JP2000010311A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

Info

Publication number
JP2000010311A
JP2000010311A JP17478298A JP17478298A JP2000010311A JP 2000010311 A JP2000010311 A JP 2000010311A JP 17478298 A JP17478298 A JP 17478298A JP 17478298 A JP17478298 A JP 17478298A JP 2000010311 A JP2000010311 A JP 2000010311A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
layer
electrophotographic photoreceptor
parts
pigment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17478298A
Other languages
English (en)
Inventor
Tamotsu Ariga
保 有賀
Takayoshi Tanno
隆善 丹野
Tomoyuki Shimada
知幸 島田
Nozomi Tamoto
望 田元
Tatsuya Niimi
達也 新美
Minoru Umeda
実 梅田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP17478298A priority Critical patent/JP2000010311A/ja
Publication of JP2000010311A publication Critical patent/JP2000010311A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 繰り返し使用によっても帯電電位と残留
電位の安定性に優れた電子写真感光体を提供する。 【解決手段】 X線回折ピークを示さない非結晶性のオ
キシチタニウムフタロシアニンをメチルイソブチルケト
ンにより処理して得たCu−Kα特性X線(波長1.5
4Å)を用いたX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ
角2θの明瞭なピークが少なくとも27.2±0.2゜
にある顔料を分散することにより得られるブラッグ角2
θが26.2±0.2゜に吸収をもつオキシチタニウム
フタロシアニン顔料を電荷発生材として用いた電子写真
感光体である。又、電荷発生層用バインダに水酸基のモ
ル比率が30%以下のブチラール樹脂を使用したもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体に
関し、詳しくは、繰り返し使用によっても感光体の帯電
電位と残留電位の安定性に優れた電子写真感光体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真方式を用いた情報処理シ
ステム機の発展は目覚ましいものがある。特に情報をデ
ジタル信号に変換して光によって情報記録を行う光プリ
ンターは、そのプリント品質、信頼性において向上が著
しい。このデジタル記録技術はプリンターのみならず通
常の複写機にも応用され所謂デジタル複写機が開発され
ている。又、従来からあるアナログ複写にこのデジタル
記録技術を搭載した複写機は、種々様々な情報処理機能
が付加されるため今後その需要性が益々高まっていくと
予想される。
【0003】光プリンターの光源としては現在のところ
小型で安価で信頼性の高い半導体レーザー(LD)や発
光ダイオード(LED)が多く使われている。現在よく
使われているLEDの発光波長は660nmであり、L
Dの発光波長域は近赤外光領域にある。このため可視光
領域から近赤外光領域に高い感度を有する電子写真感光
体の開発が望まれている。
【0004】電子写真感光体の感光波長域は感光体に使
用される電荷発生物質の感光波長域によってほぼ決まっ
てしまう。そのため従来から各種アゾ顔料、多環キノン
系顔料、三方晶形セレン、各種フタロシアニン顔料等多
くの電荷発生物質が開発されている。それらの内、オキ
シチタニウムフタロシアニン(TiOPcと略記され
る)は600〜800nmの長波長光に対して高感度を
示すため、光源がLEDやLDである電子写真プリンタ
ーやデジタル複写機用の感光体用材料として極めて重要
かつ有用である。
【0005】一方、カールソンプロセスおよび類似プロ
セスにおいて繰り返し使用される電子写真感光体の条件
としては、感度、受容電位、電位保持性、電位安定性、
残留電位、分光特性に代表される静電特性が優れている
ことが要求される。一般にくり返し使用による帯電性の
低下と残留電位の上昇が、感光体の寿命特性を支配する
ことが多くの感光体で経験的に知られており、オキシチ
タニウムフタロシアニンもこの例外ではない。したがっ
て、オキシチタニウムフタロシアニンを用いた感光体の
繰り返し使用による安定性は未だ充分とはいえず、その
技術の完成が熱望されていた。
【0006】TiOPcの合成法や電子写真特性に関す
る文献としては、例えば特開昭57−148745号公
報、特開昭59−36254号公報、特開昭59−44
054号公報、特開昭59−31965号公報、特開昭
61−239248号公報、特開昭62−67094号
公報などが挙げられる。しかしながら、これらの方法に
おいても帯電性、感度、残留電位等からみて充分な特性
のものは得られていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高感
度でかつ繰り返し使用によっても帯電性の低下を生じな
い安定な電子写真感光体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
の結果、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、強いX線回折ピーク
を示さない非結晶性のオキシチタニウムフタロシアニン
をメチルイソブチルケトンにより処理して得たCu−K
α特性X線(波長1.54Å)を用いたX線回折スペク
トルにおいて、ブラッグ角2θの明瞭なピークが少なく
とも27.2±0.2゜にある顔料を分散することによ
り得られるブラッグ角2θが26.2±0.2゜に吸収
をもつオキシチタニウムフタロシアニン顔料を電荷発生
材として用いた電子写真感光体である。そして、又、電
荷発生層用バインダに水酸基のモル比率が30%以下の
ブチラール樹脂を使用した電子写真感光体である。
【0010】本発明で用いられる、オキシチタニウムフ
タロシアニン顔料の基本構造は次の一般式(I)で表わ
される。
【0011】
【化1】
【0012】(式中、X1、X2、X3、X4は各々独立に
各種ハロゲン原子を表し、n、m、l、kは各々独立的
に0〜4の数字を表す) 合成原料によってはハロゲンの入らない方法もあり本特
許はどちらでも可能である。
【0013】また、ここでいう非結晶性とは例えば硫酸
ペースト処理後のようなX線回折スペクトルにおいて明
