JP2000003845A - X線露光用マスクの製造方法 - Google Patents

X線露光用マスクの製造方法

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JP2000003845A
JP2000003845A JP16668298A JP16668298A JP2000003845A JP 2000003845 A JP2000003845 A JP 2000003845A JP 16668298 A JP16668298 A JP 16668298A JP 16668298 A JP16668298 A JP 16668298A JP 2000003845 A JP2000003845 A JP 2000003845A
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mask
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gas
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Yoshihisa Iba
義久 射場
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、応力が低く、且つ、ドライ・エッ
チング耐性が高く、従って、薄膜化が可能なハード・マ
スクを実現し、マスク歪みの発生をなくし、高精度のX
線露光用マスクが得られようにする。 【解決手段】 例えばTaからなるX線吸収体13上に
CrとZr(或いはB,Hfなど他の金属)との化合物
からなるアモルファスCrZr膜14を形成し、アモル
ファスCrZr膜14をパターニングしてハード・マス
クを形成し、該ハード・マスクの下にあるX線吸収体1
3を同じパターンに加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微細パターンをも
つ半導体装置を製造するのに有用なX線リソグラフィで
使用するX線露光用マスクの製造方法に関する。
【0002】現在、半導体装置は、依然、微細化を指向
しているので、その為のX線リソグラフィ技術が製造ラ
インに取り込まれようとする態勢になりつつあるが、X
線リソグラフィ技術には、未だ解決しなければならない
問題が多く含まれていて、例えば歪みがない高精度のX
線露光用マスクの実現もその一つであって、本発明で
は、それに対処する為の一手段を開示する。
【0003】一般に、X線露光用マスクは等倍マスクで
ある為、X線吸収体の加工は高い精度が必要であり、通
常は、半導体装置に於けるようなレジスト・マスクを用
いて直接加工することはなく、薄い中間層、即ち、ハー
ド・マスクを介して加工される。
【0004】この理由としては、X線吸収体を加工する
際、ドライ・エッチング法を適用するのであるが、レジ
スト・マスクに於けるドライ・エッチング耐性が低いの
で、直接加工は無理であることに依る。
【0005】その場合、レジスト・マスクを厚くするこ
とも考えられるが、厚くすればする程、電子線露光装置
を用いてパターン描画を行なう際の描画精度が低下す
る。
【0006】そこで、レジスト膜とX線吸収体との間に
ドライ・エッチングに対して大きな耐性をもつ中間層を
設け、まず、薄いレジスト膜に電子線でパターン描画し
てレジスト・マスクを形成し、そのレジスト・マスクを
用いて中間層を加工し、その中間層をマスクとしてX線
吸収体の加工を行なっている。
【0007】この方法を採ることに依り、電子線露光装
置を用いたパターン描画精度は向上するので、余裕があ
るドライ・エッチングを行なうことが可能になる。
【0008】ところで、ハード・マスクは、X線吸収体
と同様、応力が大きいとマスク歪みを発生する原因にな
り、また、応力分布もマスク歪みを発生させることにな
る。
【0009】一般に、ハード・マスクの材料にはCrが
用いられているが、応力が非常に大きい旨の問題があ
り、この為、スパッタリング法でCr膜を成膜する際に
2 ガスを混入し、CrN膜にすることで応力値を低下
させている。
【0010】然しながら、スパッタリング装置内に於け
るN2 ガスの流れの分布がCrN膜内に応力分布を引き
起こすこと、或いは、CrN膜は、Crの1/2程度に
エッチング耐性が低下することから、膜厚を2倍程度に
厚くしなければならない旨の問題が派生する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、応力が低
く、且つ、ドライ・エッチング耐性が高く、従って、薄
膜化が可能なハード・マスクを実現し、マスク歪みの発
生をなくし、高精度のX線露光用マスクが得られるよう
にする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のX線露光用マス
クの製造方法で用いるハード・マスクは、Crを用いる
ことでは従来の技術と変わりないのであるが、Cr単独
ではなく、Crと例えばZrの化合物であり、しかも、
アモルファスになっている点で大きく相違している。
【0013】本発明に依るアモルファスCrZr膜は、
スパッタリングを行なう際のターゲットとして、20
〔原子%〕の例えばZrを混入したCrを用いることで
