JP2000044685A - 線状ポリアミド酸、線状ポリイミド及び熱硬化性ポリイミド - Google Patents
線状ポリアミド酸、線状ポリイミド及び熱硬化性ポリイミドInfo
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- JP2000044685A JP2000044685A JP10217979A JP21797998A JP2000044685A JP 2000044685 A JP2000044685 A JP 2000044685A JP 10217979 A JP10217979 A JP 10217979A JP 21797998 A JP21797998 A JP 21797998A JP 2000044685 A JP2000044685 A JP 2000044685A
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- linear
- polyimide
- bis
- polyamic acid
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- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
- Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 熱可塑性ポリイミドの優れた諸物性を有し、
これらの熱可塑性ポリイミドの耐熱性をさらに向上させ
た熱硬化性ポリイミドを提供する。 【解決手段】 式(1) [式中、mおよびnは各々の繰り返し単位のモル%を示
し、mは100〜70モル%であり、nは0〜30モル
%であり、繰り返し単位の間に定序性や規則性はない。
またlは重合度を示し、1〜100の整数である。]で
表される繰り返し単位構造を有する重合体を熱処理する
ことにより得られる熱硬化性ポリイミド。
これらの熱可塑性ポリイミドの耐熱性をさらに向上させ
た熱硬化性ポリイミドを提供する。 【解決手段】 式(1) [式中、mおよびnは各々の繰り返し単位のモル%を示
し、mは100〜70モル%であり、nは0〜30モル
%であり、繰り返し単位の間に定序性や規則性はない。
またlは重合度を示し、1〜100の整数である。]で
表される繰り返し単位構造を有する重合体を熱処理する
ことにより得られる熱硬化性ポリイミド。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な線状ポリア
ミド酸または線状ポリイミド、およびこれらを熱処理し
て得られる熱硬化性ポリイミド、ならびにこの熱硬化性
ポリイミドと繊維状補強材を含有してなる複合材に関す
る。本発明の熱硬化性ポリイミドは、熱可塑性ポリイミ
ドの優れた諸物性を有し、かつ一段と優れた耐熱性を有
するものであり、本発明の線状ポリイミドまたはその前
駆体である線状ポリアミド酸と繊維状補強材とを含有す
る複合材を加熱処理し、硬化させて極めて優れた耐熱性
を有する複合材を提供する。
ミド酸または線状ポリイミド、およびこれらを熱処理し
て得られる熱硬化性ポリイミド、ならびにこの熱硬化性
ポリイミドと繊維状補強材を含有してなる複合材に関す
る。本発明の熱硬化性ポリイミドは、熱可塑性ポリイミ
ドの優れた諸物性を有し、かつ一段と優れた耐熱性を有
するものであり、本発明の線状ポリイミドまたはその前
駆体である線状ポリアミド酸と繊維状補強材とを含有す
る複合材を加熱処理し、硬化させて極めて優れた耐熱性
を有する複合材を提供する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリイミドはその優れた耐熱
性に加え、機械物性、耐薬品性、難燃性、電気特性等の
点において優れた特性を有しているために、成形材料、
複合材料、電気・電子部品等の分野において幅広く用い
られている。例えば、代表的なポリイミドとしては、式
(A)
性に加え、機械物性、耐薬品性、難燃性、電気特性等の
点において優れた特性を有しているために、成形材料、
複合材料、電気・電子部品等の分野において幅広く用い
られている。例えば、代表的なポリイミドとしては、式
(A)
【化3】 (デュポン社製、商品名;カプトン、ベスペル)が知ら
れているが、このポリイミドは非熱可塑性であり、不溶
不融のため成形加工性に難点がある。成形加工性が改善
された非晶質熱可塑性ポリイミドとして、式(B)
れているが、このポリイミドは非熱可塑性であり、不溶
不融のため成形加工性に難点がある。成形加工性が改善
された非晶質熱可塑性ポリイミドとして、式(B)
【化4】 (ゼネラル・エレクトリック社製、商品名;ウルテム)
が知られている(米国特許3,847,867号)。し
かしながら、このポリイミドはガラス転移温度が215
℃であり、充分な耐熱性を有しているとは言えない。ま
た、式(C)
が知られている(米国特許3,847,867号)。し
かしながら、このポリイミドはガラス転移温度が215
℃であり、充分な耐熱性を有しているとは言えない。ま
た、式(C)
【化5】 で表されるポリイミドは、本来ポリイミドが有する耐熱
性、耐溶剤性、機械物性等を保持しつつ溶融成形が可能
である(J.A.Kreuz et al.,Macr
omolecules 1995,28,6926)。
しかしながら、このポリイミドは熱可塑性であるためガ
ラス転移温度(190℃)を有しており、その温度以上
では、変形、軟化等の特性低下を伴うため、実質的に使
用が困難である。
性、耐溶剤性、機械物性等を保持しつつ溶融成形が可能
である(J.A.Kreuz et al.,Macr
omolecules 1995,28,6926)。
しかしながら、このポリイミドは熱可塑性であるためガ
ラス転移温度(190℃)を有しており、その温度以上
では、変形、軟化等の特性低下を伴うため、実質的に使
用が困難である。
【0003】一方、熱硬化性ポリイミドとして、式
(D)
(D)
【化6】 で表されるポリイミドが知られている(ローヌ・プーラ
ン社製、商品名;ケルイミド−601,F.D.Dar
mory, National SAMPE Symp
osium, p.693, 第19巻(197
4))。このポリイミドは熱硬化性であるため、熱可塑
性のポリイミドに比べて変形や軟化が起こり難く、高温
下で使用できるが、このポリイミドは機械物性が劣る。
さらに別の熱硬化性ポリイミドとして、式(E)
ン社製、商品名;ケルイミド−601,F.D.Dar
mory, National SAMPE Symp
osium, p.693, 第19巻(197
4))。このポリイミドは熱硬化性であるため、熱可塑
性のポリイミドに比べて変形や軟化が起こり難く、高温
下で使用できるが、このポリイミドは機械物性が劣る。
さらに別の熱硬化性ポリイミドとして、式(E)
【化7】 で表されるような、分子末端に炭素−炭素三重結合を有
するポリイミドオリゴマーを熱処理して得られる熱硬化
性ポリイミドが米国特許5,412,066号に開示さ
れている。このポリイミドは熱硬化性であるが、それら
のガラス転移温度は熱処理後においても230〜250
℃であり、熱硬化性ポリイミドとしては充分な耐熱性が
なく、高温時での使用温度に上限がある。
するポリイミドオリゴマーを熱処理して得られる熱硬化
性ポリイミドが米国特許5,412,066号に開示さ
れている。このポリイミドは熱硬化性であるが、それら
のガラス転移温度は熱処理後においても230〜250
℃であり、熱硬化性ポリイミドとしては充分な耐熱性が
なく、高温時での使用温度に上限がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、極め
て優れた耐熱性を有するポリイミド、すなわち、熱可塑
性ポリイミドの優れた諸物性を有し、これらの熱可塑性
ポリイミドの耐熱性をさらに向上させた熱硬化性ポリイ
ミドを提供することである。他の目的は、分子の末端が
反応性を有する分子末端封止剤で封止され、熱硬化させ
て耐熱性の優れた熱硬化性ポリイミドを提供し得る線状
ポリイミドまたは線状ポリアミド酸を提供することであ
る。さらに他の目的は、これらの線状ポリイミドまたは
線状ポリアミド酸と繊維状補強材とを含有する複合材を
加熱処理して得られる熱硬化性ポリイミドと繊維補強材
とを含有する、耐熱性および機械的特性に優れた複合材
を提供することである。
て優れた耐熱性を有するポリイミド、すなわち、熱可塑
性ポリイミドの優れた諸物性を有し、これらの熱可塑性
ポリイミドの耐熱性をさらに向上させた熱硬化性ポリイ
ミドを提供することである。他の目的は、分子の末端が
反応性を有する分子末端封止剤で封止され、熱硬化させ
て耐熱性の優れた熱硬化性ポリイミドを提供し得る線状
ポリイミドまたは線状ポリアミド酸を提供することであ
る。さらに他の目的は、これらの線状ポリイミドまたは
線状ポリアミド酸と繊維状補強材とを含有する複合材を
加熱処理して得られる熱硬化性ポリイミドと繊維補強材
とを含有する、耐熱性および機械的特性に優れた複合材
を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の目
的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、特定の繰り
返し単位を有し、その分子末端が炭素−炭素二重結合を
有するマレイン酸系ジカルボン酸無水物で封止された線
状ポリイミドまたは線状ポリアミド酸を、熱処理して得
られる熱硬化性ポリイミドが、この特定の繰り返し単位
を有する対応する熱可塑性ポリイミドまたはポリイミド
共重合体の本来の諸物性を有し、かつ耐熱性および機械
特性おいて極めて優れていることを見い出し、本発明を
完成した。
的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、特定の繰り
返し単位を有し、その分子末端が炭素−炭素二重結合を
有するマレイン酸系ジカルボン酸無水物で封止された線
状ポリイミドまたは線状ポリアミド酸を、熱処理して得
られる熱硬化性ポリイミドが、この特定の繰り返し単位
を有する対応する熱可塑性ポリイミドまたはポリイミド
共重合体の本来の諸物性を有し、かつ耐熱性および機械
特性おいて極めて優れていることを見い出し、本発明を
完成した。
【0006】すなわち、本発明は、1) 式(1)
【化8】 [式中、mおよびnは各々の繰り返し単位のモル%を示
し、mは100〜30モル%であり、nは0〜70モル
%であり、繰り返し単位の間に定序性や規則性はない。
またlは重合度を示し、1〜100の整数である。]で
表される線状ポリイミド、 2)その前駆体である式(2)
し、mは100〜30モル%であり、nは0〜70モル
%であり、繰り返し単位の間に定序性や規則性はない。
またlは重合度を示し、1〜100の整数である。]で
表される線状ポリイミド、 2)その前駆体である式(2)
【化9】 [式中、m、n、及びlは式(1)の場合と同じであ
る]で表される線状ポリアミド酸、さらに3)上記の線
状ポリイミドおよび/または線状ポリアミド酸を加熱硬
化させて得られる熱硬化性ポリイミドである。さらにま
た 4)上記の線状ポリイミドおよび/または線状ポリアミ
ド酸と繊維状補強材とを含有する複合材、ならびにこの
複合材を加熱して得られる熱硬化性ポリイミドと繊維補
強材とを含有してなる複合材である。
る]で表される線状ポリアミド酸、さらに3)上記の線
状ポリイミドおよび/または線状ポリアミド酸を加熱硬
化させて得られる熱硬化性ポリイミドである。さらにま
た 4)上記の線状ポリイミドおよび/または線状ポリアミ
ド酸と繊維状補強材とを含有する複合材、ならびにこの
複合材を加熱して得られる熱硬化性ポリイミドと繊維補
強材とを含有してなる複合材である。
【0007】上記線状ポリイミドおよび/または線状ポ
リアミド酸は、ジアミン成分として、(a)式(1−
1)
リアミド酸は、ジアミン成分として、(a)式(1−
1)
【化10】 の1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンを用
い、(b)テトラカルボン酸二無水物成分として、式
(1−2)
い、(b)テトラカルボン酸二無水物成分として、式
(1−2)
【化11】 の3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二
無水物を単独または式(1−3)
無水物を単独または式(1−3)
【化12】 のピロメリット酸二無水物と混合して用い、(c)分子
末端封止剤である式(1−4)
末端封止剤である式(1−4)
【化13】 で表される無水マレイン酸の存在下に反応させて製造す
ることを特徴とする。本発明において、好ましい線状ポ
リイミドまたは線状ポリアミド酸としてつぎが挙げられ
る。
ることを特徴とする。本発明において、好ましい線状ポ
リイミドまたは線状ポリアミド酸としてつぎが挙げられ
る。
【0008】すなわち、式(1)
【化14】 [式中、m及びnは各々の繰り返し単位のモル%を示
し、mは100〜70モル%であり、nは0〜30モル
%であり、繰り返し単位の間に定序性や規則性はない。
またlは重合度を示し、1〜100の整数である。]で
表される線状ポリイミド、およびその前駆体である式
(2)
し、mは100〜70モル%であり、nは0〜30モル
%であり、繰り返し単位の間に定序性や規則性はない。
またlは重合度を示し、1〜100の整数である。]で
表される線状ポリイミド、およびその前駆体である式
(2)
【化15】 [式中、m、nおよびlは式(1)の場合と同じであ
る]である線状ポリアミド酸である。また、上記の各式
において、m:nの組成比が100モル%:0モル%で
ある線状ポリイミドおよび線状ポリアミド酸、すなわ
ち、式(3)
る]である線状ポリアミド酸である。また、上記の各式
において、m:nの組成比が100モル%:0モル%で
ある線状ポリイミドおよび線状ポリアミド酸、すなわ
ち、式(3)
【化16】 [式中、lは重合度を示し、1〜100の整数であ
る。]で表される線状ポリイミド、より詳しくは、式
(3−1)
る。]で表される線状ポリイミド、より詳しくは、式
(3−1)
【化17】 で表される繰り返し単位からなり、その分子末端が式
(3−a)
(3−a)
【化18】 である線状ポリイミドおよびその前駆体である式(4)
【化19】 [式中、lは式(3)の場合と同じである]で表される
線状ポリアミド酸、より詳しくは、式(4−1)
線状ポリアミド酸、より詳しくは、式(4−1)
【化20】 で表される繰り返し単位からなり、その分子末端が式
(4−a)
(4−a)
【化21】 である線状ポリアミド酸である。
【0009】本発明の線状ポリイミドはその前駆体であ
る線状ポリアミド酸の対数粘度(N,N−ジメチルアセ
トアミド溶媒、濃度0.5g/dl、35℃で測定。以
下同一条件で測定。)が0.05ないし1.0dl/g
である。さらに本発明はこれらの好ましい線状ポリイミ
ドおよび/または線状ポリアミド酸を熱処理することに
よって得られる熱硬化性ポリイミドであり、また線状ポ
リイミドおよび/または線状ポリアミド酸と繊維補強材
とを含有する複合材、ならびにこの複合材を熱処理して
得られる熱硬化性ポリイミドと繊維補強材とを含有して
なる複合材である。熱可塑性ポリイミドは、各種特性に
優れているが、ガラス転移温度以上での適用性が問題で
ある。
る線状ポリアミド酸の対数粘度(N,N−ジメチルアセ
トアミド溶媒、濃度0.5g/dl、35℃で測定。以
下同一条件で測定。)が0.05ないし1.0dl/g
である。さらに本発明はこれらの好ましい線状ポリイミ
ドおよび/または線状ポリアミド酸を熱処理することに
よって得られる熱硬化性ポリイミドであり、また線状ポ
リイミドおよび/または線状ポリアミド酸と繊維補強材
とを含有する複合材、ならびにこの複合材を熱処理して
得られる熱硬化性ポリイミドと繊維補強材とを含有して
なる複合材である。熱可塑性ポリイミドは、各種特性に
優れているが、ガラス転移温度以上での適用性が問題で
ある。
【0010】一方、熱硬化性ポリイミドは耐熱性が極め
て優れ、高温度での適用が可能であるが、機械的特性
(靱性)に問題がある。本発明の線状ポリイミドおよび
/または線状ポリアミド酸は、上記の問題点を改善する
熱硬化性ポリイミドを提供する。すなわち、本発明の熱
硬化性ポリイミドは、熱可塑性ポリイミドの耐熱性を改
善し且つ本来の特性を有し、熱硬化性ポリイミドの機械
的特性を改善したものである。したがって、各種複合材
料、例えば航空機用のマトリックスとして新規な材料を
提供できる。
て優れ、高温度での適用が可能であるが、機械的特性
(靱性)に問題がある。本発明の線状ポリイミドおよび
/または線状ポリアミド酸は、上記の問題点を改善する
熱硬化性ポリイミドを提供する。すなわち、本発明の熱
硬化性ポリイミドは、熱可塑性ポリイミドの耐熱性を改
善し且つ本来の特性を有し、熱硬化性ポリイミドの機械
的特性を改善したものである。したがって、各種複合材
料、例えば航空機用のマトリックスとして新規な材料を
提供できる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の線状ポリイミドおよび線
状ポリアミド酸は、本願明細書において、つぎの様に定
義した。すなわち、例えば、線状ポリイミドを式(1)
状ポリアミド酸は、本願明細書において、つぎの様に定
義した。すなわち、例えば、線状ポリイミドを式(1)
【化22】 の様に表し、m、nおよびlを前記のように定義した。
この線状ポリイミドは、 1)式(M)
この線状ポリイミドは、 1)式(M)
【化23】 で表される繰り返し単位、2)式(N)
【化24】 で表される繰り返し単位からなり、式(M)の繰り返し
単位と式(N)で表す繰り返し単位との組成比を、式
(1)においてm:nで表す組成比で表し、モル%で示
した。すなわち、式(1)における繰り返し単位の組成
比は、繰り返し単位(M)が100〜70モル%、繰り
返し単位(N)が0〜30モル%の組成比であることを
示す。また分子末端が式(O)
単位と式(N)で表す繰り返し単位との組成比を、式
(1)においてm:nで表す組成比で表し、モル%で示
した。すなわち、式(1)における繰り返し単位の組成
比は、繰り返し単位(M)が100〜70モル%、繰り
返し単位(N)が0〜30モル%の組成比であることを
示す。また分子末端が式(O)
【化25】 で表す一価の基である線状ポリイミドを表す。
【0012】本発明のその他の式(3)で表す線状ポリ
イミドおよび式(2)、(4)で表す線状ポリアミド酸
は、上記と同じ様に、繰り返し単位および繰り返し単位
の組成比および分子末端基の線状ポリイミドおよび線状
ポリアミド酸をそれぞれ示した。また、本明細書におけ
る線状ポリイミドおよび線状ポリアミド酸は、式(M)
の単独の繰り返し単位からなるもの、および式(M)の
繰り返し単位を必須とし、式(N)の繰り返し単位を有
する2種の繰り返し単位からなり、これらの繰り返し単
位が無秩序に配列した線状ポリイミドまたはその前駆体
である線状ポリアミド酸を含むものである。
イミドおよび式(2)、(4)で表す線状ポリアミド酸
は、上記と同じ様に、繰り返し単位および繰り返し単位
の組成比および分子末端基の線状ポリイミドおよび線状
ポリアミド酸をそれぞれ示した。また、本明細書におけ
る線状ポリイミドおよび線状ポリアミド酸は、式(M)
の単独の繰り返し単位からなるもの、および式(M)の
