JP4583986B2 - 波長分散測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被測定物の波長分散を測定する波長分散測定装置の技術分野に関し、特に被測定物の影響を受けた第一の光と被測定物の影響を受けない第二の光とに基づいて、直交二成分検出を行う波長分散測定装置に関する。
近年、データ通信は光ファイバを介したものに移行しつつあり、これに伴い、データの伝送速度も従来より飛躍的に高まっている。近い将来、このような光ファイバを介した高速光通信システムにおいて、超短光パルスを用い、現時点での伝送速度より遥かに高速な160Gbit/sもしくはそれ以上の伝送速度で通信を行なうことが検討されている。
ところで、高速光通信システムにおけるデータ通信を行なう場合、常にクロストークや伝送エラーという問題がついて回るが、データの伝送速度が高まると、自ずと個々の光パルスの幅と、互いに前後する光パルスの間隔が狭まってくるため、この問題は非常に重要な問題となる。
光が物質中を進行する速度は、物質の屈折率で決まり、屈折率が大きいほど光速度は遅くなる。ガラス、半導体、光学結晶等の物質では、屈折率は光の周波数(空気中の波長)によって変化するため、光速度は波長に依存することになる。この、屈折率の波長依存性により、光パルスが物質中を進行する間に光パルスの波形を歪ませ、パルスの時間幅が広がる要因となることが知られている。このように、光の波長に応じて光速度が異なる、という特性を、以下、波長分散、あるいは単に分散と称する。
このように、光ファイバ中を進行する間に、光パルスの波形が歪んだり、光パルスの時間幅が広がるわけであるが、従来の伝送速度では光パルスの時間幅も大きいため、特に大きな問題とはならない。しかし、データの伝送速度が高まると、前後の光パルスどうしが干渉するなどして、クロストークや伝送エラーが生じてしまう。このため、現状の技術のままで単に伝送速度を高めようとしたのでは、より高速度でのデータ通信は実現できないのである。
このような高速光通信システムにおける波長分散を除去(或いは制御)するためには、先ず当該システムに使用する各種光コンポーネント等の波長分散を測定して、各部材の波長分散の特性を把握する必要がある。
例えば、特許文献1にはヘテロダインスペクトル計測器に関する技術が開示されており、これによれば、プローブ光源と光カプラを用いて、信号光と参照光の位相差を検出することにより、被測定物の波長分散を測定することが可能になる。
国際公開第2004/005974号パンフレット
上述した特許文献1に記載のヘテロダインスペクトル計測器は、プローブ光源のみを用いた一波長干渉計に基づくものであるため、被測定物によって生じた位相差を一義的に決定すべく、1×3カプラーを用いた非直交三成分検出を行っている。しかし、三成分検出の場合、装置構成が複雑になり、測定精度が低下すると共に、高コストとなるという問題がある。
そこで、本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、被測定物の波長分散の測定を確実かつ高安定に実現することのできる波長分散測定装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、第一の波長を有する測定光と、第一の波長とは異なる第二の波長を有する追尾光と、を含む第一の光(サンプル光)を被測定物に照射させる照射手段と、前記測定光と前記追尾光とを含む第二の光(参照光)を円偏光に変化させる第一の光学素子(λ/4板)と、前記被測定物から出射した前記第一の光であって所定の偏光方向を有する当該第一の光と、前記第一の光学素子から出射した前記第二の光と、を2方向に分岐させる分岐手段(偏波無依存ビームスプリッタ)と、前記分岐手段による分岐後の一方の光の水平偏光成分を抽出する水平偏光成分抽出手段(ポーラライザ)と、前記分岐手段による分岐後の他方の光の垂直偏光成分を抽出する垂直偏光成分抽出手段(ポーラライザ)と、前記水平偏光成分抽出手段によって抽出された前記水平偏光成分を、前記第一の波長と前記第二の波長とに分離することにより、前記測定光の前記水平偏光成分と、前記追尾光の前記水平偏光成分と、を夫々検出する水平成分検出手段(フィルタ、光検出器)と、前記垂直偏光成分抽出手段によって抽出された前記垂直偏光成分を、前記第一の波長と前記第二の波長とに分離することにより、前記測定光の前記垂直偏光成分と、前記追尾光の前記垂直偏光成分と、を夫々検出する垂直成分検出手段(フィルタ、光検出器)と、検出された前記測定光の水平偏光成分、前記測定光の垂直偏光成分、前記追尾光の水平偏光成分、及び前記追尾光の垂直偏光成分に基づいて、前記測定光の前記追尾光に対する位相差を算出することにより前記被測定物の波長分散を測定する測定手段(光検出器、PC等計算機)と、を有することを特徴とする。
