JP2000054504A - 梁省略建物ユニットの締結構造 - Google Patents

梁省略建物ユニットの締結構造

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JP2000054504A
JP2000054504A JP10224583A JP22458398A JP2000054504A JP 2000054504 A JP2000054504 A JP 2000054504A JP 10224583 A JP10224583 A JP 10224583A JP 22458398 A JP22458398 A JP 22458398A JP 2000054504 A JP2000054504 A JP 2000054504A
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building unit
column
ceiling
floor
beams
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JP10224583A
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Yasuhiro Yoda
泰宏 余田
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 柱に接する梁の一部を梁欠除部としてなる梁
省略建物ユニットを他の建物ユニットと締結可能とする
こと。 【解決手段】 梁省略建物ユニット20の梁欠除部23
に他の建物ユニット30を並置して両ユニット20、3
0を締結するに際し、梁省略建物ユニット20の梁欠除
部23に接する柱11の側面部141と、他の建物ユニ
ット30の柱11の側面部142とをボルト締結してな
るもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は梁省略建物ユニット
の締結構造に関する。
【0002】
【従来の技術】ユニット建物は、複数の建物ユニットを
隣接して構築されるものであり、相隣る建物ユニットの
柱に隣接する天井梁の下フランジに1枚の接合板の両端
部をボルト結合することにてそれら両ユニットを締結し
ている。
【0003】然るに、従来のユニット建物では、特開平
6-272317号公報に記載の如く、上下階に渡る階段室を設
けるに際し、階段を緩傾斜とするため、その階段室を水
平方向で相隣る 2つの建物ユニットに及ぼすことがあ
る。このようなユニット建物では、階段吹抜け部が水平
方向で相隣る 2つの建物ユニットに渡るものとなり、下
階建物ユニットの天井梁と上階建物ユニットの床梁の一
部で、その階段吹抜け部に位置する部分を欠除せしめる
ものとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、梁省略建
物ユニットで、柱に接する天井梁の一部を梁欠除部とし
てなるものにあっては、当該柱に近接する部分に天井梁
がなく、前述した従来のユニット間締結構造では、相隣
る他の建物ユニットとの締結を行なうことができない。
【0005】本発明の課題は、柱に接する梁の一部を梁
欠除部としてなる梁省略建物ユニットを他の建物ユニッ
トと締結可能とすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、建物ユニットの梁の柱に接する一部を欠除して梁欠
除部とし、この梁省略建物ユニットの梁欠除部に他の建
物ユニットを並置して両ユニットを締結する、梁省略建
物ユニットの締結構造において、梁省略建物ユニットの
梁欠除部に接する柱の側面部と、他の建物ユニットの柱
の側面部とをボルト締結してなるようにしたものであ
る。
【0007】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の本発明において更に、前記 2つの柱の側面部に裏当
て板を設け、両柱の側面部の裏当て板同士をボルト締結
してなるようにしたものである。
【0008】請求項3に記載の本発明は、請求項2に記
