JP2000036608A - ゲル電解質、光電変換素子および光再生型光電気化学電池 - Google Patents

ゲル電解質、光電変換素子および光再生型光電気化学電池

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JP2000036608A
JP2000036608A JP10219776A JP21977698A JP2000036608A JP 2000036608 A JP2000036608 A JP 2000036608A JP 10219776 A JP10219776 A JP 10219776A JP 21977698 A JP21977698 A JP 21977698A JP 2000036608 A JP2000036608 A JP 2000036608A
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dye
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semiconductor
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JP10219776A
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Hiroo Takizawa
裕雄 滝沢
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Fuji Photo Film Co Ltd
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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/549Organic PV cells

Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規なゲル電解質を提供し、これを用いて光
電変換特性および耐久性に優れた光電変換素子および光
再生型光電気化学電池を提供する。 【解決手段】 特定構造の高沸点化合物を溶媒とし、か
つ分子量1000以下のゲル化剤を用いたゲル電解質と
し、導電性支持体と、この導電性支持体上に塗設された
半導体含有層と、ゲル電解質含有層と、対向電極とを有
する光電変換素子とし、このような光電変換素子により
光再生型光電気化学電池を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なゲル電解
質、それと半導体とを用いた光電変換素子および光再生
型光電気化学電池に関する。
【0002】
【従来の技術】太陽光発電は単結晶シリコン太陽電池、
多結晶シリコン太陽電池、アモルファス太陽電池、テル
ル化カドミウムやセレン化インジウム銅等の化合物太陽
電池が実用化もしくは主な研究開発の対象となっている
が、普及させる上で製造コスト、原材料確保、エネルギ
ーペイバックタイムが長い等の問題点を克服する必要が
ある。一方、大面積化や低価格化を指向した有機材料を
用いた太陽電池もこれまでにも多く提案されているが、
変換効率が低く、耐久性も悪いという問題があった。
【0003】こうした状況の中で、Nature(第353巻、
第737〜740頁、1991年)および米国特許4927721号等
に、色素によって増感された半導体微粒子を用いた光電
変換素子(以後、色素増感光電変換素子と略す)、もし
くはこれを作成するための材料および製造技術が開示さ
れた。提案された素子は、ルテニウム錯体によって分光
増感された二酸化チタン多孔質薄膜を作用電極とする湿
式太陽電池である。この方式は安価で高いエネルギー変
換効率が得られる点で有望であるが、正孔輸送層に電解
質溶液用いているため、長期にわたって使用すると電解
液の枯渇により光電変換効率が著しく低下したり、素子
として機能しなくなることが懸念されている。このよう
な欠点を克服するため、国際特許93/20565号には固体電
解質を用いた光電変換素子が、また、特開平7-288142
号、Solid State Ionics.,89(1996)263頁および特開平9
-27352号公報には、架橋ポリエチレンオキサイド系高分
子固体電解質を用いて固体化した光電変換素子が記載さ
れている。しかしながら、これらの固体電解質を用いた
光電変換素子は検討の結果、光電変換特性、特に短絡電
流密度が不十分なレベルにあることが判明した。また、
耐久性も不十分なレベルであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、新規
なゲル電解質を提供することである。また、光電変換特
性および耐久性に優れた光電変換素子および光再生型光
電気化学電池を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の事項に
よって達成された。 (1) 一般式(I)および(II)で表される化合物か
ら選ばれる少なくとも1種と、分子量1000以下のゲ
ル化剤とを含有することを特徴とするゲル電解質。
【0006】
【化2】
【0007】[一般式(I)中、R1およびR2はそれぞ
れ独立にアルキル基、アルケニル基またはアリール基を
表す。R3はシアノ基、アルコキシカルボニル基、アシ
ルオキシ基、カルボンアミド基、リン酸基、ホスホノ
基、ホスフィノ基、ホスホリル基、カルバモイル基、ウ
レタン基、ウレア基、カーボネート基、スルホンアミド
基、スルファモイル基、スルホキシド基、スルホン基、
スルホニル基、ニトロ基、アルコキシ基、アリーロキシ
基またはヒドロキシ基を表し、Eは単結合、アルキレン
基、アルケニレン基またはアリーレン基を表す。a、b
およびcはそれぞれ独立に0または1である。一般式
(II)中、R3はシアノ基、アルコキシカルボニル基、
アシルオキシ基、カルボンアミド基、リン酸基、ホスホ
ノ基、ホスフィノ基、ホスホリル基、カルバモイル基、
ウレタン基、ウレア基、カーボネート基、スルホンアミ
ド基、スルファモイル基、スルホキシド基、スルホン
基、スルホニル基、ニトロ基、アルコキシ基、アリーロ
