JP2000016277A - 車両の制動力制御装置 - Google Patents

車両の制動力制御装置

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JP2000016277A
JP2000016277A JP10188540A JP18854098A JP2000016277A JP 2000016277 A JP2000016277 A JP 2000016277A JP 10188540 A JP10188540 A JP 10188540A JP 18854098 A JP18854098 A JP 18854098A JP 2000016277 A JP2000016277 A JP 2000016277A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 緊急時用のブレーキアシストシステムを備え
た車両において、そのときどきのブレーキ操作状態に応
じてアシスト力の付加のしかたを変更し、常に適切な制
動力の助勢を実現することを課題とする。 【解決手段】 ブレーキペダル1の踏込速度や踏込量
等、ブレーキ操作状態に応じて、オリフィス切換バルブ
29で増圧ライン26に絞りをかけたりかけなかったり
することによりポンプ28で発生したブレーキ油圧のホ
イールシリンダ7への供給速度を変更したり、ポンプ駆
動用モータ27の回転数を変更することによりポンプ2
8で発生するブレーキ油圧自体を増減するコントローラ
40を備える。特に、ブレーキペダル1の踏込速度や踏
込量等が小さいときは、大きいときに比べて、アシスト
力の付加を大きくする。これにより、制動力が不足して
いるときほどより大きなアシスト力が得られて、当該シ
ステムが有効に作用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は車両の制動力制御
装置、特に緊急時に制動力を助勢するブレーキ助勢手段
が備えられた制動力制御装置の改良に関し、車両の制動
技術の分野に属する。
【0002】
【従来の技術】近年、運転者のブレーキ操作を助勢(ア
シスト)して、緊急時に所要の制動力が確実に得られる
ようにするブレーキアシストシステムを搭載した車両が
実用化されつつあり、その一例として、例えば特開平8
−34326号公報に開示された車両の自動制動装置に
関する発明がある。
【0003】この発明は、運転者によるブレーキ及びス
テアリングの操作状態に基づいて緊急度を判定し、緊急
度大と判定されたときに、ブレーキを制動力が最大とな
るフルブレーキ状態に自動的に作動させるようにしたも
のである。その場合に、緊急度判定のためのブレーキの
操作状態、つまりブレーキペダルの操作状態としては、
ブレーキペダルの踏込強さ又は踏込速度の少なくとも一
方が検出され、そして、その値が所定値より大きいとき
に緊急度が大であると判定されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に、ペ
ダルの踏込強さ(踏込量)や踏込速度といったブレーキ
の操作状態には、ドライバーの身体的特徴に起因する踏
込力やシートポジション等、時と場合によっていろいろ
と差異が出るものである。その結果、ペダルの踏込量等
が相対的に大きい場合は、該踏込量に応じて発生する制
動力もまた相対的に大きく充分なものとなるが、逆に、
ペダルの踏込量等が相対的に小さい場合には、制動力も
また相対的に小さく不足しがちとなる。したがって、ペ
ダルの踏込量等が所定値より大きく、緊急度が大である
と判定されて、ブレーキアシストの作動が開始されたと
きに、その助勢力の付与のしかたが一律であると、次の
ような不具合が生じる。すなわち、緊急度が大であると
判定されても、特に、ペダルの踏込量等が相対的に小さ
かった場合には、大きかった場合に比べて、ブレーキア
シストの作動開始までに発生していた制動力が相対的に
小さかったのであるから、アシスト開始後においてフル
ブレーキ状態となるまでに時間がかかり、助勢応答性の
点で好ましくない。そして、このような不具合に対処し
得る技術は、上記公報を含め、現在のところ知られてい
ないのである。
【0005】そこで、本発明は、緊急時に制動力を助勢
するブレーキ助勢手段が備えられた車両に関する上記の
ような不具合に対処するもので、ブレーキペダルの操作
状態の差異によって発生するブレーキアシスト開始前の
制動力の大きさの違いの影響を抑制し、ブレーキアシス
ト開始後は常に同程度のタイミングでフルブレーキ状態
が実現するようにすることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では次のような手段を用いる。
【0007】まず、本願の請求項1に記載の発明(以下
「第1発明」という。)は、ブレーキペダルの踏込操作
により発生する制動力を助勢するブレーキ助勢手段が備
えられた車両の制動力制御装置であって、上記ブレーキ
助勢手段による助勢量を変更する変更手段と、ブレーキ
ペダルの操作状態を検出する検出手段と、該検出手段の
検出結果に応じて上記変更手段を制御する制御手段とが
設けられていることを特徴とする。
【0008】また、本願の請求項2に記載の発明(以下
「第2発明」という。)は、ブレーキペダルの踏込操作
により発生する制動力を助勢するブレーキ助勢手段が備
えられた車両の制動力制御装置であって、上記ブレーキ
助勢手段による助勢速度を変更する変更手段と、ブレー
キペダルの操作状態を検出する検出手段と、該検出手段
の検出結果に応じて上記変更手段を制御する制御手段と
が設けられていることを特徴とする。
【0009】一方、本願の請求項3に記載の発明(以下
「第3発明」という。)は、ブレーキペダルの踏込操作
により倍力装置を介してマスタシリンダ圧を発生させる
マスタシリンダと、このマスタシリンダ圧に基づく制動
力を助勢するブレーキ助勢手段とが備えられた車両の制
動力制御装置であって、上記マスタシリンダ圧を検出す
るマスタシリンダ圧検出手段と、ブレーキペダルの踏込
速度に関連する値を検出する踏込速度関連値検出手段
と、ブレーキペダルの踏込開始後、上記マスタシリンダ
圧検出手段によって検出されるマスタシリンダ圧の上昇
速度が減少する減少側変曲点の発生を検出する減少側変
曲点検出手段と、該検出手段による減少側変曲点の発生
検出前におけるブレーキペダルの踏込速度に関連する値
が小さいときは、大きいときに比べて、上記ブレーキ助
勢手段による助勢量又は助勢速度の少なくとも一方を大
きくする制御手段とが設けられていることを特徴とす
る。
【0010】次に、本願の請求項4に記載の発明(以下
「第4発明」という。)は、ブレーキペダルの踏込操作
により倍力装置を介してマスタシリンダ圧を発生させる
マスタシリンダと、このマスタシリンダ圧に基づく制動
力を助勢するブレーキ助勢手段とが備えられた車両の制
動力制御装置であって、上記マスタシリンダ圧を検出す
るマスタシリンダ圧検出手段と、ブレーキペダルの踏込
速度に関連する値を検出する踏込速度関連値検出手段
と、ブレーキペダルの踏込開始後、上記マスタシリンダ
圧検出手段によって検出されるマスタシリンダ圧の上昇
速度が減少する減少側変曲点の発生時点までの時間に相
当する所定時間の経過前におけるブレーキペダルの踏込
速度に関連する値が小さいときは、大きいときに比べ
て、上記ブレーキ助勢手段による助勢量又は助勢速度の
少なくとも一方を大きくする制御手段とが設けられてい
ることを特徴とする。
【0011】また、本願の請求項5に記載の発明(以下
「第5発明」という。)は、ブレーキペダルの踏込操作
により倍力装置を介してマスタシリンダ圧を発生させる
マスタシリンダと、このマスタシリンダ圧に基づく制動
力を助勢するブレーキ助勢手段とが備えられた車両の制
動力制御装置であって、上記マスタシリンダ圧を検出す
るマスタシリンダ圧検出手段と、ブレーキペダルの踏込
速度に関連する値を検出する踏込速度関連値検出手段
と、ブレーキペダルの踏込開始後、上記マスタシリンダ
圧検出手段によって検出されるマスタシリンダ圧の上昇
速度が増加する増加側変曲点の発生を検出する増加側変
曲点検出手段と、該検出手段による増加側変曲点の発生
検出後におけるブレーキペダルの踏込速度に関連する値
が小さいときは、大きいときに比べて、上記ブレーキ助
勢手段による助勢量又は助勢速度の少なくとも一方を大
きくする制御手段とが設けられていることを特徴とす
る。
【0012】次に、本願の請求項6に記載の発明(以下
「第6発明」という。)は、ブレーキペダルの踏込操作
により倍力装置を介してマスタシリンダ圧を発生させる
マスタシリンダと、このマスタシリンダ圧に基づく制動
力を助勢するブレーキ助勢手段とが備えられた車両の制
動力制御装置であって、上記マスタシリンダ圧を検出す
るマスタシリンダ圧検出手段と、ブレーキペダルの踏込
