JP2000017232A - 表面改質剤 - Google Patents

表面改質剤

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JP2000017232A
JP2000017232A JP10199569A JP19956998A JP2000017232A JP 2000017232 A JP2000017232 A JP 2000017232A JP 10199569 A JP10199569 A JP 10199569A JP 19956998 A JP19956998 A JP 19956998A JP 2000017232 A JP2000017232 A JP 2000017232A
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Japan
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monomer
group
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carbon atoms
weight
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JP10199569A
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English (en)
Inventor
Yoshio Shimizu
喜雄 清水
Masanori Isoda
昌紀 磯田
Kenji Namita
賢治 波多
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理される材料表面の極性に応じてその材料
の表面状態を変えることができるシリコーン系表面改質
剤を提供する。 【解決手段】 シリコーン系モノマー、特定の範囲の溶
解度パラメータを有するモノマーから構成されたポリマ
ー構造を有するモノマー、オキシアルキレン系モノマー
及びカルボン酸基を有するモノマーを含有する水溶性又
は水分散性共重合体からなる表面改質剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコーン系モノ
マーを含有する水溶性又は水分散性共重合体からなる表
面改質剤に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコーン含有モノマーを利用したシリ
コーン系共重合体は、シリコーンの性質と整髪剤等とし
ての性能が同時に得られることから化粧料(特開平2−
25411)に用いられている。また、滑沢性、防汚
性、離形性、撥水性、耐候性に優れていることから、被
覆材料として関心が持たれている(特開昭59−203
60)。その中には、更に帯電防止能をうたっているも
のもある(特開平5−230161)。しかしながら、
従来のシリコーン系共重合体は、処理される材料表面に
共重合体が濃縮してその性能を発揮するものであり、処
理される材料表面の極性に関係なく、表面状態を一様に
変えることしかできなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、処理される
材料表面の極性に応じてその材料の表面状態を変えるこ
とができるシリコーン系表面改質剤を提供することをそ
の課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、下記構造式(1)で
表されるモノマー(a)と、下記構造式(2)で表され
るモノマー(b)と、下記構造式(3)で表されるモノ
マー(c)と、下記構造式(4)で表されるモノマー
(d)と、カルボン酸基含有水溶性ビニルモノマー
(e)からなる共重合体であって、該モノマー(a)と
モノマー(b)の合計含有量が0.1〜50重量%、該
モノマー(c)の含有量が0.1〜50重量%、該モノ
マー(d)の含有量が51〜90重量%及び該モノマー
(e)の含有量が10〜49重量%であり、該モノマー
(a)とモノマー(b)との重量比[a]/[b]が
0.25〜10、該モノマー(a)とモノマー(b)と
の合計量とモノマー(c)の重量比([a]+[b])
