JP5799008B2 - 二重化光線路の光路遅延測定方法とその測定装置 - Google Patents
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(1)伝送装置間を結ぶ光ファイバによる本線路に対して光ファイバによる副線路の両端部を第1及び第2の光カプラにより結合して構成される二重化光線路について、光路遅延τiを判別する光路遅延測定方法であって、前記第1の光カプラの空きポートから時間tの関数である第1の波長λ1のランダムパルス光信号を前記本線路へ送出し、前記本線路を通過して前記第2の光カプラから送出されるランダムパルス光信号を第1の波長λ1の反射フィルタにて反射させ、前記反射されたランダムパルス光信号を前記第2の光カプラにて二分岐して前記本線路及び副線路に入射し、前記副線路にて前記反射されたランダムパルス光信号を第1の波長λ1から当該波長とは異なる第2の波長λ2へ波長変換し、前記第2の波長λ2に変換されたランダムパルス光信号を、前記本線路を通過する前記反射された第1の波長λ1のランダムパルス光信号と第1の光カプラで合波し、前記合波されたランダムパルス光信号を、波長分割光カプラで第1の波長λ1と第2の波長λ2それぞれのランダムパルス光信号に分波し、前記分波された第1の波長λ1のランダムパルス光信号の光電流f(t)を検出し、前記分波された第2の波長λ2のランダムパルス光信号の光電流g(t)を検出し、前記光電流f(t) ,g(t) を規格化した後、遅延τを関数とした次式の相互相関関数ζ(τ)を算出し、
ζ(τ)=∫f(t)g(t-τ)dt
ζ(τi)=1となるτiを前記二重化光線路の光路遅延として測定する態様とする。
(5)伝送装置間を結ぶ光ファイバによる本線路に対して光ファイバによる副線路の両端部を第1及び第2の光カプラにより結合して構成される二重化光線路について、光路遅延τiを判別する光路遅延測定装置であって、前記第1の光カプラの空きポートから時間tの関数である第1の波長λ1のランダムパルス光信号を前記本線路へ送出する光信号送出手段と、前記本線路を通過して前記第2の光カプラから送出される第1の波長λ1のランダムパルス光信号を反射して前記第2の光カプラに入射する反射フィルタと、前記反射フィルタで反射され、前記第2の光カプラにて二分岐されて前記副線路に入射されたランダムパルス光信号を第1の波長λ1から当該波長とは異なる第2の波長λ2へ波長変換する波長変換手段と、前記第2の波長λ2に変換されたランダムパルス光信号が、前記本線路を通過する前記反射された第1の波長λ1のランダムパルス光信号と前記第1の光カプラで合波されたランダムパルス光信号を、第1の波長λ1と第2の波長λ2それぞれのランダムパルス光信号に分波する波長分割光カプラと、前記分波された第1の波長λ1のランダムパルス光信号の光電流f(t)を検出する第1の光電流検出手段と、前記分波された第2の波長λ2のランダムパルス光信号の光電流g(t)を検出する第2の光電流検出手段と、前記第1及び第2の光電流f(t) ,g(t)をそれぞれ規格化した後、遅延τを関数とした次式の相互相関関数ζ(τ)を算出し、
ζ(τ)=∫f(t)g(t-τ)dt
ζ(τi)=1となるτiを前記二重化光線路の光路遅延として測定する測定手段とを具備する態様とする。
(第1の実施形態)
図1は、本発明に係る第1の実施形態である、二重化光線路とその光路遅延測定装置の構成を示すブロック図である。図1において、11は伝送装置(OLT:Optical Line Terminal)、12は伝送装置(ONU:Optical Network Unit)、13,14は光カプラ、15は任意波形信号発生器、16,112は電気−光変換器、110,113,116は光−電気変換器、17は波長分割多重方式(WDM:Wavelength Division Multiplexing)光カプラ、18は現用光線路、19は迂回光線路、111は電気遅延器、114,117はA/D変換器、115は信号処理及び結果表示部、118は反射フィルタである。