これによれば、第一の波長を有する測定光と、当該第一の波長とは異なる第二の波長を有する追尾光とを含む第一の光(サンプル光)を被測定物に照射し、一方で測定光と追尾光とを含む被測定物を介さない第二の光(参照光)と、前記被測定物からの第一の光とに基づいて、偏光分離による直交二成分(垂直成分と水平成分)検出を行なうことにより、被測定物の波長分散の測定を確実かつ高安定に行なうことができる。さらに、測定光と追尾光という2つの異なる波長を含む2種の光(第一の光及び第二の光)を干渉させることにより、直交二成分検出を行ない波長分散の測定を行なうことを可能にしたので、他の装置、例えばロックインアンプや周波数シフタ等は不要であるため、装置構成の小型化を図ることが可能になる。
上記課題を解決するため、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の波長分散測定装置において、前記測定光と前記追尾光とを含む第二の光を所定の偏光方向に回転させる第二の光学素子(λ/2板)と、前記被測定物から出射した前記第一の光を、所定の偏光方向に回転させる第三の光学素子(λ/2板)と、を有し、前記第一の光学素子は、前記第二の光学素子から出射した前記第二の光を円偏光に変化させ、前記分岐手段は、前記被測定物から出射した前記第一の光を、前記第三の光学素子を介して所定の偏光方向に回転させた後に2方向に分岐させることを特徴とする。
これによれば、λ/2板等の第二の光学素子及び第三の光学素子を介して第一の光(サンプル光)及び第二の光(参照光)を所定の偏光方向に回転させるよう構成したので、上記直交二成分をより正確に取得することができ、波長分散の測定を確実に行なうことが可能になる。
上記課題を解決するため、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の波長分散測定装置において、前記第一の光及び前記第二の光は、偏光を保持する機能をもつ導波路中を伝搬し、各前記導波路は軸周りを回転可能に備えられ、かつ、前記第二の光を前記第一の光学素子に入射させる際には、当該第二の光を伝搬する前記導波路を軸周りに回転させて当該第二の光が所定の偏光方向となるよう回転させ、前記被測定物から出射した前記第一の光を、前記分岐手段に入射させる際には、当該第一の光を伝搬する前記導波路を軸周りに回転させて当該第一の光が所定の偏光方向となるよう回転させることを特徴とする。
これによれば、導波路を軸周りに回転させて第一の光(サンプル光)及び第二の光(参照光)を所定の偏光方向に回転させるよう構成したので、上記直交二成分をより正確に取得することができ、波長分散の測定を確実に行なうことが可能になる。
上記課題を解決するため、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の波長分散測定装置において、前記測定光を少なくとも前記被測定物の波長分散を測定すべき波長帯域で波長掃引可能に構成されることを特徴とする。
これによれば、測定光の波長を掃引可能に構成したので、ある1点の波長に限らず、被測定物の波長分散を比較的広い波長帯域において測定することが可能になる。
上記課題を解決するため、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の波長分散測定装置において、前記分岐手段は、前記偏光方向に依存しない偏波無依存ビームスプリッタであることを特徴とする。
これによれば、偏波無依存ビームスプリッタによって第一の光及び第二の光を2方向に分岐するよう構成したので、偏光方向によらず上記光を確実に2方向に分岐でき、分岐後の光を、双方の経路において同軸上で高精度に重なるよう構成することが可能になる。
上記課題を解決するため、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の波長分散測定装置において、前記第一の波長及び前記第二の波長の波長の差は、0.15μm以内であることを特徴とする。
これによれば、当該波長分散測定装置にて発生する光のゆらぎを精度良く相殺することができる。
上記課題を解決するため、請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の波長分散測定装置において、前記第一の波長及び前記第二の波長の波長帯域は、いずれも通信用波長帯(C+Lband)であることを特徴とする。
これによれば、光通信用デバイス・部品等の各種光コンポーネントを被測定物としたときに、当該被測定物の波長分散を測定でき、当該被測定物の波長分散特性を評価することが可能になる。
上記課題を解決するため、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の波長分散測定装置において、前記第一の波長は1.520μm〜1.620μmであって、前記第二の波長は、1.500μmであることを特徴とする。
これによれば、光通信用デバイス・部品等の各種光コンポーネントを被測定物としたときに、当該被測定物の波長分散を測定でき、当該被測定物の波長分散特性を評価することが可能になる。
本発明によれば、第一の波長を有するプローブ光等の測定光と、当該第一の波長とは異なる第二の波長を有する位相追尾光等の追尾光とを含むサンプル光等の第一の光を被測定物に照射し、一方で測定光と追尾光とを含む被測定物を介さない参照光等の第二の光と、被測定物からの第一の光とに基づいて、偏光分離による直交二成分(垂直成分と水平成分)検出を行なうことにより、被測定物の波長分散の測定を確実かつ高安定に実現することのできる波長分散測定装置を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて説明する。なお、本実施形態は、光通信用デバイス・部品等の各種光コンポーネントの波長分散特性を評価するための波長分散測定システムに本願発明を適用した場合の実施形態である。