/[c]が0.05〜20及びモノマー(c)とモノマ
ー(d)の重量比[c]/[d]が0.01〜0.5で
ある水溶性又は水分散性共重合体からなる表面改質剤が
提供される。 構造式(1):
【化1】 (式中、R1は水素又はメチル基を示し、R2はエーテル
基を含有していてもよい炭素数1〜6の2価脂肪族基を
示し、R3は炭素数2〜30の脂肪族基、芳香族基、ヒ
ドロキシル基又は炭素数1〜22の含フッ素アルキル基
を示し、hは0、1又は2の数を示し、jは0〜20の
数を示す) 構造式(2):
【化2】 (式中、R4は水素又はメチル基を示し、R5はエーテル
基を含有していてもよい炭素数1〜6の2価脂肪族基を
示し、R6は炭素数2〜30の脂肪族基、芳香族基、ヒ
ドロキシル基又は炭素数1〜22の含フッ素アルキル基
を示し、mは20〜500の数を示す) 構造式(3):
【化3】 (式中、R7は水素又はメチル基を示し、R8はエーテル
基を有していてもよい炭素数1〜11の2価脂肪族基を
示し、R9は炭素数1〜11の2価脂肪族基を示し、M
はsp値が8.2〜10.4(cal/cm31/2のラ
ジカル重合性モノマーを示し、nは10〜100の数を
示す) 構造式(4):
【化4】 (式中、R10は水素又はメチル基を示し、R11は水素又
は炭素数1〜4の炭化水素基を示し、AOはエチレンオ
キシ基からなるか又はエチレンオキシ基とプロピレンオ
キシ基とからなるアルキレンオキシ基を示し、gは4〜
50の数を示す)
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の表面改質剤は、前記モノ
マー(a)〜(e)を含有するシリコーン系共重合体か
らなるものである。モノマー(a)は、前記構造式
(1)で表されるシリコーン系モノマーである。前記構
造式(1)において、そのR2は、エーテル基を含有し
ていてもよい炭素数1〜6、好ましくは1〜4の2価脂
肪族基を示す。この場合、脂肪族基に含まれていてもよ
いエーテル基(−O−)は、1つ又は複数であることが
できる。このような2価脂肪族基には、鎖状又は環状の
アルキレン基が包含され、その具体例としては、メチレ
ン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ヘキシレンの
他、−CH2OCH2−、−C36O−C34、−CH2
OCH2OCH2−、−等が挙げられる。R3は炭素数2
〜30、好ましくは2〜18の脂肪族基、芳香族基、ヒ
ドロキシル基又は炭素数1〜22、好ましくは1〜18
の含フッ素アルキル基を示す。前記脂肪族基は、鎖状又
は環状のアルキル基であることができる。前記芳香族基
には、アリール基及びアリールアルキル基が包含され
る。アリール基には、ベンゼンやトルエン等の単環芳香
族化合物から誘導される基の他、ナフタレン等の縮合多
環芳香族化合物から誘導される基及びビフェニルやビフ
ェニルアルカン等の鎖状多環芳香族化合物から誘導され
る基が包含される。前記アルキル基の具体例としては、
エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、オクチル、ドデ
シル、オクタデシル、ノナデシル、シクロヘキシル等が
挙げられる。前記芳香族基の具体例としては、フェニ
ル、トリル、ナフチル、ベンジル等が挙げられる。前記
含フッ素アルキル基の具体例としては、前記各種アルキ
ル基において、その水素原子の1つ又は複数をフッ素原
子で置換したものが挙げられる。特に好ましい含フッ素
アルキル基としては、パーフルオロメチル、パーフルオ
ロエチル、パーフルオロブチル、パーフルオロドデシ
ル、パーフルオロオクタデシル等のパーフルオロアルキ
ル基を挙げることができる。
【0006】モノマー(b)は、前記構造式(2)で表
されるシリコーン系モノマーである。前記構造式(2)
において、そのR5の具体例としては、前記R2に関して
示したものが挙げられ、そのR6の具体例としては、前
記R3に関して示したものが挙げられる。mの数は20
〜500、好ましくは20〜300である。
【0007】モノマー(c)は、前記構造式(3)で表
されるアクリレート系モノマーである。前記構造式
(3)において、そのR8の具体例としては、前記R2
関して示したものが挙げられる。R9は炭素数1〜1