載の本発明において更に、前記柱が管材からなり、該柱
の側面部に設けた裏当て板にボルトの頭部もしくはナッ
トを直接当接してなるようにしたものである。
【0009】請求項4に記載の本発明は、請求項1〜3
のいずれかに記載の本発明において更に、前記 2つの柱
の側面部の間にスペーサを介装してなるようにしたもの
である。
【0010】請求項5に記載の本発明は、請求項4に記
載の本発明において更に、前記スペーサを柱の柱頭部よ
り上方の上階建物ユニットの据付レベルまで延設してな
るようにしたものである。
【0011】
【作用】請求項1の本発明によれば下記の作用があ
る。 梁省略建物ユニットの梁欠除部に接する柱の側面部
と、他の建物ユニットの柱の側面部とをボルト締結し
た。従って、柱に接する梁の一部を梁欠除部としてなる
梁省略建物ユニットを、他の建物ユニットと締結でき
る。
【0012】請求項2の本発明によれば下記の作用が
ある。 ボルト締結される柱の側面部に裏当て板を設けた。従
って、柱の板厚が薄い場合にも、柱の側面部の剛性を高
め、この柱の側面部が、ユニット間に作用する引張軸力
によりボルト締結部回りで局部的にふくれ変形すること
がなく、この柱−柱接合仕口部の仕口強度を安定維持で
きる。
【0013】請求項3の本発明によれば下記の作用が
ある。 ボルトの頭部もしくはナットを、柱の裏当て板に直接
当接せしめた。従って、ボルトの頭部もしくはナット
を、 2つの柱の互いに接する側面部に相対する外側の側
面部に当接せしめる場合の、その外側の側面部のつぶれ
変形を招く虞れがない。
【0014】請求項4の本発明によれば下記の作用が
ある。ボルト締結される 2つの柱の側面部の間にスペ
ーサを介装した。従って、 2つの建物ユニットの相接す
る柱間に、それらの製造上の寸法公差に起因する据付隙
間が存在するとき、この据付隙間をスペーサにより埋
め、両柱を強固に締結できる。
【0015】請求項5の本発明によれば下記の作用が
ある。 スペーサを上階建物ユニットの据付レベルまで延在せ
しめた。従って、このスペーサの延在部分を上階建物ユ
ニットを据付るための案内板として用いることができ、
施工性を向上できる。また、上階建物ユニットの据付後
には、一方の上階建物ユニットに作用する水平力を、こ
のスペーサを介して直ちに他方の上階建物ユニットに伝
え、分散し易く、相隣る上階建物ユニットの一体性を確
保できる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は第1実施形態のユニット建
物を示す模式図、図2は建物ユニットの補強構造を示す
模式図、図3は建物ユニットの天井伏せ図、図4は建物
ユニットの平面図、図5は図4の要部拡大図、図6は建
物ユニットの平面図、図7は図6の要部拡大図、図8は
仮梁取着構造を示す模式図、図9は補強柱の接合構造を
示す模式図、図10はユニット間締結構造を示す斜視
図、図11はユニット間締結構造を示す模式図、図12
はユニット建物の水平力の伝わりを示す模式図、図13
は標準建物ユニットを示す模式図である。
【0017】(第1実施形態)(図1〜図13) ユニット建物1は、図1に示す如く、複数の建物ユニッ
ト(主として標準建物ユニット10)を左右上下に据え
付けて構築されるものであり、下階部分の一部に下階梁
省略建物ユニット20、30を配置し、それらの梁省略
建物ユニット20、30の上に上階梁省略建物ユニット
40、50を配置し、それらの上下階に渡る階段室60
を形成している。図2の60Aは階段吹抜け部を示す。
【0018】(標準建物ユニット10)(図13) 標準建物ユニット10は、図13に示す如く、各 4本の
角鋼管製柱11と形鋼製床梁12と形鋼製天井梁13と
を箱形に接合した骨組構造体である。このとき、標準建
物ユニット10にあっては、柱11と天井梁13(床梁
12も同じ)の接合部に、柱11の側面部に溶接される
接続ピース13Aを用いている。
【0019】(下階梁省略建物ユニット20)(図1〜
図5、図8、図9) 下階梁省略建物ユニット20は、図1〜図3に示す如