より具体的には、光通信用デバイス・部品等の各種光コンポーネントを、波長分散特性を測定する対象物としての被測定物とし、当該被測定物にプローブ光(測定光)と位相追尾光(追尾光)を照射して、当該被測定物から出射したサンプル光(第一の光)と、被測定物を通過せず、当該被測定物による波長分散の影響を受けていないプローブ光と位相追尾光とによる参照光(第二の光)と、から水平偏光成分、垂直偏光成分をそれぞれ抽出し(水平偏光成分抽出手段、垂直偏光成分抽出手段)、さらに波長フィルタを用いてプローブ光と位相追尾光とに分離して、プローブ光の水平偏光成分と垂直偏光成分、及び位相追尾光の水平偏光成分と垂直偏光成分を光検出器により夫々検出し(水平成分検出手段、垂直成分検出手段)、これらに基づいて、被測定物の波長分散をオシロスコープ等により測定する(測定手段)。
[波長分散]
先ず、本実施形態における波長分散測定システムSにて測定する波長分散について説明する。
本実施形態では、上述したように光通信用デバイス・部品等の各種光コンポーネント等の被測定物にて生じる波長分散の特性評価を行なう。
被測定物の波長分散を評価するには、周波数−波数の関係、すなわち分散関係が重要となる。この関係より、光が被測定物を伝搬する際の速度が求まる。この速度は、光パルスの重心が移動するスピードを指し”群速度”と呼ばれる。群速度の波長(周波数)依存性が波長分散をあらわす。
この群速度は、周波数−波数特性曲線の傾き(微分係数)として与えられ、真空や空気中では、周波数−波数特性は直線となり、群速度は周波数によらず一定であるが、ガラス・半導体・金属などの物質中では周波数−波数特性は直線にならず、群速度は周波数に応じて変化する。したがって、入射した光が被測定物を透過する場合、入射する光の周波数(波長と言い換えてよい)に応じて群速度は変化する。光パルスは単一の波長だけでなく、さまざまな波長成分を含んでいるので、群速度が波長に依存すると被測定物中を伝搬するにつれて光パルスの幅が拡がり、クロストークを生じてしまう。
高速光通信システム等において、波長分散を除去/制御するためには、先ず当該システムに使用する各種光コンポーネント等の波長分散の特性評価を行ない、波長分散の特性を把握する必要がある。
この特性を分散パラメータDとし、光のパルス幅τ、スペクトル幅Δλとすると、当該分散パラメータDを有する被測定物中を光が伝送した距離を示す伝送距離LDは次の数式1にて表される。
(数式1)
Figure 0004583986
このような波長分散は、波長(または周波数)に応じて変化する群速度分散、及び二次、三次、…と次数毎に表記でき、光の電界の位相φを用いると、数式2に示す如く表すことができる。そして、分散パラメータDとの関係は、数式3に示す関係を有する。なお、νは光の周波数であり、cは光の速度である。
従って、波長分散を測定するためには、光の位相の周波数(波長)依存性すなわち、スペクトル位相φ(ν)を測定すればよい。
(数式2)
Figure 0004583986
(数式3)
Figure 0004583986
光の周波数は非常に高く、電気的測定により光の電界の振動を測定することは、現状の技術では不可能である。例えば、波長1500nmの光の周波数は、200THz(テラヘルツ)である。そこで、光の位相を測定する手段として、干渉計が用いられる。
干渉計では、入射光はビームスプリッタで2方向に分割され、各々の光は独立の経路を通過した後、再び一つに結合される。分割された光が各々の経路を伝搬することによる位相差を、結合後の干渉光の強度として測定することができる。従って、片方の経路に被測定物を挿入することにより、被測定物による位相シフトを測定することが可能になる。
ところで、干渉計は時間干渉計とスペクトル干渉計とに大別される。
時間干渉計では、干渉計の片方の経路の光路差すなわち遅延時間をいわば掃引し、遅延時間の関数として位相を測定する。この場合、測定結果からスペクトル位相を求めるためには、遅延時間の関数として得た干渉フリンジをフーリエ変換する必要がある。時間干渉計では、フーリエ変換後の周波数(波長)分解能は、掃引する遅延時間のレンジに依存し、周波数(波長)帯域は、サンプリング時間間隔に依存することを念頭において測定を実行しなければならず、スペクトル干渉計よりも手順が複雑化する。
従って、本実施形態においては、スペクトル干渉計によってスペクトル位相を測定することとする。なお、本実施形態に用いる干渉計は、干渉計への入射光(後に詳細に説明するプローブ光に相当する。)の波長(周波数)を掃引し、波長(周波数)の関数として光の位相を測定することができる。すなわち、スペクトル位相を直接求めることができるのである。
