JP2000323190A - 電解質組成物、光電変換素子および光電気化学電池 - Google Patents

電解質組成物、光電変換素子および光電気化学電池

Info

Publication number
JP2000323190A
JP2000323190A JP11134946A JP13494699A JP2000323190A JP 2000323190 A JP2000323190 A JP 2000323190A JP 11134946 A JP11134946 A JP 11134946A JP 13494699 A JP13494699 A JP 13494699A JP 2000323190 A JP2000323190 A JP 2000323190A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
nitrogen
dye
electrolyte composition
photoelectric conversion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11134946A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4363553B2 (ja
Inventor
Koji Wariishi
幸司 割石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP13494699A priority Critical patent/JP4363553B2/ja
Publication of JP2000323190A publication Critical patent/JP2000323190A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4363553B2 publication Critical patent/JP4363553B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/542Dye sensitized solar cells

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐久性および電荷輸送能にすぐれた新規な電
解質を提供し、さらには、これを用いた光電変換特性お
よび耐久性に優れた光電変換素子および光電気化学電池
を提供する。 【解決手段】 側鎖末端に窒素含有複素環を有するペン
ダント型高分子化合物と該窒素原子に対する求電子剤と
の反応によって得られる架橋重合体を含む電解質、なら
びにこれを用いた光電変換素子および電気化学電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電池、キャパシタ
ー、センサー、表示素子、記録素子等の電気化学的素子
に用いるのに好適な電解質組成物、ならびにこの電解質
組成物と半導体感光剤とを用いた光電変換素子および光
電気化学電池に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から電池、キャパシター、センサ
ー、表示素子、記録素子等の電気化学的素子の電解質と
して液状電解質が用いられてきた。しかし、液状電解質
は長期間の使用や保存の間に液漏れが発生することがあ
り、信頼性に欠けていた。
【0003】例えばNature(第353巻、第737〜740頁、1
991年)および米国特許4927721号等は色素により増感さ
れた半導体粒子を用いた光電変換素子(以下「色素増感
光電変換素子」という)およびこれを用いた光電気化学
電池を開示しているが、これらにおいても電荷輸送層に
液状電解質を用いているため、長期にわたる使用により
電解液が漏洩または枯渇し、光電変換効率が著しく低下
したり、素子として機能しなくなることが懸念されてい
る。
【0004】このような欠点を克服するため、国際特許
93/20565号は固体電解質を用いた光電変換素子を提案し
ており、また特開平7-2881142号、Solid State Ionic
s,89, 263(1986)および特開平9-27352号は、架橋ポ
リエチレンオキサイド系高分子固体電解質を用いて固体
化した光電変換素子を提案している。しかしながら、こ
れらの固体電解質を用いた光電変換素子は光電変換特
性、特に短絡電流密度が不十分なレベルにあるのみなら
ず、耐久性も十分なレベルにないことが分かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、従来の問題点を解決する光耐久性及び電荷輸送能に
優れた電解質組成物を提供することである。本発明のも
う1つの目的は、この電解質組成物を用いたために優れ
た光電変換特性および耐久性を有する光電変換素子、お
よびかかる光電変換素子を有する光電気化学電池を提供
することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者は下記式(I)
【化2】 (ただしR1は水素原子または炭素数が1〜4個のアルキ
ル基を表し、Lは2価の連結基を表し、Zは含窒素複素
環基を表し、Eはエチレン性不飽和基を含有する化合物
から誘導される基を表わし、xおよびyは繰り返し単位の
重量組成比を表わし、xは5〜100重量%、yは0〜95重
量%である。)により表される高分子化合物と2官能性
以上の求電子剤とを反応させて得られる架橋重合体を使
用することにより耐久性及び電荷輸送能に優れた電解質
組成物が得られることを発見し、本発明に想到した。
【0007】また本発明の光電変換素子は、導電性支持
体、感光層、電荷移動層および対極の順に積層されてお
り、電荷移動層が上記電解質組成物を含むことを特徴と
する。
【0008】さらに本発明の光電気化学電池は、上記光
電変換素子を有することを特徴とする。
【0009】本発明はまた下記条件を満たすことによ
り、一層優れた光電変換特性及び耐久性を有する電解質
組成物、光電変換素子および光電気化学電池が得られ
る。 (1) 式(I)において、含窒素複素環基Z中の含窒素複
素環は、ピリジン環、イミダゾール環、チアゾール環、
オキサゾール環、トリアゾール環、モルホリン環、ピペ
リジン環およびピペラジン環からなる群から選ばれた少
なくとも一種であることが好ましい。 (2) 2官能性以上の求電子剤は、ハロゲン化アルキル、
ハロゲン化アラルキル、スルホン酸エステル化合物から
なる群から選ばれた少なくとも1種であることが好まし
い。 (3) 式(I)により表される高分子化合物の架橋重合体
は、塩を溶解した溶媒中で反応させて得られることが好
ましい。 (4) 上記の光電変換素子において、電荷移動層は上記
(1)〜(3) のいずれかの電解質組成物を含むのが好まし
い。 (5) 上記光電変換素子において、感光層は色素により増
感された半導体微粒子と、前記色素増感半導体微粒子の
間の空隙に充填された電解質組成物とからなるのが好ま
しい。半導体微粒子としては二酸化チタン微粒子が好ま
しい。また色素は金属錯体色素、フタロシアニン色素ま
たはポリメチン色素であるのが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の光電変換素子および光電
気化学電池は、側鎖末端に窒素含有複素環を有するペン
ダント型高分子化合物と該窒素原子に対する求電子剤と
の反応によって得られる架橋重合体を含む電解質組成物
を用いることを特徴とする。これにより、光電変換特性
に優れ、かつ特性の経時劣化を防止した光電変換素子お
よび光電気化学電池が得られる。
【0011】[1]電解質組成物 本発明の電解質組成物は、(A)窒素含有高分子化合物と
(B)求電子剤との反応によって得られる架橋重合体を含
むものである。以下これらの化合物および反応条件につ
いて詳述する。
【0012】(A)窒素含有高分子化合物 窒素含有高分子化合物における含窒素複素環基Zの窒素
原子が、求電子剤によりアルキル化または4級化される
ことにより、架橋重合体が形成される。窒素含有高分子
化合物とは、側鎖末端に窒素含有複素環基Zを有するペ
ンダント型高分子化合物であり、下記(I)により表す
ことができる。
【化3】 (ただしR1は水素原子または炭素数が1〜4個のアルキ
ル基を表し、Lは2価の連結基を表し、Zは含窒素複素
環基を表し、Eはエチレン性不飽和基を含有する化合物
から誘導される基を表わし、xおよびyは繰り返し単位の
重量組成比を表わし、xは5〜100重量%、yは0〜95重
量%である。)
【0013】Zにより表される含窒素複素環基中の含窒
素複素環は、不飽和環でも飽和環でもよく、窒素原子以
外の原子を有していてもよい。不飽和複素環としては、
例えばピリジン環、イミダゾール環、チアゾール環、オ
キサゾール環、トリアゾール環等が挙げられる。また飽
和複素環としては、モルホリン環、ピペリジン環、ピペ
ラジン環等が挙げられる。好ましい含窒素複素環は不飽
和複素環であり、さらに好ましくはピリジン環またはイ
ミダゾール環である。これらは無置換である方が好まし
いが、メチル基等のアルキル基等で置換されていてもよ
い。
【0014】R1は水素原子または炭素数1〜4のアルキ
ル基を表す。R1としては水素原子またはメチル基が好ま
しい。
【0015】連結基Lは、C、O、NおよびSからなる群か
ら選ばれた少なくとも一種の原子を有する2価の連結基
なら何でもよいが、−COO-、−OCO-、−CON(R2)-また
は-N(R3)CO-、あるいはこれらの基の1つ以上とアル
キレン基、アリーレン基および-O-から選ばれる1つ以
上の2価の基とを組み合わせて得られる連結基が好まし
い。ただし、R2およびR3は、水素原子または低級アルキ
ル基であり、好ましくは水素原子または炭素数1〜6の
アルキル基である。ここで、アルキレン基またはアリー
レン基は、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原
子、臭素原子、ヨウ素原子)、水酸基、アミノ基、ニト
ロ基、カルボキシ基、カルバモイル基、スルホン酸基、
スルホンアミド基、アシル基(例えばホルミル基、アセ
チル基)、アシルオキシ基、アシルアミノ基(例えば、
アセトアミド基、ベンズアミド基)、アルキル基、アル
コキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、メトキシエ
トキシ基)、アコキシカルボニル基、アルキルスルホニ
ル基、アリール基、アリールオキシ基(例えばフェノキ
シ)、アリールスルホニル基等の置換基を有していても
よい。
【0016】これらのうち、-COO-、-COO-(CH2CH2O)n-
(nは1から30までの整数)、-COO-(C3H6O)n-(nは1
から30までの整数)、-COO-(CH2)n-(nは1から10まで
の整数)、-COO-(CH2)n-OCO-(nは1から10までの整
数)、-COO-(CH2)m-OCO-(CH2)n-(m,nは1から10ま
での整数)、-COO-(CH2CH2O)n-CO-(nは1から30まで
の整数)、-COO-(CH2CH2O)m-CO-(CH2)n-(mは1から30
までの整数、nは1から10までの整数)、-COO-(C3H6O)
n-CO-(nは1から30までの整数)、-COO-(C3H6O)m-CO-
(CH2)n-(mは1から30までの整数、nは1から10まで
の整数)、-CONH-、-CON(CH3)-、-CONH-(CH2)n-(nは
1から10までの整数)、-CONH-(CH2)3-O-(CH2CH2O)n-(C
H2)3-NHCO-(nは1から30までの整数)、-CONH-C3H6-O
-(CH2CH2O)n-C3H6-NHCO-(nは1から30までの整数)、
-CONH-C3H6-O-(C3H6O)n-C3H6-NHCO-(nは1から30まで
の整数)、-COO-(CH2)n-O-COO-(nは1から10までの整
