JP2012069466A - マットシール付きコネクタハウジング - Google Patents

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Abstract

【課題】ゴム製のマットシールと樹脂製のコネクタハウジングの境界部分に形成され易いゴムのバリの成形不良の発生を簡単かつ確実に防止することができるマットシール付きコネクタハウジングを提供する。
【解決手段】アウタハウジング10の後壁部12の内面12aの端子挿通孔13の周囲に、バリ切り用で円環状の凸部19が形成され、この円環状の凸部19が前側金型50及び後側金型55の型締めの際に該前側金型50で圧潰された後で、シール成形用キャビティにゴム成形材料が充填されてマットシールが成形されるようにした。
【選択図】図7

Description

本発明は、ゴム製のマットシールを樹脂製のコネクタハウジングに二色成形等の射出成形により一体に成形したマットシール付きコネクタハウジングに関する。
マットシールと呼ばれる厚肉板状の防水ゴム栓を硬質樹脂製のコネクタハウジングに一体に成形した防水コネクタ用のマットシール付きコネクタハウジングが従来より知られている。この一例を、図13(a)に示す。
このマットシール付きコネクタハウジング100では、硬質樹脂製のコネクタハウジング110の後壁部111の内面111a側にゴム製のマットシール120が一体成形されており、後壁部111の端子挿通孔112からマットシール120の貫通孔122に通して図示しない端子をコネクタハウジング110内に組み込まれる図示しないインナハウジングの端子収容室に挿入することで、マットシール120の貫通孔122の内周が、端子から延びる図示しない電線の外周に密着して、コネクタハウジング110と電線との間をシールするようになっている。
特開平8−238627号公報
ところで、このようなゴム製のマットシール120を硬質樹脂製のコネクタハウジング110に二色成形等の射出成形により一体に成形する場合、図13(b)に示すように、硬質樹脂製のコネクタハウジング110の後壁部111の内面111aと金型130の前面130aとの間に隙間が形成されるため、図13(a)に示すように、ゴム製のマットシール120と硬質樹脂製のコネクタハウジング110の後壁部111の内面111aや端子挿入孔112の境界部分に成形不良としてのゴムのバリBが発生し易かった。
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、ゴム製のマットシールと樹脂製のコネクタハウジングの境界部分に形成され易いゴムのバリの成形不良の発生を簡単かつ確実に防止することができるマットシール付きコネクタハウジングを提供することを目的とする。
請求項1の発明は、前端面が開放した筒形のフード部の後端に該フード部の後端開口を塞ぐ後壁部が設けられ、該後壁部に、それぞれ端子を後方から挿入可能な複数の端子挿通孔が設けられた樹脂製のコネクタハウジングと、このコネクタハウジングのフード部の内部と外部に前記後壁部を挟むように前側金型と後側金型を配置し、前記後壁部と前記前側金型の間に確保されたシール成形用キャビティに、前記後側金型に設けられたゲートからゴム成形材料を注入することで、前記後壁部の内面に一体に形成されたマットシールとから構成され、前記マットシールに、それぞれ前記コネクタハウジングの後壁部の前記各端子挿通孔に連通する貫通孔が形成され、且つ、該各貫通孔の内周に、前記端子挿通孔及び前記貫通孔を通して前記コネクタハウジングの内部に挿入された前記端子から後方へ延びる電線の外周に密着する環状シールリップが形成されたマットシールシール付きコネクタハウジングにおいて、前記アウタハウジングの後壁部の内面の前記端子挿通孔の周囲に、バリ切り用で環状の凸部が形成され、この環状の凸部が前記前側金型及び後側金型の型締めの際に該前側金型で圧潰された後で、前記シール成形用キャビティに前記ゴム成形材料が充填されて前記マットシールが成形されるようにしたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載のマットシール付きコネクタハウジングであって、前記環状の凸部は前記端子挿通孔の周囲から外側に離れた位置に設けられたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