JP2000043419A - 光カード用色素 - Google Patents

光カード用色素

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JP2000043419A
JP2000043419A JP10217913A JP21791398A JP2000043419A JP 2000043419 A JP2000043419 A JP 2000043419A JP 10217913 A JP10217913 A JP 10217913A JP 21791398 A JP21791398 A JP 21791398A JP 2000043419 A JP2000043419 A JP 2000043419A
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JP
Japan
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group
reflectance
optical card
dye
phthalocyanine compound
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JP10217913A
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Inventor
Minoru Aoki
稔 青木
Masuaki Kitao
倍章 北尾
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 前述のような従来の光カード用色素の欠点を
改良することを目的とするものであり、溶媒溶解性、吸
収波長、反射率、耐光性、耐熱性に優れた光カード用色
素を提供する。 【解決手段】 反射率の極大値が20%以上であり、キ
セノン耐光性試験機にて100時間照射後の反射率の残
存率が30%以上であり、200℃、1時間加熱後の反
射率の残存率が30%以上であることを特徴とする光カ
ード用色素であり、好ましくは、反射率の最大値を示す
波長が700〜900nmの範囲にあり、熱分解開始温
度が250℃以上であり、かつ溶媒に可溶であるフタロ
シアニン化合物を含んでなることを特徴とする光カード
用色素である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報の記録保存に
用いる光カード用色素に関するものである。さらに詳し
くは、溶媒溶解性が高く、耐光性に優れた特定構造のフ
タロシアニン化合物を含んでなる光カード用色素に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】クレジットカード、テレホンカードなど
現在使用されているカードは、磁気カードが主である。
磁気カードには(1)記録容量が小さい、(2)カード
の不正使用・偽造が容易、などの問題がある。
【0003】このような従来のカードの問題点を改良し
た次世代のカード状記録媒体として光カードが開発され
ている。光カードは、光ディスクなどと同じように半導
体レーザーを用いて情報の記録再生が行われる。記録媒
体としては、読み取り専用のROM型、追記可能なWO
RM型が検討されたが、現状はWORM型が主流であ
る。WORM型の光カードは、追記媒体に光学的に情報
を記録するために記録した情報を改ざんする事が不可能
であり、静電気、磁気、X線などの影響を全く受けな
い。また、記録容量が他のカードよりも大きいという特
徴をもっている。
【0004】光カードには情報の記録のための記録層が
あり、記録層の材料としては、銀塩−ゼラチンタイプ、
テルル系薄膜、色素薄膜が用いられている。
【0005】従来、光カードの記録層にフタロシアニン
化合物を用いた例としては、特開平2−138382号
公報、特開平4−226387号公報がある。しかしな
がら、これらに開示されているフタロシアニン化合物
は、フタロシアニン骨格のα位に置換基を持つものであ
る。α位に置換基を有するフタロシアニン化合物は、原
料からの生産性が悪いという問題点を有している。ま
た、光カード用色素の要求性能である溶媒溶解性、吸収
波長、反射率、耐光性などにおいて必ずしも全ての特性
を満足すべきものではなく、よって更なる良好な特性を
持つ化合物が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、前述のような従来の光カード用色素の欠点を改
良することを目的とするものであり、溶媒溶解性、吸収
波長、反射率、耐光性、耐熱性に優れた光カード用色素
を提供することにある。
【0007】また、本発明の目的は、原料からの優れた
生産性を有し、光カード用色素、特にWORM型の光カ