数)、-COO-(CH2)n-NHCO-(nは1から10までの整
数)、-OCO-、-OCO-(CH2)n-(nは1から10までの整
数)、-O-COO-(CH2)n-(nは1から10までの整数)、-N
HCO-(CH2)n-(nは1から10までの整数)、-NHCO-(CH2)
n-CONH-(nは1から10までの整数)、-NHCO-(CH2)m-CO
NH-(CH2)n-(m,nは1から10までの整数)または-NHC
O-O-(CH2)n-OCO-(nは1から10までの整数)が特に好
ましい。
【0017】Eはエチレン性不飽和基を含有する化合物
から誘導される繰り返し単位を表わす。Eで表わされる
繰り返し単位を誘導するエチレン性不飽和基を有する化
合物の好ましい例としては、アクリル酸またはα−アル
キルアクリル酸(例えばメタクリル酸など)類から誘導
されるエステル類もしくはアミド類(例えば、N-iso-プ
ロピルアクリルアミド、 N-n-ブチルアクリルアミド、
N-t-ブチルアクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミ
ド、N-メチルメタクリルアミド、アクリルアミド、2-ア
クリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、アクリル
アミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、メ
タクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N-メチロ
ールアクリルアミド、N-メチロールメタクリルアミド、
メチルアクリレート、エチルアクリレート、ヒドロキシ
エチルアクリレート、n-プロピルアクリレート、iso-プ
ロピルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、2-メチル-2-ニトロプロピルアクリレート、n-ブチ
ルアクリレート、iso-ブチルアクリレート、t-ブチルア
クリレート、t-ペンチルアクリレート、2-メトキシエチ
ルアクリレート、2-エトキシエチルアクリレート、2-メ
トキシエトキシエチルアクリレート、2,2,2-トリフルオ
ロエチルアクリレート、2,2-ジメチルブチルアクリレー
ト、3-メトキシブチルアクリレート、エチルカルビトー
ルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、n-ペ
ンチルアクリレート、3-ペンチルアクリレート、オクタ
フルオロペンチルアクリレート、n-ヘキシルアクリレー
ト、シクロヘキシルアクリレート、シクロペンチルアク
リレート、セチルアクリレート、ベンジルアクリレー
ト、n-オクチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリ
レート、4-メチル-2-プロピルペンチルアクリレート、
ヘプタデカフルオロデシルアクリレート、n-オクタデシ
ルアクリレート、メチルメタクリレート、2-メトキシエ
トキシエチルメタクリレート、エチレングリコールエチ
ルカーボネートメタクリレート、2,2,2-トリフルオロエ
チルメタクリレート、テトラグルオロプロピルメタクリ
レート、ヘキサフルオロプロピルメタクリレート、ヒド
ロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルメ
タクリレート、n-ブチルメタクリレート、iso-ブチルメ
タクリレート、t-ブチルメタクリレート、t-ペンチルメ
タクリレート、2-メトキシエチルメタクリレート、2-エ
トキシエチルメタクリレート、ベンジルメタクリレー
ト、ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート、n-オク
タデシルメタクリレート、2-イソボルニルメタクリレー
ト、2-ノルボルニルメチルメタクリレート、5-ノルボル
ネン-2-イルメチルメタクリレート、3-メチル-2-ノルボ
ニルメチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタ
クリレートなど)、ビニルエステル類(例えば、酢酸ビ
ニルなど)、マレイン酸またはフマル酸から誘導される
エステル類(マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジブチ
ル、フマル酸ジエチルなど)、マレイン酸、フマル酸、
p-スチレンスルホン酸のナトリウム塩、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、ジエン類(例えば、ブタジエ
ン、シクロペンタジエン,イソプレンなど)、芳香族ビ
ニル化合物(例えば、スチレン、p-クロロスチレン、t-
ブチルスチレン、α−メチルスチレン、スチレンスルホ
ン酸ナトリウムなど)、N-ビニルホルムアミド、N-ビニ
ル-N-メチルホルムアミド、N-ビニルアセトアミド、N-
ビニル-N-メチルアセトアミド、ビニルスルホン酸、ビ
ニルスルホン酸ナトリウム、アリルスルホン酸ナトリウ
ム、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニリデンフルオ
ライド、ビニリデンクロライド、ビニルアルキルエーテ
ル類(例えば、メチルビニルエーテルなど)、エチレ
ン、プロピレン、1-ブテン、イソブテン、N-フェニルマ
レイミド等が挙げられる。
【0018】上記以外のエチレン性不飽和基を有する化
合物はリサーチディスクロージャーNo.1995(1980年、7
月)に記載されているものを使用することができる。
【0019】xおよびyはそれぞれ含窒素複素環基Zを含
有する繰り返し単位及びエチレン性不飽和基を含有する
化合物から誘導される繰り返し単位の重量組成比をあら
わし、xは5〜100重量%、yは0〜95重量%が好まし
い。より好ましくはxが10〜95重量%、yが5〜90重量%
である。Zを含有する繰り返し単位及びエチレン性不飽
和基を有する構成単位は2種以上を組み合わせて使用し
てもよい。
【0020】窒素含有高分子化合物の重量平均分子量
は、1000〜100万が好ましい。より好ましくは、2000〜1
0万である。
【0021】以下に式(I)で表わされる窒素含有高分
子化合物の好ましい具体例を示すが、本発明はこれらに
限定されるものではない。
【0022】
【化4】
【0023】
【化5】
【0024】
【化6】
【0025】
【化7】
【0026】
【化8】
【0027】式(I)で表される窒素含有高分子化合物
は、大津隆行・木下雅悦共著:高分子合成の実験法(化
学同人)や大津隆行:講座重合反応論1ラジカル重合
(1)(化学同人)に記載された一般的な高分子合成法
であるラジカル重合によって合成することができる。窒
素含有高分子化合物は、加熱、光、電子線、また電気化
学的にラジカル重合することができるが、特に加熱によ
ってラジカル重合させることが好ましい。加熱により形
成される場合に好ましく使用される重合開始剤は、例え
ば、2,2-アゾビスイソブチロニトリル、2,2-アゾビス
(2,4-ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2-アゾビ
ス(2-メチルプロピオネート)、ジメチル2,2-アゾビス
イソブチレートなどのアゾ系開始剤、ラウリルパーオキ
シド、ベンゾイルパーオキシド、tert-ブチルパーオク
トエートなどの過酸化物系開始剤等である。
【0028】(B)求電子剤 前記の窒素含有高分子と反応させる求電子剤は、窒素原
子に対して求電子反応可能な2官能以上の化合物であれ
ば特に限定はないが、例えば、2官能以上のハロゲン化
アルキル、ハロゲン化アラルキル、スルホン酸エステ
ル、酸無水物、酸クロライド、イソシアネートなどが挙
げられる。これらのうちより好ましいものはハロゲン化
アルキル、ハロゲン化アラルキルまたはスルホン酸エス
テルであり、ハロゲン化アルキルまたはハロゲン化アラ
ルキルが特に好ましく、ハロゲン化アルキルが最も好ま
しい。2官能以上のハロゲン化アルキルおよびハロゲン
化アラルキルのアルキレン鎖にエーテル結合を有するも
のが最も好ましい態様である。
【0029】2官能以上のハロゲン化アルキル(アラル
キル)としては、ヨウ化アルキル(アラルキル)、臭化
アルキル(アラルキル)、塩化アルキル(アラルキル)
などが挙げられる。これらのうち好ましくは、ヨウ化ア
ルキル(アラルキル)、臭化アルキル(アラルキル)で
あり、ヨウ化アルキル(アラルキル)が特に好ましい。
【0030】スルホン酸エステルとしては、メタンスル
ホン酸エステル、トリフルオロメタンスルホン酸エステ
ルなどのアルキルスルホン酸エステル、p-トルエンスル
ホン酸エステルなどのアリールスルホン酸エステルなど
が挙げられる。
【0031】これら2官能以上の求電子剤の窒素原子と
の反応可能な部位の数は好ましくは、2〜10であり、よ
り好ましくは、2〜5であり、特に好ましくは2〜4で
ある。
【0032】以下に求電子剤の好ましい具体例を示す
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0033】
【化9】
【0034】
【化10】
【0035】
【化11】
【0036】(C)架橋反応 本発明の電解質組成物に用いる架橋重合体は、式(I)
により表される窒素含有高分子化合物の窒素原子と求電
子剤との架橋反応により得られる。架橋反応は、窒素含
有高分子化合物と求電子剤の他に、塩が共存する状態で
行うことが好ましい。本発明の電解質組成物において、
塩は電解質として必須である。架橋後に塩を添加するこ
ともできるが、この場合架橋重合体中に塩を均一に分散
させるのが困難となるので好ましくない。
【0037】反応溶液としては、(i)窒素含有高分子化
合物、求電子剤、塩を溶媒に溶解したもの、あるいは(i
i)窒素含有高分子化合物を構成するモノマー類、重合開
始剤、求電子剤、塩を溶媒に溶解したものを用いること
ができるが、(i)を用いるのが好ましい。
【0038】塩としては、(a) I2とヨウ化物(LiI, Na
I, KI, CsI, CaI2 等の金属ヨウ化物、またはテトラア
ルキルアンモニウムヨーダイド、ピリジニウムヨーダイ
ド、イミダゾリウムヨーダイド等の4級アンモニウム化
合物のヨウ素塩等)との組み合わせ、(b) Br2と臭化物
(LiBr, NaBr, KBr, CsBr, CaBr2 等の金属臭化物、ま
たはテトラアルキルアンモニウムブロマイド、ピリジニ
ウムブロマイド等の4級アンモニウム化合物の臭素塩
等)との組み合わせ、(c)フェロシアン酸塩−フェリシ
アン酸塩やフェロセン−フェリシニウムイオン等の金属
錯体、(d)ポリ硫化ナトリウム、アルキルチオール−ア
ルキルジスルフィド等のイオウ化合物、(e) ビオロゲン
色素、ヒドロキノン−キノン等を用いることができる。
なかでも、I2とLiIやピリジニウムヨーダイド、イミダ
ゾリウムヨーダイド等の4級アンモニウム化合物のヨウ
素塩とを組み合わせた電解質が好ましい。上記塩は混合
して用いてもよい。またEP718288、WO95/18456、J. Ele
ctrochem. Soc.,Vol.143, No.10, 3099(1996)、Inorg.
Chem., 35, 1168〜1178(1996)に記載された室温で溶
融状態の塩(溶融塩)を使用こともできる。溶融塩を電
解質として使用する場合、溶媒は使用しなくても構わな
い。
【0039】溶媒としては、低粘度でイオン移動度が高
いか、高誘電率で有効キャリアー濃度を高めるか、ある
いはその両方であるために、優れたイオン伝導性を発現
できる化合物を使用するのが望ましい。このような溶媒
の例として、例えば下記のものが挙げられる。
【0040】(a) 炭酸エステル類 例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネー
ト、ビニレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジ
メチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエ
チルカーボネート、ジプロピルカーボネート等が好まし
い。
【0041】(b) ラクトン類 例えばγ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−
カプリロラクトン、クロトラクトン、γ−カプロラクト
ン、δ−バレロラクトン等が好ましい。
【0042】(c) エーテル類 例えばエチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、ジエト
キシエタン、トリメトキシメタン、エチレングリコール
ジメチルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエ
ーテル、1,3-ジオキソラン、1,4-ジオキサン等が好まし
い。
【0043】(d) アルコール類 例えばメタノール、エタノール、エチレングリコールモ
ノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエ
ーテル、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテ
ル、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル等
が好ましい。
【0044】(e) グリコール類 例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グ
リセリン等が好ましい。
【0045】(f) グリコールエーテル類 例えばエチレングリコールジアルキルエーテル、プロピ
レングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリ
コールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコール
ジアルキルエーテル等が好ましい。
【0046】(g)テトラヒドロフラン類 例えばテトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラ
ン等が好ましい。
【0047】(h) ニトリル類 例えばアセトニトリル、グルタロジニトリル、プロピオ
ニトリル、メトキシアセトニトリル、ベンゾニトリル等
が好ましい。
【0048】(i) カルボン酸エステル類 例えばギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオ
ン酸メチル等が好ましい。
【0049】(j) リン酸トリエステル類 例えばリン酸トリメチル、リン酸トリエチル等が好まし
い。
【0050】(k) 複素環化合物類 例えばN-メチルピロリドン、4-メチル-1,3-ジオキサ
ン、2-メチル-1,3-ジオキソラン、3-メチル-2-オキサゾ
リジノン、1,3-プロパンサルトン、スルホラン等が好ま
しい。
【0051】(l) その他 ジメチルスルホキシド、ホルムアミド、N,N-ジメチルホ
ルムアミド、ニトロメタン等の非プロトン性有機溶媒、
水等が好ましい。
【0052】これらの中では、炭酸エステル系、ニトリ
ル系、複素環化合物系の溶媒が好ましい。これらの溶媒
は必要に応じて二種以上を混合して用いてもよい。
【0053】反応溶液中の窒素含有高分子化合物の濃度
は、〔溶媒+窒素含有高分子化合物+塩〕を100重量%
として1〜80重量%であるのが好ましく、3〜70重量%
がより好ましい。窒素含有高分子化合物が1重量%未満
であると、強度が不充分となり、また80重量%を超える
とキャリアの移動度が低下するので好ましくない。なお
窒素含有高分子化合物は単独で用いても2種以上を併用
してもよい。
【0054】反応溶液中の求電子剤の濃度は、窒素含有
高分子化合物の被反応性窒素原子のモル数に対する求電
子部位のモル比が0.02〜2となるように設定するのが好
ましく、より好ましくは0.05〜1.5である。なお求電子
剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
【0055】反応溶液中の塩の濃度は、0.05〜2mol/L
とするのが好ましく、0.1〜1.5mol/Lとするのがより好
ましい。また本発明の電解質組成物にヨウ素(臭素塩の
ときは臭素)を添加して酸化還元対を予め生成させてお
くこともできるが、その場合の好ましいヨウ素または臭
素の添加濃度は0.01〜0.3mol/Lである。
【0056】本発明の電解質組成物において架橋重合体
の占める割合は2〜80重量%であることが好ましい。
【0057】本発明の電解質組成物からなる電解質層
は、キャスト法、塗布法、浸漬法、含浸法、浸透法等に
より電極上に反応溶液層を形成し、次いで加熱反応によ
り架橋せしめることにより、製造することができる。
【0058】塗布法によって電解質層を形成する場合、
窒素含有高分子、求電子剤、塩を溶解した溶媒からなる
塗布溶液にレベリング剤等の塗布性改良剤などの添加剤
を添加し調整した均一溶液をスピンコート法、ディップ
コート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、
ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコ
ート法、或いは、米国特許第2681294号記載のホッパー
を使用するエクストルージョンコート法、または米国特
許第2761418号、同3508947号、同2761791号記載の多層
同時塗布方法等の方法により塗布し、次いで加熱して架
橋させる。加熱温度は色素の耐熱温度等により適当に選
択されるが、好ましくは、10℃以上200℃以下であり、
さらに好ましくは、30℃以上150℃以下である。また、
その加熱時間は加熱温度等にもよるが、5分〜72時間程
度である。
【0059】酸化還元対を生成させるために電解質組成
物にヨウ素などを導入する場合、前述の電解質溶液に添
加するほか、電解質層の形成後、これをヨウ素などと共
に密閉容器内に置き、電解質組成物中に拡散させる手法
等により導入することができる。また、ヨウ素などは後
述の対極に塗布あるいは蒸着する方法により光電気化学
電池として用いる光電変換素子を組み立てたときに電解
質層中に導入することができる。
【0060】[2] 光電変換素子 本発明の光電変換素子は、導電性支持体、感光層、前述
の電解質組成物を含む電荷移動層および対極の順に積層
したものである。好ましくは、図1に示すように、導電
性支持体10、感光層20、電荷移動層30および対極40の順
に積層し、前記導電性支持体層10を基材11及び導電層12
から構成し、前記感光層20を色素22によって増感された
半導体微粒子21と当該半導体微粒子21の間の空隙に充填
された前記電解質組成物30とから構成する。また図2に
示すように、対極40として導電層42が形成された基板41
を使用しても良い。それぞれの層の境界(例えば導電性
支持体の導電層12と感光層20との境界、感光層20と電荷
移動層30との境界、電荷移動層30と対極40との境界等)
では、各層の構成成分同士が相互に拡散混合していても
よい。各層の組成および構造について以下詳述する。
【0061】(I) 電荷移動層 電荷移動層は、感光層中の色素の酸化体に電子を補充す
る機能を有する層である。電荷移動層に本発明の電解質
組成物を用いるが、さらに固体電解質や正孔(ホール)
輸送材料を併用することもできる。
【0062】電荷移動層を形成するには、上記と同様
に、キャスト法、塗布法、浸漬法、含浸法等により感光
層上に電解質溶液を塗布し、次いで加熱反応により架橋
すればよい。好ましい態様によれば、図1に示すよう
に、感光層20中の空隙を完全に埋める量より多い電解質
を含有する溶液を塗布するので、得られる電解質層は実
質的に導電性支持体の導電層12との境界から対極40との
境界までの間に存在すると言える。ここで色素増感半導
体を含む感光層20との境界から対極40との境界までの間
に存在する電解質層を電荷移動層30とすると、その厚さ
は0.001〜200μmが好ましく、0.1〜100μm がより好ま
しい。電荷移動層30が0.001μmより薄いと感光層中の半
導体微粒子21が対極40に接触するおそれがあり、また20
0μmより厚いと電荷の移動距離が大きくなりすぎ、素子
の抵抗が大きくなる。なお感光層20+電荷移動層30の厚
さ(実質的に電解質組成物の厚さに等しい)について
は、0.1〜300μmが好ましく、1〜130μm がより好まし
い。
【0063】(II)感光層 感光層は、半導体を有する層であり、半導体が光を吸収
して電荷分離を行い電子と正孔を生ずる役割を担う。感
光層は、図1に示すように、色素22により増感した(色
素22を吸着担持した)半導体微粒子21の層の空隙に電解
質組成物が充填された構造を有する層20とするのが好ま
しい。図1の場合、入射した光は色素22等を励起し、励
起された色素22等中の高エネルギーの電子が半導体微粒
子21の伝導帯に渡され、さらに拡散により導電性支持体
10に到達する。この時色素22等の分子は酸化体となって
いる。光電気化学電池においては、導電性支持体10中の
電子が外部回路で仕事をしながら対極40および電荷移動
層を経て色素22等の酸化体に戻り、色素22が再生する。
感光層に好ましく用いることのできる半導体微粒子およ
び色素について、以下詳述する。
【0064】(A) 半導体微粒子 半導体微粒子は光電気化学電池の負極として作用する。
色素増感された半導体微粒子はいわゆる感光体であり、
光を吸収して電荷分離を行い電子と正孔を生ずる役割を
担う。色素増感された半導体微粒子では、光吸収および
これによる電子および正孔の発生は主として色素におい
て起こり、半導体微粒子はこの電子を受け取り、伝達す
る役割を担う。
【0065】半導体微粒子としては、シリコン、ゲルマ
ニウムのような単体半導体、III-V系化合物半導体、金
属のカルコゲニド(例えば酸化物、硫化物、セレン化物
等)、またはペロブスカイト構造を有する化合物(例え
ばチタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタ
ン酸ナトリウム、チタン酸バリウム、ニオブ酸カリウム
等)等を使用することができる。
【0066】好ましい金属のカルコゲニドとして、チタ
ン、スズ、亜鉛、鉄、タングステン、ジルコニウム、ハ
フニウム、ストロンチウム、インジウム、セリウム、イ
ットリウム、ランタン、バナジウム、ニオブ、またはタ
ンタルの酸化物、カドミウム、亜鉛、鉛、銀、アンチモ
ン、ビスマスの硫化物、カドミウム、鉛のセレン化物、
カドミウムのテルル化物等が挙げられる。他の化合物半
導体としては亜鉛、ガリウム、インジウム、カドミウム
等のリン化物、ガリウムヒ素、銅−インジウム−セレン
化物、銅−インジウム−硫化物等が挙げられる。
【0067】本発明に用いる半導体の好ましい具体例
は、Si、TiO2、SnO2、Fe2O3、WO3、ZnO、Nb2O5、CdS、Z
nS、PbS、Bi2S3、CdSe、CdTe、GaP、InP、GaAs、CuIn
S2、CuInSe2等であり、さらに好ましくはTiO2、ZnO、Sn
O2、Fe2O3 、WO3、Nb2O5、CdS、PbS、CdSe、InP、GaA
s、CuInS2、CuInSe2であり、特に好ましくは、TiO2また
はNb 2O5であり、最も好ましくはTiO2である。
【0068】本発明に用いる半導体は単結晶でも多結晶
でもよい。変換効率の観点からは単結晶が好ましいが、
製造コスト、原材料確保、エネルギーペイバックタイム
等の観点からは多結晶が好ましい。
【0069】半導体微粒子の粒径は一般にnm〜μmのオ
ーダーであるが、投影面積を円に換算したときの直径か