キシ基またはヒドロキシ基を表し、Eは単結合、アルキ
レン基、アルケニレン基またはアリーレン基を表す。D
は−O−、−OC(O)−または−OC(O)O−を表
す。R4は複素環基、または複素環基を有するアルキル
基、アルケニル基もしくはアリール基を表す。] (2) ゲル化剤が分子構造中にアミド基を少なくとも
1個有する上記(1)のゲル電解質。 (3) 上記(1)または(2)のゲル電解質を用い、
導電性支持体と、この導電性支持体上に塗設された半導
体含有層と、ゲル電解質含有層と、対向電極とを有する
光電変換素子。 (4) 半導体が、色素によって増感された微粒子半導
体である上記(3)の光電変換素子。 (5) 上記(3)または(4)の光電変換素子を用い
る光再生型光電気化学電池。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の一般式(I)または一般式(II)で表される化
合物を溶媒とし、分子量1000以下のゲル化剤を用い
たゲル電解質は、種々の電池に用いることができるが、
好ましくはリチウムイオン二次電池または下記の半導体
を用いた光電変換素子もしくは光再生型光電気化学電池
に用いることが好ましく、下記の半導体を用いた光電変
換素子または光再生型光電気化学電池に用いることがよ
り好ましい。
【0009】一般式(I)、(II)については、後に詳
述するが、一般式(I)、(II)で表される化合物は高
沸点有機溶媒であり、上述のようにゲル電解質の溶媒に
用いたとき、溶媒の揮発による素子の性能劣化を防止す
ることができる。従って、ゲル化剤として分子量100
0以下のものと、このような溶媒とを併用することによ
って、短絡電流密度が高く、かつ短絡電流密度の経時劣
化がないなど、光電変換特性および耐久性に優れた光電
変換素子が得られる。これに対し、一般式(I)、(I
I)とは異なる従来の溶媒を用いたゲル電解質を使用す
ると、短絡電流密度の経時劣化が生じ、耐久性が不十分
となる。また、ゲル電解質の代わりに従来の電解質溶液
を用いると経時劣化が著しくなり、架橋剤をゲル化剤と
した架橋高分子ゲルをマトリクスとした電解質を用いる
と短絡電流密度が低下してしまう。
【0010】以下に本発明の半導体を用いた光電変換素
子および光再生型太陽電池について詳細に説明する。本
発明の光電変換素子は導電性支持体を有し、導電性支持
体上に塗設される半導体含有層(感光層)、本発明のゲ
ル電解質を含有するゲル電解質含有層、および対向電極
から構成されることが好ましい。本発明において半導体
はいわゆる感光体であり、光を吸収して電荷分離を行い
電子と正孔を生ずる役割を担う。
【0011】半導体としてはシリコン、ゲルマニウムの
ような単体半導体の他に、金属のカルコゲニド(例えば
酸化物、硫化物、セレン化物等)に代表されるいわゆる
化合物半導体またはペロブスカイト等を使用することが
できる。金属のカルコゲニドとして好ましくはチタン、
スズ、亜鉛、鉄、タングステン、ジルコニウム、ハフニ
ウム、ストロンチウム、インジウム、セリウム、イット
リウム、ランタン、バナジウム、ニオブ、もしくはタン
タルの酸化物、カドミウム、亜鉛、鉛、銀、アンチモ
ン、ビスマス等の硫化物、カドミウム、鉛等のセレン化
物、カドミウムのテルル化物等が挙げられ、他の化合物
半導体としては亜鉛、カリウム、インジウム、カドミウ
ム等のリン化物、ガリウムヒ素、銅−インジウム−セレ
ン化物、銅−インジウム−硫化物等が挙げられる。ま
た、ペロブスカイトとして好ましくはチタン酸ストロン
チウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ナトリウム、チ
タン酸バリウム、ニオブ酸カリウム等が挙げられる。
【0012】本発明に用いられる半導体としてより好ま
しくは、具体的にはSi、TiO2、SnO2、Fe2O3、WO3、Zn
O、Nb2O5、CdS、ZnS、PbS、Bi2S3、CdSe、GaP、InP、Ga
As、CdTe、CuInS2、CuInSe2等が挙げられ、さらに好ま
しくはTiO2、ZnO、SnO2、Fe2O3、WO3、Nb2O5、CdS、Pb
S、CdSe、InP、GaAs、CuInS2、CuInSe2等である。本発
明に用いられる半導体は、単結晶でも、多結晶でもよ
い。変換効率としては単結晶が好ましいが、製造コス
ト、原材料確保、エネルギーペイバックタイム等の点で
は多結晶が好ましく、特にナノメートルからマイクロメ
ートルサイズの微粒子半導体が好ましい。
【0013】これらの半導体微粒子の粒径は、投影面積
を円に換算したときの直径を用いた平均粒径で1次粒子
として5〜200nmであることが好ましく、特に8〜1
00nmであることが好ましい。また、分散物中の半導体
微粒子の平均粒径としては0.01〜100μmである
ことが好ましい。さらに微粒子半導体としては色素によ
り増感されて用いられることが好ましく、その際は金属
酸化物が好ましく、具体的にはTiO2、ZnO、SnO2、Fe
2O3、WO3、Nb2O5が好ましく、TiO2がより好ましい。
【0014】以下に、色素で増感された半導体微粒子を
用いた本発明の光電変換素子または光再生型光電気化学
電池について詳しく述べる。導電性支持体は、金属のよ
うに支持体そのものに導電性があるものか、または表面
に導電剤層を有するガラスもしくはプラスチックの支持
体を使用することができる。後者の場合好ましい導電剤
としては金属(例えば白金、金、銀、銅、アルミニウ
ム、ロジウム、インジウム等)、炭素、もしくは導電性
の金属酸化物(インジウム−スズ複合酸化物、酸化スズ
にフッ素をドープしたもの等)が挙げられる。この中で
もフッ素をドーピングした二酸化スズからなる導電層
を、低コストのソーダ石灰フロートガラスでできた透明
基板上に堆積した導電性ガラスが特に好ましい。上記導
電剤層の厚さは、0.02〜10μm程度であることが
好ましい。
【0015】導電性支持体は表面抵抗が低い程よい。好
ましい表面抵抗の範囲としては100Ω/cm2以下であ
り、さらに好ましくは40Ω/cm2以下である。この下限
には特に制限はないが、通常0.1Ω/cm2程度であ
る。導電性支持体は実質的に透明であることが好まし
