JP2000026347A - 接触酸化によりヒドロキシル基を有する芳香族化合物を製造する方法 - Google Patents

接触酸化によりヒドロキシル基を有する芳香族化合物を製造する方法

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JP2000026347A JP11120503A JP12050399A JP2000026347A JP 2000026347 A JP2000026347 A JP 2000026347A JP 11120503 A JP11120503 A JP 11120503A JP 12050399 A JP12050399 A JP 12050399A JP 2000026347 A JP2000026347 A JP 2000026347A
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キューンレ アードルフ
Mark Dr Duda
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    • C07C37/60Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring by oxidation reactions introducing directly hydroxy groups on a =CH-group belonging to a six-membered aromatic ring with the aid of other oxidants than molecular oxygen or their mixtures with molecular oxygen
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一酸化二窒素の比較的低い品質の場合でも高
い選択率で、芳香族化合物を接触酸化して相応するヒド
ロキシ化合物にする経済的方法を提供すること 【解決手段】 多孔質ガラスの存在で、一酸化二窒素含
有ガスを用いて100〜800℃の温度で芳香族化合物
の接触酸化を実施することを特徴とする接触酸化により
ヒドロキシル基を有する芳香族化合物を製造する方法

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芳香族炭化水素の
選択的接触酸化によりヒドロキシル基含有芳香族化合物
を1工程で製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ヒドロキシル基含有の芳香族化合物、例
えばフェノールを得るために、ベンゼンを1工程で選択
的に酸化し、高い収率で相応するヒドロキシル化合物に
変換することは今まで不可能であった。芳香環はほとん
ど酸化剤の攻撃を受けないか又は酸化剤により破壊され
てしまう。主に二酸化炭素とコークスが生じる。
【0003】経済的観点の下で、今まで多数の中間体を
経由して、芳香族系中へヒドロキシル基を導入すること
が可能であった。
【0004】ベンゼンから出発してフェノールを製造す
るために、クメン法が工業的に定着した。この場合、ベ
ンゼンとプロピレンとから製造されたクメンを過酸化
し、その後、この酸化生成物をフェノール及びアセトン
に分解する。
【0005】さらに、トルエンから出発する安息香酸プ
ロセスも使用され、この場合、トルエンから製造された
安息香酸を脱カルボニルしてフェノールにすることがで
きる。脱カルボニル工程、つまり有機結合した炭素原子
の損失は、ベンゼンと比べてトルエンの場合によるコス
ト上の利点をすでにこの工程で使い果たしている。従っ
て、このプロセスは目的生成物が安息香酸でありかつフ
ェノールの製造のためにフリーキャパシティが利用され
る場合にだけ有利である。
【0006】フェノールの製造のための他の方法、例え
ばクロロベンゼン(ベンゼンの塩素化又はオキシ塩素
化)はスルホン化法(ベンゼンスルホン酸の製造)を用
いる方法は経済的ではない。その理由は、部分的に不十
分な選択性、腐食の問題ならびに不所望な副生成物の形
成である。
【0007】シクロヘキサノール法(第1工程でシクロ
ヘキセンの水和)は経済的でない。この方法は、目的生
成物のフェノールを得るために多数の工程を経由する。
【0008】この理由から、フェノールの大部分は上記
のクメン法によって製造される。しかしながらこの場合
にはアセトンも生じるため、この方法の経済性はフェノ
ールとアセトンとの市場価格に依存する。
【0009】付随する生成物のアセトンへの依存性を回
避するために、ベンゼンもしくはベンゼン誘導体の選択
