JP2000005565A - 脱臭装置 - Google Patents

脱臭装置

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JP2000005565A
JP2000005565A JP11027690A JP2769099A JP2000005565A JP 2000005565 A JP2000005565 A JP 2000005565A JP 11027690 A JP11027690 A JP 11027690A JP 2769099 A JP2769099 A JP 2769099A JP 2000005565 A JP2000005565 A JP 2000005565A
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JP
Japan
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air
catalyst
deodorizing device
adsorption
adsorbing
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JP11027690A
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English (en)
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Teiichi Usami
禎一 宇佐見
Kanji Mogi
完治 茂木
Kenkichi Kagawa
謙吉 香川
Naoki Fukui
直樹 福井
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱によって吸着物質の酸化分解速度を速め
ることにより、吸着剤の再生速度を速め、高い脱臭性能
を維持できる脱臭装置を提供する。 【解決手段】 有害物質を吸着するとともに加熱により
該有害物質を脱離して再生する吸着剤を有する吸着構造
体4と、該吸着構造体4から脱離した有害物質を分解す
る酸化触媒を担持させてなり、該酸化触媒を再生時に活
性化させるための電気ヒータ11を具備した触媒構造体
5とを備えた脱臭装置において、前記吸着構造体4の再
生時には該吸着構造体4から脱離した有害物質を前記触
媒構造体5に導く空気通路を形成する通路形成手段を付
設して、再生時において吸着構造体4から脱離した有害
物質を、通路形成手段により触媒構造体5に導き、ここ
で電気ヒータ11により活性化された酸化触媒により無
害な物質に分解されるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、脱臭装置に関
し、さらに詳しくは美容院、ペットショップ、病院、パ
チンコ店、老人ホーム、養鶏・養豚場や汚水処理場の事
務室、食品工場等の高い臭気発生源を有する施設は勿
論、家庭、オフイス等においても有効に使用できる脱臭
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】美容院、ペットショップ、病院、パチン
コ店、老人ホーム、養鶏・養豚場や汚水処理場の事務
室、食品工場等の高い臭気発生源を有する施設は勿論、
家庭、オフイス等においては、室内空気中に存在する人
間に悪影響を及ぼす悪臭や有害ガス成分が問題となるこ
とが多く、臭気ガスや有害ガスの除去に対する関心が大
きくなっている。
【0003】除去対象となるガス成分としては、暮らし
の四大悪臭であるアンモニア、アセトアルデヒド、トリ
メチルアミン、メチルメルカブタンをはじめとして、一
酸化炭素、ホルムアルデヒドのような有害ガス成分も含
まれる。
【0004】従来から用いられている脱臭装置において
は、上記した臭気ガスや有害ガスを除去するために、フ
ィルターと活性炭やゼオライトなどの吸着剤とを組み合
わせたもの、あるいは植物系消臭剤を用いたフィルター
が採用されているが、吸着物質を処理して再生すること
ができないため寿命に課題があった。
【0005】上記のような課題を解決するために、触媒
酸化分解により吸着物質を無害な物質に分解して除去す
る方法が開発されてきている(例えば、特開昭61−8
116号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公知例
の場合、多種の臭気成分に対して十分な分解除去を行う
には、酸化分解速度に問題があり、高濃度の臭気成分を
含む空気に対応できないという問題がある。また、酸化
分解速度を速めようとすると、設備が大型化するという
問題が生じていた。
【0007】本願発明は、上記の点に鑑みてなされたも
ので、加熱によって吸着物質の酸化分解速度を速めるこ
とにより、吸着剤の再生速度を速め、高い脱臭性能を維
持できる脱臭装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願発明の第1の基本構
成(請求項1の発明)では、上記課題を解決するための
手段として、空気吸込口2および空気吹出口3を有する
ケーシング1内に、有害物質を吸着するとともに加熱に
より該有害物質を脱離して再生する吸着剤を有する吸着
構造体4と、該吸着構造体4から脱離した有害物質を分
解する酸化触媒Aを担持させてなり、該酸化触媒Aを再
生時に活性化させるための電気ヒータ11を具備した触
媒構造体5と、前記空気吸込口2からの空気Wを前記吸
着構造体4を通過させて前記空気吹出口3へ圧送する送
風機6と、前記吸着構造体4を再生時に加熱する加熱手
段とを配設するとともに、前記吸着構造体4の再生時に
は該吸着構造体4から脱離した有害物質を前記触媒構造
体5に導く空気通路を形成する通路形成手段を付設して
いる。
【0009】上記のように構成したことにより、脱臭時
には、空気吸込口2から吸い込まれた臭気成分や有害ガ
ス成分などの有害物質を含む室内空気Wは、吸着構造体
4における吸着剤に吸着されて無害な清浄空気となって
空気吹出口3から室内へ吹き出されることとなる。そし
て、再生時には、加熱手段による加熱により吸着構造体
4における吸着剤に吸着されている有害物質が脱離され
て吸着構造体4は再生されるが、この時脱離した有害物
質は、通路形成手段により触媒構造体5に導かれ、ここ
で電気ヒータ11により活性化された酸化触媒Aにより
無害な物質に分解されることとなる。従って、吸着構造
体4の再生が速やかに行われることとなり、定期的な再
生操作により吸着剤の脱臭成分を劣化させることなく、
高い脱臭性能を長期に亙って維持できることとなるので
ある。また、カビの胞子や浮遊菌もかなりの割合で吸着
剤に吸着されるが、再生時の加熱により死滅させること
ができる。
【0010】この場合において、請求項2の発明におけ
るように、前記空気吹出口3を前記ケーシング1の上面
に設け且つ前記空気吸込口2を前記ケーシング1の下面
に設けるとともに、前記触媒構造体5を前記空気吹出口
3に配設する一方、前記吸着構造体4を、前記触媒構造
体5の下方において脱臭時における空気流通方向が上向
きとなるように配設した場合、脱臭時における空気Wの
流通方向が直線的となるため流通抵抗を小さくできると
ともに、再生時において吸着構造体4から脱離した有害
物質を自然上昇により触媒構造体5に容易に導くことが
できる。
【0011】また、請求項3の発明におけるように、前
記空気吸込口2を前記ケーシング1の側面に設け且つ前
記空気吹出口3を前記ケーシング1の上面に設けるとと
もに、前記触媒構造体5を前記空気吹出口3に配設する
一方、前記吸着構造体4を、前記触媒構造体5の下方に
おいて脱臭時における空気流通方向が横向きとなるよう
に配設した場合、再生時において吸着構造体4から脱離
した有害物質を自然上昇により触媒構造体5に容易に導
くことができる。
【0012】また、請求項4の発明におけるように、前
記空気吸込口2および前記空気吹出口3を前記ケーシン
グ1の相対向する側面に設けるとともに、前記触媒構造
体5を前記ケーシング1の上面に配設する一方、前記吸
着構造体4を、前記触媒構造体5の下方において脱臭時
における空気流通方向が横向きとなるように配設した場
合、脱臭時における空気Wの流通方向が直線的となるた
め流通抵抗を小さくできるとともに、再生時において吸
着構造体4から脱離した有害物質を自然上昇により触媒
構造体5に容易に導くことができる。
【0013】また、請求項5の発明におけるように、前
記加熱手段を、前記触媒構造体5における電気ヒータ1
1の熱を前記吸着構造体4に伝達する熱良導体からなる
伝熱促進体14により構成した場合、触媒構造体5にお
ける酸化触媒Aを活性化するための電気ヒータ11を吸
着構造体5を加熱するための熱源とすることができるこ
ととなり、吸着構造体4専用の加熱手段が不要となるた
め部品点数を低減できるとともにコストダウンをも図る
ことができる。
【0014】また、請求項6の発明におけるように、前
記伝熱促進体14を、前記電気ヒータ11に接続される
上下方向に延びる主柱14aと、該主柱14aから上下
に所定間隔をおいて水平方向に分岐して前記吸着構造体
4に挿入される複数段の分岐部14b,14b・・とで
構成した場合、電気ヒータ11からの熱が分岐部14
b,14b・・を介して吸着構造体4に伝達されること
となり、吸着構造体4全体を加熱することができる。こ
の場合において、請求項7の発明におけるように、前記
主柱14aおよび最下段の分岐部14bを中空な部材で
構成し且つ該最下段の分岐部14bには前記主柱14a
から圧送される空気を吹き出す多数の空気流出口23,
23・・を形成すれば、空気流出口23,23・・から
温風が吹き出されることとなり、該温風によっても吸着
構造体4の均一加熱が行えることとなる。
【0015】また、請求項8の発明におけるように、前
記触媒構造体5を、電気ヒータ11を埋設したヒータ枠
9と、該ヒータ枠9の上面に所定間隔をおいて並列状態
で立設され、プリーツ状に屈曲された熱良導体からなる
基材12,12・・の両面に酸化触媒Aを担持させてな
る複数の触媒板10,10・・とによって構成した場
合、再生時において吸着構造体4から脱離した有害物質
を含む空気Wと触媒構造体5を通過する際における加熱
された触媒板10,10・・との接触面積が増大するこ
ととなり、有害物質の分解速度を速めることができる。
【0016】また、請求項9の発明におけるように、前
記通路形成手段を、前記空気吹出口3に設けられ且つ脱
臭時に開作動され、再生時に閉作動されるブラインド1
5,15・・により構成した場合、ブラインド15,1
5・・の閉作動により吸着構造体から脱離した有害物質
を触媒構造体5へ導く通路を容易に形成することができ
る。
【0017】また、請求項10の発明におけるように、
前記通路形成手段を、前記吸着構造体4の風上側および
風下側を脱臭時に開放し且つ再生時に閉鎖する閉鎖部材
25,26あるいは27,28により構成した場合、閉
鎖部材25,26あるいは27,28の閉作動により吸
着構造体4から脱離した有害物質を触媒構造体5へ導く
通路を容易に形成することができる。
【0018】また、請求項11の発明におけるように、
前記ブラインド15,15・・に前記酸化触媒Aを担持
させるとともに電気ヒータ11を付設して前記触媒構造
体5を構成した場合、通路形成手段と触媒構造体5とを
兼用できることとなり、構成の簡略化を図ることができ
る。
【0019】また、請求項12の発明におけるように、
前記ブラインド15,15・・を開閉する駆動源とし
て、形状記憶バネ31を用いた場合、再生時に発生する
熱を利用してブラインド15,15・・の開閉が行える
こととなり、特別な駆動手段を必要としなくなる。
【0020】また、請求項13の発明におけるように、
前記ブラインド15,15・・および前記触媒構造体5
を、形状記憶バネ36により上下動させるようにした場
合、再生時に発生する熱を利用して触媒構造体5と吸着
構造体4との距離を近づけることができることとなり、
吸着構造体4からの有害物質の脱離が促進されるととも
に、触媒構造体5による有害物質の酸化分解速度を速め
ることができる。
【0021】また、請求項14の発明におけるように、
前記ブラインド15,15・・を開閉する駆動源とし
て、モータ17を用いた場合、モータ17の駆動力によ
りブラインド15,15・・を開閉できることとなり、
吸着構造体4からの有害物質の脱離タイミングとブライ
ンド15,15・・の閉作動タイミングとの制御が容易
となる。
【0022】また、請求項15の発明におけるように、
前記吸着構造体4の再生時においては隣り合うブライン
ド15,15・・の端部同士を重ね合わせて閉じるよう
にした場合、ブラインド15,15・・の閉作動時にお
いてブラインド15,15・・からの漏れ臭気をなくす
ることができる。
【0023】本願発明の第2の基本構成(請求項16の
発明)では、上記課題を解決するための手段として、前
面下部に開口する空気吸込口2および前面上部に開口す
る空気吹出口3を有するケーシング1内に、有害物質を
吸着するとともに加熱により該有害物質を脱離して再生
する吸着剤を有する吸着構造体4と、該吸着構造体4を
加熱する加熱手段と、前記吸着構造体4の下方に位置し
て前記空気吸込口2からの空気を前記吸着構造体4を通
過させて前記空気吹出口3へ圧送する送風機6とを配設
するとともに、前記ケーシング1における前記空気吸込
口2から空気吹出口3に至る空気流路を外れた位置であ
って前記吸着構造体4より上方位置に、前記吸着構造体
4から脱離した有害物質を分解する酸化触媒Aを担持さ
せてなり、該酸化触媒Aを活性化させるための電気ヒー
タ11を具備した触媒構造体5を配設する一方、前記空
気吹出口3を再生時に閉状態とするブラインド15,1
5・・を付設している。
【0024】上記のように構成したことにより、脱臭時
には、空気吸込口2から吸い込まれた臭気成分や有害ガ
ス成分などの有害物質を含む室内空気Wは、吸着構造体
4における吸着剤に吸着されて無害な清浄空気となって
空気吹出口3から室内へ吹き出されることとなる。そし
て、再生時には、加熱手段による加熱により吸着構造体
4における吸着剤に吸着されている有害物質が脱離され
て吸着構造体4は再生されるが、この時脱離した有害物
質は、空気吸込口2から空気吹出口3に至る空気流路を
外れた位置であって前記吸着構造体4より上方位置に配
設された触媒構造体5に導かれ、ここで電気ヒータ11
により活性化された酸化触媒Aにより無害な物質に分解
されることとなる。従って、吸着構造体4の再生が速や
かに行われることとなり、定期的な再生操作により吸着