1、好ましくは1〜3の2価脂肪族基である。そのR9
の具体例としては、メチレン、エチレン、プロピレン、
ブチレン、ヘキシレン、オクチレン等が挙げられる。M
はsp値(溶解度パラメータ)が8.2〜10.4(c
al/cm3)1/2、好ましくは8.2〜9.0(cal
/cm3)1/2のラジカル重合性モノマーである。このよ
うなモノマーとしては、スチレン、酢酸ビニル、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸ブチル等であり、特にスチレン、メ
タクリル酸メチル、アクリル酸ブチル等が挙げられる。
ラジカル重合性モノマーのSP値(溶解度パラメータ
ー)とは、溶解性を議論するための半経験的に用いられ
る相互作用パラメーターである。詳しくは、例えば「溶
剤ポケットハンドブック」有機合成協会編p.11〜
p.41(1967)オーム社、「高分子データハンド
ブック」基礎編(p.591〜p.593高分子学会編
(1986)培風館を参照されたい。Mの重合度を示す
nは、10〜100、好ましくは10〜60である。
【0008】モノマー(d)は、前記構造式(4)で表
されるオキシアルキレン系モノマーである。前記構造式
(4)において、そのR11の炭化水素基の具体例として
は、メチル、エチル、プロピル、ブチルが挙げられる。
gの数は4〜50、好ましくは4〜30である。
【0009】モノマー(e)は、カルボン酸基を含有す
る水溶性ビニルモノマーである。その具体例としては、
アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール酸、
イタコン酸等が挙げられる。特に好ましいものは、アク
リル酸及び/又はメタクリル酸である。
【0010】本発明で表面改質剤として用いる前記共重
合体は、前記モノマー(a)〜(e)を必須成分として
含有するものであるが、必要に応じ、他のモノマー
(f)を含有することができる。このモノマー(f)と
しては、(メタ)アクリルアミド、ビニルピロリドン、
直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜18のアルコールと
(メタ)アクリル酸とのエステル、(メタ)アクリル酸
ベンジル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メ
タ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、スチレン等が挙
げられる。なお、前記(メタ)アクリルアミドは、アク
リルアミド及び/又はメタクリルアミドを意味し、(メ
タ)アクリル酸は、アクリル酸及び/又はメタクリル酸
を意味する。
【0011】本発明において表面改質剤として用いる前
記共重合体において、そのシリコーン系モノマー(a)
とモノマー(b)の合計含有量は0.1〜50重量%、
好ましくは1〜30重量%である。モノマー(a)とモ
ノマー(b)の重量比[a]/[b]は0.25〜1
0、好ましくは0.5〜5である。この[a]/[b]
比が10を越えると処理される材料の親水性表面を疎水
性表面に変える効果が乏しく、0.25未満であるとモ
ノマー(b)の反応率が低下する場合がある。モノマー
(a)とモノマー(b)の合計の比率が0.1重量%未
満では親水性表面を疎水性表面に変える効果が乏しく、
50重量%を越えると共重合体が界面活性剤水溶液に溶
けない場合がある。モノマー(c)の含有量は、0.1
〜50重量%、好ましくは1〜30重量%である。0.
1重量%未満では表面特性を変える効果が乏しく、50
重量%を越えると界面活性剤水溶液に溶けない場合があ
る。モノマー(d)の含有量は51〜90重量%、好ま
しくは51〜70重量%である。51重量%未満では疎
水性表面を親水性表面に変える効果が乏しく、90重量
%を越えると親水性表面を疎水性表面に変える効果が乏
しい場合がある。モノマー(e)のカルボン酸基を有す
る水溶性のビニルモノマーの含有量は10〜49重量
%、好ましくは30〜49重量%である。10重量%未
満では界面活性剤に溶けない場合があり、49重量%を
越えると親水性表面を疎水性表面に変える効果が十分に
得られない場合がある。そして、本発明の場合、モノマ
ー(c)に対するモノマー(a)、モノマー(b)、及
