JP2000052382A - 射出成形用金型 - Google Patents

射出成形用金型

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JP2000052382A
JP2000052382A JP10221666A JP22166698A JP2000052382A JP 2000052382 A JP2000052382 A JP 2000052382A JP 10221666 A JP10221666 A JP 10221666A JP 22166698 A JP22166698 A JP 22166698A JP 2000052382 A JP2000052382 A JP 2000052382A
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mold
boss
core
pin
ejector pin
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JP10221666A
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English (en)
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Hajime Okuwa
一 大桑
Masao Kawaguchi
将生 川口
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SEKISUI KOKI SEISAKUSHO KK
Original Assignee
SEKISUI KOKI SEISAKUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少なくとも1つのボスを有する成形品をキャ
ビティ内で射出成形するとともに、型開き後に該成形品
を突き出すことにより離型させるエジェクタピンを有す
る射出成形用金型において、成形品の離型時に成形品の
ボス部分が延伸して白色化することを防止するととも
に、ボスが極めて薄肉であっても、ボス部分を突き出す
ためのピンの強度を確保する。 【解決手段】 エジェクタピンのうち少なくとも1つ
に、ボスを形成するためのコア部14を設ける。好まし
くは、ボスを形成するためのコア部を有しないエジェク
タピンの突き出しストロークを、コア部を有するエジェ
クタピン(コアピン)の突き出しストロークよりも大き
くなるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも1つの
ボスを有する成形品をキャビティ内で射出成形するとと
もに、型開き後に該成形品を突き出すことにより離型さ
せるエジェクタピンを有する射出成形用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】この種従来の射出成形用金型は、図8に
示すように、固定側金型51と可動側金型52とを備
え、可動型52を固定型51に対して型締めすることに
より形成されるキャビティ53内に溶融樹脂を射出・充
填した後に冷却固化して、所定形状の成形品を得るよう
になっている。
【0003】上記固定型51は、その背面側に位置する
固定側取付板54に取付けられている。固定型51には
インジェクションヘッドが装着されるロケートリング5
5が設けられるとともに、スプルー56及びランナ57
が形成され、ランナ57とキャビティ53とはゲート5
8により接続されている。
【0004】一方、可動型52にはコア59が嵌着さ
れ、該コア59は、可動型52の背面側に設けられたコ
ア当板60によって保持されている。コア当板60の背
面側には、スペーサ61を介して可動側取付板62が設
けられており、また、コア当板60と取付板62とは、
柱状のサポート63で連結されている。
【0005】コア当板60と取付板62との間には、エ
ジェクタピン保持板64及びエジェクタピン受板65
が、油圧シリンダ(図示せず)によって取付板62に対
して上下方向往復動可能に設けられている。これら保持
板64及び受板65からなる突出板には、キャビティ5
3内で射出成形された成形品を突き出すことにより可動
型52から離型させるためのエジェクタピン66が取付
けられており、該エジェクタピン66は、コア当板60
及び可動型52を軸方向摺動自在に貫通されて、その先
端部がキャピティ53に露呈されている。なお、符号6
7はリターンピン、68はガイドピン、69はブッシュ
である。
【0006】図示従来例の金型は、リベットやブラケッ
ト等の取付具を取付けるためなどのボスを有する成形品
を射出成形するために用いるものであり、可動型52に
ボスの外周部を形成するための凹部70を設けるととも
に、その凹部70内に、ボスの中心穴を形成するための