速度に関連する値を検出する踏込速度関連値検出手段
と、ブレーキペダルの踏込開始後、上記マスタシリンダ
圧検出手段によって検出されるマスタシリンダ圧の上昇
速度が増加する増加側変曲点の発生時点までの時間に相
当する所定時間の経過後におけるブレーキペダルの踏込
速度に関連する値が小さいときは、大きいときに比べ
て、上記ブレーキ助勢手段による助勢量又は助勢速度の
少なくとも一方を大きくする制御手段とが設けられてい
ることを特徴とする。
【0013】また、本願の請求項7に記載の発明(以下
「第7発明」という。)は、ブレーキペダルの踏込操作
により倍力装置を介してマスタシリンダ圧を発生させる
マスタシリンダと、このマスタシリンダ圧に基づく制動
力を助勢するブレーキ助勢手段とが備えられた車両の制
動力制御装置であって、上記マスタシリンダ圧を検出す
るマスタシリンダ圧検出手段と、減速度に関連する値を
検出する減速度関連値検出手段と、ブレーキペダルの踏
込開始後、上記マスタシリンダ圧検出手段によって検出
されるマスタシリンダ圧の上昇速度が増加する増加側変
曲点の発生を検出する増加側変曲点検出手段と、該検出
手段による増加側変曲点の発生検出前における減速度に
関連する値の平均値が小さいときは、大きいときに比べ
て、上記ブレーキ助勢手段による助勢量又は助勢速度の
少なくとも一方を大きくする制御手段とが設けられてい
ることを特徴とする。
【0014】次に、本願の請求項8に記載の発明(以下
「第8発明」という。)は、ブレーキペダルの踏込操作
により倍力装置を介してマスタシリンダ圧を発生させる
マスタシリンダと、このマスタシリンダ圧に基づく制動
力を助勢するブレーキ助勢手段とが備えられた車両の制
動力制御装置であって、上記マスタシリンダ圧を検出す
るマスタシリンダ圧検出手段と、減速度に関連する値を
検出する減速度関連値検出手段と、ブレーキペダルの踏
込開始後、上記マスタシリンダ圧検出手段によって検出
されるマスタシリンダ圧の上昇速度が増加する増加側変
曲点の発生時点までの時間に相当する所定時間の経過前
における減速度に関連する値の平均値が小さいときは、
大きいときに比べて、上記ブレーキ助勢手段による助勢
量又は助勢速度の少なくとも一方を大きくする制御手段
とが設けられていることを特徴とする。
【0015】また、本願の請求項9に記載の発明(以下
「第9発明」という。)は、ブレーキペダルの踏込操作
により発生する制動力を助勢するブレーキ助勢手段が備
えられた車両の制動力制御装置であって、上記ブレーキ
助勢手段による助勢量又は助勢速度の少なくとも一方を
変更する変更手段と、ブレーキペダルの踏込操作を検出
するブレーキペダル踏込操作検出手段と、アクセルペダ
ルの踏込操作を検出するアクセルペダル踏込操作検出手
段と、これらの検出手段で上記両ペダルの踏込操作がと
もに検出されたときは、ブレーキペダルの踏込操作のみ
が検出されたときに比べて、上記ブレーキ助勢手段によ
る助勢量又は助勢速度の少なくとも一方が大きくなるよ
うに上記変更手段を制御する制御手段とが設けられてい
ることを特徴とする。
【0016】そして、本願の請求項10に記載の発明
(以下「第10発明」という。)は、上記第3発明ない
し第9発明のいずれかにおいて、ブレーキ助勢手段によ
る助勢量又は助勢速度の少なくとも一方が大きくされる
と共に、当該車両の変速機の変速段がシフトダウンされ
るように構成されていることを特徴とする。
【0017】上記手段を用いることにより、本願各発明
によれば、それぞれ次のような作用が得られる。
【0018】まず、第1発明によれば、ブレーキ助勢手
段による制動力の助勢量を変更する変更手段と、この変
更手段をブレーキペダルの操作状態に応じて制御する制
御手段とが設けられている。したがって、例えば、ドラ
イバーの身体的特徴やシートポジション等に起因してブ
レーキペダルの踏込量や踏込速度等といったブレーキペ
ダルの操作状態に差異が出て、その結果、特に、ブレー
キペダルの踏込量等が相対的に小さく、ブレーキアシス
トの作動開始までに発生する制動力もまた相対的に小さ
く不足しがちとなって、ブレーキアシスト開始後におい
てフルブレーキ状態となるまでに時間がかかり、助勢応
答性の点で不具合が生じるようなときであっても、その
ブレーキペダルの操作状態に応じて、ブレーキ助勢手段
による制動力の助勢量、つまり助勢力の大きさ、強さが
変更されるから、ブレーキアシスト開始後においてフル
ブレーキ状態となるまでに時間がかかるというような不
具合が是正されて、助勢応答性についての問題が抑制さ
れる。
【0019】また、第2発明によれば、ブレーキ助勢手
段による制動力の助勢速度を変更する変更手段と、この
変更手段をブレーキペダルの操作状態に応じて制御する
制御手段とが設けられている。したがって、これによっ
ても、ブレーキペダルの踏込量や踏込速度等といったブ
レーキペダルの操作状態に応じて、ブレーキ助勢手段に
よる制動力の助勢速度が変更されることにより、ブレー
キアシスト開始後においてフルブレーキ状態となるまで
に時間がかかるというような不具合が是正されて、助勢
応答性についての問題が抑制される。
【0020】一方、第3発明によれば、まず、ブレーキ
ペダルの踏込操作により倍力装置を介してマスタシリン
ダ圧を発生させるマスタシリンダと、このマスタシリン
ダ圧に基づく制動力を助勢するブレーキ助勢手段とが備
えられている。このように、マスタシリンダ圧が倍力装
置を介して発生するように構成されたものにおいては、
緊急時のブレーキ操作と、そうでないときのブレーキ操
作とで、次のような差異が生じる。
【0021】つまり、図16に示すように、ブレーキペ
ダルの踏込量あるいは踏込速度がそれほど大きくない通
常のブレーキ操作では、マスタシリンダで発生するマス
タシリンダ圧はブレーキペダルの踏込量等によく追随す
るものとなってほぼリニアに増加していくのに対して、
ブレーキペダルの踏込量あるいは踏込速度が大きい緊急
時のブレーキ操作では、マスタシリンダ圧は、いったん
ブレーキペダルの踏込開始直後に急激に立ち上がったの
ち、エンジンのブースト圧を利用した倍力装置の作動の
応答遅れのためにその上昇速度(上昇率)が減少して一
時的に停滞し、その停滞後、上記ブースト圧の作用によ
り倍力装置が作動し始めた段階で再び上昇速度が増加し
て本格的に立ち上がるという挙動を示すのである。
【0022】したがって、緊急時のブレーキ操作では、
マスタシリンダ圧に、該マスタシリンダ圧の上昇速度が
減少する減少側変曲点と、該マスタシリンダ圧の上昇速
度が増加する増加側変曲点とが発生する。
【0023】そして、その場合に、ブレーキペダルの踏
込が開始されてから上記マスタシリンダ圧の減少側変曲
点が発生するまでの期間(図16中、符号Taで示
す。)における該マスタシリンダ圧の上昇速度や、上記
マスタシリンダ圧の増加側変曲点が発生したのち(図1
6中、符号Tbで示す。)における該マスタシリンダ圧
の上昇速度、あるいはブレーキペダルの踏込が開始され
てから上記マスタシリンダ圧の増加側変曲点が発生する
までの期間(図16中、符号Tcで示す。)におけるマ
スタシリンダ圧の平均値、換言すれば、その期間におけ
る減速度の平均値等が、それぞれブレーキペダルの踏込
速度や踏込量等といったブレーキペダルの操作状態に対
応するものとなる。
【0024】この第3発明から第8発明は、以上のよう
なマスタシリンダ圧の挙動、及び各変曲点で画成される
上記各期間における該マスタシリンダ圧の上昇速度等と
ブレーキペダルの操作状態との対応関係に着目してなさ
れたもので、上記第1、第2発明の構成をより具体化し
たものである。
【0025】まず、第3発明によれば、以上のような構
成において、ブレーキペダルの踏込速度に関連する値を
検出する踏込速度関連値検出手段が設けられている。こ
こで、ブレーキペダルの踏込速度に関連する値には、文
字通りブレーキペダルの踏込速度をはじめ、それに対応
するマスタシリンダ圧の上昇速度や、前後加速度(前後
G)、あるいは倍力装置におけるブースト率等が含まれ
る。
【0026】そして、ブレーキペダルの踏込開始後、マ
スタシリンダ圧の上昇速度が減少する減少側変曲点の発
生が検出される前における上記のようなブレーキペダル
踏込速度関連値が小さいときは、大きいときに比べて、
ブレーキ助勢手段による助勢量又は助勢速度の少なくと
も一方を大きくする制御手段が設けられている。
【0027】すなわち、上記図16中に符号Taで示す
期間において、ブレーキペダルの踏込速度が小さく、そ
の結果、マスタシリンダ圧の上昇速度もまた小さく、し
たがって、ブレーキアシストの作動開始までに発生する
制動力もまた相対的に小さく不足しがちとなって、より
大きな制動力の助勢が必要とされるときには、ブレーキ
アシストが大きく作用することになる。したがって、こ
れにより、ブレーキアシスト開始後においてフルブレー
