WO2024029042A1 - 加熱調理装置 - Google Patents
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Abstract
使用者が扱いやすい、複数の動作モードからなる多機能な加熱調理装置を提供する。 本発明に係る加熱調理装置は、調理対象物を加熱する加熱調理装置であって、調理対象物を収容する筐体 (10)と、調理対象物を加熱するヒータ(14)と、ヒータの動作の動作モードを、複数のモードの中から使用者に選択させるモード操作部と、ヒータによる加熱時間の設定のために、前記使用者に操作される設定操作部と、設定操作部の操作に基づいて、加熱時間を設定する加熱時間設定部と、加熱時間設定部に設定された加熱時間を表示する表示部と、を有してなる。複数のモードは、特定モードと、特定モードとは異なる非特定モードと、を含む。特定モードが選択されたとき、加熱時間設定部に設定される加熱時間は、所定の制限時間までの時間に制限されて、表示部に表示される加熱時間は、制限時間を超えない。
Description
本発明は、加熱調理装置に関する。
加熱調理装置(例えば、オーブントースタなど)は、使用者が調理対象物(例えば、パンなど)を加熱調理するために広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された加熱調理装置では、使用者は、通常の加熱調理後に実際の調理対象物の焼き色などを見て、焼き色を付けるために追加で加熱調理する。この加熱調理装置は、調理種類ごとに追加加熱する追加モードがあらかじめ設定されている。調理種類ごとの追加モードは、例えば、通常の加熱調理において途中で実行された加熱モードや、加熱調理の工程になかった加熱モードが、追加モードとして設定されている。そのため、調理種類が増えれば、その分の動作プログラムが増えて、使用者の操作などが複雑になる。このような複雑さは、使用者に加熱調理装置の機能を充分に発揮させられない原因となる。
本発明は、使用者が扱いやすい、複数の動作モードからなる多機能な加熱調理装置を提供することを目的とする。
本発明に係る加熱調理装置は、調理対象物を加熱する加熱調理装置であって、調理対象物を収容する筐体と、調理対象物を加熱するヒータと、ヒータの動作の動作モードを、複数のモードの中から使用者に選択させるモード操作部と、ヒータによる加熱時間の設定のために、使用者に操作される設定操作部と、設定操作部の操作に基づいて、加熱時間を設定する加熱時間設定部と、加熱時間設定部に設定された加熱時間を表示する表示部と、を有してなり、複数のモードは、特定モードと、特定モードとは異なる非特定モードと、を含み、特定モードが選択されたとき、加熱時間設定部に設定される加熱時間は、所定の制限時間までの時間に制限されて、表示部に表示される加熱時間は、制限時間を超えない、ことを特徴とする。
本発明によれば、使用者が扱いやすい、複数の動作モードからなる多機能な加熱調理装置を提供することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る加熱調理装置(以下「本装置」という。)の実施の形態について説明する。
以下の説明において、「下方」は、本装置が設置されている状態における重力方向であり、「上方」は下方の反対方向である。また、「前方」は、本装置が設置されている状態において、調理対象物が出し入れされる側であり、「後方」は前方の反対側である。本装置が設置されている状態において、本装置の前方視における左側が「左方」であり、本装置の前方視における右側が「右方」である。
以下の説明において、本装置は、調理対象物を加熱調理するとともに、調理対象物の表面に焼き色を付ける加熱調理装置である。本装置は、使用者による簡単な操作で安全に、調理対象物の特殊な高温調理を実行できる。
「使用者」は、本装置を使用・操作して調理対象物の調理を行う自然人である。
「調理対象物」は、本装置に加熱調理をされる食品、食料加工品(例えば、パン、グラタンなど)である。
「調理対象物」は、本装置に加熱調理をされる食品、食料加工品(例えば、パン、グラタンなど)である。
●加熱調理装置●
●加熱調理装置の構成
図1は、本装置の実施の形態を示す斜視図である。
図2は、本装置の正面図である。
図3は、本装置の模式正面図である。
図4は、図1の本装置のX-X線における断面図である。
図1は後述される開閉扉が開かれた状態を示し、図2は同開閉扉が閉じられた状態を示し、図3は同開閉扉が説明の便宜上取り外された状態を示す。
●加熱調理装置の構成
図1は、本装置の実施の形態を示す斜視図である。
図2は、本装置の正面図である。
図3は、本装置の模式正面図である。
図4は、図1の本装置のX-X線における断面図である。
図1は後述される開閉扉が開かれた状態を示し、図2は同開閉扉が閉じられた状態を示し、図3は同開閉扉が説明の便宜上取り外された状態を示す。
本装置1は、筐体10と、開閉扉20と、操作部30と、制御部40と、記憶部50と、を有してなる。
筐体10は、調理対象物を収容する。筐体10は、前部に開口を有する直方体の箱状である。筐体10は、熱伝導率が低い金属製である。筐体10は、天面と、底面と、左側面と、右側面と、後面と、を備える。天面は、底面の上方に、底面に対向して配置される。左側面と右側面とは、天面と底面それぞれに連続し、互いに対向して配置される。後面は、天面と底面と左側面と右側面それぞれに連続し、これらの後方に配置される。各面は、筐体10の外部への放熱を軽減するために断熱性の高い壁の壁面である。天面と底面と左側面と右側面と背面とは筐体10の内部空間を形成し、同内部空間は調理対象物が調理される調理空間Sを構成する。
筐体10は、水受皿11と、水案内路12と、ボイラ13と、ヒータ14と、温度センサ15と、焼網16と、を備える。
水受皿11は、ボイラ13による水蒸気発生用の調理用水が注がれる受け皿である。水受皿11は、筐体10の天面の前部中央に配置される。水受皿11はロート状であり、その先端部は筐体10の外側から調理空間Sへ貫通して配置される。
