JP2000033671A - 塗装車体用表面保護フィルム - Google Patents

塗装車体用表面保護フィルム

Info

Publication number
JP2000033671A
JP2000033671A JP10328181A JP32818198A JP2000033671A JP 2000033671 A JP2000033671 A JP 2000033671A JP 10328181 A JP10328181 A JP 10328181A JP 32818198 A JP32818198 A JP 32818198A JP 2000033671 A JP2000033671 A JP 2000033671A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protective film
surface protective
weight
block
styrene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10328181A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadashi Kono
忠 甲野
Masahiko Goto
昌彦 五藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP10328181A priority Critical patent/JP2000033671A/ja
Publication of JP2000033671A publication Critical patent/JP2000033671A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 多量の有機溶剤を用いることなく簡易な製造
工程で製造することができて、剥離する際糊残りなく剥
離することができ、且つ、剥離後の塗装面に凹凸の発生
がない塗装車体用表面保護フィルムを提供する。 【解決手段】 ポリプロピレン30〜80重量%とポリ
エチレン70〜20重量%の混合樹脂からなる基材層
と、A−B−A、A−B−C、またはC−B−C(Aは
スチレン系重合体ブロック、Bは共役ジエン重合体ブロ
ック、Cは結晶性ポリオレフィンブロックを表す。)型
熱可塑性エラストマーの水素添加物、またはスチレン−
ブタジエンランダム共重合体系エラストマーの水素添加
物を主体とする粘着層とを共押出法により積層したこと
を特徴とする塗装車体用表面保護フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗装が施された自
動車ボディや自動車部品等を保管・輸送する際の傷つき
や汚れ等の付着を防止するための表面保護フィルムに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】塗装後の自動車ボディや自動車部品等の
表面を保護する方法として、ワックス系塗料を塗布する
方法が知られている。しかしながら、ワックス塗膜を均
一な厚みで形成することは困難であり、また除去する際
に溶剤を使用することが必要であり、溶剤の廃液を処理
しなければならないという問題があった。
【0003】このようなワックス系塗料の塗布に代わる
方法として、塗膜の表面に表面保護フィルムを貼り付け
る方法が提案されている。例えば、特開平8−1438
30号公報においては、ポリオレフィン等の基材層の上
に、ポリイソブチレン、ポリブテン、ポリアクリル酸エ
ステル共重合体等からなる粘着剤層を設けた表面保護フ
ィルムが開示されている。これらの表面保護フィルムに
おける粘着剤層は、一般に、粘着剤原料を有機溶剤等に
溶解または分散させた粘着剤溶液を塗布し、その後乾燥
させて有機溶剤を除去することにより形成されている。
このような表面保護フィルムにおいては、基材層と粘着
剤層との接着強度を向上させるためのアンカー処理と、
ロール状の表面保護フィルムの繰り出し力(展開力)を
低減させるための基材背面の剥離処理が一般に必要であ
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の表面保護フ
ィルムは製造工程及び製造設備が複雑となり、工程が多
段階となるので経済的にもあまり好ましいものではなか
った。更に、粘着剤、アンカー剤、剥離剤を溶解させる
のに一般に有機溶剤が使用されているため、作業衛生上
及び環境上好ましくないなどの問題があった。
【0005】また、上記従来の表面保護フィルムにおい
ては、アンカー処理を施しても、基材層と粘着剤層との
間の積層強度(アンカー力)が不十分であるため、塗装
車体に貼られ、屋外等で数カ月放置された後に表面保護
フィルムを剥がすと、部分的に粘着剤層が塗膜上に残留
する、いわゆる糊残りを生じ、これを除去するのに多大
な労力を要するという問題があった。
【0006】加えて、表面保護フィルムを剥がした後の
塗装面に凹凸が生じて外観を損ねる場合があり、特に、
屋外暴露時間の長い車体にこの傾向が顕著である。