剤の脱臭成分を劣化させることなく、高い脱臭性能を長
期に亙って維持できることとなるのである。また、カビ
の胞子や浮遊菌もかなりの割合で吸着剤に吸着される
が、再生時の加熱により死滅させることができる。しか
も、再生時にしか触媒構造体5を気流Wが通過しないこ
ととなるため、触媒構造体5の汚れを防止できることと
なり、触媒構造体5の寿命・能力を長続きさせることが
できる。
【0025】この場合において、請求項17の発明にお
けるように、前記触媒構造体5に、脱臭時に閉作動し且
つ再生時に開作動されるシャッター37を付設した場
合、脱臭時において触媒構造体5への気流流通が遮断さ
れることとなり、触媒構造体5の寿命・能力をより一層
長続きさせることができる。
【0026】本願発明の第3の基本構成(請求項18の
発明)では、上記課題を解決するための手段として、側
面上部に開口する空気吸込口2および下部適所に開口す
る空気吹出口3を有するケーシング1内に、有害物質を
吸着するとともに加熱により該有害物質を脱離して再生
する吸着剤を有する吸着構造体4と、該吸着構造体4を
加熱する加熱手段と、前記吸着構造体4の下方に位置し
て脱臭時には正回転し、再生時には低速逆回転するよう
に構成された送風機39とを配設するとともに、前記ケ
ーシング1の上面に、前記吸着構造体4から脱離した有
害物質を分解する酸化触媒Aを担持させてなり、該酸化
触媒Aを活性化させるための電気ヒータ11を具備した
触媒構造体5を配設する一方、前記空気吸込口2に、吸
込空気流Wの圧力により開作動し且つ自重により閉作動
する開閉蓋40を設けている。
【0027】上記のように構成したことにより、脱臭時
には、送風機39の正回転により空気吸込口2から吸い
込まれた臭気成分や有害ガス成分などの有害物質を含む
室内空気Wは、吸着構造体4における吸着剤に吸着され
て無害な清浄空気となって空気吹出口3から室内へ吹き
出されることとなる。そして、再生時には、加熱手段に
よる加熱により吸着構造体4における吸着剤に吸着され
ている有害物質が脱離されて吸着構造体4は再生される
が、この時脱離した有害物質は、送風機39の低速逆回
転によりケーシング1の上面に配設された触媒構造体5
に導かれ、ここで電気ヒータ11により活性化された酸
化触媒Aにより無害な物質に分解されることとなる。従
って、吸着構造体4の再生が速やかに行われることとな
り、定期的な再生操作により吸着剤の脱臭成分を劣化さ
せることなく、高い脱臭性能を長期に亙って維持できる
こととなるのである。また、カビの胞子や浮遊菌もかな
りの割合で吸着剤に吸着されるが、再生時の加熱により
死滅させることができる。しかも、空気吸込口2を開閉
する開閉蓋40は、脱臭時には吸込空気流Wの圧力によ
り開作動し、再生時には自重により閉作動することとな
っているため、特別な駆動手段を必要としないこととな
り、構成が簡略となるとともにコストダウンをも図り得
る。
【0028】この場合において、請求項19の発明にお
けるように、前記吸着構造体4と前記送風機39との間
には、脱臭時において前記空気吸込口2から吸い込まれ
る空気流Wを前記送風機39に集束させるようにガイド
するとともに、再生時において前記送風機39から吐出
される空気流Wを拡散させるようにガイドするガイド部
材42,42・・を設けた場合、脱臭時においては吸着
構造体4を通過した空気流Wを効率よく送風機39に集
束させることができるとともに、再生時においては送風
機39からの空気流Wを効率よく吸着構造体4に拡散さ
せることができる。
【0029】また、請求項20の発明におけるように、
前記触媒構造体5に、脱臭時に閉作動され、再生時に開
作動される蓋体43を設けた場合、脱臭時において触媒
構造体5への気流流通が遮断されることとなり、触媒構
造体5の寿命・能力をより一層長続きさせることができ
る。
【0030】また、請求項21の発明におけるように、
前記加熱手段を、前記触媒構造体5における電気ヒータ
11の熱を前記吸着構造体4に伝達する熱良導体からな
る伝熱促進体14により構成した場合、触媒構造体5を
加熱するための電気ヒータ11を吸着構造体4を加熱す
るための熱源とすることができることとなり、吸着構造
体4専用の加熱手段が不要となるため部品点数を低減で
きるとともにコストダウンをも図ることができる。
【0031】また、請求項22の発明におけるように、
前記伝熱促進体14を、前記電気ヒータ11に接続され
る上下方向に延びる主柱14aと、該主柱14aから上
下に所定間隔をおいて水平方向に分岐して前記吸着構造
体4に挿入される複数段の分岐部14b,14b・・と
で構成した場合、電気ヒータ11からの熱が分岐部14
b,14b・・を介して吸着構造体4に伝達されること
となり、吸着構造体4全体を加熱することができる。
【0032】本願発明の第1ないし第3の基本構成にお
いて、請求項23の発明におけるように、前記吸着構造
体4を、風上側に位置し且つ粒状活性炭Cを金網8内に
充填してなる第1の吸着構造体4Aと、風下側に位置し
且つ粒状ゼオライトGを金網41内に充填してなる第2
の吸着構造体4Bとによって構成した場合、吸着能力の
異なる2種の吸着構造体4A,4Bを用いることができ
ることとなり、多種の有害物質の吸着除去が可能となる
とともに、吸込空気流Wの入口に近い部位に粒状活性炭
Cを金網8内に充填してなる第1の吸着構造体4Aを配
設したことにより、長期間の使用により第1の吸着構造
体4Aが汚染された場合であっても安価な粒状活性炭C
を交換するだけでよいこととなる。しかも、第1および
第2の吸着構造体4A,4Bがともに金網8,41に吸
着剤(即ち、粒状活性炭Cおよび粒状ゼオライトG)を
充填した構成となるため、大幅なコストダウンを図るこ
とができる。
【0033】また、請求項24の発明におけるように、
前記吸着構造体4を、風上側に位置し且つ粒状活性炭C
を金網8内に充填してなる第1の吸着構造体4Aと、風
下側に位置し且つ疎水性ゼオライトを含むハニカム構造
体からなる第2の吸着構造体4Bとによって構成した場
合、吸着能力の異なる2種の吸着構造体4A,4Bを用
いることができることとなり、多種の有害物質の吸着除
去が可能となるとともに、吸込空気流Wの入口に近い部
位に粒状活性炭Cを金網8内に充填してなる第1の吸着
構造体4Aを配設したことにより、長期間の使用により
第1の吸着構造体4Aが汚染された場合であっても安価
な粒状活性炭Cを交換するだけでよいこととなる。しか
も、第2の吸着構造体4Bとしてハニカム構造体を用い
ているので、耐熱性が向上することとなり、近くに電気
ヒータ11を配置したとしても能力が低下することはな
い。
【0034】また、請求項25の発明におけるように、
前記吸着構造体4を、風上側に位置し且つ粒状活性炭C
を金網8内に充填してなる第1の吸着構造体4Aと、ゼ
オライト粉末あるいはゼオライト粉末と活性炭粉末との
混合物を混入した耐熱材料からなり、多数の通孔21,
21・・を有する網状の不織布20,20・・を積層し
て構成された第2の吸着構造体4Bとによって構成した
場合、吸着能力の異なる2種の吸着構造体4A,4Bを
用いることができることとなり、多種の有害物質の吸着
除去が可能となるとともに、吸込空気流Wの入口に近い
部位に粒状活性炭Cを金網8内に充填してなる第1の吸
着構造体4Aを配設したことにより、長期間の使用によ
り第1の吸着構造体4Aが汚染された場合であっても安
価な粒状活性炭Cを交換するだけでよいこととなる。し
かも、第2の吸着構造体4Bとして網状の不織布20,
20・・を積層したものを用いているので、構造的に簡
単となる。
【0035】また、請求項26の発明におけるように、
前記吸着構造体4を、風上側に位置し且つ粒状活性炭C
を金網8内に充填してなる第1の吸着構造体4Aと、ゼ
オライト粉末あるいはゼオライト粉末と活性炭粉末との
混合物を混入した耐熱材料からなる不織布20,20・
・を所定の隙間を介在させて積層して構成された第2の
吸着構造体4Bとによって構成した場合、吸着能力の異
なる2種の吸着構造体4A,4Bを用いることができる
こととなり、多種の有害物質の吸着除去が可能となると
ともに、吸込空気流Wの入口に近い部位に粒状活性炭C
を金網8内に充填してなる第1の吸着構造体4Aを配設
したことにより、長期間の使用により第1の吸着構造体
4Aが汚染された場合であっても安価な粒状活性炭Cを
交換するだけでよいこととなる。しかも、第2の吸着構
造体4Bとして不織布20,20・・を所定間隔で積層
したものを用いているので、構造的に簡単となる。
【0036】また、請求項27の発明におけるように、
前記吸着構造体4を、ヒータ付きトレー状のフィルター
に粒状活性炭あるいは粒状ゼオライトを載せて構成した
場合、吸着構造体4の構成が簡略化できるとともに、粒
状活性炭あるいは粒状ゼオライトの交換も容易となる。
【0037】また、請求項28の発明におけるように、
前記ケーシング1の下面に、前記触媒構造体5とは別の
第2の触媒構造体46を設けた場合、再生時においてケ
ーシング1の下方に漏れる有害物質を第2の触媒構造体
46により分解できることとなり、有害物質の室内への
漏れを完全に防止することができる。
【0038】また、請求項29あるいは請求項30の発
明におけるように、前記吸着構造体4の風上側に、電気
集塵フィルター51あるいは高性能フィルター52を設
けた場合、煙の多い臭気(例えば、タバコの煙等)の煙
除去と脱臭とを同時に行うことができる。
【0039】また、請求項31の発明におけるように、
前記ケーシング1の内面に、反射断熱材を塗布してなる
断熱層Bを形成した場合、薄い断熱層Bの形成により吸
着構造体2の再生時に生ずる熱の断熱が行えることとな
り、装置全体のコンパクト化を図りつつケーシング1の
外面の温度上昇を防止することができる。
【0040】また、請求項32の発明におけるように、
前記通路形成手段を、脱臭時においては前記空気吹出口
3を開放し且つ前記触媒構造体5の気流入口あるいは気
流出口を閉塞し、再生時においては前記空気吹出口3を
閉塞し且つ前記触媒構造体5の気流入口あるいは気流出
口を開放する開閉部材54により構成した場合、空気吹
出口3の開閉と触媒構造体5の気流入口あるいは気流出
口の開閉とを一つの部材で行うことができることとな
り、通路形成手段の構成が簡略化できる。この場合にお
いて請求項33の発明におけるように、前記開閉部材5
4の駆動源として、形状記憶バネ57を用いると、再生
時に発生する熱を利用して開閉部材54を作動させるこ
とができることとなり、特別な駆動手段を必要としなく
なる。
【0041】以上記述した本願発明の基本構成および好
ましい実施の形態(即ち、請求項1ないし請求項33に
記載された発明)は、先の明細書および図面に開示され
ているものである。
【0042】さらに、本願発明に係る脱臭装置は、以下
に述べる新たに追加された基本構成および好ましい実施
の形態(即ち、請求項34ないし請求項37に記載され
た発明)を有している。
【0043】本願発明の第4の基本構成(請求項34の
発明)では、上記課題を解決するための手段として、空
気吸込口2および空気吹出口3を有するケーシング1内
に、有害物質を吸着するとともに加熱により該有害物質
を脱離して再生する吸着剤を有する吸着構造体4を配設
するとともに、前記空気吸込口2からの空気Wを前記吸
着構造体4を通過させて前記空気吹出口3へ流通させる
送風機6を付設してなる脱臭装置において、該吸着構造
体4内に、該吸着構造体4から脱離した有害物質を分解
する酸化触媒Aを含み、該酸化触媒Aを再生時に活性化
させるための電気ヒータ11を具備した触媒反応器61
を配設するとともに、前記吸着構造体4の再生時に該吸
着構造体4から脱離した有害物質を含む空気を前記触媒
反応器61を通過させて前記ケーシング1外へ空気通路
63と、該空気通路63に吸着構造体4から脱離した有
害物質を含む空気を供給する再生用ファン62とを付設
している。
【0044】上記のように構成したことにより、脱臭時
には、空気吸込口2から吸い込まれた臭気成分や有害ガ
ス成分などの有害物質を含む室内空気Wは、吸着構造体
4における吸着剤に吸着されて無害な清浄空気となって
空気吹出口3から室内へ吹き出されることとなる。そし
て、再生時には、触媒反応器61を構成する電気ヒータ
11による加熱により吸着構造体4における吸着剤に吸
着されている有害物質が脱離されて吸着構造体4は再生
されるが、この時脱離した有害物質は、触媒反応器61
に導かれ、ここで電気ヒータ11により活性化された酸
化触媒Aにより無害な物質に分解されることとなる。従
って、吸着構造体4の再生が速やかに行われることとな
り、定期的な再生操作により吸着剤の脱臭成分を劣化さ
せることなく、高い脱臭性能を長期に亙って維持できる
こととなるのである。また、カビの胞子や浮遊菌もかな
りの割合で吸着剤に吸着されるが、再生時の加熱により
死滅させることができる。
【0045】この場合において、請求項35の発明にお
けるように、前記空気吹出口3に、前記送風機6の作動
時に開作動され、前記再生用ファン62の作動時には閉
作動されるシャッター67を設けた場合、風の流れに応
じて空気吹出口3が開閉されることとなり、空気吹出口
3を開閉するための駆動部が不要となる。
【0046】また、請求項36の発明におけるように、
前記電気ヒータ11からの熱を前記吸着構造体4へ伝達
する伝熱手段64を付設した場合、触媒反応器61を構
成する電気ヒータ11の熱を吸着構造体4へより効率良
く伝達することができる。
【0047】また、請求項37の発明におけるように、
前記空気吸込口2に、通気性を有するグラスウール布等
からなるフィルター69を設けた場合、室内空気の塵埃
を除去することができるとともに、吸着構造体4の再生
時における空気吸込口2からの放熱が抑制されることと
なり、吸着構造体4の脱離再生効率が向上する。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して、本
願発明の幾つかの好適な実施の形態について詳述する。
【0049】第1の実施の形態(請求項1、2、5〜
9、14、24〜27、31に対応)図1ないし図5に
は、本願発明の第1の実施の形態にかかる脱臭装置が示
されている。
【0050】この脱臭装置は、図1に示すように、下面
角偶部に空気吸込口2を、上面に空気吹出口3をそれぞ
れ有する矩形箱状のケーシング1内に、有害物質を吸着
するとともに加熱により該有害物質を脱離して再生する
吸着剤を有する吸着構造体4と、該吸着構造体4から脱
離した有害物質を分解する酸化触媒を担持させてなり、
該酸化触媒を再生時に活性化させるための電気ヒータ1