水案内路12は、水受皿11から注がれた調理用水を通す通路である。水案内路12は、筒状である。水案内路12は、耐熱性を有する金属製である。水案内路12は、調理空間Sを狭めないように、調理空間Sにおいて、筐体10の天面と左側面との内面側に、これらの内面に沿うように配置される。水案内路12の一端は、水受皿11と連結される。水案内路12の他端は、ボイラ13に連結される。
ボイラ13は、調理用水を蒸発させて、調理空間Sに調理用の水蒸気を発生させる。ボイラ13は、調理用水を加熱するボイラヒータBH(図7参照)と、ボイラヒータBHの温度を検知するボイラ温度センサBS(図7参照)と、を備える。ボイラ13は、調理空間Sを狭めないように、調理空間Sにおいて、筐体10の底面の内面側で焼網16より下方に配置される。水受皿11から注がれた調理用水が水案内路12を介してボイラ13内に入れられて、ボイラヒータBHの熱により水蒸気が発生する。
ヒータ14は、調理対象物を加熱する。ヒータ14は、上方ヒータ141と下方ヒータ142とを含む。
上方ヒータ141は、調理対象物の上方から調理対象物を加熱する。上方ヒータ141は、調理空間Sにおいて、筐体10の天面の内面側であって、その内面に沿うように配置される。
下方ヒータ142は、調理対象物の下方から調理対象物を加熱する。下方ヒータ142は、調理空間Sにおいて、筐体10の底面の内面側であって、その内面に沿うように配置される。
温度センサ15は、調理空間Sの温度を検知する。温度センサ15は、例えば、調理空間Sにおいて、筐体10の左側面の内面の後上側に配置される。温度センサ15は、例えば、公知のサーミスタである。
焼網16は、調理対象物が載置される網である。焼網16は、矩形の網状である。焼網16は、耐熱性を有する金属製である。焼網16は、上方ヒータ141と下方ヒータ142との間であって、調理空間Sのほぼ中央に水平に配置される。焼網16は、開閉扉20の開閉に応じて、前後方向に移動可能に、調理空間Sに配置される。
開閉扉20は、筐体10の前部の開口を覆うように配置される。ヒンジ状の連結部材が、開閉扉20の下端部と、筐体10の底面の前部と、に連結されることにより、開閉扉20は、筐体10に開閉可能に取り付けることができる。開閉扉20が開けられたとき調理空間Sは本装置1の外部空間に開放されて、開閉扉20が閉じられたとき調理空間Sは閉ざされる。開閉扉20の詳細な構成は、後述される。
開閉扉20は、扉本体21と、窓22と、取手23と、を備える。
扉本体21は、ほぼ中央に開口を有する矩形のフレームである。扉本体21は、筐体10と同じ金属製である。扉本体21には、窓22と、取手23と、操作部30と、が取り付けられる。
窓22は、調理空間S内の調理対象物の状態を観察するための覗き窓である。窓22は、ほぼ矩形であって、開閉扉20の開口に配置される。窓22は、例えば、耐熱ガラス製である。
取手23は、開閉扉20を開閉するために使用者に把持されるハンドルである。取手23は、開閉扉20が閉じた状態における開閉扉20の前面の上部中央に配置される。取手23は、開閉扉20の前面の前方へ突出している。
操作部30は、本装置1を動作させるために、使用者に操作される部材である。操作部30は、モード操作部31と、時間操作部32と、を備える。
図5は、モード操作部31の拡大図である。
モード操作部31は、ヒータ14(図1参照)の動作の動作モードを、複数の動作モードの中から使用者に選択させる。モード操作部31は、開閉扉20(図2参照)の前面の左下部に配置される。動作モードについては、後述される。
モード操作部31は、モードダイヤルMDを備える。モードダイヤルMDは、その周辺にモードマークM1,M2,M3,M4,M5,M6,M7,M8を配置する。
モードダイヤルMDは、本装置1の動作モードを選択させるために、使用者に回転操作されるダイヤルである。モードダイヤルMDは、前面視において円形である。モードダイヤルMDの前面には、選択されている動作モードを示す選択印Yが配置される。
モードマークM1-M8は、使用者に選択させる動作モードを示す標識である。モードマークM1-M8は、モードダイヤルMDの外周に沿って、開閉扉20の前面に配置される。モードマークM1-M8は、特定モードを示すモードマークM1と、特定モードとは異なる非特定モードを示すモードマークM2-M8と、を含む。
「特定モード」は、調理対象物への焼き色付けを目的とした仕上げの専用モードであり、調理対象物の上表面に焼き色を付ける高熱処理の動作モード(以下、「サラマンダーモード」という。)である。サラマンダーモードでは、上方ヒータ141のみの高出力で調理空間S内が加熱される。調理空間S内の温度が閾値温度(例えば、230℃)に達した後、サラマンダーモードでは、加熱時間終了まで閾値温度を維持するように上方ヒータ141が制御される。モードマークM1は、サラマンダーモードを示す。「非特定モード」は、個別の調理対象物に最適な専用調理モードと、多様な調理対象物に対応可能なクラシックモードと、を含む。モードマークM2-M5は専用調理モードを示し、モードマークM6-M8はクラシックモードを示す。特定モードと非特定モードとは、動作モードの一例である。
専用調理モードは、調理対象物ごとに最適なスチーム機能を利用するための動作モードである。専用調理モードは、例えば、トーストモードと、チーズトーストモードと、フランスパンモードと、クロワッサンモードと、を含む。モードマークM2はトーストモードを示し、モードマークM3はチーズトーストモードを示し、モードマークM4はフランスパンモードを示し、モードマークM5はクロワッサンモードを示す。専用調理モードは、既に本出願人による製品に搭載されている公知の動作モードであるため、その加熱処理の詳細は省略される。
クラシックモードは、スチーム機能を利用しない加熱のみの動作モードである。クラシックモードは、例えば、170℃モードと、200℃モードと、230℃モードと、を含む。モードマークM6は170℃モードを示し、モードマークM7は200℃モードを示し、モードマークM8は230℃モードを示す。クラシックモードは、既に本出願人による製品に搭載されている公知の動作モードであるため、その加熱処理の詳細は省略される。
なお、調理空間内の温度には、230℃モードにおいてもサラマンダーモードと同様の閾値温度(例えば、230℃)が設定される。このとき、230℃モードでは上下ヒータが使用され、サラマンダーモードでは上方ヒータのみが使用される。サラマンダーモードでは、上方ヒータは、調理対象物の上表面へ供給される熱エネルギーが230℃モードよりも大きくなるように制御される。
