JPH08232617A - バルブタイミング制御装置の異常検出装置 - Google Patents

バルブタイミング制御装置の異常検出装置

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JPH08232617A
JPH08232617A JP3872295A JP3872295A JPH08232617A JP H08232617 A JPH08232617 A JP H08232617A JP 3872295 A JP3872295 A JP 3872295A JP 3872295 A JP3872295 A JP 3872295A JP H08232617 A JPH08232617 A JP H08232617A
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忠 斉藤
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  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 可変バルブタイミング機構に異常が発生して
いるか否かを検出するに当たり、誤検出を抑制するこ
と。 【構成】 バルブタイミング制御装置の異常検出装置V
Cは、クランクシャフト14に対する吸気側カムシャフ
ト23の変位角度を進角、あるいは、遅角させることに
よりバルブタイミングを連続的に変更するVVT50の
異常発生を検出するに当たり、目標変位角度VTTと実
変位角度VTBから最遅角学習値GVTFRを減じた校
正実変位角度VTとの差の絶対値が第1所定値b、cよ
り大きく、かつ、校正実変位角度VTと先の校正実変位
角度VTOとの差の絶対値が第2所定値d以下である場
合にVVT50にフェイルが発生していると判定する構
成を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、運転状態に応じて内燃
機関の吸気バルブ又は排気バルブの少なくともいずれか
一方のバルブタイミングを制御する内燃機関のバルブタ
イミング制御装置の異常検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、エンジンの運転状態に応じ
て、吸気バルブ、排気バルブの少なくともいずれか一方
のバルブタイミングを変更させる可変バルブタイミング
機構が実用化されている。この種の可変バルブタイミン
グ機構として、例えば、クランクシャフトに対するカム
シャフトの回転位相差(変位角度)を連続的に変位させ
る可変バルブタイミング機構が知られている。
【0003】かかる可変バルブタイミング機構を有する
エンジンでは、エンジンの運転状態に基づいて決定され
た目標回転位相差(目標変位角度)に、実回転位相差
(実変位角度)を収束させるフィードバック制御が実行
されている。したがって、特開昭59−105911号
公報に記載されているような位相差検出装置を用いて、
実変位角度を正確に検出する必要がある。
【0004】ここで、特開昭59−105911号公報
には、クランクシャフト1回転毎に出力される第1パル
ス信号とカムシャフト1回転毎に出力される第2パルス
信号との間隔を計測することにより、実変位角度を正確
に検出する装置が記載されている。
【0005】ところで、可変バルブタイミング機構に異
物噛込み等のフェイルが発生した場合には、実変位角度
を目標変位角度に収束させることができず、燃料噴射タ
イミング等の各種制御量が目標変位角度に対応するよう
決定されている場合には、エンジンの出力特性の低下等
の問題が生じる。したがって、可変バルブタイミング機
構にフェイルが発生しているか否かを判定し、フェイル
が発生している場合には、各種制御量を修正し、エンジ
ン出力特性の低下等を防止する必要がある。
【0006】ここで、一般的なフェイル検出手段として
は、目標変位角度と実変位角度との差の絶対値用い、そ
の絶対値が所定のしきい値よりも大きい場合には、可変
バルブタイミング機構にフェイルが生じていると判定す
るフェイル検出手段が考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、単に目
標変位角度と実変位角度の差の絶対値が所定のしきい値
よりも大きい場合に、可変バルブタイミング機構にフェ
イルが発生していると判定すると、フェイルを誤検出し
易いという問題があった。すなわち、決定された目標変
位角度に向けて実変位角度を変位させる制御初期段階に
おいては、目標変位角度と実変位角度との差の絶対値が
大きいのが一般的である。
【0008】したがって、フェイル判定のしきい値を小
さくすれば頻繁にフェイルと判定されることとなり、一
方、しきい値を大きくとれば、有効なフェイル判定を実
行することができないという問題が生じる。
【0009】また、目標変位角度が最進角、あるいは最
遅角近傍の変位角度である場合には、目標変位角度より
も小さな、あるいは大きな変位角度において、実変位角
度の変位が停止してしまうことがある。すなわち、構成
部品の公差等により各々の可変バルブタイミング機構に
は作動可能範囲にばらつきがあるため、最変位の目標変
位角度に到達する前に実変位角度が物理的に最変位状態
(構成部品が当接し合った状態)となり、目標変位角度
に収束し得ない場合があるのである。
【0010】したがって、フェイル判定のために用いる
しきい値が一定値である場合には、可変バルブタイミン
グ機構上は、実変位角度が最も変位しているにもかかわ
らず、フェイルが発生していると誤判定してしまうとい
う問題があった。
【0011】さらに、可変バルブタイミング機構のフェ
イルからの正常復帰判定を、目標変位角度と実変位角度
との差の絶対値が、フェイル判定のしきい値より小さく
なった場合に行うとすれば、正常復帰判定を誤ってしま
う場合がある。すなわち、目標変位角度は、エンジンの
運転状態に応じて刻々と変化しており、これに伴って目
標変位角度と実変位角度との差の絶対値も変動している
からである。
【0012】このように算出された差の絶対値は、過渡
的な可変バルブタイミング機構の作動状態を示している
に過ぎず、フェイル判定に必要な定常的な作動状態を示
していない。この結果、定常的にはフェイル状態にある
にもかかわらず、正常復帰の判定を下してしまう場合が
あるのである。
【0013】またさらに、可変バルブタイミング機構の
応答性が低い条件下において、通常の判定時間をもって
フェイル判定、正常復帰判定を実行すれば、それぞれの
判定を誤ってしまうことがある。例えば、可変バルブタ
イミング機構が油圧によって駆動される機構である場
合、オイル粘度が低い状態では作動抵抗が大きいため、
通常のオイル粘度の場合と比較して、実変位角度が目標
変位角度に収束するまでに時間を要してしまう。
【0014】したがって、通常のオイル粘度の場合を基
準にしてフェイル判定時間が定められている場合には、
目標変位角度に向かって実変位角度が変位中であるにも
かかわらず、フェイル状態にあると判定されることがあ
る。
【0015】本発明は、前記従来の問題点を解消するた
めになされたものであり、可変バルブタイミング機構に
異常が発生しているか否かを検出するに当たり、誤検出
を抑制することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
請求項1に記載の発明に係るバルブタイミング制御装置
の異常検出装置は、内燃機関M1のクランクシャフトM
2の回転に同期して所定のタイミングで駆動され、燃焼
室M3に通じる吸気通路M4及び排気通路M5をそれぞ
れ開閉する吸気バルブM6及び排気バルブM7と、前記
内燃機関M1の運転状態を検出するための運転状態検出
手段M8と、その運転状態検出手段M8によって検出さ
れた内燃機関M1の運転状態に応じた目標バルブタイミ
ングを決定するための目標バルブタイミング決定手段M
9と、前記吸気バルブM6又は前記排気バルブM7のう
ち少なくともいずれか一方のバルブタイミングを変更さ
せる可変バルブタイミング機構M10と、その可変バル
ブタイミング機構M10が配設されている側におけるバ
ルブの実バルブタイミングを検出するためのバルブタイ
ミング検出手段M11と、そのバルブタイミング検出手
段M11によって検出される実バルブタイミングを、前
記目標バルブタイミング決定手段M9によって決定され
た目標バルブタイミングに収束させるよう前記可変バル
ブタイミング機構M10を制御するためのバルブタイミ
ング制御手段M12と、前記目標バルブタイミング決定
手段M9により決定された目標バルブタイミングと、前
記バルブタイミング検出手段M11によって検出される
実バルブタイミングとの差の絶対値が第1所定値以上で
あり、かつ、前記バルブタイミング検出手段M11によ
って検出される実バルブタイミングの変化量の絶対値が
第2所定値以下である場合には、前記可変バルブタイミ
ング機構M10に異常が発生していると判定する異常判
定手段M13とを構成として備える。
【0017】また、請求項2に記載の発明に係るバルブ
タイミング制御装置の異常検出装置は、請求項1記載の
バルブタイミング制御装置の異常検出装置において、前
記第1所定値は、前記バルブタイミング検出手段M11
により検出された実バルブタイミングが最変位バルブタ
イミング近傍のバルブタイミングである場合には、前記
バルブタイミング検出手段M11により検出された実バ
ルブタイミングが最変位バルブタイミング近傍以外のバ
ルブタイミングである場合と比較して、大きな値となる
よう設定されていることを構成として備える。
【0018】さらに、請求項3に記載の発明に係るバル
ブタイミング制御装置の異常検出装置は、請求項1また
は請求項2記載のバルブタイミング制御装置の異常検出
装置において、前記異常判定手段M13によって前記可
変バルブタイミング機構M10に異常が発生していると