1記載のマットシール付きコネクタハウジングであって、前記コネクタハウジングの後壁部の内面の前記マットシールがゴム成形される領域の外側に、バリ切り用で環状の凸部が形成され、この環状の凸部が前記前側金型及び後側金型の型締めの際に該前側金型で圧潰された後で、前記シール成形用キャビティに前記ゴム成形材料が充填されて前記マットシールが成形されるようにしたことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1記載のマットシール付きコネクタハウジングであって、前記アウタハウジングの後壁部の外面の前記端子挿通孔の周囲に、バリ切り用で環状の凸部が形成され、この環状の凸部が前記前側金型及び後側金型の型締めの際に該後側金型で圧潰された後で、前記シール成形用キャビティに前記ゴム成形材料が充填されて前記マットシールが成形されるようにしたことを特徴とする。
以上説明したように、請求項1の発明によれば、アウタハウジングの後壁部の内面の端子挿通孔の周囲に、バリ切り用で環状の凸部を形成し、この環状の凸部を前側金型及び後側金型の型締めの際に該前側金型で圧潰した後で、シール成形用キャビティにゴム成形材料を充填してマットシールを成形するようにしたので、樹脂製のアウタハウジングの内面側の端子挿通孔とゴム製のマットシールの貫通孔の境界部分に形成され易いゴムのバリの発生を簡単かつ確実に防止することができる。
請求項2の発明によれば、環状の凸部を端子挿通孔の周囲から外側に離れた位置に設けたので、前側金型で環状の凸部が端子挿通孔側に圧潰されても該圧潰された凸部で端子挿通孔が塞がれるのを確実に防止することができる。
請求項3の発明によれば、コネクタハウジングの後壁部の内面のマットシールがゴム成形される領域の外側に、バリ切り用で環状の凸部を形成し、この環状の凸部を前側金型及び後側金型の型締めの際に該前側金型で圧潰した後で、シール成形用キャビティにゴム成形材料を充填してマットシールを成形したので、ゴム製のマットシールと樹脂製のコネクタハウジングの後壁部の内面の境界部分に形成され易いゴムのバリの発生を簡単かつ確実に防止することができ、マットシール付きコネクタハウジングの品質をより一段と向上させることができる。
請求項4の発明によれば、アウタハウジングの後壁部の外面の端子挿通孔の周囲に、バリ切り用で環状の凸部を形成し、この環状の凸部を前側金型及び後側金型の型締めの際に該後側金型で圧潰した後で、シール成形用キャビティにゴム成形材料を充填してマットシールを成形するようにしたので、樹脂製のアウタハウジングの外面側の端子挿通孔とゴム製のマットシールの貫通孔の境界部分に形成され易いゴムのバリの発生を簡単かつ確実に防止することができる。
本発明の一実施形態のマットシール付きコネクタハウジングを構成するコネクタハウジング単体を前側から見たを示す斜視図である。 上記コネクタハウジング単体を後側から見た斜視図である。 上記コネクタハウジング単体の正面図である。 図3のI−I矢視断面図である。 (a)は図4のX部分の拡大断面図、(b)は図4のY部分の拡大断面図である。 (a)は図4のX部分のバリ切り用の凸部に金型が当たった状態を示す拡大断面図、(b)は図4のY部分のバリ切り用の凸部に金型が当たった状態を示す拡大断面図である。 (a)は図4のX部分のバリ切り用の凸部を金型で潰した状態を示す拡大断面図、(b)は図4のY部分のバリ切り用の凸部を金型で潰した状態を示す拡大断面図である。 上記コネクタハウジング単体にマットシールを一体に成形したマットシール付きコネクタハウジングを前側から見た斜視図である。 上記マットシール付きコネクタハウジングを後側から見た斜視図である。 上記マットシール付きコネクタハウジングの正面図である。 図10のII−II矢視断面図である。 図10のIII−III矢視断面図である。 (a)は従来のマットシール付きコネクタハウジングの断面図、(b)は従来のマットシール付きコネクタハウジングを構成するコネクタハウジング単体の断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態のマットシール付きコネクタハウジングを構成するコネクタハウジング単体を前側から見たを示す斜視図、図2は同コネクタハウジング単体を後側から見た斜視図、図3は同コネクタハウジング単体の正面図、図4は図3のI−I矢視断面図、図5(a)は図4のX部分の拡大断面図、図5(b)は図4のY部分の拡大断面図、図6(a)は図4のX部分のバリ切り用の凸部に金型が当たった状態を示す拡大断面図、図6(b)は図4のY部分のバリ切り用の凸部に金型が当たった状態を示す拡大断面図、図7(a)は図4のX部分のバリ切り用の凸部を金型で圧潰した状態を示す拡大断面図、図7(b)は図4のY部分のバリ切り用の凸部を金型で圧潰した状態を示す拡大断面図、図8は同コネクタハウジング単体にマットシールを一体に成形したマットシール付きコネクタハウジングを前側から見た斜視図、図9は同マットシール付きコネクタハウジングを後側から見た斜視図、図10は同マットシール付きコネクタハウジングの正面図、図11は図10のII−II矢視断面図、図12は図10のIII−III矢視断面図である。
図1に示すように、本発明のマットシール付きアウタハウジング(マットシール付きコネクタハウジング)1は、防水コネクタを構成するための主要部品である。この防水コネクタは、硬質合成樹脂の成形品よりなるアウタハウジング(コネクタハウジング)10及びインナハウジング(図示省略)と、ゴム等の弾性材料の成形品よりなるマットシール(弾性シール部材や防水ゴム栓と呼ばれるもの)20と、電線30の先端に取り付けられた複数の端子31とから構成される。
図示しないが、硬質合成樹脂製のインナハウジングには、電線30の先端に取り付けられた端子31を後端より挿入可能な複数の端子収容室が設けられており、これら複数の端子収容室の後端が開口するハウジング後壁部面が、マットシール20の前面に密着するシールセット面になっている。
図1〜図4に示すように、硬質合成樹脂製のアウタハウジング10は、前端面が開放した四角筒形のフード部11と、このフード部11の後端開口を塞ぐ後壁部12とを有している。この後壁部12には、インナハウジングの各端子収容室に対応した端子挿通孔13が形成され、これらの端子挿通孔13を通して、インナハウジングの各端子収容室に端子31を挿入するようになっている。
また、図1,図3,図4に示すように、アウタハウジング10の後壁部12の内面12aには、マットシール20が一体に成形される凹部17が形成され、この凹部17と内面12aの境部分の該内面12aにはバリ切り用で四角環状の凸部18が一体突出形成されている。この四角環状の凸部18は、図7(a)に示すように、マットシール20の成形時に、該凸部18がアウタハウジング10のフード部11の内部と外部に後壁部12を挟むように配置される前側金型50及び後側金型55の該前側金型50で圧潰されるようになっている
さらに、図1,図3,図4に示すように、アウタハウジング10の後壁部12の内面12aの両側の上下に位置する4つの端子挿通孔13の回りには、バリ切り用で円環状の凸部19がそれぞれ一体突出形成されている。この各円環状の凸部19は、図5(b)及び図7(b)に示すように、該凸部19がアウタハウジング10のフード部11の内部と外部に後壁部12を挟むように配置される前側金型50及び後側金型55の該前側金型50で圧潰された際に、圧潰されて変形した凸部19で各端子挿通孔13を塞がないように該凸部19の頂部が各端子挿通孔13より所定距離Tだけ離れたストレート部の周辺部に設けられている。
また、図2,図4に示すように、アウタハウジング10の後壁部12の外面12bの両側の上下に位置する4つの端子挿通孔13の回りには、バリ切り用で円環状の凸部19′がそれぞれ一体突出形成されている。この各円環状の凸部19′は、図7(b)に示すように、マットシール20の成形時に、該凸部19′がアウタハウジング10のフード部11の内部と外部に後壁部12を挟むように配置される前側金型50及び後側金型55の該後側金型55で圧潰されるようになっている。
図8〜図12に示すように、ゴム製のマットシール20は、アウタハウジング10の後部の電線引出部としての後壁部12の内面12a側に配設されることで、アウタハウジング10及びインナハウジングと電線30との間を止水するものであって、アウタハウジング10の後壁部12の内面12aに一体に成形されており、このマットシール20の前面にインナハウジングの後端のシールセット面が密着するようになっている。