そして、自然対数の底e、虚数単位iを用いて、各々の経路の光の電界をそれぞれEeiθ1、Eeiθ2とすると、双方の経路間の位相差(θ−θ)は次の数式4により求めることができる。なお、Iintは測定される干渉信号を光のパワーで表したものである。
(数式4)
Figure 0004583986
ここで、位相差を上記数式4で求めたとしても、0〜2πの周期では、三角関数cos及びsinは、おのおの二価関数である。従って、波長の異なる複数の点で測定を行ない、取得した測定結果を比較しなければ、ある波長(周波数)の一点における位相差を一義的に求めることはできない。また、実際の測定には、光源や光検出器などからのノイズが常に存在する。従って、ノイズによってcosの逆関数であるcos−1の引数が「1」よりも大きくなってしまうと、エラーとなり、位相差自体が求められなくなる。そこで、引数が「1」よりも大きくなった場合には、引数を「1」と置き換えるなどの処理ルーチンを設けなければならず、これでは測定精度の劣化や測定結果の不連続性を生じさせる恐れがある。
従って、本発明における波長分散測定システムSでは、偏光分離を用いて直交二成分(quadrature component)検出を行なうことにより、ノイズ存在下でも位相差の一義的決定を可能とした。
[波長分散測定システムの構成及び機能]
次に、図1を参照して、本実施形態にかかる波長分散測定システムSの構成及び機能を説明する。
図1は、本実施形態にかかる波長分散測定システムSの概略構成図である。
同図に示すように、本実施形態における波長分散測定システムSは、照射手段としてのプローブ光源12及び位相追尾用光源13、ビームカプラ14、アイソレータ15、17、スイッチSW、SW、コリメータレンズ16、18、第二の光学素子及び第三の光学素子としてのλ/2板19、21、分岐手段としての偏波無依存ビームスプリッタ20、第一の光学素子としてのλ/4板22、水平偏光成分抽出手段及び垂直偏光成分抽出手段としてのポーラライザ23、24、集光用レンズ25、26、水平成分検出手段及び垂直成分検出手段としてのフィルタ27、28、プローブ光垂直偏光光検出器29、位相追尾光垂直偏光光検出器30、プローブ光水平偏光光検出器31及び位相追尾光水平偏光光検出器32を備えて構成される。なお、各光検出器29乃至32は、フィルタ27、28及びPC等の計算機と共に、水平成分検出手段、垂直成分検出手段、測定手段として機能する。
図1に示すように、波長分散測定システムSは、プローブ光(測定光)を出射するプローブ光源12と、位相追尾光(追尾光)を出射する位相追尾用光源13と、を光源として使用する。
より具体的には、プローブ光源12から出射されるプローブ光は、波長λ(第一の波長)を中心波長とし、当該波長λは被測定物の波長分散を評価すべき波長帯域で掃引される。なお、本実施形態においては、光通信用デバイス・部品等の各種光コンポーネントを被測定物とするため、1520乃至1620nmの通信用波長帯(C+Lband)において、掃引されるものとする。
一方、位相追尾用光源13から出射される位相追尾光は、波長分散測定システムSにおける干渉計の基準位相を求めて位相追尾するためのものであり、波長λとは異なる波長λ(第二の波長)を中心波長とする。なお、本実施形態では、波長λとして1500nmを使用する。
これら各光源から出射されたプローブ光及び位相追尾光は、それぞれ導波路としての偏波保持ファイバ(PMF :Polarization Maintaining Fiber)中を伝搬する。被測定物の光の位相の周波数(波長)依存性をより精度良く測定するためには、光の偏光を保持しつつ光を伝搬することができる偏波保持ファイバを用いることが好ましいからである。なお、プローブ光の電界を(E)とし、位相追尾光の電界を(E)とする。
ビームカプラ14は、上記各光源12、13と共に照射手段として機能し、プローブ光及び位相追尾光を含むサンプル光(第一の光)を被測定物に導くためのものである。より具体的には、プローブ光及び位相追尾光を結合させると共に、重畳した光を2方向に分岐するよう機能する光ファイバカプラにて構成する。このビームカプラ14から出射した一方の重畳光は被測定物へ入射され、他方の重畳光はアイソレータ17等を介して干渉計内(空気伝搬領域)へ導かれる。
アイソレータ15は、光を一方向だけに伝え、途中で反射して戻ってくる光を阻止するためのものであり、被測定物から出射したプローブ光と位相追尾光を含むサンプル光(第一の光)を図1において右方向に透過させ戻り光の透過を防止するものである。なお、被測定物から出射したサンプル光に含まれるプローブ光の電界は(EPSiθPS)となり、サンプル光に含まれる位相追尾光の電界は(ETSiθTS)となる。
コリメータレンズ16は、サンプル光を平行光に調整し、干渉計内へ導くためのものである。なお、プローブ光源12及び位相追尾用光源13から出射された光は、当該コリメータレンズ16の手前まで上記偏波保持ファイバによって導かれるものとする。
また、ビームカプラ14から出射したもう一方の光は、被測定物の影響を受けない参照光(第二の光)としてアイソレータ17及びコリメータレンズ18を介して干渉計内へ導かれる。なお、当該参照光に含まれるプローブ光の電界は(EPRiθPR)となり、参照光に含まれる位相追尾光の電界は(ETRiθTR)となる。