使用者は、モードダイヤルMDの選択印YをモードマークM1-M8に合わせることにより、動作モードを選択する。
なお、本発明において、動作モードは、前述の動作モードに限られない。すなわち、例えば、本装置の用途や機能、仕様に基づいて、本装置には、様々な動作モードが設定可能である。また、特定モードの数は、1に限定されない。さらに、非特定モードの数は、7に限定されない。
図6は、時間操作部32の拡大図である。
時間操作部32は、ヒータ14による加熱時間を、使用者に指定させる。時間操作部32は、開閉扉20(図2参照)の前面の右下部に配置される。
時間操作部32は、時間設定ダイヤルTDと、複数の表示灯L1,L2,L3,L4,L5,L6,L7,L8,L9,L10,L11,L12,L13,L14,L15と、スイッチPと、ON/OFF表示灯PLと、を備える。
時間設定ダイヤルTDは、使用者に回転操作されるダイヤルである。時間設定ダイヤルTDの回転動作の回転量に基づいて、加熱時間が設定される。時間設定ダイヤルTDは、前面視において円形リング状である。時間設定ダイヤルTDにおける回転動作の回転量や回転位置の検出には、例えば、ロータリーエンコーダが使用される。時間設定ダイヤルTDは、本発明における設定操作部の一例である。
複数の表示灯L1-L15は、後述する加熱時間設定部43に設定された加熱時間を、表示する。複数の表示灯L1-L15には、表示素子として、例えば、発光ダイオード(LED)が使用される。複数の表示灯L1-L15は、設定された加熱時間に応じて点灯して、同加熱時間の経過に応じて消灯する。つまり、複数の表示灯L1-L15は、光の点灯・消灯により、加熱時間や、加熱時間の残り時間など、時間の経過を表示する。すなわち、複数の表示灯L1-L15は、タイマ表示機能を有する。複数の表示灯L1-L15は、時間設定ダイヤルTDの外周に沿って、開閉扉20の前面に配置される。複数の表示灯L1-L15の外周には、加熱時間の目安となる記号(数字や黒点など)が配置される。複数の表示灯L1-L15は、本発明における表示部の一例である。
表示灯L1-L9は、1分から5分までの間の30秒ごとに設定される加熱時間を示す。表示灯L1-L9の印字は、1から5までの数字と、1から5までの数字の間に配置される黒点と、で構成される。つまり、表示灯L1-L9それぞれの外周に配置される印字は、1分と、1.5分と、2分と、2.5分と、3分と、3.5分と、4分と、4.5分と、5分と、の加熱時間を示す。
表示灯L10-L14は、6分から10分までの間の1分ごとに設定される加熱時間を示す。表示灯L10-L14の印字は、6から10までの数字で構成される。つまり、表示灯L10-L14それぞれの外周に配置される印字は、6分と、7分と、8分と、9分と、10分と、の加熱時間を示す。
表示灯L15は、15分に設定される加熱時間を示す。表示灯L14,L15それぞれに対応する10と15との数字の間には、11分から14分までの加熱時間に対応する4つの黒点が配置される。このように構成される表示灯L1-L15には、16分以上の加熱時間は表示されない。つまり、本装置1の加熱時間の最大時間は、15分である。
スイッチPは、本装置1を動作させるスイッチである。本装置1が動作していないとき、スイッチPが押下されることで、本装置1の動作は、開始する。本装置1の動作中、スイッチPが押下されることで、本装置1の動作は、終了する。スイッチPは、前面視において丸形であり、時間設定ダイヤルTDの内側に配置される。スイッチPの表面には、ON/OFF表示灯PLが配置される。
ON/OFF表示灯PLは、本装置1の動作状態を表示する。ON/OFF表示灯PLは、本装置1が動作している状態のとき、点灯する。ON/OFF表示灯PLは、本装置1が動作していない状態のとき、消灯する。ON/OFF表示灯PLは、例えば、発光ダイオード(LED)である。
図7は、本装置1の機能ブロック図である。
本装置1の動作は、制御部40により制御される。制御部40は、本装置1の動作におけるプログラムを実行する。
制御部40は、本装置1全体の動作を制御する。制御部40は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などのプロセッサと、プロセッサの作業領域として機能するRAM(Random Access Memory)などの揮発性メモリ、および、本装置1の制御プログラムなどの各種情報を記憶するROM(Read Only Memory)などの不揮発性メモリ、により構成されている。制御部40は、筐体10の後面側の壁内に配置される。
制御部40は、ヒータ14(上方ヒータ141,下方ヒータ142)と、温度センサ15、ボイラヒータBHと、ボイラ温度センサBSと、操作部30と、記憶部50と、商用電源(不図示)と、に接続する。
制御部40は、モード判定部41、モード設定部42と、加熱時間設定部43と、表示制御部44と、ヒータ制御部45と、温度判定部46と、を備える。
モード判定部41は、使用者に操作されるモード操作部31の回転操作に基づいて、動作モードを判定する。モード判定部41の具体的な動作は、後述される。
モード設定部42は、モード判定部41の判定結果に基づいて、動作モードを設定する。モード設定部42の具体的な動作は、後述される。
加熱時間設定部43は、使用者に操作される設定操作部(時間設定ダイヤルTD)の回転操作に基づいて、加熱時間を設定する。加熱時間設定部43の具体的な動作は、後述される。
表示制御部44は、加熱時間設定部43により設定された加熱時間に基づいて、表示灯L1-L15の表示態様を制御する。すなわち、表示制御部44は、加熱時間設定部43に設定された加熱時間に応じて表示灯L1-L15を点灯・消灯させる。表示制御部44の具体的な動作は、後述される。
ヒータ制御部45は、加熱時間設定部43により設定された加熱時間と、動作モードと、温度センサ15およびボイラ温度センサBSの検知結果と、に基づいて、上方ヒータ141と、下方ヒータ142と、ボイラヒータBHと、の動作を制御する。ヒータ制御部45の具体的な動作は、後述される。
