JP3507925B2 - シリコーン系共重合体 - Google Patents

シリコーン系共重合体

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JP3507925B2
JP3507925B2 JP34024994A JP34024994A JP3507925B2 JP 3507925 B2 JP3507925 B2 JP 3507925B2 JP 34024994 A JP34024994 A JP 34024994A JP 34024994 A JP34024994 A JP 34024994A JP 3507925 B2 JP3507925 B2 JP 3507925B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリコーン系共重合体
及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、固体表面に対して、滑り性、光沢
性、離型性、防汚性等を付与するために、シリコーンオ
イルを含む化粧料やコーティング剤が開発されている。
しかしながら、このような化粧料やコーティング剤を固
体表面に塗布した場合、塗布膜中に含まれるシリコーン
オイルがその塗布膜表面上にブリードアウト(滲出)す
るため、その塗布膜表面にベトツキを生じるという欠点
がある。また、このようなシリコーンオイルを含む塗布
膜は、そのシリコーンオイルの撥水性のために、水や界
面活性剤水溶液で洗浄しても容易に除去することができ
ない。一方、シリコーンオイルの持つ前記欠点を改善す
るために、末端にビニル基を有するシリコーンマクロモ
ノマーをラジカル重合性ビニルモノマーとラジカル重合
させた共重合体が提案されている(特開昭58−167
606号、特開昭60−231706号、特開昭60−
231704号、特開平2−25411号、特開平3−
128311号、特開平4−175309号等)。しか
し、このような共重合体の場合、シリコーンマクロモノ
マーの反応性が極めて低いので、得られる共重合体中に
はその未反応マクロモノマーが多量残存する。従って、
このような共重合体は、これをそのまま使用するとその
未反応マクロモノマーがブリードアウトするため、あら
かじめそのマクロモノマーを除去する必要がある。しか
し、このようなマクロモノマーの除去には大きな困難を
伴う。 前記シリコーン系マクロモノマーの反応率を高
めるために、これをイソボルニル(メタ)アクリレート
と共重合させた共重合体が提案されている(特開平3−
296515号)。しかし、この共重合体の場合、親水
性が低いために、その塗膜は、水や界面活性剤で洗浄し
ても除去することができない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、未反応シリ
コーン系モノマーの含有量が低く、その塗膜からの未反
応シリコーン系モノマーのブリードアウトを生じにくい
上に、水又は界面活性剤により容易に除去することの可
能なシリコーン系共重合体及びその製造方法を提供する
ことをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、下記一般式(1)で
表される第1シリコーン系モノマー(a)と、下記一般
式(2)で表される第2シリコーン系モノマー(b)
と、親水性ビニル系モノマー(c)のラジカル共重合体
からなり、共重合体中に含まれる第1シリコーン系モノ
マー(a)の含有割合が1〜30重量%、第2シリコー
ン系モノマー(b)の含有割合が1〜20重量%及び親
水性ビニル系モノマー(c)の含有割合が50〜98重
量%であり、かつ共重合体中に含まれる第1シリコーン
系モノマー(a)と第2シリコーン系モノマー(b)と
の重量比(a)/(b)が10/1〜1/4の範囲に
ることを特徴とするシリコーン系共重合体が提供され
る。また、本発明によれば、下記一般式(1)で表され
る第1シリコーン系モノマー(a)と、下記一般式
(2)で表される第2シリコーン系モノマー(b)と、
親水性ビニル系モノマー(c)を含み、第1シリコーン
系モノマー(a)の含有割合が1〜30重量%、第2シ
リコーン系モノマー(b)の含有割合が1〜20重量%
及び親水性ビニル系モノマー(c)の含有割合が50〜
98重量%であり、かつ第1シリコーン系モノマー
(a)と第2シリコーン系モノマー(b)との重量比
(a)/(b)が10/1〜1/4の範囲にあるモノマ
ー混合物をラジカル共重合させことを特徴とするシリコ
ーン系共重合体の製造方法が提供される。 一般式(1):
【化5】 (式中、R1は水素原子又はメチル基、R2は炭素数1〜
10のアルキル基又はアリール基、R3は炭素数1〜1
0のアルキル基又はアリール基、pは1〜20の数、q
は0〜19の数、rは0〜19の数、hは0〜6の数及
びmは0又は1を各示し、p+q+rは1〜20の範囲
にある) 一般式(2):
【化6】 (式中、R4は水素原子又はメチル基、R5は炭素数1〜
10のアルキル基又はアリール基、R6は炭素数1〜1
0のアルキル基又はアリール基、nは40〜300の
数、sは0〜6の数及びtは0又は1を各示す)
【0005】前記一般式(1)の第1シリコーン系モノ
マー(a)において、R1は水素又は低級アルキル基で
あるが、好ましくは低級アルキル基である。低級アルキ
ル基としては、炭素数4以下のもの、例えば、メチル、
エチル、プロピル、ブチルを示すことができる。R2
びR3は炭素数1〜10のアルキル基又はアリール基で
あるが、好ましくはアルキル基である。好ましいアルキ
ル基は、炭素数1〜4の低級アルキル基であり、その具
体例としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブ
チル、ヘキシル、オクチル、デシル等が挙げられる。ア
リール基としては、フェニル、トリル、キシリル等を挙
げることができる。p、q及びrの範囲は1〜20であ
るが、好ましくは3〜20である。hの範囲は0〜6で
あるが、好ましくは1〜4である。mは0又は1である
が、好ましくは0である。p+q+rの範囲は1〜20
であるが、好ましくは3〜20、より好ましくは3〜1
0である。p+q+rが20を超えるようになると、共
重合体中に含まれる未反応シリコーン系モノマーの量が
増加するようになるので好ましくない。
【0006】R5及びR6は炭素数1〜10のアルキル基
又はアリール基であるが、好ましくは炭素数1〜3のア
ルキル基である。アリール基としては、フェニル、トリ
ル、キシリル等を挙げることができる。n(平均重合
度)の範囲は40〜300である。nが40未満である
と、共重合体の滑り性、光沢性、離型性等のシリコーン
系モノマー由来の特性が失われるようになるので好まし
くなく、一方、300を超えると共重合体中に含まれる
その未反応モノマー量が増加する。
【0007】本発明で用いる第1シリコーン系モノマー
(a)と第2シリコーン系モノマー(b)との重量比
(a)/(b)の範囲は、10/1〜1/4、好ましく
は8/1〜1/2、より好ましくは5/1〜1/1であ
る。この重量比a/bが10/1よりも大きくなると、
共重合体の滑り性、光沢性、離型性等の特性が損なわ
れ、一方、1/4よりも小さくなると、共重合体中に含
まれる未反応のシリコーン系モノマー量が増加するので
好ましくない。
【0008】本発明において用いる親水性ビニル系モノ
マー(c)としては、親水基、例えば、水酸基、カルボ
キシル基、アミノ基、アミド基、イミド基、スルホン酸
基、ピロリドン基、ピリジン基、イミダゾール基等を含
有するビニル系モノマーである。このようなモノマーと
しては、例えば、(メタ)アクリル酸、P(平均付加モ
ル数)=2〜23のメトキシポリエチレングリコール
(メタ)アクリレート、N,N−ジメチル(メタ)アク
リルアミド、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリルレ
ート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルレート、
ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルレート、(メ
タ)アクリルアミド、マレイン酸、無水マレイン酸、ク
ロトン酸、イタコン酸、ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、ビニルピロリドン、マレイミド、ビニルピリ
ジン、ビニルイミダゾール、スチレンスルホネート、ア
リルアルコール等を挙げることができる。好ましいビニ
ル系モノマー(c)は、(メタ)アクリル酸、ジメチル
アミノエチル(メタ)アクリレート、P=2〜23のメ
トキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
ヒドロキシ(メタ)アクリレート(メタ)アクリルアミ
ド、ビニルピロリドンであり、より好ましいビニル系モ
ノマー(c)は、(メタ)アクリル酸、アクリルアミ
ド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、P=
2〜23のメトキシポリエチレングリコール(メタ)ア
クリレートである。
【0009】親水性ビニル系モノマー(c)は、水又は
界面活性剤への良好な溶解性を有するように、(メタ)
アクリル酸、マレイン酸等の酸性モノマーはアルカリ
で、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリルレート、ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリルレートの様なアミ
ン系モノマーは酸を使って一部又は完全に中和すること
ができ、中和は重合の前でも後からでもよい。アミン系
モノマーについては、水又は界面活性剤への良好な溶解
性を有するように、メチルクロライドやベンジルクロラ
イド等の4級化剤を用いて一部又は完全な4級化や、モ
ノクロロ酢酸やモノクロロプロピオン酸等の両性化剤を
用いて一部又は完全な両性化を行ってもよく、これらの
4級化や両性化は重合の前でも後からでもよい。親水性
ビニル系モノマーは、得られる共重合体に水溶性ないし
界面活性剤溶解性を付与する。
【0010】親水性ビニル系モノマーは、1種又は2種
以上用いてもよく、2種以上用いることにより共重合体
の特性を向上でき、かつ、水又は界面活性剤への溶解性
を損なわない範囲であれば、次に挙げる疎水性ビニル系
モノマーを併用してもい。P=1〜23のフェノキシポ
リエチレングリコール(メタ)アクリレート、直鎖又は
分岐状の炭素数1〜18アルコールの(メタ)アクリル
酸エステル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)ア
クリル酸シクロヘキシル、酢酸ビニル、(メタ)アクリ
ル酸2−メトキシエチル、末端にラジカル重合性官能基
を有する炭素数1〜4のアルコールのオリゴ(メタ)ア
クリル酸エステル〔(メタ)アクリル酸エステルマクロ
モノマー〕、スチレン、α−メチルスチレン、t−ブチ
ルスチレン、ビニルトルエン、ビニルカプロラクタム、
末端にラジカル重合性官能基を有するオリゴスチレン
(スチレンマクロモノマー)等。なお、(メタ)アクリ
ル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸あるいは両者の
混合物を表すものである。
【0011】本発明の共重合体中に含まれる第1シリコ
ーン系モノマー(a)の割合は、1〜30重量%であ
る。そのモノマーの割合が重量%より少ないと未反応
シリコーン系モノマーの割合が増え、30重量%を超え
ると、共重合体の水又は界面活性剤への溶解性が悪くな
る。第2シリコーン系モノマー(b)の割合は、1〜2
0重量%である。そのモノマーの割合が重量%よりも
少ないと、共重合体の滑り性、光沢性、離型性等の性質
が十分でなく、20重量%より多いと、共重合体の水又
は界面活性剤への溶解性が劣るようになる。親水性ビニ
ル系モノマー(c)の割合は、50〜98重量%であ
る。そのモノマーの割合が50重量%より少ないと、共
重合体の水又は界面活性剤への溶解性が劣り、98重量
%より多いと、共重合体の滑り性、光沢性、離型性等の
性質が発現しなくなる。
【0012】本発明の共重合体を製造するには、第1シ
リコーン系モノマー(a)、第2シリコーン系モノマー
(b)及び親水性ビニル系モノマー(c)を組み合わ
せ、ラジカル重合開始剤の存在下、バルク重合、溶液重
合、懸濁重合、乳化重合、マイクロサスペンジョン重合
等の公知の重合法により重合させる。重合操作の容易
さ、生成する共重合体の分子量調節の容易さの点で、溶
液重合が好ましい。溶液重合で用いる好ましい溶媒とし
ては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸
ブチル等のエステル系溶剤、ベンゼン、トルエン等の芳
香族炭化水素系溶剤;メタノール、エタノール、、n−
プロバノール、イソプロパノール等のアルコール類の
他、シクロヘキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、水等が挙げられ
る。好ましくはエタノール、イソプロパノール、酢酸エ
チルであり、より好ましくはイソプロパノールである。
また、これらの溶媒は1種又は2種以上を組み合わせて
用いることもできる。
【0013】ラジカル重合開始剤としては、2,2’−
アゾビスイソブチロニリトル、2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾ
ビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリ
ル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、
2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、
1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリ
ル)、2,2’−アゾビス(2−アミジノブロパン)塩
酸塩、2,2’−アゾビス(N,N−ジメチレンイソ−
ブチロアミジン)塩酸塩等のアゾ系化合物;t−ベンジ
ルオクトアート、ジクミルペルオシド、ジ−t−ブチル
ペルオキシド、ジベンゾイルペルオシド、過酸化水素、
t−ブチルハイドロパ−オキシド等の過酸化物;過硫酸
カルウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸化合物が挙げ
られる。好ましくはアゾ系化合物である。これらの開始
剤は全モノマーに対して0.001〜10.0モル%、
好ましくは0.01〜5.0モル%、より好ましくは
0.1〜2.0モル%で用いるのがよい。また、重合に
際しては、分子量や、粘度調整のため、必要に応じて連
鎖移動剤を使用することができ、例えば、メルカプト酢
酸、メルカプトプロピオン酸、ドデシルメルカプタン、
チオフェノール等を使用できる。
【0014】前記ラジカル共重合により得られる共重合
体は、未反応のシリコーン系モノマー含有量が少ないも
ので、その含有量は、通常、0〜25重量%、好ましく
は0〜20重量%、より好ましくは0〜15重量%であ
る。従って、共重合工程により得られた共重合体は、未
反応シリコーン系モノマーを除去するための特別の精製
工程を用いることなく、そのまま使用することができる
利点がある。
【0015】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。なお、以下において示すシリコーン系モノマーの
グラフト効率、未反応のシリコーン系モノマー含有率、
共重合体膜の静摩擦係数及び共重合体の溶解性は、次の
ようにして測定されたものである。
【0016】(1)シリコーン系モノマーのグラフト効
率〔G〕の算出 溶液共重合反応により得られた共重合体溶液を酢酸エチ
ルに加え、共重合体を析出させることにより精製した。
得られた共重合体をカテコールを内部標準として用い、
そのNMRの測定値から共重合体中のシリコーン系モノ
マー含有量を求めた。そして、下記の式に従ってシリコ
ーン系モノマーのグラフト効率〔G〕を求めた。
【数1】
【0017】(2)未反応シリコーン系モノマー含有量
〔W〕 未反応シリコーン系モノマー含有量〔W〕は次式により
算出した。 〔W〕(%)=100−G
【0018】(3)静摩擦係数 溶液重合体反応により得られた共重合体溶液を更に水で
希釈し、5wt%に調整し、この溶液をガラス板(8×
5cm)を用いて厚みが100μmになるように塗工
し、恒温恒湿(25℃,50%)で一昼夜乾燥した。表
面試験機(新東科学工業(株)製,HEIDON 3K
−34A)を用い、垂直加重100g、接触子として直
径10mmのスチールボール、ステージスピード100
mm/min、25℃、湿度50%の条件で、ガラス板
に塗工した共重合体フィルムの静摩擦係数を測定した。
【0019】(4)共重合体の溶解性 静摩擦係数の測定時に使用した共重合体を塗布したガラ
ス板を、水を入れた直径20cmのシャーレに浸漬し、
24時間放置する。放置後、目視で溶け残りがある場
合、アルキル硫酸ナトリウム等の一般的な界面活性剤を
加え、さらに24時間放置し、目視判定を次の基準で行
った。 ○:ガラス板上に何も残らない △:ガラス板上に僅かに溶け残りがある ×:ガラス板上に殆ど塗布した状態で溶け残る
【0020】実施例1 還流冷却器、滴下ロート、温度計、窒素導入管及び撹拌
装置を取り付けた500ml容の四つ口フラスコに、下
記に示す構造のモノマー(b)4gをイソプロパノール
(IPA)93gに均一に溶解し、窒素ガス導入後、フ
ラスコを加熱昇温して、1時間窒素置換を行う。一方、
滴下ロート(滴下ロートAとする)に2,2’−アゾビ
ス(2−メチルブチロニトリル)1.0gをIPAの4
6gに均一に溶解した溶液を入れ、別の滴下ロート(滴
下ロートBとする)に、下記に示す構造のモノマー
(a)6.0gとメタクリル酸90gをIPAの93g
に溶解した溶液を入れた。フラスコを80℃に保った状
態で滴下ロートA、Bの内容物を2時間かけて滴下し、
更に3時間温度を維持した後、室温まで冷却することで
重合を終結させた後、20%水酸化ナトリウム水溶液2
13.7gを加え、固形分22.8%の共重合体を溶液
を得た。
【化7】
【化8】
【0021】実施例2〜6、比較例1〜2 実施例1において、モノマー(a)とモノマー(b)の
重量を表1に示すように変化させた以外は同様にして実
験を行い、共重合体溶液を得た。次に、前記実施例1〜
6及び比較例1〜2で得た溶液を用いてその共重合体の
特性を調べた。その結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】比較例3 実施例1において、モノマー(a)の種類を下記構造の
モノマー(式1において、p=0、r=0)に変えた以
外は同様にして実験を行った。この場合の共重合体の特
性値を示すと、〔G〕:40%、〔W〕:60%、静摩
擦係数:0.30、溶解性:○であった。
【化9】
【0024】実施例7 還流冷却器、滴下ロート、温度計、窒素導入管及び撹拌
装置を取り付けた500ml容の四つ口フラスコに、実
施例1で用いたモノマー(b)5gをイソプロパノール
(IPA)93gに均一に溶解し、窒素ガス導入後、フ
ラスコを加熱昇温して、1時間窒素置換を行う。一方、
滴下ロート(滴下ロートAとする)に2,2’−アゾビ
ス(2−メチルブチロニトリル)0.5gをIPAの4
6gに均一に溶解した溶液を入れ、別の滴下ロート(滴
下ロートBとする)に、実施例1で用いたモノマー
(a)5gとジメチルアミノエチルメタクリレート90
gをIPAの93gに溶解した溶液を入れた。フラスコ
を80℃に保った状態で滴下ロートA、Bの内容物を2
時間かけて滴下し、更に3時間温度を維持した後、ベン
ジルクロライド72.4gを滴下ロートを用いて四つ口
フラスコに滴下し、更に80℃で6時間反応を行い、室
温まで冷却し、固形分42.6%の共重合体を溶液を得
た。
【0025】実施例8〜10、比較例4〜5、 実施例7において、モノマー(a)、モノマー(b)、
ジメチルアミノエチルメタクリレートの重量を表に示
す量に変化させた以外は同様にして実験を行った。次に
前記実施例7〜10、比較例4〜5で得られた共重合体
の特性を表に示す。
【0026】
【表2】
【0027】実施例11 還流冷却器、滴下ロート、温度計、窒素導入管及び撹拌
装置を取り付けた500ml容の四つ口フラスコに、実
施例1で用いたモノマー(b)5gをイソプロパノール
(IPA)93gに均一に溶解し、窒素ガス導入後、フ
ラスコを加熱昇温して、1時間窒素置換を行う。一方、
滴下ロート(滴下ロートAとする)に2,2’−アゾビ
ス(2メチルブチロニトリル)1.0gをIPAの46
gに均一に溶解した溶液を入れ、別の滴下ロート(滴下
ロートBとする)に、実施例1で用いた(a)3g、メ
タクリル酸82g、ブチルメタクリレート10gをIP
Aの93gに溶解した溶液を入れた。フラスコを80℃
に保った状態で滴下ロートA、Bの内容物を2時間かけ
て滴下し、更に3時間温度を維持した後、室温に冷却す
ることで重合を終結させた後、20%水酸化ナトリウム
水溶液190.5gを加え、固形分18.8%の共重合
体を溶液を得た。この共重合体の特性値は、(G):9
8%、(W):2%、静摩擦系数:0.08、溶解性:
○であった。
【0028】実施例12〜17 表に示したモノマー(a)、(b)、(c)を用いる
とともに、表に示した溶媒を用いる以外は実施例11
と同様にして実験を行った。得られた共重合体の特性値
を表に示す。
【0029】なお、表に示したモノマー(a)、
(b)、(c−1)、(c−2)の具体的内容は以下の
通りである。 (1)モノマー(a−1) 前記一般式(1)において、R1:CH3、R2:CH3
3:CH3、h:3、m:0、p:13、q:0、r:
0であるシリコーン系モノマー (2)モノマー(a−2) 前記一般式(1)において、R1:CH3、R2:CH3
3:CH3、h:3、m:0、p:1、q:1、r:1
であるシリコーン系モノマー (3)モノマー(a−3) 前記一般式(1)において、R1:CH3、R2:CH3
3:CH3、h:3、m:0、p:1、q:0、r:0
であるシリコーン系モノマー (4)モノマー(b−1) 前記一般式(2)において、R4:CH3、R5:CH3
6:CH3、s:3、t:0、n(平均重合度):13
3であるシリコーン系モノマー (5)モノマー(b−2) 前記一般式(2)において、R4:CH3、R5:CH3
6:CH3、n(平均重合度):450であるシリコー
ン系モノマー (6)モノマー(b−3) 前記一般式(2)において、R4:CH3、R5:CH3
6:CH3、n(平均重合度):64であるシリコーン
系モノマー (7)モノマー(c−1) 下記構造式のメタクリル酸メチルマクロモノマー
【化10】 (8)モノマー(c−2) 下記構造式のアクリル酸ブチルマクロモノマー
【化11】
【0030】
【表3】
【0031】
【発明の効果】本発明のシリコーン系共重合体は、それ
に含まれている未反応シリコーン系モノマーの量が少な
いために、その塗膜からの未反応シリコーン系モノマー
のブリードオウトが生じにくく、従って、そのシリコー
ン系モノマーの除去を行うための特別な精製工程を要し
ないという利点がある。しかも、本発明の共重合体は、
水又は界面活性剤に可溶性のものであるため、この共重
合体を含む塗布膜はそれらの水や界面活性剤により容易
に除去することができる。本発明のシリコーン系共重合
体は、シャンプー、リンス、コンディショナー、ムー
ス、ミスト等の毛髪用化粧料;ボディーシャンプー、ク
リーム等の皮膚用化粧料;衣料容の繊維仕上げ剤等の塗
膜形成成分として有利に用いることができ、また、紙、
金属、木、ガラス、繊維、プラスチックのような種々の
固体表面に対するコーティング剤としても有利に適用さ
れる。
フロントページの続き (72)発明者 柴崎 顕一郎 東京都墨田区本所一丁目3番7号 ライ オン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−156172(JP,A) 特開 平6−172473(JP,A) 特開 昭63−291925(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 290/00 - 290/14 C08F 299/00 - 299/08 C09D 1/00 - 201/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表される第1シリコ
    ーン系モノマー(a)と、下記一般式(2)で表される
    第2シリコーン系モノマー(b)と、親水性ビニル系モ
    ノマー(c)のラジカル共重合体からなり、共重合体中
    に含まれる第1シリコーン系モノマー(a)の含有割合
    が1〜30重量%、第2シリコーン系モノマー(b)の
    含有割合が1〜20重量%及び親水性ビニル系モノマー
    (c)の含有割合が50〜98重量%であり、かつ共重
    合体中に含まれる第1シリコーン系モノマー(a)と第
    2シリコーン系モノマー(b)との重量比(a)/
    (b)が10/1〜1/4の範囲にあることを特徴とす
    るシリコーン系共重合体。 一般式(1): 【化1】 (式中、R1は水素原子又はメチル基、R2は炭素数1〜
    10のアルキル基又はアリール基、R3は炭素数1〜1
    0のアルキル基又はアリール基、pは1〜20の数、q
    は0〜19の数、rは0〜19の数、hは0〜6の数及
    びmは0又は1を各示し、p+q+rは1〜20の範囲
    にある) 一般式(2): 【化2】 (式中、R4は水素原子又はメチル基、R5は炭素数1〜
    10のアルキル基又はアリール基、R6は炭素数1〜1
    0のアルキル基又はアリール基、nは40〜300の
    数、sは0〜6の数及びtは0又は1を各示す)
  2. 【請求項2】 親水性ビニル系モノマー(c)が親水性
    ビニル系モノマーの混合物である請求項1のシリコーン
    系共重合体。
  3. 【請求項3】 下記一般式(1)で表される第1シリコ
    ーン系モノマー(a)と、下記一般式(2)で表される
    第2シリコーン系モノマー(b)と、親水性ビニル系モ
    ノマー(c)を含み、第1シリコーン系モノマー(a)
    の含有割合が1〜30重量%、第2シリコーン系モノマ
    ー(b)の含有割合が1〜20重量%及び親水性ビニル
    系モノマー(c)の含有割合が50〜98重量%であ
    り、かつ第1シリコーン系モノマー(a)と第2シリコ
    ーン系モノマー(b)との重量比(a)/(b)が10
    /1〜1/4の範囲にあるモノマー混合物をラジカル共
    重合させることを特徴とするシリコーン系共重合体の製
    造方法。一般式(1): 【化3】 (式中、R1は水素原子又はメチル基、R2は炭素数1〜
    10のアルキル基又はアリール基、R3は炭素数1〜1
    0のアルキル基又はアリール基、pは1〜20の数、q
    は0〜19の数、rは0〜19の数、hは0〜6の数及
    びmは0又は1を各示し、p+q+rは1〜20の範囲
    にある) 一般式(2): 【化4】 (式中、R4は水素原子又はメチル基、R5は炭素数1〜
    10のアルキル基又はアリール基、R6は炭素数1〜1
    0のアルキル基又はアリール基、nは40〜300の
    数、sは0〜6の数及びtは0又は1を各示す)
  4. 【請求項4】 親水性ビニル系モノマー(c)が親水性
    ビニル系モノマーの混合物である請求項3のシリコーン
    系共重合体の製造方法。
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