い。実質的に透明であるとは光の透過率が10%以上で
あることを意味し、50%以上であることが好ましく、
70%以上が特に好ましい。透明導電性支持体としては
ガラスもしくはプラスチックに導電性の金属酸化物を塗
設したものが好ましい。このときの導電性の金属酸化物
の塗布量はガラスもしくはプラスチックの支持体1m2
たり0.01〜100gが好ましい。透明導電性支持体
を用いる場合、光は支持体側から入射させることが好ま
しい。
【0016】半導体微粒子を導電性支持体上に塗設する
方法としては、半導体微粒子の分散液またはコロイド溶
液を導電性支持体上に塗布する方法、半導体微粒子の前
駆体を導電性支持体上に塗布し空気中の水分によって加
水分解して半導体微粒子膜を得る方法(ゾル-ゲル法)
などが挙げられる。半導体微粒子の分散液を作成する方
法としては前述のゾル-ゲル法の他、乳鉢ですり潰す方
法、ミルを使って粉砕しながら分散する方法、あるいは
半導体を合成する際に溶媒中で微粒子として析出させそ
のまま使用する方法等が挙げられる。分散媒としては水
または各種の有機溶媒(例えばメタノール、エタノー
ル、イソプロピルアルコール、ジクロロメタン、アセト
ン、アセトニトリル、酢酸エチル等)が挙げられる。分
散の際、必要に応じてポリマー、界面活性剤、酸、もし
くはキレート剤などを分散助剤として用いてもよい。
【0017】半導体微粒子は多くの色素を吸着すること
ができるように表面積の大きいものが好ましい。このた
め半導体微粒子層を支持体上に塗設した状態での表面積
は、投影面積に対して10倍以上であることが好まし
く、さらに100倍以上であることが好ましい。この上
限には特に制限はないが、通常1000倍程度である。
一般に、半導体微粒子含有層の厚みが増大するほど単位
投影面積当たりの担持色素量が増えるため光の捕獲率が
高くなるが、生成した電子の拡散距離が増すため電荷再
結合によるロスも大きくなる。したがって、半導体微粒
子層には好ましい厚さが存在するが、典型的には0.1
〜100μmである。光再生型光電気化学電池として用
いる場合は1〜30μmであることが好ましく、3〜2
0μmであることがより好ましい。半導体微粒子は支持
体に塗布した後に粒子同士を電子的にコンタクトさせ、
塗膜強度の向上や基板との密着性を向上させるために焼
成することが好ましい。好ましい焼成温度の範囲は40
℃以上700℃未満であり、より好ましくは40℃以上
650℃以下である。また焼成時間は10分〜10時間
程度である。また、焼成後、半導体粒子の表面積を増大
させたり、半導体粒子近傍の純度を高め色素から半導体
粒子への電子注入効率を高める目的で、例えば四塩化チ
タン水溶液を用いた化学メッキや三塩化チタン水溶液を
用いた電気化学的メッキ処理を行ってもよい。なお、半
導体微粒子の支持体1m2当たりの塗布量は0.5〜50
0g、さらには5〜100gが好ましい。
【0018】本発明に使用する色素は、錯体色素、特に
金属錯体色素および/またはポリメチン色素が好まし
い。こうした色素は半導体微粒子の表面に対する適当な
結合基(interlocking group)を有していることが好ま
しい。好ましい結合基としては、COOH基、SO3H基、シア
ノ基、-P(O)(OH)2基、-OP(O)(OH)2基、または、オキシ
ム、ジオキシム、ヒドロキシキノリン、サリチレートお
よびα−ケトエノレートのようなπ伝導性を有するキレ
ート化基が挙げられる。この中でもCOOH基、-P(O)(OH)2
基、-OP(O)(OH)2基が特に好ましい。これらの基はアル
カリ金属等と塩を形成していてもよく、また分子内塩を
形成していてもよい。
【0019】本発明に使用する色素が金属錯体色素の場
合、ルテニウム錯体色素である場合が好ましく、さらに
下記一般式(III)で表される色素が好ましい。 一般式(III) (Y1)pRuBabc 式中、pは0〜2であり、好ましくは2である。Ruは
ルテニウムを表す。Y1はCl、SCN、H2O、Br、
I、CN、−NCO、およびSeCNから選択される配
位子である。Ba、Bb、Bcはそれぞれ独立に以下のB-
1〜B-8から選択される有機配位子である。
【0020】
【化3】
【0021】
【化4】
【0022】ここで、Raは水素原子、ハロゲン原子、
炭素原子数(以下C数という)1〜12個で置換もしく
は無置換のアルキル基、C数7〜12個で置換もしくは
無置換のアラルキル基、またはC数6〜12個で置換も
しくは無置換のアリール基を表す。上記のアルキル基、
アラルキル基のアルキル部分は直鎖状であっても分岐状
であってもよく、アリール基、アラルキル基のアリール
部分は単環であっても多環(縮合環、環集合)であって
もよい。本発明に用いられるルテニウム錯体色素として
は、例えば、米国特許4927721号、同4684537号、同5084
365号、同5350644号、同5463057号、同5525440号および
特開平7-249790号明細書に記載の錯体色素が挙げられ
る。
【0023】以下に本発明に使用する錯体色素の好まし
い具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
【0024】
【化5】
【0025】
【化6】
【0026】
【化7】
【0027】本発明に使用する色素がポリメチン色素で
ある場合、下記一般式(IV)または一般式(V)で表さ
れる色素が好ましい。
【0028】
【化8】
【0029】式中、RbおよびRfは各々水素原子、ア
ルキル基、アリール基、または複素環基を表し、Rc〜
Reは各々水素原子または置換基を表す。Rb〜Rfは
互いに結合して環を形成してもよい。X11およびX12
各々窒素、酸素、硫黄、セレン、テルルを表す。n11
よびn13は各々0〜2の整数を表し、n12は1〜6の整
数を表す。一般式(IV)で表される化合物は分子全体の
電荷に応じて対イオンを有してもよい。
【0030】上記におけるアルキル基、アリール基、複
素環基は、置換基を有していてもよい。アルキル基は直
鎖であっても分岐鎖であってもよく、アリール基、複素
環基は、単環でも、多環(縮合環、環集合)であっても
よい。またRb〜Rfによって形成される環は、置換基