1(後述する)を具備した触媒構造体5と、前記空気吸
込口2からの空気Wを前記吸着構造体4を通過させて前
記空気吹出口3へ圧送する送風機6とを配設して構成さ
れている。本実施の形態にかかる脱臭装置は、例えば壁
に掛けて使用するに適したものである。
【0051】前記空気吸込口2には、吸込空気W中の塵
埃等を除去するエアフィルター7が配設されている。
【0052】前記吸着構造体4は、風上側に位置し且つ
吸着剤として作用する粒状活性炭Cを金網8内に充填し
てなる第1の吸着構造体4A(図2参照)と、風下側に
位置し且つ疎水性ゼオライトを含むハニカム構造体から
なる第2の吸着構造体4B(図3参照)とによって構成
されており、脱臭時における空気流通方向が上向きとな
るように配設されている。
【0053】前記触媒構造体5は、図4に示すように、
電気ヒータ11を埋設したヒータ枠9と、該ヒータ枠9
の上面に所定間隔をおいて並列状態で立設され、プリー
ツ状に屈曲された熱良導体からなる基材12,12・・
のそれぞれの両面に酸化触媒Aを担持させてなる複数の
触媒板10,10,・・とによって構成されており、図
5に示すように、前記空気吹出口3の中央部に配設され
ている。そして、前記触媒板10,10・・の間を通過
する際に、空気中に含まれる有害物質が酸化触媒Aによ
り分解されることとなっている。なお、前記基材12,
12・・に担持させる酸化触媒Aとして、酸化分解機能
の異なるものを2種類用意し、これらが担持された触媒
板10,10・・を交互に並べてもよい。符号13は触
媒構造体5の両側を閉鎖する閉鎖板である。
【0054】前記酸化触媒Aとしては、Ag、Pd、P
t、Mn、Rh、Fe、Coのうちから選ばれた1種以
上の金属またはこれらの金属の酸化物が用いられる。
【0055】前記ヒータ枠9には、前記吸着構造体4を
加熱するための加熱手段として作用する伝熱促進体14
が接続されている。該伝熱促進体14は、前記電気ヒー
タ11(具体的には、ヒータ枠9)に上端が接続される
上下方向に延びる熱良導体(例えば、アルミ合金等)か
らなる主柱14aと、該主柱14aから上下に所定間隔
をおいて水平方向に分岐して前記吸着構造体4に挿入さ
れる熱良導体(例えば、アルミ合金等)からなる複数段
の分岐部14b,14b・・とにより構成されている。
【0056】前記空気吹出口3には、脱臭時に開作動さ
れ、再生時に閉作動されるブラインド15,15・・が
配設されている。該ブラインド15,15・・は、その
閉作動により前記吸着構造体4の再生時に該吸着構造体
4から脱離した有害物質を前記触媒構造体5に導く空気
通路を形成する通路形成手段として作用する。
【0057】前記ブラインド15,15・・は、図5に
示すように、可逆回転可能とされたモータ17により開
閉作動されることとなっている。即ち、前記ブラインド
15,15・・の支軸15a,15a・・に連結された
連結部材16の一端は、前記モータ17の回転軸17a
に連結されたアーム18の端部に連結されており、前記
モータ17の正回転によりアーム18が矢印M方向に揺
動されると、ブラインド15,15・・が図1に鎖線で
示すように閉作動され、前記モータ17の逆回転により
アーム18が矢印N方向に揺動されると、ブラインド1
5,15・・が図1に実線で示すように開作動されるこ
ととなっている。符号19はモータ17を支持する支持
台である。
【0058】さらに、前記ケーシング1の内面には、図
6に拡大図示するように、ミクロン単位のセラミック球
が成分の80%を占める液状の塗布式反射断熱材を塗布
してなる断熱層Bが形成されている。該断熱層Bにおい
ては、各セラミック球の内面に空気を取り込んでエネル
ギーの伝達を遅らせ、最終的に内側表面に届くエネルギ
ー量を小さくするという作用が得られる。従って、薄い
断熱層Bの形成により吸着構造体4の再生時に生ずる熱
の断熱が行えることとなり、装置全体のコンパクト化を
図りつつケーシング1の外面の温度上昇を防止すること
ができる。しかも、この塗布式反射断熱材は、エアスプ
レー器具などで塗布できるため、断熱層Bの形成は容易
であるとともに、弾力性・付着力があるため、金属腐敗
防止などの他の効果も期待できる。
【0059】上記のように構成された脱臭装置において
は、次のような作用効果が得られる。
【0060】(I) 脱臭時 この時、送風機6が運転され、電気ヒータ11への通電
は停止され、ブラインド15,15・・は開作動されて
いる。
【0061】空気吸込口2から吸い込まれた臭気成分や
有害ガス成分などの有害物質を含む室内空気Wは、吸着
構造体4における吸着剤に吸着されて無害な清浄空気と
なって空気吹出口3から室内へ吹き出されることとな
る。この時、空気Wの流通方向が下から上への直線的と
なるため流通抵抗は小さくなる。
【0062】また、吸着構造体4を通過する空気Wは、
吸着能力の異なる2種の吸着構造体4A,4Bにより有
害物質を吸着除去されることとなっているため、多種の
有害物質の吸着除去が可能となる。しかも、吸込空気流
Wの入口に近い部位に粒状活性炭Cを金網8内に充填し
てなる第1の吸着構造体4Aを配設しているため、長期
間の使用により第1の吸着構造体4Aが汚染された場合
であっても安価な粒状活性炭Cを交換するだけでよいこ
ととなる。
【0063】(II) 再生時 この時、送風機6は運転停止され、電気ヒータ11への
通電が開始され、ブラインド15,15・・は閉作動さ
れている。
【0064】ヒータ枠9から伝熱促進体14を介して伝
達された熱により吸着構造体4が加熱され、該吸着構造
体4における吸着剤(例えば、粒状活性炭C、疎水性ゼ
オライト)に吸着されている有害物質が脱離されて吸着
構造体4は再生される。
【0065】この時脱離した有害物質は、ブラインド1
5,15・・の閉作動により、自然上昇して触媒構造体
5に導かれ、ここで電気ヒータ11により活性化された
酸化触媒Aにより無害な物質に分解された後、室内へ放
出される。従って、吸着構造体4の再生が速やかに行わ
れることとなり、定期的な再生操作により吸着剤の脱臭
成分を劣化させることなく、高い脱臭性能を長期に亙っ
て維持できることとなるのである。また、カビの胞子や
浮遊菌もかなりの割合で吸着剤に吸着されるが、再生時
の加熱により死滅させることができる。
【0066】しかも、第2の吸着構造体4Bとしてハニ
カム構造体を用いているので、耐熱性が向上することと
なり、近くに電気ヒータ11が配置されていても能力が
低下することはない。
【0067】また、吸着構造体4から脱離した有害物質
は、自然上昇により触媒構造体5に容易に導かれること
となる。
【0068】また、触媒構造体5を、電気ヒータ11を
埋設したヒータ枠9と、該ヒータ枠9の上面に所定間隔
をおいて並列状態で立設され、プリーツ状に屈曲された
熱良導体からなる基材12,12・・のそれぞれの両面
に酸化触媒Aを担持させてなる複数の触媒板10,10
・・とによって構成しているため、吸着構造体4から脱
離した有害物質を含む空気Wと触媒構造体5を通過する
際における加熱された触媒板10,10・・との接触面
積が増大することとなり、有害物質の分解速度を速める
ことができる。
【0069】ところで、本実施の形態においては、第2
の吸着構造体4Bとして、疎水性ゼオライトを含むハニ
カム構造体を用いているが、第2の吸着構造体4Bとし
ては、図7ないし図9に示すものを用いてもよい。
【0070】図7に示す第2の吸着構造体4Bは、ゼオ
ライト粉末あるいはゼオライト粉末と活性炭粉末との混
合物を混入した耐熱材料からなり、多数の通孔21,2
1・・を有する網状の不織布20,20・・を積層して
構成されており、図8に示す第2の吸着構造体4Bは、
ゼオライト粉末あるいはゼオライト粉末と活性炭粉末と
の混合物を混入した耐熱材料からなる不織布20,20
・・を所定の隙間を介在させて積層して構成されてい
る。このようにすると、構造的に簡単となる。図9に示
す第2の吸着構造体4Bは、ゼオライト粉末あるいはゼ
オライト粉末と活性炭粉末との混合物を混入した耐熱材
料からなる不織布20,20・・の複数層(例えば、3
層)構成とされ、下段部においては不織布20の両端に
素通り部Fを備え、中段部においては不織布20の中央
部に素通り部Fを備え、上段部においては素通り部を備
えない構成とされている。このようにすると、空気流W
の増加により、素通り部Fの空気流通量が増加すること
となり、空気流通時における圧力損失の自己調整が可能
となる。
【0071】また、本実施の形態においては、触媒構造
体5として、電気ヒータ11を埋設したヒータ枠9と、
該ヒータ枠9の上面に所定間隔をおいて並列状態で立設
され、プリーツ状に屈曲された熱良導体からなる基材1
2,12・・のそれぞれの両面に酸化触媒Aを担持させ
てなる複数の触媒板10,10・・とによって構成され
たものを用いているが、図10に示すように、アルミ合
金等からなる薄板状の基材12,12・・のそれぞれの
両面に酸化触媒Aを担持させてなる複数の触媒板10,
10・・を積層するとともに、該触媒板10,10・・
に電気ヒータ11,11を貫通させてなるものを用いて
もよい。
【0072】また、本実施の形態においては、伝熱促進
体14として、電気ヒータ11(具体的には、ヒータ枠
9)に上端が接続される上下方向に延びる熱良導体(例
えば、アルミ合金等)からなる主柱14aと、該主柱1
4aから上下に所定間隔をおいて水平方向に分岐して吸
着構造体4に挿入される熱良導体(例えば、アルミ合金
等)からなる複数段の分岐部14b,14b・・とによ
り構成されたものを用いているが、図11に示すよう
に、前記主柱14aおよび最下段の分岐部14bを中空
な部材で構成し且つ該最下段の分岐部14bには前記主
柱14aを介してファン22から圧送される空気を吹き
出す多数の空気流出口23,23・・を形成したものを
用いてもよい。符号24は主柱14aからファン22へ
の熱伝達を遮断するための断熱筒である。このようにす
れば、空気流出口23,23・・から温風が吹き出され
ることとなり、該温風によっても吸着構造体4の加熱が
行えることとなる。
【0073】また、前記吸着構造体4を、ヒータ付きト
レー状のフィルターに粒状活性炭あるいは粒状ゼオライ
トを載せて構成してもよく、その場合、吸着構造体4の
構成が簡略化できるとともに、粒状活性炭あるいは粒状
ゼオライトの交換も容易となる。
【0074】第2の実施の形態(請求項1、2、5〜
9、14、24〜27、31に対応)図12には、本願
発明の第2の実施の形態にかかる脱臭装置が示されてい
る。
【0075】この場合、ケーシング1の下面全域に空気
吸込口2が設けられている。その他の構成および作用効
果は第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略
する。本実施の形態にかかる脱臭装置は、高所に設置し
て使用するに適したものである。
【0076】第3の実施の形態(請求項1、3、5〜1
0、14、24〜27、31に対応) 図13には、本願発明の第3の実施の形態にかかる脱臭
装置が示されている。
【0077】この場合、空気吸込口2は、ケーシング1
の1側面(即ち、前面)に設けられており、吸着構造体
4は、触媒構造体5の下方において脱臭時における空気
流通方向が横向きとなるように配設され、送風機6は、
前面吸着構造体4の奥に配設されている。つまり、空気
吸込口2から吸い込まれた室内空気Wは、吸着構造体4
を通過した後上向きに向きを変えて空気吹出口3から室
内へ吹き出されることとなっているのである。また、本
実施の形態においては、空気吹出口3に設けられたブラ
インド15,15・・に加えて、前記吸着構造体4の風
上側および風下側を脱臭時に開放し且つ再生時に閉鎖す
る閉鎖部材として作用するブラインド25,25・・お
よび26,26・・が付設されている。該ブラインド2
5,25・・および26,26・・は、前記ブラインド
15,15・・とともに、その閉作動により前記吸着構
造体4の再生時に該吸着構造体4から脱離した有害物質
を前記触媒構造体5に導く空気通路を形成する通路形成
手段として作用する。その他の構成および作用効果は第
1の実施の形態におけると同様なので説明を省略する。
本実施の形態にかかる脱臭装置は、床上に設置して使用
するに適したものである。
【0078】第4の実施の形態(請求項1、3、5〜1
0、14、24〜27、31に対応) 図14には、本願発明の第4の実施の形態にかかる脱臭
装置が示されている。
【0079】この場合、空気吸込口2は、ケーシング1
の1側面(即ち、前面)に設けられており、吸着構造体
4は、触媒構造体5の下方において脱臭時における空気
流通方向が横向きとなるように配設され、送風機6は、
前面吸着構造体4の奥に配設されている。つまり、空気
吸込口2から吸い込まれた室内空気Wは、吸着構造体4
を通過した後上向きに向きを変えて空気吹出口3から室
内へ吹き出されることとなっているのである。また、本
実施の形態においては、空気吹出口3に設けられたブラ
インド15,15・・に加えて、前記吸着構造体4の風
上側および風下側を脱臭時に開放し且つ再生時に閉鎖す
る閉鎖部材として作用するシャッター27,28が付設
されている。該シャッター27,28は、前記ブライン
ド15,15・・とともに、その閉作動により前記吸着
構造体4の再生時に該吸着構造体4から脱離した有害物
質を前記触媒構造体5に導く空気通路を形成する通路形
成手段として作用する。符号29,30は前記シャッタ
ー27,28の開閉作動時の駆動源となるモータであ
る。なお、前記シャッター27,28に代えて昇降自在
な断熱膜を用いてもよい。その他の構成および作用効果
は第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略す
る。本実施の形態にかかる脱臭装置は、床上にに設置し
て使用するに適したものである。
【0080】第5の実施の形態(請求項1、4〜8、1
0、24〜27、31に対応) 図15には、本願発明の第5の実施の形態にかかる脱臭
装置が示されている。
【0081】この場合、空気吸込口2および空気吹出口
3が、ケーシング1の相対向する側面(即ち、前後面)
に設けられるとともに、触媒構造体5がケーシング1の
上面に配設されている。また、吸着構造体4は、前記触
媒構造体5の下方において脱臭時における空気流通方向
が横向きとなるように配設されている。つまり、空気吸
込口2から吸い込まれた室内空気Wは、吸着構造体4を
通過した後直線的に空気吹出口3から室内へ吹き出され
ることとなっているのである。また、本実施の形態にお
いては、前記吸着構造体4の風上側および風下側を脱臭
