JP2000007421A - 陶磁製品の製造方法 - Google Patents

陶磁製品の製造方法

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JP2000007421A
JP2000007421A JP10192420A JP19242098A JP2000007421A JP 2000007421 A JP2000007421 A JP 2000007421A JP 10192420 A JP10192420 A JP 10192420A JP 19242098 A JP19242098 A JP 19242098A JP 2000007421 A JP2000007421 A JP 2000007421A
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JP
Japan
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light
glaze
pigment
accumulating
base body
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JP10192420A
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English (en)
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Yoshinori Inagaki
嘉則 稲垣
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Shinto Paint Co Ltd
Original Assignee
Shinto Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓄光顔料は高温度にさらされると発光機能が
低下することから、陶磁製品に使用するには高温度で締
焼きした素地に蓄光顔料を混入した釉薬を上絵付けとし
て転写や筆書により付着させ、低温度で釉焼きしてして
おり、用途も食器や装飾品に限られていたが、これは、
蓄光釉薬の層が薄いため残光時間が短く、また、平滑な
施釉面に張り付いているだけであって摩耗により容易に
剥がれ落ちるからであった。 【解決手段】 表面に凹部を形成した素地の凹部に、蓄
光顔料を釉薬に混入した蓄光釉薬を充填して釉焼するよ
うにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蓄光釉薬により装飾
または標識などを形成した陶磁製品の製造方法に関し、
特に、光を遮断してからの発光時間(以下、残光時間と
いう)が長く、また、発光部の耐摩耗性に優れた陶磁製
品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】蓄光顔料は高温度にさらされると発光機
能が低下することから、陶磁製品に使用するには高温度
で締焼きした素地に蓄光顔料を混入した釉薬を上絵付け
として転写や筆書により付着させ、低温度で釉焼きして
しており、用途も食器や装飾品に限られていた。
【0003】これは、蓄光釉薬の層が薄いため残光時間
が短く、また、平滑な施釉面に張り付いているだけであ
って摩耗により容易に剥がれ落ちるからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、発光部の残
光時間が長く、耐摩耗性に優れ、食器や装飾品以外の陶
磁製品の製造にも適用することができる方法を提供する
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記課題
を解決するための手段として、請求項1の発明は、表面
に凹部を形成した素地の凹部に、蓄光顔料を釉薬に混入
した蓄光釉薬を充填して釉焼するようにしたものであっ
て、蓄光釉薬の層が厚いから、残光時間が長く、また、
蓄光釉薬は少なくとも一部が凹部に埋め込まれているか
ら、耐摩耗性に優れる効果がある。
【0006】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、凹部が直径2〜10mmの略半球形をなし、その凹
部に略同径の略球形をなす蓄光釉薬を充填するようにし
たから、残光により斑点模様を形成することができると
ともに、蓄光釉薬の一部が素地の表面から突出していて
立体的に発光することにより装飾性に優れ、また、蓄光
釉薬の配列により文字や図形を残光により表すことがで
きる効果がある。
【0007】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、凹部が一定の平面形状をなす凹面としたから、その
凹面に蓄光釉薬を充填することにより文字や図形を残光
により鮮明に表示することができる効果がある。
【0008】請求項4の発明は釉薬が発泡性を有するか
ら、透光性に優れ、残光が強くなる効果がある。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。図1、2、3に示す第1の実
施の形態は、磁器製のカップの表面に蓄光釉薬を埋め込
んだものであって、素地1は生素地の成型時に直径2〜
10mmの半球形の凹部2を数個形成して施釉後締焼し
たものであって、各凹部2内に、蓄光顔料に無機バイン
ダーとしてガラスの粉末を、有機バインダーとしてニス
を混合して凹部2と略同径の球体とした蓄光釉薬3を詰
めて釉焼したものである。
【0010】蓄光顔料としては、ケミテック株式会社製
の「ピカリコ」が残光時間が20時間以上のものもあっ
て、最も好適である。
【0011】なお、上記「ピカリコ」の耐熱温度は50
0℃とされているが、酸素との接触により変質するもの
であって、本実施の形態のように、無機バインダーであ
るガラスが熔融した中に混入した状態においては、80
0℃程度の釉焼温度では残光機能に変化は無い。
【0012】本実施の形態においては、蓄光釉薬3の一
部が素地1の表面から突出しているから、暗部において
立体的に発光し、装飾性に優れる。
【0013】図4に示す本発明の第2の実施の形態は、
磁器製のタイルの表面に蓄光釉薬を埋め込んだものであ
って、素地4は生素地の成型時に直径2〜10mmの半
球形の凹部を、矢印形になるように多数個近接するよう
に形成して施釉後締焼したものであって、各凹部内に、
上記第1の実施の形態に用いたのと同一の蓄光釉薬5を
詰めて釉焼したものである。
【0014】本実施の形態は上記のように残光時間が著
しく長いので、例えば、高速道路のトンネルの内壁に張
り付けておくと、万一、停電によりトンネル内の照明が
消えたときの誘導灯として使うことができる。
【0015】従来、この種の誘導灯としては、停電によ
り起動する緊急用自家発電機により点灯する発光体が用
いられているが、そのカバーとしてプラスチックが用い
られているため、トンネルの内壁面の洗浄を回転ブラシ
で自動的に行う場合に、その誘導灯の部分だけはカバー
の摩耗や破損を防止するために回転ブラシを止めて手作
業により洗浄する必要があって、作業能率の低下の原因
となっているが、本実施の形態の誘導灯は全体が陶磁製
であるため、他の壁面と同様に回転ブラシで洗浄するこ
とができて作業能率が著しく向上する。
【0016】図5に示す本発明の第3の実施の形態は、
上記第2の実施の形態と同様に陶磁製のタイル素地4の
表面に蓄光釉薬で矢印形を形成したものであるが、その
矢印形は素地4の表面に深さ2〜10mm程度の矢印形
の凹部6に蓄光釉薬7を充填したものであって、上記第
2の実施の形態より矢印の輪郭が鮮明となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の全体の一部切欠斜
視図である。
【図2】発光顔料を素地の凹部に充填する状態の断面図
である。
【図3】発光顔料を凹部に充填して釉焼した状態の断面
図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の斜視図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態の一部切欠斜視図で
ある。
【符号の説明】
1、4:締焼素地 2、6:凹部 3、5、7:蓄光釉薬

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に凹部を形成した素地の前記凹部
    に、蓄光顔料を釉薬に混入した蓄光釉薬を充填して釉焼
    することを特徴とする陶磁製品の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記凹部が直径2〜10mmの略半球形
    をなし、該凹部に略同径の略球形をなす蓄光釉薬を充填
    することを特徴とする請求項1記載の陶磁製品の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記凹部が一定の平面形状をなす凹面で
    あることを特徴とする請求項1記載の陶磁製品の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記釉薬が発泡性を有することを特徴と
    する請求項1、2または3に記載の陶磁製品の製造方
    法。
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