JP2000052427A - 熱可塑性樹脂の溶着方法及び溶着装置 - Google Patents

熱可塑性樹脂の溶着方法及び溶着装置

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JP2000052427A
JP2000052427A JP23637998A JP23637998A JP2000052427A JP 2000052427 A JP2000052427 A JP 2000052427A JP 23637998 A JP23637998 A JP 23637998A JP 23637998 A JP23637998 A JP 23637998A JP 2000052427 A JP2000052427 A JP 2000052427A
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welding
welded
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Masayuki Suzuki
政之 鈴木
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Polyplastics Co Ltd
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C66/00General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
    • B29C66/70General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
    • B29C66/71General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined

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  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種の熱可塑性樹脂成形部材に適用できて、
溶着後の成形体の外側に溶融樹脂によるバリを発生させ
にくい、また発生したバリが外側に盛り上がらない溶着
方法及びその装置、特に肉厚の薄い成形体でバリ溜まり
等を持った形状に出来ない場合にも適用できる熱溶着方
法及びその装置を提供すること。 【解決手段】 二つの熱可塑性樹脂成形部材の互いに対
面する被溶着面を、各々熱板により加熱、溶融した後、
熱板を取り除いて、上記熱可塑性樹脂成形部材を圧接し
て溶着部を形成する溶着方法において、いずれか一方の
熱可塑性樹脂成形部材を収納する治具の内側面に溶着部
の外側面が密着するようにして溶着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱可塑性樹脂製の成
形部材同士の溶着方法及びその装置に関する。より詳し
くは、熱板溶着法において、溶着後の成形体外部に生ず
るバリの形状が改善された熱溶着方法及びその装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂成形部材(以下、単に成形
部材という。)の熱溶着法としては、超音波溶着、フリ
クション溶着等の溶着物同士の摩擦熱を利用する方法や
熱板溶着、熱風溶着、高周波誘導加熱溶着等の外部エネ
ルギーを利用する方法が知られている。これらの方法の
内で、熱板溶着法は、溶着時間が10〜30秒と長い、
溶融バリが発生する等の問題はあるが、加工可能な成形
体の種類、大きさ、溶着強度、気密性、設備費等の点で
優れており、その利用が広がっている。
【0003】熱板溶着法では、成形部材同士例えば比較
的大型の成形部材同士あるいは大型成形部材に小物成形
部材を溶着する場合、図7に示すように、上型治具Aと
下型治具Bに保持された成形部材aとbの被溶着面を各
々熱板Cに接触させて加熱し、各被溶着面の近傍部分
(通常溶着面よりそれぞれ約0.5〜1mmの部分であ
り、それぞれの被溶着部といい、また両被溶着部が溶着