く、標準建物ユニット10と基本的構造を同様としなが
ら、標準建物ユニット10における1つの天井梁13を
一部欠除天井梁22とし、これによって天井梁欠除部2
3を形成している。下階梁省略建物ユニット20は、そ
の梁欠除部23により階段室60の吹抜け部60Aを形
成するものである。
【0020】また、下階梁省略建物ユニット20は、一
部欠除天井梁22の側傍で、一部欠除天井梁22とこれ
に相対する天井梁13との間に補助天井梁25を掛け渡
してある。尚、下階梁省略建物ユニット20は、一部欠
除天井梁22を補助天井梁25の接合部の側傍で、補強
柱26により支持している。補強柱26は一部切除天井
梁22とこれに相対する床梁12のそれぞれに剛接合さ
れる
【0021】また、下階梁省略建物ユニット20は、一
部欠除天井梁22と補助天井梁25が 2本の非欠除天井
梁13、13とともに形成する天井フレーム内で、相対
するコーナー部に張り渡される水平ブレース27、27
を備えることができる。
【0022】また、下階梁省略建物ユニット20は、階
段室60の吹抜け部60Aを区画するための補助継ぎ梁
28を、補助天井梁25とこれに相対する天井梁13と
の間に掛け渡して設けることができる。そして、補助継
ぎ梁28と補助天井梁25が2本の天井梁13、13と
ともに形成する天井フレーム内で、相対するコーナー部
に張り渡される水平ブレース29、29を備えることが
できる。
【0023】尚、下階梁省略建物ユニット20にあって
は、相対する天井梁13と一部欠除天井梁22に天井小
梁101を掛け渡し取着し、相対する天井梁13と補助
継ぎ梁28に天井小梁102を掛け渡し取着することと
している(図3)。
【0024】以下、梁省略建物ユニット20における、
一部欠除天井梁22に対する補強柱26の柱−梁接合仕
口部110と、一部欠除天井梁22と柱11との間の梁
欠除部23に設置される仮梁120について説明する。
【0025】(A) 柱−梁接合仕口部110(図9) 然るに、梁省略建物ユニット20にあっては、一部欠除
天井梁22に対する補強柱26の柱−梁接合仕口部11
0を以下の如く構成している(図9)。
【0026】即ち、柱−梁接合仕口部110は、一部欠
除天井梁22の梁欠除端面部22Aに補強柱26の側面
部26Aを柱勝ちで仕分けて、両者をボルト111(高
力ボルト)で締結して剛接合する。このとき、補強柱2
6を例えば角鋼管にて形成し、補強柱26の側面部26
Aを構成する一側面の裏側に裏当て板112を溶接して
いる。また、一部欠除天井梁22を例えばC形鋼にて形
成し、一部欠除天井梁22の梁欠除端面部22Aに端板
113を溶接している。そして、補強柱26の側面部2
6Aの裏当て板112と、一部欠除天井梁22の梁欠除
端面部22Aの端板113とをボルト締結すべく、ボル
ト111を端板113に設けためねじ部113Aに締結
して剛接合する。また、柱−梁接合仕口部110にあっ
ては、補強柱26において一部欠除天井梁22の端板1
13に接する側面部26Aに相対する外側の側面部26
Bにボルト貫通孔26Cを設け、このボルト貫通孔26
Cから挿通したボルト111の頭部111Aを補強柱2
6の裏当て板112に直接当接させている。
【0027】(B) 仮梁120(図4、図5、図8) 更に、梁省略建物ユニット20にあっては、その骨組の
組立段階での剛性確保と寸法精度を確保するため、一部
欠除天井梁22と柱11との間の梁欠除部23に、以下
の如くの仮梁120を仮止め可能としている(図4、図
5、図8)。
【0028】即ち、仮梁120は、第1の仮梁121
と、第2の仮梁122と、第2の仮梁122に付帯する
継ぎ材123とから構成される。そして、一部欠除天井
梁22と柱11との間の梁欠除部23に互いにボルト1
24で着脱できる第1の仮梁121と第2の仮梁122
を介装し、第1の仮梁121は一部欠除天井梁22の
(補強柱26が接合される前の)梁欠除端面部22Aに
ボルト125で着脱可能とされ、第2の仮梁122は柱
11の側面部にボルト126で着脱可能とされる。更
に、継ぎ材123はボルト127で第2の仮梁122に
着脱可能とされ、この継ぎ材123は第1の仮梁121