ら求めた一次粒子の平均粒径は5〜200nmであるのが好
ましく、8〜100nmがより好ましい。また分散液中の半
導体微粒子(二次粒子)の平均粒径は0.01〜100μmが好
ましい。
【0070】粒径分布の異なる2種類以上の微粒子を混
合してもよく、この場合小さい粒子の平均サイズは5nm
以下であるのが好ましい。入射光を散乱させて光捕獲率
を向上させる目的で、粒径の大きな、例えば300nm程度
の半導体粒子を混合してもよい。
【0071】半導体微粒子の作製法としては、作花済夫
の「ゾル−ゲル法の科学」アグネ承風社(1998年)、技
術情報協会の「ゾル−ゲル法による薄膜コーティング技
術」(1995年)等に記載のゾル−ゲル法、杉本忠夫の
「新合成法ゲル−ゾル法による単分散粒子の合成とサイ
ズ形態制御」,「まてりあ」,第35巻,第9号,1012〜
1018頁(1996年)に記載のゲル−ゾル法が好ましい。ま
たDegussa社が開発した塩化物を酸水素塩中で高温加水
分解により酸化物を作製する方法も好ましい。
【0072】半導体微粒子が酸化チタンの場合、上記ゾ
ル-ゲル法、ゲル−ゾル法、塩化物の酸水素塩中での高
温加水分解法はいずれも好ましいが、さらに清野学の
「酸化チタン 物性と応用技術」技報堂出版(1997年)
に記載の硫酸法および塩素法を用いることもできる。さ
らにゾル-ゲル法として、バーブ等の「ジャーナル・オ
ブ・アメリカン・セラミック・ソサエティー」, 第80
巻、第12号、3157〜3171頁(1997年)に記載の方法や、
バーンサイド等の「ケミカル・マテリアルズ」,第10
巻,第9号,2419〜2425頁に記載の方法も好ましい。
【0073】半導体微粒子を導電性支持体上に塗布する
には、半導体微粒子の分散液またはコロイド溶液を導電
性支持体上に塗布する方法の他に、前述のゾル-ゲル法
等を使用することもできる。光電変換素子の量産化、半
導体微粒子液の物性、導電性支持体の融通性等を考慮し
た場合、湿式の製膜方法が比較的有利である。湿式の製
膜方法としては、塗布法、印刷法が代表的である。
【0074】半導体微粒子の分散液を作製する方法とし
ては、前述のゾル-ゲル法の他に、乳鉢ですり潰す方
法、ミルを使って粉砕しながら分散する方法、あるいは
半導体を合成する際に溶媒中で微粒子として析出させそ
のまま使用する方法等が挙げられる。
【0075】分散媒としては、水または各種の有機溶媒
(例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコ
ール、ジクロロメタン、アセトン、アセトニトリル、酢
酸エチル等)が挙げられる。分散の際、必要に応じてポ
リマー、界面活性剤、酸、またはキレート剤等を分散助
剤として用いてもよい。
【0076】塗布方法としては、アプリケーション系と
してローラ法、ディップ法、メータリング系としてエア
ーナイフ法、ブレード法等、またアプリケーションとメ
ータリングを同一部分でできるものとして、特公昭58-4
589号に開示されているワイヤーバー法、米国特許26812
94号、同2761419号、同2761791号等に記載のスライドホ
ッパ法、エクストルージョン法、カーテン法等が好まし
い。また汎用機としてスピン法やスプレー法も好まし
い。また湿式印刷方法としては、凸版、オフセットおよ
びグラビアの3大印刷法をはじめ、凹版、ゴム版、スク
リーン印刷等が好ましい。これらの中から、液粘度やウ
ェット厚さに応じて、好ましい製膜方法を選択する。
【0077】半導体微粒子の分散液の粘度は半導体微粒
子の種類や分散性、使用溶媒種、界面活性剤やバインダ
ー等の添加剤により大きく左右される。高粘度液(例え
ば0.01〜500Poise)ではエクストルージョン法や、キャ
スト法や、スクリーン印刷法等が好ましい。また低粘度
液(例えば0.1Poise以下)ではスライドホッパー法、ワ
イヤーバー法またはスピン法が好ましく、均一な膜にす
ることが可能である。なおある程度の塗布量があれば低
粘度液の場合でもエクストルージョン法による塗布は可
能である。このように塗布液の粘度、塗布量、支持体、
塗布速度等に応じて、適宜湿式製膜方法を選択すればよ
い。
【0078】半導体微粒子の層は単層に限らず、粒径の
違った半導体微粒子の分散液を多層塗布したり、種類が
異なる半導体微粒子(あるいは異なるバインダー、添加
剤)を含有する塗布層を多層塗布したりすることもでき
る。一度の塗布で膜厚が不足の場合にも多層塗布は有効
である。多層塗布には、エクストルージョン法またはス
ライドホッパー法が適している。また多層塗布をする場
合は同時に多層を塗布しても良く、数回から十数回順次
重ね塗りしてもよい。さらに順次重ね塗りであればスク
リーン印刷法も好ましく使用できる。
【0079】一般に半導体微粒子層の厚さ(感光層の厚
さと同じ)が厚くなるほど単位投影面積当たりの担持色
素量が増えるため、光の捕獲率が高くなるが、生成した
電子の拡散距離が増すため素子の抵抗が大きくなる。し
たがって、半導体微粒子層の好ましい厚さは0.1〜100μ
mである。光電気化学電池に用いる場合、半導体微粒子
層の厚さは1〜30μmが好ましく、2〜25μmがより好ま
しい。半導体微粒子の支持体1m2当たりの塗布量は0.5
〜400gが好ましく、5〜100gがより好ましい。
【0080】半導体微粒子を導電性支持体上に塗布した
後で半導体微粒子同士を電子的に接触させるとともに、
塗膜強度の向上や支持体との密着性を向上させるため
に、加熱処理するのが好ましい。好ましい加熱温度の範
囲は40℃以上700℃未満であり、より好ましくは100℃以
上600℃以下である。また加熱時間は10分〜10時間程度
である。ポリマーフィルムのように融点や軟化点の低い
支持体を用いる場合、高温処理は支持体の劣化を招くた
め、好ましくない。またコストの観点からもできる限り
低温であるのが好ましい。低温化は、先に述べた5nm以
下の小さい半導体微粒子の併用や鉱酸の存在下での加熱
処理等により、可能となる。
【0081】加熱処理後半導体微粒子の表面積を増大さ
せたり、半導体微粒子近傍の純度を高め、色素から半導
体粒子への電子注入効率を高める目的で、例えば四塩化
チタン水溶液を用いた化学メッキや三塩化チタン水溶液
を用いた電気化学的メッキ処理を行ってもよい。
【0082】半導体微粒子は多くの色素を吸着すること
ができるように表面積の大きいものが好ましい。このた
め半導体微粒子の層を支持体上に塗布した状態での表面
積は、投影面積に対して10倍以上であるのが好ましく、
さらに100倍以上であるのが好ましい。この上限は特に
制限はないが、通常1000倍程度である。
【0083】(B) 色素 感光層に使用する色素は金属錯体色素、フタロシアニン
系の色素またはメチン色素が好ましい。光電変換の波長
域をできるだけ広くし、かつ変換効率を上げるため、二
種類以上の色素を混合することができる。また目的とす
る光源の波長域と強度分布に合わせるように、混合する
色素とその割合を選ぶことができる。こうした色素は半
導体微粒子の表面に対する適当な結合基(interlocking
group)を有しているのが好ましい。好ましい結合基と
しては、COOH基、SO3H基、シアノ基、-P(O)(OH)2基、-O
P(O)(OH)2基、またはオキシム、ジオキシム、ヒドロキ
シキノリン、サリチレートおよびα−ケトエノレートの
ようなπ伝導性を有するキレート化基が挙げられる。な
かでも、COOH基、-P(O)(OH)2基、-OP(O)(OH)2基が特に
好ましい。これらの基はアルカリ金属等と塩を形成して
いてもよく、また分子内塩を形成していてもよい。また
ポリメチン色素の場合、メチン鎖がスクアリリウム環や
クロコニウム環を形成する場合のように酸性基を含有す
るなら、この部分を結合基としてもよい。
【0084】感光層に用いるのが好ましい色素を以下具
体的に説明する。色素が金属錯体色素の場合、ルテニウ
ム錯体色素が好ましく、さらに下記式(III): (A1)pRuBabc (III) により表される色素が好ましい。ただしpは0〜2であ
り、好ましくは2である。Ruはルテニウムを表す。A1
はCl、SCN、H2O、Br、I、CN、NCOおよびSeCNからなる群
から選ばれた少なくとも一種の配位子である。また
a、Bb、Bcはそれぞれ独立に下記のB-1〜B-8からな
る群から選ばれた少なくとも一種の有機配位子であり、
同一でも異なっていても良い。
【0085】
【化12】
【0086】ここで、Raは水素原子、ハロゲン原子、
炭素数1〜12の置換または無置換のアルキル基、炭素数
7〜12の置換または無置換のアラルキル基、または炭素
数6〜12の置換または無置換のアリール基を表す。上記
アルキル基、アラルキル基のアルキル部分は直鎖状でも
分岐状でもよく、またアリール基およびアラルキル基の
アリール部分は単環でも多環(縮合環、環集合)でもよ
い。
【0087】ルテニウム錯体色素としては、例えば米国
特許4927721号、同4684537号、同5084365号、同5350644
号、同5463057号、同5525440号および特開平7-249790号
に記載の錯体色素が挙げられる。
【0088】金属錯体色素の好ましい具体例を以下に示
すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0089】
【化13】
【0090】
【化14】
【0091】
【化15】
【0092】色素がメチン色素である場合、下記式(I
V)、式(V)、式(VI)または式(VII)で表される色素
が好ましい。
【0093】(1) 式(IV)により表される色素
【化16】 ただし、RbおよびRfは各々水素原子、アルキル基、ア
リール基または複素環基を表し、Rc〜Reは各々水素原
子または置換基を表す。Rb〜Rfは互いに結合して環を
形成してもよい。X11およびX12は各々窒素、酸素、硫
黄、セレン、テルルを表す。n11およびn13は各々0〜
2の整数を表し、n12は1〜6の整数を表す。式(IV)
で表される化合物は分子全体の電荷に応じて対イオンを
有してもよい。
【0094】上記アルキル基、アリール基および複素環
基は置換基を有していてもよい。アルキル基は直鎖であ
っても分岐鎖であってもよく、またアリール基および複
素環基は、単環でも、多環(縮合環、環集合)でもよ
い。またRb〜Rfにより形成される環は置換基を有して
いてもよく、また単環でも縮合環でもよい。
【0095】(2) 式(V)により表される色素
【化17】 ただし、Zaは含窒素複素環を形成するに必要な非金属
原子群を表す。Rgはアルキル基またはアリール基であ
る。Qaは式(V)で表される化合物がメチン色素を形成す
るのに必要なメチン基またはポリメチン基を表す。X13
は電荷均衡対イオンを表し、n14は分子の電荷を中和す
るのに必要な電荷均衡対イオンX13の当量を表し、0〜
10の数である。
【0096】上記Zaで形成される含窒素複素環は置換
基を有していてもよく、単環であっても縮合環であって
もよい。またアルキル基およびアリール基は置換基を有
していてもよく、アルキル基は直鎖でも分岐鎖でもよ
く、またアリール基は単環でも多環(縮合環、環集合)
でもよい。
【0097】式(V)により表される色素のうち、下記式
(V-a)〜(V-d)で表される色素が好ましい。
【化18】 ただし、R11〜R15、R21〜R24、R31〜R33、および
41〜R43はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、ア
リール基または複素環基を表し、Y11、Y12、Y21、Y
22、Y31〜Y35およびY41〜Y46はそれぞれ独立に酸
素、硫黄、セレン、テルル、−CR1617−または−N
18−を表す。R16〜R18はそれぞれ独立に水素原子、
アルキル基、アリール基または複素環基を表す。Y23
O‐、S‐、Se‐、Te‐または−NR18‐を表す。
【0098】V11、V12、V21、V22、V31およびV41