的酸化の多数の試みがなされている。例えば米国特許第
5055623号明細書、同第5672777号明細書
及び同第5110995号明細書は、適当な触媒を用い
てベンゼンの一酸化二窒素での酸化を記載している。
【0010】バナジウム−/モリブデン−/タングステ
ン酸化物触媒を用いてベンゼンを一酸化二窒素で酸化す
ることは、1982年(Iwamoto)以来すでに公知であ
る。タイプZSM−5のゼオライト触媒は、1988年
(Gubelmann, Fa. Rhone-Poulenc)にベンゼンを一酸化
二窒素で直接参加するために発見された。ゼオライトの
作用機構は、原則的に、酸化すべき分子のサイズの孔の
直径を有するミクロ孔の孔路システムに起因する。
【0011】ベンゼンを一酸化二窒素で酸化するための
タイプZSM−5の鉄含有ゼオライト触媒の使用は、Vo
lodin, Bolshov及びPanovのJ. Phys. Chem. 1994, 98,
7548-7550に記載されている。
【0012】次の文献中にもゼオライト、特にタイプZ
SM−5を用いた酸化が記載されている:3rd World Co
ngress on Oxidation, 1997 Elsevier Science B.V.,
R.K. Graselli et al.(編者), M. Haefele et al, (U
niversitaet Erlangen-Nuernberg)及びG. I. Panov et
al., Applied Catalysis A: General, 98 (1993) 1-2
0。
【0013】最も広範囲に発展した方法技術は、多様な
金属添加物(例えば鉄)を含有するタイプZSM−5及
びZSM−11の酸性ゼオライトを用いた一酸化二窒素
の反応である。この反応は通常、常圧で300〜450
℃の温度で実施される。
【0014】ゼオライトの欠点は、完全な結晶構造に基
づいて、孔のサイズのバリエーションを酸化すべき分子
に連続的に適合させることができず、調節される結晶タ
イプに依存して段階的に可能であることにある。このこ
とはゼオライトをその都度の酸化の問題に対して特異的
に適合させることができないことを意味する。表面多孔
性もゼオライトの場合にはほとんど変化させることがで
きない(この表面多孔性の調節により反応機構が決定さ
れると考えられている)。例えば米国特許第51109
95号明細書又は同第5055623号明細書のような
文献は、多様なフェノール誘導体の製造のための1種類
のゼオライト−タイプ(ペンタシル(Pentasile ZSM
−5及びZSM−11))を記載している。ゼオライト
もしくは酸性ゼオライトは多様な金属で変性することが
できる。しかしながら前記の問題は場合により改善され
るが、根本的に解消されない。例えば酸性ゼオライト中
の水素原子をナトリウム原子と交換することができる。
鉄含有ゼオライトにおいては、この場合、活性の損失は
観察されない、鉄原子をアルミニウムと置き換えた場合
では、水素原子のナトリウム原子での置き換えの場合の
活性を低下させる。全体では転化率及び選択性は依然と
して十分ではない。
【0015】高い反応温度(ゼオライトは約800℃間
で温度安定性である)のような他のパラメータの変化
は、高いベンゼン転化率を生じるが、低すぎる選択性及
び触媒の強すぎる失活が生じる。N2Oの部分圧を高め
た場合にも、ベンゼン転化率を向上させることができる
が、同様に選択性の負担が生じる。段階的な改善は場合
によりベンゼンの部分圧を高めることにより達成するこ
とができる。腺tなくせい及び得られたフェノールの量
はいくらか向上する。しかしながら選択性及び転化率を
さらに向上させることが依然として望まれる。
【0016】通常使用される温度で生じる触媒の比較的
迅速なコークス化は活性の損失を引き起こし、従ってこ
の触媒は比較的頻繁に再生しなければならない(ほぼ4
8時間毎に)。
【0017】前記した方法においてベンゼンの接触酸化
のために使用される一酸化二窒素は、著しく高い純度を
有していなければならない。不純物、例えば酸素又は親
水性ガス、例えば水蒸気又はアンモニアは、ゼオライト
触媒を無効にまで失活させる。不活性ガス、例えば希ガ
ス又は窒素だけが混入物として許容される。
【0018】一酸化二窒素のために多様な供給源が挙げ
られる。100〜160℃でマンガン−、銅−、鉛−、
ビスマス−、コバルト−及びニッケル触媒を用いた硝酸
アンモニウムの接触分解は一酸化二窒素、酸化窒素及び
二酸化窒素の混合物を提供し、その結果、このガスはベ
ンゼンの酸化のために直接使用することはできない。
【0019】200〜500℃で白金−又はビスマスオ
