JP3631025B2 - 波長分散測定装置及び偏波分散測定装置 - Google Patents

波長分散測定装置及び偏波分散測定装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば光ファイバ等の被測定物を光が通過する時に生じる波長分散を測定する波長分散測定装置、及び被測定物を光が通過する時に生じる偏波分散を測定する偏波分散測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、光ファイバ中を光信号が伝搬する速度は光信号の波長によって異なる。したがって、波長広がりを有する光源から出力された光パルス信号におけるパルス波形のパルス幅(時間幅)は光ファイバ中で広がることになる。光ファイバの伝送帯域はパルス幅に対して逆比例の関係があるので、最終的に光信号の伝送速度の制限に影響を与える。したがって、各波長毎の光ファイバ内における伝送速度(波長分散)を測定することは光ファイバに対する非常に重要な性能試験項目とされる。
【0003】
特に、次世代大容量光ネットワークで用いられようとしている100Gbit /sを越える超高速光信号は、光信号であるパルスの幅が数psと狭く、波長広がりが大きい。そのため、光ファイバの波長分散が光伝送に大きく影響する。また、パルス発生技術においても、高品質なパルスつまりトランスフォームリミッテッドな光パルスの発生率は光ファイバの波長分散が大きく影響しており、波長分散測定はより重要な項目となってきている。
【0004】
波長分散測定方法としては、(a) 時問分解分光法、(b) パルス法、(c) 干渉法、(d) 差分法、(e) 位相差法等が提案されている。これらの(a) 〜(e) の各手法のうち比較的頻繁に実施されている(b) パルス法及び(c) 干渉法について説明する。
【0005】
先ず、特開平6−174592号公報に提案されているパルス法を図12を用いて説明する。
【0006】
白色パルス光源1から出力された広い波長範囲を有した白色パルスは可変波長光バンドパスフィルタ2で特定波長に波長制限された後、光分岐器3で入射光パルス4と参照光パルス5とに分岐される。入射光パルス4は、被測定ファイバ6に入射されて、この被測定ファイバ6を経由して光結合器7の一方へ入射される。一方、参照光パルス5はそのまま直接光結合器7の他方へ入射される。光結合器7は入射光パルス4と参照光パルス5とを合波して合波光信号8として遅延時間検出手段9へ入射される。遅延時間検出手段9は合波光信号8から入射光パルス4の参照光パルス5に対する遅延時間tを算出する。
【0007】
すなわち、入射光パルス4は被測定ファイバ6を通過することによつて時間遅れが生じるので、この入射光パルス4と時間遅れのない参照光パルス5とを合波すると、合波光信号8の信号波形には二つのピークが生じる。この二つのピークの時間差が遅延時間tとなる。そして、可変波長光バンドパスフィルタ2の通過光の波長λを変化させて、各波長λにおける各遅延時間t(λ)を求める。そして、遅延時間t(λ)の波長依存性を波長分散特性とする。
【0008】
また、特開平4−177141号公報に提案されているパルス法を図13を用いて説明する。
超短パルス発生装置11から出力された光パルスは被測定光ファイバ12を通過した後、光分岐器13で2つの光パルスA,Bに分岐して、一方の光パルスAを波長可変バンドパスフィルタ14で特定波長のみを通過させて第1の光パルスとし、他方の光パルスBを遅延線15を通過させて第2の光パルスとする。この第1、第2の光パルスを光合波器16で合波して、受光器17で電気信号に変換して、パルス波形観測装置18で、第1、第2の光パルスの相対遅延時間差を波長の関数として測定して、上述した遅延時間の波長依存性を求める。
【0009】
また、高い精度で波長分散測定を実施する装置として(c) 干渉法を採用した図14に示すJIS c6827に規定されている波長分散測定装置がある。
【0010】
白色光源20から出力された広い波長範囲を有した白色光は所定の分光特性を有した分光器21で特定の波長λが抽出される。この分光器21の分光特性は、図15に示すように、中心波長λを有する所定の波長広がりを有する。そして、ピーク値から1/e(e:自然対数の底)低下した幅を半値幅と称し、2〜10nmに設定されている。
【0011】
分光器21から出力された光はビームプリッタ22で入射光Aと参照光Bとに分岐される。入射光Aは例えば光ファイバ等の被測定物23へ入射される。被測定物23を経由した入射光Aは出射光Aとしてハーフミラーからなる合波器26へ入射される。一方、参照光Bは光路遅延器24で所定時間遅延された後、光の進行方向に移動制御されるコーナキューブミラーからなる可変光遅延装置25を通過して遅延された参照光Bとして前記合波器26へ入射される。合波器26は出射光Aと参照光Bとを合波して合波光Cとして受光器27へ入射する。なお、ロッインアンプ28は、分光器21内部に内蔵された光チョッパに同期した受光器27からの信号のみを高いSNで増幅するために設けられている。
【0012】
この場合、出射光Aと参照光Bとの光路長が一致しておれば、合波光Cの光強度、すなわち干渉強度Iは大きくなり、受光器27から大きな信号が出力される。したがって、受光器27から信号が最大になるように、すなわち、出射光Aと参照光Bとの光路長が一致するように、可変光遅延装置25における遅延量を調整する。光路遅延器24と可変光遅延装置25における参照光Bの参照光Bすなわち入射光Aからの遅延量が既知である。よつて、このときの参照光Bの遅延量が出射光Aの遅延量となり、この遅延量から被測定物23の遅延時間を測定できる。
【0013】
図16は、出射光Aと参照光Bとの間の干渉強度Iと、出射光Aと参照光Bとの間の光路差L(=|L−L|)との関係を示す図である。なお、参照光Bの光路Lは光路遅延器24の光路L2aと可変光遅延装置25の光路L2bとの合計値である。このように、光路差Lを順番に変化させて最大となる干渉強度Iの光路差Lから被測定物23の遅延時間が得られる。
【0014】
図17は、分光器21で分光される参照光Bの中心波長λをλからλへ変化した場合における干渉強度Iのピーク位置の移動状態を示す図である。このピーク位置の移動量ΔL´に相当する時間からの波長分散値を求めることができる。
【0015】
前述したコーナキューブミラーからなる光遅延可変装置25は外部の制御信号により1μmオーダ(時間に換算すると約0.003ps)で遅延量を制御できるので、前述した(b)のパルス法に比較して高精度な遅延測定が可能となり、例えば数m程度の短尺な光ファイバ等の低分散な被測定物の波長分散が測定可能となった。
【0016】
また、光ファイバ等の光通信媒体のもう一つの特性として偏波分散特性がある。
【0017】
すなわち、理想的な真円断面形状を有した光ファイバにおいては、この光ファイバ内を伝播する光パルス信号が断面形状内のどの方向を向いていても、伝送速度に差はない。しかし、断面形状が真円でなくて楕円になっていたり、光ファイバが屈曲されて断面形状が部分的に偏平になると、偏波方向によって伝送速度差が発生する。
【0018】
したがって、光ファイバ内を伝播する光信号の伝送速度の各偏波方向における速度差、すなわち、各偏波方向毎の光ファイバ内における伝送速度(偏波分散)を測定することも光ファイバに対する非常に重要な性能試験項目とされる。
【0019】
図18は干渉法を用いた偏波分散測定装置の概略構成図である。
【0020】