瞭な回折ピークを示さないものをいう。
【0014】本発明におけるオキシチタニウムフタロシ
アニンは通常のオキシチタニウムフタロシアニンの合成
方法により得られる。また特定の強いX線回折ピークを
示さない非結晶性のオキシチタニウムフタロシアニンは
合成洗浄後の顔料を硫酸に溶解後に水中に滴下するよく
知られた硫酸処理によって得られる。
【0015】以下、本発明を図面に沿って説明する。
【0016】図1は、本発明に用いられる電子写真感光
体の構成例を示す断面図であり、電荷発生材料を主成分
とする電荷発生層35と、電荷輸送材料を主成分とする
電荷輸送層37とが積層された構成をとっている。
【0017】導電性支持体31としては、体積抵抗10
10Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニ
ウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金
などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化
物を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状も
しくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、ある
いは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ス
テンレスなどの板およびそれらを、押し出し、引き抜き
などの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表
面処理した管などを使用することができる。また、特開
昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニッ
ケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持
体31として用いることができる。
【0018】この他、上記支持体上に導電性粉体を適当
な結着樹脂に分散して塗工したものも、本発明の導電性
支持体31として用いることができる。この導電性粉体
としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、ま
たアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、
銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITOなど
の金属酸化物粉体などが挙げられる。また、同時に用い
られる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリ
ロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、
スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポ
リ塩化ビニル、塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリア
リレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢
酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニル
ブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエ
ン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シ
リコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン
樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑
性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。こ
のような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を
適当な溶剤、例えば、THF、MDC、MEK、トルエ
ンなどに分散して塗布することにより設けることができ
る。
【0019】さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニ
ル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン
などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チュー
ブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の導電
性支持体31として良好に用いることができる。
【0020】次に感光層について説明する。
【0021】電荷発生層35は、電荷発生材料として請
求項の顔料を主成分とする層である。
【0022】電荷発生層35は、前記顔料を必要に応じ
てバインダー樹脂とともに適当な溶剤中にボールミル、
アトライター、サンドミル、超音波などを用いて分散
し、これを導電性支持体上に塗布し、乾燥することによ
り形成される。
【0023】電荷発生層用バインダに水酸基のモル比率
が30%以下のブチラール樹脂を使用した電子写真感光
体が電気特性が良好であった。結着樹脂の量は、電荷発
生物質100重量部に対し0〜500重量部、好ましく
は10〜300重量部が適当である。
【0024】電荷発生層35には、上記の顔料の他にそ
の他の電荷発生材料を併用することも可能であり、その
代表として、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ
顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン
系顔料、キノン系縮合多環化合物、スクアリック酸系染
料、フタロシアニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、
アズレニウム塩系染料等が挙げられ用いられる。
【0025】ここで用いられる溶剤としては、イソプロ
パノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキ
サノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセル
ソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジ
クロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、
トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられる。塗布
液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビ
ートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコ
ート等の方法を用いることができる。
【0026】電荷発生層35の膜厚は、0.01〜5μ
m程度が適当であり、好ましくは0.1〜2μmであ
る。
【0027】電荷輸送層37は、電荷輸送物質および結
着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発
生層上に塗布、乾燥することにより形成できる。また、
必要により可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加
することもできる。
【0028】電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸
送物質とがある。電荷輸送物質としては、例えばクロル
アニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラ
シアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フ
ルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フル
オレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、
2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−
トリニトロ−4H−インデノ[1,2−b]チオフェン
−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェ
ン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電
子受容性物質が挙げられる。
【0029】正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニル
カルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリ
ルエチルグルタメート及びその誘導体、ピレン−ホルム
アルデヒド縮合体およびその誘導体、ポリビニルピレ
ン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾ
ール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘
導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘
導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、
α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジ
アリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9
−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジ
ビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘
導体、ブタジエン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチル
ベン誘導体、エナミン誘導体等その他公知の材料が挙げ
られる。これらの電荷輸送物質は単独、または2種以上
混合して用いられる。
【0030】結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレ
ン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン
共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエ
ステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアレ
ート、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロ
ース樹脂、エチルセルロール樹脂、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ
−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン
樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フ
ェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性または熱硬
化性樹脂が挙げられる。
【0031】電荷輸送物質の量は結着樹脂100重量部
に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜150
重量部が適当である。また、電荷輸送層の膜厚は5〜1
00μm程度とすることが好ましい。ここで用いられる
溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トル
エン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロ
エタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセ
トンなどが用いられる。
【0032】本発明において電荷輸送層37中に可塑剤
やレベリング剤を添加してもよい。可塑剤としては、ジ
ブチルフタレート、ジオクチルフタレートなど一般の樹
脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用で
き、その使用量は、結着樹脂に対して0〜30重量%程
度が適当である。レベリング剤としては、ジメチルシリ
コーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどの
シリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基
を有するポリマーあるいは、オリゴマーが使用され、そ
の使用量は結着樹脂に対して、0〜1重量%が適当であ
る。
【0033】本発明の電子写真感光体には、導電性支持
体31と感光層との間に下引き層を設けることができ
る。下引き層は一般には樹脂を主成分とするが、これら
の樹脂はその上に感光層を溶剤で塗布することを考える
と、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂である
ことが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニル
アルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の
水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロ
ン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン
樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エ
ポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等
が挙げられる。また、下引き層にはモアレ防止、残留電
位の低減等のために酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸
化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示で
きる金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。
【0034】これらの下引き層は前述の感光層の如く適
当な溶媒、塗工法を用いて形成することができる。更に
本発明の下引き層として、シランカップリング剤、チタ
ンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用する
こともできる。この他、本発明の下引き層には、Al2
3を陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン
(パリレン)等の有機物やSiO2、SnO2、Ti
2、ITO、CeO2等の無機物を真空薄膜作成法にて
設けたものも良好に使用できる。このほかにも公知のも
のを用いることができる。下引き層の膜厚は0〜5μm
が適当である。
【0035】本発明の電子写真感光体には、感光層保護
の目的で、保護層が感光層の上に設けられることもあ
る。保護層に使用される材料としてはABS樹脂、AC
S樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化
ポリエーテル、アリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセ
タール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレ
ート、ポリアクリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテル
スルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルペンテン、
ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホ
ン、ポリスチレン、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共
重合体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。保護層に
はその他、耐摩耗性を向上する目的でポリテトラフルオ
ロエチレンのようなフッ素樹脂、シリコーン樹脂、及び
これらの樹脂に酸化チタン、酸化錫、チタン酸カリウム
等の無機材料を分散したもの等を添加することができ
る。保護層の形成法としては通常の塗布法が採用され
る。なお保護層の厚さは0.1〜10μm程度が適当で
ある。また、以上のほかに真空薄膜作成法にて形成した
a−C、a−SiCなど公知の材料を保護層として用い
ることができる。
【0036】本発明においては感光層と保護層との間に
中間層を設けることも可能である。中間層には、一般に
バインダー樹脂を主成分として用いる。これら樹脂とし
ては、ポリアミド、アルコール可溶性ナイロン、水溶性
ポリビニルブチラール、ポリビニルブチラール、ポリビ
ニルアルコールなどが挙げられる。中間層の形成法とし
ては、前述のごとく通常の塗布法が採用される。なお、
中間層の厚さは0.05〜2μm程度が適当である。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例を挙げて説
明するが、本発明が実施例により制約を受けるものでは
ない。なお、部はすべて重量部である。
【0038】まず、実施例に用いるオキシチタニウムフ
タロシアニン顔料の具体的な製造例を述べる。
【0039】(製造例1)フタロジニトリル20部と1
−オクタノール24部、チタニルテトラブトキシド15
部、尿素5部を撹拌混合し150℃まで昇温し、反応物
をメタノール、トルエン、水で繰り返し洗浄した。得ら
れた熱水洗浄処理した粗オキシチタニウムフタロシアニ
ン顔料のうち6部を96%硫酸100gに3〜5℃下撹
拌、溶解し、濾過した。得られた硫酸溶液を氷水3.5
リットル中に撹拌しながら滴下し、析出した結晶を濾
過、ついで洗浄液が中性になるまで水洗を繰り返し、オ
キシチタニウムフタロシアニン顔料のウェットケーキを
得た。
【0040】このウェットケーキ6.25部(固形分量
8%)にメチルイソブチルケトン13部を添加し、8時
間撹拌した。その後メタノール47部を添加して濾過分
離し乾燥した。この際のX線回折スペクトルを図2に示
す。
【0041】実施例1 アルミドラム上に下記組成の下引き層塗工液、電荷発生
層塗工液、および電荷輸送層塗工液を、順次塗布・乾燥
し、積層感光体を作製した。
【0042】◎下引き層塗工液 二酸化チタン粉末 15部 アルキドメラミン樹脂 3部 2−ブタノン 150部 ◎電荷発生層塗工液 前記製造例1の加熱TiOPc顔料粉末 18部 メチルエチルケトン 360部 これを2mmジルコニアビーズで20時間分散した後、
4重量%ポリビニルブチラール(積水化学製エスレック
BM−S:水酸基モル比率26%以下)の メチルエチルケトン溶液 300部 メチルエチルケトン 322部 を加えてさらに2時間分散し電荷発生層塗工液を作成し
た。この際のCGL液の厚膜乾燥品のXDスペクトルを
図3に示す。
【0043】◎電荷輸送層塗工液 ポリカーボネート(ポリカZ) 10部 下記構造式の電荷輸送物質 7部 塩化メチレン 83部 メチルフェニルシリコンオイル 0.002部
【0044】
【化2】
【0045】比較例1 製造例1において結晶変換溶媒をメチルイソブチルケト
ンの代わりにテトラヒドロフランとした以外は実施例1
と同様にして顔料を作成し感光体を作成した。 比較例2 実施例1において電荷発生層に使用するバインダーをB
M−Sの代わりに水酸基のモル%が33±3%であるB
X−1(積水化学製 商品名エスレックBX−1)とし
た以外は実施例1と同様に感光体を作成した。
【0046】比較例3 実施例1において電荷発生層に使用するバインダーをB
M−Sの代わりに水酸基のモル%がおよそ43%である
XYHL(ユニオンカーバイド社製 商品名XYHL)
とした以外は実施例1と同様に感光体を作成した。
【0047】次にこうして得られた積層型電子写真感光
体の可視域での感度を調べるためこの感光体に自社製の
静電特性評価機を用いて暗所で約−5.2kVのコロナ
放電を20秒間行って帯電させた後の電位Vm(V)を
測定し、さらに20秒間暗所にて放置したのち表面電位
0(V)を測定した。ついでタングステンランプを感
光体表面で17.9luxとなる光量で照射し−800
ボルトからの電位が1/2になるまでの露光量E1/2
(Luxsec)を算出した。
【0048】また露光後30秒後の残留電位V30(V)
を調べた。また800Vでの感光体抵抗も測定した。ま
た−35μAの電流で800Vとなるような光量で60