マットシール20は、厚肉の略矩形板状のシール本体21を備えており、このシール本体21には、アウタハウジング10の後壁部12の各端子挿通孔13を通る電線30がそれぞれ挿通する複数の貫通孔22が、各端子挿通孔13に対応して設けられている。各貫通孔22の内周面には、電線30の外周に密着する環状の内周リップ(環状シールリップ)23が軸線方向に間隔をおいて複数段に設けられており、電線30の先端に取り付けた端子31を、マットシール20の弾性を利用して貫通孔22を押し広げながらに貫通孔22に挿通させることにより、端子31が貫通孔22を抜け切った後で、端子31から後方へ延びる電線30の外周に内周リップ23が密着し、それにより貫通孔22と電線30との隙間がシールされるようになっている。また、マットシール20のシール本体21の外周には、相手コネクタと嵌合した際に、相手コネクタハウジングの内周に密着して相手コネクタハウジングとインナハウジングとの間を止水する外周リップ29が設けられている。シール本体21の外周には延出部28が付いている。
マットシール20は、アウタハウジング10のフード部11の内部と外部に後壁部12を挟むように前側金型50と後側金型55を配置し、後壁部12と前側金型50の間に確保されたシール成形用キャビティに、後側金型55に設けられたゲートからゴム成形材料としてのシリコーンゴム成形材料(いずれも図示省略)を注入して充填することで一体成形されている。
この場合、図1〜図3に示すように、アウタハウジング10の後壁部12の外面12bのうち、複数の端子挿通孔13が形成された領域の外側に、複数の互いに離れたシリコーンゴム成形材料(ゴム成形材料)の入出口15A〜15Dが設けられている。これらの入出口15A〜15Dは、矩形状のシール本体21の四隅に配置してある。また、これらの入出口15A〜15Dの形状は、円形であっても角形であってもよい。
また、これらシリコーンゴム成形材料の入出口15A〜15Dの更に外側におけるアウタハウジング10の後壁部12の外面12b上に、その内側の領域を包囲する環状リブ14が一体突出形成されている。そして、この環状リブ14の内側の領域を、シール成形用キャビティからオーバーフローした成形材料26を溜める貯留空間16とし、かつ、複数のシリコーンゴム成形材料の入出口15A〜15Dのうちの1つの入出口15Aをシール成形用キャビティに対してシリコーンゴム成形材料を注入するゲート用の入出口とすると共に、他の入出口15B〜15Dをオーバーフロー用の入出口として、マットシール20が成形されている。
使用する材料等について具体的に述べると、アウタハウジング10は、溶融した熱可塑性プラスチック樹脂を金型内に注入する射出成形によって成形されている。マットシール20は、上述したように、成形されたアウタハウジング10に対して二色成形(あるいはインサート成形)を行うことで成形されており、アウタハウジング10の後壁部12の内面12aに対して隙間なく密着している。
マットシール20は、アウタハウジング10を構成する熱可塑性プラスチック樹脂に対しては接着力を発揮するが、射出成形金型を構成する金属材(クロム鋼)に対しては接着力を発揮しない選択接着性を有する成形材料である例えば信越化学製の「ポリアミド樹脂用液状シリコーンゴム選択接着材料」(製品番号:X−34−1625A/B)等を用いて成形されているため、成形と同時にアウタハウジング10との接着が行われており、マットシール20の後端面の外周部と延出部28は、アウタハウジング10の後壁部12に接着されている。尚、シリコーンゴム成形材料としては、PBTやLCP等のシリコーンゴムを用いた接着付与剤も有効である。
このアウタハウジング10とマットシール20の一体部品を製作するには、まず、溶融した熱可塑性プラスチック樹脂を金型に注入してアウタハウジング10を成形する。次に、アウタハウジング10の熱可塑性プラスチック樹脂が固化したところで、アウタハウジング10の後壁部12の内面12a側を成形する金型を、マットシール20の前面側を成形する前側金型50に、また、アウタハウジング10の後壁部12の外面12b側を成形する金型を、マットシール20の後面側を成形する後側金型55に、それぞれ交換した上で、液状のシリコーンゴム成形材料を後側金型55のゲートに注入する。このゴム成形の金型締めの際に、図7(a),(b)に示すように、前側金型50の前面でアウタハウジング10の後壁部12の内面12aのバリ切り用で四角環状の凸部18及び端子挿通孔13の回りのバリ切り用で円環状の凸部19をそれぞれ圧潰して両者の隙間を無くすと共に、図7(b)に示すように、後側金型55の後面でアウタハウジング10の後壁部12の外面12bの端子挿通孔13の回りのバリ切り用で円環状の凸部19′を圧潰して両者の隙間を無くしておき、その後で、ゴム成形を行う。
