JP3001943B2 - 偏波スイッチング光源、光受信装置及びコヒーレント光伝送システム - Google Patents

偏波スイッチング光源、光受信装置及びコヒーレント光伝送システム

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JP3001943B2 JP2226531A JP22653190A JP3001943B2 JP 3001943 B2 JP3001943 B2 JP 3001943B2 JP 2226531 A JP2226531 A JP 2226531A JP 22653190 A JP22653190 A JP 22653190A JP 3001943 B2 JP3001943 B2 JP 3001943B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、コヒーレント光通信技術に係わり、特に偏
波スイッチング光源、光受信装置及びコヒーレント光伝
送システムに関する。
(従来の技術) 近年、光の波としての性質を生かしてヘテロダイン検
波、又はホモダイン検波を行う、コヒーレント光通信技
術が急速に発展している(例えば、T.Okoshi and K.Kik
uchi;“Coherent Optical Fiber Communications",KTK
Scientific Publishers,Tokyo,1988)。コヒーレント光
通信方式では受信側に局部発振光源(局発)を用意し、
光検出器に現れる信号光と局発光との干渉によるビート
信号を受信する。信号光や局発光のスペクトル純度が従
来の直接検波方式より高いため、高密度の光周波数多重
化(光FDM)が可能になる。光FDMの実現は、近年発展が
著しい光増幅技術と組み合わせることにより、従来と比
べて遥かに大容量の長距離無中継(或いは多分岐)の光
通信を可能にするものであり、広帯域ISDN,高精細光CAT
V,メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)等、
種々の応用が期待されている。
しかしながら、コヒーレント光通信の実用化には幾つ
かの問題が存在する。その第1は偏波整合の問題、第2
は光源の位相雑音の問題、第3の受信器の帯域の問題、
第4の高密度光FDMを実現する際に障害となるイメージ
成分の問題である。これらの問題について、以下に順次
説明する。
(a)偏波整合の問題 一般的に、光ファイバを伝わってきた信号光はファイ
バの温度,応力,その他の擾乱により偏光状態が時間的
に変動する。局発光が一定の偏光状態にあるとすると、
信号光の偏光状態の変化は干渉によるビート信号の強度
変化となる。極端な場合、信号光と局発光の偏波状態が
直交していると、ビート出力は0になってしまう。この
問題を解決するために、 偏波保存ファイバの使用 機械的又は電気光学的な偏波状態の制御 偏波ダイバーシティ受信 偏波スクランブル又は偏波スイッチング が考えられている。しかし、の偏波保存ファイバは、
接続方法,コスト等の点で問題がある。また、のファ
イバ中の偏波状態の制御は、偏波状態の無限追従性と複
雑さの兼ね合い,信頼性,大きさ,多チャンネル光FDM
の困難さ,コールドスタートの困難さ、等の点で難があ
る。
このため、の偏差ダイバーシティ受信がよく使われ
ている(例えば、L.G.Kazovsky;“Phase−and Polariza
tion−Diversity Coherent Optical Techniques,"Journ
al of Lightwave Technology,Vol.7,No.2,pp.279−292,
1989年2月)。これは第15図に示すように、2つの独立
な偏波成分を別々に受信(マルチポート受信)し、これ
を後で電気的に合成する方法である。しかしながら、こ
の方法では受信器の光学系が複雑になり、また光受信器
と中間周波数(IF)回路が2つ必要になる。基幹伝送系
はともかく、光CATV等の加入者系への応用を考えると、
光学系の調整,コスト,大きさの点で問題がある。ま
た、マルチポート受信では、各受信ポートの伝搬遅延時
間,結合効率,ゲイン等の特性が揃っている必要があ
る。
これに対して、の偏波スクランブル方式(T.G.Hodg
kinson,R.A.Harmon and D.W.Smith;“Polarization Ins
ensitive Heterodyne Detection Using Polarization S
crambling,"Electronics Letters,Vol.23,No.10,pp.513
−514,1987年5月)や、偏波スイッチング方式(I.M.I.
Habbab and L.J.Cimini,Jr.;“Polarization−Switchin
g Techniques for Coherent Optical Communications,"
Journal of Lightwave Technology,Vol.6,No.10,pp.153
7−1548,1988年10月)は、信号光又は局発光の偏波状態
を1ビットのタイムスロットの中で変化させて、平均を
とる方式である。他の方式に比べて受信感度が3dB劣化
する、高データレートのシステムに適用できない等の問
題はあるものの、受信器が簡便になることから、比較的
低データレートの加入者系等への応用が期待される。こ
れまでに報告されている偏波スクランブル(スイッチン
グ)光源には、以下のようなものがある。
(ア)偏波双安定半導体レーザ (イ)外部変調器による偏波スイッチ(T.G.Hodgkinson
らの方法) (ウ)レーザの周波数スイッチによる偏波スイッチ(I.
M.I.Habbabらの方法) しかしながら、(ア)の偏波双安定半導体レーザは、
一般的に偏波スイッチング時に出力光の波長や出力パワ
ーが変動するので、コヒーレント光通信への応用に向か
ない。また、(イ)の外部変調器は、挿入損失が大き
い,駆動電圧が大きい,高速スイッチングが難しい,温
度特性,安定性や信頼性に難がある、等の点で実用化に
向かない。また、(ウ)のレーザの周波数変調による偏
波スイッチングは、スペクトル線幅の増大を招き、コヒ
ーレント検波が困難になるという問題がある。(ア)、
(イ)の問題は自明と思われるので、ここでは(ウ)の
問題についてのみ以下に具体例を挙げて説明を行う。
第16図(a)は局発半導体レーザの周波数スイッチに
よる偏波スイッチング・ヘテロダイン受信器である。局
発レーザの発振周波数fLは、第16図(b)に示すよう
に、1ビットのタイムスロットTの前半はfL1、後半はf
L2になるように矩形波で周波数変調されている。局発レ
ーザ出力は複屈折B=nx−nyの偏波保存光ファイバを通
してから、光カプラで周波数fSの信号光と混合される。
フォトダイオードに発生した信号光と局発光のビート
(IF信号)は、IF回路と復調回路によりベースバンドに
復調される。ここで偏波保存光ファイバの主軸(x軸)
は入力局発光の偏波方向に対して45゜傾けられており、
長さLは、L=c0/(2BΔf)となるように設定されて
いる。但し、c0は真空中の光速、Δf=fL1−fL2であ
る。例えば、B=5×10-4,Δf=1GHzとすると、L=3
00mとなる。偏波保持光ファイバ出力光のx軸偏波成分
とy軸偏波成分の位相差Δθ(f)は2πLBf/c0であ
る。2つの周波数f1とf2に対しては、 Δθ(f1)−Δθ(f2)=π …(1) だけ異なることになる。Δθがπ異なる状態の光は、偏
波状態(P1,P2)が直交している。従って、出力光の偏
波スイッチが実現できたことになる。
この方法では、出力光の偏波スイッチと同時に周波数
も変化していることになる。差動位相シフトキーイング
(DPSK)や振幅シフトキーイング(ASK)を行う際に
は、fS=(f1+f2)/2とすることでIF周波数をfIF=(f
1−f2)/2に固定できる。しかし、周波数シフトキーイ
ング(FSK)を行う際には、偏波状態に対応してIF周波
数が2つ現れることになる。上記の例ではΔf=1GHz離
れた2つのIF周波数が現れるので、この両者をカバーす
るようにIF帯域を大きくとらねばならない。このため、
周波数偏移も2GHz以上とらねばならない。また、IF周波
数を安定化させるための自動周波数制御(AFC)回路が
複雑になってしまう。
一方、偏波保存光ファイバのx軸偏波成分とy軸偏波
成分の間には、τ=LB/c0=1/(2Δf)の伝搬時間差
がある。この方法で偏波スイッチングを行うためには、
周波数f1の光とf2の光の重なる時間を十分短くするため
にτ≪T/2、すなわち、ビットレートをRB=1/T≪Δfと
する必要がある。この例ではRB≪1Gb/sとなる。これ
は、FSKの場合変調指数mを非常に大きくとらねばなら
ないことを意味する。例えば100Mb/sで周波数偏移2GHz
(m=20)の変調が必要になる。IF帯域が広く、感度の
劣化も大きく、実用には向かないと考えられる。
また、一般に半導体レーザは周波数変調に伴って出力
パワーも変動するので、2つの偏波状態でビート信号が
アンバランスになり、出力に若干ながら偏波依存性が残
ることになる。レーザ構造と変調方法の工夫により出力
一定で周波数変調をかけることも可能であるが、駆動回
路と出力フィードバック回路が複雑になる。
(b)位相雑音と受信器帯域の問題 ヘテロダイン検波方式の欠点は、IF帯を使うために広
帯域の受信器が必要になることである。特に、高ビット
レートの伝送では受信器帯域が実現のボトルネックとな
っている。また、低ビットレートでも加入者系への応用
を考えると、コストの点で受信器の帯域が広いのは好ま
しくない。
一方、IF帯を必要としないホモダイン検波方式は受信
器帯域の面ではデメリットはないが、光源の位相雑音の
影響を大きく受ける。最も極端な場合、信号光と局発光
の位相が90゜ずれていると受信出力は0になる。半導体
レーザのスペクトル線幅の低減が進んでいるが、特別の
帰還ループや外部共振器等を使わないと100kHz以下の半
値半幅を実現するのは困難な状況にある。このような帰
還ループや外部共振器は、光源の大型化,調整箇所の増
加,安定性・信頼性の低下,コストの増加を招く。線幅
の低減にこのような手段を講じても、完全に位相雑音を
0にすることはできない。そこで、局発光の位相を信号
光の位相に合わせるために光位相同期ループ(光PLL)
が必要となるが、現状ではその実用化は極めて難しい。
そこで、光PLLを使わなくてもベースバンドで受信可
能な方式として、位相ダイバーシティ受信方式が注目を
浴びている(例えば、L.G.Kazovsky;“Phase−and Pola
rization−Diversity Coherent Optical Techniques,"J
ournal of Lightwave Technology,Vol.7,No.2,pp.279−
292,1989年2月)。これは、偏波ダイバーシティ同様に
信号光の複数の位相の成分を別々に受信して、電気的に
合成する方法である。しかし、偏波ダイバーシティ受信
器と同様に構成が複雑になってしまう。各ポートの特性
を揃えねばならない等の問題がある。位相ダイバーシテ
ィ受信でも偏波整合が問題になる。偏波ダイバーシティ
かつ位相ダイバーシティの構成にすると、第17図に示す
ように光受信器が最低4台必要になる。
この問題を回避する方法として、位相スイッチング受
信も考えられる(I.M.I.Habbab,J.M.Kahn and L.J.Gree
nstein;“Phase−Insentive Zero−IF Coherent Optica
l System Using Phase Switching,"Electronics Letter
s,Vol.24,No.15,pp.974−976,1988年6月)。位相スイ
ッチングにおいても偏波整合の問題は存在するが、位相
スイッチングと偏波スイッチングを同時に行う手法は確
立している。
(c)高密度光FDMの問題 光FDMで多重化できるチャンネル数は、使える周波数
(波長)帯域と許容されるチャンネル間隔で決まる。周
波数帯域は、局発光源の同調範囲や光学系の帯域等によ
り制限される。波長可変半導体レーザの進歩により同調
範囲の拡大が進んでいるが、まだ十分ではない。波長帯
域の有効利用にはチャンネル間隔の低減が必須である。
特にヘテロダイン受信では、IF帯のイメージ成分の存在
がチャンネル間隔を制限する。このイメージを除去する
受信方式(イメージ除去受信器)が提案されているが、
