JP2000023585A - 動物用排泄物処理材及びその製造方法 - Google Patents

動物用排泄物処理材及びその製造方法

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JP2000023585A JP10349264A JP34926498A JP2000023585A JP 2000023585 A JP2000023585 A JP 2000023585A JP 10349264 A JP10349264 A JP 10349264A JP 34926498 A JP34926498 A JP 34926498A JP 2000023585 A JP2000023585 A JP 2000023585A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高発熱量の紙おむつ廃材を原料として、有効
に活用することにより、使用後の含水状態においても、
焼却処理可能な粒状の動物用排泄物処理材を提供する。 【解決手段】 5mm以下の粒度の紙おむつ廃材粉及び
有機質配合材料を含有して粒状に形成されていることを
特徴とする動物用排泄物処理材とすることにより、高発
熱量の紙おむつ廃材及び有機質配合材料の有機質廃材を
共に活用して、焼却処理可能にするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野技術分野】本発明は、紙おむつ廃材
を原料とする動物用排泄物処理材に関し、紙おむつ及び
生理用ナプキンの製造過程で生じる不良品の紙おむつ及
び生理用ナブキン廃材を原料とする保水機能及び防虫機
能を有し、使用後の含水状態で焼却処理可能な動物用排
泄物処理材に関する。また本発明は、特に、紙おむつ及
び生理用ナプキンの製造過程で生じる不良品の紙おむつ
及び生理用ナプキン廃材を原料とし、排泄時に使用し
て、動物、特に愛玩用の家畜の体に付着する害虫を動物
の体から駆除したり、動物用の体に付着しないようにす
る防虫機能を有する動物用泄物処理材に関する。
【0002】
【従来技術】紙おむつは、製品により異なるが、一般
に、粉砕パルプ、吸収紙等の綿状パルプ40〜50重量
%、高吸水性樹脂等の高分子吸収材20〜30重量%、
表面材ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、レ
ーヨンMIX、PETMIX等の不織布10〜15重量
%、ポリエチレンフィルム、炭酸カルシウム入りポリエ
チレンフィルム等の防水材10〜15重量%、及びファ
スニングデープ、リリーステープ、ターゲツトテープ等
のテープ、スパンデックス等のエラスチャクヤーン、ホ
ツトメルト等の接着剤などのテープ類5重量%からなっ
ている。
【0003】例えば、毛羽、即ち粉砕パルプ製のフラッ
フ及び高吸水性樹脂の混合物をティッシュに包む吸収帯
をポリエチレンフィルムの上の所定の箇所に載せ、前記
包装体の上面を、例えばポリプロピレン不織布を被せて
シールして形成されており、この腰回り及び脚回りには
ゴムが取付けられ、背部の両側にテープファスナーが設
けられ、これを緊着する支持テープが夫々のテープファ
スナーに対応して設けて形成されている。このよう構造
を有する使い捨て紙おむつは、製造過程で、股ぐりカッ
ト検査、吸収体位置検査、テープ位置検査、金属探知検
査等により検査され、不良品が分離されるが、その廃材
の量は膨大な量に上っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この紙おむつ
廃材は、例えば約30重量%の前後の量のポリエチレン
フィルム、ポリプロピレン不織布及びゴムを含み、約2
5重量%前後の量の高吸水性樹脂を含み、50重量%前
後の量のパルプ粉及びティシュを含むために、この侭で
は用途がなく、分級して、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ティシュ及びゴム等を高吸水性樹脂、及びパルプ粉
と分離しなければならないために、その殆どが焼却処理
されている。
【0005】しかし、紙おむつ廃材は、発熱量が500
0乃至6000キロカロリー/kgと高いために、一般
のごみと区別しなければならず、また焼却するとして
も、他のごみと一緒に混ぜて焼却しなければならず、問
題とされている。 本発明は、これら紙おむつ廃材の廃
棄処理に係る間題点を解決することを目的としている。
また、本発明は、高発熱量の紙おむつ廃材を原料とし
て、有効に活用することにより、使用後の含水状態にお
いても、焼却処理可能な粒状の動物用排泄物処理材を提
供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、ポリエチレ
ンフィルム、ポリプロピレン不織布及びゴムを5mm、
好ましくは2mm以下の粒径に粉砕すると、これらの粉
砕された粉末は、粉砕される前と比較して、吸水性及び
保水性が顕著に向上すること、及び、紙おむつ廃材は高
い発熱量を有するが、紙おむつ廃材を動物用排泄物処理
材の原料として使用すると、紙おむつ廃材中に含有され
る吸水性樹脂により、排泄された尿が保持されるため
に、紙おむつ廃材が高い発熱量を有していても、保有す
る水分により、発熱量が低下して、焼却処理に適する廃
物となることを発見して、本発明をするに至った。
【0007】本発明は、5mm以下の粒度の紙おむつ廃
材粉及び有機質配合材料を含有して粒状に形成されてい
ることを特徴とする動物用排泄物処理材とすることによ
り、高発熱量の紙おむつ廃材及び有機質配合材料の有機
質廃材を共に活用して、焼却処理可能にするものであ
る。また、本発明は、上記の動物用排泄物処理材に含有
される前記吸水性樹脂より少量のピレスロイド系防虫材
を含有させて、高い発熱量の紙おむつ廃材等を焼却処理
可能に活用すると共に、動物に付着する害虫を動物の体
より駆除するものである。さらに、本発明は、5mm以
下の粒度の紙おむつ廃材粉及び有機質配合材料を含有す
る粒状芯部、並びに前記粒状芯部の表面上を覆い、紙粉
及び吸水性樹脂を含有する被覆層部とを有し、前記粒状
芯部と被覆層部とにより粒状に形成されていることを特
徴とする動物用排泄物処理材とすることにより、高い発
熱量の紙おむつ廃材等を焼却処理可能の有用物に活用に
すると共に、効率よく吸水性能を高めるものである。
【0008】また、本発明は、5mm以下の粒度の紙お
むつ廃材粉、有機質配合材料及び無機質配合材料粉を含
有して粒状に形成されていることを特徴とする動物用排
泄物処理材とすることにより、高い発熱量の紙おむつ廃
材及び有機質配合材料の有機質廃材とを、共に、焼却処
理可能に活用するものである。さらに、本発明は、上記
の動物用排泄物処理材に含有される前記吸水性樹脂より
少量のピレスロイド系防虫材を含有させて、高い発熱量
の紙おむつ廃材等を焼却処理可能に活用すると共に、動
物に付着する害虫を動物の体より駆除するものである。
【0009】また、本発明は、紙おむつ廃材粉、有機質
配合材料及び無機質配合材料粉を含有する粒状芯部、並
びに紙粉及び吸水性樹脂を含有し、前記粒状芯部の表面
上に形成されている被覆層部を有し、前記粒状芯部と被