【0007】本発明の目的は、多量の有機溶剤を用いる
ことなく簡易な製造工程で製造することができ、貼付時
にはロール状の表面保護フィルムから容易に展開でき、
また、剥離する際には糊残りなく剥離することができ、
且つ、剥離後の塗装面に凹凸の発生のない塗装車体用表
面保護フィルムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の塗装車体用表面
保護フィルムは、ポリプロピレン30〜80重量%とポ
リエチレン70〜20重量%の混合樹脂からなる基材層
と、A−B−A、A−B−C、またはC−B−C(Aは
スチレン系重合体ブロック、Bは共役ジエン重合体ブロ
ック、Cは結晶性ポリオレフィンブロックを表す。)型
熱可塑性エラストマーの水素添加物、またはスチレン−
ブタジエンランダム共重合体系エラストマーの水素添加
物を主体とする粘着層とを共押出法により積層したこと
を特徴としている。
【0009】基材層に用いられるポリプロピレンとして
は特に限定されず、ホモポリプロピレン、ランダムポリ
プロピレン、ブロックポリプロピレンのいずれをも用い
ることができる。これらは単独で用いてもよいし、複数
のものをブレンドして用いてもよい。ポリエチレンとの
相溶性が良好である点からは、ブロックポリプロピレン
を用いることが好ましい。
【0010】ポリエチレンも特に限定されるものではな
く、一般の低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、
線状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン等を用
いることができるが、耐引裂き性に優れる点で線状低密
度ポリエチレンが好ましい。これらは単独で用いてもよ
いし、複数のものをブレンドして用いてもよい。
【0011】本発明においては、基材層として、ポリプ
ロピレン30〜80重量%とポリエチレン70〜20重
量%の混合樹脂が用いられる。ポリプロピレンの比率が
30重量%未満である(即ち、ポリエチレンの比率が7
0重量%を超える)と、表面保護フィルムの剛性強度が
不十分となり、貼り付け時にシワが入り易くなる。逆
に、ポリプロピレンの比率が80重量%を超える(即
ち、ポリエチレンの比率が20重量%未満である)と、
粘着層と共押出法により積層されても十分な積層強度が
得られず、糊残りを生じる場合がある。
【0012】また、本発明においては共押出法による製
造方法が採用されるため、基材層の背面離型処理は押出
成膜されてロール状に巻き取られるまでの極めて短時間
のうちに施される必要がある。このような要求を満足す
る背面処理方法としては、特許第2647189号に記
載された発明において採用された、共押出成膜されたオ
レフィン基材背面を固体により摩擦処理する方法が唯一
現実的であり、容易に採用でき、しかも優れた効果を奏
するものであり、本発明においてもこの方法が適用でき
る。
【0013】ところが、オレフィン基材背面に対する摩
擦処理によって離型効果を与える上記の方法にあって
も、基材の材質によりその効果に優劣のあること、特
に、ポリエチレンに比しポリプロピレンでは効果が劣る
ことを本発明者らは知見した。即ち、ポリプロピレン単
独では適度の離型効果を発現できず、ポリエチレンのブ
レンドが必要である。必要な配合量は上記した範囲の下
限であって、20重量%以上含ませることが好ましい。
なお、本発明の目的達成を阻害しない範囲で、ポリプロ
ピレン、ポリエチレン以外の合成樹脂を適宜配合しても
よい。
【0014】本発明においては、表面保護フィルム自体
に耐候性を付与するため、基材層に紫外線遮蔽剤及び/
または紫外線安定化剤が配合されることが好ましく、基
材のみならず粘着剤層の劣化防止にも寄与する。紫外線
遮蔽剤としては、酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウ
ム、カーボンブラック等の無機顔料を用いることがで
き、これらは単独で用いてもよいし複数のものをブレン
ドして用いてもよい。酸化チタンは紫外線遮蔽性に優れ
るため、特に好ましい。
【0015】紫外線安定化剤としては、ベンゾトリアゾ
ール系、ベンゾフェノン系、サリチル酸系等の紫外線吸
収剤や、ヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系
等の光安定剤などをそれぞれ単独でまたは組み合わせて
用いることができる。相乗効果があるので、紫外線吸収
剤と光安定剤とを組み合わせて用いることが特に好まし
い。また、基材層にはその他の添加剤として、酸化防止
剤やスリップ剤等を配合してもよい。
【0016】本発明において、粘着層はA−B−A、A
−B−C、またはC−B−C(Aはスチレン系重合体ブ
ロック、Bは共役ジエン重合体ブロック、Cは結晶性ポ
リオレフィンブロックを表す。)型熱可塑性エラストマ
ーの水素添加物、またはスチレン−ブタジエンランダム
共重合体系エラストマーの水素添加物を主体としてい
る。これらの樹脂は単独で用いてもよいし、複合しても
構わない。更に、これらの樹脂の配合量は50重量%以
上であることが好ましい。
