JP2000040277A - 磁気テープ装置およびその制御方法 - Google Patents

磁気テープ装置およびその制御方法

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JP2000040277A
JP2000040277A JP10203965A JP20396598A JP2000040277A JP 2000040277 A JP2000040277 A JP 2000040277A JP 10203965 A JP10203965 A JP 10203965A JP 20396598 A JP20396598 A JP 20396598A JP 2000040277 A JP2000040277 A JP 2000040277A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サーペンタイン記録再生方式の磁気テープ装
置に関し、特に、リールツウリールを走行するテープ速
度がテープの見込み厚みと実厚みとの間の差異によって
変動することを防止し、記録または再生された情報の品
質を安定化する。 【解決手段】 速度検出手段14は、テープ1のサーボ
トラックに記録されたパイロット信号を再生し、そこか
ら検知した周波数に基づいてテープ速度を検出する。さ
らに演算手段20はテープ速度と、ファイルリール4と
マシンリール7の間の回転比率から2つのリールの径を
検出し、さらに慣性モーメントを算出する。速度制御手
段18は算出した各リールの慣性モーメントの増減を帰
還するようにテープ速度を制御する磁気テープ装置とそ
の制御方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はサーペンタイン記録
再生方式の磁気テープ装置とその制御方法に関し、特
に、ファイルリールとマシンリールの間を走行するテー
プの速度の安定化技術に関する。
【0002】
【従来の技術】サーペンタイン記録再生方式の磁気テー
プ装置は、磁気ヘッドと磁気テープ(以下ではテープと
略称する)との接触面積が小さいため、接触によるテー
プへのダメージが少なくなりテープの走行速度の高速化
が達成できる。この故、高い信頼性と高速度の記録また
は再生(以下、記録再生とする)が要求されているライ
ブラリ用の記録装置として広く利用されている。
【0003】図10の(a)と(b)は、サーペンタイ
ン記録再生方式のテープ1のトラック番号とコンビネー
ションヘッド2との対応を示す図である。テープ1は1
6個のトラックグループ1a〜1pを有し、128個の
情報トラックWRAP1a〜8pは8個のトラックずつ
に区分されてトラックグループ1a〜1pに同図の
(b)のように配設されている。
【0004】同図の(b)の情報トラックWRAP1a
〜8pの中で太線の右矢印が付けられている情報トラッ
クは、ファイルリール側ヘッド201aからマシンリー
ル側ヘッド201bに向かってFWD方向にテープ1が
走行する場合に情報を記録再生するためのものであり、
太線の左矢印が付けられている情報トラックは、テープ
1の走行方向がFWD方向と逆方向のBWD方向の場合
に情報を記録再生するためのものである。
【0005】さらに、テープ1は、コンビネーションヘ
ッド2との位置関係を調節するためのパイロット信号を
記録している複数のサーボトラックSVTR1〜3(図
10では、サーボトラックSVTR1のみを記載)を所
定のトラックグループの間に設けている。コンビネーシ
ョンヘッド2は、サーボトラックに記録されているパイ
ロット信号を再生するための磁気ヘッドとして4つのサ
ーボヘッド(図10では、サーボヘッドSV10a〜4
0aのみを記載)を各サーボトラック毎に配設してい
る。
【0006】図11は上記したようなテープを所定の走
行速度に制御するための従来技術の要部構成を示す図で
ある。同図のトラッキング手段15は、これらのサーボ
ヘッドから再生したパイロット信号に基づいてアクチュ
エータ3を駆動し、コンビネーションヘッド2の中の所
定の記録用の磁気ヘッドと再生用の磁気ヘッドとが情報
トラックWRAP1a〜8pの中の所定の情報トラック
に選択的に対抗する位置に制御する。
【0007】コンビネーションヘッド2は情報の記録時
の干渉を防止するため、記録用の磁気ヘッドの位置と再
生用の磁気ヘッドの位置がファイルリール側ヘッド20
1aとマシンリール側ヘッド201bの間で千鳥状にな