レーザ光源29から出射された広いスペクトルを有するレーザ光は1/4波長板30で円偏光に変換されて、ビームスプリッタ31で入射光Aと参照光Bとに分岐される。入射光Aと参照光Bとはそれぞれ偏光子32a,32bで偏光方向が互いに90度異なる直線偏光に制御される。入射光Aと参照光Bとの光路差は固定光遅延装置33と可変光遅延装置34とで設定され、これらの合波光Cが1/2波長板35でこの合波光Cを構成する入射光Aと参照光Bとの偏波方向が互いに直交するように維持され、被測定体36を経由して、検光子37で特定の偏波成分が抽出されて、受光器38で受光される。
【0021】
そして、検光子37で被測定体36内で生じた偏波分散を含む特定の偏波成分が抽出されて、受光器38で受光される。この時、被測定体の中で偏光方向ごとの伝達速度が異なる偏波分散がある場合、受光器38は入射光A3 とこの入射光A3 に直交する偏波方向を有する可変光34で遅延された参照光B3 との間の干渉強度が測定される。
【0022】
但し、可変光遅延装置34に搭載されたピエゾ圧電素子40はピエゾ素子を連続的に微震させることにより干渉強度のピークをより見つけ易くするために用いたもので、変位計40aは可変光遅延装置34の空間的光路長を測定するためのものである。
【0023】
このような構成によると干渉強度のピークが見つけ易く、また、変位計40aにより光路長を高精度に測定できるため制御部39にて、参照光Bを基準偏波方向とした被測定体36を経由した入射光Aにおける各偏波方向ごとの遅延量の変化分が算出される。
【0024】
したがって、受光器38は入射光Aとこの入射光Aに直交する偏波方向を有する可変光遅延装置34で遅延された参照光Bとの間の干渉強度が測定される。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した各測定手法においても、まだ改良すべき次のような課題がある。
【0026】
すなわち、図13に示す波長分散測定手法においては、被測定光ファイバ12を通過した同一光パルスを2分岐し、一方を時間軸上の基準光として各波長で遅延時問を測定するので温度変化等の外的要因による被測定光ファイバの光路差変化の影響は受けないという特徴を有する。
【0027】
しかし、超短パルス光源11の出力光のうち特定波長を波長可変バンドパスフィルタ14で切出すため、現状の技術ではフィルタ14通過後の光パルスは周波数帯域の制限によりパルス幅(時間幅)が広がる。そのためパルスのピーク位置の導定が難しく、測定誤差を多く含んでしまう懸念がある。例えば、仮に通過波長幅を0.lnmとした場合、切出された光パルスのパルス幅(時間幅)は少なくとも20ps(ピコ・セカンド)以上になると推定できる。
【0028】
また遅延時間差の測定手段として例えば電気サンプリングオシロスコープ等で構成されたパルス波形測定観測装置18を用いている。
【0029】
したがって、図13に示す測定法は長尺(数km以上)な光ファイバの分散を測定するのには有効な手段であるが、20m程度のEDF(ファイバアンプ用EDFの基本的長さ)のような短尺な光ファイバ等の低分散の測定は困難である。
【0030】
また、図12に示す波長分散測定手法においては、波長分散を精度よく測定するために連続した広い波長範囲に亘って短パルス光群を出力する白色パルス光源1と例えばストリークカメラ等からなる遅延時問差測定手段9を組合わせることによって、前述の図13に示した波長分散測定手法より正確な測定を行うことが可能である。
【0031】
これは白色パルス光源11のスペクトル幅が200nmと広帯域であるためバンド幅1nm程度の光バンドパスフィルタ2を挿入することができ、数psのパルス幅(時間幅)を有する光パルスが十分に得られる。そのためピーク位置の導定が容易に行えるからである。しかし、遅延時問差検出手段9としてのストリークカメラを用いた場合、時間領域の精度が0.3ps以上となり、これもまた、短尺な光ファイバ等の低分散の測定対象物の波長分散の測定には不十分である。
【0032】
また、図14に示した、干渉法を用いた波長分散測定装置においては、光源として用いた白色光源20は連続光であるため、図16に示すように、最強の千渉強度Iが得られる位置は、被測定物23内で生じた出射光Aの遅延量と、参照光Bの光遅延器24と可変光遅延装置25との和の遅延量との差が 「0」すなわち、両者の光路差L=|L−L|が「0」となる位置である。
【0033】
前述したようにコーナキューブミラーからなる可変光遅延装置25は1μmオーダで遅延量を制御可能であるが、寸法的制約からその遅延量の可変範囲はおのずと制限が存在するので、大きな遅延量は設定できない。なお、光遅延器24で固定の遅延量を設定して、この固定の遅延量をバイアス遅延量として可変光遅延装置25の遅延量に加算することが可能である。
【0034】
しかし、光遅延器24で大きな遅延量を設定するには光ファイバ等を用いる必要があり、可変光遅延装置25のように高い精度で大きな遅延量を設定することは非常に困難である。
【0035】
そのため、測定範囲が光遅延器24と可変光遅延装置25で与えられる絶対遅延量内に限定されるので、一般に、測定できる被側物体23の長さ範囲は、JIS c6827にも記載されているように、例えば光ファイバで数m程度である。
【0036】
よって、従来の干渉法を用いた波長分散測定装置は、他の方法を用いた波長分散測定装置に比較して高い精度で波長分散を測定可能であるが、被測定物における絶対遅延量が問題とされ、例えば、長さが20mや50m等の光ファイバの波長分散を干渉法により高精度に測定することは不可能であった。
【0037】
また、パルス法を用いた偏波分散測定装置や図18に示した干渉法を用いた偏波分散測定装置についても、波長分散測定装置と同様なことが言える。
【0038】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、被測定物に対する入射光及び参照光を連続光でなくてパルス光を用いることによって、被測定物の物理的長さから生じる絶対遅延量に影響されることなく、たとえ長尺な被測定物であつても、高い精度で波長分散を測定でき、ひいては数メートルの短尺から数+メートルの長尺まで広い長さ範囲に亘って高い精度で波長分散を測定できる波長分散測定装置を提供することを目的とする。
【0039】
また、同様な手法を採用することによって、低分散の被測定物の偏波分散を高精度で測定できる偏波分散測定装置を提供することを目的とする。
【0040】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解消するために本発明の波長分散測定装置においては、所定の繰返し周期を有した波長可変の光パルスを出射するパルス光源と、このパルス光源から出射された光パルスを参照光パルスと被測定物へ入射させる入射光パルスとに分波する光分波器と、参照光パルスの入射光パルスに対する相対遅延量を変化させる空間的な光遅延手段と、被測定物を通過した出射光パルスと光遅延手段で遅延された参照光パルスとを受け、光遅延手段で参照光パルスの相対遅延量を変化させるたびにその位置での出射光パルスの光強度に比例した自己相関強度信号を得るサンプリング手段と、このサンプリング手段で順次得られる自己相関強度信号から出射光パルスの自己相関波形を求める信号処理手段と、このようにして得られた出射光パルスの自己相関波形の頂部を得るのに必要な光遅延手段で遅延させた参照光パルスの相対遅延量に基づいて被測定物の波長分散を求める制御部とを備えている。
