JP2000021491A - リアカバー及びリアカバーにおける弾性シール部材の形成方法 - Google Patents
リアカバー及びリアカバーにおける弾性シール部材の形成方法Info
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Abstract
とのできるリアカバーと、そのリアカバーに一体成形さ
れる弾性シール部材の形成方法を提供する。 【解決手段】 リアカバー31は、基壁34を貫通して
電線が挿通されるとともに凹状の保持部成形部37を基
壁34の外面に有し、保持部成形部37に形成される保
持部40と、その保持部40に連成されて基壁34の内
面側に突出するとともに電線に対して形成される電線挿
通孔41を有するシール部本体42と、電線挿通孔41
に周設される複数の環状シールリップ43とを備えた弾
性シール部材33を一体成形したものであって、保持部
成形部37にその保持部成形部37の周縁の一部を切り
欠いて弾性シール部材33を一体成形するためのゲート
用の凹部39を形成するようになっている。
Description
いられるリアカバーと、そのリアカバーに一体成形され
る弾性シール部材の形成方法に関する。
始め様々な分野の電気的接続に用いられている。防水コ
ネクタは、大別して、相手側の防水コネクタとの接続に
供されるコネクタ本体部と、そのコネクタ本体部の端子
挿入側にあってコネクタ本体内部に挿入された端子に接
続される電線を保持し、かつ、端子挿入側からの水分の
浸入を防止するリアカバーとを備えて構成されることが
多い。
示される防水コネクタ、即ち特開平8−96883号公
報に開示されたものが一般的に知られている。この開示
技術に示される防水コネクタ1は、雄側コネクタ本体2
と、雌側コネクタ本体3と、雄側コネクタ本体2及び雌
側コネクタ本体3の各端子挿入側に嵌合するリアカバー
4、4とを備えており、雄側コネクタ本体2及び雌側コ
ネクタ本体3には、内部に電線5を接続した図示しない
端子が装着されている。
6、6を有するプレート7を介して雄側コネクタ本体2
及び雌側コネクタ本体3のそれぞれの後部へ嵌合するよ
うになっており、図9ないし図11に示される如く、合
成樹脂製のリアカバー本体8と、リアカバー本体8に一
体に成形された防水ゴム(例えばシリコーンゴム)製の
弾性シール部材9とを備えて構成されている。
参照)と、その基壁10に周設されるフード11(図9
参照)とが形成されており、基壁10には、基壁10の
内外面にかけて貫通する電線挿通孔12、12(図10
参照)と、複数の連絡孔13(図14参照)を有する凹
状の保持部成形部14(図14参照)とが形成されてい
る。また、フード11には、前記雄側コネクタ本体2又
は前記雌側コネクタ本体3に対する片部15と係止孔1
6とが形成されている。
示される如く、保持部成形部14に防水ゴムを充填して
成形される略板状の保持部17と、その保持部17に連
成されて基壁10の内面側に突出するとともに前記電線
5に対して形成される電線挿通孔18、18を有するシ
ール部本体19と、各電線挿通孔18に周設される複数
(図12及び図13においては3つ)の環状シールリッ
プ20とを備えて構成されており、シール部本体19の
外周にも環状シールリップ20と同様の複数(図12及
び図13においては2つ)の環状シールリップ21が形
成されている。
ールを成し得るようになっており、環状シールリップ2
1とフード11との間には、前記雄側コネクタ本体2又
は前記雌側コネクタ本体3の端子挿入側が挿入されて防
水性を保つようになっている。
13は、防水ゴムが前記保持部成形部14に充填された
際に、その防水ゴムを基壁10の内面側へ導くためのも
のである。
は、図8に示される如く、雄側コネクタ本体2及び雌側
コネクタ本体3の各端子挿入側にリアカバー4、4を嵌
合させることによって、その各端子挿入側部分の防水を
確実なものにすることができるという効果を奏してい
る。
に、雄側コネクタ本体2及び雌側コネクタ本体3との不
完全嵌合及び防水性低下の原因となるフード11(図9
参照)の変形破損が発生してしまうといった不具合を生
じてしまうことになる。
如く、固定金型22にリアカバー本体8をセットした
後、可動金型23を固定金型22へ型締めするととも
に、前記保持部成形部14に防水ゴムを充填して弾性シ
ール部材9を一体成形するようになっており、図16に
示される如く、可動金型23の型締めを解除(図15の
矢線で示される方向)して、リアカバー4を抜く(図1
6の矢線で示される方向)際に、大きな離型力が図示し
ない押しピンを介してフード11にかかり、フード11
の変形破損が生じてしまうことになる。
部分の外径D1(図15参照)と、環状シールリップ2