【0017】A−B−A型熱可塑性エラストマーの水素
添加物としては、スチレン−ブタジエン−スチレンブロ
ック共重合体の水素添加物(スチレン−エチレン−ブチ
レン−スチレンブロック共重合体)、スチレン−イソプ
レン−スチレンブロック共重合体の水素添加物(スチレ
ン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合
体)などが挙げられる。
【0018】A−B−C型熱可塑性エラストマーの水素
添加物としては、スチレン−ブタジエン−結晶性オレフ
ィンブロック共重合体の水素添加物(スチレン−エチレ
ン−ブチレン−結晶性オレフィンブロック共重合体)等
が挙げられる。より具体的には、Bブロックとしては
1,2−ビニル構造が30〜70重量%のポリブタジエ
ンブロックであり、Cブロックとしては1,2−ビニル
構造が30重量%未満に制御されたポリブタジエンブロ
ックが好ましく挙げられる。
【0019】C−B−C型熱可塑性エラストマーの水素
添加物としては、結晶性オレフィン−ブタジエン−結晶
性オレフィンブロック共重合体の水素添加物(結晶性オ
レフィン−エチレン−ブチレン−結晶性オレフィンブロ
ック共重合体)等が挙げられる。より具体的には、Cブ
ロックとしては1,2−ビニル構造が20重量%以下に
制御されたポリブタジエンブロックであり、Bブロック
としては1,2−ビニル構造が25〜95重量%に制御
されたポリプロピレンブタジエンブロックが好ましく挙
げられる。
【0020】また、本発明のスチレン−ブタジエンラン
ダム共重合体系エラストマーの水素添加物は、スチレン
系化合物重合体ブロック(A)及びブタジエンとスチレ
ン系化合物とのランダム共重合体ブロック(B)からな
るA−B型又はA−B−A型ブロック共重合体の水素添
加物あるいは上記(B)におけるブタジエンの共重合比
率をより小さくしたランダム共重合体ブロック(C)か
らなるA−B−C型ブロック共重合体の水素添加物であ
る。
【0021】上記した各エラストマーは、ポリオレフィ
ン系樹脂との相溶性に非常に優れており、共押出法より
積層することにより、基材層との間で十分な積層強度を
得ることができる。
【0022】粘着層には必要に応じて粘着付与樹脂や軟
化剤を添加してもよい。これらの添加量としては、上記
エラストマー100重量部に対し100重量部程度以下
が好ましい。また、必要に応じてその他のエラストマー
や無機顔料、帯電防止剤等を添加することもできる。更
に、粘着層の押出製膜時の熱劣化を防止するために酸化
防止剤を配合することが奨励され、また、屋外で暴露さ
れることを考慮すれば紫外線吸収剤や光安定剤の添加も
好ましい。
【0023】また、接着昂進を抑制するため、粘着層に
ブリードアウト性添加剤を添加してもよい。このような
ブリードアウト性添加剤としては、長鎖アルキル基ペン
ダントポリマーや脂肪酸アミド等を用いることができ
る。長鎖アルキル基ぺンダントポリマーとしてはポリビ
ニルアルコールの長鎖アルキルイソシアネート付加物、
ポリエチレンイミンの長鎖アルキルイソシアネート付加
物、アクリル酸の長鎖アルキルエステル重合体等を用い
ることができ、数平均分子量が1,000〜100,0
00のものが好ましい。数平均分子量が1,000未満
では、ブリードアウト性が過剰になり、粘着力の低下や
塗膜の汚染を来すことになり、100,000を超える
とブリードアウト性に欠け、接着昂進の抑制に効果がな
い。付加される長鎖アルキル基の炭素数は8以上が好ま
しく、8未満ではブリードアウト性に欠け、接着昂進の
抑制に効果がない。添加量は0〜5重量%の範囲が好ま
しく、5重量%を超えると粘着力の低下を招く。
【0024】脂肪酸アミドとしては分子量が1,000
以下で、融点が180℃以下のものが好ましい。分子量
が1,000を超えると、ブリードアウト性に欠け、接
着昂進の抑制に効果がない。融点が180℃を超えると
押出し成膜時や乾燥工程時の加熱では溶融しないため、
ブリードアウト性に欠け、接着昂進の抑制に効果がな
い。添加量は0〜5重量%の範囲が好ましく、5重量%
を超えると粘着力の低下を招く。
【0025】本発明の表面保護フィルムは、上記基材層
と上記粘着層とを共押出法により積層することにより製
造することができる。共押出法としては、フィルムの製
造等に一般に用いられる方法を採用することができ、特
に限定されるものではないが、具体的には、インフレー
ション法、Tダイ法等を用いることができる。積層する
層の数は特に限定されるものではなく、基材層及び粘着
層は、それぞれ単層であってもよいし、必要に応じて複
数層の積層構造としてもよい。
【0026】基材層及び粘着層の厚みは特に限定される
ものではないが、基材層の厚みは一般的に30〜100
μm程度であり、粘着層の厚みは一般的に3〜20μm
程度である。
【0027】(作用)本発明によれば、基材層と粘着層
の積層強度が高いため、塗装車体に貼り付け屋外等に数
カ月放置した後にも、糊残りなく表面保護フィルムを剥
離することができる。また、粘着層の線膨張係数が塗装
車体の塗膜の線膨張係数に近いためか、或いは粘着層の