コア部71を設けている。そして、このコア部71は、
可動側取付板62に取付固定されたコアピン72の先端
部に形成されている。
【0007】かかる従来の射出成形用金型では、ボス部
分にエジェクタピンを設けなければ、ボスを有する成形
品を離型する際に、ボスを構成する樹脂量に対するボス
と金型との接触面積の割合が大きいため、離型する際の
摩擦抵抗によりボス部分に生ずる引っ張り方向の内部応
力が非常に大きくなり、ボス先端部が破断して金型に残
留したりボスが変形するおそれがある。
【0008】かかる不具合を防止するために、従来の射
出成形用金型では、図8に示すように、コアピン72の
外周に軸方向摺動自在に円筒状のスリーブピン73を嵌
着している。このスリーブピン73の基端部は突出板6
4,65に固定されており、先端部がボスの先端面を形
成するようになっている。
【0009】したがって、成形品75は、型開きした後
に(図9(b)参照)、突出板64,65を取付板62
に対して上方に移動させると、該突出板64,65に取
付けられたスリーブピン73がコア59に対して上方に
突き出し動作され、該スリーブピン73の先端部によっ
てボス76の先端面が上方に突き出されて、成形品75
が可動型52から離型され(図9(c)参照)。その
後、成形品75が取り出される(図9(d)参照)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ボス76の周
壁が薄肉化するにしたがい、その端面の面積が極めて小
さくなり、それとともに、該ボス76を金型から突き出
すためのスリーブピン73の肉厚も非常に薄くなる。こ
のため、ボス76をスリーブピン73により突き出す際
に、該スリーブピン73に曲がりや折れが生じ易くな
る。さらに、薄肉のボス76の端面を突き出すと、該ボ
ス76の基端部において応力集中が生じ、その部位が延
伸して成形品75が白色化することがある。
【0011】そこで、本発明は、少なくとも1つのボス
を有する成形品を射出成形した後、該成形品をエジェク
タピンにより突き出すことにより離型する射出成形用金
型において、ボスの壁部が薄肉であっても、離型の際に
ボスが破損することを防止するためにボス部分をエジェ
クタピンにより突き出すようにしつつも、そのエジェク
タピンの破損を防止するとともに、ボス部分をエジェク
タピンにより突き出しても成形品に白色化が生じること
を防止し得る射出成形用金型を提供することを技術的課
題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発明
は、少なくとも1つのボスを有する成形品をキャビティ
内で射出成形するとともに、型開き後に該成形品を突き
出すことにより離型させるエジェクタピンを有する射出
成形用金型であって、エジェクタピンのうち少なくとも
1つが、前記ボスを形成するためのコア部を有している
ことを特徴とするものである。
【0013】かかる本発明の射出成形用金型では、ボス
の壁部が薄肉であっても、該ボスを突き出すエジェクタ
ピンにはボスを形成するコア部を有しており、このコア
部によってボス内面を突き出すことにより成形品のボス
部分が離型されるので、ボスの基端部近傍に生ずる応力
集中が緩和され、成形品が白色化することが防止される
とともに、ボスの周壁が薄肉であっても該ボス部を突き
出すコア部の強度を確保できる。
【0014】上記射出成形用金型において、ボスを形成
するためのコア部を有しないエジェクタピンを少なくと
も1つ備えておくことが好ましく、更に好ましくは該エ
ジェクタピンを型の随所に多数配設するのがよい。かか
るエジェクタピンを、成形品の平面部分や、リブ部分を
大きく突き出すように構成することによって、成形品を
確実に離型でき、離型した成形品の取り出しが容易とな
る。
【0015】さらに、ボスを形成するためのコア部を有
するエジェクタピンの突き出しストロークよりも、前記
コア部を有しないエジェクタピンの突き出しストローク
の方が大きくなるように構成すれば、成形品のボス部分
を確実に離型しつつも、他の部分をエジェクタピンによ
り大きく突き出すことによって、ボスの中心穴に嵌入さ
れているエジェクタピンをボスから離脱させることがで
き、その後成形品を取り出す際に前記コア部を有するエ
ジェクタピンが成形品のボスに引っ掛かることを防止し
て、成形品の取り出し作業性が容易かつ迅速に行なえる
ようになる。
【0016】さらに、ボスを形成するためのコア部を有
するエジェクタピンが突き出しストローク限界に至るま
では該エジェクタピンとともに前記コア部を有しないエ
ジェクタピンが突き出し動作されるよう構成すれば、成
形品を離型させるための突き出し力を分散させて、ボス
部分に応力が集中することを一層防止することができ
る。
【0017】また、本発明は、少なくとも1つのボスを
有する成形品を、可動型を固定型に対して型締めするこ
とにより形成されるキャビティ内で射出成形するととも
