JP2000051333A - 脱臭デバイスとこれを備えた空気調和機及び脱臭機 - Google Patents

脱臭デバイスとこれを備えた空気調和機及び脱臭機

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JP2000051333A
JP2000051333A JP10223062A JP22306298A JP2000051333A JP 2000051333 A JP2000051333 A JP 2000051333A JP 10223062 A JP10223062 A JP 10223062A JP 22306298 A JP22306298 A JP 22306298A JP 2000051333 A JP2000051333 A JP 2000051333A
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adsorbent
deodorizing device
plate
sheet
deodorizing
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JP10223062A
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Teiichi Usami
禎一 宇佐見
Katsumi Mochizuki
克己 望月
Masato Uchiumi
正人 内海
Kanjiro Kinoshita
歓治郎 木下
Toru Iwata
透 岩田
Kenkichi Kagawa
謙吉 香川
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い脱臭能力を長期に亙って維持し得る脱臭
デバイス及びこれを備えた脱臭機及び空気調和機を提案
する。 【解決手段】 シート状の担持体に吸着剤を担持した吸
着剤シート2と板状体の表面に酸化触媒を付着させてな
る板状触媒体3とを交互に配列するとともに、これらに
ヒータ4を組み合わせて脱臭デバイスを構成する。かか
る構成の脱臭デバイスによれば、上記吸着剤の吸着能力
の再生が可能であることから、長期に亙って高い脱臭能
力が維持され、特に悪臭成分の発生量の多い環境で使用
される脱臭デバイスとして好適である。また、かかる脱
臭デバイス1を備えた空気調和装置においては、空調運
転に伴う脱臭作用が長期に亙って良好に維持され、室内
環境の改善効果がより一層高められる。さらに、かかる
脱臭デバイス1を備えた脱臭機においては、長期に亙っ
て良好な脱臭作用が維持され、室内環境の快適性がより
一層高められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、脱臭デバイスと
これを備えた空気調和機及び脱臭機に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、室内空気中の悪臭成分あるいは有
害ガス成分を除去して快適で且つ健康的な生活空間を確
保するという住環境の改善意識の高まりから、例えば美
容院とかペットショップ等の店舗あるいは病院等におい
ては、室内空調設備の一つとして、悪臭成分等の除去機
能をもつ脱臭機あるいは脱臭機能を兼備した空気調和機
を設置することが多い。
【0003】ところで、脱臭機等における悪臭成分等の
除去能力は、これに備えられる脱臭デバイスの能力に支
配される部分が多いことから、従来より種々の脱臭デバ
イスが提案されているが、その中でも、フィルターに、
活性炭とかゼオライト等の悪臭成分の吸着機能をもつ吸
着剤を組み合わせて構成されたものが最も一般的であっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
フィルターと吸着剤とを組み合わせて構成される脱臭デ
バイスにおいては、該吸着剤に吸着した悪臭成分等の処
理が行えないことから、吸着物質の堆積とともに吸着能
力が低下し、その寿命という点において大きな問題があ
った。
【0005】また、かかる従来の問題点の改善を図る一
つの手段として、例えば特開昭61−8116号公報に
開示されるように、触媒の酸化分解作用を利用して吸着
剤に吸着した物質を分解して除去するものも提案されて
いるが、多種の悪臭成分に対して十分な脱臭能力を達成
するには該触媒の酸化分解速度に問題がある。
【0006】そこで本願発明は、吸着剤において吸着除
去した悪臭成分等を効率良く分解処理して該吸着剤の能
力再生を図ることで高い脱臭能力を長期に亙って維持し
得るようにした脱臭デバイス及び該脱臭デバイスを備え
た脱臭機及び空気調和機を提案することを目的としてな
されたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願発明ではかかる課題
を解決するための具体的手段として次のような構成を採
用している。請求項1の発明にかかる脱臭デバイスで
は、シート状の担持体に吸着剤を担持せしめてなる吸着
剤シート2と熱伝導性の板状体の表面に酸化触媒を付着
させてなる板状触媒体3とを交互に配列するとともに、
これら吸着剤シート2と板状触媒体3との間に跨がって
ヒータ4を配置して構成したことを特徴としている。
【0008】請求項2の発明にかかる脱臭デバイスで
は、略短冊状の平板形態をもつ板材の表面に吸着剤と酸
化触媒とを付着してなる吸着・触媒体9を、その板厚方
向に所定間隔をもって複数枚配列するとともに、これら
各吸着・触媒体9,9,・・の間に跨がってヒータ4を
配置してして構成したことを特徴としている。
【0009】請求項3の発明にかかる脱臭デバイスで
は、シート状の担持体に吸着剤と光触媒とを混合したも
のを担持せしめてなる吸着剤シート2と熱伝導性の板状
体の表面に酸化触媒を付着させてなる板状触媒体3とを
交互に配列するとともに、これら吸着剤シート2と板状
触媒体3との間に跨がってヒータ4を配置し且つ前記光
触媒を活性化する光源16を付設して構成したことを特
徴としている。
【0010】請求項4の発明にかかる脱臭デバイスで
は、略短冊状の平板形態をもつ板材の表面に吸着剤と酸
化触媒と光触媒とを付着してなる吸着・触媒体9を、そ
の板厚方向に所定間隔をもって複数枚配列するととも
に、これら各吸着・触媒体9,9,・・の間に跨がって
ヒータ4を配置し且つ前記光触媒を活性化する光源16
を付設して構成したことを特徴としている。
【0011】請求項5の発明にかかる脱臭デバイスで
は、シート状の担持体に吸着剤と酸化触媒とを混合した
ものを担持せしめてなる吸着剤シート2と熱伝導性の放
熱板17とを交互に配列するとともに、これら吸着剤シ
ート2と放熱板17との間に跨がってヒータ4を配置し
て構成したことを特徴としている。
【0012】請求項6の発明にかかる脱臭デバイスで
は、シート状の担持体に吸着剤と酸化触媒と光触媒とを
混合したものを担持せしめてなる吸着剤シート2と熱伝
導性の放熱板17とを交互に配列するとともに、これら
吸着剤シート2と放熱板17との間に跨がってヒータ4
を配置し且つ前記光触媒を活性化する光源16を付設し
て構成したことを特徴としている。
【0013】請求項7の発明にかかる脱臭デバイスで
は、請求項1又は3の発明にかかる脱臭デバイスにおい
て、上記吸着体シート2の吸着剤に酸化触媒を混合した
ことを特徴としている。
【0014】請求項8の発明にかかる脱臭デバイスで
は、上記請求項1,2,3,4,5,6又は7の発明に
かかる脱臭デバイスにおいて、上記吸着剤シート2と板
状触媒体3とを交互に弧状に配列して、又は上記吸着・
触媒体9,9,・・を弧状に配列して、筒状形態又は切
欠のついた略筒状形態を形成したことを特徴としてい
る。
【0015】請求項9の発明にかかる脱臭デバイスで
は、上記請求項1,2,3,4,5,6又は7の発明に
かかる脱臭デバイスにおいて、上記吸着剤シート2と板
状触媒体3とを略直線状に配列して、又は上記吸着・触
媒体9,9,・・を略直線状に配列して、直方体形態を
形成したことを特徴としている。
【0016】請求項10の発明にかかる脱臭デバイスで
は、上記請求項1,3,5,6,7,8又は9の発明に
かかる脱臭デバイスにおいて、上記吸着剤シート2が、
上記吸着剤が少なくとも疎水ゼオライトと活性炭のいず
れかを含むとともに、上記シート状の担持体を上記板状
触媒体3の板状体よりも熱伝導性が低い素材で構成した
ことを特徴としている。
【0017】請求項11の発明にかかる脱臭デバイスで
は、上記請求項1,3,5,6,7,8,9又は10の
発明にかかる脱臭デバイスにおいて、上記吸着剤シート
2が略短冊状の平板形態を有し且つその厚さ方向に所定
間隔をもって複数枚積層された状態で、配列方向におい
て隣接する一対の上記板状触媒体3,3の間に配置され
ていることを特徴としている。
【0018】請求項12の発明にかかる脱臭デバイスで
は、上記請求項11の発明にかかる脱臭デバイスにおい
て、上記吸着剤シート2が、その厚さ方向に貫通する複
数個の通孔5,5,・・を備えていることを特徴として
いる。
【0019】請求項13の発明にかかる脱臭デバイスで
は、上記請求項1,3,5,6,7,8,9又は10の
発明にかかる脱臭デバイスにおいて、上記吸着剤シート
2がその厚さ方向の両側へ交互に折曲された状態で、配
列方向において隣接する一対の上記板状触媒体3,3の
間に配置されていることを特徴としている。
【0020】請求項14の発明にかかる脱臭デバイスで
は、上記請求項1,3,5,6,7,8,9又は10の
発明にかかる脱臭デバイスにおいて、上記吸着剤シート
2が略短冊状の平板形態を有するとともに、該吸着剤シ
ート2と上記板状触媒体3とを交互に配置したことを特
徴としている。
【0021】請求項15の発明にかかる脱臭デバイスで
は、上記請求項8の発明にかかる脱臭デバイスにおい
て、筒状形態又は切欠のついた略筒状形態をもつ上記脱
臭デバイス1の上端部1aに、該上端部1aを上方から
覆う如くカバー部材6を配置するとともに、該カバー部
材6の下面側には酸化触媒を付着せしめたことを特徴と
している。
【0022】請求項16の発明にかかる空気調和機で
は、上記請求項7,8,10又は15に記載の筒状形態
又は切欠のついた略筒状形態をもつ脱臭デバイス1を、
筒状形態又は切欠のついた略筒状形態をもつ熱交換器1
5の内周側と外周側の少なくともいずれか一方に配置し
て構成したことを特徴としている。
【0023】請求項17の発明にかかる空気調和機で
は、上記請求項8,10又は15に記載の筒状形態又は
切欠のついた略筒状形態をもつ脱臭デバイス1を、筒状
形態又は切欠のついた略筒状形態をもつ複数の熱交換器
15,15,・・の間に配置して構成したことを特徴と
している。
【0024】請求項18の発明にかかる空気調和機で
は、上記請求項16又は17の発明にかかる空気調和機
において、前記脱臭デバイス1の上面とケーシング11
の内面との間に耐熱性を有する断熱材18を介設したこ
とを特徴としている。
【0025】請求項19の発明にかかる脱臭機では、上
記請求項9又は10に記載の直方体形態をもつ脱臭デバ
イス1を、ファン22の通風路中に配置して構成したこ
とを特徴としている。
【0026】請求項20にかかる脱臭機では、請求項
8,10又は15に記載の筒状形態又は切欠のついた略
筒状形態をもつ脱臭デバイス1を、ファン22の通風路
中に配置して構成したことを特徴としている。