して生成した部分を溶着部といい、その側面の長さを溶
着部の深さという。)が溶融状態になった段階で、成形
部材同士を圧接して互いに溶着する方法が採用されてい
る。従来の方法では、図1及び図2に示すように、成形
部材aとbを熱板Cに接触させて加熱し、各被溶着部が
溶融状態になった段階で各被溶着部を圧接して溶着する
と溶着部が形成されると共に、溶融樹脂が成形体外部に
押し出されてバリcと内部に押し出されてバリdを発生
する。
【0004】バリcとバリdは必ず発生するが、特に外
側面に発生するバリcは、溶着後の成形体を他の部品に
組み付ける際に、バリ部分が障害となり組み付け困難を
起こす場合がある。又、溶着後の成形体が外観部品とし
て使用される場合、外側面に発生するバリcのために製
品が外観不良となり、意匠上の問題が発生するケースが
多い。このため、公知の方法として、図3および図4に
示すような成形部材の溶着部をバリ溜りやバリ隠しを持
った形状にして、バリ発生を防ぐ方法が知られている
(プラスチック成形技術、第8巻8号、29〜33頁
(平成3年))。しかしながら、成形体の形状によって
は、とくに肉厚が薄いものでは、成形部材にバリ溜り等
を設けられない場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、各種の熱可
塑性樹脂成形部材に適用できて、溶着後の成形体の外側
面に溶融樹脂によるバリを発生させにくい、また発生し
たバリが外側に盛り上がらない溶着方法及びその装置、
特に肉厚の薄い成形体でバリ溜まり等を持った形状に出
来ない場合にも適用できる熱溶着方法及びその装置を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、各成形部
材の被溶着面を各々熱板に接触させて加熱した後、成形
部材(被溶着部材ともいう。)同士を圧接して互いに溶
着する際に、一方の熱可塑性樹脂成形部材の被溶着面を
できるだけ固定治具内面に近接して覆うようにした固定
治具を作製し、両熱可塑性樹脂成形部材の被溶着面の外
周を該治具内面に密着させて被溶着部材同士を溶着する
ことにより、外側に発生するバリcの発生が抑えられる
こと、また発生したとしても、薄いフィルム状に抑えら
れることを見い出し、本発明を完成するに至った。即
ち、本発明の第1は、二つの熱可塑性樹脂成形部材の互
いに対面する被溶着面を、各々熱板により加熱、溶融し
た後、熱板を取り除いて、上記熱可塑性樹脂成形部材を
圧接して溶着部を形成する溶着方法において、いずれか
一方の熱可塑性樹脂成形部材を保持する治具の内側面に
溶着部の外側面が密着するようにして溶着させることを
特徴とする熱可塑性樹脂部材の溶着方法を提供する。本
発明の第2は、二つの熱可塑性樹脂成形部材を個別に保
持する治具、該熱可塑性樹脂成形部材の互いに対面する
位置関係にある被溶着面を加熱、溶融する熱板、熱板移
動手段及び該熱可塑性樹脂成形部材を圧接して溶着部を
形成する加圧手段からなる溶着装置において、いずれか
一方の熱可塑性樹脂成形部材(b)を保持する治具
(B)の深さが、該成形部材(b)の外側面の深さと他
方の熱可塑性樹脂成形部材(a)の被溶着部の深さとの
和よりも深いことを特徴とする溶着装置を提供する。本
発明の第3は、治具(B)に対する治具(A)が、上側
成形部材aの外側面が長くて上型治具Aが外側面を必要
とする場合には、上記他の熱可塑性樹脂成形部材(a)
を保持する治具(A)の深さが該成形部材(a)の外側
面の深さと熱可塑性樹脂成形部材(a)の被溶着部の深
さの差よりも浅く、上側成形部材aの外側面が長くなく
て上型治具Aが外側面を必要としない場合には、上記他
の熱可塑性樹脂成形部材(a)を保持する治具(A)が
深さを持たないことを特徴とする本発明の第2に記載の
溶着装置を提供する。
【0007】
【作用】上記の構成により、二つの熱可塑性樹脂成形部
材の被溶着部が溶融状態になった段階で両被溶着部材を
圧接して溶着する際に、図5に示すように溶着部の外側
は固定治具で覆われる形態となるため、図1及び図2に
示すような従来の熱可塑性樹脂成形体の溶着時に発生す
