JP2000035684A - 電子写真感光体の製造方法 - Google Patents

電子写真感光体の製造方法

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JP2000035684A
JP2000035684A JP10201825A JP20182598A JP2000035684A JP 2000035684 A JP2000035684 A JP 2000035684A JP 10201825 A JP10201825 A JP 10201825A JP 20182598 A JP20182598 A JP 20182598A JP 2000035684 A JP2000035684 A JP 2000035684A
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Japan
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conductive substrate
coating liquid
photosensitive coating
photosensitive
charge generation
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JP10201825A
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English (en)
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Mitsutoshi Sakamoto
光俊 坂本
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電性基体を感光性塗液中に浸漬させて、導
電性基体に感光性塗液を塗布するにあたり、導電性基体
の表面に感光性塗液の塗布ムラが生じるのを防止し、感
光性塗液が均一に塗布されて安定した特性を有する電子
写真感光体が得られるようにする。 【解決手段】 導電性基体10を浸漬槽20内に収容さ
れた感光性塗液11中に浸漬させて、導電性基体に感光
性塗液を塗布するようにした電子写真感光体の製造方法
において、上記の導電性基体の表面を感光性塗液中にお
いて摺擦部材30により摺擦させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複写機やプリン
ター等の電子写真装置に使用する電子写真感光体の製造
方法に係り、特に、導電性基体を浸漬槽内に収容された
感光性塗液中に浸漬させて、導電性基体に感光性塗液を
塗布するようにした電子写真感光体の製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、複写機やプリンター等の電子
写真装置に使用される電子写真感光体を製造するにあた
っては、一般に、アルミニウム等で構成された導電性基
体を浸漬槽内に収容された感光性塗液中に浸漬させて、
この導電性基体の表面に感光性塗液を塗布し、これを乾
燥させて、導電性基体上に感光層を形成するようにして
いた。
【0003】ここで、上記のように浸漬槽内に感光性塗
液に収容させると、次第に感光性塗液中における溶媒が
蒸発して、感光性塗液中に濃度ムラが生じ、特に、浸漬
槽に収容された感光性塗液の上面部分における濃度ムラ
が大きくなっていた。
【0004】そして、このように感光性塗液の上面部分
に濃度ムラが生じた状態で、上記のように導電性基体を
浸漬槽内に収容された感光性塗液中に浸漬させると、こ
の濃度ムラになった感光性塗液が導電性基体の表面に付
着し、この濃度ムラになった感光性塗液が導電性基体に
付着したままの状態で、この導電性基体の表面に感光性
塗液が塗布され、導電性基体の表面に感光性塗液の濃度
ムラに基づく塗布ムラが生じ、このような電子写真感光
体を用いて画像形成を行った場合に、形成される画像に
ノイズが発生するという問題があった。
【0005】また、近年においては、電子写真感光体に
おける感度等の特性を向上させるため、導電性基体の表
面に感光層として、電荷発生材料を含有した電荷発生層
と、電荷輸送材料を含有した電荷輸送層とを積層させた