びモノマー(d)の比率も重要であり、モノマー(a)
とモノマー(b)の合計量([a]+[b])と、モノ
マー(c)の重量比([a]+[b])/[c]は20
〜0.05、好ましくは10〜0.1、特に好ましくは
10〜1である。また、モノマー(c)とモノマー
(d)の重量比[c]/[d]は0.5〜0.01、好
ましくは0.3〜0.02、特に好ましくは0.3〜
0.03である。これらの比率が前記を外れた場合は十
分に材料表面の特性を変化させる能力に乏しい。
【0012】本発明で用いる共重合体の分子量は特に限
定されないが、通常、重量平均で5000〜100万、
好ましくは1万〜50万の範囲にある。また、本発明で
用いる共重合体において、そのモノマー(e)に含まれ
るカルボン酸基は、通常その一部又は全部が中和された
塩の形である。この中和には、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物や、アンモニ
ア、アルカノールアミン、アルキルアルカノールアミン
等のアミン類を用いることができる。
【0013】本発明で用いる共重合体の製造方法は特に
限定されず、溶液重合、乳化重合、沈殿重合等の各種の
方法が用いられるが、反応操作の容易さから、溶液重合
が好ましく用いられる。溶液重合を行う場合は、性質の
異なる複数のモノマーを溶解するための重合溶媒が用い
られるが、このようなものとしては、エタノール、イソ
プロピノール、酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケ
トン、シクロヘキサノン等が使用される。重合開始剤は
特に限定されず、ベンゾイルパーオキサイド、過硫酸カ
リウム等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、ア
ゾビスシアノ吉草酸等のアゾ化合物を用いることができ
る。開始剤の使用量も特に限定されず、通常、全モノマ
ー量に対して、0.1〜10モル%である。重合温度
は、重合方法や用いる開始剤の種類等により異なるが、
通常、50〜100℃である。重合時間は、通常2〜1
0時間である。
【0014】本発明の表面改質剤は、処理される材料表
面の極性に応じてその材料の表面状態をかえることがで
きる。例えば、非極性表面を処理すると、共重合体の親
水性部位が材料表面に集まり、その材料表面を親水性表
面に変える。一方、極性表面を処理すると共重合体の疎
水性部位が材料の表面に集まり、その材料表面を疎水性
表面に変えることができる。本発明の表面改質剤は、各
種の固体表面に適用することができ、この適用により、
その固体表面の特性を変化させることができる。この場
合の固体表面としては、紙、金属、木材、ガラス、陶
器、石、コンクリート、繊維、樹脂、毛髪、皮膚、爪等
の表面を挙げることができる。本発明の表面改質剤は、
通常、濃度0.01〜50重量%、好ましくは0.05
〜30重量%の水溶液の形態で適用される。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明するが、
本発明はこれによって限定されるものではない。
【0016】参考例1 撹拌機、還流冷却管、温度計、モノマー滴下口、開始剤
滴下口及び窒素伊導入管を備えた500mLのセパラブ
ルフラスコに、下記構造式(5)
【化5】 で表されるモノマー5.25g、エタノール161.1
gを加え、85℃の湯浴で加温を始めるとともに、窒素
導入管より窒素の導入を開始した。一方、300mL容
のビーカーに、下記構造式(6)
【化6】 で表されるモノマー5.25g、下記構造式(7)
【化7】 で表されるモノマー3.5g、下記構造式(8)
【化8】 で表されるもノマー89.2g、メタクリル酸71.8
g、エタノール108.4gを秤取り、かき混ぜて均一
なモノマー溶液を調製した。また、100mLのビーカ
ーにアゾビスイソブチロニトリル1.6gを秤取り、エ
タノール52.8gを加えて溶解し、開始剤溶液を調製
した。次に、前記セパラブルフラスコの内温が78℃に
なった時点で、滴下ポンプを用いて、開始剤溶液、モノ
マー溶液を2時間かけて添加し、更に5時間撹拌を続
け、重合を終了した。得られた共重合体の固形分は3
6.5wt%であり、また、得られた共重合体の分子量