に、型開き後に可動型及び固定型のいずれか一方の型に
残存された成形品を突き出すことにより離型させるエジ
ェクタピンと、前記ボスを形成するためのコア部とが、
前記一方の型に設けられ、前記エジェクタピンは、前記
一方の型に対してエジェクタピンの突き出し方向に往復
動作可能な突出体に取付けられた射出成形用金型におい
て、前記コア部は、前記一方の型に対しボスを突き出す
方向に往復動可能に設けられるとともに付勢手段により
突き出し方向に付勢されるコアピンに一体に設けられて
おり、該コアピンには、突き出し方向への移動を規制す
るように突出体の背面側に当接する当接部を備えている
ことを特徴としている。
【0018】かかる射出成形用金型によれば、可動型と
固定型とを型開きした後、前記一方の型(例えば可動
型)から成形品を離型するためにエジェクタプレートな
どからなる突出体を成形品を型から突き出す方向に作動
させると、該突出体に取付けられたエジェクタピンが突
き出し動作されるとともに、突出体の背面側に当接させ
られたコアピンは、付勢手段により突出方向に付勢され
ているので、突出体の移動に伴って突き出し動作され、
該コアピンに設けられたコア部によって、成形品のボス
内面を突き出し、成形品が離型される。
【0019】このように、ボス内面を突き出すことによ
り成形品のボス部分の離型を行なうので、ボスの基端部
近傍に生ずる応力集中が緩和され、成形品が白色化する
ことが防止されるとともに、ボスの周壁が薄肉であって
も該ボス部を突き出すコア部並びにコアピンの強度を確
保できる。
【0020】さらに、コアピンとともに突き出し動作さ
れるエジェクタピンを、成形品の平面部分やリブ部分を
大きく突き出すように配置することによって、成形品を
確実に離型でき、離型した成形品の取り出しが容易とな
る。
【0021】また、前記一方の型及び該型に固定の取付
体のいずれかに、コア部が所定量突き出し動作されたと
きにコアピンが当接する突出量規制部を設けておくこと
により、ボスを形成するためのコア部を有するコアピン
の突き出しストロークよりも、エジェクタピンの突き出
しストロークの方が大きくなるため、成形品のボス部分
を確実に離型しつつも、他の部分をエジェクタピンによ
り大きく突き出すことによって、ボスの中心穴に嵌入さ
れているコア部をボスから離脱させることができ、その
後成形品を取り出す際にコア部が成形品のボスに引っ掛
かることを防止して、成形品の取り出し作業性が容易か
つ迅速に行なえるようになる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1〜図5は本発明の一実施形態
に係る射出成形用金型1を示しており、該成形用金型1
は、固定側金型2と可動側金型3とを備え、可動型3を
固定型2に対して型締めすることにより形成されるキャ
ビティ4内に溶融樹脂を射出・充填した後に冷却固化し
て、円筒状のボスを有する成形品を得るものである。
【0023】上記固定型2は、その背面側に位置する固
定側取付板5に取付けられている。固定型2にはインジ
ェクションヘッドが装着されるロケートリング6が設け
られており、適宜スプルー、ランナ並びにゲートが形成
される。
【0024】一方、可動型3は、可動側取付板7にスペ
ーサ8を介して取付けられており、可動型3と取付板7
との間に、後述する突出板9(突出体)が往復動するた
めのスペースが形成されていいる。
【0025】なお、可動側取付板7は、固定側取付板7
に対して、油圧シリンダ等の駆動手段によって、離型方
向、即ち、図示実施例では上下方向に往復動可能に構成
されており、かかる駆動手段を作動させることによって
固定型2に対し、可動型3を型締め、型開き可能とされ
ている。なお、固定型2又は可動型3にコアを設けても
よく、その場合はコア当板によってコアを保持する。
【0026】可動型3と取付板7との間には、突出板9
が油圧シリンダ等の駆動手段(図示せず)によって取付
板7に対して成形品の離型方向、即ち、図示実施例では
上下方向に往復動可能に設けられている。この突出板9
には、固定型2と可動型3とを型開きした後、キャビテ
ィ4内で射出成形された成形品を突き出すことにより可
動型3から成形品を離型させるためのエジェクタピン1
0が取付けられている。該エジェクタピン10は、図示
例では円柱状とされ、可動型3を軸方向摺動自在に貫通
されて、その先端部がキャピティ4に露呈されている。
【0027】また、可動型3には、成形品のボスが形成
される部位にボスの外周を形成するための凹部11が形
成されている。なお、この凹部11の内周面は、上方に
したがって拡開するテーパー面に形成されている。
【0028】さらに、可動型3には、前記凹部11と可
動型3の背面側とを連通する取付孔12が形成されてお
り、該取付孔12にコアピン13が上下方向摺動自在に
挿通されている。コアピン13の上端部には、成形品の