覆層部とにより粒状に形成されていることを特徴とする
動物用排泄物処理材とすることにより、高い発熱量の紙
おむつ廃材等を焼却処理可能に活用すると共に、効率よ
く吸水性能を高めるものである。さらに、本発明は、紙
おむつ廃材粉、有機質配合材料及び無機質配合材料粉を
含有する粒状芯部に、紙おむつ廃材粉に含有される以上
の量の吸水性樹脂を含有させることにより、高い発熱量
の紙おむつ廃材等を焼却処理可能に活用すると共に、成
形時の作業を円滑にし、さらに効率よく吸水性能を高め
るものである。
【0010】さらに、本発明は、紙おむつ廃材を5mm
以下の粒径に粉砕し、有機質配合材料と混合し、造粒す
ることを特徴とする動物用排泄物処理材の製造方法にあ
り、また、本発明は、紙おむつを5mm以下の粒度の粉
体に粉砕し、この紙おむつ粉砕物を有機質配合材料及び
吸水性樹脂と混合して、造粒することを特徴とする動物
用排泄物処理材の製造方法により、高い発熱量の紙おむ
つ廃材を有用な動物用排泄物処理材に活用して、焼却処
理可能にするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において、紙おむつという
用語は、通常に使用される紙おむつ、生理用ナプキン、
失禁用パッド及び乳パッドはもとより、それらの製造過
程で生じる不良品の紙おむつ、生理用ナプキン、失禁用
パッド及び乳パッド廃材をも意味する。これら紙おむつ
の中、特に、紙おむつ、生理用ナプキン、失禁用パッド
及び乳パッドの製造過程で生じる不良品の紙おむつ、生
理用ナプキン、失禁用パッド及び乳パッドの廃材につい
ては、紙おむつ廃材という。
【0012】本発明において、動物用排泄物処理材は、
粒状芯部のみ又は粒状芯部及びこの粒状芯部を被覆する
被覆層部で粒状物に形成され、紙おむつ廃材の粉砕物
(以下、紙おむつ廃材粉という)、及び有機質配合材料
粉とを混合して造粒することにより形成することができ
る。本発明において、紙おむつ廃材としては、一種又は
二種以上の紙おむつの廃材が使用される。このような紙
おむつ廃材としては、ポリウレタン、ポリエチレン、ポ
リプロピレン及びポリエステル等の4000キロカロリ
ー/kg以上のプラスチック材料を含む紙おむつ廃材が
使用される。
【0013】このような紙おむつ廃材は、粉砕して、粒
度が2mm以下の紙おむつ廃材粉とすることにより、吸
水する速度及び保水する能力が著しく向上する。しか
し、このように、粒度を2mm以下の粉体に粉砕する
と、その粒子を使用して造粒して得られた造粒物が灰色
に着色されることとなり、この着色が特に好ましくない
場合には、紙おむつ廃材粉は、粒度が5mm以下に粉砕
されたものを使用する。しかし、灰色に着色されること
を別にすれば、使用される紙おむつ廃材粉の粒度は、吸
水及び保水能力が大きくできる点から、2mm以下であ
るのが好ましい。
【0014】本発明において、紙おむつを粒度5mm以
下に粉砕した場合、プラスチックフィルム及びテープの
部分の粒度は粗く5乃至1mmであるが、それ以外の紙
おむつの部分は、細かくなつており、粒度は1mm以下
となっている。本発明において、紙おむつ廃材粉を動物
用排泄物処理材の原料とすると、紙おむつ廃材中に含有
される吸水性樹脂により、排泄された尿が保持されるた
めに、発熱量が低下するが、紙おむつ中に配合されてい
る高発熱量のプラスチック材料の発熱量により、焼却処
理に適するようになる。
【0015】本発明において、吸水性樹脂は、高吸水性
樹脂以外の吸水性樹脂及び高吸水性樹脂を意味する。し
たがって、本発明において、吸水性樹脂は、高吸水性樹
脂はもとより高吸水性樹脂として不良品の吸水性樹脂を
包含しており、何れのタイプの吸水樹脂をも使用するこ
とができる。本発明において、高吸水性樹脂は、自重の
数十倍から二百倍程度の水を吸収しても、形を保持する
ことができる樹脂であり、例えば、ビニルエステルとエ
チレン系不飽和カルボン酸又はその誘導体との共重合体
鹸化物、澱粉とアクリル酸のグラフト重合体、ポリアク
リル酸の架橋物、ビニルアルコールとアクリル酸の共重
合体、ポリアクリロニトリルの部分加水分解物、カルボ
キシメチルセルロースの架橋物、ポリエチレングリコー
ルの架橋物、キトサンの塩又はプルランのゲルなどがあ
り、これらは、紙おむつ廃材に単独で又はこれら2種以
上を混合して配合物質として含有されている。
【0016】本発明において、吸水性樹脂は、吸水倍率
が20g/g未満と吸水性能の乏しい吸水性樹脂を使用
することができる。このような吸水性能の低いポリアク
リル酸樹脂には、粒径が、例えば600μm以上の大き
い粒径のものと、例えば10μm以下の粒径の微細なの
ものがある。このような吸水性樹脂は、例えばおむつ廃
材から分級して得るか、又はポリアクリル酸樹脂の規格
外の製品として入手することができる。本発明におい
て、粒径が例えば600μm以上の粒径の吸水性樹脂
は、粒状芯部に使用するのが好ましく、粒径が例えば1
0μm以下の粒径の微細な吸水性樹脂は被覆部に使用す
るのが好ましい。このように、おむつの廃材中には、高
吸水性樹脂が含有されているので、紙おむつ廃材粉が配
合されるときには、吸水性樹脂のを添加しないか、又は
吸水性樹脂の添加量を紙おむつ廃材に含有されている量
だけ減らすことができる。
【0017】本発明において、高吸水性樹脂等の吸水性
樹脂は、動物用排泄物処理材の成形時において、被成形
混合物の保水機能を高めると共に、被成形混合物の造粒
時の潤滑材として機能するので、紙おむつ廃材中に含有
される吸水性樹脂の量が不足する場合には、吸水性樹脂
は、粒状芯部の紙おむつ廃材に加えられる。この場合、
吸水性樹脂は、造粒物の10%以下とされるが、0.5
乃至5重量%とするのが好ましい。本発明において、粒
状芯部に、吸水性樹脂を含有させると、吸水性樹脂は、
排泄時に粒状芯部の周囲から吸水して、膨潤し、保水す
るように作用するので、被覆部の湿度を調整することが
でき好ましい。
【0018】本発明において、使用後の動物用排泄物処
理材の発熱量を、1000乃至2500キロカロリー/
kgとすると共に、動物用排泄物処理材に吸着性能及び
吸収性能を持たせるために、紙おむつ廃材粉に、比較的
高い発熱量例えば3000カロリー/kg以上の有機質
配合材料が加えることができる。このような比較的高い
発熱量の有機質配合材料としては、廃プラスチック材
料、焙煎されたコーヒー豆のコーヒー液抽出残渣(以
下、コーヒー液抽出残渣という)、又は茶殻或いはこれ
らの混合物がある。廃プラスチック材料、焙煎されたコ
ーヒー豆のコーヒー液抽出残渣(以下、コーヒー液抽出
残渣という)、又は茶殻或いはこれらの混合物は、その
侭の形で配合することができ、また粒径5mm以下、好
ましくは2mm以下の粉体の形で配合することができ
る。
【0019】本発明において、猫砂に防虫機能を持たせ
るために、防虫機能を有する蒸散性のピレスロイド系防
虫剤、例えばエンペンスリンを、紙おむつ廃材に混合し
て使用される。本発明において使用される蒸散性のピレ
スロイド系防虫剤のエンペンスリンは、接触毒作用を有
し、殺虫成分であるが、温血動物に対しては比較的無害
であるので、防虫剤として使用されているものである。
エンペシスリンは、動物の体に接触して、ダニ及び蚤等