偏波ダイバーシティ等と組み合わせると、構成が非常に
複雑になってしまう。第18図はこのようなイメージ除去
受信器の一例である(近間輝美ほか、『光ヘテロダイン
イメージ除去受信方式の検討』、1989年電子情報通信学
会春季全国大会講演論文集[分冊4]、p.4−133)。図
より明らかなように、光学系の構成が非常に複雑にな
り、また電気系もしくは平衡光受信器が4台の複雑な構
成になっている。これを多チャンネルの光CATV分配系や
光LANに適用するのは、信頼性,価格等の点で非常に困
難である。
(発明が解決しようとする課題) このように、コヒーレント光通信方式の実用化の課題
として、(a)偏波整合、(b)位相雑音と受信器帯
域、(c)高密度FDMの問題がある。これを解決する方
法として、(A)偏波ダイバーシティ、(B)位相ダイ
バーシティ、(C)イメージ除去受信器等のマルチポー
ト受信が有力と考えられている。しかしながら、マルチ
ポート受信は構成が複雑であり、また各ポートの特性を
そろえる必要があり許容される特性仕様が狭くなるとい
う問題もある。特に、(A),(B),(C)の2つ以
上を同時に行おうとすると、構成が非常に複雑化してし
まう。光学系が複雑化するのは、調整箇所の増大,信頼
性の低下,コストの大幅な上昇を招くので、実用上非常
に深刻な問題である。電子回路系でもヘテロダイン受信
のように高周波回路に関しては、構成の複雑化は大きな
問題となる。
上記(a)、(b)の別の解決法として、(D)偏波
スイッチング(スクランブル)法、(E)位相スイッチ
ング法が提案されている。しかし、従来のスイッチング
法では高速・低消費電力化が困難,スペクトル線幅の増
大等の問題があり、FSKへの適用が難しいなど使用条件
に制約が多く、実用上の価値は低かった。また、イメー
ジ除去受信との整合が悪かった。
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、その
目的とするところは、構成が簡単で制約条件の少ない偏
波スイッチング光源を提供することにある。また、本発
明の第2の目的は、光学系を複雑にしない位相スイッチ
ングによる新たなイメージ除去受信を可能とする光受信
装置を提供することにある。さらに、本発明の第3の目
的は、光学系が単純で偏波に依存せず位相雑音にも強い
コヒーレント光伝送システムを提供することにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明の骨子は、半導体レーザの直接位相変調技術を
応用することにより、偏波、位相、イメージに関して、
簡易で使い易く低コストのコヒーレント・スイッチング
受信を可能にすることにある。
そのための第1の発明の偏波スイッチング光源は、 (a)半導体レーザ; (b)半導体レーザにパルス電流を印加して位相変調を
かける手段; (c)半導体レーザの出力光を略等しいパワーの2つの
分岐に分割する手段; (d)一方の分岐に他方の分岐に対して位相変調の周期
の整数分の1の遅延をかける手段; (e)それぞれの偏波状態を直交させて二つの分岐を合
波する手段; の5つを備えたことを特徴としている。
第2の発明の光受信装置は、 (a)第1の発明の偏波スイッチング光源からなり、信
号1ビット分のタイムスロットTを2つ以上に分けたサ
ブタイムスロットの切り替え時に偏波スイッチングを行
う局部発振光源; (b)信号光と局部発振光のビートを電気信号として受
信する手段; (c)各サブタイムスロットの受信信号を検波する手
段; (d)各サブタイムスロットの検波出力をタイムスロッ
トTの間で加算する手段; の4つを備えたことを特徴としている。
第3の発明の光受信装置は、 (a)半導体レーザにパルス電流を印加して位相変調を
かける手段を有し、信号1ビット分のタイムスロットT
を3つ以上に分けた位相サブタイムスロットTSの切り替
え時にπ/2又は−π/2の固定位相スイッチングを行う局
部発振光源; (b)局部発振光と信号光のビートを電気信号として受
信する光受信器; (c)光受信器のビート出力を二分し、その一方の出力
を他方の出力に対して所定量遅延させる手段; (d)この両者に対する電気的な90゜ハイブリッド回
路; (f)90゜ハイブリッド回路の出力を検波する検波器; の5つを備えたことを特徴としている。
第4の発明の光受信装置は、 (a)半導体レーザにパルス電流を印加して位相変調を
かける手段を有し、信号1ビット分のタイムスロットT
を2つ以上に分けた位相サブタイムスロットの切り替え
時にπ/2又は−π/2の位相スイッチングを行う局部発振
光源; (b)局部発振光と信号光のビートを電気信号として受
信する光受信器; (c)光受信器ビート出力を二分し、その一方の出力を
他方の出力に対して所定量遅延させる手段; (d)この両者に対する電気的な90゜ハイブリッド回
路; (e)90゜ハイブリッドの前段又は後段に設けられた、
位相サブタイムスロットに同期して90゜ハイブリッドの
信号パスを切り替える信号パス切り替え回路; (f)90゜ハイブリッド回路及び信号パス切り替え回路
を介した信号を検波する検波器; の6つを備えたことを特徴としている。
第5の発明のコヒーレント光伝送システムは、以下の
2つをそれぞれ少なくとも1つ備えたことを特徴として
いる。
(a)半導体レーザにパルス電流を印加して位相変調を
かける手段を有し、信号1ビット分のタイムスロットT
を2つ以上に分けた位相サブタイムスロットの切り替え
時にπ/2又は−π/2の位相スイッチングを行う光送信装
置; (b)偏波スイッチングのタイミングが信号光の1つの
タイムスロットの同一の位相状態の中に異なる独立な偏
波状態が現れるように設定されている、第1の発明の偏
波スイッチング光源からなる局部発振光源と、 この局部発振光源からの光と光送信装置からの信号光
とのビートを電気信号として受信する光受信器と、 各サブタイムスロットの受信信号を検波する検波器
と、 偏波スイッチングと位相スイッチングのタイミングに
より分割される、偏波状態と位相状態の異なる新たな位
相・偏波サブタイムスロットの検波出力を、タイムスロ
ットTの間で加算する手段とからなる光受信装置; 第6の発明のコヒーレント光伝送システムは、以下の2
つをそれぞれ少なくとも1つ有し、 (a)半導体レーザにパルス電流を印加して位相変調を
かける手段を有し、信号1ビット分のタイムスロットT
を2つ以上に分けた位相サブタイムスロットの切り替え
時にπ/2又は−π/2の位相スイッチングを行う光送信装
置; (b)局部発振光源と、 この局部発振光源からの光と光送信装置からの信号光
とのビートを電気信号として受信する光受信器と、 光受信器のビート出力を二分し、その一方の出力を他
方の出力に対して所定量遅延させる手段と、 この両者に対する電気的な90゜ハイブリッド回路と、 90゜ハイブリッド回路の出力信号を検波する検波器と
を備えた光受信装置; イメージ除去受信を可能としたことを特徴としている。
第7の発明のコヒーレント光伝送システムは、以下の
2つをそれぞれ少なくとも1つ有し、 (a)半導体レーザにパルス電流を印加して位相変調を
かける手段を有し、信号1ビット分のタイムスロットT
を2つ以上に分けた位相サブタイムスロットの切り替え
時にπ/2又は−π/2のいずれかの位相スイッチングを行
う光送信装置; (b)局部発振光源と、 この局部発振光源からの光と光送信装置からの信号光
とのビートを電気信号として受信する光受信器と、 光受信器のビート出力を二分し、その一方の出力を他
方の出力に対して所定量遅延させる手段と、 この両者に対する電気的な90゜ハイブリッド回路と、 90゜ハイブリッドの前段又は後段に設けられ、光送信
装置の位相サブタイムスロットに同期して信号パスを切
り替える信号パス切り替え回路と、 90゜ハイブリッド回路及び信号パス切り替え回路を介
した信号を検波する検波器 とを備えた光受信装置; イメージ除去受信を可能としたことを特徴としている。
また、本発明の望ましい実施態様としては、次のよう
なものがある。
第2,第3又は第4の発明の光受信装置において、局
部発振光の位相変化に伴う周波数変化が電気的なビート
信号に現れる瞬間には、信号の検出を行わない機能を付
加したこと。
第2,第3又は第4の発明の光受信装置において、局
部発振光の位相変化に伴う周波数変化が電気的なビート
信号に現れない時間のみに、ビート周波数のその設定値
との誤差を検出し、ビート周波数が所定の値になるよう
に局部発振器の発振周波数を制御するAFC機能を付加し
たこと。
第6又は第7の発明のコヒーレント光伝送システム
の光受信装置に以下の限定を加えたこと。
a)局部発振光源は第1の発明の偏波スイッチング光源
である。
b)1タイムスロット中の異なる偏波状態の検波出力を
加算する機能を有している。
第5,第6又は第7の発明のコヒーレント光伝送シス
テムの光受信装置に、光送信装置の位相スイッチングに
伴うパルス状の周波数変化を検出することによりクロッ
クを検出する機能を加えたこと。
第5の発明又は上記実施態様のコヒーレント光伝
送システムにおいて、以下の限定を加えたこと。
a)光送信装置で与える位相スイッチングのためのパル
ス状の周波数変調と、光受信装置の局部発振器に与える
偏波スイッチングのためのパルス状の周波数変調とで、
パルス波形,パルスパターンないし極性を変える。
b)光受信装置は、偏波スイッチングに伴うパターン状
の周波数変化と位相スイッチングに伴うパルス状の周波
数変化を識別して検出する機能と、その検出した信号に
より偏波スイッチングのタイミングを制御する機能を有
する。
第5,第6又は第7の発明のコヒーレント光伝送シス
テムの光受信装置において、信号光ないしは局部発振光
の位相変化に伴う周波数変化が電気的なビート信号に現
れる瞬間には、信号の検出を行わない機能を付加したこ
と。
第5,第6又は第7の発明のコヒーレント光伝送シス
テムにおいて、光受信装置に、局部発振光の位相変化に
伴う周波数変化が電気的なビート信号に現れない時間の
みに、ビート周波数のその設定値との誤差を検出し、ビ
ート周波数が所定の値になるように局部発振器の発振周
波数を制御するAFC機能を不可したこと。
第5,第6又は第7の発明のコヒーレント光伝送シス
テムを応用して光周波数多重(光FDM)伝送する伝送方
式において、各光送信装置の位相スイッチングのタイミ
ングが光受信装置において全て等しくなるように制御さ
れていること。
(作用) 以下に本発明の作用を、第1の発明から第7の発明ま
で順に述べる。
第1の発明では、半導体レーザに直接パルス電流を印
加することにより、周期Tの所定のパルス・パターンで
パルス状に周波数変調がかけられる。このときの時間t
における角周波数偏移をΔω(t)とすると、パルスの
印加される時間をt=t′からt=t′+δτまでとす
るとき、パルスの前後で の位相変調がかけられたことになる。
この半導体レーザ出力光を2つの分岐A,Bに分割し、
一方の分岐Aの伝搬時間を他方の分岐Bの伝搬時間に対
して所定の時間τだけ遅延させ、その偏波状態が直交す
るように合波する。分岐Aと分岐Bの位相θ(t),
θ(t)の間の位相差Δθ(t)=θ(t)−θ
(t)は、パルス電流による位相変調がA又はBの分岐
に現れる毎に変化することになる。このとき、2つの分
岐A,Bの遅延時間差τが位相変調の周期Tの整数分の1
に設定されているので、周期Tのあるパターンで周期的
に変化が起こることになる。合波される光のパワーが略
等しければ、合波された出力光の偏波状態は、Δθ
(t)により前記第16図に示したように変化するので、
偏波スイッチング光源が実現できることになる。ここ
で、Δθ(t)の1回のスイッチングによる変化量を例
えばπ+2nπ(nは整数)となるように設定しておく
と、前記(1)式により直交する2つの偏波状態が切り
替わることになる。周期Tの中で直交する偏波状態が概
略等しい確率で現れるように調整しておけば、任意の偏
波状態の光に対して時間平均では一定のビートを得るこ
とができる。
第2の発明は、第1の発明の偏光スイッチング光源を
局部発振光源として用いた、コヒーレント光受信装置で
ある。送信されてくる信号の1ビットのタイムスロット
Tの中で、局部発振光の独立な異なる偏波状態が必ず1
回以上現れるように位相変調のパターンが設定されてい
る。この位相変調により、偏波状態は2つ以上のサブタ
イムスロットTSに分割される。この局部発振光と信号光
とのビートをサブタイムスロット毎に受信,検波し、各
サブタイムスロットの検波出力をタイムスロットTの間