ボスの中心孔を形成するためのコア部14が設けられて
いる。コア部14の外周面は、上方にしたがって縮径す
るテーパー状に形成されている。コア部14の基端部
(下端部)の外径は、コアピン13の先端部(上端部)
の外径よりも小径とされており、これにより形成される
コアピン13の先端の環状面により、成形品のボス先端
面が形成される。
【0029】コアピン13は、突出板9に設けられたコ
アピン保持部14に軸方向往復動自在に保持されてい
る。該保持部14は、突出板9に形成された保持孔20
に軸方向摺動自在に挿通された筒部15と、該筒部15
の上端部から径内方向に延出された鍔部16と、筒部1
5の下端部から径外方向に延出されたフランジ部21と
を備えており、該鍔部16の中央に形成されている挿通
孔17にコアピン13が軸方向摺動自在に貫通されてい
る。また、コアピン13の基端部(下端部)には、大径
の当接部18が形成されており、該当接部18は上記挿
通孔17の径よりも大径とされ、この当接部18が鍔部
16の背面側に当接されている。さらに、上記フランジ
部21は、突出板9の背面側に離脱自在に当接されてい
る。而して、コアピン13は保持部14を介して突出板
9の背面側に当接されて、突出方向、即ち、図示例では
上方への移動が規制されている。
【0030】保持部14の上端は、突出板9の上端より
も可動型3の背面に近い位置にまで延設されている。ま
た、保持部14の上方における可動型3の背面が、突出
板9が若干のストロークだけ突き出し方向に移動したと
きに保持部14の上端が当接するコアピン突出量規制部
22となされている。即ち、該規制部22に保持部14
の上端が当接するとき、該保持部14の背面側にコアピ
ン13が当接されているので、このコアピン13が保持
部14を介して可動型3の規制部22に当接され、それ
以上の突き出しが規制されることとなる。
【0031】保持部14の内部には、コアピン13と取
付板7との間に圧縮コイルスプリングからなる付勢手段
19が設けられており、該付勢手段19によってコアピ
ン13が上方に付勢されている。したがって、突出板9
が可動側取付板7に対して上方に移動すると付勢手段1
9によって付勢されるコアピン13も上方に移動され、
該コアピン13の上端に設けられたコア部14によって
成形品のボス部分が突き出される。而して、かかるコア
ピン13もボス部分を突き出すエジェクタピンとして作
用するものである。
【0032】上記実施の形態に係る射出成形用金型1に
よって射出成形された成形品30の取り出し工程を図2
に示す。固定型2に対して可動型3を型開きした後(図
2(a)参照)、突出板9を可動側取付板7に対して上
方に移動させていくと(図2(b)参照)、突出板9に
取付けられたエジェクタピン10により成形品30の随
所が可動型3から突き出されるとともに、ボス31部分
のエジェクタピンとして作用するコアピン13の上端に
設けられたコア部14によってボス31の内面が可動型
3の凹部11から突き出される。コア部14の内周面が
突き出し方向にしたがって縮径するテーパー状に形成さ
れているので、ボス31の壁部に突き出し力が作用する
とともに、コア部14先端面によってボス31の底面部
分にも突き出し力が作用する。このようにボス部分の突
き出し力が広い範囲に分散されるので、ボス部分に応力
集中が生じて離型時に延伸し、これにより樹脂が白色化
することを防止できる。さらに、ボスの周壁が極めて薄
肉であっても、該ボスを突き出すエジェクタピンとなる
コアピン13の強度を確保でき、破損を防止することが
できる。
【0033】突出板9を突き出し方向に移動させる途中
で、コアピン13が保持体14を介して可動型3に当接
すると(図2(b)参照)、それ以上コアピン13が突
き出し動作されることが規制される。そして、さらに突
出板9を突き出し方向に移動させると、エジェクタピン
10のみが突き出し動作され、コアピン13は突き出さ
れないので、コア部14が成形品のボス部分から離脱さ
れ(図2(c)参照)、その後成形品30を取り出す際
に、突出されたコア部14が成形品に引っ掛かることを
防止できる。
【0034】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
ることはなく、適宜設計変更できる。例えば、ボスは円
筒状に限らず、角筒状であってもよく、また周方向1ヵ
所乃至数カ所にスリットが形成されているものでもよ
い。また、ボス部分を突き出すエジェクタピンであるコ
アピンを固定型側に設けてもよい。また、上記実施の形
態では固定型と可動型とを上下に設けたが、左右に配置
してもよい。
【0035】
【実施例】図3〜図7は、本発明を自動車のインパネ
(Insutrument Panel )用の射出成形用金型に適用した
実施例を示している。なお、上記実施の形態において使
用した符号は、同様の構成については同符号を付して詳
細説明を省略する。また、図3に示す可動型の平面図に
