JP2000051905A - ロールクロス圧延方法 - Google Patents

ロールクロス圧延方法

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JP2000051905A
JP2000051905A JP10219260A JP21926098A JP2000051905A JP 2000051905 A JP2000051905 A JP 2000051905A JP 10219260 A JP10219260 A JP 10219260A JP 21926098 A JP21926098 A JP 21926098A JP 2000051905 A JP2000051905 A JP 2000051905A
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JP
Japan
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roll
rolling
circumferential direction
work
angle
Prior art date
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Pending
Application number
JP10219260A
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English (en)
Inventor
Junichi Tateno
純一 舘野
Hideo Kijima
秀夫 木島
Kazuhito Kenmochi
一仁 剣持
Yukio Yarita
征雄 鑓田
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、圧延材の形状、板厚プロフィル、
エッジドロップ等を良好に圧延するために適用されるロ
ールクロス圧延方法に関する。 【解決手段】 ロール周方向に対して傾斜した研磨目を
付与したワークロールを用いて圧延を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧延材の形状、板
厚プロフィル、エッジドロップ等を良好に圧延するため
に適用されるロールクロス圧延方法に関する。
【0002】
【従来の技術】板材の圧延において、圧延材の形状、板
厚プロフィル、エッジドロップ等を良好に圧延するため
に上下のワークロールを互いにクロスさせて板材を圧延
するロールクロス圧延が行われる。例えば、特開平5-50
110 号公報では、圧延機のバックアップロールをその軸
線が水平面内で傾斜しないようにし、ワークロールの軸
線がバックアップロールの軸線に対して水平面内で傾斜
可能なようにして、ワークロールのみが自由にロールク
ロスできるようにして、板クラウン制御能力の高い圧延
機を提案している。そして、特開平5-50110 号公報では
更に、前記ワークロールとバックアップロールの間に潤
滑剤を供給する装置を設けることでワークロールに作用
するスラスト力の低減をできるとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】通常の板材の圧延にお
いては、圧延前にワークロールを研磨してロールの周方
向に研磨目を設けて所定の粗さを付与している。ところ
が、前記特開平5-50110 号公報で開示されているロール
クロス圧延機では、ワークロールの回転方向と板材の進
行方向が異なることとなり、接触面においてワークロー
ルと板材間で軸方向に相対すべりが生じることになる。
【0004】そのため、圧延前にあらかじめ付与した研
磨目の摩耗が大きくなり、ワークロールと板材との接触
面での潤滑状態が悪化し、圧延状態が不安定になった
り、板表面性状が悪化するなどの問題が生じていた。本
発明は、上記問題を解決し、ロール研磨目の摩耗を防止
することが可能なロールクロス圧延方法を提供するもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上下のワーク
ロールを互いにクロスさせて圧延を行うロールクロス圧
延方法において、ロール周方向に対して傾斜した研磨目
を付与したワークロールを用いて圧延することを特徴と
するロールクロス圧延方法によって上記課題を解決した
のである。
【0006】そして、前記研磨目を、ロール周方向に対
し1゜以上の角度で一方向に傾斜させることが好適であ
ることを見出したのである。更に、前記研磨目を、ロー
ル周方向に対し1゜以上の角度で斜交させて網目状とす
ることも好適であることを見出したのである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明者らは、ワークロールをク
ロスさせない通常の圧延とワークロールをクロスさせた
クロス圧延において、ワークロールの研磨目とロール摩