を有していてもよく、単環であっても縮合環であっても
よい。
【0031】
【化9】
【0032】式中、Zaは含窒素複素環を形成するに必
要な非金属原子群を表す。Rgはアルキル基またはアリ
ール基である。Qは一般式(V)で表される化合物がメ
チン色素を形成するのに必要なメチン基またはポリメチ
ン基を表す。X13は電荷均衡対イオンを表し、n14は分
子の電荷を中和するのに必要な0以上10以下の数を表
す。上記のZaで形成される含窒素複素環は置換基を有
していてもよく、単環であっても縮合環であってもよ
い。また、アルキル基、アリール基は置換基を有してい
てもよく、アルキル基は直鎖であっても分岐鎖であって
もよく、アリール基は単環であっても多環(縮合環、環
集合)であってもよい。
【0033】一般式(V)で表される色素は、下記一般
式(VI−a)〜(VI−d)で表される色素であることが
好ましい。
【0034】
【化10】
【0035】一般式(VI−a)〜(VI−d)中、R11
15、R21〜R24、R31〜R33、およびR41〜R43はそ
れぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基、また
は複素環基を表し、Y11、Y12、Y21、Y22、Y31〜Y
35およびY41〜Y46はそれぞれ独立に酸素、硫黄、セレ
ン、テルル、−CR1617−、または−NR18−を表
す。R16〜R18はそれぞれ独立に水素原子、アルキル
基、アリール基、または複素環基を表す。Y23はO-
-、Se-、Te-、または−NR- 18を表す。V11、V
12、V21、V22、V31およびV41はそれぞれ独立に置換
基を表し、n15、n31およびn41はそれぞれ独立に1〜
6の整数を表す。
【0036】上記におけるアルキル基、アリール基、複
素環基は置換基を有していてもよく、アルキル基は直鎖
であっても分岐鎖であってもよく、アリール基、複素環
基は単環であっても多環(縮合環、環集合)であっても
よい。以上のようなポリメチン色素の具体例はM.Okawar
a,T.Kitao,T.Hirasima, M.Matuoka著Organic Colorants
(Elsevier)等に詳しく記載されている。以下に一般式
(IV)および(V)で表されるポリメチン色素の好まし
い具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
【0037】
【化11】
【0038】
【化12】
【0039】
【化13】
【0040】
【化14】
【0041】
【化15】
【0042】
【化16】
【0043】
【化17】
【0044】
【化18】
【0045】
【化19】
【0046】一般式(IV)および一般式(V)で表され
る化合物は、エフ・エム・ハーマー(F.M.Harmer)著「複
素サイクリック・コンパウンズ−シアニンダイズ・アン
ド・リレィティド・コンパウンズ(Heterocyclic Compou
nds-Cyanine Dyes and Related Compounds)」、ジョン
・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley & Sons)社−
ニューヨーク、ロンドン、1964年刊、デー・エム・
スターマー(D.M.Sturmer)著「複素サイクリック・コン
パウンズースペシャル・トピックス・イン・複素サイク
リック・ケミストリー(Heterocyclic Compounds-Specia
l topics in heterocyclic chemistry)」、第18章、
第14節、第482から515項、ジョン・ウィリー・
アンド・サンズ(John Wiley & Sons)社−ニューヨー
ク、ロンドン、1977年刊、「ロッズ・ケミストリー
・オブ・カーボン・コンパウンズ(Rodd's Chemistry of
Carbon Compounds)」2nd.Ed.vol.IV,partB,1977
刊、第15章、第369から422項、エルセビア・サ
イエンス・パブリック・カンパニー・インク(Elsevier
Science Publishing Company Inc.)社刊、ニューヨー
ク、英国特許第1,077,611号などに記載の方法に基づい
て合成することができる。
【0047】半導体微粒子に色素を吸着させるには色素
溶液中によく乾燥した半導体微粒子を数時間浸漬する方
法が一般的である。色素の吸着は室温で行ってもよい
し、特開平7-249790号に記載されているように加熱還流
して行ってもよい。色素の吸着は半導体微粒子の塗布前
に行っても塗布後に行ってもよい。また、半導体微粒子
と色素を同時に塗布して吸着させても良い。未吸着の色
素は洗浄によって除去することが望ましい。塗布膜を焼
成する場合の色素吸着は焼成後に行うことが好ましい。
焼成後、塗布膜表面に水が吸着する前にすばやく色素を
吸着させるのが特に好ましい。吸着する色素は1種類で
もよいし、数種混合して用いてもよい。用途が光再生型
光電気化学電池である場合、光電変換の波長域をできる
だけ広くするように混合する色素が選ぶことができる。
色素の使用量は、全体で、支持体1m2当たり0.01〜
100mモルが好ましい。また、色素の半導体微粒子に
対する吸着量は半導体微粒子1gに対して0.01〜1m
モルが好ましい。このような色素量とすることによっ
て、半導体における増感効果が十分に得られる。これに
対し、色素量が少ないと増感効果が不十分となり、色素
量が多すぎると、半導体に付着していない色素が浮遊し
増感効果を低減させる原因となる。
【0048】また、会合など色素同士の相互作用を低減
する目的で無色の化合物を共吸着させてもよい。共吸着
させる疎水性化合物としてはカルボキシル基を有するス
テロイド化合物(例えばコール酸)等が挙げられる。色
素を吸着した後にアミン類を用いて半導体微粒子の表面
を処理してもよい。好ましいアミン類としてはピリジ
ン、4−tert−ブチルピリジン、ポリビニルピリジン等
が挙げられる。これらが液体の場合はそのまま用いても
よいし有機溶媒に溶解して用いてもよい。
【0049】次に本発明の一般式(I)または一般式