キ状態となるまでに時間がかかるというような不具合が
是正されて、助勢応答性についての問題が抑制される。
【0028】次に、第4発明によれば、上記第3発明の
ようにマスタシリンダ圧の減少側変曲点の発生を検出す
る代わりに、ブレーキペダルの踏込開始後、該変曲点が
発生するまでの時間に相当する所定時間の経過前におけ
るブレーキペダル踏込速度関連値が小さいときは、大き
いときに比べて、上記ブレーキ助勢手段による助勢量又
は助勢速度の少なくとも一方を大きくする制御手段が設
けられているから、上記第3発明と同様の作用が、該第
3発明におけるような減少側変曲点検出手段を設けずと
も得られることになる。
【0029】また、第5発明によれば、ブレーキペダル
の踏込開始後、マスタシリンダ圧の上昇速度が増加する
増加側変曲点の発生が検出された後における上記のよう
なブレーキペダル踏込速度関連値が小さいときは、大き
いときに比べて、ブレーキ助勢手段による助勢量又は助
勢速度の少なくとも一方を大きくする制御手段が設けら
れている。
【0030】すなわち、上記図16中に符号Tbで示す
期間において、ブレーキペダルの踏込速度が小さく、そ
の結果、マスタシリンダ圧の上昇速度もまた小さく、し
たがって、ブレーキアシストの作動開始までに発生する
制動力もまた相対的に小さく不足しがちとなって、より
大きな制動力の助勢が必要とされるときには、ブレーキ
アシストが大きく作用することになる。したがって、こ
れにより、ブレーキアシスト開始後においてフルブレー
キ状態となるまでに時間がかかるというような不具合が
是正されて、助勢応答性についての問題が抑制される。
【0031】次に、第6発明によれば、上記第5発明の
ようにマスタシリンダ圧の増加側変曲点の発生を検出す
る代わりに、ブレーキペダルの踏込開始後、該変曲点が
発生するまでの時間に相当する所定時間の経過後におけ
るブレーキペダル踏込速度関連値が小さいときは、大き
いときに比べて、上記ブレーキ助勢手段による助勢量又
は助勢速度の少なくとも一方を大きくする制御手段が設
けられているから、上記第5発明と同様の作用が、該第
5発明におけるような増加側変曲点検出手段を設けずと
も得られることになる。
【0032】また、第7発明によれば、減速度に関連す
る値を検出する減速度関連値検出手段が設けられてい
る。ここで、減速度に関連する値には、文字通り減速度
をはじめ、それに対応するマスタシリンダ圧等が含まれ
る。
【0033】そして、ブレーキペダルの踏込開始後、マ
スタシリンダ圧の上昇速度が増加する増加側変曲点の発
生が検出される前における上記のような減速度関連値の
平均値が小さいときは、大きいときに比べて、ブレーキ
助勢手段による助勢量又は助勢速度の少なくとも一方を
大きくする制御手段が設けられている。
【0034】すなわち、上記図16中に符号Tcで示す
期間において、ブレーキペダルの踏込量が小さく、その
結果、減速度やマスタシリンダ圧の平均値もまた小さ
く、したがって、ブレーキアシストの作動開始までに発
生する制動力もまた相対的に小さく不足しがちとなっ
て、より大きな制動力の助勢が必要とされるときには、
ブレーキアシストが大きく作用することになる。したが
って、これにより、ブレーキアシスト開始後においてフ
ルブレーキ状態となるまでに時間がかかるというような
不具合が是正されて、助勢応答性についての問題が抑制
される。
【0035】次に、第8発明によれば、上記第7発明の
ようにマスタシリンダ圧の増加側変曲点の発生を検出す
る代わりに、ブレーキペダルの踏込開始後、該変曲点が
発生するまでの時間に相当する所定時間の経過前におけ
る減速度関連値の平均値が小さいときは、大きいときに
比べて、上記ブレーキ助勢手段による助勢量又は助勢速
度の少なくとも一方を大きくする制御手段が設けられて
いるから、上記第7発明と同様の作用が、該第7発明に
おけるような増加側変曲点検出手段を設けずとも得られ
ることになる。
【0036】一方、第9発明によれば、上記第1発明又
は第2発明と同様に、ブレーキ助勢手段による制動力の
助勢量又は助勢速度の少なくとも一方を変更する変更手
段が設けられていると共に、ブレーキペダルとアクセル
ペダルの両ペダルがともに踏込操作されたときには、ブ
レーキペダルのみが踏込操作されたときに比べて、上記
助勢量又は助勢速度の少なくとも一方が大きくなるよう
に上記変更手段を制御する制御手段が設けられている。
したがって、例えば、緊急時にあわててアクセルペダル
も同時に踏み込んでしまい、その結果、制動力が効き難
くなるといったような場合に、該制動力がより大きく助
勢されて助勢力不足が解消され、ひいては助勢応答性に
ついての不具合が抑制される。
【0037】そして、第10発明によれば、特に、ブレ
ーキ助勢手段による助勢量又は助勢速度の少なくとも一
方が大きくされるときには、当該車両の変速機において
は、変速段がエンジンブレーキが作動する低速側変速段
にシフトダウンされるから、変速機との協調によって、
より大きな制動力の助勢が必要とされるときには、同時
により大きなエンジンブレーキも得られることになり、
これらが相まって車両に全体として大きな制動力が有効
に働くことになる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0039】図1に示すように、この実施の形態に係る
車両の制動装置は、基本的には、運転者によって踏み込
み操作されるブレーキペダル1と、該ペダル1の踏み込
み操作により倍力装置2を介してマスタシリンダ圧を発
生させるマスタシリンダ3と、各車輪4…4(1つのみ
図示)にそれぞれ備えられたディスクロータ5aとキャ
リパ5b等でなるブレーキ装置5と、上記マスタシリン
ダ圧がブレーキ系統6を介して供給されたときに上記ブ
レーキ装置5を作動させて当該車輪4に制動力を付与す
るホイールシリンダ7とで構成されている。
【0040】ここで、上記倍力装置2の概略の構成を説
明すると、図2に示すように、この倍力装置2は、ケー
ス11内をダイアフラム12により負圧室13と大気室
14とに画成すると共に、ブレーキペダル1の踏み込み
時に、該ペダル1に連結された第1プッシュロッド15
により、上記ダイアフラム12及び該ダイアフラム12
に取り付けられた第2プッシュロッド16を介してマス
タシリンダ3のピストン3aを押圧するように構成され
ている。
【0041】そして、通常はエンジンからのブースト圧
(負圧)を上記負圧室13及び大気室14の両者に導入
して、ダイアフラム12の両側の圧力をバランスさせた
状態に保持すると共に、ブレーキペダル1が踏み込まれ
たときには、上記第1プッシュロッド15に設けられた
弁体15aがケース11側の弁座11aから離反するこ
とにより、大気室14に大気圧を導入させて、ダイヤフ
ラム12にブレーキペダル1の踏み込み方向の力を作用
させ、この力をブレーキペダル1に加えられた踏み込み
力に付加してマスタシリンダ3のピストン3aに伝達す
るようになっている。
【0042】また、図1に示すように、この制動装置に
は、アンチスキッドブレーキシステム(以下「ABS」
という。)及びブレーキアシストシステム(以下「BA
S」という。)が組み込まれている。
【0043】これらのシステムの構成要素として、上記
ブレーキ系統6のマスタシリンダ3側に配置されて該系
統6を開通または遮断するカットバルブ21と、その下
流側(ホイールシリンダ7側)に配置されて、ブレーキ
系統6を開通または遮断する増圧バルブ22と、さらそ
の下流側から分岐されてオイルパン23に至る減圧ライ
ン24上に配置されて、該減圧ライン24を開通または
遮断する減圧バルブ25とが備えられている。
【0044】また、上記ブレーキ系統6におけるカット
バルブ21と増圧バルブ22との間には、増圧ライン2
6が接続され、該ライン26上に、モータ27によって
駆動されてブレーキ液を上記オイルパン23からブレー
キ系統6に供給するポンプ28が設置されていると共
に、その吐出側には、増圧ライン26をオリフィス29
aにより絞った状態と絞らない状態とに切り換えるオリ
フィス切換バルブ29が設置されている。
【0045】なお、上記マスタシリンダ3にはリザーバ
タンク30が備えられ、このリザーバタンク30からオ
イルパン23にかけてブレーキ液の回収管31が設けら
れている。
【0046】そして、ABS及びBASの制御用のコン
トローラ40が備えられ、このコントローラ40に、各
車輪4…4の回転速度(車輪速)をそれぞれ検出する車
輪速センサ41…41(1つのみ図示)からの信号と、
ブレーキペダル1の踏込みを検出するブレーキスイッチ
42からの信号と、アクセルペダル(図示せず)の踏込
みを検出するアイドルスイッチ43からの信号等が入力
されるようになっており、また、後述するBASの作動
開始判定制御用として、上記マスタシリンダ3で発生さ
