JP2000034940A - バルブオーバーラップ制御装置 - Google Patents

バルブオーバーラップ制御装置

Info

Publication number
JP2000034940A
JP2000034940A JP20354498A JP20354498A JP2000034940A JP 2000034940 A JP2000034940 A JP 2000034940A JP 20354498 A JP20354498 A JP 20354498A JP 20354498 A JP20354498 A JP 20354498A JP 2000034940 A JP2000034940 A JP 2000034940A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
combustion
slow
valve overlap
oil passage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP20354498A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Yasuda
彰男 安田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP20354498A priority Critical patent/JP2000034940A/ja
Publication of JP2000034940A publication Critical patent/JP2000034940A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 緩慢燃焼がおこなわれる場合にバックファイ
アが発生しないようにバルブオーバーラップ期間を縮小
する。 【解決手段】 緩慢燃焼であることを示すフラグXSL
CがONの場合(ステップ62で肯定判定)には、バル
ブ特性制御装置にオーバーラップ期間を小にする指令を
発する(ステップ66)。所定期間内にスロットル開度
が所定の大きさ以上変化した回数が、予め定めた値を超
えた場合と緩慢燃焼と判定する。あるいは、空燃比のず
れが大きい場合に緩慢燃焼と判定する。緩慢燃焼でない
場合はマップから読み込んだ目標オーバーラップ期間に
なるようにバルブ特性制御装置に指令を発する(ステッ
プ63、64、65)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用内燃機関のバ
ルブオーバーラップ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】運転条件に応じて予め定めたマップ等に
基づきバルブオーバーラップ期間を変更するバルブオー
バーラップ変更装置が公知である。これらの装置は、基
本的に定常状態の負荷等の運転条件に対してバルブオー
バーラップ期間を定めたもので、負荷が小さいところで
はオーバーラップ期間を小さくして燃焼の安定性を図
り、負荷が大きいところではオーバーラップ期間を大き
くして内部EGRを増大して燃費の向上を図るものであ
る。さらに、特開平8−270467号公報では、減速
時にオーバーラップ期間を強制的に小さくして減速時の
燃焼を安定させることが開示されている。ところで、加
減速が繰り返された時も空燃比制御が乱れ、その結果、
燃焼の遅い緩慢燃焼が発生し、これに、オーバーラップ
期間の増大が加わっていると、さらに燃焼が遅くなっ
て、バックファイアを発生するが、このような場合には
前記公報の装置では充分に対処ができない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題に鑑
み、緩慢燃焼がおこなわれる場合にバックファイアが発
生しないようにバルブオーバーラップ期間を縮小するバ
ルブオーバーラップ制御装置を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明によれ
ば、運転条件に応じてバルブオーバーラップ期間を予め
定められた値に制御する車両用内燃機関のバルブオーバ
ーラップ制御装置において、機関の燃焼が燃焼速度が小
さく燃焼が遅くまで続く緩慢燃焼であるか否かを判定す
る緩慢燃焼判定手段と、緩慢燃焼であると判定された場
合にはバルブオーバーラップを強制的に縮小するバルブ
オーバーラップ強制縮小手段とを具備するオーバーラッ
プ制御装置が提供される。この様に構成されたバルブオ
ーバーラップ制御装置では、緩慢燃焼の場合にはバルブ
オーバーラップ期間が縮小されるので、内部EGRの増
大による、燃焼のさらなる遅れが回避され、バックファ
イアの発生が防止される。
【0005】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
において、緩慢燃焼判定手段が、予め定めた所定時間に