判定されたのち、前記バルブタイミング検出手段M11
によって検出される実バルブタイミングの変化量が第3
所定値以上となった場合には、前記可変バルブタイミン
グ機構M10は正常な状態に復帰したと判定する正常復
帰判定手段M14を構成として備える。
【0019】また、請求項4に記載の発明に係るバルブ
タイミング装置の異常検出装置は、請求項3記載のバル
ブタイミング制御装置の異常検出装置において、前記第
3所定値は、前記第2所定値よりも大きな値となるよう
設定されていることを構成として備える。
【0020】さらに、請求項5に記載の発明に係るバル
ブタイミング装置の異常検出装置は、請求項1乃至請求
項4のうちいずれかの請求項に記載のバルブタイミング
制御装置の異常検出装置において、前記可変バルブタイ
ミング機構M10は、油圧によって駆動される可変バル
ブタイミング機構であり、前記運転状態検出手段M8は
前記可変バルブタイミング機構M10を駆動する油の温
度を検出するための油温検出手段M15を備え、その油
温検出手段M15によって検出された油温が所定領域に
ないと判断した場合には、前記異常判定手段M13によ
る前記可変バルブタイミング機構M10における異常判
定、または、前記正常復帰判定手段M14による前記可
変バルブタイミング機構M10における正常復帰判定の
うち少なくとも一方の判定を禁止する第1判定禁止手段
M16を構成として備える。
【0021】また、請求項6に記載の発明に係るバルブ
タイミング装置の異常検出装置は、請求項1乃至請求項
4のうちいずれかの請求項に記載のバルブタイミング制
御装置の異常検出装置において、前記可変バルブタイミ
ング機構M10は、油圧によって駆動される可変バルブ
タイミング機構であり、前記運転状態検出手段M8は前
記可変バルブタイミング機構M10を駆動する油の温度
を検出するための油温検出手段M15を備え、その油温
検出手段M15によって検出された油温が所定領域にな
いと判断した場合には、前記異常判定手段M13による
前記可変バルブタイミング機構M10における異常判
定、または前記正常復帰判定手段M14による前記可変
バルブタイミング機構M10における正常復帰判定のう
ち少なくとも一方の判定時間を延長する判定時間延長手
段M17を構成として備える。
【0022】さらに、請求項7に記載の発明に係るバル
ブタイミング装置の異常検出装置は、請求項5または請
求項6に記載のバルブタイミング制御装置の異常検出装
置において、前記油温検出手段M15は、水温を介して
油温を検出することを構成として備える。
【0023】また、請求項8に記載の発明に係るバルブ
タイミング装置の異常検出装置は、請求項1乃至請求項
7のうちいずれかの請求項に記載のバルブタイミング制
御装置の異常検出装置において、前記運転状態検出手段
M8は、前記内燃機関M1の回転数を検出するための機
関回転数検出手段M18を備え、その機関回転数検出手
段M18によって検出された内燃機関M1の回転数が所
定領域にない場合には、前記異常判定手段M13による
前記可変バルブタイミング機構M10における異常判
定、または前記正常復帰判定手段M14による前記可変
バルブタイミング機構M10における正常復帰判定のう
ち少なくとも一方の判定を禁止する第2判定禁止手段M
19を構成として備える。
【0024】
【作用】上記構成を備えた請求項1に記載の発明に係る
バルブタイミング制御装置の異常検出装置では、内燃機
関M1が始動すると、吸気バルブM6、及び排気バルブ
M7は内燃機関M1のクランクシャフトM2の回転に同
期して所定のタイミングで駆動され、燃焼室M3に通じ
る吸気通路M4、及び排気通路M5を開閉する。
【0025】また、可変バルブタイミング機構M10
は、吸気バルブM6、排気バルブM7のうち少なくとも
いずれか一方のバルブタイミングを変更する。さらに、
運転状態検出手段M8は、内燃機関M1の運転状態を検
出し、目標バルブタイミング決定手段M9は、内燃機関
M1の運転状態に応じた目標バルブタイミングを決定す
る。
【0026】バルブタイミング検出手段M11は、可変
バルブタイミング機構M10が配設された側におけるバ
ルブの実バルブタイミングを検出する。そして、バルブ
タイミング制御手段M12は、バルブタイミング検出手
段M11によって検出される実バルブタイミングが、目
標バルブタイミング決定手段M9によって決定された目
標バルブタイミングに収束すように可変バルブタイミン
グ機構M10を制御する。
【0027】このとき異常判定手段M13は、目標バル
ブタイミング決定手段M9によって決定された目標バル
ブタイミングと、バルブタイミング検出手段M11によ
って検出された実バルブタイミングの差の絶対値が第1
所定値以上であり、かつ、バルブタイミング検出手段M
11によって検出される実バルブタイミングの変化量の
絶対値が第2所定値以下である場合に、可変バルブタイ
ミング機構M10に異常が発生していると判定する。
【0028】したがって、単に目標バルブタイミングと
実バルブタイミングの差の絶対値が大きいというだけで
可変バルブタイミング機構M10に異常が発生している
と判定されることはない。この結果、特に、バルブタイ
ミング制御手段M12による制御初期段階において、実
バルブタイミングが目標バルブタイミングに向かう収束
過程にあるにもかかわらず、可変バルブタイミング機構
M10に異常が発生していると判定されることはない。
【0029】また、請求項2に記載の発明に係るバルブ
タイミング制御装置の異常検出装置では、実バルブタイ
ミングが最変位バルブタイミング近傍のバルブタイミン
グである場合には、実バルブタイミングが最変位バルブ
タイミング近傍以外のバルブタイミングである場合と比
較して、第1所定値が大きく設定されている。
【0030】したがって、実バルブタイミングが最変位
バルブタイミングに変位しているにもかかわらず、可変
バルブタイミング機構M10における物理的規制によ
り、目標バルブタイミングと実バルブタイミングとの差
の絶対値が縮まらず、可変バルブタイミング機構M10
が異常な状態にあると判定されることはない。
【0031】さらに、請求項3に記載の発明に係るバル
ブタイミング制御装置の異常検出装置では、正常復帰判
定手段M14は、バルブタイミング検出手段M11によ
って検出される実バルブタイミングの変化量が第3所定
値以上になった場合に、可変バルブタイミング機構M1
0が、異常な状態から正常な状態に復帰したと判定す
る。
【0032】したがって、可変バルブタイミング機構M
10に異常が発生しているにもかかわらず、過渡的に目
標バルブタイミングと実バルブタイミングの差の絶対値
が第1所定値以上となることによって、正常復帰したと
誤判定されることはない。
【0033】またさらに、請求項4に記載の発明に係る
バルブタイミング制御装置の異常検出装置では、第3所
定値が第2所定値よりも大きな値に設定されているの
で、正常復帰判定手段M14によって正常復帰判定がな
されたのちすぐに、異常判定がなされる事態が回避され
る。この結果、可変バルブタイミング機構M10の異常
判定に影響される各種制御におけるチャタリングが防止
される。
【0034】さらにまた、請求項5に記載の発明に係る
バルブタイミング制御装置の異常検出装置では、可変バ
ルブタイミング機構M10は油圧によって駆動される。
また、油温検出手段M15は、可変バルブタイミング機
構M10を駆動する油の温度を検出する。そして、第1
判定禁止手段M16は、検出された油温が所定領域にな
い場合には、異常判定手段M13による異常判定、ある
いは正常復帰判定手段M14による正常復帰判定の少な
くともいずれか一方を禁止する。
【0035】この結果、可変バルブタイミング機構M1
0の作動が不安定な条件下で可変バルブタイミング機構
M10における異常判定、正常復帰判定が実行されない
こととなり、可変バルブタイミング機構M10の作動が
不安定なことに起因する各誤判定が防止される。
【0036】また、請求項6に記載の発明に係るバルブ
タイミング制御装置の異常検出装置では、可変バルブタ
イミング機構M10は油圧によって駆動される。また、
油温検出手段M15は、可変バルブタイミング機構M1
0を駆動する油の温度を検出する。そして、判定時間延
長手段M17は、検出された油温が所定領域にない場合
には、異常判定手段M13による異常判定、あるいは正
常復帰判定手段M14による正常復帰判定の少なくとも
いずれか一方の判定時間を延長する。
【0037】この結果、可変バルブタイミング機構M1
0の作動が不安定な条件下で、異常判定、正常復帰判定
を行うための判定時間が延長されるので、実際には可変
バルブタイミング機構M10が作動しているにもかかわ
らず、誤って異常判定、正常復帰判定がなされることが
回避される。
【0038】さらに、請求項7に記載の発明に係るバル
ブタイミング制御装置の異常検出装置では、油温検出手
段M15は、水温を介することによって可変バルブタイ
ミング機構M10を駆動する油の温度を検出する。
【0039】また、請求項8に記載の発明に係るバルブ
タイミング制御装置の異常検出装置では、運転状態検出
手段M8に含まれる機関回転数検出手段M18は、内燃
機関M1の回転数を検出する。そして、第2判定禁止手
段M19は、機関回転数検出手段M18によって検出さ
れた内燃機関M1の回転数が所定領域にない場合には、
異常判定手段M13による異常判定、あるいは正常復帰
判定手段M14による正常復帰判定の少なくともいずれ
か一方を禁止する。
【0040】したがって、機関回転数のばらつき、バル
ブタイミング検出手段M11により検出されるバルブタ
イミングのばらつきに伴う誤判定が防止される。
【0041】
【実施例】以下、本発明をバルブタイミング制御装置の
異常検出装置に具体化したいくつかの実施例について図
面を参照して説明する。
【0042】先ず、第1実施例に係るバルブタイミング
制御装置の異常検出装置VCの構成について図2及び図