ここで、干渉計内に入射したサンプル光と参照光の挙動について説明する。干渉計内には、偏光分離(polarization discrimination, polarization separation, polarization selection)による直交二成分検出を実行するための干渉光学系が組まれており、当該光学系の最初の部材であるコリメータレンズ16(及びコリメータレンズ18)へと、上記サンプル光(及び参照光)を入射させるときに、上記偏波保持ファイバから空気中へと出射されることになる。
直交二成分検出を実行するための干渉光学系を、図1において、一点鎖線で囲まれた箇所にて示す如く、空気伝搬により構成した。当該空気伝搬領域以外は光は全て偏波保持ファイバ中を伝搬するよう構成する。自由空間(空気伝搬領域)での光の伝搬は、多少の空気の流れや密度変化による光のゆらぎが発生するが、空気の流れ、温度変化、振動などによる外的擾乱を除去することは困難であることから、可能な限り偏波保持ファイバ中を伝搬させることとした。そして、当該干渉系内で空気伝搬されることにより発生する光のゆらぎについては、後に詳述するプローブ光の位相差ΔθPと位相追尾光の位相差ΔθTによって相殺するよう構成した。
そして、λ/2板(half-wave plate)19は、第三の光学素子として機能し、コリメータレンズ16からのサンプル光を水平面より45度傾けて偏波無依存ビームスプリッタ20へ導く。なお、λ/2板19を経た時点で、サンプル光に含まれるプローブ光の電界は以下に示す数式5で、サンプル光に含まれる位相追尾光の電界は以下に示す数式6で、それぞれ表すことができる。以下、各数式における括弧書き中の2段記載において、上段は水平偏光成分、下段は垂直偏光成分を示すものとする。
(数式5)
Figure 0004583986
(数式6)
Figure 0004583986
一方、λ/2板21は、第二の光学素子として機能し、コリメータレンズ18からの参照光を水平面より45度傾けた後に、第一の光学素子としてのλ/4板(quarter-wave plate)22へ導く。そして、λ/4板22によって、当該参照光を円偏波(circular polarized:円偏光)とした後に偏波無依存ビームスプリッタ20へ導く。λ/4板22を経た時点で、参照光に含まれるプローブ光の電界は以下に示す数式7で、参照光に含まれる位相追尾光の電界は以下に示す数式8で、それぞれ表すことができる。なお、ここではλ/4板22によって参照光を右回り円偏光としたが、左回りであってもよい。左回りとした場合には、位相の符号を変更すればよい。
(数式7)
Figure 0004583986
(数式8)
Figure 0004583986
偏波無依存ビームスプリッタ(polarization independent)20は、分岐手段として機能し、45度の直線偏光とされたサンプル光を2方向に分岐させ、一方の光束を透過してポーラライザ23へ導くと共に、他方の光束を反射してポーラライザ24へ導く。同様にして、円偏光とされた参照光を2方向に分岐させ、一方の光束を反射してポーラライザ23へ導くと共に、他方の光束を透過してポーラライザ24へ導く。なお、ポーラライザ23側(図1において偏波無依存ビームスプリッタ20の下方向)を、垂直偏光成分を検出するための経路Vとし、ポーラライザ24側(図1において偏波無依存ビームスプリッタ20の右方向)を、水平偏光成分を検出するための経路Hとする。このように、偏波無依存ビームスプリッタ20を分岐手段として用いることで、当該偏波無依存ビームスプリッタ20を透過(又は反射)したサンプル光と参照光とはその偏光によらず、何れの経路(V及びH)においても同軸上で重なるよう比較的容易に構成することができる。
そして、経路Vにおいて、偏波無依存ビームスプリッタ20を経た後、ポーラライザ23に入射する前のプローブ光の電界は、サンプル光に含まれるプローブ光の電界と参照光に含まれるプローブ光の電界の和として、以下に示す数式9で表すことができる。
(数式9)
Figure 0004583986
また、位相追尾光の電界も同様にして、サンプル光に含まれる位相追尾光の電界と参照光に含まれる位相追尾光の電界の和として、以下に示す数式10で表すことができる。
(数式10)
Figure 0004583986
また、経路Hにおいて、偏波無依存ビームスプリッタ20を経た後、ポーラライザ24に入射する前のプローブ光の電界は、サンプル光に含まれるプローブ光の電界と、参照光に含まれるプローブ光の電界の和として、以下に示す数式11で表すことができる。
(数式11)
Figure 0004583986
また、位相追尾光の電界も同様にして、サンプル光に含まれる位相追尾光の電界と、参照光に含まれる位相追尾光の電界の和として、以下に示す数式12で表すことができる。
(数式12)
Figure 0004583986
そして、経路Vにおいてポーラライザ23は、垂直偏光成分抽出手段として機能し、偏波無依存ビームスプリッタ20からのサンプル光及び参照光のうち、所定偏光のみを最大透過して集光用レンズ25へ導く。本実施形態では、ポーラライザ23は垂直偏光成分を最大透過する角度を保持するよう構成した。すなわち、ポーラライザ23を通過した光は、垂直偏光成分のみであるとみなすことができる。ポーラライザ23を通過後のプローブ光の電界と、位相追尾光の電界を、それぞれ数式13、数式14にて示す。