ード用色素の要求性能である溶媒溶解性、吸収波長、反
射率、耐光性、耐熱性などの特性に優れた光カード用色
素を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記諸目的は、下記
(1)〜(4)により達成される。
【0009】(1) 反射率の極大値が20%以上であ
り、キセノン耐光性試験機にて100時間照射後の反射
率の残存率が30%以上であり、200℃、1時間加熱
後の反射率の残存率が30%以上であることを特徴とす
る光カード用色素。
【0010】(2) 反射率の最大値を示す波長が70
0〜900nmの範囲にあり、熱分解開始温度が250
℃以上であり、かつ溶媒に可溶であるフタロシアニン化
合物を含んでなることを特徴とする光カード用色素。
【0011】(3) 前記フタロシアニン化合物が、2
−エトキシエタノールに対して2重量%以上溶解するこ
とを特徴とする上記(2)に記載の光カード用色素。
【0012】(4) 下記一般式(1)
【0013】
【化2】
【0014】[式中、R1 とR2 、R3 とR4 、R5
6 、R7 とR8 の組み合わせにおいて少なくとも一方
は置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有
していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していて
もよいアルキルチオ基、置換基を有していてもよいアリ
ールチオ基、置換基を有していてもよいアルキルアミノ
基および置換基を有していてもよいアリールアミノ基の
中より選ばれる少なくとも1種の置換基を表し、残りの
置換基は塩素原子であり、Mは金属、酸化金属、ハロゲ
ン化金属を表す。]で表されるフタロシアニン化合物を
含んでなることを特徴とする上記(1)〜(3)のいず
れか1つに記載の光カード用色素。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の光カード用色素は、反射
率の極大値が20%以上(通常、必要な信号レベルを得
るためには少なくとも10%の反射率が必要である。一
方、情報を記録する際には光吸収率の大きい方がレーザ
照射光を効率よく熱に変換できるので都合がよいことが
知られている)であり、キセノン耐光性試験機にて10
0時間照射後の反射率の残存率が30%以上、好ましく
は80%以上であり、200℃、1時間加熱後の反射率
の残存率が30%以上、好ましくは80%以上であるこ
とを特徴とするものである。これにより、従来の光カー
ド用色素の欠点を改良することができるものである。す
なわち、光カード用色素に課せられた極めて高い要求性
能であったと言える溶媒溶解性、吸収波長、反射率およ
び耐光性の全てを満足する良好な特性を具備し得てなる
光カード用色素を提供することができるものである。
【0016】本発明の光カード用色素はまた、反射率の
最大値を示す波長(例えば、薄膜の形態に加工した際の
反射率の最大値を示す波長)が700〜900nm、好
ましくは750〜850nmの範囲にあり、熱分解開始
温度が250℃以上、好ましくは300℃以上であり、
かつ溶媒に可溶、好ましくは2−エトキシエタノールに
対して2重量%以上溶解するフタロシアニン化合物を含
んでなるものである。すなわち、800nm前後(波長
780nm、830nm帯の半導体レーザが使われてい
る)が中心である現在の半導体レーザの発振光波長域に
おいて優れた光吸収反射能を有し、薄膜などの形態に加
工して光カードの記録層を均一な厚さに素早く形成する
ことができるように溶媒に溶解して簡単にスピンコート
等により塗布し得る高い溶媒溶解性を有し、また、WO
RM型の記録膜(層)として用いられる光吸収反射膜
(層)への記録時に、強いパワーでのレーザ照射による
ヒートモード記録する際に、記録膜に穴があいたり、変
形が生じたり、結晶構造が変化したりして反射率が変化
するのを抑える事ができる耐熱性に優れてなるフタロシ
アニン化合物を含んでなる光カード用色素を提供するこ
とができるものである。さらに、記録感度は、光学特
性、熱特性と深い関係があり、薄くて光吸収率が大き
く、低い温度で変化するフタロシアニン化合物を記録膜
に用い、さらに熱伝導率の小さいフタロシアニン化合物
を記録膜とすることで高感度の光カードを得ることがで
きる。
【0017】なお、ここでいう熱分解開始温度は、示差
熱−熱重量同時測定装置(DAT−TGA)で測定し、
昇温1℃あたりの熱重量の減少度が0.3重量%/℃以
上になったところの温度として定義した。
【0018】また、本発明の光カード用色素では、下記
一般式(1)
【0019】
【化3】
【0020】[式中、R1 とR2 、R3 とR4 、R5
6 、R7 とR8 の組み合わせにおいて少なくとも一方