温度判定部46は、調理空間S内の温度センサ15の検知結果に基づいて調理空間S内の温度(庫内温度)が限界温度以上であるか否か、を判定する。温度判定部46の具体的な動作は、後述される。
「限界温度」は、本装置1において安全に加熱調理できる調理空間S内の上限温度である。本装置1では、庫内温度は、限界温度を超えないように設計されており、連続して繰り返し使用されても問題のない温度に設定されている。
記憶部50は、本装置1が後述する本方法を実行するために必要な情報を記憶する。記憶部50は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、などである。記憶部50は、制御部40とともに、筐体10の後面側の壁内に配置される。
●操作部の動作例
次に、使用者による操作部30の動作例について説明する。以下の説明において、図5と図6とは、適宜参照される。
次に、使用者による操作部30の動作例について説明する。以下の説明において、図5と図6とは、適宜参照される。
図8は、操作部30の動作例を示す模式図である。(a)は動作モードが非特定モードに設定された状態、かつ、加熱時間が設定されていない状態を示す。(b)は操作モードが特定モードに設定された状態、かつ、加熱時間が1分30秒に設定された状態を示す。(c)は動作モードが特定モードに設定された状態、かつ、制限時間(本実施の形態では3分)内に設定(制限)された状態を示す。
「制限時間」は、特定モードが選択されたときの加熱時間の最大時間である。制限時間は、非特定モードの最大時間(本実施の形態では15分)とは異なる時間(制限時間は、非特定モードの最大時間よりも短時間)にあらかじめ設定されている。特定モードであるサラマンダーモードの上方ヒータ141からの輻射熱の供給量は、非特定モードの上方ヒータ141からの輻射熱の供給量と比較して多いため、調理対象物の表面に与えられる熱量が大きい。そのため、特定モードの制限時間は、非特定モードの最大時間よりも短く設定される。制限時間は、例えば、特定モードの調理中に使用者がその場を離れても、調理対象物へのダメージが大きくならないように設定されている。
図8(a)は、使用者に操作される前の操作部30の状態を例示している。以下の説明において、図8(a)に示される操作部30の状態は、モードダイヤルMDの選択印Yが非特定モードであるトーストモードを示すモードマークM2に合わせられていて、ON/OFF表示灯PLは消灯している、状態である。
使用者は、本装置1の電源を入れるため、スイッチPを押下する。スイッチPが押下されると、ON/OFF表示灯PLが点灯する。
次いで、使用者は、モードダイヤルMDを回転操作して、各動作モードを示すモードマークM1-M8に選択印Yを合わせることで、所望の動作モードを選択する。図8(b)に示される例では、使用者により、サラマンダーモードに対応するモードマークM1に選択印Yが合わせられている。このとき、モード判定部41は「動作モードが特定モードである」と判定し、モード設定部42は動作モードを特定モード(サラマンダーモード)に設定する。
動作モードが選択された後に、使用者は、時間設定ダイヤルTDを回転操作して、本装置1の加熱時間を設定する。使用者が時間設定ダイヤルTDを時計回りに回転操作させると、時間設定ダイヤルTDの回転量に応じて表示灯L1-L15が点灯する。表示灯L1-L15は、表示灯L1から順番に点灯する。使用者は、使用者が設定したい加熱時間に対応する表示灯L1-L15が点灯するまで時間設定ダイヤルTDを時計回りに回転させる。設定された加熱時間に対応する表示灯L1-L15が点灯されることにより、表示灯L1-L15は加熱時間を表示する。
仮に、使用者が設定したい加熱時間を超過して時間設定ダイヤルTDを回転させたとき、超過した分の表示灯L1-L15も点灯する。この場合、使用者は、時間設定ダイヤルTDを反時計回りに回転させることで、設定したい加熱時間に表示灯L1-L15の表示態様(点灯・消灯)を合わせることができる。図8(b)は、使用者が1分30秒の加熱時間を設定し、表示灯L1-L15のうち、設定された加熱時間(1分30秒)に対応する表示灯L1,L2が点灯していることを示す。
前述のように、加熱時間設定部43は、動作モードが特定モードのとき、制限時間(本実施の形態では3分)を超過する加熱時間が設定できないように、加熱時間を制御している。このとき、表示制御部44は、表示灯L1-L15の表示制御において、制限時間(3分)内の表示灯L1-L5の点灯しかできないように制限している。すなわち、例えば、図8(b)に示される状態から加熱時間を追加するために、使用者が時間設定ダイヤルTDを時計回りに回転操作すると、加熱時間設定部43は、回転量に応じて、制限時間までの加熱時間を設定する。仮に、制限時間を超過するように時間設定ダイヤルTDが回転操作されても、制限時間を超過する加熱時間は設定されない。つまり、特定モードが選択されたとき、加熱時間設定部43に設定される加熱時間は、所定の制限時間までの時間に制限される。
表示制御部44は、特定モードにおいて、加熱時間設定部43に設定される制限時間内の加熱時間に対応する表示灯L5までを点灯させるが、制限時間を超える表示灯L6-L15を点灯させない。つまり、設定される加熱時間は制限時間(3分)までしか表示されず、加熱時間も制限時間(3分)までしか設定されない。すなわち、図8(c)に示されるとおり、動作モードが特定モードかつ表示灯L5が点灯した状態では、使用者が時間設定ダイヤルTDを時計回りにいくら回転させても、加熱時間設定部43は加熱時間を制限時間に制限し、表示制御部44は表示灯L6-L15を点灯させない。
なお、本発明において、動作モードが非特定モードの場合には、表示制御部は、時間設定ダイヤルが設定できる加熱時間(最大時間15分)までの表示灯を点灯、消灯させる。つまり、動作モードが非特定モードの場合には、加熱時間設定部は、最大時間までの加熱時間を設定できる。
図8(b)に示される操作部30の状態から、使用者が加熱時間を追加するために、時間設定ダイヤルTDを時計回りに再度回転操作すると、表示制御部44は、回転量に応じて、3分を示す表示灯L5までは点灯させる。また、加熱時間設定部43は、回転量に応じて、3分までの加熱時間を設定する。換言すると、現在の動作モードは特定モード(サラマンダーモードが選択されている)であるため、設定される加熱時間は制限時間(3分)までに制限され、対応する表示灯L1-L15の表示についても制限時間(3分)までしか表示されない(図8(c)参照)。