おいてスロットルが予め定めた所定の開度以上変化した
スロットル開度変化回数を検出し、スロットル開度変化
回数が予め定めた所定の回数を超えた場合に緩慢燃焼で
あると判定する手段とされたバルブオーバーラップ制御
装置が提供される。この様に構成されたバルブオーバー
ラップ制御装置では、予め定めた所定時間においてスロ
ットルが予め定めた所定の開度以上変化したスロットル
開度変化回数が予め定めた所定の回数を超えた場合に緩
慢燃焼であると判定されて、バルブオーバーラップ期間
が縮小されるので、内部EGRの増大による、燃焼のさ
らなる遅れが回避され、バックファイアの発生が防止さ
れる。
【0006】請求項3の発明によれば、請求項1の発明
において、緩慢燃焼判定手段が、空燃比を検出し、検出
した空燃比を予め定めた判定値と比較して緩慢燃焼か否
かを判定する手段とされているバルブオーバーラップ制
御装置が提供される。この様に構成されたバルブオーバ
ーラップ制御装置では、空燃比を検出し、検出した空燃
比が予め定めた判定値を超えた場合に緩慢燃焼であると
判定されて、バルブオーバーラップ期間が縮小されるの
で、内部EGRの増大による、燃焼のさらなる遅れが回
避され、バックファイアの発生が防止される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を用いて本発明の
実施の形態を説明する。図1は本発明の第1の実施の形
態の全体の構造を示す図である。エンジン1の吸気ポー
ト(図示せず)には、吸気管2、サージタンク3、吸気
マニホールド4を介して吸入空気が供給される。吸気管
2にはエアクリーナ5とエアフローメータ211と電子
スロットル251が配設されている。吸気マニホールド
4には各気筒毎に燃料噴射弁252が取り付けられてい
る。
【0008】一方、エンジン1の排気ポート(図示しな
い)には排気マニホールド6が取り付けられ、排気マニ
ホールド6の下流に接続された排気管7内には触媒8が
配設されている。触媒8の上流には空燃比センサ214
が配設されていて、空燃比センサ214の信号をもと
に、触媒8が最適に浄化作用をおこなうように燃料噴射
弁252の燃料噴射量がフィードバック制御される。ま
た、エンジン1の各気筒に対してイグナイタ一体式の点
火栓253が配設されている。
【0009】また、エンジン1には、特に、本発明に係
わるものとして、前述した、エアフローメータ211の
他に、クランクシャフトの角度位置を検出するクランク
ポジションセンサ212、吸気カムシャフト50、排気
カムシャフト50’の位相を検出するカム角センサ21
3、213’等のセンサが配設されていて、これらのセ
ンサからの信号は電子制御ユニット(ECU)200に
送られる。
【0010】エアフローメータ211は負荷としての吸
入空気量GAに応じた信号電圧を発生する。クランクポ
ジションセンサ212は構造の詳細は省略するが、例え
ば、クランクシャフトに取り付けられた信号発生円板の
突起に近接して電磁ピックアップが配され、この電磁ピ
ックアップが突起が通過する毎に信号電圧を発生する。
信号発生円板の突起は10°毎に設けられているが、2
つ欠歯しているので34個ある。欠歯箇所は例えば1番
気筒の上死点に対して所定の角度位置に設けられている
ので、欠歯箇所が発した信号から上死点を正確に求める
もとができる。そして、10°おきに発生される信号は
さらに分周され計測時点の上死点からのクランク角度を
精確にもとめることができる。
【0011】吸気カム角センサ213と排気カム角セン
サ213’は、カムシャフトの適切な場所に設けられた
信号発生突起に近接して電磁ピックアップが突起が通過
する毎に信号電圧を発生するというものである。この突
起は、カムシャフトの1回転につき1回、すなわちクラ
ンクシャフト2回転につき1回信号を発生する。この突
起は、例えば、第1気筒のカム山の最大リフト時に信号
を発生する様に設けられている。
【0012】ECU200は相互に連結された入力イン
ターフェイス210、中央演算処理装置(CPU)22
0、ランダムアクセスメモリ(RAM)230、リード
オンリメモリ(ROM)240、出力インターフェイス
250から成るデジタルコンピュータである。
【0013】ECU200のCPU220は、入力イン
ターフェイス210に入力され必要に応じて変換された
各センサの信号、ROM240に記憶されたデータ等、
から後述する本発明にかかわる演算をおこない出力イン
ターフェイス250を介して後述のバルブ特性制御装置
100、100’に出力して本発明の制御を実行する。
【0014】また、吸気バルブ(図示しない)の開弁期
間の位相、および、排気バルブ(図示しない)の開弁期
間の位相を変えるために、全く同じ構造のベーンタイプ
のバルブ特性制御装置100と100’が、吸気カムシ
ャフト50、排気カムシャフト50’に取り付けられて
いる。そこで、以下、吸気カムシャフト50に取り付け