れるマスタシリンダ圧を検出するマスタシリンダ圧セン
サ44が備えられ、該センサ44からの信号もコントロ
ーラ40に入力されるようになっている。
【0047】ここで、ABSの動作を簡単に説明する
と、コントローラ40は、制動時に各車輪速センサ41
…41からの信号で車速に対して車輪速が不自然に低下
した車輪があることを検出したときに、その車輪に対し
ては、減圧バルブ25を開いてホイールシリンダ7内の
ブレーキ液を減圧ライン24を介してドレンさせること
により制動力を低下させ、これによりスキッド状態を解
消しもしくは未然に回避すると共に、制動力の低下によ
りその車輪の車輪速が上昇すれば、上記減圧バルブ25
を閉じると同時に増圧バルブ22を開いてポンプ28か
ら増圧ライン26を介して上記ホイールシリンダ7にブ
レーキ液を供給することにより制動力を高める。そし
て、これを車輪速に応じて繰り返すことにより、当該車
輪のスキッド状態を防止しながら所要の制動力が得られ
るように制御するのである。
【0048】なお、この実施の形態においては、上記の
ようなABS作動時にカットバルブ21を閉じることに
より、ホイールシリンダ7側で生じる制動圧の脈動がブ
レーキペダル1に伝達して運転者に不快感を与えること
を防止するようになっている。また、ABS作動中は増
圧ライン26上のオリフィス切換バルブ29は該ライン
26を絞らない状態に保持される。
【0049】以下、本発明の特徴部分である上記コント
ローラ40による緊急時のためのBASの動作を詳しく
説述するが、先に、該動作の概要を簡単に説明するとお
よそ次のようになる。すなわち、コントローラ40は、
マスタシリンダ圧センサ44からの信号に基づいて、ブ
レーキアシスト手段を作動させるべきであると判断した
ときに、各車輪4…4について、増圧バルブ22を開
き、かつ減圧バルブ25を閉じた状態で、ポンプ28の
駆動用モータ27を作動させることにより、オイルパン
23から増圧ライン26及びブレーキ系統6を介して各
車輪4…4のホイールシリンダ7…7にブレーキ液を一
斉に供給し、これにより、緊急時に当該車両全体として
所要の制動力が得られるようにする。その場合に、ブレ
ーキ系統6上のカットバルブ21は開状態に保持され、
上記ポンプ28から供給されるブレーキ液によるアシス
ト圧がブレーキペダル1ないしマスタシリンダ3からの
制動圧に付加されることになるが、ブレーキアシスト時
にこのカットバルブ21を閉状態に保持する場合もあ
る。
【0050】そして、上記オリフィス切換バルブ29
は、通常はオリフィス29aにより増圧ライン26を絞
った状態とすることにより、アシスト圧の供給速度を適
切に調整する一方、緊急時であると判定されているにも
拘らず、運転者によるブレーキペダル1の踏込速度が十
分でないと判断したときや、緊急時であると判定されて
いるにも拘らず、運転者によるブレーキペダル1の踏込
量が十分でないと判断したとき等には、オリフィス29
aを除去して、アシスト圧の上昇速度(昇圧レート)、
すなわち助勢速度を高める制御が行われる。あるいは、
それに代えて、又はそれと共に、ポンプ駆動用モータ1
7の回転速度を上昇させて、アシスト圧自体、すなわち
助勢量を増大させる制御が行われる。
【0051】さらに、上記アイドルスイッチ43は、緊
急時におけるブレーキ操作時に誤ってアクセルペダルも
踏み込んだときに、アシスト圧を高める等の制御を行う
ためのものであり、これに代えてエンジンのスロットル
開度を検出するスロットル開度センサを用いることも可
能である。
【0052】図3のフローチャートは、第1実施の形態
における制御動作を示すもので、まず、ステップS1
で、以下の制御で用いるマスタシリンダ圧の減少側変曲
点検出用の減少カウンタCdと、増加側変曲点検出用の
増加カウンタCiとを0にクリアすると共に、ステップ
S2で、図1に示すブレーキスイッチ42、アイドルス
イッチ43及びマスタシリンダ圧センサ44からの信号
を入力する。
【0053】また、ステップS3で、マスタシリンダ圧
センサ44によって検出される今回の制御サイクル時に
おけるマスタシリンダ圧Pの前回の制御サイクル時にお
ける値P′に対する増分dP(=P−P′)と、その増
分dPを制御周期tで割ることにより得られるマスタシ
リンダ圧Pの上昇速度vPとを算出する。
【0054】次に、ステップS4でブレーキスイッチ
(BrSw)42がオンか否か、すなわちブレーキペダ
ル1が踏み込まれたか否かを判定し、踏み込まれていな
い場合には、ステップS5,S6で、上記減少カウンタ
Cd及び増加カウンタCiを改めてクリアすると共に、
ポンプ駆動用モータ27をオフに保持する。
【0055】一方、ブレーキペダル1が踏み込まれ、上
記ブレーキスイッチ42がオンになると、ステップS4
からステップS7を実行し、上記モータ27がオフか否
かを判定する。そして、ブレーキペダル1の踏込直後に
おいては該モータ27はオフの状態にあるから、次にス
テップS8,S9で、上記増加カウンタCi及び減少カ
ウンタCdの値が2であるか否かをそれぞれ判定する。
【0056】これらのカウンタCi,Cdは、ブレーキ
ペダル1の踏込直後は0にクリアされた状態にあるか
ら、上記ステップS8,S9からステップS10を実行
して、今回の制御サイクル時に求めたマスタシリンダ圧
Pの上昇速度vPと前回の制御サイクル時に求めた上昇
速度vP′とを比較し、今回の上昇速度vPが前回の上
昇速度vP′より大きいか否かを判定する。そして、大
きい場合には、ステップS11で、その値vPをマスタ
シリンダ圧Pの減少側変曲点前における最大上昇速度v
P1に代入する。
【0057】次に、ステップS12で、今回の制御サイ
クル時に求めたマスタシリンダ圧Pの増分dPと前回の
制御サイクル時に求めた増分dP′とを比較し、今回の
増分dPが前回の増分dP′より小さいか否かを判定す
る。そして、小さくない場合には、ステップS13で減
少カウンタCdを0に保持する。
【0058】一方、図4に符号アで示すように、マスタ
シリンダ圧Pの今回の増分dPが前回の増分dP′より
小さくなったときには、ステップS14で減少カウンタ
Cdに1を加えることにより、その値を1とする。そし
て、次の制御サイクルにおいても、そのサイクルで求め
た増分dPが前回の増分dP′より小さくなっていると
きは、上記ステップS14で再び減少カウンタCdに1
を加え、その値を2とする。
【0059】このようにして2回連続して今回の増分d
Pが前回の増分dP′より小さくなったときに、マスタ
シリンダ圧Pの上昇速度が増加側から減少側に移行し、
該マスタシリンダ圧Pの減少側変曲点Xdが発生したも
のと判断する。
【0060】その場合に、マスタシリンダ圧Pの今回の
増分dPが前回の増分dP′よりいったん小さくなって
も、次の制御サイクルで求めた増分dPがその前の増分
dP′以上となったときには、ステップS13で減少カ
ウンタCdがクリアされるので、さらに次のサイクルで
求めた増分dPがその前の増分dP′より再び小さくな
っても、減少側変曲点Xdが発生したとは判断せず、上
記のように、2回連続して今回の増分dPが前回の増分
dP′より小さくなったときに初めて減少側変曲点Xd
が発生したものと判断するのである。これは、検出デー
タの外乱等によるばらつきを排除し、変曲点を正確に検
出するためである。
【0061】そして、上記のようにして、減少カウンタ
Cdが2になり、減少側変曲点Xdが発生したものと判
断されるまで、上記ステップS10,S11において、
マスタシリンダ圧Pの減少側変曲点前における最大上昇
速度vP1の値が更新され続ける。
【0062】次に、減少側変曲点Xdが発生したものと
判断したのちは、上記ステップS9からステップS15
を実行し、今度は、今回の制御サイクルで求めたマスタ
シリンダ圧Pの増分dPが前回の制御サイクル時に求め
た増分dP′より大きいか否かを判定する。そして、大
きくない場合には、ステップS16で、増加カウンタC
iを0に保持する。
【0063】一方、図5に符号イで示すように、マスタ
シリンダ圧Pの今回の増分dPが前回の増分dP′より
大きくなったときには、ステップS17で増加カウンタ
Ciに1を加えることにより、その値を1とする。そし
て、次の制御サイクルにおいても、そのサイクルで求め
た増分dPが前回の増分dP′より大きくなっていると
きは、上記ステップS17で再び増加カウンタCiに1
を加えることにより、その値を2とする。
【0064】このようにして、減少カウンタCdの場合
と同様に、2回連続して今回の増分dPが前回の増分d
P′より大きくなったときに、マスタシリンダ圧Pの上
昇速度が減少側から増加側に移行し、該マスタシリンダ
圧Pの増加側変曲点Xiが発生したものと判断する。そ
の場合に、2回連続して今回の増分dPが前回の増分d
P′より大きくなったときに初めて増加側変曲点Xiが