繰り返し単位を必須とし、式(N)の繰り返し単位を有
する2種の繰り返し単位からなり、これらの繰り返し単
位が無秩序に配列した線状ポリイミドまたはその前駆体
である線状ポリアミド酸を含むものである。
【0013】本発明の線状ポリアミド酸または線状ポリ
イミドは、つぎの方法で製造される。必須のジアミン成
分およびテトラカルボン酸二無水物成分は、前記式(1
−1)の1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼ
ンおよび前記式(1−2)の3,3’,4,4’−ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物であり、また、これら
と混合して使用するテトラカルボン酸二無水物はピロメ
ッリト酸二無水物である。したがって、本発明の線状ポ
リイミドまたは線状ポリアミド酸を製造するには1,3
−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンおよび3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
を必須のモノマーとし、またはこれらの必須のモノマー
にピロメリット酸二無水物を混合して使用する。
イミドは、つぎの方法で製造される。必須のジアミン成
分およびテトラカルボン酸二無水物成分は、前記式(1
−1)の1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼ
ンおよび前記式(1−2)の3,3’,4,4’−ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物であり、また、これら
と混合して使用するテトラカルボン酸二無水物はピロメ
ッリト酸二無水物である。したがって、本発明の線状ポ
リイミドまたは線状ポリアミド酸を製造するには1,3
−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンおよび3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
を必須のモノマーとし、またはこれらの必須のモノマー
にピロメリット酸二無水物を混合して使用する。
【0014】具体的には、前記式(3)の線状ポリイミ
ドまたは式(4)の線状ポリアミド酸を製造するために
は、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンお
よび3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物とを使用し、さらに、式(1)の繰り返し単位
を有する線状ポリイミドならびに式(2)の繰り返し単
位を有する線状ポリアミド酸を製造するには、1,3−
ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンおよびピロメリ
ット酸二無水物と3,3’,4,4’−ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物を使用する。
ドまたは式(4)の線状ポリアミド酸を製造するために
は、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンお
よび3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物とを使用し、さらに、式(1)の繰り返し単位
を有する線状ポリイミドならびに式(2)の繰り返し単
位を有する線状ポリアミド酸を製造するには、1,3−
ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンおよびピロメリ
ット酸二無水物と3,3’,4,4’−ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物を使用する。
【0015】本発明の線状ポリイミドおよび線状ポリア
ミド酸は、前述の芳香族ジアミンを必須モノマーとして
用いるが、その良好な物性を損なわない範囲で他の芳香
族ジアミンを更に加えることもできる。たとえば加える
ことが可能なジアミンとしては、例えば、4,4’−ビ
ス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−
(3−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4
−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビ
ス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホ
ン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェ
ノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサ
フルオロプロパン、m−フェニレンジアミン、o−フェ
ニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−アミノ
ベンジルアミン、p−アミノベンジルアミン、3,3’
−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジ
フェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエー
テル、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,
3’−ジアミノジフェニルスルホキシド、3,4’−ジ
アミノジフェニルスルホキシド、4,4’−ジアミノジ
フェニルスルホキシド、3,3’−ジアミノジフェニル
スルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、
4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジ
アミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェ
ノン4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジ
アミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニ
ルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、
1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]エタン、1,2−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]エタン、1,1−ビス[4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,2−ビス[4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,
3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プ
ロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)
フェニル]プロパン、1,1−ビス[4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル]ブタン、1,3−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、1,4−
ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタ
ン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル]ブタン、2,3−ビス[4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル]ブタン、2−[4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル]−2−[4−(4−アミノフェノキ
シ)−3−メチルフェニル]プロパン、2,2−ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)−3−メチルフェニ
ル]プロパン、2−[4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル]−2−[4−(4−アミノフェノキシ)−3,
5−ジメチルフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフェニ
ル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフ
ルオロプロパン、1,4−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)
ベンゼン1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン,4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニ
ル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケ
トン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]
スルフィド、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル]スルホキシド、ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェ
ノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル]エーテル、1,3−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,
3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]
ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノキ
シ)ベンゾイル]ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミ
ノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,1−ビス
[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、
1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル]プロパン、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィ
ド、2,2−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロ
パン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]
メタン、1,1−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)
フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(3−アミノフ
ェノキシ)フェニル]エタン、2,2−ビス[4−(3
−アミノフェノキシ)フェニル]スルホキシド、4,
4’−ビス[3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイ
ル]ジフェニルエーテル、4,4’−ビス[3−(3−
アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、
4,4’−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチル
ベンジル)フェノキシ]ベンゾフェノン、4,4’−ビ
ス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フ
ェノキシ]ジフェニルスルホン、ビス[4−{4−(4
−アミノフェノキシ)フェノキシ}フェニル]スルホ
ン、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ノキシ−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3
−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ−
α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス
[4−(4−アミノ−6−トリフルオロメチルフェノキ
シ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−
ビス[4−(4−アミノ−6−フルオロフェノキシ)−
α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス
[4−(4−アミノ−6−メチルフェノキシ)−α,α
−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−
(4−アミノ−6−シアノフェノキシ)−α,α−ジメ
チルベンジル]ベンゼン、3,3’−ジアミノ−4,
4’−ジフェノキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミ
ノ−5,5’−ジフェノキシベンゾフェノン、3,4’
−ジアミノ−4,5’−ジフェノキシベンゾフェノン、
3,3’−ジアミノ−4−フェノキシベンゾフェノン、
4,4’−ジアミノ−5−フェノキシベンゾフェノン、
3,4’−ジアミノ−4−フェノキシベンゾフェノン、
3,4’−ジアミノ−5’−フェノキシベンゾフェノ
ン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジビフェノキシベ
ンゾフェノン、4,4’−ジアミノ−5,5’−ジビフ
ェノキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−4,
5’−ジビフェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジア
ミノ−4−ビフェノキシベンゾフェノン、4,4’−ジ
アミノ−5−ビフェノキシベンゾフェノン、3,4’−
ジアミノ−4−ビフェノキシベンゾフェノン、3,4’
−ジアミノ−5’−ビフェノキシベンゾフェノン、1,
3−ビス(3−アミノ−4−フェノキシベンゾイル)ベ
ンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−4−フェノキシベ
ンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−5−
フェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(4−
アミノ−5−フェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,3
−ビス(3−アミノ−4−ビフェノキシベンゾイル)ベ
ンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−4−ビフェノキシ
ベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−5
−ビフェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス
(4−アミノ−5−ビフェノキシベンゾイル)ベンゼ
ン、2,6−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチ
ルベンジル)フェノキシ]ベンゾニトリル、および上記
芳香族ジアミンの芳香環上の水素原子の一部もしくは全
てがハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基またはア
ルコキシ基、シアノ基、またはアルキル基またはアルコ
キシ基の水素原子の一部もしくは全部がハロゲン原子で
置換された炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基または
アルコキシ基で置換された芳香族ジアミン等が挙げられ
る。更にそれら芳香族ジアミンは単独または2種以上を
混合して使用しても差し支えない。また、同様に他の芳
香族テトラカルボン酸二無水物を更に加えることもでき
る。
ミド酸は、前述の芳香族ジアミンを必須モノマーとして
用いるが、その良好な物性を損なわない範囲で他の芳香
族ジアミンを更に加えることもできる。たとえば加える
ことが可能なジアミンとしては、例えば、4,4’−ビ
ス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−
(3−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4
−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビ
ス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホ
ン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェ
ノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサ
フルオロプロパン、m−フェニレンジアミン、o−フェ
ニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−アミノ
ベンジルアミン、p−アミノベンジルアミン、3,3’
−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジ
フェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエー
テル、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,
3’−ジアミノジフェニルスルホキシド、3,4’−ジ
アミノジフェニルスルホキシド、4,4’−ジアミノジ
フェニルスルホキシド、3,3’−ジアミノジフェニル
スルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、
4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジ
アミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェ
ノン4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジ
アミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニ
ルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、
1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]エタン、1,2−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]エタン、1,1−ビス[4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,2−ビス[4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,
3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プ
ロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)
フェニル]プロパン、1,1−ビス[4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル]ブタン、1,3−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、1,4−
ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタ
ン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル]ブタン、2,3−ビス[4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル]ブタン、2−[4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル]−2−[4−(4−アミノフェノキ
シ)−3−メチルフェニル]プロパン、2,2−ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)−3−メチルフェニ
ル]プロパン、2−[4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル]−2−[4−(4−アミノフェノキシ)−3,
5−ジメチルフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフェニ
ル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフ
ルオロプロパン、1,4−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)
ベンゼン1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン,4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニ
ル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケ
トン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]
スルフィド、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル]スルホキシド、ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェ
ノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル]エーテル、1,3−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,
3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]
ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノキ
シ)ベンゾイル]ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミ
ノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,1−ビス
[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、
1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル]プロパン、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィ
ド、2,2−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロ
パン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]
メタン、1,1−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)
フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(3−アミノフ
ェノキシ)フェニル]エタン、2,2−ビス[4−(3
−アミノフェノキシ)フェニル]スルホキシド、4,
4’−ビス[3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイ
ル]ジフェニルエーテル、4,4’−ビス[3−(3−
アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、
4,4’−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチル
ベンジル)フェノキシ]ベンゾフェノン、4,4’−ビ
ス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フ
ェノキシ]ジフェニルスルホン、ビス[4−{4−(4
−アミノフェノキシ)フェノキシ}フェニル]スルホ
ン、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ノキシ−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3
−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ−
α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス
[4−(4−アミノ−6−トリフルオロメチルフェノキ
シ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−
ビス[4−(4−アミノ−6−フルオロフェノキシ)−
α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス
[4−(4−アミノ−6−メチルフェノキシ)−α,α
−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−
(4−アミノ−6−シアノフェノキシ)−α,α−ジメ
チルベンジル]ベンゼン、3,3’−ジアミノ−4,
4’−ジフェノキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミ
ノ−5,5’−ジフェノキシベンゾフェノン、3,4’
−ジアミノ−4,5’−ジフェノキシベンゾフェノン、
3,3’−ジアミノ−4−フェノキシベンゾフェノン、
4,4’−ジアミノ−5−フェノキシベンゾフェノン、
3,4’−ジアミノ−4−フェノキシベンゾフェノン、
3,4’−ジアミノ−5’−フェノキシベンゾフェノ
ン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジビフェノキシベ
ンゾフェノン、4,4’−ジアミノ−5,5’−ジビフ
ェノキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−4,
5’−ジビフェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジア
ミノ−4−ビフェノキシベンゾフェノン、4,4’−ジ
アミノ−5−ビフェノキシベンゾフェノン、3,4’−
ジアミノ−4−ビフェノキシベンゾフェノン、3,4’
−ジアミノ−5’−ビフェノキシベンゾフェノン、1,
3−ビス(3−アミノ−4−フェノキシベンゾイル)ベ
ンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−4−フェノキシベ
ンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−5−
フェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(4−
アミノ−5−フェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,3
−ビス(3−アミノ−4−ビフェノキシベンゾイル)ベ
ンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−4−ビフェノキシ
ベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−5
−ビフェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス
(4−アミノ−5−ビフェノキシベンゾイル)ベンゼ
ン、2,6−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチ
ルベンジル)フェノキシ]ベンゾニトリル、および上記
芳香族ジアミンの芳香環上の水素原子の一部もしくは全
てがハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基またはア
ルコキシ基、シアノ基、またはアルキル基またはアルコ
キシ基の水素原子の一部もしくは全部がハロゲン原子で
置換された炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基または
アルコキシ基で置換された芳香族ジアミン等が挙げられ
る。更にそれら芳香族ジアミンは単独または2種以上を
混合して使用しても差し支えない。また、同様に他の芳
香族テトラカルボン酸二無水物を更に加えることもでき
る。
【0016】加えることが可能な芳香族テトラカルボン
酸二無水物としては、例えば、2,2−ビス(3,4−
ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、エチレンテ
トラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無
水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、3,
3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカル
ボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,
3,3−トリフルオロメチルプロパン二無水物、ビス
(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、
ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水
物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)スルホン二
無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホ
ン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メ
タン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)
メタン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシ
フェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジ
カルボキシフェニル)エタン二無水物、1,2−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、
1,3−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシベンゼ
ン二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェ
ノキシ)ベンゼン二無水物、1,4−ビス(2,3−ジ
カルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4−ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水
物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無
水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸
二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸
二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン
酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカル
ボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテト
ラカルボン酸二無水物、および上記芳香族テトラカルボ
ン酸二無水物の芳香環上の水素原子の一部もしくは全て
がハロゲン原子、炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基
またはアルコキシ基で置換された芳香族テトラカルボン
酸二無水物等が挙げられる。これらは単独あるいは2種
以上混合しても差し支えない。
酸二無水物としては、例えば、2,2−ビス(3,4−
ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、エチレンテ
トラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無
水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、3,
3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカル
ボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,
3,3−トリフルオロメチルプロパン二無水物、ビス
(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、
ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水
物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)スルホン二
無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホ
ン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メ
タン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)
メタン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシ
フェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジ
カルボキシフェニル)エタン二無水物、1,2−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、
1,3−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシベンゼ
ン二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェ
ノキシ)ベンゼン二無水物、1,4−ビス(2,3−ジ
カルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4−ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水
物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無
水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸
二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸
二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン
酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカル
ボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテト
ラカルボン酸二無水物、および上記芳香族テトラカルボ
ン酸二無水物の芳香環上の水素原子の一部もしくは全て
がハロゲン原子、炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基
またはアルコキシ基で置換された芳香族テトラカルボン
酸二無水物等が挙げられる。これらは単独あるいは2種
以上混合しても差し支えない。
【0017】本発明の線状ポリイミドまたは線状ポリア
ミド酸の製造において、芳香族ジアミン成分と芳香族テ
トラカルボン酸二無水物成分の使用量は、芳香族ジアミ
ン成分1モル当たり芳香族テトラカルボン酸二無水物成
分が0.1〜1.0モル比である。0.1モル未満では
良好な諸物性を有する熱硬化性ポリイミドを得るための
線状ポリイミドが得られない。好ましくは0.5〜1.
0モル比であり、更に好ましくは0.7〜1.0モル比
である。また、テトラカルボン酸二無水物成分として
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物とピロメリット酸二無水物との2種の芳香族テトラ
カルボン酸二無水物を使用する場合、これらの芳香族テ
トラカルボン酸二無水物の使用量は3,3’,4,4’
−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物:ピロメッリト
酸二無水物が100〜70モル%:0〜30モル%、好
ましくは100〜90モル%:0〜10モル%である。
ミド酸の製造において、芳香族ジアミン成分と芳香族テ
トラカルボン酸二無水物成分の使用量は、芳香族ジアミ
ン成分1モル当たり芳香族テトラカルボン酸二無水物成
分が0.1〜1.0モル比である。0.1モル未満では
良好な諸物性を有する熱硬化性ポリイミドを得るための
線状ポリイミドが得られない。好ましくは0.5〜1.