0に対するシール部分の外径D2(図15参照)との差
が大きいために、型抜き時において、前記シール部分に
外径D1(図15参照)の部分を通過させるには、フー
ド11の許容応力値を越えてしまうような大きな離型力
を必要とするからであり、型温を高く設定している場合
には、合成樹脂でできているフード11は、更に変形破
損を引き起こしやすくなる。
される如く、固定金型22′に入れ駒部24、24(一
方のみ図示)を設けて挿通孔6に対する部分の金型と、
環状シールリップ20に対するシール部分の金型とを別
個にするような、型割り構造の変更が考えられる。
4には、固定金型22′に固定される基部24aと、基
部24aに連成される挿通孔対応部24bとが形成され
ており、挿通孔対応部24bの先端部には、最端部の環
状シールリップ20の傾斜に対応するテーパ部24c
(外径D3)が設けられている。また、可動金型23′
には、前記挿通孔6に対する部分を除去した環状シール
リップ対応部23′a(外径D4)が形成されており、
以上のことから、金型の外径差を小さく(D3≒D4)
することができる。従って、大幅な離型力の低減が図
れ、フード11の変形破損を防止することができるかの
如く思われる。
ば、固定金型22′に入れ駒部24、24を設けること
により、図18の矢線Pに示される前記入れ駒部24、
24の配設位置が矢線Qで示されるゲートに干渉してし
まうことになり、上記型割り構造の変更が成り立たなく
なってしまうことになる。
ことによって、前記フード11の変形破損の防止という
面の他に、型磨耗の際の対応(例えばバリ防止)が前記
入れ駒部24、24の交換によって容易に成し得られる
という利点もあるので、さらなる対策が必要である。
び型メンテナンス性の向上を図ることのできるリアカバ
ーと、そのリアカバーに一体成形される弾性シール部材
の形成方法を提供することを課題とする。
なされた請求項1記載の本発明のリアカバーは、基壁を
貫通して電線が挿通されるとともに凹状の保持部成形部
を前記基壁の外面に有し、前記保持部成形部に形成され
る保持部と、該保持部に連成されて前記基壁の内面側に
突出するとともに前記電線に対して形成される電線挿通
孔を有するシール部本体と、前記電線挿通孔に周設され
る複数の環状シールリップとを備えた弾性シール部材を
一体成形したリアカバーであって、前記保持部成形部に
該保持部成形部の周縁の一部を切り欠いて前記弾性シー
ル部材を一体成形するためのゲート用の凹部を形成する
ことを特徴としている。
型性及び型メンテナンス性の向上を図るために、リアカ
バーは、保持部成形部の周縁の一部にゲート用の凹部が
形成されている。即ち、リアカバーは、基壁を貫通して
電線が挿通されるとともに凹状の保持部成形部を基壁の
外面に有し、保持部成形部に形成される保持部と、その
保持部に連成されて基壁の内面側に突出するとともに電
線に対して形成される電線挿通孔を有するシール部本体
と、電線挿通孔に周設される複数の環状シールリップと
を備えた弾性シール部材を一体成形したものであって、
保持部成形部の周縁の一部を切り欠いて弾性シール部材
を一体成形するためのゲート用の凹部を形成するように
なっている。このようにリアカバーに凹部を形成するこ
とによって、離型性の向上を図る入れ駒部を成形金型に
設けても、その入れ駒部と弾性シール部材用のゲートと
が離れ、干渉の恐れが全くなくなることになる。従っ
て、リアカバーの変形破損の防止ができるとともに、型
磨耗の際の対応が容易になってバリの発生を防止するこ
とができる。
る弾性シール部材の形成方法は、凹状の保持部成形部と
該保持部成形部の周縁の一部を切り欠いて連成されるゲ
ート用の凹部とを基壁の外面に有するリアカバーを形成
した後に、該リアカバーをゴム成形金型に収容装着して
前記ゲート用の凹部から前記保持部成形部にゴムを充填
し、前記保持部成形部に形成される保持部と、該保持部
に連成されて前記基壁の内面側に突出するとともに前記
リアカバーに挿通される電線に対して形成される電線挿
通孔を有するシール部本体と、前記電線挿通孔に周設さ
れる複数の環状シールリップとを備えた弾性シール部材
を前記リアカバーに一体成形することを特徴としてい
る。
型性及び型メンテナンス性の向上を図るために、リアカ
バーにおける弾性シール部材の形成方法は、凹状の保持
部成形部とその保持部成形部の周縁の一部を切り欠いて
連成されるゲート用の凹部とを基壁の外面に有するリア
カバーを形成した後に、そのリアカバーをゴム成形金型
に収容装着してゲート用の凹部から保持部成形部にゴム
を充填し、保持部成形部に形成される保持部と、その保
持部に連成されて基壁の内面側に突出するとともにリア
カバーに挿通される電線に対して形成される電線挿通孔