時に開放し且つ再生時に閉鎖する閉鎖部材として作用す
るシャッター27,28が付設されている。該シャッタ
ー27,28は、その閉作動により前記吸着構造体4の
再生時に該吸着構造体4から脱離した有害物質を前記触
媒構造体5に導く空気通路を形成する通路形成手段とし
て作用する。符号29,30は前記シャッター27,2
8の開閉作動時の駆動源となるモータである。なお、前
記シャッター27,28に代えて、昇降自在なな断熱膜
を用いてもよい。その他の構成および作用効果は第1の
実施の形態におけると同様なので説明を省略する。本実
施の形態にかかる脱臭装置は、床上に設置して使用する
に適したものである。
【0082】第6の実施の形態(請求項1、2、9、1
1、12、15、24〜27、31に対応) 図16ないし図19には、本願発明の第6の実施の形態
にかかる脱臭装置が示されている。
【0083】この場合、空気吹出口3の全域に、ブライ
ンド15,15・・が設けられており、該各ブラインド
15における閉作動時に内側となる面には、酸化触媒A
が担持されている。また、前記各ブラインド15には、
図18(イ)に示すように、電気ヒータ11が貫通され
ることとなっており、ブラインド15,15・・が触媒
構造体5を構成するようにしている。なお、図18
(ロ)に示すように、電気ヒータ11をブラインド15
に近接配置したり、あるいは図18(ハ)に示すよう
に、ブラインド15自体を導電体で構成してこれに通電
することにより、ブラインド15を電気ヒータとして作
用させるようにしてもよい。このようにすると、通路形
成手段として作用するブラインド15,15・・と触媒
構造体5とを兼用できることとなり、構成の簡略化を図
ることができる。
【0084】また、本実施の形態においては、前記ブラ
インド15,15・・は、再生時に発生する熱(本実施
の形態の場合、前記電気ヒータ11の熱)により作動す
る形状記憶バネ30により開閉作動されることとなって
いる。即ち、前記ブラインド15,15・・の支軸15
a,15a・・に連結された熱良導体からなる連結部材
16の一端は、前記形状記憶バネ31の端部に連結され
ており、該形状記憶バネ31が、電気ヒータ11からの
熱伝導により所定温度以上となって伸長作動すると、ブ
ラインド15,15・・が図16に鎖線で示すように閉
作動され、前記形状記憶バネ31が、所定温度以下とな
って収縮作動すると、ブラインド15,15・・が図1
6に実線で示すように開作動されることとなっている。
符号32は形状記憶バネ31を支持する支持台である。
【0085】さらに、本実施の形態においては、吸着構
造体4を構成する第1および第2の吸着構造体4A,4
Bには、該吸着構造体4A,4Bを再生時に加熱する加
熱手段として作用する電気ヒータ33,34がそれぞれ
付設されている。従って、第1の実施の形態における伝
熱促進体は省略されている。なお、本実施の形態におい
ては、吸着構造体4から脱離した有害物質の室内への放
出を防止する必要があるところから、電気ヒータ33,
34への通電開始時期を、電気ヒータ11への通電開始
時期より遅らせる必要がある。
【0086】さらにまた、本実施の形態においては、図
19(イ)に示すように、吸着構造体4の再生時(即
ち、ブラインド15,15・・の閉作動時)においては
隣り合うブラインド15の端部同士を重ね合わせて閉じ
るようになっている。このようにすると、ブラインド閉
作動時においてブラインド15,15・・からの漏れ臭
気をなくすることができる。なお、図19(ロ)に示す
ように、各ブラインド15をプリーツ状に屈曲させる
と、ブラインド15における臭気との接触面積が増大す
ることとなり、酸化触媒Aによる分解作用が増大するこ
ととなるし、図19(ハ)に示すように、隣り合うブラ
インド15,15・・間にシール部材Sを介設すれば、
漏れ臭気をより確実になくすることができる。
【0087】その他の構成および作用効果は第1の実施
の形態におけると同様なので説明を省略する。本実施の
形態にかかる脱臭装置は、壁に掛けて使用するに適した
ものである。
【0088】第7の実施の形態(請求項1、2、9、1
1〜13、15、24〜27、31に対応) 図20および図21には、本願発明の第7の実施の形態
にかかる脱臭装置が示されている。
【0089】この場合、空気吹出口3と対応する開口3
5aを有する枠体35が、ケーシング1の天板1aに対
して形状記憶バネ36,36を介して支持されており、
該枠体35の開口35aの全域に、ブラインド15,1
5・・が設けられている。前記各ブラインド15におけ
る閉作動時に内側となる面には、酸化触媒Aが担持され
ている。
【0090】本実施の形態においては、吸着構造体4を
構成する第1および第2の吸着構造体4A,4Bには、
該吸着構造体4A,4Bを再生時に加熱する加熱手段と
して作用する電気ヒータ33,34がそれぞれ付設され
ている。従って、第1の実施の形態における伝熱促進体
は省略されている。
【0091】前記形状記憶バネ36,36は、再生時に
発生する熱(この場合、電気ヒータ33,34の熱)に
より所定温度に温度上昇すると伸長作動するものとされ
ており、この形状記憶バネ36,36の伸長作動によ
り、前記枠体35が下降してブラインド15,15・・
が吸着構造体4(具体的には、第2の吸着構造体4B)
に近接されることとなっている。このことにより、第2
の吸着構造体4Bの温度上昇が促進され、吸着されてい
る有害物質の脱離が促進されるとともに、触媒構造体5
による有害物質の酸化分解速度も速められる。
【0092】また、前記各ブラインド15には、第6の
実施の形態におけると同様に、図18(イ)に示すよう
に、電気ヒータ11が貫通されることとなっており、ブ
ラインド15,15・・が触媒構造体5を構成するよう
にしている。なお、図18(ロ)に示すように、電気ヒ
ータ11をブラインド15に近接配置したり、あるいは
図18(ハ)に示すように、ブラインド15自体を導電
体で構成してこれに通電することにより、ブラインド1
5を電気ヒータとして作用させるようにしてもよい。こ
のようにすると、通路形成手段として作用するブライン
ド15,15・・と触媒構造体5とを兼用できることと
なり、構成の簡略化を図ることができる。
【0093】また、本実施の形態においても、第6の実
施の形態におけると同様に、前記ブラインド15,15
・・は、再生時に発生する熱(この場合、前記電気ヒー
タ11、33,34)の熱により作動する形状記憶バネ
30により開閉作動されることとなっている。即ち、前
記ブラインド15,15・・の支軸15a,15a・・
に連結された熱良導体からなる連結部材16の一端は、
前記形状記憶バネ31の端部に連結されており、該形状
記憶バネ31が、再生時に発生する熱により所定温度以
上となって伸長作動すると、ブラインド15,15・・
が図20に鎖線で示すように閉作動され、前記形状記憶
バネ31が、所定温度以下となって収縮作動すると、ブ
ラインド15,15・・が図20に実線で示すように開
作動されることとなっている。符号32は形状記憶バネ
31を支持する支持台である。
【0094】なお、本実施の形態においては、吸着構造
体4から脱離した有害物質の室内への放出を防止する必
要があるところから、電気ヒータ33,34への通電開
始時期を、電気ヒータ11への通電開始時期より遅らせ
る必要がある。
【0095】さらに、本実施の形態においても、第6の
実施の形態におけると同様に、図19(イ)に示すよう
に、吸着構造体14の再生時(即ち、ブラインド15,
15・・の閉作動時)においては隣り合うブラインド1
5の端部同士を重ね合わせて閉じるようになっている。
このようにすると、ブラインド閉作動時においてブライ
ンド15,15・・からの漏れ臭気をも分解することが
できる。なお、図19(ロ)に示すように、各ブライン
ド15をプリーツ状に屈曲させると、ブラインド15に
おける臭気との接触面積が増大することとなり、酸化触
媒Aによる分解作用が増大することとなるし、図19
(ハ)に示すように、隣り合うブラインド15,15・
・間にシール部材Sを介設すれば、漏れ臭気をより確実
になくすることができる。
【0096】その他の構成および作用効果は第1の実施
の形態におけると同様なので説明を省略する。本実施の
形態にかかる脱臭装置は、壁に掛けて使用するに適した
ものである。
【0097】第8の実施の形態(請求項1、16、1
7、24〜27、31に対応) 図22には、本願発明の第8の実施の形態にかかる脱臭
装置が示されている。
【0098】この場合、前面下部に開口する空気吸込口
2および前面上部に開口する空気吹出口3を有するケー
シング1内には、有害物質を吸着するとともに加熱によ
り該有害物質を脱離して再生する吸着剤を有する吸着構
造体4(即ち、第1および第2の吸着構造体4A,4
B)と、該吸着構造体4(即ち、第1および第2の吸着
構造体4A,4B)を加熱する加熱手段として作用する
電気ヒータ33,34と、前記吸着構造体4の下方に位
置して前記空気吸込口2からの空気Wを前記吸着構造体
4を通過させて前記空気吹出口3へ圧送する送風機6と
が配設されている。そして、前記ケーシング1における
前記空気吸込口2から空気吹出口3に至る空気流路を外
れた位置であって前記吸着構造体4より上方位置(即
ち、ケーシング1の背面板1bにおいて前記吸着構造体
4より上方となる位置)には、前記吸着構造体4から脱
離した有害物質を分解する酸化触媒Aを担持させてな
り、該酸化触媒Aを活性化させるための電気ヒータ11
(具体的には、ヒータ枠9)を具備した触媒構造体5が
配設されている。また、前記空気吹出口3には、再生時
に閉状態とするブラインド15,15・・が付設されて
いる。さらに、前記触媒構造体5には、脱臭時に閉作動
し且つ再生時に開作動されるシャッター37が付設され
ている。符号38はシャッター37を開閉作動させるモ
ータである。
【0099】上記のように構成したことにより、脱臭時
には、空気吸込口2から吸い込まれた臭気成分や有害ガ
ス成分などの有害物質を含む室内空気Wは、吸着構造体
4における吸着剤に吸着されて無害な清浄空気となって
空気吹出口3から室内へ吹き出されることとなる。一
方、再生時には、電気ヒータ33,34による加熱によ
り吸着構造体4における吸着剤に吸着されている有害物
質が脱離されて吸着構造体4は再生されるが、この時脱
離した有害物質は、ブラインド15,15・・の閉作動
およびシャツター37の開作動により、空気吸込口2か
ら空気吹出口3に至る空気流路を外れた位置であって前
記吸着構造体4より上方位置に配設された触媒構造体5
に導かれ、ここで電気ヒータ11(具体的には、ヒータ
枠9)により活性化された酸化触媒Aにより無害な物質
に分解されることとなる。従って、再生時にしか触媒構
造体5を気流が通過しないこととなるため、触媒構造体
5の汚れを防止できることとなり、触媒構造体5の寿命
・能力を長続きさせることができる。
【0100】その他の構成および作用効果は、第1の実
施の形態におけると同様なので説明を省略する。本実施
の形態にかかる脱臭装置は、床に置いて使用するに適し
たものである。
【0101】第9の実施の形態(請求項1、18〜2
7、31に対応) 図23ないし図25には、本願発明の第9の実施の形態
にかかる脱臭装置が示されている。
【0102】この場合、側面上部に開口する空気吸込口
2,2および下部適所に開口する空気吹出口3,3を有
するケーシング1内には、有害物質を吸着するとともに
加熱により該有害物質を脱離して再生する吸着剤を有す
る吸着構造体4と、該吸着構造体4を加熱する加熱手段
として作用する伝熱促進体14、前記吸着構造体4の下
方に位置して脱臭時には正回転し、再生時には低速逆回
転するように構成された送風機39とが配設されてお
り、前記ケーシング1の上面には、前記吸着構造体4か
ら脱離した有害物質を分解する酸化触媒Aを担持させて
なり、該酸化触媒Aを活性化させるための電気ヒータ1
1(具体的には、ヒータ枠9)を具備した触媒構造体5
が配設されている。また、前記空気吸込口2には、吸込
空気流Wの圧力により開作動し且つ自重により閉作動す
る開閉蓋40,40が設けられている。
【0103】前記吸着構造体4は、風上側に位置し且つ
粒状活性炭Cを金網8内に充填してなる第1の吸着構造
体4Aと、風下側に位置し且つ粒状ゼオライトGを金網
41内に充填してなる第2の吸着構造体4Bとによって
構成されている。このようにすると、第1および第2の
吸着構造体4A,4Bがともに金網8,41に吸着剤
(即ち、粒状活性炭Cおよび粒状ゼオライトG)を充填
した構成となるため、大幅なコストダウンを図ることが
できる。
【0104】前記金網8,41内は、図25に示すよう
に、仕切45により複数の収納部に区画されている。こ
のようにすると、粒状活性炭Cおよび粒状ゼオライトの
均一な収納が可能となる。
【0105】また、前記吸着構造体4と前記送風機39
との間には、脱臭時において前記空気吸込口2から吸い
込まれる空気流Wを前記送風機39に集束させるように
ガイドするとともに、再生時において前記送風機39か
ら吐出される空気流Wを拡散させるようにガイドするガ
イド部材42,42・・が設けられている。このように
すると、脱臭時においては吸着構造体4を通過した空気
流Wを効率よく送風機39に集束させることができると
ともに、再生時においては送風機39からの空気流Wを
効率よく吸着構造体4に拡散させることができる。
【0106】さらに、前記触媒構造体5には、脱臭時に
閉作動され、再生時に開作動される蓋体43が設けられ
ている。該蓋体43は、触媒構造体5における電気ヒー
タ11の熱により変形する形状記憶バネ44により開作
動されることとなっている。このようにすると、脱臭時
において触媒構造体5への気流流通が遮断されることと
なり、触媒構造体5の寿命・能力をより一層長続きさせ
ることができるし、再生時においては、蓋体43の開作
動により、吸着構造体4から脱離した有害物質を含む空
気Wが触媒構造体5へ誘導されることとなる。
【0107】さらにまた、前記伝熱促進体14は、触媒
構造体5における電気ヒータ11(具体的には、ヒータ
枠9)に接続される上下方向に延びる主柱14aと、該
主柱14aから上下に所定間隔をおいて水平方向に分岐
して前記吸着構造体4に挿入される複数段の分岐部14
b,14b・・とによって構成されている。吸着構造体
4専用の加熱手段が不要となるとともに、電気ヒータ1
1からの熱が分岐部14b,14b・・を介して吸着構
造体4に伝達されることとなり、吸着構造体4全体を加
熱することができる。
【0108】上記のように構成したことにより、脱臭時
には、送風機39の正回転により空気吸込口2から吸い