0モル比であり、更に好ましくは0.7〜1.0モル比
である。また、テトラカルボン酸二無水物成分として
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物とピロメリット酸二無水物との2種の芳香族テトラ
カルボン酸二無水物を使用する場合、これらの芳香族テ
トラカルボン酸二無水物の使用量は3,3’,4,4’
−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物:ピロメッリト
酸二無水物が100〜70モル%:0〜30モル%、好
ましくは100〜90モル%:0〜10モル%である。
【0018】また、本発明の線状ポリイミドまたは線状
ポリアミド酸の分子末端を炭素−炭素二重結合を有する
末端基で封止するために式(1−4)
ポリアミド酸の分子末端を炭素−炭素二重結合を有する
末端基で封止するために式(1−4)
【化26】 で表される無水マレイン酸をもちいる。
【0019】無水マレイン酸の使用量は、芳香族ジアミ
ン成分1モル当たり0.001〜1.0モル比である。
0.001モル未満では得られる線上ポリイミドを熱処
理しても架橋反応が充分に進まず、得られる熱硬化性ポ
リイミドの特性が不十分である。また、1.0モルを超
えると得られる熱硬化性ポリイミドの機械的特性が低下
する。好ましい使用量は0.01〜0.5モルである。
ン成分1モル当たり0.001〜1.0モル比である。
0.001モル未満では得られる線上ポリイミドを熱処
理しても架橋反応が充分に進まず、得られる熱硬化性ポ
リイミドの特性が不十分である。また、1.0モルを超
えると得られる熱硬化性ポリイミドの機械的特性が低下
する。好ましい使用量は0.01〜0.5モルである。
【0020】また、本発明の熱硬化性ポリイミドの特性
を損なわない範囲で上記のジカルボン酸無水物以外の芳
香族ジカルボン酸無水物を一部併用しても差し支えな
い。ここで使用される芳香族ジカルボン酸無水物として
は、例えば、無水フタル酸、2,3−ベンゾフェノンジ
カルボン酸無水物、3,4−ベンゾフェノンジカルボン
酸無水物、2,3−ジカルボキシフェニルフェニルエー
テル無水物、3,4−ジカルボキシフェニルフェニルエ
ーテル無水物、2,3−ビフェニルジカルボン酸無水
物、3,4−ビフェニルジカルボン酸無水物、2,3−
ジカルボキシフェニルフェニルスルホン無水物、3,4
−ジカルボキシフェニルフェニルスルホン無水物、2,
3−ジカルボキシフェニルフェニルスルフィド無水物、
3,4−ジカルボキシフェニルフェニルスルフィド無水
物、1,2−ナフタレンジカルボン酸無水物、2,3−
ナフタレンジカルボン酸無水物、1,8−ナフタレンジ
カルボン酸無水物、1,2−アントラセンジカルボン酸
無水物、2,3−アントラセンジカルボン酸無水物、
1,9−アントラセンジカルボン酸無水物が挙げられ
る。またそれら芳香族ジカルボン酸無水物は単独または
2種以上混合しても差し支えない。
を損なわない範囲で上記のジカルボン酸無水物以外の芳
香族ジカルボン酸無水物を一部併用しても差し支えな
い。ここで使用される芳香族ジカルボン酸無水物として
は、例えば、無水フタル酸、2,3−ベンゾフェノンジ
カルボン酸無水物、3,4−ベンゾフェノンジカルボン
酸無水物、2,3−ジカルボキシフェニルフェニルエー
テル無水物、3,4−ジカルボキシフェニルフェニルエ
ーテル無水物、2,3−ビフェニルジカルボン酸無水
物、3,4−ビフェニルジカルボン酸無水物、2,3−
ジカルボキシフェニルフェニルスルホン無水物、3,4
−ジカルボキシフェニルフェニルスルホン無水物、2,
3−ジカルボキシフェニルフェニルスルフィド無水物、
3,4−ジカルボキシフェニルフェニルスルフィド無水
物、1,2−ナフタレンジカルボン酸無水物、2,3−
ナフタレンジカルボン酸無水物、1,8−ナフタレンジ
カルボン酸無水物、1,2−アントラセンジカルボン酸
無水物、2,3−アントラセンジカルボン酸無水物、
1,9−アントラセンジカルボン酸無水物が挙げられ
る。またそれら芳香族ジカルボン酸無水物は単独または
2種以上混合しても差し支えない。
【0021】ジカルボン酸無水物を添加、反応させる方
法としては、(イ)テトラカルボン酸二無水物と芳香族
ジアミンを反応させた後に、ジカルボン酸無水物を添加
して反応を続ける方法、(ロ)芳香族ジアミンにジカル
ボン酸無水物を加えて反応させた後、テトラカルボン酸
二無水物を添加し、更に反応を続ける方法、(ハ)テト
ラカルボン酸二無水物、芳香族ジアミン、およびジカル
ボン酸無水物を同時に添加し、反応させる方法等が挙げ
られ、いずれの添加方法をとっても差し支えない。本発
明の線状ポリイミドまたは線状ポリアミド酸の製造に
は、特に限定されなく、全て公知の方法が適用できる。
この場合、式(1)で示される線状ポリイミドがその前
駆体である式(2)の線状ポリアミド酸を一部含んでい
ても差し支えない。
法としては、(イ)テトラカルボン酸二無水物と芳香族
ジアミンを反応させた後に、ジカルボン酸無水物を添加
して反応を続ける方法、(ロ)芳香族ジアミンにジカル
ボン酸無水物を加えて反応させた後、テトラカルボン酸
二無水物を添加し、更に反応を続ける方法、(ハ)テト
ラカルボン酸二無水物、芳香族ジアミン、およびジカル
ボン酸無水物を同時に添加し、反応させる方法等が挙げ
られ、いずれの添加方法をとっても差し支えない。本発
明の線状ポリイミドまたは線状ポリアミド酸の製造に
は、特に限定されなく、全て公知の方法が適用できる。
この場合、式(1)で示される線状ポリイミドがその前
駆体である式(2)の線状ポリアミド酸を一部含んでい
ても差し支えない。
【0022】反応は通常、溶媒中で行う。使用される溶
媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセ
トアミド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、N
−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イ
ミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、1,2−
ジメトキシエタン−ビス(2−メトキシエチル)エーテ
ル、1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)エタン、ビ
ス[2−(2−メトキシエトキシ)エチル]エーテル、
テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジ
オキサン、ピリジン、ピコリン、ジメチルスルホキシ
ド、スルホラン、ジメチルスルホン、テトラメチル尿
素、ヘキサメチルホスホルアミド、フェノール、o−ク
レゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、クレゾー
ル酸、o−クロロフェノール、m−クロロフェノール、
p−クロロフェノール、アニソール、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等が挙げられる。また、これらの有機溶剤
は単独でも、また2種以上混合して用いてもよい。
媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセ
トアミド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、N
−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イ
ミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、1,2−
ジメトキシエタン−ビス(2−メトキシエチル)エーテ
ル、1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)エタン、ビ
ス[2−(2−メトキシエトキシ)エチル]エーテル、
テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジ
オキサン、ピリジン、ピコリン、ジメチルスルホキシ
ド、スルホラン、ジメチルスルホン、テトラメチル尿
素、ヘキサメチルホスホルアミド、フェノール、o−ク
レゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、クレゾー
ル酸、o−クロロフェノール、m−クロロフェノール、
p−クロロフェノール、アニソール、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等が挙げられる。また、これらの有機溶剤
は単独でも、また2種以上混合して用いてもよい。
【0023】有機溶媒中で上記の芳香族テトラカルボン
酸二無水物と芳香族ジアミンおよびジカルボン酸無水物
とを反応させて、式(1)で代表される本発明の線状ポ
リイミドに対応する前駆体である式(2)の線状ポリア
ミド酸が得られる。この反応の温度、時間、圧力等の条
件は特に限定されず、公知の条件を適用できる。
酸二無水物と芳香族ジアミンおよびジカルボン酸無水物
とを反応させて、式(1)で代表される本発明の線状ポ
リイミドに対応する前駆体である式(2)の線状ポリア
ミド酸が得られる。この反応の温度、時間、圧力等の条
件は特に限定されず、公知の条件を適用できる。
【0024】この式(2)で表される線状ポリアミド酸
は、0.5g/dlの濃度でN,N−ジメチルアセトア
ミド中、35℃で測定した対数粘度の値が、0.05〜
1.0dl/gの範囲である。0.05dl/g未満で
は熱処理後に得られる本発明の熱硬化性ポリイミドの機
械特性は極端に低下する。また1.0dl/gを越える
と充分な熱処理を施しても熱硬化性ポリイミドが得られ
ない。ついで、得られた線状ポリアミド酸は、熱的また
は化学的にイミド化して、対応する線状ポリイミドが得
られる。化学イミド化は無水酢酸、トリフルオロ酢酸無
水物、ポリリン酸、五酸化リンまたは塩化チオニルなど
の脱水剤を用いて化学的にイミド化する方法であり、こ
の場合、ピリジン、イミダゾール、ピコリンおよびその
異性体、キノリンおよびその異性体、トリエチルアミン
等で代表されるアルキルアミンなどの有機塩基や水酸化
ナトリウム、水酸化カリウムなどで代表される無機塩基
を共存させても差し支えない。また、加熱イミド化は、
線状ポリアミド酸を生成反応後、その溶液を加熱してイ
ミド化を行う方法であり、この場合も化学的イミド化方
法と同様に上記塩基を共存させることができる。
は、0.5g/dlの濃度でN,N−ジメチルアセトア
ミド中、35℃で測定した対数粘度の値が、0.05〜
1.0dl/gの範囲である。0.05dl/g未満で
は熱処理後に得られる本発明の熱硬化性ポリイミドの機
械特性は極端に低下する。また1.0dl/gを越える
と充分な熱処理を施しても熱硬化性ポリイミドが得られ
ない。ついで、得られた線状ポリアミド酸は、熱的また
は化学的にイミド化して、対応する線状ポリイミドが得
られる。化学イミド化は無水酢酸、トリフルオロ酢酸無
水物、ポリリン酸、五酸化リンまたは塩化チオニルなど
の脱水剤を用いて化学的にイミド化する方法であり、こ
の場合、ピリジン、イミダゾール、ピコリンおよびその
異性体、キノリンおよびその異性体、トリエチルアミン
等で代表されるアルキルアミンなどの有機塩基や水酸化
ナトリウム、水酸化カリウムなどで代表される無機塩基
を共存させても差し支えない。また、加熱イミド化は、
線状ポリアミド酸を生成反応後、その溶液を加熱してイ
ミド化を行う方法であり、この場合も化学的イミド化方
法と同様に上記塩基を共存させることができる。
【0025】イミド化の反応温度は0〜400℃であ
り、化学イミド化では、好ましくは0〜150℃の範囲
であり、熱的イミド化では、好ましくは150〜350
℃の範囲である。反応圧力は特に限定されず、常圧で充
分実施できる。反応時間は、溶媒の種類、反応温度およ
びイミド化の方法によって異なるが、通常0.1〜48
時間で充分である。以上の方法によって、本願の線状ポ
リイミドを製造することができる。
り、化学イミド化では、好ましくは0〜150℃の範囲
であり、熱的イミド化では、好ましくは150〜350
℃の範囲である。反応圧力は特に限定されず、常圧で充
分実施できる。反応時間は、溶媒の種類、反応温度およ
びイミド化の方法によって異なるが、通常0.1〜48
時間で充分である。以上の方法によって、本願の線状ポ
リイミドを製造することができる。
【0026】本発明の熱硬化性ポリイミドは、上記のよ