任意波形信号発生器15を用いて任意のランダムパルス電気信号を生成し、電気−光変換器16にて波長λ1のランダムパルス光信号に変換し、WDMカプラ17を介して光カプラ13へ送出する。ここで、任意のランダムパルス電気信号の最小パルス幅は光−電気変換器110、電気−光変換器112,16、光−電気変換器113,116及びA/D変換器114,117の性能によって決定される。例えば、光−電気変換器、電気-光変換器に100 Mbps対応のトランシーバを用いた場合の最小パルス幅は8 nsとなる。
上記WDM光カプラ17から送出されるランダムパルス光信号は光カプラ13にて現用光線路18を伝搬し、光カプラ14を通過後、反射フィルタ118にて反射される。反射された当該ランダムパルス光信号は光カプラ14にて二分岐され、それぞれ現用光線路18及び迂回光線路19に入射される。
当該第1の実施形態によれば、A/D変換器のサンプリングレートの逆数の時間分解能で遅延を測定することができ、時間進み/遅れの判別も可能である。
A/D変換器の価格は、一般的に高サンプリングレートになるほど高価になる。このコスト増を回避するため、汎用的なA/D変換器で高分解能に遅延を測定する方法を第2の実施形態に示す。
任意波形信号発生器45を用いて任意の周期的パルス電気信号を生成し、電気−光変換器46にて波長λ1の周期的パルス光信号に変換し、WDMカプラ47を介して光カプラ43へ送出する。ここで、任意の周期的パルス電気信号の最小パルス幅は電気−光変換器46,412、光−電気変換器410,413,416及びA/D変換器414,417の性能によって決定される。例えば、光−電気変換器、電気−光変換器に1 Gbps対応のトランシーバを用いた場合の最小パルス幅は0.8 nsとなる。
当該位相検出器419は、具体的には図4に示すように2つのRS型フリップフロップ回路とAND回路を用いた回路を基に構成されている。当該位相検出器419のタイミングチャートを図5に示す。
まず、従来法は光線路の上部及び下部に試験パルス光の入出力ポートが必要であるが、現状において下部に試験用の光カプラなどは設置されておらず、新たに入出力ポートを付与する必要ある。これに対して第1及び第2の実施形態は、上部から信号光を入射し、下部に設置されている反射フィルタにて反射した信号を観測することで上部のみの入出力ポートで測定が可能である。
尚、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成を削除してもよい。さらに、異なる実施形態例に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
12…伝送装置(ONU:Optical Network Unit)、
13,14…光カプラ、
15…任意波形信号発生器、
16,112…電気−光変換器、
110,113,116…光−電気変換器、
17…波長分割多重方式(WDM:Wavelength Division Multiplexing)光カプラ、
18…現用光線路、
19…迂回光線路、
111…電気遅延器、
114,117…A/D変換器、
115…信号処理及び結果表示部、
118…反射フィルタ、
41…伝送装置(OLT:Optical Line Terminal)、
42…伝送装置(ONU:Optical Network Unit)、
43,44…光カプラ、
45…任意波形信号発生器、
46,412…電気−光変換器、
410,413,416…光−電気変換器、
47…波長分割多重方式(WDM:Wavelength Division Multiplexing)光カプラ、
48…現用光線路、
49…迂回光線路、
411…電気遅延器、
414,417…A/D変換器、
415…信号処理及び結果表示部、
418…反射フィルタ、
419…位相検出器、
420,421…ローパスフィルタ。