【0027】請求項21にかかる脱臭機では、上記請求
項20の発明にかかる脱臭機において、前記脱臭デバイ
ス1の上面とケーシング11の内面との間に耐熱性を有
する断熱材18を介設したことを特徴としている。
【0028】
【発明の効果】本願発明ではかかる構成とすることによ
り次のような効果が得られる。
【0029】(a) 請求項1の発明にかかる脱臭デバ
イスによれば、上記吸着剤シート2部分を空気流が通過
する際、この空気流に混入している悪臭成分等が上記吸
着剤シート2の吸着剤により順次吸着除去される。この
場合、上記吸着剤シート2が、シート状の担持体に吸着
剤を担持させて構成されているので、例えば該担持体が
矩形状である場合に比して、その表面積が大きく、それ
に伴って上記吸着剤の吸着面積も大きいことから、該吸
着剤による悪臭成分等の吸着除去作用が促進され、高い
吸着除去能力が得られるものである。
【0030】上記吸着剤による悪臭成分の吸着除去の継
続時間の増加とともに、吸着された悪臭成分等が上記吸
着剤に次第に堆積し、該吸着剤の吸着能力が次第に低下
することになる。従って、上記吸着剤における吸着量が
飽和状態に達する前に、該吸着剤への空気流の流通を停
止させ、あるいは流通量を減少させた状態で、上記ヒー
ター4に通電して発熱させ、該ヒーター4からの熱によ
り上記吸着剤シート2及び上記板状触媒体3を加熱す
る。すると、上記吸着剤シート2の吸着剤においては、
これが加熱されることで該吸着剤に吸着保持されていた
悪臭成分の該吸着剤からの離脱作用が促進され、該悪臭
成分の離脱の進行に伴い該吸着剤の吸着能力が次第に再
生されることになる。
【0031】一方、上記板状触媒体3側においては、そ
の酸化触媒が上記ヒーター4の発熱により加熱されるこ
とで活性化され、この活性化された酸化触媒の酸化作用
によって上記吸着剤から離脱した悪臭成分が次第に分解
され、該悪臭成分の無臭化あるいは無害化が図られるこ
とになる。この場合、上記吸着剤シート2と上記板状触
媒体3とが交互に配列されていることで、該吸着剤シー
ト2の吸着剤から離脱した悪臭成分等の上記板状触媒体
3の酸化触媒への接触、及びこの接触による酸化分解作
用が促進されることになる。
【0032】また、脱臭デバイスの使用に伴い上記吸着
剤シート2及び上記板状触媒体3にはカビの胞子とか空
気中の浮遊菌が付着し、機内の汚れあるいは異臭の発生
原因となるおそれがあるが、かかる問題は上記ヒーター
4により上記吸着剤シート2及び上記板状触媒体3を定
期的に加熱することで可及的に防止されることになる。
【0033】さらに、この脱臭デバイスを空気調和機に
付設した場合においては、その熱交換器から発生する臭
気に対しても、上記脱臭デバイスからの熱により上記熱
交換器に付着した菌が低減される等の効果により、空気
調和機から発生する臭気を低減できることになる。
【0034】このように、この発明の脱臭デバイスによ
れば、吸着剤を担持した吸着剤シート2と酸化触媒が付
着された板状触媒体3とこれら両者を加熱して活性化さ
せるヒーター4とを組み合わせた構成とすることで、長
期に亙って高い脱臭能力が維持されるものであり、特に
悪臭成分の発生量の多い環境で、換言すれば、吸着剤が
短期で飽和状態となるような環境で、使用される脱臭デ
バイスとして好適なものである。
【0035】(b) 請求項2の発明にかかる脱臭デバ
イスによれば、上記各吸着・触媒体9,9,・・を空気
流が通過する際、この空気流に混入している悪臭成分等
が該各吸着・触媒体9,9,・・に設けられた吸着剤に
より順次吸着除去される。上記吸着剤による悪臭成分の
吸着除去の継続時間の増加とともに、吸着された悪臭成
分等が該吸着剤に次第に堆積し、該吸着剤の吸着能力が
次第に低下することになる。従って、上記吸着剤におけ
る吸着量が飽和状態に達する前に、該吸着剤への空気流
の流通を停止させ、あるいは流通量を減少させた状態
で、上記ヒーター4に通電して発熱させ、該ヒーター4
からの熱により上記各吸着・触媒体9,9,・・を加熱
する。すると、上記吸着・触媒体9における上記吸着剤
部分においては、これが加熱されることで該吸着剤に吸
着保持されていた悪臭成分の該吸着剤からの離脱作用が
促進され、該悪臭成分の離脱の進行に伴い該吸着剤の吸
着能力が次第に再生されることになる。
【0036】また、上記吸着・触媒体9の酸化触媒部分
においては、その酸化触媒が上記ヒーター4の発熱によ
り加熱されることで活性化され、この活性化された酸化
触媒の酸化作用によって上記吸着剤から離脱した悪臭成
分が次第に分解され、該悪臭成分の無臭化あるいは無害
化が図られることになる。この場合、上記吸着・触媒体
9に上記吸着剤と酸化触媒とが共に付着されているの
で、該吸着剤から離脱した悪臭成分等の上記酸化触媒へ
の接触、及びこの接触による酸化分解作用が促進される
ことになる。
【0037】また、脱臭デバイスの使用に伴い上記各吸
着・触媒体9,9,・・にはカビの胞子とか空気中の浮
遊菌が付着し、機内の汚れあるいは異臭の発生原因とな
るおそれがあるが、かかる問題は上記ヒーター4により
上記各吸着・触媒体9,9,・・を定期的に加熱するこ
とで可及的に防止されることになる。
【0038】さらに、この脱臭デバイスを空気調和機に
付設した場合においては、その熱交換器から発生する臭
気に対しても、上記脱臭デバイスからの熱により上記熱
交換器に付着した菌が低減される等の効果により、空気
調和機から発生する臭気を低減できることになる。
【0039】このように、この発明の脱臭デバイスによ
れば、吸着剤と酸化触媒とを共に付着させてなる吸着・
触媒体9,9,・・と、該各吸着・触媒体9,9,・・
を加熱して活性化させるヒーター4とを組み合わせた構
成とすることで、長期に亙って高い脱臭能力が維持され
るものであり、特に悪臭成分の発生量の多い環境で、換
言すれば、吸着剤が短期で飽和状態となるような環境
で、使用される脱臭デバイスとして好適なものである。
【0040】(c) 請求項3の発明にかかる脱臭デバ
イスによれば、上記吸着剤シート2部分を空気流が通過
する際、この空気流に混入している悪臭成分等が上記吸
着剤シート2の吸着剤により順次吸着除去されるととも
に、該吸着剤とともに担持され、光源16からの光によ
り活性化された光触媒により吸着分解される。この場
合、上記吸着剤シート2が、シート状の担持体に吸着剤
と光触媒とを担持させて構成されているので、例えば該
担持体が矩形状である場合に比して、その表面積が大き
く、それに伴って上記吸着剤の吸着面積も大きいことか
ら、該吸着剤および光触媒による悪臭成分等の吸着除去
作用が促進され、高い吸着除去能力が得られるものであ
る。
【0041】上記吸着剤による悪臭成分の吸着除去の継
続時間の増加とともに、吸着された悪臭成分等が上記吸
着剤に次第に堆積し、該吸着剤の吸着能力が次第に低下
することになる。従って、上記吸着剤における吸着量が
飽和状態に達する前に、該吸着剤への空気流の流通を停
止させ、あるいは流通量を減少させた状態で、上記ヒー
ター4に通電して発熱させ、該ヒーター4からの熱によ
り上記吸着剤シート2及び上記板状触媒体3を加熱す
る。すると、上記吸着剤シート2の吸着剤においては、
これが加熱されることで該吸着剤に吸着保持されていた
悪臭成分の該吸着剤からの離脱作用が促進され、該悪臭
成分の離脱の進行に伴い該吸着剤の吸着能力が次第に再
生されることになる。なお、光触媒に吸着された悪臭成
分等は分解されるので再生脱離を行う必要はない。
【0042】一方、上記板状触媒体3側においては、そ
の酸化触媒が上記ヒーター4の発熱により加熱されるこ
とで活性化され、この活性化された酸化触媒の酸化作用
によって上記吸着剤から離脱した悪臭成分が次第に分解
され、該悪臭成分の無臭化あるいは無害化が図られるこ
とになる。この場合、上記吸着剤シート2と上記板状触
媒体3とが交互に配列されていることで、該吸着剤シー
ト2の吸着剤から離脱した悪臭成分等の上記板状触媒体
3の酸化触媒への接触、及びこの接触による酸化分解作
用が促進されることになる。しかも、上記吸着剤から離
脱した悪臭成分は、吸着剤とともに存在する光触媒によ
っても分解されることとなる。
【0043】また、脱臭デバイスの使用に伴い上記吸着
剤シート2及び上記板状触媒体3にはカビの胞子とか空
気中の浮遊菌が付着し、機内の汚れあるいは異臭の発生
原因となるおそれがあるが、かかる問題は上記ヒーター
4により上記吸着剤シート2及び上記板状触媒体3を定
期的に加熱することで可及的に防止されることになる。
【0044】さらに、この脱臭デバイスを空気調和機に
付設した場合においては、その熱交換器から発生する臭
気に対しても、上記脱臭デバイスからの熱により上記熱
交換器に付着した菌が低減される等の効果により、空気
調和機から発生する臭気を低減できることになる。
【0045】このように、この発明の脱臭デバイスによ
れば、吸着剤および光触媒を担持した吸着剤シート2と
酸化触媒が付着された板状触媒体3とこれら両者を加熱
して活性化させるヒーター4とを組み合わせた構成とす
ることで、長期に亙って高い脱臭能力が維持されるもの
であり、特に悪臭成分の発生量の多い環境で、換言すれ
ば、吸着剤が短期で飽和状態となるような環境で、使用
される脱臭デバイスとして好適なものである。
【0046】(d) 請求項4の発明にかかる脱臭デバ
イスによれば、上記各吸着・触媒体9,9,・・を空気
流が通過する際、この空気流に混入している悪臭成分等
が該各吸着・触媒体9,9,・・に設けられた吸着剤に
より順次吸着除去されるとともに、該吸着剤とともに付
着され、光源16からの光により活性化された光触媒に
より吸着分解される。上記吸着剤による悪臭成分の吸着
除去の継続時間の増加とともに、吸着された悪臭成分等
が該吸着剤に次第に堆積し、該吸着剤の吸着能力が次第
に低下することになる。従って、上記吸着剤における吸
着量が飽和状態に達する前に、該吸着剤への空気流の流
通を停止させ、あるいは流通量を減少させた状態で、上
記ヒーター4に通電して発熱させ、該ヒーター4からの
熱により上記各吸着・触媒体9,9,・・を加熱する。
すると、上記吸着・触媒体9における上記吸着剤部分に
おいては、これが加熱されることで該吸着剤に吸着保持
されていた悪臭成分の該吸着剤からの離脱作用が促進さ
れ、該悪臭成分の離脱の進行に伴い該吸着剤の吸着能力
が次第に再生されることになる。なお、光触媒に吸着さ
れた悪臭成分等は分解されるので再生脱離を行う必要は
ない。
【0047】また、上記吸着・触媒体9の酸化触媒部分
においては、その酸化触媒が上記ヒーター4の発熱によ
り加熱されることで活性化され、この活性化された酸化
触媒の酸化作用および光源16からの光により活性化さ
れた光触媒の分解作用によって上記吸着剤から離脱した
悪臭成分が次第に分解され、該悪臭成分の無臭化あるい
は無害化が図られることになる。この場合、上記吸着・
触媒体9に上記吸着剤と酸化触媒と光触媒とが共に付着
されているので、該吸着剤から離脱した悪臭成分等の上
記酸化触媒および光触媒への接触、及びこの接触による
酸化分解作用が促進されることになる。
【0048】また、脱臭デバイスの使用に伴い上記各吸
着・触媒体9,9,・・にはカビの胞子とか空気中の浮
遊菌が付着し、機内の汚れあるいは異臭の発生原因とな
るおそれがあるが、かかる問題は上記ヒーター4により
上記各吸着・触媒体9,9,・・を定期的に加熱するこ
とで可及的に防止されることになる。