キサイド触媒を用いてアンモニアを酸素で酸化、ならび
に白金触媒を用いて一酸化炭素で酸化窒素を反応させる
ことがいくらか有利である。第1の場合には、しかしな
がら副生成物として水が、第2の場合には二酸化炭素が
生じてしまう。このように製造された一酸化二窒素もま
たベンゼン酸化のために直接使用することはできない。
同様にアジピン酸製造の場合に生じる一酸化二窒素もこ
の酸化のために直接使用することはできず、別々の精製
工程を行わなければならない。特に廃ガス中に含まれる
酸素及びNOxは障害となる。
【0020】一酸化二窒素の純度は、ゼオライトがその
触媒活性を減少させる水を吸収するという背景を考慮し
なければならない。若干の僅かなゼオライト構造は脱ア
ルミニウムにより疎水化されるが、適当なゼオライトの
選択はそれによりさらに制限される。脱アルミニウムは
さらに付加的な方法工程であり、かつゼオライト中に不
所望な非晶質成分を生じさせる。さらに、脱アルミニウ
ムの程度は意図的に調節できないため、この方法に関し
てこの程度を経験的に調べなければならない。このこと
は、変動する酸化剤の品質、例えば水蒸気の異なる混入
量は使用できないことを意味する。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、一酸化二窒素の比較的低い品質の場合でも高い選択
率で、芳香族化合物を接触酸化して相応するヒドロキシ
化合物にする経済的方法を提供することであった。
【0022】
【課題を解決するための手段】前記の課題は、多孔質ガ
ラスが、不純物を有する一酸化二窒素を使用した場合で
も、芳香族化合物から相応するヒドロキシ化合物への接
触酸化を特に触媒できることが意外にも見出されたこと
により解決される。
【0023】従って、本発明の対象は、芳香族化合物の
接触酸化を、多孔質ガラスの存在で一酸化二窒素を含有
するガスを用いて100〜800℃の温度で実施する、
接触酸化によりヒドロキシル基含有芳香族化合物を製造
する方法である。
【0024】本発明による方法は、相応する多孔質ガラ
スを使用することにより、例えば使用すべき一酸化二窒
素の品質又は芳香族化合物の種類のようなその都度の使
用条件に適合させることができる。
【0025】このことは予想できなかった、それという
のも専門文献は高いベンゼン転化率で同時にフェノール
への高い選択率のために「特別な」ゼオライト、例えば
ペンタシルタイプ、例えばZSM−5及びZSM−11
を推奨していたためである。
【0026】これらのゼオライトは3次元構造(かご状
構造)を有し、従って大きな表面積を有する。しかしな
がら、本発明による方法において使用される多孔性ガラ
スの細孔系は主に異なる構造を有し、その結果、多孔質
ガラスはゼオライトとは反対に一般に3次元的通路を有
しておらず、従って(あったとしても)著しく少ない触
媒作用を期待される。
【0027】製造方法により限定された孔路系又は本発
明による方法において使用される多孔質ガラスの組成
が、その触媒作用にどの程度まで原因となっているのか
は未だ判明していないが、しかしながら、本発明による
方法は低い品質の一酸化二窒素をしようした場合でも、
著しく良好な選択性で高い転化率を生じさせる。
【0028】一酸化二窒素を含有するガスとして、一酸
化二窒素5〜100容量%及び他のガス0〜95容量%
からの混合物を使用することができる。
【0029】本発明による方法において使用されるガス
の一酸化二窒素の含有量は、同様に80〜100容量%
であり、それに関連して他のガスは0〜20容量%であ
る。
【0030】他のガスとして、空気、酸素、窒素、希ガ
ス、二酸化炭素、水蒸気又はアンモニア又はそれらの混
合物を使用することができる。
【0031】使用される一酸化二窒素を含有するガス
は、例えば酸化プロセス(例えばインサイトゥでのN2
O−製造又はアジピン酸製造からのN2O含有廃ガス)
からの有機又は無機の不純物も含有することができる。
【0032】本発明の特別な実施態様において、芳香族
化合物としてベンゼンが使用されるが、他の芳香族化合
物、例えばトルエン、キシレン又はハロゲン化ベンゼン
の酸化ならびに多環式芳香族化合物、例えばナフタレン
の酸化も可能である。
【0033】表面上が非極性に変性された多孔質ガラス
の場合でも、375℃を下回る(例えば350℃の)温
度でのベンゼン転化率が、375℃を上回る温度でのベ
ンゼン転化率とほとんど同じ程度に高いことが観察され
たのは意外であった。ゼオライト触媒系の場合、通常、
比較的低い温度でのベンゼン転化率は著しく減少する。
比較可能な条件下で、つまりゼオライトは本質的に有利
ではない。
【0034】本発明による方法は、有利に200〜70