実現され、また、ZrはB或いはHfに代替しても同様
な結果を得ることができる。
【0014】アモルファスCrZr膜は、通常のCr膜
に比較し、ドライ・エッチング耐性が5〔%〕程度低下
するだけであり、しかも、応力値を0にすることができ
る。
【0015】図1はスパッタリング圧力と形成膜に於け
る応力との関係を表す線図であり、横軸にはスパッタリ
ング圧力〔mTorr〕を、また、縦軸には応力〔MP
a〕をそれぞれ採ってある。
【0016】図から明らかなように、スパッタリングで
形成されるハード・マスクが示す応力は、スパッタリン
グ装置に於ける成膜時のチャンバ内圧力、即ち、スパッ
タリング圧力を変えることで制御することが可能であ
る。
【0017】Cr膜に於ける応力は、スパッタリング圧
力で制御しても、0応力になるスパッタリング圧力が低
過ぎて、実際には0応力にすることはできなかったが、
アモルファスCrZr膜では、充分に0応力に制御する
ことができる。
【0018】前記したところから、本発明に依るX線露
光用マスクの製造方法に於いては、(1)X線吸収体
(例えばTaからなるX線吸収体13)上にCrと他の
金属(例えばZr,B,Hfなど)との化合物からなる
アモルファスCr化合物膜(例えばアモルファスCrZ
r膜14)を形成する工程と、次いで、該アモルファス
Cr化合物膜をパターニングしてハード・マスクを形成
する工程と、次いで、該ハード・マスクの下にあるX線
吸収体を同じパターンに加工する工程とが含まれてなる
ことを特徴とするか、或いは、
【0019】(2)前記(1)に於いて、ハード・マス
クの形成後に応力値を0に調整する為のアニールを行な
うことを特徴とするか、或いは、
【0020】(3)前記(1)或いは(2)に於いて、
Crと化合物を作る他の金属がZr,B,Hfの何れか
であることを特徴とする。
【0021】前記手段を採ることに依り、ハード・マス
クを低応力化することができ、しかも、ドライ・エッチ
ング耐性は従来のCrからなるハード・マスクと殆ど変
わらず、また、N2 ガスは用いないので、応力分布が大
きくなることもなく,CrN膜のように膜厚を厚くする
必要がないので、マスク歪みがない高精度のX線露光用
マスクを作成することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】図2乃至図4は本発明に於ける一
実施の形態を説明する為の工程要所に於けるX線露光用
マスクを表す要部切断側面図であり、以下、各図を参照
しつつ説明する。
【0023】図2(A)参照 2−(1)成膜装置のチャンバ(図示せず)内にSi基
板11をセットする。
【0024】図2(B)参照 2−(2)SiHCl3 (トリクロロシラン)+C3
8 (プロパン)をソース・ガスとするLPCVD(lo
w pressure chemical vapou
r deposition)法を適用することに依り、
Si基板11上にマスク支持基板である厚さが2.3
〔μm〕のSiC膜12を形成する。
【0025】2−(3)SiC膜12を形成したSi基
板11をチャンバ外に出し、CMP(chemical
mechanical polishing:)法を
適用することに依り、SiC膜12の表面を研磨して平
坦化する共に膜厚を2〔μm〕に調整する。尚、これ
で、SiC膜12はマスク支持基板、即ち、メンブレン
として機能することができる。
【0026】図2(C) 2−(4)スパッタ法を適用することに依り、SiC膜
12上に厚さが400〔nm〕である低応力のTa膜か
らなるX線吸収体13を形成する。
【0027】2−(5)X線吸収体13の成膜後にアニ
ールを行ない、更に低応力にするか、又は、応力が殆ど
0になるようにする。
【0028】図2(D)参照 2−(6)Cr:Zr=4:1である組成をもったター
ゲットを用い且つチャンバ内の圧力(成膜圧力)を5
〔mTorr〕とするスパッタリング法を適用すること
に依り、厚さが30〔nm〕のアモルファスCrZr膜
14を形成する。
【0029】アモルファスCrZr膜14は、勿論、ハ
ード・マスクの役割を果たすものであって、前記したよ
うに成膜圧力を5〔mTorr〕にすることで応力は殆
ど0にすることができる。
【0030】図3(A)参照 3−(1)エポキシ系接着剤を用い、接着温度を200
〔℃〕、高圧を加えてSi基板11をSiCからなるマ
スク・フレーム15に接着する。
【0031】図3(B)参照 3−(2)エッチャントをフッ酸:硝酸=1:3からな
るフッ硝酸とするウエット・エッチング法を適用するこ
とに依り、Si基板11を背面からエッチングし、マス
ク・フレーム15と接着された部分以外を全て除去す
る。
【0032】図3(C)参照 3−(3)スピン・コート法などを適用することに依
り、ZEP−520(商品名:日本ゼオン)からなる電
子ビーム・レジスト膜16を形成する。
【0033】3−(4)電子ビーム・レジスト膜16に
電子線を用いてパターンを描画する。
【0034】現像を行なって電子ビーム・レジスト膜1
6にパターンを形成する。
【0035】図4(A)参照 4−(1)エッチング・ガスを塩素と酸素の混合ガスと
するドライ・エッチング法を適用することに依り、アモ
ルファスCrZr膜14のエッチングを行なってパター
ン化する。
【0036】4−(2)レジスト剥離液中に浸漬して電