で加算(又は平均化)すると、略一定の大きさの信号出
力を得ることができる。
第3の発明は、直接位相変調可能な半導体レーザを局
部発振光源として用いた、イメージ除去コヒーレント光
受信装置である。
局部発振光源は、1ビットのタイムスロットTの中
で、3回以上絶対値π/2の位相変調を行う。この位相変
調により、タイムスロットは複数の長さTSのサブタイム
スロットに分割される。この局部発振光と信号光とのビ
ートをサブタイムスロット毎に受信する。信号光には局
発光の周波数ωより周波数の高い成分ωS1と低い成分
ωS2が含まれているものとする。受信したビート信号も
サブタイムスロット毎にπ/2ずつ位相がずれている。い
ま、最初のサブタイムスロットのビート出力が、 I1(t)= A1cos((ωS1−ω)t+θ) +A2cos((ω−ωS2)t+θ) であるものとする。θ、θは信号光の位相と局部発
振光の位相の差から生じる位相定数である。2番目以降
のサブタイムスロットのビート出力は、 I2(t)= A1sin((ωS1−ω)t+θ) −A2sin((ω−ωS2)t+θ) I3(t)=−A1cos((ωS1−ω)t+θ) −A1cos((ω−ωS2)t+θ) I4(t)=−A1sin((ωS1−ω)t+θ) +A2sin((ω−ωS2)t+θ) となる。サブタイムスロットの数が5つ以上あれば、I5
=I1,I6=I2,…と上記の4状態を繰り返す。ここで、
A1,A2は定数である。局部発振光の光周波数と信号光の
光周波数の大小関係により、右辺の第1項と第2項の符
号に違いに生じている。
このビート出力を2分し、その一方に他方に対してTS
の遅延をかけ、一方の位相をπ/2ずらして加算する。例
えば、一方の分岐をTS遅延させた信号と他方の分岐の位
相を90゜ずらした信号を加算した出力X1は、 X1(t)= A1cos((ωS1−ω)t+θ) +A2cos((ω−ωS2)t+θ) +A1cos((ωS1−ω)t+θ) −A2cos((ω−ωS2)t+θ) =2A1cos((ωS1−ω)t+θ) となり、ωS1とω(ω>ω)のビート成分のみが
現れる。同様にして、これに続くサブタイムスロットの
ポートXの出力は、 X2(t)= 2A1sin((ωS1−ω)t+θ) X3(t)=−2A1cos((ωS1−ω)t+θ) X4(t)=−2A1sin((ωS1−ω)t+θ) となる。逆に、光受信器出力を分岐した一方の信号をTS
遅延させ位相を90゜ずらした信号と、もう一方の分岐の
信号を加算した出力Yは、各サブタイムスロットで、 Y1(t)=−A1sin((ωS1−ω)t+θ) −A2sin((ω−ωS2)t+θ) +A1sin((ωS1−ω)t+θ) −A2sin((ω−ωS2)t+θ) =−2A2sin((ω−ωS2)t+θ) Y2(t)=−2A2cos((ω−ωS2)t+θ) Y3(t)=2A2sin((ω−ωS2)t+θ) Y4(t)=2A2cos((ω−ωS2)t+θ) となり、ωS2とω(ω>ω)のビート成分のみが
現れる。周波数によらず90゜位相をずらすのには、微分
回路や積分回路等を使った位相回路などが使える。但
し、このような回路を使うには、ビート周波数をサブタ
イムスロットの逆数に対して同程度以上に高くするのが
好ましい。
ここで、各サブタイムスロットの出力を検波すれば、 X0=▲▼=▲▼=▲▼=▲
▼=PA1 2 Y0=▲▼=▲▼=▲▼=▲
▼=PA2 2 となり、それぞれの信号のパワーA1 2,A2 2に比例する信
号出力を得ることができる。ここで、Pは定数である。
出力ポートは必ずしもXとYの両者を備えている必要は
なく、少なくとも一方を備えていればよい。
なお、サブタイムスロットの長さとIF周波数の周期が
近い場合には、サブタイムスロットの中での平均出力を
求める際に、IF周波数の位相により出力が変動する可能
性がある。この変動を避けるためには、実際に出力を検
知して平均をとるサブタイムスロットの長さをTS′とし
て、fIF=ωIF/2π=m/TS′(m=1,2,3…)であるか、
1/TS′≪fIFであるかのいずれかであればよい。
第4の発明は第3の発明の変形で、局部発振光源の位
相スイッチングのかけ方をπ/2と−π/2の交互にかける
ようにしたものである。第4の発明では最低2つのサブ
タイムスロットが必要である。第3の発明と同様な条件
で考えると、各サブタイムスロットの光受信器出力に
は、 I1(t)= A1cos((ωS1−ω)t+θ) +A2cos((ω−ωS2)t+θ) I2(t)= A1sin((ωS1−ω)t+θ) −A2sin((ω−ωS2)t+θ) が、交互に現れる。このビート出力を2分し、その一方
に他方に対してTSの遅延をかけ、一方の位相差をπ/2ず
らして加算する。例えば、一方の分岐をTS遅延させた信
号と、他方の分岐の位相を90゜ずらした信号を加算した
各タイムスロットの出力Xは、 X1(t)= 2A1cos((ωS1−ω)t+θ) X2(t)=−2A1sin((ω−ωS2)t+θ) となり、ωS1とω(ω>ω)のビート成分とωS2
とω(ω>ω)のビート成分が交互に現れる。同
様に、TS遅延をかけ90゜ずらした分岐と遅延をかけない
分岐の信号を加算した出力Yは、 Y1(t)=−2A2sin((ω−ωS2)t+θ) Y2(t)= 2A1cos((ωS1−ω)t+θ) となる。従って、サブタイムスロット毎にXとYの出力
ポートを切り替えてやれば、ω>ωの成分のみ、或
いはω>ωの成分のみの受信が可能になる。即ち、
イメージ除去受信が可能になる。なお、信号パスの切り
替えは、90゜ハイブリッド回路の後段で行う代わりに入
力側で行ってもよい。
第2,第3及び第4の発明においては、局部発振光の位
相ないし偏波をスイッチングする際に、光周波数が大き
く変化し、信号復調やAFC動作の誤りの原因となる。
そこで、第2,第3及び第4の発明に前述した実施態様
の機能を付加すれば、スイッチング状態のビート信号
を信号復調に利用しないことにより、信号復調時の誤り
の増加を防止することができる。タイムスロットTの
内、スイッチングに要する時間の総計をδTとすると、
受信に利用できる光出力は(T−δT)/Tになるのでパ
ワーペナルティが生じるが、δT/Tを小さくすることに
より、パワーペナルティも小さくできる。同様に、実施
態様の機能を付加すれば、スイッチング状態のビート
信号を局部発振光源のAFCに利用しないことにより、局
部発振光源の周波数変動を抑えることができる。
第5の発明は、位相スイッチングと偏波スイッチング
を同時に行うコヒーレント光送信方式である。
ビットレートRbの逆数のタイムスロットTを2つ以上
の位相サブタイムスロットに分け、この位相サブタイム
スロットの境界で、光送信装置の半導体レーザにパルス
電流を印加してδθ=±π/2の位相変調がかける。な
お、以下の記述では、δθ=±π/2に対応して複号同順
とする。あるタイムスロットの最初の位相サブタイムス
ロットの光出力電界強度を、 とすると、次の位相サブタイムスロットの光出力電界強
度は、 となる。位相サブタイムスロットの数が3つ以上のとき
は、上記の2状態が交互に現れることになる。従って、
送信装置出力光には直交する位相成分が交互に現れるこ
とになる。
光受信装置の周波数ωの局部発振光源の出力光は、
偏波スイッチングにより2つの直交する偏波状態を交互
にとる。これを、偏波サブタイムスロットと呼ぶことに
する。偏波サブタイムスロットは、1つのタイムスロッ
トの中のある2つの独立な位相状態をとるサブタイムス
ロットのそれぞれの中に、独立な2つの偏波状態A,Bが
必ず現れるように設定されている。Aの偏波サブタイム
スロットには電界強度 の偏波状態Aの出力光が、Bの偏差サブタイムスロット
には電界強度 の偏波状態Bの出力光が現れる。
この局部発振光を光送信装置からの光と混合して光受
信器で受信する。信号光パワーのうち偏波状態Aの成分
をξA 2、偏波状態Bの成分をξB 2とすると、ξA 2+ξB 2
=1である。ここでξAは、0≦ξ≦1,0≦ξ
≦1に選ぶものとする。このとき、各位相サブタイムス
ロット1,2と偏波サブタイムスロットA,Bに対応して、 S1A(t)= PξA|ESEL/2|cos(ωIFt+θ−θLA) S1B(t)= PξB|ESEL/2|cos(ωIFt+θ−θLB) S2A(t)=±PξA|ESEL/2|sin(ωIFt+θ−θLA) S2B(t)=±PξB|ESEL/2|sin(ωIFt+θ−θLB) なるビート出力成分が現れる。ここで、Pは損失と変換
効率を現す定数であり、ωIF=ω−ωは中間周波数
であり、0であってもよい。この出力を二乗検波する
と、 S1A 2(t)=P2ξA 2|ESEL/2|2cos2(ωIFt+Δθ) S1B 2(t)=P2ξB 2|ESEL/2|2cos2(ωIFt+Δθ) S2A 2(t)=P2ξA 2|ESEL/2|2sin2(ωIFt+Δθ) S2B 2(t)=P2ξB 2|ESEL/2|2sin2(ωIFt+Δθ) なる値が得られる。ここで、Δθ=θ−θLA、Δθ
=θ−θLBである。これらの検波出力の和をとれ
ば、 S2=S1A 2+S1B 2+S2A 2+S2B 2 =P2|ESEL/2|2 なる値が得られ、ωIF〜0でも信号光と局部発振光の位
相差によらず、また、光受信装置における信号光の偏波
状態にも依存しない受信ができることになる。
実際には光源の位相は位相雑音により時間的に変動す
るが、Tの間の位相変動が十分に小さければ大きなペナ
ルティにはならない。偏波状態の変動もTに比べてゆっ
くりしているのが普通である。なお、fIF周波数が十分
に低ければ問題ないが、位相と偏波で決まるサブタイム
スロットの長さTSとIF周波数の周期が近い場合には、サ
ブタイムスロットの中で出力が変化する。その平均出力
か一点の代表値を求めるものとすると、IF周波数の位相
により出力が変わってしまう。この変動を避けるために
は、実際に出力を検知して平均をとるサブタイムスロッ
トの長さをTS′として、fIF=m/TS′(m=1,2,3…)と
なるように選べばよい。
第6の発明は、第3の発明のイメージ除去受信で位相
スイッチングを局部発振光源の代わりに光送信装置で行
うコヒーレント光伝送システムである。その動作原理
は、位相スイッチングが局部発振光源ではなく光送信装
置において行われることを除いて、第3の発明と全く同
様である。なお、イメージ成分も所望の信号成分と同期
して同じ様に位相スイッチングされている必要がある。
第7の発明は、第4の発明のイメージ除去受信で位相
スイッチングを局部発振光源の代わりに光送信装置で行
うコヒーレント光伝送システムである。その動作原理
は、位相スイッチングが局部発振光源ではなく光送信装
置において行われることを除いて、第4の発明と全く同
様である。なお、イメージ成分も所望の信号成分と同期
して同じ様に位相スイッチングされている必要がある。
また、前述した実施態様は第6又は第7の発明のイ
メージ除去機能を、第2の発明の偏波スイッチング機能
を組み合わせたコヒーレント光伝送システムである。こ
の場合、光送信装置でイメージ除去のための位相スイッ
チングを、局部発振光源で偏波スイッチングを行うこと
により、光受信装置に到達する信号光の偏波状態に依存
しないイメージ除去受信が可能になる。
実施態様は、第5,第6又は第7の発明において、光
信号の周波数変化からクロック抽出を行うものである。
信号からクロック抽出を行う場合には信号の値が変化し
ない場合、クロックに周期成分が現れないので、安定な
クロック抽出が難しい。第5,第6,第7の発明の信号光に
は、信号光の値によらず周期的な位相スイッチングのた
めのパルス状の周波数変調がかけられている。これを使
うことにより、信号の値にかかわらず、安定したクロッ
クの抽出が可能になる。
実施態様では、第5の発明又は実施態様におい
て、信号光の位相スイッチングのためのパルス状の周波
数変調が、局部発振光には偏波スイッチングのためのパ
ルス状の周波数変調がかけられており、ビート信号には
両者が現れる。それぞれの周波数変調パルスの波形,パ
ルスパターン,極性のいずれかを変えておけば、その周
波数変化を検知したとき、どちらの周波数変調かの区別
がつけられ、偏波スイッチングのタイミングの制御,ク
ロックの抽出等が可能になる。
第5,第6又は第7の発明においては、局部発振光や信
号光の位相ないし偏波をスイッチングする際に、光周波
数が大きく変化し、信号復調やAFC動作の誤りの原因と
なる。そこで、実施態様では、スイッチング状態のビ
ート信号を信号復調に利用しないことにより、信号複調