の害虫を動物の体から追い出すように作用し、その構造
式は、下式で示される。
【0020】本発明において、この粒状の動物用排泄物
処理材に防虫機能を持たせるために、蒸散性のピレスロ
イド系防虫剤は、粒状芯部及び/又は被覆層部とに含有
させることができる。蒸散性ピレスロイド防虫剤のエン
ペンスリンの含有量は、0.05重量%以上であり、好
ましくは0.4重量%以上である。しかし、蒸散性のピ
レスロイド防虫剤は比較的高価であり、その含有量は1
重量%以下とするのが好ましい。
【0021】本発明において、防虫機能を有する動物用
排泄物処理材とするために、虫の忌避成分として、蒸散
性のピレスロイドのエンペンスリンを配合させる場合に
は、エンペンスリンを、イソパラフィン系溶剤、炭化水
素溶剤、ハロゲン化炭化水素溶剤又はエステル類の溶剤
等の非アルコール系有機溶剤に分散又は溶解させて、紙
おむつ廃材及び/又は有機質配合材料に配合させること
ができる。このように動物用排泄物処理材にエンペンス
リンを配合した場合には、排泄時に、動物用排泄物処理
材から防虫機能を有するエンペンスリンが蒸発して排泄
時の動物の体に接触し、動物の体に付着する該害虫を追
い払うことができる。
【0022】本発明において、蒸散性ピレスロイド系防
虫剤のエンペンスリンを単独で動物用排泄物処理材に配
合する場合には、粒状芯部については、紙おむつ廃材又
は有機質配合材料或いはこれらの混合物に、エンペンス
リンの溶媒溶液を加えて、撹拌混合するか、或いは造粒
過程で、エンペンスリンの溶媒溶液を、該混合物に散布
又は噴霧することにより配合し、被覆層部については、
被覆層部の紙粉或いは紙粉と高吸水性樹脂の混合物に、
エンペンスリン溶媒溶液を、散布、噴霧等により含浸さ
せるか、又は被覆処理前に、被覆させる紙粉或いは紙粉
と高吸水性樹脂の混合物に、浸漬、散布又は噴霧等によ
り含浸させて、これを粒状芯部の表面に加えて被覆層部
を形成することにより配合することができる。
【0023】本発明において、紙おむつ廃材粉に製材場
から排出される木屑の粉体を配合することができる。こ
の場合、木屑として、ヒバ材の木屑及び桧材の木屑を選
ぶと、虫の忌避作用を有するヒノキチオール及びヒバ油
を含有するので、虫の忌避を行うことができる。本発明
において、動物用排泄物処理材に、蒸散性のピレスロイ
ド系防虫剤のエンペンスリンに加えて、ヒバ材の木屑及
び桧材の木屑といった製材の廃材の粉体を、紙おむつ廃
材粉に加えることにより、蒸散性のピレスロイド系防虫
剤の虫の忌避作用に、ヒバ油及び/又はヒノキチオール
の虫の忌避作用を加えることとなり、動物用排泄物処理
材の虫の忌避作用を増すことになる。
【0024】ヒバ材の木屑及び桧材の木屑を虫の忌避成
分として、エンペンスリンと共に動物用排泄物処理材に
配合されるのが好ましい。この場合には、ヒバ材の木屑
及び桧材の木屑は、その侭、又は一定の粒径、例えば、
有機質配合材料の場合と同様に、芯部の場合は、5mm
以下、好ましくは、3mm以下の粒度のものが使用され
るが、被覆層部の場合には、0.5mm以下、好ましく
は0.3mm以下の粒度のものが使用される。また、本
発明において、ヒバ材の木屑及び/又は桧材の木屑は、
粒状芯部の5重量%以下の量で、動物用排泄物処理材に
添加して、消臭機能、防虫機能及び香料機能を持たせる
ことができる。
【0025】本発明においては、動物用排泄物処理材の
被覆層部には、保存時の黴の発生を避けるために、殺菌
作用を有する物質を粒状芯部、又は被覆層部或いは粒状
芯部及び被覆層部に添加することができる。このような
殺菌作用を有する物質としては、食塩、ソルビン酸又は
その塩、プロピオン酸カルシウム、次亜塩素酸ナトリウ
ム及び/又は安息香酸又はその塩などの殺菌剤、防腐剤
及び防黴剤がある。本発明において、動物用排泄物処理
材は、水分含有率を15重量%以下、好ましくは10重
量%となるように乾燥することにより、保管時の黴の発
生を防止することができる。
【0026】本発明において、動物用排泄物処理材の発
熱量を調整させると共に動物用排泄物処理材に吸着機能
を持たせるために、紙おむつ廃材に、有機質配合材料が
配合される。このように配合される有機質配合材料とし
ては、例えば、コーヒー液抽出残渣(例えば、乾燥時発
熱量5600キロカロリー/kg)茶殻(例えば、乾燥
時発熱量5290キロカロリー/kg)、木粉(300
0〜5000キロカロリー/kg)等の3000キロカ
ロリー/kg以上の発熱量を有するものが好ましい。
【0027】本発明において、動物用排泄物処理材は、
紙おむつ廃材粉に有機質配合材料粉を配合して造粒され
る。そこで本発明においては、造粒後の微細な粉塵の存
在を極力避けるために、例えば3mm以上の粒度の造粒
物に造粒されるのが好ましい。しかし、5mm以上の粒
度の粒子に造粒すると、例えばトイレ用の箱から室内に
散り難くなり、仮令散ったとしても、粒子を拾い集める
のが容易であり、室内の衛生を保つ上で好ましい。しか
し、これらの場合、3mm以下の粒度の粒子の存在や、
5mm以下の粒度の粒子の存在を完全に排斥するもので
はない。本発明において、造粒物は、球状、柱状、粒
状、顆粒状等各種形状に形成することができる。
【0028】本発明において、使用時の排泄物処理材の
粉化を避けるために、紙おむつ廃材に、接着機能を有す
る配合物質を配合するのが好ましい。このような接着機
能を有する配合物質は、水溶性又は水分散性の配合物質
として、ポリビニルアルコール(PVA)、小麦粉、澱
粉、コーンスターチ、カルボキシメチルセルロース(C
MC)、プルラン又はゼラチンなどがあり、これらは、
単独で使用されるか、又はこれら2種以上を混合して配
合物質として使用することができる。また、アルコール
溶解性の配合物質としては、ヒドロキシエチルセルロー
ス(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HP
C)又はポリビニルピロリドン或(PVP)などがあ
り、この場合も同様に、単独で使用されるか、又はこれ
ら2種以上を混合して、配合物質として使用することが
できる。
【0029】また、紙おむつ廃材粉の造粒物の表面に付
着させる被覆材料の紙粉等を、水溶性の接着剤と共に付
着させた場合には、動物の排泄時に造粒物に尿等の排泄
物が付着するが、尿等の排泄物が付着した部分同士が簡
単にくっついて固まりとなるので好ましい。本発明にお
いて、造粒に先立って配合される有機質配合材料が吸水
性を有し、白色又は薄い色を呈する場合には、造粒物の
表面に付着させる被覆材料として使用することができ
る。
【0030】本発明において、紙おむつ廃材及び有機質
配合材料の混合物或いは紙おむつ廃材、有機質配合材料
及び吸水性樹脂の混合物は、混合装置において混合さ
れ、造粒装置により造粒される。造粒装置としては、従
来周知の、押出し造粒装置を使用することができる。し
かし、本発明において、造粒は、押出し造粒装置以外
に、パン型、ドラム型及び流動層型の各種造粒装置を使
用して行うことができる。前記紙おむつ廃材等の造粒物
には、造粒後、接着能を有する配合物質、吸水性樹脂、
殺菌作用を有する配合物質又はその他配合物質をまぶす
などして、造粒物の表面に配合物質を付着させ、その後