はそれぞれ独立に置換基を表し、n 15、n31およびn41
はそれぞれ独立に1〜6の整数を表す。式(V-a)〜(V-d)
で表される化合物は、分子全体の電荷に応じて対イオン
を有していてもよい。
【0099】上記アルキル基、アリール基および複素環
基は置換基を有していてもよく、またアルキル基は直鎖
でも分岐鎖でもよく、さらにアリール基および複素環基
は単環でも多環(縮合環、環集合)でもよい。
【0100】以上のようなポリメチン色素の具体例は、
M.Okawara,T. Kitao,T.Hirasima, M.Matuoka著のOrgani
c Colorants(Elsevier)等に詳しく記載されている。
【0101】(3) 式(VI)により表される色素
【化19】 ただし、Qbは5員または6員の含窒素ヘテロ環を完成
するために必要な原子団を表し、Qbは縮環していても
よく、また置換基を有していてもよい。
【0102】Qbで完成される含窒素ヘテロ環の好まし
い例としては、ベンゾチアゾール核、ベンゾオキサゾー
ル核、ベンゾセレナゾール核、ベンゾテルラゾール核、
2-キノリン核、4-キノリン核、ベンゾイミダゾール核、
チアゾリン核、インドレニン核、オキサジアゾール核、
チアゾール核、イミダゾール核が挙げられる、さらに好
ましくはベンゾチアゾール核、ベンゾオキサゾール核、
ベンズイミダゾール核、ベンゾセレナゾール核、2-キノ
リン核、4-キノリン核、インドレニン核であり、特に好
ましくはベンゾチアゾール核、ベンゾオキサゾール核、
2-キノリン核、4-キノリン核、インドレニン核である。
含窒素ヘテロ環上の置換基としては、カルボン酸基、ホ
スホン酸基、スルホン酸基、ハロゲン原子(F,Cl,B
r,I)、シアノ基、アルコキシ基(メトキシ、エトキ
シ、メトキシエトキシ等)、アリーロキシ基(フェノキ
シ等)、アルキル基(メチル、エチル、シクロプロピ
ル、シクロへキシル、トリフルオロメチル、メトキシエ
チル、アリル、ベンジル等)、アルキルチオ基(メチル
チオ、エチルチオ等)、アルケニル基(ビニル、1-プロ
ペニル等)、アリール基ないし複素環基(フェニル、チ
エニル、トルイル、クロロフェニル等)等が挙げられ
る。
【0103】Zbは3〜9員環を完成するのに必要な原
子団であって、炭素原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原
子および水素原子から選ばれる原子により構成される。
bにより完成される環として好ましくは4〜6個の炭
素により骨格が形成される環であり、より好ましくは以
下の(ア)〜(オ)で表されるものであり、最も好ましくは
(ア)である。
【0104】
【化20】
【0105】L1、L2、L3、L4およびL5はそれぞれ
独立に置換基を有していてもよいメチン基を表す。置換
基としては、置換または無置換のアルキル基(好ましく
は炭素数1〜12、さらに好ましくは1〜7のものであ
り、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
シクロプロピル、ブチル、2-カルボキシエチル、ベンジ
ル等)、置換または無置換のアリール基(好ましくは炭
素数6ないし10、さらに好ましくは6ないし8のもので
あり、例えばフェニル、トルイル、クロロフェニル、o-
カルボキシフェニル等)、複素環基(例えばピリジル、
チエニル、フラニル、ピリジル、バルビツール酸等)、
ハロゲン原子(例えば塩素、臭素)、アルコキシ基(例
えばメトキシ、エトキシ等)、アミノ基(好ましくは炭
素数1〜12、さらに好ましくは6〜12のものであり、例
えばジフェニルアミノ、メチルフェニルアミノ、4-アセ
チルピペラジン-1-イル等)、オキソ基等が挙げられ
る。これらのメチン基上の置換基は互いに連結してシク
ロペンテン環、シクロヘキセン環、スクアリリウム環等
の環を形成してもよく、あるいは助色団と環を形成して
も良い。なお-L2=L3-の数を表すn51は0〜4の整数であ
り、好ましくは0〜3である。また -L4=L5-の数を表す
n52は0または1である。
【0106】R5は置換基を表す。好ましい置換基は芳
香族基(置換基を有してもよい)、または脂肪族基(置
換基を有してもよい)であり、芳香族基の炭素数は好ま
しくは1〜16、さらに好ましくは5〜6である。脂肪族
基の炭素数は好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜
6である。無置換の脂肪族基および芳香族基としては、
メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、フェ
ニル基、ナフチル基等が挙げられる。
【0107】W1は電荷を中和させるのに対イオンが必
要な場合の対イオンを表す。色素が陽イオンまたは陰イ
オンであるか、あるいは正味のイオン電荷を持つかどう
かは、その助色団および置換基に依存する。置換基が解
離性基を有する場合、解離して負電荷を有しても良く、
この場合にも分子全体の電荷はW1により中和される。
典型的な陽イオンは無機または有機のアンモニウムイオ
ン(例えばテトラアルキルアンモニウムイオン、ピリジ
ニウムイオン等)およびアルカリ金属イオンであり、一
方、陰イオンは無機または有機の陰イオンのいずれであ
ってもよく、例えばハロゲン陰イオン(例えばフッ化物
イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン
等)、置換アリールスルホン酸イオン(例えばp-トルエ
ンスルホン酸イオン、p-クロロベンゼンスルホン酸イオ
ン等)、アリールジスルホン酸イオン(例えば1,3-ベン
ゼンジスルホン酸イオン、1,5-ナフタレンジスルホン酸
イオン、2,6-ナフタレンジスルホン酸イオン等)、アル
キル硫酸イオン(例えばメチル硫酸イオン等)、硫酸イ
オン、チオシアン酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフ
ルオロホウ酸イオン、ピクリン酸イオン、酢酸イオン、
トリフルオロメタンスルホン酸イオン等が挙げられる。
【0108】さらに電荷均衡対イオンとして、イオン性
ポリマー、あるいは色素と逆電荷を有する他の色素を用
いてもよいし、例えばビスベンゼン-1,2-ジチオラトニ
ッケル(III)のような金属錯イオンを使用してもよい。
【0109】(4) 式(VII)により表される色素
【化21】
【0110】ただし、Dは少なくとも4官能以上の芳香
族基を表し、X1、X2はそれぞれ硫黄原子、セレン原子
またはCR6364(ただしR63およびR64はそれぞれ水
素原子またはアルキル基である。)であって、同一でも
異なっていも良く、好ましくは硫黄原子またはCR63
64であり、より好ましくはCR6364である。またR 61
およびR62はそれぞれアルキル基または芳香族基を表
し、P1およびP2はそれぞれ独立にポリメチン色素を形
成するのに必要な非金属原子群を表す。W2は電荷を中
和させるのに対イオンが必要な場合の対イオンを表す。
【0111】少なくとも四官能以上の芳香族基Dの例と
しては、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナ
ントレン等の芳香族炭化水素から誘導されるものや、ア
ントラキノン、カルバゾール、ピリジン、キノリン、チ
オフェン、フラン、キサンテン、チアントレン等の芳香
族へテロ環から誘導されるものが挙げられ、これらは連
結部分以外に置換基を有していても良い。Dで表される
芳香族基は好ましくは芳香族炭化水素の誘導基であり、
さらに好ましくはベンゼンまたはナフタレンの誘導基で
ある。
【0112】P1およびP2はそれぞれ独立にポリメチン
色素を形成するのに必要な非金属原子群を表す。P1
よびP2によりいかなるメチン色素を形成することも可
能であるが、好ましくはシアニン色素、メロシアニン色
素、ロダシアニン色素、3核メロシアニン色素、アロポ
ーラー色素、ヘミシアニン色素、スチリル色素等が挙げ
られる。シアニン色素には色素を形成するメチン鎖上の
置換基がスクアリウム環やクロコニウム環を形成したも
のも含まれる。これらの色素の詳細については、エフ・
エム・ハーマー(F.M.Harmer)著の「ヘテロサイクリック
・コンパウンズ−シアニンダイズ・アンド・リレィティ
ド・コンパウンズ(Heterocyclic Compounds-Cyanine Dy
es and Related Compounds)」、ジョン・ウィリー・ア
ンド・サンズ(John Wiley & Sons)社,ニューヨーク,
ロンドン,1964年刊、デー・エム・スターマー(D.M.Stu
rme r)著の「ヘテロサイクリック・コンパウンズ−スペ
シャル・トピックス・イン・ヘテロサイクリック・ケミ
ストリー(Heterocyclic Compounds-Special Topics in
Heterocyclic Chemistry)」、第18章、第14節、482〜51
5頁等に記載されている。またシアニン色素、メロシア
ニン色素およびロダシアニン色素は、米国特許第5,340,
694号,第21〜22頁の(XI), (XII), (XIII)に示されてい
るものが好ましい。またP1およびP2により形成される
ポリメチン色素の少なくともいずれか一方のメチン鎖部
分にスクアリリウム環を有するものが好ましく、両方に
有するものがさらに好ましい。
【0113】R61およびR62は芳香族基または脂肪族基
であり、これらは置換基を有していてもよい。芳香族基
の炭素原子数は好ましくは5〜16、さらに好ましくは5
〜6である。脂肪族基の炭素原子数は好ましくは1〜1
0、さらに好ましくは1〜6である。無置換の脂肪族
基、芳香族基としては、メチル基、エチル基、n-プロピ
ル基、n-ブチル基、フェニル基、ナフチル基等が挙げら
れる。
【0114】R61、R62、P1およびP2のうち少なくと
も一つは酸性基を有するのが好ましい。ここで酸性基と
は解離性のプロトンを有する置換基であり、例としては
カルボン酸基、ホスホン酸基、スルホン酸基、ホウ酸基
等が挙げられ、好ましくはカルボン酸基である。またこ
のような酸性基はプロトンを放出して解離した形を採っ
ていても良い。なおW2は式(VI)のW1と同義である。
【0115】式(IV)〜(VII)により表されるポリメ
チン色素の好ましい具体例を以下に示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。
【0116】
【化22】
【0117】
【化23】
【0118】
【化24】
【0119】
【化25】
【0120】
【化26】
【0121】
【化27】
【0122】
【化28】
【0123】
【化29】
【0124】
【化30】
【0125】
【化31】
【0126】
【化32】
【0127】
【化33】
【0128】
【化34】
【0129】
【化35】
【0130】
【化36】
【0131】
【化37】
【0132】
【化38】
【0133】
【化39】
【0134】
【化40】
【0135】
【化41】
【0136】
【化42】
【0137】式(IV)および式(V)で表される化合物
は、エフ・エム・ハーマー(F.M.Harmer)著の「ヘテロサ
イクリック・コンパウンズ−シアニンダイズ・アンド・
リレィティド・コンパウンズ( Heterocyclic Compounds
-Cyanine Dyes and Related Compounds)」、ジョン・ウ
ィリー・アンド・サンズ(John Wiley & Sons)社−ニュ
ーヨーク、ロンドン、1964年刊、デー・エム・スターマ
ー(D.M.Sturmer)著の「ヘテロサイクリック・コンパウ
ンズ−スペシャル・トピックス・イン・ヘテロサイクリ
ック・ケミストリー(Heterocyclic Compounds-Special
Topics in Heterocyclic Chemistry)」、第18章、第14