発生したものと判断するのは、減少側変曲点Xdの場合
と同様である。
【0065】以上のようにして、減少カウンタCd及び
増加カウンタCiの値がいずれも2となり、図6に示す
ように、マスタシリンダ圧Pがブレーキペダル1の踏込
直後に立ち上がった後、減少側変曲点Xd及び増加側変
曲点Xiを経由し、倍力装置2の倍力動作開始に伴って
該マスタシリンダ圧Pが本格的に上昇を開始すれば、次
にステップS18,S19を実行し、その時点のマスタ
シリンダ圧Pの上昇速度vPが所定速度V0より大きい
か否か、及びその時点のマスタシリンダ圧Pが所定圧P
0より高いか否かを判定する。そして、vP>V0であ
り、かつP>P0のとき、換言すればブレーキペダル1
が大きく、かつ急速に踏み込まれて、緊急時であると判
断されるときに、以下のステップS21でモータ27を
オンにするのであるが、その前に、ステップS20にお
いて、上記ステップS10,S11で更新したマスタシ
リンダ圧Pの減少側変曲点前における最大上昇速度vP
1の値に基づいて、助勢速度、すなわちアシスト圧の上
昇速度(昇圧レート)を設定する。
【0066】この助勢速度の設定は図7に示すフローチ
ャートに従って行なわれ、ステップS20aで、上記最
大上昇速度vP1の値が所定値V1より大きいか否かを
判定して、大きいとき、つまり運転者がブレーキペダル
1を充分大きな踏込速度で踏み込んでいるときは、ステ
ップS20bでアシスト圧の昇圧レートを通常加圧とす
る。すなわち、増圧ライン26をオリフィス切換バルブ
29のオリフィス29aによって絞った状態とする。一
方、最大上昇速度vP1の値が所定値V1より大きくな
いとき、つまり緊急時であると判定されているにも拘ら
ず、運転者がブレーキペダル1を充分大きな踏込速度で
踏み込んでいないときは、ステップS20cでアシスト
圧の昇圧レートを急加圧とする。すなわち、オリフィス
29aを除去して、増圧ライン26をオリフィス切換バ
ルブ29で絞らない状態とする。
【0067】以上により、図1に示すポンプ28が作動
することになるが、この場合は、ABSシステムは非作
動の状態にあって、いずれの車輪についても増圧バルブ
22は開、減圧バルブ25は閉の状態にあるから、上記
ポンプ28の作動により発生した油圧が各車輪4…4の
ホイールシリンダ7…7に供給されることになり、各車
輪4…4にブレーキペダル1の踏込みに基づく制動力と
ポンプ28の作動に基づく制動力とが付与されることに
なる。
【0068】その場合に、上記のように、マスタシリン
ダ圧の減少側変曲点前(図6に符号Taで示す期間)に
おける運転者のブレーキペダル1の踏込速度が不足して
いるときは、アシスト圧の昇圧レートを急として、助勢
速度を大きくするようにしたから、ブレーキアシストが
短期間の間により大きく作用し、制動力がより大きく助
勢されて、フルブレーキ状態が早期に実現し、助勢応答
性が向上することになる。
【0069】なお、上記のように、ポンプ駆動用モータ
27を作動させるか否かの判定、すなわちマスタシリン
ダ圧の上昇速度vPが所定速度V0より大きいか否かの
判定、及びマスタシリンダ圧Pが所定圧P0より高いか
否かの判定を、マスタシリンダ圧Pの減少側変曲点Xd
及び増加側変曲点Xiを経過した後に行うようにしたの
は、上記モータ27を、目的とする緊急時のブレーキ操
作時にのみ作動させ、例えば急な登坂降坂を繰り返す所
謂ワインディング走行等のスポーツ走行時のブレーキ操
作時に不必要に作動させないようにするためである。
【0070】以上のようにして、モータ27がオンにな
ってブレーキアシストが開始されれば、その後は、図3
のフローチャートのステップS7からステップS22を
実行し、マスタシリンダ圧Pが上記のモータ作動開始の
条件の所定圧P0より所定値pだけ低い圧力(P0−
p)より低下したか否かを判定する。そして、ブレーキ
ペダル1の踏込力の減少等に伴い、マスタシリンダ圧P
が上記圧力(P0−p)より低下した時点で、ステップ
S23を実行してモータ27をオフにし、ブレーキアシ
ストを終了する(図6の符号ウ参照)。
【0071】その場合に、この終了の条件としての圧力
を開始の条件としての所定圧P0より所定値pだけ低く
設定したことにより、マスタシリンダ圧Pがこの所定圧
P0の近辺で変動する場合の制御のハンチングが防止さ
れる。
【0072】なお、ステップS7以降のステップで示さ
れるモータ27の作動開始判定中及びその作動中であっ
ても、ブレーキペダル1が戻されてブレーキスイッチ4
2がオフになれば、ステップS4からステップS5,S
6に進んで、その時点で減少カウンタCd及び増加カウ
ンタCiがクリアされて次のブレーキ操作時に備えられ
ると共に、モータ27がオフとなってブレーキアシスト
の制御が終了する。
【0073】また、ステップS20における助勢速度の
設定を図8や図9に示すフローチャートに従って行なっ
てもよい。
【0074】すなわち、図8に示す場合では、ステップ
S20aで最大上昇速度vP1が所定値V1より大きく
ないときには、ステップS20cでアシスト圧の昇圧レ
ートを急加圧とすることに加えて、ステップS20dに
おいて、当該車両に設けられている(自動)変速機(図
示せず)の変速段をエンジンブレーキが作動する低速側
変速段にシフトダウンさせる。これによって、上記変速
機との協調により、より大きな制動力の助勢が必要とさ
れるときには、同時により大きなエンジンブレーキも得
られることになり、これらが相まって車両に全体として
大きな制動力が有効に働くことになる。
【0075】また、図9に示す場合では、アイドルスイ
ッチ(IdSw)43がオンか否か、つまりアクセルペ
ダルが踏み込まれていないかどうかの判定ステップS2
0eが追加され、ステップS20aで最大上昇速度vP
1が所定値V1より大きいことに加えて、このステップ
S20eでアクセルペダルが踏み込まれていないことも
また条件にして、ステップS20bでアシスト圧の昇圧
レートを通常加圧とし、たとえステップS20aで最大
上昇速度vP1が所定値V1より大きくても、このステ
ップS20eでアクセルペダルが踏み込まれているとき
には、ステップS20cに進んでアシスト圧の昇圧レー
トを急加圧とする。これによって、緊急時にあわててブ
レーキペダル1と共にアクセルペダルもまた同時に踏み
込んでしまい、その結果、制動力が効き難くなるといっ
たような場合に、該制動力がより大きく助勢されて助勢
力不足が解消され、ひいては助勢応答性についての不具
合が抑制されることになる。
【0076】次に、図10にフローチャートを示す第2
実施の形態に係る緊急時のBAS動作の制御について説
明する。
【0077】この実施の形態においては、上記第1実施
の形態のようにマスタシリンダ圧Pの減少側変曲点Xd
を減少カウンタCdの値で検出する代わりにタイマーの
計測で検出しようとするものであって、基本的なプログ
ラムの流れは第1実施の形態の場合とほぼ同様である。
【0078】すなわち、まずステップS31でタイマT
をクリアしたのち、ステップS32でブレーキスイッチ
42等からの信号を入力し、次いで、ステップS33で
マスタシリンダ圧の増分dPとマスタシリンダ圧の上昇
速度vPとを算出する。ステップS34でブレーキスイ
ッチ42がオンでない場合は、ステップS35,S36
で、上記タイマTを改めてクリアすると共に、ポンプ駆
動用のモータ27をオフに保持する。一方、ブレーキペ
ダル1が踏み込まれ、上記ブレーキスイッチ42がオン
になると、ステップS34からステップS37を実行し
て、上記モータ27がオフの場合は、ステップS38で
上記タイマTの値が所定値T1より小さいか否かを判定
する。
【0079】この所定値T1は、ブレーキペダル1の踏
込開始時からマスタシリンダ圧Pの減少側変曲点Xdが
発生するまでの時間として予め実験等により求められた
時間に相当し、ブレーキペダル1の踏込開始直後はT<
T1であるから、次にステップS39で、このタイマT
の値を1だけ増加させる。併せて、タイマTの値が所定
値T1より小さい間は、ステップS40,S41で、マ
スタシリンダ圧Pの減少側変曲点前における最大上昇速
度vP1の値が更新され続ける。
【0080】そして、タイマTの値が所定値T1より大
きくなったとき、すなわちブレーキペダル1の踏み込み
開始時からマスタシリンダ圧Pの減少側変曲点Xdが発
生するまでの時間が経過したときに、ステップS42,
S43で、その時点のマスタシリンダ圧の上昇速度vP
が所定速度V0より大きいか否か、及びマスタシリンダ
圧Pが所定圧P0より高いか否かを判定し、その結果、
vP>V0であり、かつP>P0のときに、ステップS
44で助勢速度を設定したうえで、ステップS45でモ
ータ27をオンにする。
【0081】そして、モータ27がオンになってブレー
キアシストが開始されれば、その後は、ステップS37