が着脱される梁欠除部23に並置されて一部欠除天井梁
22の梁欠除端面部22Aの側傍の補助天井梁25の付
け根部にボルト128で着脱可能とされる。
【0029】ここで、梁省略建物ユニット20は第2の
仮梁122の柱11の側面部への着脱部に、標準建物ユ
ニット10の接続ピース13Aと同一形態の接続ピース
122Aを用い、接続ピース122Aをボルト126で
柱11の側面部に着脱可能としている。このとき、柱1
1の側面部に接続ピース122Aをボルト接合し、その
後接続ピース122Aに梁本体122Bを溶接しても良
く、或いは、接続ピース122Aに梁本体122Bを溶
接した後、接続ピース122Aを梁11の側面部にボル
ト接合しても良い。
【0030】従って、仮梁120は梁省略建物ユニット
20の組立製造段階で以下の如くに用いられる。 (1) 梁省略建物ユニット20の柱11、床梁12、天井
梁13、一部欠除天井梁22、補助天井梁25、補助継
ぎ梁28の組立段階で、第1の仮梁121、第2の仮梁
122、継ぎ材123を上述の如くそれらの取着部に取
着する(図8(A))。
【0031】(2) 梁省略建物ユニット20の一部欠除天
井梁22への補強柱26の組立段階で、第1の仮梁12
1を一部欠除天井梁22と第2の仮梁122の間から取
外す(図8(B)、図4、図5)。
【0032】(3) 補強柱26の設置後、もしくは梁省略
建物ユニット20の現地据付後に、第2の仮梁122と
継ぎ材123を取外す(図8(C))。
【0033】(下階梁省略建物ユニット30)(図1〜
図3、図6、図7) 下階梁省略建物ユニット30は、図1〜図3に示す如
く、標準建物ユニット10と基本的構成を同様としなが
ら、下階梁省略建物ユニット20と水平方向で面対称状
をなし、標準建物ユニット10における1つの天井梁1
3を一部欠除天井梁32とし、これによって天井梁欠除
部33を形成している。下階梁省略建物ユニット30
は、その天井梁欠除部33を下階梁省略建物ユニット2
0の天井梁欠除部23に並置し、天井梁欠除部23とと
もにその天井梁欠除部33により階段室60の吹抜け部
60Aを区画形成するものとした。
【0034】また、下階梁省略建物ユニット30は、一
部欠除天井梁32の側傍で、一部欠除天井梁32とこれ
に相対する天井梁13との間に補助天井梁35を掛け渡
している。尚、下階梁省略建物ユニット30は、一部欠
除天井梁32を補助天井梁35の接合部の側傍で、補強
柱36により支持している。補強柱36は一部欠除天井
梁32とこれに相対する床梁12のそれぞれに剛接合さ
れる。
【0035】また、下階梁省略建物ユニット30は、一
部欠除天井梁32と補助天井梁35が 2本の非欠除天井
梁13、13とともに形成する天井フレーム内で、相対
するコーナー部に張り渡される水平ブレース37、37
を備えることができる。
【0036】尚、梁省略建物ユニット30にあっては、
相対する天井梁13と一部欠除天井梁32に天井小梁1
03を掛け渡し取着している(図3)。
【0037】然るに、梁省略建物ユニット30にあって
は、一部欠除天井梁32に対する補強柱36の柱−梁接
合仕口部130を、梁省略建物ユニット20における柱
−梁接合仕口部110と同様に備えている。柱−梁接合
仕口部130は、図9に示した柱−梁接合仕口部110
と同様な構造で、一部欠除天井梁32の梁欠除端面部3
2Aに設けた端板133に、補強柱36の側面部36A
を柱勝ちで仕分けて、補強柱36の側面部36Aの裏側
に設けた裏当て板132をその端板133にボルト13
1(高力ボルト)で締結して剛接合する(図6、図
7)。
【0038】また、梁省略建物ユニット30にあって
は、その骨組の組立段階での剛性確保と寸法精度を確保
するため、一部欠除天井梁32と柱11との間の梁欠除
部33に、梁省略建物ユニット20におけると同じ仮梁
120を仮止め可能としている(図6、図7)。仮梁1
20は、梁省略建物ユニット20におけると同様に、第
1の仮梁121と第2の仮梁122と継ぎ材123とか
ら構成され、梁省略建物ユニット20におけると同様に
用いられる。尚、図6、図7の仮梁120は、一部欠除
