JP2000007037A

JP2000007037A - 包装用クッションおよびカートン

Info

Publication number: JP2000007037A
Application number: JP10178241A
Authority: JP
Inventors: Toshiya Susumago; 俊哉煤孫; Yuri Nomoto; 由利野本
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1998-06-25
Filing date: 1998-06-25
Publication date: 2000-01-11

Abstract

(57)【要約】【課題】緩衝性を向上させた段ボール等の板状の部材
からなるクッションおよび該クッションを収納するカー
トンを提供すること。【解決手段】本発明のクッションは、１枚の段ボー
ル等の板状部材を折り曲げて、底部および前後の壁部を
形成し、左右の壁部は、外側から巻き込むように底部お
よび前後の壁部に設けた切り欠きに差し込むことによっ
て形成する。製品を収納した本発明の段ボール製クッシ
ョンをカートンに収納することにより、各壁部によって
前後左右への落下および外力から保護され、底面側への
落下および外力については、底面の緩衝空間において保
護される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は包装用のクッション
およびカートンに関し、特に、単一の連続する段ボール
板等から組み立てられる包装用クッションおよび該クッ
ションを収納するカートンに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、電気製品等の出荷時に製品を保護
する緩衝材として、一般的には発泡スチロール等のプラ
スティック材が使用されていた。そして、製品を収納し
た発泡プラスティック材をカートンに収納していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記したような、従来
のプラスティック製の緩衝材は、製品が購入者に届いた
後、緩衝材が廃棄された時に、廃棄物としてかさばり、
埋め立ててもそのままでは自然に還元されにくく、また
燃焼すると燃焼温度が高くなり、焼却炉を痛める等の問
題点があった。そこで、最近では、これらのプラスティ
ック製緩衝材の代替えとして鶏卵保護材として多く使用
されているパルプモウルドや段ボールを折り曲げたり貼
ったりして製作する段ボール製クッションも提案されて
いる。しかし、パルプモウルドについては金型代が高価
である、試作が容易でない（金型でしか成型品が作れな
い）などの問題点があり、従来の段ボール製クッション
も組み立てが複雑で作業性が悪い、落下等に対する製品
保護のための緩衝性が悪く、収納される製品の強度が比
較的高いものにしか使用できない等の問題点があった。
本発明の目的は、前記のような従来技術の問題点を解決
し、緩衝性を向上させた段ボール等の板状の部材からな
るクッションおよび該クッションを収納するカートンを
提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明のクッションは、
１枚の段ボール等の板状部材を折り曲げて、底部および
前後の壁部を形成し、左右の壁部は、外側から巻き込む
ように底部および前後の壁部に設けた切り欠きに差し込
むことによって形成した点に特徴がある。また、該クッ
ションの壁部の辺がカートン内面に直角に当接するよう
に設計されたカートンにも特徴がある。本発明によれ
ば、製品を収納した本発明の段ボール製クッションをカ
ートンに収納することにより、各壁部によって前後左右
への落下および外力から保護され、底面側への落下およ
び外力については、底面の緩衝部において保護される。

【０００５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。図１は、本発明を適用した段ボール製クッ
ションの展開平面図である。なお図１において、実線は
切断線、点線はミシン目あるいは外側表面のみを切断し
た折り線を表す。中央には、クッションを組み立てて製
品を収納した場合に底となる底面部１があり、その前後
には対向する長辺（折り線２ａおよび３ａ）において底
面部１と連続する前壁部２および後壁部３が形成されて
いる。底面部１、前壁部２および後壁部３からなる面の
左右にはそれぞれ図示するような垂直の切り欠き１５、
１６が設けられている。

【０００６】底面部１の左右には、底面部１の対向する
短辺（折り線４ａ、５ａ）において連続する左側壁部片
４および右側壁部片５が形成されている。各壁部片４、
５は、それぞれ長方形であり、底面部１の対向する短辺
（折り線４ａ、５ａ）と平行に３本の折り線４ｂ〜４
ｄ、５ｂ〜５ｄを有する。また、各壁部片４、５の底面
部１と反対側の辺には、前記折り線と垂直な方向に、そ
れぞれ２つの切り込み１３ａ、１３ｂ、１４ａ、１４ｂ
が設けられている。