るように配置している。
【0008】走行中のテープ1は、ファイルリール4と
マシンリール7とによって適度の張力を加えられなが
ら、ファイルリール4から巻き出されてコンビネーショ
ンヘッド2を経由した後、マシンリール7によって巻き
取られる。従って、テープ1の走行が進行するにつれ
て、ファイルリール4の径はテープ1の巻き出し分だけ
減少し、一方、マシンリール7の径は巻き取った分だけ
増加する。
【0009】故に、テープ1の走行速度を一定に維持す
るためには、ファイルリール4とマシンリール7の各回
転速度を両リールの径の増減に応じて変化させる必要が
ある。そのためには、ファイルリール4の径とその慣性
モーメント、およびマシンリール7の径とその慣性モー
メント、さらにテープ1の走行速度とをリアルタイムに
導出し、それらの値を両リールを駆動するファイルリー
ルモータ6またはマシンリールモータ9に対し回転制御
を行う速度制御手段18に制御パラメータとして帰還す
ることが不可欠である。
【0010】従来、ファイルリール4の径は、ファイル
リール4の回転に同期してファイルタコ5から出力する
第1のカウント信号(以下、ファイルタコ信号とする)
の信号列を計数する第1カウント手段12の計数値に基
づいて求めたファイルリール4の積算回転数とテープ1
の標準厚みとの積により検出し、またマシンリール7の
径は、マシンリール7の回転に同期してマシンタコ8か
ら出力する第2のカウント信号(以下、マシンタコ信号
とする)の信号列を計数する第2カウント手段17の計
数値に基づいて求めたマシンリール7の積算回転数とテ
ープ1の標準厚みとの積により検出していた。このよう
な方法で求めたリールの径を用いて各リールの慣性モー
メントを算出し、さらに、テープ1の走行速度を、ファ
イルリール4の径と時間間隔計測手段11により計測し
たファイルタコ信号の信号列の時間間隔に基づいて算出
したファイルリール4の角速度との積により検出してい
た。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、通常使用し
ているテープの厚みが標準の厚みと異なっている場合に
は、テープの走行中のファイルリールとマシンリールの
各径が、各リールの積算回転数とテープの標準の厚みを
用いて算出したリールの径の値と違ったものになる。従
って、ファイルリール径とその角速度との積によって求
まるテープの走行速度は実際の走行速度と異なったもの
になり、またリールの径から算出される両リールの慣性
モーメントも実際の両リールの慣性モーメントと異なっ
ていることになる。
【0012】故に、テープの走行速度の検出と各リール
の慣性モーメントの検出とが不正確なものとなり、コン
ビネーションヘッドの記録再生のタイミングとテープの
走行のタイミングとが所定の標準シーケンスからずれる
ことになる。その結果、標準の厚みと差異のあるテープ
に記録再生されるような情報はその品質が低下し、運用
上の障害になることがある。
【0013】一方、走行中のテープに接触させたキャプ
スタンローラの回転によりテープの走行速度を検出する
方法が知られている。しかしこの場合には、走行するテ
ープとキャプスタンローラとの接触部分にスリップが生
ずることがあり、この方法によるテープの走行速度検出
も不正確なものとなる。
【0014】本発明は、テープの厚みが標準の厚みと異
なっていてもテープの走行速度を正確に検出し、さらに
テープの巻き緩みを検出して修正し、あるいは初期設定
データを適宜修正することにより、記録再生される情報
の品質を安定化することを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、請求項1記載の磁気テープ装置においては、テープ
の走行方向に沿って、テープの所定の走行距離毎にパイ
ロット信号が記録されているサーボトラックを備えたテ
ープのパイロット信号を再生する磁気ヘッドと、テープ
を送出するファイルリールとテープを巻き取るマシンリ
ールとの間を走行するテープの走行速度を、磁気ヘッド
により再生したパイロット信号に基づいて導出するテー
プ速度検出手段とを有し、さらに、請求項3記載の前記
磁気テープ装置の制御方法は、ファイルリールとマシン
リールとの間を走行するテープからパイロット信号を再
生し、再生したパイロット信号に基づいてテープの走行
速度を検出し、さらに、検出された走行速度の所定の標
準速度からのずれに対応して、テープの巻き戻し制御、