(数式13)
Figure 0004583986
(数式14)
Figure 0004583986
一方、経路Hにおいてポーラライザ24は、水平偏光成分抽出手段として機能し、偏波無依存ビームスプリッタ20からのサンプル光及び参照光のうち、所定偏光のみを最大透過して集光用レンズ26へ導く。本実施形態では、ポーラライザ24は水平偏光成分を最大透過する角度を保持するよう構成した。すなわち、ポーラライザ24を通過した光は、水平偏光成分のみであるとみなすことができる。ポーラライザ24を通過後のプローブ光の電界と位相追尾光の電界を、それぞれ数式15、数式16にて示す。
(数式15)
Figure 0004583986
(数式16)
Figure 0004583986
なお、ポーラライザ23及び24は、プローブ光及び位相追尾光の全てのスペクトル帯域において、偏光特性が変化しないものとし、例えばpolarcor偏光板を用いる。
集光用レンズ25は、経路Vにおいてポーラライザ23からの光を再び偏波保持ファイバへと入射させるべく集光するためのものである。
フィルタ27は、プローブ光垂直偏光光検出器29及び位相追尾光垂直偏光光検出器30と共に垂直成分検出手段として機能し、偏波保持ファイバ中を伝搬する光を、波長λを有するプローブ光と波長λを有する位相追尾光とに分けるためのものである。なお、本実施形態では、Add/Dropフィルタを用いた。そして、当該フィルタ27によって選択された波長λを有するプローブ光は、偏波保持ファイバ中を伝搬してプローブ光垂直偏光光検出器29へと入射し、他方波長λを有する位相追尾光は、偏波保持ファイバ中を伝搬して位相追尾光垂直偏光光検出器30へと入射する。
また、経路Hにおける集光用レンズ26も上記集光用レンズ25と同様の働きをする。すなわち、ポーラライザ24からの光を再び偏波保持ファイバへと入射させるべく集光するためのものである。
そしてフィルタ28は、プローブ光水平偏光光検出器31及び位相追尾光水平偏光光検出器32と共に水平成分検出手段として機能し、当該フィルタ28にて選択された波長λを有するプローブ光は、偏波保持ファイバ中を伝搬してプローブ光水平偏光光検出器31へと入射し、他方波長λを有する位相追尾光は、偏波保持ファイバ中を伝搬して位相追尾光水平偏光光検出器32へと入射する。
プローブ光垂直偏光光検出器29は、フィルタ27と共に垂直成分検出手段として機能し、被測定物による波長分散の影響を受けたプローブ光と、被測定物を通過せず、被測定物による波長分散の影響を受けていないプローブ光の垂直偏光成分を検出し、これら2種類のプローブ光による干渉信号を検出する。同様にして、位相追尾光垂直偏光光検出器30は、フィルタ27と共に垂直成分検出手段として機能し、被測定物による波長分散の影響を受けた位相追尾光と、被測定物を通過せず、被測定物による波長分散の影響を受けていない位相追尾光の垂直偏光成分を検出し、これら2種類の位相追尾光による干渉信号を検出する。
プローブ光垂直偏光光検出器29にて検出される光の干渉信号を光のパワーとして数式17で、位相追尾光垂直偏光光検出器30にて検出される光の干渉信号を光のパワーとして数式18で表す。
(数式17)
Figure 0004583986
(数式18)
Figure 0004583986
同様にして、プローブ光水平偏光光検出器31は、フィルタ28と共に水平成分検出手段として機能し、被測定物による波長分散の影響を受けたプローブ光と、被測定物を通過せず、被測定物による波長分散の影響を受けていないプローブ光の水平偏光成分を検出し、これら2種類のプローブ光による干渉信号を検出する。同様にして、位相追尾光水平偏光光検出器32は、フィルタ28と共に水平成分検出手段として機能し、被測定物による波長分散の影響を受けた位相追尾光と、被測定物を通過せず、被測定物による波長分散の影響を受けていない位相追尾光の水平偏光成分を検出し、これら2種類の位相追尾光による干渉信号を検出する。
プローブ光水平偏光光検出器31にて検出される光の干渉信号を光のパワーとして数式19で、位相追尾光水平偏光光検出器32にて検出される光の干渉信号を光のパワーとして数式20で表す。
(数式19)
Figure 0004583986
(数式20)
Figure 0004583986
より具体的には、図1に示す如くサンプル光を透過/遮断するためスイッチSWSを設け、当該サンプル光を遮断することにより、プローブ光垂直偏光光検出器29にて「EPR,V」を、位相追尾光垂直偏光光検出器30にて「ETR,V」を、プローブ光水平偏光光検出器31にて「EPR,H」を、そして位相追尾光水平偏光光検出器32にて「ETR,H」を計測することができる。
また、参照光を透過/遮断するためスイッチSWRを同様にして設け、当該参照光を遮断することにより、プローブ光垂直偏光光検出器29にて「EPS,V」を、位相追尾光垂直偏光光検出器30にて「ETS,V」を、プローブ光水平偏光光検出器31にて「EPS,H」を、そして位相追尾光水平偏光光検出器32にて「ETS,H」を計測することができる。
