JP2001181353A - 両性両親媒性高分子共重合体の表面処理剤としての使用及び該高分子共重合体を含有する表面処理剤組成物 - Google Patents

両性両親媒性高分子共重合体の表面処理剤としての使用及び該高分子共重合体を含有する表面処理剤組成物

Info

Publication number
JP2001181353A
JP2001181353A JP37064499A JP37064499A JP2001181353A JP 2001181353 A JP2001181353 A JP 2001181353A JP 37064499 A JP37064499 A JP 37064499A JP 37064499 A JP37064499 A JP 37064499A JP 2001181353 A JP2001181353 A JP 2001181353A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vinyl monomer
treating agent
water
monomer
copolymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP37064499A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3889538B2 (ja
Inventor
Yoshio Shimizu
喜雄 清水
Takanobu Maruyama
貴信 丸山
Masanori Komatsu
正典 小松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP37064499A priority Critical patent/JP3889538B2/ja
Priority to DE10062355A priority patent/DE10062355A1/de
Publication of JP2001181353A publication Critical patent/JP2001181353A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3889538B2 publication Critical patent/JP3889538B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水溶液の状態で塗布、または洗浄する事が出
来るにもかかわらず、水に接触してもしっかりと表面に
滞留して汚れやホコリの付着を防止したり付着したもの
を簡単に除去することの出来る効果的な表面処理剤(組
成物)を提供すること。 【解決手段】 アニオン性ビニルモノマー(A)、カチ
オン性ビニルモノマー(B)、及び水不溶のノニオン性
ビニルモノマー(C)の高分子共重合体の表面処理剤と
しての使用。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、ステンレ
スやプラスチックなどの硬表面や毛髪、繊維などの軟表
面の表面処理に用いることができる高分子共重合体の表
面処理剤としての使用、該高分子共重合体を含有する表
面処理剤組成物、及び該高分子共重合体の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば、ステンレス、ガラス
や各種プラスチックなどの硬表面及び、毛髪や繊維など
の軟表面を処理する技術が開発されている。しかしなが
ら、このような表面処理剤の中には特殊な有機溶剤と接
触すると簡単に表面を痛めてしまうものが少なくなく、
水溶液タイプのものが望まれている。また、表面処理剤
には、通常の使用によって接触する水分やすすぎ水など
で簡単に処理剤がとれてしまうものが多く、耐水性を有
するものが望まれている。このような2つの相反する要
求性能を十分に満足する表面処理剤は存在していない。
【0003】表面処理剤について、例えば、特開昭62-2
60895号公報は、カチオンビニル単量体とアニオンビニ
ル単量体との共重合により得られた両性高分子化合物を
含有する硬表面の液体水性清浄剤を開示している。ま
た、その実施例中にはメタクリル酸メチルについて共重
合されたものが例示されているものの、メタクリル酸メ
チルモノマーはエステル部分の疎水基が小さいため、表
面処理の対象面への吸着性を上げるのに適している高分
子化合物が得られているとは言えない。つまり、上記2
つの要求を十分に満足させるものではない。またメタク
リル酸メチルを共重合させる場合の実施例には、重合溶
媒として有機溶剤であるイソプロパノールが使用されて
おり、コストアップや用途によっては溶媒の除去が必要
になるなどの問題があり、効率の良い重合方法とは言い
難い。また、特開昭53-149292号公報は、4級アンモニ
ウム基含有ビニルモノマーとカルボキシル基含有ビニル
モノマーと(メタ)アクリルアミド系ビニルモノマーを
必須成分とし、これにその他のビニルモノマーを共重合
させても良い紙力増強剤や高分子凝集剤が開示されてい
る。これらも上記2つの要求を十分に満足させるもので
はない。また組成としても紙力増強剤や高分子凝集剤に
利用するということから分子量を増大させるために(メ
タ)アクリルアミド系ビニルモノマーを必須成分として
多量に使用している。このポリマーは非常に高分子量で
あるために、少ない濃度でも液が増粘するなど使用性の
観点から表面処理剤への応用は困難である。また製造方
法としてもラジカル重合であること以外殆ど明確にして
いない。
【0004】また、特公平1-55320号公報は、アニオン
性ビニルモノマーとカチオン性ビニルモノマーの2元共
重合体を含有することを特徴とする食器用洗浄剤組成物
に関するものであるが、上記2つの要求を十分に満足さ
せるものではない。また、特開平4-236208号公報は、
(メタ)アクリル酸とカチオン性モノマーを必須成分と
し、これにノニオン性モノマーをpH4以下の水溶性溶
媒中で重合させることを特徴とする地熱水系のシリカス
ケール抑制剤に関する。これは、水溶性のノニオン性モ
ノマーを用いているため、表面処理剤に応用しても、上
記2つの要求を十分に満足させるものではない。このよ
うに、水溶液タイプであり、かつ耐水性のある表面処理