または前記磁気テープに記録されたテープの厚みを含む
初期設定データの書き換え制御の少なくとも一つの制御
を行う。
【0016】このように構成しあるいは制御することに
よりテープの正確な走行速度を検出でき、それに基づい
て、コンビネーションヘッドの記録再生のタイミングと
テープの走行のタイミングとを生成し、あるいはテープ
の走行速度の所定の標準速度からのずれに対応してテー
プの巻き緩みを検出しそれを修正できるので、テープに
記録再生される情報の品質を安定化できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面に示した実施例に基づ
いて本発明の要旨を詳細に説明する。なお、従来図にお
いて説明した部分は同一符号を用い、その説明も省略す
る。
【0018】図1は本発明の実施例の要部構成図であ
る。同図の速度検出手段14はテープ1のサーボトラッ
キング用のサーボトラックから再生したパイロット信号
に基づきテープ1の走行速度を導出するためのものであ
り、先ずその動作を以下に詳述する。
【0019】図2の(a)は、本願発明の実施例で利用
するテープの複数のサーボトラックの中の一部を表す構
成図であり、同図の隣接する3本のサブサーボトラック
tr1a〜tr1cは図10の(b)に示しているサー
ボトラックSVTR1を構成する。図2の(b)〜
(f)は、コンビネーションヘッド2の複数のサーボヘ
ッドの中の一つのサーボヘッドSV10aによって再生
されるサブサーボトラックtr1aとtr1bとに記録
されているパイロットの合成波信号w1と、合成波信号
w1を基にして生成される各基準信号との関係を示すタ
イムチャートである。
【0020】サブサーボトラックtr1aとtr1cに
は、テープの走行速度が標準の走行速度のときに再生さ
れると所定の振幅で周波数がf1となるパイロット信号
が走行方向に沿って記録されており、またサブサーボト
ラックtr1bには、テープが所定の標準走行速度のと
きに再生されると所定の振幅で周波数がf2となるパイ
ロット信号が走行方向に沿って長さL1で記録されてい
る領域と、パイロット信号が記録されていない長さL2
のNull領域とが交互に存在するようにしている。
【0021】テープが所定の標準速度で走行中している
場合には、サーボヘッドSV10aがサブサーボトラッ
クtr1aと1bとの両方に記録されているパイロット
信号を再生するような位置に構成されているため、サー
ボヘッドSV10aからの合成波信号w1は、図2の
(b)のように2つのパイロット信号の合成波になる。
図2の(c)のエンベロープ信号w2は、サーボヘッド
SV10aからの合成波信号w1を、図5に示す回路1
41のコンデンサ141aと増幅器141bとにより低
域フィルタ処理した波形である。
【0022】図3の(a)はサーボヘッドSV10aか
らの合成波信号w1の各ピーク毎にパルスを生成するよ
うに構成した回路140を示し、同図の(b)は各回路
素子140a〜140e毎の波形のタイムチャートであ
る。図2の(d)のPKPLS信号w3は、回路140
によって合成波信号w1の各ピーク毎に同期したパルス
信号になる。
【0023】図2の(e)は、サブサーボトラックtr
1aに記録されているパイロット信号の再生において、
サブサーボトラックtr1bのパイロット信号の干渉を
除くためにNull領域のタイミングを表すDET_M
IN信号w4であり、図5に示す回路141によって生
成される。
【0024】ここでサブサーボトラックtr1aとtr
1bのパイロット信号に基づくトラッキングについて説
明する。図5のピークホールド回路141cはDET_
MIN信号w4の立ち下がり毎にエンベロープ信号w2
から抽出したピーク値を保持するように構成されてい
る。従って、A/Dコンバータ141iから出力される
MAX/MIN信号はエンベロープ信号w2のDET_
MIN信号w4の周期毎のピーク値を表し、さらに図示
しないMAX/MIN検出回路に入力される。MAX/
MIN検出回路は入力されたエンベロープ信号w2のピ
ーク値のデータ列から所定の周期で最大値と最小値を検
出し、図1の演算手段20へ入力する。演算手段20は
この最大値に対する最小値の比率に基づいてテープ1と
コンビネーションヘッド2とが所定の位置関係になるよ
うにトラッキング手段15を制御してアクチュエータ3
を駆動する。
【0025】トラッキング手段15はテープの走行方向
