JP2000008151A - 溶融亜鉛めっき設備におけるボトムドロス除去方法 - Google Patents

溶融亜鉛めっき設備におけるボトムドロス除去方法

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JP2000008151A
JP2000008151A JP10173124A JP17312498A JP2000008151A JP 2000008151 A JP2000008151 A JP 2000008151A JP 10173124 A JP10173124 A JP 10173124A JP 17312498 A JP17312498 A JP 17312498A JP 2000008151 A JP2000008151 A JP 2000008151A
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JP
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bottom dross
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iron
plating tank
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JP10173124A
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English (en)
Inventor
Motoi Uesugi
基 上杉
Takashi Yamashita
敬士 山下
Takaharu Nagayama
隆治 永山
Masayuki Hatakeyama
誠之 畠山
Toshio Ishii
俊夫 石井
Shuji Nomura
修二 野村
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボトムドロスの発生量を低減して亜鉛原単位
を低減できるようにする。 【解決手段】 めっき槽からボトムドロスを含む溶融亜
鉛めっき液をボトムドロス沈殿槽に導き、ボトムドロス
を沈降分離した後に、溶融亜鉛めっき液をめっき槽に戻
すボトムドロス除去方法において、めっき槽に戻る溶融
亜鉛めっき液に含まれる鉄濃度を、めっき槽の溶融亜鉛
めっき液温度における亜鉛の飽和鉄溶解度−0.010
%以上、+0.005%以下の範囲内とする。鉄溶解量
が減少し、ボトムドロスの生成量が減少する。その結
果、亜鉛原単位を低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融亜鉛めっき鋼
板を製造する際に発生するボトムドロスを含む溶融亜鉛
めっき液をボトムドロス沈殿槽に導きボトムドロスを除
去する方法、より具体的には、ボトムドロスの総生成量
を低減できるボトムドロスの除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ボトムドロスは鋼板から溶出した鉄と亜
鉛の反応によって生じた金属間化合物(FeZn7
ど)であり、ボトムドロスによる表面欠陥は溶融亜鉛め
っき鋼板の表面欠陥の内で最も深刻なものである。ボト
ムドロスは溶融亜鉛めっき液の流動がなく、静かな状態
であれば、めっき槽の底部に堆積する。しかし、鋼板の
走行や浴中ロールの回転運動によって溶融亜鉛めっき液
が激しく攪拌されると、溶融亜鉛との比重差が非常に小
さいため、ドロスは底部から巻き上げられて鋼板に付着
し、ドロス性表面欠陥になる。
【0003】ドロス性表面欠陥を防止するため、めっき
槽で発生したボトムドロスを含む溶融亜鉛めっき液をボ
トムドロス沈殿槽に導き、ボトムドロスを沈降・分離し
て除去することが行われている。
【0004】溶融亜鉛に対する鉄の溶解度が溶融亜鉛め
っき液温度に依存することに着目して、ボトムドロス沈
殿槽では、溶融亜鉛めっき液温度を低下して溶融亜鉛に
対する鉄の溶解度が低下することを利用してボトムドロ
スの粗大化を図り、ボトムドロス沈降能率を向上させ、
ボトムドロス回収効率を向上させている。
【0005】例えば、特開平4−221050号公報で
は、溶融亜鉛めっき液をボトムドロス沈殿槽で420℃
以下に保持後、420℃以上に昇温保持して、ボトムド
ロスを沈降除去している。溶融亜鉛めっき液を420℃
以下にすると、溶融亜鉛中の鉄の溶解度がほとんどゼロ
になるため、溶融亜鉛めっき液中の鉄が鉄亜鉛の金属間
化合物(ボトムドロス)として析出し、その後420℃
以上に昇温することによって、ボトムドロス粒子が凝集
・粗大化し、沈降能率が向上する。めっき槽に戻す溶融
亜鉛めっき液の鉄濃度を未飽和状態にすることによっ
て、めっき槽全体の鉄濃度を未飽和にしてボトムドロス
欠陥を低減している。
【0006】また、特開平9−104957号公報で
は、ボトムドロスの成長を促進して沈降しやすくするた
めに、ボトムドロス沈澱槽の温度をめっき槽より5℃以
上低くすることが推奨されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ボトムドロス
沈殿槽において溶融亜鉛めっき液の温度を低下してボト
ムドロスの析出を促進させると、めっき槽に戻る溶融亜
鉛めっき液が鉄未飽和状態になり、ひいてはめっき槽内
の溶融亜鉛めっき液も鉄未飽和状態になる。その結果、
鋼板や浴中機器からの鉄溶解量が溶融亜鉛めっき液が鉄
飽和状態のときに比べて増加する。溶融亜鉛めっき液に
溶解した鉄は、亜鉛と反応してボトムドロスになり、ボ
トムドロス沈殿槽等で沈澱・分離されて系外に取り出さ
れるため、系全体としてボトムドロスの生成量が増え、
その結果、亜鉛原単位が増加するという問題がある。
【0008】本発明は、ボトムドロスの発生量を低減し
て亜鉛原単位を低減できるドロスの除去方法を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】めっき槽へ戻る溶融亜鉛
めっき液の鉄濃度を、めっき槽浴温における溶融亜鉛に
対する飽和鉄溶解度とすると、ボトムドロスの生成量を
低減できる。本発明はこの知見に基くものであり、前記
課題を解決する本発明の要旨は、めっき槽からボトムド
ロスを含む溶融亜鉛めっき液をボトムドロス沈殿槽に導
き、ボトムドロスを沈降分離した後に、溶融亜鉛めっき
液をめっき槽に戻すボトムドロス除去方法において、め
っき槽に戻る溶融亜鉛めっき液に含まれる鉄濃度を、め
っき槽の溶融亜鉛めっき液温度における亜鉛の飽和鉄溶
解度−0.010%以上、+0.005%以下の範囲内
とすることを特徴とする溶融亜鉛めっき設備におけるボ
トムドロスの除去方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】溶融亜鉛めっき液に溶解する鉄
の量は、めっき槽における溶融亜鉛めっき液の鉄未飽和
度、すなわちめっき槽浴温における溶融亜鉛に対する飽
和鉄溶解度とその温度において溶融亜鉛めっき液に含ま
れる鉄濃度の差に比例する。
【0011】めっき槽で溶解した鉄は、めっき槽もし
くは沈殿槽で亜鉛と反応して、最終的にボトムドロスと
なる。すなわち、鉄溶解量の減少はボトムドロスの生成
量の減少につながる。
【0012】本発明では、めっき槽に戻る溶融亜鉛め
っき液の鉄濃度がめっき槽浴温における飽和状態に近い
ので、めっき槽での鉄溶解量が減少し、ボトムドロスの
生成量を減少できる。
【0013】前記効果をあげるために、めっき槽に戻る
溶融亜鉛めっき液の鉄濃度を、めっき槽における溶融亜
鉛めっき液の飽和鉄溶解度−0.010%以上、+0.
005%以下の範囲内とする。
【0014】下限を−0.010%としたのは、これ以
上未飽和状態を大きくするとボトムドロスの発生量が増
え、亜鉛原単位低減効果が少なくなるためである。好ま
しくは−0.005%以内とするのがよい。さらに好ま
しくは−0.003%以内とするのがよい。
【0015】上限を0.005%としたのは、これ以上
過飽和状態を大きくしてもドロス発生量を低減する効果
が少なく、逆にボトムドロスがめっき槽内で成長し鋼板
に付着して表面外観を損なうようになるためである。好
ましくは0.003%以内とするのがよい。
【0016】
【実施例】実施例に使用した溶融亜鉛めっき設備の概略
断面図を図1、また図1の装置の概略平面図を図2に示
す。図1、図2において、1はスナウト、2はめっき
槽、3はシンクロール、4はボトムドロスを沈降・分離
する沈殿槽、5はめっき槽の溶融亜鉛めっき液Lを沈殿
槽4に移送するめっき槽ポンプ、6は第1の移送管、7
はドロス沈殿槽4の溶融亜鉛めっき液Lをめっき槽2に
移送する沈殿槽ポンプ、8は第2の移送管、9は邪魔
板、Sは鋼板である。
【0017】この装置において、鋼板Sは矢印の方向に
走行してスナウト1からめっき槽2に浸漬され、シンク
ロール3で方向転換後、溶融亜鉛めっき浴Lから引上げ
られてめっきされ、次いで図示しない付着量制御装置で
めっき付着量を調整後、冷却されあるいは合金化処理後
冷却され、所定の後処理を施されて所要の溶融亜鉛めっ
き鋼板になる。
【0018】前記めっき作業と並行して、めっき槽2の
ボトムドロスを含む溶融亜鉛めっき液Lを、めっき槽ポ
ンプ5を用いて第1の移送管6を経て沈殿槽4に移送
し、沈殿槽4でボトムドロスを沈降・分離する。沈殿槽