天井梁32への補強柱36の組立段階で、第1の仮梁1
21を一部欠除天井梁32と第2の仮梁122の間から
取外した状態である。
【0039】(上階梁省略建物ユニット40)(図1) 上階梁省略建物ユニット40は、図1に示す如く、標準
建物ユニット10と基本的構造を同様としながら、標準
建物ユニット10における1つの床梁12を一部欠除床
梁42とし、これによって床梁欠除部43を形成してい
る。上階梁省略建物ユニット40は、その梁欠除部43
により階段室60の吹抜け部60Aを形成するものであ
る。
【0040】また、上階梁省略建物ユニット40は、一
部欠除床梁42の側傍で、一部欠除床梁42とこれに相
対する床梁12との間に床小梁45を掛け渡してある。
尚、上階梁省略建物ユニット40は、一部欠除床梁42
を床小梁45の接合部の側傍で、補強柱46により支持
している。
【0041】尚、上階梁省略建物ユニット40は、一部
欠除床梁42の梁欠除部43に隣接する床空間で、以下
の如くにより床面材を支持して床面を構築する。即ち、
上階梁省略建物ユニット40にあっては、十字状に掛け
渡し接合した補助継ぎ梁48と補助床小梁49とを用い
る。補助継ぎ梁48は、一部欠除床梁42の梁欠除部4
3を挟む一方側に位置する床梁12の中間部と、他方側
に位置する床小梁45の中間部とに交差状に掛け渡し接
合される。補助床小梁49の一端部は一部欠除床梁42
に相対する床梁12に掛け渡し接合し、補助床小梁49
の他端部は自由端とされて補助継ぎ梁48から突出して
いる。そして、補助継ぎ梁48の一端部から他端部の自
由端の全範囲おいて、床根太(不図示)を支持し、その
床根太の上に床面材(不図示)を支持して床面を構築す
る。
【0042】(上階梁省略建物ユニット50)(図1) 上階梁省略建物ユニット50は、図1に示す如く、標準
建物ユニット10と基本的構成を同様としながら、上階
梁省略建物ユニット40と水平方向で略面対称状をな
し、標準建物ユニット10における1つの床梁12を一
部欠除床梁52とし、これによって床梁欠除部53を形
成している。上階梁省略建物ユニット50は、その床梁
欠除部53を上階梁省略建物ユニット40の床梁欠除部
43に並置し、床梁欠除部43とともにその床梁欠除部
53により階段室60の吹抜け部60Aを区画形成する
ものとした。
【0043】また、上階梁省略建物ユニット50は、一
部欠除床梁52の側傍で、一部欠除床梁52とこれに相
対する床梁12との間に床小梁55を掛け渡している。
尚、上階梁省略建物ユニット50は、一部欠除床梁52
を床小梁55の接合部の側傍で補強柱56により支持し
ている。
【0044】以下、梁省略建物ユニット20と梁省略建
物ユニット30の水平方向のユニット間締結構造(梁省
略建物ユニット40と梁省略建物ユニット50のユニッ
ト間締結構造も実質的に同じ)について説明する。
【0045】(梁省略建物ユニット20と梁省略建物ユ
ニット30のユニット間締結構造)(図10〜図12) (A) 梁省略建物ユニット20の梁欠除部23に接する柱
11と梁省略建物ユニット30の梁欠除部33に接する
柱11との柱−梁接合仕口140 柱−梁接合仕口140にあっては、梁省略建物ユニット
20の梁欠除部23に接する柱11の側面部141と、
梁省略建物ユニット30の梁欠除部33に接する柱11
の側面部142とをボルト143により締結する。そし
て、両柱11を例えば角鋼管にて形成し、柱11の側面
部141、142を構成する一側面の裏側に裏当て板1
44、145を溶接し、一方の柱11において側面部1
41に相対する外側の側面部146にボルト貫通孔14
7を設け、このボルト貫通孔147から挿通したボルト
143の頭部143Aを該一方の柱11の裏当て板14
4に直接当接させ、該ボルト143を他方の柱11の裏
当て板145のめねじ部145Aに締結する。
【0046】このとき、両柱11の間にスペーサ148
を介装している。そして、スペーサ148は柱11の柱
頭部より上方の上階梁省略建物ユニット40と上階梁省
略建物ユニット50の据付レベルまで延在され、このス