おいて、キャビティ内の凹凸形状は主要な部分のみを図
示した。
【0036】本実施例の射出成形用金型1の固定側金型
には、適宜の箇所にスプルー40、ランナー41及びゲ
ート42を形成している。また、突出板9(突出体)
は、エジェクタピン保持板43とエジェクタピン受板4
4とにより構成されている。
【0037】コアピン13の下端部には、突出板9に軸
方向摺動自在に設けられた筒部45が設けられている。
なお、筒部45の外周部にグリース溜まり等を設けて、
摺動の円滑化を図ることができる。
【0038】この筒部45の下端部には、径外方向に延
びる当接部18が設けられており、該当接部18が突出
板9の背面側に当接されている。筒部45の上端は可動
型3の背面に近接されており、突出板9を若干のストロ
ークだけ突き出し方向に作動させたときに、コアピン1
3の筒部45の上端が、可動型3に設けられた突出量規
制部22に当接されるようになっている。
【0039】可動側取付板7には、コアピン13に対応
する位置に、スプリング保持ロッド46が立設されてお
り、コアピン13と取付板7との間に介装されるコイル
スプリング19が圧縮された状態でロッド46に外嵌さ
れている。
【0040】また、取付板7には、ロッド46の近傍に
案内ロッド47が立設されており、該案内ロッド47
が、コアピン13の筒部45に軸方向摺動自在に装着さ
れており、該案内ロッド47によってコアピン13が回
転することを防止している。
【0041】本実施例に係る射出成形用金型1では、キ
ャビティ内で成形された成形品30を離型させる際、突
出板9が若干のストロークだけ上方に移動すると、図6
に示すように、コアピン13の筒部45が直接可動型3
の突出量規制部22に当接して、それ以上コア部14が
突き出し動作されることが規制される。
【0042】さらに突出板9が上方に移動されると、コ
アピン13の突き出し動作を規制しつつ、他のエジェク
タピン10が大きく突き出し動作され、図7に示すよう
に、完全に成形品30が可動型3から離型される。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、エジェクタピンのうち
少なくとも1つが、ボスを形成するためのコア部を有し
ているので、ボスの壁部が薄肉であっても、ボスの基端
部近傍に生ずる応力集中を緩和することができ、成形品
のボス部分が延伸して白色化することを防止できるとと
もに、該ボス部を突き出すエジェクタピンの強度を確保
して破損を防止することができる。
【0044】さらに、ボスを形成するためのコア部を有
するエジェクタピンの突き出しストロークよりも、前記
コア部を有しないエジェクタピンの突き出しストローク
の方が大きくなるように構成したものでは、成形品のボ
ス部分を確実に離型しつつも、他の部分をエジェクタピ
ンにより大きく突き出すことによって、ボスの中心穴に
嵌入されているエジェクタピンをボスから離脱させるこ
とができ、その後成形品を取り出す際に前記コア部を有
するエジェクタピンが成形品のボスに引っ掛かることを
防止して、成形品の取り出し作業性を容易かつ迅速に行
なうことができる。
【0045】また、ボスを形成するためのコア部を有す
るエジェクタピンが突き出しストローク限界に至るまで
は該エジェクタピンとともに前記コア部を有しないエジ
ェクタピンが突き出し動作されるよう構成したもので
は、成形品を離型させるための突き出し力を分散させ
て、離型抵抗が比較的大きい離型初期段階においても、
ボス部分に応力集中が生ずることを効果的に防止するこ
とができる。
【0046】また、本発明は、コア部を、一方の型に対
しボスを突き出す方向に往復動可能に設けられるととも
に付勢手段により突き出し方向に付勢されるコアピンに
一体に設け、該コアピンに、突き出し方向への移動を規
制するように突出体の背面側に当接する当接部を備えた
ので、突出体に取付けられたエジェクタピンが突き出し
動作されるときに、突出体の背面側に当接させられたコ
アピンに設けられたコア部によって、成形品のボス内面
を突き出しすことができ、ボスの基端部近傍に生ずる応
力集中を緩和して、成形品が白色化することを防止する
ことができるとともに、ボスの周壁が薄肉であっても該
ボス部を突き出すコア部並びにコアピンの強度を確保し
て破損することを防止することができる。
【0047】さらに、前記一方の型及び該型に固定の取
付体のいずれかに、コア部が所定量突き出し動作された
ときにコアピンが当接する突出量規制部を設けておけ
ば、成形品のボス部分を確実に離型しつつも、他の部分
をエジェクタピンにより大きく突き出すことによって、
ボスの中心穴に嵌入されているコア部をボスから離脱さ
せることができ、その後成形品を取り出す際にコア部が
成形品のボスに引っ掛かることを防止して、成形品の取