【0049】さらに、この脱臭デバイスを空気調和機に
付設した場合においては、その熱交換器から発生する臭
気に対しても、上記脱臭デバイスからの熱により上記熱
交換器に付着した菌が低減される等の効果により、空気
調和機から発生する臭気を低減できることになる。
【0050】このように、この発明の脱臭デバイスによ
れば、吸着剤と酸化触媒とを共に付着させてなる吸着・
触媒体9,9,・・と、該各吸着・触媒体9,9,・・
を加熱して活性化させるヒーター4とを組み合わせた構
成とすることで、長期に亙って高い脱臭能力が維持され
るものであり、特に悪臭成分の発生量の多い環境で、換
言すれば、吸着剤が短期で飽和状態となるような環境
で、使用される脱臭デバイスとして好適なものである。
【0051】(e) 請求項5の発明にかかる脱臭デバ
イスによれば、上記吸着剤シート2を空気流が通過する
際、この空気流に混入している悪臭成分等が該吸着剤シ
ート2に担持された吸着剤により順次吸着除去される。
上記吸着剤による悪臭成分の吸着除去の継続時間の増加
とともに、吸着された悪臭成分等が該吸着剤に次第に堆
積し、該吸着剤の吸着能力が次第に低下することにな
る。従って、上記吸着剤における吸着量が飽和状態に達
する前に、該吸着剤への空気流の流通を停止させ、ある
いは流通量を減少させた状態で、上記ヒーター4に通電
して発熱させ、該ヒーター4からの熱により上記吸着剤
シート2を加熱する。すると、上記吸着剤シート2にお
ける上記吸着剤部分においては、これが加熱されること
で該吸着剤に吸着保持されていた悪臭成分の該吸着剤か
らの離脱作用が促進され、該悪臭成分の離脱の進行に伴
い該吸着剤の吸着能力が次第に再生されることになる。
このとき、上記吸着剤シート2と交互に配列された放熱
板17からの輻射熱により吸着剤シート2に担持された
吸着剤が加熱されることとなるため、吸着剤からの悪臭
成分の脱離が促進される。
【0052】また、上記吸着剤シート2の酸化触媒部分
においては、その酸化触媒が上記ヒーター4の発熱によ
り加熱されることで活性化され、この活性化された酸化
触媒の酸化作用によって上記吸着剤から離脱した悪臭成
分が次第に分解され、該悪臭成分の無臭化あるいは無害
化が図られることになる。この場合、上記吸着剤シート
2に上記吸着剤と酸化触媒とが共に付着されているの
で、該吸着剤から離脱した悪臭成分等の上記酸化触媒へ
の接触、及びこの接触による酸化分解作用が促進される
ことになる。
【0053】また、脱臭デバイスの使用に伴い上記各吸
着剤シート2にはカビの胞子とか空気中の浮遊菌が付着
し、機内の汚れあるいは異臭の発生原因となるおそれが
あるが、かかる問題は上記ヒーター4により上記各吸着
剤シート2を定期的に加熱することで可及的に防止され
ることになる。
【0054】さらに、この脱臭デバイスを空気調和機に
付設した場合においては、その熱交換器から発生する臭
気に対しても、上記脱臭デバイスからの熱により上記熱
交換器に付着した菌が低減される等の効果により、空気
調和機から発生する臭気を低減できることになる。
【0055】このように、この発明の脱臭デバイスによ
れば、吸着剤と酸化触媒とを共に付着させてなる吸着剤
シート2と、熱伝導性の放熱板17、該放熱板17を加
熱して各吸着剤シート2における吸着剤および酸化触媒
を活性化させるヒーター4とを組み合わせた構成とする
ことで、長期に亙って高い脱臭能力が維持されるもので
あり、特に悪臭成分の発生量の多い環境で、換言すれ
ば、吸着剤が短期で飽和状態となるような環境で、使用
される脱臭デバイスとして好適なものである。
【0056】(f) 請求項6の発明にかかる脱臭デバ
イスによれば、上記吸着剤シート2を空気流が通過する
際、この空気流に混入している悪臭成分等が該吸着剤シ
ート2に担持された吸着剤により順次吸着除去されると
ともに、該吸着剤とともに担持され、光源16からの光
により活性化された光触媒により吸着分解される。上記
吸着剤による悪臭成分の吸着除去の継続時間の増加とと
もに、吸着された悪臭成分等が該吸着剤に次第に堆積
し、該吸着剤の吸着能力が次第に低下することになる。
従って、上記吸着剤における吸着量が飽和状態に達する
前に、該吸着剤への空気流の流通を停止させ、あるいは
流通量を減少させた状態で、上記ヒーター4に通電して
発熱させ、該ヒーター4からの熱により上記吸着剤シー
ト2を加熱する。すると、上記吸着剤シート2における
上記吸着剤部分においては、これが加熱されることで該
吸着剤に吸着保持されていた悪臭成分の該吸着剤からの
離脱作用が促進され、該悪臭成分の離脱の進行に伴い該
吸着剤の吸着能力が次第に再生されることになる。この
とき、上記吸着剤シート2と交互に配列された放熱板1
7からの輻射熱により吸着剤シート2に担持された吸着
剤が加熱されることとなるため、吸着剤からの悪臭成分
の脱離が促進される。なお、光触媒に吸着された悪臭成
分等は分解されるので再生脱離を行う必要はない。
【0057】また、上記吸着剤シート2の酸化触媒部分
においては、その酸化触媒が上記ヒーター4の発熱によ
り加熱されることで活性化され、この活性化された酸化
触媒の酸化作用によって上記吸着剤から離脱した悪臭成
分が次第に分解され、該悪臭成分の無臭化あるいは無害
化が図られることになる。この場合、上記吸着剤シート
2に上記吸着剤と酸化触媒とが共に付着されているの
で、該吸着剤から離脱した悪臭成分等の上記酸化触媒へ
の接触、及びこの接触による酸化分解作用が促進される
ことになる。しかも、上記吸着剤から離脱した悪臭成分
は、吸着剤とともに存在する光触媒によっても分解され
ることとなる。
【0058】また、脱臭デバイスの使用に伴い上記各吸
着剤シート2にはカビの胞子とか空気中の浮遊菌が付着
し、機内の汚れあるいは異臭の発生原因となるおそれが
あるが、かかる問題は上記ヒーター4により上記各吸着
剤シート2を定期的に加熱することで可及的に防止され
ることになる。
【0059】さらに、この脱臭デバイスを空気調和機に
付設した場合においては、その熱交換器から発生する臭
気に対しても、上記脱臭デバイスからの熱により上記熱
交換器に付着した菌が低減される等の効果により、空気
調和機から発生する臭気を低減できることになる。
【0060】このように、この発明の脱臭デバイスによ
れば、吸着剤と酸化触媒と光触媒とを共に付着させてな
る吸着剤シート2と、熱伝導性の放熱板17、該放熱板
17を加熱して各吸着剤シート2における吸着剤および
酸化触媒を活性化させるヒーター4と、光触媒を活性化
させる光源16とを組み合わせた構成とすることで、長
期に亙って高い脱臭能力が維持されるものであり、特に
悪臭成分の発生量の多い環境で、換言すれば、吸着剤が
短期で飽和状態となるような環境で、使用される脱臭デ
バイスとして好適なものである。
【0061】(g) 請求項7の発明にかかる脱臭デバ
イスによれば、上記(a)又は(c)に記載の効果が得
られるのに加えて、次のような特有の効果が奏せられ
る。即ち、吸着体シート2の吸着剤に酸化触媒を混合し
ているので、該吸着剤からの悪臭成分等の脱離作用時
に、たとえ該吸着剤の内部に悪臭成分等が閉じ込められ
ていたとしても、この閉じ込められている悪臭成分等は
吸着剤に混入された酸化触媒によって該吸着剤の内部に
おいて酸化分解される。
【0062】(h) 請求項8の発明にかかる脱臭デバ
イスによれば、上記(a)、(b)、(c)、(d)、
(e)、(f)又は(g)に記載の効果が得られるのに
加えて、次のような特有の効果が奏せられる。即ち、上
記吸着剤シート2と板状触媒体3とを交互に弧状に配列
して、又は上記吸着・触媒体9,9,・・を弧状に配列
して、筒状形態又は切欠のついた略筒状形態を形成して
いるので、筒状形態又は切欠のついた略筒状形態の周壁
部分を内外方向に向けて空気流を流通させることで、例
えばこれを平板形態に成形してその厚さ方向に空気流を
流通させる構成とする場合に比して、脱臭デバイスの表
面積を大きくとることができ、それだけ脱臭能力の向上
が図れるものである。
【0063】(i) 請求項9の発明にかかる脱臭デバ
イスによれば、上記(a)、(b)、(c)、(d)、
(e)、(f)又は(g)に記載の効果が得られるのに
加えて、次のような特有の効果が奏せられる。即ち、上
記吸着剤シート2と板状触媒体3とを略直線状に配列し
て、又は上記吸着・触媒体9,9,・・を略直線状に配
列して、直方体形態を形成しているので、かかる直方体
形態の脱臭デバイスを適数個積層することで脱臭能力の
拡大を容易に実現することができ、脱臭デバイスの要求
脱臭能力の多様化への対応が容易となるものである。
【0064】(j) 請求項10の発明にかかる脱臭デ
バイスによれば、上記(a)、(c)、(e)、
(f)、(g)、(h)又は(i)に記載の効果に加え
て、次のような特有の効果が奏せられる。即ち、上記吸
着剤シート2の上記吸着剤が少なくとも疎水ゼオライト
と活性炭のいずれかを含むとともに、上記シート状の担
持体を上記板状触媒体3の板状体よりも熱伝導性が低い
素材で構成しているので、上記吸着剤シート2の担持体
と上記板状触媒体3の板状体との間の熱伝導性の差によ
って、先ず上記板状触媒体3の酸化触媒が加熱により十
分に活性化され、その後に上記吸着剤シート2の吸着剤
から悪臭成分等が脱離されることになり、この結果、脱
離した悪臭成分等の上記酸化触媒による分解処理作用が
確実に行われ、未処理の悪臭成分等が外部へ放出される
のが可及的に防止され、脱臭デバイスの脱臭性能のより
一層の向上が期待できるものである。
【0065】(k) 請求項11の発明にかかる脱臭デ
バイスによれば、上記(a)、(c)、(e)、
(f)、(g)、(h)、(i)又は(j)に記載の効
果に加えて、次のような特有の効果が奏せられる。即
ち、積層配置された複数枚の吸着剤シート2,2,・・
のそれぞれから脱離する悪臭成分等がその配列方向の両
側に位置する一対の上記板状触媒体3,3の酸化触媒に
よって効率的に分解処理されることから、上記吸着剤シ
ート2を略短冊状の平板形態とし且つこれらをその厚さ
方向に複数枚積層した構成であるにも拘わらず、高い脱
臭能力を得ることが可能となるものである。
【0066】(l) 請求項12の発明にかかる脱臭デ
バイスによれば、上記(k)に記載の効果に加えて、次
のような特有の効果が奏せられる。即ち、吸着剤シート
2に、その厚さ方向に貫通する複数個の通孔5,5,・
・を備えているので、該吸着剤シート2の吸着剤から脱
離した悪臭成分等が上記各通孔5,5,・・を通って移
動することで、複数枚の上記吸着剤シート2,2,・・
を積層配置した構成であるにも拘わらず、悪臭成分等の
上記酸化触媒による酸化分解作用が促進され、それだけ
高い脱臭能力が得られるものである。
【0067】(m) 請求項13の発明にかかる脱臭デ
バイスによれば、上記(a)、(c)、(e)、
(f)、(g)、(h)、(i)又は(j)に記載の効
果に加えて、次のような特有の効果が奏せられる。即
ち、吸着剤シート2をその厚さ方向の両側へ交互に折曲
した状態で、配列方向において隣接する一対の上記板状
触媒体3,3の間に配置しているので、例えば吸着剤シ
ート2を平板状に形成し且つこれを積層配置する構成の
場合に比して、該吸着剤シート2における吸着面積の拡
大を該吸着剤シート2の外形形状の増大を抑制しつつ実
現することができ、それだけ脱臭デバイスのコンパクト
化が促進されるものである。
【0068】(n) 請求項14の発明にかかる脱臭デ