剤は今までには存在していなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、水溶液の状
態で塗布、または洗浄する事が出来るにもかかわらず、
水に接触してもしっかりと表面に滞留して汚れやホコリ
の付着を防止したり付着したものを簡単に除去すること
の出来る効果的な表面処理剤(組成物)を提供すること
を目的とする。また、本発明は、そのような表面処理剤
の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定のビニルモノマ
ーからなる高分子共重合体を表面処理剤として使用する
ことにより上記課題を解決するに至った。即ち、本発明
は、アニオン性ビニルモノマー(A)、カチオン性ビニ
ルモノマー(B)、及び水不溶のノニオン性ビニルモノ
マー(C)の高分子共重合体の表面処理剤としての使用
を提供する。また、本発明は、上記高分子共重合体を含
有することを特徴とする表面処理剤組成物を提供する。
更に、本発明は、アニオン性ビニルモノマー(A)、カ
チオン性ビニルモノマー(B)、及び水不溶のノニオン
性ビニルモノマー(C)を、pH1〜6、温度50〜9
5℃の水溶媒系中で重合することを特徴とする高分子共
重合体の製造方法を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】まず、本発明での処理対象表面と
しては、ステンレス、ガラスや各種プラスチックなどの
硬表面、及び毛髪や繊維などの軟表面が挙げられる。従
って、本発明の表面処理剤(組成物)は、これら表面の
汚れやホコリの付着を防止したり、付着したものを簡単
に除去するのに有用であり、例えば、シャンプー、リン
ス、石鹸などの毛髪・身体用洗浄剤及び化粧品、衣料、
カーテン、布製家具などの繊維用洗剤、台所、レンジ、
タイル、バス、木製家具、床、家電等住居用液体洗剤及
び表面処理剤等の化粧料あるいは家庭用洗浄剤において
表面処理剤として機能することができる。
【0008】本発明で用いられる高分子共重合体におけ
るアニオン性ビニルモノマー(A)としては、例えばビ
ニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタクリルスルホ
ン酸、スチレンスルホン酸等のスルホン酸類、アクリル
酸、メタクリル酸(以下、アクリル、メタクリルを(メ
タ)アクリルと標記する)、クロトン酸、マレイン酸等
のビニル基を有するカルボン酸類又はその塩などが挙げ
られ、これらの中でも、ビニル基を有するカルボン酸類
又はその塩が好ましく、更に好ましくは(メタ)アクリ
ル酸である。アニオン性ビニルモノマーは、単独で用い
ても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。
【0009】カチオン性ビニルモノマー(B)として
は、分子内に少なくとも1つの第4級アンモニウム基あ
るいは3級アミノ基を有するビニルモノマーが好まし
く、例えば、一般式(I)で表される少なくとも1種以
上のカチオン性ビニルモノマー:
【化1】 (但し、式中R1はH又はメチル基を示し、Yは酸素原
子またはNHを示し、Aは炭素数1〜8の直鎖もしくは
分岐状アルキル基を示し、水酸基を1つ以上含んでも良
く、R2はHまたは炭素数1〜12のアルキル基を示
し、R3、R4は炭素数1〜12のアルキル基又はヒドロ
キシアルキル基を示す)が挙げられ、X-は対アニオン
である。その例としては、(メタ)アクリル酸ジメチル
アミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチ
ル、(メタ)アクリル酸ジプロピルアミノエチル等の
(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキルの塩酸、
硫酸、クエン酸、蓚酸等の塩、あるいはハロゲン化アル
キルなどの四級化剤により四級化したもの、ジメチルア
ミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプ
ロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピ
ル(メタ)アクリルアミド等のジアルキルアミノアルキ
ル(メタ)アクリルアミドの塩酸、硫酸、クエン酸、蓚
酸等の塩、あるいはハロゲン化アルキルなどの四級化剤
により四級化したものが挙げられる。カチオン性ビニル
モノマー(B)は、単独で用いても良いし、2種以上を
組み合わせて用いても良い。なお、ハロゲン化アルキル
としては、例えば塩化メチル、塩化エチル、臭化メチ
ル、臭化エチル、ヨウ化メチル、ベンジルクロリド等が
挙げられ、好ましくは(メタ)アクリル酸ジメチルアミ
ノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルメ
チルクロリドである。
【0010】水不溶のノニオン性ビニルモノマー(C)
としては、水に不溶性であって前記アニオン性ビニルモ
ノマー及びカチオン性ビニルモノマーと共重合し得るノ
ニオン性ビニルモノマーを用いることができ、例えば
炭素数が2〜30の直鎖または分岐状の(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステル類、スチレン、α−メチルスチレ
ン等の芳香族ビニル系化合物などが挙げられ、好ましく
は(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブ
チルである。水不溶のノニオン性ビニルモノマー(C)
は、単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用
いても良い。なお、本件明細書において「水不溶性」と
は、25℃における水に対する溶解度が2%以下である
ことを指す。このようなノニオン性ビニルモノマーで
は、疎水基部分が大きいため、高分子共重合体が処理面
に充分に吸着し、優れた性能のものを得ることができ
る。
【0011】本発明に用いられるアニオン性ビニルモノ
マー(A)、カチオン性ビニルモノマー(B)、水不溶
のノニオン性ビニルモノマー(C)の共重合割合は、
(A)と(B)の比(A)/(B)が、80/20〜20
/80(モル%)であるのが好ましく、より好ましくは