機能分離型の電子写真感光体が多く用いられるようにな
った。
【0006】ここで、このような機能分離型の電子写真
感光体においては、一般に、導電性基体の表面に形成さ
れる電荷発生層の膜厚が薄いため、上記のように導電性
基体を浸漬槽内に収容された電荷発生層用塗液中に浸漬
させて、導電性基体に電荷発生層用塗液を塗布した場合
に、導電性基体に電荷発生層用塗液の塗布ムラが生じる
と、このように塗布ムラが生じた部分において電荷発生
層の特性が大きく変化し、この電子写真感光体を用いて
画像形成を行った場合に、形成された画像に塗布ムラに
よるノイズが大きくなるという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、導電性基
体を浸漬槽内に収容された感光性塗液中に浸漬させて、
導電性基体に感光性塗液を塗布するようにした感光体の
製造方法において、上記のような問題を解決することを
課題とするものである。
【0008】すなわち、この発明においては、上記のよ
うに導電性基体を感光性塗液中に浸漬させて、導電性基
体に感光性塗液を塗布するにあたり、感光性塗液におけ
る溶剤の蒸発等によって、その感光性塗液に濃度ムラ等
が生じていても、導電性基体の表面に感光性塗液の塗布
ムラが生じるのを防止し、導電性基体に感光性塗液が均
一に塗布されて安定した特性を有する電子写真感光体が
得られるようにすることを課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明における電子写
真感光体の製造方法においては、上記のような課題を解
決するため、導電性基体を浸漬槽内に収容された感光性
塗液中に浸漬させて、導電性基体に感光性塗液を塗布す
るようにした電子写真感光体の製造方法において、上記
の導電性基体の表面を感光性塗液中において摺擦部材に
より摺擦させるようにしたのである。
【0010】ここで、この発明における電子写真感光体
の製造方法のように、導電性基体の表面を感光性塗液中
において摺擦させると、感光性塗液中における溶剤の蒸
発により感光性塗液に濃度ムラが生じ、導電性基体を感
光性塗液に浸漬させる際に、このように濃度ムラの生じ
た感光性塗液が導電性基体の表面に付着しても、この濃
度ムラの生じた感光性塗液が上記の摺擦によって導電性
基体の表面から除去され、浸漬槽内において均一な濃度
になった感光性塗液が導電性基体の表面に付与されるよ
うになる。
【0011】このため、感光性塗液の濃度ムラに基づく
塗布ムラが導電性基体に発生することが抑制され、導電
性基体に感光性塗液が均一に塗布されて、安定した特性
を有する電子写真感光体が得られるようになる。
【0012】ここで、上記のように導電性基体に感光性
塗液を塗布して、導電性基体上に形成する感光層は、電
荷発生材料と電荷輸送材料とが含有された単層型の感光
層であっても、電荷発生材料が含有された電荷発生層
と、電荷輸送材料が含有された電荷輸送層とが積層され
た機能分離型の感光層であってもよい。さらに、このよ
うな感光層の表面に保護層を設けたり、導電性基体と感
光層との間に中間層や下引き層等を設けるようにしても
よい。
【0013】ここで、導電性基体に機能分離型の感光層
を形成する場合において、導電性基体に膜厚の小さい電
荷発生層を形成するにあたり、導電性基体に電荷発生層
用塗液の塗布ムラが生じると、このように塗布ムラが生
じた部分において電荷発生層の特性が大きく変化するた
め、特に、導電性基体を浸漬槽内に収容された電荷発生
層用塗液中に浸漬させて、導電性基体に電荷発生層用塗
液を塗布するにあたり、導電性基体の表面を電荷発生層
用塗液中において摺擦させて、導電性基体に塗布ムラの
ない均一な電荷発生層が形成されるようにすることが好
ましい。
【0014】ここで、上記の単層型の感光層や電荷発生
層と電荷輸送層とが積層された機能分離型の感光層を設
けるにあたり、電荷発生材料としては、例えば、ビスア
ゾ系顔料、トリアリールメタン系染料、チアジン系染
料、オキサジン系染料、キサンテン系染料、シアニン系
色素、スチリル系色素、ピリリウム系染料、アゾ系染
料、キナクリドン系染料、インジゴ系顔料、ペリレン系
顔料、多環キノン系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔
料、インダスロン系顔料、スクアリリウム系色素、フタ
ロシアニン系顔料等の光を吸収して極めて高い効率で電
荷担体を発生する材料が使用される。
【0015】また、電荷輸送材料としては、例えば、ヒ
ドラゾン化合物、ピラゾリン化合物、スチリル化合物、
トリフェニルメタン化合物、オキサジアゾール化合物、
カルバゾール化合物、スチルベン化合物、エナミン化合
物、オキサゾール化合物、トリフェニルアミン化合物、
テトラフェニルベンジジン化合物、アジン化合物等の種
々の材料が使用される。
【0016】また、上記のような電荷発生材料や電荷輸
送材料を用いて感光層を形成するにあたっては、上記の
電荷発生材料や電荷輸送材料をバインダー樹脂中に含有
させるようにし、このバインダー樹脂としては、例え
ば、それ自体公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬
化性樹脂、光導電性樹脂等を用いることができ、具体的
には、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル
樹脂、イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノマ
ー)、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、ポリカ
ーボネイト樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、セ
ルロースエステル、ポリイミド樹脂、スチロール樹脂等
の熱可塑性樹脂;エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコ
ーン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、キシレン樹
脂、アルキッド樹脂、熱硬化アクリル樹脂等の熱硬化性
樹脂;光硬化性樹脂;ポリビニルカルバゾール、ポリビ
ニルピレン、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピロ
ール等の光導電性樹脂等を使用することができる。
【0017】また、上記の各感光性塗液に用いる溶剤と
しては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパ
ノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルス
ルホキシド等のスルホキシド類、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル等
のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル
類、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロルエチレン、
四塩化炭素、トリクロルエチレン等の脂肪族ハロゲン化
炭化水素類あるいはベンゼン、トルエン、キシレン、リ
グロイン、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼン等の
芳香族類等の有機溶剤を用いることができる。
【0018】また、導電性基体の表面を感光性塗液中に
おいて摺擦部材により摺擦させるにあたっては、摺擦部
材に上記の溶剤に侵されないフッ素樹脂等で構成された
シート材や、天然繊維等で構成されたブラシ等を用い、
導電性基体を感光性塗液中に浸漬させる時、感光性塗液
中に浸漬させた状態、或いは感光性塗液から引き上げる
際に、摺擦部材を導電性基体の表面を接触させて摺擦さ
せるようにする。
【0019】また、このように導電性基体の表面を感光
性塗液中において摺擦部材により摺擦するにあたり、導
電性基体に付着した濃度ムラの生じた感光性塗液を導電
性基体から剥がれ易くするため、導電性基体に対して超
音波等による振動を与えることが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態に係る
電子写真感光体の製造方法を添付図面に基づいて具体的
に説明する。
【0021】この実施形態においては、図1に示すよう
に、アルミニウム等で円筒状に形成された導電性基体1
0を用いている。