時の誤りの増加を防止する。タイムスロットTの内、ス
イッチングに要する時間の総計をδTとすると、受信に
利用できる光出力は(T−δT)/Tになるのでパワーペ
ナルティが生じるが、δT/Tを小さくすることにより、
パワーペナルティも小さくできる。同様に、実施態様
は、スイッチング状態のビート信号を局部発振光源のAF
Cに利用しないことにより、局部発振光源の周波数変動
を抑えるものである。
第5,第6又は第7の発明を光FDMに応用した場合、信
号光の位相をスイッチングする際に光周波数が大きく変
化するので、別のチャンネルの信号に干渉する虞れがあ
る。また、第6,第7の発明では、隣接するイメージ信号
の位相が所望の信号の位相と同じ様にスイッチングされ
ないと、イメージ除去が行えない。この問題は、実施態
様のように各光送信装置の位相スイッチングの同期を
とることにより解決される。周波数変動は各チャンネル
同時に生じるので、実施態様と組み合わせることで他
チャンネルの周波数変動による信号の誤りを防止でき、
実施態様と組み合わせることで他チャンネルの周波数
変動によるAFC誤動作を防止できる。また、どのチャン
ネルでも第6,第7の発明のイメージ除去受信が可能にな
る。(実施例) 以下、図面を参照してこの発明に係わる偏波スイッチ
ング光源,光受信装置及びコヒーレント光伝送システム
の実施例について順次説明する。
<実施例1:偏波スイッチング光源> 第1図は第1の発明に係わる偏波スイッチング光源の
一実施例を示す概略構成図、第2図は同実施例に使われ
ている半導体レーザの構造と動作を説明するための図、
第3図は第1図の実施例の偏波スイッチング光源の動作
原理を説明するための図である。
第1図に示すように、この偏波スイッチング光源は、
半導体レーザ1、半導体レーザ1にバイアス電流とパル
ス電流を印加するための駆動回路2、半導体レーザ1の
出力光を平行ビーム光にするためのレンズ3、アイソレ
ーション比60dB以上の光アイソレータ4、光アイソレー
タ4からの出力光を2つに分岐するための1:1ビームス
プリッタ5では分岐した2つの光路の長さを所定の光路
差δ1に調整するための光学系6、一方の分岐の光の偏
光を90度回転させるためのλ/2波長板7、二つの分岐の
光を合波するための偏光ビームスプリッタ8、及びこれ
らに付随する光学系,レーザ安定化系等からなる。ビー
ムスプリッタ5から偏光ビームスプリッタ8まではマッ
ハツェンダ干渉計と類似の光学系9を構成しているが、
一方の分岐の光に遅延がかけられ、合波する際に偏光が
直交していることが特徴である。
ここに使われている半導体レーザ1は第2図(a)に
示すような、n−InP基板10上に形成された長さ1.5mmの
3電極位相シフト構造分布帰還型(DFB)InGaAs/InGaAs
P多重量子井戸(MQW)半導体レーザである。活性層11は
幅70ÅのInGaAs層11aと幅80ÅのInGaAsP(波長1.3μm
組成)バリア層11bを交互に積層した井戸数12の多重量
子井戸構造をしている。この多重量子井戸活性層11の上
下にはInGaAsP(波長1.3μm組成)光導波層12,13が形
成されており、その一方13には一次の回折格子14が形成
されている。活性層11及び光導波層12,13はp−InPクラ
ッド層15とn−InPクラッド層16により挟まれており、
上下の電極17,18よりクラッド層を介してそれぞれ正孔
と電子が注入される。レーザの中央部の回折格子にはλ
/4位相シフト領域19が形成されており、レーザ両端面に
はレーザ発振光に対して反射率0.3%以下の無反射コー
ティング20が施されている。上部電極の長さは中央部17
aが約700μm、両端部17b,17cが約400μmで、各電極の
間の半導体層には幅4μmの高抵抗領域21が形成されて
おり、上部電極間の抵抗は1MΩ以上ある。半導体レーザ
1はヒートシンクの上にマウントされており、ペルチェ
素子や感熱素子と共にパッケージされ、温度フィードバ
ック回路により±0.01℃の温度安定化が行われている。
この半導体レーザ1は、各電極へ注入するバイアス電
流を調整することにより、第2図(b)に示すように変
調周波数100kHzから15GHzまで約0.8GHz/mAのフラットな
FM変調効率が得られる。このときFM変調電流は、レーザ
1の中央部の電極17aにのみ印加している。半導体レー
ザ1はこのようにバイアスした状態で波長約1.55μmの
単一モード発振をしている。発振光は直線偏光である。
半導体レーザ1の優れた特性に加え、光アイソレータ4
による戻り光の抑圧,温度安定化,バイアス電流安定
化,外部環境に左右されにくいパッケージ等の効果によ
り、サイドモード抑圧比は40dB以上、発振スペクトル半
値全幅は1MHz以下に制御されている。
第3図(a)はこの半導体レーザ1の中央部に駆動回
路2を介して重畳するパルス電流波形の一例である。τ
/2=500ps毎に振幅3.125mA、幅δτ=100psの電流パル
スが正負交互に印加される。その結果、第3図(b)に
示すように、幅δτのパルス状にレーザ発振周波数が2.
5GHz正負交互に変調される。これを中心発振周波数の位
相の形で表現すると、第3図(c)に示す如くτ/2毎に
0とτ/2の間をスイッチすることになる。ここでは説明
を容易にするために上記の理想的なパルス波形を仮定し
て説明を行うが、この実施例の趣旨は出力光の位相を0
とπ/2の間でτ/2と比べて短い時間内にスイッチできれ
ば良いわけで、電流や発振周波数の変調波形は上記の例
に限定されるものではない。実際には電流や発振周波数
の変調波形を完全な矩形波にすることは困難であるの
で、出力の位相が第3図(c)の如くτ/2毎に0とπ/2
の間を短時間内に変化するように駆動回路2を調整して
おくことになる。このときの出力光の光電界は、 と書ける。但し、ここでωは発振光角周波数、θ(t)
は第3図(c)に示す位相で、 である。ここで、mは整数である。t−mτ=τ/2−δ
τ〜δτとτ−δτ〜τの間はこの中間の位相を連続的
に変化する。
光学系9の光路差δ1は、一方の光路Bに他方の光路
Aと比べてτ/2の遅延を与えるように設定されている。
τ/2=500psde光路が空気中の場合の光路差δ1は、 δ1=c0×(τ/2) より、15cmとなる。ここでc0は真空中における光速であ
る。光路Aの偏光ビームスプリッタ8における光電界EA
を、 EA=|E0|cos(ωt+θ(t)+φ) =|E0|cos(ωt+θ(t)) と記すと、光路Bの偏光ビームスプリッタ8における光
電界EBは、 EB=|E0|cos(ω(t−τ/2)+θ(t−τ/2)+φ) =|E0|cos(ωt)+θ(t)) 但し、δφ=φ−ωτ/2 (−π<δφ≦π) θ(t)=θ(t−τ/2)+δφ となる。ここでは簡単のために位相φ=0とおく。EA
とEBはそれぞれx方向、y方向に偏波しているものとす
る。光路Aと光路Bの位相差δφは光路波δ1のずれが
波長周期変化する毎に−πからπまで変化する。第3図
(d)はδφ=0の場合のθ(t)(実線)とθ
(t)(破線)を示した図、第3図(e)(f)はそ
れぞれタイムスロット、の偏波ビームスプリッタ8
出力光の電界の状態を示す図である。第3図(e)
(f)より明らかなように出力光は右円偏光と左円偏光
という二つの直交する偏波状態をτ/2毎にスイッチする
ことになる。但し、0<t−mτ<τ/2−δτとτ/2<
t−mτ<τ−δτ(mは整数)の間は中間の偏光状態
をとる。この様子をポアンカレ球上で表現すると第3図
(g)のようになる。但し、ここでは文献(S.C.Rashle
igh;Journal of Lightwave Technology Vol.LT−1,No.
2,pp.312−331(1983年6月)の記法に従っている。EA
とEBは振幅が等しいので、合成出力光の偏波状態はPLQR
切断円上に存在する。
Δθ(t)=θ(t)−θ(t) とすると、Δθは点PからL方向へ測った偏角に相当す
る。この円周上で原点Oに対して対称な位置にある2つ
の偏波状態は直交する。この例では、タイムスロット
にて右円偏波R(Δθ=−π/2)、タイムスロットに
て左円偏波L(Δθ=π/2)であり、スイッチング時に
は偏波状態はRPL半円上を往復する。第3図(h)と
(i)は、それぞれδφ=−π/2の場合のθ(t)
(実線)、θ(t)(破線)を示す図と出力光の偏波
状態を示す図である。x軸に対して45度、−45度の二つ
の直交する直線偏波状態P,Qの間をP←→L←→Qとτ/
2毎にスイッチすることになる。同様に、δφ=πの時
は2つの円偏光状態が、δφ=π/2の時は2つの直交す
る直線偏波が、τ/2毎に交互に現れる。これ以外の場合
は出力光は楕円偏波になるが、0<t−mτ<τ/2−δ
τにおけるΔθ=θ−θとτ/2<t−mτ<τ−δ
τにおけるΔθがπだけ異なっているので、この場合も
τ/2毎に直交する二つの楕円偏波状態が現れる。即ち、
第3図(j)に示したように、PLQR円周上で円対称の2
点S、Tの偏波状態を交互にとることになる。従って、
一般的に言って、第3図(c)のように位相変調された
光を光学系9に通すと、その出力には2つの直交した偏
波状態がτ/2毎に交互に現れることになる。よって、周
期τで2つの直交状態にある偏波状態をスイッチングす
る偏波スイッチング光源が実現される。
この実施例の偏波スイッチング光源の変調方法で重要
なことは、2つの直交する偏波状態の現れる時間を等し
くすることである。ここで、そのための条件を明確にし
よう。いま、t=0〜τのあいだでΔθ(t)=θ
(t)−θ(t)がΔθとなる確率を位相差確率
密度関数Pr(Δθ)と定義する。ここで、Pr(Δ
θ)の変数Δθは主値として−π<Δθ≦πをと
るものとする。また、 である。Δθを任意の位相差とすると、Δθ=Δθ
の場合の出力偏波状態とΔθ=Δθ±πの場合の出力
偏波状態は直交する。従って、 Q(Δθ)=Pr(Δθ)−Pr(Δθ+π) が全てのΔθについて0になれば、0〜τの間に現れる
偏波状態は直交する2つの偏波状態を等しくとることに
なる。即ち、偏波状態はPLQR円周上で円対称の2点をと
る確率が等しくなり、完全な偏波スイッチング状態が実
現できる。しかし、上記の変調方法ではδτ=0でない
かぎり、第3図(g)(i)(j)に示すように位相を
スイッチする過渡部における偏波状態は相殺しない。即
ち、不完全な偏波スイッチング光源である。しかし、δ
τを十分に短くして を1に比べて十分に小さくすることにより、実用上偏波
スイッチング光源として利用することができるわけであ
る。実用上はR<0.25が好ましい。この例ではR〜0.2
である。
なお、変調により時間平均のレーザー発振スペクトル
線幅は増大することになる。これは、周波数の近い一定
の偏波状態と位相を有する別の単色光とビートをとった
場合に、ビート信号の時間的な位相不連続の原因とな
る。即ち、タイムスロットとタイムスロットでは一
般的にビート信号の振幅だけでなく位相も変化する。ビ
ート信号の位相変化は別の単色光の偏波状態にも依存す
る。δτを長くすると過渡部の時間辺りの位相変化は緩
やかになり、平均スペクトル線幅が広がる。δτを短く
すると位相変化は急峻になり、スペクトル線幅は狭いが
離れた点にサイドバンドが生ずる。
半導体レーザの直接変調の変調速度は外部位相変調器
を用いる場合より容易に高速化できる。また、スイッチ
ングのための駆動は数mAの電流でよく、数V以上の電圧
駆動を要する高速外部位相変調器と比べて駆動回路の負
担が小さい。この実施例の偏波スイッチング光源のスイ
ッチング周波数(fsc=1/τ)は1GHzである。なお、偏
波スイッチングの周期が対象となる現象の変化速度に比
べて十分に速い場合は、この偏波スイッチング光源を偏
波スクランブル光源と考えることができる。
第4図は第1図の偏波スイッチング光源をモジュール
化した例である。半導体レーザ1、レンズ3や光アイソ
レータ4はペルチエ素子などと共にモジュール41内に収
容されている。半導体レーザ1は基本的に第2図の例の
ものと同じである。光アイソレータ4出力光は、球レン
ズ42により1:1偏波保存ファイバカプラ45の入力ファイ
バに偏波を合わせて結合する。ファイバカプラ45の出力
は2本の偏波保存光ファイバ43(光路A),44(光路
B)に接続されている。偏波保存光ファイバ43と44のも
う一方の端は、偏波主軸が直交するように偏波分離ファ
イバカプラ48につなげられている。偏波分離ファイバカ
プラ48は一方の偏波の光をほぼ100%もう一方の光ファ
