JP2000054232A - 紡機用トラベラ - Google Patents
紡機用トラベラInfo
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- JP2000054232A JP2000054232A JP21744498A JP21744498A JP2000054232A JP 2000054232 A JP2000054232 A JP 2000054232A JP 21744498 A JP21744498 A JP 21744498A JP 21744498 A JP21744498 A JP 21744498A JP 2000054232 A JP2000054232 A JP 2000054232A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 金属トラベラの表面に下地処理を施し、樹脂
皮膜層の表面粗さを細かくすることにより、紡機用リン
グに対する初期馴染みを向上させると共に、紡機用トラ
ベラの表面に付着した風綿を容易に除去し、糸切れ、糸
むらを減少して糸品質を向上すると共に、生産性を向上
することのできる紡機用トラベラを提供する。 【解決手段】 硬鋼線よりなる金属線を成形加工して所
定の形状を有する金属トラベラ１を形成し、上記金属ト
ラベラ１の母材の表面に燐酸亜鉛カルシウムの皮膜２を
形成し、上記皮膜２の表面に、二硫化モリブデンとグラ
ファイトを固体潤滑剤として分散したエポキシ樹脂を被
覆し、金属トラベラ１の表面に、表面粗さＲａが０．１
〜１．０μｍを有するエポキシ樹脂の樹脂皮膜層３を設
けた紡機用トラベラを構成する。
皮膜層の表面粗さを細かくすることにより、紡機用リン
グに対する初期馴染みを向上させると共に、紡機用トラ
ベラの表面に付着した風綿を容易に除去し、糸切れ、糸
むらを減少して糸品質を向上すると共に、生産性を向上
することのできる紡機用トラベラを提供する。 【解決手段】 硬鋼線よりなる金属線を成形加工して所
定の形状を有する金属トラベラ１を形成し、上記金属ト
ラベラ１の母材の表面に燐酸亜鉛カルシウムの皮膜２を
形成し、上記皮膜２の表面に、二硫化モリブデンとグラ
ファイトを固体潤滑剤として分散したエポキシ樹脂を被
覆し、金属トラベラ１の表面に、表面粗さＲａが０．１
〜１．０μｍを有するエポキシ樹脂の樹脂皮膜層３を設
けた紡機用トラベラを構成する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、精紡機、撚糸機に
配置された紡機用リングに使用される紡機用トラベラに
関するものである。
配置された紡機用リングに使用される紡機用トラベラに
関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、紡機用リングに対する初期馴染み
を向上させた紡機用トラベラとして、特公昭６０−１２
４４８号公報に示されるように、金属トラベラの少なく
ともリングと摺接する内面に二硫化モリブデン、アルミ
ナ、カーボランダム、或いは低融点金属の１種又は２種
以上を含有するエポキシ樹脂の被膜を形成した紡機用ト
ラベラや、特公昭６０−５６８１０号公報に示されるよ
うに、金属トラベラの少なくともリングと接触する内面
に、二硫化モリブデンを含有する合成樹脂層の被膜層を
形成した紡機用トラベラ、或いは特公昭６１−４４６号
公報に示されるように、金属トラベラの少なくともリン
グと接触する内面に、二硫化モリブデンを含有するエポ
キシ樹脂の被膜を形成した紡機用トラベラが発明されて
いる。
を向上させた紡機用トラベラとして、特公昭６０−１２
４４８号公報に示されるように、金属トラベラの少なく
ともリングと摺接する内面に二硫化モリブデン、アルミ
ナ、カーボランダム、或いは低融点金属の１種又は２種
以上を含有するエポキシ樹脂の被膜を形成した紡機用ト