ここで、アウタハウジング10を構成する熱可塑性プラスチック樹脂の融点がシリコーンゴム成形材料の融点よりも高くなるように設定されているため、上記手順で成形を行った際に、アウタハウジング10が溶融することはない。また、シリコーンゴム成形材料は、金型を構成する金属に対して接着力を発揮しないため、アウタハウジング10とマットシール20の接着箇所を損なうことなく、マットシール20はその後端面の外周部と延出部28がアウタハウジング10の後壁部12の内面12aの接合箇所に接着した状態で、アウタハウジング10及びマットシール20が金型から取り外される。また、アウタハウジング10の後壁部12の内面12aとマットシール20の延出部28との境界部分にゴムのバリが発生することがなく、さらに、アウタハウジング10の後壁部12の内面12a及び外面12bの端子挿通孔13の回りにゴムのバリが発生することがない。
このようにして、一体成形したアウタハウジング10およびマットシール20を得た後、インナハウジングをアウタハウジング10の内部に挿入して、インナハウジングの後端のシールセット面をマットシール20の前面に密着させる。
次に、電線30の先端に取り付けた端子31を、アウタハウジング10の端子挿通孔13及びマットシール20の貫通孔22を通して、インナハウジングの端子収容室まで挿入し、各端子31を端子収容室内に固定する。
この際、予めマットシール20をアウタハウジング10に一体化しておくので、部品の取り扱いが容易になるうえに、安定した状態でマットシール20を保持しておくことができ、インナハウジングとアウタハウジング10およびマットシール20との組み合わせもスムーズに行うことができる。
次いで、図示しない相手コネクタを、本実施形態の防水コネクタと嵌合させる。そうすると、相手コネクタハウジングがアウタハウジング10のフード部11の内側の環状空間に挿入され、インナハウジングと嵌合すると同時に、インナハウジングの端子収容室に収容された端子31が相手コネクタハウジングに収容された端子と嵌合し、電線同士の接続が行われる。
このように嵌合させた状態で、マットシール20の貫通孔22に挿通された電線30の外周には、マットシール20の内周リップ23が弾性的に密着しているので、水などがインナハウジング内に浸入するのを確実に防止できる。また、マットシール20の外周リップ29が相手コネクタハウジングとインナハウジングとの間を止水するので、相手コネクタハウジングの内部の端子とインナハウジングの内部の端子31との接続空間を確実に止水することができる。
以上のようにマットシール20付きアウタハウジング10を形成したことにより、次の効果を得ることができる。即ち、マットシール20の成形の際に、シール成形用キャビティに対してシリコーンゴム成形材料を注入するゲート用の入出口15Aと、余ったシリコーンゴム成形材料をキャビティ外にオーバーフローさせるオーバーフロー用の入出口15B〜15Dとを確保し、更に、アウタハウジング10の後壁部12の外面12bにキャビティからオーバーフローしたシリコーンゴム成形材料を溜める貯留空間16を確保した上で成形するので、マットシール20のシール性能を発揮する機能部分に、ガス溜まりによる成形不良を残す心配なく、簡単にマットシール20を一体に成形することができ、防水信頼性を高めることができる。
また、コネクタハウジング10の後壁部12の内面12aのマットシール20をゴム成形する領域の外側に、バリ切り用で四角環状の凸部18を形成し、この四角環状の凸部18を前側金型50の型締めの際に該前側金型50で押圧して潰した後で、シール成形用キャビティにゴム成形材料を充填してマットシール20を成形するようにしたので、ゴム製のマットシール20と樹脂製のコネクタハウジング10の後壁部12の内面の境界部分に形成され易いゴムのバリ(成形不良)の発生を簡単かつ確実に防止することができ、マットシール付きコネクタハウジング1の品質をより一段と向上させることができる。
