JP2000003486A - 共同住宅用火災報知システム - Google Patents

共同住宅用火災報知システム

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JP2000003486A
JP2000003486A JP16513598A JP16513598A JP2000003486A JP 2000003486 A JP2000003486 A JP 2000003486A JP 16513598 A JP16513598 A JP 16513598A JP 16513598 A JP16513598 A JP 16513598A JP 2000003486 A JP2000003486 A JP 2000003486A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 在宅者に無用な動揺をおこさせることなく住
戸及び共用部の点検を行うことができる共同住宅用火災
報知システムを提供する。 【解決手段】自火報総合盤90の音声警報信号E7を通
す回線上に設けられたリレー接点bfをバイパスして住
棟用受信機60より出力される音声警報信号E7を住戸
用受信機70及び戸外表示器80に分配する第1手動ス
イッチ91と、住棟用受信機60より出力される音声警
報信号E7を共用部スピーカ6に分配する第2手動スイ
ッチ92とを設け、住戸点検時には、第1手動スイッチ
91をオンすることで、点検住戸の戸外表示器80のス
ピーカ29からのみ音声警報信号E7が出力され、共用
部点検時には、第1手動スイッチ91及び第2手動スイ
ッチ92の双方をオンすることで、点検階の共用部スピ
ーカ6からのみ音声警報信号が出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住戸毎に火災感知
器、中継器、住戸用受信機及び戸外表示器を設けて個別
監視し、中央の管理人室等に住棟用受信機を設けて集中
監視する共同住宅用火災報知システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の共同住宅用火災報知システムにあ
っては、住戸内に設けられた火災感知器が発報すると、
住戸内に設置している住宅情報盤(住戸用受信機)から
管理人室等の中央に設置された防災情報を集中監視する
住棟用受信機に火災信号が送られる。火災信号を受けた
住棟用受信機は、例えば出火階及びその直上階の各住戸
の住戸用受信機に地区音響制御信号及び音声警報信号を
送り、住戸用受信機やドアホン(戸外表示器)のスピー
カを鳴動させる。また同時に住棟用受信機は、出火階及
びその直上階に設置されている共用部スピーカを鳴動さ
せて火災発生を報知する。
【0003】図3はこのような従来の共同住宅用火災報
知システムの一例の構成を示すブロック図である。この
図に示す共同住宅用火災報知システムには、住棟用受信
機1と中継器3との間に自火報総合盤2が設けられ、自
火報総合盤2は警戒区域毎に例えば各階毎に配置され
る。この自火報総合盤2にはリレーBF,BN,スピー
カ7等が設けられており、リレーBF,BNは住棟用受
信機1からの地区音響制御信号E6で作動する。図4は
自火報総合盤2のリレーBF,BNの周辺を示す回路図
であり、この図において、地区音響制御信号E6により
リレーBNが作動すると、リレー接点bn1,bn2がNO
側に切り換わり、自火報総合盤2のスピーカ7に住棟用
受信機1からの音声警報信号E7が供給されるようにな
る。また、同じく地区音響制御信号E6によりリレーB
Fが作動すると、リレー接点bf1,bf2がNO側に切り
換わり、住棟用受信機1からの音声警報信号E7が自火
報総合盤2を介して戸外表示器5及び共用部スピーカ6
に供給されるようになり、さらに自火報総合盤2、中継
器3を介して住戸用受信機4にも供給されるようにな
る。
【0004】図3に戻り、地区音響制御信号E6は自火
報総合盤2に供給されると共に、自火報総合盤2から中
継器3を介して住戸用受信機4と戸外表示器5に供給さ
れる。中継器3には感知器回線11a,11bを介して
自己復旧型の火災感知器10,10が並列接続されてお
り、この自己復旧型の火災感知器10,10は、火災に
よる熱や煙などを検出することで、感知器回線11a,
11b間に発報電流を流す。この発報電流が中継器3に
出力されると、中継器3内の受信回路12の受信リレー
Lが作動し、そのリレー接点lを閉じて感知器作動信号
(以下、単に「作動信号」という)E1が住戸用受信機
4に供給される。また、この受信リレーLの作動と同時
に保持リレー回路13の保持リレーMも作動して、その
リレー接点m1,m2を閉じて、火災信号の出力許容状態
及び作動信号E1の保持許容状態が作り出される。
【0005】住戸用受信機4では、中継器3より作動信
号E1が入力されると、受信回路14の受信リレーRが
作動し、そして例えば10秒間継続して作動すると、作
動信号E1の受信状態が保持されると共に保持リレーH
が作動し、そのリレー接点hが閉じて、中継器3に対し
「L」レベルとなる保持信号E2が出力される。リレー
接点f2を介して保持信号E2が入力すると、中継器3
では保持回路17が作動し、保持リレー回路13の保持
リレーMを火災感知器10が復旧しても非作動とならな
いように保持する。また保持回路17は、同時に戸外表
示器5に対する供給電圧を+12Vから電源・火災信号
E8となる+24Vに変化させて火災表示を行わせる。
戸外表示器5の検出回路19は電源・火災信号E8とな
る+24Vを検出して表示灯20を点滅させる。住戸用
受信機4は中継器3より作動信号E1を入力すること
で、自己の音声合成部27を起動し、火災感知器10の
作動を示すメッセージを合成し、アンプ28で増幅した
後、リレー接点dcを介してスピーカ26から出力す
る。
【0006】また、住戸用受信機4では、中継器3より
作動信号E1が送られてきた時から2〜5分の範囲内の
所定時間の監視が行われる。すなわち、作動信号E1が