られたバルブ特性制御装置100を例にして説明する。
【0015】図2は吸気カムシャフト50に取り付けら
れたこのベーンタイプのバルブ特性制御装置100を吸
気カムシャフト50の中心軸線Xを通る平面で切った断
面図である。図2を参照すると、クランクシャフト(図
示しない)によりチェーン(図示しない)を介して1/
2の回転比で駆動されるギア10に、ギア10と共働し
て進角油室110と遅角油室120を形成するハウジン
グ20とサイドカバ−30がB1(4本の内1本のみ図
示)により固定されている。ハウジング20の内側には
ロータ40が所定角度回動自在に配設されている。ロー
タ40は吸気カムシャフト50にボルトB2で固定され
ている。
【0016】図3はサイドカバー30とボルトB1、ボ
ルトB2を除去した状態でバルブ特性制御装置1を軸端
側(図1の左側)から見た図である。図3に示されるよ
うにハウジング20は外周部21と4つの内側突起部2
2からなる。内側突起部22の内周側にはシール部材2
3が配設されている。24はボルトB1が通る穴であ
る。図2においては、ハウジング20は吸気カムシャフ
ト50の中心軸線Xよりも上側では外周部21と内側突
起部22が一体でシール部材23と共に示され、吸気カ
ムシャフト50の中心軸線Xよりも下側ではハウジング
20は外周部21が示されており、破線20’は外周部
21と内側突起部22の境目である。
【0017】また、図3に示されるように、ロータ40
はボス41とそこから放射状に外側に突き出た4つのベ
ーン42から成る。各ベーン40の外周側にはシール部
材43が配設されている。図2においては、ロータ40
は、吸気カムシャフト50の中心軸線Xよりも上側では
ボス41のみが示され、吸気カムシャフト50の中心軸
線Xよりも下側ではボス41とベーン42が一体でシー
ル部材43と共に示されており、破線40’はボス41
とベーン42の境目である。
【0018】ロータ40のボス41には進角時にカムシ
ャフト内進角油路55を通って来た作動油をボス41の
中央部のボルトB2の周りに形成される中央油室44に
導く2本の傾斜油路45と、中央油室44から、ロータ
40のベーン42とハウジング20の内側突起部22の
間に形成される、進角油室110に作動油を導入する4
本の分配油路46が形成されている。
【0019】図2に戻り吸気カムシャフト50に注目す
ると、吸気カムシャフト50は外側フランジ51と内側
フランジ52の間で、半割りの上側メタルベアリング6
0A、下側メタルベアリング60Bを介して、シリンダ
ヘッド70とカムキャップ80により回転自在に支持さ
れている。そして、外側フランジ51と内側フランジ5
2の間で、内側フランジ52に近い方に環状進角油路5
3が、外側フランジ52に近い方に環状遅角油路54が
形成されている。
【0020】環状進角油路53は中心軸線Xに平行に形
成されたカムシャフト内進角油路55と短い油路55a
を介して連通している。そしてカムシャフト内進角油路
55はロータ40の傾斜油路45に連通している。環状
遅角油路54は中心軸線Xに平行に形成されたカムシャ
フト内遅角油路56と短い油路56aを介して連通して
いる。カムシャフト内進角油路56は外側フランジ51
よりも軸端側に設けられている軸端側環状遅角油路57
に連通している。軸端側環状遅角油路57は、ギヤ10
の内周側に設けられたギヤ内環状油路11とギヤ内分配
油路12を介して、遅角油室120に連通している。
【0021】一方、シリンダヘッド70には各油室への
作動油の供給を制御するオイルコントロールバルブ90
が嵌入されている。図4にオイルコントロールバルブ9
0の詳細を示す。図4に示されているようにオイルコン
トロールバルブ90はスリーブ91内で電磁ソレノイド
92のプランジャ93とスプリング94によってスプー
ル弁95を移動して作動油の流れ方向を切り換える。
【0022】スリーブ91は進角ポート91a、遅角ポ
ート91b、供給ポート91c、ドレインポート91
d、91eを有している。一方、スプール弁95は、4
つのランド95a、95b、95c、95dと、3つの
溝通路95e、95e、95fを有する。そして電磁ソ
レノイド92は電子コントロールユニット(以下EC
U)200からの信号によりデューテイ制御で励磁され
るがそのデューティ比を変えることによりスプール弁9
5の位置が変化させて作動油の進角油室110、遅角油
室120への給排を制御する。
【0023】例えば、デューティ比100%で励磁され
るとスプール弁95は最も左側まで移動し進角ポート9
1aは全開で供給ポート91cと連通され、遅角ポート
91bが全開でドレインポート91eと連通され、バル
ブ特性制御装置100の進角油室110に向けて作動油
が最大能力で供給され、遅角油室120から作動油が最
大能力で排出され、吸気カムシャフト50はクランクシ
ャフトに対して最大速度で進角方向に移動する。
【0024】また、デューテイ比0%(励磁されない)