がFWD方向の場合、図2の(a)のサーボヘッドSV
10aが「A」の位置にあるときには、情報トラックW
RAPia〜WRAPip(i=1〜8)の中でi=1
となるトラックに、同図の「B」の位置にあるときには
i=3となるトラックに、また、図10の(b)のサー
ボヘッドSV20aが「A」の位置にあるときにはi=
5となるトラックに、図2の「B」の位置にあるときは
i=7となるトラックになるように選択的に位置制御す
る。テープの走行方向がBWD方向の場合には、トラッ
キング手段15はサーボヘッドSV30aとSV40a
からのパイロット信号に基づき、情報トラックWRAP
ia〜WRAPip(i=1〜8)の中でiの値が偶数
のものに対して上述と同様の制御を行う。
【0026】なお、トラッキングの精度を上げるために
は、図示しない複数サーボヘッドに対してもサーボヘッ
ドSV10aと同様の最大値と最小値との検出を行い、
それらの複数の値に基づいてトラッキング制御を行うの
が好ましい。
【0027】図2の(f)は、DET_MIN信号w4
がHレベルのときにPKPLS信号w3のp個のパルス
の時間間隔を周波数がZのクロックZ_clkで計測す
るためのタイミングを表すCAL_SPEED信号w5
であり、図6に示す回路142によって生成される。p
個のパルスの時間間隔は同図のCNT(カウンタ)14
2cによって計数され、REG(レジスタ)142dを
経由して演算手段20に入力される。
【0028】すなわち、図1の速度検出手段14は上記
した回路140〜142を備えているので、サブサーボ
トラックtr1aに記録されているパイロット信号から
生成したp個パルスの時間間隔を周波数Zの精度で計測
できる。
【0029】図7は、DET_MIN信号w4の立ち下
がりの毎にp個パルスの時間間隔のデータに基づいてテ
ープ1の走行速度を検出するフローチャートを示す。こ
こで、Vnは図1のマシンリール7にテープ1をn巻き
したときのテープの走行速度(mm/s)、dはパイロ
ット信号の記録間隔(6bits毎)、Zはpパルス分
の時間データを測定するためのサンプリング周波数(H
z)、ρはテープの記録密度(5100bits/m
m)、αは図7のステップs6で求めた時間データ(サ
ンプリング周波数Zの換算値)の平均値を表す。テープ
1の走行速度Vnは、図7のフローチャートのステップ
s7のように算出される。
【0030】このようにテープの走行速度をテープの走
行方向に沿って記録されているパイロット信号の再生信
号から検知した周波数に基づいて導出するので、ファイ
ルリールの径とその角速度との積を求める必要がなくな
る。従って、テープの厚みが標準の厚みと異なっていて
も、テープの走行速度を正確に検出できる。
【0031】次に前述の走行速度を用いて、情報をテー
プ1に記録する場合のテープ1とコンビネーションヘッ
ド2との走行方向の位置関係を保証するシーケンスにつ
いて説明する。図1の演算手段20と図示しない上位制
御部とは、テープ1とコンビネーションヘッド2との走
行方向の位置関係を制御するために、上位制御部から演
算手段20へ通知するGAP−OUT信号と演算手段2
0から上位制御部へ通知するGAP−IN信号との2つ
の信号で同期を取っている。上位制御部から演算手段2
0に入力された情報は、ファイルリール側ヘッド201
aの中の記録ヘッドの集合を表す図4の(a)に示す記
録ヘッド2aでテープ1のDATA−BLOCKnの位
置に記録される。テープ1に記録された情報は、マシン
リール側ヘッド201bの中の再生ヘッドの集合を表す
同図に示す再生ヘッド2bにより再生され、演算手段2
0を経由して上位制御部に入力され元の情報と照合され
る。
【0032】演算手段20は情報の記録時にDATA−
BLOCKnの終端が記録ヘッドを通過したときに、図
4の(b)に示すGAP−IN位置で上位制御部へGA
P−IN信号を通知する。次に上位制御部は演算手段2
0を経由して所定の個数のIBGコード(INTER−
BLOCK−GAPード)をDATA−BLOCKnの
終端からテープ1の所定の距離(例えば2mm)にわた
って記録する。
【0033】本実施例ではテープの走行速度を正確に検
出できるため、所定の時間の間だけIBGコードを記録
すれば良い。上位制御部は、所定の数のIBGコードを
記録した後にDATA−BLOCKn+1に次の情報を
記録する。
【0034】情報の再生時には、演算手段20は情報の
記録時にDATA−BLOCKnの終端が再生ヘッドを