3を参照して説明する。ここに、図2はバルブタイミン
グ制御装置の異常検出装置VCを含むガソリンエンジン
システムを示す概略構成図である。
【0043】内燃機関としてのエンジン10は、複数の
シリンダが形成されているシリンダブロック11と、シ
リンダブロック11上部に連結されるシリンダヘッド1
2と、シリンダブロック11の各シリンダ内を上下に往
復移動するピストン13とを備えている。また、ピスト
ン13の下端部にはクランクシャフト14が連結されて
おり、ピストン13が上下動することによりクランクシ
ャフト14が回転させられる。
【0044】さらに、クランクシャフト14の近傍に
は、クランク角センサ40が配設されており、クランク
角センサ40は、クランクシャフト14に連結されてい
る磁性体ロータ(図示しない)と、電磁ピックアップ
(図示しない)とから構成されている。ここで、ロータ
の外周には等角度歯が形成されており、ロータの等角度
歯が電磁ピックアップの前方を通過する毎に、パルス状
のクランク角度信号が検出される。
【0045】そして、後述する気筒判別センサ42によ
る基準位置信号の発生後に、クランク角センサ40から
のクランク角度信号の発生数を計測することで、クラン
クシャフト14の回転角度(クランク角度)が検出され
る。
【0046】また、各シリンダブロック11、及びシリ
ンダヘッド12の内壁と、ピストン13の頂部とによっ
て区画形成された空間は、混合気を燃焼させるための燃
焼室15として機能し、シリンダヘッド12の頂部に
は、混合気に点火するための点火プラグ16が、燃焼室
15に突出するように配設されている。
【0047】そして、各点火プラグ16は、プラグコー
ド等(図示しない)を介してディストリビュータ18に
接続されており、イグナイタ19から出力された高電圧
は、ディストリビュータ18によって、クランク角度に
同期して各点火プラグ16に分配される。
【0048】さらに、ディストリビュータ18には、排
気側カムシャフト33に連結され、クランクシャフト1
4の回転数を検出するエンジン回転数センサ41が配設
されている。
【0049】このエンジン回転数センサ41は、クラン
クシャフト14に同期して回転する磁性体ロータ(図示
しない)と、電磁ピックアップ(図示しない)とからな
り、電磁ピックアップがロータの回転数を検出すること
により、クランクシャフト14の回転数(エンジン回転
数NE)が検出されることとなる。また、ディストリビ
ュータ18には、ロータの回転からクランクの基準位置
を所定の割合で検出するための気筒判別センサ42が配
設されている。
【0050】シリンダブロック11には、冷却水通路を
流れる冷却水の温度(冷却水温)THWを検出するため
の水温センサ43が配設されている。シリンダヘッド1
2は、吸気ポート22、及び排気ポート32を有してお
り、吸気ポート22には吸気通路20が接続されてお
り、排気ポート32には排気通路30が接続されてい
る。また、シリンダヘッド12の吸気ポート22には、
吸気バルブ21が配設され、排気ポート32には排気バ
ルブ31が配設されている。
【0051】そして、吸気バルブ21の上方には、吸気
バルブ21を開閉駆動するための吸気側カムシャフト2
3が配置され、排気バルブ31の上方には、排気バルブ
31を開閉駆動するための排気側カムシャフト33が配
置されている。また、各カムシャフト23、33の一端
には、吸気側タイミングプーリ27、排気側タイミング
プーリ34が装着されており、各タイミングプーリ2
7、34は、タイミングベルト35を介して、クランク
シャフト14に連結されている。
【0052】したがって、エンジン10の作動時にはク
ランクシャフト14からタイミングベルト35及び各タ
イミングプーリ27、34を介して各カムシャフト2
3、33に回転駆動力が伝達され、各カムシャフト2
3、33が回転することにより吸気バルブ21、及び排
気バルブ31が開閉駆動される。これら各バルブ21、
31は、クランクシャフト14の回転及びピストン13
の上下動に同期して、すなわち、吸気行程、圧縮行程、
爆発・膨張行程、及び排気行程よりなるエンジン10に
おける一連の4行程に同期して、所定の開閉タイミング
で駆動される。
【0053】さらに、吸気側カムシャフト23の近傍に
は、吸気バルブ21のバルブタイミングを検出するため
のカム角センサ44が配設されており、このカム角セン
サ44は、吸気側カムシャフト23に連結された磁性体
ロータ(図示しない)と電磁ピックアップ(図示しな
い)とから構成されている。また、磁性体ロータの外周
には、複数の歯が等角度毎に形成されており、例えば、
所定気筒の圧縮TDCの前、BTDC90°〜30°の
間に、吸気側カムシャフト23の回転にともなうパルス
状のカム角度信号が検出されるようになっている。
【0054】吸気通路20の空気取り入れ側には、エア
クリーナ24が接続されており、吸気通路20の途中に
は、アクセルペダル(図示しない)に連動して開閉駆動
されるスロットルバルブ26が配設されている。そし
て、かかるアクセルペダルが開閉されることにより、吸
入空気量が調整される。
【0055】そして、スロットルバルブ26の近傍に
は、スロットル開度TAを検出するスロットルセンサ4
5が配設されている。さらに、スロットルバルブ26の
下流側には、吸気脈動を抑制するためのサージタンク2
5が形成されている。そして、サージタンク25には、
サージタンク25内における吸気圧力を検出する吸気圧
力センサ46が配設されている。また、各シリンダの吸
気ポート22の近傍には、燃焼室15へ燃料を供給する
ためのインジェクタ17が配設されている。各インジェ
クタ17は、通電により開弁される電磁弁であり、各イ
ンジェクタ17には、燃料ポンプ(図示しない)から圧
送される燃料が供給される。
【0056】したがって、エンジン10の作動時には、
吸気通路20には、エアクリーナ24によって濾過され
た空気が取り込まれ、その空気の取り込みと同時に各イ
ンジェクタ17から吸気ポート22に向けて燃料が噴射
される。この結果、吸気ポート22では混合気が生成さ
れ、混合気は、吸入行程において開弁される吸気バルブ
21の開弁にともなって、燃焼室15内に吸入される。
【0057】排気通路30の途中には、排ガスを浄化す
るための三元触媒を内蔵してなる触媒コンバータ36が
配置されている。また、排気通路30の途中には、排ガ
ス中の酸素濃度を検出する酸素センサ47が配設されて
いる。
【0058】本実施例におけるガソリンエンジンシステ
ムでは、吸気バルブ21の開閉タイミングを変更してバ
ルブオーバラップ量の変更を実現するため、油圧により
駆動される可変バルブタイミング機構50(以下「VV
T」という。)が配設されている。このVVT50は、
クランクシャフト14(吸気側タイミングプーリ27)
の回転に対する吸気側カムシャフト23の回転の位相を
変化させることにより、吸気バルブ21のバルブタイミ
ングを連続的に変更させるための機構である。
【0059】かかるVVT50のシステム構成につい
て、図3を参照して説明する。ここに、図2はVVT5
0が配設された吸気側カムシャフト23近傍の断面、及
びVVT50の制御システム全体を示す説明図である。
【0060】VVT50の制御システムは、VVT5
0、VVT50に対して駆動力を印加するオイルコント
ロールバルブ80(以下「OCV」という。)、カム角
度信号を検出するカム角センサ44、カム角センサ44
等の各種センサからの入力信号に基づいてOCV80を
駆動制御するECU70を備えている。
【0061】VVT50は、吸気側カムシャフト23と
吸気側タイミングプーリ27との間に配設されており、
吸気側カムシャフト23は、シリンダヘッド12、及び
ベアリングキャップ51間において回転自在に支持され
ている。吸気側カムシャフト23の先端部近傍には、吸
気側タイミングプーリ27が相対回動可能に装着されて
おり、また、吸気側カムシャフト23の先端には、イン
ナキャップ52が中空ボルト53及びピン54により一
体回転可能に取着されている。
【0062】吸気側タイミングプーリ27には、キャッ
プ55を有するハウジング56がボルト57及び、ピン
58により一体回転可能に取着されており、このハウジ
ング56によって、吸気側カムシャフト23の先端、及
びインナキャップ52の全体が覆われている。また、吸
気側タイミングプーリ27の外周には、タイミングベル
ト35を掛装するための外歯27aが多数形成されてい
る。
【0063】吸気側カムシャフト23、及び吸気側タイ
ミングプーリ27は、ハウジング56、及びインナキャ
ップ52間に介在されたリングギヤ59によって連結さ
れている。リングギヤ59は、略円環形状をなし、吸気
側タイミングプーリ27、ハウジング56、及びインナ
キャップ52によって囲まれた空間S内において、吸気
側カムシャフト23の軸方向へ往復動自在に収容されて
いる。また、リングギヤ59の内外周には多数の歯59
a、59bが形成されている。
【0064】これに対応して、インナキャップ52の外
周、及びハウジング56の内周には、多数の歯52a、
56bが形成されている。これらの歯59a、59b、
52a、56bはいずれも、その歯すじが吸気側カムシ
ャフト23の軸線に対して所定角度で交差するヘリカル
歯となっている。すなわち、歯52aと歯59aとが互
いに噛合し、歯56bと歯59bとが互いに噛合してい
る、ヘリカルスプラインを構成している。
【0065】そして、これらの噛合によって、吸気側タ
イミングプーリ27の回転は、ハウジング56、及びイ
ンナキャップ52を介して、吸気側カムシャフト23に
伝達される。また、各歯59a、59b、52a、56
bがヘリカル歯であることから、リングギヤ59が吸気
側カムシャフト23の軸方向に移動すると、インナキャ
ップ52、及びハウジング56に捻り力が付与され、吸
気側カムシャフト23が吸気側タイミングプーリ27に