の場合は、スプール弁95は最も右側まで移動し供給ポ
ート91cと遅角ポート91bが全開で連通され、進角
ポート91aがドレインポート91dと全開で連通さ
れ、バルブ特性制御装置100の遅角油室120に向け
て作動油が最大能力で供給され、進角油室110から作
動油が最大能力で排出され、吸気カムシャフト50はク
ランクシャフトに対して最大速度で遅角方向に移動す
る。図4はこの供給ポート91cと遅角ポート91bが
全開で連通された状態を示している。
【0025】一方、エンジン1は吸気カムシャフト50
のクランクシャフトに対する位相差を検出するカム角セ
ンサ213を有していて(図1参照)、吸気カムシャフ
ト50のクランクシャフトに対する位相差が予め定めた
位相差になると、電磁ソレノイド92は中間のデューテ
イ比で励磁されスプール弁95はランド95a、95
b、95c、95dによって、進角ポート91aと供給
ポート91c、ドレインポート91dとの連通をそれぞ
れ遮断し、遅角ポート91bと供給ポート91c、ドレ
インポート91dとの連通をそれぞれ遮断する位置で停
止し、吸気カムシャフト50はクランクシャフトに対し
てその位相差を保つ。
【0026】図2において、71で示されるのはオイル
コントロールバルブ90の進角ポート91aと吸気カム
シャフト50に形成された環状進角油路53を連通する
ためのシリンダヘッド内進角油路である。また、72で
示されるのはオイルコントロールバルブ90の遅角ポー
ト91bと吸気カムシャフト50に形成された環状遅角
油路54を連通するためのシリンダヘッド内遅角油路で
ある。同じく、図2において73で示されるのはオイル
コントロールバルブ90の供給ポート91cとオイルポ
ンプ(図示しない)を連通するための供給油路であり、
74で示されるのはオイルコントロールバルブ90のド
レーンポート91d、91eとオイルパンを連通するた
めのドレーン油路である。
【0027】図5は図2の4−4線に沿って見た断面図
であって、環状進角油路53とシリンダヘッド内進角油
路71との連通、および、環状遅角油路54とシリンダ
ヘッド内遅角油路72との連通を示している。図4に示
されるように、シリンダヘッド内進角油路71はオイル
コントロールバルブ90の進角ポート91aからカムキ
ャップ80に向かって上方に延伸しシリンダヘッド70
の上面76に突き抜けている。このシリンダヘッド内進
角油路71と上側ベアリングメタル60Aの外側を結ぶ
ようにカムキャップ80の下面81に溝82が形成され
ている。一方、上側ベアリングメタル60Aには穴61
が形成されていて、穴61の径は環状進角油路53の幅
よりも大きく設定されている。そして、この穴61とカ
ムキャップ80の下面81に溝82を連通するように傾
斜油路83が形成されている。
【0028】一方、シリンダヘッド内遅角油路72はオ
イルコントロールバルブ90の進角ポート91aからカ
ムキャップ80に向かって上方に延伸するが途中で斜め
に曲がって下側ベアリングメタル60Bの外側の開口7
2aに達している。上記の開口72aの径よりも幅の大
きな断面三日月状の溝78が、この開口72aから軸端
方向に向かって、下側ベアリングメタル60Bを受ける
シリンダヘッド70の半円断面受け部77に形成されて
いる。
【0029】一方、下側ベアリングメタル60Bには、
そのフランジ部60Fが立ち上がる角部に切り欠き62
が形成されている。切り欠きを軸方向から見た大きさは
少なくとも溝78の三日月状の断面よりも大きく、切り
欠きを軸に直角な方向から見た時の幅は、この部分に内
接する吸気カムシャフト50の環状遅角油路54の幅よ
りも大きい。
【0030】したがって、進角用の作動油はオイルコン
トロールバルブ90の進角ポート91aから、シリンダ
ヘッド内油路71、カムキャップ80の溝82、傾斜油
路83、上側ベアリングメタル60Aの穴61を通っ
て、吸気カムシャフト50の環状進角油路53に達す
る。環状進角油路53からは短い連絡油路55aを通っ
てカムシャフト内進角油路55に入って軸端方向に進
み、ロータ40の傾斜油路45を通って中央油室44に
達し、そこから分配油路46を通って各進角油室110
に分配される。
【0031】また、遅角用の作動油はオイルコントロー
ルバルブ90の遅角ポート91bからシリンダヘッド内
油路72から、断面三日月状の溝78と下側ベアリング
メタル60Bの背面の間に形成される油路79に入って
軸端方向に進み、下側ベアリングメタル60Bの軸端の
角部に形成された切り欠き62を通って吸気カムシャフ
ト50の環状遅角油路54に達する。環状遅角油路54
からは短い連絡油路56aを通ってカムシャフト内遅角
油路56に入って軸端方向に進み、短い連絡油路56b
を通って軸端側環状遅角油路57に達する。そこから
は、軸端側環状遅角油路57に対向してギヤ10に形成
された環状油路11を経て傾斜分配油路12に入り、各
遅角油室120に分配される。