入力されると、受信リレーRが作動すると同時に火災確
認時間となる2〜5分の遅延時間T1が設定されている
遅延タイマ15が起動し、この遅延タイマ15の起動後
の2〜5分の間に復旧スイッチ(図示略)が操作された
か否かの判定が行われ、この間に復旧スイッチが操作さ
れなければリレー接点t1が開き、有電圧信号が遮断さ
れることで火災確定信号E3が中継器3に出力される。
住戸用受信機4は、火災確定信号E3を出力する際に、
音声合成部27で火災発生を示すメッセージを合成し、
アンプ28で増幅した後、リレー接点dcを介してスピ
ーカ26から出力する。住戸用受信機4より火災確定信
号E3が出力されることで有電圧信号が遮断されると、
中継器3ではフォトカプラ21の出力が「L」レベルか
ら「H」レベルになり、インバータ22で「L」レベル
に反転されて出力されることで、この時点で既にリレー
接点m2は閉じられて出力許容状態となっていることか
ら、火災確定移報リレーSに電流が流れ作動する。火災
確定移報リレーSが作動すると、リレー接点s1が閉じ
て「L」レベルとなる火災信号E4が火報信号線23を
介して住棟用受信機1へ出力される。またリレー接点s
2が閉じて、住棟用受信機1からの確認信号E5の受信
可能状態が作り出される。
【0007】住棟用受信機1では、中継器3からの火災
信号E4を火報信号線23を介して受けることで、火災
代表表示及び地区表示が行われる。また同時に火災代表
リレー(図示略)が作動すると共に、対応する地区リレ
ー(図示略)が作動する。火災代表リレーの作動により
そのリレー接点faが閉じ、中継器3に対し確認信号線
24を介して確認信号E5が出力される。住棟用受信機
1より確認信号E5が出力されると、中継器3ではリレ
ーFが作動し、そのリレー接点f1を閉じて、既に閉じ
ているリレー接点m1との直列回路により住戸用受信機
4に対する作動信号E1の出力状態が継続保持される。
またリレー接点f2が開くことで住戸用受信機4からの
保持信号E2の入力が切り離され、今後、中継器3の保
持回路17の保持動作が住棟用受信機1からの確認信号
E5により行われる。即ち、住戸用受信機4は、リレー
接点f2が開いたことをフォトカプラ36からの入力が
なくなることで検出し、自己保持を中止する。したがっ
て、住戸用受信機4は、今後、中継器3から作動信号E
1が出力されている間のみ警報動作を行うことになる。
【0008】更に住棟用受信機1にあっては、図示せぬ
地区リレーの作動により、近隣住戸、具体的には火災発
生階及びその直上階の住戸に対し地区音響制御信号E6
を出力する。この火災発生階及びその直上階の住戸に対
する地区音響制御信号E6は住戸用受信機4及び戸外表
示器5に与えられ、この際、出火住戸以外の近隣の住戸
用受信機4にあっては、地区音響制御信号E6によりフ
ォトカプラ25のフォトトランジスタがオンしてリレー
Bが作動し、リレー接点bを開くことでリレーDCが不
作動になり、そのリレー接点dcが音声警報信号線91
側に切り換わりスピーカ26が接続され、音声警報信号
線91からの音声警報信号E7の入力が可能となる。ま
た、出火住戸の戸外表示器5にあっては、検出回路19
で火災信号E8を検出している状態で、地区音響制御信
号E6を受けることでリレーJが作動し、このリレーJ
の作動でリレー接点j1,j2が切り換わり、スピーカ2
9が音声警報信号線91に接続され、音声警報信号E7
の入力が可能となる。
【0009】また、住棟用受信機1では、共用部スピー
カ6と共に廊下等の共用部に設置された火災感知器10
が作動した時の火災信号を火報信号線23を介して受け
ることで、中継器3に接続された火災感知器10が作動
したときと同様に、火災代表表示及び地区表示が行わ
れ、また同時に火災代表リレー(図示略)が作動すると
共に、対応する地区リレー(図示略)が作動する。そし
て、地区リレーの作動により、火災発生階及びその直上
階に対し地区音響制御信号E6を出力する。地区音響制
御信号E6が出力されると、上記と同様に、共用部スピ
ーカ6が音声警報信号線91に接続されて音声警報信号
E7の入力が可能になると共に、火災発生階及びその直
上階の住戸用受信機4では、スピーカ26が音声警報信
号線91に接続され、音声警報信号E7の入力が可能と
なる。
【0010】また、住棟用受信機1では、地区音響制御
信号E6の出力と共に音声合成部30が起動して生成さ
れた音声信号がアンプ31で増幅された後、音声警報信
号線91に音声警報信号E7として出力される。これに
より、住戸での火災の場合、出火階及びその直上階の自
火報総合盤2のスピーカ7、共用部スピーカ6と、出火
階及びその直上階の出火住戸以外の住戸用受信機4のス
ピーカ26及び出火住戸の戸外表示器5のスピーカ29
に住棟用受信機1からの音声警報信号E7が供給され、
例えば「ウーウー、火事です、火事です。1階で火災が
発生しました。安全を確認して避難してください。」な
どの出火場所を含む音声メッセージの警報出力が行われ
る。
【0011】なお、出火住戸の住戸用受信機4にあって
は、自住戸での火災であるにも関わらず出火場所を含む
音声メッセージをスピーカ26から出力するのは矛盾す
ることにもなるので、住戸用受信機4では、作動信号E
1を受信することで受信リレーRが作動するが、その
際、地区音響制御信号線81に設けられるリレー接点r
が開くことで地区音響制御信号E6の入力を禁止させて
いる。また、出火住戸以外全ての戸外表示器5にあって
は、一斉に音声メッセージが出力されると、音声メッセ
ージが逆に聞き取り難く、且つどの住戸が火災なのかが
外部から判り難いことから音声メッセージの出力を禁止
している。一方、共用部の火災感知器10が作動した場
合は、その火災感知器10が設置された階とその直上階
の全ての住戸の住戸用受信機4のスピーカ26から音声
警報が出力され、また同時に作動した火災感知器10が
設置された階及び直上階の共用部スピーカ6からも音声