からステップS46,S47を実行し、マスタシリンダ
圧Pが上記のモータ作動開始条件の所定圧P0より所定
値pだけ低い圧力(P0−p)より低下した時点で、ブ
レーキアシストを終了する。
【0082】なお、この実施の形態においても、モータ
27の作動開始判定中及びその作動中にブレーキペダル
1が戻されてブレーキスイッチ42がオフになれば、ス
テップS35,S36により、その時点でタイマTがク
リアされて次のブレーキ操作時に備えられると共に、モ
ータ27がオフとなってブレーキアシストの制御が終了
する。
【0083】これにより、減少側変曲点Xdの発生を、
第1実施の形態の場合のようにマスタシリンダ圧の増分
dPの変化に基づいて実際に検出することなく、タイマ
ーの計測で検出することによって、第1実施の形態の場
合と同様の作用効果が得られることになる。
【0084】次に、図11にフローチャートを示す第3
実施の形態に係る緊急時のBAS動作の制御について説
明する。
【0085】上記第1、第2実施の形態では、マスタシ
リンダ圧の減少側変曲点Xd発生前(図6に符号Taで
示す期間)の最大上昇速度vP1の値を更新していき、
そして、その減少側変曲点前の最大上昇速度vP1に応
じて助勢速度を設定したが、この実施の形態において
は、マスタシリンダ圧の増加側変曲点Xi発生後(図6
に符号Tbで示す期間)の最大上昇速度vP2の値を更
新していき、そして、その増加側変曲点後の最大上昇速
度vP2に応じて助勢速度を設定する。その他の点につ
いてのプログラムの流れはいままでとほぼ同様である。
【0086】すなわち、まずステップS51で減少カウ
ンタCd及び増加カウンタCiをクリアしたのち、ステ
ップS52でブレーキスイッチ42等からの信号を入力
し、次いで、ステップS53でマスタシリンダ圧の増分
dPとマスタシリンダ圧の上昇速度vPとを算出する。
ステップS54でブレーキスイッチ42がオンでない場
合は、ステップS55,S56で、減少カウンタCd及
び増加カウンタCiを改めてクリアすると共に、ポンプ
駆動用のモータ27をオフに保持する。一方、ブレーキ
ペダル1が踏み込まれ、上記ブレーキスイッチ42がオ
ンになると、ステップS54からステップS57を実行
して、上記モータ27がオフの場合は、ステップS58
を経由して、ステップS59ないしS65で減少側変曲
点Xd及び増加側変曲点Xiの発生を検出する。
【0087】そして、増加側変曲点Xiの発生を検出し
たのちは、ステップS58からステップS66,S67
を実行して、その時点のマスタシリンダ圧の上昇速度v
Pが所定速度V0より大きく、かつマスタシリンダ圧P
が所定圧P0より高いときに、ステップS68で助勢速
度を設定したうえで、ステップS69でモータ27をオ
ンにする。
【0088】これに対し、このようなモータ作動開始条
件が成立しない間は、ステップS70,S71で、マス
タシリンダ圧Pの増加側変曲点後における最大上昇速度
vP2の値が更新され続ける。
【0089】そして、モータ27がオンになってブレー
キアシストが開始されれば、その後は、ステップS57
からステップS72,S73を実行し、マスタシリンダ
圧Pが上記のモータ作動開始条件の所定圧P0より所定
値pだけ低い圧力(P0−p)より低下した時点で、ブ
レーキアシストを終了する。
【0090】なお、この実施の形態においても、モータ
27の作動開始判定中及びその作動中にブレーキペダル
1が戻されてブレーキスイッチ42がオフになれば、ス
テップS55,S56により、その時点で減少カウンタ
Cd及び増加カウンタCiがクリアされて次のブレーキ
操作時に備えられると共に、モータ27がオフとなって
ブレーキアシストの制御が終了する。
【0091】このように、マスタシリンダ圧の増加側変
曲点後(図6に符号Tbで示す期間)における運転者の
ブレーキペダル1の踏込速度が不足しているときは、ア
シスト圧の昇圧レートを急として、助勢速度を大きくす
るようにしたから、ブレーキアシストが短期間の間によ
り大きく作用し、制動力がより大きく助勢されて、フル
ブレーキ状態が早期に実現し、助勢応答性が向上するこ
とになる。
【0092】次に、図12にフローチャートを示す第4
実施の形態に係る緊急時のBAS動作の制御について説
明する。
【0093】この実施の形態においては、上記第3実施
の形態のようにマスタシリンダ圧Pの増加側変曲点Xi
を増加カウンタCiの値で検出する代わりにタイマーの
計測で検出しようとするものであって、基本的なプログ
ラムの流れは第3実施の形態の場合とほぼ同様である。
【0094】すなわち、まずステップS81でタイマT
をクリアしたのち、ステップS82でブレーキスイッチ
42等からの信号を入力し、次いで、ステップS83で
マスタシリンダ圧の増分dPとマスタシリンダ圧の上昇
速度vPとを算出する。ステップS84でブレーキスイ
ッチ42がオンでない場合は、ステップS85,S86
で、上記タイマTを改めてクリアすると共に、ポンプ駆
動用のモータ27をオフに保持する。一方、ブレーキペ
ダル1が踏み込まれ、上記ブレーキスイッチ42がオン
になると、ステップS84からステップS87を実行し
て、上記モータ27がオフの場合は、ステップS88で
上記タイマTの値が所定値T2より小さいか否かを判定
する。
【0095】このときの所定値T2は、ブレーキペダル
1の踏込開始時からマスタシリンダ圧Pの増加側変曲点
Xiが発生するまでの時間として予め実験等により求め
られた時間に相当し、ブレーキペダル1の踏込開始直後
はT<T2であるから、次にステップS89で、このタ
イマTの値を1だけ増加させる。
【0096】そして、タイマTの値が所定値T2より大
きくなったとき、すなわちブレーキペダル1の踏み込み
開始時からマスタシリンダ圧Pの増加側変曲点Xiが発
生するまでの時間が経過したときに、ステップS90,
S91で、その時点のマスタシリンダ圧の上昇速度vP
が所定速度V0より大きいか否か、及びマスタシリンダ
圧Pが所定圧P0より高いか否かを判定し、その結果、
vP>V0であり、かつP>P0のときに、ステップS
92で助勢速度を設定したうえで、ステップS93でモ
ータ27をオンにする。
【0097】これに対し、このようなモータ作動開始条
件が成立しない間は、ステップS94,S95で、マス
タシリンダ圧Pの増加側変曲点後における最大上昇速度
vP2の値が更新され続ける。
【0098】そして、モータ27がオンになってブレー
キアシストが開始されれば、その後は、ステップS87
からステップS96,S97を実行し、マスタシリンダ
圧Pが上記のモータ作動開始条件の所定圧P0より所定
値pだけ低い圧力(P0−p)より低下した時点で、ブ
レーキアシストを終了する。
【0099】なお、この実施の形態においても、モータ
27の作動開始判定中及びその作動中にブレーキペダル
1が戻されてブレーキスイッチ42がオフになれば、ス
テップS85,S86により、その時点でタイマTがク
リアされて次のブレーキ操作時に備えられると共に、モ
ータ27がオフとなってブレーキアシストの制御が終了
する。
【0100】これにより、増加側変曲点Xiの発生を、
第3実施の形態の場合のようにマスタシリンダ圧の増分
dPの変化に基づいて実際に検出することなく、タイマ
ーの計測で検出することによって、第3実施の形態の場
合と同様の作用効果が得られることになる。
【0101】次に、図13にフローチャートを示す第5
実施の形態に係る緊急時のBAS動作の制御について説
明する。
【0102】上記第1、第2実施の形態では、マスタシ
リンダ圧の減少側変曲点Xd発生前(図6に符号Taで
示す期間)の最大上昇速度vP1の値に応じて助勢速度
を設定し、また、第3、第4実施の形態では、マスタシ
リンダ圧の増加側変曲点Xi発生後(図6に符号Tbで
示す期間)の最大上昇速度vP2の値に応じて助勢速度
を設定したが、この実施の形態においては、マスタシリ
ンダ圧の増加側変曲点Xi発生前(図6に符号Tcで示
す期間)のマスタシリンダ圧の平均値Paを求め、そし
て、その増加側変曲点前のマスタシリンダ圧の平均値P
aに応じて助勢速度を設定する。その他の点についての
プログラムの流れはいままでとほぼ同様である。
【0103】すなわち、まずステップS101で減少カ
ウンタCd及び増加カウンタCiをクリアしたのち、ス
テップS102でブレーキスイッチ42等からの信号を
入力し、次いで、ステップS103でマスタシリンダ圧
の増分dPとマスタシリンダ圧の上昇速度vPとを算出
する。ステップS104でブレーキスイッチ42がオン
でない場合は、ステップS105,S106で、減少カ
ウンタCd及び増加カウンタCiを改めてクリアすると
共に、ポンプ駆動用のモータ27をオフに保持する。一
方、ブレーキペダル1が踏み込まれ、上記ブレーキスイ
ッチ42がオンになると、ステップS104からステッ