は置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有
していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していて
もよいアルキルチオ基、置換基を有していてもよいアリ
ールチオ基、置換基を有していてもよいアルキルアミノ
基および置換基を有していてもよいアリールアミノ基の
中より選ばれる少なくとも1種の置換基(すなわち、R
1 〜R8 のうち塩素原子以外の置換基が複数個(2〜8
個)ある場合には、これらの置換基は、同種のものであ
っても、異種のものであってもよいことを意味するので
あって、1つの置換位置に複数の置換基を有することを
意味するものではない。)を表し、残りの置換基は塩素
原子であり、Mは金属、酸化金属、ハロゲン化金属を表
す。]で表されるフタロシアニン化合物を含んでなるも
のが望ましい。すなわち、上述したような溶媒溶解性、
吸収波長、反射率、耐光性、耐熱性の全てに優れたフタ
ロシアニン化合物が、上記一般式(1)に示す特定構造
を有する場合には、上記特性に加えて、フタロシアニン
骨格のα位に塩素原子を持ち、β位により大きな置換基
を持つものであるために、原料からの生産性が従来のα
位に置換基を持つものに比して極めて良好であるとする
利点を有するものである。
【0021】ここで、上記一般式(1)におけるR1
8の定義におけるアルコキシ基としては、特に制限さ
れるものではないが、好ましくは炭素原子数1〜20個
の直鎖、分岐鎖または環状のアルコキシ基であり、好ま
しくは炭素原子数1〜8個のアルコキシ基、特に好まし
くは炭素原子数1〜4個のアルコキシ基である。具体的
には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イ
ソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、s
ec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチ
ルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキ
シ基、1,2−ジメチル−プロポキシ基、n−ヘキシル
オキシ基、シクロヘキシルオキシ基、1,3−ジメチル
ブトキシ基、1−イソプロピルプロポキシ基、1,2−
ジメチルブトキシ基、n−ヘプチルオキシ基、1,4−
ジメチルペンチルオキシ基、2−メチル−1−イソプロ
ピルプロポキシ基、1−エチル−3−メチルブトキシ
基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ
基、3−メチル−1−イソプロピルブトキシ基、2−メ
チル−1−イソプロポキシ基、1−tert−ブチル−
2−メチルプロポキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デ
シルオキシ基などのほか、メトキシメトキシ基、メトキ
シエトキシ基、エトキシエトキシ基、プロポキシエトキ
シ基、ブチキシエトキシ基、3−メトキシプロピルオキ
シ基、3−エトキシプロピルオキシ基、ジメトキシメト
キシ基、ジエトキシメトキシ基、ジメトキシエトキシ
基、ジエトキシエトキシ基などのアルコキシアルコキシ
基、メトキシエトキシエトキシ基、エトキシエトキシエ
トキシ基、ブチルオキシエトキシエトキシ基などのアル
コキシアルコキシアルコキシ基、アルコキシアルコキシ
アルコキシアルコキシ基、クロロメトキシ基、2,2,
2−トリクロロロエトキシ基、トリフルオロメトキシ
基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プ
ロピルオキシ基、ジメチルアミノエトキシ基、ジエチル
アミノエトキシ基などのアルキルアミノアルコキシ基、
ジアルキルアミノアルコキシ基、ヒドロキシアルコキシ
基などが挙げられる。
【0022】上記一般式(1)におけるR1 〜R8の定
義における置換または無置換のアリールオキシ基として
は、特に制限されるものではないが、具体的には、フェ
ノキシ基、p−メチルフェノキシ基(p−トリルオキシ
基)などのアルキルフェノキシ基、p−クロロフェノキ
シ基などハロゲン化フェノキシ基、ナフチルオキシ基、
キシリルオキシ基などが挙げられる。
【0023】上記一般式(1)におけるR1 〜R8の定
義における無置換のアルキルチオ基としては、特に制限
されるものではないが、好ましくは炭素原子数1〜20
個の直鎖、分岐鎖または環状のアルキルチオ基であり、
より好ましくは炭素原子数1〜8個のアルキルチオ基、
特に好ましくは炭素原子数1〜4個のアルキルチオ基で
ある。置換または無置換のアルキルチオ基としては、具