4には、ボトムドロスの沈降効率を上げるために邪魔板
9が設けられている。ボトムドロスを沈降・分離しため
っき液Lを沈殿槽ポンプ7を用いて第2の移送管8を経
てめっき槽2に戻す。
【0019】前記装置を用いて鋼板Sにめっきを行い、
溶融亜鉛めっき液Lをめっき槽2と沈殿槽4の間を循環
してボトムドロスを沈降・分離した。また、その際に、
鉄濃度を変えて、ボトムドロスの発生量を調査した。
【0020】鉄濃度は沈殿槽4からめっき槽2に戻る溶
融亜鉛めっき液Lの鉄濃度を化学分析より測定した。前
記で測定した化学分析値に基いて、沈殿槽4の溶融亜鉛
めっき液温度ならびに移送する溶融亜鉛めっき液Lの流
量を調整して、沈殿槽4からめっき槽2に戻る溶融亜鉛
めっき液Lの鉄濃度を亜鉛−鉄二元系浴における飽和鉄
溶解度との差が所定値になるように制御した。
【0021】ボトムドロス量の測定は、予めボトムドロ
スを除去しためっき槽2と沈殿槽4を用意し、2週間の
操業後に発生したボトムドロスを回収することにより行
った。めっき槽2にもボトムドロスが発生した場合は沈
殿槽4のボトムドロスとの合計量をボトムドロス発生量
とした。
【0022】調査結果を図3に示す。図3において、鉄
濃度差は、沈殿槽4からめっき槽2に戻る溶融亜鉛めっ
き液Lの鉄濃度とめっき槽2のめっき液温度における溶
融亜鉛の飽和鉄溶解度との差(化学分析に基く鉄濃度−
飽和鉄溶解度)とした。また、ボトムドロスの発生量は
鉄濃度差が0のときの発生量を1として、発生量比で表
した。
【0023】鉄濃度差が本発明に規定する範囲内にある
場合、ドロス低減効果が大きい。鉄濃度差が0.003
%以内の場合、低減効果がさらに優れる。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、ボトムドロスを除去す
る際に、ボトムドロスの発生量を低減でき、その結果、
亜鉛原単位を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に使用した溶融亜鉛めっき設備の概略断
面図。
【図2】図1の装置の概略平面図。
【図3】鉄濃度差とボトムドロス発生量の関係を示す
図。
【符号の説明】
1 スナウト 2 めっき槽 3 シンクロール 4 沈殿槽 5 めっき槽ポンプ 6 第1の移送管 7 沈殿槽ポンプ 8 第2の移送管 9 邪魔板 S 鋼板 L 溶融亜鉛めっき液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永山 隆治 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 畠山 誠之 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 石井 俊夫 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 野村 修二 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4K027 AA02 AA22 AB42 AD05 AE02 AE03 AE04 AE08

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 めっき槽からボトムドロスを含む溶融亜
    鉛めっき液をボトムドロス沈殿槽に導き、ボトムドロス
    を沈降分離した後に、溶融亜鉛めっき液をめっき槽に戻
    すボトムドロス除去方法において、めっき槽に戻る溶融
    亜鉛めっき液に含まれる鉄濃度を、めっき槽の溶融亜鉛
    めっき液温度における亜鉛の飽和鉄溶解度−0.010
    %以上、+0.005%以下の範囲内とすることを特徴
    とする溶融亜鉛めっき設備におけるボトムドロスの除去
    方法。
JP10173124A 1998-06-19 1998-06-19 溶融亜鉛めっき設備におけるボトムドロス除去方法 Pending JP2000008151A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100314044B1 (ko) * 2000-01-21 2001-11-16 구자홍 다양한 기능을 갖는 피씨 카메라

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100314044B1 (ko) * 2000-01-21 2001-11-16 구자홍 다양한 기능을 갖는 피씨 카메라

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