【0022】一方、この導電性基体10の表面に感光性
塗液11を塗布する浸漬槽20においては、感光性塗液
11を収容させ、この浸漬槽20の上部の周囲にオーバ
ーフロー部21を設け、上記の導電性基体10を感光性
塗液11中に浸漬させた場合に、オーバーフローする感
光性塗液11をこのオーバーフロー部21に収容させる
ようにし、このオーバーフロー部21に収容された感光
性塗液11を回収管22を通して補助タンク23に導く
ようにしている。
【0023】また、この補助タンク23においては、収
容された感光性塗液11を撹拌装置24により撹拌させ
ると共に、必要に応じて溶剤を加え、感光性塗液11の
濃度を一定に保つようにし、この感光性塗液11をポン
プ25により供給管26を通してフィルター27に導
き、このフィルター27により感光性塗液11中におけ
る異物等を除去した後、この感光性塗液11を上記の浸
漬槽20内に戻すようにしている。
【0024】ここで、この実施形態においては、図1に
示すように、感光性塗液11が収容された浸漬槽20内
の上部に、導電性基体10の表面を摺擦させる摺擦部材
30として、図2に示すように、中央部に上記の導電性
基体10の直径より若干小径になった通過口31が開口
され、この通過口31の周囲に導電性基体10の表面と
接触する可撓性のシート材32を周方向に沿ってリング
状に設けると共に、周辺部に感光性塗液11を通す通液
部33が設けられたものを用いている。
【0025】そして、上記の導電性基体10を浸漬槽2
0に収容された感光性塗液11中に浸漬させて、導電性
基体10に感光性塗液11を塗布するにあたっては、導
電性基体10を上記の摺擦部材30の中央部に設けられ
た通過口31を通して感光性塗液11中に浸漬させ、そ
の後、上記通過口31を通してこの導電性基体10を感
光性塗液11から引き上げて、導電性基体10に感光性
塗液11を塗布させるようにする。
【0026】ここで、このようにして導電性基体10に
感光性塗液11を塗布させると、この導電性基体10を
感光性塗液11に浸漬させる際に、浸漬槽20の上部に
おける感光性塗液11に濃度ムラが生じ、このように濃
度ムラが生じた感光性塗液11が導電性基体10の表面
に付着しても、上記の摺擦部材30に設けられた通過口
31を通して導電性基体10を感光性塗液11中に浸漬
させる際に、導電性基体10の表面と接触する上記のシ
ート材32により、この濃度ムラの生じた感光性塗液1
1が導電性基体10の表面から除去されて、浸漬槽20
内において均一な濃度になった感光性塗液11が導電性
基体10の表面に付与されるようになり、導電性基体1
0の表面に感光性塗液11の濃度ムラによる塗布ムラが
生じるのが抑制され、導電性基体10の表面に感光性塗
液11が均一に塗布されるようになる。
【0027】なお、この実施形態においては、摺擦部材
30の中央部における通過口31の周囲に可撓性のシー
ト材32を周方向に沿ってリング状に設けるようにした
が、このシート材32に代えて通過口31の周囲にブラ
シ(図示せず)を周方向に沿ってリング状に設け、この
ブラシによって導電性基体10の表面を摺擦させるよう
にすることも可能である。
【0028】また、複数の導電性基体10を浸漬槽20
に収容された感光性塗液11中に浸漬させて、各導電性
基体10に感光性塗液11を塗布するにあたっては、図
3に示すように、導電性基体10の表面を摺擦させる摺
擦部材30に、導電性基体10の直径より若干小径にな
った通過口31を複数設けると共に、各通過口31の周
囲に導電性基体10の表面と接触する可撓性のシート材
32を周方向に沿ってリング状に設け、各導電性基体1
0の表面を各通過口31の周囲に設けられたシート材3
2によって摺擦させるようにする。
【0029】また、図4(A),(B)に示すように、
感光性塗液11が収容された浸漬槽20内に導電性基体
10の表面を摺擦させる摺擦部材30として、板状にな
ったブレード34を設け、導電性基体10を感光性塗液
11中に浸漬させる際に、このブレード34に導電性基
体10の表面を接触させると共に、この導電性基体10
を回転させながら感光性塗液11中に浸漬させ、導電性
基体10の表面をこのブレード34によって摺擦させる
ようにしたり、図5(A),(B)に示すように、感光