ペーサ148の延在部を梁省略建物ユニット40の柱1
1と梁省略建物ユニット50の柱11との間に介装して
いる。
【0047】(B) 梁省略建物ユニット20の一部欠除天
井梁22と梁省略建物ユニット30の一部欠除天井梁3
2との梁−梁接合仕口150 ユニット建物1において、相並置されている梁省略建物
ユニット20の一部欠除天井梁22と梁省略建物ユニッ
ト30の一部欠除天井梁32とは、例えば、一部欠除天
井梁22、32をC形鋼にて形成し、一部欠除天井梁2
2の下フランジの下面と一部欠除天井梁32の下フラン
ジの下面に添設した接続板(不図示)をそれらの下フラ
ンジにボルト接合して締結することにて梁−梁接合仕口
150を構成する。もしくは、柱11と一部欠除天井梁
22との接合部に前述の接続ピース13Aを、柱11と
一部欠除天井梁32との接合部に前述の接続ピース13
Aを用いるとき、相隣るそれら接続ピース13A、13
Aの下面に添設した接続板をそれらの接続ピース13
A、13Aにボルト接合するものであっても良い。
【0048】尚、梁省略建物ユニット20と梁省略建物
ユニット40(梁省略建物ユニット30と梁省略建物ユ
ニット50も同じ)の上下方向のユニット間締結構造に
ついては、図11に示す如く、梁省略建物ユニット20
の柱11の柱頭部の端板151に設けたガイドピン15
1Aに梁省略建物ユニット30の柱11の柱脚部の端板
152に設けたガイド孔152Aを嵌合して相互の位置
合わせを行なう。そして、梁省略建物ユニット20の柱
11と天井梁13との接続ピース13Aの上フランジ
と、梁省略建物ユニット30の柱11と床梁12との接
続ピース12Aの下フランジとを、ボルト153により
締結する。
【0049】従って、本実施形態によれば、以下の作用
がある。(梁省略建物ユニット20、30の補助天井梁
25、35、補助継ぎ梁28による補強構造)。 梁省略建物ユニット20の梁欠除部23回りの天井面
内に補助天井梁25と補助継ぎ梁28を設けた。従っ
て、一部欠除天井梁22と梁欠除部23を挟んで相対す
る柱11、天井梁13に作用する水平力Fは、補助継ぎ
梁28、補助天井梁25を通り、一部欠除天井梁22が
補強柱26等と形成するロ字形フレームや、一部欠除天
井梁22に相対する天井梁13が柱11等と形成するロ
字形フレームに伝わり、梁欠除部23を含む当該建物ユ
ニット20の全体の骨組の水平力に対する剛性と耐力を
大幅に向上する(図12)。
【0050】梁省略建物ユニット20の天井面内で、
補助天井梁25と補助継ぎ梁28がそれぞれ区画する天
井フレームに水平ブレース27、29を配置した。これ
により、梁欠除部23を含む当該建物ユニット20の全
体の骨組の水平力に対する剛性と耐力をより大幅に向上
できる。
【0051】第1の梁省略建物ユニット20の梁欠除
部23を含む当該建物ユニット20の全体の骨組の水平
力に対する剛性と耐力については上記により大幅に向
上できる。これに加えて、第1の梁省略建物ユニット2
0に並置した第2の梁省略建物ユニット30について
も、第2の梁省略建物ユニット30の一部欠除天井梁3
2と梁欠除部33を挟んで相対する柱11、天井梁13
に作用する水平力Fは、両ユニット20、30のユニッ
ト間締結部を介して、(a) 第1の梁省略建物ユニット2
0の柱11、天井梁13、補助継ぎ梁28、補助天井梁
25を通り、第1の梁省略建物ユニット20の一部欠除
天井梁22と他の天井梁13がそれぞれ形成する各ロ字
形フレームに伝わり、更には(b) 第2の梁省略建物ユニ
ット30の一部欠除天井梁32が形成するロ字形フレー
ムや、該第2の梁省略建物ユニット30の補助天井梁3
5を通り、他の天井梁13が形成するロ字形フレームに
伝わり、第2の梁省略建物ユニット30の梁欠除部33
を含む当該建物ユニット30の全体の骨組の水平力に対
する剛性と耐力も大幅に向上する(図12)。
【0052】第2の梁省略建物ユニット30の天井面
内でも、補助天井梁35が区画する天井フレームに水平
ブレース37を配置したことにより、梁欠除部33を含
む当該建物ユニット30の全体の骨組の水平力に対する
剛性と耐力をより大幅に向上できる。