体的には、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピル
チオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、イソ
ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチ
ルチオ基、n−ペンチルチオ基、イソペンチルチオ基、
ネオペンチルチオ基、1,2−ジメチルプロピルチオ
基、n−ヘキシルチオ基、シクロヘキシルチオ基、1,
3−ジメチルブチルチオ基、1−イソプロピルプロピル
チオ基、1,2−ジメチルブチルチオ基、n−ヘプチル
チオ基、1,4−ジメチルペンチルチオ基、2−メチル
−1−イソプロピルプロピルチオ基、1−エチル−3−
メチルブチルチオ基、n−オクチルチオ基、2−エチル
ヘキシルチオ基、3−メチル−1−イソプロピルブチル
チオ基、2−メチル−1−イソプロピルチオ基、1−t
ert−ブチル−2−メチルプロピルチオ基、n−ノニ
ルチオ基、3,5,5−トリメチルヘキシルチオ基、n
−デシルチオ基、ドデシルチオ基、ウンデシルチオ基、
トリデシルチオ基、テトラデシルチオ基、ペンタデシル
チオ基、ヘキサデシルチオ基、ヘプタデシルチオ基、オ
クタデシルチオ基、ノニデシルチオ基のほか、メトキシ
メチルチオ基、メトキシエチルチオ基、エトキシエチル
チオ基、ポロポキシエチルチオ基、ブトキシエチルチオ
基、3−メトキシプロピルチオ基、3−エトキシプロピ
ルチオ基、メトキシエトキシエチルチオ基、エトキシエ
トキシエチルチオ基、ジメトキシメチルチオ基、ジエト
キシメチルチオ基、ジメトキシエチルチオ基、ジエトキ
シエチルチオ基などのアルコキシアルキルチオ基、アル
コキシアルコキシアルキルチオ基、アルコキシアルコキ
シアルコキシアルキルチオ基、アルキルアミノアルキル
チオ基、ジアルキルアミノアルキルチオ基、アルコキシ
カルボニルアルキルチオ基、アルキルアミノカルボニル
アルキルチオ基、アルコキシスルホニルアルキルチオ
基、クロロメチルチオ基、2,2,2−トリクロロエチ
ルチオ基、トリフルオロメチルチオ基、1,1,1,
3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピルチオ基、ジ
メチルアミノエチルチオ基、ジエチルアミノエチルチオ
基などのアルキルアミノアルキルチオ基、ジアルキルア
ミノアルキルチオ基、3−メチル−2−ブチルチオ基、
2,3−ジメチル−2−ブチルチオ基、3,3−ジメチ
ル−2−ブチルチオ基、2−メチル−3−ペンチルチオ
基、3−メチル−2−ペンチルチオ基、4−メチル−2
−ペンチルチオ基、2,2−ジメチル−3−ペンチルチ
オ基、2,3−ジメチル−3−ペンチルチオ基、2,4
−ジメチル−3−ペンチルチオ基、4,4−ジメチル−
2−ペンチルチオ基、2−メチル−3−ヘキシルチオ
基、5−メチル−2−ヘキシルチオ基、2,3,3−ト
リメチル−2−ブチルチオ基、3,4−ジメチル−2−
ペンチルチオ基、2,3−ジメチル−2−ペンチルチオ
基、3,3−ジメチル−2−ペンチルチオ基、3−エチ
ル−2−ペンチルチオ基、4−メチル−3−ヘキシルチ
オ基、3−メチル−2−ヘキシルチオ基、2,2−ジメ
チル−3−ヘキシルチオ基、2,3−ジメチル−2−ヘ
キシルチオ基、2,5−ジメチル−2−ヘキシルチオ
基、2,5−ジメチル−3−ヘキシルチオ基、3,4−
ジメチル−3−ヘキシルチオ基、3,5−ジメチル−3
−ヘキシルチオ基、3−エチル−2−メチル−3−ペン
チルチオ基、4−メチル−3−ヘプチルチオ基、5−メ
チル−2−ヘプチルチオ基、5−メチル−3−ヘプチル
チオ基、6−メチル−2−ヘプチルチオ基、6−メチル
−3−ヘプチルチオ基、2,3,4−トリメチル−2−
ペンチルチオ基、2,3,4−トリメチル−3−ペンチ
ルチオ基、2−メチル−3−エチル−2−ペンチルチオ
基、3−エチル−3−メチル−2−ペンチルチオ基、3
−エチル−4−メチル−2−ペンチルチオ基、2−エチ
ル−3−メチル−2−ペンチルチオ基、2,3−ジメチ
ル−3−ヘキシルチオ基、2,4−ジメチル−3−ヘキ
シルチオ基、4,5−ジメチル−3−ヘキシルチオ基、
4−エチル−3−ヘキシルチオ基、3−エチル−2−ヘ
キシルチオ基、3,4−ジメチル−2−ヘキシルチオ
基、3,5−ジメチル−2−ヘキシルチオ基、2−メチ
ル−3−ヘプチルチオ基、3−メチル−2−ヘプチルチ
オ基、3−メチル−4−ヘプチルチオ基、2,6−ジメ
チル−4−ヘプチルチオ基、3−エチル−2,2−ジメ
チル−3−ペンチルチオ基、2−メチル−3−オクチル
チオ基、3,5−ジメチル−4−ヘプチルチオ基、2,
4−ジメチル−3−エチル−3−ペンチルチオ基、2,
3−ジメチル−4−ヘプチルチオ基、4−エチル−2−