弾性が適度に柔軟で塗膜の変形に追従性がよいためか、
塗装車体の塗膜と表面保護フィルムの伸縮差等によって
生じる塗装車体の塗装面の凹凸の発生が極めて少ない。
【0028】
【発明の実施の形態】(実施例1)基材層としてブロッ
クポリプロピレン(日本ポリケム社製、商品名「BC3
M」)63.2重量%、線状低密度ポリエチレン(三井
化学社製、商品名「ウルトゼックス2021L」)30
重量%、ルチル型酸化チタン(堺化学社製、商品名「S
R−1」)6重量%、ヒンダードアミン系光安定剤(チ
バガイギー社製、商品名「キマソーブ944」)0.6
重量%、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チバガイ
ギー社製、商品名「チヌヴィン320」)0.2重量%
としたもの、粘着層としてスチレン−ブタジエン−スチ
レンブロック共重合体の水素添加物(シェル化学社製、
商品名「クレイトンG1657」)100重量部に対し
て粘着付与樹脂(荒川化学社製、商品名「アルコンP1
00」)を30重量部添加したものを用い、Tダイ共押
出法により基材層40μm、粘着剤層5μmとなるよう
にして製膜し、引き続いて基材面にナイロン布を巻き付
けたロールをリバース回転させつつ押圧することにより
摩擦による離型処理を行いながら巻き取り、ロール状の
表面保護フィルムを得た。
【0029】(実施例2)粘着層を形成する材料とし
て、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体
の水素添加物(クラレ社製、商品名「セプトン204
3」)100重量部に粘着付与樹脂(荒川化学社製、商
品名「アルコンP100」)10重量部を添加したもの
を用いた以外は、上記実施例1と同様にして表面保護フ
ィルムを得た。
【0030】(実施例3)粘着層を形成する材料とし
て、スチレン−エチレン−ブチレン−結晶性オレフィン
ブロック共重合体(JSR社製、商品名「ダイナロン4
600P」)100重量部に粘着付与樹脂(荒川化学社
製、商品名「アルコンP100」)10重量部を添加し
たものを用いた以外は、上記実施例1と同様にして表面
保護フィルムを得た。
【0031】(実施例4)粘着層を形成する材料とし
て、スチレン−ブタジエンランダム共重合体系エラスト
マーの水素添加物(JSR社製、商品名「ダイナロン1
320P」)を単独で用いた以外は、上記実施例1と同
様にして表面保護フィルムを得た。
【0032】(実施例5)粘着層を形成する材料とし
て、実施例1と同様の材料を用い、更にブリードアウト
性添加剤としてポリエチレンイミンのオクタデシルイソ
シアネート付加物(日本触媒社製、商品名「RP−2
0」)を、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共
重合体の水素添加物100重量部に対し1重量部添加す
ること以外は、上記実施例1と同様にして表面保護フィ
ルムを得た。
【0033】(比較例1)上記実施例1の基材層を形成
する材料と同様のブレンド樹脂を用いて厚み40μmの
フィルムを成形し、その片面にコロナ処理を施すととも
に離型剤を塗設した後、他面にもコロナ処理して、その
処理面にポリイソブチレン粘着剤(BASFジャパン社
製、商品名「オバノールB10」)のトルエン溶液を塗
布し、乾燥して溶剤を除去し、5μmの粘着剤層を形成
して表面保護フィルムを得た。
【0034】(比較例2)基材層として実施例1のブロ
ックポリプロピレンを83.2重量%に変更し、、線状
低密度ポリエチレンを10重量%に変更し、実施例4の
粘着層を採用した以外は実施例1と同様にして表面保護
フィルムを得た。
【0035】(比較例3)基材層として実施例1のポリ
プロピレンのに代えて低密度ポリエチレン(三井化学社
製、商品名ミラソン12)を63.2重量%使用し、線
状低密度ポリエチレンを30重量%に変更し、実施例4
の粘着層を採用した以外は実施例1と同様にして表面保
護フィルムを得た。
【0036】表面保護フィルムのコシの評価 得られた表面保護フィルムの手貼り作業におけるシワの
入り易さで評価した。
【0037】離型処理効果の評価 得られたロール状表面保護フィルムについて、巻き戻し
時の展開力を比較することにより、離型処理の効果を確
認した。展開力の測定は、50mm幅に切断したロール
状表面保護フィルムを30m/分の速度で展開したとき
の荷重を読み取ることにより行った。
【0038】促進耐候試験後の糊残りの評価 実施例1〜5及び比較例1の表面保護フィルムの積層強
度(促進耐候試験後)を比較する目的で、剥離時の糊残
りの有無及び塗装面の凹凸の発生有無を以下に示す方法
で評価した。
【0039】(糊残りの有無)試験片の表面保護フィル
ムを自動車ボディ部品(ボンネット)に貼付け、沖縄県
宮古島にて6ヶ月間屋外曝露した後に表面保護フィルム
を約30m/分の速度で剥離した時の糊残りの有無を観
察した。
【0040】(塗装面の凹凸の発生有無)塗装車体と同
様の塗装鋼板に、試験片の表面保護フィルムを手貼りに
よって気泡を巻き込むように貼付し、耐熱条件:70℃
×5時間、耐寒条件:−30℃×3時間の各々の恒温槽