70/30〜25/75(モル%)であり、更に好ましく
は60/40〜30/70(モル%)である。また、全モ
ノマー中に占める(C)の割合、つまり(C)/((A)+
(B)+(C))が、0.01〜50(重量%)であるのが
好ましく、より好ましくは0.1〜30(重量比)であ
り、更に好ましくは1〜20(重量比)である。また、
上記高分子共重合体の平均分子量は、1,000〜1,000,000
であるのが好ましく、より好ましくは5,000〜800,000と
するのがよい。また、本発明において、高分子共重合体
は、溶液粘度で表示すれば、30質量%の水溶液(25
℃)の粘度が0.1〜200Pa・sであるのが好まし
く、より好ましくは1〜150Pa・sである。
【0012】本発明においては、上記ビニルモノマー
(A)〜(C)の高分子共重合体を含有する表面処理剤
組成物を提供するが、かかる組成物においては、該高分
子共重合体の含有量が、組成物の質量を基準として0.
01〜20質量%であるのが好ましく、より好ましくは
0.1〜15質量%である。また、かかる組成物は水溶
液形態であるのが好ましい。なお、上記組成物には、上
記高分子共重合体の他に、必要に応じて性能に悪影響の
ない範囲で、炭素数1〜4の直鎖あるいは分岐状1価ア
ルコール類、炭素数1〜12の多価アルコール類、エチ
レンオキサイド及びプロピレンオキサイド付加化合物等
の水可溶性有機溶媒やアニオン性、カチオン性、ノニオ
ン性、両性界面活性剤の1種又は2種以上を併用しても
良い。なお、残部としては水を用いることができる。
【0013】また、本発明においては、表面処理剤とし
て用いる上記高分子共重合体が、両性両親媒性高分子と
なるべく、以下のような方法で容易に製造することがで
きる。本発明における高分子共重合体は、溶媒として水
を用いて、安定して重合させるためにモノマー混合溶液
と開始剤溶液のそれぞれを連続的に重合溶媒中に滴下す
る溶液ラジカル重合により容易に製造することができ
る。モノマー混合溶液は、上記(A)〜(C)成分を含
有する溶液を用いる。この際、モノマー混合溶液のpH
を6.0以下に調整することが望ましい。このようなp
H範囲内とすることにより、重合反応を均一に進行する
ことができ、また、得られる高分子共重合体の組成も均
一となりやすいため性能も優れたものとなる。pHの下
限値は特に限定されないが、装置の腐食や重合体の長期
保存安定性のほか、得られた重合体の組成の均一性を考
慮して1以上とするのが好ましい。pHの調整は、硫
酸、塩酸、硝酸、しゅう酸、クエン酸等を用いて実施す
ることができる。水溶液中の全ビニルモノマーの濃度
は、特に限定しないが5〜50質量%であるのが好まし
く、より好ましくは20〜45質量%である。また、開
始剤溶液について、重合開始剤としては、重合溶媒に溶
解する一般的なラジカル重合に用いる開始剤が使用でき
る。例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の過
酸化物、あるいはこれらの過酸化物と亜硫酸ナトリウ
ム、重亜硫酸ナトリウム、L-アスコルビン酸等の還元剤
との併用、2,2'-アゾビス(2-アミノプロパン)2塩酸塩、
2,2'-アゾビス-2-(2-イミダゾリニル)プロパン塩酸塩等
のアゾ化合物を用いることができる。これらモノマー溶
液及び開始剤水溶液は、重合熱の除去や送液中の重合等
を抑えて安定に製造する為に、別々に、かつ連続的に重
合溶媒中に滴下することが望ましい。また、重合開始剤
は、その一部又は全量を重合溶媒中に予め配合しておい
てもよい。
【0014】重合溶媒として用いる水としては、イオン
交換水を挙げることができるが、NaCl、NaBr、KCl、塩
化アンモニウム、臭化アンモニウム等から成る塩を5%
以下含んでも良い。重合方法としては、コストダウンや
効率性を考慮して、水溶液重合を行うのが望ましい。ま
た、重合時のモノマー槽と重合槽の単位体積あたりの撹
拌所要動力(Pv)をそれぞれ0.2〜3kW/m3、0.
3〜5kW/m3にすることが好ましい。Pvをこのような
範囲内のものとすることにより、溶液の泡立ちを抑えて
重合をコントロールすることができ、効率的に重合を行
うことができ、また、水不溶性モノマーが安定に存在するた
めに得られる重合体の組成も均一となり易く、性能も優
れたものとなる。更に重合温度は、50〜95℃にコン
トロールして重合することが好ましい。重合温度をこの
ような範囲内のものとすることにより、重合槽内の溶液
の泡立ちを抑えて合成を安定なものとすることができ、
また、特殊な開始剤が不要であり、合成時間も短くする
ことができ、実用的である。重合時間は、モノマー濃度
や重合温度によって変わるがおよそ1〜12時間程度と
すれば良いが、好ましくは3〜10時間とするのがよ
い。
【0015】
【発明の効果】本発明により、水溶液の状態で塗布、ま
たは洗浄する事が出来るにもかかわらず、水に接触して
もしっかりと表面に滞留して汚れやホコリの付着を防止
したり付着したものを簡単に除去することの出来る効果
的な表面処理剤を提供することが可能となった。
【0016】
【実施例】以下実施例を用いて本発明を説明するが、本
発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。 実施例1〜6、比較例1〜6の高分子共重合体の製造 攪拌機、温度計、環流冷却器、窒素導入管、モノマー用
滴下口及び開始剤用滴下口を備えた1Lのフラスコに、
イオン交換水280部を入れ、重合終了時に所定の攪拌
所要動力になる速度で攪拌し、窒素気流下90℃まで加
熱して、重合溶媒を調製した。次に、500mL容ビー
カーに、表1に記載の濃度となるように各モノマー及び
イオン交換水を加え、硫酸を用いて、表1に記載の所定
のpHに調整し、攪拌機を用いて初期の攪拌所要動力が
所定の値になるように攪拌を続けて、モノマー混合溶液
を調製した。また、200mL容ビーカーに、開始剤と
しての過硫酸ナトリウムを表1記載の量及びイオン交換
水100部を加え均一溶液とし、開始剤溶液を調製し
た。重合溶媒の温度を表1に記載のものに維持しなが
ら、開始剤溶液全部、モノマー混合溶液全部を連続的に
3時間かけて滴下し、更に5時間表1に記載の温度で加
熱、攪拌を続け高分子共重合体を得た。得られたこれら
のポリマー水溶液の残存モノマーを化粧品種別配合成分