ラベラや、特公昭６０−５６８１０号公報に示されるよ
うに、金属トラベラの少なくともリングと接触する内面
に、二硫化モリブデンを含有する合成樹脂層の被膜層を
形成した紡機用トラベラ、或いは特公昭６１−４４６号
公報に示されるように、金属トラベラの少なくともリン
グと接触する内面に、二硫化モリブデンを含有するエポ
キシ樹脂の被膜を形成した紡機用トラベラが発明されて
いる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図３及び図４
に示すように、上記紡機用トラベラはいずれも金属トラ
ベラ５の表面に樹脂皮膜層６を直接形成しているため、
紡機用リングに対する初期馴染みにおいて一定の効果は
得られるが、樹脂皮膜層６の表面粗さにおいて、金属ト
ラベラ５の素地の粗さが樹脂皮膜層６の表面粗さとして
顕れるため、表面粗さが粗くなり、紡機用トラベラに付
着した風綿が除去されず、糸切れ、糸むらの原因とな
り、糸品質が低下すると共に、生産性も低下するという
問題点があった。
に示すように、上記紡機用トラベラはいずれも金属トラ
ベラ５の表面に樹脂皮膜層６を直接形成しているため、
紡機用リングに対する初期馴染みにおいて一定の効果は
得られるが、樹脂皮膜層６の表面粗さにおいて、金属ト
ラベラ５の素地の粗さが樹脂皮膜層６の表面粗さとして
顕れるため、表面粗さが粗くなり、紡機用トラベラに付
着した風綿が除去されず、糸切れ、糸むらの原因とな
り、糸品質が低下すると共に、生産性も低下するという
問題点があった。
【０００４】本発明の課題は、金属トラベラの表面に下
地処理を施し、樹脂皮膜層の表面粗さを細かくすること
により、紡機用リングに対する初期馴染みを向上させる
と共に、紡機用トラベラの表面に付着した風綿を容易に
除去し、糸切れ、糸むらを減少して、糸品質を向上する
と共に、生産性を向上することのできる紡機用トラベラ
を提供することにある。
地処理を施し、樹脂皮膜層の表面粗さを細かくすること
により、紡機用リングに対する初期馴染みを向上させる
と共に、紡機用トラベラの表面に付着した風綿を容易に
除去し、糸切れ、糸むらを減少して、糸品質を向上する
と共に、生産性を向上することのできる紡機用トラベラ
を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、硬鋼線よりな
る金属線を成形加工して所定の形状を有する金属トラベ
ラを形成し、上記金属トラベラの母材の表面に燐酸亜鉛
カルシウムの皮膜を形成し、上記皮膜の表面に二硫化モ
リブデンとグラファイトを固体潤滑剤として分散したエ
ポキシ樹脂を浸漬又は塗布により被覆し、金属トラベラ
の表面に、表面粗さＲａが０．１〜１．０μｍを有する
エポキシ樹脂の樹脂皮膜層を設けた紡機用トラベラを提
供する。
る金属線を成形加工して所定の形状を有する金属トラベ
ラを形成し、上記金属トラベラの母材の表面に燐酸亜鉛
カルシウムの皮膜を形成し、上記皮膜の表面に二硫化モ
リブデンとグラファイトを固体潤滑剤として分散したエ
ポキシ樹脂を浸漬又は塗布により被覆し、金属トラベラ
の表面に、表面粗さＲａが０．１〜１．０μｍを有する
エポキシ樹脂の樹脂皮膜層を設けた紡機用トラベラを提
供する。
【０００６】また、燐酸亜鉛カルシウムの皮膜とエポキ
シ樹脂の樹脂皮膜の皮膜層全体の厚さを３〜９μｍとし
た紡機用トラベラを提供する。
シ樹脂の樹脂皮膜の皮膜層全体の厚さを３〜９μｍとし
た紡機用トラベラを提供する。
【０００７】
【発明の実施の形態】以下、本発明による紡機用トラベ
ラの実施の形態の一例を図面に基づいて説明する。
ラの実施の形態の一例を図面に基づいて説明する。
【０００８】図１及び図２は本発明による紡機用トラベ
ラの構成を示している。
ラの構成を示している。
【０００９】硬鋼線からなる金属線を成形加工して所定
の形状を有する横型の金属トラベラ１を形成し、上記金
属トラベラ１をアルカリ溶液にて脱脂した後、水洗し、