バイスによれば、上記(a)、(c)、(e)、
(f)、(g)、(h)、(i)又は(j)に記載の効
果に加えて、次のような特有の効果が奏せられる。即
ち、吸着剤シート2が略短冊状の平板形態を有するとと
もに、該吸着剤シート2と上記板状触媒体3とを交互に
配置しているので、上記各吸着剤シート2,2,・・の
それぞれから脱離する悪臭成分等がその配列方向にそれ
ぞれ隣接する上記板状触媒体3,3の酸化触媒によって
効率的に分解処理され、高い脱臭能力を得ることが可能
となるものである。
【0069】(o) 請求項15の発明にかかる脱臭デ
バイスによれば、上記(h)に記載の効果に加えて、次
のような特有の効果が奏せられる。即ち、筒状形態又は
切欠のついた略筒状形態をもつ上記脱臭デバイス1の上
端部1aに、該上端部1aを上方から覆う如くカバー部
材6を配置するとともに、該カバー部材6の下面側には
酸化触媒を付着させているので、悪臭成分等の加熱脱離
時には上記吸着剤シート2の吸着剤から、又は上記吸着
・触媒体9の吸着剤から脱離した悪臭成分等は周辺空気
との比重差によって上昇移動する傾向があるが、この場
合、この悪臭成分等の上昇移動が上記カバー部材6によ
り阻止されるとともに、該カバー部材6に付着された酸
化触媒により分解処理され、未処理の悪臭成分等の散逸
防止により周辺環境の再汚染が未然に防止されることに
なる。この結果、吸着剤からの悪臭成分等の脱離及びそ
の分解処理を加熱によって促進させる構成とした脱臭デ
バイスでありながら(換言すれば、悪臭成分等の上方へ
の散逸作用が生じる構成の脱臭デバイスでありなが
ら)、高い脱臭能力を確保することが可能となるもので
ある。
【0070】また、上記カバー部材6によって温度の高
い脱離悪臭成分等の上方への散逸が防止されること、及
び該カバー部材6がもつ遮熱作用により、脱臭デバイス
の上方側に配置される周辺機器への悪臭成分等による熱
害の発生が未然に防止されることにもなる。
【0071】(p) 請求項16の発明にかかる空気調
和機によれば、筒状形態又は切欠のついた略筒状形態を
もつ脱臭デバイス1を、筒状形態又は切欠のついた略筒
状形態をもつ熱交換器15の内周側と外周側の少なくと
もいずれか一方に配置して構成することで、上記脱臭デ
バイス1が筒状形態又は切欠のついた略筒状形態をも
ち、例えばこれを平板状形態とされる場合に比して、そ
の外形寸法を抑えつつ大きな脱臭面積を確保できること
から、高い脱臭能力をもつ空気調和機を得ることができ
るものである。
【0072】(q) 請求項17の発明にかかる空気調
和機によれば、筒状形態又は切欠のついた略筒状形態を
もつ脱臭デバイス1を、筒状形態又は切欠のついた略筒
状形態をもつ複数の熱交換器15,15,・・の間に配
置して構成することで、上記脱臭デバイス1が筒状形態
又は切欠のついた略筒状形態をもち、例えばこれを平板
状形態とされる場合に比して、その外形寸法を抑えつつ
大きな脱臭面積を確保できることから、高い脱臭能力を
もつ空気調和機を得ることができるとともにものであ
る。また、脱臭デバイス1は、吸着された悪臭成分等を
脱離させるために定期的にヒータ4により加熱されるた
め、該加熱に伴って熱交換器15,15,・・も加熱さ
れることとなり、熱交換器15,15,・・表面の雑菌
等が減少し、汚れが低減する。
【0073】(r) 請求項18の発明にかかる空気調
和機によれば、上記(p)又は(q)に記載の効果に加
えて、次のような特有の効果が奏せられる。即ち、脱臭
デバイス1がヒータ4により加熱された際において、最
も温度上昇が大きい脱臭デバイス1の上面からケーシン
グ11への熱伝達が断熱材18の介在により阻止される
こととなる。
【0074】(s) 請求項19の発明にかかる脱臭機
によれば、直方体形態をもつ脱臭デバイス1をファン2
2の通風路中に配置して構成され、しかも該脱臭デバイ
ス1が脱臭能力の拡大が容易な直方体形態をもつもので
あることから、要求脱臭能力に対応する脱臭能力をもち
且つこの脱臭能力が長期に亙って維持される脱臭機を提
供することができ、特に悪臭成分等の発生量の多い環境
下で使用される脱臭機として好適である。
【0075】(t) 請求項20の発明にかかる脱臭機
によれば、筒状形態又は切欠のついた略筒状形態をもつ
脱臭デバイス1をファン22の通風路中に配置して構成
されているので、例えばこれを平板状形態とされる場合
に比して、その外形寸法を抑えつつ大きな脱臭面積を確
保できることから、高い脱臭能力をもつ脱臭機を得るこ
とができるものである。
【0076】(u) 請求項21の発明にかかる脱臭機
によれば、上記(t)に記載の効果に加えて、次のよう
な特有の効果が奏せられる。即ち、脱臭デバイス1がヒ
ータ4により加熱された際において、最も温度上昇が大
きい脱臭デバイス1の上面からケーシング11への熱伝
達が断熱材18の介在により阻止されることとなる。
【0077】
【発明の実施の形態】以下、本願発明を好適な実施形態
に基づいて具体的に説明する。
【0078】第1の実施形態 図1には、天井埋め込み型の空気調和機Z1を示してい
る。この空気調和機Z1は、冷暖房機能に脱臭機能を付
加してなる脱臭機能付きの空気調和機であって、天井裏
に埋め込み配置されるケーシング11と、該ケーシング
11の下端開口部に室内側から装着されるとともにその
中央部には吸込口12を、外周部には吹出口13をそれ
ぞれ設けたグリル10とを備えている。そして、このグ
リル10とケーシング11とで囲繞された機内空間内の
中央部には、上記吸込口12に臨んで遠心式のファン1
4を配置するとともに、該ファン14の外周側には筒状
形態に形成されたクロスフィンタイプの熱交換器15を
配置している。さらに、上記熱交換器15の内周側に
は、次述する筒状形態をもつ脱臭デバイス1が配置され
ている。
【0079】上記脱臭デバイス1は、図2に示すよう
に、上記熱交換器15の内径寸法よりも所定寸法だけ小
さな外形寸法をもつ筒状形態を有しており、その上端と
下端にはそれぞれ板状環体でなる支持材7及び支持材8
がそれぞれ取り付けられている。そして、この脱臭デバ
イス1は、上述のように、筒状形態をもつ上記熱交換器
15の内周側に所定間隔をもって重合配置される。
【0080】従って、上記ファン14が回転し冷暖房運
転が行われる場合においては、該ファン14の運転によ
り上記吸込口12から機内空間内に吸い込まれる室内空
気は、上記脱臭デバイス1及び上記熱交換器15を、そ
れぞれその径方向に貫通して上記吹出口13から温風あ
るいは冷風として吹き出される。そして、上記室内空気
が上記脱臭デバイス1の周壁を貫通する際、該室内空気
に混入している悪臭成分あるいは有害ガス成分(以下、
これらを総称して「悪臭成分等」という)は、該脱臭デ
バイス1において吸着除去され且つここに保持される。
これにより、室内空気の脱臭による清浄化が実現される
ものである。さらに、上記脱臭デバイス1における悪臭
成分等の吸着量が飽和状態に近くなると、例えば、上記
ファン14の運転を停止させた状態で、上記脱臭デバイ
ス1に吸着保持されている悪臭成分等の脱離及びその酸
化分解処理により該脱臭デバイス1の脱臭能力の回復が
図られるとともに脱離した悪臭成分等の無臭化あるいは
無害化が図られる。そして、上記脱臭デバイス1の脱臭
能力が回復した後、再度、冷暖房運転が開始されるもの
である。
【0081】このように、上記脱臭デバイス1の能力回
復処理及び脱離悪臭成分等の酸化分解処理が定期的に行
われることで、長期に亙って高い脱臭性能が維持される
ものである。
【0082】尚、上記脱臭デバイス1の具体的な構成及
びその脱臭能力の回復処理及び脱離悪臭成分等の酸化分
解処理については後述する。
【0083】以下、上記脱臭デバイス1の具体的な構造
例を幾つか説明する。 「第1の構造例」図3には、図2に示す如き筒状形態を
もつ上記脱臭デバイス1の第1の構造例を示している。
この構造例の脱臭デバイス1は、所定幅の帯状体をその
板厚方向の両面側へ交互に折曲してなる次述の吸着剤シ
ート2と、矩形平板状の形態をもつ次述の板状触媒体3
とを、弧状方向へ向けて順次交互に配置するとともに、
これら交互に配列された吸着剤シート2と板状触媒体3
とを貫通するようにしてヒーター4を取り付けて構成さ
れる。
【0084】上記吸着剤シート2は、アルミニウムより
も低い熱伝導性をもつ素材、例えばセラミックファイバ
ー等の繊維素材を編成してなるシート状の担持体に、例
えば疎水ゼオライトとか活性炭の少なくともいずれか一
つを含んでなる吸着剤を担持させて構成される。一方、
上記板状触媒体3は、例えば矩形平板状形態をもつアル
ミニウム板の表面に酸化触媒を付着して構成される。そ
して、上記吸着剤シート2と板状触媒体3とは、該吸着
剤シート2の折曲方向両側に上記板状触媒体3がそれぞ
れ位置するように交互に配列されて全体として図2に示
すような筒状の構造体を構成する。尚、この場合、空気
流は、図2及び図3にそれぞれ矢印で示すように、筒状
の内周側から外周側に向けて流れるものであり、その場
合、上記吸着剤シート2の各拡開折曲部とこれに対向す
る上記板状触媒体3の対応部分とで囲繞形成される略三
角形の画成空間S,S,・・が空気流路として機能す
る。
【0085】さらに、上記ヒーター4は、図3に示すよ
うに、弧状方向に向けて交互に配列された上記吸着剤シ
ート2と板状触媒体3とをその配列方向に貫通して配置
され、これが通電されることで上記吸着剤シート2及び
板状触媒体3が適度に加熱されるようになっている。そ
して、この実施形態のものにおいては、上記ヒーター4
の上記吸着剤シート2及び板状触媒体3に対する配置位
置を、図3に示すように、空気流の流れ方向における中
央位置よりも下流側に偏位させている。
【0086】このように構成された脱臭デバイス1を組
み込んで構成された上記空気調和機Z1においては、上
述のようにこれが冷暖房運転されて室内空気が上記脱臭
デバイス1をその内周側から外周側に向けて貫流する
際、該室内空気に含まれていた悪臭成分等が上記吸着剤
シート2の吸着剤と接触してこれに吸着されることで該
悪臭成分等の除去(即ち、脱臭)が行われるものであ
る。
【0087】ところで、このように冷暖房運転中に上記
吸着剤シート2の吸着剤により悪臭成分等が吸着除去さ
れる場合、この吸着された悪臭成分等は上記吸着剤にそ
のまま保持されることから、冷暖房運転時間の累積とと
もに、該吸着剤における悪臭成分等の吸着量が次第に飽
和状態に近付き、その吸着能力が次第に低下することに
なる。従って、脱臭性能の長期の維持という観点におい
てはこれが飽和状態となる以前に、吸着された悪臭成分
等を脱離させてその吸着能力の回復を図る必要がある。
また、この場合、吸着剤から脱離した悪臭成分等がその
まま室内へ再還流されると脱臭した意味がないのでこれ
を無臭化及び無害化する必要がある。さらに、この吸着
悪臭成分等の脱離作用と脱離した悪臭成分等の分解処理
作用とが迅速に且つ十分に行われるようにすることが必
要である。
【0088】この実施形態においては、かかる要求が上
記吸着剤シート2の吸着剤と板状触媒体3の酸化触媒及
び上記ヒーター4の組み合わせによって達成されるもの
である。即ち、上記吸着剤シート2の吸着剤における悪
臭成分等の吸着量が飽和状態となる以前に、上記ヒータ
ー4に通電し、その発熱によって上記吸着剤シート2と
板状触媒体3をそれぞれ加熱する。このヒーター4から