性塗液11が収容された浸漬槽20内に導電性基体10
の表面を摺擦させる摺擦部材30として、ブラシ35を
設け、導電性基体10を感光性塗液11中に浸漬させる
際に、このブラシ35に導電性基体10の表面を接触さ
せると共に、この導電性基体10を回転させながら感光
性塗液11中に浸漬させ、導電性基体10の表面をこの
ブラシ35によって摺擦させるようにすることも可能で
ある。
【0030】
【実施例】次に、この発明の実施例に係る電子写真感光
体の製造方法について具体的に説明すると共に、比較例
を挙げ、この発明の実施例に係る電子写真感光体の製造
方法によって電子写真感光体を製造した場合に、導電性
基体10の表面に感光性塗液11の塗布ムラが発生する
のが抑制されて、均一な特性を有する電子写真感光体が
得られ、良好な画像形成が行えるようになることを明ら
かにする。
【0031】(実施例1)実施例1においては、切削加
工した直径80mm、長さ350mmのアルミニウムド
ラムを陽極酸化し、その後、このアルミニウムドラムの
表面を封孔処理した円筒状の導電性基体10を用い、こ
の導電性基体10の表面に電荷発生層用塗液を塗布する
場合において、図1及び図2に示すように、中央部に上
記の導電性基体10の直径より若干小径になった通過口
31が開口され、この通過口31の周囲に導電性基体1
0の表面と接触する可撓性のシート材32が周方向に沿
ってリング状に設けられた摺擦部材30により導電性基
体10の表面を摺擦させるようにした。
【0032】ここで、上記の浸漬槽20内には感光性塗
液11として、300gのポリビニルブチラール樹脂
(積水化学工業社製:BX−1)を19.4kgのテト
ラヒドロフランに溶解させた溶液に、無金属フタロシア
ニンを300g加え、これらをサンドグラインダーによ
り分散させた電荷発生層用塗液11を収容させるように
した。
【0033】そして、上記の導電性基体10を、摺擦部
材30の中央部に設けられた通過口31を通して、下降
速度を20mm/sで浸漬槽20内に収容された電荷発
生層用塗液11中に浸漬させ、その後、引き上げ速度5
mm/sで導電性基体10を上記の通過口31を通して
電荷発生層用塗液11から引き上げ、導電性基体10の
表面に電荷発生層用塗液11を塗布し、導電性基体10
の表面に膜厚が0.25μmになった電荷発生層を形成
した。
【0034】次いで、導電性基体10の表面に形成した
電荷発生層上に電荷輸送層を形成するにあたっては、8
50gのテトラヒドロフランに下記の化1に示す電荷輸
送材料を150g、ポリカーボネートZ(三菱瓦斯化学
社製)を150g溶解させた電荷輸送層用塗液を用い、
この電荷輸送層用塗液中に上記の導電性基体10を浸漬
させて、この電荷輸送層用塗液を上記の電荷発生層上に
塗布し、これを乾燥させて膜厚が25μmになった電荷
輸送層を形成し、導電性基体10上に電荷発生層と電荷
輸送層とが積層された電子写真感光体を得た。
【0035】
【化1】
【0036】(実施例2)この実施例2においては、上
記の実施例1において、導電性基体10の表面に電荷発
生層用塗液11を塗布するにあたり、電荷発生層用塗液
11中に浸漬された導電性基体10を電荷発生層用塗液
11から引き上げる引き上げ速度を10mm/sにし
て、導電性基体10の表面に膜厚が0.35μmになっ
た電荷発生層を形成し、それ以外は、上記の実施例1の
場合と同様にして、導電性基体10上に電荷発生層と電
荷輸送層とが積層された電子写真感光体を得た。
【0037】(実施例3)この実施例3においては、上
記の実施例1において、導電性基体10の表面に電荷発
生層用塗液11を塗布するにあたり、導電性基体10の
表面を摺擦させる摺擦部材30として、前記の図4
(A),(B)に示すように、板状になったブレード3
4を浸漬槽20内に設け、このブレード34に導電性基
体10の表面を接触させて、この導電性基体10を回転
させながら、下降速度20mm/sで電荷発生層用塗液
11中に浸漬させ、その後、上記のブレード34から導
電性基体10を離した状態で、この導電性基体10を引
き上げ速度5mm/sで電荷発生層用塗液11中から引
き上げて、導電性基体10の表面に膜厚が0.25μm
になった電荷発生層を形成し、それ以外は、上記の実施
例1の場合と同様にして、導電性基体10上に電荷発生