警報が出力される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年消防法
の規格改正があり、共同住宅用の自動火災報知設備にお
いて、居住者が留守の場合を考慮して、住戸外からでも
火災感知器の遠隔作動試験ができることが規定された。
図3に示したような従来の共同住宅用の火災報知システ
ムにおいて、住戸外から火災感知器の遠隔作動試験をす
る構成を適用しようとした場合、住戸外に設置する中継
器3に、火災感知器10を遠隔作動試験するための外部
試験器を接続することで、感知器回線11a,11bを
外部試験器側に切り換えて、その状態で火災感知器10
に試験信号を送出して火災感知器10を一個ずつ作動試
験させて、外部試験器で試験の結果を確認する方式が考
えられる。また、この火災感知器10の遠隔作動試験の
際に、火災感知器10の作動試験だけでなく、住棟用受
信機1との連動試験を含む住戸全体の総合的な点検(住
戸点検)をすることが望まれる。
【0013】しかしながら、図3に示したような従来の
共同住宅用の火災報知システムでこのような住戸点検を
適用した場合には、外部試験器による火災感知器10の
遠隔作動試験により、住棟用受信機1が中継器3より火
災信号E4を受信すると、地区音響制御信号E6及び音
声警報信号E7が出火階及びその直上階の住戸に対し送
られるため、出火階及び直上階の自火報総合盤2のスピ
ーカ7、共用部スピーカ6、出火階及びその直上階の出
火住戸即ち点検住戸以外の住戸用受信機4のスピーカ2
6、点検住戸の戸外表示器5のスピーカ29から、住棟
用受信機1より出力された音声警報信号E7が出力され
てしまうことになり、在宅者に無用な動揺をおこさせる
問題があった。
【0014】本発明は上述した事情に鑑みてなされたも
ので、在宅者に無用な動揺をおこさせることなく住戸及
び共用部の点検を行うことができる共同住宅用火災報知
システムを提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、請
求項1記載の発明による共同住宅用火災報知システム
は、火災信号を受けた場合に、地区音響制御信号及び音
声警報信号を出力する住棟用受信機と、前記住棟用受信
機より出力される音声警報信号を住戸用受信機、戸外表
示器及び共用部スピーカに分配し、地区音響制御信号を
通す回線上には地区音響制御信号によって作動するリレ
ーが設けられ、音声警報信号を通す回線上には前記リレ
ーのリレー接点が設けられた自火報総合盤とを備えた共
同住宅用火災報知システムであって、前記自火報総合盤
は、前記リレー接点をバイパスして前記住棟用受信機よ
り出力される音声警報信号を前記住戸用受信機及び戸外
表示器に分配する第1スイッチ手段と、前記住棟用受信
機より出力される音声警報信号を前記共用部スピーカに
分配する第2スイッチ手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0016】上記構成によれば、通常時、火災信号を受
けた場合に、住棟用受信機より地区音響制御信号及び音
声警報信号が出力されると、そのうちの地区音響制御信
号によって自火報総合盤の地区音響制御信号を通す回線
上に設けられたリレーが作動し、リレー接点が閉じる。
これにより、自火報総合盤内で音声警報信号を通す回線
が繋がり、住棟用受信機からの音声警報信号が住戸用受
信機、戸外表示器及び共用部スピーカへ流れる。また、
点検時、火災信号を受けた場合に音声警報信号のみ出力
し、地区音響制御信号を出力しないように住棟用受信機
の設定を行うと(以下で述べる”保守点検モード”を設
定すると)、住棟用受信機は火災信号を受けても、地区
音響制御信号を出力しないことから、自火報総合盤のリ
レーは作動せず、そのリレー接点が開放されたままであ
り、音声警報信号は住戸用受信機、戸外表示器及び共用
部スピーカへは流れない。
【0017】住戸点検時の際、第1スイッチ手段をオン
しておくことで、自火報総合盤のリレー接点がバイパス
され、この第1スイッチ手段を経由して音声警報信号が
住戸用受信機及び戸外表示器へ流れる。ここで、外部試
験器による火災感知器の遠隔作動試験時に、点検住戸の
戸外表示器のスピーカが音声警報信号線に接続されるよ
うにしてあるため、音声警報信号が点検住戸の戸外表示
器のスピーカに流れ、該スピーカから音声警報信号が出
力され、鳴動する。また共用部点検時の際、第2スイッ
チ手段をオンしておくことで、自火報総合盤のリレー接
点がバイパスされて、この第2スイッチ手段を経由して
共用部スピーカに音声警報信号が流れ、該スピーカから
音声警報信号が出力され、鳴動する。このように、点検
内容に応じて、自火報総合盤で第1スイッチ手段又は第
2スイッチ手段を選択操作することで、音声警報信号が
出力されるスピーカを選択できるため、在宅者に無用な
動揺をおこさせることなく、住戸及び共用部の点検結果
を報知確認することができる。
【0018】請求項2記載の発明による共同住宅用火災
報知システムは、通報時、火災信号を受けた場合には近
隣する住戸に向けて地区音響制御信号と音声警報信号と
を出力し、点検時、保守点検モードが設定されている状
態で火災信号を受けた場合には音声警報信号のみ出力す
る住棟用受信機と、住戸外から住戸内の火災感知器の遠
隔作動試験を行う際に試験開始操作により試験中信号を
出力する外部試験器と、前記試験中信号又は火災検出状
態において地区音響制御信号を受けると自己のスピーカ
に前記音声警報信号の入力を可能とする戸外表示器と、
火災感知器の作動を示す作動信号を受けている状態では
自己の音源で自己のスピーカを鳴動させ、前記作動信号
を受けていない状態で前記住棟用受信機より出力される
地区音響制御信号を受けると、前記住棟用受信機より出
力される音声警報信号で自己のスピーカを鳴動させ、前
記外部試験器より試験中信号を受けると前記戸外表示器
へ試験中信号を出力し、また試験中信号を受けている状
態で作動信号を受けた場合には自己の音源を起動させな
い住戸用受信機と、前記住棟用受信機より出力される音