を有するシール部本体と、電線挿通孔に周設される複数
の環状シールリップとを備えた弾性シール部材をリアカ
バーに一体成形するようになっている。従って、このよ
うな方法で弾性シール部材を形成することにより、上述
同様、リアカバーの変形破損の防止ができるとともに、
型磨耗の際の対応が容易になってバリの発生を防止する
ことができる。
実施の形態を説明する。図1は本発明のリアカバーの一
実施の形態を示す正面図である。また、図2は図1のA
−A線断面図、図3は図1のリアカバー本体の正面図を
示している。さらにまた、図4は本発明によるリアカバ
ーの他の一実施の形態を示す正面図を示しており、図5
は図4のB−B線断面図、図6は図4のリアカバー本体
の正面図、図7は図6のC−C線断面図を示している。
を構成するコネクタ本体の端子挿入側に嵌合するリアカ
バーを示しており、合成樹脂製のリアカバー本体32
と、そのリアカバー本体32に一体成形される防水ゴム
製(例えばシリコーンゴム)の弾性シール部材33とか
ら構成されている。
く、基壁34と基壁34の周縁部に周設されるフード3
5とを有しており、基壁34には、内外面に貫通する円
孔状の図示しない電線に対する一対の挿通孔36、36
(図3参照)が形成されている。
面(図3に示される側を外面とし、前記フード35側を
内面とする)には、基壁34の外周縁と略相似形に縁取
られた凹状の保持部成形部37が形成されており、基壁
34の内面へ貫通する複数の連絡孔38が設けられてい
る。
部37の周縁の一部を切り欠いて凹部39が形成されて
おり、その凹部39に後述するようにゲートを配置して
前記弾性シール部材33を一体成形するようになってい
る。
コネクタ本体に対する片部35aと係止孔35bとが形
成されている。
れる如く、保持部成形部37に防水ゴムを充填して成形
される略板状の保持部40と、その保持部40に連成さ
れて基壁34の内面側に突出するとともに前記図示しな
い電線に対して形成される電線挿通孔41を有するシー
ル部本体42と、電線挿通孔41に周設される複数(本
形態においては3つ)の環状シールリップ43とを備え
て構成されており、シール部本体42の外周にも環状シ
ールリップ43と同様の複数(本形態においては2つ)
の環状シールリップ44が形成されている。
線とのシールを成し得るようになっており、環状シール
リップ44とフード35との間には、前記コネクタ本体
の端子挿入側が水密に挿入されるようになっている。
アカバー31の形成について説明する。また、ここでは
図17において説明した成形金型を用いることにする。
知構造の射出成形機により成形した後に、そのリアカバ
ー32を固定金型22′(図17参照)にセットし、可
動金型23′(図17参照)を型締めするとともに、凹
部39を介して保持部成形部37に防水ゴムを充填す
る。この時、図示しないゲートの先端部は、凹部39に
くるよう配置されているので、入れ駒部24、24(図
17参照。また、図1には、その入れ駒部24、24の
位置が矢線Pにより示してある。)に干渉することはな
い。
ゴムの流動について説明すると、その防水ゴムは、保持
部成形部37で保持部40を形成しつつ、保持部成形部
37から複数の連絡孔38(図3参照)を介して基壁3
4の内面へ流動し、徐々にシール部本体42と環状シー
ルリップ43、44とを形成して行く。そして、弾性シ
ール部材33の形成が完了すると、型締めが解除され、
リアカバー31は可動金型23′(図17参照)から図
示しない押しピンにより型抜きされる。
17に示した金型構造であるため、非常に小さく、フー
ド35の変形破損の心配は全くない。
入れ駒部24、24(図17参照)によりメンテナンス
性が格段に向上することになり、その入れ駒部24、2
4(図17参照)を定期的に交換することによって、型
磨耗によるバリを確実に防止することができる。
アカバーの他の一実施の形態を説明する。
は、合成樹脂製のリアカバー本体46と、そのリアカバ
ー本体46に一体成形される防水ゴム製(例えばシリコ
ーンゴム)の弾性シール部材47とから構成されてい
る。
される如く、基壁48と基壁48の周縁部に周設される
フード49(図7参照)と、基壁48の内面側に突出す
る一対の短冊状の係止片50、50(図7参照、一方の
み図示)とを有しており、基壁48には、内外面に貫通
する円孔状の図示しない電線に対する6つの挿通孔51
(図6参照)が各3つずつ2列に配置形成されている。
面には、略矩形に縁取られた凹状の保持部成形部52が
形成されており、基壁48の内面へ貫通する複数の連絡
孔53が設けられている。
部52の周縁の一部、即ち図6に示される如く、一角
(この位置に限定されるものではない)を対角線方向に