(II)で表される化合物について詳しく説明する。本発
明の化合物はゲル電解質の溶媒に用いるものであり、沸
点が高ければ溶媒揮発によるゲル電解質の劣化を防ぐこ
とができる。よって本発明の有機溶媒の沸点は200℃
以上であることがより好ましく、250℃以上であるこ
とがさらに好ましい。また光電変換素子の短絡電流密
度、変換効率等の性能上からは、有機溶媒の粘度が低
く、誘電率が大きいことが好ましい。すなわち、粘度が
低いことによっては、イオン移動度を向上させたりする
効果が得られ、誘電率が大きいことによっては、有効キ
ャリアー濃度を向上させる効果が得られる。
【0050】一般式(I)について説明すると、一般式
(I)中、R1、R2はそれぞれ独立に、置換もしくは無
置換のアルキル基(好ましくは炭素原子数(以下C数)
が1〜20であり、直鎖状であっても分岐鎖であっても
よく、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、i−
プロピル、ヘキシル、t−オクチル、ベンジル、2−エ
トキシエチル、2−ブトキシエチル)、置換もしくは無
置換のアルケニル基(好ましくはC数が2〜20であ
り、直鎖状であっても分岐鎖であってもよく、例えばビ
ニル、アリル)、置換もしくは無置換のアリール基(好
ましくはC数が6〜20であり、単環であっても多環で
あってもよく、例えばフェニル、4−メトキシフェニ
ル、4−シアノフェニル、1−ナフチル)を表し、好ま
しくはアルキル基である。R1とR2とは同じでも異なっ
てもよいが、同じであることが好ましい。
【0051】R3はシアノ基、アルコキシカルボニル
基、アシルオキシ基、カルボンアミド基、リン酸基、ホ
スホノ基、ホスフィノ基、ホスホリル基、カルバモイル
基、ウレタン基、ウレア基、カーボネート基、スルホン
アミド基、スルファモイル基、スルホキシド基、スルホ
ン基、スルホニル基、ニトロ基、アルコキシ基、アリー
ロキシ基、ヒドロキシ基であり、Eは単結合、アルキレ
ン基、アルケニレン基またはアリーレン基を表す。R3
で表される置換基は、さらに置換基を有していてもよ
い。Eで表されるアルキレン基、アルケニレン基は直鎖
であっても分岐鎖であってもよく、また置換基を有して
いてもよい。Eで表されるアリーレン基は単環であって
も多環であってもよく、さらには置換基を有していても
よい。
【0052】Eは、より好ましくはC数1〜8のアルキ
レン基を示し、さらに好ましくはC数1〜8の無置換の
アルキレン基を示し、もっとも好ましくはメチレン基、
エチレン基、プロピレン基、ブチレン基を示す。なお、
3としてより好ましくはシアノ基、アルコキシカルボ
ニル基、アシルオキシ基、リン酸基、ホスホノ基、ホス
フィノ基、ホスホリル基、カーボネート基、スルホキシ
ド基、スルホン基、アルコキシ基、ヒドロキシ基であ
り、さらに好ましくはシアノ基、アルコキシカルボニル
基、アシルオキシ基、リン酸基、ホスホリル基、カーボ
ネート基、アルコキシ基であり、もっとも好ましくはシ
アノ基である。a、b、cはそれぞれ独立に0または1
を表し、好ましくは、aは1、bは1、cは0を表す。
【0053】一般式(II)中、R3、Eは一般式(I)
と同義である。Dは−O−、−OC(O)−(向きは問
わない)、−OC(O)O−を表し、好ましくは−OC
(O)−または−OC(O)O−を表し、より好ましく
は−OC(O)−を表す。
【0054】R4は複素環基または複素環基を有するア
ルキル基、アルケニル基もしくはアリール基を表す。こ
こでの複素環基はさらに置換基を有していてもよく、単
環であっても多環であってもよい。また、上記のアルキ
ル基、アルケニル基は直鎖でも分岐鎖であってもよく、
上記のアリール基は単環であっても多環であってもよ
い。R4として、好ましくは複素環基が末端に置換した
C数1〜8のアルキル基を表す。複素環基としては、好
ましくは5または6員環の飽和複素環基であり、より好
ましくはこれらの基中の複素環としてテトラヒドロフラ
ン環、1,4−ジオキサン環、テトラヒドロピラン環、
エチレンカーボネート環、プロピレンカーボネート環、
イミダゾリジノン環、ピロリドン環、オキサゾリジノン
環、テトラヒドロチオフェン環等であり、さらに好まし
くはテトラヒドロフラン環、エチレンカーボネート環、
ピロリドン環、オキサゾリジノン環である。また、これ
らの複素環が互いに縮合したものも好ましい。
【0055】一般式(I)、(II)で表される本発明の
化合物の中では、一般式(I)で表される化合物が好ま
しい。以下に本発明の化合物の具体例を示すが、本発明
はこれに限定されるわけではない。
【0056】
【化20】
【0057】
【化21】
【0058】
【化22】
【0059】これらの化合物は単独で用いても2種以上
併用してもよい。
【0060】次に本発明に使用するゲル化剤について説
明する。本発明のゲル電解質は分子量1000以下のゲル化
剤を含んでいる。本発明におけるゲル化剤は有機溶媒中
で500g/リットル以下の添加濃度において系全体を
固化(ゲル化)する化合物と定義する。一般にゲルとは
コロイド粒子または高分子溶質が相互作用のために独立
した運動性を失って、集合して構造を持ち、固化した状
態を言うが、本発明のゲル化剤は分子量1000以下(通常
100以上)であり、500g/リットル以下(通常
0.1g/リットル以上)の添加濃度で有機溶媒を固化
(ゲル化)するものであればいかなる化合物をも使用す
ることができる。本発明のゲル化剤は溶液中で水素結合
や、静電相互作用、配位結合、ファンデルワールス力、
π-π電子相互作用などの共有結合ではない二次的な相
互作用を駆動力として自己会合しゲル構造を形成するも
のを使用することができる。このような化合物は決して
多くはないが、ジベンジリデン-D-ソルビトール、コレ
ステロール誘導体、アミノ酸誘導体、trans-(1R,2R)-1,
2-シクロヘキサンジアミンのアルキルアミド誘導体、ア
ルキル尿素誘導体、N-オクチル-D-グルコンアミドベン
ゾエート、双頭型アミノ酸誘導体、4級アンモニウム塩
などが知られている。これらの化合物については例え
ば、J.Chem.Soc.Japan,Ind.Chem.Soc.,46,779(1943),J.