る溶融樹脂の外側面へのバリを抑えることが出来る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で使用される熱可塑性樹脂
には、特に制限はなく、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリスチレン等の汎用樹脂;脂肪族又は芳香族のポ
リエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミ
ド、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリケトン、ポリエ
ーテルケトン、ポリサルファイド等のエンジニアリング
樹脂や高機能性樹脂などあらゆる熱可塑性樹脂が本発明
の溶着方法により溶着できる。特にテフロン製成形部材
でも溶着して十分な性能の成形体が得られる。樹脂に
は、各種の樹脂添加剤や、染料・顔料等の着色剤、フィ
ラー、ガラス繊維等の充填材を含んでいてもよい。成型
部材は相互に異なった材質でもよい。
【0009】本発明で使用される溶着機としては、治具
を除いて公知の熱板溶着機が使用できる。溶着機は、図
9に示すように、2つの溶着部材(例えば上側成形部材
a及び下側成形部材b)がそれぞれ収められる上型治具
A及び下型治具B、熱板C、上型治具A及び/又は下型
治具Bを例えば上下に移動させる加圧手段D(図示せ
ず)、熱板Cを例えば左右に移動させる熱板移動手段F
(図示せず)等からなる。図8に示すように、下型治具
Bの深さは、下側成形部材bの溶着面が下型治具Bの上
端面Eよりも下になり、さらに成形体の溶着部も上端面
Eよりも下にくるような深さであり、成形部材bの外側
面の深さと成形部材aの溶着部の深さの和よりも深い。
【0010】一方上型治具Aの深さは、図9に示すよう
に、上側成形部材aの外側面が肉厚よりも充分長くて上
型治具Aが外側面を必要とする場合(ケースi)には、
上側成形部材aが下側成形部材bと圧接して溶着できる
ような深さ、即ち、成形部材aの外側面の深さと成形部
材aの溶着部の深さの差よりも浅い。したがって、上側
成形部材aの下端は上型治具Aからはみ出ており、はみ
出た溶着面はそのまま熱板Cに接触することができる。
上記で「充分長い」とは、成形部材の側面が長くて外側
面を持たない治具を使用すると圧接時に成形部材が変形
する等のおそれがある程の長さである。また、図11の
ように、成形部材aが蓋のように外側面を持たないかあ
るいはは上側成形部材aの外側面が肉厚よりも余り長く
なくて外側面を持つ必要がない場合(ケースii)には、
上型治具Aには深さは必要なく、上型治具Aは成形部材
aの上面を圧接するに必要な面積であればよい。圧接時
の成形部材aの上面が、下型治具Bの上端面Eよりも下
である場合(ケースii-1)には上型治具Aの断面は下型
治具Bの径よりも小さく、好ましくは僅かに小さい。圧
接時の成形部材aの上面が、下型治具Bの上端面Eより
も上である場合(ケースii-2)には上型治具Aの断面は
下型治具Bの径よりも大きくても小さくてもよく、好ま
しくは僅かに小さいか、それ以上の大きさである。
【0011】下型治具Bの上端面Eから下側成形部材b
の溶着面までの深さは、溶着部材の大きさ、直径、肉厚
等によっても異なるが、1〜30mm、好ましくは2〜
20mmである。上記範囲より浅すぎるとバリがはみ出
しやすく、あまり深すぎると上型治具Aの移動距離が長
すぎたり、上部治具Aの上側成形部材aを収める深さが
浅くなりすぎて、チャッキングが不安定になり、下型治
具Bへ挿入し難くなる。また、成形部材の溶着すべき面
の差し渡し径(円では直径、四角形では辺の長さのこと
である。)は治具の対応する差し渡し径と殆ど等しくす
ることが、バリを少なくするために必要である。治具の
対応する差し渡し径と成形部材の差し渡し径の差(隙間
の大きさ)は、溶着部材の大きさ、直径、肉厚、外観の
要求度等によっても異なるが、0.05〜1.0mm、
好ましくは0.1〜0.5mmである。上記範囲より小
さすぎると成形部材の治具へチャッキングや上側成形部
材aの下型治具Bへの挿入が困難になり、あまり大きす
ぎるとバリの厚みが厚くなる。