【0032】以下、上記の様に構成された、本発明の実
施の形態の制御について説明する。この制御において
は、緩慢燃焼の場合には、強制的にバルブオーバーラッ
プ期間を小さくし、それ以外の場合は、運転条件に応じ
て定められたバルブオーバーラップ期間をマップから読
み込んでその値にバルブオーバーラップ期間を調整す
る。
【0033】図6が上記の制御を実行するルーチンのフ
ローチャートであって、ステップ61で各パラメータの
読み込みをおこない、ステップ62で緩慢燃焼であるこ
とを示すフラグXSLCが1(=ON)であるかどうか
を判定する。この判定の詳細は後述する。ステップ62
で肯定判定され、緩慢燃焼である場合には、ステップ6
6に進み、バルブオーバーラップ期間を小にする指令を
出してリターンする。
【0034】ステップ62で否定判定された場合、すな
わち、緩慢燃焼でない場合はステップ63に進み、図7
に示すマップから現在の運転条件の目標オーバーラップ
期間を読み込む。そして、ステップ64、65でマップ
から読み込んだオーバーラップ期間が小であるか、中で
あるか、大であるかを判定し、マップから読み込んだオ
ーバーラップ期間が小の場合はステップ66に進んでオ
ーバーラップ期間を小にする指令を発信し、マップから
読み込んだオーバーラップ期間が中の場合はステップ6
7に進んでオーバーラップ期間を中にする指令を発信
し、マップから読み込んだオーバーラップ期間が大の場
合はステップ68に進んでオーバーラップ期間を大にす
る指令を発信してリターンする。
【0035】オーバーラップ期間を大、中、小にするた
めの吸気カムシャフト50と排気カムシャフト50’の
位相は図8に示すようにECU200のROM240に
記憶されているが、前述のカムシャフトの位相の測定に
用いたのと同じパラメータで、すなわち、#1気筒の圧
縮上死点から吸気カム角センサ213、排気カム角セン
サ213’が信号を発生する時点、すなわち#1気筒の
カムの最大リフト時点、までのクランク角で、記憶され
ている。
【0036】ここで、ステップ62の判定について説明
する。まず、第1の実施の形態では、所定期間内にスロ
ットル弁が一定角度以上動いた回数が、予め定めた回数
を超えた場合に、急な加減速が繰り返し行われて緩慢燃
焼が発生していると判断する。図9に示すのが、そのフ
ローチャートであって、ステップ91でパラメータを読
み込んだ後、ステップ92でスロットル弁の今回の開度
TAi と前回の開度TAi-1 との差とΔTAをもとめス
テップ93に進む。
【0037】ステップ93では、ΔTAが予め定めた値
αを超えたかどうかの判定をおこなうことにより、急激
な加速がおこなわれたかどうかを判定する。そして、ス
テップ93で肯定判定された場合は、ステップ94でカ
ウンタの値CをインクリメントしてC+1とする。そし
て、ステップ95でカウンタの値Cが予め定めた回数C
aを超えたかどうかを判定し、肯定判定された場合にス
テップ96に進んで緩慢燃焼であると判定してXSLC
=1としてリターンする。ここで、カウンタは予め定め
た所定時間毎にリセットされるようにされているので、
一定期間内にΔTAが予め定めた値αを超えた回数を計
測することができる。ステップ93、95で否定判定さ
れた場合は緩慢燃焼ではないのでステップ97に進んで
XSLC=0としてリターンする。また、カウンタがリ
セットされた場合もXSLC=0とされる。
【0038】次に、第2の実施の形態における、ステッ
プ62の判定について説明するが、第2の実施の形態
は、空燃比が理論空燃比から大きくずれた場合に緩慢燃
焼が発生していると判定するものであって、図10に示
すのがそのルーチンのフローチャートである。図10の
フローチャートにおいて、ステップ101では各パラメ
ータを読み込み、ステップ102では測定された空燃比
AFと理論空燃比AFSの差ΔAFを計算する。そし
て、ステップ103においてΔAFが予め定めた判定値
Kよりも大きいかどうかを判定する。ステップ103で
肯定判定されΔAFが予め定めた判定値Kよりも大きい
場合は緩慢燃焼が発生しているとしてXSLC=1とし
てリターンする。一方、ステップ103で否定判定され
ΔAFが予め定めた判定値Kよりも小さい場合は緩慢燃
焼が発生していないとしてステップ105に進みXSL
C=0としてリターンする。
【0039】次に、オーバーラップ期間の変化、特に、
本発明に関して、オーバーラップ期間を大から小への縮
小について説明する。オーバーラップ量の縮小は、例え
ば、図11の(a)に示す様な状態から,図10の
(b)に示す様な状態にする。このためには、吸気バル
ブの開弁期間を遅角側にずらすと同時に排気バルブ開弁
期間を進角側にずらす必要がある。そこで、吸気カムシ
ャフト50と排気カムシャフト50’の回転位相をそれ
ぞれ、遅角側と進角側に移動する。このカムシャフトの
移動は、クランクポジションセンサ212と吸気カム角
センサ213と排気カム角センサ213’で、吸気カム