さらに、本発明においては、前記サンプリング手段を、参照光パルスを、互いに偏波面が90度異なる2つ偏波状態に、それぞれの光パワーがほぼ等しくなるように分離するとともに、出射光パルスを2つの偏波状態に分離して、分離された光のうち、参照光パルスのうちの所定の偏波面成分と出射光パルスのうちの所定の偏波面成分に直交する偏波直交成分とを1つの組として合成するとともに、分離された光のうち、参照光パルスのうちの所定の偏波面成分に直交する偏波直交成分と出射光パルスのうちの所定の偏波面成分とを他の1つの組として合波して、1つの組と他の1つの組とをそれぞれ別光路に出力する偏波分離器と、この各光路へ出力された組毎に自己相関信号をSHG(第2高調波発生)光として発生する第2種位相整合をなしうる一対の非線形光学材料と、この各非線形光学材料から出力されたSHG光を電気信号に変換する一対の受光器と、この各受光器から出力された各電気信号を加算し、加算後の電気信号を自己相関強度信号として出力する加算回路とで構成している。
【0041】
このように構成された波長分散測定装置においては、パルス光源から出力される光パルスは入射光パルスと参照光パルスとに分岐される。そして、入射光パルスは光ファイバ等の被測定物体を通過して出射光パルスとなる。また、参照光パルスは光遅延手段にて順番に変化していく遅延量が付加される。そして、サンプリング手段によって、出射光パルスと各参照光パルスとの相互相関、すなわち、出射光パルスと各参照光パルスとは元々同じ光パルスで自身と分身との関係にあるから自己相関をとることによって、出射光パルスの自己相関強度信号が順次求まる。
【0042】
この順次求まる自己相関強度信号から出射光パルスの自己相関波形が求まる。すなわち、出射光パルスの波形が求まり、この出射光パルス波形のピーク値(自己相関強度信号の最大位置)が求まる。この出射光パルス波形のピーク値の検出精度は、空間的な光遅延手段の設定精度で定まり、この設定精度は時間軸に換算する約0.003psの高い精度となる。
【0043】
そして、次にパルス光源から出力される光パルスの波長λを変化させた時に、波長λを変化させる前のピーク位置から変化後に自己相関波形の頂部(ピーク位置)を得るために参照光パルスを遅延させた遅延量に碁づいて、被測定物を通過した出射光パルスの遅延時間を求めることにより被測定物の波長分散を求めるようにしている。すなわち、波長λを変化した場合における出射光バルスの群遅延量を0.003psの精度で測定することが可能である。
【0044】
また、本発明で用いるパルス光源は、連続光ではなくて、所定の繰返し周期Tを有する光パルスを出射する。前述したように、従来の干渉法では白色光源を用いているため最大の干渉強度が得られる位置は被測定物内で生じた遅延量と光遅延手段で生じた遅延量の差が「0」、つまり両者の光路差が「0」となる位置である。すなわち、従来の干渉法では干渉位置が一点しか存在しない。
【0045】
それに対して、繰返し周期Tを有する光パルスを用いた場合、一定周期T毎に光パルスが存在しているため繰返しの周期T毎に自己相関波形を得ることができる。よって、出射光パルスにおける光ファイバ等の被測定物を通過する場合における絶対遅延量に依存せずに、出射光パルスの自己相関波形が得られ、各波長における参照光パルスとの間の相対的な遅延時間差が求まり、被測定物の波長分散が測定可能となる。
【0046】
したがって、従来の干渉法では波長分散を高精度に測定できなかった例えば20mや50mの長尺な光ファイバの波長分散を干渉法の場合と同程度に高い精度で測定可能となる。
【0048】
さらに、偏波分離器にて、出射光パルスと参照光パルスはそれぞれ互いに偏波面が90度異なる2つの光に分離される。したがって、合計4つの光が発生する。さらに、この4つの光から互いに偏波面が直交するように出射光パルスと参照光パルスとを合波した2組の光がそれぞれ異なる光路にそれぞれ出力される。
【0049】
そして、各光路から出力された互いに偏波面が90度異なる合波された各組みの出射光パルスと参照光パルスはそれぞれの非線形光学材料に入射されて、それぞれ個別のSHG光として出力される。そして、各SHG光はそれぞれ個別の受光器で電気信号に変換された後に加算され、加算後の電気信号が出射光パルスの自己相関強度信号として出力される。
【0050】
このため、出射光パルスの偏波状態が変化した場合においても本構成では、偏波分離器の一方の光路から出力される合波光の光強度は低下するものの、他の光路から出力される出射光パルスの光強度が増すような相補的動作となることから、結果として出射光パルスの偏波状態の変動に起因するSHG光の増減が相殺されて、加算された電気信号に変動分はほとんど含まれなくなり、次の信号処理手段で得られる出射光パルスの自己相関波形を精度よく測定できる。
【0055】
また、別の発明の波長分散測定装置においては、所定の繰返し周期を有した波長可変の光パルスを出射するパルス光源と、このパルス光源から出射された光パルスを参照光パルスと被測定物を経由しないバイパス参照光パルスと被測定物へ入射させる入射光パルスとに分波する光分波手段と、被測定物を通過した出射光パルスとバイパス参照光パルスとを合波させて合波光として出力する光合波器と、参照光パルスの入射光パルスに対する相対遅延量を変化させる空間的な光遅延手段と、光合波器から出力された合波光と光遅延手段で遅延された参照光パルスとを受け、光遅延手段で参照光パルスの相対遅延量を変化させるたびにその位置での合波光の光強度に比例した自己相関強度信号を得るサンプリング手段と、このサンプリング手段で順次得られる自己相関強度信号から合波光の自己相関波形を求める信号処理手段と、このようにして得られた合波光の自己相関波形においてバイパス参照光パルスの頂部を得るために必要な相対遅延量と出射光パルスの頂部を得るために必要な相対遅延量との差に基づいて被測定物の波長分散を求める制御部とを備えている。
【0056】
このように構成された波長分散測定装置においては、パルス光源から出射された光パルスは、参照光パルスとバイパス参照光パルスと入射光パルスとに分岐さされる。バイパス参照光パルスは被測定物を直接バイパスする。そして、被測定物を通過した出射パルスとバイパスされたバイパス参照光パルスとが合波されて合波光となる。
【0057】
そして、サンプリング手段で、この合波光と順次相対遅延量が変化していく参照光パルスとの自己相関強度信号を順次算出することによって、合波光の自己相関波形が得られる。そして、前述した発明の波長分散測定装置と同様に、出射パルスの基準時間位置からの遅延量が求まる。
【0058】
パルス光源から出射される光パルスの波長を変更したとき、波長を変更する前の光パルスの位相に対して、何らかの理由により波長変更後の光パルスの出力位相が変化すると、その要因だけで見かけ上遅延量が変化したような測定結果が得られてしまう。
【0059】
つまり、波長分散を測定しようとして波長を変化させた時に、実際の分散により遅延量が変化していないにもかかわらず、あたかも被測定物の波長分散により遅延量が変化したようになり測定上不都合が生じる。
【0060】
このような場合、この合波光に含まれるバイパス参照光パルスの基準時間位置からの遅延量を求め、先に求めた出射光パルスの遅延量との差を求めればよい。すなわち、合波光における出射パルスのバイパス参照光パルスからの遅延量を求めることになる。
【0061】
さらに別の発明は、上述した各発明の波長分散測定装置におけるパルス光源を、所定の繰返し周期を有しかつ広い波長範囲を有した白色光パルスを出射する白色パルス光源と、この白色パルス光源から出射された白色光パルスから指定された単一波長を有する光パルスを抽出して出力する分光器とで構成している。
【0062】
このようにパルス光源を白色パルス光源と分光器とで構成しても、所定の繰返し周期を有した波長可変の光パルスを得ることができる。
【0063】