子ビーム・レジスト膜16を除去する。
【0037】図4(B)参照 4−(3)エッチング・ガスを塩素ガスとするドライ・
エッチング法を適用することに依り、アモルファスCr
Zr膜14をマスクとしてTaからなるX吸収体13の
エッチングを行なってパターン化する。
【0038】図4(C)参照 4−(4)塩素+酸素からなる混合ガスを用いたドライ
・エッチング法を適用することに依ってアモルファスC
rZr膜14をエッチングして除去するか、或いは、ド
ライ・エッチングに代えて熱硫酸に浸漬して除去し、X
線露光用マスクを完成する。
【0039】この工程で用いたハード・マスクであるア
モルファスCrZr膜14は応力が殆ど0であり、そし
て、ドライ・エッチング耐性が大きいので、ハード・マ
スクとしては厚さが例えば30〔nm〕の超薄膜であり
ながら有効に作用し、その結果、完成されたX線露光用
マスクにマスク歪みは発生しない。
【0040】ところで、アモルファスCr膜14は、前
記工程2−(6)で説明したように成膜したのである
が、その成膜後に於ける工程中でアニールされた場合、
応力が引っ張り側に変動して一定値に落ち着く性質があ
り、その変動量はアニール温度に依存し、温度が高いほ
ど変動量は大きい。
【0041】図5はアニール温度と応力変化の関係を表
す線図であり、横軸にアニール温度〔℃〕を、また、縦
軸に応力変化〔MPa〕をそれぞれ採ってある。
【0042】図から明らかなように、応力の変化はアニ
ール温度に依って決まり、温度が高いほど応力変化は大
きくなるのであるから、0応力に調整する為には、スパ
ッタリングを行なう際のチャンバ内圧力は、後に加わる
アニールの温度を想定し、予め、圧縮応力側にコントロ
ールして成膜を行なうと良い。
【0043】一般に、成膜後、Si基板11はマスク・
フレーム15と接着され、その際、200〔℃〕の温度
が加わるから、それに対処する為には200〔℃〕以
上、例えば300〔℃〕の温度が加わるものとして、ア
モルファスCrZr膜14を予め圧縮応力側にコントロ
ールして成膜してからアニールを行なって0応力に制御
する。
【0044】図から明らかなように、アニール温度を3
00〔℃〕とした場合の応力変化は150〔MPa〕な
ので、成膜圧力は4.5〔mTorr〕としてアモルフ
ァスCrZr膜14の成膜を行ない、これを30〔分〕
のアニールで0応力とすることができる。
【0045】本発明では、前記実施の形態に限られず、
また、特許請求の範囲に記載されたところを外れること
なく、他に多くの改変を実現することができる。
【0046】例えば、アモルファスCrZr膜14は、
CrとZrの化合物の他、CrとBの化合物、CrとH
fの化合物でも有効である。
【0047】
【発明の効果】本発明に依るX線露光用マスクの製造方
法に於いては、X線吸収体上にCrと他の金属との化合
物からなるアモルファスCr化合物膜を形成し、アモル
ファスCr化合物膜をパターニングしてハード・マスク
を形成し、ハード・マスクの下にあるX線吸収体を同じ
パターンに加工する。
【0048】前記構成を採ることに依り、ハード・マス
クを低応力化することができ、しかも、ドライ・エッチ
ング耐性は従来のCrからなるハード・マスクと殆ど変
わらず、また、N2 ガスは用いないので、応力分布が大
きくなることもなく,CrN膜のように膜厚を厚くする
必要がないので、マスク歪みがない高精度のX線露光用
マスクを作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スパッタリング圧力と形成膜に於ける応力との
関係を表す線図である。
【図2】本発明に於ける一実施の形態を説明する為の工
程要所に於けるX線露光用マスクを表す要部切断側面図
である。
【図3】本発明に於ける一実施の形態を説明する為の工
程要所に於けるX線露光用マスクを表す要部切断側面図
である。
【図4】本発明に於ける一実施の形態を説明する為の工
程要所に於けるX線露光用マスクを表す要部切断側面図
である。
【図5】アニール温度と応力変化の関係を表す線図であ
る。
【符号の説明】
11 Si基板 12 SiC膜 13 X線吸収体 14 アモルファスCrZr膜 15 マスク・フレーム 16 電子ビーム・レジスト膜

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】X線吸収体上にCrと他の金属との化合物
    からなるアモルファスCr化合物膜を形成する工程と、 次いで、該アモルファスCr化合物膜をパターニングし
    てハード・マスクを形成する工程と、 次いで、該ハード・マスクの下にあるX線吸収体を同じ
    パターンに加工する工程とが含まれてなることを特徴と
    するX線露光用マスクの製造方法。
  2. 【請求項2】ハード・マスクの形成後に応力値を0に調
    整する為のアニールを行なうことを特徴とする請求項1
    記載のX線露光用マスクの製造方法。
  3. 【請求項3】Crと化合物を作る他の金属がZr,B,
    Hfの何れかであることを特徴とする請求項1乃至3の
    何れか1記載のX線露光用マスクの製造方法。
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