うにして得られる線状ポリイミドまたは線状ポリアミド
酸、あるいはこれらの混合物を熱処理して得られる。す
なわち、熱硬化性ポリイミドを得るためには、本発明の
線状ポリイミドを用いる。また線状ポリイミドの一部が
その前駆体である線状ポリアミド酸であっても差し支え
ない。更に本発明の線状ポリアミド酸そのものを熱処理
して、熱的架橋反応と熱的イミド化を同時に行うことも
できる。加熱処理温度は、線状ポリイミドまたは線状ポ
リアミド酸の種類によって異なるが、通常200〜50
0℃であり、好ましくは250〜450℃であり、更に
好ましくは300〜420℃の範囲である。200℃よ
り低い温度では熱架橋反応は起こり難く、500℃を越
える温度では線状ポリイミドまたは線状ポリアミド酸の
変性が起こり、熱硬化性ポリイミドの特性が充分に得ら
れない。熱処理時間は、線状ポリイミドまたは線状ポリ
アミド酸や芳香族ジカルボン酸無水物の種類および実施
する熱処理温度によって異なるが、通常、0.1分間か
ら24時間の範囲である。好ましくは1分間から1時間
であり、更に好ましくは5〜30分間である。0.1分
間より短時間では熱架橋反応が充分に起こらず熱硬化性
ポリイミドが得られない。また24時間より長時間では
得られる熱硬化性ポリイミドの変性が起こり、熱硬化性
ポリイミドの特性が充分に得られない。
うにして得られる線状ポリイミドまたは線状ポリアミド
酸、あるいはこれらの混合物を熱処理して得られる。す
なわち、熱硬化性ポリイミドを得るためには、本発明の
線状ポリイミドを用いる。また線状ポリイミドの一部が
その前駆体である線状ポリアミド酸であっても差し支え
ない。更に本発明の線状ポリアミド酸そのものを熱処理
して、熱的架橋反応と熱的イミド化を同時に行うことも
できる。加熱処理温度は、線状ポリイミドまたは線状ポ
リアミド酸の種類によって異なるが、通常200〜50
0℃であり、好ましくは250〜450℃であり、更に
好ましくは300〜420℃の範囲である。200℃よ
り低い温度では熱架橋反応は起こり難く、500℃を越
える温度では線状ポリイミドまたは線状ポリアミド酸の
変性が起こり、熱硬化性ポリイミドの特性が充分に得ら
れない。熱処理時間は、線状ポリイミドまたは線状ポリ
アミド酸や芳香族ジカルボン酸無水物の種類および実施
する熱処理温度によって異なるが、通常、0.1分間か
ら24時間の範囲である。好ましくは1分間から1時間
であり、更に好ましくは5〜30分間である。0.1分
間より短時間では熱架橋反応が充分に起こらず熱硬化性
ポリイミドが得られない。また24時間より長時間では
得られる熱硬化性ポリイミドの変性が起こり、熱硬化性
ポリイミドの特性が充分に得られない。
【0027】熱処理圧力は特に限定されず、常圧で十分
実施できる。また、熱架橋反応を促進させたりまたは抑
制させることにより、その反応速度を制御するために、
ガリウム、ゲルマニウム、インジウムまたは鉛を含有す
る金属触媒、モリブデン、マンガン、ニッケル、カドミ
ウム、コバルト、クロム、鉄、銅、錫または白金等を含
む遷移金属触媒、あるいはリン化合物、珪素化合物、窒
素化合物または硫黄化合物を添加することができる。ま
た上述と同様な目的で赤外線、紫外線やα、βまたはγ
線等の放射線、電子線またはX線の照射、更にプラズマ
処理やドーピング処理などを施しても差し支えない。熱
処理を行う際、線状ポリイミドまたは線状ポリアミド酸
の形態に特に限定はない。得られた線状ポリイミドまた
は線状ポリアミド酸を粉状、顆粒状または塊状などの固
形体、懸濁液または溶液にした後、熱処理を行うことが
できる。固形体の場合はその要求される形状によって、
例えば、フィルム、シート、繊維や各種の形を有する成
形体にすることが可能である。この場合は溶融、押出
し、燒結、ブロー、カレンダーなどの公知の成形方法を
用いることができる。また溶剤を用いる場合は、熱処理
条件により脱溶剤を伴いながら固形体の場合と同様な形
状にすることができる。
実施できる。また、熱架橋反応を促進させたりまたは抑
制させることにより、その反応速度を制御するために、
ガリウム、ゲルマニウム、インジウムまたは鉛を含有す
る金属触媒、モリブデン、マンガン、ニッケル、カドミ
ウム、コバルト、クロム、鉄、銅、錫または白金等を含
む遷移金属触媒、あるいはリン化合物、珪素化合物、窒
素化合物または硫黄化合物を添加することができる。ま
た上述と同様な目的で赤外線、紫外線やα、βまたはγ
線等の放射線、電子線またはX線の照射、更にプラズマ
処理やドーピング処理などを施しても差し支えない。熱
処理を行う際、線状ポリイミドまたは線状ポリアミド酸
の形態に特に限定はない。得られた線状ポリイミドまた
は線状ポリアミド酸を粉状、顆粒状または塊状などの固
形体、懸濁液または溶液にした後、熱処理を行うことが
できる。固形体の場合はその要求される形状によって、
例えば、フィルム、シート、繊維や各種の形を有する成
形体にすることが可能である。この場合は溶融、押出
し、燒結、ブロー、カレンダーなどの公知の成形方法を
用いることができる。また溶剤を用いる場合は、熱処理
条件により脱溶剤を伴いながら固形体の場合と同様な形
状にすることができる。
【0028】更に、粉状、顆粒状や塊状などの固形体、
懸濁液または溶液で得られたものを炭素繊維、ガラス繊
維や他の各種無機繊維、アラミド繊維やポリベンズオキ
サゾール、ポリベンズチアゾール等の複素環ポリマー繊
維や各種化学繊維、さらにはそれらの繊維から織られた
織布や紙状シートに混合または含浸させた後、熱処理す
ることも可能である。また更に、それらを金属、セラミ
ック、プラスチックまたはガラスからなる板、箔または
棒等の材料の上に塗布して熱処理すること、あるいは塗
布した後、同種または異種の材料を重ねて挟み込み熱処
理と同時に両者を接着させることも可能である。接着を
行う場合は、加圧下で行うのが望ましい。
懸濁液または溶液で得られたものを炭素繊維、ガラス繊
維や他の各種無機繊維、アラミド繊維やポリベンズオキ
サゾール、ポリベンズチアゾール等の複素環ポリマー繊
維や各種化学繊維、さらにはそれらの繊維から織られた
織布や紙状シートに混合または含浸させた後、熱処理す
ることも可能である。また更に、それらを金属、セラミ
ック、プラスチックまたはガラスからなる板、箔または
棒等の材料の上に塗布して熱処理すること、あるいは塗
布した後、同種または異種の材料を重ねて挟み込み熱処
理と同時に両者を接着させることも可能である。接着を
行う場合は、加圧下で行うのが望ましい。
【0029】本発明の熱硬化性ポリイミドは、本発明の
目的を損なわない範囲で熱可塑性樹脂例えば、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニ
ル、ABS樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリフェニレンオキシド、PT
FE、セルロイド、ポリエーテルニトリル、ポリカーボ
ネート、ポリアリレート、ポリアミド、ポリスルホン、
ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエー
テルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリフェニ
レンスルフィド、ポリアミドイミド、変性ポリフェニレ
ンオキシドおよびポリイミド等、又は他の熱硬化性樹
脂、例えば熱硬化性ポリブタジエン、ホルムアルデヒド
樹脂、アミノ樹脂、ポリウレタン、シリコン樹脂、SB
R、NBR、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリ
シアネートおよびフェノール樹脂等を目的に応じて1種
もしくは2種以上の樹脂を適当量配合することも可能で
ある。配合方法は特に限定されない。また、本発明の熱
硬化性ポリイミドは2種以上を目的に応じて適当量を混
合して使用することも可能である。
目的を損なわない範囲で熱可塑性樹脂例えば、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニ
ル、ABS樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリフェニレンオキシド、PT
FE、セルロイド、ポリエーテルニトリル、ポリカーボ
ネート、ポリアリレート、ポリアミド、ポリスルホン、
ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエー
テルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリフェニ
レンスルフィド、ポリアミドイミド、変性ポリフェニレ
ンオキシドおよびポリイミド等、又は他の熱硬化性樹
脂、例えば熱硬化性ポリブタジエン、ホルムアルデヒド
樹脂、アミノ樹脂、ポリウレタン、シリコン樹脂、SB
R、NBR、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリ
シアネートおよびフェノール樹脂等を目的に応じて1種
もしくは2種以上の樹脂を適当量配合することも可能で
ある。配合方法は特に限定されない。また、本発明の熱
硬化性ポリイミドは2種以上を目的に応じて適当量を混
合して使用することも可能である。
【0030】更に混合された熱硬化性ポリイミドに上述
の樹脂を本発明の目的を損なわない範囲で1種もしくは
2種以上を配合することも可能である。また、更に次の
ような充填剤等を本発明の目的を損なわない範囲で用い
てもよい。すなわち、グラファイト、カーボランダム、
ケイ石粉、二硫化モリブデン、フッ素系樹脂などの耐磨
耗性向上材、ガラス繊維、カーボン繊維等の補強材、三
酸化アンチモン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等
の難燃性向上剤、クレー、マイカ等の電気的特性向上
剤、アスベスト、シリカ、グラファイト等の耐トラッキ
ング向上剤、硫酸バリウム、メタケイ酸カルシウム等の
耐酸性向上剤、鉄粉、亜鉛粉、アルミニウム粉、銅粉等
の熱伝導度向上剤、その他ガラスビーズ、ガラス球、タ
ルク、ケイ藻土、アルミナ、シラスバルン、水和アルミ
ナ、金属酸化物、着色料等である。本発明の複合材は、
本発明の線状ポリイミドおよび/または線状ポリアミド
酸と繊維状補強材とを含有する熱処理前の組成物または
この組成物を熱処理した熱硬化性ポリイミドと繊維状補
強材とを含有する熱硬化性ポリイミド複合材である。
の樹脂を本発明の目的を損なわない範囲で1種もしくは
2種以上を配合することも可能である。また、更に次の
ような充填剤等を本発明の目的を損なわない範囲で用い
てもよい。すなわち、グラファイト、カーボランダム、
ケイ石粉、二硫化モリブデン、フッ素系樹脂などの耐磨
耗性向上材、ガラス繊維、カーボン繊維等の補強材、三
酸化アンチモン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等
の難燃性向上剤、クレー、マイカ等の電気的特性向上
剤、アスベスト、シリカ、グラファイト等の耐トラッキ
ング向上剤、硫酸バリウム、メタケイ酸カルシウム等の
耐酸性向上剤、鉄粉、亜鉛粉、アルミニウム粉、銅粉等
の熱伝導度向上剤、その他ガラスビーズ、ガラス球、タ
ルク、ケイ藻土、アルミナ、シラスバルン、水和アルミ
ナ、金属酸化物、着色料等である。本発明の複合材は、
本発明の線状ポリイミドおよび/または線状ポリアミド
酸と繊維状補強材とを含有する熱処理前の組成物または
この組成物を熱処理した熱硬化性ポリイミドと繊維状補
強材とを含有する熱硬化性ポリイミド複合材である。
【0031】これらの本発明の複合材で用いる繊維状補
強材としては、ガラス繊維のヤーン、ローピング、炭素
繊維のトウ等の一方向長繊維または織布、マット、フェ
ルト等の2次元的または3次元的多方向連続繊維状体が
挙げられる。これら繊維状補強材はE−ガラス、C−ガ
ラス、AR−ガラス等のガラス繊維、PAN系、ピッチ
系、またはレーヨン系からなる炭素繊維、グラファイト
繊維、デュポン社のケプラーに代表される芳香族ポリア
ミド繊維、日本カーボン社のニカロン等の炭化ケイ素繊
維、ステンレス繊維等の金属繊維、その他アルミナ繊
維、ボロン繊維等で構成され、これら繊維は単独または
組み合わせたものでもよく、さらに必要に応じてチタン
酸カリウム繊維、マイカ、ケイ酸カルシウム等の他の補
強材と組み合わせて用いることもでき、混合比には制限
がなく、要求される性能に応じて決定される。本発明で
使用する繊維状補強材を上記の各種補強材から選択する
に当たっては、繊維の持つ強度、弾性率、破断伸度等の
機械的特性、電気的特性、比重等を基に複合材料への要