込まれた臭気成分や有害ガス成分などの有害物質を含む
室内空気Wの吸込力によって開閉蓋40,40が開作動
される一方、蓋体43は、閉状態にある。従って、前記
吸込空気Wは、吸着構造体4における吸着剤に有害物質
が吸着されて無害な清浄空気となって空気吹出口3から
室内へ吹き出されることとなる(図23参照)。
【0109】一方、再生時には、開閉蓋40,40は、
自重により閉作動される一方、蓋体43は、電気ヒータ
11(具体的には、ヒータ枠9)の加熱により所定温度
に上昇した形状記憶バネ44の収縮変形により開作動さ
れている。そして、加熱手段として作用する伝熱促進体
14による加熱により吸着構造体4における吸着剤に吸
着されている有害物質が脱離されて吸着構造体4は再生
されるが、この時脱離した有害物質は、送風機39の低
速逆回転によりケーシング1の上面に配設された触媒構
造体5に導かれ、ここで電気ヒータ11(具体的には、
ヒータ枠9)により活性化された酸化触媒Aにより無害
な物質に分解されることとなる(図24参照)。
【0110】しかも、空気吸込口2,2を開閉する開閉
蓋40,40は、脱臭時には吸込空気流Wの圧力により
開作動し、再生時には自重により閉作動することとなっ
ているため、特別な駆動手段を必要としないこととな
り、構成が簡略となるとともにコストダウンをも図り得
る。
【0111】その他の構成および作用効果は、第1の実
施の形態におけると同様なので説明を省略する。本実施
の形態にかかる脱臭装置は、床に置いて使用するに適し
たものである。
【0112】第10の実施の形態(請求項1、2、5〜
9、14、24〜28、31に対応) 図26には、本願発明の第10の実施の形態にかかる脱
臭装置が示されている。
【0113】この場合、ケーシング1の下面全域に空気
吸込口2が設けられており、該空気吸込口2の中央部に
は、触媒構造体5とは異なる酸化分解機能(例えば、低
温での酸化分解機能)を有する粒状酸化触媒A′を金網
47に充填してなる第2の触媒構造体46が配設されて
いる。また、空気吸込口2には、前記第2の触媒構造体
46を除く部分に再生時に閉作動されるブラインド4
8,48・・が設けられている。該ブラインド48,4
8・・は、空気吹出口3におけるブラインド15,15
・・と同様にモータ49を駆動源として開閉作動される
こととなっている。符号50はモータ49の支持台であ
る。このように構成すると、再生時において吸着構造体
4から脱離された有害物質の一部が空気吸込口2側に流
れてきても、第2の触媒構造体46によって分解される
こととなり、有害物質の室内への漏れを完全に防止する
ことができる。その他の構成および作用効果は第1の実
施の形態におけると同様なので説明を省略する。本実施
の形態にかかる脱臭装置は、高所に設置して使用するに
適したものである。
【0114】第11の実施の形態(請求項1、4〜8、
10、24〜27、29、31に対応) 図27には、本願発明の第11の実施の形態にかかる脱
臭装置が示されている。
【0115】この場合、空気吸込口2および空気吹出口
3が、ケーシング1の相対向する側面(即ち、前後面)
に設けられるとともに、触媒構造体5がケーシング1の
上面に配設されている。また、吸着構造体4は、前記触
媒構造体5の下方において脱臭時における空気流通方向
が横向きとなるように配設されている。つまり、空気吸
込口2から吸い込まれた室内空気Wは、吸着構造体4を
通過した後直線的に空気吹出口3から室内へ吹き出され
ることとなっているのである。また、本実施の形態にお
いては、前記吸着構造体4の風上側および風下側を脱臭
時に開放し且つ再生時に閉鎖する閉鎖部材として作用す
るシャッター27,28が付設されている。該シャッタ
ー27,28は、その閉作動により前記吸着構造体4の
再生時に該吸着構造体4から脱離した有害物質を前記触
媒構造体5に導く空気通路を形成する通路形成手段とし
て作用する。さらに、前記空気吸込口2には、電気集塵
フィルター51が設けられている。該電気集塵フィルタ
ー51は、煙の多い臭気(例えば、タバコの煙等)の煙
除去を同時に行う。なお、前記シャッター27,28に
代えて断熱膜を用いてもよい。その他の構成および作用
効果は第1の実施の形態におけると同様なので説明を省
略する。本実施の形態にかかる脱臭装置は、床上に設置
して使用するに適したものである。
【0116】第12の実施の形態(請求項1、4〜8、
10、24〜27、30、31に対応) 図28には、本願発明の第12の実施の形態にかかる脱
臭装置が示されている。
【0117】この場合、空気吸込口2および空気吹出口
3が、ケーシング1の相対向する側面(即ち、前後面)
に設けられるとともに、触媒構造体5がケーシング1の
上面に配設されている。また、吸着構造体4は、前記触
媒構造体5の下方において脱臭時における空気流通方向
が横向きとなるように配設されている。つまり、空気吸
込口2から吸い込まれた室内空気Wは、吸着構造体4を
通過した後直線的に空気吹出口3から室内へ吹き出され
ることとなっているのである。また、本実施の形態にお
いては、前記吸着構造体4の風上側および風下側を脱臭
時に開放し且つ再生時に閉鎖する閉鎖部材として作用す
るシャッター27,28が付設されている。該シャッタ
ー27,28は、その閉作動により前記吸着構造体4の
再生時に該吸着構造体4から脱離した有害物質を前記触
媒構造体5に導く空気通路を形成する通路形成手段とし
て作用する。さらに、前記空気吸込口2には、高性能フ
ィルター52が設けられている。該高性能フィルター5
2は、煙の多い臭気(例えば、タバコの煙等)の煙除去
を同時に行う。なお、前記シャッター27,28に代え
て断熱膜を用いてもよい。その他の構成および作用効果
は第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略す
る。本実施の形態にかかる脱臭装置は、床上に設置して
使用するに適したものである。
【0118】第13の実施の形態(請求項1、16、2
4〜27、31〜33に対応) 図29には、本願発明の第13の実施の形態にかかる脱
臭装置が示されている。
【0119】この場合、前面下部に開口する空気吸込口
2および前面上部に開口する空気吹出口3を有するケー
シング1内には、有害物質を吸着するとともに加熱によ
り該有害物質を脱離して再生する吸着剤を有する吸着構
造体4(即ち、第1および第2の吸着構造体4A,4
B)と、該吸着構造体4(即ち、第1および第2の吸着
構造体4A,4B)を加熱する加熱手段として作用する
電気ヒータ33,34と、前記吸着構造体4の下方に位
置して前記空気吸込口2からの空気Wを前記吸着構造体
4を通過させて前記空気吹出口3へ圧送する送風機6と
が配設されている。前記ケーシング1内において前記吸
着構造体4の上方には、脱臭時において吸着構造体4を
通過した空気流Wを空気吹出口3に導く気流ガイド部材
53が配設されている。
【0120】前記ケーシング1における前記空気吸込口
2から空気吹出口3に至る空気流路を外れた位置であっ
て前記吸着構造体4より上方位置(即ち、ケーシング1
の天板1aの中央部)には、前記吸着構造体4から脱離
した有害物質を分解する酸化触媒Aを担持させてなり、
該酸化触媒Aを活性化させるための電気ヒータ11(具
体的には、ヒータ枠9)を具備した触媒構造体5が配設
されている。
【0121】そして、前記ケーシング1には、脱臭時に
おいては前記空気吹出口3を開放し且つ前記触媒構造体
5の気流出口を閉塞し、再生時においては前記空気吹出
口3を閉塞し且つ前記触媒構造体5の気流出口を開放す
る開閉部材54がケーシング1の内側面において前記気
流ガイド部材53より上方位置に固定された軸受部材5
5に対して枢支軸56を介して回動自在に枢支されてい
る。つまり、該開閉部材54は、触媒構造体5の気流出
口を開閉する第1開閉部54aと、空気吹出口3を開閉
する第2開閉部54bとからなる一体部材とされてお
り、吸着構造体4の再生時において該吸着構造体4から
脱離した有害物質を前記触媒構造体5に導く空気通路を
形成する通路形成手段として作用する。符号58は第2
開閉部54bの先端に取り付けられたシールパッキンで
あり、再生時に空気吹出口3の下端に当接されて空気漏
れを防止する。
【0122】前記開閉部材54は、再生時に発生する熱
により伸長作動する形状記憶バネ57により作動せしめ
られることとなっている。
【0123】上記のように構成したことにより、脱臭時
においては図29に実線で示すように、形状記憶バネ5
7の収縮作動により空気吹出口3を開放し、触媒構造体
5の気流出口を閉塞する。従って、記憶構造体4を通過
して清浄化された空気は空気吹出口3から室内に吹き出
されるが、触媒構造体5側には流れない。
【0124】一方、再生時においては図29に鎖線で示
すように、形状記憶バネ57の伸長作動により空気吹出
口3を閉塞し、触媒構造体5の気流出口を開放する。こ
の状態において、電気ヒータ33,34による加熱によ
り吸着構造体4における吸着剤に吸着されている有害物
質が脱離されて吸着構造体4は再生されるが、この時脱
離した有害物質は、触媒構造体5に導かれ、ここで電気
ヒータ11(具体的には、ヒータ枠9)により活性化さ
れた酸化触媒Aにより無害な物質に分解されることとな
る。
【0125】従って、再生時にしか触媒構造体5を気流
が通過しないこととなるため、触媒構造体5の汚れを防
止できることとなり、触媒構造体5の寿命・能力を長続
きさせることができる。
【0126】また、通路形成手段の構造が簡単になると
ともに、再生時に発生する熱を利用して開閉部材54を
作動させることができるため、特別な駆動手段を必要と
しなくなる。
【0127】その他の構成および作用効果は、第1の実
施の形態におけると同様なので説明を省略する。本実施
の形態にかかる脱臭装置は、床に置いて使用するに適し
たものである。
【0128】以上記述した実施の形態(即ち、請求項1
ないし請求項33に係る実施の形態)は、先の明細書お
よび図面に開示されているものである。
【0129】以下に、新たに追加された実施の形態(即
ち、請求項34ないし請求項37に係る実施の形態)に
ついて説明する。
【0130】第14の実施の形態(請求項34〜37に
対応) 図30および図31には、本願発明の第14の実施の形
態にかかる脱臭装置が示されている。
【0131】この脱臭装置は、例えば天井吊り下げタイ
プとされており、下面に空気吸込口2を、両側面上部上
部に空気吹出口3,3を有するケーシング1内には、前
記空気吸込口2に対応する部位に有害物質を吸着すると
ともに加熱により該有害物質を脱離して再生する吸着剤
を有する吸着構造体4が配設され、前記各空気吹出口3
にそれぞれ接続されたダクト59内には、前記空気吸込
口2からの空気Wを前記吸着構造体4を通過させて該空
気吹出口3へ流通させる送風機6が配設されている。
【0132】前記吸着構造体4は、例えば疎水性ゼオラ
イトを含むハニカム構造体により構成されており、その
中央部には、吸着構造体4から脱離した有害物質を分解
する酸化触媒Aを金網等の通気性容器60に充填して構
成された触媒構造体5と、前記酸化触媒Aを再生時に活
性化させるための電気ヒータ11とを具備した触媒反応
器61が配設されている。なお、触媒構造体5として、
電気ヒータ11に酸化触媒Aを担持させたものを採用し
てもよい。
【0133】前記触媒反応器61は、前記吸着構造体4
の再生時に該吸着構造体4から脱離した有害物質を含む
空気を再生用ファン62により供給する空気通路63内
に配設されている。該空気通路63の出口63aは、前
記ケーシング1の前面に形成された開口66に臨まされ
ている。
【0134】そして、前記触媒反応器61における電気
ヒータ11の熱を前記吸着構造体4に伝達するための伝
熱手段として作用するメッシュフィン64が前記空気通
路63の下面から吸着構造体4の下面に亙って配設され
ている。符号65は吸着構造体4を加熱する補助ヒータ
である。
【0135】また、前記各空気吹出口3には、前記送風
機6の作動時に開作動され、前記再生用ファン62の作
動時に閉作動されるシャッター67が設けられている。
符号68はシャッター67の閉作動時における動作を規
制するストッパーである。
【0136】また、前記空気吸込口2には、通気性を有
する薄いグラスウール布からなるフィルター69が設け
られている。該フィルター69は、室内空気Wに含まれ
る塵埃等を除去するプレフィルターとして作用するとと
もに、吸着構造体4の脱離再生時における熱の室内側へ
の放熱を抑制する作用をもなす。符号70は吊り下げ具
である。
【0137】上記のように構成したことにより、脱臭時
には、空気吸込口2から吸い込まれた臭気成分や有害ガ
ス成分などの有害物質を含む室内空気Wは、吸着構造体
4における吸着剤に吸着されて無害な清浄空気となって
空気吹出口3から室内へ吹き出されることとなる。そし
て、再生時には、触媒反応器61を構成する電気ヒータ
11による加熱により吸着構造体4における吸着剤に吸
着されている有害物質が脱離されて吸着構造体4は再生
されるが、この時脱離した有害物質は、触媒反応器61
に導かれ、ここで電気ヒータ11により活性化された酸
化触媒Aにより無害な物質に分解されることとなる。従
って、吸着構造体4の再生が速やかに行われることとな
り、定期的な再生操作により吸着剤の脱臭成分を劣化さ
せることなく、高い脱臭性能を長期に亙って維持できる
こととなるのである。また、カビの胞子や浮遊菌もかな
りの割合で吸着剤に吸着されるが、再生時の加熱により
死滅させることができる。
【0138】また、空気吹出口3を開閉するシャッター
67は、風の流れに応じて空気吹出口3が開閉されるこ
ととなっているため、空気吹出口3を開閉するための駆
動部が不要となる。
【0139】また、電気ヒータ11からの熱を吸着構造
体4へ伝達する伝熱手段として作用すめメッシュフィン
64を付設したことにより、触媒反応器61を構成する
電気ヒータ11の熱を吸着構造体4へより効率良く伝達
することができる。
【0140】また、空気吸込口2に、通気性を有するグ
ラスウール布等からなるフィルター69を設けたことに
より、室内空気の塵埃を除去することができるととも
に、吸着構造体4の再生時における空気吸込口2からの
放熱が抑制されることとなり、吸着構造体4の脱離再生
効率が向上する。
【0141】なお、この脱臭機は、壁掛けタイプあるい
は床置きタイプとすることもできる。
【0142】
【発明の効果】本願発明の第1の基本構成(請求項1の
発明)によれば、空気吸込口2および空気吹出口3を有
するケーシング1内に、有害物質を吸着するとともに加