の熱は、該ヒーター4が上記吸着剤シート2及び板状触
媒体3を貫通して配置されていることで該ヒーター4か
ら直接伝達される。尚、この熱伝達をさらに促進させる
という意味では、例えば上記脱臭デバイス1の外周面に
良伝熱材で網状あるいは格子状に成形された伝熱促進部
材(図示省略)を配置することも可能である。
【0089】上記ヒーター4からの熱によって上記吸着
剤シート2が加熱されることで、該吸着剤シート2の吸
着剤に吸着保持されていた悪臭成分等は該吸着剤から順
次脱離され、該吸着剤は次第にその吸着能力を回復する
ことになる。
【0090】一方、上記板状触媒体3は、上記ヒーター
4による加熱でその酸化触媒が活性化される。しかも、
この場合、この酸化触媒が付着された上記板状触媒体3
の板状体がアルミニウム板で構成されその熱伝導性が上
記吸着剤シート2の担持体よりも良好とされていること
から、該吸着剤シート2の吸着剤から悪臭成分等が脱離
する時点においては、既に上記板状触媒体3の酸化触媒
は十分に活性化された状態となっている。従って、上記
吸着剤シート2の吸着剤から脱離した悪臭成分等は十分
に活性化された上記板状触媒体3の酸化触媒によって順
次酸化分解され、その無臭化及び無害化が図られる。こ
のため、悪臭成分等が未処理のまま周辺環境へ散逸する
ことが可及的に防止され、悪臭成分等の吸着からその分
解処理まで含めた広い意味での脱臭性能が可及的に高め
られるものである。
【0091】ところで、この場合、上記吸着剤シート2
の吸着剤から脱離する悪臭成分等は上記ヒーター4の熱
を受けて温度が高くなっているので、脱離後に浮上し上
記脱臭デバイス1の上端部1aからさらに上方側へ散逸
する傾向となる。かかる状態においては、脱離悪臭成分
等の酸化触媒による分解処理が阻害されるとともに悪臭
成分等の熱によって周辺機器に熱害をもたらすことにも
なり、好ましくない。このため、この構造例のものにお
いては、図1及び図2にそれぞれ示すように、上記脱臭
デバイス1の上端部1aに、外周側に向かって下降傾斜
する環状のカバー部材6を取り付けるとともに、このカ
バー部材6の下面側に酸化触媒を付着させている。かか
る構造とすることで、上記吸着剤から脱離した悪臭成分
等が上記脱臭デバイス1の上端部1aからさらに上方へ
散逸するのが阻止されるとともに、この阻止された悪臭
成分等は該カバー部材6に付着された酸化触媒によって
分解処理され、これにより未処理の悪臭成分等の散逸が
確実に防止されるものである。また、上記カバー部材6
によって温度の高い悪臭成分等の散逸が阻止されること
と、該カバー部材6そのものがもつ遮熱作用との相乗効
果により、上記脱臭デバイス1の周辺機器の熱害の発生
が未然に防止されるものである。
【0092】さらに、この構造例のものにおいては、上
記吸着剤シート2に吸着剤のみを担持させているが、該
吸着剤に酸化触媒を混合させて担持することも可能であ
る。このように吸着剤に酸化触媒を混合させると、例え
ば吸着剤から脱離した悪臭成分等のうち、その一部が該
吸着剤の内部に閉じ込められて外部へ散逸しないような
場合であっても、この吸着剤の内部に閉じ込められた悪
臭成分等は該吸着剤に混合された酸化触媒によって該吸
着剤の内部側において分解処理されることとなり、該酸
化触媒を混合しない場合に比して、脱離した悪臭成分等
の分解処理がより一層確実となるものである。
【0093】また、この構造例においては、上記ヒータ
ー4を、上記吸着剤シート2及び板状触媒体3の空気流
方向の中央部よりも下流側に偏位させて配置している
が、かかるヒーター4の配置構成とすることで、該ヒー
ター4の熱が上記脱臭デバイス1の内周側に配置された
上記ファン14側に伝達されるのが可及的に抑制され、
該ファン14の熱害の発生が未然に防止されるととも
に、該ファン14を樹脂製としてその軽量化を図ること
が可能となるものである。
【0094】「第2の構造例」図4には、上記空気調和
機Z1に組み込むのに好適な筒状形態をもつ脱臭デバイ
ス1の第2の構造例を示している。この構造例の脱臭デ
バイス1は、上記第1の構造例における脱臭デバイス1
と同様に、吸着剤シート2と板状触媒体3とヒーター4
との組み合わせによって構成されるものであって、この
第1の構造例のものと異なる点は、上記吸着剤シート2
の形状と、上記板状触媒体3側への組み込み構造であ
る。
【0095】即ち、この第2の構造例においては、上記
吸着剤シート2を矩形平板状に成形するとともに、その
全域に所定径の通孔5,5,・・を散在形成している。
さらに、かかる構造の吸着剤シート2を所定間隔をもっ
て複数枚配列してこれら一群の吸着剤シート2,2,・
・によってシート群2Aを構成するとともに、かかるシ
ート群2Aと上記板状触媒体3とを弧状方向に交互に配
列して筒状形態をもつ脱臭デバイス1を構成したもので
ある。
【0096】かかる構造とすることで、上記各吸着剤シ
ート2,2,・・の対向隙間のみならず、該各吸着剤シ
ート2,2,・・に設けた上記通孔5,5,・・が空気
流あるいは脱離悪臭成分等の通路として機能する。この
結果、上記吸着剤シート2を平板状形態とした構成であ
るにも拘わらず、冷暖房運転中における悪臭成分等の吸
着剤への吸着作用、及び脱離した悪臭成分等の分解処理
作用が良好となり、上記第1の構造例の場合と同様の高
い脱臭性能が確保されるものである。
【0097】尚、この構造例においては、上記吸着剤シ
ート2に上記通孔5,5,・・を設けているが、他の構
造例においてはこの通孔5,5,・・を設けない構成と
することもできる。また、上記吸着剤シート2の吸着剤
に酸化触媒を混合させることも可能である。
【0098】「第3の構造例」図5には、上記空気調和
機Z1に組み込むのに好適な筒状形態をもつ脱臭デバイ
ス1の第3の構造例を示している。この構造例の脱臭デ
バイス1は、上記第2の構造例の展開例として位置づけ
られるものであって、その基本構成は上記第2の構造例
における脱臭デバイス1と同様である。即ち、この第3
の構造例にかかる脱臭デバイス1は、上記吸着剤シート
2を矩形平板状に成形するとともに、その全域に所定径
の通孔5,5,・・を散在形成している。そして、かか
る構造の吸着剤シート2と上記板状触媒体3とを一枚づ
つ交互に弧状方向へ配列して筒状形態をもつ脱臭デバイ
ス1を構成したものである。従ってこの第3の構造例に
おける脱臭デバイス1も、上記第2の構造例における脱
臭デバイス1と同様の作用効果が奏せられるものであ
る。
【0099】尚、この構造例においても、上記吸着剤シ
ート2に上記通孔5,5,・・を設けているが、この通
孔5,5,・・を設けない構成とすることもできる。ま
た、上記吸着剤シート2の吸着剤に酸化触媒を混合させ
ることも可能である。
【0100】「第4の構造例」図6には、上記空気調和
機Z1に組み込むのに好適な筒状形態をもつ脱臭デバイ
ス1の第4の構造例を示している。この構造例の脱臭デ
バイス1は、上記各構造例における脱臭デバイス1とは
その基本構成を別異にしている。即ち、この第4の構造
例における脱臭デバイス1は、略短冊状の平板形態をも
つ、例えばアルミニウム板でなる板材の表面に、吸着剤
と酸化触媒とを共に付着させて吸着・触媒体9を構成
し、かかる構成をもつ複数枚の吸着・触媒体9,9,・
・を所定間隔をもって弧状方向へ配列するとともに、こ
れら各吸着・触媒体9,9,・・間に跨がってヒーター
4を取り付けて構成される。
【0101】かかる構成とすることで、各吸着・触媒体
9,9,・・のそれぞれに吸着剤と酸化触媒とが存在し
ているため、該吸着剤から脱離した臭気成分の酸化触媒
による分解処理が効率的に行われ、高い脱臭性能が確保
されるものである。
【0102】尚、上記吸着・触媒体9を構成するに際し
ての、上記板材への吸着剤と酸化触媒の付着方法である
が、例えば上記吸着剤と酸化触媒とを混合させてこの混
合物を上記板材の両表面に付着させる方法とか、吸着剤
と酸化触媒とを上記板材の表面に散在させる方法とか、
上記板材の一方の表面には吸着剤のみを、他方の表面に
は酸化触媒のみを、それぞれ付着させる方法とか、これ
ら各方法を適宜組み合わせる方法等、種々の方法が考え
られる。
【0103】第2の実施形態 図7には、床置型の脱臭機Z2を示している。この脱臭
機Z2は、本願発明に特有な構成の脱臭デバイス積層体
Xを備えて構成されるものであり、縦長矩形のケーシン
グ21内に、ファン22と次述する脱臭デバイス積層体
Xとをそれぞれ配置して構成されている。そして、この
脱臭機Z2においては、上記ファン22により吸い込ま
れた室内空気を上記脱臭デバイス積層体Xに通すことで
該室内空気に含まれていた悪臭成分等を吸着除去すると
ともに、悪臭成分等が除去された清浄空気を吹出口23
から室内へ吹き出すようになっている。尚、図7におい
て、符号24は上記吹出口23に設けられたダンパー、
25は上記脱臭デバイス積層体Xを通過した後の空気流
を上記吹出口23側に案内するガイド板である。また、
符号26は触媒ヒーターであって、後述するように、上
記脱臭デバイス積層体Xの構造に対応して選択的に装備
されるものである。
【0104】ここで、この実施形態の脱臭機Z2の所要
構成要素である上記脱臭デバイス積層体Xの構造等につ
いて説明する。この脱臭デバイス積層体Xは、図8に示
すように、全体として直方体の外観形態をもつものであ
って、この実施形態においては上記第1の実施形態にお
ける第1の構造例(図3参照)と同様な構造を採用して
いる(尚、他の実施形態においては、第2〜第4の構造
例(図4〜図6参照)と同様な構造を採用することも可
能である)。
【0105】即ち、図8に示すように、折曲構造の吸着
剤シート2と平板状の板状触媒体3とを平面上に交互に
配置して構成される脱臭デバイス1を、複数段(この実
施形態では4段)に積層して直方体形態をもつ脱臭デバ
イス積層体Xを構成している。 この場合、積層方向の
上段側に位置する脱臭デバイス1と下段側に位置する脱
臭デバイス1とは、上記吸着剤シート2と板状触媒体3
の配列方向が直交する方向となるように、交互にその方
向を異ならせている。そして、空気流は、上記脱臭デバ
イス積層体Xの各脱臭デバイス1,1,・・の配列方向
へ流れる。また、各脱臭デバイス1,1,・・には、そ
れぞれヒーター4が備えられている。
【0106】このように構成された脱臭デバイス積層体
Xを備えた脱臭機Z2においては、上記ファン22の運
転中は、室内空気が上記脱臭デバイス積層体Xの各脱臭
デバイス1,1,・・を通過することで、該各脱臭デバ
イス1の吸着剤シート2に担持された吸着剤により室内
空気に含まれている悪臭成分等が吸着除去される。ま
た、上記各脱臭デバイス1,1,・・の吸着能力が低下
した時には、上記ファン22の運転を停止させて上記各
ヒーター4,4,・・に通電し、その発熱によって該各
脱臭デバイス1の吸着剤シート2と板状触媒体3とを加
熱することで、上記脱臭デバイス1の吸着剤からの悪臭
成分等の脱離作用と、脱離した悪臭成分等の上記板状触
媒体3の酸化触媒による分解処理作用とが行われ、脱臭
機Z2は長期に亙って良好な脱臭性能を維持することに
なる。
【0107】尚、この実施形態においては、上記脱臭デ
バイス積層体Xを構成する上記各脱臭デバイス1を上記
吸着剤シート2と板状触媒体3とで構成しているため、
上記触媒ヒーター26の配置は不要であるが、例えば上
記板状触媒体3を設けない構成、あるいは上記板状触媒
体3を設けてもこれに付着される酸化触媒量が少ないよ