対して相対移動する。
【0066】空間Sには、リングギヤ59を軸方向へ移
動させるために、リングギヤ59の先端側に第1油圧室
60を有し、リングギヤ59の基端側に第2油圧室61
を有している。そして、ベアリングキャップ51は、第
1油圧供給孔51a、及び第2油圧供給孔51bを有し
ている。また、吸気側カムシャフト23内部には、第1
油圧供給孔51aと第1油圧室60とを連通する第1油
圧供給路62、及び第2油圧供給孔51bと第2油圧室
61とを連通する第2油圧供給路63とが形成されてい
る。
【0067】そして、各油圧供給孔51a、51bに
は、油圧ポンプ64によってオイルパン65から吸い上
げられた潤滑油が、所定の圧力をもってオイルフィルタ
66を介して供給される。また、各油圧供給路60、6
1を介して各油圧室60、61へ選択的に油圧を供給す
るために、各油圧供給孔51a、51bには、OCV8
0が接続されている。
【0068】このOCV80は、電磁式アクチュエータ
81、及びコイルスプリング82によって駆動されるプ
ランジャ83が、スプール84を軸方向に往復移動させ
ることにより潤滑油の流れ方向を切り替える4ポート方
向制御弁である。そして、電磁式アクチュエータ81
が、デューティ制御されることによってその開度が調整
され、各油圧室60、61に供給する油圧の大きさが調
整される。
【0069】OCV80のケーシング85は、タンクポ
ート85t、Aポート85a、Bポート85b、及びリ
ザーバポート85rを有している。そして、タンクポー
ト85tは、油圧ポンプ64を介してオイルパン65と
接続されており、Aポート85aは、第1油圧供給孔5
1aと、Bポート85bは、第2油圧供給孔51bと接
続されている。また、リザーバポート85rは、オイル
パン65と連通されている。
【0070】スプール84は、円筒状の弁体であり、2
つのポート間における潤滑油の流れを封止する4つのラ
ンド84aと、2つのポート間を連通し、潤滑油の流れ
を許容するパセージ84b、2つのパセージ84cとを
有している。
【0071】これらの構成を備えるVVT50では、O
CV80が駆動制御され、スプール84が図面左方に移
動された場合には、パセージ84bはタンクポート85
tとAポート85aとを連通し、第1油圧供給孔51a
に潤滑油が供給される。そして、第1油圧供給孔51a
に供給された潤滑油は、第1油圧供給路62を介して第
1油圧室60に供給され、リングギヤ59の先端側に油
圧が印加される。
【0072】これと同時に、パセージ84cは、Bポー
ト85bとリザーバポート85rとを連通し、第2油圧
室61内の潤滑油は、第2油圧供給路63、第2油圧供
給孔51b、及びOCV80のBポート85b、リザー
バポート85rを介して、オイルパン65に排出され
る。
【0073】したがって、リングギヤ59は、先端側に
印加された油圧によって基端側(図面右方)に回動しな
がら移動され、インナキャップ52を介して吸気側カム
シャフト23に捻りが付与される。この結果、吸気側タ
イミングプーリ27(クランクシャフト14)に対する
吸気側カムシャフト23の回転位相が変更され、吸気側
カムシャフト23は最遅角位置から最進角位置に向けて
回転し、吸気バルブ21の開弁タイミングが進角され
る。
【0074】こうして開弁タイミングが進角された吸気
バルブ21は、排気バルブ31が開弁している間に開弁
されることとなり、吸気バルブ21と排気バルブ31と
が同時に開弁するバルブオーバラップ期間が拡大され
る。なお、リングギヤ59の基端側への移動は、リング
ギヤ59が吸気側タイミングプーリ27と当接すること
によって規制され、リングギヤ59が吸気側タイミング
プーリ27と当接して停止した際に、吸気バルブ21の
開弁タイミングが最も早くなる。
【0075】一方、OCV80が駆動制御され、スプー
ル84が図面右方に移動された場合には、パセージ84
bはタンクポート85tとBポート85bとを連通し、
第2油圧供給孔51bに潤滑油が供給される。そして、
第2油圧供給孔51bに供給された潤滑油は、第2油圧
供給路63を介して第2油圧室61に供給され、リング
ギヤ59の基端側に油圧が印加される。
【0076】これと同時に、パセージ84cは、Aポー
ト85aとリザーバポート85rとを連通し、第1油圧
室60内の潤滑油は、第1油圧供給路62、第1油圧供
給孔51a、及びOCV80のAポート85a、リザー
バポート85rを介して、オイルパン65に排出され
る。
【0077】したがって、リングギヤ59は、基端側に
印加された油圧によって先端側(図面左方)に回動しな
がら移動され、インナキャップ52を介して吸気側カム
シャフト23に逆向きの捻りが付与される。この結果、
吸気側タイミングプーリ27(クランクシャフト14)
に対する吸気側カムシャフト23の回転位相が変更さ
れ、吸気側カムシャフト23は最進角位置から最遅角位
置に向けて回転し、吸気バルブ21の開弁タイミングが
遅角される。
【0078】こうして、吸気バルブ21の開弁タイミン
グが遅角されることにより、吸気バルブ21と排気バル
ブ31とが同時に開弁するバルブオーバラップ期間が縮
小、あるいは、除去される。なお、リングギヤ59の先
端側への移動は、リングギヤ59がハウジング56と当
接することによって規制され、リングギヤ59がハウジ
ング56と当接して停止した際に、吸気バルブ21の開
弁タイミングが最も遅くなる。
【0079】上記VVT50により変更される吸気バル
ブ21のバルブタイミングは、カム角センサ44から出
力されるカム角度信号と、クランク角センサ40から出
力されるクランク角度信号によって、算出される。
【0080】すなわち、例えば、ECU70にカム角度
信号が入力されてから、BTDC30°のクランク角度
信号(基準タイミング信号)が入力されるまでに要する
時間を、エンジン回転数NEを用いて計測し、その時間
を既知の時間とクランク角度の関係を用い変位角度に換
算することによって、クランクシャフト14に対する吸
気側カムシャフト23の実変位角度VTBが算出される
のである。
【0081】続いて、本実施例に係るバルブタイミング
制御装置の異常検出装置VCの制御系について図4に示
す制御ブロック図を参照して説明する。本実施例に係る
バルブタイミング制御装置の異常検出装置VCの制御系
は、電子制御ユニット70(以下「ECU」という。)
を核として構成されている。そして、ECU70によっ
て目標バルブタイミング決定手段、バルブタイミング制
御手段、異常判定手段、正常復帰判定手段、第1、第2
判定禁止手段、判定時間延長手段等が実現される。
【0082】ECU70は、メインルーチンとして実行
されるVVT50における異常及び正常復帰を判定する
異常判定及び正常復帰判定処理プログラム、各種条件に
対応したバルブタイミングの変更を行うためのマップを
格納したROM71を有している。また、ECU70
は、サブルーチンとして実行されるフェイル判定処理プ
ログラム、正常復帰判定処理プログラム、開始条件判定
処理プログラム等の各種制御プログラムを有している。
【0083】さらに、ECU70は、ROM71に格納
された制御プログラムに基づいて演算処理を実行するC
PU72、CPU72での演算結果、各センサから入力
されたデータ等を一時的に記憶するRAM73、電源供
給停止時にRAM73に格納された各種データを保持す
るためのバックアップRAM74を有している。
【0084】そして、CPU72、ROM71、RAM
73、及びバックアップRAM74は、双方向バス75
を介して互いに接続されるとともに、入力インターフェ
ース76、及び出力インターフェース77と接続されて
いる。
【0085】入力インターフェース76には、クランク
角センサ40、エンジン回転数センサ41、気筒判別セ
ンサ42、水温センサ43、カム角センサ44、スロッ
トルセンサ45、吸気圧力センサ46、酸素センサ47
等が接続されている。そして、各センサから出力された
信号がアナログ信号である場合には、図示しないA/D
コンバータによってディジタル信号に変換された後、双
方向バス75に出力される。
【0086】また、出力インターフェース77には、イ
ンジェクタ17、イグナイタ19、OCV80等の外部
回路が接続されており、これら外部回路は、CPU72
において実行された制御プログラムの演算結果に基づい
て作動制御される。
【0087】次に、上記構成を備えた第1実施例に係る
バルブタイミング制御装置の異常検出装置VCにおける
異常判定及び正常復帰判定プログラムについて図5〜図
10に示すフローチャートを参照して説明する。
【0088】ここで、異常判定及び正常復帰判定プログ
ラムは、VVT50にフェイル(異常)が発生している
か否かを判定するためのフェイル判定処理プログラム、
及びフェイル状態にあるVVT50が正常な状態に復帰
したか否かを判定する正常復帰判定プログラムを主なサ
ブルーチンとして有している。そして、異常判定及び正
常復帰判定プログラムは、例えば、エンジン10が作動
している際において240°CA毎に実行される。
【0089】以下、図5に示す異常判定及び正常復帰判
定プログラムのメインルーチンにしたがってサブルーチ
ンにおける各判定処理プログラムについて説明する。な
お、各プログラムのフローチャート中における「S」
は、各ステップを示すものとする。
【0090】メインルーチンがスタートすると、サブル
ーチンにて開始条件判定処理プログラムが実行される
(S10)。かかる開始条件判定処理プログラムは、現
在の運転状態がVVT50のフェイル判定、あるいは正
常復帰判定に適した状態であるか否かを判定するプログ
ラムである。そして、現在の運転状態がフェイル判定、
正常復帰判定に適した状態でないと判定した場合には、
判定の禁止、判定時間の延長等を実行し、フェイルの誤
判定、正常復帰の誤判定を防止するプログラムである。
【0091】この開始条件判定処理プログラムについ
