JP2000007272A - 吊り具 - Google Patents

吊り具

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JP2000007272A JP17423498A JP17423498A JP2000007272A JP 2000007272 A JP2000007272 A JP 2000007272A JP 17423498 A JP17423498 A JP 17423498A JP 17423498 A JP17423498 A JP 17423498A JP 2000007272 A JP2000007272 A JP 2000007272A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 確実に荷を吊り上げられるのは無論のこと、
荷降ろしの際に人が立合いにくい場所であっても人手に
よらず自動的かつ確実に荷下ろしすることができ、安全
性の高い吊り具を提供すること。 【解決手段】 吊り具Aは、略垂直向きに立てた姿勢で
配置される本体フレーム1と、下向きに嵌入したロープ
受面3aを当該下部に有して略C字状に形成され当該上
下略中央部で枢支軸4を介して上下揺動自在に本体フレ
ーム1に枢支されたフック体3と、フック体3上部近傍
の本体フレーム1に設けられ荷吊り上げ時にはフック体
3の上部3bと係合してフック体3を本体フレーム1に
対し閉じた状態に固定するロック手段31とを備え、最
も開いた状態のフック体3におけるロープ受面3aの先
端部が、水平面に対し下向きとなる傾きで形成されてい
る。ロック手段31は、フック体1に対し上下摺動自在
に本体フレーム1に設けられたスライドバー2と、スラ
イドバー2の下部に枢支されたロッキングローラ5とか
らなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷に巻き付けたロ
ープなどの端部をフック体に掛けて吊り上げたのち、荷
を着地させるだけで自動的にフック体が開きロープをフ
ック体から脱落させるようにした吊り具に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に、クレーンなどでクレーン側ロー
プの下端に取り付けられる吊り具として、本体フレーム
の下部に「し」字形のフック体を備えているものが知ら
れている。このフック体は本体フレームに対し一体に設
けられている。前記した従来の吊り具を用いて荷を吊り
上げるにあたっては、まず荷に対しワイヤロープや布ロ
ープなどを締結して落下しないようにしておく。次に、
ロープ先端の輪部をフック体に挿通する。その後、クレ
ーン側ロープを巻き上げて荷を吊り上げ所望の場所まで
搬送する。所望場所ではクレーン側ロープを降ろして荷
を着地させた後、ロープの輪部を人手によってフック体
から取り外す。これにより、一連の吊り上げ運搬作業を
終えるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、狭い作業場
や足場の悪い場所などのように、荷下ろしの際にフック
体または荷からロープを人手で取り外すことが困難な場
所がある。しかしながら、従来の吊り具を用いる以外に
良い手段が見つからないため、止むなく人手で荷の姿勢
を調整したりして、ワイヤロープなどをフック体から取
り外していた。このように困難な場所での作業であるか
ら、荷下ろし時の事故が発生することが多々あった。
【0004】本発明は、上記した従来の問題点に鑑みて
なされたものであって、確実に荷を吊り上げられるのは
無論のこと、荷降ろしの際に人が立合いにくい場所であ
っても人手によらず自動的かつ確実に荷下ろしすること
ができる安全性の高い吊り具を提供することを目的とし
ている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る吊り具は、略垂直向きに立てた姿勢で
配置される本体フレームと、下向きに嵌入したロープ受
面を当該下部に有して略C字状に形成され当該上下略中
央部で上下揺動自在に本体フレームに枢支されたフック
体と、フック体の上部近傍の本体フレームに設けられ荷
吊り上げ時にはフック体の上部と係合してフック体を本
体フレームに対し閉じた状態に固定するロック手段とを
備え、最も開いた状態のフック体におけるロープ受面の
先端部が、水平面に対し下向きとなる傾きで形成された
構成にしてある。
【0006】また、前記構成のロック手段は、フック体