そして、スイッチSWS及びスイッチSWRによって、サンプル光と参照光を共に透過させることにより、プローブ光垂直偏光光検出器29にて「EP,V」を、位相追尾光垂直偏光光検出器30にて「ET,V」を、プローブ光水平偏光光検出器31にて「EP,H」を、そして位相追尾光水平偏光光検出器32にて「ET,H」を計測することができる。
なお、被測定物を挿入しない状態で、プローブ光及び位相追尾光各々に対し、全ての成分に対して各光検出器にて計測される強度が等しければ、スイッチSWS及びスイッチSWRを設けて強度補正を行なう必要はないが、ビームカプラ14、偏波無依存ビームスプリッタ20等の光学特性により、上記各成分の強度が等しくならない可能性がある。従って、本実施形態に示す如く、スイッチSWS及びスイッチSWRを設けて構成するほうが好ましい。
なお、数式17乃至数式20において、位相差ΔθPは、被測定物による波長分散の影響を受けたプローブ光の位相θPSから、被測定物による波長分散の影響を受けていないプローブ光の位相θPR を減算したものであり、位相差ΔθTは、被測定物による波長分散の影響を受けた位相追尾光の位相θTS から、被測定物による波長分散の影響を受けていない位相追尾光の位相θTR を減算したものである。
そして、各光検出器(プローブ光垂直偏光光検出器29、位相追尾光垂直偏光光検出器30、プローブ光水平偏光光検出器31及び位相追尾光水平偏光光検出器32)は測定手段として機能し、それぞれの光検出器によって取得された干渉信号を、図示しないオシロスコープ及び計算機等に干渉信号データとして取り込んで、プローブ光及び位相追尾光おのおのに対する被測定物の波長依存性(波長分散)を、以下の数式21及び数式22に示す如く算出(測定)することができる。
(数式21)
Figure 0004583986
(数式22)
Figure 0004583986
このように、数式21及び数式22に示す如く、一価関数である正接関数(tan)の逆関数でそれぞれの位相差を求めることにより、引数として負の無限から正の無限までの数値を取り得、ノイズが存在する状況下でも確実に位相差の一義的決定を行なうことが可能になる。
そして、このように取得した「プローブ光の位相差ΔθP」と「位相追尾光の位相差ΔθT」は、干渉計における位相のゆらぎの成分を含んでいるため、これら「プローブ光の位相差ΔθP」と「位相追尾光の位相差ΔθT」の差を取得することにより、干渉計における位相のゆらぎの成分を除去して被測定物によって生じた位相差Δθだけを確実に取得することが可能になる(数式23参照)。
(数式23)
Figure 0004583986
プローブ光の波長λは、被測定物の波長分散を評価したい波長帯域で掃引することにより、図2(A)で示す如く被測定物によって生じた位相差Δθを、各波長λ毎に求めることができる。
さらに、位相を周波数でべき展開することにより、各べき乗の係数、すなわち各次数の波長分散項を求めることができる。図2(B)に、位相を周波数で微分した結果得られた各波長λにおける群遅延時間の一例を示す。
以上説明した如く、本実施形態における波長分散測定システムSによれば、波長λを有するプローブ光と、当該波長λとは異なる波長λTを有する位相追尾光とを含む光を被測定物に照射して被測定物の影響を受けたサンプル光とし、一方で当該プローブ光と当該位相追尾光とを含む被測定物を介さない参照光と、上記サンプル光とを干渉計内に取り込んで、偏光分離による直交二成分(垂直成分と水平成分)検出を行なうことにより、被測定物の波長分散の測定を確実に行なうことができる。さらに、プローブ光と位相追尾光という2つの異なる波長を含む2種の光(サンプル光及び参照光)を干渉させることにより、直交二成分検出を行ない波長分散の測定を行なうことを可能にしたので、2種の光源を用意するのみで、他の装置、例えばロックインアンプや周波数シフタ等は不要となり、装置構成の小型化を図ることが可能になる。
さらに、λ/2板19及び21を介してサンプル光及び参照光を所定の偏光方向に回転させるよう構成したので、直交二成分をより正確に取得することができ、波長分散の測定を確実に行なうことが可能になる。なお、λ/2板19及び21を介さずとも、本実施形態にて説明した如く、サンプル光も参照光も偏波保持ファイバにて伝搬させているため、ファイバを軸周りに回転させることにより、それぞれ所定の偏光方向を取得するよう構成してもよい。
さらに、プローブ光の波長λを掃引可能に構成したので、ある1点の波長に限らず、被測定物の波長分散を比較的広い波長帯域において測定することが可能になる。
さらに、干渉計内において、偏波無依存ビームスプリッタ20を用いてサンプル光及び参照光を2方向に分岐するよう構成したので、偏光方向によらず確実に2方向に分岐でき、分岐後の光を、経路Vにおいても経路Hにおいても同軸上で高精度に重なるよう構成することが可能になる。
さらに、プローブ光の波長λを1520乃至1620nmとし、位相追尾光の波長λを1500nmとしたので、干渉計にて発生する光のゆらぎを精度良く相殺することができる。尚、干渉計内で発生する光のゆらぎを精度良く相殺すべく、各波長の差は0.15μm以内が好ましいが、正確な各波長の差の最大値は、目標とする位相安定度を決定し、位相の変動が位相安定度以下となるような値であればよい。