熱により該有害物質を脱離して再生する吸着剤を有する
吸着構造体4と、該吸着構造体4から脱離した有害物質
を分解する酸化触媒Aを担持させてなり、該酸化触媒A
を再生時に活性化させるための電気ヒータ11を具備し
た触媒構造体5と、前記空気吸込口2からの空気Wを前
記吸着構造体4を通過させて前記空気吹出口3へ圧送す
る送風機6と、前記吸着構造体4を再生時に加熱する加
熱手段とを配設するとともに、前記吸着構造体4の再生
時には該吸着構造体4から脱離した有害物質を前記触媒
構造体5に導く空気通路を形成する通路形成手段を付設
して、脱臭時には、空気吸込口2から吸い込まれた臭気
成分や有害ガス成分などの有害物質を含む室内空気W
は、吸着構造体4における吸着剤に吸着されて無害な清
浄空気となって空気吹出口3から室内へ吹き出され、再
生時には、加熱手段による加熱により吸着構造体4にお
ける吸着剤に吸着されている有害物質が脱離されて吸着
構造体4は再生されるが、この時脱離した有害物質は、
通路形成手段により触媒構造体5に導かれ、ここで電気
ヒータ11により活性化された酸化触媒Aにより無害な
物質に分解されるようにしたので、吸着構造体4の再生
が速やかに行われることとなり、定期的な再生操作によ
り吸着剤の脱臭成分を劣化させることなく、高い脱臭性
能を長期に亙って維持できるという優れた効果がある。
また、カビの胞子や浮遊菌もかなりの割合で吸着剤に吸
着されるが、再生時の加熱により死滅させることができ
る。
【0143】この場合において、請求項2の発明におけ
るように、前記空気吹出口3を前記ケーシング1の上面
に設け且つ前記空気吸込口2を前記ケーシング1の下面
に設けるとともに、前記触媒構造体5を前記空気吹出口
3に配設する一方、前記吸着構造体4を、前記触媒構造
体5の下方において脱臭時における空気流通方向が上向
きとなるように配設した場合、脱臭時における空気Wの
流通方向が直線的となるため流通抵抗を小さくできると
ともに、再生時において吸着構造体4から脱離した有害
物質を自然上昇により触媒構造体5に容易に導くことが
できる。
【0144】また、請求項3の発明におけるように、前
記空気吸込口2を前記ケーシング1の側面に設け且つ前
記空気吹出口3を前記ケーシング1の上面に設けるとと
もに、前記触媒構造体5を前記空気吹出口3に配設する
一方、前記吸着構造体4を、前記触媒構造体5の下方に
おいて脱臭時における空気流通方向が横向きとなるよう
に配設した場合、再生時において吸着構造体4から脱離
した有害物質を自然上昇により触媒構造体5に容易に導
くことができる。
【0145】また、請求項4の発明におけるように、前
記空気吸込口2および前記空気吹出口3を前記ケーシン
グ1の相対向する側面に設けるとともに、前記触媒構造
体5を前記ケーシング1の上面に配設する一方、前記吸
着構造体4を、前記触媒構造体5の下方において脱臭時
における空気流通方向が横向きとなるように配設した場
合、脱臭時における空気Wの流通方向が直線的となるた
め流通抵抗を小さくできるとともに、再生時において吸
着構造体4から脱離した有害物質を自然上昇により触媒
構造体5に容易に導くことができる。
【0146】また、請求項5の発明におけるように、前
記加熱手段を、前記触媒構造体5における電気ヒータ1
1の熱を前記吸着構造体4に伝達する熱良導体からなる
伝熱促進体14により構成した場合、触媒構造体5を加
熱するための電気ヒータ11を吸着構造体5を加熱する
ための熱源とすることができることとなり、吸着構造体
4専用の加熱手段が不要となるため部品点数を低減でき
るとともにコストダウンをも図ることができる。
【0147】また、請求項6の発明におけるように、前
記伝熱促進体14を、前記電気ヒータ11に接続される
上下方向に延びる主柱14aと、該主柱14aから上下
に所定間隔をおいて水平方向に分岐して前記吸着構造体
4に挿入される複数段の分岐部14b,14b・・とで
構成した場合、電気ヒータ11からの熱が分岐部14
b,14b・・を介して吸着構造体4に伝達されること
となり、吸着構造体4全体を加熱することができる。こ
の場合において、請求項7の発明におけるように、前記
主柱14aおよび最下段の分岐部14bを中空な部材で
構成し且つ該最下段の分岐部14bには前記主柱14a
から圧送される空気Wを吹き出す多数の空気流出口2
3,23・・を形成すれば、空気流出口23,23・・
から温風Wが吹き出されることとなり、該温風Wによっ
ても吸着構造体4の加熱が行えることとなる。
【0148】また、請求項8の発明におけるように、前
記触媒構造体5を、電気ヒータ11を埋設したヒータ枠
9と、該ヒータ枠9の上面に所定間隔をおいて並列状態
で立設され、プリーツ状に屈曲された熱良導体からなる
基材12,12・・の両面に酸化触媒Aを担持させてな
る複数の触媒板10,10・・とによって構成した場
合、再生時において吸着構造体4から脱離した有害物質
を含む空気Wと触媒構造体5を通過する際における加熱
された触媒板10,10・・との接触面積が増大するこ
ととなり、有害物質の分解速度を速めることができる。
【0149】また、請求項9の発明におけるように、前
記通路形成手段を、前記空気吹出口3に設けられ且つ脱
臭時に開作動され、再生時に閉作動されるブラインド1
5,15・・により構成した場合、ブラインド15,1
5・・の閉作動により吸着構造体から脱離した有害物質
を触媒構造体5へ導く通路を容易に形成することができ
る。
【0150】また、請求項10の発明におけるように、
前記通路形成手段を、前記吸着構造体4の風上側および
風下側を脱臭時に開放し且つ再生時に閉鎖する閉鎖部材
25,26あるいは27,28により構成した場合、閉
鎖部材25,26あるいは27,28の閉作動により吸
着構造体4から脱離した有害物質を触媒構造体5へ導く
通路を容易に形成することができる。
【0151】また、請求項11の発明におけるように、
前記ブラインド15,15・・に前記酸化触媒Aを担持
させるとともに電気ヒータ11を付設して前記触媒構造
体5を構成した場合、通路形成手段と触媒構造体5とを
兼用できることとなり、構成の簡略化を図ることができ
る。
【0152】また、請求項12の発明におけるように、
前記ブラインド15,15・・を開閉する駆動源とし
て、形状記憶バネ31を用いた場合、再生時に発生する
熱を利用してブラインド15,15・・の開閉が行える
こととなり、特別な駆動手段を必要としなくなる。
【0153】また、請求項13の発明におけるように、
前記ブラインド15,15・・および前記触媒構造体5
を、形状記憶バネ36により上下動させるようにした場
合、再生時に発生する熱を利用して触媒構造体5と吸着
構造体4との距離を近づけることができることとなり、
吸着構造体4からの有害物質の脱離が促進されるととも
に、触媒構造体5による有害物質の酸化分解速度を速め
ることができる。
【0154】また、請求項14の発明におけるように、
前記ブラインド15,15・・を開閉する駆動源とし
て、モータ17を用いた場合、モータ17の駆動力によ
りブラインド15,15・・を開閉できることとなり、
吸着構造体4からの有害物質の脱離タイミングとブライ
ンド15,15・・の閉作動タイミングとの制御が容易
となる。
【0155】また、請求項15の発明におけるように、
前記吸着構造体4の再生時においては隣り合うブライン
ド15,15・・の端部同士を重ね合わせて閉じるよう
にした場合、ブラインド15,15・・の閉作動時にお
いてブラインド15,15・・からの漏れ臭気をなくす
ることができる。
【0156】本願発明の第2の基本構成(請求項16の
発明)によれば、前面下部に開口する空気吸込口2およ
び前面上部に開口する空気吹出口3を有するケーシング
1内に、有害物質を吸着するとともに加熱により該有害
物質を脱離して再生する吸着剤を有する吸着構造体4
と、該吸着構造体4を加熱する加熱手段と、前記吸着構
造体4の下方に位置して前記空気吸込口2からの空気を
前記吸着構造体4を通過させて前記空気吹出口3へ圧送
する送風機6とを配設するとともに、前記ケーシング1
における前記空気吸込口2から空気吹出口3に至る空気
流路を外れた位置であって前記吸着構造体4より上方位
置に、前記吸着構造体4から脱離した有害物質を分解す
る酸化触媒Aを担持させてなり、該酸化触媒Aを活性化
させるための電気ヒータ11を具備した触媒構造体5を
配設する一方、前記空気吹出口3を再生時に閉状態とす
るブラインド15,15・・を付設して、脱臭時には、
空気吸込口2から吸い込まれた臭気成分や有害ガス成分
などの有害物質を含む室内空気Wは、吸着構造体4にお
ける吸着剤に吸着されて無害な清浄空気となって空気吹
出口3から室内へ吹き出され、再生時には、加熱手段に
よる加熱により吸着構造体4における吸着剤に吸着され
ている有害物質が脱離されて吸着構造体4は再生される
が、この時脱離した有害物質は、空気吸込口2から空気
吹出口3に至る空気流路を外れた位置であって前記吸着
構造体4より上方位置に配設された触媒構造体5に導か
れ、ここで電気ヒータ11により活性化された酸化触媒
Aにより無害な物質に分解されるようにしたので、吸着
構造体4の再生が速やかに行われることとなり、定期的
な再生操作により吸着剤の脱臭成分を劣化させることな
く、高い脱臭性能を長期に亙って維持できるという優れ
た効果がある。また、カビの胞子や浮遊菌もかなりの割
合で吸着剤に吸着されるが、再生時の加熱により死滅さ
せることができる。しかも、再生時にしか触媒構造体5
を気流Wが通過しないこととなるため、触媒構造体5の
汚れを防止できることとなり、触媒構造体5の寿命・能
力を長続きさせることができる。
【0157】この場合において、請求項17の発明にお
けるように、前記触媒構造体5に、脱臭時に閉作動し且
つ再生時に開作動されるシャッター37を付設した場
合、脱臭時において触媒構造体5への気流流通が遮断さ
れることとなり、触媒構造体5の寿命・能力をより一層
長続きさせることができる。
【0158】本願発明の第3の基本構成(請求項18の
発明)によれば、側面上部に開口する空気吸込口2およ
び下部適所に開口する空気吹出口3を有するケーシング
1内に、有害物質を吸着するとともに加熱により該有害
物質を脱離して再生する吸着剤を有する吸着構造体4
と、該吸着構造体4を加熱する加熱手段と、前記吸着構
造体4の下方に位置して脱臭時には正回転し、再生時に
は低速逆回転するように構成された送風機39とを配設
するとともに、前記ケーシング1の上面に、前記吸着構
造体4から脱離した有害物質を分解する酸化触媒Aを担
持させてなり、該酸化触媒Aを活性化させるための電気
ヒータ11を具備した触媒構造体5を配設する一方、前
記空気吸込口2に、吸込空気流Wの圧力により開作動し
且つ自重により閉作動する開閉蓋40を設け、脱臭時に
は、送風機39の正回転により空気吸込口2から吸い込
まれた臭気成分や有害ガス成分などの有害物質を含む室
内空気Wは、吸着構造体4における吸着剤に吸着されて
無害な清浄空気となって空気吹出口3から室内へ吹き出
され、再生時には、加熱手段による加熱により吸着構造
体4における吸着剤に吸着されている有害物質が脱離さ
れて吸着構造体4は再生されるが、この時脱離した有害
物質は、送風機39の低速逆回転によりケーシング1の
上面に配設された触媒構造体5に導かれ、ここで電気ヒ
ータ11により活性化された酸化触媒Aにより無害な物
質に分解されるようにしたので、吸着構造体4の再生が
速やかに行われることとなり、定期的な再生操作により
吸着剤の脱臭成分を劣化させることなく、高い脱臭性能
を長期に亙って維持できるという優れた効果がある。ま
た、カビの胞子や浮遊菌もかなりの割合で吸着剤に吸着
されるが、再生時の加熱により死滅させることができ
る。しかも、空気吸込口2を開閉する開閉蓋40は、脱
臭時には吸込空気流Wの圧力により開作動し、再生時に
は自重により閉作動することとなっているため、特別な
駆動手段を必要としないこととなり、構成が簡略となる
とともにコストダウンをも図り得る。
【0159】この場合において、請求項19の発明にお
けるように、前記吸着構造体4と前記送風機39との間
には、脱臭時において前記空気吸込口2から吸い込まれ
る空気流Wを前記送風機39に集束させるようにガイド
するとともに、再生時において前記送風機39から吐出
される空気流Wを拡散させるようにガイドするガイド部
材42,42・・を設けた場合、脱臭時においては吸着
構造体4を通過した空気流Wを効率よく送風機39に集
束させることができるとともに、再生時においては送風
機39からの空気流Wを効率よく吸着構造体4に拡散さ
せることができる。
【0160】また、請求項20の発明におけるように、
前記触媒構造体5に、脱臭時に閉作動され、再生時に開
作動される蓋体43を設けた場合、脱臭時において触媒
構造体5への気流流通が遮断されることとなり、触媒構
造体5の寿命・能力をより一層長続きさせることができ
る。
【0161】また、請求項21の発明におけるように、
前記加熱手段を、前記触媒構造体5における電気ヒータ
11の熱を前記吸着構造体4に伝達する熱良導体からな
る伝熱促進体14により構成した場合、触媒構造体5を
加熱するための電気ヒータ11を吸着構造体4を加熱す
るための熱源とすることができることとなり、吸着構造
体4専用の加熱手段が不要となるため部品点数を低減で
きるとともにコストダウンをも図ることができる。
【0162】また、請求項22の発明におけるように、
前記伝熱促進体14を、前記電気ヒータ11に接続され
る上下方向に延びる主柱14aと、該主柱14aから上
下に所定間隔をおいて水平方向に分岐して前記吸着構造
体4に挿入される複数段の分岐部14b,14b・・と
で構成した場合、電気ヒータ11からの熱が分岐部14
b,14b・・を介して吸着構造体4に伝達されること
となり、吸着構造体4全体を加熱することができる。
【0163】本願発明の第1ないし第3の基本構成にお
いて、請求項23の発明におけるように、前記吸着構造
体4を、風上側に位置し且つ粒状活性炭Cを金網8内に
充填してなる第1の吸着構造体4Aと、風下側に位置し
且つ粒状ゼオライトGを金網41内に充填してなる第2
の吸着構造体4Bとによって構成した場合、吸着能力の
異なる2種の吸着構造体4A,4Bを用いることができ
ることとなり、多種の有害物質の吸着除去が可能となる
とともに、吸込空気流Wの入口に近い部位に粒状活性炭
Cを金網8内に充填してなる第1の吸着構造体4Aを配
設したことにより、長期間の使用により第1の吸着構造
体4Aが汚染された場合であっても安価な粒状活性炭C
を交換するだけでよいこととなる。しかも、第1および