上部の側方で上下摺動自在に本体フレームに設けられク
レーン側ロープで吊り下げられるスライドバーと、スラ
イドバーの下部に枢支され、本体フレームに対しスライ
ドバーが引き上げられたときフック体上部の先端面と係
合してフック体を閉じた状態にロックするロッキングロ
ーラとからなるものである。
【0007】そして、前記構成において、フック体の上
部に上向きに嵌入した係止凹部が設けられるとともに、
ロッキングローラは、本体フレームに対し最も低い位置
にあるときフック体の係止凹部と係合してフック体を最
も開いた状態にロックするように構成されたものであ
る。
【0008】更に、前記の各構成において、閉じたフッ
ク体上部の先端面に対しスライドバーを挟んだ位置の本
体フレームに、スライドバーを跨いでフック体上部の先
端面と係脱自由に係合する仮固定爪が上下揺動自在に枢
支され、当該仮固定爪は、ロッキングローラがフック体
上部の先端面と係合していないときフック体上部の先端
面と係合してフック体を閉じた状態に仮ロックし、上昇
するスライドバーのロッキングローラに押し上げられて
フック体のロック動作をロッキングローラと交替する構
成にしたものである。
【0009】また、前記の各構成における本体フレーム
に、フック体とは別個独立のサブフックを付設したもの
である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態に係る
吊り具を示す側面図、図2は吊り具の正面図、図3は図
2におけるB−B線に見た要部構成図、図4は吊り具の
仮固定爪およびその近傍を示す構成図である。各図にお
いて、符号Aはクレーン車(図示省略)などから垂下さ
れたクレーン側ロープの下端に取り付けられる吊り具で
ある。この吊り具Aは垂直向きに立てた姿勢で対面配置
された1対の本体フレーム1,1間に諸々の構成部品を
配備してある。
【0011】本体フレーム1,1の下隅部には、フック
体3がその上下略中央部で枢支軸4を介して上下揺動自
在に枢支されている。枢支軸4にはフック体3を常時開
く方向(図3で時計回り方向)へ付勢するスプリング2
5が嵌挿されている。スプリング25の一端はフック体
3に係止され他端は本体フレーム1内面に突設されたス
プリング軸受26に係止されている。このフック体3は
その下部に下向きに嵌入したロープ受面3aを有してC
字状に形成されている。フック体3を最も開いた状態で
ロープ受面3aの先端部は水平面に対し下向きとなる傾
きに形成されている(図7の接線角θ2 (=例えば50
度程度)参照)。ロープ受面3aの先端部は側面視で直
線状あるいは上向きに膨らんだ曲線状に形成しても構わ
ない。また、フック体3の上部3bの内面には、上向き
に嵌入した係止凹部3dが形成されている。更に、フッ
ク体3上部の先端面3cの上下寸法は長さLに設定され
ている。先端面3cの上下長さLにより、吊り上げてい
た荷を着地させたときからフック体3が自動的に開くま
での時間を決めることができる。因みに、上下長さLを
大きくすれば、荷が着地したのちフック体3が自動的に
開くまでの時間を大きくとることができる。
【0012】フック体3の枢支位置と対向する本体フレ
ーム1,1の下隅部には、当て板15が枢支軸16を介
して揺動自在に枢支されている。この当て板15は、フ
ック体3に挿通される例えば布ロープ40先端の輪部4
0a,40b(図3参照)の抜け落ちを防止するよう
に、板末端側に連結されたスプリング17の付勢力によ
り、閉じた状態のフック体3の先端と係合する。当て板
15末端側が届く範囲の本体フレーム1内面には、フッ
ク体3が開いた状態であっても当て板15を一定以上開
かせないためのストッパ18が配備されている。当て板
15は、輪部40a,40bをフック体3のロープ受面
3aに向けて挿入できる方向へだけ揺動でき、いったん
挿入された輪部40a,40bを抜脱させないようにな
っている。尚、荷下ろしの際に輪部40a,40bを抜
脱しやすくするためロープ受面3aが浅く形成されてい
るので、比較的強度の大きな当て板15を用いることに
より吊り下げ時の抜脱防止を図るのが好ましい。
【0013】一方、フック体3の隣接位置で本体フレー
ム1,1の横方向中央部には、2枚一体のスライドバー
2,2が上下摺動自在に設けられている。スライドバー
2の下部には水平軸心のローラ軸6を介してロッキング
ローラ5が枢支されている。ロッキングローラ5は、本
体フレーム1,1に対しスライドバー2が引き上げられ