求特性に合わせて選択すべきである。例えば、比強度、
比弾性率への要求値が高い場合は、炭素繊維、ガラス繊
維等を選択すべきであり、また電磁波シールド特性が要
求される場合は炭素繊維、金属繊維等が好ましい。ま
た、電気絶縁特性が要求される場合はガラス繊維等が好
適である。
強材としては、ガラス繊維のヤーン、ローピング、炭素
繊維のトウ等の一方向長繊維または織布、マット、フェ
ルト等の2次元的または3次元的多方向連続繊維状体が
挙げられる。これら繊維状補強材はE−ガラス、C−ガ
ラス、AR−ガラス等のガラス繊維、PAN系、ピッチ
系、またはレーヨン系からなる炭素繊維、グラファイト
繊維、デュポン社のケプラーに代表される芳香族ポリア
ミド繊維、日本カーボン社のニカロン等の炭化ケイ素繊
維、ステンレス繊維等の金属繊維、その他アルミナ繊
維、ボロン繊維等で構成され、これら繊維は単独または
組み合わせたものでもよく、さらに必要に応じてチタン
酸カリウム繊維、マイカ、ケイ酸カルシウム等の他の補
強材と組み合わせて用いることもでき、混合比には制限
がなく、要求される性能に応じて決定される。本発明で
使用する繊維状補強材を上記の各種補強材から選択する
に当たっては、繊維の持つ強度、弾性率、破断伸度等の
機械的特性、電気的特性、比重等を基に複合材料への要
求特性に合わせて選択すべきである。例えば、比強度、
比弾性率への要求値が高い場合は、炭素繊維、ガラス繊
維等を選択すべきであり、また電磁波シールド特性が要
求される場合は炭素繊維、金属繊維等が好ましい。ま
た、電気絶縁特性が要求される場合はガラス繊維等が好
適である。
【0032】繊維状補強材の繊維径、収束本数について
は用いる繊維状補強材の種類によって異なるが、例え
ば、炭素繊維の場合、繊維径は4〜8μm、収束本数は
1000〜1200本が一般的である。繊維径は得られ
る複合材料の機械特性の面からは細い方が好ましい。た
だし、ここに特定したものに限らず各種のものが使用可
能であり、さらに織布等においてはその織り方、厚み等
には制限は無く、あらゆる種類の織布を用いることがで
きる。また他の繊維補強材についても、この炭素繊維の
場合と同様にその種類や形状等に何等制限はない。更に
繊維状補強材を表面処理することはマトリックス樹脂と
の密着性向上の面から好ましく、公知の表面処理が適用
できる。例えば、ガラス繊維の場合、シラン系、チタネ
ート系カップリング剤で処理することや炭素繊維を耐熱
性高分子である芳香族ポリエーテル類や同ポリスルホン
類で処理することは特に好ましい。これらの繊維状補強
材の複合材中の容積含有率は5〜85%、好ましくは3
0〜70%である。繊維状補強材の容積含有率が低いと
補強材の効果が期待できず、逆に高いと得られる複合材
料の層間強度が著しく低下し好ましくない。
は用いる繊維状補強材の種類によって異なるが、例え
ば、炭素繊維の場合、繊維径は4〜8μm、収束本数は
1000〜1200本が一般的である。繊維径は得られ
る複合材料の機械特性の面からは細い方が好ましい。た
だし、ここに特定したものに限らず各種のものが使用可
能であり、さらに織布等においてはその織り方、厚み等
には制限は無く、あらゆる種類の織布を用いることがで
きる。また他の繊維補強材についても、この炭素繊維の
場合と同様にその種類や形状等に何等制限はない。更に
繊維状補強材を表面処理することはマトリックス樹脂と
の密着性向上の面から好ましく、公知の表面処理が適用
できる。例えば、ガラス繊維の場合、シラン系、チタネ
ート系カップリング剤で処理することや炭素繊維を耐熱
性高分子である芳香族ポリエーテル類や同ポリスルホン
類で処理することは特に好ましい。これらの繊維状補強
材の複合材中の容積含有率は5〜85%、好ましくは3
0〜70%である。繊維状補強材の容積含有率が低いと
補強材の効果が期待できず、逆に高いと得られる複合材
料の層間強度が著しく低下し好ましくない。
【0033】本発明の複合材のうち、熱処理前の複合材
は、その製造方法は目的の複合材を得られる方法であれ
ば特に限定はなく、公知の方法であっても適用可能であ
り、本発明の線状ポリイミドおよび/または線状ポリア
ミド酸と繊維状補強材を混合あるいは線状ポリイミドお
よび/または線状ポリアミド酸の固形状物、懸濁液また
は溶液を繊維状補強材に塗布または含浸させて製造す
る。
は、その製造方法は目的の複合材を得られる方法であれ
ば特に限定はなく、公知の方法であっても適用可能であ
り、本発明の線状ポリイミドおよび/または線状ポリア
ミド酸と繊維状補強材を混合あるいは線状ポリイミドお
よび/または線状ポリアミド酸の固形状物、懸濁液また
は溶液を繊維状補強材に塗布または含浸させて製造す
る。
【0034】繊維状補強材に線状ポリイミドおよび/ま
たは線状ポリアミド酸を含浸させる方法は、公知の方法
が全て適用できるが、例えば、通常、次の方法が多用さ
れる。1)線状ポリイミドおよび/または線状ポリアミ
ド酸の懸濁液または溶液を用いて、繊維状補強材に塗布
または繊維状補強材に浸漬して含浸させる方法。2)線
状ポリイミドおよび/または線状ポリアミド酸の粉末を
空気などの気体中に浮遊させた状態で含浸させる方法等
である。
たは線状ポリアミド酸を含浸させる方法は、公知の方法
が全て適用できるが、例えば、通常、次の方法が多用さ
れる。1)線状ポリイミドおよび/または線状ポリアミ
ド酸の懸濁液または溶液を用いて、繊維状補強材に塗布
または繊維状補強材に浸漬して含浸させる方法。2)線
状ポリイミドおよび/または線状ポリアミド酸の粉末を
空気などの気体中に浮遊させた状態で含浸させる方法等
である。
【0035】1)の方法で用いる溶媒には特に制限はな
く、線状ポリイミドおよび/または線状ポリアミド酸の
製造に用いられる溶媒の外、アセトン、メチルエチルケ
トン等のケトン系、メタノール、エタノール、イソプロ
パノール等のアルコール系、ジオキサン、テトラヒドロ
フラン等のエーテル系、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘ
キサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、アニソール等
の炭化水素系、ジクロロメタン、クロロホルム、クロロ
ベンゼン、フルオロベンゼンで代表される該炭化水素系
の水素原子の一部または全部をハロゲン原子で置き換え
たハロゲン化炭化水素系、酢酸エチル、酢酸ブチル、ギ
酸エチル等のエステル系、クレゾール、フェノール等の
フェノール系、ピリジン、ピコリン、トリエチルアミン
等のアミン系、スルホラン、ジメチルスルホキシド等の
硫黄系、および水などが単体または混合して用いられ
る。1)の方法における、溶液または懸濁液は、濃度、
溶解温度、溶解時間、懸濁粒子の径および形状等にとく
に制限はない。
く、線状ポリイミドおよび/または線状ポリアミド酸の
製造に用いられる溶媒の外、アセトン、メチルエチルケ
トン等のケトン系、メタノール、エタノール、イソプロ
パノール等のアルコール系、ジオキサン、テトラヒドロ
フラン等のエーテル系、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘ
キサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、アニソール等
の炭化水素系、ジクロロメタン、クロロホルム、クロロ
ベンゼン、フルオロベンゼンで代表される該炭化水素系
の水素原子の一部または全部をハロゲン原子で置き換え
たハロゲン化炭化水素系、酢酸エチル、酢酸ブチル、ギ
酸エチル等のエステル系、クレゾール、フェノール等の
フェノール系、ピリジン、ピコリン、トリエチルアミン
等のアミン系、スルホラン、ジメチルスルホキシド等の
硫黄系、および水などが単体または混合して用いられ
る。1)の方法における、溶液または懸濁液は、濃度、
溶解温度、溶解時間、懸濁粒子の径および形状等にとく
に制限はない。
【0036】繊維状補強材と線状ポリイミドおよび/ま
たは線状ポリアミド酸よりなる複合材料の製造方法とし
て、例えば、次の一般的な方法が挙げられる。即ち、複
数のボビンより引き出した一方向長繊維、例えば、トウ
を引き揃えた繊維シートまたは多方向連続繊維を張力調
整ロールにて引き取り方向に一定の張力をかける。
たは線状ポリアミド酸よりなる複合材料の製造方法とし
て、例えば、次の一般的な方法が挙げられる。即ち、複
数のボビンより引き出した一方向長繊維、例えば、トウ
を引き揃えた繊維シートまたは多方向連続繊維を張力調
整ロールにて引き取り方向に一定の張力をかける。
【0037】一方、線状ポリイミド及び/または線状ポ
リアミド酸を含む液体をダイから吐出させロール表面に
塗布する。塗布厚みは得られる複合材料中の樹脂含有百
分率設定値によって決定される。ついで前述の繊維シー
トまたは多方向連続繊維を当該ロール表面に一定の張力
で接触させて含浸させる。さらに上記の方法によって含
浸を行った後、加熱、乾燥して用いた溶媒を除去する。
リアミド酸を含む液体をダイから吐出させロール表面に
塗布する。塗布厚みは得られる複合材料中の樹脂含有百
分率設定値によって決定される。ついで前述の繊維シー
トまたは多方向連続繊維を当該ロール表面に一定の張力
で接触させて含浸させる。さらに上記の方法によって含
浸を行った後、加熱、乾燥して用いた溶媒を除去する。
【0038】線状ポリアミド酸はこの乾燥において一部
脱水閉環イミド化も同時に行われる。乾燥温度は溶媒の
種類や溶媒または懸濁液の濃度にもよるが、50〜30
0℃が好ましく、さらに好ましくは150〜250℃で
ある。300℃を越えると架橋反応が進み脱溶媒が不完
全な状態になりやすい為好ましくない。また50℃未満
では充分に乾燥しない場合が多い。
脱水閉環イミド化も同時に行われる。乾燥温度は溶媒の
種類や溶媒または懸濁液の濃度にもよるが、50〜30
0℃が好ましく、さらに好ましくは150〜250℃で
ある。300℃を越えると架橋反応が進み脱溶媒が不完
全な状態になりやすい為好ましくない。また50℃未満
では充分に乾燥しない場合が多い。
【0039】雰囲気は空気、窒素、ヘリウム、ネオン、
アルゴン等制限は特にないが、好ましくは窒素やアルゴ
ンが選択される。
アルゴン等制限は特にないが、好ましくは窒素やアルゴ
ンが選択される。
【0040】乾燥時間は乾燥温度、溶媒の種類や溶液ま
たは懸濁液の濃度にもよるが、0.5〜48時間が好ま
しく、さらに好ましくは1〜6時間である。
たは懸濁液の濃度にもよるが、0.5〜48時間が好ま
しく、さらに好ましくは1〜6時間である。
【0041】乾燥圧力は特に制限が無く、常圧でも減圧
でもかまわない。その他、乾燥を行う上で乾燥機の種類
や乾燥方法に特に制限はない。
でもかまわない。その他、乾燥を行う上で乾燥機の種類
や乾燥方法に特に制限はない。
【0042】また、本発明の熱硬化性ポリイミドと繊維
状補強材とを含有してなる複合材は、上記により得られ
る複合材を熱処理して、線状ポリイミドおよび/または
線状ポリアミド酸を炭素−炭素三重結合に基づく架橋反
応によりポリマー化して得られる。熱処理の条件は、前
記と同様、加熱処理温度は、通常200〜500℃であ
り、好ましくは250〜450℃であり、さらに好まし
くは300〜420℃の範囲である。200℃より低い
温度では熱架橋反応は進行しにくく、また500℃を越
える温度では線状ポリイミドまたは線状ポリアミド酸の
変性が起こり、熱硬化性ポリイミドの特性が充分に得ら
れない。
状補強材とを含有してなる複合材は、上記により得られ
る複合材を熱処理して、線状ポリイミドおよび/または
線状ポリアミド酸を炭素−炭素三重結合に基づく架橋反
応によりポリマー化して得られる。熱処理の条件は、前
記と同様、加熱処理温度は、通常200〜500℃であ
り、好ましくは250〜450℃であり、さらに好まし
くは300〜420℃の範囲である。200℃より低い
温度では熱架橋反応は進行しにくく、また500℃を越
える温度では線状ポリイミドまたは線状ポリアミド酸の
変性が起こり、熱硬化性ポリイミドの特性が充分に得ら
れない。
【0043】熱処理時間は、線状ポリイミドまたは線状
ポリアミド酸の種類および実施する熱処理温度によって
異なるが、通常0.1分間から24時間の範囲である。
好ましくは1分間から1時間であり、更に好ましくは5
〜30分間である。0.1分間より短時間では熱架橋反
応が充分に進行せず熱硬化性ポリイミドが得られない。
また24時間より長時間では得られる熱硬化性ポリイミ
ドの変性が起こり、熱硬化性ポリイミドの特性が充分に
得られない。熱処理圧力は特に限定されず、常圧で充分
実施できる。例えば、繊維状補強材と線状ポリイミドを