声警報信号を受けることで鳴動する共用部スピーカと、
前記住棟用受信機より出力される音声警報信号を前記住
戸用受信機、戸外表示器及び共用部スピーカに分配し、
地区音響制御信号を通す回線上には地区音響制御信号に
よって作動するリレーが設けられ、音声警報信号を通す
回線上には前記リレーのリレー接点が設けられた自火報
総合盤とを備えた共同住宅用火災報知システムであっ
て、前記自火報総合盤は、前記リレー接点をバイパスし
て前記住棟用受信機より出力される音声警報信号を前記
住戸用受信機及び戸外表示器に分配する第1スイッチ手
段と、前記住棟用受信機より出力される音声警報信号を
前記共用部スピーカに分配する第2スイッチ手段とを備
えたことを特徴とする。
【0019】この構成によれば、通常時、住棟用受信機
は火災信号を受けることで地区音響制御信号及び音声警
報信号を出力し、そのうちの地区音響制御信号によって
自火報総合盤の地区音響制御信号を通す回線上に設けら
れたリレーが作動して、そのリレー接点が閉じる。これ
により、自火報総合盤内で音声警報信号を通す回線が繋
がって住棟用受信機からの音声警報信号が住戸用受信
機、戸外表示器及び共用部スピーカへ流れる。この場
合、出火住戸の住戸用受信機は、火災感知器の作動を示
す作動信号を受けるので、自己の音源で自己のスピーカ
を鳴動させる。これに対し出火住戸に近隣する住戸の住
戸用受信機は作動信号を受けないので、自己のスピーカ
は地区音響制御信号により切り換わり、住棟用受信機か
らの音声警報信号で鳴動する。出火住戸の戸外表示器の
スピーカは、地区音響制御信号により切り換わり、住棟
用受信機からの音声警報信号で鳴動する。出火階とその
直上階の共用部スピーカは住棟用受信機からの音声警報
信号で鳴動する。
【0020】一方、点検時には、住棟用受信機を、火災
信号を受けた場合に音声警報信号のみ出力し、地区音響
制御信号を出力しない保守点検モードに設定しておく。
火災信号を受けて住棟用受信機より音声警報信号のみが
出力されても、自火報総合盤の地区音響制御信号を通す
回線上のリレーは作動せず、音声警報信号を通す回線上
に設けられたリレー接点は開放されたままであることか
ら、音声警報信号は住戸用受信機、戸外表示器及び共用
部スピーカのいずれにも流れない。しかし、住戸点検時
の際、第1スイッチ手段をオンしておくことで、この第
1スイッチ手段によって自火報総合盤のリレー接点がバ
イパスされるので、音声警報信号線を介して住棟用受信
機と住戸用受信機及び戸外表示器が接続されて、住棟用
受信機からの音声警報信号が住戸用受信機及び戸外表示
器へ流れる。このとき、点検住戸の住戸用受信機にあっ
ては、外部試験器より試験中信号を受けているので、火
災感知器の作動を示す作動信号を受けても自己の音源を
起動させず、スピーカを鳴動させない。
【0021】点検住戸の戸外表示器にあっては、住戸用
受信機より試験中信号を受けて自己のスピーカを音声警
報信号線に接続しているので、住棟用受信機からの音声
警報信号で自己のスピーカが鳴動する。点検住戸に隣接
する住戸の住戸用受信機にあっては、試験中信号、作動
信号及び地区音響制御信号のいずれも受けないので、自
己のスピーカを鳴動させない。すなわち、住戸点検時
に、火災信号を受けて住棟用受信機から音声警報信号が
出力された際に、第1スイッチ手段がオン操作されてあ
ると、火災感知器、住戸用受信機、住棟用受信機、自火
報総合盤、戸外表示器及び音声警報信号線の全てが正常
であれば、点検住戸の戸外表示器のスピーカから音声警
報信号が出力され、鳴動する。
【0022】また、共用部点検時の際、第2スイッチ手
段をオンしておくことで、この第2スイッチ手段によっ
て自火報総合盤のリレー接点がバイパスされ、音声警報
信号線上で住棟用受信機と共用部スピーカとが接続され
て、この際、火災感知器、住棟用受信機、自火報総合
盤、共用部スピーカ及び音声警報信号線の全てが正常で
あれば、共用部スピーカから音声警報信号が出力され、
鳴動する。このように、点検内容に応じて、自火報総合
盤で第1スイッチ手段又は第2スイッチ手段を選択操作
することで、音声警報信号が出力されるスピーカを選択
できるため、在宅者に無用な動揺をおこさせることな
く、住戸及び共用部の点検結果を報知確認することがで
きる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
例と共に説明する。図1は本発明に係る共同住宅用火災
報知システムの実施の形態の構成を示すブロック図、図
2は実施の形態の共同住宅用火災報知システムの自火報
総合盤の詳細な回路図である。なお、これらの図におい
て前述した図3及び図4と共通する部分には同一の符号
を付けている。この実施の形態の共同住宅用火災報知シ
ステムは、住戸点検時、即ち外部試験器40による火災
感知器10の遠隔作動試験時に、点検住戸の戸外表示器
80のスピーカ29のみ鳴動させることができる第1ス
イッチ手段を構成する第1手動スイッチ91と、共用部
スピーカ6の試験時に、共用部スピーカ6のみ鳴動させ
ることができる第2スイッチ手段を構成する第1手動ス
イッチ91、第2手動スイッチ92とを有する自火報総
合盤90を備えるものである。また、この実施の形態の
共同住宅用火災報知システムは、中継器50からの火災
信号E4を受けた場合に音声警報信号E7のみ出力し、
地区音響制御信号を出力しない保守点検モードを有する
住棟用受信機60を備えている。
【0024】(I)共同住宅用火災報知システムの構成 (a)中継器50 図1において、中継器50は、前述した図3の中継器3
の構成に加えて、外部試験器40による自己復旧型の遠
隔作動試験機能付火災感知器10の遠隔作動試験時に、
感知器回線11aを外部試験器40側へ切り換える接点
1と、閉状態とすることで住戸用受信機70に試験中
信号E9を出力する接点k2と、閉状態とすることで火
災確定移報リレーSに24Vの電源を供給する接点k3
と、火災感知器10の発報検出時及び外部試験器40か