うな場合には、上記脱臭デバイス積層体Xとは別に、上
記触媒ヒーター26を備えればよい。ここで、この触媒
ヒーター26としては、例えば図9に示すように、その
表面に酸化触媒を付着せしめたアルミニウム板でなる複
数枚の波形フィン27,27,・・を所定間隔をもって
積層配置するとともに、これらの間にヒーター28,2
8を配置して構成される。そして、この触媒ヒーター2
6においては、上記ヒーター28に通電してその発熱に
よって上記酸化触媒を加熱して活性化し、該酸化触媒に
より脱離悪臭成分等を分解処理するものである。
【0108】また、この脱臭機Z2においては、上記脱
臭デバイス積層体Xを構成する脱臭デバイス1の数を増
減することで該脱臭デバイス積層体X全体としての吸着
能力を容易に増減調整することができることから、脱臭
機Z2の要求脱臭能力の多様化にも容易に対応できるも
のである。
【0109】以上記述した実施の形態は、先の明細書お
よび図面に開示されているものである。以下に、新たに
追加された実施の形態について説明する。
【0110】第3の実施の形態 図10には、天井埋め込み型の空気調和機Z3を示して
いる。この空気調和機Z3は、冷暖房機能に脱臭機能を
付加してなる脱臭機能付きの空気調和機であって、天井
裏に埋め込み配置されるケーシング11と、該ケーシン
グ11の下端開口部に室内側から装着されるとともにそ
の中央部には吸込口12を、外周部には吹出口13をそ
れぞれ設けたグリル10とを備えている。そして、この
グリル10とケーシング11とで囲繞された機内空間内
の中央部には、上記吸込口12に臨んで遠心式のファン
14を配置するとともに、該ファン14の外周側には筒
状形態に形成されたクロスフィンタイプの熱交換器15
を配置している。さらに、上記熱交換器15の内周側に
は、次述する筒状形態をもつ脱臭デバイス1が配置され
ている。
【0111】また、上記脱臭デバイス1の上面とケーシ
ング11の天面11aとの間には、耐熱性の断熱材18
が介設されている。
【0112】さらに、前記脱臭デバイス1の直下方位置
には、後述する光触媒を活性化する光源となる環状のブ
ラックライト16が配置されている。該ブラックライト
16は、近紫外線を発生させるものであるが、光源とし
ては、光触媒を活性化するものであればよく、蛍光灯等
の各種照明具を使用することもできる。
【0113】上記脱臭デバイス1は、図11に示すよう
に、上記熱交換器15の内径寸法よりも所定寸法だけ小
さな外形寸法をもつ筒状形態を有しており、その上端と
下端にはそれぞれ板状環体でなる支持材7及び支持材8
がそれぞれ取り付けられている。そして、この脱臭デバ
イス1は、上述のように、筒状形態をもつ上記熱交換器
15の内周側に所定間隔をもって重合配置される。
【0114】従って、上記ファン14が回転し冷暖房運
転が行われる場合においては、該ファン14の運転によ
り上記吸込口12から機内空間内に吸い込まれる室内空
気は、上記脱臭デバイス1及び上記熱交換器15を、そ
れぞれその径方向に貫通して上記吹出口13から温風あ
るいは冷風として吹き出される。そして、上記室内空気
が上記脱臭デバイス1の周壁を貫通する際、該室内空気
に混入している悪臭成分あるいは有害ガス成分(以下、
これらを総称して「悪臭成分等」という)は、該脱臭デ
バイス1において吸着除去され且つここに保持される。
これにより、室内空気の脱臭による清浄化が実現される
ものである。さらに、上記脱臭デバイス1における悪臭
成分等の吸着量が飽和状態に近くなると、例えば、上記
ファン14の運転を停止させた状態で、上記脱臭デバイ
ス1に吸着保持されている悪臭成分等の脱離及びその酸
化分解処理により該脱臭デバイス1の脱臭能力の回復が
図られるとともに脱離した悪臭成分等の無臭化あるいは
無害化が図られる。そして、上記脱臭デバイス1の脱臭
能力が回復した後、再度、冷暖房運転が開始されるもの
である。
【0115】このように、上記脱臭デバイス1の能力回
復処理及び脱離悪臭成分等の酸化分解処理が定期的に行
われることで、長期に亙って高い脱臭性能が維持される
ものである。
【0116】尚、上記脱臭デバイス1の具体的な構成及
びその脱臭能力の回復処理及び脱離悪臭成分等の酸化分
解処理については後述する。
【0117】以下、上記脱臭デバイス1の具体的な構造
例を幾つか説明する。 「第1の構造例」図12には、図11に示す如き筒状形
態をもつ上記脱臭デバイス1の第1の構造例を示してい
る。この構造例の脱臭デバイス1は、所定幅の帯状体を
その板厚方向の両面側へ交互に折曲してなる次述の吸着
剤シート2と、矩形平板状の形態をもつ次述の板状触媒
体3とを、弧状方向へ向けて順次交互に配置するととも
に、これら交互に配列された吸着剤シート2と板状触媒
体3とを貫通するようにしてヒーター4を取り付けて構
成される。
【0118】上記吸着剤シート2は、アルミニウムより
も低い熱伝導性をもつ素材、例えばセラミックファイバ
ー等の繊維素材を編成してなるシート状の担持体に、例
えば疎水ゼオライトとか活性炭の少なくともいずれか一
つを含んでなる吸着剤と光触媒とを担持させて構成され
る。該光触媒は、酸化チタン等からなっており、ガス状
の臭気成分を吸着分解する脱臭作用と、細菌やカビを殺
す抗菌作用と、気体、液体、固体の汚れを分解かる防汚
作用とを有するものである。
【0119】一方、上記板状触媒体3は、例えば矩形平
板状形態をもつアルミニウム板の表面に酸化触媒を付着
して構成される。そして、上記吸着剤シート2と板状触
媒体3とは、該吸着剤シート2の折曲方向両側に上記板
状触媒体3がそれぞれ位置するように交互に配列されて
全体として図11に示すような筒状の構造体を構成す
る。尚、この場合、空気流は、図11及び図12にそれ
ぞれ矢印で示すように、筒状の内周側から外周側に向け
て流れるものであり、その場合、上記吸着剤シート2の
各拡開折曲部とこれに対向する上記板状触媒体3の対応
部分とで囲繞形成される略三角形の画成空間S,S,・
・が空気流路として機能する。
【0120】さらに、上記ヒーター4は、図12に示す
ように、弧状方向に向けて交互に配列された上記吸着剤
シート2と板状触媒体3とをその配列方向に貫通して配
置され、これが通電されることで上記吸着剤シート2及
び板状触媒体3が適度に加熱されるようになっている。
そして、この実施形態のものにおいては、上記ヒーター
4の上記吸着剤シート2及び板状触媒体3に対する配置
位置を、図12に示すように、空気流の流れ方向におけ
る中央位置よりも下流側に偏位させている。
【0121】このように構成された脱臭デバイス1を組
み込んで構成された上記空気調和機Z3においては、上
述のようにこれが冷暖房運転されて室内空気が上記脱臭
デバイス1をその内周側から外周側に向けて貫流する
際、該室内空気に含まれていた悪臭成分等は、上記吸着
剤シート2の吸着剤と接触してこれに吸着されることで
該悪臭成分等の除去(即ち、脱臭)が行われるととも
に、ブラックライト16により活性化された光触媒によ
って吸着分解されるものである。
【0122】ところで、このように冷暖房運転中に上記
吸着剤シート2の吸着剤により悪臭成分等が吸着除去さ
れる場合、この吸着された悪臭成分等は上記吸着剤にそ
のまま保持されることから、冷暖房運転時間の累積とと
もに、該吸着剤における悪臭成分等の吸着量が次第に飽
和状態に近付き、その吸着能力が次第に低下することに
なる。従って、脱臭性能の長期の維持という観点におい
てはこれが飽和状態となる以前に、吸着された悪臭成分
等を脱離させてその吸着能力の回復を図る必要がある。
また、この場合、吸着剤から脱離した悪臭成分等がその
まま室内へ再還流されると脱臭した意味がないのでこれ
を無臭化及び無害化する必要がある。さらに、この吸着
悪臭成分等の脱離作用と脱離した悪臭成分等の分解処理
作用とが迅速に且つ十分に行われるようにすることが必
要である。
【0123】この実施形態においては、かかる要求が上
記吸着剤シート2の吸着剤と板状触媒体3の酸化触媒及
び上記ヒーター4の組み合わせによって達成されるもの
である。即ち、上記吸着剤シート2の吸着剤における悪
臭成分等の吸着量が飽和状態となる以前に、上記ヒータ
ー4に通電し、その発熱によって上記吸着剤シート2と
板状触媒体3をそれぞれ加熱する。このヒーター4から
の熱は、該ヒーター4が上記吸着剤シート2及び板状触
媒体3を貫通して配置されていることで該ヒーター4か
ら直接伝達される。尚、この熱伝達をさらに促進させる
という意味では、例えば上記脱臭デバイス1の外周面に
良伝熱材で網状あるいは格子状に成形された伝熱促進部
材(図示省略)を配置することも可能である。
【0124】上記ヒーター4からの熱によって上記吸着
剤シート2が加熱されることで、該吸着剤シート2の吸
着剤に吸着保持されていた悪臭成分等は該吸着剤から順
次脱離され、該吸着剤は次第にその吸着能力を回復する
ことになる。なお、光触媒に吸着された悪臭成分等はそ
のまま分解されるので再生脱離を行う必要はない。
【0125】一方、上記板状触媒体3は、上記ヒーター
4による加熱でその酸化触媒が活性化される。しかも、
この場合、この酸化触媒が付着された上記板状触媒体3
の板状体がアルミニウム板で構成されその熱伝導性が上
記吸着剤シート2の担持体よりも良好とされていること
から、該吸着剤シート2の吸着剤から悪臭成分等が脱離
する時点においては、既に上記板状触媒体3の酸化触媒
は十分に活性化された状態となっている。従って、上記
吸着剤シート2の吸着剤から脱離した悪臭成分等は十分
に活性化された上記板状触媒体3の酸化触媒によって順
次酸化分解され、その無臭化及び無害化が図られる。し
かも、上記吸着剤から脱離した悪臭成分等は、吸着剤と
ともに存在する光触媒によっても分解される。このた
め、悪臭成分等が未処理のまま周辺環境へ散逸すること
が可及的に防止され、悪臭成分等の吸着からその分解処
理まで含めた広い意味での脱臭性能が可及的に高められ
るものである。
【0126】ところで、この場合、上記吸着剤シート2
の吸着剤から脱離する悪臭成分等は上記ヒーター4の熱
を受けて温度が高くなっているので、脱離後に浮上し上
記脱臭デバイス1の上端部1aからさらに上方側へ散逸
する傾向となる。かかる状態においては、脱離悪臭成分
等の酸化触媒による分解処理が阻害されるとともに悪臭
成分等の熱によって周辺機器に熱害をもたらすことにも
なり、好ましくない。このため、この構造例のものにお
いては、図10及び図12にそれぞれ示すように、上記
脱臭デバイス1の上端部1aに、外周側に向かって下降
傾斜する環状のカバー部材6を取り付けるとともに、こ
のカバー部材6の下面側に酸化触媒を付着させている。
かかる構造とすることで、上記吸着剤から脱離した悪臭
成分等が上記脱臭デバイス1の上端部1aからさらに上
方へ散逸するのが阻止されるとともに、この阻止された
悪臭成分等は該カバー部材6に付着された酸化触媒によ
って分解処理され、これにより未処理の悪臭成分等の散
逸が確実に防止されるものである。また、上記カバー部
材6によって温度の高い悪臭成分等の散逸が阻止される
ことと、該カバー部材6そのものがもつ遮熱作用との相
乗効果により、上記脱臭デバイス1の周辺機器の熱害の
発生が未然に防止されるものである。
【0127】しかも、本実施の形態においては、脱臭デ
バイス1の上面とケーシング11の点面11aとの間に
耐熱性の断熱材18を介在させているため、脱臭デバイ