り出し作業性が容易かつ迅速に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る射出成形用金型の簡
略縦断面図である。
【図2】同射出成形用金型の主要部における作用説明図
であり、(a)は可動型と固定型とを型開きした状態の
縦断面図、(b)はコア部を有するエジェクタピン(コ
アピン)がそのストローク限界まで突き出し動作された
状態の縦断面図、(c)はコア部を有しないエジェクタ
ピンがそのストローク限界まで突き出し動作された状態
の縦断面図である。
【図3】本発明の一実施例に係る射出成形用金型の可動
型を示す簡略平面図である。
【図4】同射出成形用金型の型締めされた状態を示す、
図3のA−A線断面相当の縦断面図である。
【図5】同射出成形用金型の主要部を示す縦断面図であ
る。
【図6】同射出成形用金型の作用説明図であって、コア
ピンがそのストローク限界まで突き出し動作された状態
の縦断面図である。
【図7】同射出成形用金型の作用説明図であって、エジ
ェクタピンによる成形品の突き出し動作完了時の縦断面
図である。
【図8】従来の射出成形用金型を示す簡略縦断面図であ
る。
【図9】(a)は成形品のボス部分の拡大斜視図、
(b)は従来の射出成形用金型の型開きした状態の要部
拡大縦断面図、(c)はスリーブピンによりボス部分を
突き出して離型させた状態の要部拡大縦断面図、(d)
は成形品を取り出す際の要部拡大縦断面図である。
【符号の説明】
1 射出成形用金型 2 固定型 3 可動型 4 キャビティ 7 可動側取付体 9 突出体 10 コア部を有しないエジェクタピン 13 コアピン(コア部を有するエジェクタピン) 14 コア部 18 当接部 19 付勢手段 22 突出量規制部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つのボスを有する成形品を
    キャビティ内で射出成形するとともに、型開き後に該成
    形品を突き出すことにより離型させるエジェクタピンを
    有する射出成形用金型であって、 エジェクタピンのうち少なくとも1つは、前記ボスを形
    成するためのコア部を有していることを特徴とする射出
    成形用金型。
  2. 【請求項2】 ボスを形成するためのコア部を有しない
    エジェクタピンを少なくとも1つ備えており、該エジェ
    クタピンの突き出しストロークが、前記コア部を有する
    エジェクタピンの突き出しストロークよりも大きくなる
    ように構成されている請求項1に記載の射出成形用金
    型。
  3. 【請求項3】 ボスを形成するためのコア部を有するエ
    ジェクタピンが突き出しストローク限界に至るまでは該
    エジェクタピンとともに前記コア部を有しないエジェク
    タピンが突き出し動作されるよう構成されている請求項
    2に記載の射出成形用金型。
  4. 【請求項4】 少なくとも1つのボスを有する成形品
    を、可動型を固定型に対して型締めすることにより形成
    されるキャビティ内で射出成形するとともに、型開き後
    に可動型及び固定型のいずれか一方の型に残存された成
    形品を突き出すことにより離型させるエジェクタピン
    と、前記ボスを形成するためのコア部とが、前記一方の
    型に設けられ、前記エジェクタピンは、前記一方の型に
    対してエジェクタピンの突き出し方向に往復動作可能な
    突出体に取付けられた射出成形用金型において、 前記コア部は、前記一方の型に対しボスを突き出す方向
    に往復動可能に設けられたコアピンに一体に設けられて
    おり、該コアピンは、突き出し方向への移動を規制する
    ように突出体の背面側に当接する当接部を備えていると
    ともに、付勢手段により突き出し方向に付勢されている
    ことを特徴とする射出成形用金型。
  5. 【請求項5】 前記一方の型又は該型に固定の取付体
    に、コア部が所定量突き出し動作されたときにコアピン
    が当接する突出量規制部を有している請求項4に記載の
    射出成形用金型。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101511278B1 (ko) 2014-02-07 2015-04-10 에이테크솔루션(주) 성형제품의 보스부 파손을 방지하기 위한 장치를 지닌 사출성형금형
CN108115906A (zh) * 2017-12-18 2018-06-05 娄萍 一种塑料注塑模具
CN109049562A (zh) * 2018-07-28 2018-12-21 苏州骏宝电子有限公司 一种自动卸料的注塑装置
KR101933862B1 (ko) 2016-05-26 2018-12-31 아주대학교산학협력단 사출 금형 장치

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