第2の吸着構造体4A,4Bがともに金網8,41に吸
着剤(即ち、粒状活性炭Cおよび粒状ゼオライトG)を
充填した構成となるため、大幅なコストダウンを図るこ
とができる。
【0164】また、請求項24の発明におけるように、
前記吸着構造体4を、風上側に位置し且つ粒状活性炭C
を金網8内に充填してなる第1の吸着構造体4Aと、風
下側に位置し且つ疎水性ゼオライトを含むハニカム構造
体からなる第2の吸着構造体4Bとによって構成した場
合、吸着能力の異なる2種の吸着構造体4A,4Bを用
いることができることとなり、多種の有害物質の吸着除
去が可能となるとともに、吸込空気流Wの入口に近い部
位に粒状活性炭Cを金網8内に充填してなる第1の吸着
構造体4Aを配設したことにより、長期間の使用により
第1の吸着構造体4Aが汚染された場合であっても安価
な粒状活性炭Cを交換するだけでよいこととなる。しか
も、第2の吸着構造体4Bとしてハニカム構造体を用い
ているので、耐熱性が向上することとなり、近くに電気
ヒータ11を配置したとしても能力が低下することはな
い。
【0165】また、請求項25の発明におけるように、
前記吸着構造体4を、風上側に位置し且つ粒状活性炭C
を金網8内に充填してなる第1の吸着構造体4Aと、ゼ
オライト粉末あるいはゼオライト粉末と活性炭粉末との
混合物を混入した耐熱材料からなり、多数の通孔21,
21・・を有する網状の不織布20,20・・を積層し
て構成された第2の吸着構造体4Bとによって構成した
場合、吸着能力の異なる2種の吸着構造体4A,4Bを
用いることができることとなり、多種の有害物質の吸着
除去が可能となるとともに、吸込空気流Wの入口に近い
部位に粒状活性炭Cを金網8内に充填してなる第1の吸
着構造体4Aを配設したことにより、長期間の使用によ
り第1の吸着構造体4Aが汚染された場合であっても安
価な粒状活性炭Cを交換するだけでよいこととなる。し
かも、第2の吸着構造体4Bとして網状の不織布20,
20・・を積層したものを用いているので、構造的に簡
単となる。
【0166】また、請求項26の発明におけるように、
前記吸着構造体4を、風上側に位置し且つ粒状活性炭C
を金網8内に充填してなる第1の吸着構造体4Aと、ゼ
オライト粉末あるいはゼオライト粉末と活性炭粉末との
混合物を混入した耐熱材料からなる不織布20,20・
・を所定の隙間を介在させて積層して構成された第2の
吸着構造体4Bとによって構成した場合、吸着能力の異
なる2種の吸着構造体4A,4Bを用いることができる
こととなり、多種の有害物質の吸着除去が可能となると
ともに、吸込空気流Wの入口に近い部位に粒状活性炭C
を金網8内に充填してなる第1の吸着構造体4Aを配設
したことにより、長期間の使用により第1の吸着構造体
4Aが汚染された場合であっても安価な粒状活性炭Cを
交換するだけでよいこととなる。しかも、第2の吸着構
造体4Bとして不織布20,20・・を所定間隔で積層
したものを用いているので、構造的に簡単となる。
【0167】また、請求項27の発明におけるように、
前記吸着構造体4を、ヒータ付きトレー状のフィルター
に粒状活性炭あるいは粒状ゼオライトを載せて構成した
場合、吸着構造体4の構成が簡略化できるとともに、粒
状活性炭あるいは粒状ゼオライトの交換も容易となる。
【0168】また、請求項28の発明におけるように、
前記ケーシング1の下面に、前記触媒構造体5とは別の
第2の触媒構造体46を設けた場合、再生時においてケ
ーシング1の下方に漏れる有害物質を第2の触媒構造体
46により分解できることとなり、有害物質の室内への
漏れを完全に防止することができる。
【0169】また、請求項29あるいは請求項30の発
明におけるように、前記吸着構造体4の風上側に、電気
集塵フィルター51あるいは高性能フィルター52を設
けた場合、煙の多い臭気(例えば、タバコの煙等)の煙
除去と脱臭とを同時に行うことができる。
【0170】また、請求項31の発明におけるように、
前記ケーシング1の内面に、反射断熱材を塗布してなる
断熱層Bを形成した場合、薄い断熱層Bの形成により吸
着構造体2の再生時に生ずる熱の断熱が行えることとな
り、装置全体のコンパクト化を図りつつケーシング1の
外面の温度上昇を防止することができる。
【0171】また、請求項32の発明におけるように、
前記通路形成手段を、脱臭時においては前記空気吹出口
3を開放し且つ前記触媒構造体5の気流入口あるいは気
流出口を閉塞し、再生時においては前記空気吹出口3を
閉塞し且つ前記触媒構造体5の気流入口あるいは気流出
口を開放する開閉部材54により構成した場合、空気吹
出口3の開閉と触媒構造体5の気流入口あるいは気流出
口の開閉とを一つの部材で行うことができることとな
り、通路形成手段の構成が簡略化できる。この場合にお
いて請求項33の発明におけるように、前記開閉部材5
4の駆動源として、形状記憶バネ57を用いると、再生
時に発生する熱を利用して開閉部材54を作動させるこ
とができることとなり、特別な駆動手段を必要としなく
なる。
【0172】以上記述した発明の効果(即ち、請求項1
ないし請求項33に係る発明の効果)は、先の明細書お
よび図面に開示されているものである。
【0173】以下に、新たに追加された発明の効果(即
ち、請求項34ないし請求項37に係る発明の効果)に
ついて説明する。
【0174】本願発明の第4の基本構成によれば、空気
吸込口2および空気吹出口3を有するケーシング1内
に、有害物質を吸着するとともに加熱により該有害物質
を脱離して再生する吸着剤を有する吸着構造体4を配設
するとともに、前記空気吸込口2からの空気Wを前記吸
着構造体4を通過させて前記空気吹出口3へ流通させる
送風機6を付設してなる脱臭装置において、該吸着構造
体4内に、該吸着構造体4から脱離した有害物質を分解
する酸化触媒Aを含み、該酸化触媒Aを再生時に活性化
させるための電気ヒータ11を具備した触媒反応器61
を配設するとともに、前記吸着構造体4の再生時に該吸
着構造体4から脱離した有害物質を含む空気を前記触媒
反応器61を通過させて前記ケーシング1外へ空気通路
63と、該空気通路63に吸着構造体4から脱離した有
害物質を含む空気を供給する再生用ファン62とを付設
して、脱臭時には、空気吸込口2から吸い込まれた臭気
成分や有害ガス成分などの有害物質を含む室内空気W
は、吸着構造体4における吸着剤に吸着されて無害な清
浄空気となって空気吹出口3から室内へ吹き出され、再
生時には、触媒反応器61を構成する電気ヒータ11に
よる加熱により吸着構造体4における吸着剤に吸着され
ている有害物質が脱離されて吸着構造体4は再生される
が、この時脱離した有害物質は、触媒反応器61に導か
れ、ここで電気ヒータ11により活性化された酸化触媒
Aにより無害な物質に分解されるようにしたので、吸着
構造体4の再生が速やかに行われることとなり、定期的
な再生操作により吸着剤の脱臭成分を劣化させることな
く、高い脱臭性能を長期に亙って維持できるという優れ
た効果がある。また、カビの胞子や浮遊菌もかなりの割
合で吸着剤に吸着されるが、再生時の加熱により死滅さ
せることができる。
【0175】この場合において、請求項35の発明にお
けるように、前記空気吹出口3に、前記送風機6の作動
時に開作動され、前記再生用ファン62の作動時には閉
作動されるシャッター67を設けた場合、風の流れに応
じて空気吹出口3が開閉されることとなり、空気吹出口
3を開閉するための駆動部が不要となる。
【0176】また、請求項36の発明におけるように、
前記電気ヒータ11からの熱を前記吸着構造体4へ伝達
する伝熱手段64を付設した場合、触媒反応器61を構
成する電気ヒータ11の熱を吸着構造体4へより効率良
く伝達することができる。
【0177】また、請求項37の発明におけるように、
前記空気吸込口2に、通気性を有するグラスウール布等
からなるフィルター69を設けた場合、室内空気の塵埃
を除去することができるとともに、吸着構造体4の再生
時における空気吸込口2からの放熱が抑制されることと
なり、吸着構造体4の脱離再生効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1の実施の形態にかかる脱臭装置
の縦断面図である。
【図2】本願発明の第1の実施の形態にかかる脱臭装置
における吸着構造体を構成する第1の吸着構造体を示す
部分拡大斜視図である。
【図3】本願発明の第1の実施の形態にかかる脱臭装置
における吸着構造体を構成する第2の吸着構造体を示す
部分拡大平面図である。
【図4】本願発明の第1の実施の形態にかかる脱臭装置
における触媒構造体および伝熱促進体を示す拡大斜視図
である。
【図5】本願発明の第1の実施の形態にかかる脱臭装置
における空気吹出口の構造を示す拡大斜視図である。
【図6】本願発明の第1の実施の形態にかかる脱臭装置
におけるケーシングの拡大断面図である。
【図7】本願発明の第1の実施の形態にかかる脱臭装置
における吸着構造体を構成する第2の吸着構造体の変形
例を示す拡大斜視図である。
【図8】本願発明の第1の実施の形態にかかる脱臭装置
における吸着構造体を構成する第2の吸着構造体の他の
変形例を示す拡大斜視図である。
【図9】本願発明の第1の実施の形態にかかる脱臭装置
における吸着構造体を構成する第2の吸着構造体の他の
もう一つの変形例を示す拡大斜視図である。
【図10】本願発明の第1の実施の形態にかかる脱臭装
置における触媒構造体の変形例を示す拡大斜視図であ
る。
【図11】本願発明の第1の実施の形態にかかる脱臭装
置における伝熱促進体の変形例を示す拡大斜視図であ
る。
【図12】本願発明の第2の実施の形態にかかる脱臭装
置の縦断面図である。
【図13】本願発明の第3の実施の形態にかかる脱臭装
置の縦断面図である。
【図14】本願発明の第4の実施の形態にかかる脱臭装
置の縦断面図である。
【図15】本願発明の第5の実施の形態にかかる脱臭装
置の縦断面図である。
【図16】本願発明の第6の実施の形態にかかる脱臭装
置の縦断面図である。
【図17】本願発明の第6の実施の形態にかかる脱臭装
置における空気吹出口の構造を示す拡大斜視図である。
【図18】本願発明の第6の実施の形態にかかる脱臭装
置におけるブラインドの構造を示す拡大図であり、
(イ)はブラインドに電気ヒータを貫通させたもの、
(ロ)はブラインドの近傍に電気ヒータを配設したも
の、(ハ)はブラインド自体に通電して電気ヒータとし
たものである。
【図19】本願発明の第6の実施の形態にかかる脱臭装
置におけるブラインドの構造を示す拡大断面図であり、
(イ)は平板状ブラインドの場合を示し、(ロ)はプリ
ーツ状ブラインドの場合を示し、(ハ)はブラインド間
にシール部材を介設した場合を示している。
【図20】本願発明の第7の実施の形態にかかる脱臭装
置の縦断面図である。
【図21】本願発明の第7の実施の形態にかかる脱臭装
置における空気吹出口の構造を示す拡大斜視図である。
【図22】本願発明の第8の実施の形態にかかる脱臭装
置の縦断面図である。
【図23】本願発明の第9の実施の形態にかかる脱臭装
置の脱臭時の状態を示す縦断面図である。
【図24】本願発明の第9の実施の形態にかかる脱臭装
置の再生時の状態を示す縦断面図である。
【図25】本願発明の第9の実施の形態にかかる脱臭装
置における金網の拡大斜視図である。
【図26】本願発明の第10の実施の形態にかかる脱臭
装置の縦断面図である。
【図27】本願発明の第11の実施の形態にかかる脱臭
装置の縦断面図である。
【図28】本願発明の第12の実施の形態にかかる脱臭
装置の縦断面図である。
【図29】本願発明の第13の実施の形態にかかる脱臭
装置の縦断面図である。
【図30】本願発明の第14の実施の形態にかかる脱臭
装置の縦断面図である。
【図31】図30のXXXI−XXXI断面図である。
【符号の説明】
1はケーシング、2は空気吸込口、3は空気吹出口、4
は吸着構造体、4Aは第1の吸着構造体、4Bは第2の
吸着構造体、5は触媒構造体、6は送風機、8は金網、
9はヒータ枠、10は触媒板、11は電気ヒータ、12
は基材、14は加熱手段(伝熱促進体)、14aは主
柱、14bは分岐部、15は通路形成手段(ブライン
ド)、17はモータ、20は不織布、21は通孔、23
は空気流出口、25,26は閉鎖部材(ブラインド)、
27,28は閉鎖部材(シャッター)、31は形状記憶
バネ、33,34は加熱手段(電気ヒータ)、36は形
状記憶バネ、37はシャッター、39は送風機、40は
開閉蓋、41は金網、42はガイド部材、43は蓋体、
46は第2の触媒構造体、51は電気集塵フィルター、
52は高性能フィルター、54は開閉部材、57は形状
記憶バネ、61は触媒反応器、62は再生用ファン、6
3は空気通路、67はシャッター、69はフィルター、
A,A′は酸化触媒、Bは断熱層、Cは粒状活性炭、G
は粒状ゼオライト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F24F 7/00 (72)発明者 香川 謙吉 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 (72)発明者 福井 直樹 茨城県つくば市御幸が丘3番地 ダイキン 工業株式会社内

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気吸込口(2)および空気吹出口
    (3)を有するケーシング(1)内には、有害物質を吸
    着するとともに加熱により該有害物質を脱離して再生す
    る吸着剤を有する吸着構造体(4)と、該吸着構造体
    (4)から脱離した有害物質を分解する酸化触媒(A)
    を担持させてなり、該酸化触媒(A)を再生時に活性化
    させるための電気ヒータ(11)を具備した触媒構造体
    (5)と、前記空気吸込口(2)からの空気(W)を前
    記吸着構造体(4)を通過させて前記空気吹出口(3)
    へ圧送する送風機(6)と、前記吸着構造体(4)を再
    生時に加熱する加熱手段とを配設するとともに、前記吸
    着構造体(4)の再生時に該吸着構造体(4)から脱離
    した有害物質を前記触媒構造体(5)に導く空気通路を
    形成する通路形成手段を付設したことを特徴とする脱臭
    装置。
  2. 【請求項2】 前記空気吹出口(3)を前記ケーシング
    (1)の上面に設け且つ前記空気吸込口(2)を前記ケ
    ーシング(1)の下面に設けるとともに、前記触媒構造
    体(5)を前記空気吹出口(3)に配設する一方、前記
    吸着構造体(4)を、前記触媒構造体(5)の下方にお