ス1がヒータ4に加熱された際において、最も温度上昇
が大きい部分からケーシング11への熱伝達が大幅に抑
制されることとなる。
【0128】さらに、この構造例のものにおいては、上
記吸着剤シート2に吸着剤と光触媒とを担持させている
が、該吸着剤と光触媒の外に酸化触媒を混合させて担持
することも可能である。このように吸着剤と光触媒と酸
化触媒を混合させると、例えば吸着剤から脱離した悪臭
成分等のうち、その一部が該吸着剤の内部に閉じ込めら
れて外部へ散逸しないような場合であっても、この吸着
剤の内部に閉じ込められた悪臭成分等は該吸着剤に混合
された酸化触媒および光触媒によって該吸着剤の内部側
において分解処理されることとなり、該酸化触媒を混合
しない場合に比して、脱離した悪臭成分等の分解処理が
より一層確実となるものである。
【0129】また、この構造例においては、上記ヒータ
ー4を、上記吸着剤シート2及び板状触媒体3の空気流
方向の中央部よりも下流側に偏位させて配置している
が、かかるヒーター4の配置構成とすることで、該ヒー
ター4の熱が上記脱臭デバイス1の内周側に配置された
上記ファン14側に伝達されるのが可及的に抑制され、
該ファン14の熱害の発生が未然に防止されるととも
に、該ファン14を樹脂製としてその軽量化を図ること
が可能となるものである。
【0130】「第2の構造例」図13には、上記空気調
和機Z3に組み込むのに好適な筒状形態をもつ脱臭デバ
イス1の第2の構造例を示している。この構造例の脱臭
デバイス1は、上記第1の構造例における脱臭デバイス
1と同様に、吸着剤シート2と板状触媒体3とヒーター
4との組み合わせによって構成されるものであって、こ
の第1の構造例のものと異なる点は、上記吸着剤シート
2の形状と、上記板状触媒体3側への組み込み構造であ
る。
【0131】即ち、この第2の構造例においては、上記
吸着剤シート2を矩形平板状に成形するとともに、その
全域に所定径の通孔5,5,・・を散在形成している。
さらに、かかる構造の吸着剤シート2を所定間隔をもっ
て複数枚配列してこれら一群の吸着剤シート2,2,・
・によってシート群2Aを構成するとともに、かかるシ
ート群2Aと上記板状触媒体3とを弧状方向に交互に配
列して筒状形態をもつ脱臭デバイス1を構成したもので
ある。
【0132】かかる構造とすることで、上記各吸着剤シ
ート2,2,・・の対向隙間のみならず、該各吸着剤シ
ート2,2,・・に設けた上記通孔5,5,・・が空気
流あるいは脱離悪臭成分等の通路として機能する。この
結果、上記吸着剤シート2を平板状形態とした構成であ
るにも拘わらず、冷暖房運転中における悪臭成分等の吸
着剤への吸着作用、及び脱離した悪臭成分等の分解処理
作用が良好となり、上記第1の構造例の場合と同様の高
い脱臭性能が確保されるものである。
【0133】尚、この構造例においては、上記吸着剤シ
ート2に上記通孔5,5,・・を設けているが、他の構
造例においてはこの通孔5,5,・・を設けない構成と
することもできる。また、上記吸着剤シート2に、吸着
剤と光触媒の外に酸化触媒を担持させることも可能であ
る。
【0134】「第3の構造例」図14には、上記空気調
和機Z3に組み込むのに好適な筒状形態をもつ脱臭デバ
イス1の第3の構造例を示している。この構造例の脱臭
デバイス1は、上記第2の構造例の展開例として位置づ
けられるものであって、その基本構成は上記第2の構造
例における脱臭デバイス1と同様である。即ち、この第
3の構造例にかかる脱臭デバイス1は、上記吸着剤シー
ト2を矩形平板状に成形するとともに、その全域に所定
径の通孔5,5,・・を散在形成している。そして、か
かる構造の吸着剤シート2と上記板状触媒体3とを一枚
づつ交互に弧状方向へ配列して筒状形態をもつ脱臭デバ
イス1を構成したものである。従ってこの第3の構造例
における脱臭デバイス1も、上記第2の構造例における
脱臭デバイス1と同様の作用効果が奏せられるものであ
る。
【0135】尚、この構造例においても、上記吸着剤シ
ート2に上記通孔5,5,・・を設けているが、この通
孔5,5,・・を設けない構成とすることもできる。ま
た、上記吸着剤シート2の吸着剤に酸化触媒を混合させ
ることも可能である。
【0136】「第4の構造例」図15には、上記空気調
和機Z3に組み込むのに好適な筒状形態をもつ脱臭デバ
イス1の第4の構造例を示している。この構造例の脱臭
デバイス1は、上記各構造例における脱臭デバイス1と
はその基本構成を別異にしている。即ち、この第4の構
造例における脱臭デバイス1は、略短冊状の平板形態を
もつ、例えばアルミニウム板でなる板材の表面に、吸着
剤と酸化触媒と光触媒とを共に付着させて吸着・触媒体
9を構成し、かかる構成をもつ複数枚の吸着・触媒体
9,9,・・を所定間隔をもって弧状方向へ配列すると
ともに、これら各吸着・触媒体9,9,・・間に跨がっ
てヒーター4を取り付けて構成される。
【0137】かかる構成とすることで、各吸着・触媒体
9,9,・・のそれぞれに吸着剤と酸化触媒と光触媒と
が存在しているため、該吸着剤から脱離した臭気成分の
酸化触媒による分解処理および光触媒による分解処理が
効率的に行われ、高い脱臭性能が確保されるものであ
る。
【0138】尚、上記吸着・触媒体9を構成するに際し
ての、上記板材への吸着剤と酸化触媒と光触媒との付着
方法であるが、例えば上記吸着剤と酸化触媒と光触媒と
を混合させてこの混合物を上記板材の両表面に付着させ
る方法とか、吸着剤と酸化触媒と光触媒とを上記板材の
表面に散在させる方法とか、上記板材の一方の表面には
吸着剤と光触媒を、他方の表面には酸化触媒のみを、そ
れぞれ付着させる方法とか、これら各方法を適宜組み合
わせる方法等、種々の方法が考えられる。
【0139】本実施の形態にかかる空気調和機は、熱交
換器を取り外した構成とすれば、脱臭機として使用でき
るものである。
【0140】第4の実施の形態 図16及び図17には、本願発明の第4の実施の形態に
かかる空気調和機における熱交換器部分を示している。
この場合、空気調和機は、風上側および風下側に位置す
る一対の円筒状の熱交換器15,15を備えており、該
熱交換器15,15の間に脱臭デバイス1を挟んだ状態
で配設している。このようにすると、脱臭デバイス1
が、吸着された臭気成分あるいは有害ガス成分を脱離さ
せるために定期的に加熱手段であるヒータにより加熱さ
れることとなっているため、該加熱に伴って熱交換器1
5,15も加熱されることとなり、熱交換器15,15
表面の雑菌等が減少し、汚れが低減することとなる。
【0141】上記以外の構成及び作用効果は第3の実施
の形態にかかる空気調和機の場合と同様であるので、該
実施形態における該当説明を援用することで、ここでの
説明を省略する。
【0142】第5の実施の形態 図18には、床置型の脱臭機Z4を示している。この脱
臭機Z4は、本願発明に特有な構成の脱臭デバイス積層
体Xを備えて構成されるものであり、縦長矩形のケーシ
ング21内に、ファン22と次述する脱臭デバイス積層
体Xとをそれぞれ配置して構成されている。そして、こ
の脱臭機Z4においては、上記ファン22により吸い込
まれた室内空気を上記脱臭デバイス積層体Xに通すこと
で該室内空気に含まれていた悪臭成分等を吸着除去する
とともに、悪臭成分等が除去された清浄空気を吹出口2
3から室内へ吹き出すようになっている。尚、図18に
おいて、符号24は上記吹出口23に設けられたダンパ
ー、25は上記脱臭デバイス積層体Xを通過した後の空
気流を上記吹出口23側に案内するガイド板である。ま
た、符号26は触媒ヒーターであって、後述するよう
に、上記脱臭デバイス積層体Xの構造に対応して選択的
に装備されるものである。
【0143】ここで、この実施形態の脱臭機Z4の所要
構成要素である上記脱臭デバイス積層体Xの構造等につ
いて説明する。この脱臭デバイス積層体Xは、図19に
示すように、全体として直方体の外観形態をもつもので
あって、この実施形態においては上記第3の実施形態に
おける第1の構造例(図11参照)と同様な構造を採用
している(尚、他の実施形態においては、第2〜第4の
構造例(図12〜図15参照)と同様な構造を採用する
ことも可能である)。
【0144】即ち、図19に示すように、折曲構造の吸
着剤シート2と平板状の板状触媒体3とを平面上に交互
に配置して構成される脱臭デバイス1を、複数段(この
実施形態では4段)に積層して直方体形態をもつ脱臭デ
バイス積層体Xを構成している。 この場合、積層方向
の上段側に位置する脱臭デバイス1と下段側に位置する
脱臭デバイス1とは、上記吸着剤シート2と板状触媒体
3の配列方向が直交する方向となるように、交互にその
方向を異ならせている。そして、空気流は、上記脱臭デ
バイス積層体Xの各脱臭デバイス1,1,・・の配列方
向へ流れる。また、各脱臭デバイス1,1,・・には、
それぞれヒーター4が備えられている。
【0145】このように構成された脱臭デバイス積層体
Xを備えた脱臭機Z4においては、上記ファン22の運
転中は、室内空気が上記脱臭デバイス積層体Xの各脱臭
デバイス1,1,・・を通過することで、該各脱臭デバ
イス1の吸着剤シート2に担持された吸着剤により室内
空気に含まれている悪臭成分等が吸着除去されるととも
に、吸着剤とともに存在する光触媒により吸着分解され
る。また、上記各脱臭デバイス1,1,・・の吸着能力
が低下した時には、上記ファン22の運転を停止させて
上記各ヒーター4,4,・・に通電し、その発熱によっ
て該各脱臭デバイス1の吸着剤シート2と板状触媒体3
とを加熱することで、上記脱臭デバイス1の吸着剤から
の悪臭成分等の脱離作用と、脱離した悪臭成分等の光触
媒による分解と、脱離した悪臭成分等の上記板状触媒体
3の酸化触媒による分解処理作用とが行われ、脱臭機Z
4は長期に亙って良好な脱臭性能を維持することにな
る。
【0146】尚、この実施形態においては、上記脱臭デ
バイス積層体Xを構成する上記各脱臭デバイス1を上記
吸着剤シート2と板状触媒体3とで構成しているため、
上記触媒ヒーター26の配置は不要であるが、例えば上
記板状触媒体3を設けない構成、あるいは上記板状触媒
体3を設けてもこれに付着される酸化触媒量が少ないよ
うな場合には、上記脱臭デバイス積層体Xとは別に、上
記触媒ヒーター26を備えればよい。ここで、この触媒
ヒーター26としては、例えば図20に示すように、そ
の表面に酸化触媒を付着せしめたアルミニウム板でなる
複数枚の波形フィン27,27,・・を所定間隔をもっ
て積層配置するとともに、これらの間にヒーター28,
28を配置して構成される。そして、この触媒ヒーター
26においては、上記ヒーター28に通電してその発熱
によって上記酸化触媒を加熱して活性化し、該酸化触媒
により脱離悪臭成分等を分解処理するものである。
【0147】また、この脱臭機Z4においては、上記脱
臭デバイス積層体Xを構成する脱臭デバイス1の数を増
減することで該脱臭デバイス積層体X全体としての吸着
能力を容易に増減調整することができることから、脱臭
機Z4の要求脱臭能力の多様化にも容易に対応できるも
のである。
【0148】上記実施の形態においては、脱臭デバイス
および熱交換器が円筒形状を有するものについて説明し
たが、脱臭デバイスおよび熱交換器は、筒状形態あるい
は切欠のついた略筒状形態とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1の実施の形態にかかる円筒状形