乾燥することにより容易に剥落しないようにするのが好
ましい。
【0031】本発明は、動物の排粒物処理材が、紙おむ
つ廃材並びに紙おむつ廃材及び有機質配合材料を主とし
て含有し、3mm以上、好ましくは5mm以上の粒径の
造粒物に、紙粉、高吸水性樹脂及び防虫剤の蒸散性のエ
ンペンスリン等の配合物質を加えて成形されるので、動
物の排泄した尿の吸収が良く、また保水性が良く、さら
に使用する動物に対し防虫性が顕著に発揮でき良好であ
る。
【0032】しかも、本発明の動物用排泄物処理材に
は、特に被覆部に、紙粉及び高吸水性樹脂、並びにこれ
に加えて小麦粉、ポバール、澱粉若しくはその他接着能
を有する配合物質、又は殺菌作用を有する物質或はこれ
ら配合物質の二以上のものを混合して配合できるので、
動物の排泄物に付着して、排泄物を塊状に包み込むこと
となり、後始末が簡単かつ容易である。また、脱臭剤及
び/又は吸水剤が混合されている場合には、動物用排泄
物処理材として更に優れた脱臭性及び吸水性を発揮す
る。さらにまた、粒状芯部及び/又は被覆部に殺菌作用
を有する物質が混合されている場合には、動物用排泄物
処理材は、黴などの発生がなく長期間に亙って保存する
ことができる
【0033】本発明において、紙おむつ廃材及びこれに
配合される有機質配合材料が高い発熱量を有する場合に
は、発熱量を調整するために無機質配合材料粉を配合す
ることができる。配合される無機質配合材料粉として使
用される無機質配合材料粉には、ベントナイト、ゼオラ
イト、パルプスラッジの再燃焼灰(例えばFJライト等
の焼却灰)、バーミキュライト、パーライト等がある。
本発明において、無機質配合材料粉は、動物用排泄物処
理材を使用後、発熱量が2500キロカロリー/kg以
上となる場合に、発熱量を低下させるために配合される
が、その配合量は、焼却して灰分が40重量%以下とな
るようにするのが好ましい。この場合、無機質配合材料
粉の平均粒度は2mm以下とするのが好ましい。このよ
うに混合する紙おむつ廃材と無機質配合材料粉を、共に
1mm以下の粒度の粉体とすると、均一な混合が容易と
なるので好ましい。本発明において、使用する無機質配
合材料粉が、ベントナイト及びゼオライトである場合に
は、動物用排泄物処理材に脱臭剤としての機能を持たせ
ることができる。
【0034】本発明において、動物用排泄物処理材は、
紙おむつ廃材粉に無機質配合材料粉を配合して造粒され
るために、造粒後の微細な粉塵の存在を極力避けるため
に、例えば3mm以上の粒径の造粒物に造粒されるのが
好ましいが、5mm以上の粒径の粒子に造粒すると、例
えばトイレ用の箱から室内に散り難くなり、仮令散った
としても、粒子を拾い集めるのが容易であり、室内の衛
生を保つ上で好ましい。しかし、これらの場合、3mm
以下の粒径の粒子の存在や、5mm以下の粒径の粒子の
存在を完全に排斥するものではない。本発明において、
造粒物は、球状、柱状、粒状、顆粒状等各種形状に形成
することができる。
【0035】実施例 以下、図面を参照して、本発明の実施の態様の例を説明
するが、本発明は、以下の説明及び例示によって何等制
限されるものではない。図1は、本発明の一実施例の動
物用排泄物処理材を製造する工程を示す概略の工程図で
ある。図2は、本発明の他の一実施例の動物用排泄物処
理材を製造する工程を示す概略の工程図である。
【0036】図1において、紙おむつ廃材粉の計量ホッ
パー1は、紙おむつ廃材粉供給用コンベヤ装置のスクリ
ューコンベヤ2の搬送路に接続して設けられており、ス
クリューコンベヤ2に、紙おむつ廃材粉を連続的に供給
することが可能に設けられている。紙おむつ廃材粉の搬
送用のスクリューコンベヤ2の出口部3は、メインスク
リューコンベヤ4に接続している。コーヒー液抽出残渣
の計量ホッパー5は、コーヒー液抽出残渣供給用コンベ
ヤ装置のスクリューコンベヤ6の搬送路に接続して設け
られており、スクリューコンベヤ6に、コーヒー液抽出
残渣を連続的に供給することが可能に設けられている。
コーヒー液抽出残渣の搬送用のスクリューコンベヤ6の
出口部7は、メインスクリューコンベヤ4に接続してい
る。
【0037】本例において、メインスクリューコンベヤ
4は、混合装置8に接続している。本例において、混合
装置8内には、水供給管9が開口しており、混合装置8
内に水が供給できるようになっている。メインスクリュ
ーコンベヤ4に供給された紙おむつ廃材粉とコーヒー液
抽出残渣は、混合装置8に供給されて、混合装置8中で
水と混合される。混合装置8で混合された紙おむつ廃材
粉、コーヒー液抽出残渣及び水の混合物は、混合装置8
の出口10から、混合物搬送用のコンベヤ装置のスクリ
ューコンベヤ11に供給され、混合物搬送用スクリュー
コンベヤ11から押出し造粒装置12のホッパー13に
供給される。
【0038】紙おむつ廃材粉、コーヒー液抽出残渣及び
水の混合物は、ホツパー13から押出し造粒装置12に
導入されて、ダイス14側から、柱状の造粒物として押
し出される。本例においては、造粒装置12のダイス1
4の下方には、篩目の開きが8mmの上段の篩と篩目の
開きが4mmの下段の篩を備える振動篩15が設けられ
ており、押し出された造粒物の中、4mmより小さい粒
子を分離除去し、8〜4mmの粒度の粒子に整粒され
る。振動篩15に送られた造粒物は、振動篩15の振動
により、単一粒子にほぐされて、振動篩の4mm篩の篩
上出口16から、該出口16に接続する被覆装置17に
送り出される。4mm篩の篩下粒子は、篩下出口18か
ら、篩下出口18に接続する篩下粒子搬送用のコンベヤ
ベルト19に送り出され、篩下粒子搬送用のコンベヤベ
ルト19から該コンベヤベルト19に接続する混合物搬
送用のスクリューコンベヤ11を経て、造粒装置12に
戻され、再度造粒される。
【0039】本例において、8〜4mmの粒度に整粒さ
れた造粒物、即ち4mm篩の篩上造粒物は、篩上出口1
6から被覆装置17に送られる。被覆装置は三段に設け
られており、最初の被覆装置17において、回転する浅
い縁付の円板20上に供給された篩上造粒物の上に、粒
度が0.4mm以下の高吸水性樹脂及び粒度が0.4m
m以下の紙粉の被覆用粉状混合物用の被覆材料ホッパー
21の供給口22から、被覆用粉状混合物が散布され
る。散布された被覆用粉状混合物と前記篩上造粒物は、
被覆用粉状混合物を前記篩上造粒物表面に満遍なく付着
させるために、最初の被覆装置17の被覆物出口23か
ら、最初の被覆装置17と同型の被覆装置24に送ら
れ、被覆装置24の被覆物出口25から被覆装置26
に、被覆造粒物が送られる。被覆装置26で被覆用粉状
混合物が被覆された造粒物は、被覆物出口27から篩目
の開きが10mmの篩を上段に備え篩目の開きが5mm
の篩を下段に備える振動型整粒装置28に送られ、ここ
で造粒物に付着しないで残留する残留被覆用粉状混合物
及び微細化した造粒物の破片等が分離除去される。
【0040】振動篩型整粒装置28で除去された被覆用
粉状混合物及び造粒物の破片の混合物は、5mmの篩の
篩下出口29から、該出口29に接続する篩下搬送用コ
ンベヤベルト30に送り出され、篩下粒子搬送用のコン
ベヤベルト30から該コンベヤベルト30に接続する混
