JP2000048936A - 炭化けい素発熱体 - Google Patents
炭化けい素発熱体Info
- Publication number
- JP2000048936A JP2000048936A JP10244327A JP24432798A JP2000048936A JP 2000048936 A JP2000048936 A JP 2000048936A JP 10244327 A JP10244327 A JP 10244327A JP 24432798 A JP24432798 A JP 24432798A JP 2000048936 A JP2000048936 A JP 2000048936A
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- Japan
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- heating element
- temperature
- heat
- furnace
- diameter
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Abstract
(57)【要約】
【課題】発熱体の発熱部表面温度を変化させることによ
って、熱処理炉で要求される炉内温度分布を改善、ある
いは負荷を軽減し、かつ効率的に加熱できる炭化けい素
発熱体を提供することにある。 【解決手段】発熱体の発熱部径を任意に変化させること
で表面負荷密度を変化させ、発熱部の表面温度を変化さ
せることを構成上の特徴とする。その特徴は、端子側の
発熱部径を細くすることにより、端子側を高温として、
端子側からの熱ロスを少なくし、炉内の温度分布を改善
することにある。またその逆に、端子側の発熱部径を太
くすることにより、端子側を低温として端子部の金具を
保護することができる。
って、熱処理炉で要求される炉内温度分布を改善、ある
いは負荷を軽減し、かつ効率的に加熱できる炭化けい素
発熱体を提供することにある。 【解決手段】発熱体の発熱部径を任意に変化させること
で表面負荷密度を変化させ、発熱部の表面温度を変化さ
せることを構成上の特徴とする。その特徴は、端子側の
発熱部径を細くすることにより、端子側を高温として、
端子側からの熱ロスを少なくし、炉内の温度分布を改善
することにある。またその逆に、端子側の発熱部径を太
くすることにより、端子側を低温として端子部の金具を
保護することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発熱体の発熱分布
を制御したい場合に有効に使用できる。例えば穴開け加
工面や管内部の熱処理を施すといった局部加熱を必要と
するような場合、又は熱処理炉などの炉内温度分布を改
良したい場合等、好適な温度分布で加熱することができ
る。又、発熱体を炉内にセットした時、端部側の温度低
下を補うことが可能であったり、端子の保護が行えるな
ど、用途により発熱体の形状を選定できる炭化けい素発
熱体に関する。
を制御したい場合に有効に使用できる。例えば穴開け加
工面や管内部の熱処理を施すといった局部加熱を必要と
するような場合、又は熱処理炉などの炉内温度分布を改
良したい場合等、好適な温度分布で加熱することができ
る。又、発熱体を炉内にセットした時、端部側の温度低
下を補うことが可能であったり、端子の保護が行えるな
ど、用途により発熱体の形状を選定できる炭化けい素発
熱体に関する。
【0002】
【従来の技術】炭化けい素発熱体は、従来から高温熱処
理炉の熱源として広く利用されている。主たるものとし
ては、JIS,R7501に規定されているような棒状
発熱体がある。炭化けい素発熱体の種類としては、その
用途により様々な形状があり、従来の棒状発熱体の他に
高温域で使用される螺旋溝のついた発熱体、U字形状発
熱体、三相形状発熱体等がその代表例として挙げられ
る。その中で近年においては、セラミックス製品や電子
部品の目覚ましい進展にともない、その熱処理技術はよ
り精密な処理が要求されている。このことより発熱体そ
のものにも改良が求められ、発熱分布の制御まで要求さ
れることが増加する傾向にある。
理炉の熱源として広く利用されている。主たるものとし
ては、JIS,R7501に規定されているような棒状
発熱体がある。炭化けい素発熱体の種類としては、その
用途により様々な形状があり、従来の棒状発熱体の他に
高温域で使用される螺旋溝のついた発熱体、U字形状発
熱体、三相形状発熱体等がその代表例として挙げられ
る。その中で近年においては、セラミックス製品や電子
部品の目覚ましい進展にともない、その熱処理技術はよ
り精密な処理が要求されている。このことより発熱体そ
のものにも改良が求められ、発熱分布の制御まで要求さ
れることが増加する傾向にある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】発熱分布を制御できる
発熱体が要求される理由としては、以下のことが挙げら
れる。 (1)熱処理炉などに発熱体を取り付けた際に、端子側
の熱放散による温度低下があり、炉内の温度分布が悪く
なる。 (2)その逆に片端子構造の発熱体(U字形状、三相形
状、螺旋形状)を取り付けた際には、熱放散が原因によ
る温度分布はある程度改善できるが、片側に端子が集中
するため、そこからの熱放散により、端子部品に影響を
及ぼす場合がある。 (3)局部加熱の例では、被加熱物の熱伝導等のため加
熱効率が悪く、発熱部にも過大な負荷がかかって短寿命
になる場合がある。
発熱体が要求される理由としては、以下のことが挙げら
れる。 (1)熱処理炉などに発熱体を取り付けた際に、端子側
の熱放散による温度低下があり、炉内の温度分布が悪く