耗との関係について、鋭意研究を重ねた。そして、その
結果、圧延コイル数に対応したロール粗さの推移が図2
に示すようになることを見出した。
【0008】なお、図2の圧延は冷間タンデムミルの#
1スタンドで実施したものであり、ワークロール直径は
570mm 、ロールクロス角度は0゜と0.3 ゜、研磨目のロ
ール円周方向に対する傾斜角は0゜と30゜、入側板厚は
約2.0mm 、板幅は950mm から800mm 、圧下率は約25%、
潤滑油はエマルジョン油、圧延速度は入側で200mpmであ
った。ロール表面粗さはロール中央部分で測定した。
【0009】すなわち、図2はワークロールをクロスさ
せない通常の圧延とワークロールをクロスさせたクロス
圧延において、研磨目を周方向に付与したワークロール
および研磨目を周方向に対して傾斜させて付与したワー
クロールとを用いて連続的にコイルを冷間圧延したとき
の圧延コイル数とロール粗さRaとの関係を示したグラフ
であり、圧延するに従ってロール粗さが推移していく様
子を示している。
【0010】周方向に研磨目を付与したワークロール
(初期粗さ:Ra=1.5 μm とする。)を用い、クロスさ
せないで圧延した場合、ワークロール表面は、圧延が進
むにつれて磨耗していき、100 コイル圧延後の表面粗さ
は、Ra=0.8 μm 程度にまで低下する。次に、周方向に
研磨目を付与したワークロールをクロスさせて圧延した
場合には、ロール摩耗はロールクロスしない場合に比べ
て著しく大きくなり、100 コイル圧延後の表面粗さは、
Ra=0.4 μm 程度にまで低下してしまう。
【0011】一方、ロール周方向に対して傾斜した研磨
目を付与したワークロールを用い、ロールをクロスさせ
ない通常の圧延を行った場合には、研磨目を周方向に付
与したワークロールに比べて、ロール摩耗が低減され、
100 コイル圧延後でもロール表面の粗さは、Ra=1.2 μ
m程度にまでしか低下しない。さらに、ワークロールを
クロスさせ、傾斜した研磨目を付与したワークロールで
圧延した場合においても、ロール摩耗は同様に低減され
ており、100 コイル圧延後においてもRa=1.0 μm程度
にまでしか低下しないのである。
【0012】このことは、以下の現象に起因するものと
考えられる。すなわち、板材の圧延において、ワークロ
ールと板材との接触面に圧延油の油膜ができロールと板
材との潤滑の役割を果たすのであるが、ロール周方向に
対して傾斜した研磨目を付与したワークロールを使用す
ることにより、この油膜の厚みが厚くなって潤滑効果が
増大し、ロールの研磨目の摩耗が低減されるのである。
【0013】ここで、周方向に研磨目を付与したワーク
ロールをクロスさせて圧延した場合も、板材の進行方向
に対してロールの研磨目はクロス角度の分だけ微小に傾
斜した状態となるが、この微小に傾斜した研磨目による
ロールと板材間の潤滑効果に比べて、クロスによるワー
クロールの軸方向相対すべりによる研磨目の摩耗効果の
方が圧倒的に大きい。そのため、周方向研磨ロールにて
クロスさせない通常圧延の場合よりも、ロール摩耗は著
しく大きくなってしまう。
【0014】通常の圧延操業において、ロールの摩耗が
大きくなると、ロールと板材との接触面の摩擦係数が変
化して圧延荷重に影響を与え、圧延状態が不安定となっ
たり、板材の表面性状が悪化する。そのため、あらかじ
め研磨し直したロールを準備しておき、ワークロールの
摩耗が進行し、基準レベル以下となった時点でロール交
換を行う。しかし、ワークロールの摩耗があまりにも著
しいと、ロールの交換頻度が増大してラインの生産効率
を著しく阻害することになる。
【0015】本発明では、傾斜した研磨目を付与したワ
ークロールを用いることによって、ロールクロス圧延に
おけるロールの摩耗を低減させ、安定した圧延を可能と
し、ひいては、ロールの交換頻度の低減も実現できるの
である。ここで、圧延材の形状、板厚プロフィル、エッ
ジドロップ等を良好に圧延するためのロールクロス圧延
方法におけるロールクロス角度の大きさは、通常1゜以
下である。そのため、本発明によってロール磨耗の低減
を図るためには、周方向に対する研磨目の傾斜角度θ
(図1参照)は1 ゜超えとすることが好適である。
【0016】すなわち、研磨目の傾斜角を1゜超え、つ
まりロールクロス角超えとすることで、ロールをクロス
することによって傾斜した研磨目が板の進行方向と平行
になって、通常の周方向の研磨と実質的に同じ状態にな
って上記の潤滑効果が無くなることを防止できて、ロー
ルの研磨目の摩耗が低減出来る。なお、図1において、
1はワークロール、2はその表面に付与した研磨目であ
る。
【0017】また、図3に示すように、ワークロール1
のロール周方向に対して研磨目2のロール円周方向に対
する傾斜角θを1゜以上とし、かつ、斜交させて網目状
に付与するようにしてもよい。
【0018】
【実施例】以下、本発明を適用した実施例について説明
する。まず、第1の実施例として、ワークロールをバッ