節、第482〜515頁、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ
(John Wiley & Sons)社−ニューヨーク、ロンドン、197
7年刊、「ロッズ・ケミストリー・オブ・カーボン・コ
ンパウンズ(Rodd's Chemistry of Carbon Compound
s)」, 2nd.Ed. vol.IV, partB, 1977刊,第15章,第369〜
422頁、エルセビア・サイエンス・パブリック・カンパ
ニー・インク(Elsevier SciencePublishing Company In
c.)社刊、ニューヨーク、英国特許第1,077,611号等に記
載の方法に基づいて合成することができる。
【0138】式(VI)により表される化合物は、Dyes a
nd Pigments,第21巻,227〜234頁等の記載を参考にし
て合成することができる。また式(VII)により表され
る化合物は、Ukrainskii Khimicheskii Zhurnal,第40
巻,第3号,第253〜258頁、Dyes and Pigments,第21
巻,第227〜234頁およびこれらの文献中に引用された文
献の記載を参考にして合成することができる。
【0139】(C) 半導体微粒子への色素の吸着 半導体微粒子に色素を吸着させるには、色素の溶液中に
良く乾燥した半導体微粒子層を有する導電性支持体を浸
漬するか、色素の溶液を半導体微粒子層に塗布する方法
を用いることができる。前者の場合、浸漬法、ディップ
法、ローラ法、エアーナイフ法等が使用可能である。な
お浸漬法の場合、錯体色素の吸着は室温で行ってもよい
し、特開平7-249790号に記載されているように加熱還流
して行ってもよい。また後者の塗布方法としては、ワイ
ヤーバー法、スライドホッパ法、エクストルージョン
法、カーテン法、スピン法、スプレー法等があり、印刷
方法としては、凸版、オフセット、グラビア、スクリー
ン印刷等がある。溶媒は、色素の溶解性に応じて適宜選
択できる。例えば、アルコール類(メタノール、エタノ
ール、t-ブタノール、ベンジルアルコール等)、ニトリ
ル類(アセトニトリル、プロピオニトリル、3-メトキシ
プロピオニトリル等)、ニトロメタン、ハロゲン化炭化
水素(ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホル
ム、クロロベンゼン等)、エーテル類(ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン等)、ジメチルスルホキシド、
アミド類(N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルア
セタミド等)、N-メチルピロリドン、1,3-ジメチルイミ
ダゾリジノン、3-メチルオキサゾリジノン、エステル類
(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、炭酸エステル類(炭酸
ジエチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン等)、ケトン
類(アセトン、2-ブタノン、シクロヘキサノン等)、炭
化水素(へキサン、石油エーテル、ベンゼン、トルエン
等)やこれらの混合溶媒が挙げられる。
【0140】色素の溶液の粘度についても、半導体微粒
子層の形成時と同様に、高粘度液(例えば0.01〜500Poi
se)ではエクストルージョン法の他に各種印刷法が適当
であり、また低粘度液(例えば0.1Poise以下)ではスラ
イドホッパー法、ワイヤーバー法またはスピン法が適当
であり、いずれも均一な膜にすることが可能である。
【0141】このように色素の塗布液の粘度、塗布量、
導電性支持体、塗布速度等に応じて、適宜色素の吸着方
法を選択すればよい。塗布後の色素吸着に要する時間
は、量産化を考えた場合、なるべく短い方がよい。
【0142】未吸着の色素の存在は素子性能の外乱にな
るため、吸着後速やかに洗浄により除去するのが好まし
い。湿式洗浄槽を使い、アセトニトリル等の極性溶剤、
アルコール系溶剤のような有機溶媒で洗浄を行うのが好
ましい。また色素の吸着量を増大させるため、吸着前に
加熱処理を行うのが好ましい。加熱処理後、半導体微粒
子表面に水が吸着するのを避けるため、常温に戻さずに
40〜80℃の間で素早く色素を吸着させるのが好ましい。
【0143】色素の全使用量は、導電性支持体の単位表
面積(1m2)当たり0.01〜100mmolが好ましい。また色
素の半導体微粒子に対する吸着量は、半導体微粒子の1
g当たり0.01〜1mmolであるのが好ましい。このような
色素の吸着量とすることにより、半導体における増感効
果が十分に得られる。これに対し、色素が少なすぎると
増感効果が不十分となり、また色素が多すぎると、半導
体に付着していない色素が浮遊し、増感効果を低減させ
る原因となる。
【0144】会合のような色素同士の相互作用を低減す
る目的で、無色の化合物を半導体微粒子に共吸着させて
もよい。共吸着させる疎水性化合物としてはカルボキシ
ル基を有するステロイド化合物(例えばケノデオキシコ
ール酸)等が挙げられる。また紫外線吸収剤を併用する
こともできる。
【0145】余分な色素の除去を促進する目的で、色素
を吸着した後にアミン類を用いて半導体微粒子の表面を
処理してもよい。好ましいアミン類としてはピリジン、
4-tert-ブチルピリジン、ポリビニルピリジン等が挙げ
られる。これらが液体の場合はそのまま用いてもよい
し、有機溶媒に溶解して用いてもよい。
【0146】(III)導電性支持体 導電性支持体としては、金属のように支持体そのものに
導電性があるものか、図1に示すように感光層側に導電
剤を含む導電層12を有するガラスまたはプラスチック製
の基板11を使用することができる。後者の場合、好まし
い導電剤としては金属(例えば白金、金、銀、銅、アル
ミニウム、ロジウム、インジウム等)、炭素、または導
電性金属酸化物(インジウム−スズ複合酸化物、酸化ス
ズにフッ素をドープしたもの等)が挙げられる。導電層
の厚さは0.02〜10μm程度が好ましい。
【0147】導電性支持体は表面抵抗が低い程よい。好
ましい表面抵抗の範囲は100Ω/□以下であり、さらに
好ましくは40Ω/□以下である。表面抵抗の下限には特
に制限はないが、通常0.1Ω/□程度である。
【0148】導電性支持体側から光を照射する場合に
は、導電性支持体は光電気化学的に実質的に透明である
のが好ましい。実質的に透明であるとは光の透過率が10
%以上であることを意味し、50%以上であるのが好まし
く、70%以上が特に好ましい。透明導電性支持体として
は、ガラスまたはプラスチック等の透明基板の表面に導
電性金属酸化物からなる透明導電層を塗布または蒸着等
により形成したものが好ましい。なかでもフッ素をドー
ピングした二酸化スズからなる導電層を低コストのソー
ダ石灰フロートガラスでできた透明基板上に堆積した導
電性ガラスが好ましい。また低コストでフレキシブルな
光電変換素子または太陽電池とするには、透明ポリマー
フィルムに導電層を設けたものを用いるのがよい。透明
ポリマーフィルムには、テトラアセチルセルロース(TA
C)、ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリエチレ
ンナフタレート(PEN)、シンジオクタチックポリステ
レン(SPS)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリ
カーボネート(PC)、ポリアリレート(PAr)、ポリス
ルフォン(PSF)、ポリエステルスルフォン(PES)、ポ
リエーテルイミド(PEI)、環状ポリオレフィン、ブロ
ム化フェノキシ等がある。十分な透明性を確保するため
に、導電性金属酸化物の塗布量はガラスまたはプラスチ
ックの支持体1m2当たり0.01〜100gとするのが好まし
い。
【0149】透明導電性支持体の抵抗を下げる目的で金
属リードを用いるのが好ましい。金属リードの材質はア
ルミニウム、銅、銀、金、白金、ニッケル等の金属が好
ましく、特にアルミニウムおよび銀が好ましい。金属リ
ードは透明基板に蒸着、スパッタリング等で設置し、そ
の上にフッ素をドープした酸化スズ、またはITO膜か
らなる透明導電層を設けるのが好ましい。また透明導電
層を透明基板に設けた後、透明導電層上に金属リードを
設置するのも好ましい。金属リード設置による入射光量
の低下は10%以内、より好ましくは1〜5%である。
【0150】(IV)対極 対極は、光電変換素子を光電気化学電池としたとき、光
電気化学電池の正極として作用するものである。対極と
しては、通常導電性支持体と同様に導電層を有する基板
を用いることもできるが、強度や密封性が十分に保たれ
るような金属板を使用すれば、基板は必ずしも必要でな
い。対極に用いる導電材としては、金属(例えば白金、
金、銀、銅、アルミニウム、ロジウム、インジウム
等)、炭素、または導電性金属酸化物(インジウム−ス
ズ複合酸化物、酸化スズにフッ素をドープしたもの等)
が挙げられる。好ましい対極の例は、ガラスまたはプラ
スチックに塗布または蒸着した金属または導電性金属酸
化物の薄膜である。対極の厚さは特に制限されないが、
3nm〜10μmが好ましい。導電層が金属製である場合
は、その厚さは好ましくは5μm以下であり、さらに好
ましくは5nm〜3μmの範囲である。
【0151】導電性支持体と対極のいずれか一方または
両方から光を照射して良いので、感光層に光が到達する
ためには、導電性支持体と対極の少なくとも一方が実質
的に透明であれば良い。発電効率の向上の観点からは、
導電性支持体を透明にして、光を導電性支持体側から入
射させるのが好ましい。この場合対極は光を反射する性
質を有するのが好ましい。このような対極としては、金
属または導電性の酸化物を蒸着したガラスまたはプラス
チック、あるいは金属薄膜を使用できる。
【0152】対極を設ける手順としては、(イ)電荷移動
層を形成した後でその上に設ける場合と、(ロ)色素増感
半導体微粒子の層の上にスペーサーを介して対極を配置
した後でその空隙に電解質溶液を充填し、架橋する場合
の2通りある。(イ)の場合、電荷移動層上に直接導電材
を塗布、メッキまたは蒸着(PVD、CVD)するか、
導電層を有する基板の導電層側を貼り付ける。また(ロ)
の場合、色素増感半導体微粒子層の上にスペーサーを介
して対極を組み立てて固定し、得られた組立体の開放端
を電解質溶液に浸漬し、毛細管現象または減圧を利用し
て色素増感半導体微粒子層と対極との空隙に電解質溶液
を浸透させ、次いで加熱により架橋させる。
【0153】(V)その他の層 電極として作用する導電性支持体および対極の一方また
は両方に、保護層、反射防止膜等の機能性層を設けても
良い。このような機能性層を多層に形成する場合、同時
多層塗布法や逐次塗布法を利用できるが、生産性の観点
からは同時多層塗布法が好ましい。同時多層塗布法で
は、生産性および塗膜の均一性を考えた場合、スライド
ホッパー法やエクストルージョン法が適している。これ
らの機能性層の形成には、その材質に応じて蒸着法や貼
り付け法等を用いることができる。
【0154】[3] 光電気化学電池 本発明の光電気化学電池は、上記光電変換素子に外部回
路で仕事をさせるようにしたものである。光電気化学電
池は構成物の劣化や内容物の揮散を防止するために、側
面をポリマーや接着剤等で密封するのが好ましい。導電
性支持体および対極にリードを介して接続される外部回
路自体は公知のもので良い。
【0155】
【実施例】本発明を以下の実施例および比較例によりさ
らに詳しく説明するが、本発明は実施例に限定されるも
のではない。
【0156】1.二酸化チタン分散液の調製 内側をテフロンコーティングした内容積200mlのステン
レス製容器に二酸化チタン微粒子(日本アエロジル
(株)製,Degussa P-25)15g、水45g、分散剤(アル