ここで、複数の表示灯L1-L15は、特定モードが選択されたとき、制限時間までの加熱時間に応じて点灯する複数の特定表示灯L1-L5と、制限時間を超える加熱時間に応じて点灯する複数の非特定表示灯L6-L15と、に分けることができる。特定モードが選択されたとき、表示制御部44は、非特定表示灯L6-L15を点灯させず、特定表示灯L1-L5の全部または一部を点灯させる。つまり、表示制御部44は、特定モードが選択されたとき、特定表示灯L1-L5のみを点灯・消灯するように動作させる。
使用者が加熱時間を設定した後に、所定の時間(例えば、3秒)が経過すると、ヒータ14が稼働して加熱調理が始まる。加熱時間の経過は、点灯した表示灯L1-L15が加熱時間の経過に応じて消灯することで示される。つまり、点灯している表示灯L1-L15に対応する印字が、残りの加熱時間の目安となる。
使用者は、開閉扉20の窓22から調理対象物の焼き色を観察して、加熱時間を追加できる。すなわち、例えば、使用者は、設定された加熱時間の経過中に、時間設定ダイヤルTDを再度回転操作する。加熱時間設定部43は、設定されていた加熱時間を、時間設定ダイヤルTDの回転操作に応じて更新する。特定モードが選択されているとき、更新される加熱時間は、制限時間までの時間に制限される。本実施の形態では、制限時間は3分である。つまり、特定モードが選択されているとき、更新された加熱時間は、制限時間(3分)を超えない。
なお、本発明において、動作モードが非特定モードの場合には、加熱時間設定部は、加熱時間を設定できる最大時間(本実施の形態では15分)まで加熱時間を設定できる。つまり、非特定モードの場合には、表示制御部は、時間設定ダイヤルが設定できる加熱時間に対応する表示灯を点灯、消灯させる。また、本発明において、動作モードが非特定モードの場合の最大時間は、15分に限られない。この最大時間は、装本置の仕様により、自由に決められる。
設定された加熱時間が経過すると、全ての表示灯L1-L15が消灯して、ヒータ14の動作も停止されて、加熱調理が終了する。
●加熱調理装置の動作
次に、本装置1の動作について説明する。
図9-図11は、本装置1の動作を示すフローチャートである。
本装置1が商用電源とコンセント等を介して電気接続されることで、以下に示される本装置1の動作が開始される。
次に、本装置1の動作について説明する。
図9-図11は、本装置1の動作を示すフローチャートである。
本装置1が商用電源とコンセント等を介して電気接続されることで、以下に示される本装置1の動作が開始される。
使用者は、本装置1を動作させるとき、最初の操作として操作部30のスイッチPを押して、本装置1の電源を入れる。
先ず、制御部40は、本装置1の電源が入っているか否か、を判定する(S1)。制御部40が「本装置1の電源が入っている(ON)」と判定したとき(S1の「Y」)、動作モードが判定されて、本装置1を動作させる動作モードが設定される(S2)。このとき、モード判定部41は、使用者に最後に操作されたモードダイヤルMDの回転位置に基づいて、現在の動作モードを判定する。モード設定部42は、モード判定部41の判定結果に基づいて、本装置1を動作させる動作モードを設定する。
一方、制御部40が「本装置1の電源が入っていない」と判定したとき(S1の「N」)、本装置1の電源が入っていない状態が維持され、本装置1の動作は終了する。このような制御部40によるS1の判定は、定期的に繰り返される。
次いで、使用者は、調理対象物に応じた調理をするために、操作部30を操作する。このとき、制御部40は、使用者による操作部30の操作が行われたか否か、を判定する(S3)。
制御部40が「使用者による操作部30の操作が行われた」と判定したとき(S3の「Y」)、制御部40は、モードダイヤルMDと、時間設定ダイヤルTDと、スイッチPとのいずれかが操作されたかを判定する(S4:操作判定処理)。一方、制御部40が「使用者による操作部30の操作が行われていない」と判定したとき(S3の「N」)、本装置1の動作は、S2に戻る。
制御部40が「使用者によるモードダイヤルMDの回転操作が行われた」と判定したとき(S4の「MD有」)、本装置1の動作はS2に戻る。制御部40が「使用者によるスイッチPの操作が行われた」と判定したとき(S4の「P有」)、本装置1の電源は切断され(電源OFF、D経由S5、図10参照)、本装置1の動作は終了する。制御部40が「使用者による時間設定ダイヤルTDの回転操作が行われた」と判定したとき(S4の「TD有」)、モード判定部41は、現在の動作モードが、特定モード(サラマンダーモード)か、非特定モードか、を判定する(S6)。
モード判定部41が「設定された動作モードが特定モード(サラマンダーモード)である」と判定したとき(S6の「M1モード」)、加熱時間設定部43が、時間設定ダイヤルTDの回転操作に対応する加熱時間が制限時間を超過しているか否か、を判定する(S7)。一方、モード判定部41が「設定された動作モードが特定モード以外の非特定モードである」と判定したとき(S6の「他モード」)、加熱時間設定部43は、時間設定ダイヤルTDの回転操作に対応する加熱時間を、加熱調理させる加熱時間として設定する(S8)。ここで、設定できる加熱時間の最大時間は、本実施の形態では15分である。このとき、表示制御部44は、設定された加熱時間に対応する表示灯L1-L15を点灯させる。
加熱時間設定部43が、「操作に対応する加熱時間が制限時間を超過している」と判定したとき(S7の「Y」)、表示制御部44は、使用者に制限時間を超過していることを知らせるために、すべての表示灯L1-L15を点滅させる(S9)。本実施の形態では、点滅は2回(複数回)繰り返される。表示灯L1-L15が点滅した後、加熱時間設定部43は、制限時間を加熱時間として設定する(S10)。制限時間は、本実施の形態では3分である。このとき、表示制御部44は、制限時間に対応する表示灯L1-L5を点灯させる。つまり、特定モードが選択されたとき、表示制御部44は、複数の表示灯L1-L15に表示される加熱時間が、加熱時間設定部43が設定した制限時間を超えないように、制限時間に対応する複数の表示灯L1-L5を表示させる。