たとき先端面3cと係合してフック体3を閉じた状態で
ロックする。また、ロッキングローラ5が本体フレーム
1,1に対し最も低い位置にあるとき、ロッキングロー
ラ5は係止凹部3dと係合してフック体3を最も開いた
状態でロックするようにもなっている。スライドバー
2,2の上部は、本体フレーム1,1の上部内面に枢支
されたガイドローラ12,12により両側から挟み持た
れて上下に案内される。また、本体フレーム1,1の側
面視中央部分にそれぞれ穿設された縦長のガイド穴2
9,29には、ロッキングローラ5のローラ軸6が穴内
を上下移動自由に装着されている。これにより、スライ
ドバー2,2の下部はローラ軸6を介してガイド穴2
9,29により上下に案内される。
【0014】そして、スライドバー2,2はスプリング
13,13の付勢力により本体フレーム1,1に対し常
時下向きに付勢されている。スプリング13,13は、
スライドバー2,2の上部外側面に突設されたスプリン
グ軸受14,14に一端が係止され、本体フレーム1,
1の外側面に突設されたスプリング軸受24,24に他
端が係止されている。スプリング13,13は吊り上げ
能力に応じた付勢力(すなわち、使用されるワイヤロー
プなどの重量に抗しない力)を有している。尚、前記の
スライドバー2,2は上端部に形成された吊下げ穴2a
に挿通されるクレーン側ロープ(図8,9の符号41参
照)で吊り上げられる。
【0015】また、閉じた状態のフック体3の先端面3
cに対しスライドバー2を挟んだ位置の本体フレーム1
には、軸受部7cと一体の仮固定爪7が配備されてい
る。軸受部7cは本体フレーム1,1に横向きに設けら
れた枢支軸23を介して回動自在に枢支されている。そ
のほか、連結用爪7aと位置決め用爪7bが軸受部7c
に一体に設けられている。これにより、軸受部7cを中
心として仮固定爪7と連結用爪7aと位置決め用爪7b
とから側面視略T字形の部品が構成されている。但し、
位置決め用爪7bは他の構成部品(例えば、後述する半
円弧板8)との干渉を避けるため、仮固定爪7および連
結用爪7aとは段違いの位置で軸受部7cに固設されて
いる。また、位置決め用爪7b先端が届く範囲の本体フ
レーム1内面に、ストッパ9,10がそれぞれ取り付け
られている。上記の仮固定爪7は、スライドバー2を跨
いでフック体3の先端面3cと接触できる位置に配備さ
れていて、ロッキングローラ5がフック体3の先端面3
cと係合していないとき、先端面3cと係合してフック
体3を閉じた状態に仮ロックするようになっている。ま
た、仮固定爪7は、上昇するロッキングローラ5により
押し上げられてフック体3のロック動作をロッキングロ
ーラ5と交替するようになっている。
【0016】半円弧板8は一端が連結用爪7aの枢支軸
28に枢支され、他端の軸穴27にスプリング11の先
端が係止されている。スプリング11の末端は本体フレ
ーム1内面に突設されたスプリング軸受26に留められ
ている。すなわち、枢支軸23,軸受部7c,連結用爪
7a,枢支軸28,半円弧板8,軸穴27,スプリング
11,およびスプリング軸受26から、図4に示した実
線の位置と2点鎖線の位置の2ヵ所で、仮固定爪7を選
択的に位置決め係止させる、いわゆる「バネてこ機構」
が構成されている。このバネてこ機構ではスプリング1
1の付勢力によって、実線の位置から2点鎖線の位置ま
での中央部を境に、仮固定爪7が前記中央部よりも2点
鎖線寄りの位置にあれば、仮固定爪7を2点鎖線位置に
向けて時計回りに回転させる。これに対し、仮固定爪7
が前記中央部よりも実線寄りの位置にあれば、仮固定爪
7を実線位置に向けて反時計回りに回転させるようにな
っている。
【0017】他方、本体フレーム1,1の側部には、フ
ック体3とは別個独立のサブフック21が付設されてい
る。サブフック21の上面開口は、枢支軸30を介して
揺動自在の当て板22により開閉可能に閉じられてい
る。サブフック21はボルト19,20により本体フレ
ーム1,1に組み付けられている。これらのボルト1
9,20は本体フレーム1,1の固定も兼ねている。サ
ブフック21は、一方の輪部をフック体3に掛けられた
ロープの他方の輪部を掛けるためのものである。すなわ
ち、荷の着地後にフック体3側の輪部が自動的に離脱
し、その後吊り具A全体を吊り上げることにより、ロー
プを随伴させて次の吊り荷の位置まで吊り具Aを移動さ
せることができる。
【0018】続いて、上記構成の吊り具Aを用いた荷の
吊り上げ運搬動作について説明する。まず、スライドバ
ー2の吊下げ穴2aにクレーン車からのクレーン側ロー
プ41(図8参照)を接続する。このとき、本体フレー
ム1,1に対しフック体3が開いていれば、人手により
フック体3を閉じさせて図3のような初期セット状態に
しておく。この状態で布ロープ40の輪部40a,40
bをフック体3に掛ける。尚、この吊り具Aについて人
手を要するのは、荷吊りに際し、フック体3を閉じるこ
ととロープをフック体3に掛けることだけである。前記
した初期セット状態において、フック体3の先端面3c
に仮固定爪7の先端が当り、同時にスプリング11によ
り位置決め用爪7bがストッパ10に押し付けられその
位置で保持されている。このとき、枢支軸23の軸心C
を中心にして仮固定爪7の軸心Rとフック体3の先端面
3cとの成す角度θ1 は、図4のように、90度を超え
るように設定されているので、位置決め用爪7bがスト
ッパ10から離れる方向(図中時計回り方向)へ逃げる
ことはなく、フック体3は仮固定爪7でしっかりと仮ロ
ックされている。
【0019】そこで、クレーン側ロープ41が巻き上げ
られると、スライドバー2,2が上方向に持ち上げられ
る。このとき、布ロープ40が張って吊り荷の荷重がか
かるまではスプリング13の付勢力が勝っているので、
ロッキングローラ5は最下位置にある。その後、吊り荷
の荷重がかかりスプリング13の付勢力を上回ると、ス
ライドバー2,2は本体フレーム1,1に対し上向きに
移動しフック体3の先端面3c下端に当たる。ところ
で、ロッキングローラ5の半径は、ガイド穴29の縦中
心線から仮ロック時の仮固定爪7先端までの長さよりも
若干大きくされている。そのため、先端面3cに接した
ロッキングローラ5は、図5に示すように、フック体3
を少し左に押し出すようにして上昇する。このとき、仮
固定爪7の先端とフック体3の先端面3cとの間に僅か
なクリアランスSが生じる。これにより、仮固定爪7は
円滑に回動できるようになっている。
【0020】更にロッキングローラ5が上昇すると、図
6のように、ロッキングローラ5は仮固定爪7に当って
これを押し上げ、ガイド穴29の上縁で止まる。この状
態でフック体3はロッキングローラ5により確実にロッ
クされている。従って、吊り荷が着地して布ロープ40
が弛まない限り、フック体3が開くことはない。尚、こ
のときの仮固定爪7はロッキングローラ5の上方にあ
り、スプリング11により位置決め用爪7bがストッパ
9に押し付けられた位置で止まっている。すなわち、こ
れらのスライドバー2とロッキングローラ5とにより、
荷吊り上げ時に先端面3cと係合してフック体3を本体
フレーム1,1に対し閉じた状態に固定するようになっ
ている。いわば、スライドバー2とロッキングローラ5
とからなる構成が、本発明にいうロック手段31の一例
である。
【0021】次に、吊り荷を荷下ろし場所に着地させた
状態から説明する。吊り荷が着地すると、ロッキングロ
ーラ5はスプリング13の付勢力によりスライドバー2
に伴って先端面3cを摺接しつつ下向きにゆっくりと移
動していく。そうして、ロッキングローラ5は先端面3
cの下端から離れると摺動抵抗がなくなって急速に下降
しガイド穴29の下縁に達する。すると直ちに、フック
体3が図7のように図中時計回りに回転する。これは、
フック体3の重心が右回りにバランスしていることと、
スプリング25の付勢力および荷の重みとによるもので
ある。このとき、仮固定爪7と一体の連結用爪7aに、
まずロッキングローラ5が接触し、続いてフック体3の
先端面3cが接触する。これにより、仮固定爪7は図3
の形態に戻される。一方、フック体3は完全に開いた形
態となり、この形態で布ロープ40は自動的にフック体
3から離脱する。
【0022】また、たとえ布ロープ40がロープ受面3
a上に留まっていたとしても、この形態で吊り具Aを再
度引き上げるだけで、布ロープ40は必ずロープ受面3
aから滑落する。このとき、フック体3の係止凹部3d
はロッキングローラ5に嵌まり込んでおり、ロッキング
ローラ5はガイド穴29に沿って上方向に動けるだけで
あるから、フック体3は開いた状態で確実にロックされ
る。従って、吊り具Aが再度引き上げられてもフック体
3の全開状態は保持される。布ロープ40が自動的に離
脱した後は、手動によりフック体3を閉じると、仮固定
爪7がフック体3の上部3bの上面で押し上げられたの
ち、先端面3cに当たってフック体3を仮ロックさせ
る。これにより、吊り具Aは図3の初期セット状態に戻
る。
【0023】上記のように、吊り具Aは「吊り上げ時
(フック体閉止時)」と「ロープ離脱時(フック体開放
時)」の状態が構造的に明確に区別されているので、吊
り上げ時に荷を落下させることがない反面、荷降ろし時
にはフック体3からロープを自動的に取り外して荷降ろ
しすることができる。従って、極めて安全性の高いもの
であるということができる。すなわち、吊り具Aは荷下
ろし時に人の立合いが困難な、例えばテトラポットの設
置工事や上棟時の建築資材搬入作業などに使用すると好
適である。
【0024】因みに、図8はいわゆる丸物であるガスボ
ンベ42を吊り具Aを用いて吊り上げた状態を示してい
る。50〜60kg程度のガスボンベ42に巻き回された
布ロープ40の輪部40a,40bの双方がフック体3
に掛けられている。この場合は、ガスボンベ42の着地
後、寸時経過するとフック体3が開き、輪部40a,4
0bの双方がフック体3から自動的に外れるようになっ
ている。これにより、ガスボンベ42の運搬に際し、人
手によらずガスボンベ42を荷下ろしできる。
【0025】また、図9はいわゆる角物である発電機4
4を吊り上げた状態を示している。ここでは、500kg
程度の発電機44の吊り用棒45の下方にワイヤロープ
43が通されて一方の輪部43aがフック体3に掛けら
れ,他方の輪部43bがサブフック21に掛けられてい
る。そこで、発電機44が着地すると、寸時経過したの
ちフック体3が開き、一方の輪部43aがフック体3か
ら自動的に外れる。それに対し、他方の輪部43bはサ
ブフック21に掛かったままなので、吊り具Aを上昇さ
せるとワイヤロープ43も随伴して上昇し、発電機44
の吊り用棒45から外れる。従って、運搬し終えた発電
機44から人手によりワイヤロープ43を取り外す手間
が必要でなく、次に運搬すべき発電機の場所まで吊り具
Aおよびワイヤロープ43を一体で回送することができ
る。
【0026】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の吊り具によ
れば、荷の吊り上げ時にロック手段がフック体の上部と
係合してフック体を本体フレームに対し閉じた状態に確
実に固定するので、吊り上げ中はいかなる場合もフック
体が開いて荷が落下するといった不具合を生じることが
ない。一方、最も開いた状態のフック体におけるロープ
受面の先端部は水平面に対し下向きとなる傾きで形成さ
れているので、ロープなどを介してロープ受面に吊り下
げられていた荷を、フック体が開いたときにロープ受面
から離脱して落下させることができる。
【0027】また、フック体上部の側方で本体フレーム
に上下摺動自在に設けられたスライドバーと、スライド
バーが引き上げられたときフック体上部の先端面と係合
してフック体を閉じた状態でロックするロッキングロー
ラとから、ロック手段を構成した場合は、構成が比較的
簡素で安価にすみ、フック体を閉じた状態でしっかりと
機械的にロックすることができて安全である。
【0028】そして、ロッキングローラが、本体フレー
ムに対し最も低い位置にあるときフック体の係止凹部と
係合してフック体を最も開いた状態でロックするように
構成されている場合、機構上の異常を生じたときはフッ
ク体が閉じることなく開いたままであるので、機構異常
のまま荷を吊り上げるといった危険性がなく安全性が高
い。
【0029】更に、上下揺動自在の仮固定爪が、ロッキ
ングローラがフック体上部の先端面と係合していないと
きフック体上部の先端面と係合してフック体を閉じた状
態に仮ロックし、上昇するスライドバーのロッキングロ
ーラに押し上げられてフック体のロック動作をロッキン
グローラと交替する構成にした場合、吊り上げ前は仮固
定爪がフック体を閉じた状態に仮ロックし、吊り上げ途
中では交替したロッキングローラがフック体を閉じた状
態にしっかりとロックするので、初期セット後はいかな
る場合もフック体が開いて荷を落下させるといった不具
合を生じることがない。
【0030】また、フック体とは別個独立のサブフック
を本体フレームに付設した場合、ロープの一方の輪部を
サブフックに掛止させておき、他方の輪部をフック体に
掛止させるようにすれば、荷下ろし時には他方の輪部だ
けがフック体から離脱し、サブフックに掛止された一方
の輪部は、吊り上げられる吊り具に随伴して上昇する。
従って、次の荷吊り場所へロープを付けたまま移動させ
ることができるので作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る吊り具を示す側面図