合物搬送用のスクリューコンベヤ11を経て、造粒装置
12に戻され、再度造粒される。振動篩型整粒装置28
で、10〜5mmの粒度に整粒された被覆造粒物は、振
動篩型整粒装置28の5mmの篩の篩上出口31から、
被覆造粒物搬送用コンベヤベルト32、33及び34に
よつて、該被覆造粒物搬送用コンベヤベルト34に接続
する第一乾燥装置35に送られる。
【0041】第一乾燥装置に送られた被覆造粒物は、熱
風乾燥機の第一乾燥装置35内で、乾燥される。乾燥さ
れた被覆造粒物は、第一乾燥装置35の乾燥物出口36
から、該出口36に接続する乾燥物搬送用コンベヤベル
ト37に送り出され、この送り出された乾燥被覆造粒物
は、乾燥物搬送用コンベヤベルト38を経て、被覆造粒
物の表面の被覆材料部の毛羽だち等を防止するために、
ポリビニルアルコール希釈液の噴霧装置39に送られ
る。噴霧装置39において、噴霧用ポリビニルアルコー
ル希釈液タンク40から、ポリビニルアルコール希釈液
が噴霧される。ポリビニルアルコール希釈液が噴霧され
た被覆造粒物は、噴霧装置39に接続する被覆造粒物搬
送用コンベヤベルト41から、熱風乾燥機の第二乾燥装
置42に送り出される。
【0042】前記被覆装置び噴霧装置は、散布及び噴霧
用の被覆材料を、造粒物に対し、常に一定の比率で散布
及び噴霧することができるように形成されている。第二
乾燥装置42で乾燥された被覆造粒物は、第二乾燥装置
42の乾燥物出口43から、該乾燥物出口43に接続し
て設けられている乾燥造粒物搬送用のコンベヤベルト4
4及び45を経て、製品ホッパー46に送られる。製品
ホッパー46に送られた乾燥造粒物の製品は、製品ホッ
パー46の出口コンベヤ47から、篩目の開きが10m
mの篩を上段に備え篩目の開きが5mmの篩を下段に備
える振動筋型整粒装置48に送り出されて、製品に適さ
ない粒度が10mm以上の被覆造粒物及び粒度が5mm
より小さな造粒物が分離除去される。これら分離除去さ
れた造粒物は、混合物搬送用スクリューコンベヤ11を
経て、造粒装置12に戻され、再度造粒される。振動篩
筋型整粒装置48で10〜5mmの粒度に整粒された被
覆造粒物は、振動篩型整粒装置48の5mm篩目の篩上
の整粒物出口49から、コンベヤベルト50を介して造
粒物充填装置51に送られて袋詰めされて、出荷され
る。
【0043】本例の装置は以上のように構成されている
ので、所定量の紙おむつ廃材粉を計量ホッパー1に入
れ、また所定量のコーヒー液抽出残渣を計量ホッパー5
に入れる。そこで、紙おむつ廃材粉供給用のスクリュー
コンベヤ2、コーヒー液抽出残渣供給用のスクリューコ
ンベヤ6及びメインスクリューコンベヤ4を作動させ
て、混合装置8に、夫々、所定量の紙おむつ廃材粉及び
コーヒー液抽出残渣を供給し、水供給管9から供給され
る水と一様に混合する。これら混合された紙おむつ廃材
粉、コーヒー液抽出残渣及び水の混合物は、作動してい
る混合物搬送用のスクリューコンベヤ11から、押出し
造粒装置12に送られる。本例において、押出し造粒装
置12は、造粒される前記混合物をスク被覆造粒物搬送
用コンベヤベルト41から、熱風乾燥機の被覆造粒物乾
燥用の第二乾燥装置42に送り出される。第二乾燥装置
は、第一乾燥装置に比して低い乾燥条件で、被覆造粒物
を乾燥する。乾燥された被覆造粒物は製品ホッパー46
に送られる。製品ホッパー46に入れられた被覆造粒物
は、整粒装置48で整粒されて、製品充填装置51にお
くられ、袋詰めされて出荷される。
【0047】本例においては、蒸散性エンペンスリン、
殺菌剤等の示されていないが、第一乾燥後に蒸散性のエ
ンペンスリンの非アルコール系有機溶剤溶液や殺菌剤溶
液を、ポリビニルアルコールの希釈溶液と一緒に噴霧す
ることができる。この場合、ポリビニルアルコールのの
希釈液と、蒸散性のエンペンスリンや殺菌剤の溶剤溶液
を別個に形成して、夫々を、別個に又は混合して噴霧す
るようにしてもよい。また、本例においては、粒状芯部
には、防虫剤が配合されていないが、例えばエンペンス
リンの非アルコール有機溶剤溶液を吸水性樹脂に配合し
て水供給管17から配合して、造粒物に配合することが
できる。エンペンスリンを高吸水性樹脂に配合する場合
は、高吸水性樹脂の量を多くして行い、弱い乾燥条件で
乾燥するのが好ましい。
【0048】図2に示す実施例は、図1とは異なる本発
明の一実施例の動物用排泄物処理材を製造する工程を示
す概略の工程図である。図2において、紙おむつ廃材粉
の計量ホッパー52は、コンベヤ装置のコンベヤベルト
53の搬送路上に位置して、コンベヤベルト53に、紙
おむつ廃材粉を供給可能に設けられている。また、茶殻
ホッパー54は、コンベヤ装置のコンベヤベルト55の
搬送路上に位置して、コンベヤベルト55に茶殻を供給
可能に設けられている。コンベヤベルト53の出口側5
6及びコンベヤベルト55の出口側57は、紙おむつ廃
材粉と茶殻の混合物搬送用のコンベヤ装置のコンベヤベ
ルト58上に対向して設けられている。紙おむつ廃材粉
と茶殻の混合物搬送用のコンベヤベルト58の出口側5
9は、混合装置60上に位置している。本例において、
パルプスラッジ再燃焼灰製品粉用の計量ホッパー61
は、コンベヤ装置のコンベヤベルト62の搬送路上に位
置して、コンベヤ装置のコンベヤベルト62にパルプス
ラッジ再燃焼灰製品粉を供給可能に設けられている。パ
ルプスラッジ再燃焼灰製品粉供給用のコンベヤベルト6
2の出口側63は、混合装置60上に位置している。
【0049】混合装置60で混合された混合物を搬送す
るために、混合装置60の混合物出口64には、混合物
搬送用のコンベヤベルト65が設けられており、紙おむ
つ廃材粉、茶殻及びパルプスラッジ再燃焼灰製品粉は、
混合装置60で混合され、その混合物は、混合装置60
の出口64から、混合物搬送用のコンベヤ装置のコンベ
ヤベルト65に供給され、混合物搬送用コンベヤベルト
65から押出し造粒装置66の予備混合装置67に供給
される。
【0050】予備混合装置67には、水が供給管68か
ら供給され、ここで、紙おむつ廃材粉、茶殻及びパルプ
スラッジ再燃焼灰製品粉は一様に混合される。紙おむつ
廃材粉、茶殻及びパルプスラッジ再燃焼灰製品粉の混合
物は、押出し造粒装置66に導入されて、ダイス69側
から、柱状の造粒物として押し出される。押出し造粒装
置66のダイス69の下方には、押し出された造粒物
を、円形篩70に送るための造粒物搬送用のコンベヤ装
置のコンベヤベルト71が設けられている。
【0051】本例において、円形篩70の目の開きは4
mmであり、篩上粒子は、篩上出口72から出て、該篩
上出口72に接続する篩上粒子搬送用のコンベヤ装置の
コンベヤベルト73に供給される。篩上粒子搬送用コン
ベヤベルト73は、振動型整粒機74に接続している。
振動型整粒機74は、互いに付着する造粒物を、振動さ
せることによりほぐすものであり、使用時の粉化を極力
少なくするために設けられている。篩上粒子は、搬送用
コンベヤベルト73により、振動型整粒機74に供給さ
れる。
【0052】一方、円形篩70の篩下粒子は、篩下出口
75に設けられている篩下粒子搬送用のコンベヤベルト
76により、混合物搬送用のコンベヤベルト65を経
て、押出し造粒装置66に戻され、再度造粒される。振