Am.Chem.Soc.,111,5542(1989),J.Chem.Soc.,Chem.Commu
n.,1993,390,Angew.Chem.Int.Ed.Engl.,35,1949(1996),
Chem.Lett.,1996,885,J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,1997,
545を参考にすることができる。なかでも、分子構造中
にアミド基を少なくとも1個有する化合物が好ましい。
以下に本発明に好ましく使用できるゲル化剤を列挙する
が、本発明はこれらに限定されるものでない。
【0061】
【化23】
【0062】
【化24】
【0063】本発明のゲル化剤としてはこのうちアミノ
酸誘導体G−3、G−4、G−9、双頭型アミノ酸誘導
体G−7、G−10が好ましい。本発明のゲル化剤のゲ
ル電解質に占める濃度は0.2g/リットル以上500
g/リットル以下であることが好ましく、さらに好まし
い濃度は0.5g/リットル以上300g/リットル以下
である。このような濃度とすることによって本発明の効
果が向上する。これに対し、ゲル化剤の濃度が小さくな
るとゲル化進行が十分でなくなって、光電変換素子の性
能の安定性が低下し、反対に大きくなると逆に光電変換
素子の初期性能、特に光電流密度の低下がみられる。
【0064】次に本発明のゲル電解質を構成する本発明
の一般式(I)、(II)で表される化合物およびゲル化
剤以外の成分、すなわち電解質について説明する。本発
明の電解質はLiI、NaI、KI、CsI、CaI2
などの金属ヨウ化物、4級イミダゾリウム化合物のヨウ
素塩、4級ピリジニウム化合物のヨウ素塩、テトラアル
キルアンモニウム化合物のヨウ素塩、Br2とLiB
r、NaBr、KBr、CsBr、CaBr2などの金
属臭化物、あるいはBr2とテトラアルキルアンモニウ
ムブロマイド、ピリジニウムブロマイドなど4級アンモ
ニウム化合物の臭素塩、フェロシアン酸塩−フェリシア
ン酸塩やフェロセン−フェリシニウムイオンなどの金属
錯体、ポリ硫化ナトリウム、アルキルチオール−アルキ
ルジスルフィドなどのイオウ化合物、ビオロゲン色素、
ヒドロキノン−キノンなどを用いることができる。この
中でも本発明の電解質は、LiI、NaI、KI、Cs
I、CaI2などの金属ヨウ化物、4級イミダゾリウム
化合物のヨウ素塩、4級ピリジニウム化合物のヨウ素
塩、テトラアルキルアンモニウム化合物のヨウ素塩が特
に好ましい。好ましい電解質濃度は0.05モル/リッ
トル以上1.5モル/リットル以下である。特に0.1
モル/リットル以上0.8モル/リットル以下が好まし
い。また、本発明の電解質にヨウ素を添加して酸化還元
対を予め生成させておくこともできるが、その場合の好
ましい添加濃度は0.01モル/リットル以上0.2モ
ル/リットル以下である。このような濃度とすることに
よって本発明の効果が向上する。これに対し、電解質濃
度が小さくなると、電子のキャリアとしての機能が十分
でなくなり、反対に電解質濃度が大きくなると、効果の
向上がさほどでないばかりか、粘度の上昇にともなう光
電流密度の低下につながる。
【0065】本発明の電解質のゲル化は、ゲル化剤、電
解質、溶媒を混合し、加熱溶解して等方性溶液とした
後、キャスト法,塗布法,浸漬法、含浸法などにより色
素を担持した電極上にゾル状の電解質層を形成し、その
後冷却することによってゲル化させる方法によって製造
することが好ましい。塗布法によってゲル電解質を形成
する場合、ゲル化剤、溶媒、電解質からなる塗布溶液に
レベリング剤等の塗布性改良剤などの添加剤を添加し調
整し、加熱溶解した均一溶液をスピンコート法、ディッ
プコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート
法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビ
アコート法、或いは、米国特許第2681294号記載のホッ
パーを使用するエクストルージョンコート法、または米
国特許第2761418号、同3508947号、同2761791号記載の
多層同時塗布方法等の方法により塗布し、その後冷却し
てゲル電解質を形成することができる。加熱温度は色素
の耐熱温度等により適当に選択されるが、好ましくは1
0℃以上150℃以下である。電解質にヨウ素など還元
状態の化合物を導入する場合、ゲル電解質の形成後、例
えばゲル電解質を含むサンプルをヨウ素など還元状態の
化合物と共に密閉容器内に置き、ゲル電解質中に拡散さ
せる手法等により導入することができる。また、ヨウ素
など還元状態の化合物は対向電極に塗布あるいは蒸着す
る方法により素子中に導入することもできる。
【0066】対向電極は、光電変換素子を光電気化学電
池としたとき、光電気化学電池の正極として働くもので
ある。対向電極は通常前述の導電性支持体と同義である
が、強度が十分に保たれるような構成では支持体は必ず
しも必要でない。ただし、支持体を有する方が密閉性の
点で有利である。感光層に光が到達するためには、前述
の導電性支持体と対向電極の少なくとも一方は実質的に
透明でなければならない。本発明の光再生型光電気化学
電池においては、導電性支持体が透明であって太陽光を
支持体側から入射させるのが好ましい。この場合対向電
極は光を反射する性質を有することがさらに好ましい。
【0067】光再生型光電気化学電池の対向電極として
は金属もしくは導電性の酸化物を蒸着したガラス、また
はプラスチックを使用でき、また、金属薄膜を5μm以
下、好ましくは5nm〜3μmの範囲の膜厚になるよう
に、蒸着やスパッタリングなどの方法により形成して作
成することもできる。本発明では白金を蒸着したガラス
もしくは蒸着やスパッタリングによって形成した金属薄
膜を対向電極とすることが好ましい。感光層は目的に応
じて設計され単層構成でも多層構成でもよい。一層の感
光層中の色素は一種類でも多種の混合でもよい。また、
本発明の光再生型光電気化学電池では構成物の酸化劣化
を防止するために電池の側面をポリマーや接着剤等で密
封してもよい。
【0068】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。 実施例1 一般式(I)、(II)で表される本発明の化合物S−
2、S−11についての合成例を示す。以下に、これら
の化合物の反応スキームを示す。
【0069】
【化25】
【0070】(1)S−2の合成 シアノ酢酸1;25.5g (0.3mol)、ジメチルホ
ルムアミド(DMF)0.1mlを塩化メチレン75mlに
溶解し、オギザリルクロライド57.2g (0.45m
l)をゆっくり滴下し、さらに30分撹拌した。溶媒等
を減圧留去し、酸クロライド2;31.1g (収率10
0%)を得た。2−フリルメチルアルコール3;15.