シャフト50と排気カムシャフト50’の位相を検出し
ながらフィードバック制御で以下のようにしておこな
う。
【0040】そこで、先ず、現在の吸気カムシャフト5
0、排気カムシャフト50’の位相はクランクポジショ
ンセンサ212からの信号と、吸気カム角センサ21
3、排気カム角センサ213’からの信号に基づいても
とめる。この位相をあらわすパラメータとして#1気筒
の圧縮上死点から吸気カム角センサ213、排気カム角
センサ213’が信号を発生する時点、すなわち#1気
筒のカムの最大リフト時点、までのクランク角を計算す
る。なお、圧縮上死点は前述のようにクランクポジショ
ンセンサ212が欠歯部の信号を発生してから所定のク
ランク角を過ぎた点としてもとめる。
【0041】一方、前述のように、ECU200のRO
M240には、オーバーラップを大、中、小にするため
の吸気カムシャフト50と排気カムシャフト50’の位
相が図8に示すように記憶されているので、カムシャフ
トの目標位相値に対して、実測したカムシャフトの位相
が進んでいた場合は、オイルコントロールバルブ90の
電磁ソレノイド92を消磁する指令を出して、バルブタ
イミング制御装置100の遅角油室120に作動油が流
れるようにして、カムシャフトの位相を遅らせ目標の位
相に近づける。逆に、カムシャフトの目標位相値に対し
て、実測したカムシャフトの位相が遅れていた場合は、
オイルコントロールバルブ90の電磁ソレノイド92に
デューテイ比100%の励磁電流を送る指令を出し、バ
ルブタイミング制御装置100の進角油室110に作動
油が流れるようにして、カムシャフトの位相を進めて目
標の位相に近づける。そして、カムシャフトの位相が目
標値と一致したら中間のデューテイ比の励磁電流を送
り、その位相を保持する。
【0042】図12、13は、それぞれ、吸気カムシャ
フト50の位相を最も遅角する場合、排気カムシャフト
50’の位相を最も進角する場合のバルブ特性制御装置
100、100’のバルブハウジング20、20’の内
側突起部22、22’とロータ40、40’のベーン4
2、42’の相対位置関係を示している。なお、各図に
おいて、ハウジング20、20’ロータ40、40’は
図中矢印の様に時計周りに回転する。また各図において
は見やすくするために最小限の符号しか示していない。
【0043】図12の様に吸気カムシャフト50の位相
をもっとも遅角する場合は、オイルコントロールバルブ
90の電磁ソレノイド92を消磁し、矢印で示されるよ
うに導入された作動油で遅角油室120を満たし、逆に
進角油室110の作動油をすべて排出し、その後、デュ
ーテイ比を中間の値にしてその状態を保持する。
【0044】図13の様に排気カムシャフト50’の位
相をもっとも進角する場合は、オイルコントロールバル
ブ90’の電磁ソレノイド92’をデューテイ比100
%で励磁し矢印で示されるように導入された作動油で進
角油室110’を満たし、逆に遅角油室120’作動油
をすべて排出し、その後、デューテイ比を中間の値にし
てその状態を保持する。
【0045】なお、オイルコントロールバルブ90、9
0’は電磁ソレノイド92、92’をデューテイ比を1
00%に励磁してはじめて進角ポート91a、91a’
が開く、また、0%(消磁)ではじめて遅角ポート91
b、91b’が開く,というものではなく、100%よ
りも低い、あるいは0%よりも大きい、デューテイ比か
ら徐々に開き始め、100%、0%(消磁)で最大開度
に達するというものであり、常に、100%、0%にす
る必要はない。むしろ、常に、100%、0%で制御し
ようとすると、オーバーシュートが発生し目標位相に到
達するのに時間がかかるので望ましくない。そこで、こ
の実施の形態においては、目標位相との差に応じてデュ
ーテイ比を変更するようにされているが詳細は省略す
る。
【0046】以上のようにして、緩慢燃焼の場合にバル
ブオーバーラップ期間が縮小され、その結果、燃焼のさ
らなる遅れが防止され、バックファイアの発生が防止さ
れる。なお、可変バルブタイミング機構として、この実
施の形態で用いられているベーンタイプの可変バルブタ
イミング機構と異なるタイプの可変バルブタイミング機
構を用いることも勿論可能である。
【0047】
【発明の効果】各請求項に記載の発明によれば、緩慢燃
焼が発生する場合には、オーバーラップ期間が小さくさ
れ、燃焼のさらなる遅れが防止され、バックファイアの
発生が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体の構成を示す図である。
【図2】バルブタイミング制御装置の構造をカム中心軸
を通る平面で切った断面図である。
【図3】図1の装置を軸方向から見た図である。
【図4】オイルコントロールバルブ90の構造を示す図
である。
【図5】図1の4−4線に沿って見たオイルコントロー
ルバルブ90とカムシャフト50内の油路の連通を示す
断面図である。