含有してなる加熱処理前の複合材は、積層し、加熱圧縮
により、所望する形状の成型物を製造することができ
る。積層複合材を製造する場合、積層方法や積層枚数は
要求される性能に応じて種々の対応が可能である。加熱
処理、すなわち、積層成形時の加熱温度は300℃以上
であれば問題なく、好ましくは320〜450℃であ
る。また加圧力は形状により異なるが1Kg・cm-2以
上あれば充分である。加圧時間は形状により異なるが1
分以上あれば充分である。線状ポリイミドや線状ポリア
ミド酸を加熱して熱硬化性ポリイミドに変換させる熱架
橋反応は加圧圧縮と同時に行っても、加熱圧縮後別途行
っても差し支えない。熱架橋反応の条件は先述したとう
りである。
ポリアミド酸の種類および実施する熱処理温度によって
異なるが、通常0.1分間から24時間の範囲である。
好ましくは1分間から1時間であり、更に好ましくは5
〜30分間である。0.1分間より短時間では熱架橋反
応が充分に進行せず熱硬化性ポリイミドが得られない。
また24時間より長時間では得られる熱硬化性ポリイミ
ドの変性が起こり、熱硬化性ポリイミドの特性が充分に
得られない。熱処理圧力は特に限定されず、常圧で充分
実施できる。例えば、繊維状補強材と線状ポリイミドを
含有してなる加熱処理前の複合材は、積層し、加熱圧縮
により、所望する形状の成型物を製造することができ
る。積層複合材を製造する場合、積層方法や積層枚数は
要求される性能に応じて種々の対応が可能である。加熱
処理、すなわち、積層成形時の加熱温度は300℃以上
であれば問題なく、好ましくは320〜450℃であ
る。また加圧力は形状により異なるが1Kg・cm-2以
上あれば充分である。加圧時間は形状により異なるが1
分以上あれば充分である。線状ポリイミドや線状ポリア
ミド酸を加熱して熱硬化性ポリイミドに変換させる熱架
橋反応は加圧圧縮と同時に行っても、加熱圧縮後別途行
っても差し支えない。熱架橋反応の条件は先述したとう
りである。
【0044】本発明の熱処理前後の複合材は圧縮成形、
オートクレーブ成形、スタンピングモールド成形、フィ
ラメントワインディング、テープワインディング等の公
知の成型法が採用でき、成形方法に特に制限はない。ま
た、複合材の形状に制限はなく、平板、チャンネル、ア
ングル、ストリンガー、丸棒、バイブ等が挙げられる。
しかし、勿論、これら形状に限定されるものでなく、あ
らゆる形状のものが可能である。
オートクレーブ成形、スタンピングモールド成形、フィ
ラメントワインディング、テープワインディング等の公
知の成型法が採用でき、成形方法に特に制限はない。ま
た、複合材の形状に制限はなく、平板、チャンネル、ア
ングル、ストリンガー、丸棒、バイブ等が挙げられる。
しかし、勿論、これら形状に限定されるものでなく、あ
らゆる形状のものが可能である。
【0045】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。尚、実施例中のポリイミドの物性は以下の方法によ
り測定した。 ガラス転移温度:DSC(島津DT−40シリーズ、D
SC−41M)により、窒素気流中、16℃・min-1
の昇温速度で測定。 5%重量減少温度:DTG(島津DT−40シリーズ、
DTG−40M)により空気気流中、10℃・min-1
の昇温速度で測定。 対数粘度:ポリアミド酸はN,N−ジメチルアセトアミ
ド中、0.5g/100mlの濃度、35℃で測定。 フィルムの機械物性:引張強度、引張伸度および引張弾
性率の測定はASTM−D882に準拠した。
る。尚、実施例中のポリイミドの物性は以下の方法によ
り測定した。 ガラス転移温度:DSC(島津DT−40シリーズ、D
SC−41M)により、窒素気流中、16℃・min-1
の昇温速度で測定。 5%重量減少温度:DTG(島津DT−40シリーズ、
DTG−40M)により空気気流中、10℃・min-1
の昇温速度で測定。 対数粘度:ポリアミド酸はN,N−ジメチルアセトアミ
ド中、0.5g/100mlの濃度、35℃で測定。 フィルムの機械物性:引張強度、引張伸度および引張弾
性率の測定はASTM−D882に準拠した。
【0046】(実施例1)撹拌機、還流冷却器および窒
素導入管を備えた容器に、1,3−ビス(4−アミノフ
ェノキシ)ベンゼン29.23g(0.1モル)、3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
28.25g(0.096モル)およびN−メチル−2
−ピロリドン517.3gを装入し、窒素雰囲気下25
℃で撹拌した。6時間後、無水マレイン酸0.78g
(0.008モル)を添加し、そのまま18時間撹拌を
継続した。得られた前駆体の線状ポリアミド酸の対数粘
度は0.80dl/gであった。得られた線状ポリアミ
ド酸の溶液をドクターブレードを用いてガラス板上に流
延し、続いてそれを窒素気流下200℃で4時間乾燥
し、厚み40μmの熱処理前の線状ポリイミドのフィル
ムを得た。この熱処理前の線状ポリイミドフィルムにつ
いてDSC測定を行ったところ、280℃に熱架橋反応
による発熱ピークが、また395℃に結晶融解にともな
う吸熱ピークが観察された。また熱処理前の線状ポリイ
ミドフィルム20mgをp−クロロフェノール5mlに
入れ、加熱したところ150℃で完全溶解した。一方、
熱処理前の線状ポリイミドフィルムを窒素気流下365
℃で30分間熱処理を行い、厚み40μmの熱硬化性ポ
リイミドフィルムを得た。この熱処理後の熱硬化性ポリ
イミドフィルムについてDSC測定を行ったところ、3
90℃に吸熱ピークが観察されたが、発熱ピークは検出
されなかった。また同様な方法でp−クロロフェノール
による溶解性試験を行ったところ、加熱還流状態で1時
間経過後も溶解せず、目視観察では全く変化が認められ
なかった。また熱処理後の熱硬化性ポリイミドフィルム
の5%重量減少温度は505℃であった。更に熱硬化性
ポリイミドフィルムの機械物性を測定したところ、引張
強度116MPa、引張弾性率3.03GPa、引張伸
度6%であった。
素導入管を備えた容器に、1,3−ビス(4−アミノフ
ェノキシ)ベンゼン29.23g(0.1モル)、3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
28.25g(0.096モル)およびN−メチル−2
−ピロリドン517.3gを装入し、窒素雰囲気下25
℃で撹拌した。6時間後、無水マレイン酸0.78g
(0.008モル)を添加し、そのまま18時間撹拌を
継続した。得られた前駆体の線状ポリアミド酸の対数粘
度は0.80dl/gであった。得られた線状ポリアミ
ド酸の溶液をドクターブレードを用いてガラス板上に流
延し、続いてそれを窒素気流下200℃で4時間乾燥
し、厚み40μmの熱処理前の線状ポリイミドのフィル
ムを得た。この熱処理前の線状ポリイミドフィルムにつ
いてDSC測定を行ったところ、280℃に熱架橋反応
による発熱ピークが、また395℃に結晶融解にともな
う吸熱ピークが観察された。また熱処理前の線状ポリイ
ミドフィルム20mgをp−クロロフェノール5mlに
入れ、加熱したところ150℃で完全溶解した。一方、
熱処理前の線状ポリイミドフィルムを窒素気流下365
℃で30分間熱処理を行い、厚み40μmの熱硬化性ポ
リイミドフィルムを得た。この熱処理後の熱硬化性ポリ
イミドフィルムについてDSC測定を行ったところ、3
90℃に吸熱ピークが観察されたが、発熱ピークは検出
されなかった。また同様な方法でp−クロロフェノール
による溶解性試験を行ったところ、加熱還流状態で1時
間経過後も溶解せず、目視観察では全く変化が認められ
なかった。また熱処理後の熱硬化性ポリイミドフィルム
の5%重量減少温度は505℃であった。更に熱硬化性
ポリイミドフィルムの機械物性を測定したところ、引張
強度116MPa、引張弾性率3.03GPa、引張伸
度6%であった。
【0047】(実施例2〜8)表1に示すように、各種
所定量の芳香族ジアミン、芳香族テトラカルボン酸二無
水物および無水マレイン酸、および各種溶媒を用いて、
各種線状ポリアミド酸を得た。それらの対数粘度を実施
例1の結果と共に表2に示す。続いてこれら線状ポリア
ミド酸を実施例1と同様にイミド化を行い各種線状ポリ
イミドフィルムを得た。それらフィルムの結晶融解ピー
ク温度、発熱ピーク温度およびp−クロロフェノールに
よる溶解性試験を実施例1と同様に行った。その結果を
表2に示す。更に続いてそれらイミドフィルムに実施例
1と同様な熱処理を施し、各種熱処理後の熱硬化ポリイ
ミドフィルムを得た。得られたポリイミドフィルムにつ
いて、実施例1と同様にフィルム厚み、ガラス転移温
度、発熱ピーク、p−クロロフェノールによる溶解性試
験、5%重量減少温度および機械物性を測定した。それ
らの結果を表2に実施例1の結果と併せて示す。
所定量の芳香族ジアミン、芳香族テトラカルボン酸二無
水物および無水マレイン酸、および各種溶媒を用いて、
各種線状ポリアミド酸を得た。それらの対数粘度を実施
例1の結果と共に表2に示す。続いてこれら線状ポリア
ミド酸を実施例1と同様にイミド化を行い各種線状ポリ
イミドフィルムを得た。それらフィルムの結晶融解ピー
ク温度、発熱ピーク温度およびp−クロロフェノールに
よる溶解性試験を実施例1と同様に行った。その結果を
表2に示す。更に続いてそれらイミドフィルムに実施例
1と同様な熱処理を施し、各種熱処理後の熱硬化ポリイ
ミドフィルムを得た。得られたポリイミドフィルムにつ
いて、実施例1と同様にフィルム厚み、ガラス転移温
度、発熱ピーク、p−クロロフェノールによる溶解性試
験、5%重量減少温度および機械物性を測定した。それ
らの結果を表2に実施例1の結果と併せて示す。
【0048】(比較例1〜3)表3に示すように、各種
所定量の芳香族ジアミン、芳香族テトラカルボン酸二無
水物および無水マレイン酸、および各種溶媒を用いて、
各種線状ポリアミド酸を得た。それらの対数粘度を表3
に示す。続いてそれら線状ポリアミド酸を実施例1と同
様なイミド化を行い各イミドフィルムを得た。得られた
各ポリイミドフィルムについて、実施例1と同様な測定
を行った。それらの結果を表4に示す。
所定量の芳香族ジアミン、芳香族テトラカルボン酸二無
水物および無水マレイン酸、および各種溶媒を用いて、
各種線状ポリアミド酸を得た。それらの対数粘度を表3
に示す。続いてそれら線状ポリアミド酸を実施例1と同
様なイミド化を行い各イミドフィルムを得た。得られた
各ポリイミドフィルムについて、実施例1と同様な測定
を行った。それらの結果を表4に示す。
【0049】(実施例9および10)表5に示すように
実施例1および2で得られた線状ポリアミド酸の溶液と
一方向長繊維を用いてそれぞれ複合材料を得た。即ち、
100本のボビンから引き出された炭素繊維のトウ(ベ
スファイトHTA−7−3000)100本を引き揃え
て150mm幅の繊維シートとした。上記の線状ポリア
ミド酸溶液を定量ポンプを使用してダイから240mm
径のロールに240μmの厚みに塗布し、このロール表
面に前記繊維シートを150Kgの張力で該接触させ
て、繊維シートに線状ポリアミド酸を含浸させた。次に
溶液を含浸させた繊維シートを150℃の空気気流下で
30分間、乾燥炉内で10cm/分の速度で移動させな
がら乾燥した。更に同一速度で280℃の窒素気流下3
0分間乾燥炉を経て、冷却した後引取機で巻き取った。
得られたプリプレグは幅150mm、厚み0.15mm
のものであった。このプリプレグを20枚同一方向に積
層し、410℃、2MPaの条件で20分間熱プレスし
た後、圧力を保持したままで100℃まで冷却して20
0×200mmの平板を得た。このものの内部ボイド
率、更に平板より所定の試験片を切り出し、曲げ強度、
曲げ弾性率をASTM−790に準拠し測定した。結果
を表7に示す。内部ボイド率とは平板の比重および繊維
含有重量百分率から求めたものである。
実施例1および2で得られた線状ポリアミド酸の溶液と
一方向長繊維を用いてそれぞれ複合材料を得た。即ち、
100本のボビンから引き出された炭素繊維のトウ(ベ
スファイトHTA−7−3000)100本を引き揃え
て150mm幅の繊維シートとした。上記の線状ポリア
ミド酸溶液を定量ポンプを使用してダイから240mm
径のロールに240μmの厚みに塗布し、このロール表
面に前記繊維シートを150Kgの張力で該接触させ
て、繊維シートに線状ポリアミド酸を含浸させた。次に
溶液を含浸させた繊維シートを150℃の空気気流下で
30分間、乾燥炉内で10cm/分の速度で移動させな
がら乾燥した。更に同一速度で280℃の窒素気流下3