規格一般試験法アクリル残存モノマー試験法第2法で分
析した結果、いずれの場合もモノマーの転化率は99%
以上であった。なお、得られた高分子共重合体における
モノマー割合を表1に記載する。
【0017】実施例7〜9の高分子の製造 攪拌機、温度計、環流冷却器、窒素導入管、モノマー用
滴下口及び開始剤用滴下口を備えた1L容のフラスコ
に、イオン交換水280部を入れ、重合終了時に所定の
攪拌所要動力になる速度で攪拌し、窒素気流下80℃ま
で加熱して所定量の開始剤の35重量%(2.3部)を
加えた。次に500mL容ビーカーに、表1に記載の濃
度となるように各モノマー及びイオン交換水を加え、ク
エン酸を用いて表1に記載の所定のpHに調整し、攪拌
機を用いて初期の攪拌所要動力が所定の値になるように
攪拌を続けて、モノマー混合溶液を調製した。また、2
00mL容ビーカーに残りの65重量%(4.3部)の
開始剤として過硫酸ナトリウム及びイオン交換水47部
を加えて均一溶液とし、開始剤溶液を調製した。重合溶
媒の温度を表1に記載のものに維持しながら、開始剤溶
液全部、モノマー混合溶液全部を連続的に3時間かけて
滴下し、更に表1に記載の温度で5時間加熱、攪拌を続
け高分子共重合体を得た。得られたこれらのポリマー水
溶液の残存モノマーを化粧品種別配合成分規格一般試験
法アクリル残存モノマー試験法第2法で分析した結果、
いずれの場合もモノマーの転化率は99%以上であっ
た。なお、得られた高分子共重合体におけるモノマー割
合を表1に記載する。
【0018】表面処理剤としての性能評価 実施例1〜9及び比較例1〜6で得られた高分子の0.
5%水溶液を調製した(25℃での各溶液粘度を表1に
記載する)。硬表面(FRP板とABS板)に対しては
各水溶液1gを切断したガーゼを用いて10×10cmの
面に塗り、軟表面に対しては同重量の水溶液を含浸した
のち、充分な水で洗い流してサンプルとした。それぞれ
のサンプルに一旦カーボンブラックを降りかけてから払
い落とした時、再度水洗いした後のカーブンブラックの
付着状態を以下の基準で目視判定した。 ○:ほとんどカーボンブラックが付着していない。 ×:カーボンブラックが付着している。
【0019】
【表1】
【0020】表1中の用語の意味は以下のとおりであ
る。 AAc:アクリル酸 MAA:メタクリル酸 AMPS:2−アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸 DM:メタクリル酸ジメチルアミノエチル MAPTAC:メタクリルアミドプロピルトリメチルア
ンモニウムクロライド DMC:メタクリル酸ジメチルアミノエチルメチルアン
モニウムクロライド DMAPAA:ジメチルアミノプロピルアクリルアミド EMA:メタクリル酸エチル iPMA:メタクリル酸イソプロピル nBMA:メタクリル酸ブチル tBMA:メタクリル酸tブチル AAm:アクリルアミド MMA:メタクリル酸メチル HEMA:メタクリル酸ヒドロキシエチル
【0021】表2:一旦カーボンブラックをふりかけて
から払い落とした後、水洗いしたあとの外観
【0022】処方例 次のシャンプー組成物1、2を調製した。 1.ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム(3E
O)16%、ラウロイルジエタノールアミド2%、実施
例1〜9の各高分子共重合体1.5%、香料0.1%、
防腐剤0.1%、水 バランス(合計100%) この組成物をシャンプーに使用して洗髪した後の毛髪
は、べとつき、ごわつき等の感触がなく、汚れの付着を
抑制することができた。
【0023】2.ヤシ油脂肪酸ジメチルアミノスルホベ
タイン10%、ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリ
ウム(3EO)5%、実施例1〜9の各高分子共重合体
1.5%、香料0.1%、防腐剤0.1%、水 バラン
ス(合計100%) この組成物も、上記組成物1と同様の優れた性能を示し
た。
【0024】次のリンス組成物3を調製した。 3.塩化ステアリルトリメチルアンモニウム1.5%、
セタノール2%、実施例1〜9の各高分子共重合体1.
5%、香料0.1%、水 バランス(合計100%) この組成物をリンスに使用して洗髪した後の毛髪は、べ
とつき、ごわつき等の感触がなく、汚れの付着を抑制す
ることができた。
【0025】次のコンディショナー組成物4を調製し
た。 4.ポリオキシエチレン(10EO)ノニルフェノールエ
ーテル1%、実施例1〜9の各高分子共重合体1%、エ
タノール20%、香料0.1%、水 バランス(合計1
00%) この組成物をコンディショナーに使用して洗髪した後の
毛髪は、べとつき、ごわつき等の感触がなく、汚れの付
着を抑制することができた。
【0026】次の繊維処理剤組成物5を調製した。 5.ポリオキシエチレン(10EO)ラウリルエーテル1
%、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ20%、実施例
1〜9の各高分子共重合体0.5%、エタノール5%、
水 バランス(合計100%) この組成物を繊維処理剤として使用して洗浄した後の繊
維では、汚れの付着が抑制されていた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06M 15/267 D06M 15/267 (72)発明者 小松 正典 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 Fターム(参考) 4C083 AC072 AC102 AC182 AC642 AC692 AC712 AC782 AD131 AD132 CC31 CC33 CC38 CC39 EE01 EE03 EE06 EE07 EE28 EE29 4J002 BC121 BG011 BG071 BG131 BQ001 DE026 GC00 GH02 HA04 4J100 AB02R AB03R AB07P AJ01P AJ02P AJ09P AL03R AL04R AL05R AL08P AL08Q AM21Q AP01P BA32Q BA56P CA05 EA07 FA03 FA19 FA27 FA28 JA57 4L033 AC04 CA19 CA23