て、図6に示すフローチャートを参照して説明する。先
ず、エンジン回転数センサ41によって検出されたエン
ジン回転数NEが500rpm未満であるか否かが判断
される(S100)。そして、エンジン回転数NEが5
00rpm未満であると判断された場合には(S10
0:YES)、エンジン回転数NEが500rpm以上
となるまで、次のステップへの移行が禁止される。
【0092】一方、エンジン回転数NEが500rpm
以上であると判断された場合には(S100:NO)、
エンジン回転数NEが4000rpm以上であるか否か
が判断される(S110)。そして、エンジン回転数N
Eが4000rpm以上であると判断された場合には
(S110:YES)、ステップは再度S100に移行
する。これに対してエンジン回転数NEが4000rp
m未満であると判断された場合には(S110:N
O)、ステップはS120に移行する。
【0093】ここで、エンジン回転数NEが所定領域
(500rpm<エンジン回転数NE≦4000rp
m)にある場合にのみVVT50におけるフェイル検出
を実行する理由について説明する。
【0094】先ず、エンジン回転数NEが低い場合に
は、カム角センサ44によって検出されるカム角度信号
がばらつき、吸気側カムシャフト23の変位が停止して
いても変位中であると誤検出し、吸気側カムシャフト2
3の変位が変化中である場合にも停止していると誤検出
するおそれがあるからである。
【0095】すなわち、エンジン回転数NEが低い領域
では、充分な慣性モーメントが得られないのでクランク
シャフト14の回転にばらつきが生じ、タイミングベル
ト35を介してクランクシャフト14によって駆動され
ている吸気側カムシャフト23の回転にもばらつきが生
じるのである。
【0096】また、エンジン回転数NEが高い場合に
は、カム角センサ44によるカム角度の検出精度が低下
してしまい、誤検出するおそれがあるからである。すな
わち、カム角センサ44として機能するマグネティック
ピックアップは、被検出部である磁性ロータの回転数が
高くなるにつれ、検出精度が低下してしまうからであ
る。
【0097】続くS120では、水温センサ43によっ
て検出されたエンジン水温THWが80°C未満である
か否かが判断される。そして、エンジン水温THWが8
0°C未満であると判断された場合には(S120:Y
ES)、ステップはS100に移行する。一方、エンジ
ン水温THWが80°C以上であると判断された場合に
は(S120:NO)、ステップはS130に移行し、
エンジン水温THWが110°C以上であるか否かが判
断される。
【0098】そして、エンジン水温THWが110°C
以上であると判断された場合には(S130:YE
S)、ステップはS100に移行し、エンジン水温TH
Wが110°C未満であると判断された場合には(S1
30:NO)、ステップはS140に移行する。
【0099】ここで、エンジン水温THWが所定領域
(80°C≦エンジン水温THW<110°C)にある
場合にのみVVT50におけるフェイル検出を実行する
理由について説明する。
【0100】本実施例におけるVVT50は、潤滑油に
よって油圧駆動される構成を備えていることは前述のと
おりであり、一般的に、潤滑油は、低温環境下では粘度
が高く、高温環境下では粘度が低いという特性を有して
いる。したがって、エンジン10が十分に暖気される
前、例えば、エンジン水温THWが80°C未満である
ような場合には、潤滑油の粘度が高く、流動性が低い状
態にある。
【0101】この結果、暖気後の潤滑油によって駆動さ
れる場合と比べて、VVT50内部での流動抵抗等が高
くなり、VVT50の作動が不安定となるため、実変位
角度VTBが目標変位角度VTTに収束するまでに時間
を要し、フェイル状態にあると誤検出されるおそれがあ
るのである。
【0102】一方、エンジン10が高温環境下に置かれ
た場合、例えば、エンジン水温THWが110°C以上
であるような場合には、潤滑油の粘度が低く、流動性が
高い状態にある。したがって、OCV80とVVT50
の接続部分等において油漏れが生じ易くなり、VVT5
0に対して所定の油圧を供給することができず、VVT
50の作動が不安定となる場合があるからである。
【0103】以上のS100〜S130までの全てのス
テップにおける条件に当てはまらないときは、フェイル
判定、あるいは正常復帰判定を実行し得る運転状態にあ
るものとされ、ステップはサブルーチンからメインルー
チンに移行する。
【0104】続いて、S20では、現在VVT50にフ
ェイルが発生しており、フェイル判定中であるか否か、
すなわち、進角フェイルフラグXVTFA=1、あるい
は、遅角フェイルフラグXVTFR=1の何れかが成立
するか否かが判断される。そして、進角フェイルフラグ
XVTFA、及び遅角フェイルフラグXVTFRのいず
れもが0である場合には(S20:NO)、フェイル判
定中ではないと判断され、ステップはS30に移行す
る。
【0105】S30では、サブルーチンである、目標変
位角度VTTと校正変位角度VTとの差の絶対値が、第
1所定値bよりも大きい時間をカウントする継続時間カ
ウンタCVTERのクリア条件判定処理プログラムが実
行される。かかる継続時間カウンタCVTERクリア条
件判定処理プログラムについて図7に示すフローチャー
トを参照して説明する。
【0106】ここで、実変位角度VTBは、クランクシ
ャフト14に対する吸気側カムシャフト23の現実の変
位角度であり、基準となるクランク角度信号(基準タイ
ミング信号)とカム角度信号とに基づいて次のように算
出される。
【0107】先ず、カム角センサ44によって検出され
たカム角度信号がECU70に入力されてから、クラン
ク角センサ40によって検出された基準タイミング信号
がECU70に入力されるまでの信号間隔(パルス間
隔)を、エンジン回転数NEを用いて時間として計測す
る。次に、既知のクランク角度と時間(エンジン回転数
NE)との関係を用いることによって、計測された時間
をクランク角度に対するカム角度としての実変位角度V
TBに換算するのである。
【0108】また、目標変位角度VTTは、エンジン回
転数センサ41により検出されたエンジン回転数NEと
吸気圧力センサ46により検出された吸気圧力PMとに
基づいて決定される。
【0109】そして、校正変位角度VTは、実変位角度
VTBから最遅角学習値GVTFRを減じることによっ
て得られる。さらに、最遅角学習値GVTFRは、クラ
ンクシャフト14に対する吸気側カムシャフト23の最
遅角変位を、VVT50の基準変位角度として学習する
ことによって得られる学習値である。
【0110】先ず、S300では、校正実変位角度VT
が最進角変位角度VTMAXから近傍値aを引いた最進
角近傍変位角度を用いて、校正実変位角度VTが最進角
近傍の変位角度であるか否かが判断される。また、校正
実変位角度VTと目標変位角度VTTとの差の絶対値
が、後述する通常の第1所定値cよりも大きな値に設定
された第1所定値b以下であるか否かが判断される。
【0111】そして、校正実変位角度VTが最進角近傍
変位角度(VTMAX−a)以上であり、かつ校正実変
位角度VTと目標変位角度VTTとの差の絶対値が第2
所定値b以下であると判断された場合には(S300:
YES)、ステップはS340に移行し、継続時間カウ
ンタCVTERが「0」にリセットされる。
【0112】一方、校正実変位角度VTが最進角近傍変
位角度(VTMAX−a)未満、または、校正実変位角
度VTと目標変位角度VTTとの差の絶対値が第2所定
値bより大きい、という判断条件のうち少なくとも一方
が満たされていると判断された場合には(S300:N
O)、次のステップに移る。
【0113】このように第1所定値bとして、通常の第
1所定値cよりも大きな値を用いる理由を説明する。す
なわち、VVT50の構成部品には部品公差が存するた
め、各々のVVT50において実現される最変位角度に
は、ばらつきが生じ、実現される最変位角度と最進角の
目標変位角度VTTとは必ずしも一致しない。
【0114】したがって、VVT50によって実現され
る最進角変位角度VTMAXが、最進角の目標変位角度
VTTよりも小さい場合には、機構上、VVT50が、
最進角の変位角度を実現していても、目標変位角度VT
Tと校正実変位角度VTとの差の絶対値は縮小されず、
フェイルが発生していると誤検出されるおそれがある。
【0115】そこで、校正実変位角度VTが最変位角度
近傍の変位角度である場合には、校正実変位角度VTが
他の変位角度をとる場合と比較して、校正実変位角度V
Tが目標変位角度VTTに収束したか否かの判断基準を
緩和する必要があるのである。
【0116】ここで、VVT50によって実現される最
遅角変位角度VTMINが、最遅角の目標変位角度VT
Tよりも大きい場合には、機構上、VVT50が、最遅
角の変位角度を実現していても、目標変位角度VTTと
校正実変位角度VTとの差の絶対値は縮小されず、フェ
イルが発生していると誤検出されるおそれがある。
【0117】そこで、続くS310では、校正実変位角
度VTが最遅角変位角度VTMINに近傍値aを加算し
た最遅角近傍変位角度を用いて、校正実変位角度VTが
最遅角近傍の変位角度であるか否かが判断され、また、
校正実変位角度VTと目標変位角度VTTとの差の絶対
値が緩和された第1所定値b以下であるか否かが判断さ
れる。
【0118】すなわち、校正実変位角度VTが最遅角近
傍変位角度(VTMIN+a)以下であり、かつ校正実
変位角度VTと目標変位角度VTTとの差の絶対値が第
1所定値b以下であると判断された場合には(S31
0:YES)、ステップはS340に移行し、継続時間
カウンタCVTERが「0」にリセットされる。
【0119】一方、校正実変位角度VTが最遅角近傍変
位角度(VTMIN+a)より大きい、または、校正実
変位角度VTと目標変位角度VTTとの差の絶対値が第