動型整粒機74に送られた造粒物は、振動型整粒機74
の振動により一粒宛ほぐされて送り出される。本例にお
いては、振動型整粒機74の出口側に、目の開きが4m
mの篩77が設けられている。この篩77の篩下出口の
下方には、混合物搬送用のコンベヤベルト65に接続す
る篩下搬送用コンベヤベルト78が設けられており、篩
77の篩下粒子は、篩下搬送用コンベヤベルト78によ
り、混合物搬送用のコンベヤベルト65を経て、押出し
造粒装置66に戻され、再度造粒される。
【0053】振動型整粒機74において、4mm以上の
粒径の粒子は、篩上出口79に接続する篩上搬送用のコ
ンベヤ装置のコンベヤベルト80から搬出される。該篩
上搬送用のコンベヤベルト80の出口は第一の造粒物被
覆装置81に接続している。振動型整粒機74におい
て、4mm以上の粒径の粒子は、高吸水性樹脂及び紙粉
を表面に被覆するために、篩上出口79に接続する篩上
搬送用のコンベヤベルト80から搬出される。該篩上搬
送用のコンベヤベルト80に接続する第一の造粒物被覆
装置81の篩82に供給される。
【0054】本例において、第一及び第二の造粒物被覆
装置81及び83は、共に振動型被覆装置であり、直列
に設けられている。第一の造粒物被覆装置81の出口の
篩分装置84は、出口を第二の造粒物被覆装置83に接
続している。第一の造粒物被覆装置81の振動する被覆
用搬送路上に出口を有する第一散布用篩85が設けら
れ、第二の造粒物被覆装置83の振動する被覆用搬送路
上に噴霧ノズルを開口して第二散布用噴霧装置86が設
けられている。第一散布用篩85からは、高吸水性樹脂
及び紙粉の混合物が散布され、第二散布用噴霧装置86
からはポリビニルアルコール希釈液が噴霧される。
【0055】夫々の造粒物被覆装置において、振動する
造粒物上に被覆材料を散布して、造粒物の被覆を行う。
第一散布用篩85は、高吸水性樹脂及び紙粉の混合物を
入れる第一被覆材料散布用ホッパー87に接続してお
り、第二散布用噴霧装置86は、ポリビニルアルコール
希釈液を入れた被覆液タンク88に接続している。前記
散布用篩及び散布用噴霧装置は、散布用の被覆材料を、
造粒物に対し、常に一定の比率で散布することができる
ように形成されている。
【0056】第二の造粒物被覆装置83には、被覆造粒
物搬送用コンベヤ装置のコンベヤベルト89が接続して
設けられており、第二の造粒物被覆装置83で被覆され
た造粒物は、被覆造粒物搬送用コンベヤベルト89によ
つて、該被覆造粒物搬送用コンベヤベルト89が接続す
る乾燥装置90に送られる。被覆された造粒物は、乾燥
装置90、例えば熱風乾燥機に導入され、乾燥されて、
乾燥物出口91に接続して設けられている乾燥造粒物搬
送用のコンベヤベルト92により、製品タンク93に送
られる。乾燥造粒物の製品は、製品タンク93の下方の
出口下方に設けられた製品搬出用のコンベヤ装置のコン
ベヤベルト94により袋詰め領域95に取り出され、袋
詰めされて出荷される。
【0057】本例の装置は以上のように構成されている
ので、所定量の紙おむつ廃材粉を計量ホッパー52に入
れ、また所定量の茶殻を計量ホッパー54に入れ、さら
に、所定量のパルプスラッジ再燃焼灰製品粉を計量ホッ
パー61に入れる。そこで、紙おむつ廃材粉供給用のコ
ンベヤベルト53、茶殻供給用のコンベヤベルト55、
コンベヤベルト58及びパルプスラッジ再燃焼灰製品粉
供給用のコンベヤベルト62を作動させて、混合装置6
0に、夫々、所定量の紙おむつ廃材粉、茶殻及びパルプ
スラッジ再燃焼灰製品粉を供給して混合する。
【0058】これら混合された紙おむつ廃材粉、茶殻及
びパルプスラッジ再燃焼灰製品粉の混合物は、作動して
いる混合物搬送用のコンベヤベルト65に送り出され、
予備混合装置67に送られる。予備混合装置67には、
更に水が供給管68から供給される。予備混合装置67
において、紙おむつ廃材粉、茶殻、パルプスラッジ再燃
焼灰製品粉及び水は、一様に混合され、この一様に混合
された混合物は、押出し造粒装置66に送られる。本例
において、押出し造粒装置66は、造粒される前記混合
物をスクリュウの回転により押して、ダイス69の穴に
相当する断面を有している。本例においては、6mmの
直径で長さが10mmの円筒状の造粒物が得られる。
【0059】押出し造粒装置66のダイス69から押し
出される造粒物粒子は、造粒物搬送用のコンベヤベルト
71より、例えば、4mmの篩目の開きの円形篩70に
送られて篩分けされる。篩下の粒径が4mm以下の粒径
の造粒物は、篩下粒子搬送用のコンベヤベルト76によ
つて、混合物搬送用のコンベヤベルト65に戻され、造
粒装置66に送られて再度造粒する。4mm以上の粒径
の篩上粒子は、篩上粒子搬送用のコンベヤベルト73に
よって、振動型整粒機74に送られ、ほぐされて粒径が
4mm以上の粒子は、篩77の篩上搬送用のコンベヤベ
ルト80によつて、第一の造粒物被覆装置81に送ら
れ、そこで高吸水性樹脂及び紙粉を所定量の配合比に配
合されている被覆材料がまぶされて被覆される。
【0060】他方、振動型整粒機74でほぐされて4m
m未満の粒径の粒子は、篩77の篩下出口から篩下搬送
用コンベヤベルト78によって、混合物搬送用のコンベ
ヤベルト65に送られ、造粒装置66に戻され、再度造
粒処理される。第一の造粒物被覆装置81で第一の被覆
材料で被覆された造粒物粒子は、第一の造粒物被覆装置
81の出口の篩分装置84から第二の造粒物被覆装置8
3に送られ、第二の被覆材料の被覆用希釈液が噴霧され
る。該被覆用希釈液が噴霧された造粒物粒子は、第二の
造粒物被覆装置83の出口コンベヤ89から乾燥機90
に送られて乾燥される。乾燥機90の温度は85℃以上
の温度に保たれる。乾燥された造粒物は、乾燥造粒物搬
送用のコンベヤベノレト92により、製品タンク93に
送られ、出荷用の製品とされる。
【0070】本例においては、乾燥後、製品としている
が、乾燥後に蒸散性のエンペンスリンの非アルコール系
有機溶剤溶液及びポリビニルアルコールの希釈溶液を噴
霧することができる。この場合、ポリビニルアルコール
のの希釈液と、蒸散性のエンペンスリンの非アルコール
有機溶剤溶液を別個に形成して、夫々を、噴霧するよう
にしてもよい。また、本例においては、粒状芯部には、
防虫剤が配合されていないが、例えばエンペンスリンの
非アルコール有機溶剤を吸水性樹脂に配合して水供給管
68から配合して、造粒物に配合することができる。エ
ンペンスリンを高吸水性樹脂に配合する場合は、高吸水
性樹脂の量を多くして行い、弱い乾燥条件で乾燥するの
が好ましい。
【0061】例1.図1に示す装置を使用して猫砂を製
造した事例である。4mm以下の粒度に粉砕された紙お
むつ廃材粉40重量部(乾燥時配合割合:56重量
%)、含水率65%のコーヒー液抽出残渣60重量部
(乾燥時配合割合:29重量%)をリボンミキサーに入
れて混合した。36重量%含水率の混合物を得た。この
混合物を押出し造粒装置の押出部に入れて、直径5.5
mmの開口及び30mmのプレート厚さのダイスを通し
て押出し、チョッパーで適宜裁断して造粒した。この造
粒物を整粒装置で整粒し、振動型円板の被覆装置に入
れ、皿状円板を振動させながら、0.4mm以下の粒度