Claims (8)
- 伝送装置間を結ぶ光ファイバによる本線路に対して光ファイバによる副線路の両端部を第1及び第2の光カプラにより結合して構成される二重化光線路について、光路遅延τiを判別する光路遅延測定方法であって、
前記第1の光カプラの空きポートから時間tの関数である第1の波長λ1のランダムパルス光信号を前記本線路へ送出し、
前記本線路を通過して前記第2の光カプラから送出されるランダムパルス光信号を第1の波長λ1の反射フィルタにて反射させ、
前記反射されたランダムパルス光信号を前記第2の光カプラにて二分岐して前記本線路及び副線路に入射し、
前記副線路にて前記反射されたランダムパルス光信号を第1の波長λ1から当該波長とは異なる第2の波長λ2へ波長変換し、
前記第2の波長λ2に変換されたランダムパルス光信号を、前記本線路を通過する前記反射された第1の波長λ1のランダムパルス光信号と第1の光カプラで合波し、
前記合波されたランダムパルス光信号を、波長分割光カプラで第1の波長λ1と第2の波長λ2それぞれのランダムパルス光信号に分波し、
前記分波された第1の波長λ1のランダムパルス光信号の光電流f(t)を検出し、
前記分波された第2の波長λ2のランダムパルス光信号の光電流g(t)を検出し、
前記光電流f(t) ,g(t) を規格化した後、遅延τを関数とした次式の相互相関関数ζ(τ)を算出し、
ζ(τ)=∫f(t)g(t-τ)dt
ζ(τi)=1となるτiを前記二重化光線路の光路遅延として測定することを特徴とする二重化光線路の光路遅延測定方法。 - 前記相互相関関数ζ(τ)の算出に際して、前記ζ(τi)=1となるτiの正もしくは負の符号から前記本線路に対する前記副線路の遅延の進み/遅れを判別することを特徴とする請求項1記載の二重化光線路の光路遅延測定方法。
- 伝送装置間を結ぶ光ファイバによる本線路に対して光ファイバによる副線路の両端部を第1及び第2の光カプラにより結合して構成される二重化光線路について、光路遅延τiを判別する光路遅延測定方法であって、
前記第1の光カプラの空きポートから時間tの関数である第1の波長λ1の周期的パルス光信号を前記本線路へ送出し、
前記本線路を通過して前記第2の光カプラから送出される周期的パルス光信号を第1の波長λ1の反射フィルタにて反射させ、
前記反射された周期的パルス光信号を前記第2の光カプラにて二分岐して前記本線路及び副線路に入射し、
前記副線路にて前記反射された周期的パルス光信号を第1の波長λ1から当該波長とは異なる第2の波長λ2へ波長変換し、
前記第2の波長λ2に変換された周期的パルス光信号を、前記本線路を通過する前記反射された第1の波長λ1の周期的パルス光信号と第1の光カプラで合波し、
前記合波された周期的パルス光信号を、波長分割光カプラで第1の波長λ1と第2の波長λ2それぞれの周期的パルス光信号に分波し、
前記分波された第1の波長λ1の周期的パルス光信号から第1の光電流を検出し、
前記分波された第2の波長λ2の周期的パルス光信号から第2の光電流を検出し、
前記第1及び第2の光電流それぞれの周期的パルス電気信号の時間進みに比例したパルス信号を生成して直流成分を抽出し、
前記第1及び第2の光電流それぞれの周期的パルス電気信号の時間遅れに比例したパルス信号を生成して直流成分を抽出し、
前記2つの直流成分の大きさから前記二重化光線路の光路遅延を測定することを特徴とする二重化光線路の光路遅延測定方法。 - 前記第1及び第2の光電流の周期的パルス電気信号の時間進みに比例したパルス信号と、前記第1及び第2の光電流の周期的パルス電気信号の時間遅れに比例したパルス信号の出力状況の判別により前記本線路に対する前記副線路の遅延の進み/遅れを判別することを特徴とする請求項3記載の二重化光線路の光路遅延測定方法。
- 伝送装置間を結ぶ光ファイバによる本線路に対して光ファイバによる副線路の両端部を第1及び第2の光カプラにより結合して構成される二重化光線路について、光路遅延τiを判別する光路遅延測定装置であって、