通過したときに、図4の(a)に示したGAP−OUT
位置で上位制御部へGAP−IN信号を通知する。次に
上位制御部は演算手段20を経由して所定の個数のIB
Gコードを読み取った後にDATA−BLOCKn+1
に記録されている情報を読み取る。
【0035】次に、テープの走行を間欠動作のように一
時停止した場合に情報を記録するシーケンスについて図
1と図4を参照して説明する。上位制御部はDATA−
BLOCKnを記録した後、すなわち、図4の(a)の
ようなテープ1と再生ヘッド2bの位置関係で、GAP
−OUT信号を演算手段20へ通知する。演算手段20
はこの時の第1カウント手段12の計数値yと図示しな
い時間カウンタにより計測された時間間隔t1とを記憶
し、さらに、記録を再開する時のテープ1の走行速度が
標準の走行速度まで加速できるようにテープ1を十分に
ファイルリール4へ巻き戻す。
【0036】一時停止の状態から記録を再開するため
に、記憶した第1カウント手段12の計数値の位置では
テープ1が標準の走行速度になるように演算手段20は
速度制御手段18を経由してファイルリールモータ6と
マシンリールモータ9とを駆動する。DATA−BLO
CKnが記録ヘッドを通過するときに、演算手段20は
GAP−IN信号を生成する必要があり、以下にその生
成方法について説明する。 前記した計数値yと時間間
隔t1とは、DATA−BLOCKnが再生ヘッドを通
過するときタイミング(以下、タイミング1とする)を
表すから、GAP−IN信号の生成タイミング(以下、
タイミング2とする)はタイミング1からヘッド間ギャ
ップGの通過時間を補正すれば良い。
【0037】ファイルタコ5から出力すファイルタコ信
号の信号列の時間間隔をTの時間長さに換算したものを
TIC、テープの走行速度をVすると、タイミング2を
第1カウント手段12の計数値に換算した値は式(1)
のようになる。
【0038】
【数1】
【0039】式(1)の値の整数項が図4の(d)のz
で表されるタイミング2の第1カウント手段12の計数
値を表し、同式の小数項をΓとすると図4の(d)のu
1は式(2)で表される。
【0040】
【数2】
【0041】従って、演算手段20は第1カンウント手
段12の計数値がzで、さらに図示しない時間カウンタ
の計数値がu1になるタイミングでGAP−IN信号を
上位制御部に通知すれば良い。
【0042】次に、テープの走行速度を所定の精度に維
持するために、速度制御手段18が制御パラメータとし
て必要とするファイルリール4とマシンリール7の慣性
モーメントを求めるための両リールの径を算出する方法
を説明する。ファイルリール4の径Rfとマシンリール
7の径Rmとは、式(3)と(4)の関係にあるから、
マシンリール7にテープ1をn巻きしたときのマシンリ
ール7の径は式(5)のようになる。
【0043】
【数3】
【0044】
【数4】
【0045】
【数5】
【0046】ここで、Tは図示しないクロック発生器か
らの周期Tのクロック、Vnはマシンリール7にテープ
1をn巻きしたときの速度検出手段14により検出され
たテープの走行速度、TICnはマシンリール7にテー
プ1をn巻きしたときのファイルタコ5から出力するフ
ァイルタコ信号を周期Tの時間単位で換算したもの、R
RCはファイルリール4とマシンリール7との回転比率
で、とくにRRCnはマシンリール7にテープ1をn巻
きしたときの比率算出手段19により算出されたファイ
ルリールとマシンリールの回転比率、Nはファイルリー
ル1回転当たりにファイルタコ5から出力するファイル
タコ信号の数であり、マシンタコ8からはマシンリール
が1回転する毎にマシンタコ信号を1つ出力するように
している。
【0047】さらにテープ1の厚みをThick、マシ
ンリールのテープが0巻きのときのリール径をRiとす
ると、式(6)の式(7)との関係からテープ1の厚み
を算出できる。
【0048】
【数6】
【0049】
【数7】
【0050】また、式(8)のように両リールに巻かれ
ているテープ1の総面積は一定であるから、式(9)に
よってファイルリール4の初期値の径Roが算出でき
る。
【0051】
【数8】
【0052】
【数9】
【0053】式(10)と式(11)は前述の式(7)
の総面積Cを用いて、ファイルリール4の径Rfとマシ
ンリール7の径Rmを表している。式(10)と式(1
1)にはテープの厚みThickの項が含まれていない