1所定値bより大きい、という判断条件のうち少なくと
も一方が満たされていると判断された場合には(S31
0:NO)、次のステップに移る。
【0120】続くS320では、校正実変位角度VTが
最進角近傍変位角度、及び最遅角近傍変位角度以外であ
る場合において、校正実変位角度VTと目標変位角度V
TTとの差の絶対値が通常の第1所定値c以下であるか
否かが判断される。
【0121】すなわち、校正実変位角度VTが最遅角近
傍変位角度(VTMIN+a)より大きく、最進角近傍
変位角度(VTMAX−a)未満であり、かつ校正実変
位角度VTと目標変位角度VTTとの差の絶対値が通常
の第1所定値c以下であると判断された場合には(S3
20:YES)、ステップはS340に移行し、継続時
間カウンタCVTERが「0」にリセットされる。
【0122】これに対して、校正実変位角度VTが最遅
角近傍変位角度(VTMIN+a)以下、あるいは、最
進角近傍変位角度(VTMAX−a)以上であり、また
は、校正実変位角度VTと目標変位角度VTTとの差の
絶対値が通常の第1所定値cより大きい、という判断条
件のうち少なくとも一方が満たされていると判断された
場合には(S320:NO)、次のステップであるS3
30に移る。
【0123】そして、S330では、すなわち、S30
0〜S320までの判断条件のいずれにも該当しない場
合には、メインルーチンにおけるフェイル検出の開始条
件の1つである継続時間カウンタCVTERが1つイン
クリメントされる。こうして、S330、及びスS34
0の各処理が終了すると、ステップはサブルーチンから
メインルーチンに移行する。
【0124】メインルーチンでは、ステップはS40に
移行し、サブルーチンにおいて、実変位角度VTBが停
止している時間をカウントする停止時間カウンタCVT
STPのクリア条件判定処理プログラムが実行される。
この停止時間カウンタCVTSTPクリア条件判定処理
プログラムについて、図8に示すフローチャートを参照
して説明する。
【0125】先ず、S400において、クランクシャフ
ト14に対する吸気側カムシャフト23の変位角度変化
量の絶対値、すなわち、今回検出された校正実変位角度
VTと先回検出された校正実変位角度VTOとの差の絶
対値が第2所定値d以下であるか否かが判断される。
【0126】そして、今回検出された校正実変位角度V
Tと先回検出された校正実変位角度VTOとの差の絶対
値が第2所定値d以下の場合には(S400:YE
S)、吸気側カムシャフト23の変位角度が変位してい
ないと判断され、ステップはS410に移行する。これ
を受けたS410では、メインルーチンにおけるフェイ
ル検出の開始条件の1つである停止時間カウンタCVT
STPが1つインクリメントされる。
【0127】これに対し、今回検出された校正実変位角
度VTと先回検出された校正実変位角度VTOとの差の
絶対値が第2所定値dよりも大きい場合には、吸気側カ
ムシャフト23の変位角度が変位中であると判断され
(S400:NO)、ステップはS420に移行する。
そして、S420では、停止時間カウンタCVTSTP
が「0」にリセットされ、また、今回検出された校正実
変位角度VTが校正実変位角度VTOとしてストアされ
る。
【0128】こうして、S410、及びS420の各処
理が終了すると、ステップはサブルーチンからメインル
ーチンに移行する。そして、メインルーチンではステッ
プはS50に移行し、サブルーチンであるフェイル判定
処理プログラムが実行される。このフェイル判定処理プ
ログラムについて、図9に示すフローチャートを参照し
て説明する。
【0129】かかるフェイル判定処理プログラムでは、
S30、及びS40において実行された判定処理の結果
を基にして、VVT50にフェイルが発生しているか否
かが判定される。そして、フェイルが発生している場合
には、発生しているフェイルが進角フェイルであるの
か、遅角フェイルであるのかが判定される。
【0130】先ず、S500において、継続時間カウン
タCVTERが5sec以上であり、かつ、停止時間カ
ウンタCVTSTPが5sec以上であるか否かが判断
される。すなわち、目標変位角度VTTと校正実変位角
度VTとの差の絶対値が第1所定値b、cより大きいと
5回以上判断され、かつ、校正実変位角度VTの変化が
第2所定値d以下であると5回以上判断されたか否かが
判断されるのである。
【0131】そして、継続時間カウンタCVTERが5
sec以上であり、かつ、停止時間カウンタCVTST
Pが5sec以上であると判断された場合には(S50
0:YES)、ステップはS510に移行する。
【0132】これに対して、継続時間カウンタCVTE
Rが5sec以上、あるいは、停止時間カウンタCVT
STPが5sec以上のいずれか一方でも成立していな
いと判断された場合には(S500:NO)、VVT5
0にはフェイルが発生していないと判定される。そし
て、進角フェイルフラグXVTFA、遅角フェイルフラ
グXVTFRのいずれも立てられることはない。
【0133】S510では、現在の校正実変位角度VT
が30°CA以上であるか否かが判断され、校正実変位
角度VTが30°CA以上であると判断された場合には
(S510:YES)、進角フェイルフラグXVTFA
が立てられる(S520)。すなわち、校正実変位角度
VTが30°CA以上であることから、進角状態にある
VVT50において、フェイルが発生したと判定される
のである。
【0134】一方、S510において、現在の校正実変
位角度VTが30°CA未満であると判断された場合に
は(S510:NO)、校正実変位角度VTを目標変位
角度VTTに収束させるフィードバック制御処理が実行
されてから5sec経過したか否かが判断される(S5
30)。そして、校正実変位角度VTを目標変位角度V
TTに収束させるフィードバック制御処理が実行されて
から5sec経過したと判断された場合には(S53
0:YES)、遅角フェイルフラグXVTFRが立てら
れる(S540)。
【0135】すなわち、校正実変位角度VTが30°C
A未満であり、フィードバック制御が実行されてから5
sec経過しても校正実変位角度VTの変位が検出され
ないので、遅角状態にあるVVT50において、フェイ
ルが発生したと判定されるのである。
【0136】これに対して、フィードバック制御が実行
されてから5sec経過していないと判断された場合に
は(S530:NO)、VVT50にフェイルは発生し
ていないと判定され、進角フェイルフラグXVTFA、
遅角フェイルフラグXVTFRのいずれも立てられるこ
とはない。そして、ステップはサブルーチンからメイン
ルーチンに移行する。
【0137】次に、正常復帰判定処理プログラムについ
て図10に示すフローチャートを参照して説明する。こ
の正常復帰判定処理プログラムは、フェイルが発生して
いると判定されたVVT50において、フェイルが解消
され、VVT50が正常復帰したか否かを判定するサブ
ルーチンプログラムである。したがって、メインルーチ
ンにおけるS20にて、進角フェイルフラグXVTFA
=1、あるいは、遅角フェイルフラグXVTFR=1の
何れかが成立すると判断された場合に(S20:YE
S)実行される。
【0138】かかる正常復帰判定に際しては、今回検出
された校正実変位角度VTと先回検出された校正実変位
角度VTOとの差の絶対値が、第3所定値e以下である
か否かが判断される(S600)。なお、頻繁な正常復
帰判定、及びフェイル判定にともなうチャタリングを防
止するため、第3所定値eと第2所定値dの間にはヒス
テリシスが設けられており、第3所定値eは第2所定値
dよりも大きな値に設定されている。
【0139】そして、今回検出された校正実変位角度V
Tと先回検出された校正実変位角度VTOとの差の絶対
値が第3所定値e以下である場合には(S600:YE
S)、吸気側カムシャフト23の変位角度は、VVT5
0の正常復帰判定に十分な量だけ変位していないと判断
され、正常復帰の判定はなされない。
【0140】一方、今回検出された校正実変位角度VT
と先回検出された校正実変位角度VTOとの差の絶対値
が第3所定値eより大きい場合には(S600:N
O)、吸気側カムシャフト23の変位角度は、VVT5
0の正常復帰判定に十分な量だけ変位していると判断さ
れ、正常復帰の判定がなされる。そして、続くS610
では、S20において立てられていると判断された、進
角フェイルフラグXVTFA、あるいは、遅角フェイル
フラグXVTFRのいずれか一方が下ろされる。
【0141】この結果、進角フェイルフラグXVTF
A、あるいは、遅角フェイルフラグXVTFRに基づく
各種制御におけるフェイル対応処理が解除され、通常の
各種制御が実行されることとなる。
【0142】次に、第2実施例に係るバルブタイミング
制御装置の異常検出装置VCについて図を参照して説明
する。第2実施例に係るバルブタイミング制御装置の異
常検出装置VCの構成は、第2実施例に係るバルブタイ
ミング制御装置の異常検出装置VCの構成と同一である
から、同一符号を用いてその説明を省略する。
【0143】第2実施例に係るバルブタイミング制御装
置の異常検出装置VCは、VVT50が作動不安定状態
な場合に、フェイル判定処理、あるいは、正常復帰判定
処理の実行を禁止する代わりに、フェイル、正常復帰の
判定時間を延長させることによって誤判定を抑制する点
に特徴を有する。以下、図11、及び図12を用いてか
かる点を中心にして説明をする。
【0144】図11において、S100〜S130の各
ステップにおける判断は、第1実施例において説明した
とおりに実行される。但し、各ステップにおいて、「Y
ES」の判断がなされたときは、S100にリターンせ
ずにS150に進み、VVT50が作動不安定状態にあ
ることを示す作動不安定フラグF1を立てる。一方、1
30における判断が「NO」である場合には、S140
に進み、作動不安定フラグF1を下ろす。