一方、加熱時間設定部43が「操作に対応する加熱時間が制限時間を超過していない」と判定したとき(S7の「N」)、加熱時間設定部43は、操作に対応する加熱時間を調理の加熱時間として設定する(S8)。
加熱時間の設定(S8,S10)後、制御部40は、使用者により操作部30の操作が所定時間内に再操作されたか否か、を判定する(S11)。所定時間は、本実施の形態では3秒である。
制御部40が「使用者による操作部30の操作が所定時間内に再操作されなかった」と判定したとき(S11の「N」)、制御部40は、本装置1の調理を開始させる(A経由S12、図10参照)。つまり、使用者による時間設定ダイヤルTDの回転操作がされて、加熱時間が設定された後、3秒後に本装置1の調理が自動的に開始される。
調理開始後、現在の動作モードが特定モード(サラマンダーモード)のとき、ヒータ制御部45は、上方ヒータ141のみを動作させる。このとき、ヒータ制御部45は、特定モードに対応する出力で、上方ヒータ141を動作させる。現在の動作モードが非特定モード(専用調理モード、クラシックモード)のとき、ヒータ制御部45は、それぞれの非特定モードに対応する出力で、上方ヒータ141と下方ヒータ142との両方を動作させる。ヒータ制御部45の制御において、特定モードが選択されたときの上方ヒータ141の出力は、非特定モードが選択されたときの上方ヒータ141の出力よりも大きい。
なお、現在の動作モードが非特定モードの専用調理モードである場合、ヒータ制御部はボイラヒータも各動作モードにて設定されたタイミングで適宜動作させる。
前述のとおり、本装置1では、安定して継続動作が可能な限界温度が設定されている。温度判定部46が「調理空間S内の温度が限界温度に達している」と判定したとき、ヒータ制御部45は、動作しているヒータ14を停止(ОFF)させる。温度判定部46が「調理空間S内の温度が限界温度に達していない」と判定したとき、ヒータ制御部45は、ヒータ14の動作を再開させる。すなわち、例えば、サラマンダーモードにおいて、上方ヒータ141の加熱によって調理空間S内の温度が限界温度に到達した後、ヒータ制御部45は、ON・OFFの動作を繰り返すように上方ヒータ141の動作を制御することで、調理空間S内の温度を限界温度付近でほぼ一定になるように制御する。
一方、制御部40が「使用者により操作部30の操作が所定時間内に再操作された」と判定したとき(S11の「Y」)、本装置1の動作は、S4に戻る(C経由S4)。つまり、使用者による時間設定ダイヤルTDの回転操作がされ、加熱時間が設定された後、3秒以内に操作部30の再操作がされた場合には、再度、操作判定処理が実行される(S4)。制御部40が「使用者によりモードダイヤルMDが回転操作された」と判定したとき(S4の「MD有」)、本装置1の動作はS2に戻る。制御部40が「使用者によりスイッチPが操作された」と判定したとき(S4の「P有」)、本装置1の動作はS5に戻り、本装置1の動作は終了する(D経由S5、図10参照)。制御部40が「使用者により時間設定ダイヤルTDが回転操作された」と判定したとき(S4の「TD有」)、本装置1の動作はS6に進む。
次いで、制御部40は、調理対象物の加熱時間内において、使用者により操作部30が再操作されたか否か、を判定する(S13)。
制御部40が「使用者により操作部30が操作されていない」と判定したとき(S13の「N」)、加熱時間設定部43は、加熱時間が経過したか否か、を判定する(S14)。加熱時間設定部43が「加熱時間が経過した」と判定したとき(S14の「Y」)、制御部40は、本装置1の調理を終了させる(S15)。このとき、ヒータ制御部45は、動作しているすべてのヒータ14を停止(ОFF)させる。仮に、ボイラヒータBHが動作している場合には、ヒータ制御部45は、ボイラヒータBHの動作も停止させる。本装置1の調理が終了した後、本装置1の動作は、S2に戻る(B経由S2)。一方、加熱時間設定部43が「加熱時間が経過していない」と判定したとき(S14の「N」)、本装置1の動作は、S13に戻る。
一方、制御部40が「使用者により操作部30の操作が行われた」と判定したとき(S13の「Y」)、制御部40は、モードダイヤルMDと、時間設定ダイヤルTDと、スイッチPとのいずれかが操作されたか、を判定する(S16)。
制御部40が「使用者によりスイッチPの操作が行われた」と判定したとき(S16の「P有」)、本装置1の電源は切断され(電源OFF、S5)、本装置1の動作は終了する。一方、制御部40が「使用者によりモードダイヤルMDの回転操作が行われた」と判定したとき(S16の「MD有」)、本装置1の動作はS15へ進み、制御部40は本装置1の調理を終了させる(E経由S15)。制御部40が「使用者により時間設定ダイヤルTDの回転操作が行われた」と判定したとき(S16の「TD有」)、加熱時間設定部43は、操作に対応する加熱時間が0(ゼロ)であるか否か、を判定する(S17)。加熱時間設定部43が「加熱時間が0である」と判定したとき(S17の「Y」)、本装置1の動作は、S15に進み、制御部40は本装置1の調理を終了させる(S15)。一方、加熱時間設定部43が「加熱時間が0ではない」と判定したとき(S17の「N」)、本装置1の動作は、S18に進む(F経由S18、図11参照)。
なお、本発明おいて、加熱時間は、加熱時間を増加させるように再設定されてもよく、あるいは、加熱時間を減少させるように再設定されてもよい。また、増加させる時間や減少させる時間は、自由に、使用者に指定される。さらに、操作部の操作における加熱時間の再設定は、1回に限らない。加熱時間の再設定は、調理対象物の調理に応じて、何回でもできる。
前述のように加熱時間設定部43が「加熱時間が0ではない」と判定したとき(S17の「N」)、制御部40は、現在の動作モードを判定する(F経由S18、図11参照)。このとき、モード判定部41は、使用者により設定された動作モードが、特定モード(サラマンダーモード)か、非特定モードか、を判定する。
モード判定部41が「設定された動作モードが特定モード(サラマンダーモード)である」と判定したとき(S18の「M1モード」)、加熱時間設定部43は、操作に対応する加熱時間が制限時間を超過しているか否か、を判定する(S19)。
一方、モード判定部41が「設定された動作モードが非特定モードである」と判定したとき(S18の「他モード」)、加熱時間設定部43は、操作に対応する加熱時間を、調理する加熱時間として再設定する(S20)。このとき、表示制御部44は、加熱時間に対応する表示となるように、表示灯L1-L15を点灯制御する。
加熱時間設定部43が「加熱時間が制限時間を超過している」と判定したとき(S19の「Y」)、加熱時間設定部43は、制限時間を加熱時間として再設定する(S21)。制限時間は、本実施の形態では3分である。このとき、表示制御部44は、制限時間に対応する表示灯L1-L5をすべて点灯するように制御する。一方、加熱時間設定部43が「加熱時間が制限時間を超過していない」と判定したとき(S19の「N」)、加熱時間設定部43は、操作に対応する加熱時間を、本装置1が調理する加熱時間として再設定する(S20)。表示制御部44は、加熱時間に対応する表示となるように表示灯L1-L5を点灯制御する。
加熱時間の再設定(S20,S21)後、本装置1の動作は、S14に進む(G経由S14、図10参照)。調理が終了した後、本装置1の動作は、S2に戻る(B経由S2、図9参照)。前述のとおり、使用者が本装置1の電源をOFFにする(S5)ことで、本装置1の動作は終了する。
●まとめ●
以上説明した実施の形態によれば、調理対象物を加熱する本装置1は、筐体10と、ヒータ14(上方ヒータ141,下方ヒータ142)と、モード操作部31と、時間設定ダイヤルTDと、加熱時間設定部43と、表示灯L1-L15と、を有してなる。筐体10は、調理対象物を収容する。ヒータ14は、調理対象物を加熱する。モード操作部31は、ヒータ14の動作の動作モードを、複数のモードの中から使用者に選択させる。時間設定ダイヤルTDは、ヒータ14による加熱時間の設定のために、使用者に操作される。加熱時間設定部43は、時間設定ダイヤルTDの操作に基づいて、加熱時間を設定する。表示灯L1-L15は、加熱時間設定部43に設定された加熱時間を表示する。複数のモードは、特定モード(サラマンダーモード)と、特定モードとは異なる非特定モードと、を含む。特定モードが選択されたとき、加熱時間設定部43に設定される加熱時間は、所定の制限時間までの時間に制限されて、表示灯L1-L15に表示される加熱時間は、制限時間を超えない。この構成によれば、特定モードが選択されたとき、非特定モードでは選択可能な加熱時間であっても、加熱時間は制限時間までの加熱時間に制限される。そのため、たとえ使用者が特定モードでの調理に不慣れであっても、その使用者に扱いやすい加熱調理装置が提供される。
以上説明した実施の形態によれば、調理対象物を加熱する本装置1は、筐体10と、ヒータ14(上方ヒータ141,下方ヒータ142)と、モード操作部31と、時間設定ダイヤルTDと、加熱時間設定部43と、表示灯L1-L15と、を有してなる。筐体10は、調理対象物を収容する。ヒータ14は、調理対象物を加熱する。モード操作部31は、ヒータ14の動作の動作モードを、複数のモードの中から使用者に選択させる。時間設定ダイヤルTDは、ヒータ14による加熱時間の設定のために、使用者に操作される。加熱時間設定部43は、時間設定ダイヤルTDの操作に基づいて、加熱時間を設定する。表示灯L1-L15は、加熱時間設定部43に設定された加熱時間を表示する。複数のモードは、特定モード(サラマンダーモード)と、特定モードとは異なる非特定モードと、を含む。特定モードが選択されたとき、加熱時間設定部43に設定される加熱時間は、所定の制限時間までの時間に制限されて、表示灯L1-L15に表示される加熱時間は、制限時間を超えない。この構成によれば、特定モードが選択されたとき、非特定モードでは選択可能な加熱時間であっても、加熱時間は制限時間までの加熱時間に制限される。そのため、たとえ使用者が特定モードでの調理に不慣れであっても、その使用者に扱いやすい加熱調理装置が提供される。
また、以上説明した実施の形態によれば、特定モードが選択されたとき、調理対象物の上方から調理対象物を加熱する上方ヒータ141のみが調理対象物を加熱する。この構成によれば、使用者は、調理対象物の上面(表面)のみに、焼き色を付けることができる。
さらに、以上説明した実施の形態によれば、本装置1は、回転操作可能な時間設定ダイヤルTDを備える。加熱時間は、時間設定ダイヤルTDの回転操作の回転量に基づいて、設定される。この構成によれば、使用者は、簡単な操作で加熱時間を設定できる。
さらにまた、以上説明した実施の形態によれば、非特定モードが選択されたとき、上方ヒータ141と下方ヒータ142とが調理対象物を加熱する。特定モードが選択されたときの上方ヒータ141の出力は、非特定モードが選択されたときの上方ヒータ141の出力よりも大きい。この構成によれば、使用者は、特定モードを選択することにより、調理対象物の上面(表面)に、短時間で仕上げとなる焼き色を付けることができる。
さらにまた、以上説明した実施の形態によれば、本装置1は、表示灯L1-L15の表示態様を制御する表示制御部44を有してなる。複数の表示灯L1-L15は、制限時間までの加熱時間に応じて点灯する複数の特定表示灯L1-L5と、制限時間を超える加熱時間に応じて点灯する複数の非特定表示灯L6-L15と、を備える。特定モードが選択されたとき、表示制御部44は、加熱時間として複数の非特定表示灯L6-L15を点灯させず、複数の特定表示灯L1-L5の全部または一部を点灯させる。この構成によれば、使用者は、視覚的に加熱時間が制限されることを理解できる。そのため、特定モードでの調理に不慣れな使用者にとっても、操作は、容易である。
さらにまた、以上説明した実施の形態によれば、表示制御部44に点灯された複数の表示灯L1-L15それぞれは、設定された加熱時間の経過に応じて消灯する。設定された加熱時間の経過中に、時間設定ダイヤルTDが回転操作されたとき、加熱時間設定部43は、設定されていた加熱時間を、時間設定ダイヤルTDの回転操作に応じて更新する。特定モードが選択されているとき、更新される加熱時間は、制限時間までの時間に制限される。この構成によれば、本装置1の近くにいる使用者は、調理対象物の状態を観察しながら加熱時間を延長できる。一方、使用者が本装置1から離れていても、本装置1は、調理対象物を加熱し過ぎることなく、安全に加熱調理ができる。