ので、両リールの径がテープの厚みが標準の厚みと異な
っていても正確に算出できることが判る。
【0054】
【数10】
【0055】
【数11】
【0056】演算手段20は前記したようにして求めた
ファイルリールの径Rfとマシンリールの径Rmから各
リールの慣性モーメントを算出し、その慣性モーメント
をテープの速度と共に速度制御手段18に制御パラメー
タとして帰還する。従って、速度制御手段18は、マシ
ンリール7にテープ1をn巻きしたときのテープの走行
速度を標準の走行速度になるように制御することが可能
になる。
【0057】図8はファイルリールのテープに巻き緩み
があり、テープの走行速度に大きな変動が発生した場合
に、その速度変動を検出して巻き戻し制御を含むリテン
ション処理を起動するフローチャートを示している。テ
ープの走行速度(例えば、2〜3m/s)が±25%変
動すると、テープに記録またはテープから再生される情
報に破損や化けが発生する。本図に示しているリテンシ
ョン処理によりテープの巻き緩みを修正できるため、記
録または再生される情報の破損や化けを防止できる。
【0058】なお、図8のステップs22ではテープの
走行速度を所定の時間間隔でサンプリングして、サンプ
リングした走行速度のデータ列の変動の大きさで、例え
ばデータ列の値の変化の比率で判断してもい。また、ス
テップs23〜s27を含むリテンション動作の回数を
複数に増やせば、テープの巻き緩みをより確実に修正で
きる。
【0059】図9はテープを全て巻き取った状態のファ
イルリールを本実施例の磁気テープ装置にローデングし
たときの処理を示すフローチャートである。テープは図
示しないスレッディング機構を経由して所定の位置にロ
ーディングされると、上位制御部はテープの先頭部分に
位置するVCR(volume control re
gion)に記録されているテープの厚みVThick
とファイルリールの初期径VRoを読み取り、演算手段
20に通知する。演算手段20は前記した式(7)と
(9)の関係を利用して、テープをマシンリールにn巻
きしたときのテープの厚みThicknとファイルリー
ルの初期径Roとを算出する。これらの値と前述のVC
RとVThickとを比較して(ステップs34)異な
っていれば、ファイルリールのテープに巻き緩みがある
として、ステップs35のリテンション動作(図8に記
載のステップs23〜s27と同じ動作)を少なくとも
1回は行うようにする。さらにテープのアンロード時に
は、上位制御部は演算手段20が算出したテープの厚み
Thicknとファイルリールの初期径Roとをテープ
のVCT領域に書き込む。
【0060】従って、テープの巻き緩みをテープの走行
速度が大きく変動する前に検出できるので、記録または
再生される情報の品質がより安定化する。なお、本欄の
説明ではテープの走行方向をファイルリールからマシン
リールへの方向で説明したが、マシンリールからファイ
ルリールへの方向についても本実施例の適用が可能であ
る。
【0061】また、本実施例ではファイルリールモータ
とマシンリールモータの二つの駆動源を有する構成とし
たが、一つの駆動源で両リールの少なくとも一つを駆動
する構成にしても良い。
【0062】また、テープの走行速度の制御において、
テープの初動時にはファイルタコから出力されるファイ
ルタコ信号に基づいて速度制御し、テープの走行速度が
標準速度に近づいた時点でサーボトラックのパイロット
信号で速度制御するようにすれば、立ち上がりの応答に
優れかつ精密な速度制御が可能になる。
【0063】また、テープが備えている情報トラックや
サーボトラックの数とその配置は本実施例のみ限定され
ものでなく、数の増減や配置の組み換えがあっても良
い。
【0064】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明によれば、テープのサーボトラックに記録されてい
るパイロット信号に基づいてテープの走行速度を導出す
るので、テープの厚みが標準の厚みと異なっていても、
コンビネーションヘッドによる記録再生のタイミングと
テープの走行タイミングとを整合するように構成できる
ためテープに記録再生される情報の品質を安定化でき
る。
【0065】さらに、請求項3記載の本発明によれば、
再生したパイロット信号に基づいてテープの走行速度を
検出して、テープの巻き戻し制御、またはテープに記録
された初期設定データの書き換え制御を行うことによ