分間疲労後の結果も示した。その結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】表のように比較例1では感度が低かった。
比較例2、3では暗減衰率が大きく画像上クロポチが発
生し易かった。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば高感度でかつ繰り返し使
用によっても帯電性の低下を生じない安定な電子写真感
光体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる電子写真感光体の構成例を
示す断面図である。
【図2】実施例に用いるオキシチタニウムフタロシアニ
ン顔料のX線回折スペクトル図を示す。
【図3】実施例のCGL液の厚膜乾燥品のXDスペクト
ル図を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島田 知幸 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 田元 望 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 新美 達也 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 梅田 実 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H068 AA13 AA19 BA39 BB16 BB54 FA12 FA13

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強いX線回折ピークを示さない非結晶性
    のオキシチタニウムフタロシアニンをメチルイソブチル
    ケトンにより処理して得たCu−Kα特性X線(波長
    1.54Å)を用いたX線回折スペクトルにおいて、ブ
    ラッグ角2θの明瞭なピークが少なくとも27.2±
    0.2゜にある顔料を分散することにより得られるブラ
    ッグ角2θが26.2±0.2゜に吸収をもつオキシチ
    タニウムフタロシアニン顔料を電荷発生材として用いた
    電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 電荷発生層用バインダに水酸基のモル比
    率が30%以下のブチラール樹脂を使用した電子写真感
    光体。
JP17478298A 1998-06-22 1998-06-22 電子写真感光体 Pending JP2000010311A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17478298A JP2000010311A (ja) 1998-06-22 1998-06-22 電子写真感光体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17478298A JP2000010311A (ja) 1998-06-22 1998-06-22 電子写真感光体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000010311A true JP2000010311A (ja) 2000-01-14

Family

ID=15984583

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17478298A Pending JP2000010311A (ja) 1998-06-22 1998-06-22 電子写真感光体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000010311A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3525238B2 (ja) 電子写真感光体
JPH11218947A (ja) オキシチタニウムフタロシアニン分散液、それを用いた電子写真感光体の製造方法及び電子写真感光体
JP2000239553A (ja) フタロシアニン−アゾ顔料組成物、その製造方法、それを用いた光導電体、電子写真方法、及び電子写真装置
JP4145570B2 (ja) 電子写真感光体、画像形成方法、画像形成装置、画像形成装置用プロセスカートリッジ及びタンデム型中間転写カラー画像形成装置
JPH11124512A (ja) 有機顔料分散液、有機顔料分散液の製造方法および有機光導電層
JP3973128B2 (ja) 電子写真感光体及び画像形成装置
JPH0566577A (ja) 電子写真感光体
JPH11140337A (ja) 分散液、電子写真感光体、電子写真方法、電子写真装置および電子写真装置用プロセスカートリッジ
JP2000010311A (ja) 電子写真感光体
JP2000086665A (ja) オキシチタニウムフタロシアニン結晶及びその製造方法並びにそれを用いた電子写真感光体
JP2000319538A (ja) 有機光導電材料およびその製造方法、電子写真感光体用分散液
JPH08283599A (ja) チタニルフタロシアニン顔料の製造方法及びかかる方法によって得られるチタニルフタロシアニン顔料を含有する電子写真感光体
JP3883320B2 (ja) 光導電体、有機顔料分散液およびそれを用いた光導電体の製造方法、電子写真方法、および電子写真装置
JP2000231211A (ja) 電子写真感光体、電子写真方法、電子写真装置および電子写真装置用プロセスカ―トリッジ
JP2001123087A (ja) フタロシアニン−アゾ顔料組成物、その製造方法、それを用いた光導電体、電子写真方法、及び電子写真装置
JP2000242011A (ja) 光導電体、有機顔料分散液およびそれを用いた光導電体の製造方法、電子写真方法、および電子写真装置
JPH1152596A (ja) 電子写真感光体およびそれを用いた電子写真装置
JP3745531B2 (ja) 電子写真感光体、電子写真方法、電子写真装置および電子写真装置用プロセスカートリッジ
JP2003084462A (ja) 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、電子写真方法、電子写真装置および電子写真装置用プロセスカートリッジ
JP2001022108A (ja) 電子写真感光体および電子写真方法、電子写真装置ならびに電子写真装置用プロセスカートリッジ
JP2000147810A (ja) 光導電体、有機顔料分散液およびそれを用いた光導電体の製造方法、電子写真方法、および電子写真装置
JPH0829999A (ja) 電子写真感光体
JP2000147809A (ja) 光導電体、有機顔料分散液およびそれを用いた光導電体の製造方法、電子写真方法、および電子写真装置
JPH11119453A (ja) 分散液、電子写真感光体、電子写真方法、電子写真装置および電子写真装置用プロセスカートリッジ
JPH11202510A (ja) 電子写真感光体、電子写真方法、電子写真装置および電子写真装置用プロセスカートリッジ