3g (0.15mol)をアセトニトリル50mlに溶解
し、酸クロライド2;15.5g (0.15mol)を滴
下し、50℃にて1時間撹拌した。濃縮後、シリカゲル
−酢酸エチル:ヘキサン=1:2→1:1カラムで精製
し、S−2の液体17.0g (収率66.9%)を得
た。1 HNMRスペクトル(CDCl3,δ,ppm)1.6
−2.2(4H,m,THF:テトラヒドロフラン),
3.52(2H,S,−CH2CN),3.75−3.
95(2H,m,−OCH2−(THF)),4.17
(2H,t,−COOCH2−),4.2−4.3(1
H,m,=CH−O−(THF))
【0071】(2)S−11の合成 亜リン酸4;41.4g (0.3mol)、1,8−ジア
ザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DB
U);45.6g (0.3mol)をジメチルアセトアミ
ド50mlに溶解し、アクリロニトリル19.1g (0.
36mol)をゆっくり滴下し、さらに40℃にて1時間
撹拌した。80℃減圧留去により、アクリロニトリル、
ジメチルアセトアミド、DBUを除いた後、シリカゲル
−酢酸エチルカラムにて精製し、S−11の液体54.
0g (収率94%)を得た。1 HNMRスペクトル(CDCl3,δ,ppm)1.3
5(6H,t,−CH3),2.0−2.2(2H,
m,−P(O)CH2−),2.55−2.7(2H,
m,−C 2CN),4.05−4.25(4H,m,
−CH2O−)
【0072】実施例2 実施例1で合成した本発明の化合物S−2、S−11
と、化合物S−14について、1気圧下サンドバスにて
沸点を測定した。結果を表1に示す。なお、表1にはP
C:プロピレンカーボネート、EC:エチレンカーボネ
ート、DME:ジメトキシエタン、AN:アセトニトリ
ルの沸点を併記する。
【0073】
【表1】
【0074】表1から明らかなように、本発明の化合物
は、沸点がすべて270℃以上であり、PC、EC、D
ME、ANの沸点を大きく上回った。よって、本発明の
化合物は高沸点であり、きわめて低揮発性である。
【0075】実施例3 1.二酸化チタン分散液の調製 内側をテフロンコーティングした内容積200mlのステ
ンレス製ベッセルに二酸化チタン(日本アエロジル社
Degussa P−25)15g、水45g、分散剤
(アルドリッチ社製、Triton X−100)1
g、直径0.5mmのジルコニアビーズ(ニッカトー社
製)30gを入れ、サンドグラインダーミル(アイメッ
クス社製)を用いて1500rpmにて2時間分散し
た。分散物からジルコニアビーズをろ過して除いた。こ
の場合の二酸化チタンの平均粒径は2.5μmであっ
た。このときの粒径はMALVERN社製マスターサイ
ザーにて測定したものである。
【0076】2.色素を吸着したTiO2電極(電極
A)の作成 フッ素をドープした酸化スズをコーティングした導電性
ガラス(旭硝子製TCOガラス-Uを20mm×20mmの大
きさに切断加工したもの)の導電面側にガラス棒を用い
て上記の分散液を塗布した。この際導電面側の一部(端
から3mm)に粘着テープを張ってスペーサーとし、粘着
テープが両端に来るようにガラスを並べて一度に8枚ず
つ塗布した。塗布後、粘着テープを剥離し、室温で1日
間風乾した。次に、このガラスを電気炉(ヤマト科学製
マッフル炉FP−32型)に入れ、450℃にて30分
間焼成した。ガラスを取り出し冷却した後、表2に示す
色素のエタノール溶液(3×10-4モル/リットル)に
3時間浸漬した。色素の染着したガラスを4−tert−ブ
チルピリジンに15分間浸漬した後、エタノールで洗浄
し自然乾燥させた。このようにして得られる感光層の厚
さは10μmであり、半導体微粒子の塗布量は20g/m2
とした。色素の塗布量は、色素の種類に応じ、適宜0.