さらに、アウタハウジング10の後壁部12の内面12a及び外面12bの端子挿通孔13の周囲に、バリ切り用で円環状の凸部19,19′をそれぞれ形成し、この各円環状の凸部19,19′を前側金型50及び後側金型55の型締めの際に該前側金型50及び後側金型55でそれぞれ押圧して潰した後で、シール成形用キャビティにゴム成形材料を充填してマットシール20を一体に成形するようにしたので、樹脂製のアウタハウジング10の端子挿通孔13とゴム製のマットシール20の貫通孔22の境界部分に形成され易いゴムのバリの発生を簡単かつ確実に防止することができる。
さらに、コネクタハウジング10の後壁部12の内面12a側の各円環状の凸部19を端子挿通孔13の周囲から外側に所定距離Tだけ離れた位置に設けたので、前側金型50で円環状の凸部19が端子挿通孔13側に圧潰されても該圧潰された凸部19で端子挿通孔13が塞がれるのを確実に防止することができる。
尚、前記実施形態によれば、ゴム成形材料としてシリコーンゴム成形材料を用いたが、ゴム成形材料はシリコーンゴム成形材料に限られるものではないことは勿論である。
また、前記実施形態によれば、シリコーンゴム成形材料のゲート用の入出口とオーバーフロー用の入出口の近傍のアウタハウジングの後壁部の両側の上下に位置する4つの端子挿通孔の回りに、バリ切り用の凸部をそれぞれ一体突出形成したが、これ以外の端子挿通孔の回りにバリ切り用の凸部をそれぞれ一体突出形成しても良い。
さらに、前記実施形態によれば、バリ切り用の凸部を断面三角形状に一体突出形成したが、断面台形状や断面半円形状等の各種の形状でも良いことは勿論である。
1 マットシール付きアウタハウジング(マットシール付きコネクタハウジング)
10 アウタハウジング(コネクタハウジング)
11 フード部
12 後壁部
12a 内面
12b 外面
13 端子挿通孔
18,19,19′ バリ切り用で環状の凸部
20 マットシール
22 貫通孔
23 内周リップ(環状シールリップ)
50 前側金型
55 後側金型

Claims (4)

  1. 前端面が開放した筒形のフード部の後端に該フード部の後端開口を塞ぐ後壁部が設けられ、該後壁部に、それぞれ端子を後方から挿入可能な複数の端子挿通孔が設けられた樹脂製のコネクタハウジングと、このコネクタハウジングのフード部の内部と外部に前記後壁部を挟むように前側金型と後側金型を配置し、前記後壁部と前記前側金型の間に確保されたシール成形用キャビティに、前記後側金型に設けられたゲートからゴム成形材料を注入することで、前記後壁部の内面に一体に形成されたマットシールとから構成され、前記マットシールに、それぞれ前記コネクタハウジングの後壁部の前記各端子挿通孔に連通する貫通孔が形成され、且つ、該各貫通孔の内周に、前記端子挿通孔及び前記貫通孔を通して前記コネクタハウジングの内部に挿入された前記端子から後方へ延びる電線の外周に密着する環状シールリップが形成されたマットシールシール付きコネクタハウジングにおいて、
    前記アウタハウジングの後壁部の内面の前記端子挿通孔の周囲に、バリ切り用で環状の凸部が形成され、この環状の凸部が前記前側金型及び後側金型の型締めの際に該前側金型で圧潰された後で、前記シール成形用キャビティに前記ゴム成形材料が充填されて前記マットシールが成形されるようにしたことを特徴とするマットシール付きコネクタハウジング。
  2. 請求項1記載のマットシール付きコネクタハウジングであって、
    前記環状の凸部は前記端子挿通孔の周囲から外側に離れた位置に設けられたことを特徴とするマットシール付きコネクタハウジング。
  3. 請求項1記載のマットシール付きコネクタハウジングであって、
    前記コネクタハウジングの後壁部の内面の前記マットシールがゴム成形される領域の外側に、バリ切り用で環状の凸部が形成され、この環状の凸部が前記前側金型及び後側金型の型締めの際に該前側金型で圧潰された後で、前記シール成形用キャビティに前記ゴム成形材料が充填されて前記マットシールが成形されるようにしたことを特徴とするマットシール付きコネクタハウジング。
  4. 請求項1記載のマットシール付きコネクタハウジングであって、
    前記アウタハウジングの後壁部の外面の前記端子挿通孔の周囲に、バリ切り用で環状の凸部が形成され、この環状の凸部が前記前側金型及び後側金型の型締めの際に該後側金型で圧潰された後で、前記シール成形用キャビティに前記ゴム成形材料が充填されて前記マットシールが成形されるようにしたことを特徴とするマットシール付きコネクタハウジング。
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