前記第1の光カプラの空きポートから時間tの関数である第1の波長λ1のランダムパルス光信号を前記本線路へ送出する光信号送出手段と、
前記本線路を通過して前記第2の光カプラから送出される第1の波長λ1のランダムパルス光信号を反射して前記第2の光カプラに入射する反射フィルタと、
前記反射フィルタで反射され、前記第2の光カプラにて二分岐されて前記副線路に入射されたランダムパルス光信号を第1の波長λ1から当該波長とは異なる第2の波長λ2へ波長変換する波長変換手段と、
前記第2の波長λ2に変換されたランダムパルス光信号が、前記本線路を通過する前記反射された第1の波長λ1のランダムパルス光信号と前記第1の光カプラで合波されたランダムパルス光信号を、第1の波長λ1と第2の波長λ2それぞれのランダムパルス光信号に分波する波長分割光カプラと、
前記分波された第1の波長λ1のランダムパルス光信号の光電流f(t)を検出する第1の光電流検出手段と、
前記分波された第2の波長λ2のランダムパルス光信号の光電流g(t)を検出する第2の光電流検出手段と、
前記第1及び第2の光電流f(t) ,g(t)をそれぞれ規格化した後、遅延τを関数とした次式の相互相関関数ζ(τ)を算出し、
ζ(τ)=∫f(t)g(t-τ)dt
ζ(τi)=1となるτiを前記二重化光線路の光路遅延として測定する測定手段と
を具備することを特徴とする二重化光線路の光路遅延測定装置。 - 前記測定手段は、前記相互相関関数ζ(τ)の算出に際して、前記ζ(τi)=1となるτiの正もしくは負の符号から前記本線路に対する前記副線路の遅延の進み/遅れを判別することを特徴とする請求項5記載の二重化光線路の光路遅延測定装置。
- 伝送装置間を結ぶ光ファイバによる本線路に対して光ファイバによる副線路の両端部を第1及び第2の光カプラにより結合して構成される二重化光線路について、光路遅延τiを判別する光路遅延測定装置であって、
前記第1の光カプラの空きポートから時間tの関数である第1の波長λ1の周期的パルス光信号を前記本線路へ送出する光信号送出手段と、
前記本線路を通過して前記第2の光カプラから送出される第1の波長λ1の周期的パルス光信号を反射して前記第2の光カプラに入射する反射フィルタと、
前記反射フィルタで反射され、前記第2の光カプラにて二分岐されて前記副線路に入射された周期的パルス光信号を第1の波長λ1から当該波長とは異なる第2の波長λ2へ波長変換する波長変換手段と、
前記第2の波長λ2に変換された周期的パルス光信号が、前記本線路を通過する前記反射された第1の波長λ1の周期的パルス光信号と前記第1の光カプラで合波された周期的パルス光信号を、第1の波長λ1と第2の波長λ2それぞれの周期的パルス光信号に分波する波長分割光カプラと、
前記分波された第1の波長λ1の周期的パルス光信号の光電流f(t)を検出する第1の光電流検出手段と、
前記分波された第2の波長λ2の周期的パルス光信号の光電流g(t)を検出する第2の光電流検出手段と、
前記第1及び第2の光電流それぞれの周期的パルス電気信号の時間進みに比例したパルス信号を生成して直流成分を抽出し、前記第1及び第2の光電流それぞれの周期的パルス電気信号の時間遅れに比例したパルス信号を生成して直流成分を抽出し、前記時間進み直流成分、時間遅れ直流成分それぞれの大きさから前記二重化光線路の光路遅延を測定する測定手段と
を具備することを特徴とする二重化光線路の光路遅延測定装置。 - 前記測定手段は、前記第1及び第2の光電流の周期的パルス電気信号の時間進みに比例したパルス信号と、前記第1及び第2の光電流の周期的パルス電気信号の時間遅れに比例したパルス信号の出力状況の判別により、前記本線路に対する前記副線路の遅延の進み/遅れを判別することを特徴とする請求項7記載の二重化光線路の光路遅延測定装置。
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