【図6】オーバーラップの制御のフローチャートであ
る。
【図7】回転数と負荷に対するオーバーラップ期間のマ
ップである。
【図8】オーバーラップを大、中、小にするための吸気
カムシャフト50と排気カムシャフト50’の位相を示
す表である。
【図9】第1の実施の形態における緩慢燃焼か否かを判
定するルーチンのフローチャートである。
【図10】第2の実施の形態における緩慢燃焼か否かを
判定するルーチンのフローチャートである。
【図11】オーバーラップ期間の差を示す図であって、
(a)はオーバーラップ大の場合を示し、(b)はオー
バーラップ小の場合を示している。
【図12】吸気カムシャフトの位相を最も遅角する場合
のバルブ特性制御装置100のバルブハウジング20と
ロータ40の相対位置関係を示す図である。
【図13】排気カムシャフトの位相を最も進角する場合
のバルブ特性制御装置100’のバルブハウジング2
0’とロータ40’の相対位置関係を示す図である。
【符号の説明】
2…吸気管 4…吸気マニホールド 6…排気マニホールド 7…排気管 10…ギヤ 20、20’…ハウジング 30…サイドカバー 40、40’…ロータ 42、42’…ベーン 50、50’…カムシャフト 70…シリンダヘッド 80…カムキャップ 90…オイルコントロールバルブ 100、100’…バルブ特性制御装置 110、110’…進角油室 120、120’…遅角油室 200…ECU 211…エアフローメータ 212…クランクポジションセンサ 213、213’…カム角センサ 214…空燃比センサ 251…電子スロットル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 45/00 314 F02D 45/00 314J Fターム(参考) 3G016 AA02 AA08 AA19 BA38 BA39 DA06 GA06 3G084 BA23 DA28 FA07 FA10 FA26 FA38 3G092 AA01 AA11 AB02 DA01 DA02 DA09 DA12 DF04 DG05 DG09 EA02 EA08 EA17 EA25 EC08 FA19 GA12 GA13 HA01Z HA07Z HA13X HA13Z HD05Z HE03Z 3G301 HA01 HA19 JA21 KA13 KA17 LA07 NA08 ND41 NE11 NE12 NE23 PA01Z PA12Z PD02Z PE03Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転条件に応じてバルブオーバーラップ
    期間を予め定められた値に制御する車両用内燃機関のバ
    ルブオーバーラップ制御装置において、 機関の燃焼が燃焼速度が小さく燃焼が遅くまで続く緩慢
    燃焼であるか否かを判定する緩慢燃焼判定手段と、 緩慢燃焼であると判定された場合にはバルブオーバーラ
    ップ期間を強制的に縮小するバルブオーバーラップ強制
    縮小手段とを具備することを特徴とするバルブオーバー
    ラップ制御装置。
  2. 【請求項2】 緩慢燃焼判定手段が、予め定めた所定時
    間においてスロットルが予め定めた所定の開度以上変化
    したスロットル開度変化回数を検出し、スロットル開度
    変化回数が予め定めた所定の回数を超えた場合に緩慢燃
    焼であると判定する手段であることを特徴とする請求項
    1に記載のバルブオーバーラップ制御装置。
  3. 【請求項3】 緩慢燃焼判定手段が、空燃比を検出し、
    検出した空燃比を予め定めた判定値と比較して緩慢燃焼
    か否かを判定する手段であることを特徴とする請求項1
    に記載のバルブオーバーラップ制御装置。
JP20354498A 1998-07-17 1998-07-17 バルブオーバーラップ制御装置 Withdrawn JP2000034940A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20354498A JP2000034940A (ja) 1998-07-17 1998-07-17 バルブオーバーラップ制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20354498A JP2000034940A (ja) 1998-07-17 1998-07-17 バルブオーバーラップ制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000034940A true JP2000034940A (ja) 2000-02-02

Family

ID=16475909