    いて脱臭時における空気流通方向が上向きとなるように
    配設したことを特徴とする前記請求項1記載の脱臭装
    置。
  3. 【請求項3】 前記空気吸込口(2)を前記ケーシング
    (1)の側面に設け且つ前記空気吹出口(3)を前記ケ
    ーシング(1)の上面に設けるとともに、前記触媒構造
    体(5)を前記空気吹出口(3)に配設する一方、前記
    吸着構造体(4)を、前記触媒構造体(5)の下方にお
    いて脱臭時における空気流通方向が横向きとなるように
    配設したことを特徴とする前記請求項1記載の脱臭装
    置。
  4. 【請求項4】 前記空気吸込口(2)および前記空気吹
    出口(3)を前記ケーシング(1)の相対向する側面に
    設けるとともに、前記触媒構造体(5)を前記ケーシン
    グ(1)の上面に配設する一方、前記吸着構造体(4)
    を、前記触媒構造体(5)の下方において脱臭時におけ
    る空気流通方向が横向きとなるように配設したことを特
    徴とする前記請求項1記載の脱臭装置。
  5. 【請求項5】 前記加熱手段を、前記触媒構造体(5)
    における電気ヒータ(11)の熱を前記吸着構造体
    (4)に伝達する熱良導体からなる伝熱促進体(14)
    により構成したことを特徴とする前記請求項1ないし請
    求項4記載の脱臭装置。
  6. 【請求項6】 前記伝熱促進体(14)を、前記電気ヒ
    ータ(11)に接続される上下方向に延びる主柱(14
    a)と、該主柱(14a)から上下に所定間隔をおいて
    水平方向に分岐して前記吸着構造体(4)に挿入される
    複数段の分岐部(14b),(14b)・・とで構成し
    たことを特徴とする前記請求項5記載の脱臭装置。
  7. 【請求項7】 前記主柱(14a)および最下段の分岐
    部(14b)を中空な部材で構成し且つ該最下段の分岐
    部(14b)には前記主柱(14a)から圧送される空
    気を吹き出す多数の空気流出口(23),(23)・・
    を形成したことを特徴とする前記請求項6記載の脱臭装
    置。
  8. 【請求項8】 前記触媒構造体(5)を、電気ヒータ
    (11)を埋設したヒータ枠(9)と、該ヒータ枠
    (9)の上面に所定間隔をおいて並列状態で立設され、
    プリーツ状に屈曲された熱良導体からなる基材(1
    2),(12)・・の両面に酸化触媒(A)を担持させ
    てなる複数の触媒板(10),(10)・・とによって
    構成したことを特徴とする前記請求項1ないし請求項7
    のいずれか一項記載の脱臭装置。
  9. 【請求項9】 前記通路形成手段を、前記空気吹出口
    (3)に設けられ且つ脱臭時に開作動され、再生時に閉
    作動されるブラインド(15),(15)・・により構
    成したことを特徴とする前記請求項1ないし請求項8の
    いずれか一項記載の脱臭装置。
  10. 【請求項10】 前記通路形成手段を、前記吸着構造体
    (4)の風上側および風下側を脱臭時に開放し且つ再生
    時に閉鎖する閉鎖部材(25),(26)あるいは(2
    7),(28)により構成したことを特徴とする請求項
    1ないし請求項9のいずれか一項記載の脱臭装置。
  11. 【請求項11】 前記ブラインド(15),(15)・
    ・に前記酸化触媒(A)を担持させるとともに電気ヒー
    タ(11)を付設して前記触媒構造体(5)を構成した
    ことを特徴とする前記請求項9および請求項10のいず
    れか一項記載の脱臭装置。
  12. 【請求項12】 前記ブラインド(15),(15)・
    ・を開閉する駆動源として形状記憶バネ(31)を用い
    たことを特徴とする前記請求項9ないし請求項11のい
    ずれか一項記載の脱臭装置。
  13. 【請求項13】 前記ブラインド(15),(15)・
    ・および前記触媒構造体(5)を、形状記憶バネ(3
    6)により上下動させるようにしたことを特徴とする前
    記請求項9ないし請求項12のいずれか一項記載の脱臭
    装置。
  14. 【請求項14】 前記ブラインド(15),(15)・
    ・を開閉する駆動源として、モータ(17)を用いたこ
    とを特徴とする前記請求項9ないし請求項11のいずれ
    か一項記載の脱臭装置。
  15. 【請求項15】 前記吸着構造体(4)の再生時におい
    ては隣り合うブラインド(15),(15)・・の端部
    同士を重ね合わせ、重なり合う部分をシールするように
    したことを特徴とする前記請求項9ないし請求項14の
    いずれか一項記載の脱臭装置。
  16. 【請求項16】 前面下部に開口する空気吸込口(2)
    および前面上部に開口する空気吹出口(3)を有するケ
    ーシング(1)内には、有害物質を吸着するとともに加
    熱により該有害物質を脱離して再生する吸着剤を有する
    吸着構造体(4)と、該吸着構造体(4)を加熱する加
    熱手段と、前記吸着構造体(4)の下方に位置して前記
    空気吸込口(2)からの空気(W)を前記吸着構造体
    (4)を通過させて前記空気吹出口(3)へ圧送する送
    風機(6)とを配設するとともに、前記ケーシング
    (1)における前記空気吸込口(2)から空気吹出口
    (3)に至る空気流路を外れた位置であって前記吸着構
    造体(4)より上方位置には、前記吸着構造体(4)か
    ら脱離した有害物質を分解する酸化触媒(A)を担持さ
    せてなり、該酸化触媒(A)を活性化させるための電気
    ヒータ(11)を具備した触媒構造体(5)を配設する
    一方、前記空気吹出口(3)を再生時に閉状態とするブ
    ラインド(15),(15)・・を付設したことを特徴
    とする脱臭装置。
  17. 【請求項17】 前記触媒構造体(5)には、脱臭時に
    閉作動し且つ再生時に開作動されるシャッター(37)
    を付設したことを特徴とする前記請求項16記載の脱臭
    装置。
  18. 【請求項18】 側面上部に開口する空気吸込口(2)
    および下部適所に開口する空気吹出口(3)を有するケ
    ーシング(1)内には、有害物質を吸着するとともに加
    熱により該有害物質を脱離して再生する吸着剤を有する
    吸着構造体(4)と、該吸着構造体(4)を加熱する加
    熱手段と、前記吸着構造体(4)の下方に位置して脱臭
    時には正回転し、再生時には低速逆回転するように構成
    された送風機(39)とを配設するとともに、前記ケー
    シング(1)の上面には、前記吸着構造体(4)から脱
    離した有害物質を分解する酸化触媒(A)を担持させて
    なり、該酸化触媒(A)を活性化させるための電気ヒー
    タ(11)を具備した触媒構造体(5)を配設する一
    方、前記空気吸込口(2)には、吸込空気流(W)の圧
    力により開作動し且つ自重により閉作動する開閉蓋(4
    0)を設けたことを特徴とする脱臭装置。
  19. 【請求項19】 前記吸着構造体(4)と前記送風機
    (39)との間には、脱臭時において前記空気吸込口
    (2)から吸い込まれる空気流(W)を前記送風機に集
    束させるようにガイドするとともに、再生時において前
    記送風機(39)から吐出される空気流(W)を拡散さ
    せるようにガイドするガイド部材(42),(42)・
    ・を設けたことを特徴とする前記請求項18記載の脱臭
    装置。
  20. 【請求項20】 前記触媒構造体(5)には、脱臭時に
    閉作動され、再生時に開作動される蓋体(43)を設け
    たことを特徴とする前記請求項18および請求項19の
    いずれか一項記載の脱臭装置。
  21. 【請求項21】 前記加熱手段を、前記触媒構造体
    (5)における電気ヒータ(11)の熱を前記吸着構造
    体(4)に伝達する熱良導体からなる伝熱促進体(1
    4)により構成したことを特徴とする前記請求項18な
    いし請求項20記載の脱臭装置。
  22. 【請求項22】 前記伝熱促進体(14)を、前記電気
    ヒータ(11)に接続される上下方向に延びる主柱(1
    4a)と、該主柱(14a)から上下に所定間隔をおい
    て水平方向に分岐して前記吸着構造体(4)に挿入され
    る複数段の分岐部(14b),(14b)・・とで構成
    したことを特徴とする前記請求項21記載の脱臭装置。
  23. 【請求項23】 前記吸着構造体(4)を、風上側に位
    置し且つ粒状活性炭(C)を金網(8)内に充填してな
    る第1の吸着構造体(4A)と、風下側に位置し且つ粒
    状ゼオライト(G)を金網(41)内に充填してなる第
    2の吸着構造体(4B)とによって構成したことを特徴
    とする前記請求項1ないし請求項22のいずれか一項記
    載の脱臭装置。
  24. 【請求項24】 前記吸着構造体(4)を、風上側に位
    置し且つ粒状活性炭(C)を金網(8)内に充填してな
    る第1の吸着構造体(4A)と、風下側に位置し且つ疎
    水性ゼオライトを含むハニカム構造体からなる第2の吸
    着構造体(4B)とによって構成したことを特徴とする
    前記請求項1ないし請求項22のいずれか一項記載の脱
    臭装置。
  25. 【請求項25】 前記吸着構造体(4)を、風上側に位
    置し且つ粒状活性炭(C)を金網(8)内に充填してな
    る第1の吸着構造体(4A)と、ゼオライト粉末あるい
    はゼオライト粉末と活性炭粉末との混合物を混入した耐
    熱材料からなり、多数の通孔(21),(21)・・を
    有する網状の不織布(20),(20)・・を積層して
    構成された第2の吸着構造体(4B)とによって構成し
    たことを特徴とする前記請求項1ないし請求項22のい
    ずれか一項記載の脱臭装置。
  26. 【請求項26】 前記吸着構造体(4)を、風上側に位
    置し且つ粒状活性炭(C)を金網(8)内に充填してな
    る第1の吸着構造体(4A)と、ゼオライト粉末あるい
    はゼオライト粉末と活性炭粉末との混合物を混入した耐
    熱材料からなる不織布(20),(20)・・を所定の
    隙間を介在させて積層して構成された第2の吸着構造体
    (4B)とによって構成したことを特徴とする前記請求
    項1ないし請求項22のいずれか一項記載の脱臭装置。
  27. 【請求項27】 前記吸着構造体(4)を、ヒータ付き
    トレー状のフィルターに粒状活性炭あるいは粒状ゼオラ
    イトを載せて構成したことを特徴とする前記請求項1な
    いし請求項22のいずれか一項記載の脱臭装置。
  28. 【請求項28】 前記ケーシング(1)の下面には、前
    記触媒構造体(5)とは別の第2の触媒構造体(46)
    を設けたことを特徴とする前記請求項1ないし請求項2
    7のいずれか一項記載の脱臭装置。
  29. 【請求項29】 前記吸着構造体(4)の風上側には、
    電気集塵フィルター(51)を設けたことを特徴とする
    請求項1ないし請求項28のいずれか一項記載の脱臭装
    置。
  30. 【請求項30】 前記吸着構造体(4)の風上側には、
    高性能フィルター(52)を設けたことを特徴とする前
    記請求項1ないし請求項28のいずれか一項記載の脱臭
    装置。
  31. 【請求項31】 前記ケーシング(1)の内面には、反
    射断熱材を塗布してなる断熱層(B)を形成したことを
    特徴とする前記請求項1ないし請求項30のいずれか一
    項記載の脱臭装置。
  32. 【請求項32】 前記通路形成手段を、脱臭時において
    は前記空気吹出口(3)を開放し且つ前記触媒構造体
    (5)の気流入口あるいは気流出口を閉塞し、再生時に
    おいては前記空気吹出口(3)を閉塞し且つ前記触媒構
    造体(5)の気流入口あるいは気流出口を開放する開閉
    部材(54)により構成したことを特徴とする前記請求
    項1ないし請求項31のいずれか一項記載の脱臭装置。
  33. 【請求項33】 前記開閉部材(54)の駆動源とし
    て、形状記憶バネ(57)を用いたことを特徴とする前
    記請求項33記載の脱臭装置。
  34. 【請求項34】 空気吸込口(2)および空気吹出口
    (3)を有するケーシング(1)内には、有害物質を吸
    着するとともに加熱により該有害物質を脱離して再生す
    る吸着剤を有する吸着構造体(4)を配設するととも
    に、前記空気吸込口(2)からの空気(W)を前記吸着
    構造体(4)を通過させて前記空気吹出口(3)へ流通
    させる送風機(6)を付設してなる脱臭装置であって、
    該吸着構造体(4)内には、該吸着構造体(4)から脱
    離した有害物質を分解する酸化触媒(A)を含み、該酸
    化触媒(A)を再生時に活性化させるための電気ヒータ
    (11)を具備した触媒反応器(61)を配設するとと
    もに、前記吸着構造体(4)の再生時に該吸着構造体
    (4)から脱離した有害物質を含む空気を前記触媒反応
    器(61)を通過させて前記ケーシング(1)外へ導く
    空気通路(63)と、該空気通路(63)に吸着構造体
    (4)から脱離した有害物質を含む空気を供給する再生
    用ファン(62)とを付設したことを特徴とする脱臭装
    置。
  35. 【請求項35】 前記空気吹出口(3)には、前記送風
    機(6)の作動時に開作動され、前記再生用ファン(6
    2)の作動時には閉作動されるシャッター(67)を設
    けたことを特徴とする前記請求項34記載の脱臭装置。
  36. 【請求項36】 前記電気ヒータ(11)からの熱を前
    記吸着構造体(4)へ伝達する伝熱手段(64)を付設
    したことを特徴とする前記請求項34および請求項35
    のいずれか一項記載の脱臭装置。
  37. 【請求項37】 前記空気吸込口(2)には、通気性を
    有するグラスウール布等からなるフィルター(69)を
    設けたことを特徴とする前記請求項34ないし請求項3
    6のいずれか一項記載の脱臭装置。
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