の紙粉60重量部(乾燥時配合割合:9重量%)及び1
50μm以下の粒度の高吸水性樹脂40重量部(乾燥時
配合割合:6重量%)の混合物の被覆材料を、造粒物に
対して15重量%の割合で造粒物表面に散布することに
より被覆した。被覆された造粒物を整粒機でほぐして、
熱風乾燥機で、水分が14%になるまで乾燥した。
【0062】得られた製品は、粒度10〜5mmの粒状
物を得た。この粒状物は、絶乾時の発熱量が5249乃
至4935キロカロリー/kgであり、水分14%の乾
燥時の発熱量が4425乃至4155キロカロリー/k
gであった。この猫砂17gに水30gを吸収させた所
謂使用時の濡れた状態における発熱量は、1183乃至
1086キロカロリー/kgであり、使用後の焼却処理
が可能であることを示した。この粒状物を集めて、猫の
トイレ用の砂とした。室内において、この猫のトイレ用
の砂20gに、水道水1000ミリリツトルに食塩10
g及びアンモニア水10ミリリツトルを溶解した疑似尿
を30ミリリツトルを加え、疑似尿により固まった部分
を取り出した。本例トイレ用の砂において、疑似尿によ
り固まらないトイレ用の砂の量は3gであった。したが
つて、疑似尿により固まりを形成するのに要した猫砂の
量は17gである。したがつて、本例のトイレ用の砂に
おける吸水性は、30g/17g倍、即ち1.76倍で
あった。
【0063】またこの猫のトイレ用の砂を猫のトイレに
厚さ3cmに敷いて使用したが、猫は普段と同様にトイ
レとして使用しており、使用の上で何等支障がなかっ
た。猫が排泄に使用後、この猫のトイレ用の砂の、猫が
排泄した部分については、容易に取り出すことができ
た。しかも、本例の猫のトイレ用の砂は、吸水性及び脱
臭性を有し、屋内に不快な臭い発生するのを避けること
ができた。
【0064】例2.本例は、例1と同様に、図1に示す
装置を使用して猫砂を製造した事例であるが、例1のコ
ーヒー液抽出残渣に代えて、茶殻が使用それている。即
ち、4mm以下の粒度に粉砕された紙おむつ廃材粉40
重量部(乾燥時配合割合:56重量%)、含水率65%
の茶殻60重量部(乾燥時配合割合:29重量%)をリ
ボンミキサーに入れて混合した。39重量%含水率の混
合物を得た。この混合物を押出し造粒装置の押出部に入
れて、直径5.5mmの開口及び30mmのプレート厚
さのダイスを通して押出し、チョッパーで適宜裁断して
造粒した。この造粒物を整粒装置で整粒し、振動型円板
の被覆装置に入れ、皿状円板を振動させながら、0.4
mm以下の粒度の紙粉65重量部(乾燥時配合割合:
9.75重量%)及び150μm以下の粒度の高吸水性
樹脂35重量部(乾燥時配合割合5.25重量%)の混
合物の被覆材料を、造粒物に対して15重量%の割合で
造粒物表面に散布することにより被覆した。被覆された
造粒物を整粒機でほぐして、熱風乾燥機で、水分が14
%になるまで乾燥した。
【0065】得られた製品は、粒度10〜5mmの粒状
物を得た。この粒状物は、絶乾時の発熱量は、乾燥時発
熱量が5168乃至4851キロカロリー/kgであ
り、水分が14%の時の発熱量は、4355乃至408
2キロカロリー/kgであった。この猫砂17gに水3
0gを吸収させた所謂使用時の濡れた状態における発熱
量は、1308乃至1202キロカロリー/kgであ
り、使用後の焼却処理が可能であることを示した。この
粒状物を集めて、猫のトイレ用の砂とした。室内におい
て、この猫のトイレ用の砂20gに、水道水1000ミ
リリツトルに食塩10g及びアンモニア水10ミリリツ
トルを溶解した疑似尿を30ミリリツトルを加え、疑似
尿により固まった部分を取り出した。本例トイレ用の砂
において、疑似尿により固まらないトイレ用の砂の量は
1gであった。したがつて、疑似尿により固まり形成す
るのに要した猫砂の量は19gである。したがつて、本
例のトイレ用の砂における吸水性は、30g/19g
倍、即ち1.58倍であった。
【0066】またこの猫のトイレ用の砂を猫のトイレに
厚さ3cmに敷いて使用したが、猫は普段と同様にトイ
レとして使用しており、使用の上で何等支障がなかっ
た。猫が排泄に使用後、この猫のトイレ用の砂の、猫が
排泄した部分については、容易に取り出すことができ
た。しかも、本例の猫のトイレ用の砂は、吸水性及び脱
臭性を有し、屋内に不快な臭い発生するのを避けること
ができた。上記例1及び例2において、高吸水性樹脂が
使用されているが、高吸水性樹脂を高吸水性樹脂以外の
吸水性樹脂、例えば高吸水性樹脂の不良品又は低吸水性
樹脂に代えることができる。湿っている紙おむつ廃材及
び有機質材料を原料とする場合は、含有する水分により
造粒できれば、外部から水を供給する必要がない。しか
し含有する水分が必要以上に多いときは、同一又は他の
紙おむつ廃材の脱水又は乾燥されているものを加えて、
水分を調整するのが好ましい。
【0067】例3.図2に示す装置を使用して猫砂を製
造した事例である。紙おむつ廃材粉50重量部(乾燥時
配合割合:64.4重量%)及び含水率65重量%の茶
殻50重量部(乾燥時配合割合:22.6重量%)、水
15kg混合機に入れて混合して、含水率41重量%の
混合物を得た。この混合物を押し出し造粒装置の押出部
に入れて、直径5.5mmの開口及び25mmのプレー
ト厚さのチョッパーで適宜裁断して造粒した。この造粒
物に、粉砕されてスクリーン目0.4mmのスクリーン
を通して粉砕された紙粉60重量部(乾燥時配合割合:
7.8重量%)及び粒度が30μm高吸水性樹脂40重
量部(乾燥時配合割合:5.2重量%)の混合物を造粒
物に対し13重量%となるようにまぶし、その上に、1
0倍に希釈したポリエチレングリコール希釈液を噴霧し
た。この噴霧された造粒物を熱風乾燥機で水分が14%
になるまで乾燥して、平均直径6mm、長さ6〜15m
mの粒状物を得た。この粒状物は、絶乾時の発熱量が5
211乃至4859キロカロリー/kgであり、水分が
13%の時の発熱量が4450乃至4144kcal/
kgであり、使用後の焼却処理が可能であることを示し
た。この粒状物を集めて、猫のトイレ用の砂とした。
【0068】室内において、この猫のトイレ用の砂に3
5℃の温度の塩化ナトリウム1%の疑似尿を加えたが、
本体の1〜1.5倍の吸水性があった。この猫のトイレ
用の砂1に対して疑似尿1の比率で吸収した猫砂の発熱
量は1905kcal/kgであった。またこの猫のト
イレ用の砂を猫のトイレに厚さ3cmに敷いて使用した
が、猫は普段と同様にトイレとして使用しており、使用
の上で何等支障がなかった。猫が排泄に使用後、この猫
のトイレ用の砂の、猫が排泄した部分については、容易
に取り出すことができた。しかも、本例の猫のトイレ用
の砂は、吸水性及び脱臭性を有し、屋内に不快な臭い発
生するのを避けることができた。
【0069】例4.本例は、例3と同様に、図2に示す
装置を使用して猫砂を製造した事例であるが、例2の事
例に、さらにパルプスラッジ再燃焼灰製品粉を使用する
事例である。図2に示す装置を使用して猫砂を製造した
事例である。紙おむつ廃材粉50重量部(乾燥時配合割
合:58.8%重量%)、含水率65%の茶殻40重量
部(乾燥時配合割合:16.5%重量%)、パルプスラ
ッジ再燃焼灰製品粉10重量部(乾燥時配合割合11.