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アニオン性ビニルモノマー(A)、カチ
    オン性ビニルモノマー(B)、及び水不溶のノニオン性
    ビニルモノマー(C)の高分子共重合体の表面処理剤と
    しての使用。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の高分子共重合体を含有す
    ることを特徴とする表面処理剤組成物。
  3. 【請求項3】 アニオン性ビニルモノマー(A)、カチ
    オン性ビニルモノマー(B)、及び水不溶のノニオン性
    ビニルモノマー(C)を、pH1〜6、温度50〜95
    ℃の水性溶媒系中で重合することを特徴とする高分子共
    重合体の製造方法。
JP37064499A 1999-12-27 1999-12-27 両性両親媒性高分子共重合体の表面処理剤としての使用及び該高分子共重合体を含有する表面処理剤組成物 Expired - Fee Related JP3889538B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP37064499A JP3889538B2 (ja) 1999-12-27 1999-12-27 両性両親媒性高分子共重合体の表面処理剤としての使用及び該高分子共重合体を含有する表面処理剤組成物
DE10062355A DE10062355A1 (de) 1999-12-27 2000-12-14 Verwendung eines ampholytischen, amphiphilen Copolymers als Oberflächenbehandlungsmittel und Oberflächenbehandlungszusammensetzung, die das Copolymer enthält