プS107を実行して、上記モータ27がオフの場合
は、ステップS108を経由して、ステップS110な
いしS116で減少側変曲点Xd及び増加側変曲点Xi
の発生を検出するが、最終的に増加側変曲点Xiの発生
を検出して、ステップS108からステップS117に
進むまでの間、ステップS109を繰り返し実行して、
いままでの各制御サイクルで検出したマスタシリンダ圧
Pの相加平均値Paを求める。
【0104】そして、増加側変曲点Xiの発生を検出し
たのちは、ステップS108からステップS117,S
118を実行して、その時点のマスタシリンダ圧の上昇
速度vPが所定速度V0より大きく、かつマスタシリン
ダ圧Pが所定圧P0より高いときに、ステップS119
で助勢速度を設定したうえで、ステップS120でモー
タ27をオンにする。
【0105】ここで、上記ステップS119における助
勢速度の設定は図14に示すフローチャートに従って行
なわれ、ステップS119aで、上記マスタシリンダ圧
Pの平均値Paが所定値Pa0より大きいか否かを判定
して、大きいとき、つまり運転者がブレーキペダル1を
充分大きな踏込量で踏み込んでおり、したがって充分大
きな減速度が平均として発生しているときは、ステップ
S119bでアシスト圧の昇圧レートを通常加圧とす
る。すなわち、増圧ライン26をオリフィス切換バルブ
29のオリフィス29aによって絞った状態とする。一
方、マスタシリンダ圧Pの平均値Paが所定値Pa0よ
り大きくないとき、つまり緊急時であると判定されてい
るにも拘らず、運転者がブレーキペダル1を充分大きな
踏込量で踏み込んでおらず、したがって充分大きな減速
度が平均として発生していないときは、ステップS11
9cでアシスト圧の昇圧レートを急加圧とする。すなわ
ち、オリフィス29aを除去して、増圧ライン26をオ
リフィス切換バルブ29で絞らない状態とする。
【0106】そして、モータ27がオンになってブレー
キアシストが開始されれば、その後は、ステップS10
7からステップS121,S122を実行し、マスタシ
リンダ圧Pが上記のモータ作動開始条件の所定圧P0よ
り所定値pだけ低い圧力(P0−p)より低下した時点
で、ブレーキアシストを終了する。
【0107】なお、この実施の形態においても、モータ
27の作動開始判定中及びその作動中にブレーキペダル
1が戻されてブレーキスイッチ42がオフになれば、ス
テップS105,S106により、その時点で減少カウ
ンタCd及び増加カウンタCiがクリアされて次のブレ
ーキ操作時に備えられると共に、モータ27がオフとな
ってブレーキアシストの制御が終了する。
【0108】このように、制動開始後、マスタシリンダ
圧の増加側変曲点前(図6に符号Tcで示す期間)にお
ける運転者のブレーキペダル1の踏込量が不足し、その
結果、マスタシリンダ圧の平均値Pa、つまり減速度の
平均値が不足しているときは、アシスト圧の昇圧レート
を急として、助勢速度を大きくするようにしたから、ブ
レーキアシストが短期間の間により大きく作用し、制動
力がより大きく助勢されて、フルブレーキ状態が早期に
実現し、助勢応答性が向上することになる。
【0109】次に、図15にフローチャートを示す第6
実施の形態に係る緊急時のBAS動作の制御について説
明する。
【0110】この実施の形態においては、上記第5実施
の形態のようにマスタシリンダ圧Pの増加側変曲点Xi
を増加カウンタCiの値で検出する代わりにタイマーの
計測で検出しようとするものであって、基本的なプログ
ラムの流れは第5実施の形態の場合とほぼ同様である。
【0111】すなわち、まずステップS131でタイマ
Tをクリアしたのち、ステップS132でブレーキスイ
ッチ42等からの信号を入力し、次いで、ステップS1
33でマスタシリンダ圧の増分dPとマスタシリンダ圧
の上昇速度vPとを算出する。ステップS134でブレ
ーキスイッチ42がオンでない場合は、ステップS13
5,S136で、上記タイマTを改めてクリアすると共
に、ポンプ駆動用のモータ27をオフに保持する。一
方、ブレーキペダル1が踏み込まれ、上記ブレーキスイ
ッチ42がオンになると、ステップS134からステッ
プS137を実行して、上記モータ27がオフの場合
は、ステップS138で上記タイマTの値が所定値T2
より小さいか否かを判定する。
【0112】このときの所定値T2は、上記第4実施の
形態の場合と同様、ブレーキペダル1の踏込開始時から
マスタシリンダ圧Pの増加側変曲点Xiが発生するまで
の時間として予め実験等により求められた時間に相当
し、ブレーキペダル1の踏込開始直後はT<T2である
から、次にステップS139で、このタイマTの値を1
だけ増加させる。併せて、タイマTの値が所定値T2よ
り小さい間は、ステップS140で、マスタシリンダ圧
Pの平均値Paを更新していく。
【0113】そして、タイマTの値が所定値T2より大
きくなったとき、すなわちブレーキペダル1の踏み込み
開始時からマスタシリンダ圧Pの増加側変曲点Xiが発
生するまでの時間が経過したときに、ステップS14
1,S142で、その時点のマスタシリンダ圧の上昇速
度vPが所定速度V0より大きいか否か、及びマスタシ
リンダ圧Pが所定圧P0より高いか否かを判定し、その
結果、vP>V0であり、かつP>P0のときに、ステ
ップS143で助勢速度を設定したうえで、ステップS
144でモータ27をオンにする。
【0114】そして、モータ27がオンになってブレー
キアシストが開始されれば、その後は、ステップS13
7からステップS145,S146を実行し、マスタシ
リンダ圧Pが上記のモータ作動開始条件の所定圧P0よ
り所定値pだけ低い圧力(P0−p)より低下した時点
で、ブレーキアシストを終了する。
【0115】なお、この実施の形態においても、モータ
27の作動開始判定中及びその作動中にブレーキペダル
1が戻されてブレーキスイッチ42がオフになれば、ス
テップS135,S136により、その時点でタイマT
がクリアされて次のブレーキ操作時に備えられると共
に、モータ27がオフとなってブレーキアシストの制御
が終了する。
【0116】これにより、増加側変曲点Xiの発生を、
第5実施の形態の場合のようにマスタシリンダ圧の増分
dPの変化に基づいて実際に検出することなく、タイマ
ーの計測で検出することによって、第5実施の形態の場
合と同様の作用効果が得られることになる。
【0117】なお、以上の各実施の形態においては、オ
リフィス切換バルブ29の切換えによって助勢速度を変
更し、これにより助勢力の付加のしかたを変更するよう
にしたが、それに代えて、又はそれと共に、ポンプ駆動
用モータ17の回転速度の変更によって助勢量、つまり
助勢力の元圧の大きさ、強さを変更し、これにより助勢
力の付加のしかたを変更するようにしてもよい。
【0118】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ブレー
キアシストシステムの助勢量や助勢速度をそのときどき
のブレーキ操作状態に応じて変更するように構成したか
ら、常に適切なブレーキアシストが実現し、例えば身体
的にペダル踏力の弱い女性や高齢者の場合でも充分な制
動力が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る制動装置のシステ
ム図である。
【図2】 同システムに用いられる倍力装置の概略図で
ある。
【図3】 第1実施の形態の動作を示すフローチャート
である。
【図4】 同実施の形態における減少側変曲点の検出動
作の説明図である。
【図5】 同じく増加側変曲点の検出動作の説明図であ
る。
【図6】 緊急時等におけるブレーキ操作時のマスタシ
リンダ圧の変化を示す図である。
【図7】 上記フローチャートにおける助勢速度設定の
サブルーティンを示すフローチャートである。
【図8】 助勢速度設定の別の態様のサブルーティンを
示すフローチャートである。
【図9】 助勢速度設定のさらに別の態様のサブルーテ
ィンを示すフローチャートである。
【図10】 第2実施の形態の動作を示すフローチャー
トである。
【図11】 第3実施の形態の動作を示すフローチャー
トである。
【図12】 第4実施の形態の動作を示すフローチャー
トである。
【図13】 第5実施の形態の動作を示すフローチャー
トである。
【図14】 上記フローチャートにおける助勢速度設定
のサブルーティンを示すフローチャートである。
【図15】 第6実施の形態の動作を示すフローチャー
トである。
【図16】 ブレーキ操作をしたときのマスタシリンダ
圧の変化を緊急時と通常時とを対比して示す図である。
【符号の説明】