【0145】したがって、作動不安定フラグF1が立て
られている場合には、VVT50が作動不安定な状態に
あると判断され、これに応じた各種制御が実行されるこ
ととなる。
【0146】その一例について図12に示すフローチャ
ートを参照して説明する。このフローチャートに示すS
730〜S770までの各ステップは、第1実施例にお
いて用いられた図7に示すフローチャートに示すS30
0〜S340までの各ステップにそれぞれ対応するの
で、その説明を省略する。
【0147】S700では、作動不安定フラグF1が立
てられているか(F1=1)否かが判断され、作動不安
定フラグF1が立てられていないと判断された場合には
(S700:NO)、差の絶対値が所定値以下であるか
否か等を判定する判定時間TとしてT0をストアする。
この判定時間Tは、例えば、S730における校正実変
位角度VTと目標変位角度VTTとの差の絶対値が第1
所定値b以下であるか否かを判定する時間であり、この
時間内に検出された差の絶対値が現在の校正実変位角度
VTと目標変位角度VTTとの差の絶対値であると判定
される。
【0148】一方、作動不安定フラグF1が立てられて
いると判断された場合には(S700:YES)、判定
時間TとしてT1をストアする。このときストアされた
1は、T0よりも長い時間である。すなわち、判定時間
を延長することによって、例えば、潤滑油の流動性が低
く、VVT50の作動が不安定であることに起因する誤
判定が抑制されることとなる。
【0149】以上各実施例に基づき詳細に説明した通
り、上記実施例に係るバルブタイミング制御装置の異常
検出装置VCは、目標変位角度VTTと校正実変位角度
VTとの差の絶対値が第1所定値b、cより大きく、か
つ、校正実変位角度VTと先の校正実変位角度VTOと
の差の絶対値が第2所定値d以下である場合にVVT5
0にフェイルが発生していると判定する構成を備えてい
る。
【0150】したがって、目標変位角度VTTと校正実
変位角度VTとの差の絶対値が大きい初期段階におい
て、校正実変位角度VTが変位しているにもかかわら
ず、VVT50にフェイルが発生していると誤判定され
ることを回避することができる。
【0151】また、目標変位角度VTTが最変位近傍の
変位角度である場合には、目標変位角度VTTと校正実
変位角度VTとの差の絶対値判定に用いるしきい値とし
て、目標変位角度VTTが最変位近傍以外の変位角度で
ある場合に用いられる第1所定値cよりも大きく設定さ
れた第1所定値bを用いる構成を備えている。
【0152】したがって、構成部品の公差等によりVV
T50の作動可能範囲にばらつきがあり、校正実変位角
度VTが最変位の目標変位角度VTTに一致しない場合
であっても、校正実変位角度VTが最変位の目標変位角
度VTTに到達したとみなすことができる。
【0153】この結果、VVT50の機構上は、クラン
クシャフト14に対する吸気側カムシャフト23の実変
位角度VTBが最も変位しているにもかかわらず、校正
実変位角度VTが最変位の目標変位角度VTTに一致し
ないことのみを理由にフェイルが発生していると誤判定
することはない。
【0154】さらに、バルブタイミング制御装置の異常
検出装置VCは、校正実変位角度VTと先の校正実変位
角度VTOとの差の絶対値が第3所定値eより大きいか
否かによって、VVT50がフェイルから正常復帰した
か否かを判定する正常復帰判定処理プログラムを構成と
して備えている。
【0155】したがって、エンジンの運転状態に応じて
刻々と変化する目標変位角度VTTと校正実変位角度V
Tとの差の絶対値によって正常復帰判定していた場合と
異なり、定常的にはフェイル状態にあるにもかかわら
ず、正常復帰の判定を下してしまうことはない。
【0156】またさらに、校正実変位角度VTと先の校
正実変位角度VTOとの差の絶対値を判定する第3所定
値e(しきい値)として、フェイル判定に際して用いる
第2所定値よりも大きな値を用いている。
【0157】したがって、頻繁な正常復帰判定、及びフ
ェイル判定処理の実行が抑制され、これにともなうチャ
タリングも防止される。この結果、正常復帰判定、ある
いはフェイル判定の判定結果に左右される制御量が、頻
繁に変化することを回避することができる。
【0158】さらにまた、VVT50が作動不安定な状
態にある場合には、フェイル判定処理プログラム、正常
復帰判定処理プログラムを実行しない構成を備えてい
る。したがって、VVT50が作動不安定な状態にある
場合、例えば、オイル粘度が低いため作動抵抗が大き
く、通常のオイル粘度の場合と比較して、校正実変位角
度VTが目標変位角度VTTに収束するまでに時間を要
する場合には、フェイル判定、正常復帰判定処理は実行
されない。
【0159】この結果、目標変位角度VTTに向かって
校正実変位角度VTが変位中であるにもかかわらず、V
VT50がフェイル状態にあると判定される誤判定を回
避することができる。
【0160】また、VVT50が作動不安定な状態にあ
る場合には、フェイル判定処理プログラム、あるいは、
正常復帰判定処理プログラムにおける判定時間Tを延長
する構成を備えている。
【0161】したがって、例えば、オイル粘度が低いた
め作動抵抗が大きく、通常のオイル粘度の場合と比較し
て、校正実変位角度VTが目標変位角度VTTに収束す
るまでに時間を要する場合には、判定時間Tが延長され
る。
【0162】この結果、目標変位角度VTTに向かって
校正実変位角度VTが変位中であるにもかかわらず、V
VT50がフェイル状態にあると判定される誤判定を抑
制することができる。
【0163】なお、本発明は、その趣旨を逸脱しない範
囲で種々の変形改良が可能である。例えば、上記実施例
では、VVT50として、油圧によってクランクシャフ
ト14に対する吸気側カムシャフト23の回転位相を変
更し、吸気バルブ21のバルブタイミングを変更する機
構を用いている。しかしながら、ステップモータ等の他
の駆動手段によってクランクシャフト14に対する吸気
側カムシャフト23の回転位相を変更してもよい。
【0164】すなわち、クランクシャフト14に対する
吸気側カムシャフト23の回転位相を変更できれば、吸
気バルブ21のバルブタイミングを変更することができ
るからである。そして、異物噛み込み等によるフェイル
が発生する可能性が生じるからである。
【0165】また、上記実施例では、吸気バルブ21の
バルブタイミングを可変制御することによりバルブオー
バラップの期間を変更する構成を備えている。しかしな
がら、排気バルブ31のバルブタイミングを可変制御す
ることにより、あるいは、吸気バルブ21、及び排気バ
ルブ31のバルブタイミングを可変制御することにより
バルブオーバラップの期間を変更する構成としてもよ
い。
【0166】いずれの場合にも、バルブオーバラップ期
間が変更されることに変わりなく、所望するエンジン特
性が得られるように、採用すれば良いことである。さら
に、上記実施例においては、VVT50のフェイル判定
をカム角センサ44により検出された実変位角度VTB
を最遅角学習値GVTFRによって校正した校正実変位
角度VTと、目標変位角度VTTとの差の絶対値に基づ
いて行っている。
【0167】しかしながら、クランクシャフト14に対
する吸気側カムシャフト23の変位角度を検出すること
ができれば、他の方法によって検出してもよい。また、
カム角センサ44により検出された実変位角度VTBを
最遅角学習値GVTFRによって校正しているが、最遅
角学習を行わないVVT50において、実変位角度VT
Bと目標変位角度VTTとの差の絶対値に基づいて行っ
てもよい。かかる場合には、最遅角学習を実行しないこ
とによるフェイル判定誤差が解消される。
【0168】またさらに、上記実施例においては、エン
ジン水温THW、エンジン回転数NEに基づいて、VV
T50が作動不安定な状態にあるか否かを判断している
が、他の判断要素を用いて判断してもよい。
【0169】
【発明の効果】以上説明した通り請求項1記載の発明に
係るバルブタイミング制御装置の異常検出装置によれ
ば、単に目標バルブタイミングと実バルブタイミングの
差の絶対値が大きいというだけで可変バルブタイミング
機構に異常が発生していると誤判定される事態を回避す
ることができる。
【0170】この結果、特に、制御初期段階において、
実バルブタイミングが目標バルブタイミングに向かう収
束過程にあるにもかかわらず、可変バルブタイミング機
構に異常が発生していると判定されることを防止するこ
とができる。
【0171】また、請求項2記載の発明に係るバルブタ
イミング制御装置の異常検出装置によれば、可変バルブ
タイミング機構における物理的規制によって目標バルブ
タイミングと実バルブタイミングとの差の絶対値が縮ま
らない場合であっても、実バルブタイミングが目標バル
ブタイミングに収束したと判断することができる。
【0172】この結果、実バルブタイミングが最変位バ
ルブタイミングに変位しているにもかかわらず、可変バ
ルブタイミング機構における物理的規制によって、可変
バルブタイミング機構に異常が発生していると誤判定さ
れることを防止することができる。
【0173】さらに、請求項3記載の発明に係るバルブ
タイミング制御装置の異常検出装置によれば、可変バル
ブタイミング機構に異常が発生しているにもかかわら
ず、過渡的に目標バルブタイミングと実バルブタイミン
グの差の絶対値が第1所定値以上となることによって、
正常復帰したと誤判定されることを防止することができ
る。
【0174】またさらに、請求項4記載の発明に係るバ
ルブタイミング制御装置の異常検出装置では、第3所定
値が第2所定値よりも大きな値に設定されているので、
正常復帰判定手段によって正常復帰判定がなされたのち
すぐに、異常判定がなされる事態を回避することができ
る。この結果、可変バルブタイミング機構の異常判定に
影響される各種制御におけるチャタリングを防止するこ
とができる。