層と電荷輸送層とが積層された電子写真感光体を得た。
【0038】(実施例4)この実施例4においては、上
記の実施例1において、導電性基体10の表面に電荷発
生層用塗液11を塗布するにあたり、導電性基体10の
表面を摺擦させる摺擦部材30として、前記の図5
(A),(B)に示すように、ブラシ35を浸漬槽20
内に設け、このブラシ35に導電性基体10の表面を接
触させて、この導電性基体10を回転させながら、下降
速度20mm/sで電荷発生層用塗液11中に浸漬さ
せ、その後、上記のブラシ35から導電性基体10を離
した状態で、導電性基体10を引き上げ速度5mm/s
で電荷発生層用塗液11中から引き上げ、導電性基体1
0の表面に膜厚が0.25μmになった電荷発生層を形
成し、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にし
て、導電性基体10上に電荷発生層と電荷輸送層とが積
層された電子写真感光体を得た。
【0039】(比較例1)この比較例1においては、上
記の実施例1において、導電性基体10の表面に電荷発
生層用塗液11を塗布するにあたり、この導電性基体1
0の表面を摺擦部材30によって摺擦させないように
し、それ以外については、上記の実施例1の場合と同様
にして、導電性基体10上に電荷発生層と電荷輸送層と
が積層された電子写真感光体を得た。
【0040】(実施例5)実施例5においては、切削加
工した直径30mm、長さ360mmのアルミニウムド
ラムを陽極酸化し、その後、このアルミニウムドラムの
表面を封孔処理した円筒状の導電性基体10を4本用
い、各導電性基体10を浸漬槽20内に収容された電荷
発生層用塗液11中に浸漬させて、各導電性基体10の
表面に電荷発生層用塗液11を塗布するにあたり、摺擦
部材30として、前記の図3に示すように、上記の導電
性基体10の直径より若干小径になった通過口31が4
つ設けられると共に、各通過口31の周囲に導電性基体
10の表面と接触する可撓性のシート材32を周方向に
沿ってリング状に設けられたものを用いるようにした。
【0041】ここで、上記の電荷発生層用塗液11とし
ては、300gのポリビニルブチラール樹脂(積水化学
工業社製:BX−1)を20kgのn−酢酸ブチルに溶
解させた溶液に、チタニルフタロシアニンを300g加
えて、これらをサンドグラインダーにより分散させたも
のを用いるようにした。
【0042】そして、上記の各導電性基体10を、摺擦
部材30の中央部に設けられた各通過口31を通して、
下降速度20mm/sで浸漬槽20内に収容された電荷
発生層用塗液11中に浸漬させ、その後、引き上げ速度
5mm/sで各導電性基体10を上記の各通過口31を
通して引き上げて、各導電性基体10の表面に電荷発生
層用塗液11を塗布し、各導電性基体10の表面に膜厚
が0.20μmになった電荷発生層を形成した。
【0043】その後は、上記の実施例1の場合と同様に
して、各導電性基体10の表面に形成された電荷発生層
上に電荷輸送層を形成し、導電性基体10上に電荷発生
層と電荷輸送層とが積層された4本の電子写真感光体を
得た。
【0044】(実施例6)この実施例6においては、上
記の実施例5において、各導電性基体10の表面に電荷
発生層用塗液11を塗布するにあたり、導電性基体10
を電荷発生層用塗液11から引き上げる引き上げ速度を
10mm/sにして、各導電性基体10の表面に膜厚が
0.30μmになった電荷発生層を形成し、それ以外
は、上記の実施例5の場合と同様にして、導電性基体1
0上に電荷発生層と電荷輸送層とが積層された4本の電
子写真感光体を得た。
【0045】(比較例2)この比較例2においては、上
記の実施例5において、各導電性基体10の表面に電荷
発生層用塗液11を塗布するにあたり、この導電性基体
10の表面を摺擦部材30によって摺擦させないように
し、それ以外については、上記の実施例5の場合と同様
にして、導電性基体10上に電荷発生層と電荷輸送層と
が積層された4本の電子写真感光体を得た。
【0046】ここで、上記の実施例1〜6及び比較例
1,2において、上記のようにして導電性基体10の表
面に電荷発生層用塗液11を塗布して電荷発生層を形成
した時点において、形成された各電荷発生層における塗
布ムラの評価を目視によって行い、その結果を下記の表