をゲルパーミュエーションクロマトグラフを用いて(分
子量の標準としてポリスチレンを使用)求めたところ、
重量平均で3.5万であった。得られた共重合体溶液1
00g(固形分で36.5gに相当)をエバポレーター
を用いて一旦溶媒を飛ばしてから水100gを加え、か
き混ぜながら、1mol/Lの水酸化ナトリウムを添加
してpH7の水溶液270gを調製し、これを表面改質
剤(1)とした。
【0017】参考例2 撹拌機、還流冷却管、温度計、モノマー滴下口、開始剤
滴下口及び窒素導入管を備えた500mLのセパラブル
フラスコに下記構造式(5)
【化5】 で表されるモノマー5.25g、メチルエチルケトン1
94.5gを加え、85℃の湯浴で加温を始めるととも
に、窒素導入管より窒素の導入を開始した。一方、30
0mL容のビーカーに、下記構造式(6)
【化6】 で表されるモノマー5.25g、下記構造式(9)
【化9】 で表されるモノマー3.5g、下記構造式(10)
【化10】 で表されるモノマー96.2g、メタクリル酸64.7
g、スチレン29.7g、メチルエチルケトン86gを
秤取り、かき混ぜて均一なモノマー溶液を調製した。ま
た、100mLのビーカーにアゾビスイソブチロニトリ
ル1.5gを秤取り、メチルエチルケトン41.9gを
加えて溶解し、開始剤溶液を調製した。次に、前記セパ
ラブルフラスコの内温が80℃になった時点で、滴下ポ
ンプを用いて開始剤溶液、モノマー溶液を2時間かけて
添加し、更に5時間撹拌を続け、重合を終了した。得ら
れた共重合体の固形分は36.5wt%であり、また、
得られた共重合体の分子量をゲルパーミュエーションク
ロマトグラフを用いて(分子量の標準としてポリスチレ
ンを使用)求めたところ、重量平均で3万であった。得
られた共重合体溶液100g(固形分で36.5gに相
当)をエバポレーターを用いて一旦溶媒を飛ばしてから
水150gを加え、かき混ぜながら、28wt%のアン
モニア水を添加してpH7の水溶液286.5gを調製
し、これを表面改質剤(2)とした。
【0018】実施例1 ガラス及びABS樹脂を用い、参考例1又は2で得られ
た水溶液状の表面改質剤(1)又は(2)を、0.6g
に切断したガーゼで塗布量が15±2mg/m2と成る
ように塗り広げ、1日以上乾燥した試験片を用い、下記
の方法でベタツキのなさ、水の接触角、洗浄性を調べ
た。その結果を表1に示す。
【0019】(1)ベタツキのなさ:指で触り、ベタツ
キのなさを調べた。 ベタツキ無し:○ ベタツキ有り:× (2)水の接触角:試験片に純水5μLを垂らし、コン
タクトアングルメーター(共和科学(株)製)を用いて
20℃で測定した。接触角の値が未処理に比べて大きい
ほど表面を親水性に、未処理に比べて小さいほど表面を
疎水性に変えていることを示す。 (3)洗浄性:0.5wt%活性剤水溶液(アルファオ
レフィンスルホン酸Na(ライオン(株)製、リポラン
LB−440)に1時間浸漬後、十分水洗いを行ってか
ら1時間乾燥して、前記(2)と同様にして水の接触角
を測定した。接触角の値は未処理との差が小さいほど洗
浄性が高いことを表す。 (4)水切れ性:試験片を純水に1秒間浸漬してから引
き上げ、試験片表面の水膜が無くなる様子を以下の基準
で評価した。 5:瞬時に全体の水切れがする。 4:瞬時に水切れするが、部分的に水滴が残る。 3:全体的に水滴が残る。 2:全体が均一に濡れた状態である。 1:ゲル状のものが生じる。
【0020】
【表1】
【0021】参考例3 参考例1において、モノマー成分(a)として、前記構
造式(1)において、R1=CH3、R2=C36、h=
2、j=13、R3=C49であるもの9g、モノマー
成分(b)として、前記構造式(2)において、R4
CH3、R5=C36、m=133、R6=C49である
もの9g、モノマー成分(c)として、前記構造式
(3)において、R7=CH3、R8=CH2、R9=C
2、n=47、M=アクリル酸ブチル(BA)である
もの5g、モノマー成分(d)として、前記構造式
(4)において、R10=CH3、R11=CH3、AO=C
24O、g=23であるもの51g、モノマー成分
(e)として、メタクリル酸(MAA)13g及びモノ
マー成分(f)として、メタクリル酸ジメチルアミノエ