【0053】補強柱26、36の上下端部を一部欠除
天井梁22、32と床梁12、12のそれぞれに剛接合
した。これにより、補強柱26、36は、一部欠除天井
梁22、32が形成するロ字形フレームの剛性を向上
し、鉛直荷重だけでなく、水平力も負担できる。
【0054】(梁省略建物ユニット20の梁欠除部23
(梁省略建物ユニット30の梁欠除部33も同じ)にお
ける仮梁120) 第1の仮梁121と第2の仮梁122は、梁省略建物
ユニット20の組立製造段階で、一部欠除天井梁22と
柱11の間の一直線上に配置され、その骨組の補強柱2
6が設置される前の該一部欠除天井梁22と該柱11と
を結ぶ直線性を含めた寸法精度と、その骨組の組立段階
での最低限の剛性を確保可能とする。
【0055】梁省略建物ユニット20の一部欠除天井
梁22の梁欠除端面部22Aに補強柱26の側面部26
Aを柱勝ちで接合するに際しては、第1の仮梁121が
一部欠除天井梁22の梁欠除端面部22Aから撤去さ
れ、その一部欠除天井梁22の梁欠除端面部22Aへの
補強柱26の設置スペースを提供する。同時に、第2の
仮梁122は、継ぎ材123とともに、依然として、一
部欠除天井梁22と柱11の間の梁欠除部23に残存
し、梁省略建物ユニット20の補強柱26の設置段階で
の骨組の最低限の剛性を維持可能とする。
【0056】尚、継ぎ材は第1の仮梁121が配置され
る梁欠除部に並置され、梁省略建物ユニット20の骨組
の上述の剛性を維持しつつ、補強柱26の設置作業スペ
ースを確保可能とする。
【0057】第2の仮梁122の柱11の側面部26
Aへの着脱部に、建物ユニット20の梁欠除部でない一
般部の柱−梁接合部で用いていると同一の接続ピース1
22Aを用いた。従って、第2の仮梁122の柱11へ
の接合作業を、一般部の柱−梁接合部での柱−梁の接合
作業と同一の生産設備で施工でき、建物ユニットの生産
性を向上できる。
【0058】第2の仮梁122に付帯する継ぎ材12
3を該第2の仮梁122に着脱可能としたから、梁省略
建物ユニット20の梁欠除部が長スパンで第2の仮梁1
22と継ぎ材123の全長が長くなる場合に、第2の仮
梁122と継ぎ材123を互いに分離して梁省略建物ユ
ニット20への取付け、取外しの作業性を向上可能とす
る。
【0059】(梁省略建物ユニット20、30のユニッ
ト間締結構造) 梁省略建物ユニット20の梁欠除部23に接する柱1
1の側面部141と、他の建物ユニット30の柱11の
側面部142とをボルト締結した。従って、柱11に接
する梁22の一部を梁欠除部23としてなる梁省略建物
ユニット20を、他の建物ユニット30と締結できる。
【0060】ボルト締結される柱11の側面部14
1、142に裏当て板144、145を設けた。従っ
て、柱11の板厚が薄い場合にも、柱の側面部141、
142の剛性を高め、この柱11の側面部141、14
2が、ユニット間に作用する引張軸力によりボルト締結
部回りで局部的にふくれ変形することがなく、この柱−
柱接合仕口部140の仕口強度を安定維持できる。
【0061】ボルト143の頭部143Aもしくはナ
ットを、柱11の裏当て板144に直接当接せしめた。
従って、ボルト143の頭部143Aもしくはナット
を、 2つの柱11の互いに接する側面部141、142
に相対する外側の側面部146に当接せしめる場合の、
その外側の側面部146のつぶれ変形を招く虞れがな
い。
【0062】ボルト締結される 2つの柱11の側面部
141、142の間にスペーサ148を介装した。従っ
て、 2つの建物ユニット20、30の相接する柱11間
に、それらの製造上の寸法公差に起因する据付隙間が存
在するとき、この据付隙間をスペーサ148により埋
め、両柱11を強固に締結できる。
【0063】スペーサ148を上階建物ユニット4
0、50の据付レベルまで延在せしめた。従って、この
スペーサ148の延在部分を上階建物ユニット40、5
0を据付るための案内板として用いることができ、施工
性を向上できる。また、上階建物ユニット40、50の
据付後には、一方の上階建物ユニット40に作用する水