1 ブレーキペダル 2 倍力装置 27 ポンプ駆動用モータ 28 ポンプ 29 オリフィス切換バルブ 40 コントローラ 42 ブレーキスイッチ 43 アイドルスイッチ 44 マスタシリンダ圧センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D046 BB00 GG06 HH02 HH16 HH26 JJ19 KK07 KK11 LL05 LL23 LL37 LL43 3D048 BB21 BB26 BB29 BB35 CC05 HH15 HH26 HH38 HH53 HH66 HH68 RR01 RR02 RR06 RR21 RR35

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキペダルの踏込操作により発生す
    る制動力を助勢するブレーキ助勢手段が備えられた車両
    の制動力制御装置であって、上記ブレーキ助勢手段によ
    る助勢量を変更する変更手段と、ブレーキペダルの操作
    状態を検出する検出手段と、該検出手段の検出結果に応
    じて上記変更手段を制御する制御手段とが設けられてい
    ることを特徴とする車両の制動力制御装置。
  2. 【請求項2】 ブレーキペダルの踏込操作により発生す
    る制動力を助勢するブレーキ助勢手段が備えられた車両
    の制動力制御装置であって、上記ブレーキ助勢手段によ
    る助勢速度を変更する変更手段と、ブレーキペダルの操
    作状態を検出する検出手段と、該検出手段の検出結果に
    応じて上記変更手段を制御する制御手段とが設けられて
    いることを特徴とする車両の制動力制御装置。
  3. 【請求項3】 ブレーキペダルの踏込操作により倍力装
    置を介してマスタシリンダ圧を発生させるマスタシリン
    ダと、このマスタシリンダ圧に基づく制動力を助勢する
    ブレーキ助勢手段とが備えられた車両の制動力制御装置
    であって、上記マスタシリンダ圧を検出するマスタシリ
    ンダ圧検出手段と、ブレーキペダルの踏込速度に関連す
    る値を検出する踏込速度関連値検出手段と、ブレーキペ
    ダルの踏込開始後、上記マスタシリンダ圧検出手段によ
    って検出されるマスタシリンダ圧の上昇速度が減少する
    減少側変曲点の発生を検出する減少側変曲点検出手段
    と、該検出手段による減少側変曲点の発生検出前におけ
    るブレーキペダルの踏込速度に関連する値が小さいとき
    は、大きいときに比べて、上記ブレーキ助勢手段による
    助勢量又は助勢速度の少なくとも一方を大きくする制御
    手段とが設けられていることを特徴とする車両の制動力
    制御装置。
  4. 【請求項4】 ブレーキペダルの踏込操作により倍力装
    置を介してマスタシリンダ圧を発生させるマスタシリン
    ダと、このマスタシリンダ圧に基づく制動力を助勢する
    ブレーキ助勢手段とが備えられた車両の制動力制御装置
    であって、上記マスタシリンダ圧を検出するマスタシリ
    ンダ圧検出手段と、ブレーキペダルの踏込速度に関連す
    る値を検出する踏込速度関連値検出手段と、ブレーキペ
    ダルの踏込開始後、上記マスタシリンダ圧検出手段によ
    って検出されるマスタシリンダ圧の上昇速度が減少する
    減少側変曲点の発生時点までの時間に相当する所定時間
    の経過前におけるブレーキペダルの踏込速度に関連する
    値が小さいときは、大きいときに比べて、上記ブレーキ
    助勢手段による助勢量又は助勢速度の少なくとも一方を
    大きくする制御手段とが設けられていることを特徴とす
    る車両の制動力制御装置。
  5. 【請求項5】 ブレーキペダルの踏込操作により倍力装
    置を介してマスタシリンダ圧を発生させるマスタシリン
    ダと、このマスタシリンダ圧に基づく制動力を助勢する
    ブレーキ助勢手段とが備えられた車両の制動力制御装置
    であって、上記マスタシリンダ圧を検出するマスタシリ
    ンダ圧検出手段と、ブレーキペダルの踏込速度に関連す
    る値を検出する踏込速度関連値検出手段と、ブレーキペ
    ダルの踏込開始後、上記マスタシリンダ圧検出手段によ
    って検出されるマスタシリンダ圧の上昇速度が増加する
    増加側変曲点の発生を検出する増加側変曲点検出手段
    と、該検出手段による増加側変曲点の発生検出後におけ
    るブレーキペダルの踏込速度に関連する値が小さいとき
    は、大きいときに比べて、上記ブレーキ助勢手段による
    助勢量又は助勢速度の少なくとも一方を大きくする制御
    手段とが設けられていることを特徴とする車両の制動力
    制御装置。
  6. 【請求項6】 ブレーキペダルの踏込操作により倍力装
    置を介してマスタシリンダ圧を発生させるマスタシリン
    ダと、このマスタシリンダ圧に基づく制動力を助勢する
    ブレーキ助勢手段とが備えられた車両の制動力制御装置
    であって、上記マスタシリンダ圧を検出するマスタシリ
    ンダ圧検出手段と、ブレーキペダルの踏込速度に関連す
    る値を検出する踏込速度関連値検出手段と、ブレーキペ
    ダルの踏込開始後、上記マスタシリンダ圧検出手段によ
    って検出されるマスタシリンダ圧の上昇速度が増加する
    増加側変曲点の発生時点までの時間に相当する所定時間
    の経過後におけるブレーキペダルの踏込速度に関連する
    値が小さいときは、大きいときに比べて、上記ブレーキ
    助勢手段による助勢量又は助勢速度の少なくとも一方を
    大きくする制御手段とが設けられていることを特徴とす
    る車両の制動力制御装置。
  7. 【請求項7】 ブレーキペダルの踏込操作により倍力装
    置を介してマスタシリンダ圧を発生させるマスタシリン
    ダと、このマスタシリンダ圧に基づく制動力を助勢する
    ブレーキ助勢手段とが備えられた車両の制動力制御装置
    であって、上記マスタシリンダ圧を検出するマスタシリ
    ンダ圧検出手段と、減速度に関連する値を検出する減速
    度関連値検出手段と、ブレーキペダルの踏込開始後、上
    記マスタシリンダ圧検出手段によって検出されるマスタ
    シリンダ圧の上昇速度が増加する増加側変曲点の発生を
    検出する増加側変曲点検出手段と、該検出手段による増
    加側変曲点の発生検出前における減速度に関連する値の
    平均値が小さいときは、大きいときに比べて、上記ブレ
    ーキ助勢手段による助勢量又は助勢速度の少なくとも一
    方を大きくする制御手段とが設けられていることを特徴
    とする車両の制動力制御装置。
  8. 【請求項8】 ブレーキペダルの踏込操作により倍力装
    置を介してマスタシリンダ圧を発生させるマスタシリン
    ダと、このマスタシリンダ圧に基づく制動力を助勢する
    ブレーキ助勢手段とが備えられた車両の制動力制御装置
    であって、上記マスタシリンダ圧を検出するマスタシリ
    ンダ圧検出手段と、減速度に関連する値を検出する減速
    度関連値検出手段と、ブレーキペダルの踏込開始後、上
    記マスタシリンダ圧検出手段によって検出されるマスタ
    シリンダ圧の上昇速度が増加する増加側変曲点の発生時
    点までの時間に相当する所定時間の経過前における減速
    度に関連する値の平均値が小さいときは、大きいときに
    比べて、上記ブレーキ助勢手段による助勢量又は助勢速
    度の少なくとも一方を大きくする制御手段とが設けられ
    ていることを特徴とする車両の制動力制御装置。
  9. 【請求項9】 ブレーキペダルの踏込操作により発生す
    る制動力を助勢するブレーキ助勢手段が備えられた車両
    の制動力制御装置であって、上記ブレーキ助勢手段によ
    る助勢量又は助勢速度の少なくとも一方を変更する変更
    手段と、ブレーキペダルの踏込操作を検出するブレーキ
    ペダル踏込操作検出手段と、アクセルペダルの踏込操作
    を検出するアクセルペダル踏込操作検出手段と、これら
    の検出手段で上記両ペダルの踏込操作がともに検出され
    たときは、ブレーキペダルの踏込操作のみが検出された
    ときに比べて、上記ブレーキ助勢手段による助勢量又は
    助勢速度の少なくとも一方が大きくなるように上記変更
    手段を制御する制御手段とが設けられていることを特徴
    とする車両の制動力制御装置。
  10. 【請求項10】 ブレーキ助勢手段による助勢量又は助
    勢速度の少なくとも一方が大きくされると共に、当該車
    両の変速機の変速段がシフトダウンされるように構成さ
    れていることを特徴とする請求項3ないし請求項9のい
    ずれかに記載の車両の制動力制御装置。
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