さらにまた、以上説明した実施の形態によれば、調理対象物が配置される筐体10の調理空間S内の温度を検知する温度センサ15と、調理空間S内の温度が所定の限界温度に達したときに、ヒータ14の動作を制御するヒータ制御部45と、を有してなる。ヒータ制御部45は、選択された動作モードが特定モードのとき、上方ヒータ141の加熱によって調理空間S内の温度が限界温度に到達した後、調理空間S内の温度を限界温度付近で一定になるように制御する。そのため、本装置1は、安定して継続動作できる。
なお、本発明において、モード操作部は、ダイヤル式に限られない。モード操作部は、動作モードを選択できれば、ボタン入力、タッチパネルなどでもよい。
また、本発明において、時間操作部の構成は、時間設定と時間表示とが可能であればよく、時間設定ダイヤルと複数の表示灯との組合せに限定されない。すなわち、例えば、時間操作部の構成は、ボタン入力と液晶ディスプレイとの組み合わせでもよく、あるいは、タッチパネルでもよい。
さらに、本発明において、特定モード(サラマンダーモード)における制限時間は、3分に限定されない。制限時間は、本装置の性能(出力など)に応じて適宜決定される。
1 本装置(加熱調理装置)
10 筐体
14 ヒータ
141 上方ヒータ
142 下方ヒータ
15 温度センサ
31 モード操作部
43 加熱時間設定部
44 表示制御部
45 ヒータ制御部
50 記憶部
MD モードダイヤル(モード操作部)
TD 時間設定ダイヤル(設定操作部)
L1-L15 表示灯(表示部)
10 筐体
14 ヒータ
141 上方ヒータ
142 下方ヒータ
15 温度センサ
31 モード操作部
43 加熱時間設定部
44 表示制御部
45 ヒータ制御部
50 記憶部
MD モードダイヤル(モード操作部)
TD 時間設定ダイヤル(設定操作部)
L1-L15 表示灯(表示部)
Claims (7)
- 調理対象物を加熱する加熱調理装置であって、
前記調理対象物を収容する筐体と、
前記調理対象物を加熱するヒータと、
前記ヒータの動作の動作モードを、複数のモードの中から使用者に選択させるモード操作部と、
前記ヒータによる加熱時間の設定のために、前記使用者に操作される設定操作部と、
前記設定操作部の操作に基づいて、前記加熱時間を設定する加熱時間設定部と、
前記加熱時間設定部に設定された前記加熱時間を表示する表示部と、
を有してなり、
複数の前記モードは、
特定モードと、
前記特定モードとは異なる非特定モードと、
を含み、
前記特定モードが選択されたとき、
前記加熱時間設定部に設定される前記加熱時間は、所定の制限時間までの時間に制限されて、
前記表示部に表示される前記加熱時間は、前記制限時間を超えない、
ことを特徴とする加熱調理装置。 - 前記ヒータは、
前記調理対象物の上方から前記調理対象物を加熱する上方ヒータと、
前記調理対象物の下方から前記調理対象物を加熱する下方ヒータと、
を含み、
前記特定モードが選択されたとき、前記上方ヒータのみが前記調理対象物を加熱する、
請求項1記載の加熱調理装置。 - 前記設定操作部は、回転操作可能な時間設定ダイヤルであり、
前記設定操作部は、前記時間設定ダイヤルの回転操作の回転量に基づいて、前記加熱時間を設定する、
請求項1記載の加熱調理装置。 - 前記非特定モードが選択されたとき、前記上方ヒータと前記下方ヒータとが前記調理対象物を加熱し、
前記特定モードが選択されたときの前記上方ヒータの出力は、前記非特定モードが選択されたときの前記上方ヒータの出力よりも大きい、
請求項2記載の加熱調理装置。 - 前記表示部の表示態様を制御する表示制御部、
を有してなり、
前記表示部は、前記加熱時間設定部に設定された前記加熱時間に応じて点灯する複数の表示灯であり、
複数の前記表示灯は、
前記制限時間までの前記加熱時間に応じて点灯する複数の特定表示灯と、
前記制限時間を超える前記加熱時間に応じて点灯する複数の非特定表示灯と、
を備え、
前記特定モードが選択されたとき、
前記表示制御部は、複数の前記非特定表示灯を点灯させず、複数の前記特定表示灯の全部または一部を点灯させる、
請求項3記載の加熱調理装置。 - 前記表示制御部に点灯された複数の前記表示灯それぞれは、設定された前記加熱時間の経過に応じて消灯し、
設定された前記加熱時間の経過中に、前記時間設定ダイヤルが回転操作されたとき、前記加熱時間設定部は、設定されていた前記加熱時間を、前記時間設定ダイヤルの回転操作に応じて更新し、
前記特定モードが選択されているとき、更新される前記加熱時間は、前記制限時間までの時間に制限される、
請求項5記載の加熱調理装置。 - 前記調理対象物が配置される前記筐体の調理空間の温度を検知する温度センサと、
前記調理空間の温度が所定の限界温度に達したときに、前記ヒータの前記動作を制御するヒータ制御部と、
を有してなり、
前記ヒータ制御部は、
選択された前記動作モードが前記特定モードのとき、前記上方ヒータの加熱によって前記調理空間内の温度が前記限界温度に到達した後、前記調理空間内の温度を前記限界温度付近で一定になるように制御する、
請求項2記載の加熱調理装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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WO2024029042A1 true WO2024029042A1 (ja) | 2024-02-08 |
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PCT/JP2022/029966 WO2024029042A1 (ja) | 2022-08-04 | 2022-08-04 | 加熱調理装置 |
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WO (1) | WO2024029042A1 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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