【０００７】図３は、図１の実施例の組み立て順序を説
明する説明図である。クッションを組み立てる場合に
は、まず、前後の壁部２、３を折り曲げて垂直方向に立
ち上げる（１）。次に、左右の壁部片４、５を折り線４
ａ〜４ｄ、５ａ〜５ｄにおいて図のように折り曲げ、各
壁部片４、５の底面部１と反対側の辺を切り欠き１５、
１６に挿入し、切り込み１３ａ、１３ｂ、１４ａ、１４
ｂが前後の壁部２、３と係合するまで押し込む。

【０００８】図２は、組み立てたクッションの斜視図で
ある。中央部には、底面部１および各壁部２〜５によっ
て収納部２０が形成されている。各壁部２〜５は断面が
略＃字状に収納部２０の周囲に張り出しており、また左
右の壁部４、５の折り返し部分６〜８、１０〜１２が底
面部１よりも下方に張り出している。なお、左右の壁部
４、５における折り線４ｄ、５ｄは、組み立てを容易に
するために設けた折り線であり、組み立て後にはこの部
分は平坦となる。

【０００９】図４は、製品の収納方法を示す斜視図であ
る。ビデオカメラレコーダーやラジオ等の製品３０は、
まずビニールあるいはウレタン等のシートから成る袋３
１に収納され、本発明のクッション３２の収納部２０に
収納される。製品を収納したクッションは、マニュアル
等の付属物３３と一緒に段ボール製のカートン（箱）３
４に収納される。このように製品を収納すると、製品３
０の底面および各側面とカートン３４の底面および各側
面の間にはクッション３２によって空間が確保され、外
部からの圧力が直接製品にかかることがなくなり、ま
た、落下等によるおおきな加速度に対しても、前記空間
の範囲でクッション３２が衝撃を和らげ、製品を保護す
る。また、クッションの各壁部２〜５の側辺はカートン
３４の側面および底面と垂直に当接しており、カートン
３４の強度が増加する。更に、クッションの底部１およ
び各壁部２〜５の外側に付属品を収納することも可能で
ある。

【００１０】以上、本発明の実施例を開示したが、本発
明には下記のような変形例も考えられる。実施例におい
て、収納部２０とカートン３４との間の空間は任意に設
計可能である。従って、任意の方向の緩衝性を向上した
ければ該方向の空間を大きく取ればよい。例えば底部の
空間を大きくするには、左右の壁部片４、５における左
右底部６、１０および左右壁下部８、１２の幅（２つの
折り線間の距離）を大きくすればよく、逆に緩衝機能が
必要なければ幅を０にしてもよい（この場合には折り線
の数が１つ減る）。

【００１１】同様に、左右側面の空間は折り線４ａ（５
ａ）と切り欠き１５（１６）の距離によって決まり、前
後側面の空間は底部の短辺の長さと左右の壁部４、５の
幅の差によって決まる。左右の空間の幅は０に近づくと
組み立てが困難となるが、前後は０にすることが可能で
ある。

【００１２】上部空間については緩衝用の空間は設けら
れていないが、必要であれば、例えば、前後の壁部２あ
るいは３もしくは左右の壁部４あるいは５の端部を延長
し、折り曲げることにより、上部に緩衝用の空間を設け
ることが可能である。更に、クッション３２ではなく、
カートン３４の側壁の上部を延長し、折り曲げることに
よってクッション３２の上部に緩衝用の空間を設けるこ
とも可能である。

【００１３】実施例においては、左右の壁部４、５を外
側へ折り曲げて、底面１の側から挿入する例を開示した
が、左右の壁部４、５を内側へ折り曲げて、前後の壁部
２、３の上部から挿入する例も考えられる。この場合に
は切り欠き１５、１６の代わりに前後の壁部２、３に垂
直な切り欠きを設ける。また、下部の緩衝用空間は形成
されない。