である。
【図2】前記吊り具の正面図である。
【図3】図2におけるB−B線に見た要部構成図であ
る。
【図4】前記吊り具の仮固定爪およびその近傍を示す構
成図である。
【図5】吊り荷吊り上げ直前における仮固定爪およびそ
の近傍の状態を示す説明図である。
【図6】吊り上げ時の状態を示す説明図である。
【図7】フック体開放時の状態を示す説明図である。
【図8】前記吊り具を用いてガスボンベを吊り上げてい
る状態を示す説明図である。
【図9】前記吊り具を用いて発電機を吊り上げている状
態を示す説明図である。
【符号の説明】
A 吊り具 1 本体フレーム 2 スライドバー 2a 吊下げ穴 3 フック体 3a ロープ受面 3b 上部 3c 先端面 3d 係止凹部 4 枢支軸 5 ロッキングローラ 7 仮固定爪 7a 連結用爪 7b 位置決め用爪 7c 軸受部 12 ガイドローラ 21 サブフック 23 枢支軸 29 ガイド穴 31 ロック手段 θ2 接線角

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略垂直向きに立てた姿勢で配置される本
    体フレームと、下向きに嵌入したロープ受面を当該下部
    に有して略C字状に形成され当該上下略中央部で上下揺
    動自在に本体フレームに枢支されたフック体と、フック
    体の上部近傍の本体フレームに設けられ荷吊り上げ時に
    はフック体の上部と係合してフック体を本体フレームに
    対し閉じた状態に固定するロック手段とを備え、最も開
    いた状態のフック体におけるロープ受面の先端部が、水
    平面に対し下向きとなる傾きで形成されていることを特
    徴とする吊り具。
  2. 【請求項2】 ロック手段は、フック体上部の側方で上
    下摺動自在に本体フレームに設けられクレーン側ロープ
    で吊り下げられるスライドバーと、スライドバーの下部
    に枢支され、本体フレームに対しスライドバーが引き上
    げられたときフック体上部の先端面と係合してフック体
    を閉じた状態にロックするロッキングローラとからなっ
    ていることを特徴とする請求項1に記載の吊り具。
  3. 【請求項3】 フック体の上部に上向きに嵌入した係止
    凹部が設けられるとともに、ロッキングローラは、本体
    フレームに対し最も低い位置にあるときフック体の係止
    凹部と係合してフック体を最も開いた状態にロックする
    ように構成されていることを特徴とする請求項2に記載
    の吊り具。
  4. 【請求項4】 閉じたフック体上部の先端面に対しスラ
    イドバーを挟んだ位置の本体フレームに、スライドバー
    を跨いでフック体上部の先端面と係脱自由に係合する仮
    固定爪が上下揺動自在に枢支され、当該仮固定爪は、ロ
    ッキングローラがフック体上部の先端面と係合していな
    いときフック体上部の先端面と係合してフック体を閉じ
    た状態に仮ロックし、上昇するスライドバーのロッキン
    グローラに押し上げられてフック体のロック動作をロッ
    キングローラと交替する構成にしてあることを特徴とす
    る請求項2または請求項3に記載の吊り具。
  5. 【請求項5】 本体フレームに、フック体とは別個独立
    のサブフックを付設したことを特徴とする請求項1乃至
    請求項4のいずれかに記載の吊り具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100876675B1 (ko) * 2007-10-11 2009-01-07 범동건설(주) 발전기 교체용 갠트리 크레인 및 이를 이용한 발전기교체방법
CN104210933A (zh) * 2014-07-11 2014-12-17 中国人民解放军76321部队 飞机吊装空投用自动吊钩锁具
US10625987B1 (en) 2019-04-25 2020-04-21 Toyota Motor North America, Inc. Engine pick end effectors and methods of raising and lowering vehicle engines using engine pick end effectors

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