ら所定の短い時間例えば2秒間出力される試験正常終了
を示すOK信号の検出時に閉状態とする接点okと、外
部試験器40からの試験中信号E9により作動し、上記
接点k1,k2,k3を備えるリレーKと、外部試験器4
0からの試験正常終了を示すOK信号により作動する接
点okを備えるリレーOKと、外部試験器40からの試
験信号Qを試験信号線11cに通過するための線路とを
備えている。
【0025】(b)住棟用受信機60 住棟用受信機60は、24V定電圧を生成し、中継器5
0に供給する24V定電圧回路61と、中継器50から
の火災信号E4を受信し、対応する制御を行う火災受信
制御回路62と、火災受信制御回路62に地区音響停止
モードを設定するための地区音響停止スイッチ63と、
地区音響鳴動時に閉状態となる接点64と、地区音響を
鳴動させる地区に対応して閉状態となる複数個の接点6
1,652,… ,65n(この図では接点651と65n
のみ示している)と、火災受信制御回路62からの移報
信号に基づいて対応する地区に対し音声警報信号を出力
する音声警報ユニット66と、音声警報ユニット66に
保守モードを設定するための保守モードスイッチ67と
を備えて構成されている。
【0026】複数個の区分鳴動用の接点651,652
… ,65nは、共同住宅の各階に対応して設けられてお
り、それぞれから各階に向けて地区音響制御信号線
1,82,…,8n(この図では地区音響制御信号線81
のみ示している)が引き出され、各階の自火報総合盤9
0、中継器50を介して住戸用受信機70、戸外表示器
80に接続されている。なお、この場合、各階を一区分
とするものであるが、各階を例えば二区分とすると、各
階毎に2個の接点65を対応させることになる。接点6
1からは、1階用の地区音響制御信号線81が引き出さ
れており、その地区音響制御信号線81に1階の自火報
総合盤90、中継器50、住戸用受信機70、戸外表示
器80が接続されている。因みに接点652からは2階
用の地区音響制御信号線82が引き出されており、その
地区音響制御信号線82に2階の自火報総合盤90、中
継器50、住戸用受信機70、戸外表示器80が接続さ
れている。そして、例えば1階で火災が発生した時には
地区音響鳴動時の代表の接点64と出火階である1階と
その直上階である2階に対応する接点651,652が閉
状態となるように制御され、1階と2階の自火報総合盤
90、中継器50、住戸用受信機70、戸外表示器80
に地区音響制御信号線81,82を介して地区音響制御信
号E6が送られる。
【0027】音声警報ユニット66からも地区音響制御
信号線81,82,… ,8nと同様に各階に向けて音声警
報信号線91,92,… ,9n(この図では音声警報信号
線9 1のみ示している)が引き出され、各階の自火報総
合盤90、中継器50を介して、住戸用受信機70、戸
外表示器80、共用部スピーカ6に接続されている。こ
の図に示す音声警報信号線91には1階に設けられる自
火報総合盤90、中継器50、住戸用受信機70、戸外
表示器80、共用部スピーカ6が接続されている。因み
に92には2階の各住戸に設けられる自火報総合盤9
0、中継器50、住戸用受信機70、戸外表示器80、
共用部スピーカ6が接続されている。そして、例えば1
階で火災が発生した時には1階と2階に音声警報信号E
7が送られる。通常時、音声警報ユニット66は、火災
代表信号FA、火災地区信号FA1,FA2,… ,FAn
及び地区音響代表信号Bを受信することで、対応する地
区に対して音声警報信号E7を送信する。
【0028】一方、点検時に、地区音響停止スイッチ6
3をオンすると、火災受信制御回路62は地区音響停止
モードに移行し、中継器50からの火災信号E4を受け
ても地区音響代表信号Bを出力せず、また地区音響鳴動
時の代表の接点64、区分鳴動用の接点651,652
… ,65nの閉制御を行わず、火災代表信号FA、火災
地区信号FA1,FA2,… ,FAnのみ出力する。ま
た、点検時に、保守モードスイッチ67をオンすると、
音声警報ユニット66は保守モードに移行し、火災受信
制御回路62にて火災信号E4が受信された時に出力さ
れる火災代表信号FA、火災地区信号FA1,FA2,…
,FAnのみに基づいて音声警報信号E7のみ出力す
る。
【0029】(c)住戸用受信機70 住戸用受信機70は、前述した図3の住戸用受信機4の
構成の他に、中継器50を介して外部試験器40から出
力される試験中信号E9を検出したときに試験中信号E
9を戸外表示器80に供給する手段を備えている。この
場合、戸外表示器80にあっては、住戸用受信機70よ
り試験中信号E9が供給されると、リレーJが作動し
て、そのリレー接点j1,j2が切り換わり、スピーカ2
9が音声警報信号線91に接続され、音声警報信号E7
の入力が可能となる。
【0030】(d)自火報総合盤90 自火報総合盤90の第1,第2手動スイッチ92,92
の夫々は、ロック式のものである。第1手動スイッチ9
1は自火報総合盤90の接点bfに対して並列に設けら
れており、第2手動スイッチ92は自火報総合盤90の
音声警報信号E7の出力端と自火報総合盤90の共用部
スピーカ6の接続端との間に設けられている。第1手動
スイッチ91をオン操作してその接点を閉じると、この
第1手動スイッチ91によって自火報総合盤90の接点
bfがバイパスされ、音声警報信号線91上で住棟用受信
機60と住戸用受信機70及び戸外表示器80が接続さ
れる。これにより、住棟用受信機60から音声警報信号
E7だけが出力された場合にも、その音声警報信号E7
が住戸用受信機70及び戸外表示器80側へ流れること
になる。一方、第2手動スイッチ92を第1手動スイッ
チ91と共にオン操作してその接点を閉じることで、更
に音声警報信号線91上で住棟用受信機60と共用部ス
ピーカ6とが接続される。これにより、住棟用受信機6
0から音声警報信号E7が出力された場合に、その音声
警報信号E7が共用部スピーカ6側へも流れることにな
る。
【0031】第1手動スイッチ91は、図2に示すよう