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP37064499A JP3889538B2 (ja) 1999-12-27 1999-12-27 両性両親媒性高分子共重合体の表面処理剤としての使用及び該高分子共重合体を含有する表面処理剤組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001181353A true JP2001181353A (ja) 2001-07-03
JP3889538B2 JP3889538B2 (ja) 2007-03-07

Family

ID=18497363

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP37064499A Expired - Fee Related JP3889538B2 (ja) 1999-12-27 1999-12-27 両性両親媒性高分子共重合体の表面処理剤としての使用及び該高分子共重合体を含有する表面処理剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3889538B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005513247A (ja) * 2001-12-21 2005-05-12 ロディア・シミ 表面活性剤の巨大ミセルを含有する増粘相用の荷電されたランダム両親媒性ランダムポリマーの使用及びそれらを含む水性組成物
JP2009503161A (ja) * 2005-07-25 2009-01-29 ロディア・シミ 表面から汚れや化粧を除去するための方法
US7501387B2 (en) 2002-02-22 2009-03-10 Kao Corporation Antifouling detergent for hard surfaces
US7544649B2 (en) 2002-02-22 2009-06-09 Kao Corporation Antifouling detergent for hard surfaces
KR100925349B1 (ko) 2002-12-16 2009-11-09 다케모토 유시 가부시키 가이샤 합성 고분자 필름용 표면처리제, 합성 고분자 필름의표면처리방법 및 표면처리 합성 고분자 필름
CN103194130A (zh) * 2012-01-10 2013-07-10 中国科学院化学研究所 具有低冰粘附力的防覆冰涂料及其制法和应用
CN104277816A (zh) * 2014-10-08 2015-01-14 西南石油大学 一类磺酸盐型两性高分子表面活性剂及其合成方法
JP2022003133A (ja) * 2019-08-26 2022-01-11 国立大学法人富山大学 微粒子吸着防止ポリマー

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005513247A (ja) * 2001-12-21 2005-05-12 ロディア・シミ 表面活性剤の巨大ミセルを含有する増粘相用の荷電されたランダム両親媒性ランダムポリマーの使用及びそれらを含む水性組成物
US7501387B2 (en) 2002-02-22 2009-03-10 Kao Corporation Antifouling detergent for hard surfaces
US7544649B2 (en) 2002-02-22 2009-06-09 Kao Corporation Antifouling detergent for hard surfaces
KR100925349B1 (ko) 2002-12-16 2009-11-09 다케모토 유시 가부시키 가이샤 합성 고분자 필름용 표면처리제, 합성 고분자 필름의표면처리방법 및 표면처리 합성 고분자 필름
JP2009503161A (ja) * 2005-07-25 2009-01-29 ロディア・シミ 表面から汚れや化粧を除去するための方法
CN103194130A (zh) * 2012-01-10 2013-07-10 中国科学院化学研究所 具有低冰粘附力的防覆冰涂料及其制法和应用
CN104277816A (zh) * 2014-10-08 2015-01-14 西南石油大学 一类磺酸盐型两性高分子表面活性剂及其合成方法
CN104277816B (zh) * 2014-10-08 2017-07-04 西南石油大学 一类磺酸盐型两性高分子表面活性剂及其合成方法
JP2022003133A (ja) * 2019-08-26 2022-01-11 国立大学法人富山大学 微粒子吸着防止ポリマー
JP7186409B2 (ja) 2019-08-26 2022-12-09 国立大学法人富山大学 微粒子吸着防止ポリマー

Also Published As

Publication number Publication date
JP3889538B2 (ja) 2007-03-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2560041C (en) Polymers for use in cleaning compositions
EP1911778B1 (en) Copolymer and detergent compositions containing the same
ITVA20110008A1 (it) Composizioni detergenti
JP2001181601A (ja) 防汚組成物
JP2002105433A (ja) フッ素含有表面処理剤
EP1476529B1 (en) Antifouling detergent for hard surfaces
JP3828007B2 (ja) 速乾性付与剤、速乾性洗浄剤、及び速乾性仕上げ剤
JP5234701B2 (ja) 硬質表面用洗浄剤組成物
JP3889538B2 (ja) 両性両親媒性高分子共重合体の表面処理剤としての使用及び該高分子共重合体を含有する表面処理剤組成物
EP2098631B1 (en) Fiber treating agent
DE10062355A1 (de) Verwendung eines ampholytischen, amphiphilen Copolymers als Oberflächenbehandlungsmittel und Oberflächenbehandlungszusammensetzung, die das Copolymer enthält
JP5168841B2 (ja) 毛髪洗浄剤組成物
JP2990578B2 (ja) 硬質表面用洗浄剤組成物
JP5878781B2 (ja) 洗浄剤用組成物、洗浄剤及び洗浄剤用組成物の製造方法
JP2002105434A (ja) 両性両親媒性表面処理剤
JP2009144306A (ja) 繊維処理剤
JP5036980B2 (ja) 毛髪用洗浄剤組成物
JP4408544B2 (ja) 親水滑水性表面処理剤
JP4944757B2 (ja) 繊維処理剤
JP5509533B2 (ja) 毛髪洗浄剤及び洗浄剤製品
JP4246022B2 (ja) 洗浄剤組成物
JPH06128337A (ja) 整髪用樹脂
JPH09195168A (ja) 糊料組成物
JP4732064B2 (ja) 硬質表面用洗浄剤組成物
JP4877967B2 (ja) 繊維製品処理剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040421

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060420

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060424

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060623

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061127

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061130

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3889538

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101208

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101208

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111208

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111208

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121208

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131208

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees