JP2000038921A - 自動車用冷却水循環チューブ - Google Patents

自動車用冷却水循環チューブ

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JP2000038921A
JP2000038921A JP10206737A JP20673798A JP2000038921A JP 2000038921 A JP2000038921 A JP 2000038921A JP 10206737 A JP10206737 A JP 10206737A JP 20673798 A JP20673798 A JP 20673798A JP 2000038921 A JP2000038921 A JP 2000038921A
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Toshiro Ijima
敏郎 井島
Akira Kaburagi
朗 鏑木
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流路抵抗の増加を伴うことなく軽量化
することが可能な自動車用冷却水循環チューブを提供す
る。 【解決手段】 蛇腹状をなす直管部または屈曲部を有
する合成樹脂からなる自動車用冷却水循環チューブに於
ける蛇腹状部分の内面凹部に充填材を充填し、蛇腹形状
による凹凸を平滑化することで、樹脂材からなるチュー
ブの流路抵抗が低減すると共に充填材によりこの蛇腹部
分が補強される。特に、当該チューブの屈曲部の外周側
の内面凹部を埋めて凹凸をなくせば、屈曲部の流路抵抗
が効率的に低減する。また、隣接する凸部の頂点に至る
まで前記充填材を充填することで、ゴム材料のチューブ
と同等の流路抵抗となる。更に、前記充填材としてゴム
系接着剤を用いることで充填によるフレキシビリティの
低下を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラジエータとエン
ジンとの間等に設けられる自動車用冷却水循環チューブ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばラジエータとエンジンとの
間に設けられる自動車用冷却水循環チューブには、EP
DM等のゴム材料に補強繊維を埋め込んだものが用いら
れていたが、温度や耐圧性を考慮して厚肉にする必要が
あり、重量化の原因となっていた。
【0003】そこで、比較的強度の高い樹脂材料を用い
て上記チューブの軽量化を図ることが提案されている
(例えば特開平4−290691号公報、実開平7−1
388号公報等参照)。
【0004】ところで、エンジンとラジエータとの間の
位置関係から上記冷却水循環チューブをエンジンルーム
内で屈曲させて引き回さなければならないこと、及びエ
ンジンは他の部分と異なる振動をすることから、上記冷
却水循環チューブには柔軟性が求められる。ところが樹
脂材料のチューブは、ゴム材料のチューブに比較して柔
軟性が低いため、従来は特に屈曲する部分を蛇腹状に波
加工してそのフレキシビリティを確保していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、蛇腹状
に加工した部分はその凹凸のために流路抵抗が増してゴ
ム材料のチューブに比較して同じ条件で10%程度流量
が低下するという問題があった。
【0006】本発明は、上記したような従来技術の問題
点を解決するべく案出されたものであり、流路抵抗の増
加を伴うことなく軽量化することが可能な自動車用冷却
水循環チューブを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した目的は、本発明
によれば、少なくとも部分的に蛇腹状をなす合成樹脂か
らなる自動車用冷却水循環チューブであって、前記蛇腹
状部分の内面の凹部に充填材を充填し、蛇腹形状による
凹凸を平滑化したことを特徴とする自動車用冷却水循環
チューブまたは、蛇腹状をなす屈曲部を有する合成樹脂
からなる自動車用冷却水循環チューブであって、少なく
とも前記屈曲部に於ける外周側の内面凹部に充填材を充
填し、蛇腹形状による凹凸を平滑化したことを特徴とす
る自動車用冷却水循環チューブを提供することにより達
成される。これにより、樹脂材からなるチューブの流路
抵抗が低減すると共に充填材によりこの蛇腹部分が補強
される。特に、当該チューブの屈曲部に於ける外周側の
内面凹部を埋めて凹凸をなくせば、屈曲部の流路抵抗が
効率的に低減する。また、隣接する凸部の頂点に至るま
で前記充填材を充填することで、ゴム材料のチューブと
同等の流路抵抗となる。更に、前記充填材としてゴム系
接着剤を用いることで充填によるフレキシビリティの低
下を防止できる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態
について添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0009】図1は、本発明が適用された自動車のエン
ジンルームの要部を示す斜視図である。ラジエータ1と
エンジン2との間には、本発明に基づく自動車用冷却水
循環チューブ3、4が設けられている。これら冷却水循
環チューブ3、4は、後記するようにその屈曲部が蛇腹
状をなし、冷却水循環チューブのフレキシビリティを確
保すると共にエンジンの振動を吸収するようになってい
る。
【0010】図2(a)及び図2(b)は、冷却水循環
チューブ3の製造手順の要部を示す断面図である。この
冷却水循環チューブ3を製造するには、まず、射出成形
後、型にはめ込み、加熱してエンジンルーム内の配置に
応じた屈曲形状に成形する。そして、図2(a)に示す
ように、蛇腹状屈曲部5の内面に於ける外周側の凹部5
aに、溶剤にて低粘度にした充填材8を流し込み、乾燥
させる。これにより、凹部5aに充填材8が充填され、
蛇腹状屈曲部5に於ける外周側の内面凹部5aと凸部5
bとの段差が小さくなる。これを何度か繰り返し、凹部
5aに、充填材8が凸部5bの頂点に至るまで充填する
ことにより、段差が完全に埋まり、蛇腹状屈曲部5に於
ける外周側の内面が完全に平滑化される。
【0011】そして、同様に図2(b)に示すように、
蛇腹状屈曲部6の内面に於ける外周側の凹部6aを充填
材8にて充填する。これにより、冷却水循環チューブ3
内に於ける冷却水の流路抵抗が低減すると共に該部分の
強度が向上する。また、充填されるのがゴム系接着剤で
あるので、その柔軟性から、冷却水循環チューブのフレ
キシビリティやエンジンの振動吸収を阻害することはな
い。
【0012】尚、上記例では蛇腹状屈曲部5、6の外周
側の内面凹部5a、6aにのみ充填材8を充填したが、
内周側内面凹部5c、6cにも充填材8を充填すれば、
流路抵抗が一層低減すると共にその強度も向上する。更
に、図示はしていないが、屈曲部以外の蛇腹状部分にも
充填材8を充填すると良いことは云うまでもない。
【0013】冷却水循環チューブ4についてはその構造
及び製造手順が冷却水循環チューブ3と同様であるので
その詳細な説明を省略する。
【0014】この冷却水循環チューブ3、4の端部をコ
ネクタによりラジエータ1及びエンジン2に取り付けれ
ば良い。
【0015】
【発明の効果】上記した説明により明らかなように、本
発明による自動車用冷却水循環チューブによれば、蛇腹
状をなす直管部または屈曲部を有する合成樹脂からなる
自動車用冷却水循環チューブに於ける蛇腹状部分の内面
凹部に充填材を充填し、蛇腹形状による凹凸を平滑化す
ることで、樹脂材からなるチューブの流路抵抗が低減す
ると共に充填材によりこの蛇腹部分が補強される。特
に、当該チューブの屈曲部に於ける外周側の内面凹部を
埋めて凹凸をなくせば、屈曲部の流路抵抗が効率的に低
減する。また、隣接する凸部の頂点に至るまで前記充填
材を充填することで、ゴム材料のチューブと同等の流路
抵抗となる。更に、前記充填材としてゴム系接着剤を用
いることで充填によるフレキシビリティの低下を防止で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された自動車のエンジンルームの
要部を示す斜視図。
【図2】(a)、(b)は、冷却水循環チューブ3の要
部断面図。
【符号の説明】
1 ラジエータ 2 エンジン 3、4 自動車用冷却水循環チューブ 5、6 蛇腹状屈曲部 5a 外周側内面凹部 5b 外周側内面凸部 5c 内周側内面凹部 6a 外周側内面凹部 6c 内周側内面凹部 8 充填材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも部分的に蛇腹状をなす合成
    樹脂からなる自動車用冷却水循環チューブであって、 前記蛇腹状部分の内面の凹部に充填材を充填し、蛇腹形
    状による凹凸を平滑化したことを特徴とする自動車用冷
    却水循環チューブ。
  2. 【請求項2】 蛇腹状をなす屈曲部を有する合成樹脂
    からなる自動車用冷却水循環チューブであって、 少なくとも前記屈曲部に於ける外周側の内面凹部に充填
    材を充填し、蛇腹形状による凹凸を平滑化したことを特
    徴とする自動車用冷却水循環チューブ。
  3. 【請求項3】 前記凹部に、隣接する凸部の頂点に至
    るまで前記充填材を充填したことを特徴とする請求項1
    または請求項2に記載の自動車用冷却水循環チューブ。
  4. 【請求項4】 前記充填材がゴム系接着剤からなるこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    の自動車用冷却水循環チューブ。
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