本実施形態にかかる波長分散測定システムSの概略構成図である。 (A)各波長λにおける被測定物によって生じた位相差Δθを示すグラフである。(B)各波長λにおける群遅延時間を示すグラフである。
符号の説明
S 波長分散測定システム
12 プローブ光源
13 位相追尾用光源
14 ビームカプラ
15、17 アイソレータ
16、18 コリメータレンズ
19、21 λ/2板
20 偏波無依存ビームスプリッタ
22 λ/4板
23、24 ポーラライザ
25、26 集光用レンズ
27、28 フィルタ
29 プローブ光垂直偏光光検出器
30 位相追尾光垂直偏光光検出器
31 プローブ光水平偏光光検出器
32 位相追尾光水平偏光光検出器
SW、SWスイッチ

Claims (8)

  1. 第一の波長を有する測定光と、第一の波長とは異なる第二の波長を有する追尾光と、を含む第一の光を被測定物に照射させる照射手段と、
    前記測定光と前記追尾光とを含む第二の光を円偏光に変化させる第一の光学素子と、
    前記被測定物から出射した前記第一の光であって所定の偏光方向を有する当該第一の光と、前記第一の光学素子から出射した前記第二の光と、を2方向に分岐させる分岐手段と、
    前記分岐手段による分岐後の一方の光の水平偏光成分を抽出する水平偏光成分抽出手段と、
    前記分岐手段による分岐後の他方の光の垂直偏光成分を抽出する垂直偏光成分抽出手段と、
    前記水平偏光成分抽出手段によって抽出された前記水平偏光成分を、前記第一の波長と前記第二の波長とに分離することにより、前記測定光の前記水平偏光成分と、前記追尾光の前記水平偏光成分と、を夫々検出する水平成分検出手段と、
    前記垂直偏光成分抽出手段によって抽出された前記垂直偏光成分を、前記第一の波長と前記第二の波長とに分離することにより、前記測定光の前記垂直偏光成分と、前記追尾光の前記垂直偏光成分と、を夫々検出する垂直成分検出手段と、
    検出された前記測定光の水平偏光成分、前記測定光の垂直偏光成分、前記追尾光の水平偏光成分、及び前記追尾光の垂直偏光成分に基づいて、前記測定光の前記追尾光に対する位相差を算出することにより前記被測定物の波長分散を測定する測定手段と、
    を有することを特徴とする波長分散測定装置。
  2. 請求項1に記載の波長分散測定装置において、
    前記測定光と前記追尾光とを含む第二の光を所定の偏光方向に回転させる第二の光学素子と、
    前記被測定物から出射した前記第一の光を、所定の偏光方向に回転させる第三の光学素子と、を有し、
    前記第一の光学素子は、前記第二の光学素子から出射した前記第二の光を円偏光に変化させ、
    前記分岐手段は、前記被測定物から出射した前記第一の光を、前記第三の光学素子を介して所定の偏光方向に回転させた後に2方向に分岐させることを特徴とする波長分散測定装置。
  3. 請求項1に記載の波長分散測定装置において、
    前記第一の光及び前記第二の光は、偏光を保持する機能をもつ導波路中を伝搬し、各前記導波路は軸周りを回転可能に備えられ、かつ、
    前記第二の光を前記第一の光学素子に入射させる際には、当該第二の光を伝搬する前記導波路を軸周りに回転させて当該第二の光が所定の偏光方向となるよう回転させ、
    前記被測定物から出射した前記第一の光を、前記分岐手段に入射させる際には、当該第一の光を伝搬する前記導波路を軸周りに回転させて当該第一の光が所定の偏光方向となるよう回転させることを特徴とする波長分散測定装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の波長分散測定装置において、
    前記測定光を少なくとも前記被測定物の波長分散を測定すべき波長帯域で波長掃引可能に構成されることを特徴とする波長分散測定装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の波長分散測定装置において、
    前記分岐手段は、前記偏光方向に依存しない偏波無依存ビームスプリッタであることを特徴とする波長分散測定装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の波長分散測定装置において、
    前記第一の波長及び前記第二の波長の波長の差は、0.15μm以内であることを特徴とする波長分散測定装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の波長分散測定装置において、
    前記第一の波長及び前記第二の波長の波長帯域は、いずれも通信用波長帯(C+Lband)であることを特徴とする波長分散測定装置。
  8. 請求項7に記載の波長分散測定装置において、
    前記第一の波長は1.520μm〜1.620μmであって、前記第二の波長は、1.500μmであることを特徴とする波長分散測定装置。
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