また、本発明の偏波分散測定装置においては、所定の繰返し周期を有し、所定の単一波長を中心波長とする光パルスを出射するパルス光源と、このパルス光源から出射された光パルスを参照光パルスと被測定物へ入射させる入射光パルスとに分波する光分波器と、被測定物を通過した出射光パルスにおける特定偏波方向の成分を通過させるとともに特定偏波方向が可変の検光子と、参照光パルスの入射光パルスに対する相対遅延量を変化させる空間的な光遅延手段と、検光子を通過した出射光パルスと光遅延手段で遅延された参照光パルスとを受け、光遅延手段で参照光パルスの相対遅延量を変化させるたびにその位置での出射光パルスの光強度に比例した自己相関強度信号を得るサンプリング手段と、このサンプリング手段で順次得られる自己相関強度信号から出射光パルスの自己相関波形を求める信号処理手段と、各特定偏波成分毎に求めた出射光パルスの自己相関波形の頂部を得るのに必要な光遅延手段で遅延させた参照光パルスの相対遅延量に基づいて被測定物の偏波分散を求める制御部とを備えている。
さらに、本発明においては、前記サンプリング手段を、参照光パルスを、互いに偏波面が90度異なる2つ偏波状態に、それぞれの光パワーがほぼ等しくなるように分離するとともに、出射光パルスを2つの偏波状態に分離して、分離された光のうち、参照光パルスのうちの所定の偏波面成分と出射光パルスのうちの所定の偏波面成分に直交する偏波直交成分とを1つの組として合成するとともに、分離された光のうち、参照光パルスのうちの所定の偏波面成分に直交する偏波直交成分と出射光パルスのうちの所定の偏波面成分とを他の1つの組として合波して、1つの組と他の1つの組とをそれぞれ別光路に出力する偏波分離器と、この各光路へ出力された組毎に自己相関信号をSHG(第2高調波発生)光として発生する第2種位相整合をなしうる一対の非線形光学材料と、この各非線形光学材料から出力されたSHG光を電気信号に変換する一対の受光器と、この各受光器から出力された各電気信号を加算し、加算後の電気信号を自己相関強度信号として出力する加算回路とで構成している。
【0064】
このように構成された偏波分散測定装置においては、被測定物を通過した出射光パルスの光路には出射光パルスにおける特定偏波方向の成分を通過させる検光子が介挿されている。
【0065】
この特定偏波方向の成分を有する出射光パルスと光遅延手段で順次相対位相が変化していく参照光パルスとがサンプリング手段へ入力される。このサンプリング手段は、特定偏波方向の成分を有する出射光パルスの自己相関強度信号を出力する。そして、信号処理手段がこの特定偏波方向の成分を有する出射光パルスの自己相関波形を求める。
【0066】
したがって、上述した波長分散測定装置と同様な手法にて、この合波光の波形から出射光パルスにおける特定偏波方向の成分を示すピークの参照光パルスのピークからの遅延時間を測定することによって、該当偏波方向における遅延時間が求められる。そして、検光子の偏波方向を順次変更することによって、被測定物の偏波分散が得られる。
【0067】
【発明の実施の形態】
以下本発明の各実施形態を図面を用いて説明する。
【0068】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態の波長分散測定装置の概略構成を示すブロック図である。
【0069】
基準信号発生部41は、周波数f(=9.95328GHz)の基準信号をパルス光源42へ送出する。パルス光源42は、可変波長光源であり、例えばトランスフォームリミッテッドな光パルスを送出するモードロックリング型EDFレーザで構成されており、繰返し周波数(繰返し周期T)が基準周波数fである光パルスaを出力する。なお、光パルスにTLパルス(トランスフォームリミッテッドパルス)を用いれば、より精度の高い測定が行える。この光パルスaの波長λは測定処理全体を監視制御する制御部43からの波長制御信号で可変制御される。
【0070】
パルス光源42から出力された光パルスaは、光分波器44で、例えば光ファイバからなる被測定物45へ入射させる入射光パルスbと参照光パルスcとに分波される。被測定物45を通過した入射光パルスbは出射光パルスdとして次のサンプリング部46の偏波分離器47の一方の入力端へ入射される。光分波器44で分波された他方の参照光パルスcは光遅延装置48で遅延されて新たな参照光パルスeとしてサンプリング部46の偏波分離器47の他方の入力端へ入射される。
【0071】
次に、光遅延装置48の詳細な構成及び動作を説明する。
光分波器44から出射された参照光パルスcは光遅延装置48内のコリメータ49aを介して光学ステージ50上に移動自在に設けられたコーナーキューブミラー51へ入射する。コーナーキューブミラー51は入射した参照光パルスcの光路を180°反転して、コリメータ49bを介して、新たな参照光パルスeとして、前述したサンプリング部46の偏波分離器47の他方端へ入射する。
【0072】
コーナーキューブミラー51の光学ステージ50上の位置は、信号処理部53から入力される光遅延器駆動信号にて制御可能なロータリーエンコーダ付きステッピングモータからなる空間型光遅延器制御部52にて制御される。
【0073】
コーナーキューブミラー51の光学ステージ50上の位置が変化すると、参照光パルスcの光路長が変化するので、空間型光遅延器制御部52にて、この光路長を変化させることによって、この光遅延装置48から偏波分離器47の他方端へ入射される参照光パルスeの入射光パルスbに対する相対位相(相対遅延量)を任意に設定できる。
【0074】
具体的には、信号処理部53は、光遅延器駆動信号を送出して、一定周期Ta毎に光学ステージ50を予め定められた微小距離ΔL (時間に換算してΔT)ずつ移動させていく。
【0075】
次に、サンプリング部46の詳細説明を図2を用いて説明する。
被測定物体45から出射された出射光パルスdの光軸上に、偏波分離器47、非線形光学材料54a、受光器55aが配設されている。また、光遅延装置48から出射された参照光パルスeの光軸上に、前記偏波分離器47、非線形光学材料54b、受光器55bが配設されている。さらに、各受光器55a,55bから出力された各電気信号k,kを加算する加算回路56が組込まれている。
【0076】
このように構成されたサンプリング部46を用いて波長ごとの遅延量が測定できる動作原理を図3(a)、図3(b)及び図4を用いて説明する。
例えば、繰り返し周波数f0 (周期T)を有する光パルスaを分岐して測定対象物45を通過した出射光パルスdの周期と光遅延器48を通過する前の参照光パルスcの周期は、もともと、同一の光源から出力された光パルスであるため、その周期はTであり、常に等しい。しかしながら、測定対象物45を通過した出射光パルスdと光遅延器48を通過する前の参照光パルスcの位相関係は、必ずしも一致していない。このときの位相ずれを仮にTD とする。
【0077】
そこで、参照光パルスcを光遅延器48でΔTに相当する空間距離づつ遅延量を変化させると、サンブリング部46へ入射する参照光パルスeは参照光パルスcに対して任意の遅延量を与えることができる。但しこの時、光遅延器48で与えられる遅延量の最大値は前記光パルスの周期Tで十分である。
【0078】
このように、参照光パルスeの遅延時間をΔTづつ変化させるといずれは参照光パルスeと出射光パルスdの位相を図3(a)に示したように一致させることができるはずである。
【0079】
参照光パルスeと出射光パルスdの自己相関強度信号をgとすると、参照光パルスeと出射光パルスdの位相が完全に一致したとき、その値は最大となる。したがって、出射光パルスdに対する参照光パルスeの遅延時間を変化させていくと、図3(b)に示すように、自己相関強度信号gの値は出射光パルスdの波形に応じて増加し、さらに減少していく。すなわち、出射光パルスdと参照光パルスeから得られる自己相関強度信号gの包絡線波形に着目すると該当光パルスの自己相関波形gが得られることになる。