1に示した。なお、評価としては、形成された電荷発生
層に塗布ムラがなく、均一な電荷発生層が形成された場
合を○、形成された電荷発生層にスジ状の塗布ムラが発
生していた場合を×で示した。
【0047】また、上記の実施例1〜4及び比較例1に
おいて製造した各電子写真感光体については、市販の複
写機(ミノルタ社製:Di−33)に搭載して、写真モ
ードのハーフトーンの画像形成を行う一方、実施例5,
6及び比較例2において製造した各電子写真感光体につ
いては、市販のプリンター(ミノルタ社製:pagep
ro15)に搭載して、ハーフトーンの画像形成を行
い、それぞれ形成された画像における濃度ムラを調べ、
その結果を下記の表1に合わせて示した。なお、濃度ム
ラの評価については、形成された画像を目視により評価
し、濃度ムラが発生していなかった場合を○、濃度ムラ
が生じていた場合を×で示した。
【0048】
【表1】
【0049】この結果から明らかなように、導電性基体
10の表面に電荷発生層用塗液11を塗布するにあた
り、上記の実施例1〜6に示すように、導電性基体10
の表面を摺擦部材30により摺擦させると、導電性基体
10の表面を摺擦部材30によって摺擦させない比較例
1,2の場合に比べて、導電性基体10の表面に形成さ
れた電荷発生層に塗布ムラが発生するのが抑制され、導
電性基体10の表面に均一な電荷発生層が形成されるよ
うになった。
【0050】また、上記の実施例1〜6において製造し
た電子写真感光体を用いて画像形成を行った場合、導電
性基体10の表面に形成された電荷発生層が均一になっ
ているため、導電性基体10の表面に形成された電荷発
生層に塗布ムラが発生した比較例1,2の電子写真感光
体を用いて画像形成を行った場合に比べ、濃度ムラのな
い良好な画像が得られた。
【0051】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明に係る電
子写真感光体の製造方法においては、導電性基体を浸漬
槽内に収容された感光性塗液中に浸漬させて、導電性基
体に感光性塗液を塗布するにあたり、導電性基体の表面
を感光性塗液中において摺擦させるようにしたため、感
光性塗液の濃度ムラ等に基づく塗布ムラが導電性基体に
発生するが抑制されて、導電性基体に感光性塗液が均一
に塗布されるようになった。
【0052】この結果、この発明に係る電子写真感光体
の製造方法によると、安定した特性を有する電子写真感
光体が得られ、この電子写真感光体を用いて画像形成を
行った場合、画像ノイズの発生が少ない良好な画像が得
られるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態において、導電性基体を
浸漬槽内に収容された感光性塗液中に浸漬させて、導電
性基体に感光性塗液を塗布する状態を示した概略説明図
である。
【図2】同実施形態において、導電性基体の表面を感光
性塗液中において摺擦させるのに使用した摺擦部材の平
面図である。
【図3】同実施形態において、複数の導電性基体の表面
を感光性塗液中において摺擦させるようにした摺擦部材
の平面図である。
【図4】同実施形態において、導電性基体の表面を感光
性塗液中において摺擦させる摺擦部材に板状になったブ
レードを用いて、導電性基体の表面を感光性塗液中にお
いて摺擦させる状態を示した概略断面図及び平面図であ
る。
【図5】同実施形態において、導電性基体の表面を感光
性塗液中において摺擦させる摺擦部材に板状になったブ
ラシを用いて、導電性基体の表面を感光性塗液中におい
て摺擦させる状態を示した概略断面図及び平面図であ
る。
【符号の説明】
10 導電性基体 11 感光性塗液(電荷発生層用塗液) 20 浸漬槽 30 摺擦部材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体を浸漬槽内に収容された感光
    性塗液中に浸漬させて、導電性基体に感光性塗液を塗布
    するようにした電子写真感光体の製造方法において、上
    記の導電性基体の表面を感光性塗液中において摺擦部材
    により摺擦させることを特徴とする電子写真感光体の製
    造方法。
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