り、テープに記録再生される情報の品質を安定化でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による実施例の要部構成図
【図2】 サーボヘッドの出力波形と基準信号との関係
を示す図
【図3】 本発明におけるPKPLS信号を生成するた
めの回路図
【図4】 本発明のGAP−OUT信号とGAP−IN
信号の関係を説明するための図
【図5】 本発明におけるDET_MIN信号を生成す
るための回路を示す図
【図6】 本発明におけるPLPLS信号の周期を計測
するための回路を示す図
【図7】 本発明によるテープの走行速度を算出するた
めのフローチャート図
【図8】 本発明によるテープの走行中のリテンション
を示すフローチャート図
【図9】 本発明によるVCRデータによるリテンショ
ン処理を示すフローチャート図
【図10】 テープとコンビネーションヘッドとの対応
を示す図
【図11】 従来技術の要部構成図
【符号の説明】
1:テープ(磁気テープ) 2:コンビネーションヘッド 3:アクチュエータ 4:ファイルリール 5:ファイルタコ 6:ファイルリールモータ(第1の駆動部) 7:マシンリール 8:マシンタコ 9:マシンリールモータ(第2の駆動部) 10:R/W手段 11:時間間隔計測手段 12:第1カウント手段 13:ファイルモータ駆動AMP 14:速度検出手段 15:トラッキング手段 16:リールモータ駆動AMP 17:第2カウント手段 18:速度制御手段 19:比率算出手段 20:演算手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気テープの走行方向に沿って、前記磁
    気テープの所定の走行距離毎にパイロット信号が記録さ
    れているサーボトラックを備えた磁気テープの前記パイ
    ロット信号を再生する磁気ヘッドと、前記磁気テープを
    送出するファイルリールを駆動する第1の駆動部と、前
    記テープを巻き取るマシンリールを駆動する第2の駆動
    部とを有する磁気テープ装置において、 前記ファイルリールと前記マシンリールとの間を走行す
    る前記磁気テープの速度を、前記磁気ヘッドにより再生
    した前記パイロット信号に基づいて導出するテープ速度
    検出手段を有することを特徴とする磁気テープ装置。
  2. 【請求項2】 前記ファイルリールが所定の角度を回転
    する毎に出力される第1のカウント信号を計数する第1
    のカウント手段と、 連続する少なくとも二つの前記第1のカウント信号に対
    応する時間間隔を計測する時間間隔計測手段と前記マシ
    ンリールが所定の角度を回転する毎に出力される第2の
    カウント信号を計数する第2のカウント手段と、 前記第2のカウント信号の計数値の所定時間内の変化分
    を検出して第2の変化分となし、前記第2の変化分に対
    応する前記第1のカウント手段により計数された前記第
    1のカウント信号の計数値の変化分を検出して第1の変
    化分となし、かつ前記第1および第2の変化分の比率を
    導出する比率算出手段とを有する請求項1記載の磁気テ
    ープ装置。
  3. 【請求項3】 磁気テープの走行方向に沿って、前記磁
    気テープの所定の走行距離毎にパイロット信号が記録さ
    れているサーボトラックを備えた磁気テープの前記パイ
    ロット信号を再生する磁気ヘッドと、前記磁気テープを
    送出するファイルリールを駆動する第1の駆動部と、前
    記磁気テープを巻き取るマシンリールを駆動する第2の
    駆動部とを有する磁気テープ装置の制御方法であって前
    記ファイルリールと前記マシンリールとの間を走行する
    磁気テープから前記パイロット信号を再生し、 再生した前記パイロット信号に基づいて磁気テープの走
    行速度を検出し、 さらに、検出された前記走行速度の所定の標準速度から
    のずれに対応して、磁気テープの巻き戻し制御、または
    前記磁気テープに記録された磁気テープの厚みを含む初
    期設定データの書き換え制御の少なくとも一つの制御を
    行うことを特徴とする磁気テープ装置の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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