7重量%)、及び水分15kgを混合機に入れて混合し
た。36重量%含水率の混合物を得た。この混合物を押
出し造粒装置の押出部に入れて、直径5.5mmの開口
及び25mmのプレート厚さのチョッパーで適宜裁断し
て造粒した。この造粒物に0.4mm以下の粒径の紙粉
60重量部(乾燥時配合割合:7.8重量%)及び高吸
水性樹脂40重量部(乾燥時配合割合:5.2重量%)
の混合物を造粒物に対して13重量%を造粒物表面に振
りかけ被覆した。被覆された造粒物表面に熱風乾燥機
で、水分が13%になるまで乾燥し、平均直径6mm、
長さ7〜10mmの粒状物を得た。この粒状物は、絶乾
時の発熱量が4580乃至4213キロカロリー/kg
であり、水分が13%の時の発熱量が3901乃至35
82kcal/kgであり、使用後の焼却処理が可能で
あることを示した。この粒状物を集めて、猫のトイレ用
の砂とした。
【0070】室内において、この猫のトイレ用の砂に3
5℃の温度の塩化ナトリウム1%の疑似尿を加えたが、
本体の1〜1.5倍の吸水性があった。この猫のトイレ
用の砂1に対して疑似尿1の比率で吸収した猫砂の発熱
量は1631乃至1471キロカロリー/kgであっ
た。またこの猫のトイレ用の砂を猫のトイレに厚さ3c
mに敷いて使用したが、猫は普段と同様にトイレとして
使用しており、使用の上で何等支障がなかった。猫が排
泄に使用後、この猫のトイレ用の砂の、猫が排泄した部
分については、容易に取り出すことができた。しかも、
本例の猫のトイレ用の砂は、吸水性及び脱臭性を有し、
屋内に不快な臭い発生するのを避けることができた。例
3及び例4の事例において、湿っている紙おむつ廃材を
原料とする場合は、含有する水分により造粒できれば、
外部から水を供給する必要がない。しかし含有する水分
が必要以上に多いときは、同一又は他の紙おむつ廃材の
脱水又は乾燥されているものを加えて、水分を調整する
のが好ましい。
【0071】
【発明の効果】本発明に係る動物用排泄物処理材は、紙
おむつ廃材粉及び有機質配合材料、或いは紙おむつ廃材
粉、有機質配合材料及び無機質配合材料粉等を配合し
て、3mm以上の粒径の粒子に成形されるので、従来の
動物の排泄物処理材に比して、その侭廃棄物として処理
されていた該紙おむつ廃材を有効利用することができ、
かつ、エンペンスリンを配合するときは、排泄時に防虫
材のエンペンスリン蒸気が動物の体に接触して、動物の
皮膚に寄生するダニ及び蚤等を駆逐することができる。
また動物の害虫防除用首輪等と比較して、排泄時に動物
の体に接触するのみであるから、赤化、湿疹等の皮膚障
害を生じることもない。さらに、本発明においては、原
料として使用される該紙おむつ廃材は高発熱量の廃材で
牟るが、吸水性樹脂と配合して、動物用排泄物処理材と
するので、使用後高い含水率で廃棄されるので、100
0〜2500キロカロリー/kgという可燃廃棄物の廃
棄時必要発熱量を維持するために、プラスチック廃材の
ような高い発熱量の有機廃材の有機質配合材料を配合す
ることができ、廃物の有効利用を図ることがでることと
なり、従来の排泄物処理材に比して、廃棄物処理が容易
である。
【0072】したがって、本発明に係る動物用排泄物処
理材は、従来の動物用排池物処理材と相違して、一般ご
みとして処理可能であり、可燃性廃棄物として容易に焼
却処理できることとなり、従来の排泄物処理材に比し
て、廃棄物処理が容易である。以上のように、本発明に
係る動物用排泄物処理材は、例えば、猫砂等の家畜及び
愛玩動物用排泄物処理材として使用されるものであり、
例えば紙おむつ廃材の廃棄に係る間題点と、従来の使用
済みの動物の排泄物処理材の非可燃性に係る廃棄処理の
間題点を一挙に解決すると共に、動物の皮膚に寄生する
害虫を駆除することを可能にするものであり、資源の有
効利用、紙おむつ廃材粉の処分のコストの軽減及び環境
廃棄物の処理の軽減等の点で有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の動物用排泄物処理材を製造
する工程を示す概略の工程図である。
【図2】本発明の他の一実施例の動物用排泄物処理材を
製造する工程を示す概略の工程図である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 5mm以下の粒度の紙おむつ粉砕物及び
    有機質配合材料を含有して粒状に形成されていることを
    特徴とする動物用排泄物処理材。
  2. 【請求項2】 使用後の動物用排泄物処理材の発熱量が
    1000乃至2500キロカロリー/kgであることを
    特徴とする請求項1に記載の動物用排泄物処理材。
  3. 【請求項3】 有機質配合材料が、焙煎されたコーヒー
    豆抽出残渣、茶殻又は木粉或いはそれら二以上の混合物
    であることを特徴とする請求項1に記載の動物用排泄物
    処理材。
  4. 【請求項4】 5mm以下の粒度の紙おむつ粉砕物、有
    機質配合材料及び前記紙おむつに含有される量以上の吸
    水性樹脂粉を含有して粒状に形成されており、使用後の
    発熱量が1000乃至2500キロカロリー/kgであ
    ることを特徴とする動物用排泄物処理材。
  5. 【請求項5】 有機質配合材料が、焙煎されたコーヒー
    豆抽出残渣、茶殻又は木粉或いはそれら二以上の混合物
    であることを特徴とする請求項4に記載の動物用排泄物
    処理材。
  6. 【請求項6】 5mm以下の粒度の紙おむつ粉砕物、有
    機質配合材料及び無機質配合材料粉を含有して粒状に形
    成されており、使用後の発熱量が1000乃至2500
    キロカロリー/kgであることを特徴とする動物用排泄
    物処理材。
  7. 【請求項7】 有機質配合材料が、焙煎されたコーヒー
    豆抽出残渣、茶殻又は木粉或いはそれら二以上の混合物
    であることを特徴とする請求項6に記載の動物用排泄物
    処理材。
  8. 【請求項8】 5mm以下の粒度の紙おむつ粉砕物、有
    機質配合材料、前記紙おむつに含有される吸水性樹脂粉
    より少量のピレスロイド系防虫材を含有して粒状に形成
    されており、使用後の発熱量が1000乃至2500キ
    ロカロリー/kgであることを特徴とする動物用排泄物
    処理材。
  9. 【請求項9】 有機質配合材料が、焙煎されたコーヒー
    豆抽出残渣、茶殻又は木粉或いはそれら二以上の混合物
    であることを特徴とする請求項8に記載の動物用排泄物
    処理材。
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