なる。 (2)その逆に片端子構造の発熱体(U字形状、三相形
状、螺旋形状)を取り付けた際には、熱放散が原因によ
る温度分布はある程度改善できるが、片側に端子が集中
するため、そこからの熱放散により、端子部品に影響を
及ぼす場合がある。 (3)局部加熱の例では、被加熱物の熱伝導等のため加
熱効率が悪く、発熱部にも過大な負荷がかかって短寿命
になる場合がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、発熱部の径を任意に変化させることにより、発熱
体の表面温度を変化させることを特徴とする炭化けい素
発熱体を提供するものである。
めに、発熱部の径を任意に変化させることにより、発熱
体の表面温度を変化させることを特徴とする炭化けい素
発熱体を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】従来の発熱体は、その発熱部の径
は一定であるため、その端子側は温度が低くなってしま
い、端子部品はその熱放散により影響をうけてしまうな
どの問題点があった。それらを改善するためには、炉内
の構造を変えること(断熱層を厚くし、熱ロスを少なく
する、端子部品の材質検討など)で対応を行ってきた
が、コストアップや作業効率の低下が生じている。しか
し、近年は処理物の多品種化、複雑化により処理温度は
高温になり、炉内の温度分布も精度の高いものが要求さ
れている。本発明は、この問題に対し、発熱体の発熱部
径を任意に変化させることで径を小さくするほど表面負
荷密度(単位表面積当たりの電力)が高くなって温度が
上昇し、また径が大きくなるほど表面負荷密度(単位面
積当たりの電力)が低くなって、温度が下がることにな
る訳である。
は一定であるため、その端子側は温度が低くなってしま
い、端子部品はその熱放散により影響をうけてしまうな
どの問題点があった。それらを改善するためには、炉内
の構造を変えること(断熱層を厚くし、熱ロスを少なく
する、端子部品の材質検討など)で対応を行ってきた
が、コストアップや作業効率の低下が生じている。しか
し、近年は処理物の多品種化、複雑化により処理温度は
高温になり、炉内の温度分布も精度の高いものが要求さ
れている。本発明は、この問題に対し、発熱体の発熱部
径を任意に変化させることで径を小さくするほど表面負
荷密度(単位表面積当たりの電力)が高くなって温度が
上昇し、また径が大きくなるほど表面負荷密度(単位面
積当たりの電力)が低くなって、温度が下がることにな
る訳である。
【0006】
【実施例】本発明を実施例により説明する。図1、図2
に本発明の発熱部の径を変化させた発熱体形状例を示
す。また図3に従来の発熱部の径が一定の発熱体形状例
を示す。
に本発明の発熱部の径を変化させた発熱体形状例を示
す。また図3に従来の発熱部の径が一定の発熱体形状例
を示す。
【0007】
【実施例1】鋳込み成形により、炭化けい素粉末を発熱
部の外径部分を任意に変化させて成形し、これを非酸化
雰囲気中、2500℃で0.5時間焼成して棒状発熱体
を作製し、これを試験のサンプルとした。その形状を図
1に示す。図1の発熱体は、発熱部(φ20mm)の端
部側の径を細く(φ10mm)して、端部側の表面温度
を高くする場合の形状で、温度分布を改善する目的のも
のである。
部の外径部分を任意に変化させて成形し、これを非酸化
雰囲気中、2500℃で0.5時間焼成して棒状発熱体
を作製し、これを試験のサンプルとした。その形状を図
1に示す。図1の発熱体は、発熱部(φ20mm)の端
部側の径を細く(φ10mm)して、端部側の表面温度
を高くする場合の形状で、温度分布を改善する目的のも
のである。
【0008】
【実施例2】実施例1と同様な方法で棒状発熱体を作製
し、これを試験のサンプルとした。その形状を図2に示
す。図2の発熱体は、発熱部(φ20mm)の端部側の
径を太く(φ30mm)して、端部側の表面温度を低く
する場合の形状で、端子を保護する目的のものである。
し、これを試験のサンプルとした。その形状を図2に示
す。図2の発熱体は、発熱部(φ20mm)の端部側の
径を太く(φ30mm)して、端部側の表面温度を低く
する場合の形状で、端子を保護する目的のものである。
【0009】
【比較例】従来の発熱部の径が一定(φ20mm)の場
合の形状を比較用サンプルとし、その形状を図3に示
す。表1に実施例1とその比較例を使用した場合の炉内
温度1400℃での温度分布測定結果を示す。図4に炉
内温度分布測定方法と測定点を示す。
合の形状を比較用サンプルとし、その形状を図3に示
す。表1に実施例1とその比較例を使用した場合の炉内
温度1400℃での温度分布測定結果を示す。図4に炉
内温度分布測定方法と測定点を示す。
【0010】
【表1】 表1の結果から、本発明の発熱体はその目的により、発
熱部の表面温度を変化させることが可能となり、精度よ
く被加熱物を加熱処理できることが確認された。また、
発熱体形状が径20×発熱部長300×端部長150m
mのものの実施例2と比較例で作成したものを、図4で
示すバッチ炉で、1300℃昇温後、室温までの冷却を
1サイクルとしたサイクルテストを実施した結果、比較
例の従来品は約200回で端子部の焼き付きをおこした
が、実施例2の本発明品は500回使用後も問題なく使
用できることが確認された。表2に炉内温度1000℃
での発熱体表面温度を示す。
熱部の表面温度を変化させることが可能となり、精度よ
く被加熱物を加熱処理できることが確認された。また、
発熱体形状が径20×発熱部長300×端部長150m
mのものの実施例2と比較例で作成したものを、図4で
示すバッチ炉で、1300℃昇温後、室温までの冷却を
1サイクルとしたサイクルテストを実施した結果、比較
例の従来品は約200回で端子部の焼き付きをおこした