【0080】
そこで、パルス光源42から出力される光パルスaの波長λを変化させたとき自己相関波形gのピークが得られるために必要だった光遅延器48で移動させた遅延量を測定していくと波長分散が求まることになる。
【0081】
次に、参照光パルスeと出射光パルスdのタイミングが一致したときに自己相関強度信号gが出力される理由を図4を用いて説明する。
一般に、図4に示すようにωS 、ωD と周波数が若干異なる一対の光として出射光パルスdと参照光パルスeを互いの偏波面を直交に維持した状態で、第2種位相整合の非線形光学材料54a(54b)の一方面に同時に入射すると、2つの光d、eが同時に重なった場合のみ、他方面から2つの光d、eの強度の積に比例し、かつ和の周波数を有する和周波光hが出射されることが知られている。
【0082】
但し、本手法ではω、ωは同一光源からの光パルスであり、同一の周波数を有する。したがって、ここまでの説明では非線形光学材料に入射する2つの光の周波数が若干異なると説明してきたが、実際に得られる和周波光hは光パルスaが有する光周波数の第2高調波発生光(SHG光)となって出力されている。すなわち、この第2高調波発生光(SHG光)が前述した自己相関強度信号gとなる。
【0083】
また、本手法では、自己相関波形gのピーク位置の波長依存性から波長分散を求めているため、光パルスaの繰り返し周波数は測定可能な最大遅延量を規定し、一方、光遅延器48の移動分解能が遅延量の測定分解を決定する。
【0084】
なお、本実施形態装置で用いた第2種位相整合の非線形光学材料は和周波光を得るために用いることが多く、第2高調波光発生(SHG光)は和周波光の特例だと言える。そこで、以下では入力される2つの光の周波数fがわずかに異なる場合の和周波光発生を用いて説明する。
【0085】
図2において、入力された出射光パルスdは偏波分離器47へ入射される。一方、参照光パルスeは、図示するように、基準方向(0度方向)に対して例えば45度方向を向く単一偏波面を有している。この参照光パルスeは偏波分離器47へ入射される。
【0086】
例えば偏光ビームスプリッタ(PBS)等で構成された偏波分離器47には、表面が偏光コーティングされたハーフミラー47aが組込まれている。このハーフミラー47aは、入射した光のうち基準方向(0度方向)に対して90度方向の偏波成分をそのまま通過させ、入射した光のうち基準方向(0度方向)方向の偏波成分を反射させる。
【0087】
したがって、ほぼ45度方向の偏波面を有する参照光パルスeのうちの基準方向の偏波成分e1 及び出射光パルスdのうちの90度方向の偏波成分d1 はタイプ2の非線形光学材料54aへ入射される。一方、参照光パルスeのうちの90度方向の偏波成分e2 及び出射光dのうちの基準方向の偏波成分d2 は別のタイプ2の非線形光学材料54bへ入射される。
【0088】
非線形光学材料54aには偏波面が互いに90度異なる方向に設定された参照光パルスe及び出射光パルスdが入力されるので、位相整合を満足し、タイプ2の非線形光学材料54aから和の角周波数を有するSHG光(和周波光)hが次の受光器55aへ出力される。
【0089】
同様に、非線形光学材料54bには偏波面が互いに90度異なる方向に設定された参照光パルスe及び出射光パルスdが入力されるので、位相整合を満足し、タイプ2の非線形光学材料54bから和の角周波数を有するSHG光(和周波光)hが次の受光器55bへ出力される。
【0090】
各受光器55a,55bは入射した各SHG光(和周波光)h,hをそれぞれ電気信号k,kに変換して加算回路56へ送信する。加算回路56は各電気信号k,kを加算して、自己相関強度信号gとして次の信号処理部53へ送出する。
【0091】
このような光サンプリング部46では、光遅延装置48から出力される参照光パルスeの偏波面は基準方向からほぼ45度方向に設定されており、しかも偏波分離器47のハーフミラ−47aが参照光パルスe及ぴ出射光パルスdの光軸に対してほぼ45度方向に設定されているため、偏波分離器47での透過光強度と反射光強度はほぽ等しい。
【0092】
つまり、偏波分離器47で分離される参照光パルスeのうち基準方向の偏波成分eの光強度と基準方向に対して90度方向の偏波成分eの光強度とがほぼ等しくなっている。
【0093】
その一方で、被測定物45を通過する出射光パルスdの偏波状態は被測定物45の状態によって乱されるため、偏波分離器47から出力される基準方向の偏波面を有する出射光パルスdの光強度と基準方向に対して90度方向の偏波面を有する出射光パルスdの光強度とは等しくならないことから、各非線形光学材料54a,54bからら出射されるSHG光(和周波光)h,hの光強度は等しくならない。
【0094】
しかしながら、SHG光(和周波光)h,hを各受光器55a,55bで光電変換した電気信号k,kを加算した電気信号はもともと1つの出射光パルスdを分岐して得た信号であるため、電気信号kと電気信号kとが相補的な動作を行い、出射光パルスdの偏波状態の変動に起因する出射光パルスdの波形変化が相殺されることになる。
【0095】
すなわち、電気信号k,kを加算した電気信号が安定化されるため、信号処理部53及び制御部43において出射光パルスdの波形を示す自己相関波形及びこの自己相関波形のピーク値に対応する参照光パルスeの遅延時間(遅延量)を出射光パルスdの偏波状態に関係なく精度よく測定できる。
【0096】
信号処理部53は、図3を用いて説明したように、サンプリング部46から順次入力される自己相関強度信号gから自己相関波形gを求めて、コンピュータからなる制御部43へ送出する。
【0097】
制御部43は、自己相関波形gのピーク値に対応する参照光パルスeの遅延時間(遅延量)から、出射光パルスdの基準となる参照光パルスcからの遅延時間tを算出する。
【0098】
以上で、一つの波長λに対する遅延時間tの測定が終了したので、制御部43は、波長制御信号を送出して、パルス光源22に対して出射される光パルスaの波長λを変化させる。そして、変化後の波長λに対して同様の遅延時間tの測定を実施する。
【0099】
そして、最終的に遅延時間tの波長λに対する依存性、すなわち、光ファイバ等の被測定物45の波長分散特性を求める。
【0100】
このように構成された第1実施形態の波長分散測定装置においては、パルス光源42から出力される光パルスaは入射光パルスbと参照光パルスcとに分岐される。そして、入射光パルスbは光ファイバ等の被測定物体45を通過して出射光パルスdとなる。また、参照光パルスcは光遅延装置48にて遅延量が順番に変化していく参照光パルスdとなる。サンプリング部46にて、出射光パルスdとΔTずつ順次遅延していく各参照光パルスcとの自己相関関数をとることによって、自己相関強度信号gが順次求まる。そして、この順次求まる自己相関強度信号gから出射光パルスdの波形を示す自己相関波形gが求まる。
【0101】
次に、この自己相関波形gのピーク値(自己相関強度信号gの最大位置)が求まる。このピーク値の検出精度は空間的な光遅延装置48の設定精度で定まる。この設定精度は時間軸に換算する約0.003psの高い精度である。
【0102】
次に制御部43により、パルス光源42から出力される光パルスaの波長λを変化させた時に、波長λを変化させる前のピーク位置から変化後に自己相関波形gの頂部(ピーク位置)を得るために参照光パルスdを遅延させた遅延量に碁づいて、被測定物45を通過した出射光パルスdの遅延時間tを求めることにより被測定物の波長分散を求めるようにしている。
【0103】
すなわち、空間的な光遅延装置48を用いることによって、波長λを変化した場合における出射光パルスの群遅延量を0.003psの精度で測定することが可能である。よって、波長分散測定装置全体としての波長分散測定精度を0.003psまで上昇できる。