1〜10mモル/m2の範囲から選択した。なお、導電性ガ
ラスの表面抵抗は約30Ω/cm2であった。
【0077】3.ゲル電解質を含有する光再生型光電気
化学電池の作成 表2記載の有機溶媒に支持電解質0.5モル/リット
ル、ヨウ素0.05モル/リットル、ゲル化剤0.02
g/リットルを加えた溶液を80℃で1時間加熱して等方性
溶液とした後、白金を蒸着した対向電極とサンドイッチ
された色素担持TiO2電極中に浸透圧を用い導入し
た。この電極はこの後室温まで冷却して、電解質層をゲ
ル化し、光再生型光電気化学電池を得た。この工程を色
素と電解質組成物の組み合わせを表2に記載されている
ように変更して行った。本実施例により、図1に示した
とおり、導電性ガラス1(ガラス上に導電剤層2が設層
されたもの)、TiO2電極3、色素層4、ゲル電解質
層5、白金層6およびガラス7が順に積層された光電気
化学電池が作成された。
【0078】
【表2】
【0079】
【表3】
【0080】NMO:3-メチル-2-オキサゾリジノン、PC:
プロピレンカーボネート、EC:エチレンカーボネート、
DME:ジメトキシエタン、AN;アセトニトリル、MHIm;1
-メチル-3-ヘキシルイミダゾリウムのヨウ素塩、MBIm;
1-メチル-3-ブチルイミダゾリウムのヨウ素塩
【0081】4.比較用光電気化学電池A、Bの作成 比較用光電気化学電池A 前述のようにして作成した色増感されたTiO2電極基
板(電極A;2cm×2cm)をこれと同じ大きさの白金蒸
着ガラスと重ねあわせた(図1参照)。次に、両ガラス
の隙間に毛細管現象を利用して電解液(アセトニトリル
と3−メチル−2−オキサゾリジノンの体積比90対10
の混合物を溶媒とした沃素0.05モル/リットル、ヨ
ウ化リチウム0.5モル/リットルの溶液)を染み込ま
せて比較用光電気化学電池Aを作成した。
【0082】比較用光電気化学電池B(特開平9−27
352号) 前述のようにして作成した色増感されたTiO2電極基
板(電極A;2cm×2cm)上に、ヘキサエチレングリコー
ルメタクリル酸エステル(日本油脂化学社製ブレンマー
PE350)1gと、エチレングリコール1gと、重合
開始剤として、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェ
ニループロパン−1−オン(日本チバガイギー社製 ダ
ロキュア1173)20mgを含有した混合溶液に、ヨウ
化リチウム500mgを溶解し10分間真空脱気して、塗
布した。次に、前記の混合溶液を塗布した多孔性物質を
減圧下に置くことで、多孔性物質中の気泡を除きモノマ
ーの浸透を促した後、紫外光照射により重合して高分子
化合物の均一なゲルを多孔性物質の細孔内に存在させ
た。このようにして得られた物質をヨウ素雰囲気下に、
30分間曝して高分子化合物中にヨウ素を拡散させて比
較用光電気化学電池Bを得た。
【0083】5.光電変換効率の測定 500Wのキセノンランプ(ウシオ製)の光をAM1.5
フィルター(Oriel社製)およびシャープカットフ
ィルター(Kenko L−42)を通すことにより紫
外線を含まない模擬太陽光を発生させた。この光の強度
は86mW/cm2であった。前述の光電気化学電池の導電性
ガラスと白金蒸着ガラスにそれぞれ、ワニ口クリップを
接続し、模擬太陽光を照射し、発生した電気を電流電圧
測定装置(ケースレーSMU238型)にて測定した。こ
れにより求められた光電気化学電池の開放電圧(Voc)、
短絡電流密度(Jsc)、形状因子(FF)、および変換効率
(η)と360時間連続照射後の短絡電流密度および短絡
電流密度の低下率を一括して表4、5に記載した。
【0084】
【表4】
【0085】
【表5】
【0086】一般式(I)、(II)の化合物とは異なる
比較用低沸点有機溶媒を用いたゲル電解質とした場合に
比べ、本発明の一般式(I)、(II)で表される高沸点
化合物を用いたゲル電解質とした場合は、いずれの増感
色素、支持電解質を用いた場合でも光電変換特性の劣化
は少なく、また短絡電流密度、変換効率等の初期性能も
優れていることが判明した。比較用光電気化学電池Aと
比べ本発明の光電気化学電池では光電変換特性の劣化が
少ないことが明らかである。また比較用光電気化学電池
Bと比べ本発明の光電気化学電池では短絡電流密度が大
きく、光電変換特性に優れていることが明らかである。
【0087】
【発明の効果】本発明により、新規なゲル電解質が得ら
れ、光電変換特性に優れ、経時での特性劣化が少ない光
電変換素子および光電気化学電池が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で作成した光電気化学電池の構成を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 導電性ガラス 2 導電剤層 3 TiO2電極 4 色素層 5 ゲル電解質 6 白金層 7 ガラス

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)および(II)で表される化
    合物から選ばれる少なくとも1種と、分子量1000以
    下のゲル化剤とを含有することを特徴とするゲル電解
    質。 【化1】 [一般式(I)中、R1およびR2はそれぞれ独立にアル
    キル基、アルケニル基またはアリール基を表す。R3
    シアノ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、
    カルボンアミド基、リン酸基、ホスホノ基、ホスフィノ
    基、ホスホリル基、カルバモイル基、ウレタン基、ウレ
    ア基、カーボネート基、スルホンアミド基、スルファモ
    イル基、スルホキシド基、スルホン基、スルホニル基、
    ニトロ基、アルコキシ基、アリーロキシ基またはヒドロ
    キシ基を表し、Eは単結合、アルキレン基、アルケニレ
    ン基またはアリーレン基を表す。a、bおよびcはそれ
    ぞれ独立に0または1である。一般式(II)中、R3
    シアノ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、
    カルボンアミド基、リン酸基、ホスホノ基、ホスフィノ
    基、ホスホリル基、カルバモイル基、ウレタン基、ウレ
    ア基、カーボネート基、スルホンアミド基、スルファモ
    イル基、スルホキシド基、スルホン基、スルホニル基、
    ニトロ基、アルコキシ基、アリーロキシ基またはヒドロ
    キシ基を表し、Eは単結合、アルキレン基、アルケニレ
    ン基またはアリーレン基を表す。Dは−O−、−OC
    (O)−または−OC(O)O−を表す。R4は複素環
    基、または複素環基を有するアルキル基、アルケニル基
    もしくはアリール基を表す。]
  2. 【請求項2】 ゲル化剤が分子構造中にアミド基を少な
    くとも1個有する請求項1のゲル電解質。
  3. 【請求項3】 請求項1または2のゲル電解質を用い、
    導電性支持体と、この導電性支持体上に塗設された半導
    体含有層と、ゲル電解質含有層と、対向電極とを有する
    光電変換素子。
  4. 【請求項4】 半導体が、色素によって増感された微粒
    子半導体である請求項3の光電変換素子。
  5. 【請求項5】 請求項3または4の光電変換素子を用い
    る光再生型光電気化学電池。
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