その後燐酸亜鉛と燐酸カルシウムを主成分とする水溶液
に浸漬、処理して、金属トラベラ１の母材の表面に１〜
２μｍの厚さを有する燐酸亜鉛カルシウムの皮膜２を形
成し、上記皮膜２の表面に二硫化モリブデンとグラファ
イトを固体潤滑剤として分散したエポキシ樹脂を浸漬又
は塗布により被覆し、熱処理により一体的に固着して、
金属トラベラ１の表面に、表面粗さＲａが０．１〜１．
０μｍを有するエポキシ樹脂の樹脂皮膜層３を形成した
紡機用トラベラ４を構成している。
の形状を有する横型の金属トラベラ１を形成し、上記金
属トラベラ１をアルカリ溶液にて脱脂した後、水洗し、
その後燐酸亜鉛と燐酸カルシウムを主成分とする水溶液
に浸漬、処理して、金属トラベラ１の母材の表面に１〜
２μｍの厚さを有する燐酸亜鉛カルシウムの皮膜２を形
成し、上記皮膜２の表面に二硫化モリブデンとグラファ
イトを固体潤滑剤として分散したエポキシ樹脂を浸漬又
は塗布により被覆し、熱処理により一体的に固着して、
金属トラベラ１の表面に、表面粗さＲａが０．１〜１．
０μｍを有するエポキシ樹脂の樹脂皮膜層３を形成した
紡機用トラベラ４を構成している。
【００１０】なお、燐酸亜鉛カルシウムの皮膜２とエポ
キシ樹脂の樹脂皮膜層３の皮膜層全体の厚さは３〜９μ
ｍとするのが好ましいものである。
キシ樹脂の樹脂皮膜層３の皮膜層全体の厚さは３〜９μ
ｍとするのが好ましいものである。
【００１１】上記構成において、樹脂皮膜層３の表面粗
さＲａが１．０μｍを越えると、トラベラ表面に付着し
た風綿の滑りが悪くなり、風綿がトラベラから脱落せ
ず、また、トラベラ表面に付着した風綿がトラベラクリ
ヤラにより除去されず糸切れの原因となる。
さＲａが１．０μｍを越えると、トラベラ表面に付着し
た風綿の滑りが悪くなり、風綿がトラベラから脱落せ
ず、また、トラベラ表面に付着した風綿がトラベラクリ
ヤラにより除去されず糸切れの原因となる。
【００１２】また、皮膜層全体の厚さを３〜９μｍとし
たが、３μｍ未満であると皮膜層の寿命が短く、９μｍ
を越えると皮膜層が剥離し易くなる。
たが、３μｍ未満であると皮膜層の寿命が短く、９μｍ
を越えると皮膜層が剥離し易くなる。
【００１３】上記のように構成した本発明の紡機用トラ
ベラ４を用いた場合には、エポキシ樹脂の樹脂皮膜層３
の下地層として燐酸亜鉛カルシウムの皮膜２を形成して
いるため、金属トラベラ１の母材表面と樹脂皮膜層３と
の密着性が向上し、樹脂皮膜層３の剥離がなくなり、し
かも、燐酸亜鉛カルシウムの皮膜２の表面粗さが小さい
ため、樹脂皮膜層３の表面粗さＲａを０．１〜１．０μ
ｍとすることができ、さらに、固体潤滑剤として二硫化
モリブデンとグラファイトを分散しているため、紡出中
にトラベラに付着した風綿はトラベラから容易に脱落
し、或いは遠心力によりトラベラの外側脚先に運ばれ、
トラベラクリヤラにより除去されるため、風綿の付着に
よる糸切れ、糸むらが減少し、糸品質が向上すると共
に、糸切れによる停台が少なくなり、生産性が向上す
る。
ベラ４を用いた場合には、エポキシ樹脂の樹脂皮膜層３
の下地層として燐酸亜鉛カルシウムの皮膜２を形成して
いるため、金属トラベラ１の母材表面と樹脂皮膜層３と
の密着性が向上し、樹脂皮膜層３の剥離がなくなり、し
かも、燐酸亜鉛カルシウムの皮膜２の表面粗さが小さい
ため、樹脂皮膜層３の表面粗さＲａを０．１〜１．０μ
ｍとすることができ、さらに、固体潤滑剤として二硫化
モリブデンとグラファイトを分散しているため、紡出中
にトラベラに付着した風綿はトラベラから容易に脱落
し、或いは遠心力によりトラベラの外側脚先に運ばれ、
トラベラクリヤラにより除去されるため、風綿の付着に
よる糸切れ、糸むらが減少し、糸品質が向上すると共
に、糸切れによる停台が少なくなり、生産性が向上す
る。
【００１４】さらに、固体潤滑剤として二硫化モリブデ
ンとグラファイトを分散しているため、リングに対する