に、連動する四つの接点91a〜91dからなり、通常時
即ちオンしていない時は接点91a,91dは閉じてい
て、接点91b,91cは開いているが、オンすると接点
91a,91dが開き、接点91b,91cが閉じる。通常
時は第1手動スイッチ91を介して共用部スピーカ6と
住戸用受信機70及び戸外表示器80とが接続され、オ
ン操作すると、住棟用受信機60と住戸用受信機70及
び戸外表示器80とが接続される。第2手動スイッチ9
2は、図2に示すように、一つの接点からなり、通常時
即ちオン操作していない時はその接点は開いており、オ
ン操作することで閉じる。尚、上記第1手動スイッチ9
1は、請求項1,2記載の第1スイッチ手段に対応し、
第1手動スイッチ91と第2手動スイッチ92は請求項
1,2記載の第2スイッチ手段を構成する。
【0032】(II)共同住宅用火災報知システムの動
作 以下、本実施の形態の共同住宅用火災報知システムの動
作について説明する。 (イ)通常時 通常の火災時に、住棟用受信機60は中継器50より火
災信号E4を受けると、出火階及び直上階に対し地区音
響制御信号E6及び音声警報信号E7を出力する。住棟
用受信機60より地区音響制御信号E6が出力される
と、自火報総合盤90の地区音響制御信号E6を通す回
線に設けられたリレーBF,BNが作動して、夫々のリ
レー接点bf,bnが閉じる。リレー接点bnが閉じるこ
とで、自火報総合盤90のスピーカ7が音声警報信号線
9に接続され、住棟用受信機60からの音声警報信号E
7がスピーカ7から出力され、鳴動する。
【0033】リレー接点bfが閉じると、自火報総合盤
90内で音声警報信号E7を通す回線が繋がって住棟用
受信機60からの音声警報信号E7が住戸用受信機7
0、戸外表示器80及び共用部スピーカ6へ流れる。こ
の場合、出火住戸の住戸用受信機70にあっては、中継
器50より火災感知器10の作動を示す作動信号E1を
受けるので、自己の音声合成部27を起動し、火災感知
器10の作動を示すメッセージを合成し、アンプ28で
増幅した後、リレー接点dcを介してスピーカ26から
出力する。また、火災確定信号E3の出力時には、音声
合成部27を起動し火災発生を示すメッセージを合成し
て、スピーカ26から出力する。これに対し出火住戸を
除く出火階とその直上階の各住戸の各住戸用受信機70
にあっては、作動信号E1を受けないので、リレー接点
rが閉じたままであることから、住棟用受信機60から
の地区音響制御信号E6によりフォトカプラ25のフォ
トトランジスタがオンしてリレーBが作動し、リレー接
点bを開くことでリレーDCが不作動になり、そのリレ
ー接点dcが音声警報信号線91側に切り換わりスピー
カ26が接続され、住棟用受信機60からの音声警報信
号E7がスピーカ26から出力され鳴動する。また、出
火住戸の戸外表示器80にあっては、検出回路19で中
継器50からの火災信号E8を検出している状態で、地
区音響制御信号E6が供給されると、リレーJの作動で
リレー接点j1,j2が切り換わり、スピーカ29が音声
警報信号線91に接続されて、住棟用受信機60からの
音声警報信号E7がスピーカ29から出力され、鳴動す
る。
【0034】(ロ)住戸点検時(外部試験器40による
火災感知器10の遠隔作動試験時) 住戸点検時には、まず住棟用受信機60の地区音響停止
スイッチ63をオンして火災受信制御回路62を地区音
響停止モードに設定し、また保守モードスイッチ67を
オンして音声警報ユニット66を保守モードに設定する
(以下、地区音響停止モードと保守モードを合わせて単
に保守点検モードという)。更に、点検を行う階の自火
報総合盤90の第1手動スイッチ91をオンしてリレー
接点bfをバイパスしておく。
【0035】このように住棟用受信機60を保守点検モ
ードに設定し、且つ自火報総合盤90の第1手動スイッ
チ91をオンした後、点検住戸において、外部試験器4
0を中継器40に接続し火災感知器10の遠隔作動試験
を開始する。まず、外部試験器40から試験中信号E9
が出力されることで、中継器50ではリレーKが作動
し、接点k1,k2が切り換わり、感知器回線11a,1
1bが外部試験器40側に切り換わり、また試験中信号
E9が住戸用受信機70へ出力される。住戸用受信機7
0は、試験中信号E9を受信することで、自己での警報
動作を禁止する。この状態で外部試験器40は試験信号
線11cを介して火災感知器10に試験信号Qを出力し
て、その際の火災感知器10の疑似発報状態から試験状
態を確認する。試験信号Qを受けた最初の火災感知器1
0は疑似発報を行い、次段の火災感知器10へ試験信号
Qを出力する。火災感知器10の試験が正常に終わる
と、外部試験器40は、中継器50へOK信号を出力す
る。中継器50では、OK信号を受けることで、リレー
OKが作動し、接点okを閉じることで作動信号E1を
住戸受信機70へ出力する。住戸用受信機70は、試験
中信号E9を受けることで遅延タイマ15の起動が禁止
されていることから、作動信号E1を受信すると直ち
に、火災確定信号E3を中継器50へ出力する。中継器
50は、火災確定信号E3を受信すると、直ちに火災信
号E4を住棟用受信機1に出力する。中継器50より火
災信号E4が出力され、この火災信号E4を受けた住棟
用受信機60は、保守点検モードが設定されていること
から音声警報信号E7のみを出力する。
【0036】自火報総合盤90において、第1手動スイ
ッチ91がオンされて、この接点91b,91cが閉じる
ことによってリレー接点bfがバイパスされ、音声警報
信号線91を介して住棟用受信機60と住戸用受信機7
0及び戸外表示器80とが接続されていることによっ
て、住棟用受信機60からの音声警報信号E7が住戸用
受信機70及び戸外表示器80へ流れる。このとき点検
住戸の住戸用受信機70にあっては、中継器50より試
験中信号E9を受けて警報動作を禁止しているため、音
声合成部27が起動せず、スピーカ26から音声警報は
出力されず、鳴動しない。また、点検住戸を除く点検住