イバに移すが、もう一方の偏波の光はほぼ100%同じ光
ファイバの中に残すように設計されたファイバカプラで
ある。従って、2本の偏波保存光ファイバ43,44を伝わ
ってきた光は一本のファイバ49に出力されることにな
る。偏波保存光ファイバ44は、偏波保存光ファイバ43よ
りもδ1=(c0/neff)×(τ/2)だけ長く、その結
果、偏波分離ファイバカプラ48において光路B44の光に
は光路A43の光に対してτ/2=500psの遅延がかかること
になる。δ1は光ファイバの等価屈折率neffを1.5とし
て10cmになる。半導体レーザ1の変調方法と動作、効果
は前の実施例と同じである。
なお、モジュール化の範囲は上記の例に限られるもの
ではなく、例えばファイバカプラ45,48、光ファイバ43,
44,49などを含めてもよい、光ファイバはピグテール状
にモジュールと一体化されていてもよい。また、2つの
分岐の合波には偏波分離カプラを使うことが必須ではな
く、10:1の偏波分離カプラや通常の偏波無依存の光カプ
ラを用いてもよい。この場合、もう一方のファイバ出力
光を用いて偏波スイッチングのフィードバック制御を行
うことも可能である。半導体レーザ1も第2図の例に拘
束されるものではなく、DBRレーザ、外部共振器レー
ザ、ダブルヘテロレーザ、歪み量子井戸レーザなど色々
な半導体レーザが使える。半導体レーザの材料もGaAs/A
lGaAs系、GaAs/InGaAlP系、GaSb/GaAlSb系など種々の組
み合わせが考えられ、可視,赤外など広い範囲の光に応
用できる。
本発明の偏波スイッチング光源の構成で偏波スイッチ
ングを行うための変調方法は上記の例以外にも種々の方
法が考えられる。
まず、第5図を用いて偏波スイッチング光源の別の変
調方法の例を説明する。発振周波数の変調波形を第5図
(a)に示す。この例ではτ=1nsおきに幅δτ=100ps
に渡って周波数偏移5GHzの周波数変調をかける。このパ
ルス印加の前後で発振光の位相はπ変化することにな
る。光学系では分岐44にτ/2の遅延がかけられるので、
偏波分離ファイバカプラ48で合波する光電界の位相θ
(t)とθ(t)は、前の例と同様に考えて第5図
(b)のようになる。ここで、δφ=0を仮定した。こ
の結果、Δθ(t)=θ(t)−θ(t)は0とπ
の間をτ/2毎にスイッチすることになる。光路Aの光と
光路Bの光の偏光はカプラ48で直交しているので、カプ
ラ48の出力には直交する2つの直線偏波がτ/2毎に交互
に現れることになる。δφ≠0の場合も同様にΔθがπ
/2毎にπ変化し、直交する2つの円偏波又は楕円偏波が
交互に現れる。よって、δφによらず偏波スイッチング
光源が実現される。但し、第5図(c)にポアンカレ球
のPLQR切断円周上での偏波状態の変化を示すように、タ
イムスロットとタイムスロットは偏波状態は同じで
あるが、位相はπ変化、即ち反転している。同じくタイ
ムスロットとタイムスロットも偏波状態は同じであ
るが、位相は反転している。この点は前の例と異なる。
先に完全な偏波スイッチング光源を得るための条件を
述べた。ここではその条件を満足する変調方法の例を3
つ、それぞれ第6図、第7図、第8図により説明する。
光学系の構成はいずれも第4図の例と同じとする。第6
図、第7図、第8図とも、(a)はレーザ変調電流波
形、(b)は偏波分離ファイバカプラ48で合波する光電
界の位相θ(t)とθ(t)、(c)はポアンカレ
球のPLQR切断円周上での偏波状態の変化を示す図であ
る。いずれの場合も位相差確率密度関数Pr(Δθ)は第
6図(d)のようになり、R=0となる。従って、0〜
τの間で過渡状態における偏波状態も直交する2つの状
態を等しくとる。但し、タイムスロットとの間で位
相の反転が起きている。図(b)、(c)、(d)では
δφ=0の場合を示したが、前の例同様、δφ≠0でも
偏波スイッチングが実現できる。
今まで述べた例では2つの独立な偏波状態の切り替え
を考えたが、3つ以上の偏波状態の切り替えも可能であ
る。3つの偏波状態の切り替えを行う例を第9図に示
す。この例では1つのパルスで2/3πの位相変調が与え
られる。また、2つの光路の伝搬遅延もτ/2に限られる
ものではない。τ/4の遅延をかけた例を第10図に示す。
いずれも(a)はレーザ変調電流波形、(b)は偏波分
離ファイバカプラ48で合波する光電界の位相θ(t)
とθ(t)を示す図である。この他にも種々の変調方
法の変形例が考えられる。
<実施例2:光受信装置> 次に、第2の発明の光受信装置の実施例について説明
する。
第11図は、この発明の一実施例の100Mb/sのFSKシング
ル・フィルタ検波方式ヘテロダイン光受信装置の構成図
である。局部発振光源となる偏波スイッチング光源100
は第4図の構成とほぼ同じである。局部発振光源100の
出力光は、光ファイバ49を介して1:1光カプラ102に入力
する。受信光信号は光ファイバ101を介して1:1光カプラ
102に入力する。局部発振光源100の出力光と受信信号光
とは光カプラ102において1:1に混合され、光ファイバ10
3a,103bを介して平衡光受信器104でヘテロダイン受信さ
れる。このとき、光カプラ102は180度ハイブリッドとし
て働く。平衡光受信器104は2個のホトダイオード105a,
105bを直列に並べた光受信部と、2個のホトダイオード
105a,105bの中間から出力をとる中間周波数(IF)帯フ
ロント・エンド増幅器106からなる。ホトダイオード105
aと105bは量子効率,応答速度及び暗電流等の特性が概
略等しく、それぞれ光ファイバ103aと103bに略等しい結
合効率η=η=ηで結合している。IF増幅器106の
後段にはバンドパス・フィルタ107,ミキサ108,信号分岐
回路109,遅延τ/2の遅延回路110,ローパスフィルタ111
及びアナログ加算回路112が接続されている。また、バ
ンドパス・フィルタ107の出力の一部はIF周波数自動制
御(AFC)回路113に結合しており、AFC回路113はレーザ
駆動回路2を介して局部発振光源100内部の半導体レー
ザ41の電流を制御することにより、IF周波数を一定に保
っている。
次に、この実施例の光受信装置の動作を説明する。1
ビットのタイムスロットT=10nsを2つに分けた5nsの
サブタイムスロット毎に偏波状態をスイッチングする。
偏波スイッチングは、第3図の変調方法により実現して
いる。ここでは簡単のため、光ファイバ49における偏波
回転はないものと仮定し、光カプラ102における偏波座
標系OXYを、第3図の偏波スイッチング光源の偏波座標
系OXYに対応させるものとする。このとき、局発光の電
界強度ELのx成分ELxとy成分ELyはそれぞれ、 但し、θ(t−τ/2)=θ(t)+πf(t) と記すことができる。ここで、Nは整数である。この実
施例ではτ=10nsである。なお、ここでは説明を簡単に
するために、スイッチング時間を無視する。この影響に
ついては、後で考察する。
一方、光ファイバ101から光カプラ102に入力される信
号光の光電界ESのx成分ESxとy成分ESyはそれぞれ、 ESx=|ES|cosξ・cos(ω(t)t) ESy=|ES|sinξ・cos(ω(t)t+δθ) と書ける。但し、0≦ξ≦π/2は信号光の偏波状態を表
す。ω(t)は信号値Sが“1"ならωS1、S=“0"な
らωS2をとるものとする。ここで、δθとδθはそ
れぞれ局発光と信号光のx成分とy成分の位相差であ
る。ωはAFC回路113によりωS1と一定の周波数関係ω
1FL=ω−ωS1になるように制御されているものとす
る。ここでは、信号光の周波数偏移ωS1−ωS2を1GHz、
中間周波数ωIF1を1GHzに設定している。
ホトダイオード105はω+ωの光電界には応答し
ない。また、電界のx成分とy成分は互いに干渉しな
い。光カプラ102は180度ハイブリッドとなっているか
ら、ホトダイオード105aと105bの出力電流の同相成分は
除去される(平衡光受信器)。バンドパスフィルタ107
はωIF=ωIF1(1GHz)の成分は通すがωIF=ωIF2(2G
Hz)の成分は通さないように設定されている。従って、
バンドパスフィルタ107の出力vIFは、S=1のとき、A
を定数、δθ=δθ−δθとして、 となる。但し、符号は、f(t)=0(5ns<t−NT<1
0ns)のとき+、f(t)=1(0ns<t−NT<5ns)の
とき−をとる。これをミキサ108にて二重検波し、f
(t)の値により信号分岐回路109で分岐する。f
(t)=1の分岐にはτ/2の遅延回路110が接続されて
いる。各分岐とも低減フィルタ111を通すと v0 ±=PA2|EL|2|ES|2(1±sin(2ξ)cos(δθ)) なる検波出力が得られる。低域フィルタの遮断周波数は
200MHz(1/TS)と1GHz(ωIF1/2π)の中間の400MHzに
設定されている。符号は、+がf(t)=1の分岐、−
がf(t)=0の分岐である。この両者をアナログ加算
回路112で加算すると、 ▲▼=PA2|EL|2|ES|2 となり、信号光の偏波状態に依存しない出力が得られ
る。従って、偏波スイッチング受信が行えたことにな
る。それぞれのサブタイムスロットが一方の偏波状態の
信号成分のみを検知することから生じるパワーペナルテ
ィは3dBである。信号値S=0のときはバンドパスフィ
ルタ出力が0になるので、加算回路112の出力も0とな
る。本実施例の方法によれば、調整や組み立てに手間が
かかりコストがかかる偏波ダイバーシティ・モジュール
を使わずに、偏波に依存しない受信が実現できる。電子
回路がやや複雑になるが、IC化により低価格化できるの
で、偏波ダイバーシティ・モジュールを使う場合よりは
るかにコストを下げられ、調整,組み立ても楽で、量産
化に向く。
ここで、先に無視したスイッチング時間の影響を考え
る。実施例1の項で述べたように、偏波スイッチングに
伴うパルス状の周波数変調がビート出力に生じる。ま
た、変調方法を工夫しないかぎり、ひとつのタイムスロ
ットの中のスイッチング時の偏波状態はバランスしな
い。従って、ここでは、スイッチング時には信号を通さ
ないように信号分岐回路109の動作に工夫を加えてい
る。これは、例えばクロック制御回路114により出すゲ
ートパルスのデューティを調整することにより実現でき
る。信号により受信エネルギが減る分ペナルティになる
が、安定な動作が実現できる。本実施例では、スイッチ
ングに要する時間はパルス・ジッタを含めて約250psで
ある。信号分岐回路109は,サブタイムスロットTS=5ns
の両端を除いたTS′=4.6nsの間のみ、信号を後段に伝
えるように設定されている。この部分の信号パワーを利
用できるないことによるペナルティは0.4dB以下であ
る。なお、ωはAFC回路113によりωS1と一定の周波数
関係ωIF1=ω−ωS1になるように制御されている。A
FC回路113は出力信号が1の場合のみ動作するように、
クロック制御回路114の出すゲート信号で制御される。
ここでも、偏波スイッチングの際の周波数変動がAFC動
作を不安定化しないように、クロック制御回路114より
出すゲートパルスのデューティを調整している。
上記の例ではタイムスロットTを二分割したが、さら
に多分割しても良い。タイムスロットを6つ以上に分割
すれば、偏波スイッチングは偏波スクランブルと見な
せ、上記の例の信号分岐回路以降加算回路まで109〜112
を一つの低域フィルタで置き換えることができる。即
ち、低域フィルタの時定数をサブタイムスロットの長さ
TSとタイムスロットの長さTの間に選ぶことにより、各
サブタイムスロットの平均化、即ち加算が行える。
この例ではFSKを行っているが、DPSK、ASKなど他の変
調方法、遅延検波など他の検波方法にも応用できる。
<実施例3:光受信装置> 次に、第3の発明と第4の発明のイメージ除去光受信
装置の実施例について説明する。
第12図(a)は、第3の発明の一実施例の200Mb/sのD
PSK差動検波方式偏波ダイバーシティ・テヘロダイン光
受信装置の構成図である。この光受信装置は2.5GHz間隔
で光FDMされた光信号の中から1チャンネルを選択受信
する。半導体レーザ局部発振光源120は、信号のタイム
スロットT=5nsを5等分したサブタイムスロットTS=1
ns毎に出力光の位相がπ/2ずつ変化する。但し、タイム
スロットの境界では位相はスイッチしない。これは、サ
ブタイムスロットの境界でレーザ駆動回路121から前記
式(2)によりパルス状の直接周波数変調をかけること
により実現される。位相スイッチングに要する時間は0.