ドリッチ社製、Triron X-100)1g、直径0.5mmのジル
コニアビーズ(ニッカトー社製)30gを入れ、サンドグ
ラインダーミル(アイメックス社製)を用いて1500rpm
で2時間分散処理した。得られた分散液からジルコニア
ビーズを濾別した。得られた分散液中の二酸化チタン微
粒子の平均粒径は2.5μm であった。なお粒径はMALVERN
社製のマスターサイザーにより測定した。
【0157】2.色素を吸着したTiO2微粒子層(電極
A)の作製 フッ素をドープした酸化スズを被覆した20mm×20mmの導
電性ガラス板(旭ガラス(株)製,TCOガラス-U,表面
抵抗:約30Ω/□)を準備し、その導電層側の両端(端
から3mmの幅の部分)にスペーサー用粘着テープを張っ
た後で、導電層上にガラス棒を用いて上記分散液を塗布
した。分散液の塗布後、粘着テープを剥離し、室温で1
日間風乾した。次にこの半導体塗布ガラス板を電気炉
(ヤマト科学(株)製マッフル炉FP-32型)に入れ、450
℃で30分間焼成した。半導体塗布ガラス板を取り出し冷
却した後、表1に示す色素のエタノール溶液(濃度:3
×10 -4mol/L)に3時間浸漬した。色素が吸着した半導
体塗布ガラス板を4-tert-ブチルピリジンに15分間浸漬
した後、エタノールで洗浄し、自然乾燥させた。このよ
うにして得られた色素増感TiO2微粒子層の厚さは10μm
であり、TiO2微粒子の塗布量は20g/m2であった。また色
素の吸着量は、その種類に応じて0.1〜10mmol/m2の範囲
内であった。
【0158】3.光電気化学電池の作製 表1に示す溶媒を使用して、0.5mol/Lの電解質塩および
0.05mol/Lのヨウ素を含んだ溶液を調製した。この溶液
に表1に記載の重量組成比(溶媒+窒素含有高分子化合
物+塩を100wt%とした場合の重量組成比)で窒素含有
高分子化合物(1-1)を加え、さらに表1に記載のモル比
(窒素含有高分子化合物の反応性窒素原子に対する求電
子部位のモル比)で求電子剤(2-6)を混合し、均一な反
応溶液とした。
【0159】一方、導電性ガラス板上に形成された色素
増感TiO2微粒子層の上にスペーサーを介して白金を蒸着
したガラス板からなる対極の白金薄膜側を載置し、導電
性ガラス板と白金蒸着ガラス板とを固定した。得られた
組立体の開放端を上記電解質溶液に浸漬し、毛細管現象
により色素増感TiO2微粒子層中に反応溶液を浸透させ
た。次いで80℃で30分間加熱して、架橋反応を行った。
このようにして、図2に示す通り、導電性ガラス板10の
導電層12上に、色素増感TiO2微粒子層20、電解質層30、
および白金薄膜42およびガラス板41からなる対極40が順
に積層された本発明の光電気化学電池(サンプルNo.
1)を得た。
【0160】また色素と電解質組成物の組成の組み合わ
せを表1に示すように変更した以外上記工程を繰り返す
ことにより、異なる感光層20および/または電荷移動層
30を有する本発明の光電気化学電池(サンプルNo.2〜1
5)を得た。
【0161】
【表1】 注:(1) 色素の記号は上記[2](II)(B)の色素の欄に記載
のものと同じ。 (2) 窒素含有高分子の記号は上記[1](A)の窒素含有高分
子化合物の欄に記載のものと同じ。 (3)電解質塩 MHIm:1-メチル-3-ヘキシルイミダゾリウムのヨウ
素塩 MBIm:1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムのヨウ素
塩 (4) 溶媒 AN:アセトニトリル。 PC:プロピレンカーボネート。 NMO:3-メチル-2-オキサゾリジノン。 (5) 求電子剤の記号は上記[1](B)の求電子剤の欄に記載
のものと同じ。
【0162】4.比較用光電気化学電池A、Bの作製 (1) 比較用光電気化学電池A 前述のようにして色素R-1により色素増感されたTiO2
粒子層からなる電極A(20mm×20mm)を同じ大きさの白
金蒸着ガラス板にスペーサーを介して重ねあわせた。次
に両ガラス板の隙間に毛細管現象を利用して電解液(ア
セトニトリルと3-メチル-2-オキサゾリジノンとの体積
比90/10の混合物を溶媒としたヨウ素0.05mol/L、ヨウ化
リチウム0.5mol/Lの溶液)を浸透させて、比較用光電気
化学電池Aを作成した。
【0163】(2)比較用光電気化学電池B(特開平9-273
52号に記載の電解質) 前述のようにして色素R-1により色素増感されたTiO2
粒子層からなる電極A(20mm×20mm)上に、電解液を塗
布し、含浸させた。なお電解液は、ヘキサエチレングリ
コールメタクリル酸エステル(日本油脂化学(株)製,
ブレンマーPE-350)1gと、エチレングリコール1g
と、重合開始剤として2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニ
ル-プロバン-1-オン(日本チバガイギー(株)製,ダロ
キュア1173)20mgを含有した混合液に、ヨウ化リチウム
500mgを溶解し10分間真空脱気することにより得た。次
に前記混合溶液を含浸させた多孔性TiO2層を減圧下に置
くことにより、多孔性TiO2層中の気泡を除き、モノマー
の浸透を促した後、紫外光照射により重合して高分子化
合物の均一なゲルを多孔性TiO2層の微細空孔内に充填し
た。このようにして得られたものをヨウ素雰囲気に30分
間曝して、高分子化合物中にヨウ素を拡散させた後、白
金蒸着ガラス板を重ね合わせ、比較用光電気化学電池B
を得た。
【0164】5.光電変換効率の測定 500Wのキセノンランプ(ウシオ電機(株)製)の光をA
M1.5フィルター(Oriel社製)およびシャープカットフ
ィルター(Kenko L-42)を通すことにより、紫外線を含
まない模擬太陽光とした。光強度は89mW/cm2に調整し
た。
【0165】前述の光電気化学電池の導電性ガラス板10
と白金蒸着ガラス板40にそれぞれワニ口クリップを接続
し、各ワニ口クリップを電流電圧測定装置(ケースレー
SMU238型)に接続した。これに導電性ガラス板10側から
模擬太陽光を照射し、発生した電気を電流電圧測定装置
により測定した。これにより求められた光電気化学電池
の開放電圧(Voc)、短絡電流密度(Jsc)、形状因子
(FF)、変換効率(η)、および360時間連続照射時の
短絡電流密度および短絡電流密度の低下率をまとめて表
2に示す。
【0166】
【表2】
【0167】比較用光電気化学電池Aと比べ、本発明の
光電気化学電池では光電変換特性の劣化が少ないことが
わかる。また、比較用光電気化学電池Bと比べ本発明の
光電気化学電池では短絡電流密度が大きく、光電変換特
性に優れていることが明らかである。
【0168】
【発明の効果】本発明により、耐久性および電荷輸送能
に優れた電解質組成物を提供できる。また、この電解質
組成物を用いた光電変換特性に優れ、経時での特性劣化
が少ない光電変換素子および光電気化学電池を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の好ましい一実施例による光電変換素
子の構造を示す部分断面図である。
【図2】 本発明の好ましい他の実施例による光電気化
学電池の構造を示す部分断面図である。
【符号の説明】
10・・・導電性支持体 11・・・基板 12・・・導電層 20・・・感光層 21・・・半導体微粒子 22・・・色素 30・・・電解質層 40・・・対極 41・・・基板 42・・・導電層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // H01B 1/06 H01L 31/04 Z Fターム(参考) 4J002 BC041 BC091 BC111 BC121 BG051 BG061 BG071 BG091 BG121 BH021 BL001 BQ001 EB016 EB026 EV246 GQ00 HA05 4J100 AB02Q AG08P AH02P AL03Q AL08P AM21P AN04P AN06P BA02P BA06Q BA08P BA15P BA22Q BA34P BC43P BC69P BC73P BC74P BC75P BC79P BC80P BC83P CA01 CA04 JA43 5F051 AA14 5G301 CA30 CD01 5H032 AA06 AS16 CC16 EE16 EE18 EE20 HH01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(I) 【化1】 (ただしR1は水素原子または炭素数が1〜4個のアルキ
    ル基を表し、Lは2価の連結基を表し、Zは含窒素複素
    環基を表し、Eはエチレン性不飽和基を含有する化合物
    から誘導される基を表わし、xおよびyは繰り返し単位の
    重量組成比を表わし、xは5〜100重量%、yは0〜95重
    量%である。)により表される高分子化合物に2官能性
    以上の求電子剤を反応させて得られる架橋重合体を含む
    ことを特徴とする電解質組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電解質組成物におい
    て、前記含窒素複素環基Zが含窒素不飽和5〜6員環で
    あることを特徴とする電解質組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の電解質組成物
    において、前記含窒素複素環基Zがピリジン環またはイ
    ミダゾール環であることを特徴とする電解質組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の電解質
    組成物において、前記2官能性以上の求電子剤が、ハロ
    ゲン化アルキル、ハロゲン化アラルキル、スルホン酸エ
    ステル化合物から選ばれる少なくとも1種であることを
    特徴とする電解質組成物。
  5. 【請求項5】 導電性支持体、感光層、電荷移動層、対
    極の順に積層された光電変換素子において、前記電荷移
    動層が請求項1〜4のいずれかに記載の電解質組成物を
    含むことを特徴とする光電変換素子。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の光電変換素子におい
    て、前記感光層が色素によって増感された微粒子半導体
    からなることを特徴とする光電変換素子。
  7. 【請求項7】 請求項5または6に記載の光電変換素子
    において、前記感光層が、半導体微粒子と当該半導体微
    粒子の間の空隙に充填された前記電解質組成物とからな
    ることを特徴とする光電変換素子。
  8. 【請求項8】 請求項5〜7のいずれかに記載の光電変
    換素子を用いたことを特徴とする光電気化学電池。
JP13494699A 1999-05-14 1999-05-14 電解質組成物、光電変換素子および光電気化学電池 Expired - Fee Related JP4363553B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13494699A JP4363553B2 (ja) 1999-05-14 1999-05-14 電解質組成物、光電変換素子および光電気化学電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13494699A JP4363553B2 (ja) 1999-05-14 1999-05-14 電解質組成物、光電変換素子および光電気化学電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000323190A true JP2000323190A (ja) 2000-11-24
JP4363553B2 JP4363553B2 (ja) 2009-11-11