戸の階の住戸とその直上階の住戸の各住戸用受信機70
にあっては、地区音響制御信号E6が来ないことから、
リレーBは不作動のままであり、したがって接点dcは
切り換わらず、スピーカ26から音声警報信号E7は出
力されない。
【0037】一方、点検住戸の戸外表示器80だけにあ
っては、点検住戸の住戸用受信機70より試験中信号E
9を受けてリレーJが作動しているので、リレー接点j
1が閉じていて、リレー接点j2が音声警報信号線91
に切り換わっていることから、住棟用受信機60より音
声警報信号E7が出力された場合に、戸外表示器80の
スピーカ29から音声警報信号E7が出力され、鳴動す
る。これに対して、点検住戸を除く点検住戸の階の住戸
とその直上階の住戸の戸外表示器80にあっては、住戸
用受信機70より試験中信号E9を受けないので、リレ
ーJは不作動のままで、リレー接点j1は開放状態、リ
レー接点j2は内部回路(ドアホン)側に接続されてい
ることから、住棟用受信機60より音声警報信号E7が
出力されても戸外表示器80のスピーカ29から音声警
報信号E7は出力されず、鳴動しない。
【0038】このように、住棟用受信機60を保守点検
モードに設定し、且つ自火報総合盤90の第1手動スイ
ッチ91をオンにすることで、外部試験器40による火
災感知器10の作動試験が正常に終わって中継器50よ
り火災信号E4が出力され、住棟用受信機60から音声
警報信号E7が正常に出力されると、点検住戸の戸外表
示器80のスピーカ29からのみ音声警報信号E7が出
力され、鳴動する。点検者は、このスピーカ29からの
音声警報を聞くことで、火災感知器10の作動試験を含
む住戸点検及びシステムの総合点検の結果が正常であっ
たことを確認することができる。尚、第1手動スイッチ
91をオンした状態で、第2手動スイッチ92もオンす
ることで、共用部スピーカ6も音声警報信号線9を介し
て住棟用受信機60に接続されるため、住棟用受信機6
0からの音声警報信号E7が共用部スピーカ6からも出
力され、鳴動する。このようにすることで、住戸点検時
に、共用部スピーカ6の点検も行うことができる。
【0039】(ハ)共用部点検時 共用部スピーカ6を含む共用部の点検は、住棟用受信機
60を保守点検モードに設定し、且つ自火報総合盤90
の第1手動スイッチ91及び第2手動スイッチ92の双
方をオンした状態で、試験したい共用部スピーカ6に隣
接する火災感知器10を加熱試験器等の試験器を使い強
制的に作動させれば良い。共同部の火災感知器10を強
制的に作動させると、この火災感知器10が設置された
階とその直上階に向けて住棟用受信機60より音声警報
信号E7が出力される。住棟用受信機60、自火報総合
盤90、共用部スピーカ6及びこれらの間の音声警報信
号線9に障害がなければ、音声警報信号E7は第1手動
スイッチ91の接点91b,91c及び第2手動スイッチ
92の接点を通り、共用部スピーカ6から出力され、鳴
動する。点検者は、この共用部スピーカ6からの音声警
報を聞くことで、共用部スピーカ6を含む共用部の点検
及びシステムの総合点検の結果が正常であったことを確
認できる。尚、この場合、音声警報信号E7は、第1手
動スイッチ91の接点91b,91cを通過して、住戸用
受信機70、戸外表示器80へも流れるが、地区音響制
御信号E6が出力されておらず、また住戸点検がなされ
ていないことから、リレーB,Jは作動せず、したがっ
てスピーカ26,29から音声警報信号E7は出力され
ない。
【0040】このように、この実施の形態では、住戸点
検時には、点検住戸の戸外表示器80のスピーカ29か
らのみ音声警報信号E7が出力され、共用部点検時に
は、点検階の共用部スピーカ6からのみ音声警報信号E
7が出力されるので、在宅者に無用な動揺をおこさせる
ことがなく、点検者に点検の結果を報知することができ
る。尚、上記実施の形態において、第2手動スイッチ9
2は、第1手動スイッチ91をオンにしていないと有効
にならないようにしているが、第2手動スイッチ92の
第1手動スイッチ91との接続側を、自火報総合盤90
の音声警報信号E7入力側に直接接続して、第1手動ス
イッチ91をオンしなくても有効になるようにしても良
い。このようにした場合、請求項1,2記載の第2スイ
ッチ手段は第2手動スイッチ92に対応することにな
る。
【0041】また、上記実施の形態において、第1手動
スイッチ91と第2手動スイッチ92を共にロック式と
したが、共にノンロック式を用いても構わない。但し、
第1手動スイッチ91については、点検者が一人で住戸
点検するような場合、ロック式にしなければ点検はでき
ない。無論、2人以上で点検する場合は一人が自火報総
合盤90にて操作すればよいのでノンロック式でも良
い。第2手動スイッチ92については、一般的に共用部
スピーカ6及び共用部の火災感知器10は自火報総合盤
90の近傍にあることから、この第2手動スイッチ92
を押しながら、加熱試験器等を使って共用部スピーカ6
に隣接する火災感知器10を強制的に作動させることも
できるので、ノンロック式を用いることができる。寧
ろ、ノンロック式を用いることでスイッチの戻し忘れを
防止できるという利点が得られる。
【0042】また、上記実施の形態では、外部試験器4
0による火災感知器10の遠隔作動試験を、試験信号線
11cを使い、試験信号を順次送る方式としていたが、
試験信号線11cをなくし、感知器回線11a,11b
を使い、火災感知器10を一つずつアドレス指定して試
験発報させような方式としても良い。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、自
火報総合盤の音声警報信号を通す回線上に設けられたリ
レー接点をバイパスして住棟用受信機より出力される音
声警報信号を住戸用受信機及び戸外表示器に分配する第
1スイッチ手段と、住棟用受信機より出力される音声警
報信号を共用部スピーカに分配する第2スイッチ手段と
を備えるので、住戸点検時には、第1スイッチ手段をオ