態の脱臭デバイスを備えた空気調和機の構造を示す断面
図である。
【図2】図1に示した空気調和機における脱臭デバイス
の全体構造を示す斜視図である。
【図3】図2に示す脱臭デバイスの第1の構造例を示す
要部拡大斜視図である。
【図4】図2に示す脱臭デバイスの第2の構造例を示す
要部拡大斜視図である。
【図5】図2に示す脱臭デバイスの第3の構造例を示す
要部拡大斜視図である。
【図6】図2に示す脱臭デバイスの第4の構造例を示す
要部拡大斜視図である。
【図7】本願発明の第2の実施の形態にかかる直方体形
態の脱臭デバイスを備えた脱臭機の全体構造を示す斜視
図である。
【図8】図7に示した脱臭機における脱臭デバイスの具
体的構造を示す斜視図である。
【図9】図7に示した脱臭機における触媒ヒーターの構
造を示す斜視図である。
【図10】本願発明の第3の実施の形態にかかる円筒状
形態の脱臭デバイスを備えた空気調和機の構造を示す断
面図である。
【図11】図10に示した空気調和機における脱臭デバ
イスの全体構造を示す斜視図である。
【図12】図11に示す脱臭デバイスの第1の構造例を
示す要部拡大斜視図である。
【図13】図11に示す脱臭デバイスの第2の構造例を
示す要部拡大斜視図である。
【図14】図11に示す脱臭デバイスの第3の構造例を
示す要部拡大斜視図である。
【図15】図11に示す脱臭デバイスの第4の構造例を
示す要部拡大斜視図である。
【図16】本願発明の第4の実施の形態にかかる空気調
和機にかかる熱交換器部分を示す平面図である。
【図17】本願発明の第4の実施の形態にかかる空気調
和機にかかる熱交換器部分の一部を示す拡大斜視図であ
る。
【図18】本願発明の第5の実施の形態にかかる直方体
形態の脱臭デバイスを備えた脱臭機の全体構造を示す斜
視図である。
【図19】図18に示した脱臭機における脱臭デバイス
の具体的構造を示す斜視図である。
【図20】図18に示した脱臭機における触媒ヒーター
の構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
1は脱臭デバイス、2は吸着剤シート、2Aはシート
群、3は板状触媒体、4はヒーター、5は通孔、6はカ
バー部材、7及び8は支持材、9は吸着・触媒体、10
はグリル、11はケーシング、12は吸込口、13は吹
出口、14はファン、15は熱交換器、21はケーシン
グ、22はファン、23は吹出口、24はダンパー、2
5はガイド板、26は触媒ヒーター、27は波形フィ
ン、28はヒーター、Xは脱臭デバイス積層体、Z1
3は空気調和機、Z2,Z4は脱臭機である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 53/86 F24F 1/00 371Z F24F 1/00 (72)発明者 内海 正人 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 (72)発明者 木下 歓治郎 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 (72)発明者 岩田 透 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 (72)発明者 香川 謙吉 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 Fターム(参考) 3L051 BC05 BC07 4C080 AA05 BB02 CC01 HH05 JJ06 KK08 LL10 MM01 QQ14 QQ17 4D002 AB02 AC10 BA04 BA05 BA12 CA07 CA13 CA20 DA41 DA45 EA02 EA05 EA08 HA01 4D012 CA09 CA10 CA12 CB03 CB06 CD05 CG01 CG04 CH05 CK01 4D048 AA22 AB01 BA03X BA41X BB03 BB05 BB08 BD01 CA05 CC21 CC36 CC40 CC42 CC43 CC51 EA01

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状の担持体に吸着剤を担持せしめ
    てなる吸着剤シート(2)と熱伝導性の板状体の表面に
    酸化触媒を付着させてなる板状触媒体(3)とを交互に
    配列するとともに、これら吸着剤シート(2)と板状触
    媒体(3)との間に跨がってヒータ(4)を配置して構
    成されたことを特徴とする脱臭デバイス。
  2. 【請求項2】 略短冊状の平板形態をもつ板材の表面に
    吸着剤と酸化触媒とを付着してなる吸着・触媒体(9)
    を、その板厚方向に所定間隔をもって複数枚配列すると
    ともに、これら各吸着・触媒体(9),(9),・・の
    間に跨がってヒータ(4)を配置して構成されたことを
    特徴とする脱臭デバイス。
  3. 【請求項3】 シート状の担持体に吸着剤と光触媒とを
    混合したものを担持せしめてなる吸着剤シート(2)と
    熱伝導性の板状体の表面に酸化触媒を付着させてなる板
    状触媒体(3)とを交互に配列するとともに、これら吸
    着剤シート(2)と板状触媒体(3)との間に跨がって
    ヒータ(4)を配置し且つ前記光触媒を活性化する光源
    (16)を付設して構成されたことを特徴とする脱臭デ
    バイス。
  4. 【請求項4】 略短冊状の平板形態をもつ板材の表面に
    吸着剤と酸化触媒と光触媒とを付着してなる吸着・触媒
    体(9)を、その板厚方向に所定間隔をもって複数枚配
    列するとともに、これら各吸着・触媒体(9),
    (9),・・の間に跨がってヒータ(4)を配置し且つ
    前記光触媒を活性化する光源(16)を付設して構成さ
    れたことを特徴とする脱臭デバイス。
  5. 【請求項5】 シート状の担持体に吸着剤と酸化触媒と
    を混合したものを担持せしめてなる吸着剤シート(2)
    と熱伝導性の放熱板(17)とを交互に配列するととも
    に、これら吸着剤シート(2)と放熱板(17)との間
    に跨がってヒータ(4)を配置して構成されたことを特
    徴とする脱臭デバイス。
  6. 【請求項6】 シート状の担持体に吸着剤と酸化触媒と
    光触媒とを混合したものを担持せしめてなる吸着剤シー
    ト(2)と熱伝導性の放熱板(17)とを交互に配列す
    るとともに、これら吸着剤シート(2)と放熱板(1
    7)との間に跨がってヒータ(4)を配置し且つ前記光
    触媒を活性化する光源(16)を付設して構成されたこ
    とを特徴とする脱臭デバイス。
  7. 【請求項7】 請求項1又は3において、 上記吸着体シート(2)の吸着剤に酸化触媒が混合され
    ていることを特徴とする脱臭デバイス。
  8. 【請求項8】 請求項1,2,3,4,5,6又は7に
    おいて、 上記吸着剤シート(2)と板状触媒体(3)あるいは放
    熱板(17)とが交互に弧状に配列されて、又は上記吸
    着・触媒体(9),(9),・・が弧状に配列されて、
    筒状形態又は切欠のついた略筒状形態を形成しているこ
    とを特徴とする脱臭デバイス。
  9. 【請求項9】 請求項1,2,3,4,5,6又は7に
    おいて、 上記吸着剤シート(2)と板状触媒体(3)あるいは放
    熱板(17)とが交互に略直線状に配列されて、又は上
    記吸着・触媒体(9),(9),・・が略直線状に配列
    されて、直方体形態を形成していることを特徴とする脱
    臭デバイス。
  10. 【請求項10】 請求項1,3,5,6,7,8又は9
    において、 上記吸着剤シート(2)は、上記吸着剤が少なくとも疎
    水ゼオライトと活性炭のいずれかを含むとともに、上記
    シート状の担持体が上記板状触媒体(3)の板状体より
    も熱伝導性が低い素材で構成されていることを特徴とす
    る脱臭デバイス。
  11. 【請求項11】 請求項1,3,5,6,7,8,9又
    は10において、 上記吸着剤シート(2)が、略短冊状の平板形態を有し
    且つその厚さ方向に所定間隔をもって複数枚積層された
    状態で、配列方向において隣接する一対の上記板状触媒
    体(3),(3)の間に配置されていることを特徴とす
    る脱臭デバイス。
  12. 【請求項12】 請求項11において、 上記吸着剤シート(2)が、その厚さ方向に貫通する複
    数個の通孔(5),(5),・・を備えていることを特
    徴とする脱臭デバイス。
  13. 【請求項13】 請求項1,3,5,6,7,8,9又
    は10において、 上記吸着剤シート(2)がその厚さ方向の両側へ交互に
    折曲された状態で、配列方向において隣接する一対の上
    記板状触媒体(3),(3)の間に配置されていること
    を特徴とする脱臭デバイス。
  14. 【請求項14】 請求項1,3,5,6,7,8,9又
    は10において、 上記吸着剤シート(2)が略短冊状の平板形態を有する
    とともに、該吸着剤シート(2)と上記板状触媒体
    (3)とが交互に配置されたことを特徴とする脱臭デバ
    イス。
  15. 【請求項15】 請求項8において、 筒状形態又は切欠のついた略筒状形態をもつ上記脱臭デ
    バイス(1)の上端部(1a)に、該上端部(1a)を
    上方から覆う如くカバー部材(6)を配置するととも
    に、該カバー部材(6)の下面側には酸化触媒が付着せ
    しめられていることを特徴とする脱臭デバイス。
  16. 【請求項16】 請求項7,8,10又は15に記載の
    筒状形態又は切欠のついた略筒状形態をもつ脱臭デバイ
    ス(1)を、筒状形態又は切欠のついた略筒状形態をも
    つ熱交換器(15)の内周側と外周側の少なくともいず
    れか一方に配置して構成されたことを特徴とする空気調
    和機。
  17. 【請求項17】 請求項8,10又は15に記載の筒状
    形態又は切欠のついた略筒状形態をもつ脱臭デバイス
    (1)を、筒状形態又は切欠のついた略筒状形態をもつ
    複数の熱交換器(15),(15),・・の間に配置し
    て構成されたことを特徴とする空気調和機。
  18. 【請求項18】 請求項16又は17において、 前記脱臭デバイス(1)の上面とケーシング11の内面
    との間に耐熱性を有する断熱材(18)を介設したこと
    を特徴とする空気調和機。
  19. 【請求項19】 請求項9又は10に記載の直方体形態
    をもつ脱臭デバイス(1)を、ファン(22)の通風路
    中に配置して構成されたことを特徴とする脱臭機。
  20. 【請求項20】 請求項8,10又は15に記載の筒状
    形態又は切欠のついた略筒状形態をもつ脱臭デバイス
    (1)を、ファン(22)の通風路中に配置して構成さ
    れたことを特徴とする脱臭機。
  21. 【請求項21】 請求項20において、 前記脱臭デバイス(1)の上面とケーシング11の内面
    との間に耐熱性を有する断熱材(18)を介設したこと
    を特徴とする脱臭機。
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