メチル−3−ヘキシルチオ基、2,4,5−トリメチル
−3−ヘキシルチオ基、3,4,5−トリメチル−2−
ヘキシルチオ基、3−エチル−4−メチル−2−ヘキシ
ルチオ基、4−エチル−3−メチル−2−ヘキシルチオ
基、2,3−ジメチル−4−ヘプチルチオ基、3,7−
ジメチル−3−オクチルチオ基、3,7−ジメチル−4
−オクチルチオ基、2,6−ジメチル−3−オクチルチ
オ基、2−メチル−3−ウンデシルチオ基、7−エチル
−2−メチル−4−ウンデシルチオ基、2−メチル−3
−トリデシルチオ基、2−メチル−4−トリデシルチオ
基などが挙げられる。
【0024】上記一般式(1)におけるR1 〜R8の定
義における置換または無置換のアリールチオ基として
は、特に制限されるものではなく、具体的には、フェニ
ルチオ基、p−メチルチオフェニル基などのアルキルフ
ェニルチオ基、ナフチルチオ基などが挙げられる。
【0025】上記一般式(1)におけるR1 〜R8の定
義における無置換のアルキルアミノ基としては、特に制
限されるものではなく、好ましくは炭素原子数1〜20
個のアルキル部位を有するアルキルアミノ基、より好ま
しくは炭素原子数1〜8個のアルキル部位を有するアル
キルアミノ基、特に好ましくは炭素原子数1〜4個のア
ルキル部位を有するアルキルアミノ基である。置換また
は無置換のアルキルアミノ基としては、具体的には、メ
チルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ
基、イソプロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、イソ
ブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、tert−
ブチルアミノ基、n−ペンチルアミノ基、n−ヘキシル
アミノ基、n−ペプチルアミノ基、n−オクチルアミノ
基、n−デシルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチル
アミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、ジ−n−ブチル
アミノ基、ジ−sec−ブチルアミノ基、ジ−n−ペン
チルアミノ基、ジ−n−ヘキシルアミノ基、ジ−n−ヘ
プチルアミノ基、ジ−n−オクチルアミノ基、2−エチ
ルヘキシルアミノ基、ベンジルアミノ基、フェネチルア
ミノ基、α−メチルベンジルアミノ基が挙げられる。
【0026】上記一般式(1)におけるR1 〜R8の定
義における置換または無置換のアリールアミノ基として
は、アニリノ基(フェニルアミノ基)、o−トルイジノ
基、p−トルイジノ基(p−メチルフェニルアミノ
基、)、m−トルイジノ基、p−tert−ブチルフェ
ニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジ−p−メチルフ
ェニルアミノ基、ジ−p−tert−ブチルフェニルア
ミノ基、2,4−キシリジノ基、2,6−キシリジノ基
などが挙げられる。
【0027】上記アルコキシ基、アリールオキシ基、ア
ルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルアミノ基ない
しアリールアミノ基に存在していてもよい置換基として
は、上述した例示化合物にみられる各種の置換基を含
め、例えば、アルキル基、アルコシキ基、ハロゲン原
子、アシル基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アル
コキシ基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ア
ルキルカルボニルアミノ基、アリール基、アリールアミ
ノ基、アリールカルボニルアミノ基、アリールオキシカ
ルボニル基、アリールチオ基、カルボニル基、アルコシ
キカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、アルコ
キシスルホニル基、アルキルチオ基、カルバモイル基、
アルキルアミノアルキルオキシカルボニル基、ジアルキ
ルアミノアルキルオキシカルボニル基、アルコキシカル
ボニルアルキルオキシカルボニル基、アルキルアミノカ
ルボニルアルキルオキシカルボニル基、アルコキシスル
ホニルアルキルオキシカルボニル基、アルキルスルホニ
ルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、
オキシアルキルエーテル基などが例示できるが、これら
に限定されるものではない。その中でも好ましいのは、
アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールチオ
基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミ
ノ基、アルコキシアミノ基、アルコキシカルボニル基な
どである。これらの上記アルコキシ基、アリールオキシ
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルアミノ
基ないしアリールアミノ基に存在していてもよい置換基
の種類は、複数個置換する場合には同種若しくは異種の
いずれであってもよい。
【0028】一般式(1)において、Mは、金属、酸化
金属あるいはハロゲン化金属である。具体的には、塩化
鉄、鉄、マグネシウム、ニッケル、コバルト、銅、パラ
ジウム、亜鉛、塩化アルミニウム、塩化インジウム、塩
化ゲルマニウム、塩化錫、塩化珪素、チタニル、バナジ
ルなどが挙げられる。このうち、好ましくはコバルト、
銅、亜鉛、塩化錫、バナジル、チタニルである。
【0029】本発明に用いるフタロシアニン化合物は、
具体的には、例えば、次の表1に示されるフタロシアニ
ン化合物(1)〜(6)が挙げられる。
【0030】
【表1】
【0031】上記表1に示すフタロシアニン化合物の製
造は、例えば、フタロシアニン化合物(1)のフェノキ
シ置換フタロシアニン化合物を例にとると下記のスキー
ムに示した方法に従って合成できる。
【0032】
【化4】
【0033】上記合成方法に示したように、まずテトラ
クロロオルソフタロニトリルに対してフェノールを求核
置換反応させてフェノキシ置換フタロニトリルを得る。
次いでフェノキシ置換フタロニトリルと金属源を適当な
溶媒中で反応させて目的のフタロシアニン化合物(1)
を得る。
【0034】同様にして、アルコキシ置換フタロシアニ
ン、アルキルチオ置換フタロシアニン、アリールチオ置
換フタロシアニン、アルキルアミノ置換フタロシアニ
ン、アリールアミノ置換フタロシアニンの製造も、まず
テトラクロロオルソフタロニトリルに対して所望の置換
基を有する求核性のある化合物として、例えば、アルコ
ール、アルキルチオール、アルキルアミンなどを反応さ
せて、置換フタロニトリル化合物を得た後、金属源と反
応させて目的のフタロシアニン化合物を得るという方法
で行うことができる。
【0035】本発明の光カード用色素では、上述したフ
タロシアニン化合物を含んでなるものであるが、こうし
たフタロシアニン化合物以外の色素、例えば、シアニン
色素、アントラキノン色素、ポリオレフィン色素、チア
ピリリウム色素等の中から選ばれる1種以上の色素を混
合して使用することができる。
【0036】
【実施例】以下に、実施例により本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0037】実施例1 上記フタロシアニン化合物(1)1gを2−エトキシエ
タノール50gに溶解し、ガラス基板上にスピンコータ
ーにてスピンコートした。次に、60℃、30分間熱風
乾燥機で乾燥し、フタロシアニン化合物(1)の色素薄
膜を得た。
【0038】この色素薄膜の反射率、耐光性、耐熱性を
評価した。評価結果を表2にまとめた。
【0039】実施例2 上記フタロシアニン化合物(4)1gを2−エトキシエ
タノール50gに溶解し、ガラス基板上にスピンコータ
ーにてスピンコートした。次に、60℃、30分間熱風
乾燥機で乾燥し、フタロシアニン化合物(4)の色素薄
膜を得た。
【0040】この色素薄膜の反射率、耐光性、耐熱性を
評価した。評価結果を表2にまとめた。
【0041】なお、反射率の評価は以下の方法により行
った。作製した色素薄膜の反射スペクトルを測定し、7
50〜850nmの反射率の極大値によって次の2段階
の評価を行った。 ○:反射率の極大値 25%以上 ×:反射率の極大値 25%未満 また耐光性は、色素薄膜をキセノン耐光性試験機(照射
光量10万ルクス)にセッ卜し、経時での反射率の極大
値の残存率により次の3段階の評価を行った。 ○:100時間経過後の反射率の極大値の残存率80%
以上 △:100時間経過後の反射率の極大値の残存率30%
以上〜80%未満 ×:100時間経過後の反射率の極大値の残存率30%
未満 また耐熱性は、色素薄膜を熱風乾燥機で200℃、1時
間加熱後の反射率の極大値の残存率により次の3段階の
評価を行った。 ○:200℃、1時間加熱後の反射率の極大値の残存率8
0%以上 △:200℃、1時間加熱後の反射率の極大値の残存率3
0%以上〜80%未満 ×:200℃、1時間加熱後の反射率の極大値の残存率3
0%未満
【0042】
【表2】
【0043】
【発明の効果】本発明の光カード用色素では、反射率の
極大値が20%以上であり、キセノン耐光性試験機にて
100時間照射後の反射率の残存率が30%以上、好ま
しくは80%以上であり、200℃、1時間加熱後の反
射率の残存率が30%以上、好ましくは80%以上であ