1nsである。局部発振光は偏波ビームスプリッタ122aの
光軸に対して45゜の角度で入射し、等しいパワーの2成
分に分離される。光信号も偏波ビームスプリッタ122bで
2つの偏波成分に分離される。信号光と局部発振光はそ
れぞれ偏波を合わせてファイバカプラ123a,bで混合さ
れ、平衡光受信器124a,bで受信される。各光受信器の構
成は実施例2とほぼ同じである。光受信器の後段のバン
ドパス・フィルタ125a,bの出力はそれぞれ二分され、そ
のうち一方の分岐は他方の分岐に対してT/5の遅延がか
けられ、他方の分岐は90゜移相回路126a,bで90゜位相を
送らされ、加算器127a,bで加算される。加算器出力は再
び二分され、一方の分岐にTの遅延がかけられた後、ミ
キサ128a,bでかけあわされ,低域フィルタ129a,bへ導か
れる。最後に2つの偏波成分を加算器130で加算して、
復調信号が得られる。また、バンドパス・フィルタ125
の出力の一部はIF周波数自動制御(AFC)回路113に結合
しており、AFC回路113はIF周波数を一定に保つようにレ
ーザー駆動回路121を介して局部発振光源120の発振周波
数を制御している。
次に、この実施例の光受信装置の動作を説明する。信
号光には複数のチャンネルが含まれているが、ここでは
受信したい角周波数ωS1の成分と、各周波数ωの局部
発振光に対して反対側の隣接するチャンネルで角周波数
ωS2の成分のみ考える。光周波数の大きさは(ωS1−ω
)/(2π)=1GHz,ω−ωS2(2π)=1.5GHzと
なっているものと仮定する。他の成分はビートが光受信
器の帯域外になるので考えなくてよい。局部発振光源12
0はレーザ駆動回路121によりタイムスロットTの中で4
回だけπ/2位相変調される。この位相変調によりタイム
スロットは5つの長さTS=1nsのサブタイムスロットに
分割される、偏波ビームスプリッタ122,ファイバカプラ
123,平衡光受信器124は、この局部発振光と信号光の各
偏波成分のビートをサブタイムスロット毎に受信する。
受信したビート信号もサブタイムスロット毎にπ/2ずつ
位相がずれている。作用の項で用いた記法によれば、偏
波aの分岐の各サブタイムスロットのビート出力は、 I1a(t)= A1Siξ1acos((ωS1−ω)t+θ1a) +A2Siξ2acos((ω−ωS2)t+θ2a) I2a(t)= A1Siξ1asin((ωS1−ω)t+θ1a) −A2Siξ2asin((ω−ωS2)t+θ2a) I3a(t)=−A1Siξ1acos((ωS1−ω)t+θ1a) −A2Siξ2acos((ω−ωS2)t+θ2a) I4a(t)=−A1Siξ1asin((ωS1−ω)t+θ1a) +A2Siξ2asin((ω−ωS2)t+θ2a) I5a(t)=I1a(t) となる。ここで、Siはタイムスロットiの位相値で1又
は−1(位相がπ反転した状態)をとる。A1,A21a,
θ2aは定数である。ξ1a2a(0≦ξ1a2a≦1)
は、それぞれチャンネル1,2の信号光電界の偏光aの割
合である。偏光bの分岐には上式のaをbに置き換えた
出力が生じる。但し、ξ1a 2+ξ1b 2=1、ξ2a 2+ξ2b 2
=1である。
このビート出力を二分し、その一方に他方に対してT/
5の遅延をかけ、位相器126aで地方の位相をπ/2ずら
し、加算器127aで加算する。加算器出力X1は、 X1ai(t)=2A1Siξ1acos((ωS1−ω)t+θ1a) X2ai(t)=2A1Siξ1asin((ωS1−ω)t+θ1a) X3ai(t)=−2A1Siξ1acos((ωS1−ω)t+
θ1a) X4ai(t)=−2A1Siξ1asin((ωS1−ω)t+
θ1a) となり、イメージ成分が除去される。X5aは次のタイム
スロット成分との演算になるので、信号検出には使わな
い。このパワーペナルティは約1dBである。IF周波数は1
GHzなので、サブタイムスロットの長さTS=1nsの中に一
周期入ることになる。ここで、各サブタイムスロットの
出力をTの遅延線とミキサ128aと低域フィルタ129aで差
動検波するとその出力は、 X0ai 2=X1ai・X1a(i+1)=X2ai・X2a(i+1) =X3ai・X3a(i+1)=X4ai・X4a(i+1) =2A1 2SiS(i+1)ξ1a 2 となる。aの分岐と偏波状態の直交する成分bの分岐に
ついても、 X0bi 2=2A1 2SiS(i+1)ξ1b 2 が得られるので、加算回路130で両者を加算すれば、ξ
1a 2+ξ1b 2=1により、 X0i 2=2A1 2SiS(i+1) が得られる。SiS(i+1)が1か−1かの判定を行えば信号
値の識別ができる。従って、偏波ダイバーシティ・イメ
ージ除去受信が行えたことになる。
本実施例の光受信装置によれば、前記第18図に示した
偏波ダイバーシティ・イメージ除去光受信装置と比べて
光学系をはるかに単純化できる。光学系はコストや調
整、組み立ての手間がかかるのに対して、電子回路はIC
化によりこれらの手間やコストを大幅に低減できるの
で、全体としてかなりのコストダウンが計れる。温度特
性、動作の安定性の点でも、性能向上が可能となる。ス
イッチング時間の部分の信号の扱い、AFCなどに関して
は実施例2同様の扱いができる。
第12図(b)は、局部発振光源の位相スイッチングの
かけ方をπ/2と−π/2の交互にかけるようにしたもので
ある。基本的な構成は(a)の例と似ているが、この実
施例では(a)の一点鎖線の内部が(b)のようになっ
ている。サブタイムスロットは4つで、TS=1.25ns、IF
周波数は800MHzである。位相器126a,bの前には、信号切
り替え回路131a,bが付いている。上の実施例と同様な条
件で考えると、偏光aの分岐の各サブタイムスロットの
光受信器出力には、 I1a(t)=I3a(t) = A1Siξ1acos((ωS1−ω)t+θ1a) +A2Siξ2acos((ω−ωS2)t+θ2a) I2a(t)=I4a(t) = A1Siξ1asin((ωS1−ω)t+θ1a) −A2Siξ2asin((ω−ωS2)t+θ2a) が現れる。このビート出力を二分し、その一方に他方に
対してT/4の遅延をかける。信号切り替え回路131aで移
相器126aで位相をπ/2ずらす分岐をサブタイムスロット
毎にスイッチングする。2つの分岐を加算器127aで加算
すると出力X1は、 X1ai(t)=X2ai(t)=X3a(t) =2A1Siξ1acos((ωS1−ω)t+θ1a) となり、イメージ成分が除去される。X4aiは次のタイム
スロット成分との演算になるので、信号検出には使わな
い。IF周波数は800MHzなので、サブタイムスロットの長
さTS=1.25nsの中に一周期入ることになる。この先の動
作は(a)の実施例と同様であり、加算器130の出力と
して、 X0i 2=2A1 2SiS(i+1) が得られる。効果も(a)の例と同じである。
<実施例4:コヒーレント光伝送システム> 第5の発明に係わる位相スイッチングと偏波スイッチ
ングを同時に行うコヒーレント光伝送システムの実施例
について、第13図を用いて具体的に説明する。
第13図(a)は、この実施例である光FDM高精細光CAT
V分配系の概念図である。波長1.55μm帯に200Mb/sのDP
SK信号をチャンネル間隔GHzで64チャンネル並べてお
り、使用波長帯域は約30Åである。各光送信装置140に
は半導体レーザ・モジュール141と駆動回路142と安定化
回路143とを有している。駆動回路142にはバイアス回路
144,DPSKコーダ145,位相スイッチング回路146などが含
まれている。各チャンネルの光信号は、スターカプラ14
7により混合され、1:8光分配器148や分配に伴う損失を
補償する光増幅器149を通して数万の加入者光受信装置1
50に分配される。変調のタイミングの同期、チャンネル
間隔や絶対周波数の制御は、共通制御系151で行われ
る。
加入者光受信装置150の構成を第13図(b)に示す。
偏波スイッチング局部発振光源152,光カプラ153,平衡光
受信器154などの構成は、実施例2の光受信装置と類似
の構成である。平衡光受信器出力は差動検波器155で差
動検波する。検波出力はA/D変換器156でデジタル化さ
れ、サンプリングのタイミングが異なる4つのサンプル
ホールド回路157に入力され、その出力を後段のサンプ
ルホールド回路158で加算し、識別回路159へ出力され
る。このほか、サンプルホールド回路のタイミング制御
のためのクロック回路160や、局部発振光源の発振周波
数を安定化させるためのAFC回路161を含んでいる。
次に、コヒーレント光伝送システムの動作を説明す
る。
光送信装置140は、DPSKコーダ145より半導体レーザに
位相0またはπのパルス変調を行う。また、位相スイッ
チング回路146によりタイムスロットT=5nsを二分した
2.5ns毎にπ/2の固定位相変調もかけられる。これによ
り、タイムスロットは2つの位相タイムスロットT1、T2
に分けられる。この位相変調はパルス状に光周波数を下
げることにより行われる。この変調のタイミングは、ス
ターカプラ147で混合する際に全てのチャンネルで等し
くなるように、共通制御系151で制御する。従って、各
加入者の光受信装置150においても位相変調に伴う周波
数変化は、各チャンネル同時に生じる。チャンネルiの
あるタイムスロットjの信号値をAij(1又は−1)と
すると、T1とT2の光出力電界強度はそれぞれ、 となる。DPSK変調信号に2回のπ/2の位相スイッチング
が重畳されるので、DPSKコーダ145から変調信号が来な
いとAijとAi(j+1)が反転し、変調信号が来ると反転しな
い。
光受信装置150の局部発振光源152の出力光は、偏波ス
イッチングにより2つの直交する偏波状態を交互にと
る。これを偏波サブタイムスロットTA,TBと呼ぶことに
する。偏波サブタイムスロットは、位相サブタイムスロ
ットのちょうど中間で切り替わるように設定されてい
る。また、偏差スイッチングのための位相変調は、第5
図の変調方法でパルス状に局部発振光源152の光周波数
を下げることにより実現されている。従って、次の同じ
偏波状態をとる際に位相が反転する。Aの偏波サブタイ
ムスロットには電界強度 の偏波状態Aの出力光が、Bの偏波サブタイムスロット
には電界強度 の偏波状態Bの出力光が現れる。いま、局部発振光源は
信号光のうちチャンネルiを選択すべく、ω=ωSi
設定されているものとする。
この局部発振光を光カプラ153で信号光と混合して平
衡光受信器154で受信する。チャンネルiの信号光パワ
ーのうち偏波状態Aの成分をξiA 2、偏波状態Bの成分
をξiB 2とすると、ξiA 2+ξiB 2=1,0≦ξiA≦1,0≦ξ
