JP2000003835A - アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法 - Google Patents
アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法Info
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Abstract
ム電解コンデンサ用電極箔を提供する。 【解決手段】 エッチングされたアルミニウム箔を高温
の純水に浸せきする第1工程と、還元剤を含む水溶液に
浸せきする第2工程と、電解液中で化成処理する第3工
程とにより処理する。 【作用】 第1工程による水和皮膜生成後のアルミニウ
ム箔は、第2工程の還元作用により還元物質が外層の多
孔質水和物を通過できるようになり、第3工程の化成処
理で生成する酸化物層の内部に取込まれる水酸化アルミ
ニウムを安定化させて漏れ電流を低減する。
Description
解コンデンサ用電極箔の製造方法に関する。
ミニウム電解コンデンサの小型化の要求が高まってお
り、そのため、アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の
静電容量を増大させる必要があり、その一つの方法とし
てアルミニウム電極箔を高温の純水中に浸せきし水和皮
膜を生成させてから化成処理を行なっていた。しかしこ
の方法では、静電容量が増大する反面、漏れ電流が増加
するという欠陥があった。ところで近年、アルミニウム
電解コンデンサの小型化が進む一方で、高信頼性の要求
も高まっており、そのためアルミニウム電解コンデンサ
用電極箔の漏れ電流を低減させる必要性が特に要望され
ている。この要望を充足する手段として、特開昭59−
89796号公報に、アルミニウム箔を純水でボイルす
る第1処理と、そのアルミニウム箔を弱酸溶液に浸せき
する第2処理と、そのアルミニウム箔を化成処理する第
3処理を施すことを特徴としたアルミニウム電解コンデ
ンサ用アルミニウム箔の製造方法が提案されている。
たアルミニウム電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造
方法における第2処理工程において、第1処理工程によ
って生成した水和物と弱酸とが結合するが、この弱酸
は、外層の多孔質水和物を通過しにくいので、内部の水
和物層に到達できないことから第3処理工程の化成処理
で生成した酸化物層の内部に、水酸化アルミニウムが欠
陥として残存し、これによって漏れ電流を減少させると
いう効果が充分満足できるものではなかった。
た問題を解決するために、エッチングされたアルミニウ
ム箔を、高温の純水またはりん酸化合物若しくはけい酸
塩などの水和抑制剤を含む高温の水溶液に浸せきする第
1工程と、前記アルミニウム箔を還元剤を含む水溶液に
浸せきする第2工程と、前記アルミニウム箔を電解液中
で化成処理する第3工程とにより処理することを特徴と
するものである。
て、次亜リン酸若しくはその塩、亜りん酸若しくはその
塩、亜硫酸若しくはその塩、チオ硫酸塩を単独で使用す
るか又はそれら2種以上を使用することを特徴とするも
のであり、また第2工程において使用する水溶液中の還
元剤の濃度が、0.05〜5.0質量%であることを特
徴とするものである。
のアルミニウム箔を、還元剤を含む水溶液に浸せきする
と、その還元作用により、上記還元物質が外層の多孔質
水和物を通過できるようになり、内部の水和物層に到達
し、その後の第3工程の化成処理で生成する酸化物層の
内部に取込まれる水酸化アルミニウムを安定化させ、こ
れによって漏れ電流を低減したアルミニウム電解コンデ
ンサ用電極箔を製造することが可能となる。
の濃度を0.05〜5.0質量%としたのは、濃度が
0.05質量%未満では、その作用が弱いため効果は極
めて小さく、また5.0質量%を超えると、第3工程の
化成処理で余分な電気量を消費してしまい、従って還元
剤の濃度が0.05〜5.0質量%が最も好ましい範囲
である。
純水に10分間浸せきして水和物を生成させる第1工程
を行って水和処理を完了させる。次にそのアルミニウム
箔を表1に示す水溶液に浸せきする第2工程を行った。
濃度は1.0質量%、水溶液の温度は60℃で浸せき時
間は5分間である。
第2工程を省略した「なし」の場合と、第2工程として
りん酸又はくえん酸の水溶液に浸せきする場合とを例示
した。
ニウム10g/lを含む85℃の電解液中で電流密度5
0mA/cm2 で300Vまで上昇し、この状態を15
分間保持した。次いでそれぞれの箔を500℃で3分間
加熱処理を行ない、ほう酸を含む電解液中で300Vを
5分間印加して再化成処理を行なった。この化成処理
後、同再化成液中で300Vを印加して1分後の漏れ電
流を測定した。
液として、アジピン酸アンモニウムを選択したのは、他
の電解液として使用されるほう酸、りん酸塩に比し高い
静電容量が得られること、また処理電圧及び処理時間を
それぞれ300V及び15分としたのは、通常必要な処
理電圧180〜600V及び処理時間10〜20分の中
間値を選択したことによる。
方法によって得られたアルミニウム電解コンデンサ用電
極箔は、従来の製造方法より33%〜68%程度の漏れ
電流が減少している。
が可能であって、漏れ電流を大きく低減することができ
るアルミニウム電解コンデンサ用電極箔を提供すること
ができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 エッチングされたアルミニウム箔を、高
温の純水または水和抑制剤を含む高温の水溶液に浸せき
する第1工程と、前記アルミニウム箔を還元剤を含む水
溶液に浸せきする第2工程と、前記アルミニウム箔を電
解液中で化成処理する第3工程とにより処理することを
特徴とするアルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造
方法。 - 【請求項2】 還元剤として、次亜リン酸若しくはその
塩、亜りん酸若しくはその塩、亜硫酸若しくはその塩、
チオ硫酸塩を単独で使用するか又はそれら2種以上を使
用することを特徴とする請求項1記載のアルミニウム電
解コンデンサ用電極箔の製造方法。 - 【請求項3】 第2工程において使用する水溶液中の還
元剤の濃度が、0.05〜5.0質量%であることを特
徴とする請求項1または2記載のアルミニウム電解コン
デンサ用電極箔の製造方法。
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