チル(DM)13gを用いるとともに、重合溶媒として
イソプロパノール(IPA)を用いた以外は、同様にし
て、共重合体水溶液を調製し、これを改質剤(3)とし
た。
【0022】参考例4 参考例1において、モノマー成分(a)として、前記構
造式(1)において、R1=CH3、R2=C36、h=
2、j=13、R3=C49であるもの9g、モノマー
成分(b)として、前記構造式(2)において、R4
CH3、R5=C36、m=133、R6=C49である
もの6g、モノマー成分(c)として、前記構造式
(3)において、R7=CH3、R8=CH2、R9=C
2、n=56、M=スチレン(St)であるもの2
g、モノマー成分(d)として、前記構造式(4)にお
いて、R10=CH3、R11=CH3、AO=C24O、g
=9であるもの55g、モノマー成分(e)として、メ
タクリル酸(MAA)20g及びモノマー成分(f)と
して、スチレン(St)8gを用いるとともに、重合溶
媒としてメチルエチルケトン(MEK)を用いた以外は
同様にして、共重合体水溶液を調製し、このものを改質
剤(4)とした。
【0023】参考例5 参考例1において、モノマー成分(a)として、前記構
造式(1)において、R1=CH3、R2=C36、h=
2、j=3、R3=C49であるもの6g、モノマー成
分(b)として、前記構造式(2)において、R4=C
3、R5=C36、m=400、R6=C49であるも
の9g、モノマー成分(c)として、前記構造式(3)
において、R7=CH3、R8=CH2、R9=CH2、n=
56、M=メチルメタクリレート(MMA)であるもの
10g、モノマー成分(d)として、前記構造式(4)
において、R10=CH3、R11=CH3、AO=C2
4O、g=9であるもの60g及びモノマー成分(e)
として、アクリル酸(AAc)14gを用いるととも
に、重合溶媒としてMEKを用いた以外は同様にして、
共重合体水溶液を調製し、これを改質剤(5)とした。
【0024】参考例6 参考例1において、モノマー成分(a)として、前記構
造式(1)において、R1=CH3、R2=C24、h=
0、j=0、R3=CH3であるもの7g、モノマー成分
(b)として、前記構造式(2)において、R4=H、
5=C36、m=400、R6=C49であるもの2
g、モノマー成分(c)として、前記構造式(3)にお
いて、R7=CH3、R8=CH2、R9=C24、n=5
6、M=スチレン(St)であるもの5g、モノマー成
分(d)として、前記構造式(4)において、R10=C
3、R11=H、AO=C24O、g=10であるもの
52g、モノマー成分(e)として、メタクリル酸(M
AA)25g及びモノマー成分(f)として、メタクリ
ル酸ブチル(BMA)10gを用いるとともに、重合溶
媒としてエタノール(EtOH)を用いた以外は、同様
にして、共重合体水溶液を調製し、これを改質剤(6)
とした。
【0025】参考例7 参考例1において、モノマー成分(a)として、前記構
造式(1)において、R1=H、R2=C36、h=2、
j=0、R3=C49であるもの5g、モノマー成分
(b)として、前記構造式(2)において、R4=C
3、R5=C24、m=67、R6=C49であるもの
3g、モノマー成分(c)として、前記構造式(3)に
おいて、R7=H、R8=CH2、R9=C24、n=4
7、M=アクリル酸ブチル(BA)であるもの2g、モ
ノマー成分(d)として、前記構造式(4)において、
10=CH3、R11=CH3、AO=C24O、g=40
であるもの55g、モノマー成分(e)として、アクリ
ル酸(AAc)20g及びモノマー成分(f)として、
メタクリル酸ヒドロキシエチル(HEMA)13gを用
いるとともに、重合溶媒としてEtOHを用いた以外は
同様にして、共重合体水溶液を調製し、これを改質剤
(7)とした。
【0026】参考例8 参考例1において、モノマー成分(a)として、前記構
造式(1)において、R1=CH3、R2=C49、h=
0、j=0、R3=CH3であるもの3g、モノマー成分
(b)として、前記構造式(2)において、R4=C
3、R5=C24、m=133、R6=C49であるも
の3g、モノマー成分(c)として、前記構造式(3)
において、R7=CH3、R8=CH2、R9=C24、n