【0012】溶着時の上型治具Aと下型治具Bの間隔
は、加圧手段D(図示せず)による上型治具A及び/又
は下型治具Bの移動距離制御により行うこともできる
し、上型治具A及び/又は下型治具Bの接触側端面にリ
ミッター等を設けて、上型治具Aと下型治具Bとの間に
適切なクリアランスが得られるようにすることもでき
る。したがって、この場合、上型治具Aの深さは次のよ
うに表される。上型治具Aの深さ=成形部材aの外側面
の深さ−その溶着部の深さ−クリアランス本発明では、クリア
ランスを大きくも、小さくもできる。特にクリアランス
を無しか又は充分小さくできるので圧接時にも成形体が
変形することが少ない。
【0013】上型治具Aには上側成形部材aを減圧、吸
引して治具内面にチャッキングするための吸引孔I(図
11参照)を設けてもよいし、吸引孔Iは成形品を離型
するための圧縮空気を送るのに利用してもよい。また、
圧縮空気は、治具や熱板の移動手段や成形品の冷却に使
用することができる。
【0014】熱板Cは電気加熱等により適当な温度に調
節される。熱板Cは種々の形状を取ることができる。熱
板Cの1例としては、図9に示すように、上側成形部材
aに接触して加熱する熱板C1と下側成形部材bに接触
して加熱する熱板C2からなっている。熱板C2の径は
下型治具Bに収まり、下側成形部材bの溶着面が加熱で
きる形状のものである。熱板Cの他の1例としては、図
13に示すように、通常の1枚の熱板(単熱板)が使用
できる。この場合には、下側成形部材bの溶着面は下型
治具Bの上端面Eよりも上に設置される。下側成形部材
bは、必要であれば、支持板Fを介してバネH等により
押し上げられ、ピンGにより所定位置にセットされる。
加熱後、ピンGを引き抜いて、下側成形部材bを下型治
具Bの内部に低下させ、両成形部材を下型治具Bの内側
面にできる限り密着させながら圧接して溶着する。下側
成形部材bの外径と下型治具Bの内径ができるだけ近い
値であれば、外側バリcの肉厚が小さくなる。しかし、
下型治具Bの内径と上側成形部材aの外径とをできるだ
け近くすると上側成形部材aが突っかかって下型治具B
内に入り込みにくくなるので、下型治具Bの上端面Eの
内側をやや拡げて溶融したあるいは更に膨張した上側成
形部材aを円滑に下型治具B内に挿入できるようにして
もよい。ピンの押し込み、引き抜き方法は機械的でも電
磁的方法でも構わない。
【0015】上記の説明では、溶着は下型治具Bの内部
で行われたが、上型治具Aの深さを深くして、溶着を上
型治具Aの内部で行うようにしてもよい。この場合、図
9の熱板C1とC2を上下逆にしたものを使用するか、
あるいは図13のように単熱板Cを使用して溶着部が加
熱された後、上側成形部材aは直ちに減圧等の手段によ
り上型治具A内に引き込まれ、同時に下側成形部材bが
上方に移動して上型治具A内で溶着が行われる。また、
治具A、Bを鉛直方向に配置せず、左右方向等任意の方
向に配置することも可能である。また、上、下側成形部
材の溶着面はお互いに嵌合の関係になれば平面でなくて
もよい。この場合にはその溶着面に応じた形状の熱板を
使用することにより、3次元形状の加熱溶着ができる。
例えば、上に凸型、下に凹型の溶着面を持つ上側、下側
成形部材と、下に凸部、上に凹部を有する熱板を使用し
て溶着することにより、溶着面積が広がり、溶着強度の
強い、ヨコずれに対して強い成形体を製作することがで
きる。溶着部がテーパー状の嵌合形状でも、曲面形状で
も、互いに被溶着面が溶着に適した形状であればよいこ
とは言うまでもない。また、治具は、A、B2つに限ら
ず、例えば上型治具Aと下型治具Bの中間に中間治具M
を設けて、中間治具Mの内部で、上側成形部材と中間側
成形部材の溶着と中間側成形部材と下側成形部材との溶
着が同時に行えるようにすることもできる。
【0016】加熱は成形部材を熱板に直接接触して行わ
ず、高温非接触式で加熱してもよい。熱板は表面をテフ
ロン等によりコーティングして成形部材の熱可塑性樹脂
が付着しないようにしてもよい。樹脂の加熱温度は、融
点よりも高いが、固化速度を考慮する場合には、充分溶
融させることと生産性の面から、熱板温度を樹脂の融点
よりもかなり高温に設定する。溶着部の樹脂溶融時間は