ンすることで、点検住戸の戸外表示器のスピーカからの
み音声警報信号が出力され、共用部点検時には、第2ス
イッチ手段をオンすることで、点検階の共用部スピーカ
からのみ音声警報信号が出力されるので、在宅者に無用
な動揺をおこさせることがなく、点検者に点検の結果を
報知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る共同住宅用火災報知システムの実
施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態の共同住宅用火災報知システムの自
火報総合盤の詳細な構成を示す図である。
【図3】従来の共同住宅用火災報知システムの構成を示
すブロック図である。
【図4】従来の共同住宅用火災報知システムの自火報総
合盤の詳細な構成を示す図である。
【符号の説明】
6 共用部スピーカ 81 地区音響制御信号線 91 音声警報信号線 10 火災感知器 26,29 スピーカ 27 音声合成部 28 アンプ 40 外部試験器 50 中継器 60 住棟用受信機 62 火災受信制御回路 63 地区音響停止スイッチ 66 音声警報ユニット 67 保守モードスイッチ 70 住戸用受信機 80 戸外表示器 90 自火報総合盤 91 第1手動スイッチ 92 第2手動スイッチ
【手続補正書】
【提出日】平成10年11月9日(1998.11.
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
フロントページの続き Fターム(参考) 5C087 AA01 AA37 AA40 AA44 AA50 BB03 BB74 CC02 CC27 CC60 DD04 DD26 EE14 EE18 FF01 FF03 FF04 FF30 GG01 GG09 GG21 GG28 GG56 GG57 GG61 GG66 GG79 GG85 GG90 5G405 AA01 AA03 AA06 AD06 AD07 BA01 CA13 CA21 CA24 CA25 CA30 CA31 CA46 DA16 DA17 EA52 EA60 FA16

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 火災信号を受けた場合に地区音響制御信
    号及び音声警報信号を出力する住棟用受信機と、 前記住棟用受信機より出力される音声警報信号を住戸用
    受信機、戸外表示器及び共用部スピーカに分配し、地区
    音響制御信号を通す回線上には地区音響制御信号によっ
    て作動するリレーが設けられ、音声警報信号を通す回線
    上には前記リレーのリレー接点が設けられた自火報総合
    盤と、 を備えた共同住宅用火災報知システムであって、 前記自火報総合盤は、前記リレー接点をバイパスして前
    記住棟用受信機より出力される音声警報信号を前記住戸
    用受信機及び戸外表示器に分配する第1スイッチ手段
    と、前記住棟用受信機より出力される音声警報信号を前
    記共用部スピーカに分配する第2スイッチ手段とを備え
    たことを特徴とする共同住宅用火災報知システム。
  2. 【請求項2】 通報時、火災信号を受けた場合には近隣
    する住戸に向けて地区音響制御信号と音声警報信号とを
    出力し、点検時、保守点検モードが設定されている状態
    で火災信号を受けた場合には音声警報信号のみ出力する
    住棟用受信機と、 住戸外から住戸内の火災感知器の遠隔作動試験を行う際
    に試験開始操作により試験中信号を出力する外部試験器
    と、 前記試験中信号又は火災検出状態において地区音響制御
    信号を受けると自己のスピーカに前記音声警報信号の入
    力を可能とする戸外表示器と、 火災感知器の作動を示す作動信号を受けている状態では
    自己の音源で自己のスピーカを鳴動させ、前記作動信号
    を受けていない状態で前記住棟用受信機より出力される
    地区音響制御信号を受けると、前記住棟用受信機より出
    力される音声警報信号で自己のスピーカを鳴動させ、前
    記外部試験器より試験中信号を受けると前記戸外表示器
    へ試験中信号を出力し、また試験中信号を受けている状
    態で作動信号を受けた場合には自己の音源を起動させな
    い住戸用受信機と、 前記住棟用受信機より出力される音声警報信号を受ける
    ことで鳴動する共用部スピーカと、 前記住棟用受信機より出力される音声警報信号を前記住
    戸用受信機、戸外表示器及び共用部スピーカに分配し、
    地区音響制御信号を通す回線上には地区音響制御信号に
    よって作動するリレーが設けられ、音声警報信号を通す
    回線上には前記リレーのリレー接点が設けられた自火報
    総合盤と、 を備えた共同住宅用火災報知システムであって、 前記自火報総合盤は、前記リレー接点をバイパスして前
    記住棟用受信機より出力される音声警報信号を前記住戸
    用受信機及び戸外表示器に分配する第1スイッチ手段
    と、前記住棟用受信機より出力される音声警報信号を前
    記共用部スピーカに分配する第2スイッチ手段とを備え
    たことを特徴とする共同住宅用火災報知システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002260116A (ja) * 2001-02-28 2002-09-13 Hochiki Corp 防災監視設備
JP2004240561A (ja) * 2003-02-04 2004-08-26 Nohmi Bosai Ltd 共同住宅警報複合盤、共同住宅警報システム及び共同住宅警報複合盤の試験プログラム
JP2010079934A (ja) * 2010-01-12 2010-04-08 Hochiki Corp 警報器

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