iB≦1である。このとき、各位相サブタイムスロット1,
2と偏波サブタイムスロットA,Bに対応した、偏波・位相
サブタイムスロットに対して、 Sij1A=PAijξiA|ESiEL/2|cos(δθiA) Sij1B=PAijξiB|ESiEL/2|cos(δθiB) Sij2B=±PAijξiB|ESiEL/2|sin(δθiB) Sij2A=PAijξiA|ESiEL/2|sin(δθiA) なるビート出力成分が現れる。ここで、Pは損失と変換
効率を現す定数、δθiA、δθiBは各偏光成分の信号光
と局部発振光の位相差である。この出力を差動検波器15
5でタイムスロット(j+1)の成分と掛け合わせ差動
検波すると、 Xij1A=−P2AijAi(j+1)ξiA 2|ESEL/2|2cos2(δθiA) Xij1B=−P2AijAi(j+1)ξiB 2|ESEL/2|2cos2(δθiB) Xij2B=−P2AijAi(j+1)ξiB 2|ESEL/2|2sin2(δθiB) Xij2A=−P2AijAi(j+1)ξiA 2|ESEL/2|2sin2(δθiA) なる値が得られる。マイナスの符号は第5図の偏波スイ
ッチングにより位相が180゜反転することから生じる。
この出力はA/B変換器156により正負8値にデジタル化さ
れる。平衡光受信器154の増幅器のゲインを制御するこ
とにより、A/B変換器156の入力レベルは一定に保つこと
ができる。この出力は、上記の順に時系列で現れるか
ら、サンプリングのタイミングをずらしたサンプルホー
ルド回路157で最後のXij2Aが現れる時点まで保持し、X
ij2Aが現れたら後段のサンプルホールド回路158に加算
入力する。識別器159には Yij=Xij1A+Xij1B+Xij2B+Xij2A =−P2AijAi(j+1)|ESEL/2|2 なる値が得られ、信号光と局部発振光の位相差によら
ず、また、光受信装置における信号光の偏波状態にも依
存しない受信ができることになる。A/B変換器156以降の
回路は800MHzのクロックで動作することになる。これは
SiバイポーラICで実現できる。A/D変換器156で各サブタ
イムスロット成分に対して量子化誤差が現れるが、最終
的な識別はAijAi(j+1)が1か−1を判定すればよいの
で、量子化レベルが8値程度あれば十分である。実際に
は光源の偏波状態は光ファイバの状態により変動してい
るが、Tに比べて変動がゆっくりしているので問題はな
い。位相も位相雑音により時間的に変動するが、Tの間
の位相変動が十分に小さければ大きなペナルティにはな
らない。また、中間周波数はサブタイムスロットの周波
数(800MHz)に比べて十分に低ければ、完全に零である
必要はない。上記の例では各サブタイムスロット出力加
算の前にA/D変換を行ったが、アナログ信号のまま加算
してもよい。
クロック回路160は、平衡光受信器154の出力信号の周
波数変化からクロック抽出を行っている。即ち、各サブ
タイムスロットの切り替え時に光周波数変化に伴う高周
波ビート成分が現れるので、そのタイミングからクロッ
ク抽出ができる。タイムスロットの切り替えの際にDPSK
信号の値により変化周波数が変化するので、局発光の周
波数変化と信号光の周波数変化を識別することができ
る。また、信号光の周波数変化と局発光の周波数変化の
間の長さを検知することにより、偏波スイッチングのタ
イミングを制御することができる。
実施例2の場合と同様、信号光や局発光の位相変化に
伴うビート周波数変化が現れる瞬間にはA/D変換器156を
動作させないようにタイミング制御することにより、ス
イッチングに伴うエラーを防止できる。同様に、スイッ
チング状態のビート信号を局部発振光源のAFCに利用し
ないことにより、局部発振光源の周波数変動も抑制でき
る。位相スイッチングのタイミングは全てのチャンネル
で同じであるから、他のチャンネルの周波数変化の影響
で誤りが生じることもない。
本実施例のコヒーレント伝送システムによれば、光受
信器1台で光受信器を4台使う偏波ダイバーシティかつ
位相ダイバーシティの光受信装置と同じ機能を達成でき
る。光受信装置の動作速度は高くなるが、位相スイッチ
ングにより高いIF周波数を使う必要がなくなるので、大
きな問題にはならない。電子回路が複雑化するが、IC化
により回路のコスト上昇を抑えることが可能なので、複
雑な光学系を単純化できること、光受信器台数を減らせ
ることなどのメリットの方がはるかに大きい。また、マ
ルチポート受信では各光受信器の特性を揃える必要があ
ったが、本実施例では一つの光受信器を時分割して使う
ので、このような点に気を使う必要がない。したがっ
て、低コストで調整箇所の少ない加入者端末が実現で
き、大規模なCATV分配系を作ることができる。
本発明は、この実施例に限らず、光加入者系,基幹伝
送系,光LAN,MAN,光交換システムなどに応用することが
できる。
<実施例5:コヒーレント光伝送システム> 第6、第7の発明に係わるイメージ除去と偏波スイッ
チングを同時に行うコヒーレント光送信システムの実施
例について、第14図を用いて具体的に説明する。
本発明の一実施例である光FDM高精細光CATV分配系
は、第13図と略同じ構成をしており、波長1.55μm帯に
150Mb/sのDPSK信号をチャンネル間隔4.5GHzで64チャン
ネル並べている。各光送信装置140の構成は実施例4と
同様であるが、ここでは位相サブタイムスロットは5つ
あり、π/2ずつ位相が変化する。タイムスロットの切り
替えの際にはDPSKのための周波数変調を掛けるが、位相
スイッチングは行わない。
加入者光受信装置201の構成を第14図に示す。偏波ス
イッチング局部発振光源202,光カプラ203,平衡光受信器
204などの構成は、実施例4の光受信装置と同じ構成で
ある。信号光の各位相サブタイムスロットと同期して2
倍の周波数で第3図の方法で偏波スイッチングが掛けら
ている。従って、全体で10の位相・偏波サブタイムスロ
ットができる。信号光には複数のチャンネルが含まれて
いるが、ここでは受信したい角周波数ωS1の成分と、各
周波数ωの局部発振光に対して反対側の隣接するチャ
ンネルで角周波数ωS2の成分のみ考える。光周波数の大
きさは(ωS1−ω)/(2π)=1.5GHz,ω−ωS2/
(2π)=3GHzとなっているものと仮定する。他の成分
はビートが光受信器の帯域外になるので考えなくてよ
い。信号のIF周波数はサブタイムスロットの切り替え周
波数1.5GHZと同期している。局発光と信号光の各偏波成
分のビートをサブタイムスロット毎に受信する。各サブ
タイムスロットのビート出力は、 I1a(t)= A1Siξ1acos((ωS1−ω)t+θ1a) +A2Siξ2acos((ω−ωS2)t+θ2a) I1b(t)= A1Siξ1bcos((ωS1−ω)t+θ1b) +A2Siξ2bcos((ω−ωS2)t+θ2b) I2a(t)= A1Siξ1asin((ωS1−ω)t+θ1a) −A2Siξ2asin((ω−ωS2)t+θ2a) I2b(t)= A1Siξ1bsin((ωS1−ω)t+θ1b) −A2Siξ2bsin((ω−ωS2)t+θ2b) I3a(t)=−A1Siξ1acos((ωS1−ω)t+θ1a) −A2Siξ2acos((ω−ωS2)t+θ2a) I3b(t)=−A1Siξ1bcos((ωS1−ω)t+θ1b) −A2Siξ2bcos((ω−ωS2)t+θ2b) I4a(t)=−A1Siξ1asin((ωS1−ω)t+θ1a) +A2Siξ2asin((ω−ωS2)t+θ2a) I4b(t)=−A1Siξ1bsin((ωS1−ω)t+θ1b) +A2Siξ2bsin((ω−ωS2)t+θ2b) I5a(t)=I1a(t) I5b(t)=I1b(t) となる。光受信器204の後段のバンドパス・フィルタ205
の出力は二分され、そのうち一方の分岐は他方の分岐に
対してT/5の遅延がかけられ、他方の分岐は90゜移相回
路206で90゜位相を遅らされ、加算器207で加算される。
この結果、実施例3と同様に、 X1ai(t)=2A1Siξ1acos((ωS1−ω)t+θ1a) X1bi(t)=2A1Siξ1bcos((ωS1−ω)t+θ1b) X2ai(t)=2A1Siξ1asin((ωS1−ω)t+θ1a) X2bi(t)=2A1Siξ1bsin((ωS1−ω)t+θ1b) X3ai(t)=−2A1Siξ1acos((ωS1−ω)t+
θ1a) X3bi(t)=−2A1Siξ1bcos((ωS1−ω)t+
θ1b) X4ai(t)=−2A1Siξ1asin((ωS1−ω)t+
θ1a) X4bi(t)=−2A1Siξ1bsin((ωS1−ω)t+
θ1b) となり、イメージ成分が除去される。X5a、X5bのサブタ
イムスロット出力は次のタイムスロット成分との演算に
なるので、信号検出には使わない。このパワーペナルテ
ィは約1dBである。IF周波数は1.5GHzなので、サブタイ
ムスロットの長さTSの中に一周期入ることになる。ここ
で各サブタイムスロットの出力をTの遅延線とミキサ20
8と低域フィルタ209で差動検波するとその出力は、 X0ai 2=X1ai・X1a(i+1)=X2ai・X2a(i+1) =X3ai・X3a(i+1)=X4ai・X4a(i+1) 2A1 2SiS(i+1)ξ1a 2 X0bi 2=X1bi・X1b(i+1)=X2bi・X2b(i+1) =X3bi・X3b(i+1)=X4bi・X4b(i+1) =2A1 2SiS(i+1)ξ1b 2 となる。aの偏波状態とこれに直交するbの偏波状態が
交互に現れるので、 加算回路210で両者を加算すれば、ξ1a 2+ξ1b 2=1に
より、 X0i 2=2A1 2SiS(i+1) が得られる。識別器211でSiS(i+1)が1か−1かの判定
を行えば信号値の識別ができる。従って、偏波スイッチ
ング・イメージ除去受信が行えたことになる。なお、ロ
ーパスフィルタ209の時定数を長くすることで、加算回
路210を用いなくても平均化により加算と同じ機能を実
現できる。
バンドパス・フィルタ205の出力の一部はIF周波数自
動制御(AFC)回路213に結合しており、AFC回路213はIF
周波数を一定に保つようにレーザー駆動回路を介して局
部発振光源202の発振周波数を制御している。
本実施例によれば、単純な光学系で偏波に依存しない
イメージ除去受信が実現でき、チャンネル間隔を狭めた
光FDMが実現できる。
位相スイッチングのかけ方をπ/2と−π/2の交互にか
けるようにしてもよい。基本的な構成は(a)の例と似
ているが、この実施例では位相サブタイムスロットは4
つ、偏波タイムスロットと偏波・位相サブタイムスロッ
トは8つで、IF周波数は(ωS1−ω)/(2π)=1.