クアップロールとともにクロスする機構を備えた7スタ
ンドからなる仕上熱間圧延機に本発明を適用した。この
適用例を本発明例1とする。
【0019】本発明例1におけるワークロールの研磨目
は、ロール周方向に対して研磨目を20゜の角度で一方向
に傾斜させて付与している。圧延開始前のロール粗さを
Ra=0.8 μmとしておき、摩耗が進行して、Ra=0.5 μ
mになった時点でロール交換を行うこととした。一方、
従来例1としてロール周方向に研磨目を付与した従来の
ワークロールを用い、それぞれ普通鋼板を圧延したとき
の圧延コイル数を比較した。
【0020】ただし、ワークロールとバックアップロー
ルは圧延コイルの板厚プロフィルを制御するために、ク
ロス角度が0゜から1.0 ゜の範囲内で適宜変更されてい
る。図4に、本発明例1と従来例1について、ロール交
換レベルまで圧延した全スタンドの平均の圧延コイル数
を示す。図示のとおり、本発明例1の方が従来例1に比
べて圧延コイル数が約2.4 倍となり、ワークロールの大
幅な寿命延長を実現できることが確認できた。
【0021】次に、第2の実施例として、ワークロール
が単独でクロスする機構を第1スタンドに備えた全6ス
タンドからなる冷間圧延機に本発明を適用した。この適
用例を本発明例2とする。本発明例2におけるワークロ
ールの研磨目は、ロール周方向に対して研磨目を30゜の
角度で斜交させて網目状に付与した。本実施例では、初
期のロール粗さをRa=2.0 μmとし、Ra=0.80μmまで
摩耗した時点でロール交換を行うようにしている。
【0022】ここで、従来例2としてロール周方向に研
磨目を付与したワークロールを用い、ぶりき用鋼板を圧
延したときの圧延コイル数を比較した。ただし、ワーク
ロールは圧延材のエッジドロップを制御するために、ク
ロス角度が0゜から0.8 ゜の範囲内で適宜変更されてい
る。図5に、本発明例2および従来例2のそれぞれにつ
いて、第1スタンドのワークロールがロール交換を要す
るまでに圧延した圧延コイル数を示す。
【0023】図示のとおり、本発明例2が従来例2に比
べ、2倍弱の圧延コイル数となり、やはり本発明の適用
でワークロールの大幅な寿命延長を実現できることが確
認できた。
【0024】
【発明の効果】本発明を適用することで、ロールクロス
圧延時におけるロール研磨目の摩耗を大幅に低減できる
ようになり、安定した圧延を可能とし、ロールの交換頻
度の低減を実現した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用するワークロールの模式図であ
る。
【図2】圧延コイル数に対応したロール粗さの推移を示
すグラフである。
【図3】本発明に適用する別のワークロールの模式図で
ある。
【図4】ロール交換までの圧延コイル数を比較するグラ
フである。
【図5】ロール交換までの圧延コイル数を比較するグラ
フである。
【符号の説明】
1 ワークロール 2 研磨目
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 剣持 一仁 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 鑓田 征雄 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 Fターム(参考) 4E002 AD05 BB09 BB18 CA02 CA04 CA05 4E016 AA03 CA04 DA12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下のワークロールを互いにクロスさせ
    て圧延を行うロールクロス圧延方法において、ロール周
    方向に対して傾斜した研磨目を付与したワークロールを
    用いて圧延することを特徴とするロールクロス圧延方
    法。
  2. 【請求項2】 前記研磨目を、ロール周方向に対し1゜
    以上の角度で一方向に傾斜させることを特徴とする請求
    項1に記載のロールクロス圧延方法。
  3. 【請求項3】 前記研磨目を、ロール周方向に対し1゜
    以上の角度で斜交させて網目状とすることを特徴とする
    請求項1に記載のロールクロス圧延方法。
JP10219260A 1998-08-03 1998-08-03 ロールクロス圧延方法 Pending JP2000051905A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014083550A (ja) * 2012-10-22 2014-05-12 Jfe Steel Corp 拡散接合し難いステンレス箔およびその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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