中に暴露した後、表面保護フィルムを剥離し、塗装面の
凹凸の発生の有無を観察した。試験結果は併せて表1に
示した。
【0041】
【表1】
【0042】表1から明らかなように、本発明に従う実
施例1〜5の表面保護フィルムでは、促進耐候試験後に
おいても、糊残りなく剥離することができ、塗装面に凹
凸の発生も認められなかった。これに対し、比較例1の
表面保護フィルムでは、促進耐候試験後において糊残り
が発生し、しかも、剥離した塗装面には外観不良と認定
される程度に凹凸の発生が認められた。また、基材層の
ポリプロピレンとポリエチレンとの比率が本発明特定の
範囲内である実施例1〜5と特定範囲外である比較例2
の展開力の比較から、離型処理の効果に明らかな差異が
認められた。
【0043】
【発明の効果】本発明の表面保護フィルムは、ポリプロ
ピレンとポリエチレンを所定の割合で配合した基材層
と、特定の熱可塑性エラストマーを主体とする粘着層と
を共押出法により積層して得られるものであり、基材層
と粘着層の積層強度が非常に強いため、塗装車体に貼り
付け、屋外等に数カ月放置した後に剥離しても、糊残り
を生じることなく剥離することができるとともに、塗装
車体の塗装面に凹凸の発生が少ないものである。
【0044】また、本発明の表面保護フィルムは共押出
法により製造するものであるので、多量の有機溶剤を用
いることなく簡易な製造工程で製造することができる。
そして、特定の基材層とすることによりフィルムに適度
のコシを付与できて貼付作業が容易に行え、また、摩擦
による離型処理効果も維持できるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 115/00 C09J 115/00 153/02 153/02

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリプロピレン30〜80重量%とポリ
    エチレン70〜20重量%の混合樹脂からなる基材層
    と、A−B−A、A−B−C、またはC−B−C(Aは
    スチレン系重合体ブロック、Bは共役ジエン重合体ブロ
    ック、Cは結晶性ポリオレフィンブロックを表す。)型
    熱可塑性エラストマーの水素添加物、またはスチレン−
    ブタジエンランダム共重合体系エラストマーの水素添加
    物を主体とする粘着層とを共押出法により積層したこと
    を特徴とする塗装車体用表面保護フィルム。
JP10328181A 1998-05-15 1998-11-18 塗装車体用表面保護フィルム Pending JP2000033671A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10328181A JP2000033671A (ja) 1998-05-15 1998-11-18 塗装車体用表面保護フィルム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13400398 1998-05-15
JP10-134003 1998-05-15
JP10328181A JP2000033671A (ja) 1998-05-15 1998-11-18 塗装車体用表面保護フィルム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000033671A true JP2000033671A (ja) 2000-02-02

Family

ID=26468204

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10328181A Pending JP2000033671A (ja) 1998-05-15 1998-11-18 塗装車体用表面保護フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000033671A (ja)

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001302995A (ja) * 2000-04-21 2001-10-31 Sekisui Chem Co Ltd 表面保護フィルム
JP2001322216A (ja) * 2000-03-10 2001-11-20 Mitsubishi Chem Mkv Co 積層フィルム
JP2002302657A (ja) * 2001-04-05 2002-10-18 Sekisui Chem Co Ltd 金属板の曲げ加工用表面保護フィルム
JP2003041216A (ja) * 2001-08-02 2003-02-13 Nitto Denko Corp 表面保護シートおよびその製造方法
JP2005501163A (ja) * 2001-08-23 2005-01-13 テサ・アクチエンゲゼルシヤフト 水素化ブロックコポリマーをベースとする接着剤付の塗装表面用の表面保護フィルム
WO2006132183A1 (ja) * 2005-06-06 2006-12-14 Sekisui Chemical Co., Ltd. 表面保護フィルム