1〜60秒、好ましくは10〜30秒である。上型治具
下端面及び/又は下型治具の上端面にはストッパーなど
を設けて、樹脂の溶融深さを調節したり、溶融部の変形
を防止することができる。溶着時間は1〜30秒、好ま
しくは2〜20秒である。
【0017】本発明の溶着方法によれば、外側バリのは
み出しは、目では確認できない程度に抑えられるので、
場合によってはバリ取り工程が不要になる。また、発生
したバリはフィルム状であり、カッターナイフ等で容易
に除去できる。
【0018】本発明の溶着方法によれば、オイル、ガソ
リン、薬剤等のタンク類、ボンベ類又はパイプ類;洗濯
機バランサー、スピーカボックス、保冷ボックス等の家
電用部品;パレット、フロート、フィルタ、チェーンソ
ーボックス等の産業用部品;自動車用テールランプ、燃
料フィルター等に使用される。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例1)上側成形部材および下側成形部材として図
6に示すような縦断面形状のポリエチレン樹脂製成形体
(最大直径94mm、肉厚3.0mm)を準備した。熱
板溶着装置としては中森工業製PW−1を使用した。治
具は、図8に示すように上型治具Aと下型治具Bからな
り、上型治具Aの深さは上側成形部材aの下端が上型治
具Aの下端面よりはみ出る深さであり、従って上側成形
部材aの下端は加熱板C1に接触する深さである。下型
治具Bの深さは下側成形部材bが内部に収まり、溶着が
下型治具Bの内面に接触して行われる深さである。な
お、この場合は治具B側を溶着面を覆う形状としている
が、治具A側にしてもかまわない。成形部材は図8に示
すようにセットされる。図9はセットされた成形部材の
被溶着面を熱板C1及びC2に接触させ溶着面を加熱す
る。熱板C2の径は下型治具Bの内径より僅かに小さい
径を持ち、下型治具Bの上端面Eより低い位置にある下
側成形部材bの被溶着面に接触して加熱、溶融できる。
熱板にはテフロンシートを敷いて樹脂の付着を防止し
た。ポリエチレン樹脂製の成形部材同士を溶着する場
合、成形部材を200℃に加熱し、熱板の温度は210
℃程度に設定した。上記のようにして溶着部を加熱し図
10のような溶融状態になった段階で、熱板を取り外
し、溶着部を圧接し溶着すると、図5のように溶着部の
外側面は下型治具Bの内側面に密着しているので、溶融
樹脂が回り込まず、溶着部の外側におけるバリの発生を
防ぐことができる。
【0020】(実施例2)下側治具に図13の構造のも
のを使用し、熱板に単熱板を使用した他は実施例1と同
様の熱板溶着装置を使用した。上側成形部材および下側
成形部材として実施例1で使用した成形部材と同様の寸
法、形状のポリアセタール樹脂(ポリプラスチック社製
ジュラコンM90−44)製成形体を準備した。下型治
具は図13に示すように溶着面が下型治具の上端面より
低い所定の位置に移動する機構を持ち、下型治具の内側
面に密着して溶着される。溶融温度が165℃前後のポ
リアセタール樹脂を使用する場合には、熱板温度は18
0℃程度以上の設定が可能であるが、前記のポリエチレ
ンに比べ固化速度の速い樹脂であるため、充分溶融させ
ることと生産性の面から、熱板温度は220℃〜280
℃程度が適切であり、260℃に設定した。樹脂の溶融
時間5〜20秒、溶着時間10秒で行った。溶融時間が
5〜10秒では外側のバリはフィルム状で少なく、その
まま組み付け用に使用できた。溶融時間が20秒では外
側のバリはやや多く成形体の溶着部の外側に巻き付いた
状態であったが、外観上は滑らかで問題はない。また該
バリはカッターナイフで容易に削除できた。
【0021】(実施例3および4)実施例1と類似の方
法で、図11のような上側成形部材が蓋のような平面形
の場合には深さのない上型治具を使用して溶着すること
(実施例3)や、図12のような大型の成形部材に小型
の成形部材を溶着すること(実施例4)も可能である。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、成形品の溶着部の外側
へのバリ発生が抑えられ、またバリが有ったとしてもフ