るため、極めて優れた反射率、耐光性および耐熱性を有
する光カード用色素を提供することができるものであ
る。
【0044】本発明の光カード用色素では、例えば、薄
膜の形態に加工したような場合での、反射率の最大値を
示す波長が700〜900nmの範囲にあり、熱分解開
始温度が250℃以上であり、かつ溶媒に可溶、好まし
くは2−エトキシエタノールに対する溶解度が2重量%
以上であフタロシアニン化合物を含んでなるため、70
0〜900nmに優れた光吸収反射を有し、溶媒溶解
性、耐熱性に優れてなるフタロシアニン化合物を含んで
なるため、樹脂等に対する十分な分散性が得られ、光カ
ード用色素としても優れた溶媒溶解性、吸収波長性能お
よび反射率特性(光吸収反射率特性)、耐光性、耐熱性
を有するものを提供することができるものである。
【0045】本発明の光カード用色素では、前記フタロ
シアニン化合物が、2−エトキシエタノールに対して2
重量%以上溶解するものであり、上記光カード用色素の
発明により得られる作用効果の度合い(ピーク効果を含
む)がより顕著であり、とりわけ、光カードの記録層に
用いる際に、薄膜等の形態に加工しやすいという利点を
有するものである。
【0046】本発明の光カード用色素では、上記一般式
(1)で表されるフタロシアニン化合物を含んでなるこ
とを特徴とするので、かかる化学構造式を持つフタロシ
アニン化合物においては、その固有の化学構造によっ
て、フタロシアニン骨格のα位には塩素原子を持ち、β
位に嵩高の置換記を有するため、原料からの生産性に優
れ、また光カード用色素の要求性能である、700〜9
00nmに光吸収反射を有し、反射率、溶媒溶解性、反
射性、耐光性、耐熱性などの全ての特性を満足する良好
な特性を持つものであり、とりわけWORM型の光カー
ド用色素として非常に優れた効果を発揮するものであ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反射率の極大値が20%以上であり、キ
    セノン耐光性試験機にて100時間照射後の反射率の残
    存率が30%以上であり、200℃、1時間加熱後の反
    射率の残存率が30%以上であることを特徴とする光カ
    ード用色素。
  2. 【請求項2】 反射率の最大値を示す波長が700〜9
    00nmの範囲にあり、熱分解開始温度が250℃以上
    であり、かつ溶媒に可溶であるフタロシアニン化合物を
    含んでなることを特徴とする光カード用色素。
  3. 【請求項3】 前記フタロシアニン化合物が、2−エト
    キシエタノールに対して2重量%以上溶解することを特
    徴とする請求項2に記載の光カード用色素。
  4. 【請求項4】 下記一般式(1) 【化1】 [式中、R1 とR2 、R3 とR4 、R5 とR6 、R7
    8 の組み合わせにおいて少なくとも一方は置換基を有
    していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよ
    いアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアルキ
    ルチオ基、置換基を有していてもよいアリールチオ基、
    置換基を有していてもよいアルキルアミノ基および置換
    基を有していてもよいアリールアミノ基の中より選ばれ
    る少なくとも1種の置換基を表し、残りの置換基は塩素
    原子であり、Mは金属、酸化金属、ハロゲン化金属を表
    す。]で表されるフタロシアニン化合物を含んでなるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光
    カード用色素。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008274282A (ja) * 2007-04-30 2008-11-13 Cms Technology Inc ガンマ線に感応するポリ架橋型フタロシアニン化合物及びこれを含むインク組成物
JP2014031421A (ja) * 2012-08-02 2014-02-20 Nippon Shokubai Co Ltd フタロシアニン化合物およびこれを含む赤外線カットフィルター

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JP2008274282A (ja) * 2007-04-30 2008-11-13 Cms Technology Inc ガンマ線に感応するポリ架橋型フタロシアニン化合物及びこれを含むインク組成物
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