JP2010076287A (ja) * 2008-09-26 2010-04-08 Hitachi Chem Co Ltd 光学シート保護用粘着フィルム及びその製造法
JP2011102400A (ja) * 2011-01-27 2011-05-26 Nitto Denko Corp 表面保護シートおよびその製造方法
JP2011224926A (ja) * 2010-04-22 2011-11-10 Toppan Printing Co Ltd 表面保護フィルム
JP2012072224A (ja) * 2010-09-28 2012-04-12 Toppan Printing Co Ltd 表面保護フィルム
US8263713B2 (en) 2009-10-13 2012-09-11 Kraton Polymers U.S. Llc Amine neutralized sulfonated block copolymers and method for making same
US8377514B2 (en) 2008-05-09 2013-02-19 Kraton Polymers Us Llc Sulfonated block copolymer fluid composition for preparing membranes and membrane structures
US8445631B2 (en) 2009-10-13 2013-05-21 Kraton Polymers U.S. Llc Metal-neutralized sulfonated block copolymers, process for making them and their use
CN104626699A (zh) * 2015-03-04 2015-05-20 张家港康得新光电材料有限公司 一种自粘保护膜及其应用
US9365662B2 (en) 2010-10-18 2016-06-14 Kraton Polymers U.S. Llc Method for producing a sulfonated block copolymer composition
US9394414B2 (en) 2010-09-29 2016-07-19 Kraton Polymers U.S. Llc Elastic, moisture-vapor permeable films, their preparation and their use
US9429366B2 (en) 2010-09-29 2016-08-30 Kraton Polymers U.S. Llc Energy recovery ventilation sulfonated block copolymer laminate membrane
US9861941B2 (en) 2011-07-12 2018-01-09 Kraton Polymers U.S. Llc Modified sulfonated block copolymers and the preparation thereof
CN112063321A (zh) * 2019-06-11 2020-12-11 上海膜太新材料科技有限公司 一种环保型汽车油漆保护膜及其制备工艺

Cited By (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001322216A (ja) * 2000-03-10 2001-11-20 Mitsubishi Chem Mkv Co 積層フィルム
JP4635320B2 (ja) * 2000-03-10 2011-02-23 三菱樹脂株式会社 積層フィルム
JP2001302995A (ja) * 2000-04-21 2001-10-31 Sekisui Chem Co Ltd 表面保護フィルム
JP2002302657A (ja) * 2001-04-05 2002-10-18 Sekisui Chem Co Ltd 金属板の曲げ加工用表面保護フィルム
JP2003041216A (ja) * 2001-08-02 2003-02-13 Nitto Denko Corp 表面保護シートおよびその製造方法
JP4694061B2 (ja) * 2001-08-02 2011-06-01 日東電工株式会社 表面保護シートおよびその製造方法
JP2005501163A (ja) * 2001-08-23 2005-01-13 テサ・アクチエンゲゼルシヤフト 水素化ブロックコポリマーをベースとする接着剤付の塗装表面用の表面保護フィルム
WO2006132183A1 (ja) * 2005-06-06 2006-12-14 Sekisui Chemical Co., Ltd. 表面保護フィルム
US8377514B2 (en) 2008-05-09 2013-02-19 Kraton Polymers Us Llc Sulfonated block copolymer fluid composition for preparing membranes and membrane structures