ィルム状である。このために、他の部品に組み付ける際
に障害が無く、薄物の溶着にも適しており、外観上も良
好であり、バリ処理工程が不要になる場合もある。ま
た、肉厚の薄い成形体でバリ溜まりを持った形状に出来
ない場合にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来方法による成形品の溶着部を示す縦断面図
である。
【図2】従来方法による蓋を溶着した場合の溶着部を示
す縦断面図である。
【図3】従来方法によるバリ溜りの一例を有する溶着部
を示す縦断面図である。
【図4】従来方法によるバリ溜りの他の例を有する溶着
部を示す縦断面図である。
【図5】本発明による溶着後の成形品の縦断面図であ
る。
【図6】本発明の実施例に使用した成形部材を示す縦断
面図である。
【図7】従来方法による治具と成形部材のセット状態を
示す縦断面図である。
【図8】本発明による治具と成形部材のセット状態を示
す縦断面図である。
【図9】本発明による治具と成形部材と熱板のセット状
態を示す縦断面図である。
【図10】図9で、溶着部の溶融後、熱板を取り除いた
状態を示す縦断面図である。
【図11】本発明による蓋を溶着した場合の溶着部を示
す縦断面図である。
【図12】本発明による大型成形品の溶着部を示す縦断
面図である。
【図13】本発明による成形部材移動式溶着方法を示す
縦断面図である。
【符号の説明】
a:上側成形部材 b:下側成形部材 c:外側に発生するバリ d:内側に発生するバリ A:上型治具 B:下型治具 C:熱板 C1:熱板 C2:熱板 E:上端面 F:支持板 G:ピン H:バネ I:吸引孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二つの熱可塑性樹脂成形部材の互いに対
    面する被溶着面を、各々熱板により加熱、溶融した後、
    熱板を取り除いて、上記熱可塑性樹脂成形部材を圧接し
    て溶着部を形成する溶着方法において、いずれか一方の
    熱可塑性樹脂成形部材を保持する治具の内側面に溶着部
    の外側面が密着するようにして溶着させることを特徴と
    する熱可塑性樹脂部材の溶着方法。
  2. 【請求項2】 二つの熱可塑性樹脂成形部材を個別に保
    持する治具、該熱可塑性樹脂成形部材の互いに対面する
    位置関係にある被溶着面を加熱、溶融する熱板、熱板移
    動手段及び該熱可塑性樹脂成形部材を圧接して溶着部を
    形成する加圧手段からなる溶着装置において、いずれか
    一方の熱可塑性樹脂成形部材(b)を保持する治具
    (B)の深さが、該成形部材(b)の外側面の深さと他
    方の熱可塑性樹脂成形部材(a)の被溶着部の深さとの
    和よりも深いことを特徴とする溶着装置。
  3. 【請求項3】 治具(B)に対する治具(A)が、上側
    成形部材aの外側面が長くて上型治具Aが外側面を必要
    とする場合には、上記他の熱可塑性樹脂成形部材(a)
    を保持する治具(A)の深さが該成形部材(a)の外側
    面の深さと熱可塑性樹脂成形部材(a)の被溶着部の深
    さの差よりも浅く、上側成形部材aの外側面が長くなく
    て上型治具Aが外側面を必要としない場合には、上記他
    の熱可塑性樹脂成形部材(a)を保持する治具(A)が
    深さを持たないことを特徴とする請求項2に記載の溶着
    装置。
JP23637998A 1998-08-07 1998-08-07 熱可塑性樹脂の溶着方法及び溶着装置 Pending JP2000052427A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003320210A (ja) * 2002-04-26 2003-11-11 Mitsuboshi Belting Ltd 多孔質体フィルター
JP2019014228A (ja) * 2017-07-05 2019-01-31 東レ株式会社 溶着部を有する樹脂からなる中空成形品の製造方法

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