態の断面図である。
【図8】同実施の形態1に係る作用を示す一対の接触部
等の平面図で、(a)はコンタクトピンの一対の接触部
を閉じた状態、(b)はコンタクトピンの一対の接触部
を開いた状態の平面図である。
【図9】同実施の形態1に係るX字形リンクの動作を示
す説明図である。
【図10】この発明の実施の形態2に係る図6に相当す
る図で、(a)はコンタクトピンの配設前の状態を示す
正面図、(b)はコンタクトピンの配設状態を示す断面
図である。
【符号の説明】
11 ICソケット(電気部品用ソケット) 12 ICパッケージ(電気部品) 12a パッケージ本体 12b 半田ボール(端子) 13 ソケット本体 15 コンタクトピン 15c 基部 15d 接触部 15e 折曲部 15h 固定側弾性片 15i 可動側弾性片 16 予圧プレート(予圧手段) 16a 予圧孔 17 スライドプレート(移動板) 18 トッププレート 18a 載置面部 18c 位置決め部 19 上部操作部材 H1 両弾性片の両中間部の幅 H2 両弾性片の両接触部の幅

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソケット本体上に電気部品を載置する載
    置面部が設けられ、前記ソケット本体に前記電気部品の
    端子に離接可能な複数のコンタクトピンが配設され、前
    記ソケット本体に対して移動板が移動自在に設けられ、
    該移動板を移動させることにより、前記コンタクトピン
    の接触部を開閉させて、前記電気部品の端子に離接させ
    る電気部品用ソケットにおいて、 前記コンタクトピンは、一対の弾性片を有し、これらの
    先端部に前記端子を挟持して電気的に接続される接触部
    が形成される一方、 前記接触部近傍に、前記両弾性片に挟持させて該接触部
    を所定の位置に位置決めする位置決め部を設けたことを
    特徴とする電気部品用ソケット。
  2. 【請求項2】 前記ソケット本体上には、前記載置面部
    を有するトッププレートが配設され、該トッププレート
    に前記位置決め部が形成される一方、該トッププレート
    の下方に、前記移動板が配設されたことを特徴とする請
    求項1記載の電気部品用ソケット。
  3. 【請求項3】 前記コンタクトピンの配設状態で、前記
    コンタクトピン弾性片の中間部を前記接触部が前記端子
    に接触される方向に押圧して弾性変形させる予圧手段を
    設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の電気部品
    用ソケット。
  4. 【請求項4】 前記コンタクトピンの一対の弾性片は、
    外力が作用していない状態で、前記予圧手段にて押圧さ
    れる中間部の幅が、前記両接触部の幅より広く形成され
    たことを特徴とする請求項3記載の電気部品用ソケッ
    ト。
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