切り欠いて凹部54が形成されており、前記弾性シール
部材47を一体成形するための図示しないゲートが配置
できるようになっている。
く、保持部成形部52(図6参照)に防水ゴムを充填し
て成形される略矩形板状の保持部55と、その保持部5
5に連成されて基壁48の内面側に突出するとともに前
記図示しない電線に対して形成される6つの電線挿通孔
56(図5においては2つ)を有するシール部本体57
と、各電線挿通孔56に周設される複数(本形態におい
ては2つ)の環状シールリップ58とを備えて構成され
ており、シール部本体57の外周にも環状シールリップ
58と同様の複数(本形態においては2つ)の環状シー
ルリップ59が形成されている。
であっても、上述のリアカバー31と同様の効果が得ら
れる。また、多極構成ではあるが、何ら問題なく図17
で示した金型構造で成形することができる。
範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
れた本発明によれば、リアカバーにかかる離型性及び型
メンテナンス性の向上を図るために、リアカバーは、保
持部成形部の周縁の一部にゲート用の凹部が形成されて
いる。即ち、リアカバーは、基壁を貫通して電線が挿通
されるとともに凹状の保持部成形部を基壁の外面に有
し、保持部成形部に形成される保持部と、その保持部に
連成されて基壁の内面側に突出するとともに電線に対し
て形成される電線挿通孔を有するシール部本体と、電線
挿通孔に周設される複数の環状シールリップとを備えた
弾性シール部材を一体成形したものであって、保持部成
形部の周縁の一部を切り欠いて弾性シール部材を一体成
形するためのゲート用の凹部を形成するようになってい
る。このようにリアカバーに凹部を形成することによっ
て、離型性の向上を図る入れ駒部を成形金型に設けて
も、その入れ駒部と弾性シール部材用のゲートとが離
れ、干渉の恐れが全くなくなることになる。従って、リ
アカバーの変形破損の防止ができるとともに、型磨耗の
際の対応が容易になってバリの発生を防止することがで
きるという効果を奏する。
アカバーにかかる離型性及び型メンテナンス性の向上を
図るために、リアカバーにおける弾性シール部材の形成
方法は、凹状の保持部成形部とその保持部成形部の周縁
の一部を切り欠いて連成されるゲート用の凹部とを基壁
の外面に有するリアカバーを形成した後に、そのリアカ
バーをゴム成形金型に収容装着してゲート用の凹部から
保持部成形部にゴムを充填し、保持部成形部に形成され
る保持部と、その保持部に連成されて基壁の内面側に突
出するとともにリアカバーに挿通される電線に対して形
成される電線挿通孔を有するシール部本体と、電線挿通
孔に周設される複数の環状シールリップとを備えた弾性
シール部材をリアカバーに一体成形するようになってい
る。従って、このような方法で弾性シール部材を形成す
ることにより、上述同様、リアカバーの変形破損の防止
ができるとともに、型磨耗の際の対応が容易になってバ
リの発生を防止することができるという効果を奏する。
正面図である。
示す正面図である。
斜視図である。
の断面図である。
状態を説明するための断面図である。
更箇所を説明するための断面図である。
するためのリアカバーの正面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 基壁を貫通して電線が挿通されるととも
に凹状の保持部成形部を前記基壁の外面に有し、前記保
持部成形部に形成される保持部と、該保持部に連成され
て前記基壁の内面側に突出するとともに前記電線に対し
て形成される電線挿通孔を有するシール部本体と、前記
電線挿通孔に周設される複数の環状シールリップとを備
えた弾性シール部材を一体成形したリアカバーであっ
て、 前記保持部成形部に該保持部成形部の周縁の一部を切り
欠いて前記弾性シール部材を一体成形するためのゲート
用の凹部を形成することを特徴とするリアカバー。 - 【請求項2】 凹状の保持部成形部と該保持部成形部の
周縁の一部を切り欠いて連成されるゲート用の凹部とを
基壁の外面に有するリアカバーを形成した後に、該リア
カバーをゴム成形金型に収容装着して前記ゲート用の凹
部から前記保持部成形部にゴムを充填し、前記保持部成
形部に形成される保持部と、該保持部に連成されて前記
基壁の内面側に突出するとともに前記リアカバーに挿通
される電線に対して形成される電線挿通孔を有するシー
ル部本体と、前記電線挿通孔に周設される複数の環状シ
ールリップとを備えた弾性シール部材を前記リアカバー
に一体成形することを特徴とするリアカバーにおける弾
性シール部材の形成方法。
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