が、実施例2の本発明品は500回使用後も問題なく使
用できることが確認された。表2に炉内温度1000℃
での発熱体表面温度を示す。
【0011】
【表2】
【0012】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば炉内
温度分布を改善しようとする目的に応じて発熱体の表面
温度を変化させることが可能となる。加熱時の温度分布
の改善ばかりではなく、発熱体のみの表面温度を変化さ
せることができることから、加熱装置構造の簡素化を図
ることも可能となるため、産業上の効果は大きい。
温度分布を改善しようとする目的に応じて発熱体の表面
温度を変化させることが可能となる。加熱時の温度分布
の改善ばかりではなく、発熱体のみの表面温度を変化さ
せることができることから、加熱装置構造の簡素化を図
ることも可能となるため、産業上の効果は大きい。
【図1】本発明の発熱部の端部側の径を細くして、端部
側の表面温度を高くする場合の形状図。
側の表面温度を高くする場合の形状図。
【図2】本発明の発熱部の端部側の径を太くして、端部
側の表面温度を低くする場合の形状図。
側の表面温度を低くする場合の形状図。
【図3】従来の発熱部の径が一定の場合の形状図。
【図4】炉内温度分布測定方法と測定点を示す図。
a〜c:発熱体表面温度測定点 d〜h:炉内温度分布測定点 1.端部 2.発熱部 3.バッチ炉 4.熱電対 5.発熱体 6.断熱材
Claims (1)
- 【請求項1】 チューブ形状の炭化けい素発熱体であっ
て、発熱部の径を変化させることにより発熱部の表面温
度を変化させることを特徴とする炭化けい素発熱体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10244327A JP2000048936A (ja) | 1998-07-28 | 1998-07-28 | 炭化けい素発熱体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10244327A JP2000048936A (ja) | 1998-07-28 | 1998-07-28 | 炭化けい素発熱体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000048936A true JP2000048936A (ja) | 2000-02-18 |
Family
ID=17117072
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10244327A Pending JP2000048936A (ja) | 1998-07-28 | 1998-07-28 | 炭化けい素発熱体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000048936A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6900321B2 (en) | 2000-11-07 | 2005-05-31 | Symyx Technologies, Inc. | Substituted pyridyl amine complexes, and catalysts |
US7759618B2 (en) | 2003-07-16 | 2010-07-20 | Sandvik Materials Technology Uk Limited | Silicon carbide heating elements |
JP2015008112A (ja) * | 2013-06-26 | 2015-01-15 | 東海高熱工業株式会社 | 炭化珪素発熱体およびその取り付け方法 |
US10129931B2 (en) | 2008-06-06 | 2018-11-13 | Sandvik Materials Technology Uk Limited | Electrical resistance heating element |
-
1998
- 1998-07-28 JP JP10244327A patent/JP2000048936A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6900321B2 (en) | 2000-11-07 | 2005-05-31 | Symyx Technologies, Inc. | Substituted pyridyl amine complexes, and catalysts |
US7759618B2 (en) | 2003-07-16 | 2010-07-20 | Sandvik Materials Technology Uk Limited | Silicon carbide heating elements |
US10129931B2 (en) | 2008-06-06 | 2018-11-13 | Sandvik Materials Technology Uk Limited | Electrical resistance heating element |
JP2015008112A (ja) * | 2013-06-26 | 2015-01-15 | 東海高熱工業株式会社 | 炭化珪素発熱体およびその取り付け方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050519 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061212 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070417 |