0℃、特に有利に250〜550℃で実施される。
【0035】本発明による方法において使用される多孔
質ガラスもしくはミクロ孔の非晶質混合金属酸化物の製
造は、ドイツ国特許出願公開(DE−A1)第1950
6843号明細書に従って行うことができる。
【0036】本発明による方法において使用される多孔
質ガラスはゾルゲル法によって製造される。
【0037】本発明の1実施態様において、多孔質ガラ
スは50〜100重量%まで、ランタノイド及びアクチ
ノイドを含めた、周期表の第3主族、第4主族、第3副
族又は第4副族からの元素の酸化物からなる。
【0038】本発明のもう一つの実施態様において、多
孔質ガラスの混合金属酸化物マトリックスは、次の元
素、チタン、ケイ素、バナジウム、アルミニウム、ジル
コニウム又はセリウムの化合物を少なくとも50重量%
含有し、及び/又は次の金属、モリブデン、スズ、亜
鉛、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、
ヒ素、鉛、アンチモン、ビスマス、ルテニウム、レニウ
ム、クロム、タングステン、ニオブ、ハフニウム、ラン
タン、セリウム、ガドリニウム、ガリウム、インジウ
ム、タリウム、銀、銅、リチウム、カリウム、ナトリウ
ム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロン
チウム及びバリウムのグループからの著しく微細〜原子
状で分布した形の1種以上の金属酸化物を50重量%ま
で含有する。
【0039】多孔質ガラスの混合金属酸化物マトリック
スは、SiO2、TiO2、Al23、酸化バナジウム、
酸化ジルコニウム、酸化セリウム、スピネル、ムライ
ト、炭化ケイ素、窒化ケイ素及び窒化チタンからの、少
なくとも1種の、特に有利に少なくとも2種の化合物を
含有するのが有利である。
【0040】さらに、混合金属酸化物マトリックスは、
さらに、次の金属、白金、ロジウム、イリジウム、オス
ミウム、銀、金、銅、ニッケル、パラジウム、コバルト
を10重量%まで、高分散性の形で、金属の状態又は酸
化した状態で含有することができる。
【0041】多孔質ガラスは、上記の金属及び酸化物の
加水分解可能な、可溶性の化合物の、酸性の又はフルオ
リドで触媒する線状重合又は重縮合により得ることがで
きる。ゾルゲル法において前記した金属又は金属酸化物
のアルコキシ誘導体、混合アルコキシアルキル誘導体、
アルコキシオキソ誘導体又はアセチルアセトネート誘導
体を酸性〜中性のpH領域内で使用するのが有利であ
る。その後、穏和な乾燥及び緩慢なか焼が行われ、その
際か焼温度の最終温度は120〜800℃である。
【0042】この種の化合物についての別の製造方法は
加熱分解法である(K. W. Terry etal. J. Am. Chem. S
oc. 1997, 119, 9745-9756)。しかしながら、ゾルゲル
法と比較してこの方法の場合はバリエーションの可能性
が少ないという欠点があるため、最終生成物において若
干の僅かな元素割合が可能であるだけでである。
【0043】非極性もしくは疎水性の多孔質ガラスの製
造は、例えばドイツ国特許出願公開(DE−A1)第1
9545042号明細書から明らかである。多孔質ガラ
スの内部及び外部の表面の極性は、例えば、タイプR′
−Si(OR)3の加水分解することができないアルキ
ル基又はアリール基R′を有するアルキル−又はアリー
ルオキシシランをゾルゲル法の他の成分と共重縮合させ
ることによって調節することができる。
【0044】RもしくはR′は、同じ又は異なることが
でき、有利に6個までの炭素原子を有する脂肪族炭化水
素基、例えばメチル基、エチル基又はイソプロピル基又
はフェニル基である。
【0045】この加水分解できない基と反応した金属酸
化物は、上記の列挙された金属から由来する。リガンド
として出発化合物に対して、可溶性の金属化合物、有利
にハロゲン化物、アルコキシド、オキシアルコキシド、
カルボキシレート、オキサレート、ニトレート、スルフ
ェート、スルホネート、アセチルアセトネート、グリコ
レート又はアミノアルコキシレートが使用される。ベー
ス材料はSiO2、Al23、TiO2又はZrO2であ
る。
【0046】疎水化された多孔質ガラスは、特に、一酸
化二窒素の高い含水量の場合でも、変わらない高い選択
性が保証されているために有利である。
【0047】多孔質ガラスの他に、添加剤を使用するこ
ともできる。このようなものとしては、SiO2又はA
23ベースの担体系又は混合物が挙げられる。多孔質
ガラスと(結晶)ゼオライトとからの組合せを使用する
ことも、実施例中に示したように転化率及び選択率の損