【0104】
また、パルス光源42は、連続光ではなくて、所定の繰返し周期Tを有する光パルスaを出射する。したがって、参照光パルスdも基本的に所定の繰返し周期Tを有する光パルスとなる。
【0105】
したがって、例えば、図5(a)に示すように、基準となる波長λを有する出射光パルスdが適当な基準時刻に対してtD1だけ遅延しており、参照光パルスeの前記基準時刻との時間差がTbの場合で、かつ基準となる波長λを有する参照光パルスeと出射光パルスdとの時間差がTcの場合、光遅延装置48の遅延量を調整して、参照光パルスeが出射光パルスdに一致させればよい。すなわち、遅延量を増加して時間差Tcを解消するか、遅延量を減少して時間差Tbを解消すればよい。
【0106】
言い換えれば、光分波器44で分岐する前の同一タイミングのパルスどうしを一致させる必要は全くない。この場合、Tb>Tcであるので、図5(b)に示すように、遅延量を増加して時間差Tcを解消する。この解消後の出射光パルスdの前記基準時刻との時間差Tb1 を新たな基準時間差と設定する。
【0107】
そして、光パルスaの波長をλに変更した場合に、図5(c)に示すように、出射光パルスdが基準時刻に対してtD2だけ遅延してたとする。そして、この出射光パルスdに一致させるように参照光パルスeの遅延量を光遅延装置48で調整して、図5(d)の状態になったとする。そして、このときの参照光パルスeの前記基準時刻との時間差Tb2 が求まる。すなわち、波長λにおける基準波長λに対する相対遅延量は(Tb2 −Tb1 )となる。
【0108】
このように、本実施形態装置においては、繰返し周期Tを有する光パルスaをを用いているので、一定周期T毎に必ず光パルスが存在しているため繰返しの周期T毎に自己相関波形gを得ることができる。すなわち、光遅延装置48の必要な遅延調整範囲は、最大1繰返し周期Tに相当する範囲である。
【0109】
よって、出射光パルスdにおける光ファイバ等の被測定物45を通過する場合における絶対遅延量に依存せずに出射光パルスdの自己相関波形gが得られ、各波長λにおける参照光パルスeとの間の相対的な遅延時間差が求まり、被測定物45の波長分散が測定可能となる。
【0110】
したがって、前述したように、従来の干渉法では波長分散を高精度に測定できなかった例えば20mや50mの長尺な光ファイバの波長分散を干渉法の場合と同程度に高い精度で測定可能となる。
【0111】
(第2実施形態)
図6は本発明の第2実施形態の波長分散測定装置に組込まれたサンプリング部46aの概略構成を示すブロック図である。このサンプリング部46a以外の構成は図1に示す第1実施形態の波長分散測定装置と同一であるので、重複する部分の詳細説明を省略する。
【0112】
図6において、被測定物体45から入射された出射光パルスdは、偏波方向制御器57で偏波方向が基準方向に対して90度方向に制御された後、第1実施形態の偏波分離器47と同一構成を有するビームスプリッタで構成された合波器58へ入射される。出射光パルスdはこの合波器58のハーフミラー58aを透過してタイプ2の非線形光学材料54へ入射される。
【0113】
一方、光遅延装置48から出力された偏波方向が基準方向を向くように設定された参照光パルスeは、直接合波器58へ入射され、この合波器57のハーフミラー57aで反射されてタイプ2の非線形光学材料54へ入射される。
【0114】
したがって、タイプ2の非線形光学材料54には偏波面が互いに90度異なる方向に設定された参照光パルスeと出射光パルスdとが入力されるので、位相整合を満足し、タイプ2の非線形光学材料54から和の角周波数を有するSHG光hが光フィルタ59を介して次の受光器55へ出力される。なお、光フィルタ59はSHG光hにおける不要波長成分を除去する。そして、受光器55は受光したSHG光hを電気信号に変換して自己相関強度信号gとして、次の信号処理部53へ送出する。
【0115】
このような構成のサンプリング部46aであっても、出射光パルスdと参照光パルスeとを受けて、参照光パルスeに同期して得られた出射光パルスdの強度に比例した自己相関強度信号gを得ることができるので、図2に示したサンプリング部46とほぼ同様の動作及び作用効果を得ることができる。
【0116】
したがつて、このサンプリング部46aを組込んだ第2実施形態の波長分散測定装置であっても第1実施形態の波長分散測定装置とほぼ同様の作用効果が得られる。
【0117】
(第3実施形態)
図7は本発明の第3実施形態の波長分散測定装置に組込まれたサンプリング部46bの概略構成を示すブロック図である。このサンプリング部46b以外の構成は図1に示す第1実施形態の波長分散測定装置と同一であるので、重複する部分の詳細説明を省略する。
【0118】
図7において、被測定物体45から入射された出射光パルスdは、第1の偏波方向制御器60a及び光コリメータ61aを介してレンズ62へ入射される。一方、光遅延装置48から入射された参照光パルスeは第2の偏波方向制御器60b及び光コリメータ61bを介して同一のレンズ62へ入射される。第1の偏波方向制御器60a及び第2の偏波方向制御器60bのそれぞれの出力光の偏波方向は同一方向に設定されている。したがって、出射光パルスd及び参照光パルスeの各偏波面は互いに平行となる。
【0119】
レンズ62は入射した出射光パルスd及び参照光パルスeを同一焦点位置に集光させる。このレンズ62の焦点位置にタイプ1(第1種位相整合)の非線形光学材料63が配設されている。したがって、このタイプ1の非線形光学材料63の他方面から出射光パルスd及び参照光パルスeの和の角周波数を有するSHG光hが出射される。
【0120】
このSHG光hの光軸上にこの光軸と直交する方向にスリット64が配設されている。このスリット64は、図示するように、SHG光hのみを通過させ、レンズ63で屈折された出射光パルスd及び参照光パルスeを遮光する。スリット64を通過したSHG光hは次の受光器65へ入射される。受光器65は受光したSHG光hを電気信号に変換して自己相関強度信号gとして、次の信号処理部53へ送出する。
【0121】
このような構成のサンプリング部46bであっても、出射光パルスdと参照光パルスeとを受けて、参照光パルスeに同期して得られた出射光パルスdの強度に比例した自己相関強度信号gを得ることができるので、図2に示したサンプリング部46とほぼ同様の動作及び作用効果を得ることができる。
【0122】
したがって、このサンプリング部46bを組込んだ第3実施形態の波長分散測定装置であっても第1実施形態の波長分散測定装置とほぼ同様の作用効果が得られる。
【0123】
(第4実施形態)
図8は本発明の第4実施形態の波長分散測定装置の概略構成を示すブロック図である。図1に示す第1実施形態の波長分散測定装置と同一部分には同一符号が付してある。したがって、重複する部分の詳細説明を省略する。
【0124】
この第4実施形態の波長分散測定装置においては、パルス光源42から出力された光パルスaは2台の光分波器44a,44bで、被測定物体45に入射するに入射光パルスbと、光遅延装置48に入射する参照光パルスcと、被測定物体45をバイパスするバイパス参照光パルスmとの3つの光パルスに分岐される。そして、被測定物体45を透過した出射光パルスdと被測定物体45をバスパスしたバイパス参照光パルスmとは光合波器66で合成されて新たな合波光波pとしてサンプリング部46の偏波分離器47の一方の入力端へ入射する。この偏波分離器47の他方の入力端には光遅延装置48で遅延された参照光パルスeが入射される。
【0125】