0分間乾燥炉を経て、冷却した後引取機で巻き取った。
得られたプリプレグは幅150mm、厚み0.15mm
のものであった。このプリプレグを20枚同一方向に積
層し、410℃、2MPaの条件で20分間熱プレスし
た後、圧力を保持したままで100℃まで冷却して20
0×200mmの平板を得た。このものの内部ボイド
率、更に平板より所定の試験片を切り出し、曲げ強度、
曲げ弾性率をASTM−790に準拠し測定した。結果
を表7に示す。内部ボイド率とは平板の比重および繊維
含有重量百分率から求めたものである。
【0050】(実施例11〜13)実施例1、2および
3で得られた線状ポリアミド酸の各溶液に無水酢酸とピ
リジンを室温で加えて、そのまま5時間室温で撹拌して
化学的にイミド化を行い、各ポリイミドの粉末を得た。
得られた3種の線状ポリイミド粉末を、それぞれ順にメ
チルエチルケトン、メタノール、およびヘキサンを用い
て濃度25wt%の懸濁液を調製した。これら3種の懸
濁液を使用して実施例9および10と全く同様にしてプ
リプレグを得た。ただし懸濁液を用いて含浸する際、ロ
ールは用いずに240mm幅、平坦部が300mmのス
チール製のベルト上で行った。以下実施例9および10
と同様にして乾燥、プレス積層、熱処理を行った。得ら
れた複合材の評価を実施例9および10と同様に行い、
表5に示す結果を得た。
3で得られた線状ポリアミド酸の各溶液に無水酢酸とピ
リジンを室温で加えて、そのまま5時間室温で撹拌して
化学的にイミド化を行い、各ポリイミドの粉末を得た。
得られた3種の線状ポリイミド粉末を、それぞれ順にメ
チルエチルケトン、メタノール、およびヘキサンを用い
て濃度25wt%の懸濁液を調製した。これら3種の懸
濁液を使用して実施例9および10と全く同様にしてプ
リプレグを得た。ただし懸濁液を用いて含浸する際、ロ
ールは用いずに240mm幅、平坦部が300mmのス
チール製のベルト上で行った。以下実施例9および10
と同様にして乾燥、プレス積層、熱処理を行った。得ら
れた複合材の評価を実施例9および10と同様に行い、
表5に示す結果を得た。
【0051】(実施例14および15)実施例1で得ら
れた線状ポリアミド酸の溶液、および実施例6で得られ
た線状ポリアミド酸の溶液を実施例11〜13と同様に
化学イミド化して得た線状ポリイミドの粉末とメチルエ
チルケトンとからなる懸濁液を用い、繊維状補強材とし
ては炭素繊維平織り織布を用いて以下の方法によりそれ
ぞれプリプレグを得た。繰出軸に上架された多方向連続
繊維を張力調製ロールにて引取方向に30Kgの張力を
かけ、240mm径のロールに接触させながら通過させ
た。一方、該溶液および該懸濁液を定量ポンプでダイか
ら240mm幅、平坦部が300mmのスチール製のベ
ルト上に塗布し、前記繊維をベルト表面に接触させて含
浸させた。以上実施例9および10と同様にして乾燥、
プレス積層、熱処理を行った。得られた複合材の評価を
実施例9および10と同様に行い、表5に示す結果を得
た。
れた線状ポリアミド酸の溶液、および実施例6で得られ
た線状ポリアミド酸の溶液を実施例11〜13と同様に
化学イミド化して得た線状ポリイミドの粉末とメチルエ
チルケトンとからなる懸濁液を用い、繊維状補強材とし
ては炭素繊維平織り織布を用いて以下の方法によりそれ
ぞれプリプレグを得た。繰出軸に上架された多方向連続
繊維を張力調製ロールにて引取方向に30Kgの張力を
かけ、240mm径のロールに接触させながら通過させ
た。一方、該溶液および該懸濁液を定量ポンプでダイか
ら240mm幅、平坦部が300mmのスチール製のベ
ルト上に塗布し、前記繊維をベルト表面に接触させて含
浸させた。以上実施例9および10と同様にして乾燥、
プレス積層、熱処理を行った。得られた複合材の評価を
実施例9および10と同様に行い、表5に示す結果を得
た。
【0052】(実施例16および17)実施例4の線状
ポリアミド酸の溶液と実施例7で得られた線状ポリイミ
ドの懸濁液とを用いて実施例14および15における炭
素繊維平織り織布の代わりにガラス繊維の平織り織布を
布繊維状補強材として用いて、実施例14および15と
同様にして複合材を得た。得られた複合材の評価結果を
表5に示す。
ポリアミド酸の溶液と実施例7で得られた線状ポリイミ
ドの懸濁液とを用いて実施例14および15における炭
素繊維平織り織布の代わりにガラス繊維の平織り織布を
布繊維状補強材として用いて、実施例14および15と
同様にして複合材を得た。得られた複合材の評価結果を
表5に示す。
【0053】
【表1】 表1中の略字の説明 APB ;1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベン
ゼン BPDA;3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物 PMDA;ピロメリット酸二無水物 MA ;無水マレイン酸 NMP ;N−メチル−2−ピロリドン DMA ;N,N−ジメチルアセトアミド DMF ;N,N−ジメチルホルムアミド mCr ;m−クレゾール
ゼン BPDA;3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物 PMDA;ピロメリット酸二無水物 MA ;無水マレイン酸 NMP ;N−メチル−2−ピロリドン DMA ;N,N−ジメチルアセトアミド DMF ;N,N−ジメチルホルムアミド mCr ;m−クレゾール
【0054】
【表2】 表2中の略字の説明 TS;引張強度 EL;引張伸度 TM;引張弾性率 S.;溶解 IS.;不溶 ND.;検出せず
【0055】
【表3】 表3中の略字の説明 APB ;1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベン
ゼン BPDA;3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物 PMDA;ピロメリット酸二無水物 MA ;無水マレイン酸 PA ;無水フタル酸 NMP ;N−メチル−2−ピロリドン
ゼン BPDA;3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物 PMDA;ピロメリット酸二無水物 MA ;無水マレイン酸 PA ;無水フタル酸 NMP ;N−メチル−2−ピロリドン
【0056】
【表4】 表4中の略字の説明 TS;引張強度 EL;引張伸度 TM;引張弾性率 S.;溶解 IS.;不溶 ND.;検出せず
【0057】
【表5】 表5中の略字の説明 FS;曲げ強度 FM;曲げ弾性率 A.S.;ポリアミド酸溶液 I.S.;ポリイミド懸濁 G;ガラス繊維 C;炭素繊維
【0058】
【発明の効果】本発明の方法により得られる熱硬化性ポ
リイミドは、優れた耐薬品性、耐熱性を有し、かつ加工
性および機械特性にも優れているため複合材等の構造用
材料への応用が大きく期待される。
リイミドは、優れた耐薬品性、耐熱性を有し、かつ加工
性および機械特性にも優れているため複合材等の構造用
材料への応用が大きく期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 勝治 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井化学 株式会社内 (72)発明者 桑野 文昭 福岡県大牟田市大字宮部31−8 Fターム(参考) 4J002 CL062 CM041 DA016 DA026 DA086 DE146 DE186 DJ006 DJ056 DK006 DL006 FA042 FA046 FD010 FD016 FD130 FD200 GF00 4J027 AD04 AD06 AJ02 AJ03 BA01 CA07 CA10 CA12 CA14 CA16 CA18 CA19 CA36 CA38 CC02 CD01 CD02 4J043 PA02 PA04 PA08 PA19 PB03 QB15 QB26 RA06 RA35 SA06 SB01 TA22 TB01 TB03 UA122 UA132 UA141 UB131 UB402 VA021 VA051 YA06 ZA12 ZA15 ZA16 ZA17 ZA31 ZB58 ZB59
Claims (10)
- 【請求項1】 式(1) 【化1】 [式中、mおよびnは各々の繰り返し単位のモル%を示
し、mは100〜70モル%であり、nは0〜30モル
%であり、繰り返し単位の間に定序性や規則性はない。
またlは重合度を示し、1〜100の整数である。]で
表される線状ポリイミド。 - 【請求項2】 請求項1記載の線状ポリイミドの前駆体
である式(2) 【化2】 [式中、m、n、およびlは式(1)の場合と同じであ
る]で表される線状ポリアミド酸の対数粘度(N,N−
ジメチルアセトアミド溶媒、濃度0.5g/dl、35
℃で測定)が0.05ないし1.0dl/gである請求
項1記載の線状ポリイミド。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の線状ポリイミ
ドの前駆体であり、その対数粘度(N,N−ジメチルア
セトアミド溶媒、濃度0.5g/dl、35℃で測
定。)が0.05ないし1.0dl/gである線状ポリ
アミド酸。 - 【請求項4】 請求項1または2に記載の線状ポリイミ
ドを熱処理して得られる熱硬化性ポリイミド。 - 【請求項5】 請求項3に記載の線状ポリアミド酸を熱
処理して得られる熱硬化性ポリイミド。 - 【請求項6】 請求項1または2に記載の線状ポリイミ
ドと繊維状補強材とからなる複合材。 - 【請求項7】 請求項3に記載の線状ポリアミド酸と繊
維状補強材とからなる複合材。 - 【請求項8】 請求項6または7に記載の複合材を熱処
理して得られる熱硬化性ポリイミドと繊維状補強材から
なる複合材。 - 【請求項9】 請求項1または2に記載の線状ポリイミ
ドを含有する溶液または懸濁液。 - 【請求項10】 請求項3に記載の線状ポリアミド酸を
含有する溶液または懸濁液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10217979A JP2000044685A (ja) | 1998-07-31 | 1998-07-31 | 線状ポリアミド酸、線状ポリイミド及び熱硬化性ポリイミド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP10217979A JP2000044685A (ja) | 1998-07-31 | 1998-07-31 | 線状ポリアミド酸、線状ポリイミド及び熱硬化性ポリイミド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000044685A true JP2000044685A (ja) | 2000-02-15 |
Family
ID=16712735
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10217979A Pending JP2000044685A (ja) | 1998-07-31 | 1998-07-31 | 線状ポリアミド酸、線状ポリイミド及び熱硬化性ポリイミド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000044685A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011057947A (ja) * | 2009-09-14 | 2011-03-24 | Tokai Univ | 機械的強度が向上した繊維強化ポリイミド材料の製造方法 |
CN113649069A (zh) * | 2021-08-02 | 2021-11-16 | 青海大学 | 一种光催化材料硫掺杂聚酰亚胺空心球及其制备方法 |
-
1998
- 1998-07-31 JP JP10217979A patent/JP2000044685A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011057947A (ja) * | 2009-09-14 | 2011-03-24 | Tokai Univ | 機械的強度が向上した繊維強化ポリイミド材料の製造方法 |
CN113649069A (zh) * | 2021-08-02 | 2021-11-16 | 青海大学 | 一种光催化材料硫掺杂聚酰亚胺空心球及其制备方法 |
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