2GHz、(ω−ωS2)/(2π)=2.4GHz、周波数間隔
は3.6GHzである。移相器206の前には、信号切り替え回
路214が付いている。上の実施例と同様な条件で考える
と、各サブタイムスロットの光受信器出力には、 I1a(t)=I3a(t) =A1Siξ1acos((ωS1−ω)t+θ1a) +A2Siξ2acos((ω−ωS2)t+θ2a) I1b(t)=I3b(t) =A1Siξ1bcos((ωS1−ω)t+θ1b) +A2Siξ2bcos((ω−ωS2)t+θ2b) I2a(t)=I4a(t) =A1Siξ1asin((ωS1−ω)t+θ1a) −A2Siξ2asin((ω−ωS2)t+θ2a) I2b(t)=I4b(t) =A1Siξ1bsin((ωS1−ω)t+θ1b) −A2Siξ2bsin((ω−ωS2)t+θ2b) が現れる。このビート出力を二分し、その一方に他方に
対してT/4の遅延をかける。信号切り替え回路214を用い
て移相器206で位相をπ/2ずらす分岐をサブタイムスロ
ットごとにスイッチングする。2つの分岐を加算器207
で加算すると出力Xは、 X1ai(t)=X2ai(t)=X3ai(t) =2A1Siξ1acos((ωS1−ω)t+θ1a) X1bi(t)=X2bi(t)=X3bi(t) =2A1Siξ1bcos((ωS1−ω)t+θ1b) となり、イメージ成分が除去される。X4ai、X4biは次の
タイムスロット成分との演算になるので、信号検出には
使わない。IF周波数は1.2GHzなので、サブタイムスロッ
トの長さTSの中に一周期入ることになる。この先の動作
は上記の実施例と同様であり、検波後の加算器210の出
力として、 X0i 2=2A1 2SiS(i+1) が得られる。
位相スイッチングの方法、偏波スイッチングの変調方
法、その掛け合わせ方等、本実施例以外にも種々の変
形、応用が可能である。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、第1の発明に係
わる偏波スイッチング光源は、光源である半導体レーザ
の直接変調を用いているので、外部変調器を使う場合と
比べて挿入損失がなく、光学系の調整箇所が少なくな
り、量産化、低コスト化、小型・軽量化が計れる。ま
た、位相変調器を用いても偏光変調器を用いても、電気
光学効果を用いた外部変調器は一般に駆動電圧が高く、
高速のスイッチングには困難が伴った。これに対して半
導体レーザは高速化が容易であり、1GHz/mAオーダーの
周波数変調効率を有しているので、数mA、100ps程度の
電流パルスでπ/2ないしπの位相変調が行える。従っ
て、スイッチングの高速化が容易である。また、温度特
性や信頼性の悪い外部変調器を使わないこと、光源の半
導体レーザは一般に温度安定化されており信頼性も優れ
ていることから、安定度も高い。
また、本発明の変調方法による偏波スイッチングで
は、パルス電流を印加する短時間の領域以外は一定の発
振周波数、出力に保たれている。従って、従来例の偏波
スイッチングで問題となった、スイッチング前後でのレ
ーザの発振周波数や出力パワーの変化が起こらない。従
って、その適用範囲も広い。
第2の発明に係わる光受信装置は、従来の偏波ダイバ
ーシティ光受信装置と比べて構成が簡単であり、組み立
て調整箇所が削減でき、量産化,低価格化,小形・軽量
化が計れ、信頼性も向上する。また、従来のマルチポー
ト受信では各ポートの特性をそろえる必要があったが、
本発明の方法では一つの受信器を時分割で利用するの
で、異なる偏波状態の受信に対して本質的に特性のばら
つきがない。従来の偏波スイッチング(偏波スクランブ
ル)受信に対しても、外部変調器を使わないので、高
速,低損失,安定,低価格,小型・軽量で、信頼性,量
産性に優れている。また、偏波スイッチングの前後で局
部発振光の周波数変化がないので、AFC回路が複雑にな
らない。FSKを行う際にもIF帯域や変調度を必要以上に
大きくする必要がない。
第3及び第4の発明に係わる光受信装置は、従来のイ
メージ除去光受信装置と比べて構成が簡単であり、組み
立て調整箇所が削減でき、量産化,低価格化,小形・軽
量化が計れ、信頼性も向上する。また、従来のマルチポ
ート受信では各ポートの特性をそろえる必要があった
が、本発明の方法では一つの受信器を時分割で利用する
ので、異なる分岐の光受信に対して本質的に特性のばら
つきがない。
第5の発明のコヒーレント光伝送システムは従来の偏
波・位相ダイバーシティ光受信装置を用いたコヒーレン
ト光伝送方式と比べて、第6及び第7の発明のコヒーレ
ント光伝送システムは、従来のイメージ除去光受信装置
を用いたコヒーレント光伝送方式と比べて、それぞれ構
成が簡単であり、組み立て調整箇所が削減でき、量産
化,低価格化,小形・軽量化が計れ、信頼性も向上す
る。また、従来のマルチポート受信では各ポートの特性
をそろえる必要があったが、本発明の方法では一つの受
信器を時分割で利用するので、異なる偏波状態、位相状
態の受信に対して本質的に特性のばらつきがない。
また、上記構成に加えて実施態様〜を採用すれば
次のような効果が得られる。即ち、実施態様では第2
〜第4の発明の光受信装置で問題となる、半導体レーザ
の周波数変調によるビート周波数の変化が信号識別へ及
ぼす悪影響を除去でき、安定な動作を容易に実現でき
る。実施態様では、同様に第2〜第4の発明の光受信
装置で問題となる、半導体レーザの周波数変調によるビ
ート周波数の変化が局部発振光源安定化へ及ぼす悪影響
を除去でき、安定な動作を容易に実現できる。
実施態様では、第6及び第7の発明にコヒーレント
光伝送システムにおいて、光学系の構成をさらに簡単化
した、偏波に依存しないイメージ除去受信が実現でき
る。
実施態様では、第5,第6及び第7の発明のコヒーレ
ント光伝送システムにおいて、信号のクロック抽出が容
易に行える。実施態様では、第5の発明及び実施態様
のコヒーレント光伝送システムにおいて、信号と局部
発振光源の偏波スイッチングの同期が容易にとれる。実
施態様では、第5〜第7の発明のコヒーレント光伝送
システムにおいて、ビート周波数の変化が信号識別へ及
ぼす悪影響を除去でき、安定な動作を容易に実現でき
る。実施態様では、第5〜第7の発明のコヒーレント
光伝送システムにおいて、ビート周波数の変化が局部発
振光源の安定化へ及ぼす悪影響を除去でき、安定な動作
を容易に実現できる。実施態様では、第5〜第7の発
明のコヒーレント光伝送システムの光FDMシステムへの
応用が可能になる。
従って本発明によれば、(1)構成が簡単で制約条件
の少ない偏波スイッチング光源、(2)光学系を複雑に
しない新たな概念によるイメージ除去受信、(3)光学
系が単純で偏波に依存せず位相雑音にも強いコヒーレン
ト光受信が実現できる。従って、コヒーレント光通信の
実用化,普及を妨げている、偏波整合,位相雑音,受信
器帯域,高密度光FDMの問題を、低いコストで解決する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1の発明に係わる偏波スイッチング光源の一
実施例を示す概略の構成図、第2図は第1図の実施例の
中で使われている半導体レーザの構造と動作を説明する
ための図、第3図は第1図の実施例の動作原理を説明す
るための図、第4図は偏波スイッチングを光源モジュー
ル化した例を示す図、第5図乃至第10図は偏波スイッチ
ング光源の別の変調方法を説明するための図、第11図は
第2の発明に係わるヘテロダイン光受信装置の一実施例
を示す概略構成図、第12図は第3及び第4の発明に係わ
る偏波ダイバーシティ・ヘテロダイン光受信器の一実施
例を示す概略構成図、第13図は第5の発明に係わるコヒ
ーレント光伝送システムの一実施例を示す概略構成図、
第14図は第6及び第7の発明に係わるコヒーレント光伝
送システムの一実施例を示す概略構成図、第15図乃至第
18図はそれぞれ従来の問題点を説明するためのもので、
第15図は偏波ダイバーシティ光受信装置を示す図、第16
図は偏波スイッチング・ヘテロダイン光受信装置を示す
図、第17図は偏波・位相ダイバーシティ光受信装置を示
す図、第18図は偏波ダイバーシティ・イメージ除去光受
信装置を示す図である。 1,41,141……半導体レーザ、 2,121,142……半導体レーザの駆動回路、 5,8,45,48,102,123,153,203……光カプラ、 100,120,152,202……局部発振光源、 140……光送信装置、 150……光受信装置、 104,124,154,204……光受信器、 107,125,205……バンド・パス・フィルタ、 111,129,209……ロー・パス・フィルタ、 108,128,155,208……ミキサ、 126,206……90゜移相回路、 113……AFC回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04B 10/152

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体レーザと、この半導体レーザにパル
    ス電流を印加して位相変調をかける手段と、前記半導体
    レーザの出力光を略等しいパワーの2つの分岐に分割す
    る手段と、該手段により分割された一方の分岐に他方の
    分岐に対して所定の遅延をかける手段と、該手段により
    遅延された一方の分岐と他方の分岐をそれぞれの偏波状
    態を直交させて合波する手段とを具備してなり、 前記2つの分岐の遅延時間差が、前記位相変調の周期の
    整数分の1に設定されていることを特徴とする偏波スイ
    ッチング光源。
  2. 【請求項2】信号1ビット分のタイムスロットTを2つ
    以上のサブタイムスロットに分解し、そのサブタイムス
    ロットの切り替え時に半導体レーザに位相変調をかけて
    偏波スイッチングを行う偏波スイッチング光源を局部発
    振器として用い、送信用光源からの信号光と各サブタイ
    ムスロットの局部発振器出力光のビートを電気信号とし
    て受信する手段と、 各サブタイムスロットの受信信号を検波する手段と、 各サブタイムスロットの検波出力をタイムスロットTの
    間で加算する手段とを具備してなり、 前記偏差スイッチング光源は、半導体レーザ、この半導
    体レーザにパルス電流を印加して位相変調をかける手
    段、半導体レーザの出力光を略等しいパワーの2つの分
    岐に分割する手段、分割された一方の分岐に他方の分岐
    に対して所定の遅延をかける手段、及び遅延された一方
    の分岐と他方の分岐をそれぞれの偏波状態を直交させて
    合波する手段からなり、且つ2つの分岐の遅延時間差を
    位相変調の周期の整数分の1に設定してなることを特徴
    とする光受信装置。
  3. 【請求項3】半導体レーザにパルス電流を印加して位相
    変調をかける手段を有し、信号1ビット分のタイムスロ
    ットTを3つ以上に分けた位相サブタイムスロットTS
    切り替え時にπ/2又は−π/2の固定位相スイッチングを
    行う局部発振光源と、 この局部発振光源の出力光と光送信装置からの信号光の
    ビートを電気信号として受信する光受信器と、 この光受信器の出力を二分し一方の出力を他方の出力に
    対して所定量遅延させる手段と、 該手段によって遅延された遅延出力と非遅延出力の両者
    の一方の位相を90゜ずらして他方に加算する90゜ハイブ
    リッド回路と、 各サブタイムスロットにおける前記90゜ハイブリッド回
    路の出力を検波する検波器とを具備してなることを特徴
    とする光受信装置。
  4. 【請求項4】半導体レーザにパルス電流を印加して位相
    変調をかける手段を有し、信号1ビット分のタイムスロ
    ットTを2つ以上に分けた位相サブタイムスロットの切
    り替え時にπ/2又は−π/2の位相スイッチングを行う局
    部発振光源と、 この局部発振光源の出力光と光送信装置からの信号光の
    ビートを電気信号として受信する光受信器と、 この光受信器の出力を二分し一方の出力を他方の出力に
    対して所定量遅延させる手段と、 該手段により遅延された遅延出力と非遅延出力の両者の
    一方の位相を90゜ずらして他方に加算する90゜ハイブリ
    ッド回路と、 この90゜ハイブリッド回路の前段又は後段に設けられた
    信号パス切り替え回路と、 前記90゜ハイブリッド回路及び信号パス切り替え回路を
    介した信号を検波する検波器とを具備してなり、 位相サブタイムスロットに同期して信号パス切り替え回
    路を切り替えることによりイメージ除去受信を行うこと
    を特徴とする光受信装置。
  5. 【請求項5】半導体レーザにパルス電流を印加して位相
    変調をかける手段を有し、タイムスロットを2つ以上に
    分けた位相サブタイムスロットの切り替え時にπ/2又は
    −π/2の位相スイッチングを行う光送信装置と、 偏波スイッチングのタイミングが信号光の一つのタイム
    スロットの中の同じ位相状態の中に独立な偏波状態が現
    れるように設定されている偏波スイッチング光源を局部
    発振光源として用い、この局部発振光源出力光と光送信
    装置からの信号光のビートを電気信号として受信する光
    受信器と、各サブタイムスロットの受信信号を検波する
    検波器と、偏波スイッチングと位相スイッチングのタイ
    ミングにより分割される偏波状態と位相状態の異なる新
    たな位相・偏波サブタイムスロットの検波出力をタイム
    スロットTの間で加算する手段とからなる光受信装置と
    を、 それぞれ少なくとも一つ以上有するコヒーレント光伝送
    システムであって、前記光受信機の偏波スイッチング光
    源は、 半導体レーザ、この半導体レーザにパルス電流を印加し
    て位相変調をかける手段、半導体レーザの出力光を略等
    しいパワーの2つの分岐に分割する手段、分割された一
    方の分岐に他方の分岐に対して所定の遅延をかける手
    段、及び遅延された一方の分岐と他方の分岐をそれぞれ
    の偏波状態を直交させて合波する手段からなり、且つ2
    つの分岐の遅延時間差を位相変調の周期の整数分の1に
    設定してなることを特徴とするものであるコヒーレント
    光伝送システム。
  6. 【請求項6】半導体レーザにパルス電流を印加して位相
    変調をかける手段を有し、タイムスロットを3つ以上に
    分けた位相サブタイムスロットTSの切り替え時にπ/2又
    は−π/2の固定位相スイッチングを行う光送信装置と、 局部発振光源からの局部発振光と光送信装置からの信号
    光とのビートを電気信号として受信する光受信器と、こ
    の光受信器の出力を二分し一方の出力を他方の出力に対
    して所定量遅延させる手段と、該手段により遅延された
    遅延出力と非遅延出力の両者の一方の位相を90゜ずらし
    て他方に加算する90゜ハイブリッド回路と、各サブタイ
    ムスロットにおける前記90゜ハイブリッド回路の出力を
    検波する検波器とを有し、イメージ除去受信を行う光受
    信装置とを、 それぞれ少なくとも一つ有することを特徴とするコヒー
    レント光伝送システム。
  7. 【請求項7】半導体レーザにパルス電流を印加して位相
    変調をかける手段を有し、タイムスロットを2つ以上に
    分解した位相サブタイムスロットの切り替え時にπ/2又
    は−π/2の位相スイッチングを行う光送信装置と、 局部発振光源からの局部発振光と光送信装置からの信号
    光とのビートを電気信号として受信する光受信器と、こ
    の光受信器の出力を二分し一方の出力を他方の出力に対
    して所定量遅延させる手段と、該手段により遅延された
    遅延出力と非遅延出力の両者の一方の位相を90゜ずらし
    て他方に加算する90゜ハイブリッド回路と、この90゜ハ
    イブリッド回路の前段又は後段に設けられた信号パス切
    り替え回路と、前記90゜ハイブリッド回路及び信号パス
    切り替え回路を介した信号を検波する検波器とを有し、
    光送信装置の位相スイッチングにより生じた光信号の位
    相サブタイムスロットに同期して前記光受信装置の信号
    パス切り替え回路を切り替えることによりイメージ除去
    受信を行う光受信装置とを、 それぞれ少なくとも一つ有することを特徴とするコヒー
    レント光伝送システム。
JP2226531A 1990-08-30 1990-08-30 偏波スイッチング光源、光受信装置及びコヒーレント光伝送システム Expired - Fee Related JP3001943B2 (ja)

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