このように構成された第4実施形態の波長分散測定装置においては、図9に示すように、合波光pに被測定物45を通過した出射光パルスdの被測定物45をバイパバスしたバイパス参照光パルスmとが含まれる。
【0126】
そして、サンプリング部46で、この合波光pと光遅装置48にて順次相対遅延量が変化していく参照光パルスeとの自己相関強度信号gが順次算出される。その結果、合波光pの自己相関波形gが得られる。そして、図1に示す第1実施形態の波長分散測定装置と同様に、出射光パルスdの基準時間位置からの遅延時間(遅延量)が求める。
【0127】
同様な手法で、合波光pの自己相関波形gからこの合波光pに含まれるバイパス参照光パルスmの基準時間位置からの遅延量が求める。そして、出射光パルスdの遅延時間からバイパス参照光パルスmの遅延時間を減算することによって、光パルスが被測定物45を通過することによって生じる正確な遅延時間tを測定することが可能である。
【0128】
パルス光源42から出射される光パルスaの波長λを変更した場合に元の波長に対して位相が変化すると、見掛けの遅延量が変化する。よって、波長を変化しても遅延量が変化しないのに拘らず、遅延量が変化する不都合が生じる場合がある。
【0129】
したがって、この第4実施形態の波長分散測定装置においては、結果的に、合波光pに同時に含まれるバイパス参照光パルスmと出射光パルスdとの時間を同一の自己相関波形g上で求めているので、波長λを変化した場合における位相の変化要因を測定結果から排除できる。よって、波長分散測定装置の波長分散測定精度をより一層向上できる。
【0130】
(第5実施形態)
図10は本発明の第5実施形態の波長分散測定装置の概略構成を示すブロック図である。図1に示す第1実施形態の波長分散測定装置と同一部分には同一符号が付してある。したがって、重複する部分の詳細説明を省略する。
【0131】
この第5実施形態の波長分散測定装置においては、光パルスaを出射するパルス光源42aを白色パルス光源67と分光器68とで構成している。すなわち、白色パルス光源67は、基準信号発生部41から入力された周波数fを有した基準信号に基づいて所定の繰返し周期Tを有しかつ広い波長範囲を有した白色光パルスを出射する。
【0132】
分光器68は制御部43からの波長制御信号に基づいて白色パルス光源67から出射された白色光パルスから前記波長制御信号で指定された単一波長λを有する光パルスaを抽出して出力する。パルス光源42aから出射された光パルスaは次の光分波器44で被測定物体45に対する入射光パルスbと光遅延装置48へ入射される参照光パルスcとに分岐される。
【0133】
このように構成された第5実施形態の波長分散測定装置であつても、パルス光源42aは、所定の繰返し周期Tを有した可変波長の光パルスaを出射するのでで、第1実施形態の波長分散測定装置とほぼ同一の作用効果を奏することが可能である。
【0134】
(第6実施形態)
図11は本発明の第6実施形態の偏波分散測定装置の概略構成を示す示すブロック図である。図1に示す第1実施形態の波長分散測定装置と同一部分には同一符号が付してある。したがって、重複する部分の詳細説明を省略する。
【0135】
基準信号発生部41は基準信号をパルス光源42へ送出する。パルス光源42は基準信号に同期する繰返し周期Tを有する光パルスaを出力する。この光パルスaの波長λは制御部43aからの波長制御信号で可変制御される。
【0136】
パルス光源42から出力された光パルスaは光分波器44で、光ファイバからなる被測定物45へ入射させる入射光パルスbと光遅延装置48へ入力される参照用光パルスcとに分波される。被測定物45を通過した入射光パルスbは出射光パルスdとして検光子69に入力される。
【0137】
ここで、入射光パルスbの偏光状態と被測定物45の偏光特性によっては、検光子69に入力される光が直線偏光になってしまうことがある。この場合は、被測定物45に入るまでに偏波コントローラを用いればよい。
【0138】
この検光子69は被測定物45を通過した出射光パルスdのうち制御部43aで設定された偏波方向αの光成分のみを通過させる。検光子69を通過した出射光パルスqは、次のサンプリング部46内の偏波分離器47の一方へ入射される。このサンプリング部46における偏波分離器47の他方には光遅延装置38から出力された、遅延時間がΔTづつ増加していく参照光パルスeが入射される。
【0139】
サンプリング部46は、第1実施形態の波長分散測定装置の場合と同様に、出射光パルスqの波形の各位置におけおける光強度に対応した自己相関強度信号gを順次出力する。そして、信号処理部53でこれらの自己相関強度信号gを用いて出射光パルスqの信号波形に対応する自己相関波形gを作成する。制御部43aは、自己相関波形gのピーク値に対応する参照光パルスeの遅延時間(遅延量)から、出射光パルスdの基準となる参照光パルスcからの遅延時間tを算出する。
【0140】
以上で、一つの偏波方向αにおける出射光パルスqの遅延時間tが得られたので、制御部43aは検光子69の偏波方向αを異なる偏波方向αに設定して、該当偏波方向αに対する遅延時間tを求める。
【0141】
このようにして、偏波方向αを0から2πまで、順番に変化させた場合における各遅延時間tを求め、遅延時間tの偏波方向αに対する依存特性を光ファイバからなる被測定物45の偏波分散特性としている。
【0142】
このように構成された第6実施形態の偏波分散測定装置であっても、測定光を所定の繰返し周期Tを有した光パルスaを用い、かつ光遅延装置48を用いて参照光パルスeの遅延量を高い精度で設定している。したがって、第1の実施形態の波長分散測定装置と同様に、出射パルスqの参照用光パルスcに対する遅延時間tを高い精度で測定できる。したがって、被測定物45がたとえ20メートルや50メートル等の長尺な光ファイバであったとしても、偏波分散特性の測定精度を大幅に向上できる。
【0143】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の波長分散測定装置及び偏波分散測定装置においては、被測定物に対する入射光及び参照光を連続光でなくて所定の繰返し周期を有した光パルスを採用し、さらに、空間的な光遅延手段を用いて参照光パルスの遅延量を高い精度で設定している。
【0144】
したがって、簡単に干渉点を検出でき、被測定物から出射される出射光の絶対遅延量を用いることなく、たとえ長尺な被測定物であつても、高い精度で波長分散を測定でき、ひいては数メートルの短尺から数+メートルの長尺まで広い長さ範囲に亘って高い精度で波長分散及び偏波分散を測定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の波長分散測定装置の概略構成を示すブロック図
【図2】同波長分散測定装置におけるサンプリング部の詳細構造を示すブロック図
【図3】SHG光を用いた光信号波形測定の測定原理を説明するための図
【図4】タイプ2の非直線光学材料の光学特性を説明するための図
【図5】同波長分散測定装置における出射光パルスと参照光パルスとの関係を示すタイムチャート
【図6】本発明の第2実施形態の波長分散測定装置におけるサンプリング部の詳細構造を示すブロック図
【図7】本発明の第3実施形態の波長分散測定装置におけるサンプリング部の詳細構造を示すブロック図
【図8】本発明の第4実施形態の波長分散測定装置の概略構成を示すブロック図
【図9】同第4実施形態の波長分散測定装置の動作を示すタイムチャート
【図10】本発明の第5実施形態の波長分散測定装置の概略構成を示すブロック図
【図11】本発明の第6実施形態の偏波分散測定装置の概略構成を示すブロック図
【図12】従来のパルス法を用いた波長分散測定装置の概略構成を示すブロック図