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20354498A Withdrawn JP2000034940A (ja) 1998-07-17 1998-07-17 バルブオーバーラップ制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000034940A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1267058A2 (en) * 2001-06-14 2002-12-18 Nissan Motor Co., Ltd. Control system of internal combustion engine
JP2009150259A (ja) * 2007-12-19 2009-07-09 Toyota Motor Corp バタフライ弁制御装置
CN111852665A (zh) * 2020-07-29 2020-10-30 一汽解放汽车有限公司 多缸天然气发动机凸轮轴配气相位优化设计方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1267058A2 (en) * 2001-06-14 2002-12-18 Nissan Motor Co., Ltd. Control system of internal combustion engine
EP1267058B1 (en) * 2001-06-14 2007-12-12 Nissan Motor Co., Ltd. Control system of internal combustion engine
JP2009150259A (ja) * 2007-12-19 2009-07-09 Toyota Motor Corp バタフライ弁制御装置
CN111852665A (zh) * 2020-07-29 2020-10-30 一汽解放汽车有限公司 多缸天然气发动机凸轮轴配气相位优化设计方法
CN111852665B (zh) * 2020-07-29 2022-04-08 一汽解放汽车有限公司 多缸天然气发动机凸轮轴配气相位优化设计方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0777073A (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JP3309658B2 (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置のための異常検出装置
JPH07127407A (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JPH08270470A (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JP3522053B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP4070857B2 (ja) 内燃機関のバルブ特性制御装置
CN101384809A (zh) 火花点火式内燃发动机
JP2008144589A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2007198314A (ja) 内燃機関の制御装置
JP3750157B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射量制御装置
JP3577929B2 (ja) 内燃機関
JP3635923B2 (ja) 内燃機関の触媒活性化促進装置
JP3293262B2 (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
US6659055B2 (en) Valve-timing control method and apparatus for controlling valve timing of a valve of an engine
JP4196441B2 (ja) 内燃機関のバルブ特性制御装置
KR100984661B1 (ko) 가변 밸브 타이밍 장치 및 그의 제어 방법
JP2000034940A (ja) バルブオーバーラップ制御装置
JP3635911B2 (ja) 触媒温度制御装置
JP3668827B2 (ja) 内燃機関
JP2001082190A (ja) エンジンのバルブタイミング制御装置
JP2006329065A (ja) 車両用内燃機関
JP3039303B2 (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JPH08232617A (ja) バルブタイミング制御装置の異常検出装置
JPH09303165A (ja) 内燃機関のバルブ特性制御装置
JPH09256880A (ja) 内燃機関の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20040123