初期馴染みが良好となり、初期摩耗時間が短く、スムー
ズに定常運転に移行することができると共に、初期摩耗
量が減少するので、トラベラの寿命を延長することがで
きる。
ンとグラファイトを分散しているため、リングに対する
初期馴染みが良好となり、初期摩耗時間が短く、スムー
ズに定常運転に移行することができると共に、初期摩耗
量が減少するので、トラベラの寿命を延長することがで
きる。
【００１５】
【実施例】図１及び図２に示すように、硬鋼線からなる
金属線を成形加工して所定の形状を有する横型の金属ト
ラベラ１を形成し、上記金属トラベラ１をアルカリ溶液
にて脱脂した後、水洗し、その後燐酸亜鉛と燐酸カルシ
ウムを主成分とする水溶液に浸漬、処理して、金属トラ
ベラ１の母材の表面に１μｍの厚さを有する燐酸亜鉛カ
ルシウムの皮膜２を形成する。
金属線を成形加工して所定の形状を有する横型の金属ト
ラベラ１を形成し、上記金属トラベラ１をアルカリ溶液
にて脱脂した後、水洗し、その後燐酸亜鉛と燐酸カルシ
ウムを主成分とする水溶液に浸漬、処理して、金属トラ
ベラ１の母材の表面に１μｍの厚さを有する燐酸亜鉛カ
ルシウムの皮膜２を形成する。
【００１６】上記表面に燐酸亜鉛カルシウム皮膜２を形
成した金属トラベラ１を二硫化モリブデンとグラファイ
トを固体潤滑剤として分散したエポキシ樹脂溶液に浸漬
し、燐酸亜鉛カルシウム皮膜２の表面にエポキシ樹脂を
被覆し、焼付け処理により一体的に固着して、樹脂皮膜
層３を形成し、皮膜層全体の厚さが５μｍで、表面粗さ
Ｒａが０．２μｍを有する燐酸亜鉛カルシウム皮膜とエ
ポキシ樹脂皮膜の複合皮膜層を設けた紡機用トラベラ４
を構成する。
成した金属トラベラ１を二硫化モリブデンとグラファイ
トを固体潤滑剤として分散したエポキシ樹脂溶液に浸漬
し、燐酸亜鉛カルシウム皮膜２の表面にエポキシ樹脂を
被覆し、焼付け処理により一体的に固着して、樹脂皮膜
層３を形成し、皮膜層全体の厚さが５μｍで、表面粗さ
Ｒａが０．２μｍを有する燐酸亜鉛カルシウム皮膜とエ
ポキシ樹脂皮膜の複合皮膜層を設けた紡機用トラベラ４
を構成する。
【００１７】上記のように構成した本発明の紡機用トラ
ベラと金属トラベラの表面に直接二硫化モリブデンを含
有するエポキシ樹脂の被膜を形成した従来の紡機用トラ
ベラとを、下記紡出条件で比較テストを行った。 〔紡出条件〕 紡出糸 ： 綿コーマ糸 ４０番手 リング ： ＫＳ２ φ３８ （金井重要工業株式会社製） スピンドル回転数 ： １７，３００ｒ．ｐ．ｍ トラベラ ： ＭＳ／ｈｆ （金井重要工業株式会社製）
ベラと金属トラベラの表面に直接二硫化モリブデンを含
有するエポキシ樹脂の被膜を形成した従来の紡機用トラ
ベラとを、下記紡出条件で比較テストを行った。 〔紡出条件〕 紡出糸 ： 綿コーマ糸 ４０番手 リング ： ＫＳ２ φ３８ （金井重要工業株式会社製） スピンドル回転数 ： １７，３００ｒ．ｐ．ｍ トラベラ ： ＭＳ／ｈｆ （金井重要工業株式会社製）
【００１８】その結果、トラベラの数量１０００個中の
摩耗度において、本発明の紡機用トラベラは、摩耗度大
が２９％、摩耗度小が１０％であったのに対して、従来
の紡機用トラベラでは、摩耗度大が５６％、摩耗度小が
１２％であり、摩耗度合から見て、本発明の紡機用トラ
ベラの寿命の方が従来の紡機用トラベラより長いことは
明らかである。
摩耗度において、本発明の紡機用トラベラは、摩耗度大
が２９％、摩耗度小が１０％であったのに対して、従来
の紡機用トラベラでは、摩耗度大が５６％、摩耗度小が
１２％であり、摩耗度合から見て、本発明の紡機用トラ
ベラの寿命の方が従来の紡機用トラベラより長いことは
明らかである。
【００１９】また、風綿の付着量については、本発明の
紡機用トラベラは２０％であったのに対して、従来の紡
機用トラベラは４４％であり、風綿の付着量から見て、
本発明の紡機用トラベラの方が従来の紡機用トラベラに
比べ、糸切れが少ないことは明らかである。