失なしで可能である。
【0048】重要なのは使用するガラスの孔サイズ及び
総表面積である。孔のサイズの平均値は、Horvath and
Kawazoe(J. Chem. Eng. Jpn. 16 (1983) 470ff)によ
り測定して、0.1〜1.0nmであるのが好ましい。
【0049】乾燥した状態での多孔質ガラスの総表面積
は、それぞれW. F. Maier et al. Tetrahedron 51 (199
5) 3787ffによるBET法により測定して、有利に少な
くとも50m2/g、特に有利に50〜5000m2
g、さらに有利に75〜1500m2/gである。
【0050】
【実施例】1. 多孔質ガラスの製造 1.1 二酸化ジルコニウム−二酸化ケイ素−ガラス テトラブトキシジルコニウム1ml、テトラエトキシシ
ラン10ml及びエタノール8mlを順番に相互に溶か
し、8n塩酸2mlを撹拌しながら添加した。ゲル形成
が行われた後に、この材料を0.5℃/分の加熱速度で
65℃に加熱し、3時間65℃で保持し、0.2℃/分
の加熱速度で250℃に加熱し、さらに3時間この温度
でか焼した。この生成物は単一モードの細孔分布を示し
た。
【0051】BET:500m2/g 孔径:0.74nm 1.2 酸化アルミニウム−二酸化ジルコニウム−二酸
化ケイ素−ガラス トリイソブチルアルミニウム0.45ml、テトラ−n
−プロポキシジルコニウム2.01ml、テトラエトキ
シシラン27.5ml及びエタノール25mlを順番に
相互に溶かし、0.4n塩酸4.5mlを10分間撹拌
しながら添加した。この場合、温度は55℃まで上昇し
た。ゲル形成が行われ、室温でゆっくりと予備乾燥した
後、この材料を0.5℃/分の加熱速度で65℃に加熱
し、3時間65℃に保持し、0.2℃/分の加熱速度で
300℃に加熱し、さらに3時間この温度でか焼した。
この生成物は単一モードの細孔分布を示した。
【0052】BET:290m2/g 孔径:0.69nm 1.3 二酸化ジルコニウム−二酸化ケイ素−ガラス テトラブトキシジルコニウム1ml、テトラエトキシシ
ラン10ml及びエタノール8.4mlを順番に相互に
溶かし、2n塩酸2mlを撹拌しながら添加した。ゲル
形成が行われた後、この材料を0.5℃/分の加熱速度
で65℃に加熱し、3時間65℃に保持し、0.2℃/
分の加熱速度で250℃に加熱し、さらに3時間この温
度でか焼した。この生成物は単一モードの細孔分布を示
した。
【0053】BET:250m2/g 孔径:0.65nm 1.4 酸化バナジウム−二酸化ケイ素−ガラス バナジルアセチルアセトネート1.2g、テトラエトキ
シシラン10ml及びエタノール8mlを順番に相互に
溶かし、8n塩酸2mlを撹拌しながら添加した。ゲル
形成が行われた後、この材料を0.5℃/分の加熱速度
で65℃に加熱し、3時間65℃に保持し、0.2℃/
分の加熱速度で250℃に加熱し、さらに3時間この温
度でか焼した。この生成物は単一モードの細孔分布を示
した。
【0054】BET:550m2/g 孔径:0.66nm 1.5 鉄含有二酸化ケイ素−ガラス 鉄アセチルアセトネート1.2g、テトラエトキシシラ
ン10ml及びエタノール8mlを順番に相互に溶か
し、8n塩酸2mlを撹拌しながら添加した。ゲル形成
が行われた後、この材料を0.5℃/分の加熱速度で6
5℃に加熱し、3時間65℃に保持し、0.2℃/分の
加熱速度で230℃に加熱し、さらに3時間この温度で
か焼した。この生成物は単一モードの細孔分布を示し
た。
【0055】BET:520m2/g 孔径:0.62nm 1.6 二酸化チタン−二酸化ケイ素−ガラス テトラエトキシチタン0.14ml、テトラエトキシシ
ラン10ml及びエタノール8mlを順番に相互に溶か
し、8n塩酸1.8mlを撹拌しながら添加した。ゲル
形成が行われた後、この材料を0.5℃/分の加熱速度
で65℃に加熱し、3時間65℃に保持し、0.2℃/
分の加熱速度で250℃に加熱し、さらに3時間この温
度でか焼した。この生成物は単一モードの細孔分布を示
した。
【0056】BET:480m2/g 孔径:0.67nm 1.7 疎水化された、二酸化チタン−二酸化ケイ素−
メチルケイ素セスキオキシド−ガラス テトライソプロポキシチタン0.133ml、テトラエ
トキシシラン8ml、メチルトリエトキシシラン1.8
ml及びエタノール7.9mlを順番に相互に溶かし、
8n塩酸1.98mlを撹拌しながら添加した。ゲル形
成及びゲルの硬化が行われた後、この材料を保護ガス下
で0.2℃/分の加熱速度で65℃に加熱し、3時間6
5℃に保持し、0.2℃/分の加熱速度で250℃に加
熱し、さらに3時間この温度でか焼した。この生成物は