JP2010076287A (ja) * 2008-09-26 2010-04-08 Hitachi Chem Co Ltd 光学シート保護用粘着フィルム及びその製造法
US8263713B2 (en) 2009-10-13 2012-09-11 Kraton Polymers U.S. Llc Amine neutralized sulfonated block copolymers and method for making same
US8445631B2 (en) 2009-10-13 2013-05-21 Kraton Polymers U.S. Llc Metal-neutralized sulfonated block copolymers, process for making them and their use
JP2011224926A (ja) * 2010-04-22 2011-11-10 Toppan Printing Co Ltd 表面保護フィルム
JP2012072224A (ja) * 2010-09-28 2012-04-12 Toppan Printing Co Ltd 表面保護フィルム
US9394414B2 (en) 2010-09-29 2016-07-19 Kraton Polymers U.S. Llc Elastic, moisture-vapor permeable films, their preparation and their use
US9429366B2 (en) 2010-09-29 2016-08-30 Kraton Polymers U.S. Llc Energy recovery ventilation sulfonated block copolymer laminate membrane
US9365662B2 (en) 2010-10-18 2016-06-14 Kraton Polymers U.S. Llc Method for producing a sulfonated block copolymer composition
JP2011102400A (ja) * 2011-01-27 2011-05-26 Nitto Denko Corp 表面保護シートおよびその製造方法
US9861941B2 (en) 2011-07-12 2018-01-09 Kraton Polymers U.S. Llc Modified sulfonated block copolymers and the preparation thereof
CN104626699A (zh) * 2015-03-04 2015-05-20 张家港康得新光电材料有限公司 一种自粘保护膜及其应用
CN104626699B (zh) * 2015-03-04 2017-06-23 张家港康得新光电材料有限公司 一种自粘保护膜及其应用
CN112063321A (zh) * 2019-06-11 2020-12-11 上海膜太新材料科技有限公司 一种环保型汽车油漆保护膜及其制备工艺

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000033671A (ja) 塗装車体用表面保護フィルム
JP5148816B2 (ja) 表面保護シート、およびその製造方法
JP2713519B2 (ja) 表面保護フィルム
JP4275191B1 (ja) 表面保護シート
WO2006075745A1 (ja) 表面保護シート
US6319353B1 (en) Self- adhesive protective film
JP5558074B2 (ja) 塗膜保護シート
JP4694061B2 (ja) 表面保護シートおよびその製造方法
JP2000136367A (ja) 表面保護フィルム用の粘着性組成物及び表面保護フィルム
JP2011241313A (ja) 粘着テープ
JP2011042777A (ja) 粘着テープ
JP4574526B2 (ja) 表面保護用フィルム基材、ならびに、表面保護用粘着フィルムおよびその製造方法
JP2010229328A (ja) 表面保護フィルム
JP2011102400A (ja) 表面保護シートおよびその製造方法
JP6515917B2 (ja) 自己粘着性表面保護フィルム
JP2011042776A (ja) 粘着テープ
JP2010006927A (ja) 表面保護フィルム
JP2002338918A (ja) 表面保護フィルム
JP2008308559A (ja) 表面保護フィルム
JP2004075937A (ja) 表面保護シート
JP3399183B2 (ja) 自動車用塗膜保護フィルム
JP6397644B2 (ja) 表面保護フィルム
JP2009073968A (ja) 離型剤及び表面保護フィルム
JP2010006925A (ja) 表面保護フィルム
WO2014050490A1 (ja) 表面保護シート

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040303