【0175】さらにまた、請求項5記載の発明に係るバ
ルブタイミング制御装置の異常検出装置によれば、可変
バルブタイミング機構の作動が不安定な条件下で可変バ
ルブタイミング機構における異常判定、正常復帰判定が
実行されないこととなり、作動不安定に伴う各誤判定を
確実に防止することができる。
【0176】また、請求項6記載の発明に係るバルブタ
イミング制御装置の異常検出装置では、可変バルブタイ
ミング機構の作動が不安定な条件下で、異常判定、正常
復帰判定を行うための判定時間が延長される。したがっ
て、実際には可変バルブタイミング機構が作動している
にもかかわらず、誤って異常判定、正常復帰判定がなさ
れることを回避することができる。
【0177】さらに、請求項7記載の発明に係るバルブ
タイミング制御装置の異常検出装置によれば、水温を介
して油温を検出することが可能となり、油温を検出する
ための検出手段を別に備える必要がない。
【0178】また、請求項8記載の発明に係るバルブタ
イミング制御装置の異常検出装置によれば、機関回転数
のばらつき、バルブタイミング検出手段により検出され
るバルブタイミングのばらつきに伴う誤判定を防止する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るバルブタイミング制御装置の異
常検出装置の基本的な概念構成を示す概念構成図であ
る。
【図2】 本発明が適用されるガソリンエンジンシステ
ムの概略構成を示すシステム構成図である。
【図3】 可変バルブタイミング機構システムの概略構
成図である。
【図4】 バルブタイミング制御装置の異常検出装置に
おける制御ブロック図である。
【図5】 異常判定及び正常復帰判定プログラムのメイ
ンルーチンを示すフローチャートである。
【図6】 第1実施例において、サブルーチンとして実
行される開始条件判定処理プログラムのフローチャート
である。
【図7】 第1実施例において、サブルーチンとして実
行される継続時間カウンタCVTERクリア条件判定処
理プログラムのフローチャートである。
【図8】 サブルーチンとして実行される停止時間カウ
ンタCVTSTPクリア条件判定処理プログラムのフロ
ーチャートである。
【図9】 サブルーチンとして実行されるフェイル判定
処理プログラムのフローチャートである。
【図10】サブルーチンとして実行される正常復帰判定
処理プログラムのフローチャートである。
【図11】第2実施例において、サブルーチンとして実
行される開始条件判定処理プログラムのフローチャート
である。
【図12】第2実施例において、サブルーチンとして実
行される継続時間カウンタCVTERクリア条件判定処
理プログラムのフローチャートである。
【符号の説明】
10…エンジン、14…クランクシャフト、15…燃焼
室、20…吸気通路、21…吸気バルブ、22…吸気ポ
ート、23…吸気側カムシャフト、26…スロットルバ
ルブ、30…排気通路、40…クランク角センサ、44
…カム角センサ、45…スロットルセンサ、46…吸気
圧力センサ、50…VVT、70…ECU、71…RO
M、73…RAM、M10…可変バルブタイミング機
構、M11…バルブタイミング検出手段、M12…バル
ブタイミング制御手段、M13…異常判定手段、M14
…正常復帰判定手段、M16…第1判定禁止手段、M1
7…判定時間延長手段、M19…第2判定禁止手段、V
C…バルブタイミング制御装置の異常検出装置。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関のクランクシャフトの回転に同
    期して所定のタイミングで駆動され、燃焼室に通じる吸
    気通路及び排気通路をそれぞれ開閉する吸気バルブ及び
    排気バルブと、 前記内燃機関の運転状態を検出するための運転状態検出
    手段と、 その運転状態検出手段によって検出された内燃機関の運
    転状態に応じた目標バルブタイミングを決定するための
    目標バルブタイミング決定手段と、 前記吸気バルブ又は前記排気バルブのうち少なくともい
    ずれか一方のバルブタイミングを変更させる可変バルブ
    タイミング機構と、 その可変バルブタイミング機構が配設されている側にお
    けるバルブの実バルブタイミングを検出するためのバル
    ブタイミング検出手段と、 そのバルブタイミング検出手段によって検出される実バ
    ルブタイミングを、前記目標バルブタイミング決定手段
    によって決定された目標バルブタイミングに収束させる
    よう前記可変バルブタイミング機構を制御するためのバ
    ルブタイミング制御手段と、 前記目標バルブタイミング決定手段により決定された目
    標バルブタイミングと、前記バルブタイミング検出手段
    によって検出される実バルブタイミングとの差の絶対値
    が第1所定値以上であり、かつ、前記バルブタイミング
    検出手段によって検出される実バルブタイミングの変化
    量の絶対値が第2所定値以下である場合には、前記可変
    バルブタイミング機構に異常が発生していると判定する
    異常判定手段とを備えたことを特徴とするバルブタイミ
    ング制御装置の異常検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のバルブタイミング制御装
    置の異常検出装置において、 前記第1所定値は、前記バルブタイミング検出手段によ
    り検出された実バルブタイミングが最変位バルブタイミ
    ング近傍のバルブタイミングである場合には、前記バル
    ブタイミング検出手段により検出された実バルブタイミ
    ングが最変位バルブタイミング近傍以外のバルブタイミ
    ングである場合と比較して、大きな値となるよう設定さ
    れていることを特徴とするバルブタイミング制御装置の
    異常検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載のバルブタ
    イミング制御装置の異常検出装置において、 前記異常判定手段によって前記可変バルブタイミング機
    構に異常が発生していると判定されたのち、前記バルブ
    タイミング検出手段によって検出される実バルブタイミ
    ングの変化量が第3所定値以上となった場合には、前記
    可変バルブタイミング機構は正常な状態に復帰したと判
    定する正常復帰判定手段を備えていることを特徴とする
    バルブタイミング制御装置の異常検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のバルブタイミング制御装
    置の異常検出装置において、 前記第3所定値は、前記第2所定値よりも大きな値とな
    るよう設定されていることを特徴とするバルブタイミン
    グ制御装置の異常検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のうちいずれかの
    請求項に記載のバルブタイミング制御装置の異常検出装
    置において、 前記可変バルブタイミング機構は、油圧によって駆動さ
    れる可変バルブタイミング機構であり、 前記運転状態検出手段は前記可変バルブタイミング機構
    を駆動する油の温度を検出するための油温検出手段を備
    え、 その油温検出手段によって検出された油温が所定領域に
    ないと判断した場合には、前記異常判定手段による前記
    可変バルブタイミング機構における異常判定、または、
    前記正常復帰判定手段による前記可変バルブタイミング
    機構における正常復帰判定のうち少なくとも一方の判定
    を禁止する第1判定禁止手段を備えたことを特徴とする
    バルブタイミング制御装置の異常検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項4のうちいずれかの
    請求項に記載のバルブタイミング制御装置の異常検出装
    置において、 前記可変バルブタイミング機構は、油圧によって駆動さ
    れる可変バルブタイミング機構であり、 前記運転状態検出手段は前記可変バルブタイミング機構
    を駆動する油の温度を検出するための油温検出手段を備
    え、 その油温検出手段によって検出された油温が所定領域に
    ないと判断した場合には、前記異常判定手段による前記
    可変バルブタイミング機構における異常判定、または前
    記正常復帰判定手段による前記可変バルブタイミング機
    構における正常復帰判定のうち少なくとも一方の判定時
    間を延長する判定時間延長手段を備えたことを特徴とす
    るバルブタイミング制御装置の異常検出装置。
  7. 【請求項7】 請求項5または請求項6に記載のバルブ
    タイミング制御装置の異常検出装置において、 前記油温検出手段は、水温を介して油温を検出すること
    を特徴とするバルブタイミング制御装置の異常検出装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のうちいずれかの
    請求項に記載のバルブタイミング制御装置の異常検出装
    置において、 前記運転状態検出手段は、前記内燃機関の回転数を検出
    するための機関回転数検出手段を備え、 その機関回転数検出手段によって検出された内燃機関の
    回転数が所定領域にない場合には、前記異常判定手段に
    よる前記可変バルブタイミング機構における異常判定、
    または前記正常復帰判定手段による前記可変バルブタイ
    ミング機構における正常復帰判定のうち少なくとも一方
    の判定を禁止する第2判定禁止手段を備えたことを特徴
    とするバルブタイミング制御装置の異常検出装置。
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