【００１４】実施例においては、製品を収納したクッシ
ョンを更にカートンに収納する例を開示したが、カート
ンに収納せず、例えば製品を収納したクッションをその
まま移送、保管に使用することも可能である。クッショ
ンの材質については、段ボール以外に厚紙、プラスティ
ックのシートなど、折り曲げ可能なシート状の任意の材
質を使用可能である。

【００１５】

【発明の効果】以上述べたように、本発明においては、
１枚の段ボール等の板状部材を切断し、折り曲げて底部
および前後の壁部を形成し、左右の壁部は外側から巻き
込むように底部および前後の壁部に設けた切り欠きに差
し込むことによって形成したので、製品を収納した本発
明の段ボール製クッションをカートンに収納することに
より、各壁部によって前後左右への落下および外力から
保護され、底面側への落下および外力については、底面
の緩衝空間において保護される。そして、デッドスペー
スの大きさで衝撃吸収量を調整可能であり、緩衝、保護
性能を容易に調節可能であるという効果がある。本発明
のクッションは例えば段ボールのみからなるので、使用
後の廃棄、燃焼による焼却が容易であるという効果があ
り、また、手作り可能で試作が簡単であり、生産用金型
も早く製作でき、かつ安価であるという効果もある。更
に、組み立てが容易で製造ラインでの包装作業性も向上
するという効果もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を適用した段ボール製クッションの展開
平面図である。

【図２】組み立てたクッションの斜視図である。

【図３】図１の実施例の組み立て順序を説明する説明図
である。

【図４】製品の収納方法を示す斜視図である。

【符号の説明】

１…底面部、２、３…壁部、４、５…壁部片、６…左側
底部、７…左底部、８…左側壁下部、９…左側壁上部、
１０…右側底部、１１…右底部、１２…右側壁下部、１
３…右側壁上部、１３ａ、１３ｂ、１４ａ、１４ｂ…切
り込み、１５、１６…切り欠き、２０…収納部、３０…
製品、３１…袋、３２…クッション、３３…付属品、３
４…カートン

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】長方形の底面部と、前記底面部の対向する第１および第２の辺のそれぞれの
少なくとも一部において前記底面部と連続し、前記第１
および第２の辺において折り曲げ可能に構成されている
第１および第２の壁部と、前記第１および第２の辺以外の前記底面部の対向する第
３および第４の辺の少なくとも一部において前記底面部
と連続し、前記第３および第４の辺を含み、前記第３お
よび第４の辺と平行に少なくとも２箇所において折り曲
げ可能に構成されている第３および第４の壁部とから成
り、かつ、前記第３および第４の壁部を折り曲げて、該壁部
の先端部を挿入するために、前記第３および第４の辺の
近傍に、前記第３および第４の辺と平行に、前記底面部
および第１、第２の壁部の一部を横断する切り欠きが設
けられていることを特徴とする包装用クッション。
【請求項２】前記第３および第４の壁部の幅は前記第
３および第４の辺の長さよりも長く、前記第３および第４の壁部の先端部に、それぞれ第１お
よび第２の壁部と嵌合する２つの切り欠きを設けたこと
を特徴とする請求項１に記載の包装用クッション。
【請求項３】長方形の底面部と、前記底面部の対向する第１および第２の辺のそれぞれの
少なくとも一部において前記底面部と連続し、前記第１
および第２の辺において折り曲げ可能に構成されている
第１および第２の壁部と、前記第１および第２の辺以外の前記底面部の対向する第
３および第４の辺の少なくとも一部において前記底面部
と連続し、前記第３および第４の辺を含み、前記第３お
よび第４の辺と平行に少なくとも２箇所において折り曲
げ可能に構成されている第３および第４の壁部とから成
り、かつ、前記第３および第４の壁部を折り曲げて、該壁部
の先端部を挿入するために、前記第３および第４の辺の
近傍に、前記第３および第４の辺と平行に、前記底面部
および第１、第２の壁部の一部を横断する切り欠きが設
けられている包装用クッションを収納した時に、前記第１から第４の壁部の側辺がカートン内面に直角に
当接することを特徴とするカートン。