【図13】同じく従来のパルス法を用いた波長分散測定装置の概略構成を示すブロック図
【図14】従来の干渉法を用いた波長分散測定装置の概略構成を示すブロック図
【図15】同従来装置に組込まれた分光器の分光特性図
【図16】同従来装置における光路差と干渉強度との関係を示す図
【図17】同従来装置における波長を変化した場合における干渉特性の変化を示す図
【図18】従来の干渉法を用いた偏波分散測定装置の概略構成を示すブロック図
【符号の説明】
41…基準信号発生部
42…パルス光源
43,43a…制御部
44…光分波器
45…被測定物
46,46a,46b…サンプリング部
48…光遅延装置
51…コーナーキューブミラー
53…信号処理部
54,54a,54b…タイプ1の非線形光学材料
55,55a,55b,65…受光器
56…加算回路
57…偏波方向制御器
58…合波器
59…光フィルタ
62…レンズ
63…タイプ2の非線形光学材料
54…スリット
69…検光子

Claims (4)

  1. 所定の繰返し周期を有した波長可変の光パルスを出射するパルス光源(42)と、
    このパルス光源から出射された光パルスを参照光パルスと被測定物へ入射させる入射光パルスとに分波する光分波器(44)と、
    前記参照光パルスの前記入射光パルスに対する相対遅延量を変化させる空間的な光遅延手段(48)と、
    前記被測定物を通過した出射光パルスと前記光遅延手段で遅延された参照光パルスとを受け、前記光遅延手段で参照光パルスの相対遅延量を変化させるたびにその位置での前記出射光パルスの光強度に比例した自己相関強度信号を得るサンプリング手段(46)と、
    このサンプリング手段で順次得られる自己相関強度信号から前記出射光パルスの自己相関波形を求める信号処理手段(53)と、
    このようにして得られた出射光パルスの自己相関波形の頂部を得るのに必要な前記光遅延手段で遅延させた参照光パルスの相対遅延量に基づいて前記被測定物の波長分散を求める制御部 (43)
    を備えた波長分散測定装置であって、
    前記サンプリング手段 (46) は、
    前記参照光パルスを、互いに偏波面が90度異なる2つ偏波状態に、それぞれの光パワーがほぼ等しくなるように分離するとともに、前記出射光パルスを前記2つの偏波状態に分離して、分離された光のうち、前記参照光パルスのうちの所定の偏波面成分と前記出射光パルスのうちの前記所定の偏波面成分に直交する偏波直交成分とを1つの組として合成するとともに、前記分離された光のうち、前記参照光パルスのうちの前記所定の偏波面成分に直交する偏波直交成分と前記出射光パルスのうちの前記所定の偏波面成分とを他の1つの組として合波して、前記1つの組と前記他の1つの組とをそれぞれ別光路に出力する偏波分離器 (47) と、
    この各光路へ出力された前記組毎に自己相関信号をSHG(第2高調波発生)光として発生する第2種位相整合をなしうる一対の非線形光学材料 (54a,54b) と、
    この各非線形光学材料から出力されたSHG光を電気信号に変換する一対の受光器 (55a,55b) と、
    この各受光器から出力された各電気信号を加算し、加算後の電気信号を前記自己相関強度信号として出力する加算回路 (56)
    を有することを特徴とする波長分散測定装置。
  2. 所定の繰返し周期を有した波長可変の光パルスを出射するパルス光源(42)と、
    このパルス光源から出射された光パルスを参照光パルスと被測定物を経由しないバイパス参照光パルスと被測定物へ入射させる入射光パルスとに分波する光分波手段(44a,44b) と、
    前記被測定物を通過した出射光パルスと前記バイパス参照光パルスとを合波させて合波光として出力する光合波器(66)と、
    前記参照光パルスの前記入射光パルスに対する相対遅延量を変化させる空間的な光遅延手段(48)と、
    前記光合波器から出力された合波光と前記光遅延手段で遅延された参照光パルスとを受け、前記光遅延手段で参照光パルスの相対遅延量を変化させるたびにその位置での前記合波光の光強度に比例した自己相関強度信号を得るサンプリング手段(46)と、
    このサンプリング手段で順次得られる自己相関強度信号から前記合波光の自己相関波形を求める信号処理手段(53)と、
    このようにして得られた合波光の自己相関波形においてバイパス参照光パルスの頂部を得るために必要な前記相対遅延量と出射光パルスの頂部を得るために必要な前記相対遅延量との差に基づいて前記被測定物の波長分散を求める制御部 (43)
    を備えたことを特徴とする波長分散測定装置。
  3. 前記パルス光源(42a) は、
    所定の繰返し周期を有しかつ広い波長範囲を有した白色光パルスを出射する白色パルス光源(67)と、
    この白色パルス光源から出射された白色光パルスから指定された所定の単一波長を中心波長とする光パルスを抽出して出力する分光器(68)と
    を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の波長分散測定装置。
  4. 所定の繰返し周期を有し、所定の単一波長を中心波長とする光パルスを出射するパルス光源(42)と、
    このパルス光源から出射された光パルスを参照光パルスと被測定物へ入射させる入射光パルスとに分波する光分波器(44)と、
    前記被測定物を通過した出射光パルスにおける特定偏波方向の成分を通過させるとともに前記特定偏波方向が可変の検光子(69)と、
    前記参照光パルスの前記入射光パルスに対する相対遅延量を変化させる空間的な光遅延手段(48)と、
    前記検光子を通過した出射光パルスと前記光遅延手段で遅延された参照光パルスとを受け、前記光遅延手段で参照光パルスの前記相対遅延量を変化させるたびにその位置での前記出射光パルスの光強度に比例した自己相関強度信号を得るサンプリング手段(46)と、
    このサンプリング手段で順次得られる自己相関強度信号から前記出射光パルスの自己相関波形を求める信号処理手段(53)と、
    前記各特定偏波成分毎に求めた出射光パルスの自己相関波形の頂部を得るのに必要な前記光遅延手段で遅延させた参照光パルスの前記相対遅延量に基づいて前記被測定物の偏波分散を求める制御部 (43a)
    を備えた偏波分散測定装置であって、
    前記サンプリング手段 (46) は、
    前記参照光パルスを、互いに偏波面が90度異なる2つ偏波状態に、それぞれの光パワーがほぼ等しくなるように分離するとともに、前記出射光パルスを前記2つの偏波状態に分離して、分離された光のうち、前記参照光パルスのうちの所定の偏波面成分と前記出射光パルスのうちの前記所定の偏波面成分に直交する偏波直交成分とを1つの組として合成するとともに、前記分離された光のうち、前記参照光パルスのうちの前記所定の偏波面成分に直交する偏波直交成分と前記出射光パルスのうちの前記所定の偏波面成分とを他の1つの組として合波して、前記1つの組と前記他の1つの組とをそれぞれ別光路に出力する偏波分離器 (47) と、
    この各光路へ出力された前記組毎に自己相関信号をSHG(第2高調波発生)光として発生する第2種位相整合をなしうる一対の非線形光学材料 (54a,54b) と、
    この各非線形光学材料から出力されたSHG光を電気信号に変換する一対の受光器 (55a,55b) と、
    この各受光器から出力された各電気信号を加算し、加算後の電気信号を前記自己相関強度信号として出力する加算回路 (56)
    を有することを特徴とする偏波分散測定装置。
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