=56、M=メタクリル酸メチル(MMA)であるもの
10g、モノマー成分(d)として、前記構造式(4)
において、R10=H、R11=CH3、AO=C24OC3
6O、g=10であるもの50g、モノマー成分
(e)として、メタクリル酸(MAA)29g及びモノ
マー成分(f)として、メタクリル酸メチル(MMA)
5gを用いるとともに、重合溶媒としてMEKを用いた
以外は、同様にして、共重合体水溶液を調製し、これを
改質剤(8)とした。
【0027】比較参考例1 参考例1において、モノマー成分として、前記構造式
(3)において、R7=CH3、R8=CH2、R9=C
2、n=56、M=メタクリル酸メチルであるもの1
0g、前記構造式(4)において、R10=CH3、R11
=CH3、AO=C24O、g=23であるもの55g
及びメタクリル酸(MAA)29gを用いるとともに、
重合溶媒としてMEKを用いた以外は同様にして、共重
合体水溶液を調製し、これを改質剤(9)とした。
【0028】比較参考例2 参考例1において、モノマー成分として、前記構造式
(1)において、R1=CH3、R2=C36、h=2、
j=13、R3=C49であるもの9g、前記構造式
(2)において、R4=CH3、R5=C36、m=13
3、R6=C49であるもの9g、前記構造式(3)に
おいて、R7=CH3、R8=CH2、R9=CH2、n=4
7、M=アクリル酸ブチル(BA)であるもの5g及び
アクリル酸(AAc)77gを用いるとともに、重合溶
媒としてEtOHを用いた以外は同様にして、共重合体
水溶液を調製し、これを改質剤(10)とした。
【0029】比較参考例3 参考例1において、モノマー成分として、前記構造式
(1)において、R1=CH3、R2=C36、h=2、
j=13、R3=C49であるもの5g、前記構造式
(2)において、R4=CH3、R5=C24、m=6
7、R6=C49であるもの5g、前記構造式(4)に
おいて、R10=CH3、R11=H、AO=C24O、g
=10であるもの52g及びアクリル酸(AAc)38
gを用いるとともに、重合溶媒としてEtOHを用いた
以外は同様にして、共重合体水溶液を調製し、これを改
質剤(11)とした。
【0030】比較参考例4 参考例1において、モノマー成分として、前記構造式
(1)において、R1=CH3、R2=C36、h=2、
j=13、R3=CH3であるもの25g、前記構造式
(2)において、R4=CH3、R5=C24、m=13
3、R6=C49であるもの35g、前記構造式(3)
において、R7=CH3、R8=CH2、R9=CH2、n=
47、M=アクリル酸ブチル(BA)であるもの5g、
前記構造式(4)において、R10=CH3、R11=C
3、AO=C24O、g=23であるもの15g及び
メタクリル酸(MAA)20gを用いるとともに、重合
溶媒としてイソプロパノール(IPA)を用いた以外は
同様にして、共重合体水溶液を調製し、これを改質剤
(12)とした。
【0031】比較参考例5 参考例1において、モノマー成分として、前記構造式
(1)において、R1=CH3、R2=C36、h=2、
j=3、R3=CH3であるもの6g、前記構造式(2)
において、R4=CH3、R5=C24、m=400、R6
=C49であるもの6g、前記構造式(3)において、
7=CH3、R8=CH2、R9=CH2、n=56、M=
メタクリル酸メチル(MMA)であるもの0.2g、前
記構造式(4)において、R10=CH3、R11=CH3
AO=C24O、g=9であるもの65g、アクリル酸
(AAc)18g及びメタクリル酸メチル(MMA)5
gを用いるとともに、重合溶媒としてMEKを用いた以
外は同様にして、共重合体水溶液を調製し、これを改質
剤(13)とした。
【0032】実施例2 前記で得た改質剤(3)、(4)及び(9)〜(13)
を用いて、実施例1と同様にして、その改質剤の性能を
試験した。その結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】本発明の表面改質剤によれば、処理され
る材料の表面特性を親水性や疎水性に変化させることが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 波多 賢治 東京都墨田区本所一丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 Fターム(参考) 4J027 AA01 AA08 AC03 AC06 AF05 AF06 AJ01 AJ02 AJ06 AJ08 AJ09 BA02 BA03 BA05 BA06 BA07 BA10 BA11 BA12 BA13 BA14 BA15 CB02 CB03 CB09 CC02 CD08 4J038 CG141 CH141 CJ131 CR061 GA06 GA14 GA15 GA16 MA09 MA10 4J100 AL08P BA08P BA15P BA51P BA75P BA76P CA03 CA06 DA36 JA01 JA15

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記構造式(1)で表されるモノマー
    (a)と、下記構造式(2)で表されるモノマー(b)
    と、下記構造式(3)で表されるモノマー(c)と、下
    記構造式(4)で表されるモノマー(d)と、カルボン
    酸基含有水溶性ビニルモノマー(e)からなる共重合体
    であって、該モノマー(a)とモノマー(b)の合計含
    有量が0.1〜50重量%、該モノマー(c)の含有量
    が0.1〜50重量%、該モノマー(d)の含有量が5
    1〜90重量%及び該モノマー(e)の含有量が10〜
    49重量%であり、該モノマー(a)とモノマー(b)
    との重量比[a]/[b]が0.25〜10、該モノマ
    ー(a)とモノマー(b)との合計量とモノマー(c)
    の重量比([a]+[b])/[c]が0.05〜20
    及びモノマー(c)とモノマー(d)の重量比[c]/
    [d]が0.01〜0.5である水溶性又は水分散性共
    重合体からなる表面改質剤。 構造式(1): 【化1】 (式中、R1は水素又はメチル基を示し、 R2はエーテル基を含有していてもよい炭素数1〜6の
    2価脂肪族基を示し、 R3は炭素数2〜30の脂肪族基)芳香族基、ヒドロキ
    シル基又は炭素数1〜22の含フッ素アルキル基を示
    し、 hは0、1又は2の数を示し、 jは0〜20の数を示す) 構造式(2): 【化2】 (式中、R4は水素又はメチル基を示し、 R5はエーテル基を含有していてもよい炭素数1〜6の
    2価脂肪族基を示し、 R6は炭素数2〜30の脂肪族基、芳香族基、ヒドロキ
    シル基又は炭素数1〜22の含フッ素アルキル基を示
    し、 mは20〜500の数を示す) 構造式(3): 【化3】 (式中、R7は水素又はメチル基を示し、 R8はエーテル基を有していてもよい炭素数1〜11の
    2価脂肪族基を示し、 R9は炭素数1〜11の2価脂肪族基を示し、 Mはsp値が8.2〜10.4(cal/cm3)1/2
    ラジカル重合性モノマーを示し、 nは10〜100の数を示す) 構造式(4): 【化4】 (式中、R10は水素又はメチル基を示し、 R11は水素又は炭素数1〜4の炭化水素基を示し、 AOはエチレンオキシ基からなるか又はエチレンオキシ
    基とプロピレンオキシ基とからなるアルキレンオキシ基
    を示し、 gは4〜50の数を示す)
  2. 【請求項2】 該モノマー(e)がアクリル酸又はメタ
    クリル酸である請求項1の表面改質剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014101512A (ja) * 2012-11-19 2014-06-05 Rohm & Haas Electronic Materials Llc 自己組織化構造、その製造方法およびそれを含む物品
US10078261B2 (en) 2013-09-06 2018-09-18 Rohm And Haas Electronic Materials Llc Self-assembled structures, method of manufacture thereof and articles comprising the same

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