Family

ID=15140268

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13494699A Expired - Fee Related JP4363553B2 (ja) 1999-05-14 1999-05-14 電解質組成物、光電変換素子および光電気化学電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4363553B2 (ja)

Cited By (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002078115A1 (en) * 2001-03-26 2002-10-03 Sharp Corporation Dye-sensitized solar cell
WO2002102786A1 (fr) * 2000-08-01 2002-12-27 Mitsui Chemicals, Inc. Derive de piperazine, son procede de production, electrolyte polymere solide et accumulateur
JP2005166612A (ja) * 2003-12-05 2005-06-23 Sharp Corp 色素増感太陽電池
JP2005336573A (ja) * 2004-05-28 2005-12-08 Toppan Printing Co Ltd 金属酸化物膜およびその製造方法
WO2006117997A1 (ja) * 2005-04-26 2006-11-09 National University Corporation Yokohama National University 物理的刺激応答非水系組成物
WO2007037341A1 (ja) * 2005-09-29 2007-04-05 Toto Ltd. 光電流を用いた被検物質の特異的検出方法、それに用いられる電極、測定用セルおよび測定装置
CN100526355C (zh) * 2006-12-22 2009-08-12 中国科学院兰州化学物理研究所 聚合离子液体基凝胶型聚合物电解质及其制备方法
WO2010050575A1 (ja) 2008-10-29 2010-05-06 富士フイルム株式会社 色素、これを用いた光電変換素子、光電気化学電池、および色素の製造方法
WO2011152318A1 (ja) 2010-06-02 2011-12-08 富士フイルム株式会社 金属錯体色素、光電変換素子及び色素増感太陽電池
JP2013012415A (ja) * 2011-06-29 2013-01-17 Fujifilm Corp 光電変換素子、光電気化学電池、及びそれらに用いられる色素
WO2013088898A1 (ja) 2011-12-15 2013-06-20 富士フイルム株式会社 金属錯体色素、光電変換素子、色素増感太陽電池、色素溶液および化合物
WO2013118709A1 (ja) 2012-02-08 2013-08-15 富士フイルム株式会社 光電変換素子およびその製造方法、これを用いた色素増感太陽電池
WO2013133345A1 (ja) * 2012-03-08 2013-09-12 日産化学工業株式会社 樹脂コーティング剤
WO2013137221A1 (ja) 2012-03-16 2013-09-19 富士フイルム株式会社 金属錯体色素、光電変換素子、色素増感太陽電池、色素増感太陽電池用色素吸着組成液、色素増感太陽電池用半導体電極および色素増感太陽電池の製造方法
US8603750B2 (en) 2002-11-21 2013-12-10 Capitalbio Corporation Methods for assaying analytes using photoelectrochemical labels
WO2014050911A1 (ja) 2012-09-28 2014-04-03 富士フイルム株式会社 金属錯体色素、光電変換素子、色素増感太陽電池、色素溶液および色素吸着電極
WO2014050527A1 (ja) 2012-09-28 2014-04-03 富士フイルム株式会社 光電変換素子および色素増感太陽電池
WO2014050528A1 (ja) 2012-09-28 2014-04-03 富士フイルム株式会社 光電変換素子および色素増感太陽電池
WO2014050578A1 (ja) 2012-09-28 2014-04-03 富士フイルム株式会社 光電変換素子、色素増感太陽電池、金属錯体色素および金属錯体色素を溶解してなる色素溶液
WO2014077356A1 (ja) 2012-11-16 2014-05-22 富士フイルム株式会社 光電変換素子、色素増感太陽電池、金属錯体色素、色素溶液、色素吸着電極および色素増感太陽電池の製造方法
WO2014098045A1 (ja) 2012-12-17 2014-06-26 富士フイルム株式会社 光電変換素子、色素増感太陽電池、金属錯体色素、色素溶液、色素吸着電極および色素増感太陽電池の製造方法
WO2014129575A1 (ja) 2013-02-22 2014-08-28 富士フイルム株式会社 光電変換素子、光電変換素子の製造方法および色素増感太陽電池
WO2014157005A1 (ja) 2013-03-25 2014-10-02 富士フイルム株式会社 金属錯体色素、光電変換素子、色素増感太陽電池および金属錯体色素を含有する色素溶液
JP2018055133A (ja) * 2012-10-05 2018-04-05 日産化学工業株式会社 横電界駆動型液晶表示素子用液晶配向膜を有する基板の製造方法
KR101922135B1 (ko) * 2018-01-26 2019-02-20 인천대학교 산학협력단 고분자 전해질 막 및 이의 제조방법

Cited By (35)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002102786A1 (fr) * 2000-08-01 2002-12-27 Mitsui Chemicals, Inc. Derive de piperazine, son procede de production, electrolyte polymere solide et accumulateur
EP1387430A4 (en) * 2001-03-26 2009-09-09 Sharp Kk SOLAR BATTER SENSITIZED BY COLOR
EP1387430A1 (en) * 2001-03-26 2004-02-04 Sharp Corporation Dye-sensitized solar cell
WO2002078115A1 (en) * 2001-03-26 2002-10-03 Sharp Corporation Dye-sensitized solar cell
AU2002241268B2 (en) * 2001-03-26 2007-02-01 Sharp Corporation Dye-sensitized solar cell
US8603750B2 (en) 2002-11-21 2013-12-10 Capitalbio Corporation Methods for assaying analytes using photoelectrochemical labels
JP2005166612A (ja) * 2003-12-05 2005-06-23 Sharp Corp 色素増感太陽電池
JP4537693B2 (ja) * 2003-12-05 2010-09-01 シャープ株式会社 色素増感太陽電池
JP4710251B2 (ja) * 2004-05-28 2011-06-29 凸版印刷株式会社 金属酸化物膜の製造方法
JP2005336573A (ja) * 2004-05-28 2005-12-08 Toppan Printing Co Ltd 金属酸化物膜およびその製造方法
WO2006117997A1 (ja) * 2005-04-26 2006-11-09 National University Corporation Yokohama National University 物理的刺激応答非水系組成物
JP5066719B2 (ja) * 2005-04-26 2012-11-07 国立大学法人横浜国立大学 物理的刺激応答非水系組成物
WO2007037341A1 (ja) * 2005-09-29 2007-04-05 Toto Ltd. 光電流を用いた被検物質の特異的検出方法、それに用いられる電極、測定用セルおよび測定装置
US8092670B2 (en) 2005-09-29 2012-01-10 Toto Ltd. Method for specifically detecting analyte using photocurrent, and electrode, measuring cell and measuring device for use therein
CN100526355C (zh) * 2006-12-22 2009-08-12 中国科学院兰州化学物理研究所 聚合离子液体基凝胶型聚合物电解质及其制备方法
WO2010050575A1 (ja) 2008-10-29 2010-05-06 富士フイルム株式会社 色素、これを用いた光電変換素子、光電気化学電池、および色素の製造方法
EP2845882A2 (en) 2008-10-29 2015-03-11 Fujifilm Corporation Dye, Photoelectric Conversion Element and Photoelectrochemical Cell
WO2011152318A1 (ja) 2010-06-02 2011-12-08 富士フイルム株式会社 金属錯体色素、光電変換素子及び色素増感太陽電池
JP2013012415A (ja) * 2011-06-29 2013-01-17 Fujifilm Corp 光電変換素子、光電気化学電池、及びそれらに用いられる色素
WO2013088898A1 (ja) 2011-12-15 2013-06-20 富士フイルム株式会社 金属錯体色素、光電変換素子、色素増感太陽電池、色素溶液および化合物
WO2013118709A1 (ja) 2012-02-08 2013-08-15 富士フイルム株式会社 光電変換素子およびその製造方法、これを用いた色素増感太陽電池
CN104284913A (zh) * 2012-03-08 2015-01-14 日产化学工业株式会社 树脂涂布剂
JPWO2013133345A1 (ja) * 2012-03-08 2015-07-30 日産化学工業株式会社 樹脂コーティング剤
WO2013133345A1 (ja) * 2012-03-08 2013-09-12 日産化学工業株式会社 樹脂コーティング剤
WO2013137221A1 (ja) 2012-03-16 2013-09-19 富士フイルム株式会社 金属錯体色素、光電変換素子、色素増感太陽電池、色素増感太陽電池用色素吸着組成液、色素増感太陽電池用半導体電極および色素増感太陽電池の製造方法
WO2014050527A1 (ja) 2012-09-28 2014-04-03 富士フイルム株式会社 光電変換素子および色素増感太陽電池
WO2014050578A1 (ja) 2012-09-28 2014-04-03 富士フイルム株式会社 光電変換素子、色素増感太陽電池、金属錯体色素および金属錯体色素を溶解してなる色素溶液
WO2014050528A1 (ja) 2012-09-28 2014-04-03 富士フイルム株式会社 光電変換素子および色素増感太陽電池
WO2014050911A1 (ja) 2012-09-28 2014-04-03 富士フイルム株式会社 金属錯体色素、光電変換素子、色素増感太陽電池、色素溶液および色素吸着電極
JP2018055133A (ja) * 2012-10-05 2018-04-05 日産化学工業株式会社 横電界駆動型液晶表示素子用液晶配向膜を有する基板の製造方法
WO2014077356A1 (ja) 2012-11-16 2014-05-22 富士フイルム株式会社 光電変換素子、色素増感太陽電池、金属錯体色素、色素溶液、色素吸着電極および色素増感太陽電池の製造方法
WO2014098045A1 (ja) 2012-12-17 2014-06-26 富士フイルム株式会社 光電変換素子、色素増感太陽電池、金属錯体色素、色素溶液、色素吸着電極および色素増感太陽電池の製造方法
WO2014129575A1 (ja) 2013-02-22 2014-08-28 富士フイルム株式会社 光電変換素子、光電変換素子の製造方法および色素増感太陽電池
WO2014157005A1 (ja) 2013-03-25 2014-10-02 富士フイルム株式会社 金属錯体色素、光電変換素子、色素増感太陽電池および金属錯体色素を含有する色素溶液
KR101922135B1 (ko) * 2018-01-26 2019-02-20 인천대학교 산학협력단 고분자 전해질 막 및 이의 제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP4363553B2 (ja) 2009-11-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5022413B2 (ja) イミダゾリウム化合物及びピリジニウム化合物
JP4363553B2 (ja) 電解質組成物、光電変換素子および光電気化学電池
JP4103975B2 (ja) 電解質、光電気化学電池、及び電解質層を形成する方法
JP4620224B2 (ja) 電解質組成物
JP2000323191A (ja) 光電変換素子および光電気化学電池ならびに金属錯体色素
EP1089305B1 (en) Electrolyte composition, photoelectric conversion device and photo-electrochemical cell
JP4392773B2 (ja) 光電変換素子及び光電気化学電池
JP2001167630A (ja) 電解質組成物、光電変換素子及び光電気化学電池
JP4643792B2 (ja) 光電変換素子及び光電気化学電池
JP2003092153A (ja) 電解質組成物、光電変換素子及び光電池
JP4460686B2 (ja) 光電変換素子および光電気化学電池
JP2001035253A (ja) 電解質組成物、光電変換素子および光電気化学電池
JP2003017148A (ja) 電解質組成物、光電変換素子及び光電気化学電池
JP4217320B2 (ja) 光電変換素子および光電気化学電池
JP4620286B2 (ja) 電解質組成物、光電変換素子及び光電気化学電池
JP2003100357A (ja) 光電変換素子の作製方法、光電変換素子及び光電池
JP4521737B2 (ja) 太陽光発電装置
JP5235952B2 (ja) ツイッターイオン型有機塩
JP2001035552A (ja) 電解質組成物、光電変換素子および光電気化学電池
JP2001067931A (ja) 電解質組成物、光電変換素子および光電気化学電池
JP4082480B2 (ja) 光電変換素子および光電気化学電池
JP2000243134A (ja) 電解質、光電変換素子および光電気化学電池
JP2000251532A (ja) 電解質、光電変換素子および光電気化学電池
JP4229252B2 (ja) 光電変換素子および光電気化学電池
JP4392776B2 (ja) 光電変換素子、光電池及び太陽電池モジュール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040730

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061206

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080611

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080710

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090812

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090813

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120828

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120828

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130828

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees