JPH08157680A - 気泡による塗膜欠陥の生じないエマルジョン組成物 - Google Patents

気泡による塗膜欠陥の生じないエマルジョン組成物

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JPH08157680A
JPH08157680A JP30372994A JP30372994A JPH08157680A JP H08157680 A JPH08157680 A JP H08157680A JP 30372994 A JP30372994 A JP 30372994A JP 30372994 A JP30372994 A JP 30372994A JP H08157680 A JPH08157680 A JP H08157680A
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emulsion
meth
acrylic
group
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JP30372994A
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Kouji Kinoshita
鴻二 木下
Takeshi Fukuzumi
武司 福住
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Nissin Chemical Industry Co Ltd
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Nissin Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 塗布、乾燥した際に耐水性の良好な塗膜を与
え、しかも、気泡による塗膜欠陥を生じない(メタ)ア
クリル系共重合体のエマルジョン組成物を提供する。 【構成】 反応性界面活性剤を使用してラジカル重合開
始剤の存在下で乳化重合して得られる(メタ)アクリル
系共重合体エマルジョンに、カルボキシル基を含む(メ
タ)アクリル系共重合体(ただし、数平均分子量 1,000
〜40,000かつ酸価10〜100 )の塩基で中和したものを加
えることを特徴とするエマルジョン組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、(メタ)アクリル系共
重合体のエマルジョンを乾燥し塗膜として使用する塗料
・粘着剤等の分野で、気泡による塗膜欠陥を生じさせな
いエマルジョン組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エマルジョンタイプの塗料や粘着剤は従
来の溶剤タイプに比べて大気汚染防止の点、引火・爆発
防止の安全上および臭気・中毒防止の衛生上の点から好
ましいものとされ、(メタ)アクリル系等が年々多用さ
れる傾向にある。しかし、エマルジョンは媒体として水
を使用しているため、各種欠点も有しており、特に乳化
重合時に使用する界面活性剤等により耐水性を損うこと
から反応性界面活性剤を用いて重合する試みが多くなさ
れている。この場合確かに耐水性は向上するものの逆に
エマルジョン表面の皮張りが早くなる傾向にある。従っ
て、エマルジョンを乾燥し塗料や粘着剤として利用する
場合、乾燥初期の段階に於て内部に水分や揮発性ガスを
含んだ状態で表面に皮を張ってしまうため、その後の乾
燥で揮散する水分やガスのため表面に気泡による塗膜欠
陥を生じるという問題が発生している。この問題の解決
のためエマルジョンの固形分を高める方法、エマルジョ
ンに消泡剤を添加する方法、親水性モノマーを共重合し
て塗膜に保湿性を持たせる方法等種々の提案がなされて
いるが、エマルジョンの特性を損なわずに気泡による塗
膜欠陥を無くする方法はまだ見出されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記のような状況か
ら、本発明は、反応性界面活性剤を用いて乳化重合して
得られた(メタ)アクリル系共重体エマルジョンの特性
を損なうことなく、しかも乾燥塗膜に気泡による欠陥を
生じさせないエマルジョン組成物を提供しようとしてな
されたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記の課題
を解決するため鋭意検討の結果、反応性界面活性剤を用
いて乳化重合して得た(メタ)アクリル系共重合体エマ
ルジョンに、特定の単量体を用いたカルボキシル基を含
む特定の(メタ)アクリル系共重合体を加えた組成物に
より課題解決の可能性があることを見出し本発明に至っ
た。すなわち、本発明は前記の課題を解決したものであ
り、本発明のエマルジョン組成物は、反応性界面活性剤
を使用してラジカル重合開始剤の存在下で乳化重合して
得られる(メタ)アクリル系共重合体エマルジョンに、
カルボキシル基を含む(メタ)アクリル系共重合体(た
だし、数平均分子量 1,000〜40,000かつ酸価10〜 100)
の塩基で中和したものを加えることを特徴とするもので
ある。
【0005】以下に本発明をさらに詳しく説明する。本
発明で使用する(メタ)アクリル系共重合体エマルジョ
ンを乳化重合により製造する際には、界面活性剤(乳化
剤)として反応性界面活性剤を用いるが、この反応性界
面活性剤の例としては、
【0006】
【化1】
【0007】
【化2】
【0008】等の非イオン性反応性界面活性剤、あるい
は第4級アンモニウム塩や第3級アミン塩の形の基と重
合性基を含むカチオン性反応性界面活性剤などが挙げら
れる。この反応性界面活性剤は1種のみ用いても2種以
上を併用してもよいが、その量が少なすぎると製造した
エマルジョンに凝塊物が多く発生するようになる。ま
た、多すぎる場合にもポリマーの粒径が細かくなってエ
マルジョンの粘度が上がりすぎ重合率が低下するように
なるし、皮膜の耐水性も悪くなってくる。したがって、
この反応性界面活性剤の使用量は全単量体の 0.5〜15重
量%が好ましく、特には1〜7重量%が好ましい。
【0009】また、本発明の目的を損なわない限りにお
いて、この反応性界面活性剤と組み合せて通常の乳化重
合に用いられる非反応性界面活性剤を使用することが可
能であり、界面活性剤全量の30重量%以下の範囲で1種
または2種以上が併用されることがある。これらの非反
応性界面活性剤としてはアルキルまたはアルキルアリル
硫酸塩、アルキルまたはアルキルアリルスルホン酸塩、
ジアルキルスルホコハク酸塩等のアニオン性界面活性
剤、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、アル
キルベンジルアンモニウムクロライド等のカチオン性界
面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレンカルボン酸エステル等のノニオン性界面活性剤
などが例示される。
【0010】本発明において(メタ)アクリル系共重合
体エマルジョンの製造に用いる単量体は、炭素数1〜18
のアルキル基を有するアルコールとのアクリル酸エステ
ル、炭素数1〜18のアルキル基を有するアルコールとの
メタクリル酸エステル、及びアルケニルベンゼン類を主
体とする。炭素数1〜18のアルキル基としては、具体的
にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アミ
ル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、ヘプチル
基、オクチル基、カプリル基、ノニル基、デシル基、ラ
ウリル基、ミリスチル基、セチル基、ステアリル基等が
挙げられ、アルケニルベンゼン類としては、例えばスチ
レン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等が挙げら
れる。当該アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル
およびスチレン等は単独でまたは2種以上混合して使用
され、その合計量は単量体全量のうち通常は60〜99.9重
量%とするが、より好ましくは70〜99.9重量%である。
【0011】この主体となる単量体と共に、1分子中に
ラジカル重合性不飽和基の他にカルボキシル基またはそ
の無水物、ヒドロキシル基、アミド基、アミノ基、アル
コキシル基、グリシジル基などの官能基を有する単量
体、あるいは1分子中にラジカル重合性不飽和基を2個
以上有する単量体等の多官能性単量体が通常組み合わせ
て用いられる。
【0012】このような多官能性単量体としては、アク
リル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸等のカルボキシ
ル基またはその無水物含有単量体、2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート等のヒドロキシル基含有単量体、(メ
タ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリル
アミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、
N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、ダイアセ
トン(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有単量体、
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチル
アミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有単
量体、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシ
エチル(メタ)アクリレート等のアルコキシル基含有単
量体、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルア
リルエーテル等のグリシジル基含有単量体、ジビニルベ
ンゼン、アリル(メタ)アクリレート、エチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレートなどが例示される。これらの単量
体は、本発明の(メタ)アクリル系共重合体エマルジョ
ン組成物が使われる塗料、粘着剤等の用途に必要な特性
に応じて1種のみまたは2種以上を組み合わせて用いる
ことができる。多官能性単量体の使用量は通常単量体全
量の 0.1〜20重量%とするが、より好ましくは 0.1〜10
重量%である。
【0013】さらに、上記単量体だけでは発現できない
物性、塗膜特性を付与するために、アクリロニトリル、
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどを使用することが
できるが、これらは本発明の目的を損なわないために単
量体全量の20重量%以下の使用量とする。
【0014】本発明で使用する(メタ)アクリル系共重
合体エマルジョンを製造するためのラジカル重合開始剤
としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過
硫酸塩、過酸化水素水、t−ブチルハイドロパーオキシ
ド、アゾビスアミジノプロパンの塩酸塩等の水溶性タイ
プ、ベンゾイルパーオキシド、キュメンハイドロパーオ
キシド、ジブチルパーオキシド、ジイソプロピルパーオ
キシジカーボネート、クミルパーオキシネオデカノエー
ト、クミルパーオキシオクトエート、アゾビスイソブチ
ロニトリル等の油溶性タイプなどが例示される。さらに
必要に応じ、N,N−ジメチルアニリン、酸性亜硫酸ナ
トリウム、ロンガリット、アスコルビン酸等の還元剤を
併用したレドックス系も使用することができる。これら
の重合開始剤の中では、皮膜の耐水性を悪化させないた
めには水溶性が著しく大きくないものの方が好ましく、
この重合開始剤の使用量は全単量体に対して通常は0.01
〜10重量%とすればよいが、より好ましくは0.05〜5重
量%である。
【0015】本発明で使用する(メタ)アクリル系共重
合体エマルジョンを製造するには、まず上記した各種単
量体を混合し、これに界面活性剤を加え、さらに重合開
始剤等を組み合せて水系で重合すればよい。この場合一
括して仕込み重合する方法、各成分を連続供給しながら
重合する方法などの方法を適用できる。重合は通常10〜
90℃の温度で攪拌下に行われる。
【0016】本発明で使用するカルボキシル基を含む
(メタ)アクリル系共重合体は公知の溶液重合法により
得ることができる。この共重合体にカルボキシル基を導
入するための単量体としてはアクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸、シトラコン酸等およびそれらの酸無水
物が例示され、これらは1種のみまたは2種以上を組み
合せて用いられ、その合計量は単量体全量の5〜50重量
%とする。これらのカルボキシル基を導入するための単
量体と共重合させる単量体はアルキルアクリレートおよ
びアルキルメタクリレートであり、炭素数が1〜18のア
ルキル基を持つものが使用される。
【0017】溶液重合の際の溶媒としてはエタノール、
イソプロパノール、ブタノール、3−メチル−3−メト
キシブタノール、ブチルセロソルブ、セロソルブアセテ
ート、カルビトール、アセトン、ヘキサン、酢酸エチ
ル、トルエン、キシレン等の一般に用いられる溶媒、ま
た、重合開始剤としてはベンゾイルパーオキシド、キュ
メンハイドロパーオキシド、アゾビスイソブチロニトリ
ル等の一般に用いられるラジカル重合開始剤が用いられ
る。この重合開始剤の使用量は全単量体に対して0.5〜
2重量%が好ましく、過剰であると共重合体の分子量が
小さくなる。なお、重合温度の調節を容易にするには、
上記重合開始剤を上記単量体に溶解して、これを上記溶
媒に滴下する方法が最も好ましい。また、重合温度は70
〜 110℃が好ましく、低温であると重合時間が長くなり
過ぎると共に得られる共重合体の分子量が大きくなり過
ぎる。一方高温であると、重合温度の調節が困難になる
と共に得られる共重合体の分子量が小さくなり過ぎる。
重合時間は重合温度70℃以上であると5時間以内でよ
い。
【0018】このようにして得られるカルボキシル基を
含む(メタ)アクリル系共重合体は、数平均分子量 1,0
00〜40,000および酸価10〜 100を有している必要があ
る。上記分子量が 1,000未満であると粘性が小さく、ま
た40,000を超えると粘性が大きすぎるために消泡し難
く、かえってはじき、へこみ等の塗膜欠陥を生じ易くな
る。酸価の範囲については、当該共重合体のカルボキシ
ル基を後記塩基で中和した場合、酸価10未満であると水
に対する溶解性が充分でなく、また酸価 100を超えると
水に対する親和性過大となって表面活性がなくなり、い
ずれの場合も本発明の効果が認められなくなる。
【0019】上記共重合体のカルボキシル基を塩基で中
和する際の塩基としては、モノメチルアミン、モノエチ
ルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミン、エチレ
ンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテト
ラミン、モノエタノールアミン、N−メチルエタノール
アミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールア
ミン等のアミン類、および苛性ソーダ、苛性カリ、アン
モニア等の塩基が挙げられる。中和は重合終了後、共重
合体を溶媒から分離することなく行うことができる。
【0020】本発明のエマルジョン組成物は、以上に説
明した、(メタ)アクリル系共重合体エマルジョンにカ
ルボキシル基を含む(メタ)アクリル系共重合体の塩基
で中和したものを添加すれば得られるが、その際、前者
の固形分換算 100重量部に対し後者の固形分換算0.02〜
3重量部を加えることにより気泡による塗膜欠陥を生じ
させない塗料、粘着剤等を得ることができる。
【0021】
【実施例】本発明を実施例および比較例に基づき具体的
に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではな
い。なお、例中の部および%はそれぞれ重量部と重量%
を示す。 [(メタ)アクリル系共重合体エマルジョンの合成] 合成例1 攪拌機、コンデンサー、温度計、窒素ガス導入口および
原料滴下口を備えた重合容器に、脱イオン水 101.7部、
下記式で示される反応性界面活性剤エレミノールJS−
2[三洋化成工業(株)製、商品名] 2.6部、下記式で
示される反応性界面活性剤アデカリアソープNE−10
[旭電化工業(株)製、商品名]2部を仕込み、攪拌し
ながら80℃に昇温して溶解したのち窒素置換した。これ
にメタクリル酸メチル56部、アクリル酸ブチル41部、ア
クリル酸2部、グリシジルメタクリレート1部およびベ
ンゾイルパーオキシド 0.1部の混合物を攪拌下に3時間
を要して均一に滴下させ、さらに80℃で2時間反応させ
重合を終えた。得られたエマルジョンの固形分濃度は4
9.9%であった。
【0022】
【化3】
【0023】合成例2〜3 合成例1と同様にして表1に示される単量体、界面活性
剤の種類、量で重合を行った。固形分濃度は合成例2の
ものが49.8%、合成例3のものが50.1%であった。
【0024】合成例4 攪拌機、コンデンサー、温度計、窒素ガス導入口および
原料滴下口を備えた重合容器に、脱イオン水98.4部、下
記式で示される反応性界面活性剤ラテムルS-180A[花
王(株)製、商品名] 2.4部、反応性界面活性剤アデカ
リアソープNE−10[前出]2部を仕込み、攪拌しなが
ら70℃に昇温して溶解したのち窒素置換した。これに硫
酸第1鉄の1%水溶液3部を添加し、さらにアスコルビ
ン酸の1%水溶液10部を添加すると同時に、アクリル酸
−2−エチルヘキシル80部、アクリル酸ブチル17部、ア
クリル酸2部、グリシジルメタクリレート1部およびキ
ュメンハイドロパーオキシド 0.1部の混合物の滴下を開
始し、引き続き攪拌下に3時間を要して均一に滴下さ
せ、さらに70℃で2時間反応させ重合を終えた。得られ
たエマルジョンの固形分濃度は50.0%であった。
【化4】
【0025】合成例5〜6 合成例4と同様にして表1に示される単量体、界面活性
剤の種類、量で重合を行った。固形分濃度は合成例5の
ものが49.9%、合成例6のものが49.9%であった。
【0026】[カルボキシル基を含む(メタ)アクリル
系共重合体の合成および中和] 合成例7 攪拌機、コンデンサー、温度計、窒素ガス導入口および
原料滴下口を備えた重合容器に、トルエン 112部を仕込
み90℃に加熱昇温した。これにアクリル酸−2−エチル
ヘキシル43部、アクリル酸ブチル45部、アクリル酸12部
およびベンゾイルパーオキシド1部の混合物を攪拌下に
3時間を要して均一に滴下させ、さらに90℃で2時間反
応させ重合を終え、冷却後モノエタノールアミン12部を
少量づつ滴下して中和した。得られた共重合体溶液の固
形分濃度は50.1%であった。また、中和前の共重合体の
酸価は44で数平均分子量は 4,320(GPCにより測定)
であった。
【0027】合成例8 攪拌機、コンデンサー、温度計、窒素ガス導入口および
原料滴下口を備えた重合容器に、ブチルセロソルブ 112
部を仕込み80℃に加熱昇温した。これにアクリル酸−2
−エチルヘキシル67部、アクリル酸18部およびベンゾイ
ルパーオキシド1部の混合物を攪拌下に3時間を要して
均一に滴下させ、さらに80℃で2時間反応させ重合を終
え、冷却後トリエチルアミン27部を少量づつ滴下して中
和した。得られた共重合体溶液の固形分濃度は49.9%で
あった。また中和前の共重合体の酸価は71で数平均分子
量は22,300(GPCにより測定)であった。
【0028】
【表1】
【0029】表1中の反応性界面活性剤の構造式を下記
に示す。
【化5】
【0030】実施例1 合成例1の共重合体エマルジョン 100部 合成例7の中和された共重合体溶液 0.5部 3%メトローズ90SH4000水溶液[信越化学工業(株)製、商品名] 7部 テキサノールCS−12[チッソ(株)製、商品名] 3部 SNディスパーサント5040[サンノプコ(株)製、商品名] 1.25部 酸化チタンR−650 25部 上記成分をラボミキサーで90分間混合し水性塗料を得
た。得られた塗料を脱脂したブリキ板表面にアプリケー
ターで乾燥塗膜の厚みが 0.5mmになるように塗布したの
ち、 150℃で1分間乾燥して試験片とした。得られた試
験片について発泡性を観察し、耐水性を測定した。結果
は表2に示すとおりであった。 a.発泡性 目視または拡大鏡により表面の泡の有無をチェックす
る。 b.耐水性 試験片を常温の水に8時間浸漬し、引き上げた後の表面
のブリスターの有無、基材との密着性をチェックする。 判定 良 〇〜△〜× 不良
【0031】実施例2、比較例1〜2 実施例1と同様にして、表2に示される(メタ)アクリ
ル系共重合体エマルジョンおよびカルボキシル基を含む
(メタ)アクリル系共重合体の中和物の溶液を用いて配
合した。得られた塗料の特性についても同様にして評価
し結果を表2に示した。
【0032】実施例3 合成例4で得た共重合体エマルジョン 100部に合成例7
で得た共重合体の中和物の溶液 0.5部を添加し、さらに
アンモニア水 0.4部を加え増粘して粘着剤組成物を得
た。得られた組成物を離型紙表面にアプリケーターで乾
燥塗膜の厚みが20μmになるように塗布したのち、 140
℃で1分間乾燥して試験片とした。前記と同様にして得
られた試験片について発泡性を観察し、耐水性を測定し
た。結果は表2に示すとおりであった。
【0033】実施例4、比較例3〜4 実施例3と同様にして、表2に示される(メタ)アクリ
ル系共重合体エマルジョンおよびカルボキシル基を含む
(メタ)アクリル系共重合体の中和物の溶液を用いて配
合した。得られた粘着剤組成物の発泡性、耐水性につい
ても同様にして評価し結果を表2に示した。
【0034】
【表2】
【0035】
【発明の効果】本発明により、反応性界面活性剤を用い
て重合した(メタ)アクリル系エマルジョンを使用し
た、得られる塗膜の耐水性が極めて良く、かつ発泡等に
よる塗膜欠陥を生じないエマルジョン組成物が提供され
た。この特性により、本発明のエマルジョン組成物は塗
料、粘着剤等の実用的な用途向けに極めて有利である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 133/06 JDD //(C08L 33/06 33:02)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応性界面活性剤を使用してラジカル重
    合開始剤の存在下で乳化重合して得られる(メタ)アク
    リル系共重合体エマルジョンに、カルボキシル基を含む
    (メタ)アクリル系共重合体(ただし、数平均分子量
    1,000〜40,000かつ酸価10〜 100)の塩基で中和したも
    のを加えることを特徴とするエマルジョン組成物。
JP30372994A 1994-12-07 1994-12-07 気泡による塗膜欠陥の生じないエマルジョン組成物 Pending JPH08157680A (ja)

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