紡機用トラベラは２０％であったのに対して、従来の紡
機用トラベラは４４％であり、風綿の付着量から見て、
本発明の紡機用トラベラの方が従来の紡機用トラベラに
比べ、糸切れが少ないことは明らかである。
【００２０】
【発明の効果】本発明の紡機用トラベラは上記のように
エポキシ樹脂の樹脂皮膜層の下地層として燐酸亜鉛カル
シウムの皮膜を形成し、樹脂皮膜層の表面粗さＲａを
０．１〜１．０μｍと小さくし、さらに、固体潤滑剤と
して二硫化モリブデンとグラファイトを分散しているた
め、紡出中にトラベラに付着した風綿はトラベラから容
易に脱落し、しかも、遠心力によりトラベラの外側脚先
に運ばれた風綿はトラベラクリヤラにより除去されるた
め、風綿の付着による糸切れ、糸むらが減少し、糸品質
が向上すると共に、糸切れによる停台が少なくなり、生
産性が向上する。
エポキシ樹脂の樹脂皮膜層の下地層として燐酸亜鉛カル
シウムの皮膜を形成し、樹脂皮膜層の表面粗さＲａを
０．１〜１．０μｍと小さくし、さらに、固体潤滑剤と
して二硫化モリブデンとグラファイトを分散しているた
め、紡出中にトラベラに付着した風綿はトラベラから容
易に脱落し、しかも、遠心力によりトラベラの外側脚先
に運ばれた風綿はトラベラクリヤラにより除去されるた
め、風綿の付着による糸切れ、糸むらが減少し、糸品質
が向上すると共に、糸切れによる停台が少なくなり、生
産性が向上する。
【００２１】さらに、エポキシ樹脂に固体潤滑剤として
二硫化モリブデンとグラファイトを分散しているため、
リングに対する初期馴染みが良好となり、初期摩耗時間
が短く、スムーズに定常運転に移行することができると
共に、初期摩耗量が減少し、しかも、下地層として燐酸
亜鉛カルシウムの皮膜を形成しているため、金属トラベ
ラの母材表面と樹脂皮膜層との密着性が向上し、樹脂皮
膜層の剥離がなくなるので、トラベラの寿命を延長する
ことができる。
二硫化モリブデンとグラファイトを分散しているため、
リングに対する初期馴染みが良好となり、初期摩耗時間
が短く、スムーズに定常運転に移行することができると
共に、初期摩耗量が減少し、しかも、下地層として燐酸
亜鉛カルシウムの皮膜を形成しているため、金属トラベ
ラの母材表面と樹脂皮膜層との密着性が向上し、樹脂皮
膜層の剥離がなくなるので、トラベラの寿命を延長する
ことができる。
【図１】本発明の紡機用トラベラの一実施例を示す正面
図である。
図である。
【図２】図１のＸ−Ｘ線切断断面図である。
【図３】従来の紡機用トラベラを示す一部破断正面図で
ある。
ある。
【図４】図３のＹ−Ｙ線切断断面図である。
１、５ 金属トラベラ ２ 燐酸亜鉛カルシウム皮膜 ３、６ 樹脂皮膜層 ４ 紡機用トラベラ
Claims (2)
- 【請求項１】硬鋼線よりなる金属線を成形加工して所定
の形状を有する金属トラベラを形成し、上記金属トラベ
ラの母材の表面に燐酸亜鉛カルシウムの皮膜を形成し、
上記皮膜の表面に二硫化モリブデンとグラファイトを固
体潤滑剤として分散したエポキシ樹脂を浸漬又は塗布に
より被覆し、表面粗さＲａが０．１〜１．０μｍを有す
る樹脂皮膜層を設けたことを特徴とする紡機用トラベ
ラ。 - 【請求項２】皮膜層全体の厚さを３〜９μｍとした請求
項１記載の紡機用トラベラ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21744498A JP3593673B2 (ja) | 1998-07-31 | 1998-07-31 | 紡機用トラベラ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21744498A JP3593673B2 (ja) | 1998-07-31 | 1998-07-31 | 紡機用トラベラ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000054232A true JP2000054232A (ja) | 2000-02-22 |
| JP3593673B2 JP3593673B2 (ja) | 2004-11-24 |
Family
ID=16704341
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21744498A Expired - Fee Related JP3593673B2 (ja) | 1998-07-31 | 1998-07-31 | 紡機用トラベラ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3593673B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CH697404B1 (de) * | 2004-11-16 | 2008-09-30 | Braecker Ag | Spinn- oder Zwirnring mit Rostschutzeigenschaften. |
| CN102443893A (zh) * | 2011-09-22 | 2012-05-09 | 吴江秦邦纺织有限公司 | 一种具有自润性能钢丝圈的制备工艺 |
| WO2017153969A3 (en) * | 2016-03-10 | 2017-11-30 | Ab Carter, Inc. | Metallic sulfide coated travelers or spinning ring, methods of coating travelers or spinning ring and systems for use of metallic sulfide coated travelers or spinning ring |
-
1998
- 1998-07-31 JP JP21744498A patent/JP3593673B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CH697404B1 (de) * | 2004-11-16 | 2008-09-30 | Braecker Ag | Spinn- oder Zwirnring mit Rostschutzeigenschaften. |
| CN102443893A (zh) * | 2011-09-22 | 2012-05-09 | 吴江秦邦纺织有限公司 | 一种具有自润性能钢丝圈的制备工艺 |
| WO2017153969A3 (en) * | 2016-03-10 | 2017-11-30 | Ab Carter, Inc. | Metallic sulfide coated travelers or spinning ring, methods of coating travelers or spinning ring and systems for use of metallic sulfide coated travelers or spinning ring |
| US10385480B2 (en) | 2016-03-10 | 2019-08-20 | AB Carter Inc. | Metallic sulfide coated travelers, methods of coating travelers, and systems for use of metallic sulfide coated travelers |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3593673B2 (ja) | 2004-11-24 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
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