平力を、このスペーサ148を介して直ちに他方の上階
建物ユニット50に伝え、分散し易く、相隣る上階建物
ユニット40、50の一体性を確保できる。
【0064】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限
られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、本
発明は、建物ユニットの床梁の柱に接する一部を欠除し
て梁欠除部とし、この梁省略建物ユニットの梁欠除部に
他の建物ユニットを並置して両ユニットを締結するに際
し、梁省略建物ユニットの梁欠除部に接する柱の側面部
と、他の建物ユニットの柱の側面部とをボルト締結する
ものであっても良い。
【0065】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、柱に接す
る梁の一部を梁欠除部としてなる梁省略建物ユニットを
他の建物ユニットと締結できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は第1実施形態のユニット建物を示す模式
図である。
【図2】図2は建物ユニットの補強構造を示す模式図で
ある。
【図3】図3は建物ユニットの天井伏せ図である。
【図4】図4は建物ユニットの平面図である。
【図5】図5は図4の要部拡大図である。
【図6】図6は建物ユニットの平面図である。
【図7】図7は図6の要部拡大図である。
【図8】図8は仮梁取着構造を示す模式図である
【図9】図9は補強柱の接合構造を示す模式図である。
【図10】図10はユニット間締結構造を示す斜視図で
ある。
【図11】図11はユニット間締結構造を示す模式図で
ある。
【図12】図12はユニット建物の水平力の伝わりを示
す模式図である。
【図13】図13は標準建物ユニットを示す模式図であ
る。
【符号の説明】
11 柱 20、30 梁省略建物ユニット 22 一部欠除天井梁 23 梁欠除部 140 柱−柱接合仕口 141、142 側面部 143 ボルト 144、145 裏当て板 148 スペーサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物ユニットの梁の柱に接する一部を欠
    除して梁欠除部とし、この梁省略建物ユニットの梁欠除
    部に他の建物ユニットを並置して両ユニットを締結す
    る、梁省略建物ユニットの締結構造において、 梁省略建物ユニットの梁欠除部に接する柱の側面部と、
    他の建物ユニットの柱の側面部とをボルト締結してなる
    ことを特徴とする梁省略建物ユニットの締結構造。
  2. 【請求項2】 前記 2つの柱の側面部に裏当て板を設
    け、両柱の側面部の裏当て板同士をボルト締結してなる
    請求項1記載の梁省略建物ユニットの締結構造。
  3. 【請求項3】 前記柱が管材からなり、該柱の側面部に
    設けた裏当て板にボルトの頭部もしくはナットを直接当
    接してなる請求項2記載の梁省略建物ユニットの締結構
    造。
  4. 【請求項4】 前記 2つの柱の側面部の間にスペーサを
    介装してなる請求項1〜3のいずれかに記載の梁省略建
    物ユニットの締結構造。
  5. 【請求項5】 前記スペーサを柱の柱頭部より上方の上
    階建物ユニットの据付レベルまで延設してなる請求項4
    記載の梁省略建物ユニットの締結構造。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005248690A (ja) * 2004-02-06 2005-09-15 Sekisui Chem Co Ltd ユニット建物の接合構造

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JP4568526B2 (ja) * 2004-02-06 2010-10-27 積水化学工業株式会社 ユニット建物の接合構造

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