単一モードの細孔分布を示した。
【0057】BET:540m2/g 孔径:0.70nm 1.8 疎水化された、二酸化ケイ素−メチルケイ素セ
スキオキシド−ガラス テトラエトキシシラン8ml、メチルトリエトキシシラ
ン1.8ml、鉄アセチルアセトネート0.5g及びエ
タノール8mlを順番に相互に溶かし、8n塩酸2ml
を撹拌しながら添加した。ゲル形成及びゲルの硬化が行
われた後、この材料を保護ガス下で0.5℃/分の加熱
速度で65℃に加熱し、3時間65℃に保持し、0.2
℃/分の加熱速度で250℃に加熱し、さらに3時間こ
の温度でか焼した。この生成物は単一モードの細孔分布
を示した。
【0058】BET:420m2/g 孔径:0.61nm 2 ベンゼン及び一酸化に窒素/同伴ガスの触媒を用い
た反応 2.1 試験条件 8mmの内径を有する管状反応器中に触媒2cm3を充
填した。この触媒は予め500〜1000μmの粒度に
粉砕された。この反応室を所定の温度に加熱した。温度
の調節は熱電素子を用いて行った。ベンゼン量及びガス
量は連続的にガスで添加され、この場合、ガス流は60
cm3/分に調節された。圧力は760Torrの範囲
内である。ガス室中のベンゼン対酸化剤のモル比は、こ
の場合1:5である。実験室試験のため、キャリアガス
として窒素を使用した。ガス組成の分析はGC/MS−
システムを用いて行った。ゼオライトとしてUOP社のF
e−ZSM−5及びVAW社のZSM−5(鉄不含)を使
用した。
【0059】2.2 結果
【0060】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 31/12 C07C 39/04 C07C 39/04 C07B 61/00 300 // C07B 61/00 300 B01J 23/74 301X

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接触酸化によりヒドロキシル基を有する
    芳香族化合物を製造する方法において、多孔質ガラスの
    存在で、一酸化二窒素含有ガスを用いて100〜800
    ℃の温度で芳香族化合物の接触酸化を実施することを特
    徴とする接触酸化によりヒドロキシル基を有する芳香族
    化合物を製造する方法。
  2. 【請求項2】 芳香族化合物としてベンゼンを使用す
    る、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 一酸化二窒素含有ガスが一酸化二窒素5
    〜100容量%及び他のガス0〜95容量%を含有す
    る、請求項1又は2記載の方法。
  4. 【請求項4】 一酸化二窒素含有ガスが一酸化二窒素8
    0〜100容量%及び他のガス0〜20容量%を含有す
    る、請求項1又は2記載の方法。
  5. 【請求項5】 他のガスが、空気、酸素、窒素、希ガ
    ス、二酸化炭素、水蒸気又はアンモニア又はこれらの混
    合物からなる、請求項3又は4記載の方法。
  6. 【請求項6】 多孔質ガラスの孔サイズの平均値が0.
    1〜1.0nmの間にある、請求項1から5までのいず
    れか1項記載の方法。
  7. 【請求項7】 接触酸化を200〜700℃の温度で実
    施する、請求項1から6までのいずれか1項記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 接触酸化を250〜550℃の温度で実
    施する、請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 多孔質ガラスの総表面積が乾燥状態で少
    なくとも50m2/gである、請求項1から8までのい
    ずれか1項記載の方法。
  10. 【請求項10】 多孔質ガラスの総表面積が乾燥状態で
    50〜5000m2/gである、請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 多孔質ガラスの総表面積が乾燥状態で
    75〜1500m2/gである、請求項9記載の方法。
  12. 【請求項12】 多孔質ガラスがゾルゲル法によって製
    造されており、少なくとも50重量%までが、ランタノ
    イド及びアクチノイドを含めた周期表の第3主族、第4
    主族、第3副族又は第4副族からの元素の酸化物からな
    る、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
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